JP2014181865A - 乾燥装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回転ドラム内の粉体が回転継手内のシール部材と接触して、シール部材を摩耗,劣化させることを阻止し、摩耗粉が回転ドラム内に零れ落ちて粉体と混ざることを防止することのできる乾燥装置を提供する。
【解決手段】 回転ドラム1と連通管2を固定し共動回転させることにより、回転ドラム1と連通管2間に隙間が形成されないようにする。これにより、隙間から回転ドラム1内の粉体が回転継手内に侵入することを防止して、シール部材6が早期に摩耗,劣化することを阻止する。また、連通管2と回転継手間のシール部材6を軸受4を挟んで回転ドラム1の反対側に配置することにより、シール部材6の摩耗粉が回転ドラム1内に零れ落ちることを防止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、乾燥装置の回転ドラムを回転可能に支持する回転継手の構造に関する。
従来から回転ドラム内に粉体や粒体(以下、粉体等という)を収容して、回転ドラムを回転させながら粉体等を加熱,乾燥等させる乾燥装置は知られている。
図2は前記乾燥装置の回転継手の構造を示す縦断面図であり、図2において、21は粉体等を収容する回転ドラムであり、22は鍔部22aによって回転ドラム21に固定される略中空円筒状の回転継手である。23は回転継手22の中空部に挿入される送気管であり、その内部に外部から回転ドラム21内へ粉体乾燥用の気体を供給する給気流路24と、回転ドラム21内から外部へ気体を排気する排気流路25が形成されている。
給気流路24には、回転ドラム21外において第1の給気管24aが接続されており、回転ドラム21内において第2の給気管24bが接続されている。また、排気流路25には、回転ドラム21内において第1の排気管25aが接続され、回転ドラム21外において第2の排気管25bが接続されている。なお、26は第1の給気管24aに取り付けられ、送気管23を支持する支持台である。
27は回転継手22が送気管23の外周を回転可能となるよう回転継手22に取り付けた軸受であり、28は回転継手22内周面と送気管23外周面間を密封するシール部材である。
以上のように構成された乾燥装置Bにおいて粉体等を乾燥させる場合は、回転ドラム21内に粉体等を収容した後、図示しない回転機構によって回転ドラム21を回転させる。回転ドラム21は回転継手22に固定されているので、回転継手22は軸受27を利用して送気管23の外周を回転する。
これと同時に、第1の給気管24aには外部から乾燥用の気体が送り込まれ、この気体は送気管23の給気流路24を介して第2の給気管24bを通過し、回転ドラム21内に供給される。また、回転ドラム21内からは第1の排気管25aから送気管23の排気流路25を介して第2の排気管25bへ排気が行われる。このようにして、回転ドラム21内の粉体等を乾燥させる。
しかし、このような乾燥装置Bの構成は、固定される送気管23に対して回転ドラム21が回転する構成であるので、送気管23と回転ドラム21間には一定の隙間c1を設けなければならない。
このため、回転ドラム21内の粉体等が隙間c1内に侵入して、送気管23と回転継手22間のシール部材28に接触することになる。粉体等がシール部材28に接触すると、シール部材28が早期に摩耗・劣化してしまい、摩耗粉が隙間c1を通って回転ドラム21内に零れ落ちることとなる。
また、シール部材28には、回転継手22が送気管23周りを円滑に回転するよう潤滑油が塗られているので、シール部材28が摩耗することにより、潤滑油を含んだ摩耗粉が回転ドラム21内の粉体等と混ざる可能性があり、粉体等の品質を担保できなくなる問題が発生する。そこで、このような問題を解決する施策を施した乾燥装置が従来から提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1記載の装置は、図3に示すように、回転ドラム31と回転軸32間の隙間c2から粉体等が侵入することを防止するために、外部のポンプ33から空気室34を介して回転ドラム31内へ加圧空気を供給することにより、隙間c2から侵入してきた粉体等を回転ドラム31内へ吹き飛ばす構成とし、粉体等がシール部材35に接触することを防止している。また、これと同様のコンセプトを採用した技術は特許文献2にも開示されている。
特開2007−239933号公報 特開2004−25000号公報
上記特許文献1,2記載の技術によれば、回転ドラム内の粉体等がシール部材と接触することを確実に防止できるので、摩耗粉が回転ドラム内に零れ落ち、回転ドラム内の粉体等と混ざることにより、粉体等の品質が保証できなくなることを回避することができるが、粉体等が隙間c2内に侵入することを防止するために、別途の送風機構や排気機構を用意しなければならず、装置の構造が複雑になるばかりか、製造コストが上昇し製品競争力が低下してしまう。
そこで、本発明は、回転継手内に回転ドラム内の粉体等が侵入することを特別な機構を別途用意することなく防止して、シール部材の早期劣化や摩耗粉が回転ドラム内の粉体等と混ざることを確実に防止することのできる乾燥装置を提供する。
請求項1記載の発明は、回転ドラムと、回転ドラムを貫通して固定され、回転ドラム内外を連通する連通管と、連通管と回転ドラムに固定され、連通管及び回転ドラムとともに回転する軸受と、軸受の外周を保持する保持部と連通管の外周面を密封するシール部からなる固定部を備え、前記シール部に、固定部の内周面と連通管の外周面との間を密封するシール部材を介在させるとともに、連通管内に挿入されて、連通管との間に給気流路と排気流路を形成する送気管を備えて構成したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の乾燥装置において、送気管の先端には、回転ドラム内において、回転ドラム内の粉体が送気管及び連通管内に侵入することを防止し、かつ、送気管及び連通管と回転ドラム内の間で給気/排気を可能とするフィルタと、送気管とフィルタ間に取り付けられ、給気流路を排気流路から隔離する仕切部材と、仕切部材と送気管の間を密封するシール部材を備えて構成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の乾燥装置において、送気管の先端には、回転ドラム内において、回転ドラム内の粉体が送気管及び連通管内に侵入することを防止し、かつ、送気管及び送気管と回転ドラム内の間で給気/排気を可能とするフィルタと、連通管とフィルタ間に取り付けられ、給気流路を排気流路から隔離する仕切部材を備えて構成したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3の何れかに記載の乾燥装置において、仕切部材を中空の略すり鉢形状に形成したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、回転ドラム内の粉体がシール部材と接触することはないので、シール部材が早期に摩耗,劣化することはなく、シール部材の摩耗粉が回転ドラム内に零れ落ち、回転ドラム内の粉体等と混ざってしまうことを防止できる。
請求項2記載の発明によれば、排気流路を給気流路と隔離することで回転ドラム内の給気/排気が円滑に行えるとともに、フィルタと仕切部材、及び、シール部材によって回転ドラム内の粉体が連通管及び送気管側に侵入することを確実に防止できる。
請求項3記載の発明によれば、給気と排気の圧力差を適宜調節することによってシール部材を設けることなく、回転ドラム内の給気/排気を円滑に行うことができる。
請求項4記載の発明によれば、シール部材によって仕切部材の中空に連通管を容易に挿入することが可能となり、装置の組立てが容易となる。
本発明の乾燥装置の要部を拡大して示す縦断面図である。 従来の乾燥装置の要部を拡大して示す縦断面図である。 従来の他の装置の要部を拡大して示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図1を用いて説明する。図1は本発明に係る乾燥装置の回転継手を拡大して示す縦断面図であり、図1において、1は粉体や粒体等の原料(粉体等という)を混合する回転ドラムであり、2は回転ドラム1の中心部を貫通して回転ドラム1内外を連通する中空円筒状の連通管である。
3は回転ドラム1の外壁及び連通管2の外周面に固定され、回転ドラム1及び連通管2とともに回転する連結部であり、連結部3には軸受4が固定されている。
5は軸受4の外周を保持する第1の保持部5aと連通管2の外周面を密封するシール部5bからなる固定部であり、6は前記シール部5bに取り付けられ、連通管2の外周面と固定部5の間を密封するシール部材である。
7は連通管2内に挿入して連通管2との間に給気流路8と排気流路9を形成する送気管であり、端部(図1の右端)には垂直に起立するフランジ10を具備している。11はフランジ10にシール部材12を介して接続される第1のフランジ11aと、固定部5のフランジ5cにシール部材13を介して接続される第2のフランジ11b、及び、両フランジ11a,11bを連結する橋渡部11cからなる支持連結部であり、橋渡部11cの中途には、外部から気体を連通管2内へ供給する給気口Iが開口している。
14は回転ドラム1内において連通管2の先端に取り付けられたフィルタであり、給気流路8から供給される気体及び回転ドラム1内から排気流路9へ排気される気体を通過させ、かつ、回転ドラム1内から送気管7側へ粉体等が侵入することを防止するものである。
15はフィルタ14に取り付けられた略中空すり鉢形状の仕切部材であり、その中空部にシール部材16を具備し、シール部材16を介して連通管2を脱着可能に保持している。なお、仕切部材15を略中空すり鉢形状にすることによって、乾燥装置Aの組立時に、送気管7を仕切部材15中央の貫通孔15aに挿通させやすくなる。
次に図1に示す乾燥装置Aの動作について説明する。まず回転ドラム1の図示しない投入口から乾燥対象となる粉体等を回転ドラム1内に投入した後、前記投入口を閉鎖する。この状態で図示しない回転機構によって回転ドラム1を回転させるのであるが、回転ドラム1には連結部3を介して軸受4と連通管2が固定されており、また、連通管2にはフィルタ14及び仕切部材15が固定されているので、回転ドラム1の回転とともに、連結部3、軸受4、連通管2、フィルタ14、仕切部材15が送気管7の周りを回転する。
このとき固定部5は固定座5dに支持されており、また、回転ドラム1とともに回転する連結部3との間に軸受4を介在した状態にあるので、回転ドラム1の回転によっても固定部5は回転することなく静止状態にあり、回転する連通管2との間でシール部材6が摺動した状態となる。
また、固定部5にはフランジ5c,11bを介して橋渡部11cが固定されており、橋渡部11cにはフランジ11a,10を介して送気管7が接続されているので、回転ドラム1が回転しても、支持連結部11及び送気管7は回転することはなく、回転する連通管2の先端に取り付けたフィルタ14に接続される仕切部材15に具備したシール部材16が送気管7の先端部(図1の左端)外周を摺動回転した状態となる。
このようにして回転ドラム1は送気管7周りを回転して、回転ドラム1内の粉体等を混合するのであるが、回転ドラム1内の粉体等を乾燥させる場合は、乾燥空気を給気口Iから供給することで給気流路8を通して回転ドラム1内へ送り込み、仕切部材15に当てた後、フィルタ14を介して回転ドラム1内へ供給する。
これにより、回転ドラム1内の粉体等は乾燥処理される。また、給気に伴う排気は、回転ドラム1内からフィルタ14を通して排気流路9を通過し、回転ドラム1外の排気口Oから外部へ排出される。
なお、上述の給気及び排気動作は、仕切部材15及びシール部材16によって給気流路8と排気流路9が完全に隔離されているので、円滑・良好に行うことができる。
また、排気時に排気流にのって回転ドラム1内の粉体等が排気流路9内に侵入しようとするが、粉体等はフィルタ14の存在によって排気流路9内への侵入が阻止され、回転ドラム1内に留置される。
以上の如く動作する乾燥装置Aにおいて、回転ドラム1内の粉体等が回転継手内に侵入することを如何に防止できるかについて説明する。
図1に示すように、本発明の乾燥装置Aは、回転ドラム1が連通管2に固定されて共動回転する構造であるので、回転ドラム1と連通管2間には回転ドラム1内の粉体等が侵入する隙間が一切存在しない。これにより、粉体等がシール部材6に接触してこれを早期に摩耗・劣化させることを確実に防止できる。
また、回転する連通管2と摺動するシール部材6は軸受4を挟んで回転ドラム1の反対側に配置されているので、摺動によって生じたシール部材6の摩耗粉が回転ドラム1内に零れ落ちることは全くなく、回転ドラム1内の粉体等の品質を劣化させることを防止できる。
なお、連通管2がシール部材6と摺動することにより生じるシール部材6の摩耗粉は、固定部5のシール部5bとフランジ11b間に設けた粉溜17内に溜めることができる。
このとこは、従来例に比べてシール部材6を選択する余地を広げることにも繋がる。つまり、従来例のように、粉体等と接触することによって早期に摩耗・劣化する環境では、摩耗・劣化を極力抑制すべく、耐摩耗性・耐劣化性の高いシール部材を選定しなければならないところ、本発明ではシール部材に粉体等が接触する可能性を排除しているので、シール部材に特段の耐摩耗性や耐劣化性の高いシール部材を選定する必要はなく、設計の自由度の拡大することができる利点を有する。
このように、本発明の乾燥装置は、従来の装置が有していた問題、つまり、粉体等の回転継手内部への侵入を特別な送風機構や排気機構を設けることなく確実に防止することができるので、装置を簡素な構造に維持して製品コストの上昇を回避することができ、また、回転ドラム内の粉体等の品質を確実に担保することが可能となる。
なお、上記実施例では、仕切部材15の送気管7との当接部位にシール部材16を具備して給気流路8と排気流路9間を密封するように構成したが、給気流路8内と排気流路9内を圧力を適宜調整することにより、シール部材16を設けることなく、給気流路8と排気流路9を実質的に隔離するように構成してもよい。
以上のように本発明の乾燥装置Aは、回転ドラムと回転継手の間に粉体等が侵入する隙間を一切なくし、粉体等がシール部材に接触して早期に摩耗・劣化する問題を解消したので、従来例のごとく、シール部材の摩耗粉が回転ドラム内に零れ落ちて、回転ドラム内の粉体等の品質を劣化させることを防止することができる。
乾燥装置の回転継手に利用される。
1 回転ドラム
2 連通管
3 連結部
4 軸受
5 固定部
5a 保持部
5b シール部
5c,10,11a,11b フランジ
6,12,13,16 シール部材
7 送気管
8 給気流路
9 排気流路
11 支持連結部
11c 橋渡部
14 フィルタ
15 仕切部材
15a 貫通孔
15d 固定座
17 粉溜
A,B,C 乾燥装置

Claims (4)

  1. 回転ドラムと、該回転ドラムを貫通して固定され、回転ドラム内外を連通する連通管と、該連通管と前記回転ドラムに固定され、前記連通管及び回転ドラムとともに回転する軸受と、該軸受の外周を保持する保持部と前記連通管の外周面を密封するシール部からなる固定部を備え、前記シール部に、該固定部の内周面と前記連通管の外周面との間を密封するシール部材を介在させるとともに、前記連通管内に挿入されて、該連通管との間に給気流路と排気流路を形成する送気管を備えて構成したことを特徴とする乾燥装置。
  2. 前記送気管の先端には、前記回転ドラム内において、回転ドラム内の粉体が前記送気管及び連通管内に侵入することを防止し、かつ、前記送気管及び連通管と前記回転ドラム内の間で給気/排気を可能とするフィルタと、前記送気管とフィルタ間に取り付けられ、前記給気流路を排気流路から隔離する仕切部材と、該仕切部材と送気管の間を密封するシール部材を備えて構成したことを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
  3. 前記送気管の先端には、前記回転ドラム内において、回転ドラム内の粉体が前記送気管及び連通管内に侵入することを防止し、かつ、前記送気管及び送気管と前記回転ドラム内の間で給気/排気を可能とするフィルタと、前記連通管とフィルタ間に取り付けられ、前記給気流路を排気流路から隔離する仕切部材を備えて構成したことを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
  4. 前記仕切部材は、中空の略すり鉢形状に形成したことを特徴とする請求項2又は請求項3の何れかに記載の乾燥装置。
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JP2021035663A (ja) * 2019-08-30 2021-03-04 愛知電機株式会社 粉体混合機のフィルタユニット

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