JP2014179168A - 燃料電池発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】発電が必要な時間帯での燃料電池の停止を回避する。
【解決手段】HEMS30は、ユーザが外出を予定している外出期間を入力可能であり、入力された外出期間が所定の時間を超え、かつHEMS30にユーザが外出を開始したことを示す外出設定がされた場合に住宅10に供給される可燃性ガスを燃料とするSOFC70を停止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅に電力を供給する燃料電池を制御する燃料電池発電システムに関する。
固体酸化物型燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)は燃料電池の中でも高い発電効率を有するが、安定的に発電するには燃料電池の動作温度が700〜1000℃に達する必要がある。したがって、燃料電池を停止させて温度が低下した後に燃料電池を再起動した場合は動作温度が安定した発電が可能な域に達するまでに時間がかかる。
このようなSOFCの特性から、SOFCによって自家発電と給湯が可能なエネファーム(登録商標)では、いったん装置を作動させたら、燃料である都市ガス又はLPG(液化石油ガス)の供給が続く限り装置の作動を継続することが一般的である。
しかしながら、住宅に供給されるガスを制御するガスメータは、所定の時間以上連続したガスの供給を検知すると、ガス漏れなどの異常事態の蓋然性があるとして住宅へのガスの供給を遮断する制御を行う。高温で作動中のSOFCはガスの供給が突然断たれると装置の故障等の障害を発生させるおそれがあるので、ガスメータによるガスの供給の停止を回避する必要があった。
例えば、特許文献1に記載の先行技術では、燃料電池が所定時間動作できるだけのガスを予め蓄えておく燃料バッファを備え、ガスメータによってガスの供給が停止されるのを防ぐために燃料電池システムの燃料弁を2秒間遮断してガスの流量を変化させてガスメータのガス漏れ検知をリセットさせると共に、燃料弁を遮断している間は燃料バッファに蓄えられているガスによって燃料電池の動作を継続させる燃料電池発電システムが提案されている。
特開2010−170913号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、ガスの供給が連続して10時間継続して流量に3%以上の変動がない場合にガスメータがガスの供給を停止する場合に対応したものである。特許文献1に記載の技術は、ガスの供給が連続して30日継続して1時間以上の流量がない状態が検出できない際に、ガスの供給が停止される場合には、タイマーで燃料電池を自動的に1日停止させるものの、停止させる時間帯でのガスの消費量及び消費電力量を考慮していない。したがって、電気料金が高くSOFCでの発電が必要な時間帯にガスの供給を停止させてしまうことがあるという問題点があった。
上述のような燃料電池を自動的に1日停止させるのは、燃料電池以外のガス機器(給湯器やガスコンロなど)は24時間以上連続して運転される可能性は極めて低いので、燃料電池が1日(24時間)停止していれば、その間にガス機器が使用されずガスの供給が1時間以上流量のない状態をとることができ、ガスメータのガス漏れ検知をリセットすることができるからである。本発明は、上記事実を考慮して成されたもので、発電が必要な時間帯での燃料電池の停止を回避する燃料電池発電システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、住宅に設置され、前記住宅に供給される可燃性ガスを燃料とする燃料電池と、ユーザが外出を予定している外出期間を入力可能な入力手段と、前記入力手段から入力された外出期間が所定の時間を超え、かつ前記入力手段からユーザが外出を開始したことを示す入力がされた場合に前記燃料電池を停止する制御手段と、を備えている。
請求項1に記載の発明によれば、ユーザが所定の時間以上外出する場合に燃料電池を停止することができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記燃料電池を停止した後、前記外出期間が終了する前までに前記燃料電池の作動を再開する。
請求項2に記載の発明によれば、ユーザが外出から戻る前に燃料電池の作動を再開できる。
請求項3の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記燃料電池を停止した後、前記外出期間が終了した時に前記燃料電池の動作を再開する。
請求項3に記載の発明によれば、ユーザが外出から戻った時に燃料電池の作動を再開できる。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記可燃性ガスが予め定められた期間以上連続して前記住宅に供給されたときには前記可燃性ガスの供給を所定のガス供給停止時間内で停止する制御をするガス供給制御手段を介して前記可燃性ガスが前記住宅に供給されている場合に、前記制御手段は、前記燃料電池の作動を停止した後、前記ガス供給停止時間が経過後に前記燃料電池の作動を再開する。
請求項4に記載の発明によれば、燃料電池が停止する時間を、ガスの供給が停止される時間よりも長くすることで、燃料電池作動中にガスの供給が停止される事態を避けることができる。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記制御手段は、前記外出期間が前記所定の時間未満の場合は、前記入力手段からユーザが外出を開始したことを示す入力がされた場合であっても前記燃料電池の作動を継続する。
請求項5に記載の発明によれば、ユーザの外出期間が短い場合は、燃料電池を停止させないようにすることができる。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記燃料電池の作動を停止した年月日時及び運転を再開した年月日時を記憶する記憶手段を更に備え、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記燃料電池の作動を再開した直近の年月日時から所定の期間以内である場合は、前記入力手段からユーザが外出を開始したことを示す入力がされた場合であっても前記燃料電池の作動を継続する。
請求項6に記載の発明によれば、前回の自動復帰から時間が経っていない場合には、燃料電池を停止させないようにすることができる。
以上説明したように、請求項1に記載の発明は、ユーザが所定の時間以上外出する場合に燃料電池を停止することにより、発電が必要な時間帯での燃料電池の停止を回避するという効果を有する。
請求項2に記載の発明によれば、ユーザが外出から戻る前に燃料電池の動作を再開することにより、発電が必要な時間帯での燃料電池を自動復帰できるという効果を有する。
請求項3に記載の発明によれば、ユーザが外出から戻った時に燃料電池の作動を再開することにより、発電が必要な時間帯での燃料電池を自動復帰できるという効果を有する。
請求項4に記載の発明によれば、燃料電池が停止する時間を、ガスの供給が停止される時間よりも長くすることで、燃料電池作動中にガスの供給が停止される事態を避けることができ、突然の燃料切れによる燃料電池の故障を防止できる。
請求項5に記載の発明によれば、ユーザの外出期間が短い場合は、燃料電池を停止させないことにより、発電が必要な時間帯での燃料電池の停止を回避するという効果を有する。
請求項6に記載の発明によれば、前回の自動復帰から時間が経っていない場合には、燃料電池を停止させないので、発電が必要な時間帯での燃料電池の停止を回避するという効果を有する。
本発明の実施の形態に係る燃料電池発電システムの一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る燃料電池発電システムにおけるHEMSの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る燃料電池発電システムにおけるHEMSの処理の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る燃料電池発電システムの一例を示す概略図である。
本実施の形態では、系統電力12からの電力が、主幹ブレーカー100を介して住宅10の分電盤14に供給されている。
主幹ブレーカー100の系統電力側には、系統電力12から供給される電力の電流値を検知する主幹ブレーカー電流センサ120が設けられている。
また、分電盤14には、SOFC70が発電した電力が燃料電池用ブレーカー104を介して供給されている。SOFC70から分電盤14に供給される電力の電流値は燃料電池電流センサ124によって検知可能である。
SOFC70には、SOFC70が発電した直流を分電盤14から家電機器34に供給される交流(例えば、100V、50Hz)に変換可能なインバータ等の変換手段(図示せず)が設けられている。
SOFC70には、燃料である可燃性のガスが供給されている。また、SOFC70が発電の廃熱で水道水を加熱するエネファーム(登録商標)の場合には、水道水も供給される。供給された水道水はSOFC70が作動した時に発生した熱で加熱され、貯湯タンク72に蓄えられる。ガスは調理器具等のガス器具78にも供給されており、ガス器具78の制御もHEMS30によって可能である。
系統電力12及びSOFC70から分電盤14に供給された電力は、電力負荷手段である住設機器32及び家電機器34に分岐回路20C、20Bを介して各々供給される。なお、分岐回路20Aは、SOFC70を起動させる電力を供給するためのものである。
分岐回路20A〜20Cには分岐回路20A〜20Cの電流値を計測する電流センサ22A〜22Cが各々設けられている。電流センサ22A〜22Cからの情報線は、主幹ブレーカー電流センサ120及び燃料電池電流センサ124からの情報線とHEMS30が分電盤14を制御するための情報線と共にHEMS30に接続されている。
なお、図1において破線は計測データ又は制御情報が流れる情報線であるとする。
分電盤14の分岐回路20A〜20Cには、分岐回路20A〜20Cをオン状態又はオフ状態に切り替えるための分岐ブレーカー24A〜24Cが各々設けられ、分岐ブレーカー24A〜24Cは、HEMS30によって制御される。
なお、図1では、記載の簡略化のために分岐回路は3系統のみ記載しているが、本実施の形態では3系統以上でも3系統以下でもよく、分岐回路の本数に特段の限定はない。
また、HEMS30は、SOFC70等に供給されるガスの流量を計測するガスメータ132及び水道の流量を計測する水道メータ130と接続されており、ガスの流量及び水道の流量の情報を取得可能である。また、ガスメータ132から下流側のガスの供給路には、ガスメータ132から指令によって開閉が可能な電磁弁134が設けられている。ガスメータ132は、長期間ガスが使用され続けているような場合に、電磁弁134を制御してSOFC70及びガス器具78へのガスの供給を停止する。
図2は、本実施の形態に係る燃料電池発電システムに係るHEMS30の概略構成を示すブロック図である。
HEMS30は、コンピュータを含んで構成されており、図2に示すように、CPU36、ROM38、RAM40、及び入出力ポート42を備えて、これらがアドレスバス、データバス、及び制御バス等のバス44を介して互いに接続されている。
入出力ポート42には、各種入出力機器として、表示部46、操作部48、及びメモリ50が接続されている。操作部48では、例えば、ユーザが外出を予定している外出期間に住宅10内の電気機器34等の電力負荷手段をオフまたは待機状態にして、住宅10における消費電力量を低減する外出設定及び当該外出設定をオンにする操作等が可能である。なお、表示部46及び操作部48は一体で構成され、操作部48は、表示部46に設けられたタッチパネルを適用することができる。
表示部46には、家電機器34等の電力負荷手段の消費電力量、水道メータ130が検知した水道水の供給量、ガスメータ132が検知したガスの供給量、SOFC70による発電量等が表示可能である。
家電機器34の消費電力量は電流センサ22Bが検知した電流値から、住設機器32の消費電力は電流センサ22Cが検知した電流値から算出可能である。また、SOFC70の発電量は、燃料電池電流センサ124が検知した電流値に基づいて算出可能である。
分電盤14から電力負荷手段に供給される電力及びSOFC70から供給される電力の電圧は略100Vなので、本実施の形態では各電流センサが検知した電流値に100を乗算することで、電力量を算出可能である。しかしながら、電圧の変動が大きい分岐回路では、別途電圧を測定する手段を設けてもよい。
メモリ50には、分岐ブレーカー24A〜24Cを制御するプログラム、SOFC70を制御するプログラムを制御するプログラム及びこれらのプログラムを実行するための各種情報等が記憶されている。
HEMS30は、メモリ50に記憶されたプログラムをRAM40等に展開してCPU36で実行することにより、住宅10へ供給する電力の制御等の各種制御を行うようになっている。
さらに、入出力ポート42には、分電盤14、SOFC70、ガス器具78、水道メータ130及びガスメータ132等が接続されている。
本実施の形態では、HEMS30は、電力のみならず水道メータ130及びガスメータ132が各々検知した水道の流量及びガスの流量を検知した年月日時と対応させてメモリ50に累積的に記憶することも可能である。
続いて、本実施の形態に係るHEMS30の制御について説明する。図3は、本実施の形態に係る燃料電池発電システムにおけるHEMSの処理の一例を示すフローチャートである。
ステップ300では、HEMS30に、設定された外出期間において住宅10内の電気機器34等の電力負荷手段をオフまたは待機状態にして、住宅10における消費電力量を低減する外出設定がなされているか否かを判定する。ステップ300で肯定判定の場合は、ステップ302で外出期間が所定の時間以上か否かが判定される。SOFC70は停止した場合、装置の温度を常温にまで戻した後、徐々に装置の温度を上げて再起動する場合もあるので、かかる場合には、SOFC70は停止後から再起動まで10数時間から24時間を要する。したがって、本実施の形態では、一例として所定の時間を24時間とし、ユーザが24時間以上不在であることを、SOFC70を停止させる時期的条件とする。外出期間が24時間未満の場合は、ユーザが外出設定をオンにした場合であってもSOFC70の作動を継続する。
ステップ304では、ユーザが外出設定をオンにしたか否かを判定する。本実施の形態では、ユーザは外出時に、予め設定した外出設定をオンにする操作をHEMS30の操作部48から行うことができる。ステップ304で肯定判定の場合は、ステップ306でSOFC70を停止させる。
ステップ308では、停止した後に所定の時間が経過した場合にSOFC70を自動復帰(再起動)させ、手順をステップ300に戻す。なお、ステップ308では、SOFC70が停止した後、外出期間が終了した時にSOFC70が発電を再開するように自動復帰させてもよいし、外出期間が終了する前にSOFC70が発電を再開するように自動復帰させてもよい。
ステップ300、302、304で否定判定の場合は、ステップ310においてSOFC70の作動を継続し、手順をステップ300に戻す。
なお、ステップ306でSOFC70を停止させる時間は、ガスメータ132の仕様にもよるが、本実施の形態では1時間とする。
また、本実施の形態では、SOFC70を停止させた年月日時及び自動復帰した年月日時をメモリ50に記憶し、直近の自動復帰の年月日時から所定の期間以内である場合は、ユーザが外出設定をオンにした場合であってもSOFC70の作動を継続する。所定の期間は、例えば30日以上、連続してガスが消費され続けている場合にガスメータ132がガスの供給を停止するのであれば、数日から10日程度とする。
本実施の形態では、外出設定において24時間ユーザが外出している場合に、SOFC70を停止させることで、一例として30日以上、連続してガスが消費され続けている場合にガスメータ132が勝手にガスの供給を停止することを回避できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ユーザの外出時にSOFC70を自動的に停止させることにより、発電が必要な時間帯での燃料電池の停止を回避することができる。
10 住宅
12 系統電力
14 分電盤
22A、22B、22C 電流センサ
32 住設機器
34 家電機器
36 CPU
38 ROM
40 RAM
46 表示部
48 操作部
50 メモリ
70 SOFC
132 ガスメータ

Claims (6)

  1. 住宅に設置され、前記住宅に供給される可燃性ガスを燃料とする燃料電池と、
    ユーザが外出を予定している外出期間を入力可能な入力手段と、
    前記入力手段から入力された外出期間が所定の時間を超え、かつ前記入力手段からユーザが外出を開始したことを示す入力がされた場合に前記燃料電池を停止する制御手段と、
    を備えた燃料電池発電システム。
  2. 前記制御手段は、前記燃料電池を停止した後、前記外出期間が終了する前までに前記燃料電池の作動を再開する請求項1に記載の燃料電池発電システム。
  3. 前記制御手段は、前記燃料電池を停止した後、前記外出期間が終了した時に前記燃料電池の動作を再開する請求項1に記載の燃料電池発電システム。
  4. 前記可燃性ガスが予め定められた期間以上連続して前記住宅に供給されたときには前記可燃性ガスの供給を所定のガス供給停止時間内で停止する制御をするガス供給制御手段を介して前記可燃性ガスが前記住宅に供給されている場合に、
    前記制御手段は、前記燃料電池の作動を停止した後、前記ガス供給停止時間が経過後に前記燃料電池の作動を再開する請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  5. 前記制御手段は、前記外出期間が前記所定の時間未満の場合は、前記入力手段からユーザが外出を開始したことを示す入力がされた場合であっても前記燃料電池の作動を継続する請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
  6. 前記燃料電池の作動を停止した年月日時及び運転を再開した年月日時を記憶する記憶手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている前記燃料電池の作動を再開した直近の年月日時から所定の期間以内である場合は、前記入力手段からユーザが外出を開始したことを示す入力がされた場合であっても前記燃料電池の作動を継続する請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池発電システム。
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