JP2014181821A - 冷暖房放熱パネルシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 床面8から天井面9に亘って立設した固定枠7の両側柱71で区画される範囲内に、両側柱71間に配置した吊金具30で、保形性の乏しいプラスチック樹脂製の放熱パネルの、3枚重層タイプの柵状放熱パネル2の上部を、前後動及び左右動を規制して吊下げ保持し、下部を両側の柱71に取付けた固定金具34で、前後動及び左右動を規制し、柵状放熱パネル2の下面に配置したドレンパン4によって、柵状放熱パネルシステム全体から生ずる結露水を完全に集水する。
【選択図】 図1
Description
図10は、従来例1であって、特許文献1として挙げた発明を開示するものであり、図10(A)は、冷暖房パネルの斜視図であり、図10(B)は概略正面図であり、図10(C)は図10(B)のC−C断面上視図である。
そして、天井面及び床面の固定部材が配置出来る位置であれば、放熱パネルの配置が可能であり、放熱パネルの配置の自在なものである。
また、上側配管及び下側配管に接続させるための熱源機からの配管は、壁面から突出させる施工であるため、室内空間中央部への放熱パネルの配置施工は、煩雑且つ困難である。
また、排出管及び供給管はドレンパンを貫通して配管するため、ドレンパンが漏水を生ずる怖れがあり、接続管及び排出管も、固定台と固定体とに収納しているため、収納部位での結露水で、木製の固定台及び固定体が腐朽する怖れがある。
そして、固定台の切込み部位を落下する結露水が、突っ張り部に落下して床面を汚損する。
また、柵状放熱パネル2を支持する両側の柱71の固定は、居間空間内の所望位置に、規定の柱間寸法を保って立設出来れば良く、両側の柱71間の上下適所に仮止め材を差渡して柱間寸法を確保した後、両側の柱71を、それぞれ、床面と天井面に亘って固定して両側柱で固定枠を構築しても良く、図3(A)に示す実施例の如く、両側の柱間の、上端を、予め上桟73aで差渡し固定しておき、下部には、仮止め材75を打付けて、両側の柱71を剛構造枠とした後、両側の柱71の床及び天井への剛構造固定後に、下部の仮止め材75を取外しても良い。
そして、放熱パネル2の供給口25及び排出口26へのサプライ管61及びリターン管62の接続は、慣用の、配管と接続金具とで実施すれば良い。
この場合、放熱パネル2は、上部も下部も前後動及び左右動が規制されて吊下げられているため、放熱パネル上の結露水の床上への飛散は抑制出来る。
そして、保形性の乏しい放熱パネル2であっても、上部と下部が、前後左右動の抑制した形態であるため、放熱パネル2からの結露水は、適正にドレンパン4によって処理出来、従来例1,2の如き、結露水による床面汚染は生じない。
また、冷温水供給用管と接続した供給口25と排出口26が、放熱パネル2の上側の両端に対称形に存在するため、露見する放熱パネル2は、均斉で、安定感のある、高性能を想起させる機能美を呈する。
しかも、プラスチック樹脂製特有の熱伸縮も、吊下げ形態支持によって収縮出来て、放熱パネルの放熱斑を生ずるような弯曲変位は抑制出来る。
また、表面、中間、裏面の、各放熱パネル201,202,203間の間隔gPは、放熱パネル2内部の空気の上昇又は下降流を保証するものであり、間隔gPが小さい程、放熱パネル2は薄型化出来るが、間隔gP内の空気流の保証も、放熱効率上必要であり、典型的には、各パネル間の間隔gPは18.5mmである。
しかも、3枚の放熱パネル201,202,203間の対向面が、空気の上下流を保証する間隔gPを備えているため、放熱パネル2は、薄型化の下に高発熱量となり、放熱パネル2の表裏面が放熱斑の無い、効率の良い放熱作用を発揮する。
しかも、表側からも、中間層からも、裏側からも、各縦パイプ22は、放熱パネル2面に対する直交方向の輻射熱線を居室内に放射するため、熱効率が向上する。
また、結露受53は、上側横パイプの外端から結露水を縦パイプ22の外周に案内出来れば良く、典型的には、図7に示す如く、上側横パイプの下面に当接させる三角形板53bを、縦パイプ22に弾揆嵌合する円弧筒53aから突出させたものである。
そして、放熱パネル2の上部の横パイプの端部に発生する結露水も、結露受53によって縦パイプ22の外周面に案内出来、放熱パネル2の保形性向上は、放熱パネル2からの結露水のドレンパン4内への適正流下を保証する。
また、両側縁の緩傾斜上昇は、幅止め具51の水勾配に沿って流れる結露水の縦パイプ22外周への誘導を平滑にするためである。
尚、幅止め具51は、放熱パネル2の適宜位置に配置した際に、幅止め具51自体が滑落阻止機能を発揮する必要があり、典型的には、円弧弾性クリップ51eの内周面に、縦パイプ22を強固に押圧把持するための係止用突条SPを突出(標準:1mm)させる。
この場合、開口52cの構造は、典型的には、図6(C)に示す如く、開口幅が5.3mmで、案内用エッジ52fが開口中心線に対して25°拡開する0.5mm幅の傾斜面であり、小口辺52gが案内用エッジ52fから45°拡開するテーパー面である。
また、各連結具52からの結露水は、傾斜連結板52bの水勾配傾斜によって一方の円弧筒52aに流れ、各円弧筒52aは、開口52cの先端で縦パイプ22の外端面を露出しているため、縦パイプ22に沿って流下する。
この場合、傾斜連結板52b、円弧筒52aの上面及び下面には、慣用の面取り部52dを配置するのが好ましい。
また、直角三角形板53bの円弧弾性クリップ53eへの配置位置は、水平上辺53hが円弧筒53aの上端面より段差d53(標準:1.5mm)上方位置とすれば、縦パイプ22の上側横パイプへの溶融接合時に生じた融着隅肉reが存在していても、水平上辺53hは、上側横パイプ下面へ当接出来る。
そのため、結露水の、上側横パイプの外端部位からの直接落下は阻止出来、放熱パネル2で生じた結露水は、全て縦パイプ22の案内で、ドレンパン4内に流水出来る。
この場合、円弧筒53a及び直角三角形板53bの上下外周面に、慣用の面取り部53dを付与しておけば、結露水の縦パイプ22外周への誘導が平滑となる。
従って、2本の支持バー32を間隔保持する受金具31を、縦長ねじ挿入用孔H31で上下適正位置に固定すれば、放熱パネル2は、上下適正位置で、上部が前後動及び左右動を規制した形態で、且つ複数の支承金具33の適正配分によって水平撓みの生じない形態で吊下げ支承出来、放熱パネル2は、居室の空間内で外観の優れた配置となる。
尚、吊金具30の結露実験の結果、支持バー32の両側の放熱パネル2からの突出部位には結露の発生しない事を確認した。
該構成の支承金具33にあっては、両側辺33bの結露水は、山形切欠33fによって、中央垂直辺33a側と、支持バー32側とに分流され、中央垂直辺33a側の結露水は、山形突起33eによって、当接縦パイプ22に誘導されて、縦パイプ22外周を平滑に流下し、台形突起33cの前端からは、対向縦パイプ22に導水され流下する。
従って、上側横パイプ21a、21c及び21eからの熱橋作用を受ける支承金具33からの結露水の、放熱パネル2の外側への飛散は生じない。
尚、結露実験の結果、固定金具34のクランク金具36までは結露が生じたが、アングル金具35の、支持辺35bの基端部位、及び取付辺35aには結露の発生は無く、固定金具34の配置位置での、柱71の結露による腐朽の生じない事実が判明した。
また、ドレンパン底面と床面とに、空気流通間隔g4(標準:15mm)が存在するため、ドレンパン4の底面にも結露は生じない。
しかも、必要に応じて、ドレンパン受44から取外して掃除も出来る。
尚、ドレンパン4からの排水処理は、ドレンパンから垂下したドレンパイプを排水パイプに接続する、慣用の、ドレン処理手段を適用すれば良い。
そして、放熱パネル2は、上部及び下部が前後左右動規制形態であるため、放熱斑を生ずることも無い。
しかも、放熱パネル2は、幅方向の一端と他端での、前面視で左右対称形態での配管接続構造となるため、柵状放熱パネル2はバランスの取れた機能美を呈する。
本発明を室内の仕切壁から離れた位置に、両側の柱71は、上端の所定間隔は上桟で確保して上桟にはフードを当接し、下端の所定間隔は仮止め材で所定寸法を確保して固定枠とし、固定枠を立設固定して、固定枠のスペース内に放熱パネルシステムを構築した。
図1は本発明システムの全体構成を示す説明図であって、(A)は横断面図、(B)は正面図、(C)は縦断側面図である。
本発明の全体構成は、図1に示す如く、所定位置に、両側柱71の外側間寸法L1が760mmで、床面8から天井面9までの寸法h1が2500mmの占有空間に、厚さT1が45mm、幅w1が130mmの2本の柱71を立設して柱71間の空間内に、放熱パネルシステムを組み込んだものである。
また、放熱パネル2に発生する結露水を、適正にドレンパン4に収納するために、放熱パネル2の上側各横パイプの外端と外側端各縦パイプの上端とを結露受53で連結し、幅止め具51及び連結具52は、縦パイプ周面の上方からの結露水を、支障無く縦パイプの下方に流下出来るようにしたものである。
放熱パネル2の全体形状は、図1、図2に示す如く、上下高さh2が2300mm、左右長さL2が610mm、前後厚さw2が90mmであり、第1放熱パネル201と、第2放熱パネル202と、第3放熱パネル203との3枚を、パネル対向面間隔(gP)を18.5mm、上下共、各横パイプ間隔gSを4.5mmで一体化したものである。
第1放熱パネル201、第2放熱パネル202及び第3放熱パネル203は、共に同一の、PP−R樹脂(ポリプロピレン、ランダム共重合体樹脂)で外径(RA)27mm、肉厚5mmの上下横パイプ間に、同一の、PP−R樹脂の外径(RB)13mm、肉厚1.6mmの縦パイプ22群を、同一のパイプ間間隔(gB)7mmで連通接続したものである。
固定枠7は、室内空間の適宜位置での、床面から天井面に亘って、木製の柱71を、突っ張り形態で立設した左右一対の柱側枠であって、室内に配置する放熱パネル機構の配置スペースの、前後幅、左右幅、上下高さを規定する枠である。
図3は、固定枠7の説明図であって、(A)は固定枠7の立設状態正面図、(B)は上端側面図、(C)は固定枠7の上端分解斜視図、(D)は柱の下端斜視図である。
また、固定枠7の上端には、気流案内板としてのフード76を配置した。
また、下側固定具72は、2.3mm鋼板製の等辺山形鋼のアングル片であって、一辺が35mmで、前後幅w1が130mmのものである。
また、フード76は、図3(B),(C)に示す如く、断面形状が水平上辺76aから、両側に傾斜下降する傾斜辺76bと、引き続く先端からの垂下辺76cを備えたもので、放熱パネル2の上部を全長に亘って覆って、放熱パネル2面に沿った上昇空気流を強制偏向させるものである。
従って、固定枠7は、両側柱71が、各外側面で、床面8には下側固定具72で、天井面9には上側固定具73で固定され、上端は、図3(B)に示す如く、フード76が冠着した形態となる。
吊金具30は、固定枠の柱71に取付けて柵状放熱パネルを吊下げ支承するものであって、両側の柱71の内側対向面に取付ける一対の受金具31と、両側受金具31間に差渡す2本の長尺の支持バー32と、支持バー32上に摺動自在に嵌合する、複数の支承金具33とから成るものであって、図4(A)は、吊金具の全体斜視図であり、図4(B)は使用状態の縦断側面図、図4(C)は使用状態の横断面図である。
そして、支持辺31cには上端から、幅3.2mm、深さ20mmの嵌合溝31dを、両側辺31bから20mm内方に2個備えて、2本の支持バー32を嵌合するものである。
また、支承金具33は1.5mm厚のステンレス鋼板の屈曲加工品であって、図4(A),(B),(C)に示す如く、幅w33が40mmで中央垂直辺33aの両側から長さL33が34mmの側辺33bを前方に突出した、上面視コ字状形であって、図4(C)の如く、両側辺33bが、2本の縦パイプ22を介在して縦パイプ22間に挿入するものである。
固定金具34は、放熱パネル2の右側に2個、左側に2個対称形に適用して、放熱パネル2の下部を、前後動及び左右動を抑制して保持するものであって、第1放熱パネル201と第3放熱パネル203との両側端に適用するものであり、図4(D)は、固定金具34の使用状態横断面図であり、図4(E)は分解斜視図である。
幅止め具51は、同一構造の2本を、第1放熱パネル201と第2放熱パネル202とを拘束する前側幅止め具51と、第2放熱パネル202と第3放熱パネル203とを拘束する後側幅止め具51として使用する。
幅止め具51は、放熱パネル2の上下適所に間隔(標準:500mm)配置して、放熱パネル2の、第1放熱パネル、第2放熱パネル、及び第3放熱パネルの全縦パイプ22を、放熱パネル2の全幅横断形式で拘束して、全縦パイプ22相互の位置関係を確保して、放熱パネル2に剛性を付与するものであり、図5(A)は、幅止め具51の使用状態の縦断側面図であり、図5(B)は幅止め具51の平面図であり、図5(C)は幅止め具51の一端斜視図、図5(D)は幅止め具51の他端斜視図である。
尚、円弧弾性クリップ51eが縦パイプ22を弾揆把持した際に、小突条SPが円弧内面cfと縦パイプ22外周面との間に、小隙間51kを形成するが、該隙間51kは、結露水の流下を促進する。
連結具52は、放熱パネル2の両側適宜位置に間隔(標準:500mm)配置して、第1放熱パネル201と第2放熱パネル202の対向外端縦パイプ22相互を拘束するものと、第2放熱パネル202と第3放熱パネル203の対向縦パイプ22相互を拘束するものとの2個一対を一側縁に適用して、放熱パネル2の両側縁の剛性を増大するものであって、図6(A)は使用状態側面図、図6(B)は使用状態横断面図、図6(C)は連結具52の平面図である。
従って、図6(A)〜(C)に示す如く、該連結具52を前後に2個採用して、放熱パネル2の両側端の前後対応縦パイプ22を、共に傾斜連結板52bが内側、即ち第2放熱パネル202側に下向傾斜した形態に嵌合拘束すれば、前側の連結具52が、第1放熱パネルと第2放熱パネルの2枚のパネル201と202、とを、後側の連結具52が、第2放熱パネル202と第3放熱パネル203とを、両側端で連結拘束し、放熱パネル2は、側縁で剛性が増大すると共に、拘束各縦パイプ22を流下する結露水は、第2放熱パネル202の縦パイプ22に沿って流下し、円弧弾性クリップ52eが、外端で縦パイプ22外端面を露出して、縦パイプ22外周の流下導水を許容すること、円弧筒52aが面取り部52dを備えていること、及び傾斜連結板52bが水勾配と面取り部52dを備えていることにより、平滑に縦パイプ22外周を流下する。
結露受53は、第1放熱パネル201、第2放熱パネル202及び第3放熱パネル203の、両端の各縦パイプ22上端に、1個ずつ対応配置して、各放熱パネルの上側横パイプの外端からの結露水を、対応外端の縦パイプ22に誘導するものである。
結露受53は、肉厚2mmのABS樹脂成形品であって、図7(B)に示す如く、外径R53が16mmで5.3mm幅の開口53cを備えた、高さh53が11mmの円弧筒53aの開口53cの反対側に、直角三角形板53bを、水平上辺53hが、円弧筒53aの上端より段差d53(標準:1.5mm)上位となるように一体化し、斜辺53sを円弧筒53aの側面下部に集束したものである。
ドレンパン機構は、冷暖房放熱パネルシステムで生ずる結露水を、支障無く処理するための手段であって、両側柱71の対向内側面にドレンパン受44を固定し、両側のドレンパン受44間にドレンパン4を差渡し状に載置し、ドレンパン4の中央底面から下方に突出したドレンパイプ43を、慣用の、ドレン処理手段に連通させるものであり、図8(A)は、ドレンパン配置状態の一端斜視図、図8(B)は使用状態の縦断側面図、図8(C)はドレンパン受44の斜視図である。
フード76は、図3(B)に示す如く、固定枠7の上端に冠着配置して、放熱パネル2の表裏面に沿って上昇する気流の天井面への滞留を抑制するものであり、図3(C)に示す如く、断面形状は、幅60mmの水平上辺76aと、水平上辺76aから緩傾斜で両側に下降する各幅108mmの傾斜辺76bと、傾斜辺76bの先端から下向する高さ45mmの垂下辺76cとを備えた、0.8mm厚のステンレス鋼板の屈曲加工板であって、長さは固定枠7の全長に亘る760mmで、両端には、保形性を兼ねた上昇気流案内用の小口板76dを配置したものである。
冷暖房放熱パネルシステムの構築は、左右一対の柱71を備えた固定枠7を立設固定して、左右方向は、両側の柱71の対向内面間、上下方向は、床面8から天井面9間、前後幅は、対向柱71の前後幅間の、冷暖房放熱パネルシステムの配置空間の形成施工と、配置空間の下部へのドレンパン機構の配置施工と、ドレンパン機構の上部への放熱パネルの配置施工と、天井内配管の放熱パネルへの配管接続施工とで実施するものである。
冷暖房放熱パネルシステムを配置するための配置空間は、図3に示す如く、前後幅w1が130mm、左右厚T1が45mm、長さが2470mmの断面矩形の木材柱71の2本を、上端には、不等辺アングル片73を外面にねじ73bで固定し、両アングル片73の上端面間に平鋼の上桟73aを差渡し固定し、下端には、等辺アングル片72を外面にねじ72bで固定し、両柱71の下部適所に木材の仮止め材75を仮止めし、上端間及び下部間の間隔寸法を確保した固定枠7の上面に、フード76を、水平上辺76aを上桟73a上に当接形態で被覆冠着して床面8に起立し、下端の等辺アングル片72を床面に、上端の不等辺アングル片73及び上桟73aを天井野縁に固定して、固定枠7を床面8と天井面9間に立設固定すれば、冷暖房放熱パネルシステムの配置空間が形成出来る。
そして、固定枠7が床面から天井面に亘って強固に立設固定出来た段階で、柱71間に配置した仮止め材75を除去すれば、配置空間形成が完了する。
図8(B)に示す如く、両側の柱71間の中央に、下側床面8から、慣用の手法で、排水パイプ45を5mm突出させ、ドレンパン4の平坦底辺41a下面に張設した断熱シート42の下面が、床面8と15mmの間隔g4を保つ形態になるように、ドレンパン受44を両側の柱71の内面に固定する。
次いで、ドレンパン4を、両側のドレンパン受44上に、差渡し載置する。
この場合、ドレンパン受44の両端の各小口板41cは、ドレンパン受当接辺44cと着脱用間隔gd(10.5mm)を保ち、柱71の内面からは12.5mmの間隔を有するため、左右均斉載置、及びドレンパイプ43の排水パイプ45への整合嵌入が容易である。
そして、排水パイプ45には、慣用の保温材46を被覆する。
放熱パネル2は、下側横パイプ21b,21d,21fがドレンパン4内に垂下没入した状態になるように、且つ両端が柱71の内面と30mmの間隔を保持するように配置するもので、図4(C)に示す如く、前後2個の支承金具33の、両側辺33bを、2本の縦パイプ22を介入した形態で、前側の支承金具33は第1放熱パネル201の前側から縦パイプ22間に、後側の支承金具33は第3放熱パネル203の後側から挿入し、図4(B)に示す如く、前側の支承金具33の台形突起33cを上側横パイプ21a,21c間に、後側の支承金具33の台形突起33cを上側横パイプ21c,21e間に下方から挿入し、前後の支承金具33を嵌合した前後2本の支持バー32の両端を、柱71の内面に固定した受金具31の前後の嵌合溝33dに嵌入して支承する。
また、放熱パネル2の下方部位では、図4(D)に示す如く、第1放熱パネル201用の左右一対の前側固定金具のアングル金具35と、第3放熱パネル203用の左右一対の後側固定金具のアングル金具35とを、各アングル金具35の支持辺35bが対応縦パイプ22に内接する形態で柱71にねじ35eで固定し、各クランク金具36は、両端の縦パイプ22に対する横長孔H36を介した左右位置調整の下に、外面から当接してアングル金具35にねじ固定し、アングル金具35の、支持辺35bと、第1放熱パネル201と第3放熱パネル203の両端の縦パイプ22の前後動及び外方への移動を抑制する。
また、各前後の幅止め具51の下側に隣接して、図6(A)〜(C)に示す如く、各前後の連結具52を、両側端の前後の縦パイプ22に嵌合し、両側端で、第1放熱パネルと第2放熱パネルと、第3放熱パネルとを連結一体化する。
この場合、結露受53の水平上辺53hは、円弧筒53aの上面より段差d53(標準:1.5mm)上方に突出しているため、縦パイプ22の上端に、例え融着隅肉reが存在していても、水平上辺53hの上側横パイプ下面への当接は保証される。
天井内配管は、図1(B)に示す如く、サプライ管61及びリターン管62を、慣用の独立気泡ニトリル系合成ゴム製保温材65で被覆し、天井仕上材を貫通形態で天井面9から垂下し、第1放熱パネル201の供給口25をサプライ管61と、第3放熱パネル203の排出口26をリターン管62と、おのおの慣用の接続金具63を介して連通接続する。
この場合、供給口25と排出口26とは左右両端に分離しているので、配管接続作業が容易となる。
本実施例で構築した冷暖房放熱パネルシステムを運転したところ、細くて長尺の縦パイプ22群を並列密集配置した保形性の乏しい、3層形態の柵状放熱パネル2は、上下500mm間隔で配置した放熱パネル2の全幅に亘る幅止め具51と、上下500mm間隔で配置した放熱パネル2の両側端の連結具52とによって、構成各縦パイプ22の、中間部位での前後左右の揺動変位が抑制出来、放熱パネル2が、上部の吊金具30と下部の固定金具34での前後動及び左右動が規制されていることと相俟って、放熱パネル2は、上面視で、上下に亘ってドレンパン4の上面範囲内に、常にとどまり、放熱パネル2からの結露水は、全てドレンパン4内に流入した。
また、熱伸縮するプラスチック樹脂製の放熱パネル2は、吊下げ形態であって、熱伸縮が適正垂下形態の下で吸収対応出来て、放熱パネル2の熱伸縮歪による変位も生じなかった。
しかも、第1放熱パネル201の全縦パイプ22も、第2放熱パネル202の全縦パイプ22も、第3放熱パネル203の全縦パイプ22も、共に表面側にも裏面側にも、熱輻射線が、放熱パネル2面から直交方向での直線放射となるため、熱輻射波による高効率の冷暖房作用が得られた。
そして、クランク金具36の結露水は、柱71面から12,5mmの間隔で配置したドレンパン4が受け止めた。
しかも、幅止め具51は、拘束した前後の放熱パネルの対向面間隔gP(標準:18.5mm)内の空気の上下流動を遮断したが、結果として、幅止め具51の存在が、間隔gP内の上下空気流を、縦パイプ22間の狭い間隔gB(標準:7mm)からの外方への強制押出流とし、幅止め具51の上下で、縦パイプ22群の表面の空気粘性膜を撹拌して、熱対流を促進した。
また、放熱パネル2の上方のフード76は、放熱パネル2の外周面の上昇空気流の天井部位での反転案内機能を奏し、天井面での空気対流を促進した。
変形例は、冷暖房放熱パネルの両側に配管スペースを配置した袖付き放熱パネルシステムであって、図9(A)は右側横断面図、図9(B)は右側上部の正面図、図9(C)は正面図である。
配管スペース66は、長さL7が250mm、高さh1は、実施例(図1)の
固定枠と同高の2500mm、前後厚w1が130mmである。
そして、柱71と付加柱71b間には、例えば石膏ボード等の壁材10を両面に張設して配管スペース66を形成し、壁材10の表面には、塗装仕上げやクロス貼りの表面仕上げをする。
従って、袖付き冷暖房放熱パネルシステムは、配管スペース66内空間に必要配管が実施出来、壁用コンセントやスイッチ、若しくはサーモスタットやヒューミデイスタット、センサー等の配置に有利である。
尚、ツーバイフォー工法にあっては、袖付き冷暖房放熱パネルシステムを、間仕切壁に平行又は直交して、或いは室内空間内に独立的に配置するのが良い。
1a 袖付き冷暖房放熱パネルシステム
2 放熱パネル
4 ドレンパン
7 固定枠
8 床面
9 天井面
10 壁材
21a,21c,21e 上側横パイプ
21b,21d,21f 下側横パイプ
22 縦パイプ
23 スペーサーパイプ
23a 連通パイプ
24 小口止め
24a 仕切板
25 供給口
26 排出口
30 吊金具
31 受金具
31a,36c,44c 当接辺
31b,33b,41b,44b 側辺
31d,33d 嵌合溝
32 支持バー
33 支承金具
33a 中央垂直辺
33c 台形突起
33e 山形突起
33f 山形切欠
34 固定金具
35 アングル金具
35a 取付辺
35b 支持辺
36 クランク金具
36a 挟着辺
36b 中間辺
41a 平坦底辺
41c 小口板
42 断熱シート
43 ドレンパイプ
44 ドレンパン受
44a 底板
46,65 保温材
51 幅止め具
51a 上面
51b 下面
51c,52c,53c 開口
51e,52e,53e 円弧弾性クリップ
51f 円弧突片
51g 切開二股
52 連結具
52a,53a 円弧筒
52b 傾斜連結板
52f,53f 案内用エッジ
52g,53g 小口辺
53 結露受
53b 三角形板
53h 水平上辺
53s 斜辺
61 サプライ管
62 リターン管
63 接続金具
66 配管スペース
71 柱
71b 付加柱
72 等辺アングル片(下側固定具)
73 不等辺アングル片(上側固定具)
73a 上桟
75 仮止め材
76 フード
76a 水平上辺
76b 傾斜辺
201 第1放熱パネル
202 第2放熱パネル
203 第3放熱パネル
Claims (12)
- 床面(8)から天井面(9)に亘って立設した固定枠(7)の左右の両側柱(71)間の空間内に、保形性の乏しいプラスチック樹脂製の柵状放熱パネル(2)を、上部は、吊金具(30)で前後左右動を規制して吊下げ支承し、下部は、固定金具(34)で前後左右動を規制し、柵状放熱パネル(2)の下面にはドレンパン(4)を配置したもので、柵状放熱パネル(2)は、上側横パイプと下側横パイプ間に縦パイプ群を並列連通配置した、第1放熱パネル(201)と、第2放熱パネル(202)と、第3放熱パネル(203)との3枚の放熱パネルを、各放熱パネルの対向面間隔(gP)を一定に保って重層一体化連通し、表面の第1放熱パネル(201)の一端上部には供給口(25)を、裏面の第3放熱パネル(203)の他端上部には排出口(26)を突出したものであり、冷温水供給用の、サプライ管(61)を放熱パネル(2)の上側一端の供給口(25)に、リターン管(62)を放熱パネル(2)の上側他端の排出口(26)に接続した冷暖房放熱パネルシステム。
- 第1放熱パネル(201)と、第2放熱パネル(202)と、第3放熱パネル(203)とは、各縦パイプ(22)間隔(gB)が同一であり、且つ第1放熱パネル(201)の各縦パイプ(22)間隔(gB)の中央に第2放熱パネル(202)の各縦パイプ(22)が、第2放熱パネル(202)の各縦パイプ(22)間隔(gB)の中央に、第3放熱パネル(203)の各縦パイプ(22)が位置する形態に重層一体化した、請求項1に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
- 第1放熱パネル(201)、第2放熱パネル(202)及び第3放熱パネル(203)の全ての縦パイプ(22)を、放熱パネル(2)の全幅に亘る幅止め具(51)の嵌合によって、各縦パイプ(22)相互を位置規制し、第1放熱パネル(201)の両側端の縦パイプ(22)と、第2放熱パネル(202)の両側端の縦パイプ(22)とを、第2放熱パネル(202)の両側端の縦パイプ(22)と第3放熱パネル(203)の両側端の縦パイプ(22)とを、それぞれ連結具(52)によって相互一体化連結し、第1放熱パネル(201)、第2放熱パネル(202)及び第3放熱パネル(203)の各両側端の縦パイプ(22)の上端部位には、対応する上側横パイプの外端に下面から当接する結露受(53)を配置した、請求項1又は2に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
- 幅止め具(51)は、断面が山形状屈曲で、両側縁が緩傾斜で上昇した左右対称形で、上面(51a)及び下面(51b)が両側縁への下向傾斜を備えた形状であって、両側には円弧弾性クリップ(51e)群を備え、各円弧弾性クリップ(51e)は、外端位置(fc)から縦パイプ(22)の外端面(fs)が突出する形態に、縦パイプ(22)を弾性保持する、請求項3に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
- 連結具(52)は、傾斜連結板(52b)の両端に、円弧筒(52a)形態の円弧弾性クリップ(52e)を備え、円弧弾性クリップ(52e)の開口(52c)先端には、案内用エッジ(52f)と、引続く小口辺(52g)を備えている、請求項3に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
- 結露受(53)は、円弧筒(53a)の形態の円弧弾性クリップ(53e)開口(53c)の反対側に、当接水平上辺(53h)及び斜辺(53s)を備えた直角三角形板(53b)を突出し、円弧弾性クリップ(53e)の開口(53c)先端には、案内用エッジ(53f)と引続く小口辺(53g)を備えている、請求項3に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
- 吊金具(30)は、両側の柱(71)に、両側の受金具(31)を縦長ねじ挿入用孔(H31)でねじ固定し、両側の受金具(31)間に、一端近傍にねじ孔(H32)を備えた2本の支持バー(32)を、平行に差渡し嵌合し、各支持バー(32)上の適宜位置に各支承金具(33)を適数個配置して、第1放熱パネル(201)と第2放熱パネル(202)の上側横パイプ(21a,21c)、及び第2放熱パネル(202)と第3放熱パネル(203)の上側横パイプ(21c,21e)を、各支承金具(33)の上面で当接支承し、柵状放熱パネル(2)の、前後動は支承金具(33)で規制し、左右動は支持バー(32)のねじ孔(H32)に螺入したねじピン(32a)の縦パイプ(22)間への挿入により規制した、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
- 支持バー(32)は、両側の受金具(31)の嵌合溝(31d)に、左右微調整自在に嵌合し、支承金具(33)は、中央垂直辺(33a)と両側辺(33b)を備え、縦パイプ(22)の2本を介在させる両側辺(33b)の上縁から、前後対称形の台形突起(33c)を突出し、台形突起(33c)の中央下部に配置した嵌合溝(33d)で支持バー(32)に左右摺動自在に嵌合した、請求項7に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
- 支承金具(33)は、両側辺(33b)の下端中央部に山形切欠(33f)を備え、且つ中央垂直辺(33a)の下端には、介在する2本の縦パイプ(22)に対応する2個の山形突起(33e)を内方への傾斜形態で備え、該山形突起(33e)を縦パイプ(22)に当接した、請求項8に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
- 固定金具(34)は、アングル金具(35)とクランク金具(36)とから成り、アングル金具(35)の取付辺(35a)を柱(71)にねじ固定し、クランク金具の当接辺(36c)を、横長孔(H36)を介してアングル金具(35)の支持辺(35b)に、前後位置調整の下にねじ固定し、クランク金具の挟着辺(36a)及び中間辺(36b)と、アングル金具の支持辺(35b)とで最外端の縦パイプ(22)を規制して、両側の固定金具(34)の協仂作用で柵状放熱パネル(2)の下部の前後左右動を規制した、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
- ドレンパン(4)は、両側の柱(71)に固定した両側のドレンパン受(41)間に、ドレンパン(4)の両端とドレンパン受け当接辺(44c)間には着脱用の最小限の隙間(gd)を保って、差渡し形態で、且つ底板(44a)が床面(8)と空気流通間隔(g4)を保って支承し、放熱パネル(2)の下側横パイプ(21b,21d,21f)を、ドレンパン(4)内に垂下埋没形態で吊下げ保持した、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
- 左右両側柱(71)の各外側に、床面(8)から天井面(9)に亘って付加柱(71b)を立設し、両側柱(71)と付加柱(71b)間の表裏に壁材(10)を張設して配管スペース(66)を形成し、配管スペース(66)を介して、床面(8)から引上げたサプライ管(61)及びリターン管(62)を、放熱パネル(2)の供給口(25)及び排出口(26)に接続した、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の冷暖房放熱パネルシステム。
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