JP2014181126A - 部品整列装置、整列トレイ及び部品整列方法 - Google Patents

部品整列装置、整列トレイ及び部品整列方法 Download PDF

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悠太 今泉
Kimihisa Kaneko
公久 金子
Shinya Yoshida
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Abstract

【課題】より簡便に部品を整列する。
【解決手段】部品整列装置20は、平面を有する角板状の部品を載置し、所定の配列方向に形成された壁部と部品の長さに基づく所定間隔で壁部の形成方向に直交する方向に形成された凸部とを有する整列トレイ40と、整列トレイを装着し壁部の形成方向及び壁部の形成方向とは異なる交差方向に整列トレイ40を傾斜可能である台座部30と、壁部の形成方向へ傾斜した整列トレイに対し振動を付与し、交差方向へ傾斜した整列トレイ40に対し振動を付与する振動付与部35と、を備える。部品整列装置20では、壁部の形成方向に整列トレイ40を傾斜させ、この整列トレイ40に対し部品を供給し、振動を付与する。そのあと、壁部の形成方向とは異なる交差方向に整列トレイ40を傾斜させ、この整列トレイ40に対し交差方向に振動を付与する。
【選択図】図1

Description

本発明は、部品整列装置、整列トレイ及び部品整列方法に関する。
従来、部品整列装置としては、搬送路の下流側に、振り込まれた姿勢における部品の振込時高さ寸法と略同一の深さ寸法を有する整列穴が部品の進行方向に沿って複数個形成された整列部を配設し、部品を供給してまず最上流側の整列穴に振り込み、次の部品を整列穴に振り込まれた部品の上を通過させて下流側の整列穴に振り込む操作を繰り返すことにより、整列穴の中に入った状態で部品を整列するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、部品を効率よく整列することができるとしている。また、部品整列装置としては、直線振動される振動基板上に部品を多列で移送する広幅のトラフを取り付け、トラフに形成された側壁に沿ってトレイにおける部品の整列パターンと同様のパターンで部品の外形よりわずか大きい形状で部品が陥入する浅穴を設け、移送する部品を浅穴に陥入し、その後トレイをトラフにかぶせて裏返すことによりトレイ上に板状部品を整列させるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−349129号公報 特開平9−202424号公報
しかしながら、この特許文献1に記載された装置では、整列部に部品を供給する前に、ボウルフィーダーなどを用いて部品の向きを適正な状態としたり、部品の重なりのない適正な状態にする必要があった。また、特許文献2に記載された装置では、部品供給台からトラフ上へ部品を供給したあと、トレイを重ねて裏返す必要があり、裏返す際に部品のずれや脱落などが生じるおそれがあった。特に、部品の極小化が進むと、この方法では対応が困難であった。このように、部品を簡便に整列させたいということがあった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、より簡便に部品を整列することができる部品整列装置、整列トレイ及び部品整列方法を提供することを主目的とする。
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の部品整列装置は、
平面を有する部品を載置し、所定の配列方向に形成された壁部を有する整列トレイを利用する部品整列装置であって、
前記整列トレイを装着し、前記壁部の形成方向及び前記壁部の形成方向とは異なる交差方向に前記整列トレイを傾斜可能である台座部と、
前記台座部に装着され前記壁部の形成方向へ傾斜した前記整列トレイに対し振動を付与し、前記台座部に装着され前記交差方向へ傾斜した前記整列トレイに対し振動を付与する振動付与部と、
を備えたものである。
この部品配列装置では、台座部に装着され壁部の形成方向へ傾斜した整列トレイに対し振動を付与し、台座部に装着され交差方向へ傾斜した整列トレイに対し振動を付与することが可能である。例えば、壁部の形成方向へ傾斜した整列トレイに対し部品を供給して振動を付与すると、供給された部品は、壁部の形成方向に流れ、この壁部に沿って整列する。その後、整列トレイを交差方向へ傾斜させ、この整列トレイに対し振動を付与すると、整列した部品は壁部に支えられて残り、整列した部品上にある余分な部品は、交差方向に移動し、除去される。したがって、より簡便に部品を整列することができる。ここで「形成方向に傾斜する」とは、形成方向に沿って上下がある状態をいうものとする。また、「交差方向に傾斜する」も同様である。
本発明の部品整列装置において、前記振動付与部は、前記壁部の形成方向に振動を付与する際には正弦波の振動を付与し、前記交差方向に振動を付与する際には鋸波の振動を付与するものとしてもよい。こうすれば、正弦波では壁部に沿って部品を整列させやすく、鋸波では整列した部品上にある余剰の部品が壁部や整列した部品を超えて移動しやすく、より簡便に且つより確実に部品を整列することができる。
本発明の部品整列装置において、前記振動付与部は、前記台座部に装着され前記壁部の形成方向へ傾斜した前記整列トレイに対し前記壁部の形成方向に振動を付与し、前記台座部に装着され前記交差方向へ傾斜した前記整列トレイに対し前記交差方向に振動を付与するものとしてもよい。こうすれば、傾斜した方向に振動が付与されるから、部品が傾斜方向に移動しやすく、より簡便に且つより確実に部品を整列することができる。
本発明の部品整列装置において、前記台座部は、前記交差方向として前記壁部の形成方向に直交する方向に前記整列トレイを傾斜可能であるものとしてもよい。こうすれば、壁部に沿って整列した部品は壁部に支えられやすいため、より簡便に且つより確実に部品を整列することができる。なお、交差方向は、壁部の形成方向に直交する方向以外の角度の方向としてもよいが、直交する方向である方が好ましい。
本発明の部品整列装置において、前記台座部は、前記壁部の形成方向に前記整列トレイが傾斜する位置と前記交差方向に前記整列トレイが傾斜する位置とに前記整列トレイの位置を切り替える切替機構を備えているものとしてもよい。こうすれば、切替機構を利用して、整列トレイの傾斜させる方向をより簡便に切り替えることができる。このとき、切替機構は、少なくとも2方向に傾斜角度を調整可能な傾斜角調整機構としてもよい。あるいは、所定方向に前記台座部を傾斜した状態で前記整列トレイを回転させる回転機構としてもよい。
本発明の部品整列装置は、平面を有する部品を載置し、所定の配列方向に形成された壁部を有する整列トレイ、を備えたものとしてもよい。
本発明の部品整列装置は、前記整列トレイに部品を供給する部品供給部と、前記壁部の形成方向に前記整列トレイを傾斜させ該壁部の形成方向に傾斜した前記整列トレイに対し部品を供給し振動を付与させたあと、前記壁部の形成方向とは異なる交差方向に前記整列トレイを傾斜させ該交差方向へ傾斜した前記整列トレイに対し前記部品を供給し振動を付与するよう前記部品供給部と前記振動付与部とを制御する制御部と、を備えたものとしてもよい。こうすれば、制御部により制御されることによって一連の処理が進むから、作業者の手間をより抑制し、より簡便に部品を整列することができる。
本発明の部品整列装置において、前記部品は、角板状の形状を有し、前記整列トレイは、前記部品の高さをHc、前記壁部の高さをH1としたとき、2Hc>H1>Hcを満たして形成されているものとしてもよい。この関係を満たすと、整列トレイにおいて、壁部に沿って整列した部品は壁部に支えられて残りやすく、好ましい。ここで、「角板状」とは、立方体及び直方体の形状を含むものとする。また、部品の高さHcは、最も面積の広い平面を底面としたときの高さをいうものとする。なお、部品の形状が直方体や板状である場合は、長さをLc、幅をWc、高さをHcとしたとき、Lc=Wcの場合は(Lc=Wc)>Hcを満たし、LcとWcとが異なる場合はLc>Wc>Hcを満たすものとする。
本発明の部品整列装置において、前記整列トレイは、前記部品の長さLcに基づく所定間隔で、前記壁部の形成方向に直交する方向に形成された凸部を有するものとしてもよい。こうすれば、傾斜して整列した部品の最下段の部品にかかる負荷(その上流側に積載された部品の質量)が凸部により低減されるから、部品が壁部に沿ってより積み上がり易く、整列しやすい。ここで「前記部品の長さLcに基づく所定間隔」は、例えば、部品数個分(例えば10個や15個など)の間隔に経験的に定めることができる。このとき、前記部品は、角板状の形状を有し、前記整列トレイは、前記部品の高さをHc、前記壁部の高さをH1、前記凸部の高さをH2としたとき、H1>Hc>H2を満たして形成されているものとしてもよい。この関係を満たすと、整列トレイにおいて、壁部に沿って整列した部品は壁部に支えられて残り、整列した部品上にある余分な部品は交差方向に移動し除去されやすく、好ましい。
本発明の部品整列装置において、前記部品は、角板状の形状を有し、その長さLcが10mm以下、好ましくは5mm以下に形成されており、前記整列トレイは、前記整列トレイの壁部の幅をW1としたとき、0.03mm≦W1≦1mmを満たして形成されているものとしてもよい。壁部幅W1が0.03mm以上では、整列トレイの作製および使用時に壁部の倒れや折損などの形状不具合を起こしにくく、幅W1が1mm以下では、部品の整列密度をより高めることができる。また、本願発明では、10mm以下、好ましくは5mm以下の大きさの極小部品を整列することができる。
本発明の部品整列装置において、前記部品は、角板状の形状を有し、前記整列トレイは、複数の前記壁部を有し、前記部品の幅をWc、前記壁部の配列ピッチをPとしたとき、P=a×Wc(1<a≦1.5)を満たして形成されていることが好ましい。この係数aは、1.1≦a≦1.3であることがより好ましい。
本発明の整列トレイは、
平面を有する角板状の部品を整列させる部品整列装置に用いられる整列トレイであって、
所定の配列方向に形成された壁部と、
前記部品の長さLcに基づく所定間隔で、前記壁部の形成方向に直交する方向に形成された凸部と、を有し、
前記部品の高さをHcとし、前記壁部の高さをH1とし、前記凸部の高さをH2としたとき、2Hc>H1>Hc>H2を満たして形成されているものである。
この整列トレイは、所定方向に傾斜させて利用することができる。例えば、壁部の形成方向へ傾斜した整列トレイに対し部品を供給して振動を付与すると、供給された部品は、壁部の形成方向に流れ、この壁部に沿って整列する。その後、整列トレイを交差方向へ傾斜させ、この整列トレイに対し振動を付与すると、整列した部品は壁部に支えられて残り、整列した部品上にある余分な部品は、交差方向に移動し、除去される。このとき、部品の高さHc、壁部の高さH1及び凸部の高さH2が上記関係を満たすと、整列トレイにおいて、壁部に沿って整列した部品は壁部に支えられて残り、整列した部品上にある余分な部品は交差方向に移動し除去されやすい。したがって、より簡便に部品を整列することができる。なお、この整列トレイにおいて、上述した部品整列装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述した部品整列装置の各機能を実現するような構成を追加してもよい。
本発明の部品整列方法は、
平面を有する部品を載置し、所定の配列方向に形成された壁部を有する整列トレイを利用する部品整列方法であって、
(a)前記壁部の形成方向に前記整列トレイを傾斜させ、該壁部の形成方向に傾斜した前記整列トレイに対し前記部品を供給し、振動を付与するステップと、
(b)前記ステップ(a)のあと、前記壁部の形成方向とは異なる交差方向に前記整列トレイを傾斜させ、該交差方向へ傾斜した前記整列トレイに対し振動を付与するステップと、
を含むものである。
この部品整列方法では、上述した部品整列装置と同様に、壁部の形成方向へ傾斜した整列トレイに対し部品を供給して振動を付与すると、供給された部品は、壁部の形成方向に流れ、この壁部に沿って整列する。その後、整列トレイを交差方向へ傾斜させ、この整列トレイに対し振動を付与すると、整列した部品は壁部に支えられて残り、整列した部品上にある余分な部品は、交差方向に移動し、除去される。したがって、より簡便に部品を整列することができる。なお、この部品整列方法において、上述した部品整列装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述した部品整列装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
本実施形態の部品整列装置20の構成の一例の概略を示す構成図。 部品整列装置20の構成の概略を示すブロック図。 整列トレイ40の構成の一例を示す説明図。 部品整列処理の一例を示すフローチャート。 振動の振幅と振り落とされる部品の割合との関係図。 別の部品整列装置20Bの構成の一例の概略を示す構成図。 部品を整列トレイに整列させた結果を表す説明図。 部品を整列トレイに整列させた結果を表す説明図。
次に、本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態である部品整列装置20の構成の概略を示す構成図であり、図1(a)が斜視図、図1(b)が整列トレイ40を90°回転した斜視図である。図2は、部品整列装置20の構成の概略を示すブロック図である。図3は、整列トレイ40の構成の一例を示す説明図であり、図3(a)が平面図であり、図3(b)が図3(a)のA−A断面図である。本実施形態の部品整列装置20は、所定の配列方向に形成された壁部42を有する整列トレイ40を利用し、角板状の微小な部品11を整列トレイ40上に整列する装置として構成されている。
部品11は、矩形の平面を有する角板状の部材である。この部品11は、例えば、立方体であってもよいし、直方体であってもよいし、1つの矩形平面の2辺が同じ長さで高さが短い平板状としてもよい。なお、部品の形状が直方体や板状である場合は、長さをLc、幅をWc、高さをHcとしたとき、Lc=Wcの場合は(Lc=Wc)>Hcを満たし、LcとWcとが異なる場合はLc>Wc>Hcを満たすものとする。即ち、直交する3辺のうち最も長い辺を部品長さLcとし、最も短い辺を部品高さHcとし、残りの辺を幅Wcとする。したがって、部品の高さHcは、最も面積の広い平面を底面としたときの高さをいうものとする。この部品11は、整列した状態で次工程へ受け渡される部材であり、例えば、二次電池の活物質である平板粒子などのセラミックス部材やセラミックス積層部品などがこれにあたる。この部品11のサイズは、例えば、底面が10mm角以下、高さHcが10mm以下であるものとしてもよい。例えば、底面が5mm角以下であることが好ましく、1mm角以下であるものとしてもよい。このとき、部品高さHcは、部品長さLcの1/2以下としてもよい。
部品整列装置20は、部品11を供給する部品供給部10と、所定の配列方向に形成された壁部42を有する整列トレイ40を装着する台座部30と、整列トレイ40に振動を付与する振動付与部35と、余分な部品11を受ける排出トレイ38とを備えている。部品供給部10は、部品11を載置する供給トレイ12と、供給トレイ12に振動を与え供給トレイ12から部品11を滑り落とす振動部14と、を備えている。この部品供給部10は、固定部材を介して台座部30の上方に固定されている。供給トレイ12は、平板の両側面にガイドが形成された部材であり、水平面に対して傾斜して台座部30の上方に固定されている。振動部14は、供給された電力により振動を発生させる装置である。この部品供給部10は、振動部14により振動を与え、供給トレイ12上に載置された部品11が供給トレイ12上で傾斜方向に沿って徐々に移動し、その一部を整列トレイ40上へ落下させることにより部品11を整列トレイ40上へ供給する。
台座部30は、整列トレイ40を装着し、壁部42の形成方向に整列トレイ40を傾斜すると共に、壁部42の形成方向とは異なる交差方向(以下、交差方向と称する)に整列トレイ40を傾斜可能に構成されている。この台座部30は、図2に示すように、整列トレイ40を装着及び装着解除する装着部31と、整列トレイ40を傾斜した状態で回転させる回転機構として構成された切替機構32と、整列トレイ40の傾斜角度θを調整可能な傾斜角調整部33とを備えている。装着部31は、振動付与部35により振動が付与されても整列トレイ40が外れない所定の固定力により、整列トレイ40を台座部30上に固定する。切替機構32は、ベースプレート32aと、ベースプレート32a上に回転可能に軸支された振動ステージ32bとを備えている。この振動ステージ32bをベースプレート32aに対して回転させることにより、整列トレイ40の方向を変更することができる。(図1参照)。この切替機構32は、振動ステージ32bを初期位置に対して90°回転して固定可能であり、部品整列装置20の前後方向と整列トレイ40に付与する振動方向と壁部42の形成方向とが同じ方向になる位置(図1(a))と、壁部42の形成方向に直交する方向になる位置(図1(b))とに切り替えて整列トレイ40の位置を固定するように構成されている。傾斜角調整部33は、部品整列装置20の前後方向に、台座部30を所定の角度に傾斜可能に構成されている。この傾斜角調整部33により台座部30を傾斜すると、切替機構32は、壁部42の形成方向に整列トレイ40が傾斜する位置と交差方向に整列トレイ40が傾斜する位置とに整列トレイ40の位置を切り替えることができる。この台座部30の傾斜角度θは、0°<θ<3°であることが好ましい。傾斜角度θがこの範囲では、部品の進行方向が一定の方向に決定され、かつ壁部に沿って整列した部品は壁部に支えられて残り、整列した部品上にある余分な部品は交差方向に移動し除去されやすく、好ましい。この傾斜角度θは、0.5°≦θ≦1.5°であることが、上記の効果が顕著となり、より好ましい。なお、「形成方向に傾斜する」とは、形成方向に沿って上下がある状態をいうものとする。また、「交差方向に傾斜する」も同様である。
振動付与部35は、装置の前後方向を振動方向として整列トレイ40に振動を付与する振動源である。振動付与部35は、台座部30に装着され壁部42の形成方向へ傾斜した整列トレイ40に対し振動を付与し、且つ台座部30に装着され交差方向へ傾斜した整列トレイ40に対し振動を付与するものである。この振動付与部35は、図2に示すように、正弦波を生成する正弦波生成部36と、鋸状の波形を有する鋸波を生成する鋸波生成部37とを備えている。ここでは、振動付与部35は、壁部42の形成方向に振動を付与する際には正弦波の振動を台座部30に付与し、交差方向に振動を付与する際には鋸波の振動を台座部30に付与するよう設定されている。この振動付与部35は、前後方向にのみ台座部30を振動させるよう構成されているが、切替機構32による振動ステージ32bの回転に応じて、壁部42の形成方向へ傾斜した整列トレイ40に対し壁部42の形成方向に振動を付与し、交差方向へ傾斜した整列トレイ40に対し交差方向に振動を付与する。
整列トレイ40は、部品11を整列して載置し、所定の配列方向に形成された複数の壁部42を有し、この壁部42と壁部42と間に溝部43が形成された板状部材である。壁部42は、矩形状の板の一辺に沿う方向(部品11を配列する方向)に、所定の配列ピッチPとなるように形成されている。部品11は、この溝部43に入り込み、壁部42に沿って整列する。また、整列トレイ40は、図3に示すように、部品11の長さLcに基づく所定間隔で、壁部42の形成方向に直交する方向に、段差状の壁状の凸部44が形成されている。この「部品長さLcに基づく所定間隔」は、例えば、傾斜した整列トレイ40で、壁部42に沿って部品11が積載されていく際に、部品11が崩れない部品数個分(例えば10個や15個など)の間隔に経験的に定めることができる。この凸部44によって、部品11が壁部42に沿って積み上がる際に、傾斜して整列した部品11の最下段の部品にかかる負荷(その上流側に積載された部品11の質量)が低減されるから、部品11が壁部42に沿ってより積み上がり易く、整列しやすい。ここで、部品11や壁部42、凸部44のサイズなどの関係について図3を用いて説明する。まず、部品の長さ、幅、高さをそれぞれLc、Wc、Hcとし、壁部42の幅及び高さをそれぞれW1、H1とし、凸部44の幅及び高さをW2、H2として説明する。
整列トレイ40は、部品高さHc、壁部高さH1としたとき、2Hc>H1>Hcを満たして形成されているものとしてもよい。H1>Hcを満たすと、整列トレイ40において、壁部42に沿って整列した部品11は壁部42に支えられて残りやすく、好ましい。また、2Hc>H1を満たすと、壁部42により形成される溝部43に部品11が1個だけ残りやすく、好ましい。整列トレイ40は、部品高さHc、壁部高さH1、凸部高さH2としたとき、H1>Hc>H2を満たして形成されているものとしてもよい。Hc>H2を満たすと、壁部42に沿って部品11が流れやすい。このとき、H2>1/5Hcを満たすことがより好ましい。こうすれば、積み上がった部品11を凸部44により支えやすい。また、整列トレイ40は、複数の壁部42を有し、部品11の幅Wc、壁部42の配列ピッチをP、係数aとしたとき、P=a×Wc(1<a≦1.5)を満たして形成されていることが好ましい。配列ピッチPがこの範囲では、溝部43に部品11が入り込みやすい。この係数aは、1.1≦a≦1.3であることがより好ましい。整列トレイ40において、具体的には、部品長さLcが10mm以下、好ましくは5mm以下に形成されている場合、整列トレイ40の壁部幅W1は、0.03mm≦W1≦1mmを満たして形成されているものとしてもよい。壁部幅W1が0.03mm以上では整列トレイの作製および使用時に壁部の倒れや折損などの形状不具合を起こしにくく、壁部幅W1が1mm以下では部品11の整列密度をより高めることができる。このような、微細な部品サイズの場合、整列トレイ40は、金属板へのエッチングや、電鋳法、機械加工などによって作製することができる。
次に、こうして構成された本実施形態の部品整列装置20の動作、特に、整列トレイ40へ部品11を整列させる際の処理について説明する。図4は、部品整列処理の一例を示すフローチャートである。まず、作業者は、整列トレイ40の装着及び部品11の準備を行う(ステップS100)。ここでは、壁部42の形成方向が振動付与部35の振動方向と同じとなるように部品整列装置20の装着部31に整列トレイ40を装着する。また、整列させる多量の部品11を部品供給部10の供給トレイ12上に載せる。次に、壁部42の形成方向に整列トレイ40を傾斜させる(ステップS110)。ここでは、作業者が傾斜角調整部33を操作し、台座部30の傾斜角度θを調整するものとする。この傾斜角度θは、0°<θ<3°であることが好ましい。傾斜角度θがこの範囲では、部品の進行方向が一定の方向に決定され、かつ壁部に沿って整列した部品は壁部に支えられて残り、整列した部品上にある余分な部品は交差方向に移動し除去されやすいため好ましい。この傾斜角度θは、0.5°≦θ≦1.5°であることが、上記の効果が顕著となり、より好ましい。
次に、作業者は、図示しない部品整列装置20の操作部を操作して、振動部14及び振動付与部35を作動させ、部品供給部10から部品を供給しながら、振動付与部35の正弦波生成部36により生成された正弦波の振動を、台座部30を介して整列トレイ40に付与する(ステップS120)。この正弦波としては、例えば、周波数が10Hz〜500Hzの振動を与えることが好ましい。ステップS120の処理を継続すると、部品供給部10から滑り落ちた部品11が、壁部42に沿って移動しながら整列トレイ40の溝部43の最下段から順に積み上がっていく。ここで、例えば、凸部44が形成されていない場合は、溝部43の上段では、壁部42に沿って部品11が積み上がる一方、溝部43の最下段では、積み上がった部品11の重さに耐えられなくなり溝部43の最下段から部品11が滑り落ち、溝部43の途中までしか部品11が積み上がらない状態が生じ得る。ここでは、所定間隔に形成された凸部44が、積み上がった部品11のストッパーとなり、部品11の滑り落ちをより抑制し、溝部43が部品11によって、より確実に埋められていく。このように、このステップS120の処理を継続すると、壁部42に沿ってほぼ溝部43のすべてに部品11が満たされる。なお、この時点では、壁部42に沿って整列した部品11の上に重なる部品11も存在する。
溝部43のすべてに部品11が満たされると、作業者は、振動部14のスイッチを切り部品供給部10による部品供給を停止し、壁部42の形成方向とは異なる交差方向に整列トレイ40を傾斜させる(ステップS130)。このとき、作業者は、整列トレイ40が90°回転するように、切替機構32を操作する。すると、交差方向に整列トレイ40が傾斜する。そして、振動付与部35の鋸波生成部37により生成された鋸波の振動を、台座部30を介して整列トレイ40に付与する(ステップS140)。ここで、整列トレイ40に付与する正弦波と鋸波について説明する。図5は、正弦波及び鋸波における振動の振幅と、壁部42を乗り越えて振り落とされる部品の割合との関係図である。図5に示すように、正弦波における部品11の移動は、おそらく摩擦力の影響を減じ、滑りながら移動するものと考えられる。このため、正弦波が与えられると、部品11の乗り上げ頻度が少なく、壁部42を乗り越えにくいのが特徴であると考えられる。これに対して、鋸波における部品11の移動は、急激な変位の変化があることから、部品11が跳ね上がりながら移動するものと考えられる。このため、部品11が他の物品に乗り上げやすく、壁部42を超えやすいのが特徴であると考えられる。例えば、同じ振幅の振動を与えた場合、正弦波により溝部43を部品11で満たしたのち、鋸波により余剰の部品11を除去することができ、より効率よく、1層だけの部品11の整列を行うことができる。このように、ステップS140で鋸波の振動を与えると、溝部43上に整列した部品11は壁部42に支えられて残り、整列した部品11上にある2層目以上の余分な部品は、壁部42を乗り越えて交差方向に移動し、排出トレイ38へ除去される。このようにして、2層目以上の部品11が除去され、溝部43に1層の部品11が整列した整列トレイ40が得られる。
このように、整列トレイ40上に整列した部品11は、例えば、そのまま部品11の不良検査を行うものとしてもよいし、整列した状態で樹脂に固めて利用してもよいし、チップ供給パレットとして利用するものとしてもよいし、様々に利用することができる。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の台座部30が本発明の台座部に相当し、振動付与部が振動付与部に相当し、部品供給部10が部品供給部に相当する。なお、本実施形態では、部品整列装置20の動作を説明することにより本発明の部品整列方法の一例も明らかにしている。
以上説明した部品整列装置20によれば、台座部30に装着され壁部42の形成方向へ傾斜した整列トレイ40に対し部品11を供給しながら正弦波の振動をこの形成方向へ付与し、その後、台座部30に装着され交差方向へ傾斜した整列トレイ40に対し鋸波の振動をこの交差方向に付与する。このように、壁部42の形成方向へ傾斜した整列トレイ40に対し部品11を供給して振動を付与すると、供給された部品11は、壁部42の形成方向に流れ、この壁部42に沿って整列する。その後、整列トレイ40を交差方向へ傾斜させ、この整列トレイ40に対し振動を付与すると、溝部43上で整列した部品11は壁部42に支えられて残り、整列した部品上にある余分な部品は、交差方向に移動し、除去される。したがって、より簡便に部品を整列することができる。また、正弦波の振動と、鋸波の振動とを付与するため、正弦波では壁部に沿って部品を整列させやすく、鋸波では整列した部品上にある余剰の部品が壁部や整列した部品を超えて移動しやすく、より簡便に且つより確実に部品を整列することができる。
また、壁部の形成方向に振動を付与し、交差方向に振動を付与するため、傾斜した方向に振動が付与されるから、部品が傾斜方向に移動しやすく、より簡便に且つより確実に部品を整列することができる。更に、交差方向として壁部42の形成方向に直交する方向に整列トレイ40を傾斜可能であるため、壁部42に沿って整列した部品は壁部に支えられやすく、より簡便に且つより確実に部品を整列することができる。更にまた、切替機構32を備えているため、切替機構を利用して、整列トレイの傾斜させる方向をより簡便に切り替えることができる。そして、整列トレイ40は、部品高さHc、壁部高さH1としたとき、2Hc>H1>Hcを満たしているため、整列トレイ40において、壁部42に沿って整列した部品11は壁部42に支えられて残りやすく、好ましい。そしてまた、整列トレイ40は、部品長さLcに基づく所定間隔で、壁部42の形成方向に直交する方向に凸部44が形成されているため、傾斜して整列した部品11のうち最下段の部品11にかかる負荷(その上流側に積載された部品の質量)が凸部44により低減されるから、部品11が壁部42に沿ってより積み上がり易く、整列しやすい。そして更に、整列トレイ40は、部品高さHc、壁部高さH1、凸部高さH2としたとき、H1>Hc>H2を満たして形成されているため、整列トレイ40において、壁部42に沿って整列した部品11は壁部42に支えられて残り、整列した部品上にある余分な部品11は交差方向に移動し除去されやすく、好ましい。そして更にまた、部品は、部品長さLcが10mm以下、好ましくは5mm以下に形成されており、整列トレイ40は、壁部幅W1としたとき、0.03mm≦W1≦1mmを満たして形成されているため、壁部幅W1が0.03mmより大きいと壁部42に沿って部品11を配列しやすく、幅W1が1mmより小さいと、部品11の整列密度をより高めることができる。また、整列トレイ40は、複数の壁部42を有し、部品幅Wc、壁部の配列ピッチPとしたとき、P=a×Wc(1<a≦1.5)を満たして形成されているため、壁部42により形成される溝部43に部品11が入り込みやすく、好ましい。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、台座部30の傾斜方向の変更など、各工程への移行は作業者が手動で行うものとして説明したが、特にこれに限定されず、コントローラ22の制御により行うものとしてもよい。例えば、部品供給部10のオンオフ制御をコントローラ22が行うよう構成し、切替機構32及び傾斜角調整部33に制御モータを装着し、振動ステージ32bの回転駆動及び、台座部30の傾斜角駆動をこれらの制御モータを用いるよう構成する。そして、コントローラ22は、壁部42の形成方向に整列トレイを傾斜させるよう傾斜角調整部33を制御する。次に、壁部42の形成方向に傾斜した整列トレイ40に対し部品を供給するよう部品供給部を制御し、整列トレイ40に振動を付与するよう振動付与部35を制御する。この処理を所定時間継続したのち、壁部42の形成方向とは異なる交差方向に整列トレイ40を傾斜するよう切替機構32を制御する。即ち、振動ステージ32bを90°回転させる。そして、この交差方向へ傾斜した整列トレイ40に対し振動を付与するよう振動付与部35を制御する。なお、部品供給部10からの部品供給タイミングや、整列トレイ40の振動時間、整列トレイ40の傾斜変更(回転)タイミングなどは、部品11や整列トレイ40の大きさ、材質などに応じて経験的に定め、そのタイミングなどにより各構成を制御するよう設定するものとすればよい。こうすれば、コントローラ22の制御によって一連の処理が進むから、作業者の手間をより抑制し、より簡便に部品を整列することができる。
上述した実施形態では、壁部42の形成方向に振動を付与する際には正弦波の振動を整列トレイ40に付与し、交差方向に振動を付与する際には鋸波の振動を整列トレイ40に付与するものとしたが、特にこれに限定されず、整列トレイ40に振動を付与し、部品11を整列トレイ40上で移動させるものとすればどのような振動を与えてもよい。但し、上述した実施形態のように正弦波と鋸波とを付与することがより好ましい。
上述した実施形態では、壁部42の形成方向へ傾斜した整列トレイ40に対し壁部42の形成方向に振動を付与し、交差方向へ傾斜した整列トレイ40に対し交差方向に振動を付与するものとしたが、特にこれに限定されず、整列トレイ40に振動を付与し、部品11を整列トレイ40上で移動させるものとすればどのような振動を与えてもよい。但し、上述した実施形態の方向に振動を付与することがより好ましい。
上述した実施形態では、交差方向は、壁部の形成方向に直交する方向として整列トレイ40を傾斜すると説明したが、特にこれに限定されず、交差方向は、壁部の形成方向に直交する方向以外の方向としてもよい。
上述した実施形態では、振動ステージ32bを回転する切替機構32を備え、整列トレイ40の傾斜方向を変更するものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、図6に示すように、少なくとも2方向に傾斜角度を調整可能な傾斜角調整機構により整列トレイ40の傾斜方向を変更するものとしてもよい。図6は、別の部品整列装置20Bの構成の一例の概略を示す構成図である。この部品整列装置20Bでは、傾斜角調整部33が装置の前後方向及び装置の左右方向に台座部30を傾斜可能に構成されている。また、振動付与部35は、装置の前後方向及び左右方向に台座部30を振動可能に構成されている。そして、壁部42が整列トレイ40の傾斜方向に沿うように整列トレイ40を台座部30に装着し、部品供給部10から部品11を供給しながら振動付与部35により整列トレイ40を振動させる。所定時間経過後に、傾斜角調整部33により、壁部の形成方向とは異なる交差方向に整列トレイ40を傾斜させ、振動付与部35により整列トレイ40に振動を付与する。このようにしても、上述した実施形態と同様の効果が得られる。あるいは、切替機構32を省略し、整列トレイ40を一旦外し回転した状態で再度装着するものとしてもよい。
上述した実施形態では、整列トレイ40は部品長さLcに基づく所定間隔で壁部42の形成方向に直交する方向に形成された凸部44を有するものとしたが、特にこれに限定されない。例えば、凸部は、壁部42に直交する方向に形成された壁状の部分としたが、壁部42に直交していなくともよいし、1つ以上の突起としてもよい。あるいは、整列する部材や数によっては、凸部44を省略するものとしてもよい。こうしても、より簡便に部品を整列することができる。
上述した実施形態では、矩形の角板状の部品11を整列するものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、壁部42や溝部43などに接触する平面を有しており、傾斜面に対して積み上がる形状を有するものであれば、どのような形状でも本発明を採用することができる。
以下には、部品整列装置及び整列トレイを具体的に製造した例を実施例として説明する。
(整列トレイの作製)
整列トレイを作製した。60mm×60mm、厚さ0.1mmのステンレス製の薄板に対し、エッチング処理を行い、46本の壁部を配列ピッチP=1.1mmとなるように形成した。また、壁部42よりも低い凸部を部品の15個おき(長さLcが1mmでは15mmおき)に形成し、1列に45個の部品が並ぶ、図3に示すような整列トレイを作製した。ここで、部品長さLcが1mm、幅Wcが1mm、高さHcが0.05mmとしたアルミナ製のチップを部品として用いた(図7)。また、壁部の幅W1が0.05mm、高さH1が0.07mm、配列ピッチPが1.15mm、凸部44の幅W2が0.03mm、高さH2が0.03mmとした整列トレイを作製した。そして、部品長さLcが2mm、幅Wcが1mm、高さHcが0.05mmであるアルミナ製のチップも部品として用いた(図8)。
(部品整列装置の作製)
整列トレイを装着した状態で所定方向(壁部の形成方向と交差方向)に傾斜可能、且つ整列トレイの方向を90°変更可能な台座部を作製し、これに、正弦波と鋸波とを生成可能な振動装置を接続し、部品整列装置とした。部品としては、1mm×1mm×0.05mmのアルミナ製チップ、又は、2mm×1mm×0.05mmのアルミナ製チップを用いて、整列トレイに部品を整列させる実験を行った。整列トレイの傾斜角度θは1°とした。
(結果と考察)
図7は、2辺が等しい長さ(1mm)の部品を整列トレイに整列させた結果を表す説明図であり、図7(a)が壁部の形成方向を傾斜方向として部品を供給し振動を与えた図、図7(b)が形成方向に直交する交差方向に切り替えて振動を与えた図、図7(c)が整列後の整列トレイの写真である。図8は、3辺が異なる部品を整列トレイに整列させた結果を表す説明図である。まず、壁部の形成方向と傾斜方向と振動方向とを同じ方向にし、正弦波の振動(周波数30Hz、振動加速度180m/s2、振幅0.5mm)を整列トレイに与えながら、壁部の上流側から部品を供給した(図7(a))。整列トレイ上へ供給された部品は、壁部42に沿って流れ、各壁部の間に形成された各溝部に最下段から部品が積み上がっていった。このとき、溝部に嵌った部品の上方にも重なって部品が存在し、1層以上に積み上がった状態となった。次に、整列トレイ40を90°回転し、壁部の形成方向に直交する交差方向に傾斜方向と振動方向とを合わせ、鋸波の振動(周波数30Hz、振動加速度250m/s2、振幅0.7mm)を整列トレイに与えた。すると、溝部に整列した部品上に重なった部品が、壁部を乗り越えて下流側に移動し、溝部に1層だけ整列した状態となった(図7(c))。このように、より簡便に、整列トレイに部品を整列させることができた。また、図8に示すように、底面の2辺の長さが異なる異形チップにおいても、図7と同様の操作により、より容易に、整列トレイに部品を整列させることができた。
例えば、正弦波における部品の移動は、おそらく摩擦力の影響を減じ、滑りながら移動するものと予想された。このため、正弦波が与えられると、部品の乗り上げ頻度は少なく、壁部を乗り越えにくいのが特徴であると考えられた。これに対して、鋸波における部品の移動は、急激な変位の変化があることから、部品が跳ね上がりながら移動するものと予想された。このため、部品が乗り上げやすく、壁部を超えやすいのが特徴であると考えられた。例えば、同じ振幅の振動を与えた場合、正弦波により溝部を部品で満たしたのち、鋸波により余剰の部品を除去することができ、より効率よく、1層だけの部品の整列を行うことができた。
本発明は、部品の整列分野に利用可能である。
10 部品供給部、11 部品、12 供給トレイ、14 振動部、20、20B 部品整列装置、22 コントローラ、30 台座部、31 装着部、32 切替機構、32a ベースプレート、32b 振動ステージ、33 傾斜角調整部、35 振動付与部、36 正弦波生成部、37 鋸波生成部、38 排出トレイ、40 整列トレイ、42 壁部、43 溝部、44 凸部。

Claims (14)

  1. 平面を有する部品を載置し、所定の配列方向に形成された壁部を有する整列トレイを利用する部品整列装置であって、
    前記整列トレイを装着し、前記壁部の形成方向及び前記壁部の形成方向とは異なる交差方向に前記整列トレイを傾斜可能である台座部と、
    前記台座部に装着され前記壁部の形成方向へ傾斜した前記整列トレイに対し振動を付与し、前記台座部に装着され前記交差方向へ傾斜した前記整列トレイに対し振動を付与する振動付与部と、
    を備えた部品整列装置。
  2. 前記振動付与部は、前記壁部の形成方向に振動を付与する際には正弦波の振動を付与し、前記交差方向に振動を付与する際には鋸波の振動を付与する、請求項1に記載の部品整列装置。
  3. 前記振動付与部は、前記台座部に装着され前記壁部の形成方向へ傾斜した前記整列トレイに対し前記壁部の形成方向に振動を付与し、前記台座部に装着され前記交差方向へ傾斜した前記整列トレイに対し前記交差方向に振動を付与する、請求項1又は2に記載の部品整列装置。
  4. 前記台座部は、前記交差方向として前記壁部の形成方向に直交する方向に前記整列トレイを傾斜可能である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の部品整列装置。
  5. 前記台座部は、前記壁部の形成方向に前記整列トレイが傾斜する位置と前記交差方向に前記整列トレイが傾斜する位置とに前記整列トレイの位置を切り替える切替機構を備えている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の部品整列装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の部品整列装置であって、
    平面を有する部品を載置し、所定の配列方向に形成された壁部を有する整列トレイ、
    を備えた部品整列装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の部品整列装置であって、
    前記整列トレイに部品を供給する部品供給部と、
    前記壁部の形成方向に前記整列トレイを傾斜させ該壁部の形成方向に傾斜した前記整列トレイに対し部品を供給し振動を付与させたあと、前記壁部の形成方向とは異なる交差方向に前記整列トレイを傾斜させ該交差方向へ傾斜した前記整列トレイに対し前記部品を供給し振動を付与するよう前記部品供給部と前記振動付与部とを制御する制御部と、
    を備えた部品整列装置。
  8. 前記部品は、角板状の形状を有し、
    前記整列トレイは、前記部品の高さをHc、前記壁部の高さをH1としたとき、2Hc>H1>Hcを満たして形成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の部品整列装置。
  9. 前記整列トレイは、前記部品の長さLcに基づく所定間隔で、前記壁部の形成方向に直交する方向に形成された凸部を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の部品整列装置。
  10. 前記部品は、角板状の形状を有し、
    前記整列トレイは、前記部品の高さをHc、前記壁部の高さをH1、前記凸部の高さをH2としたとき、H1>Hc>H2を満たして形成されている、請求項9に記載の部品整列装置。
  11. 前記部品は、角板状の形状を有し、その長さLcが10mm以下に形成されており、
    前記整列トレイは、前記整列トレイの壁部の幅をW1としたとき、0.03mm≦W1≦1mmを満たして形成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の部品整列装置。
  12. 前記部品は、角板状の形状を有し、
    前記整列トレイは、複数の前記壁部を有し、前記部品の幅をWc、前記壁部の配列ピッチをPとしたとき、P=a×Wc(1<a≦1.5)を満たして形成されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の部品整列装置。
  13. 平面を有する角板状の部品を整列させる部品整列装置に用いられる整列トレイであって、
    所定の配列方向に形成された壁部と、
    前記部品の長さLcに基づく所定間隔で、前記壁部の形成方向に直交する方向に形成された凸部と、を有し、
    前記部品の高さをHcとし、前記壁部の高さをH1とし、前記凸部の高さをH2としたとき、2Hc>H1>Hc>H2を満たして形成されている、整列トレイ。
  14. 平面を有する部品を載置し、所定の配列方向に形成された壁部を有する整列トレイを利用する部品整列方法であって、
    (a)前記壁部の形成方向に前記整列トレイを傾斜させ、該壁部の形成方向に傾斜した前記整列トレイに対し前記部品を供給し、振動を付与するステップと、
    (b)前記ステップ(a)のあと、前記壁部の形成方向とは異なる交差方向に前記整列トレイを傾斜させ、該交差方向へ傾斜した前記整列トレイに対し振動を付与するステップと、
    を含む部品整列方法。
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