JP2014179338A - 円筒型非水電解質電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒型非水電解質電池の耐振動衝撃性および耐熱性を両立する。
【解決手段】正極と負極とがセパレータを介して積層、巻回され、巻回外周面において、正極および負極の巻回終端部を覆うように接着部材を設けた巻回電極体が電池缶に挿入される。このとき、接着部材が、基材と該基材の一方の面の全体もしくは少なくとも一部に設けられた接着層とからなり、基材が、高い膨潤性を有する樹脂材料と高い融点を有する樹脂材料とを混合してなる。高い膨潤性を有する樹脂材料の膨潤度が、プロピレンカーボネート浸漬後において5%以上、好ましくは11%以上であり、高い融点を有する樹脂材料の融点が60℃以上とされる。
【選択図】図1

Description

この発明は、円筒型非水電解質電池に関し、特に、外部からの衝撃に強い円筒型非水電解質電池に関する。
近年、携帯電話、ノートブック型パーソナルコンピュータなどをはじめとする電子機器のコードレス化、ポータブル化が進み、薄型、小型、軽量の携帯電子機器が次々と開発されており、長時間駆動可能なバッテリーが強く要求されている。このバッテリー駆動用として現在最も用いられているのが円筒型リチウムイオン二次電池である。
一般的に円筒型リチウムイオン二次電池は、帯状の集電体の両面に正極活物質層を形成してなる正極と、帯状の集電体の両面に負極活物質層を形成してなる負極とを、セパレータを介して積層した積層電極体を多数回巻回した巻回電極体と非水電解液とから成る。このような巻回型の電池の場合、積層電極体端部(正極集電体、負極集電体およびセパレータの切断端部)、すなわち電極の巻き終わり部分には、電極のゆるみがないように接着部材が設けられて正極端部および負極端部が覆われる。
巻回電極端部が接着部材で覆われた巻回電極体は、一方の端部が開口された円筒型の電池缶に挿入される。このとき、巻回電極体の挿入作業を容易にするために、巻回電極体の外径と電池缶の内径との間に一定のクリアランスを必要とする。
ところが、このようなクリアランスを設けた電池が落下や振動衝撃などにより外部衝撃を受けた場合、巻回電極体が電池缶内部で流動したり回転しやすい。しがって、巻回電極体に接続された正極端子、負極端子に対して、巻回電極体の動きに応じた力がかかる。この場合、正極端子と電池蓋に設けられた安全弁との間の溶接部位、負極端子と電池缶底の間の溶接部位、および負極端子と負極集電体の付着部位が破損するおそれがある。また、正極端子・負極端子の破断などにより電池の内部回路が断線するおそれがある。角形リチウムイオン二次電池の場合にも、電極組立体の回転可能性は少ないものの、巻回電極体が缶内部で流動して、電極端子の溶接部位が破損することによって電池の内部回路が断線するという問題点がある。
そこで、上述のような巻回電極体の回転または流動を防止する方法として、電解液を吸収し膨潤する材質を巻回電極体に貼付け巻回電極体と缶の間のクリアランスを減らすことが提案されている。また、下記の特許文献3、特許文献4および特許文献5では、フッ素樹脂層と異種の樹脂を積層した耐熱性のあるフィルムが提案されている。
特開平6−181058号公報 特開2007−184238号公報 特開2005−169935号公報 特開2005−59409号公報 特開2004−225805号公報
しかしながら、特許文献1および特許文献2のテープは、高負荷充放電時や高負荷サイクル時に生じる熱によりダメージが生じ、形状が崩れ、巻き緩みを抑制する機能や回転または流動を防止する機能が損なわれる問題がある。特に、特許文献1では、樹脂フィルムの片面に粘着層が形成されたテープを用い、テープが膨潤するまでの間は粘着層による粘着で巻回電極体のゆるみを押さえ、その後テープの膨潤により巻回電極体を固定することが記載されている。しかしながら、樹脂フィルムとしてフッ化ビニリデン系樹脂とエチレン、プロピレン等をコモノマーとして含む共重合体を用いる場合、重合前の材料と共重合体との性質が変わるため、フッ化ビニリデン系樹脂およびエチレンまたはプロピレンのそれぞれの性質が劣る。このため、このようなテープは、膨張および耐熱性の点において必要な性能を得られない可能性が高い。
また、特許文献3、特許文献4および特許文献5では、巻回電極体の巻き緩みを抑制する機能や回転または流動を防止する機能はない。さらに、フッ素樹脂層と異種の樹脂の層間は剥離しやすく、巻き緩みを抑制する終端テープとして使用するにはハンドリング性が悪く、かつ電解液に浸漬した場合に層間剥離が生ずるという問題がある。
したがって、この発明は、高い膨張性および耐熱性を備え、巻回電極体のゆるみ防止効果と電池缶内での固定効果を備える接着部材を得ることを目的とする。
課題を解決するために、この発明は、正極集電体上に正極活物質層が形成された帯状の正極と、負極集電体上に負極活物質層が形成された帯状の負極とがセパレータを介して積層された積層電極体が巻回された巻回電極体と、巻回電極体の巻回外周側に位置する積層電極体の巻回終端部を覆うように設けられた接着部材と、巻回電極体を収容する電池缶と
を備え、接着部材が、基材と、基材の一方の面の全体もしくは少なくとも一部に設けられた接着層とからなり、上記接着層は、基材に対する剥離強度が0.1N/mm以上であり、
上記基材は、電解液に対して耐性を備えると共に、膨潤度がプロピレンカーボネート浸漬後において5%以上である樹脂材料と、融点が60℃以上を有する樹脂材料とを混合してなることを特徴とする。
この発明では、高い膨潤性を有する樹脂材料の膨潤度がプロピレンカーボネート浸漬後において5%以上であり、高い融点を有する樹脂材料の融点が60℃以上とすることにより、この発明の接着部材に要求される膨潤性および耐熱性を両立することができる。
また、膨潤性および耐熱性の両立の観点から、高い膨潤性を有する樹脂材料と高い融点を有する樹脂材料との混合比率が、重量比で10:90〜97:3の範囲であることが好ましい。
そして、接着部材の膨潤による巻回電極体の固定効果の観点から、接着部材が巻回電極体の巻回外周面の全面積の10%以上を覆っていることが好ましい。
このような発明では、巻回電極体の電極のゆるみを防止し、かつ電解液で膨潤した接着部材により巻回電極体が電池缶内で固定される。
この発明によれば、正極集電体および負極集電体の損傷および破断、もしくは、集電体の接続部の損傷を防止することができる。
この発明の一実施の形態による非水電解質電池の巻回電極体に用いる接着部材の一構成例を示す断面図である。 この発明の一実施の形態による非水電解質電池の一構成例を示す断面図である。
(1)円筒型非水電解質電池の各部の構成
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(1−1)接着部材の構成
この発明では、巻回電極体の巻回ゆるみを防止するとともに、円筒型非水電解質電池の電池缶内で巻回電極体の流動や回転を押さえることができる接着部材を用いる。接着部材は、巻回電極体の電極端部を覆うように巻回電極体外周面に設けられる。そして、巻回電極体が電池缶に挿入された後注液された電解液によって膨張し、巻回電極体の外周面と電池缶の内壁との間に生じる空隙を埋める。これにより、外部からの衝撃による巻回電極体の流動、回転を抑制することができる。
図1に示すように、この発明の接着部材17は、膨潤性と耐熱性とを兼ね備えた基材17Aと、基材17Aの一方の面の全体、もしくは少なくとも一部に設けられ、巻回電極体の外周面に接着される接着層17Bとからなる。以下、基材17Aおよび接着層17Bについて説明する。
[基材]
接着部材17の基材17Aは、高い膨潤性を有する樹脂材料(以下、高膨潤性樹脂材料と適宜称する)と、高い融点を有する樹脂材料(以下、高融点樹脂材料と適宜称する)とを混合してなる。
具体的に、高膨潤性樹脂材料の膨潤度は、プロピレンカーボネート(PC)に対して5%以上、好ましくは11%以上である。なお、膨潤度の測定は、JIS規格の規格番号JIS K 6258を基に、浸漬溶媒をプロピレンカーボネート(PC)、浸漬温度45℃、浸漬時間24時間の条件下で直径20mmの基材17A材料片を浸漬した場合の質量変化率を膨張度とする。この膨潤度を有する材料を用いることにより、巻回電極体外周面と電池缶との間の空隙を埋めるのに充分な程度に基材17Aが電解液を吸収して膨潤する。
高融点樹脂材料の融点は、60℃以上である。この融点を有する材料を用いることにより、電池内部温度が上昇した際に基材17Aが軟化、溶融することを防止することができる。
高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料の双方は、上述の膨潤度もしくは融点に加えて、電解液に対して耐性(耐腐食性など)のある材料が用いられる。
このような高膨潤性樹脂材料としては、ハロゲン基もしくは、エステル基およびカルボキシル基などの極性基が含有された高分子化合物を用いることができる。中でも、特にフッ素系樹脂材料が好ましい。このような材料としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンを主として含む共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(EPE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PEA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロオライド三元共重合体(THV)等から選択された少なくとも一種を選択することができる。
高融点樹脂材料としては、疎水性非極性基もしくはエステル基またはカルボキシル基などの極性基を含有する高分子物質を用いることができる。このような材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリイミド(PI)、ポリテトラフルオルエチレン(PTFE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、アクリルゴム(ACM)等から選択された一種が挙げられる。
高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料とは、基材17Aとして双方の性質を得るために、混合して用いられる。高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料の混合比率が、重量比で10:90〜97:3の範囲であることが好ましい。この範囲外に高膨潤性樹脂材料の混合比率が小さい場合、基材17Aが充分に膨張しないため、巻回電極体の流動、回転等を抑制できない恐れがある。また、範囲外に高融点樹脂材料の混合比率が小さい場合、電池内部での温度上昇時に巻回電極体の電極の巻回を保持するという接着部材17としての機能に欠ける恐れがある。
接着部材17の基材17Aの厚みは、一般的に非水電解質二次電池に用いることが可能な厚みであればよく、例えば1μm以上とすることができる。基材17Aが薄すぎる場合には、接着部材17として必要な強度を保てなくなる恐れがある。また、例えば円筒型非水電解質電池の場合には、大電流、大容量を必要とする場合には巻回電極体および電池缶の直径が大きいものとされる。巻回電極体および電池缶の直径により、求められるクリアランスも変わることは明確である。このため、接着部材17の厚みはクリアランスに応じて設定されればよく、基材17A厚みの上限は限定されない。
[接着層]
接着部材17の接着層17Bは、上述の基材17Aと巻回電極体外周面とを接着するために設けられる。接着層17Bに用いる材料は、上述の基材17Aおよび巻回電極体外周面それぞれとの接着性に優れ、耐電解液性を有していればよい。
このような材料としては、アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系接着剤、天然ゴム等のゴム系接着剤、シリコーンゴム等のシリコーン系接着剤、ウレタン樹脂等のウレタン系接着剤、α−オレフィン系接着剤、エーテル系接着剤、エチレン−酢酸ビニル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、塩化ビニル樹脂系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、水性高分子−イソシアネート系接着剤、スチレン−ブタジエンゴム系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、ニトロセルロース系接着剤、反応性ホットメルト系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、変性シリコーン系接着剤、ポリアミド樹脂系接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリウレタン樹脂系接着剤、ポリオレフィン樹脂系接着剤、ポリ酢酸ビニル樹脂系接着剤、ポリスチレン樹脂溶剤系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ポリビニルピロリドン樹脂系接着剤、ポリビニルブチラール樹脂系接着剤、ポリベンズイミダソール系接着剤、ポリメタクリレート樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、レゾルシノール系接着剤等が挙げられる。
なお、接着層17Bは、基材17Aに対する剥離強度が0.1N/mm以上であることが好ましい。基材17Aと接着層17Bとが剥離しにくくなるためである。一般的に、接着部材17は巻回されて接着層17B面が、内周側の接着部材17の基材17A外周面に貼着され、接着部材17ロールとされるか、もしくは剥離用紙等に貼着されている。電池製造工程では、基材17Aを接着部材17ロールか剥離用紙から剥がす工程を備えているため、基材17Aと接着層17Bとの間の剥離強度が弱く、剥離が起こる場合には電池生産性が低下してしまうため好ましくない。
上述のように、基材17Aと接着剤層とが積層された構成の接着部材17は、巻回電極体の電極端部を覆うように設けられ、かつ巻回電極体20の外周面面積の10%以上100%以下を覆っていることが好ましい。この範囲外に接着部材17に覆われる面積が小さくなると、接着部材17自体の膨張効果が充分であっても、巻回電極体と電池缶との間のクリアランスに対する接着部材17の膨張効果が小さく、巻回電極体の流動、回転を防止することができない恐れがある。
なお、接着部材17は、積層電極体の端部部分に貼着して巻回のゆるみを抑制するため、巻回電極体20の高さ、すなわち積層電極体の短手方向の幅とほぼ同等か、それよりもやや短い領域にわたって接着部材17を設けることが好ましい。このように接着部材17を設けることを前提として、接着部材17が、積層電極体の端部部分において巻回電極体20の外周面面積の10%以上100%以下を覆っていることが好ましい。また、接着部材17の貼着位置、接着部材17の形状によっては、接着部材17が積層電極体の端部部分において巻回電極体20の高さの例えば10%以上の領域を覆っていれば巻回のゆるみが抑制される。したがって、接着部材17は、積層電極体の端部部分において巻回のゆるみを抑制可能な領域に設けられ、かつ巻回電極体20の外周面面積の10%以上100%以下を覆っている構成であればよい。
(1−2)円筒型非水電解質電池の構成
図2は、この発明の実施の一形態による円筒型非水電解質電池の一例であるリチウムイオン二次電池の断面図である。この二次電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶1の内部に、帯状の正極11と負極12とがセパレータ13を介して巻回され、巻回された電極の外周面に接着部材17が設けられた巻回電極体20を有している。接着部材17は、巻回電極体20の外周面において、少なくとも正極11と負極12それぞれの巻回終端部を覆うように設けられている。
電池缶1は、例えばニッケルめっきが施された鉄により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶1の内部には、巻回電極体20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板9a、9bがそれぞれ配置されている。
電池缶1の材料としては、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、ステンレス(SUS)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)等が挙げられる。この電池缶1には、電池の充放電に伴う電気化学的な非水電解液による腐食を防止するために、例えばニッケル等のメッキが施されていても良い。電池缶1の開放端部には、正極端子板である電池蓋2と、この電池蓋2の内側に設けられた安全弁機構およびPTC素子(熱感抵抗素子:Positive Temperature Coefficient)4とが、絶縁封口ガスケット5を介してかしめられることにより取り付けられている。
電池蓋2は、例えば電池缶1と同様の材料により構成されており、電池内部で発生したガスを排出するための開口部が設けられている。安全弁機構は、安全弁3とディスクホルダ6と遮断ディスク7とが順に重ねられている。安全弁3の突出部3aは遮断ディスク7の中心部に設けられた孔部を介して巻回電極体20から導出された正極端子15と接続されている。また、安全弁機構は、PTC素子4を介して電池蓋2と電気的に接続されている。
安全弁機構は、電池内部短絡あるいは電池外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合に、安全弁3が反転し、突出部3aと電池蓋2と巻回電極体20との電気的接続を切断するものである。すなわち、安全弁3が反転した際には遮断ディスク7により正極端子15が押さえられて安全弁3と正極端子15との接続が解除される。ディスクホルダ6は絶縁性材料からなり、安全弁3が反転した場合には安全弁3と遮断ディスク7とが絶縁される。
また、電池内部でさらにガスが発生し、電池内圧がさらに上昇した場合には、安全弁3の一部が裂壊してガスを電池蓋2側に排出可能としている。
また、遮断ディスク7の孔部7aの周囲には例えば複数のガス抜き孔7bが設けられており、巻回電極体20からガスが発生した場合にはガスを効果的に電池蓋2側に排出可能な構成としている。
PTC素子4は、温度が上昇した際に抵抗値が増大し、電池蓋2と巻回電極体20との電気的接続を切断することによって電流を遮断し、過大電流による異常な発熱を防止する。絶縁封口ガスケット5は、例えば絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
リチウムイオン二次電池内に収容される巻回電極体20は、センターピン14を中心に巻回されている。巻回電極体20の正極11には正極端子15が接続されており、負極12には負極端子16が接続されている。正極端子15は、上述のように、安全弁3に溶接されて電池蓋2と電気的に接続されており、負極端子16は電池缶1に溶接されて電気的に接続されている。
以下、電池缶1に収容された巻回電極体20の構成について説明する。
[正極]
正極11は、正極活物質を含有する正極活物質層11aが、正極集電体11bの両面上に形成されたものである。正極集電体11bは、例えばアルミニウム(Al)箔、ニッケル(Ni)箔あるいはステンレス(SUS)箔などの金属箔により構成されている。
正極活物質層11aは、例えば正極活物質と、導電剤と、結着剤とを含有して構成されている。正極活物質としては、リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な公知の正極活物質材料を用いることができ、目的とする電池の種類に応じて、金属酸化物、金属硫化物または特定の高分子を用いることができる。例えば、TiS2、MoS2、NbSe2、V25等のリチウムを含有しない金属硫化物あるいは金属酸化物や、LixMO2またはLix24(式中、Mは1種以上の遷移金属を表し、xは電池の充放電状態によって異なり、通常0.05≦x≦1.10である)を主体とする、リチウム複合酸化物またはリチウムを含んだ層間化合物が用いられる。これらを構成する遷移金属としては、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、バナジウム(V)、チタン(Ti)のうち少なくとも1種類が選択される。
このようなリチウム複合酸化物の具体例としては、LiCoO2、LiNiO2、LiNiyCo1-y2(式中、x、yは電池の充放電状態によって異なり、通常0<x≦1.2、0.7<y<1.02である)あるいはLiMn24等が挙げられる。このようなリチウム複合酸化物は正極活物質として用いることにより高電圧を発生させることができ、エネルギー密度に優れるため、特に好ましい材料である。
また、LiaMXb(式中、Mは上述の遷移金属から選ばれる1種であり、XはS、Se、PO4から選ばれ、a、bは整数である)を用いることもできる。
なお、正極活物質材料としては、上述の正極活物質を複数種混合して用いることもできる。
導電剤としては、正極活物質に適量混合して導電性を付与できるものであれば特に制限はないが、例えばカーボンブラックあるいはグラファイトなどの炭素材料等が用いられる。また、結着剤としては、通常この種の電池の正極合剤に用いられている公知の結着剤を用いることができるが、好ましくはポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂が用いられる。
正極集電体11bとしては、アニール処理を施したアルミニウム(Al)等を用いることが好ましい。このようなアルミニウム(Al)材料としては、具体的に、JIS A3003P−O、JIS A8021P−OまたはJIS A8079P−O等が挙げられる。アニール処理を施すことにより、正極集電体11bが正極活物質層11aの膨張、収縮に追従することが可能となり、正極活物質層11aの剥離、剥落等を防止することができる。
正極11の一端部には、スポット溶接または超音波溶接により正極端子15が接続される。この正極端子15は金属箔、網目状のものが望ましいが、電気化学的および化学的に安定であり、導通がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。正極端子15の材料としては、例えばアルミニウム(Al)等が挙げられる。正極端子15は、正極11の端部に設けられた正極集電体11bの露出部に接続されるようにする。
[負極]
負極12は、負極活物質を含有する負極活物質層12aが、負極集電体12bの両面上に形成されたものである。負極集電体12bは、例えば銅箔、ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。
負極活物質層12aは、例えば負極活物質と、必要であれば導電剤と、結着剤とを含有して構成されている。負極活物質としては、リチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料、結晶質、非結晶質金属酸化物が用いられる。具体的に、リチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料としては、グラファイト、難黒鉛化性炭素材料、易黒鉛化性炭素材料、結晶構造が発達した高結晶性炭素材料等が挙げられる。より具体的には、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭等の炭素材料あるいはポリアセチレン等のポリマー等を使用することができる。
また、他の負極活物質材料として、リチウムと合金を形成可能な金属、またはこのような金属の合金化合物が挙げられる。ここで言う合金化合物とは、具体的にはリチウムと合金を形成可能なある金属元素をMとしたとき、MpM'qLir(式中、M'はLi元素およびM元素以外の1つ以上の金属元素である。また、pは0より大きい数値であり、q、は0以上の数値である)で表される化合物である。さらに、この発明では半導体元素であるB、Si、As等の元素も金属元素に含めることとする、具体的には、マグネシウム(Mg)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)の各金属とそれらの合金化合物、すなわち、例えばLi−Al、Li−Al−M(式中、Mは2A族、3B族、4B族遷移金属元素のうち1つ以上からなる)、AlSb、CuMgSb等が挙げられる。
上述したような元素の中でも、長周期型周期表における14族の金属元素あるいは半金属元素を構成元素として含むものが好ましく、特に好ましいのはケイ素およびスズの少なくとも一方を構成元素として含むものである。ケイ素およびスズは、リチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。具体的には、例えば、ケイ素の単体、合金、あるいは化合物、またはスズの単体、合金、あるいは化合物、またはこれらの1種あるいは2種以上の相を少なくとも一部に有する材料が挙げられる。
特に、この負極材料としては、スズと、コバルトと、炭素(C)とを構成元素として含むCoSnC含有材料、または、スズと、鉄と、炭素とを構成元素として含むFeSnC含有材料が好ましい。高いエネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるからである。このCoSnC含有材料はスズとコバルトと炭素とを含む相を有し、この相は結晶性の低いまたは非晶質な構造を有していることが好ましい。同様に、FeSnC含有材料はスズと鉄と炭素とを含む相を有し、この相は結晶性の低いまたは非晶質な構造を有していることが好ましい。また、CoSnC含有材料およびFeSnC含有材料において、構成元素である炭素の少なくとも一部は、他の構成元素である金属元素または半金属元素と結合していることが好ましい。サイクル特性の低下はスズなどが凝集あるいは結晶化することによるものであると考えられるが、炭素が他の元素と結合することにより、そのような凝集あるいは結晶化を抑制することができるからである。なお、これらCoSnC含有材料およびFeSnC含有材料は、必要に応じて更に他の構成元素を含んでいてもよい。
導電剤としては、正極活物質に適量混合して導電性を付与できるものであれば特に制限はないが、例えばカーボンブラックあるいはグラファイトなどの炭素材料等が用いられる。また、結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム等が用いられる。
負極12の一端部には、スポット溶接または超音波溶接で接続された1本の負極端子16を有している。この負極端子16は電気化学的および化学的に安定であり、導通がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。負極端子16の材料としては、例えば銅(Cu)、ニッケル(Ni)等が挙げられる。正極端子15と同様に、負極端子16は、負極12の端部に設けられた負極集電体12bの露出部に接続されるようにする。
[電解質]
電解質としては、非水溶媒に電解質塩が溶解された非水電解液を用いることができる。
非水電解液は、非水溶媒と電解質塩とを適宜組み合わせて調整されるが、これら有機溶媒は、この種の電池に一般的に使用される材料であればいずれも使用可能である。非水溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、アニソール、酢酸エステル、絡酸エステルあるいはプロピオン酸エステル等が好ましく、これらのうちのいずれか1種または2種以上を混合して用いることができる。
電解質塩としては、上記非水溶媒に溶解するものが用いられ、カチオンとアニオンが組み合わされてなる。カチオンにはアルカリ金属やアルカリ土類金属が用いられ、アニオンには、Cl-、Br-、I-、SCN-、ClO4 -、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -等が用いられる。具体的には、例えばLiCl、LiClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、LiB(C654、LiBr、CH3SO3Li、CF3SO3Li、N(CnF2n+1SO22Liなどがあり、これらのうちのいずれか1種または2種以上が混合して用いられている。中でも、LiPF6を主として用いることが好ましい。また、電解質塩濃度としては、上記非水溶媒に溶解することができる濃度であれば問題ないが、リチウムイオン濃度が非水溶媒に対して0.4mol/kg以上、2.0mol/kg以下の範囲であることが好ましい。
また、接着部材17が充分に膨張できるのであれば、電解質として有機高分子であるマトリクスポリマに非水溶媒と電解質塩を含浸させたゲル電解質、もしくは、ゲル電解質と非水電解液の双方を用いるようにしても良い。
ゲル電解質のマトリクスポリマとしては、上述の非水電解液を吸収してゲル状化するものであれば種々の高分子を用いることができる。例えば、ポリ(ビニリデンフルオロライド)やビニリデンフルオロライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体などのフッ素系高分子、ポリ(エチレンオキサイド)や同架橋体などのエーテル系高分子、またポリ(アクリロニトリル)などを使用できる。特に酸化還元安定性から、フッ素系高分子を用いることが望ましい。電解質塩を含有させることによりイオン導電性を賦与する。
また、導電性高分子化合物の単体あるいは混合物を含有する高分子固体電解質や、膨潤溶媒を含有するゲル電解質を用いてもよい。高分子固体電解質やゲル電解質に含有される導電性高分子化合物としては電解液に相溶するものであり、具体的にシリコンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリルゲル、ポリフォスファゼン変性ポリマー、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、フッ素系ポリマー、およびこれらの複合ポリマーや架橋ポリマー、変性ポリマー等が使用可能である。フッ素系ポリマーとしては、例えばポリ(ビニリデンフルオライド)、ビニリデンフルオライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ビニリデンフルオロライドとトリフルオロエチレンとの共重合体、或いはビニリデンフルオロライドとテトラフルオロエチレンとの共重合体等の高分子材料、およびこれらの混合物が使用される。
[セパレータ]
セパレータ13は、例えばポリプロピレン(PP)あるいはポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系の材料よりなる多孔質膜、またはセラミック製の不織布などの無機材料よりなる多孔質膜により構成されていることが好ましい。また、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレンの多孔質フィルムが最も有効である。
一般的にセパレータ13の厚みは5μm以上50μm以下が好適に使用可能であるが、7μm以上30μm以下がより好ましい。セパレータ13は、厚すぎると活物質の充填量が低下して電池容量が低下するとともに、イオン伝導性が低下して電流特性が低下する。逆に薄すぎると、膜の機械的強度が低下する。
(2)円筒型非水電解質電池の製造方法
以下、この発明の円筒型非水電解質電池10の製造方法について説明する。
[接着部材の作製]
高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料とを例えば溶融混練し、シート状にした後冷却することで得た基材17Aの一方の面に、接着材料を例えば塗布により設けて接着層17Bを形成し、接着部材17を作製する。
高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料とを共重合させて基材を形成する方法と比較して、高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料とを混合して基材を形成するこの発明の方法は以下のような利点がある。まず、複数種類の材料を共重合させるための大規模な設備が不要でありコストを低減でき、また基材の生産プロセスが容易である。そして、共重合には材料同士の相性があり、共重合して性能が向上する場合もあるが、分離を防ぐために添加剤や架橋体を必要とする組み合わせもあり、検討が必要であるが、樹脂材料の混合にはこのような検討や添加剤等の添加は不要である。
[電池素子の作製]
まず、正極11を作製する。上述の正極活物質、結着剤、導電剤を均一に混合して正極合剤とし、この正極合剤を溶剤中に分散させ、必要に応じてボールミル、サンドミル、二軸混練機等によりスラリー状にする。溶剤としては、電極材料に対して不活性であり、かつ結着剤を溶解し得るものであれば特に限定はなく、無機溶剤、有機溶剤のいずれも用いることができるが、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等が用いられる。なお、正極活物質、導電剤、結着剤および溶剤は、均一に分散していればよく、その混合比は問わない。次に、このスラリーをドクターブレード法等により正極集電体11bの両面に均一に塗布する。さらに、高温で乾燥させて溶剤を飛ばすことにより正極活物質層11aが形成される。これにより、正極11が作製される。
次に、負極12を作製する。上述の負極活物質、結着剤、導電剤を均一に混合して負極合剤とし、溶剤中に分散させてスラリー状にする。このとき、正極合剤の場合と同様にボールミル、サンドミル、二軸混練機等を用いてもよい。溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、メチルエチルケトン等が用いられる。なお、負極活物質、導電剤、結着剤および溶剤は、正極活物質と同様に、その混合比は問わない。次に、このスラリーをドクターブレード法等により負極集電体12bの両面に均一に塗布する。さらに、高温で乾燥させて溶剤を飛ばすことにより負極活物質層12aが形成される。これにより、負極12が作製される。
なお、塗布装置については特に限定されず、スライドコーティングやエクストルージョン型のダイコーティング、リバースロール、グラビア、ナイフコーター、キスコーター、マイクログラビア、ロッドコーター、ブレードコーターなどが使用できる。また、乾燥方法についても特に制限はないが、放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機などが使用できる。
上述のようにして作製された正極11および負極12を、正極11、セパレータ13、負極12、セパレータ13の順に積層し巻回する。そして、接着部材17を巻回電極体20外周面に、正極11および負極12の巻回終端部を覆うようにして貼着する。このとき、少なくとも巻回電極体20の外周面の10%以上が覆われるようにする。
次に、外周面に接着部材17を貼着した巻回電極体20を電池缶1に収容する。巻回電極体20の外径は、電池缶1の内径よりも小さくなるように設計されている。このため、巻回電極体20が電池缶1に容易に収容される。このとき、巻回電極体20の負極端子16導出側巻回面が、絶縁性樹脂により作製された絶縁板9aで覆われるようにして収容する。この後、一方の電極棒を電池素子巻回中心部から挿入し、もう一方の電極棒を電池缶底面外側に配置して抵抗溶接を行い、負極端子16を電池缶1に溶接する。
負極端子16と電池缶1とを溶接後、センターピン14を挿入し、電池缶1の開放端部側に位置する巻回面部分にも絶縁板9bを配置して電解液を注液する。さらに、開口部24と薄肉部25もしくは溝部26を有する電池蓋2の内側に安全弁機構およびPTC素子4を設け、安全弁3に正極端子15を接続する。そして、この電池蓋2が絶縁封口ガスケット5を介してかしめられることにより取り付けられ、電池缶1の内部が密閉される。
なお、正極端子15は製造工程上、ある程度の長さを持ったものを用いる必要がある。これは、あらかじめ正極端子15を電池蓋2に設けられた安全弁3に接続してから電池缶1の開放端部を密閉するためであり、正極端子15が短いほど正極端子15と安全弁3の接続が困難になる。このため、ある程度の長さを持った正極端子15が電池内部で略U字状に屈曲されて電池缶1内に収容される。
なお、接着部材17は、電池缶1内に電解液が注液されると、電解液の吸収を開始する。電解液を吸収した接着部材17は、巻回電極体20の外径と電池缶1の内径とのクリアランスにより生じた空隙で膨張し、巻回電極体20を電池缶1内に固定することができる。
以上のようにして作製した円筒型非水電解質電池は、正極集電体11bおよび負極集電体12bの損傷、破断が生じにくく、また、正極集電体11bおよび負極集電体12bの接続部の損傷も抑制できる。このため、高い安全性を有するとともに、電池容量やサイクル特性の低下を抑制し、高い品質を有する円筒型非水電解質電池を得ることができる。
以下、実施例によりこの発明を具体的に説明する。なお、この発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
[正極の作製]
まず、正極活物質としてリチウム・コバルト・ニッケル複合酸化物(LiCo0.5Ni0.52)94重量%と、導電剤としてグラファイト3重量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)3重量%とを均一に混合して正極合剤を調製した。続いて、正極合剤を溶媒であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーを得た。この正極合剤スラリーを、正極集電体となる厚さ15μmのアルミニウム(Al)箔の両面に均一に塗布し、100℃で24時間減圧乾燥した後、ロールプレス機で加圧成形することにより正極活物質層を形成した。正極集電体としては、アニール処理を行ったアルミニウム箔(JIS A3003P−O)を用いた。
[負極の作製]
負極活物質として粉砕した人造黒鉛粉末90重量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)10重量%とを均一に混合して負極合剤を調製した。続いて、負極合剤を溶媒であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーを得た。この負極合剤スラリーを、負極集電体となる厚さ15μmの銅(Cu)箔の両面に均一に塗布し、100℃で24時間減圧乾燥した後、ロールプレス機で加圧成形することにより負極活物質層を形成した。そして、負極の一端部にニッケル(Ni)製の負極端子を接続した。
[接着部材の作製]
高膨潤性樹脂材料としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)90重量%と、高融点樹脂材料としてポリエチレンテレフタレート(PET)10重量%とを溶融混練し、シート状に形成して乾燥することにより、厚さ40μmの基材を得た。この後、アクリル酸エステル共重合体を溶融し、基材の一方の面に塗布して厚さ10μmの接着層を形成し、接着部材を得た。
なお、上述のようにして作製した基材を直径20mmの基材片を打ち抜き、温度45℃のポリカーボネート(PC)中に浸漬し、24時間後に質量増加量を求めた。そして、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、25%であった。
[電解液の調整]
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを等質量比で混合した溶媒に、電解質塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1.0mol/lの含有量で溶解させて電解液とした。
[巻回電極体の組み立て]
微孔性ポリプロピレンフィルムよりなるセパレータを用意し、正極、セパレータ、負極、セパレータの順に積層したのち、渦巻状に多数回巻回した。続いて、巻回体の外周面を100%覆う形状に形成した接着部材を、巻回対の外周面が覆われるように貼着し、巻回電極体を作製した。これにより、正極および負極の巻回終端部が覆われた。そののち、巻回電極体を、底面側巻回面を覆うように配置した絶縁板とともに電池缶に収容した。続いて、巻回電極体から導出された負極端子を電池缶の底部に接合した。負極端子は、巻回電極体の中心部の空間から挿入した溶接機材と、電池缶外部から電池缶に密着させた溶接機材とにより、電池缶の底部と負極端子とを溶接して接続した。
次に、巻回電極体の中心にセンターピンを挿入した後、上面側巻回面を覆うように絶縁板を配置し、巻回電極体が収容された電池缶に電解液を注液した。そして、巻回電極体から導出された正極端子を電池蓋と接合されたPCT素子、安全弁、ディスクホルダ、遮断ディスクからなる安全弁機構の遮断ディスクに接続した。最後に、電池缶の開放部に、正極端子が接続された安全弁機構を備える電池蓋を絶縁封口ガスケットを介してかしめることにより固定した。これにより、JIS C8711に記載されているICR18650サイズの試験用電池を作製した。
<実施例2>
接着部材の基材を、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)10重量%とポリエチレンテレフタレート(PET)90重量%とを混合したものとした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、14%であった。
<実施例3>
接着部材の基材を、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)97重量%とポリエチレンテレフタレート(PET)3重量%とを混合したものとした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、27%であった。
<実施例4>
接着部材の基材を、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)90重量%とポリエチレン(PE)10重量%とを混合したものとした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、22%であった。
<実施例5>
接着部材の基材を、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)90重量%とポリエチレン(PE)10重量%とを混合したものとした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、20%であった。
<実施例6>
接着部材が、巻回電極体の外周面を覆う面積を10%とした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。このとき、接着部材は正極および負極の巻回終端部が覆われるようにした。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、25%であった。
<実施例7>
接着部材が、巻回電極体の外周面を覆う面積を20%とした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。このとき、接着部材は正極および負極の巻回終端部が覆われるようにした。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、25%であった。
<比較例1>
接着部材の基材を、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%とポリエチレンテレフタレート(PET)95重量%とを混合したものとした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、10%であった。
<比較例2>
接着部材の基材を、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)単体とした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、29%であった。
<比較例3>
接着部材の基材を、ポリプロピレン(PP)単体とした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、0%であった。
<比較例4>
接着部材の基材を、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)とポリエチレンテレフタレート(PET)とを積層し、接着層をポリエチレンテレフタレート(PET)表面に設けたものとした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、28%であった。
<比較例5>
接着部材が、巻回電極体の外周面を覆う面積を5%とした以外は、実施例1と同様にして試験用電池を作製した。このとき、接着部材は正極および負極の巻回終端部が覆われるようにした。なお、実施例1と同様の方法により、浸漬前の基材片に対する浸漬後の基材片の質量変化率を算出したところ、25%であった。
[電池の評価]
上述の各試験用電池について、下記のようにして評価を行った。
(a)耐振動衝撃性試験
まず、ADEX社製AX−1242Nにより、各試験用電池の内部抵抗と電圧とを測定した。続いて、各試験用電池を高さ1.2mの地点から落下させることを100回繰り返した。このとき、各試験用電池は電池底部から落下するようにした。この後、再度ADEX社製AX−1242Nにより、各試験用電池の内部抵抗と電圧とを測定し、試験後の各試験用電池のセル抵抗上昇率を測定した。なお、上述の測定器において、測定条件を1kHz±0.1%正弦波形、印可電圧1Vr.m.sとした。
また、セル抵抗測定後に電池を解体し、正極端子および負極端子の溶接部分の損傷の有無と、正極端子の損傷の有無とを目視で確認した。
(b)耐熱性試験
各試験用電池を110℃の恒温槽に15時間投入した後、電池を解体して接着部材を取り出した。続いて、接着部材の縦横の寸法を測定し、試験前の接着部材に対する熱収縮率を求めた。なお、恒温層の温度(110℃)は、大電流放電サイクル時に達する電池内部温度に余裕度を付けた温度である。
(c)ハンドリング性試験
各試験用電池に用いた接着部材の基材と粘着層の層間の剥離強度を測定する。これは、接着部材の引き出し時に層間で剥離が発生するかを確認することにより、巻回電極体の電極終端部を接着する接着材料として適正かを評価したものである。
この試験では、JIS規格における規格番号JIS Z0237に規定する粘着テープ・粘着シート試験法の180度引き剥がし粘着力を基に測定した。また、この測定には、JIS規格における規格番号JIS B7721に準拠する引張試験機(剥離試験機)が使用され、今回の評価においては島津製作所製、定速緊張型オートグラフTCE−N300を用いた。
(c)耐電解液試験
この試験では、接着部材を電解液に浸漬した際に層間に溶媒が浸入して剥離が発生するかを確認することにより、巻回電極体の電極終端部を接着する接着材料として適正かを評価したものである。
この試験では、各実施例および比較例で用いた接着部材について、直径20mmに打ち抜いて試験片とし、温度が23℃のジメチルカーボネート(DMC)に3日間浸漬し、基材と粘着層の剥離の有無を目視で確認した。
以下の表1に、評価の結果を示す。
Figure 2014179338
[耐振動衝撃試験について]
表1から分かるように、基材の膨潤度が高く、かつ接着部材の被覆面積が10%以上である実施例1〜実施例7、比較例2および比較例4は、電極端子の接続部の損傷、もしくは正極端子自身の損傷が生じず、耐振動衝撃性試験の前後でのセル抵抗上昇率が10%以下と低かった。これに対して、基材の膨潤度が低い比較例1、比較例3および基材の膨潤度が高くても接着部材の被覆面積が5%と低い比較例5では、電極端子の接続部の損傷もしくは正極端子自身の損傷が生じ、耐振動衝撃性試験の前後でのセル抵抗上昇率が顕著に高くなった。
これは、基材の膨潤度が低い場合、もしくは、基材の膨潤度が高くても接着部材が電池のクリアランスに対して小さい場合には、振動衝撃時の巻回電極体の振動が大きくなってしまうことを示している。
[耐熱性試験について]
高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料の混合比率がこの発明の範囲内にある実施例1〜実施例7、比較例1および比較例5は、熱収縮率が低く、接着部材として優れた耐熱性能を有していることがわかった。また、実施例1および実施例4より明らかなように、高融点樹脂材料として融点が高い樹脂を混合するほど耐熱性に強くなることがわかった。
また、基材として高融点樹脂材料のみを用いた比較例3、基材として高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料とを積層した比較例4は、高融点樹脂材料の性能により、高い耐熱性を備えることが分かった。
これに対して、高融点樹脂材料を含まない比較例2は、耐熱性試験前後での接着部材の熱収縮率が顕著に大きく、電池内部で発熱が生じた場合には接着部材としての形状を保つことができないことが分かった。これは、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)の融点は140℃程度であるが、巻回電極体の接着部材として用いる場合には、非常に薄い厚みと大きい表面面積により熱ダメージを受けやすく、形状が保てないためであると考えられる。
[ハンドリング性試験および耐電解液試験について]
表1より明らかなように高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料とを混合して基材とした実施例1〜実施例7、比較例1および比較例5では、剥離強度が1.0N/10mm以上と大きくなり、ハンドリング性が高いことが分かった。なお、基材として高膨潤性樹脂材料もしくは高融点樹脂材料の一方のみを用いた比較例2および比較例3についても同様に、高い剥離強度が得られた。
これに対して、高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料とを積層して基材とした比較例4では、剥離強度が0.07N/10mmと顕著に低くハンドリング性が低くなることが分かった。また、比較例4のように剥離強度が低い接着部材は、耐電解液性も低く、電解液中で層間剥離が生じる可能性が高いため、接着部材としての機能を保ち得ないことが分かった。
これは、高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料とを積層する場合、層間で化学的結合が起こらず物理的結合のみで積層基材が形成されるため、粘着層の接着力>層間の接着力となると、剥離を起こしやすくなると考えられる。そして、最終的には剥離部分に電解液が浸入し、基材と接着層との完全な分離に至っているものと想定される。
これら試験の結果から、高膨潤性樹脂材料と高融点樹脂材料とが混合された基材と接着層とが積層された接着部材が、巻回電極体の外周面面積の10%以上を覆っている非水電解質電池は、巻回電極体が固定されて外部からの振動に強く、耐熱性、耐電解液性に優れることが分かった。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の接着部材は、円筒型非水電解質電池に限らず、角形電池等にも用いることができる。また、巻回電極体に限らず、電極体(発電素子)の振動による問題を有する電池系全てに適用が可能である。また、一次電池、二次電池のどちらにも公的に用いることができる。
1・・・電池缶
2・・・電池蓋
3・・・安全弁
3a・・・突出部
4・・・PTC素子
5・・・絶縁封口ガスケット
6・・・ディスクホルダ
7・・・遮断ディスク
7a・・・孔部
7b・・・ガス抜き口
9a,9b・・・絶縁板
10・・・非水電解質電池
11・・・正極
11a・・・正極活物質層
11b・・・正極集電体
12・・・負極
12a・・・負極活物質層
12b・・・負極集電体
13・・・セパレータ
14・・・センターピン
15・・・正極端子
16・・・負極端子
17・・・接着部材
17A・・・基材
17B・・・接着層
20・・・巻回電極体
課題を解決するために、この発明は、正極集電体上に正極活物質層が形成された帯状の正極と、負極集電体上に負極活物質層が形成された帯状の負極とがセパレータを介して積層された積層電極体が巻回された巻回電極体と、巻回電極体の巻回外周側に位置する上記積層電極体の巻回終端部を覆うように設けられた接着部材と、巻回電極体を収容する電池缶とを備え、接着部材が、基材と、該基材の一方の面の全体もしくは少なくとも一部に設けられた接着層とからなり、
基材は、膨潤度がプロピレンカーボネート浸漬後において5%以上である樹脂材料と、融点が60℃以上を有する樹脂材料とを溶融混練し、シート状に形成してなり、
接着層は、接着材料を溶融し、基材の一方の面に塗布してなることを特徴とする。

Claims (9)

  1. 正極集電体上に正極活物質層が形成された帯状の正極と、負極集電体上に負極活物質層が形成された帯状の負極とがセパレータを介して積層された積層電極体が巻回された巻回電極体と、
    上記巻回電極体の巻回外周側に位置する上記積層電極体の巻回終端部を覆うように設けられた接着部材と、
    上記巻回電極体を収容する電池缶とを備え、
    上記接着部材が、基材と、該基材の一方の面の全体もしくは少なくとも一部に設けられた接着層とからなり、
    上記接着層は、基材に対する剥離強度が0.1N/mm以上であり、
    上記基材は、電解液に対して耐性を備えると共に、膨潤度がプロピレンカーボネート浸漬後において5%以上である樹脂材料と、融点が60℃以上を有する樹脂材料とを混合してなる円筒型非水電解質二次電池。
  2. 上記接着部材の基材の厚みは1μm以上である請求項1に記載の円筒型非水電解質二次電池。
  3. 上記膨潤度を有する樹脂材料と上記融点を有する樹脂材料との混合比率が、重量比で10:90〜97:3の範囲である請求項1に記載の円筒型非水電解質二次電池。
  4. 上記接着部材が、上記巻回電極体の上記巻回外周面の全面積の10%以上100%以下を覆っている請求項1に記載の円筒型非水電解質二次電池。
  5. 上記膨潤度を有する樹脂材料が、ハロゲン基もしくは、エステル基およびカルボキシル基などの極性基が含有された高分子化合物である請求項3に記載の円筒型非水電解質二次電池。
  6. 上記膨潤度を有する樹脂材料が、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンを主として含む共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−ビニリデンフロオライド三元共重合体から選択される少なくとも一種からなる請求項5に記載の円筒型非水電解質二次電池。
  7. 上記融点を有する樹脂材料が、疎水性非極性基もしくはエステル基またはカルボキシル基などの極性基を含有する高分子物質から選択される少なくとも一種からなる請求項1に記載の円筒型非水電解質二次電池。
  8. 上記融点を有する樹脂材料が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリテトラフルオルエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリブチレンテレフタレート、アクリルゴムから選択される少なくとも一種からなる請求項7に記載の円筒型非水電解質二次電池。
  9. 上記接着層が、アクリル系接着剤、ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、ウレタン系接着剤、α−オレフィン系接着剤、エーテル系接着剤、エチレン−酢酸ビニル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、塩化ビニル樹脂系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、水性高分子−イソシアネート系接着剤、スチレン−ブタジエンゴム系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、ニトロセルロース系接着剤、反応性ホットメルト系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、変性シリコーン系接着剤、ポリアミド樹脂系接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリウレタン樹脂系接着剤、ポリオレフィン樹脂系接着剤、ポリ酢酸ビニル樹脂系接着剤、ポリスチレン樹脂溶剤系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ポリビニルピロリドン樹脂系接着剤、ポリビニルブチラール樹脂系接着剤、ポリベンズイミダソール系接着剤、ポリメタクリレート樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、レゾルシノール系接着剤からなる請求項1に記載の円筒型非水電解質二次電池。
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