JP2014178195A - バイアス補正機能を備えた振動型ジャイロ - Google Patents

バイアス補正機能を備えた振動型ジャイロ Download PDF

Info

Publication number
JP2014178195A
JP2014178195A JP2013052204A JP2013052204A JP2014178195A JP 2014178195 A JP2014178195 A JP 2014178195A JP 2013052204 A JP2013052204 A JP 2013052204A JP 2013052204 A JP2013052204 A JP 2013052204A JP 2014178195 A JP2014178195 A JP 2014178195A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
comb
drive
detection
mass body
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013052204A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6278604B2 (ja
Inventor
Masahiro Tsugai
政広 番
Akitaka Uchimura
明高 内村
Shuji Nakashita
修治 中下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Precision Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Precision Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Precision Co Ltd filed Critical Mitsubishi Precision Co Ltd
Priority to JP2013052204A priority Critical patent/JP6278604B2/ja
Publication of JP2014178195A publication Critical patent/JP2014178195A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6278604B2 publication Critical patent/JP6278604B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)

Abstract

【課題】製造ばらつきに起因する構造的非対称性により発生する検出質量体のクワドラチャーエラーを抑制する構造を有し、さらに検出系共振周波数と駆動系共振周波数とを一致させることができる、バイアス安定性が高い高感度の振動型ジャイロの提供。
【解決手段】基板2に、検出質量体14の櫛歯電極30に対向する周波数調整用櫛歯固定電極36が固定配置される。周波数調整用固定電極36に、検出質量体14とは異なるDC電圧を加えることにより、検出系共振周波数を調整して駆動系共振周波数に一致させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動型ジャイロに関し、特には、MEMS技術によって製造され、バイアス補正機能を備えた高感度の振動型ジャイロに関する。
1990年代から急速に発展したいわゆるマイクロマシニング技術によって、例えば、絶縁膜を有するシリコン基板やガラス基板上に接合されたバルクシリコンウェハを、湿式エッチングやドライエッチング等の化学的なエッチングにより処理し、メカニカルなセンサ構造体を形成して、一度のプロセスで大量のセンサ構造を製造する手法が確立されている。このような微小電気機械システム(MEMS)技術によるセンサとしては、加速度センサ及び振動型ジャイロ等があり、例えば自動車、慣性ナビゲーション、デジタルカメラ、ゲーム機他、多くの分野において利用されている。
中でも振動型ジャイロは、一方向に振動する可動物体が回転運動を受けるときに発生するコリオリ加速度を利用している。振動する可動質量体が回転運動を伴うとき、該可動質量体は振動方向及び回転軸方向の双方に直交する方向に作用するコリオリ力を受け、この結果該可動質量体はコリオリ力の作用方向に変位する。該可動質量体は、この方向の変位を可能にするばねにより支持され、該可動質量体の変位量からコリオリ力及びそれを生じさせる角速度の値を検出することができる。可動質量体の変位は、例えば、一方が固定されかつ他方が可動質量体ともに変位可能な一対の平行平板構造又は櫛歯構造を備えた、平行平板型コンデンサ又は櫛歯型コンデンサを使用し、その容量変化から求めることができる。
振動型ジャイロの出力安定性を向上させるための1つの手段として、いわゆる漏れ出力(クワドラチャーエラー)を低減又は排除する手段を設けることが挙げられる。以下に示す先行技術文献には、バイアス安定性改善のために、クワドラチャーエラーを抑制する補正手段を備えた振動型ジャイロが開示されている。
特許文献1には、第1共振器(1)を有し、上記第1共振器(1)が第1および第2の線形発振器(3,4)からなる結合系として設計されており、上記第1発振器(3)が、第1バネ素子(5−5)によって上記コリオリの角速度計の角速度計フレームに取り付けられており、上記第2発振器(4)が、第2バネ素子(6,6)によって上記第1発振器(3)に取り付けられているコリオリの角速度計が開示されている。この角速度計は、上記双方の発振器(3,4)のアライメントを相互に変更することのできる静電場(11’,11’,10−10)を生成し、この静電場は、上記角速度計フレーム(7,7)に対する上記第1バネ素子(5−5)のアライメント角度、および/または、上記第1発振器(3)に対する上記第2バネ素子(6,6)のアライメント角度を変更する定荷重(Gleichkraft)を生成する装置と、コリオリの角速度計の直交バイアスを決定するための装置(45,47)と、上記決定された直交バイアスが最小になるように、上記静電場の強度を上記決定された直交バイアスに応じて制御する制御ループ(55,56,57)とを有する、とされている。
特許文献2のFIG.4には、中央アンカー202及び適当な固定具によって基板201に支持されたリング状のドライブマス210及びディスク状のセンスマス211を有するジャイロ200が記載されており、ここでは、ドライブマス210はZ軸回りに第1の周波数で振動可能であるとともにコリオリ力を受けてXY面に対して第2の周波数で傾斜し、センスマス211はY軸回りに振動可能であるとともにドライブマス210からの力を受けて第2の周波数で共振する、とされている。
また特許文献3には、H型の懸架システム30と検定質量22とを一体に形成し、検出質量の共振周波数を調整するために、質量に接続された電極と基板に接続された電極との間に電圧を印加するようにした構成が記載されている。
特表2007−513344号公報 米国特許第6370937号明細書 特表2002−515976号公報
特許文献1に記載の角速度計は、基板面に平行なX方向(X1方向)に変位可能となるように4本の折り曲げ梁(第1バネ素子)で第1共振器(第1振動体)を支持し、第1振動体の内側に、基板面に平行かつなX1方向に垂直なY方向(X2方向)に変位可能となるように2本の梁(第2バネ素子)で支持された第2共振器(第2振動体)を設けた構成である。ここで第1振動体がX方向に駆動変位振動されているときに、Z軸回りの角速度が入力されると、コリオリ力に起因して第2振動体にY方向の変位振動が生じ、このY方向の振動変位を検出することでZ軸回りの角速度を求めることができる。なお特許文献1では、その図3に示すように、第1及び第2の振動体を有する構造体が左右に配置され、第1振動体同士が連結バネで結合されており、逆相の駆動振動が行われる。ここで、角速度入力時に第2振動体の逆相変位を検出することにより、角速度に比例した誤差の少ない変位出力を得ることができると解される。
特許文献1に記載の角速度計では、第1振動体がX方向へ互いに逆位相で駆動されるとき、各構成要素の製造ばらつき等による構造的アンバランスにより、内部の第2振動体がコリオリ力の検出方向であるY方向に振動してしまう。この原因は、駆動方向(X方向)と検出方向(Y方向)との直交性が保たれていないこととされており、故に特許文献1では、第2振動体の中央付近に、上記直交性を維持できるように(すなわち振動方向のアライメントを調整するために)励起電極による補正構造を採用している。具体的には、センサ信号処理回路を経て得られるバイアス出力電圧に応じた補正用のDC電圧を励起電極に加えることで、静電力により上記アライメントが補正される。但し、特許文献1では、第1振動体の駆動振動によって、その振動体内部に懸架されている第2振動体も、第1振動体と同量だけX方向に励振されるため、製造ばらつきを伴う構造では、Y方向変位を検出するための検出用固定電極とのギャップすなわち形成容量が変化してしまう。従って特許文献1の構造は、アライメント誤差がなく直交性が維持されているという理想的状況でも、不安定なバイアス発生要因を内包するものとなっており、補正誤差の要因となっている。
さらに特許文献1には、直交バイアスを補償する方法が記載されており、具体的には、直交性が保持されていない場合に発生する直交バイアス成分をリファレンスとして、励起電極に加えるDC電圧を決定するクローズドループ方式が記載されている。しかしながら、入力角速度Ωが交流(AC)的である場合は、振動型ジャイロの原理として、駆動系と振動系とで振動の共振周波数が一致(モードマッチ)していない場合は、直交性が保持されていても直交バイアスは発生するため、直交バイアス成分をリファレンスとしたクローズドループ方式では、適切な補償ができない可能性がある。さらに特許文献1には、第1共振器と第2共振器の共振周波数を自動調整する旨は記載されていない。
また特許文献2に記載の技術は、駆動質量体(ドライブマス)の振動軸と検出質量体(センスマス)の振動軸との直交性(アライメント)を補正するために、直交バイアス成分を最小化するためのDC静電力を駆動質量体にフィードバックするものと解されるが、入力角速度が交流(AC)的である場合は、特許文献1の場合と同様に適切な補償ができない。
また特許文献3では、駆動振動系と検出振動系とが分離されておらず一体になっていることに加え、角速度入力がない場合の検出方向変位は抑制できるものの、モードマッチ状態を維持するための制御を行っていないので、特許文献1及び2と同様、入力角速度が交流(AC)的である場合は、バイアス出力の安定性が損なわれると考えられる。
そこで本発明は、容量検出型の振動型ジャイロにおいて、検出質量体が駆動質量体と弾性的に分離されており、駆動質量体の駆動振動によって検出質量体が駆動変位相当の変位を伴わない構造を有し、かつ、製造ばらつきに起因する構造的非対称性により発生する検出質量体の変位(クワドラチャーエラー)を抑制する構造を有し、さらに検出系共振周波数と駆動系共振周波数とを一致させることができる、バイアス安定性が高い高感度の振動型ジャイロを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本願第1の発明は、第2の支持梁により支持基板に固定され、角速度により発生するコリオリ力よって平面に直交する軸線回りに回転励振されるように構成された検出質量体と、前記平面内の一方向に駆動振動できるように、前記検出質量体の内側に第1の支持梁によって懸垂支持された左右の駆動質量体と、を備えた振動型ジャイロであって、前記左右の駆動質量体は、互いに逆相で振動する逆相振動モードを有するように、前記駆動振動の方向に弾性を有する連結ばねによって互いに連結され、前記検出質量体は、前記左右の駆動質量体の駆動振動によっては前記駆動振動の方向に励振されないように構成され、前記左右の駆動質量体の駆動振動により前記検出質量体に作用する回転トルクを打ち消すために、印加されたDC電圧によって静電力を前記駆動質量体に作用させるように構成されたクワドラチャー補正用櫛歯電極を、前記検出質量体に隣接させて設け、前記検出質量体の検出系共振周波数を調整するために、印加されたDC電圧によって静電力を前記検出質量体に作用させるように構成された周波数調整用櫛歯固定電極を設けた、振動型ジャイロを提供する。
第2の発明は、第1の発明において、前記振動型ジャイロの直交バイアス値に基づいて、クワドラチャーエラーを抑制するフィードバック制御を行う補正信号調整部と、前記振動型ジャイロの駆動系共振周波数と検出系共振周波数との差を最小化するために、前記周波数調整用櫛歯固定電極に印加するDC電圧に関するデータを、前記振動型ジャイロの使用温度と関連付けて格納するメモリと、前記振動型ジャイロの温度を測定する温度センサと、前記温度センサの測定値と前記メモリに格納されたデータとに基づいて、前記周波数調整用櫛歯固定電極に印加するDC制御電圧を調整するための周波数調整部と、を有する、振動型ジャイロを提供する。
本発明によれば、左右の駆動質量体の駆動振動により検出質量体が直接駆動されない構造において、構造的アンバランスによる検出質量体の検出方向の回転変位を相殺する補正用電極を設けることにより、製造ばらつき等に起因する構造的非対称性により発生する漏れ出力(クワドラチャーエラー)を排除又は抑制することができる。より具体的には、駆動質量体の構造的・力学的非対称性に起因する回転変位振動を、検出質量体に隣接配置した補正用電極にDC電圧を印加することにより生じる静電力により、バイアス出力を低減でき、ジャイロとしての安定性を飛躍的に向上させることができる。さらに、検出系共振周波数を調整する周波数調整用櫛歯固定電極を設けることにより、ジャイロの出力をより高感度にし、角速度入力が交流的である場合でも、バイアス安定性に優れた高感度のジャイロが提供される。
ジャイロの使用温度に応じた最適な補正信号を送るためのデータを予めメモリに記憶しておき、さらにジャイロの使用温度を測定する温度センサを用いて得られた測定温度とメモリ内のデータとに基づいて周波数調整用電極に印加するDC電圧の調整を行うことにより、温度依存性を考慮してクワドラチャーエラーをより的確に抑制することができる。
本発明の実施形態に係る振動型ジャイロを示す平面図である。 図1のジャイロのI−I線に沿う断面図である。 図1のジャイロの、左側駆動質量体の内側構造の詳細を示す平面図である。 図3のジャイロのII−II線に沿う断面図である。 検出変位と、検出変位に直交する位相で検波された変位と、それらの比とを任意単位で縦軸に示し、入力角速度を横軸に示すグラフである。 図1のジャイロを、当該ジャイロに適用可能なフィードバック系回路を表すブロック図とともに示す図である。
図1は、本発明の好適な実施形態に係る振動型ジャイロ1の基本構造を示す平面図であり、図2は、図1のI−I線に沿った切断面を示す断面図である。各図において、参照符号2はガラス等の絶縁材料からなる支持基板を示しており、振動型ジャイロ1の他の構造部材はシリコンの単結晶から作製される。図1に示す振動型ジャイロにおいて、支持基板2の上に、シリコンの単結晶からなる左右の駆動質量体4及び6(左側を4とする)の各々が、Y方向に延びる少なくとも1つ(図示例では4つ)の駆動支持梁8及び10に支持される。駆動支持梁8及び10は、駆動質量体4及び6が基板2の面内方向かつ左右方向である駆動方向(X方向)に可動となるように、その剛性が他方向の剛性に比べ低くなるように構成されている。また左右の駆動質量体4及び6は、弾性結合要素である中央連結ばね12により互いに結合されている。
駆動質量体4及び6に接続されていない駆動支持梁8及び10の他端は、駆動質量体4及び6を囲繞するように設けられた略リング形状の検出質量体14に接続されている。検出質量体14は、少なくとも1つ(図示例では4つ)の検出支持梁16に支持され、各支持梁16の他端は基板2に接合された周辺部アンカー18に接続されている。なお図中において、黒く塗り潰した部分は基板2に固定されている部分を示し、他の部分(白抜き部分等)は基板に固定されていない又は可動部分を示す。
検出質量体14を支持する検出支持梁16は、基板2の面に垂直なZ方向回りに回転振動が可能となるように、その回転方向の剛性が他方向の剛性に比べ低くなるように構成されている。なおこの場合、図示例の中央連結ばね12は上下各2つの梁からなる。なお、断面図2からもわかるように、駆動質量体4及び6、駆動支持梁8及び10、中央連結梁12、検出質量体14、並びに検出支持梁16は、基板2と所定の間隔を有して対向配置されている。
図1の破線枠内の詳細構造を表した図3に示すように、左側の駆動質量体4は、略矩形の枠状部材であり、その外側寄りの側(中央に遠い側)から中央側に向けて延びる櫛歯状の電極20を有し、これに対向する左側駆動用櫛歯固定電極22が基板2に固定配置されており、これにより左側の質量駆動体4を左右方向(X方向)に駆動振動させることができる。同様に、右側の駆動質量体6は、略矩形の枠状部材であり、その外側寄りの側(中央に遠い側)から中央側に向けて延びる櫛歯状の電極(図示せず)を有し、これに対向する右側駆動用櫛歯固定電極(図示せず)が基板2に固定配置されており、これにより右側の質量駆動体6を左右方向(X方向)に駆動振動させることができる。なお図1からわかるように、左右の駆動質量体4及び6は、中央線Bに対して互いに概ね対称となっている。
左側の駆動質量体4は、その中央寄りの側から反中央側に向けて延びる櫛歯状の電極24を有し、これに対向する左側駆動モニタ用櫛歯固定電極26が基板2に固定配置されており、これにより左側の駆動質量体4の変位量を測定できる。また右側の駆動質量体は、その中央寄りの側に設けられたフレーム28(図1参照)の反中央側から中央側に向けて延びる櫛歯状の電極(図示せず)を有し、これに対向する右側駆動モニタ用櫛歯固定電極(図示せず)が基板2に固定配置されており、これにより右側の駆動質量体6の変位量を測定できる。
図1に示すように、検出質量体14は径方向外側に延びる櫛歯状の電極30を有し、これに対向する検出モニタ用櫛歯固定電極32及び34が基板2に固定配置されている。詳細には、X−Y平面の左側(−X方向側)の領域に、櫛歯電極30に対向する検出モニタ用櫛歯固定電極32が固定配置され、X−Y平面の右側(+X方向側)の領域に、櫛歯電極30に対向する検出モニタ用櫛歯固定電極34が固定配置される。さらに、検出モニタ用櫛歯固定電極32及び34は、差動式モニタ機構を構成しており、具体的に言えば、検出質量体14がZ軸回りに時計方向に回転したときは、左側では対向する櫛歯間の距離が縮小し、逆に右側では対向する櫛歯間の距離が拡大する。これら2つの櫛歯間の容量変化の差を利用する作動構成により、検出質量体自体に発生している同相のノイズを相殺することができ、より高精度の測定を行うことができる。
また基板2の+Y方向側には、検出質量体14の櫛歯電極30に対向する周波数調整用櫛歯固定電極36が固定配置される。周波数調整用櫛歯固定電極36の形状は、上述の検出モニタ用櫛歯電極32及び34とは異なり、角速度入力がない状態において、対向する櫛歯30の各々と、これに隣接する両側の櫛歯36との間隔が等距離となる(すなわち、隣接する櫛歯36間の中央に櫛歯30が位置する)ように構成される。周波数調整用櫛歯固定電極36の機能は、検出系共振周波数を調整して駆動系共振周波数に一致させることであるが、これについては後述する。
本発明に係る振動型ジャイロは、以下のようなマイクロマシニングプロセスを適用して作製することができる。
先ず、ガラス支持基板2とジャイロの可動部材との間に所定の間隙(図2、図4参照)が形成されるように、RIE(反応性イオンエッチング)装置等を利用したドライエッチング処理をシリコン基板に施す。但し、ドライエッチングされてはいけない領域として、間隙を形成する部分以外については、半導体フォトリソグラフィ技術等を適用して、例えばレジストマスクを予め形成しておく。
次に、ガラス支持基板とシリコン基板とを陽極接合手法等により接合する。この段階で、シリコン基板側から研磨を行い、該シリコン基板を所定の厚さにするとともに、ボンディング用パッドとして必要とされる領域に、Cr&Au等の導電性メタルの選択的スパッタリングを行い、電極パッド(図示せず)を形成する。
さらに、接合されたシリコン基板の表面側(研磨側)に、フォトレジスト等のマスク材料を利用して、図1の平面図で示されるレジストパターンを、フォトリソグラフィ技術を利用して作製する。この場合も、エッチングされてはいけない領域がレジストマスクにより保護される。
次に、RIE装置等を利用したドライエッチングにより、シリコン基板の厚さ方向に貫通エッチングを行う。以上のようなマイクロマシニング技術を適用した製造プロセスにより、振動型ジャイロの基本構造を作製することができる。
このようにジャイロを構成する材料として必要なものはシリコン基板及びガラス基板のみであり、シリコン基板とほぼ同一の線膨張係数を有するガラス材料を使用することで、温度変化に対して構造的ひずみ(熱ひずみ)や応力(熱応力)が発生しにくくなり、構造的に安定かつ特性的にも優れた振動型ジャイロが提供可能となる。
次に、振動型ジャイロの動作について説明する。例えば、X軸方向に速度Vxで振動する質量Mの検出質量体にZ軸回りの回転(回転角速度Ωz)が加わった場合に生じるY軸方向のコリオリ力Fyの絶対量は、以下の式(1)で表される。
Fy=2ΩzMVx (1)
このため、コリオリ力Fyによる該検出質量体の変位を検出することで角速度を検出する振動型ジャイロでは、駆動質量体を速度Vxで励振させる必要がある。このための方式として、例えば静電力によるコームドライブ方式が利用される。
左側駆動質量体4と左側駆動用櫛歯電極22との間、及び右側駆動質量体6と右側駆動用櫛歯電極との間に、DC電圧VDCとAC電圧VACとの和を印加すると、VACの電圧周期と等しい駆動力が発生する。一方、左右の駆動質量体4及び6は弾性の中央連結ばね12により互いに連結されているので、互いにX方向に近づき又は離れる、いわゆる逆相振動の共振モードを有する。従って、VACの周波数をこの逆相振動モードの共振周波数と一致させて振動させることで、駆動質量体4及び6は、互いに接離する逆相振動を呈する。この振動の速度Vxは、左右の駆動モニタ用櫛歯電極(左側のみ参照符号26で図示)により、静電容量変化として電気回路を通じて検出され、駆動振動振幅を一定にするためのAGC制御(Auto Gain Control)に利用される。
左右の駆動質量体4及び6が上記のようにX方向に逆相振動する場合、角速度Ωzが図1の紙面に垂直な方向(Z方向)に作用すると、左右の駆動質量体には逆相のコリオリ力FyがY方向に生じる。このコリオリ力によって検出質量体14にはZ軸回りの回転トルクが作用し、検出質量体14はZ軸回りに回転変位振動する。この結果、検出質量体14に設けた櫛歯電極30と左右の検出モニタ用固定櫛歯電極32及び34との間の静電容量が差動で変化し、その差動容量変化を電気的に読み出し、後述する位相検波回路で処理を行うことで、角速度Ωzを検出することができる。
図1に示す振動型ジャイロは、特許文献1に示したような構造のものとは異なり、左右の駆動質量体の駆動振動によって検出質量体が類似の振幅で振動(励振)するものではない。詳細には、特許文献1では、第1発振器(駆動質量体)の駆動振動により第2発振器(検出質量体)が駆動質量体と同程度に変位し、さらに検出質量体は固定電極と挟ギャップを形成して対向配置され、検出用の静電容量を形成している。このような構造では、ジャイロの製造プロセス、特にシリコンエッチングの誤差等により、上記狭ギャップにばらつきが生じ、左右検出質量体の共振周波数が異なることからも、駆動振動による容量変化によってクワドラチャーエラー(漏れ出力)が発生する。これに対し本実施形態では、駆動振動と検出振動とは実質的に分離されているため、角速度入力がないときの漏れ出力を大きく低減することができ、漏れ出力によるバイアス値やその変動を抑制することができる。
本実施形態では、従来技術に関して述べたような要因に基づくクワドラチャーエラーは大きく抑制されるが、それでも尚、各構成要素の製造ばらつき等により、左右の駆動質量体4及び6の振動方向や駆動力の発生方向が、X方向から僅かにずれる場合がある。X−Y平面内でこのずれが生じると、検出質量体14を回転振動させようとするトルクが生じ、結果として(角速度が与えられていないときに)クワドラチャーエラーが発生する。そこで本願発明では、この回転トルクを相殺する逆トルクを検出質量体14に与えるために、検出質量体14に隣接させて設けたクワドラチャー補正用櫛歯電極を有する。以下、このクワドラチャー補正用櫛歯電極について説明する。
図3は左側駆動質量体4の内部構造の詳細を示し、図4は図3のII−II線に沿った断面図を示す。上側の補正用櫛歯固定電極40aは、左側駆動質量体4の内側であって、検出質量体の回転中心Cから最も離れた駆動質量体4の部位(ここでは枠状の駆動質量体4を構成する4辺のうち検出質量体の回転中心Cから最も離れた辺4aの+Y方向寄りの部位)から回転中心側に向けて延びる櫛歯電極42aと対向するように構成された固定櫛歯電極44aと、枠状の駆動質量体4を構成する4辺のうちX方向に延びる、上側の辺4bから−Y方向に延びる部材4cから、反中央側に向けて延びる櫛歯電極46aと対向するように構成された固定櫛歯電極48aとを有する。
同様に、下側の補正用櫛歯固定電極40bは、左側駆動質量体4の内側であって、検出質量体の回転中心Cから最も離れた駆動質量体4の部位(ここでは枠状の駆動質量体4を構成する4辺のうち検出質量体の回転中心Cから最も離れた辺4aの−方向寄りの部位)から回転中心側に向けて延びる櫛歯電極42bと対向するように構成された固定櫛歯電極44bと、枠状の駆動質量体4を構成する4辺のうちX方向に延びる、下側の辺4dから+Y方向に延びる部材4eから、反中央側に向けて延びる櫛歯電極46bと対向するように構成された固定櫛歯電極48bとを有する。すなわち補正用櫛歯固定電極40a及び40bの各々は、左右の駆動質量体の駆動振動方向であるX方向について、互いに反対方向に延びる対の櫛歯構造を有する。右側の駆動質量体についても同様である。
このように、左側駆動質量体4の内部に設けた2つのクワドラチャー補正用櫛歯固定電極40a及び40bは、基板2に平行かつ駆動質量体の振動方向(X方向)に垂直な方向(Y方向)に並列配置され、補正用櫛歯固定電極20a及び20bの各々が、駆動質量体4がX方向に変位した際に、駆動質量体4に設けた櫛歯電極とのオーバーラップ長Lが増加する部分と減少する部分の双方を具備している。さらに、上側の補正用櫛歯固定電極40aと駆動質量体の櫛歯電極42a、46aとの間のギャップは、これら電極間にDC電位差を有する場合において、駆動質量体4に対して+Y方向の静電力を発生させるように、一方のギャップが狭く設計されている。一方、下側の補正用櫛歯固定電極40bと駆動質量体の櫛歯電極42b、46bとの間のギャップは、これら電極間にDC電位差を有する場合において、駆動質量体4に対して−Y方向の静電力を発生させるように、一方のギャップが狭く設計されている。
また図3に示すように、左側の駆動質量体4の補正量櫛歯固定電極40a及び40bは、駆動質量体4の内部の最も左側(反回転中心側)の領域に、かつY方向に(A−A線に沿って)整列配置される。この理由は、補正用トルクTは静電力Fと回転中心Cまでの距離Laとの積となる(T=F×La)ので、Laをなるべく大きくすれば少ない対数の補正用電極でも大きなトルクが得られるからである。右側の駆動質量体についても同様である。
以下に示す式(2)は、補正用櫛歯固定電極40a及び40bにそれぞれDC電圧V+及びV-を印加し、駆動質量体4のDC電位をVmとした場合に、Y方向に発生する静電力Fを示す近似式である。但し、εは真空の誘電率、Hは構造体の厚さ(紙面に垂直な方向長さ)、Xは駆動変位、gは櫛歯間のギャップとする。式(2)からわかるように、本実施形態では、静電力Fは櫛歯電極のオーバーラップ長Lに依存しない。
Figure 2014178195
本実施形態において、左側の駆動質量体4に対してDC電圧を印加すると、駆動変位Xと同等の静電力が、左側の駆動質量体4に対して−Y方向に作用し、反時計回りのトルクTCCWを発生させることができる。左側の駆動質量体4と図3のY軸(B−B線)について対称に構成された右側の駆動質量体についても、同じDC電圧を印加すると、時計回りのトルクTCWを発生させることができる。すなわち、左右の駆動質量体に設けた補正用櫛歯固定電極に印加するDC電圧を適宜調整することにより、(検出質量体の回転方向の)クワドラチャーエラーを相殺するための補正トルク量(TCCW−TCW)を得ることができる。具体的には、コリオリ力により発生する変位位相に対して位相が90度異なる直交バイアス値に基づき、上記クワドラチャー補正用櫛歯固定電極に印加するDC電圧を自動的に調整することができる補正信号調整部(後述)を用いる。
図5は、入力される角速度Ωの周波数を横軸とし、コリオリ力により発生した変位位相で検波された検波後変位Uiと、Uiと90度異なる位相で検波された直交バイアスに相当する変位Uqとの比(Uq/Ui)を縦軸としたグラフであり、検出系振動のQ値を100とし、検出系共振周波数fy(=8.1kHz)と駆動系共振周波数fxとの差であるΔf(=fy−fx)をパラメータとしたときのシミュレーション結果の一例を示す。なお図5に示すように、Δfは、0.001、0.1、1及び100Hzの4通りとした。
図5からわかるように、入力角速度Ωの周波数が大きくなるに従ってUq/Ui値が増大し、その絶対値はΔfが大きいほど大きい。例えば、角速度入力が1Hzの場合、Uq/Ui値は、Δfが0.1Hzのとき(Uq/Ui=1.6×10-4)と100Hzのとき(Uq/Ui=1.1×10-2)とで約70倍の差があり、Δfが大きいと直交バイアス値の割合がさらに増大することがわかる。このため、直交バイアス値に基づいてクワドラチャー変位を抑制する従来の制御方式では、角速度入力が交流(AC)的である場合は、Δfに応じて入力角速度Ωの影響を受けることになる。
図6は、図1に示した振動型ジャイロに適用可能な、クワドラチャー変位を抑制するためのフィードバック系回路を示すブロック図である。デジタル制御系に入る信号はADC(アナログ/デジタル変換器(図示省略))を通じて入力される。駆動系制御部(図示例では駆動系制御回路)50(PLL(Phase Locked Loop)&AGC)が左側の駆動用櫛歯電極22及び右側の駆動用櫛歯電極52に関連付けられており、第1CV変換器54が左側モニタ用櫛歯固定電極26及び右側モニタ用櫛歯固定電極56に関連付けられている。駆動系制御回路50及び第1CV変換器54により、左右の駆動質量体4及び6が、規定された逆相周波数及び振幅で駆動制御される。
検出質量体14の回転変位に伴う櫛歯電極30と検出モニタ用櫛歯固定電極32及び34との間の容量変化は、第2CV変換器58によって電圧に変換され、位相検波部(図示例では位相検波回路)60の第1位相検波回路62において、駆動振動周波数での位相(sin(ωt))で位相検波される。この検波後の出力はローパスフィルタ(LPF)64によって帯域周波数制限がなされ、角速度信号(レート)として出力される。このようにして、角速度Ωに対応した出力が得られる。
一方、位相検波回路60の第2位相検波回路66では、第2CV変換器58の出力が駆動周波数から90度ずれた位相(cos(ωt))で位相検波され、これにより直交バイアス値に相当する信号が生成される。この信号は、補正信号調整部68に送られ、次に補正信号調整部68は、クワドラチャー補正用DC電圧V+を左側質量駆動体の上側補正用櫛歯電極40a及び右側質量駆動体の上側補正用櫛歯電極70aに印加し、クワドラチャー補正用DC電圧V-を左側質量駆動体の下側補正用櫛歯電極40b及び右側質量駆動体の下側補正用櫛歯電極70bに印加する。
ジャイロの構造的な製造ばらつきや駆動力のアンバランス等の要因により、角速度Ωがゼロの場合であっても第2CV変換器58に出力が生じ、レート出力としてバイアス値が出力されることがあり、これが上述のクワドラチャーエラーに相当する。但し、このクワドラチャーエラーは、補正信号調整部68からの補正信号によるDC制御電圧の適切に調整によって抑制される。なお駆動系制御回路50、位相検波部60、LPF64、補正信号調整部68並びに後述する周波数調整部72及びメモリ74は、デジタル制御回路76として構築することができる。
クワドラチャーエラーの補正指針として利用する直交バイアス値は、角速度入力が交流的(AC的)である場合は、図5を用いて説明したように、Δfに依存して、AC角速度入力に応じた誤差を発生させる。このため、バイアス変動の抑制には、Δfを調整してゼロにすることが多大な効果を奏する。図6に示す周波数調整部72及びメモリ74は、検出系と駆動系の共振周波数差(Δf)を最小化(好ましくはゼロ)にするために使用される。具体的には、周波数調整用固定電極36に、検出質量体14とは異なるDC電圧を加えることにより、検出系の共振周波数を低い値に調整することができる。つまり本発明では、クワドラチャー成分(Uq)をフィードバックにより最小化する手段を採用する場合において、周波数調整機能によりΔfを最小化することにより、角速度入力Ωが交流(AC)的である場合においても、制御誤差が抑制される(Uq/Ui→0)。但し、検出系及び駆動系の共振周波数には温度依存性があるため、本実施形態では、ジャイロの使用温度範囲内で、予めΔfを最小化又はゼロにするDC電圧値を取得しておく。以下、そのための具体例について説明する。
先ず各設定温度において、角速度Ωがゼロの状態で駆動系及び検出系それぞれの共振周波数の温度依存性を測定しておき、Δfを最小化するためのDC制御電圧を決定する。なお設定温度とは、例えば、ジャイロの使用温度範囲内の代表的な温度のいくつか(例えば−45℃〜85℃の範囲で5℃刻み)を意味する。このようにして決定されたDC電圧振幅値データを、データマップやデータテーブル等の適切な形式でメモリ(記憶媒体)74に格納しておく。なお駆動系共振周波数は、左右の駆動用櫛歯固定電極22及び52に駆動電圧を加え、第1CV変換器50の出力をモニタし、駆動電圧との位相関係が90度遅れとなる駆動周波数を調べることで特定可能である。一方、検出系共振周波数は、例えば、図1又は図6に示すように、検出質量体14の櫛歯電極30に対向する櫛歯を有する補助固定電極78及び80を中央線Bに関して左右対称に基板2に設け、該補助固定電極のいずれかに駆動電圧を加え、第2CV変換器58の出力をモニタし、駆動電圧との位相関係が90度遅れとなる駆動周波数を調べることで特定可能である。
一方、ジャイロ1には実際のジャイロの温度すなわち使用温度を測定する温度センサ82を設けておく。そして周波数調整部72が、温度センサ82の出力(測定温度)と、該測定温度に対応するメモリ74に格納されたデータとに基づいて、補正用電極に印加するDC制御電圧を決定する。このようにして、Δfの調整(最小化)が行われる。
温度センサ82としては、振動型ジャイロの温度を直接測定できるものが好ましく、例えば基板2に接着固定されるサーミスタ素子や熱電対が挙げられる。この場合、サーミスタ素子の抵抗値を電圧に変換するアンプや、該電圧又は熱電対の電圧をAD変換するADコンバータ(図示せず)を用いて、デジタル制御回路76(周波数調整部72)に温度情報が入力され、該温度情報はジャイロの使用温度範囲内でクワドラチャーエラーを補正するための情報として利用される。
なお、Δfを最小化又はゼロにする場合、ジャイロ出力信号の周波数応答性(交流的角速度入力)に対して、帯域(適用可能な入力角速度の周波数範囲)が損なわれる(狭くなる)場合があるが、この場合は、検出変位を抑制するために、位相検波部60の各信号に基づき、上述の補助固定電極にフィードバック信号を送ることで改善できる。
本実施形態によれば、ジャイロが使用される環境温度に応じて、Δfが最小化されるように周波数の調整が行われる。従って、構造的アンバランス等により生じるクワドラチャーエラーを、直交バイアス値に基づいて補正しても、その補正誤差を小さくすることができる。故にクワドラチャーエラーを極めて的確に抑制でき、実使用でのバイアス安定性に特に優れた振動型ジャイロが提供される。
2 基板
4、6 駆動質量体
12 中央連結ばね
14 検出質量体
22、50 駆動用櫛歯固定電極
26、56 駆動モニタ用櫛歯固定電極
32、34 検出モニタ用櫛歯固定電極
36 周波数調整用櫛歯固定電極
40a、40b、70a、70b 補正用櫛歯固定電極
50 駆動系制御回路
54、58 CV変換器
60 位相検波部
64 ローパスフィルタ
68 補正信号調整部
72 周波数調整部
74 メモリ
76 デジタル制御回路
78、80 補助固定電極
82 温度センサ

Claims (2)

  1. 第2の支持梁により支持基板に固定され、角速度により発生するコリオリ力よって平面に直交する軸線回りに回転励振されるように構成された検出質量体と、
    前記平面内の一方向に駆動振動できるように、前記検出質量体の内側に第1の支持梁によって懸垂支持された左右の駆動質量体と、を備えた振動型ジャイロであって、
    前記左右の駆動質量体は、互いに逆相で振動する逆相振動モードを有するように、前記駆動振動の方向に弾性を有する連結ばねによって互いに連結され、
    前記検出質量体は、前記左右の駆動質量体の駆動振動によっては前記駆動振動の方向に励振されないように構成され、
    前記左右の駆動質量体の駆動振動により前記検出質量体に作用する回転トルクを打ち消すために、印加されたDC電圧によって静電力を前記駆動質量体に作用させるように構成されたクワドラチャー補正用櫛歯電極を、前記検出質量体に隣接させて設け、
    前記検出質量体の検出系共振周波数を調整するために、印加されたDC電圧によって静電力を前記検出質量体に作用させるように構成された周波数調整用櫛歯固定電極を設けた、振動型ジャイロ。
  2. 前記振動型ジャイロの直交バイアス値に基づいて、クワドラチャーエラーを抑制するフィードバック制御を行う補正信号調整部と、
    前記振動型ジャイロの駆動系共振周波数と検出系共振周波数との差を最小化するために、前記周波数調整用櫛歯固定電極に印加するDC電圧に関するデータを、前記振動型ジャイロの使用温度と関連付けて格納するメモリと、
    前記振動型ジャイロの温度を測定する温度センサと、
    前記温度センサの測定値と前記メモリに格納されたデータとに基づいて、前記周波数調整用櫛歯固定電極に印加するDC制御電圧を調整するための周波数調整部と、を有する、請求項1に記載の振動型ジャイロ。
JP2013052204A 2013-03-14 2013-03-14 バイアス補正機能を備えた振動型ジャイロ Active JP6278604B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013052204A JP6278604B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 バイアス補正機能を備えた振動型ジャイロ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013052204A JP6278604B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 バイアス補正機能を備えた振動型ジャイロ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014178195A true JP2014178195A (ja) 2014-09-25
JP6278604B2 JP6278604B2 (ja) 2018-02-14

Family

ID=51698301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013052204A Active JP6278604B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 バイアス補正機能を備えた振動型ジャイロ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6278604B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019074523A (ja) * 2017-10-13 2019-05-16 アトランティック・イナーシャル・システムズ・リミテッドAtlantic Inertial Systems Limited 角速度センサ
US10330473B2 (en) 2016-08-04 2019-06-25 Mitsubishi Precision Co., Ltd. Vibration gyro having bias correcting function, and method of using vibration gyro
CN110095632A (zh) * 2019-05-29 2019-08-06 四川知微传感技术有限公司 一种基于零位校正的mems加速度计
CN110221098A (zh) * 2018-03-01 2019-09-10 中国科学院微电子研究所 硅微谐振式加速度计及其自测试方法
US10670401B2 (en) 2016-10-26 2020-06-02 Seiko Epson Corporation Gyro sensor, method of manufacturing gyro sensor, electronic apparatus, and vehicle
CN112729268A (zh) * 2019-10-28 2021-04-30 精工爱普生株式会社 惯性测量装置、电子设备以及移动体
CN114264841A (zh) * 2021-11-26 2022-04-01 陕西华燕航空仪表有限公司 一种高灵敏度开环mems加速度计传感器结构
CN115265588A (zh) * 2022-07-15 2022-11-01 北京航空航天大学 陆用捷联惯导基于逆向导航的零速修正在线平滑方法
JP7441195B2 (ja) 2021-04-13 2024-02-29 株式会社東芝 センサ及び電子装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11325915A (ja) * 1998-05-18 1999-11-26 Murata Mfg Co Ltd 角速度センサ
US6067858A (en) * 1996-05-31 2000-05-30 The Regents Of The University Of California Micromachined vibratory rate gyroscope
JP2000258162A (ja) * 1999-03-04 2000-09-22 Alps Electric Co Ltd 圧電振動子の温度補償装置
JP2001264068A (ja) * 2000-03-16 2001-09-26 Aisin Seiki Co Ltd 角速度センサ
JP2002031533A (ja) * 2000-07-13 2002-01-31 Microstone Corp ジャイロセンサ
JP2008122371A (ja) * 2006-10-16 2008-05-29 Honeywell Internatl Inc Mems慣性センサの力再平衡およびパラメトリック増幅

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6067858A (en) * 1996-05-31 2000-05-30 The Regents Of The University Of California Micromachined vibratory rate gyroscope
JP2002515976A (ja) * 1996-05-31 2002-05-28 ザ リージェンツ オブ ザ ユニヴァーシティ オブ カリフォルニア 超小型精密振動レートジャイロスコープ
JPH11325915A (ja) * 1998-05-18 1999-11-26 Murata Mfg Co Ltd 角速度センサ
JP2000258162A (ja) * 1999-03-04 2000-09-22 Alps Electric Co Ltd 圧電振動子の温度補償装置
JP2001264068A (ja) * 2000-03-16 2001-09-26 Aisin Seiki Co Ltd 角速度センサ
JP2002031533A (ja) * 2000-07-13 2002-01-31 Microstone Corp ジャイロセンサ
JP2008122371A (ja) * 2006-10-16 2008-05-29 Honeywell Internatl Inc Mems慣性センサの力再平衡およびパラメトリック増幅

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10330473B2 (en) 2016-08-04 2019-06-25 Mitsubishi Precision Co., Ltd. Vibration gyro having bias correcting function, and method of using vibration gyro
US10670401B2 (en) 2016-10-26 2020-06-02 Seiko Epson Corporation Gyro sensor, method of manufacturing gyro sensor, electronic apparatus, and vehicle
JP7284564B2 (ja) 2017-10-13 2023-05-31 アトランティック・イナーシャル・システムズ・リミテッド 角速度センサ
JP2019074523A (ja) * 2017-10-13 2019-05-16 アトランティック・イナーシャル・システムズ・リミテッドAtlantic Inertial Systems Limited 角速度センサ
CN110221098A (zh) * 2018-03-01 2019-09-10 中国科学院微电子研究所 硅微谐振式加速度计及其自测试方法
CN110095632A (zh) * 2019-05-29 2019-08-06 四川知微传感技术有限公司 一种基于零位校正的mems加速度计
CN110095632B (zh) * 2019-05-29 2024-04-05 四川知微传感技术有限公司 一种基于零位校正的mems加速度计
CN112729268B (zh) * 2019-10-28 2023-07-11 精工爱普生株式会社 惯性测量装置、电子设备以及移动体
CN112729268A (zh) * 2019-10-28 2021-04-30 精工爱普生株式会社 惯性测量装置、电子设备以及移动体
JP7441195B2 (ja) 2021-04-13 2024-02-29 株式会社東芝 センサ及び電子装置
CN114264841A (zh) * 2021-11-26 2022-04-01 陕西华燕航空仪表有限公司 一种高灵敏度开环mems加速度计传感器结构
CN114264841B (zh) * 2021-11-26 2023-11-14 陕西华燕航空仪表有限公司 一种高灵敏度开环mems加速度计传感器结构
CN115265588A (zh) * 2022-07-15 2022-11-01 北京航空航天大学 陆用捷联惯导基于逆向导航的零速修正在线平滑方法
CN115265588B (zh) * 2022-07-15 2024-04-09 北京航空航天大学 陆用捷联惯导基于逆向导航的零速修正在线平滑方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6278604B2 (ja) 2018-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6143430B2 (ja) バイアス補正機能を備えた振動型ジャイロ
JP6278604B2 (ja) バイアス補正機能を備えた振動型ジャイロ
JP3214304U (ja) 平衡化mems型慣性角度センサ
JP5461191B2 (ja) ジャイロスコープ又はその改善
JP6514790B2 (ja) ジャイロスコープ
Shkel Type I and type II micromachined vibratory gyroscopes
US8087295B2 (en) Dual-axis resonator gyroscope
JP5773844B2 (ja) 出力安定性に優れた振動型ジャイロ
JP4458441B2 (ja) 分割電極を有する音叉ジャイロ
JP6451779B2 (ja) 微小電気機械ジャイロスコープおよび微小電気機械ジャイロスコープの操作方法
US7640803B1 (en) Micro-electromechanical system inertial sensor
JP4620055B2 (ja) コリオリの角速度計を用いて回転速度/加速度を測定する方法およびこの目的に適ったコリオリの角速度計
JP6660849B2 (ja) バイアス補正機能を有する振動型ジャイロ、及び振動型ジャイロの使用方法
US20210270608A1 (en) Inertial Sensor and Method of Inertial Sensing with Tuneable Mode Coupling Strength
Watson Vibratory gyro skewed pick-off and driver geometry
US10866098B2 (en) Angular rate sensor arranged to determine amplitude of motion of secondary mode of vibration at resonant frequency
Shkel et al. Two types of micromachined vibratory gyroscopes
JP6305223B2 (ja) バイアス安定化が図られた振動型ジャイロ、及び振動型ジャイロの使用方法
JP2015203604A (ja) 高性能化が図られた振動型ジャイロ
JP2012202799A (ja) バイアス安定性に優れた振動型ジャイロ
RU2320962C1 (ru) Электродная структура для микромеханического гироскопа и микромеханический гироскоп на ее основе
JP2013108929A (ja) 高精度化された振動型ジャイロ
JP2017150997A (ja) バイアスの低減が図られた振動型ジャイロ
RU2659097C2 (ru) Способ компенсации погрешности от углового ускорения основания для кориолисова вибрационного гироскопа с непрерывным съёмом навигационной информации
RU2662456C2 (ru) Способ непрерывного съёма навигационной информации с кориолисова вибрационного гироскопа

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161108

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170711

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170901

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6278604

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250