JP2014179529A - ハンディ型表示器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 この発明は、螺着による簡便で充分な固定を維持しつつ、小型化と、接合面付近に配置される電子基板等の配置、形状の自由度向上とを両立させることができるハンディ型表示器を得ることを目的とする。
【解決手段】 本発明に係るハンディ型表示器は、第1ケース3の側壁と第2ケース4の側壁とが接合して形成される内部に電子基板41を収容するものにおいて、一端10bと他端10cが同じ方向に突出した凹形状であるフック10と、第1ケース3に形成され、フック10の一端10bが係着する係着部32aと、第2ケース4の側面に形成され、フック10の他端10dが嵌合する凹部51と、を備え、フック10の内周側で第1ケース3の側壁と第2ケース4の側壁とを圧接させるように、フック10の他端10dが第2ケース4に螺着するものである。
【選択図】 図8

Description

本発明は、例えばハンディ型プログラマブル表示器等、内部に液晶モジュール等の電子基板を収納したハンディ型表示器に関する。
ハンディ型表示器の例として、ハンディ型プログラマブル表示器が挙げられる。このハンディ型プログラマブル表示器は、一般的に操作者が掌の上に置いて又は把持して操作するものであり、ホストコントローラ(PLC、インバータ、温調計等)とのインターフェースを備え、ホストコントローラに接続されたデバイスの稼働状況を表示したり、デバイスへの制御指示を与える入力操作をしたりする機能を備えている。
ハンディ型プログラマブル表示器は、リアケースの側壁とフロントカバーの側壁との接合により形成した内部に液晶モジュール等の電子基板が搭載されており、フロントカバー正面には液晶画面が表示され、画面上に操作盤等の各デバイスの稼働状況、制御指示画面などを表示することができる。また、液晶画面の周囲には、複数の操作スイッチが配置されている。
ハンディ型プログラマブル表示器は、手に持って操作することが主であり、快適な操作性を確保するために製品の小型化要求が強い。ただし、液晶画面の大きさや制御処理速度などの性能の仕様によって液晶モジュールや制御基板の大きさが決まっているため、小型化のためには、リアケースやフロントカバーをできるだけ小型化させて、電子基板がリアケースやフロントカバーの内側面に近接して配置させることになる。
このリアケースとフロントカバーは、特許文献1に示す従来のハンディ型プログラマブル表示器においては、以下のように接合して固定されている。
特許文献1において、上ケース部材と下ケース部材とは、互いの側壁に、互いと接合する接合面をそれぞれ有している。さらに、上ケース部材と下ケース部材の周縁には、互いを連結固定するためのネジ孔が複数箇所設けられ、互いの側壁内を貫通している。下ケース部材の背面からネジ部材を互いのネジ孔に挿通し、ネジ部材の締め付けによって上ケース部材と下ケース部材とを固定している。これにより簡便で充分な固定を可能にしている。つまり、両接合面が接合する方向とネジ部材が締付ける方向が同一方向であるため、ネジ部材による締付け箇所とその周辺において、互いの接合面が圧接し、密閉性が充分確保されている。また、1方向からのネジ部材の締め付けという簡便な固定方法が採られている。(特許文献1の図5参照)
特開2004−133692号公報
この特許文献1に記載のハンディ型表示器においては、上ケース部材と下ケース部材の側壁において、ネジ孔を設けた箇所は、ネジ孔のない箇所に比べ肉厚とならざるを得ない。そのため、両ケース部材の接合面を断面として両ケース部材を見たとき、ネジ孔のある箇所は、ネジ孔のない箇所に比べて、側壁が外又は内に膨らむような形状になる。
ここで液晶モジュール等の電子基板は両ケース部材の内側面に近接して配置しているため、電子基板の形状や配置を優先した場合、ネジ孔のある箇所では側壁が外に膨らむ形状となる。この時、側壁が外に膨らむ分、ハンディ型表示器の小型化という要望に反し、両ケース部材は大型化する。また、ネジ孔のある箇所だけ大型化した場合、ハンディ型表示器の側面はいびつな形状となり、表示器を持つ手になじみにくく、外観も優れない。
一方、ハンディ型表示器の小型化を優先した場合、ネジ孔のある箇所では側壁が内に膨らむ形状となる。この時、電子基板は、この膨らむ形状に沿って窪んだいびつな形状に形成する、または基板全体を小型化させる必要がある。つまり、電子基板の形状や配置の自由度が低下する。
すなわち、従来のハンディ型表示器においては、両ケース部材の側壁にネジ孔を設ける必要があり、両ケース部材の側壁が肉厚な形状となるため、小型化と電子基板の形状や配置の自由度向上とを両立できないという課題があった。
この発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、螺着による簡便で充分な固定を維持しつつ、小型化と、接合面付近に配置される電子基板等の配置、形状の自由度向上とを両立させるハンディ型表示器を得ることを目的とする。
本発明に係るハンディ型表示器は、第1ケースの側壁と第2ケースの側壁とが接合して形成される内部に電子基板を収容するものにおいて、一端と他端が同じ方向に突出した凹形状であるフックと、第1ケースに形成され、フックの一端が係着する係着部と、第2ケースの側面に形成され、フックの他端が嵌合する凹部と、を備え、フックの内周側で第1ケースの側壁と第2ケースの側壁とを圧接させるように、フックの他端が第2ケースに螺着するものである。
この発明によれば、螺着による簡便で充分な固定を維持しつつ、小型化と、接合面付近に配置される電子基板等の配置、形状の自由度向上とを両立させることができる。
本発明の実施の形態1に係るハンディ型表示器の正面斜視図である。 ハンディ型表示器の背面斜視図である。 フロントカバーの正面斜視図である。 フロントカバーの背面概要図である。 リアケースの正面斜視図である。 フックの外観を示した図であり、(a)は内面斜視図、(b)は外面斜視図、(c)は側面図である。 図1のA−A断面を矢印方向に見た図である。 図7の締付け固定状況を示す要部拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る図7の要部拡大図である。 本発明の実施の形態3に係るフックの一端の係着を示した断面概要図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、図中における同等または対応する部品、箇所については同番号を付す。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るハンディ型表示器の正面斜視図であり、図2はハンディ型表示器の背面斜視図である。本実施の形態1においては、ハンディ型表示器としてハンディ型プログラマブル表示器1を適用して説明したものである。ハンディ型プログラマブル表示器1は、製品全体の筐体となるケース本体2が、フロントカバー3とリアケース4により形成されている。フロントカバー3とリアケース4は共に、周状に側壁を備えた形状であり、フロントカバー3の側壁3aに設けられた接合面3b(図4に図示)と、リアケース4の側壁4aに設けられた接合面4b(図5に図示)とがシール材5(図4に図示)を介して接合している。フロントカバー3とリアケース4とは、フック10とフック固定ネジ11等により締め付け固定されている。本実施の形態1ではフロントカバー3が第1ケースに相当し、リアケース4が第2ケースに相当する。
図1において、製品正面となるフロントカバー3の正面3cには液晶画面の表示部6が設けられ、画面上に操作盤等の各デバイスの稼働状況、制御指示画面などを表示する。表示部6の周囲には、各種の操作スイッチ7や操作ダイヤル8が設けられており、これらを用いて表示画面の変更や被制御対象に対する制御命令を行う。
図2において、製品背面となるリアケース4の背面4cの周縁には、フロントカバー3とリアケース4とを固定する各種ネジを挿通するためのネジ孔が複数設けられている。このうち、第1ネジ孔9aは、リアケース4の側壁4aとフロントカバー3の側壁3aとを連通する連通ネジ(図示しない)が挿通するために設けられる。一方、表示部6の左右両脇の下方にある2つの第2ネジ孔9bは、フック10を固定するフック固定ネジ11が挿通するために設けられる。フック10によって、リアケース4とフロントカバー3とは締め付け固定される。複数のネジ孔をバランスよく配置し、連通ネジとフック固定ネジ11を締付けることで、リアケース4の接合面4bとフロントカバー3の接合面3bとに全周に亘ってほぼ均等に圧接する力がかかり、全周に亘って密閉性が確保されている。
図3はフロントカバーの正面斜視図であり、図4はフロントカバーの背面概要図である。図4は説明の都合上、フロントカバーに、後述の液晶モジュール、シール材及びフックを取り付けた状態の図としている。
図3において、フロントカバー3の側壁3aにはフック10の梁部10a(図4に図示)が嵌合するフック嵌合窪み31が形成されている。このフック嵌合窪み31の中には、さらに窪んだところに係着部32a(図8に図示)が形成されている。この係着部32aは、フック固定ネジ11で締付ける際に、フック10の一端10b(図6に図示)が係着する面となっている。
図4において、図の中央には液晶モジュール41が配置されている。この液晶モジュール41によって表示部6の画面の大きさは決まり、製品の小型化のため、液晶モジュール41の左右の側面は、フロントカバー3の側壁3a内面に近接した状態で配置されている。
また周状に形成されたフロントカバー3の側壁3aには、全周に亘って接合面3bが設けられ、接合面3bにはシール材5としてOリング5が取り付けられている。このOリング5は、接合面3bと同様、同一平面上にあり、図4の奥、手前方向に圧接されて弾性変形するものであり、フロントカバー3の接合面3bとリアケース4の接合面4bとが接合する際に弾性変形し、密閉性をより向上させるものである。
さらに、フロントカバー3の側壁3aは、フック嵌合窪み31のあるところで、わずかに内に窪んだ形状となっており、フック10の梁部10aがフック嵌合窪み31に嵌合することで、フック10の外面10cとフロントカバー3の側面3dとが略平坦になるように形成されている。
図5はリアケースの正面斜視図である。
図5において、周状に形成されたリアケース4の側壁4aには、フック嵌合窪み31と、全周に亘って接合面4bが設けられている。フック嵌合窪み31の中には、さらに窪んだ凹部51(図8に図示)が形成されている。この凹部51は、フック10の他端10d(図6に図示)が嵌合するところである。フック10の他端10dには、フック固定ネジ11が挿通するためのネジ孔が設けられるため、フック10の他端10dは肉厚となり、そのフック10の他端10dが嵌合する凹部51は、フロントカバー3側のフック嵌合窪み31に比べて大きく窪むこととなる。
図6は、フックの外観を示した図であり、(a)は内面斜視図、(b)は外面斜視図、(c)は側面図である。
図6において、フック10は、同じ方向に突出した一端10bと他端10dとが梁部10aによって連結した構成であり、凹形状である。他端10dには、リアケース4の下面と他端10dとを挿通するフック固定ネジ11のためにフックネジ孔10eが図の下方から設けられており、その分、梁部10aと一端10bに比べて肉厚になっている。
また、フック10の一端10bは、フロントカバー3の係着部32aに係着する、つまり引掛けるために、他端10dと同じ方向に突出している。さらに、フック固定ネジ11によって締付けた際に、一端10bと係着部32aとがより強力に係着するよう、一端10bの内面70は、図の下方、つまり他端10dの方向に向く傾斜面となっている。この内面70に対向する係着部32aも、この傾斜面に沿うように傾斜を持って形成されている。つまり、係着部32aと一端10bの内面70とが、互いに対向する傾斜面を備えることで、締付け時により強力に係着され、フック10が外れにくくなる。一端10bの場合、係着さえすればよいので、他端10dのように大きく突出する必要はない。
図7は、図1のA−A断面を矢印方向に見た図であり、図8は図7の締付け固定状況を示す要部拡大図である。両図は、フック10によりフロントカバー3とリアケース4とが締付け固定される概略を示した図である。
図7及び図8の断面図において、フロントカバー3とリアケース4とが、互いの接合面3b、4bにおいて、Oリング5を介して接合している。接合面3bにはOリング5を位置決めして取り付けられるように窪みが形成されている。これら接合面3b、4bの外側では、フック10の梁部10aがフック嵌合窪み31に嵌合している。また、梁部10aの上方では、フック10の一端10bがフロントカバー3の側面3dの窪みに形成された係着部32aに係着している。一方、梁部10aの下方では、フック10の他端10dが、リアケース4の側面4dに形成された凹部51に嵌合している。さらに、リアケース4の下方から、リアケース4の背面4cの第2ネジ孔9bと、他端10dのフックネジ孔10eとをフック固定ネジ11が連通しており、締付けることで他端10dはリアケース4に螺着される。なお、フック10の外面10cは、外面10cの端部と隣り合うフロントカバー3の側面3d及びリアケース4の側面4dと平坦になるよう形成されている。また、係着部32aとフック10の一端10bは、互いに対向する傾斜面を備えている。
このような構成において、フロントカバー3の接合面3bとリアケース4の接合面4bとが、締付け固定される概要を以下に説明する。
図8において、第2ネジ孔9bとフックネジ孔10eとを挿通するフック固定ネジ11を締めると、リアケース4にフック10の他端10dが螺着する。この時、フック10の他端10dはネジ締めにより、リアケース4の背面4c側、つまり図8の下方に引き寄せられる。これに連動して、フック10の一端10bがフロントカバー3の係着部32aを下方に押圧する。この押圧によって、フロントカバー3の側壁3aは下方に引き寄せられる。つまり、フロントカバー3の接合面3bとリアケース4の接合面4bとが引き寄せあうようにフロントカバー3がリアケース4の方に相対移動する。これにより、フロントカバー3の接合面3bとリアケース4の接合面4bとに挟まれたOリング5は、上下方向に圧接されて圧縮変形し、両接合面間の密閉性を十分に確保することになる。ここでは、Oリング5を両接合面間に介在させたが、Oリング5がなくとも両接合面間の密閉性は十分に確保される。Oリング5がない場合は、フロントカバー3の側壁3aが下方に引き寄せられることで、リアケース4の接合面4bにフロントカバー3の接合面3bが押付けられて密閉性を確保する。このように、フック10の内周側となる梁部10aの右側でフロントカバー3の接合面3bとリアケース4の接合面4bとが締め付け固定されている。
以上のように、この実施の形態1に記載されたハンディ型表示器1によれば、第1ケース3の側壁3aと第2ケース4の側壁4aとが接合すると共に、凹形状のフック10が、一端10bは第1ケース3の係着部32aに係着し、他端10dは第2ケース4の側面4dの凹部51に嵌合している。さらに、フック10の内周側で第1ケース3の側壁3aと第2ケース4の側壁4aを圧接させるように、フック10の他端10dが第2ケース4に螺着している。この構成により、両ケースの接合面3b、4b付近において、互いの側壁3a、4aにそれぞれネジ孔を設ける必要がなくなるため、側壁の肉厚にフックの梁部の肉厚を足したとしても、従来の側壁ほど肉厚にはならない。ゆえに小型化と、接合面付近に配置される電子基板等の配置、形状の自由度向上とを両立させることが可能となる。
さらに、1方向からのネジ部材11の締め付けという簡便な固定方法を採用しつつも、第1ケース3と第2ケース4の両接合面3b、4bが接合する方向とネジ部材11が締付ける方向が同一方向であるため、ネジ部材11による締付け箇所とその周辺において、互いの接合面3b、4bが圧接し、密閉性を充分確保できる。
以上の効果を有する構成に加えて、本実施の形態1では、第1ケース3の側壁3aと第2ケース4の側壁4aが、圧接されて弾性変形するシール材5を介して接合している。そのため、互いの接合面3b、4b間においてさらに密閉性を高めることができる。このように、第1ケースの側壁と第2ケースの側壁との接合とは、両側壁が直接接合することだけでなく、シール材を介して接合することも含まれる。
また、係着部32aは第1ケース3の側面3dに設けられた窪みに形成されている。そのため、フック10の一端10bは第1ケース3の側面3dに係着することとなり、第1ケース3の正面3cにはフック10の一端10bによる凹凸がなく平坦にすることができる。これにより、ハンディ型表示器1の持ちやすさ、美観が向上する。ハンディ型表示器1の正面は特に美観が重要であり、また操作スイッチ7等の操作時に正面に凹凸があると操作性が悪いため、第1ケース3の正面3cがハンディ型表示器1の正面となる、つまり第1ケースがフロントカバーに相当するとき、この構成は特に効果的である。
さらに、係着部32aとフック10の一端10bは、互いに対向する傾斜面を備えている。そのため、フック固定ネジ11による締め付け時に、より強力に係着され、フック10が外れにくくなる。また、傾斜面程度の形成であれば、製造が容易で、フックの一端の突出量と第1ケースの側壁の肉厚を抑制することができる。
さらにまた、電子基板41はフック10の他端10dと第2ケース4とを螺着するネジ部材、つまりフック固定ネジ11の進行方向上に配されている。この構成により、本発明の構成によって得られたフック固定ネジ11の進行方向上のスペースを有効利用できている。本実施の形態1ではこのスペースに電子基板として液晶モジュール41を配置している。なお、このスペースによって従来より大きな電子基板を配することができ、液晶画面の拡大、処理速度の向上など搭載される電子基板の性能を向上できる。
また、フック10の外面10cは、外面10cの端部に隣接する第1ケース3の側面3dまたは第2ケース4の側面4dに対して、略平坦となるように形成される。この構成により、ハンディ型表示器1の側面の美観が優れ、表示器を持つ手になじみやすい。これは、図1のハンディ型プログラマブル表示器1に示すように、フック10を有した左右の側面が、一面に略平坦であるとき、特に効果的である。なお、電子基板41を配置するスペースを十分確保したい場合等、略平坦とならなくとも当然よい。
また、第1ケース3の側壁3aと第2ケース4の側壁4aとは、略同一平面上でのみ接合している。本実施の形態1では、両側壁3a、4aが周状に形成され、その全周に亘って同一平面上で接合している。この構成により、両接合面3b、4bが接合する方向とネジ部材11が締付ける方向が両ケースのいずれの接合部分でも一致しており、適切な数のネジ止め箇所があれば、いずれの接合部分でも密閉性が確保される。例えば、一部の接合面が上記の同一平面に対して直角方向に向いた段差となる場合、この段差において両接合面が接合する方向とネジ部材が締付ける方向が異なるため、段差において密閉性が十分とは言えない。ただし、シール材の弾性変形量によって吸収できる程度の段差であれば、密閉性は確保できる。
さらに本実施の形態1では、第1ケース3は、正面3cに表示部6を備えたフロントカバーである。この構成により、フック固定ネジ11及び第2ネジ孔9bが、ハンディ型表示器1の背面に設けられるため、ハンディ型表示器1の正面は美観が保たれる。
なお、本実施の形態1では、フロントカバー3、リアケース4及びフック10をいずれも同じ樹脂で成型している。これにより、部品の管理がしやすく、また、線膨張係数が同じであるため、温度変化時もフックが外れにくい。また、本実施の形態1では、フロントカバー3とリアケース4との固定を、一部は本発明のフック10を用いて固定しており、また一部は、従来と同様に、リアケース4の側壁4aとフロントカバー3の側壁3aとを連通する連通ネジを用いて固定している。このように、特に小型化が必要な側壁に関しては、本発明のフック10を用い、従来の構成で対応できる箇所は、フックが必要ない分、部品数及び工数を減らすことができ、適材適所で固定方法を選べばよい。
また、ハンディ型表示器として、ハンディ型プログラマブル表示器1を例示したが、それに限らず、携帯ゲーム機や音声・データ通信端末等、その他の携帯端末も含む。また、本実施の形態1ではフロントカバー3を第1ケース、リアケース4を第2ケースとして例示したが、フロントカバー3を第2ケース、リアケース4を第1ケースとして構成しても当然よい。また、製品全体の筐体となるケース本体2をフロントカバー3、リアケース4のみで構成したが、製品全体の筐体を構成するケースの数はこれに限らない。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に関して、以下に図を用いて説明する。本実施の形態2は、フック10の一端10bをフロントカバー3の正面3cに係着させた構成であり、それに関連する構成を除いては実施の形態1と同様であり、実施の形態1と異なる点について詳述する。
図9は本発明の実施の形態2に係る図7の要部拡大図であり、図8の変形例である。
図8ではフック10の一端10bがフロントカバー3の側面3dに形成された係着部32aに係着していたところ、図9においては、フック10の一端10bはフロントカバー3の正面3cに形成された係着部32bに係着している。図8では側面3dに係着部32aを設けるために、側面3dに窪みを設ける必要があり、フロントカバー3の側壁3aがその分肉厚になっていたが、図9においては、フロントカバー3の側壁3aは肉薄になる。
以上のように、この本実施の形態2に記載されたハンディ型表示器1によれば、係着部32aが第1ケース3の正面3cに形成されている。この構成により、ハンディ型表示器1の正面にはフック10の一端10bによる凹凸ができるものの、図8のようにフック10の一端10bを第1ケース3の側面3dに係着するために窪みを設ける必要がなくなり、本発明によって得られるようになったネジ部材11の進行方向上に電子基板を配置するスペースを、より拡大できる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に関して、以下に図を用いて説明する。本実施の形態3は、フックの一端を鉤形状に形成し、係着部に係着させた構成であり、それに関連する構成を除いては実施の形態1と同様である。
図10は本発明の実施の形態3に係るフックの一端の係着を示した断面概要図であり、図8の変形例である。
図8では係着部32aとフック10の一端10bは、互いに対向する傾斜面を備える構成であったが、図10においてはフック10の一端10bは、その突端がフロントカバー3の接合面3bの方向に突出した鉤形状に形成されている。この一端10bに対向する係着部32aは、一端10bの突端が嵌合するよう、フロントカバー3の正面3c方向に向けて開口した凹形状となっている。この構成により、フック固定ネジ11によって締め付けられると、係着部32aとフック10の一端10bが強く係着する。
以上のように、この本実施の形態3に記載されたハンディ型表示器1によれば、係着部32aが、鉤形状に形成されたフック10の一端10bに対向して形成されている。この構成により、鉤形状に形成されたフック10の一端10bが、より強力に係着し、フック10が外れにくくなる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 ハンディ型(プログラマブル)表示器
3 フロントカバー
3a (フロントカバーの)側壁
3c (フロントカバーの)正面
3d (フロントカバーの)側面
4 リアケース
4a (リアケースの)側壁
4d (リアケースの)側面
5 Oリング
6 表示部
10 フック
10b (フックの)一端
10c (フックの)外面
10d (フックの)他端
11 フック固定ネジ
32a、32b 係着部
41 液晶モジュール
本発明に係るハンディ型表示器は、第1ケースの側壁と第2ケースの側壁とが接合して形成される内部に電子基板を収容するものにおいて、一端と他端が同じ方向に突出した凹形状であるフックと、第1ケースに形成され、フックの一端が係着する係着部と、第2ケースの側面に形成され、フックの他端が嵌合する凹部と、第2ケースとフックの他端とをこの順に連通して螺着するネジ部材と、を備え、ネジ部材によるフックの他端と第2ケースとの螺着によって、フックの一端が係着部を押圧し、フックの内周側で第1ケースの側壁と第2ケースの側壁とが圧接するものである。

Claims (10)

  1. 第1ケースの側壁と第2ケースの側壁とが接合して形成される内部に電子基板を収容するハンディ型表示器において、
    一端と他端が同じ方向に突出した凹形状であるフックと、
    前記第1ケースに形成され、前記フックの一端が係着する係着部と、
    前記第2ケースの側面に形成され、前記フックの他端が嵌合する凹部と、
    を備え、
    前記フックの内周側で前記第1ケースの側壁と前記第2ケースの側壁とを圧接させるように、前記フックの他端が前記第2ケースに螺着する
    ことを特徴とするハンディ型表示器。
  2. 前記第1ケースの側壁と前記第2ケースの側壁は、圧接されて弾性変形するシール材を介して接合している
    ことを特徴とする請求項1に記載のハンディ型表示器。
  3. 前記係着部は、前記第1ケースの側面に設けられた窪みに形成される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のハンディ型表示器。
  4. 前記係着部は、前記第1ケースの正面に形成される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のハンディ型表示器。
  5. 前記係着部と前記フックの一端は、互いに対向する傾斜面を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のハンディ型表示器。
  6. 前記係着部は、鉤形状に形成された前記フックの一端に対向して形成される
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のハンディ型表示器。
  7. 前記電子基板は、前記フックの他端と前記第2ケースとを螺着するネジ部材の進行方向上に配されている
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のハンディ型表示器。
  8. 前記フックの外面は、前記外面の端部に隣接する前記第1ケースの側面又は前記第2ケースの側面に対して、略平坦となるように形成される
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のハンディ型表示器。
  9. 前記第1ケースの側壁と前記第2ケースの側壁とは、略同一平面上でのみ接合している
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のハンディ型表示器。
  10. 前記第1ケースは、前記正面に前記表示部を備えたフロントカバーである
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のハンディ型表示器。
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