JP2008122371A - Mems慣性センサの力再平衡およびパラメトリック増幅 - Google Patents

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Abstract

【課題】時間変動再平衡電圧を使用して、レートバイアス誤差およびスケールファクタ誤差を低減するためのデバイスおよび方法を提供する。
【解決手段】MEMS慣性センサは、1つまたは複数のプルーフマス、各プルーフマスに隣接して配置される少なくとも1つのセンス電極、プルーフマスの直角位相に関連した運動およびコリオリに関連した運動を静電的に相殺するための複数のトルク電極、およびプルーフマス上にポンピング力を生成するための複数のトルク電極を含むことができる。デバイスのセンス軸に沿ったプルーフマスの直角位相に関連した運動および/またはコリオリに関連した運動を静電的に相殺するために、いくつかのトルク電極に力再平衡電圧が印加できる。スケールファクタを向上するために、プルーフマスのモータ駆動周波数の約2倍の周波数にあるポンピング電圧が使用でき、センス軸に沿ってプルーフマスをポンピングする。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般に微小電子機械(MEMS)デバイスの分野に関する。より詳細には、本発明は、時間変動する力再平衡電圧およびパラメトリック利得増幅を使用して、レートバイアス誤差およびスケールファクタ誤差を低減し、スケールファクタをより良くするためのデバイスおよび方法に関する。
微小電子機械(MEMS)ジャイロスコープは、複数の共振するプルーフマスに及ぼされたコリオリの力を測定することにより、入力軸のまわりの角回転を検出するために使用される。一般的なMEMSジャイロスコープは、懸架ばねによってシリコンまたはガラスの基板に機械的に結合された2つのシリコンプルーフマスを含む。基板中にエッチングされた複数の凹部は、シリコン構造体の選択的な部分が、デバイスの内部で前後に自由に移動することを可能にする。基板上に形成された金属線のパターンが、デバイスに様々なバイアス電圧および信号出力を配送するために使用できる。
MEMSジャイロスコープ用の駆動システムは、一般にコリオリの力が検出される方向に垂直な駆動軸に沿ってプルーフマスを前後に振動させる複数の駆動要素を含む。ジャイロスコープのモータモードは、プルーフマスの中心をつなぐ線に沿って基板に実質的に平行に、大きさが等しく反対方向の速度で動く2つのプルーフマスを備えてよい。いくつかの用途では、プルーフマスのモータモードは、静電作動によって電気エネルギーを機械エネルギーに変換するのに適合された複数の互いにかみ合わせる櫛形駆動フィンガを使用して、その共振周波数で静電的に駆動できる。ジャイロスコープが駆動軸に垂直なその入力軸のまわりで回転されるとき、プルーフマスのモータモード速度が、駆動軸および入力軸に垂直なセンス軸に沿ってプルーフマスを駆動するコリオリの力をもたらす。
ジャイロスコープのセンシングシステムは、直流センスバイアス電圧で充電できる1つまたは複数のセンス電極を含んでよく、センス電極とプルーフマスの間のスペースに電界を生成する。ジャイロスコープのセンス共振モードは、一般に、センス軸に沿った大きさが等しく反対方向の速度での2つのプルーフマスの運動を含む。モータ速度によるコリオリの力は、一般に、モータ運動の周波数またはその周波数の近傍でセンス共振モードを駆動する。いくつかの設計では、コリオリの力はセンスモードフ共振を駆動する。
各プルーフマスが基板の上で前後に移動するとき、入力軸のまわりのジャイロスコープの回転に起因するコリオリの力がプルーフマスとセンス電極の間の間隔を変化させる。次いで、センス共振モードの運動の変位は、時間変動のセンス容量のためにプルーフマス上に誘起された電流を検出することにより容量的に求められ得る。プルーフマス上に生成された出力電流を測定することによって、ジャイロスコープの回転運動および/または加速度の大きさを把握することができる。
多くのMEMS型ジャイロスコープにおける誤差の深刻な原因は、コリオリの力によってもたらされた運動に対して90°位相ずれのセンス軸に沿った運動として定義されるプルーフマスの直角位相の運動に起因する。そのような直角位相の運動の結果として生じる機械的貫通信号はしばしば直交信号と呼ばれ、一般にコリオリの力によって生成された信号に対して90°位相ずれのジャイロスコープの交流出力信号を含む。例えば駆動システムに使用される櫛形フィンガおよび懸架ばねのプロファイル中の欠陥および製造工程中に生じる他の欠陥から、そのような直角位相が生じる可能性がある。そのような欠陥または誤差は、モータ変位と同相であるセンスモードの運動に直角位相の力を生ずるモータ運動をもたらし、したがってモータ速度に対する位相ずれの原因となり得る。
この直角位相の力は、検知可能な最小のコリオリの力より数桁大きいことがあり、ジャイロスコープがレート信号中の微妙な変化を正確に識別する能力に影響を及ぼす。その結果、出力センス信号から直交信号を除去するために、一般に追加の誤差補正回路が必要とされる。ジャイロスコープのレート出力信号上の直角位相の力の影響は、それがコリオリの力に対して90°位相ずれであるという事実によって一般に低減されるが、それにもかかわらず関連の電子回路がレート出力信号中に誤差をもたらし得ることや慣性センサの小さな位相誤差が、ジャイロスコープの回転を正確に検出し測定する能力を損なう。
米国特許第7,036,373号 米国特許第6,715,353号
本発明は、時間変動再平衡電圧を使用して、レートバイアス誤差およびスケールファクタ誤差を低減するためのデバイスおよび方法に関する。
本発明の例示の実施形態によるMEMS慣性センサは、基板の上の駆動軸で振動するように適合された1つまたは複数のプルーフマス、1つまたは複数のプルーフマスの各々に隣接して配置されたセンス電極、および1つまたは複数のプルーフマスの各々に隣接して配置された少なくとも1つのトルク電極を含むことができる。
1つまたは複数のトルク電極に印加された時間変動再平衡電圧は、駆動軸に垂直なセンス軸に沿ったプルーフマスの運動を静電的に相殺するように構成でき、したがって各センス電極と対応するプルーフマスの間に一定の静電容量を維持する。ある実施形態では、トルク電極の各々に印加された時間変動再平衡電圧は、1つまたは複数の力再平衡制御ループからのフィードバックに基づく再平衡電圧信号成分を有する交流再平衡電圧を含むことができる。動作中、慣性センサの出力は、プルーフマスの変位によって誘起された電流ではなく、コリオリの力およびプルーフマス上の直角位相の力を相殺するために必要なフィードバック力を与えるために使用される再平衡電圧である。
いくつかの実施形態では、直角位相およびコリオリに関連したプルーフマスの運動を静電的にヌルにすることは、1つまたは複数のトルク電極に加えられた正弦波の再平衡電圧を使用して達成できる。例示の一実施形態では、直角位相およびコリオリの両方に関連したプルーフマスの運動を相殺するために、1つまたは複数のトルク電極に例えば正弦波の再平衡電圧が印加でき、したがって各センス電極と対応するプルーフマスの間に一定の静電容量を維持する。他の実施形態では、各センス電極と対応するプルーフマスの間の一定の静電容量の維持は、各々が個別のトルク電極に印加される個別の電圧で直角位相およびコリオリの運動を再平衡させるための個別の正弦波電圧を使用して達成できる。トルク電極に印加される正弦波の再平衡電圧は、慣性センサの出力から受け取られたフィードバック信号に少なくとも部分的に基づく閉ループのやり方で制御できる。
MEMS慣性センサの力再平衡の例示の方法は、1つまたは複数のプルーフマスの各々に隣接して少なくとも1つのトルク電極を設けるステップと、少なくとも1つのトルク電極に1つまたは複数の時間変動再平衡電圧を印加するステップと、センス軸に沿った1つまたは複数のプルーフマスの変位を検知して、そのようなプルーフマスの変位に比例したセンス電圧を出力するステップと、出力されたセンス電圧に基づいてセンス軸に沿ったあらゆるプルーフマス運動を静電的に相殺するステップとを含むことができる。プルーフマスの変位を容量的に検知することに関連した非線形性の多くを補償する力再平衡法を使用することによって、慣性センサは、センサ性能を損なう恐れがあるレートバイアス誤差およびスケールファクタ誤差を除去または低減する一方で、より広いダイナミックレンジにわたって動作するように構成できる。センサの信頼性、センサ寿命および長時間ドリフトなど他の要因も、一定の環境で力再平衡を使用して改善できる。
いくつかの実施形態では、MEMS慣性センサは、力再平衡トルク電極に加えて第2の数のポンプ電極に印加されるポンプ電圧を使用して、パラメトリック増幅器として動作するようにさらに構成できる。ポンプ電極に印加されたポンプ電圧は、プルーフマスのモータ周波数の約2倍の周波数を有することができ、モータ周波数の2倍の周波数で付随するポンピング力を生成する。いくつかの実施形態では、ポンプ電圧は、センス軸に沿ったプルーフマスの共振周波数を調整するように適合された直流バイアス電圧成分および交流ポンプ電圧成分を含むことができる。動作中に、ポンプ電圧によるポンピング力は、プルーフマスの、コリオリに関連した運動を増幅し、直角位相に関連した運動を抑制するために使用することができる慣性センサ内の非線形の機械的ミキシングおよび/または電気的ミキシングを生成する。
以下の説明は、図面を参照しながら読まれるべきであり、異なる図面の類似の要素には同様に番号が付けられる。図面は必ずしも原寸に比例せず、選択された実施形態を図示するが、本発明の範囲を限定するようには意図されない。構造、寸法および材料の例が、様々な要素向けに示されるが、当業者なら、提供された多くの例が、利用できる適切な代案を有することを理解するであろう。示された様々な図面はMEMS型面内ジャイロスコープに関して説明されるが、本明細書の特徴および方法は、基板に垂直な入力回転を有するZ軸ジャイロスコープまたは面外ジャイロスコープのような静電アクチュエータを使用する他のMEMSデバイスに対して用いられ得ることを理解されたい。
次に図1を参照して、本発明の例示の一実施形態による例示のMEMS型ジャイロスコープ10の概略図が説明されることになる。実例の面内ジャイロスコープ(IPG)であるジャイロスコープ10は、第1のプルーフマス12および第2のプルーフマス14を含み、各マスは、慣性運動が求められることになっているジャイロスコープ10の入力軸18に垂直な駆動軸に沿って支持基板16を下にしてその上で前後に振動するように適合される。第1のプルーフマス12は、右方向/左方向1組の矢印20によって全体的に示されるように、モータピックオフ22と第1の駆動電極24の間で支持基板16の上を前後に振動するように構成できるが、モータピックオフ櫛22および駆動電極24はどちらも支持基板16の上で静止したままであり、第1のプルーフマス12の動きを制限する。そしてまた、第2のプルーフマス14は、左方向/右方向1組の矢印30によって全体的に示されるように、同様に第2のモータピックオフ櫛26と第2の駆動電極28の間で支持基板16の上を前後に振動するように構成できるが、第1のプルーフマス12に対して位相が180°ずれる。
第1のプルーフマス12は、第1の端32、第2の端34、第1の側面36、および第2の側面38を有する薄板または他の適切な構造体を含むことができる。右方向/左方向1組の矢印20によって示された方向に、第1のプルーフマス12を静電的に駆動するのに使用される複数の櫛形フィンガ40、42が、第1のプルーフマス12の各端32、34から外に向かって延長する。図1に示された例示のジャイロスコープ10では、例えば、第1のプルーフマス12の第1の端32から外側に延びる櫛形フィンガ40の第1のセットは、第1の駆動電極24上に形成された櫛形駆動フィンガ44の対応するセットと指のように組み合わせられ得る。そしてまた、第1のプルーフマス12の第2の端34から外側に延びる櫛形フィンガ42の第2のセットは、第1のモータピックオフ櫛22上に形成された櫛形フィンガ46の対応するセットと指のように組み合わせられ得る。
第2のプルーフマス14は、第1のプルーフマス12と同様に構成でき、第1の端48、第2の端50、第1の側面52および第2の側面54を有する。第2のプルーフマス16の第1の端48から外側に延びる櫛形フィンガ56の第1のセットは、第2のモータピックオフ櫛26上に形成された櫛形フィンガ58の対応するセットと指のように組み合わせられ得る。そしてまた、第2のプルーフマス14の第2の端50から外側に延びる櫛形フィンガ60の第2のセットは、第2の駆動電極28上に形成された櫛形フィンガ62の対応するセットと指のように組み合わせられ得る。
第1および第2のプルーフマス12、14は、1つまたは複数の懸架ばねを使用して、下にある支持構造16の上で1つまたは複数の方向に拘束できる。図1に示されるように、例えば、第1のプルーフマス12は固定できるか、そうでなければ、第1のプルーフマス12の4つの隅に各端66で接続できる4つの懸架ばね64の第1のセットを使用して、支持基板16に結合できる。同様にして、第2のプルーフマス14は、第2のプルーフマス14の4つの隅に各端70で接続できる4つのばね68の第2のセットを使用して、下にある支持基板16に固定できる。使用時には、懸架ばね64、68は、右方向/左方向1組の矢印20、30によって全体的に示された方向への第1および第2のプルーフマス12、14の振動運動を絶縁するように構成でき、入力軸18方向の望ましくない直角位相の運動を低減し、かつコリオリの力が検出されるジャイロスコープ10のセンス軸72に沿った直交運動を低減する。懸架ばね64、68は、支持基板16の上のプルーフマス12、14を支持することに加えて、プルーフマスが駆動軸に沿ってそれらの均衡点から変位されたとき駆動軸に沿って回復力を与えるようにも構成できる。
駆動電圧Vが、第1および第2の駆動電極24、28に印加でき、指のように組み合わせられた櫛形フィンガの間に静電気力を誘起し、静電気によって櫛形フィンガを互いに対して動かす原因となる。駆動電圧Vは、時間的に変化する電圧信号を出力して櫛形フィンガに供給される電荷を交番させるように構成でき、このことが懸架ばね64、68と共に、支持基板16の上で第1および第2のプルーフマス12、14を特定のやり方で前後に振動させる原因となる。一般に、駆動電圧Vは、第1および第2のプルーフマス12、14の共振周波数に一致する周波数を有することになるが、必要に応じてその他の所望の駆動周波数が使用できる。
モータピックオフバイアス電圧VDCが、第1および第2のモータピックオフ櫛22、26の両端に印加でき、駆動運動の方向20、30に沿ったプルーフマス12、14の変位を検知かつ/または測定する。第1および第2のモータピックオフ櫛22、26上の櫛形フィンガ46、58に対する第1および第2のプルーフマス12、14上の櫛形フィンガ42、56の運動に起因するモータピックオフ電圧VPICKは、第1および第2のプルーフマス12、14の運動を検出するために使用できる。
複数のセンス電極74、76がセンシングシステムの一部として設けられ得て、入力軸18のまわりのジャイロ運動の結果である第1および第2のプルーフマス12、14のセンス軸72に沿った面外振れを検出し測定する。図1中の破線によって全体的に示されるように、センス電極74、76は、プルーフマス12、14の少なくとも一部分の下に配置された長方形の薄い電極プレートを含むことができる。いくつかの実施形態では、ジャイロスコープ10の上側基板82上に形成された第2の数のセンス電極78、80(図2および図3を参照)は、必要に応じてプルーフマス12、14の各々の上にさらに配置できる。センス電極74、76、78、80は、周囲の櫛形フィンガ42、56との電気的干渉を最小化してセンス信号中への駆動電圧V信号の漏れを防ぐように、サイズおよび形を構成できる。
各センス電極74、76、78、80に印加された直流センスバイアス電圧Vは、それぞれのセンス電極74、76、78、80とプルーフマス12、14間の静電容量に比例した電荷を第1および第2のプルーフマス12、14に誘起するために利用できる。
複数のトルク電極84、86は、入力軸18のまわりのジャイロスコープ10の回転によってもたらされたコリオリの力および/またはあらゆる直角位相の力によるプルーフマス12、14のセンス軸72に沿ったあらゆる運動を機械的に相殺するように構成できる。トルク電極84、86は、センス電極74、76、78、80と同様に構成することができ、各々が、プルーフマス12、14の少なくとも一部分の下に配置された長方形の薄い電極プレートを備える。いくつかの実施形態では、第2の数のトルク電極88、90は、必要に応じてプルーフマス12、14の各々の上にさらに配置できる。トルク電極84、86、88、90は、周囲の櫛形フィンガ40、60およびセンス電極74、76、78、80との電気的干渉を最小化するように、サイズおよび形を構成できる。
動作中に、センス電極74、76、78、80は、コリオリの力およびあらゆる直角位相の力の結果として生ずるセンス軸72に沿ったプルーフマス12、14の運動を検出するために使用できる。センス電極74、76、78、80に印加されたセンスバイアス電圧Vは、各プルーフマス12、14上にそれらの面外変位に比例した電荷を生成し、入力ノード94および出力ノード96を有するチャージアンプ92に供給される電流を生成する。チャージアンプ92は、時間変動センス静電容量によって生成された電流を、センス軸72に沿ってプルーフマス12、14のゼロ変位を維持するのに必要な、静電気の相殺する力に比例した出力センス電圧Vsenseに変換する。いくつかの実施形態では、プルーフマス12、14の各々に結合され、電圧信号VPMを出力するように適合された第2のチャージアンプ98が、プルーフマス12、14を仮想接地に維持するために使用できる。あるいは、また、他の実施形態では、プルーフマス12、14は実体の接地でよい。
トルク電極84、86、88、90の各々に印加された時間変動再平衡電圧は、センス軸72に沿ったプルーフマス12、14のあらゆる運動を静電的に相殺するために利用でき、それによって、センス電極74、76、78、80とプルーフマス12、14の間に一定の静電容量を維持する。ある実施形態では、また、以下で図3を参照しながらより詳細に説明されるように、時間変動再平衡電圧は、1つまたは複数のフィードバック制御ループを介してチャージアンプ92の出力センス電圧Vsenseを渡すことにより得られる閉ループの交流フィードバック制御信号を含んでよい。図1に示されるように、第1のプルーフマス12に隣接したトルク電極84に印加される再平衡電圧Vsin(ωt/2+Φ)は、第2のプルーフマス14に隣接したトルク電極86に印加される再平衡電圧Vcos(ωt/2+Φ)に対して90°位相ずれであり得る。位相オフセット係数Φは、フィードバック制御電子回路によってコリオリの力および直角位相の力を同時に相殺するように使用できる。
チャージアンプ92からの出力信号が、プルーフマス12、14のセンス軸72に沿った差動運動だけに感応することを確実にするために、第1のプルーフマス12の運動を検出するために使用されるセンスバイアス電圧Vは、第2のプルーフマス14の運動を検出するために使用されるセンスバイアス電圧Vの逆の極性を有することができる。ある実施形態では、例えば、+5Vおよび−5Vのセンスバイアス電圧Vが、それぞれ下側センス電極74、76および上側電極78、80に印加でき、その結果、チャージアンプ92の出力ノード96の電圧は、プルーフマス12、14の差動モード運動にのみ感応する。
図2は、図1のセンス電極およびトルク電極の動作をより詳細に示す側断面図である。図2に示されるように、下側センス電極76は、ジャイロスコープ10の下側基板16上またはその中に配置でき、下側センス電極76の上側の面100が、プルーフマス14の底面102と垂直方向に隣接して平行するように配向できる。そしてまた、上側センス電極80は、ジャイロスコープ10の上側基板82上またはその中に配置でき、上側センス電極80の下側の面104が、プルーフマス14の最上面106と垂直方向に隣接して平行するように配向できる。下側センス電極76および上側センス電極80は、プルーフマス14の底面102および最上面106からそれぞれ距離DおよびDで離隔できる。一般に、下側センス電極76および上側センス電極80は、プルーフマス14から同じ距離だけ離隔されることになる(すなわちD=D)が、センス電極76、80がプルーフマス14からの様々な距離(すなわちD≠D)で離隔される他の実施形態も考えられる。
下側トルク電極84、86および上側トルク電極88、90は、センス軸72に沿ったあらゆるプルーフマスの運動を機械的に相殺する静電力をプルーフマス12、14上に与えるように、それぞれ基板16、82上またはその中に配置できる。例えば図示の例示の実施形態では、下側トルク電極86は、ジャイロスコープ10の下側基板16上またはその中に配置でき、下側トルク電極86の上側の面108が、プルーフマス14の底面102と垂直方向に隣接して平行するように配向できる。そしてまた、上側トルク電極90は、ジャイロスコープ10の上側基板82上またはその中に配置でき、上側トルク電極90の下側の面110が、プルーフマス14の最上面106と垂直方向に隣接して平行するように配向できる。各トルク電極86、90と横方向に隣接したセンス電極76、80の間に配設される小さな非導電性の間隙112、114が設けられ得て、トルク電極86、90からセンス電極76、80を電気的に絶縁する。
動作中に、入力軸18のまわりのジャイロスコープ10の回転運動に起因するコリオリの力ならびに駆動システムの不整に起因するあらゆる直角位相の力は、センス電極74、76に対して第1および第2のプルーフマス12、14を面外に移動させる原因となる。そのような面外変位は、プルーフマス14上の電荷の変化をもたらし、チャージアンプ92の入力ノード94に電流を生成する。
トルク電極86、90に印加された再平衡電圧は、チャージアンプ92から出力された電圧Vsenceの大きさに基づいてプルーフマス14の面外変位を押しとどめるように調整でき、センス電極76、80とプルーフマス14の間に一定の容量距離D、Dを維持するように作用する静電力F、Fを生成する。例えば、センシングシステムが、上向きの方向にプルーフマス14の面外運動を検出すると、下側トルク電極86に印加される再平衡電圧が、プルーフマス14に下方に向けられた静電力Fを及ぼすように構成できる。同様にして、上側トルク電極90に印加される再平衡電圧は、示されるように、電圧の時間変動特性のために、プルーフマス14に下方に向けられた静電力Fを及ぼすように構成できる。いくつかの実施形態では、下側トルク電極86および上側トルク電極90の両方に同時に印加された再平衡電圧が、プルーフマス14上に同時に複数の再平衡力F、Fを作用させるように構成でき、力再平衡プロセスに高レベルの対称性をもたらす。
図2および図3に示された例示の実施形態が、複数のセンス電極74、76、78、80およびトルク電極84、86、88、90を利用し、どちらもプルーフマス12、14の各々の上と下にあるが、各プルーフマス12、14向けに単一のトルク電極およびセンス電極だけを使用して機能するようにジャイロスコープ10が構成できることを理解されたい。ある実施形態では、例えば、ジャイロスコープ10は、各プルーフマス12、14の上に配置された単一のトルク電極および各プルーフマス12、14の下に配置された単一のセンス電極を含んでよい。各プルーフマス12、14に対して、センス電極が上に、トルク電極が下にそれぞれ配置される反対の配置も使用できる。図5〜図7を参照しながら以下で説明されるように、いくつかの実施形態では、必要に応じて、上側および/または下側の基板16、82上またはその中に複数のトルク電極が配置でき、各プルーフマス12、14上のコリオリの力および直角位相に関連した力の両方を、同時に、または別々に補償する。
図3は、図1のMEMSジャイロスコープ10の制御で使用される例示の力再平衡制御ループを示す簡易化された電気機械のブロック図を表す。図3に示されるように、チャージアンプ92から出力されたセンス電圧Vsenseは、復調器116に供給でき、復調器116が、駆動モータ速度クロック120からの出力信号118でチャージアンプ92からのセンス電圧Vsense出力信号を復調して2つの入力信号の周波数の和および差を有する信号122を生成する。次いで、結果として生ずる電圧信号122は、様々な力再平衡制御論理(例えば利得増幅器、移相器、フィルタ、制御変数など)を有する力再平衡コントローラ124(例えば比例−積分−微分(PID)コントローラ)に供給され、これが、その結果として直流の再平衡電圧VREB(dc)を出力する。
貫通の影響を低減するために、力再平衡コントローラ124によって出力された直流の再平衡電圧VREB(dc)が第2の混合器126に供給でき、この混合器がモータ速度クロック信号118で直流の再平衡電圧VREB(dc)を変調して時間変動再平衡電圧VREB(t)を生成する。モータ速度クロック信号118から再平衡電圧VREB(t)信号を分離するために、モータ速度クロック信号118の角周波数(ω)は、周波数分周器128を使用して係数逓減率2で低減でき、したがってモータ速度クロック信号118の周波数の半分の周波数を有する信号130を出力する。力再平衡コントローラ124は、ブロック129で位相調整信号Φを出力することができ、この信号が、以下に論じられるように、その後、直流の再平衡電圧VREB(dc)信号に印加されたとき、コリオリの力および直角位相の力を同時に相殺するために使用できる。
周波数分周され、位相調整されてブロック129で出力される信号131は、信号131の位相を90°または他の何らかの所望量だけオフセットする移相器132に供給できる。移相された信号134は、次いで、混合器126に供給され、力再平衡コントローラ124から出力された直流の再平衡電圧VREB(dc)と結合でき、モータ速度クロック信号118の周波数の半分の周波数を有する時間変動再平衡電圧VREB(t)信号成分を生成する。モータ変位を測定するのに使用されるセンスピックオフ電子回路が、一般にモータ周波数(ω)で位相に感応する検出を用い、したがってモータ周波数の半分のときほど信号に対して感応しないので、駆動システムのモータ周波数(ω)の半分で再平衡電圧VREB(t)を変調することによって、システム内の電気的な貫通の影響はかなり低減できる。
図3でさらに見ることができるように、ブロック129からの出力信号130も、混合器136によって外部直流キャリア電圧V(dc)信号と結合でき、時間変動キャリア電圧V(t)信号成分を生成する。トルク電極84、86、88、90の各々に印加される最終的な再平衡電圧は、一般に時間変動キャリア電圧V(t)と再平衡電圧VREB(t)信号成分の和を含み、一般に次式によって表現できる。
Figure 2008122371
上式で、
は時間変動キャリア電圧信号成分であり、
REBは時間変動再平衡信号成分であり、
ωはプルーフマスのモータモード運動の角周波数であり、
sq(θ)は、位相がθで振幅が±1の矩形波を表す。
上の式(1)から分かるように、トルク電極84、86、88、90の各々に印加された再平衡電圧V(t)は、したがって矩形波キャリア電圧V(t)信号成分およびキャリア電圧V(t)信号成分に対して90°位相ずれである矩形波再平衡電圧VREB(t)信号成分を含む。上の式(1)によって生成された波形の表示は図4に見られ得て、この図はキャリア電圧V(t)信号成分と再平衡電圧VREB(t)信号成分の和によって生成された、変更された矩形波信号140を示す。
トルク電極84、86、88、90に再平衡電圧V(t)を印加すると、プルーフマス12、14の各々上に、図3中の上下矢印138によって全体的に示された方向の差動のセンス共振モード運動を抑制するように作用する時間変動の静電再平衡力を生成する。式(1)の印加電圧V(t)の結果としてプルーフマス12、14上にセンス軸72に沿って誘起される静電再平衡力Fの成分は、一般に次式によって表できる。
Figure 2008122371
上式で、dC/dyは、トルク電極の静電容量をセンス軸72に沿ったプルーフマスの運動に関して微分したものである。
上の式(2)から分かるように、再平衡電圧VREBのなかで静電再平衡力Fの交流成分は線形であり、したがって力再平衡コントローラ124によって使用される制御電子回路が簡単になる。さらに、静電再平衡力Fの交流成分も、モータ周波数ωにある直角位相の力およびコリオリの力を静電的に相殺するのに必要な、駆動システムのモータ周波数(ω)にある。
再平衡力Fの位相は、再平衡電圧V(t)のキャリア電圧V(t)および/または再平衡電圧VREB(t)信号成分の位相を調整することにより変化でき、選択的再平衡あるいはコリオリの力および/または直角位相に関連した力を制御する。ある実施形態では、例えば力再平衡コントローラ124によって再平衡電圧VREB(t)の位相Φを変化させることにより、個別の移相器をキャリア電圧V(t)信号成分に使用する(例えば混合器136への入力で)ことにより、または他の適当な手段によって、例えばコリオリの力と直角位相の力の選択的制御が達成できる。再平衡電圧VREB(t)は、一般にモータ速度クロック信号118に対して90°位相ずれを維持されることになっているが、再平衡電圧VREB(t)が、必要に応じて他の量によってオフセットできることを理解されたい。
力再平衡コントローラ124は、一般に、比較的高い制御ループ帯域幅にわたって動作するのに適合される一方で、再平衡電圧VREB(t)信号成分に比較的低レベルのノイズを注入する制御電子回路を含むことになり、ジャイロスコープ10が広いダイナミックレンジにわたって正確にコリオリの力を検出することが可能になる。ある実施形態では、例えば、ノイズレベルは、回転レートが0.01°/hrと低いものや500°/secと高いものが、正確に検出できるものであるべきである。しかし、ジャイロスコープ10のダイナミックレンジは特定の用途次第で変化することがある。
ジャイロスコープ10を、プルーフマスの変位に起因する電圧を測定する代わりに零検出器として動作させることによって、ジャイロスコープ10は、多くの従来型MEMSジャイロスコープより大きなダイナミックレンジにわたって動作するように構成できる。さらに、たいていの場合センス共振モードの減衰により生成される直角位相運動の移相によってもたらされるバイアス安定性は、プルーフマス12、14の力再平衡によってさらに改善され、2桁またはそれを上回って改善されることがある。出力信号はコリオリの力の直接測定であり、したがってジャイロスコープ10の共振周波数に依存しないので、スケールファクタ誤差の発生も、プルーフマス12、14の力再平衡によってかなり低減される。センサの信頼性、センサ寿命および長時間ドリフトなど他の要因も、一定の環境で改善できる。
図5は、センス軸のコリオリ運動および直角位相運動の両方を同時に制御するために個別の電極を使用する、本発明の別の例示の実施形態による例示のMEMS型ジャイロスコープ142の概略図である。ジャイロスコープ142は、前述のジャイロスコープ10に類似しており、図中の同じ要素には同じ番号が付けられている。しかし、図5の例示の実施形態では、ジャイロスコープ142は、プルーフマス12、14の、センス軸72に沿ったコリオリに関連する運動を機械的に相殺するように適合された電極144、146の第1のセットおよびプルーフマス12、14の、センス軸72沿った直角位相に関連する運動を機械的に相殺するように適合された電極148、150の第2のセットを含む。
トルク電極144、146、148、150は、図1〜図2に関して上で説明されたトルク電極84、86と同様に構成することができ、各々が、プルーフマス12、14の少なくとも一部分の下に配置された長方形の薄い電極プレートを備える。いくつかの実施形態では、コリオリに関連したトルク電極152、154および直角位相に関連したトルク電極156、158(図6〜図7参照)の個別のセットは、プルーフマス12、14に隣接した位置からコリオリの力および直角位相の力を制御するために、プルーフマス12、14の各々の上にさらに配置できる。
プルーフマス12、14上のコリオリの力および直角位相の力を両方同時に制御するために、ジャイロスコープ142は、各々がトルク電極144、146、152、154の第1のセットおよびトルク電極148、150、156、158の第2のセットを独立して制御するために個別の再平衡電圧信号を生成するように構成された複数の力再平衡制御ループを利用してよい。図5の例示の実施形態では、例えばトルク電極144、146、152、154の第1のセットに印加された時間変動再平衡電圧Vcoriolis(sin(ωt/2))、Vcoriolis(cos(ωt/2))は、プルーフマス12、14のセンス軸72に沿ったコリオリに関連するあらゆる運動を静電的に相殺するために利用できる。そしてまた、トルク電極148、150、156、158の第2のセットに印加された別個の時間変動再平衡電圧Vquad(sin(ωt/2)+π/4)、Vquad(cos(ωt/2)+π/4)は、プルーフマス12、14のセンス軸72に沿った直角位相に関連するあらゆる運動を静電的に相殺するために利用できる。
図6は、図5のセンス電極およびトルク電極の動作をより詳細に示す側断面図である。図6に示されるように、下側トルク電極146および上側トルク電極154の第1のセットは、センス軸72に沿ったコリオリに関連するあらゆるプルーフマスの運動を機械的に相殺するプルーフマス12、14上の静電力FC1、FC2を生成するように、それぞれ基板16、82上またはその中に配置できる。同様にして、下側トルク電極150および上側トルク電極158の第2のセットは、センス軸72に沿った直角位相に関連するあらゆるプルーフマスの運動を機械的に相殺するプルーフマス12、14上の追加の静電力FQ1、FQ2を生成するように、それぞれ基板16、82上またはその中に配置できる。
図7A〜図7Bは、図5〜図6のMEMSジャイロスコープ142の制御用の複数の力再平衡制御ループの用途を示す簡易化された電気機械のブロック図である。図7Aに示されるように、チャージアンプ92から出力された出力センス電圧Vsenseは、第1の復調器116aに供給でき、復調器116aが、駆動モータ速度クロック120からの出力信号118でセンス電圧Vsenseを復調して第1の電圧信号122aを生成する。チャージアンプ92から出力されたセンス電圧Vsenseも、第2の復調器116bに供給でき、この復調器が、駆動モータ速度クロック120からの出力信号118でセンス電圧Vsenseを復調して第2の電圧信号122bを生成する。示されたように、第2の電圧信号122aは、移相器119によって、第1の信号122aに対して90°位相ずれにできる。
復調器116aから出力された第1の電圧信号122aは、コリオリに関連したあらゆるプルーフマスの運動を相殺するためにジャイロスコープ142によって使用できる第1の直流の再平衡電圧VREB(COR)(dc)を出力するように適合された第1の力再平衡コントローラ160に供給できる。そしてまた、復調器116bから出力された第2の電圧信号122bは、直角位相に関連したあらゆるプルーフマスの運動を相殺するためにジャイロスコープ142によって使用できる第2の直流の再平衡電圧VREB(QUAD)(dc)を出力するように適合された第2の力再平衡コントローラ162に供給できる。第1および第2の力再平衡コントローラ160、162は、物理的に個別のコントローラとして実施できるか、または破線の枠164によって全体的に示されるように単一のコントローラへ組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、例えば、マルチ入力−マルチ出力(MIMO)のコントローラは、必要に応じて直角位相の再平衡電圧VREB(QUAD)(dc)およびコリオリの再平衡電圧VREB(COR)(dc)の両方を制御するために使用できる。
第1の直流再平衡電圧VREB(COR)(dc)および第2の直流再平衡電圧VREB(QUAD)(dc)は、一旦力再平衡コントローラ160、162内の様々な制御論理によって供給されると、各々が対応する混合器166、168に供給でき、これらの混合器が、それぞれ時間変動再平衡電圧VREB(COR)(t)およびVREB(QUAD)(t)を生成するために直流電圧を変調する。直流の再平衡電圧VREB(COR)(dc)は、示されたように、例えばブロック132によって出力された位相を調整された信号134と混合できる。そしてまた、交流の再平衡電圧VREB(QUAD)(t)は、示されるように、位相調整ブロック171からの出力信号169と混合できる。図7Aにさらに示されるように、ブロック173での第2の移相は、直角位相再平衡電圧VREB(COR)(t)を45°だけオフセットすることができる。次いで、再平衡電圧VREB(COR)(t)およびVREB(QUAD)(t)は、各々が混合器136および137で生成された変調されたキャリア電圧V(t)とそれぞれ結合され、次いで図7Bに示されるように様々なトルク電極に印加できる。
動作中、トルク電極上に再平衡電圧VREB(COR)(t)およびVREB(QUAD)(t)を印加すると、プルーフマス12、14の各々上に、コリオリの力および直角位相の力による差動センス共振モード運動138を抑制するように作用する複数の時間変動静電再平衡力を生成する。複数の力再平衡制御ループを使用することによって、ジャイロスコープ142は、プルーフマスのセンス軸72に沿ったコリオリの運動および直角位相の運動の両方を同時に相殺するように構成できる。
図8A〜図8Bは、図1〜図2で説明されたものに類似の、センス電極に印加される正弦波の再平衡電圧を使用してMEMS慣性センサを制御するための別の例示の力再平衡制御ループを示す簡易化された電気機械のブロック図を示す。図8Aに示されるように、慣性センサ用のセンス電子回路は、慣性センサのプルーフマス172、174の各々に接続され、プルーフマス172、174から受け取られた電流に基づく電圧信号VPMを出力するように適合された第1の増幅器170を含むことができる。第1の増幅器170は、例えば、増幅器170の入力ノード182と出力ノード184にわたって接続された大きな値の抵抗178およびコンデンサ180を有するチャージアンプを備えてよく、これがプルーフマス172、174を仮想接地に維持するように作用する。
慣性センサ用のセンス電子回路は、第2の増幅器186をさらに含むことができ、これがプルーフマス172、174のセンス軸の方向176の面外運動による、複数のセンス電極188、190から受け取られた電流信号を増幅するように構成できる。第2の増幅器186は、例えば、増幅器186の入力ノード196と出力ノード198にわたって接続された比較的大きな値の抵抗192およびコンデンサ194を有するチャージアンプを備えることができる。
各センス電極188、190に印加された直流センスバイアス電圧Vは、各センス電極188とプルーフマス172間の静電容量ならびにセンス電極190とプルーフマス174間の静電容量に比例した電荷をプルーフマス172、174に誘起するために利用できる。第2の増幅器186へのセンスバイアス入力がゼロまたはゼロの近くで平衡するのを支援するために、各センス電極188、190に印加されたセンスバイアス電圧Vは、示されるように、互いから逆の極性を有することができ、それぞれ抵抗200、202およびコンデンサ204、206に結合できる。ある実施形態では、例えば、+5Vおよび−5Vのセンスバイアス電圧Vが、それぞれセンス電極188、190の各々に印加でき、第2の増幅器186の出力信号は、プルーフマス172、174のセンス軸176に沿った差動運動にのみ感応する。
図8Bは、図8Aに示されたプルーフマス172、174の力再平衡に使用できるフィードバック制御電子回路(例えばデジタル信号処理電子回路)を示す簡易化された電気機械のブロック図を表す。図8Bにさらに示されるように、第2の増幅器186から受け取られた増幅信号208は、プルーフマス172、174上の直角位相の力およびコリオリの力の両方を補償するために制御電子回路によって使用される2つの別個の信号210、212へ分割できる。増幅器186からの第1の信号210は、例えば、第1の復調器214、低域フィルタ216およびPIDコントローラ218に供給でき、プルーフマス172、174の直角位相に関連した運動を補償するために後で使用できる直交信号220を生成する。そしてまた、増幅器186からの第2の信号212は、第2の復調器222、低域フィルタ224およびPIDコントローラ226に供給でき、プルーフマス172、174のコリオリに関連した運動を補償するために後で使用できるコリオリの信号228を生成し、これが慣性センサの所望のレート出力信号230を供給する。第2の復調器222は、増幅器186からの第2の信号212を、第1の復調器214に供給された信号210に対して90°位相ずれに復調するように構成できる。いくつかの実施形態では、例えば、第1の復調器214は、正弦波関数を使用して増幅信号210を復調してよく、第2の復調器222が余弦関数を使用して増幅信号212を復調してよい。
増幅信号210、212が、一旦変調され、フィルタリングされ、かつ補償されると、結果として生ずる信号220、228は、次いで複数の機能ルーチン232、234を通でき、この処理で、2つの信号220、228は、それぞれの信号236、238を形成する。第1の機能ルーチン232は、例えば、直角位相に関連した信号220およびコリオリに関連した信号228の位相を求めるように構成でき、第2の増幅器186からの出力信号208の位相の半分(すなわちθ/2)の位相を有する出力信号236を生成する。いくつかの実施形態では、第1の機能ルーチン232は、次式を基に位相を求めることができる。
arctan(B/A)/2
上式で、
「B」はコリオリに関連した信号228であり、
「A」は直角位相に関連した信号220である。
そしてまた、第2の機能ルーチン234は、プルーフマス172、174の直角位相に関連した運動およびコリオリに関連した運動を相殺するのに必要な静電再平衡力Fの振幅を求めるように構成できる。そのような実施形態の1つでは、例えば、第2の機能ルーチン234は、次式を基に静電力Fの振幅を求めるように構成できる。
Figure 2008122371
上式で、
「B」はコリオリに関連した信号228であり、
「A」は直角位相に関連した信号220である。
上の式(4)から求められた静電力Fは、次いでボックス240に供給でき、このボックスは静電力Fの平方根を計算する。結果として得られた力信号242は、次いでボックス244で一定のGで利得調整される。利得調整された力信号246は、次いで混合器248に供給でき、この混合器が、調整された信号246を、モータ速度クロック252によって生成されたクロック信号250で変調して時間変動再平衡電圧信号254を生成する。モータ速度クロック信号250から再平衡電圧信号254を分離するために、モータ速度信号250の角周波数(ω)は、周波数分周器256を使用して係数逓減率2で低減でき、したがってモータ速度クロック信号250の周波数の半分の周波数を有する信号258を出力する。
混合器248から出力された再平衡電圧信号254は、次いで、分割されて複数の移相器260、262に供給でき、この移相器が、互いに対して90°位相ずれである再平衡電圧信号264、266を生成する。第1の移相器260に供給された再平衡電圧信号254の成分は、例えば、信号268によって90°(すなわちπ/2)移相でき、また、信号236によるモータ周波数ωの半分と一致する周波数を有する。そしてまた、第2の移相器262に供給された再平衡電圧信号254の成分は、第1の再平衡信号264に対して90°位相ずれに保たれ、また、信号236によるモータ周波数ωの半分と一致する周波数も有する。いくつかの実施形態では、位相調整器270は、必要に応じて第1の移相器260および/または第2の移相器262によってもたらされた位相を調整するために使用できる。
図8Aに戻って参照することによりさらに見られ得るように、時間変動再平衡電圧信号264、266は、次いで、プルーフマス172、174上のコリオリの力および直角位相の力を静電的に相殺するために、それぞれのトルク電極272、274に供給される。第1の再平衡電圧信号264は、例えば、プルーフマス172上のコリオリの力および直角位相の力を相殺するために第1のトルク電極272に印加できる。そしてまた、第2の再平衡電圧信号266は、例えば、プルーフマス174上のコリオリの力および直角位相の力を相殺するために第2のトルク電極274に印加できる。再平衡電圧信号264、266の位相を適切に調整することによって、これらの信号は、プルーフマス12、14のコリオリの運動および直角位相に関連した運動を両方同時に制御する。各対応する電極272、274に供給された再平衡電圧信号264、266が、モータ周波数の半分の周波数で、互いに対して90°位相ずれの正弦波の再平衡電圧であり、また、静電力が印加電圧の2乗に比例するので、プルーフマス172、174上に生じる力は、モータ周波数にあり、互いに対して180°位相ずれである。したがって、静電再平衡力は、モータ周波数でプルーフマス172、174の差動運動(すなわちコリオリの運動および直角位相に関連した運動)を相殺することができる。
図9A〜図9Bは、個別の正弦波のコリオリ再平衡電圧および直角位相再平衡電圧を使用するMEMS慣性センサの制御用の複数の力再平衡制御ループの用途を示す簡易化された電気機械のブロック図を表す。図9A〜図9Bに示されるように、慣性センサ用のセンス電子回路は図8A〜図8Bに示されたものと類似であり、同じ要素は同じやり方で標識付けされる。
しかし、図9A〜図9Bの例示の実施形態では、PIDコントローラ218から出力された直角位相と関連する信号220およびPIDコントローラ226から出力されたコリオリと関連する信号228は、個別の制御ループの一部であり、電子回路が直角位相の力とコリオリの力を互いに独立して補償することが可能になる。直角位相と関連したプルーフマスの運動を補償するために使用されるPIDコントローラ218から出力された直交位相信号220は、例えば、それ自体の利得調整器276に供給でき、この利得調整器は一定のGだけ信号220を調整する。次いで、利得調整器276によって出力された直角位相再平衡電圧278は、加算器284、286によってそれぞれバイアス電圧Vおよび−Vを加えた後に、2つの別個の直流の直角位相再平衡信号280、282に分割できる。図9Aに戻って参照することによって見られるように、直角位相の再平衡信号280、282は、次いで、プルーフマス172、174の直角位相に関連したあらゆる運動を静電的に相殺するための複数のトルク電極288、290に印加できる。面内ジャイロスコープ(IPG)構成では、例えばトルク電極288、290はプルーフマス172、174の上および下に配置でき、直角位相に関連したプルーフマスの運動を静電的に相殺する。あるいは、面外ジャイロスコープ(OPG)などの他の構成では、トルク電極288、290は、ピックオフ櫛形電極間および/または駆動櫛形電極間など他の位置に配置できる。
図9Bにさらに示されるように、コリオリに関連したプルーフマスの運動を補償するために使用されるPIDコントローラ226によって出力されたコリオリに関連した信号228は、ボックス292に供給でき、このボックスは信号228の平方根を計算する。次いで、生じた信号294が、一定のGで利得を調整する利得調整器296に供給される。次いで、利得調整された信号298は、分割されて第1の混合器300に供給でき、この混合器が、調整された信号298をモータ速度クロック304によって生成されたクロック信号302で変調して時間変動再平衡電圧信号306を生成する。再平衡電圧信号306の周波数は、周波数分周器308を使用して係数逓減率2だけ低減できる。再平衡電圧信号306も、移相器310を使用して90°だけ移相できる。いくつかの実施形態では、第2の移相器312が設けられ得て、必要に応じて再平衡電圧信号306の位相を変える。
利得調整された信号298は、さらに第2の混合器314に供給でき、この混合器が、モータ速度クロック304によって生成されたクロック信号302で信号298を変調して、第1の混合器300から出力された時間変動再平衡電圧信号306に対して90°位相ずれの第2の時間変動再平衡電圧信号316を生成する。必要に応じて、位相調整器312は、第2の時間変動再平衡電圧信号316の位相を調整するために使用できる。図9Aにさらに示されるように、時間変動再平衡電圧信号306、316は、次いで、プルーフマス172、174上のコリオリの力を静電的に相殺するために、それぞれのトルク電極272、274に供給される。
図10は、図9A〜図9BのMEMS慣性センサについて例示のセンス電極およびトルク電極の構成を示す側断面図である。図10に示された面内ジャイロスコープ構成では、慣性センサのセンス軸に沿ったプルーフマス171、174の運動を検出するために使用されるセンス電極500、502、504、506は、各対応するプルーフマス172、174の上および下に配置できる。例えば、第1のプルーフマス172に関して、上側センス電極500および下側センス電極502は、それぞれ逆のセンスバイアス電圧+Vおよび−Vで充電され、センス軸に沿った第1のプルーフマス172の運動を検出するために使用できる。同様にして、上側センス電極504および下側センス電極506は、それぞれ逆のセンスバイアス電圧−Vおよび+Vで充電され、センス軸に沿った第2のプルーフマス174の運動を検出するために使用できる。
図10の例示の実施形態では、上側トルク電極と下側トルク電極の2つのセットが各プルーフマス172、174のために設けけることができ、プルーフマス172、174の直角位相に関連した運動を相殺する。第1のプルーフマス172に関して、例えば上側トルク電極508と下側トルク電極510の第1のセットは、プルーフマス172の運動中の直角位相に関連する駆動軸に沿った一方向の運動を相殺するために使用できるが、上側トルク電極512と下側トルク電極514の第2のセットは、プルーフマス172の運動中の直角位相に関連した反対方向の運動を相殺するために使用できる。同様に、上側トルク電極516と下側トルク電極518の第1のセットは、第2のプルーフマス174の運動中の直角位相に関連する駆動軸に沿った一方向の運動を相殺するために使用できるが、上側トルク電極520と下側トルク電極522の第2のセットは、プルーフマス174の運動中の直角位相に関連した反対方向の運動を相殺するために使用できる。各プルーフマス172、174向けに2組のトルク電極が示されているが、他の数および/または構成が使用できることを理解されたい。さらに、各トルク電極に印加される電圧も、図10に示されたものから変化できる。
各プルーフマス172、174に1組の上側トルク電極と下側トルク電極がさらに与えられ得て、プルーフマス172、174のコリオリに関連するセンス軸に沿った運動を相殺する。例えば、第1のプルーフマス172に関して、上側トルク電極524および下側トルク電極526は、プルーフマス172のコリオリに関連するセンス軸の方向に沿った運動を相殺するために使用できる。同様にして、上側トルク電極528および下側トルク電極530は、第2のプルーフマス174のコリオリに関連するセンス軸の方向に沿った運動を相殺するために使用できる。トルク電極の数および構成は、電極に印加される電圧を含んで、図10に示されたものから変化できる。
本明細書の例示の実施形態では、MEMS型面内ジャイロスコープ(IPG)が特に図示されて説明されるが、別タイプの慣性センシングデバイスが、本明細書で説明された1つまたは複数の特徴を使用することができることを理解されたい。ある実施形態では、トルク電極および交流再平衡力は、例えば「MEMS Gyroscope With Horizontally Oriented Drive Electrodes(水平に標定される駆動電極を備えたMEMSジャイロスコープ)」という名称の米国特許第7,036,373号に説明されたMEMS型面外ジャイロスコープ(OPG)などと共に利用できる。この明細書の内容全体が、参照により本明細書に合体される。面外ジャイロスコープの実施形態では、トルク電極は、コリオリの力および/または直角位相の力によるセンス軸に沿ったあらゆる運動を相殺するために使用できるプルーフマス上の横方向の静電力をもたらすように構成できる。面内ジャイロスコープと同様に、面外ジャイロスコープの出力は、プルーフマスの変位によって誘起された電圧ではなく、コリオリの力および/または直角位相の力を相殺するために必要なフィードバック力を与えるために使用される再平衡電圧である。
次に図11A〜図11Bを参照して、MEMS慣性センサの制御用の力再平衡およびパラメトリック利得増幅両方の用途を示す簡易化された電気機械のブロック図が次に説明されることになる。慣性センサ用のセンスおよび力再平衡電子回路は、図9A〜図9Bに関して説明されたものと類似であり、例えば慣性センサのプルーフマス320、322の各々に接続され、プルーフマス320、322から受け取られた電流に基づいて電圧信号VPMを出力するように適合された第1の増幅器318を含む。第1の増幅器318は、例えば、増幅器318の入力ノード328と出力ノード330にわたって接続された大きな値の抵抗324およびコンデンサ326を有するチャージアンプを備えてよく、これがプルーフマス320、322を仮想接地に維持するように作用する。そしてまた、増幅器332の入力ノード338と出力ノード340にわたって接続された大きな値の抵抗334およびコンデンサ336を有する第2の増幅器332(例えばチャージアンプ)が、プルーフマス320に隣接したセンス電極342、344の第1のセットおよびプルーフマス322に隣接したセンス電極346、348の第2のセットから受け取られる電流信号を増幅するために設けられ得る。
センス電極342、344、346、348の各々に印加された直流センスバイアス電圧Vは、センス電極342、344、346、348と対応して隣接するプルーフマス320、322の各セット間の静電容量に比例した電荷を第1および第2のプルーフマス320、322上に誘起するために利用できる。第2の増幅器332へのセンスバイアス入力がゼロまたはゼロの近くで平衡するのを支援するために、センス電極の各セットに印加されたセンスバイアス電圧Vは、示されるように、互いから逆の極性を有することができ、それぞれ抵抗350、352およびコンデンサ354、356に結合できる。
図11Bは、図11Aに示されたプルーフマス320、322の力再平衡に使用できるフィードバック制御電子回路を示す簡易化された電気機械のブロック図を表す。図11Bにさらに示されるように、第2の増幅器332から受け取られた増幅信号358は、プルーフマス320、322上の直角位相の力およびコリオリの力の両方を補償するために制御電子回路によって使用できる2つの別個の信号360、362へ分割できる。増幅器332からの第1の信号360は、例えば、第1の復調器364、低域フィルタ366およびPIDコントローラ368に供給でき、プルーフマスの直角位相に関連した運動を補償するために後で使用できる直交信号370を生成する。そしてまた、増幅器332からの第2の信号362は、第2の復調器372、低域フィルタ374およびPIDコントローラ376に供給でき、プルーフマス320、322のコリオリに関連した運動を補償するために後で使用できるコリオリの信号378を生成し、これが慣性センサの所望のレート出力信号380を供給する。第2の復調器372は、増幅器332からの第2の信号362を、増幅器332から受け取られた第1の信号360に対して90°位相ずれに復調するように構成できる。
直角位相に関連したプルーフマスの運動を補償するために使用されるPIDコントローラ368から出力された直角位相と関連する信号370は、利得調整器382に供給でき、この利得調整器が一定のGだけ信号370を調整する。次いで、利得調整器382によって出力された直角位相再平衡電圧384(すなわちVqreb)は、加算器390、392によってそれぞれバイアス電圧Vおよび−Vを加えた後に、2つの別個の直流直角位相再平衡信号386、388に分割できる。
コリオリに関連したプルーフマスの運動を補償するために使用されるPIDコントローラ376によって出力されたコリオリに関連する信号378は、ボックス394に供給でき、このボックスは信号378の平方根を計算する。次いで、生じた信号396が、一定のGで利得を調整する利得調整器398に供給される。次いで、利得調整された信号400は、分割されて第1の混合器402に供給でき、この混合器が、調整された信号400をモータ速度クロック406によって生成されたクロック信号404で変調して時間変動再平衡電圧信号408を生成する。再平衡電圧信号408の周波数は、周波数分周器410を使用して係数逓減率2だけ低減される。再平衡電圧信号408も、移相器412を使用して90°だけ移相できる。いくつかの実施形態では、第2の移相器414が設けられ得て、必要に応じて再平衡電圧信号408の位相を変える。
利得調整された信号400は、さらに第2の混合器416に供給でき、この混合器が、モータ速度クロック406によって生成されたクロック信号404で信号400を変調して、第1の混合器402によって出力された時間変動再平衡電圧信号408に対して90°位相ずれの第2の時間変動再平衡電圧信号418を生成する。必要に応じて、位相調整器414は、第2の時間変動再平衡電圧信号418の位相を調整するために使用できる。
図11Aに戻ると、フィードバック制御電子回路によって出力された直流の直角位相の再平衡信号386、388は、プルーフマス320、322の直角位相に関連したあらゆる運動を静電的に相殺するための複数のトルク電極420、422、424、426に印加できる。そしてまた、時間変動再平衡信号408、418は、プルーフマス320、322上のコリオリの力を静電的に相殺するために、複数のトルク電極428、430、432、434に供給できる。各プルーフマス320、322に印加されたコリオリに関連する再平衡電圧の位相は、各プルーフマス320、322に加えられた再平衡力が協働して、センス軸に沿ったプルーフマスの運動を機械的に相殺するように、互いから90°オフセットできる。例えばプルーフマス320に関して、上側トルク電極428に印加され、コリオリに関連した運動を相殺するために使用される再平衡電圧信号408の位相は、下側トルク電極430に印加され、コリオリに関連した運動を相殺するために使用される再平衡電圧信号418から90°オフセットされる。
図11Aにさらに見られるように、MEMS慣性センサは、プルーフマス320、322の、センス軸に沿った、コリオリに関連する運動を増幅し、直角位相に関連した運動を抑制するために、プルーフマス320、322上にポンピング力を生成するために使用できる複数のポンプ電極436、438、440、442をさらに含むことができる。プルーフマス320に隣接するポンプ電極436、438の第1のセットは、例えば、第1のパラメトリック増幅電圧信号PAを受け取るように構成でき、この信号が、センス軸に沿ってプルーフマス320上に作用するコリオリの力に起因する機械的利得と電気的利得の合成されたものを増加する働きをする。同様にして、プルーフマス322に隣接するポンプ電極440、442の第2のセットは、例えば、第2のパラメトリック増幅電圧信号PAを受け取るように構成でき、この信号が、同様に、センス軸に沿ってプルーフマス322上に作用するコリオリの力に起因する機械的利得と電気的利得の合成されたものを増加する働きをする。センス電極342、344、346、348および力再平衡トルク電極428、430、432、434と同様に、パラメトリック増幅ポンプ電極436、438、440、442の各々が、プルーフマス320、322の少なくとも一部分の上および/または下に配置される薄い長方形の電極プレートを含むことができる。ポンプ電極436、438、440、442の構成は、図11Aに概略的に示されたものから、慣性センサのタイプおよび/または構成次第で変化してよい。
第1および第2のパラメトリック増幅電圧信号PA、PAは時間変動であり、プルーフマス320、322のモータ共振周波数の約2倍の周波数(すなわち2ω)で振動し、その結果として、プルーフマス320、322の有効機械ばね定数の各々を、モータ周波数の2倍の周波数で位相を逆にして振動させる。いくつかの実施形態では、第1および第2のパラメトリック増幅電圧信号PA、PAは、各々が直流バイアス電圧成分Vおよび交流ポンプ信号成分Vcos(2ωt+Φ)を含むことができ、この式で、ωはモータモード周波数であり、Φは交流ポンプ信号成分の位相角である。いくつかの実施形態では、第1および第2のパラメトリック増幅電圧信号PA、PAは、一般に、各々が次の両式によって表できる。
(5)PA=+V+V×cos(2ωt+Φ)
(6)PA=−V−V×cos(2ωt+Φ)
上の式(5)および(6)から分かるように、パラメトリック増幅電圧信号PA、PA用の交流ポンプ信号成分Vcos(2ωt+Φ)は、直流バイアス電圧成分Vに対して加算または減算でき、交流ポンプ信号成分とセンスピックオフ出力信号の相対的位相次第で、センサ出力信号を増強するかまたは抑制する。動作中に、交流ポンプ電圧成分Vcos(2ωt+Φ)は、センスモードの共振周波数を変調し、ポンプ電極436、438、440、442によって与えられた静電ポンプ力とセンス軸に沿って加えられた入力の機械的力の間の非線形の混合を生成し、ポンプ力と入力された力の間の差の周波数で力を生成する。この差の周波数は、入力の力の周波数(すなわちモータ周波数ω)と等しく、その結果、入力の力とポンプ力の相対的位相次第で、入力の力に対して加えるかまたは減じて、増幅または減衰のいずれかをもたらす。したがって、慣性センサは、機械的利得が入力駆動力とポンプ電圧の位相角に依存するパラメトリック増幅器として働く。ポンプ電圧信号PA、PAの位相角Φを選択することによって、所望の通りにコリオリ入力の力が増幅され、直角位相入力の力が減衰できる。
ポンプ電極436、438、440、442にポンプ電圧を印加することに起因する機械的利得は、プルーフマス320、322のセンスモード変位の運動方程式から算定することができる。
Figure 2008122371
上式で、
y=(y−y)/2はセンスモード変位であって、yおよびyは2つのプルーフマスのセンス軸方向の変位であり、
m=1つのプルーフマスの質量、
γ=減衰定数、
=ポンプ電極を除くすべての電極の負の静電ばね定数を含むセンスモードの場合のばね定数、
=1つのポンプ電極の静電容量、
=直流バイアス電圧、
=パラメトリックポンプ電圧の振幅、
ω=モータ周波数、
Φ=ポンプ電圧の位相、
F=センスモードの入力の機械的力(すなわちプルーフマス上のセンス軸に沿った差動の力)、
Ψ=入力の機械的力の位相、である。
上の式(7)において、括弧内の量は、ポンプ電圧Vpに比例したモータ周波数の2倍の周波数(すなわち2ω)成分を有するプルーフマス320、322のセンスモードの場合の時間変動ばね定数を表す。したがって、上記のことから、ばね定数の2ω成分とyセンスモード変位のω周波数成分の積から非線形の混合が生じることが理解できる。
パラメトリック増幅が力再平衡と共に使用されるとき、パラメトリック増幅の利得係数が慣性センサの静電ばね定数の変化に依存するのであって、センス軸に沿ったプルーフマスの実際の運動に依存するのでないため、プルーフマス320、322がセンス軸に沿って静止して保たれるときさえ機械的利得の増加が生じる。力再平衡動作中に、パラメトリック利得が、ゼロ位置からプルーフマスの小さな偏位に対するセンサ出力の感度を向上する。結果として、閉ループ出力ノイズに対する電子回路ノイズの寄与が低減される。いくつかの実施形態では、上の式(7)中のセンスモード変位y(t)の測定は、「MEMS Gyroscope With Parametric Gain(パラメトリック利得を備えたMEMSジャイロスコープ)」という名称の米国特許第6,715,353号に説明されたものに類似のやり方で達成できる。この明細書の内容全体が、参照により本明細書に合体される。
パラメトリック増幅が力再平衡と共に使用されるとき、図11および図12の構成に示されるように、パラメトリックポンピングおよびプルーフマス位置センシングに個別の電極を使用することが有利である。これらの構成では、プルーフマス位置の電気的なセンシングは、パラメトリックポンプ電圧によって影響されない。結果として、これら2つの機能の性能改善のために、パラメトリック増幅とプルーフマスの位置センシングは、独立して設計できる。このことは、センス電極に印加されたポンプ電圧によってパラメトリック増幅がもたらされた米国特許第6,715,353号の構成と対照的である。
慣性センサのパラメトリック増幅がいかなる重大なノイズの追加もなく行われるので、パラメトリック増幅が使用されない従来型の慣性センサに対して、角度ランダムウォーク(ARW)も改善できる。さらに、パラメトリック増幅による直角位相出力信号の抑制は、センサのバイアスを低減し、バイアス安定性を向上することができ、さらにレートを正確にセンシングするためのセンサの能力を向上する。
図11Aにおける様々なセンス電極、トルク電極およびポンプ電極のレイアウトは、センス電極の位置、直角位相の力の再平衡トルク電極、コリオリの力の再平衡トルク電極、ピックオフ電極、ならびに他の要素など、慣性センサの構成次第で変化できる。慣性センサが面内ジャイロスコープ(IPG)であるこれらの実施形態では、例えば、パラメトリック増幅に使用されるトルク電極およびポンプ電極は、センス電極に隣接して配置されるか、またはセンス電極からプルーフマスの反対側に配置できる。面外ジャイロスコープ(OPG)など他の構成では、センス電極、トルク電極およびポンプ電極は、センス軸のプラスまたはマイナスの方向に沿って静電力をもたらすように配置できる。振動を低減し、g感度を改善するために、センス電極、トルク電極およびポンプ電極は、一般に、プルーフマスに隣接してセンス軸に沿って対称に配置されることになるが、他の構成が可能である。
図12は、図11A〜図11BのMEMS慣性センサ用の例示のセンス電極およびトルク電極の構成を示す側断面図である。図12に示された面内ジャイロスコープ(IPG)構成では、慣性センサのセンス軸444に沿ったプルーフマス320、322の運動を検出するために使用されるセンス電極342、344、346、348は、プルーフマス320、322の各々に隣接して配置された下側基板446上またはその中に配置できる。そしてまた、センス軸444に沿ったプルーフマスの運動をパラメトリック増幅するために、ポンプ電圧を静電的に印加するために使用されるポンプ電極436、438、440、442は、示されるように、センス電極342、344、346、348の反対側にある慣性センサの上側基板448上またはその中に配置できる。
図12の例示の実施形態では、図9に関して上で説明されたのと類似して、プルーフマス320、322の直角位相に関連した運動とコリオリに関連した運動を別個に相殺するために、個別の直角位相のトルク電極およびコリオリのトルク電極が設けられる。あるいは、他の実施形態では、図8に関して上で説明されたのと類似して、力再平衡トルク電極の各々が、プルーフマスの直角位相に関連した運動とコリオリに関連した運動の両方を静電的に相殺するように構成できる。示されるように、直角位相に関連した運動を静電的に相殺するために使用されるトルク電極420、422、424、426は、プルーフマス320、322の上および下に対称に配置できる。同様にして、示されるように、コリオリに関連した運動を電気的に相殺するために使用されるトルク電極428、430、432、434も、プルーフマス320、322の上および下に対称に配置できる。
動作中に、プルーフマスの直角位相に関連した運動およびコリオリに関連した運動を相殺するために使用されるトルク電極の対称な構成は、プルーフマス320、322に印加された静電力の非対称性による振動を低減するように構成できる。しかし、センス電極およびトルク電極の特定の配置が、図12に示されたものと必要に応じて異なり得ることを理解されたい。例えば、米国特許第7,036,373号に説明されたものなど面外ジャイロスコープ(OPG)の構成では、直角位相のトルク電極およびコリオリのトルク電極は、センサ基板の面内のセンス軸に沿ったプルーフマス運動を検出するのに使用される互いにかみ合わせられた櫛形フィンガに類似したやり方で、これに隣接して配置できる。
図13は、MEMS慣性センサ用の例示のセンス電極、トルク電極およびポンプ電極の構成を示す側断面図である。図13の実施形態は、図10に示されたものと類似であり、同じ要素は同じやり方で標識付けされる。しかし、図13の例示の実施形態では、MEMS慣性センサは、プルーフマスに隣接し、かつその反対側にある複数のポンプ電極PA、PAをさらに含むことができ、これらの電極は、プルーフマスの運動をパラメトリック増幅するために、ポンプ電圧を静電的に印加するために使用できる。本明細書で説明された他の実施形態と同様に、ポンプ電極PA、PAに印加された電圧は、示されたように、各プルーフマスに対して交番できる。
このように、本発明のいくつかの実施形態を説明してきたが、当業者なら、ここに添付された特許請求の範囲内にある他の実施形態が作製され使用できることを容易に理解するであろう。本文献の対象にされた本発明の多くの利益が、上記説明で明らかになった。この開示が、多くの点で単に例示であることが理解されよう。特に部品の形状、サイズおよび配置に関して、本発明の範囲を超えることなく、細部にわたって変更が行われ得る。
本発明の例示の一実施形態による例示のMEMS型ジャイロスコープの概略図である。 図1の線2−2に沿った例示のジャイロスコープの側断面図である。 図1〜図2のMEMSジャイロスコープを制御するのに使用される例示の力再平衡制御ループを示す簡易化された電気機械のブロック図である。 トルク電極に印加された再平衡電圧信号の時間変動波形の図である。 センス軸運動のコリオリおよび直角位相を同時に相殺するために個別のトルク電極を利用する別の例示のMEMS型ジャイロスコープを示す概略図である。 図5の線6−6に沿った例示のジャイロスコープの側断面図である。 図5〜図6のMEMSジャイロスコープの制御用の複数の力再平衡制御ループの用途を示す簡易化された電気機械のブロック図である。 図5〜図6のMEMSジャイロスコープの制御用の複数の力再平衡制御ループの用途を示す簡易化された電気機械のブロック図である。 トルク電極に印加される正弦波の再平衡電圧を使用してMEMS慣性センサを制御するための別の例示の力再平衡制御ループを示す簡易化された電気機械のブロック図である。 トルク電極に印加される正弦波の再平衡電圧を使用してMEMS慣性センサを制御するための別の例示の力再平衡制御ループを示す簡易化された電気機械のブロック図である。 個別の正弦波のコリオリ再平衡電圧および直角位相再平衡電圧を使用してMEMS慣性センサを制御するための複数の力再平衡制御ループの用途を示す簡易化された電気機械のブロック図である。 個別の正弦波のコリオリ再平衡電圧および直角位相再平衡電圧を使用してMEMS慣性センサを制御するための複数の力再平衡制御ループの用途を示す簡易化された電気機械のブロック図である。 図9A〜図9BのMEMS慣性センサ用の例示のセンス電極およびトルク電極の構成を示す側断面図である。 MEMS慣性センサの制御用の力再平衡およびパラメトリック利得増幅両方の用途を示す簡易化された電気機械のブロック図である。 MEMS慣性センサの制御用の力再平衡およびパラメトリック利得増幅両方の用途を示す簡易化された電気機械のブロック図である。 図11A〜図11BのMEMS慣性センサについて例示のセンス電極、トルク電極およびポンプ電極の構成を示す側断面図である。 MEMS慣性センサについて別の例示のセンス電極、トルク電極およびポンプ電極の構成を示す側断面図である。
符号の説明
10、142 ジャイロスコープ
12、14、172、174、320、322 プルーフマス
16 支持基板
18 入力軸
22、26 モータピックオフ櫛
24、28 駆動電極
32、34、48、50、66、70 端
36、38、52、54 側面
40、42、44、46、56、58、60、62 櫛形フィンガ
64、68 懸架ばね
72、176 センス軸
74、76、78、80、188、190、342、344、346、348、500、502、504、506 センス電極
82 上側基板
84、86、88、90、144、146、148、150、152、154、156、158、272、274、288、290、420、422、424、426、428、430、432、434、508、510、512、514、516、518、520、522、524、526、528、530 トルク電極
92 チャージアンプ
94、182、328 入力ノード
96、184、330 出力ノード
100、102、104、106、108、110 面
112、114 間隙
116、214、222、364、372 復調器
124、160、162 力再平衡コントローラ
126、136、137、166、168、248、300、314、402 混合器
128、256、308、410 周波数分周器
129、132 ブロック
132、260、262、310、312、412、414 移相器
164 枠
170、186、318、332 増幅器
171 位相調整ブロック
178、192、200、202、324、334、350、352 抵抗
180、194、204、206、326、336、354、356 コンデンサ
216、224、366、374 低域フィルタ
218、226、368、376 PIDコントローラ
232、234 機能ルーチン
240、244、292、394 ボックス
270、312 位相調整器
276、296、382 利得調整器
284、286、390、392 加算器
384 再平衡電圧
436、438、440、442 ポンプ電極

Claims (4)

  1. モータ駆動周波数で振動するように適合された1つまたは複数のプルーフマスと、
    前記1つまたは複数のプルーフマスの各々に隣接して配置され、前記1つまたは複数のプルーフマスの駆動軸に垂直なセンス軸に沿ったプルーフマスの運動を検知するように適合された少なくとも1つのセンス電極と、
    時間変動再平衡電圧に結合され、前記センス軸に沿ったプルーフマスの運動を静電的に相殺するように適合された少なくとも1つの力再平衡電極と、
    ポンプ電圧に結合され、前記プルーフマス上に前記センス軸の方向のポンピング力を生成するように適合された少なくとも1つのポンプ電極と、
    を備えるMEMS慣性センサ。
  2. 前記少なくとも1つの時間変動再平衡電圧は、各センス電極と対応するプルーフマスの間に一定の静電容量を維持するように適合され、交流再平衡電圧かまたは少なくとも1つの力再平衡制御ループからの出力電圧であり、前記少なくとも1つの力再平衡制御ループは複数の力再平衡制御ループを備え、前記ポンプ電圧によって生成された前記ポンピング力は、前記1つまたは複数のプルーフマスの前記モータ駆動周波数の約2倍の周波数にあり、前記ポンピング力は、前記センス軸に沿って前記1つまたは複数のプルーフマスに及ぼされたコリオリの力をパラメトリック増幅するために、前記慣性センサ内に非線形の機械的および電気的混合を生成するように適合され、前記ポンプ電圧は、前記1つまたは複数のプルーフマスの前記モータ駆動周波数の約2倍の周波数を有し、前記ポンプ電圧は、前記センス軸に沿った前記プルーフマスの共振周波数を調整するように適合された直流バイアス電圧成分および交流ポンプ電圧成分を含み、
    交流の力再平衡電圧信号に結合され、前記1つまたは複数のプルーフマスのコリオリに関連した運動を制御するように適合された第1の数の力再平衡トルク電極、および
    直流の力再平衡電圧信号に結合され、前記1つまたは複数のプルーフマスの直角位相に関連した運動を制御するように適合された第2の数の力再平衡トルク電極を、前記少なくとも1つの力再平衡電極が備え、前記MEMS慣性センサが面内MEMSジャイロスコープまたは面外MEMSジャイロスコープである、請求項1に記載のMEMS慣性センサ。
  3. 1つまたは複数のプルーフマスをモータ駆動周波数で振動させるステップと、
    前記1つまたは複数のプルーフマスの駆動軸に垂直なセンス軸に沿ったセンスモードの振動における、前記1つまたは複数のプルーフマスのあらゆる変位を検知するステップと、
    前記1つまたは複数のプルーフマスに、前記センス軸に沿って再平衡力を与えるステップと、
    前記1つまたは複数のプルーフマスに、前記センス軸に沿って前記モータ駆動周波数の約2倍の周波数でポンピング力を与えるステップと、
    センスモードの振動における前記1つまたは複数のプルーフマス上のコリオリの力を検出するステップと、
    を含むMEMS慣性センサ上のコリオリの力を測定する方法。
  4. 前記1つまたは複数のプルーフマスに再平衡力を与えるステップは、第1の力再平衡制御ループで前記1つまたは複数のプルーフマスの直角位相に関連した運動を制御するために、また第2の力再平衡制御ループで前記1つまたは複数のプルーフマスのコリオリに関連した運動を制御するために、少なくとも1つの力再平衡制御ループからの電圧信号に基づいてプルーフマスの運動を静電的に相殺するステップ、あるいは
    前記1つまたは複数のプルーフマスの前記センス軸に沿ったコリオリに関連する運動を選択的に制御するように適合された第1の数のトルク電極に第1の再平衡電圧を与えるステップ、および
    前記1つまたは複数のプルーフマスの前記センス軸に沿った直角位相に関連する運動を選択的に制御するように適合された第2の数のトルク電極に第2の再平衡電圧を与えるステップを含み、前記第1の再平衡電圧は、前記モータ駆動周波数の約半分の周波数を有する時間変動再平衡電圧である、請求項3に記載の方法。
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