JP2014178043A - 空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】工場などの広い場所に適用する場合に、消費エネルギーをより抑制できる空調システムを提供する。
【解決手段】空調システムは、環状に形成された循環ダクト11と、循環ダクト11内に設けられ、循環ダクト11内の空気を循環させる送風機32と、循環ダクト11内に設けられ、通過する空気に対して調和処理を施す熱交換器31と、循環ダクト11から分岐して設けられ、循環ダクト11内の調和空気を循環ダクト11の外へ排出する排出ダクト13〜15と、排出ダクト13〜15からの調和空気の排出を許可する状態と規制する状態とを切り替える弁61〜63と、循環ダクト11に連通され、循環ダクト11の外から空気を吸入する吸入ダクト12とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、工場や広い場所などに好適に用いられる空調システムに関するものである。
工場内のスポット空調設備が特開2008−175507号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1には、工場内に複数の室内機を設け、各室内機の吹出口付近に設けられた人感センサが人の存在を検知した場合に、室内機を運転させることが記載されている。また、特開平9−170796号公報(特許文献2)には、広い場所に人が点々と存在する場合に、その場所のみをスポット的に冷暖房することが記載されており、特にエアカーテンの冷暖気を吹き出すことが記載されている。
特開2008−175507号公報 特開平9−170796号公報
ところで、家屋やビルなどの比較的狭い室内に適用される空調機においては、室内にて調和空気を循環させることで、空調設備の消費エネルギーを抑制している。しかし、工場などの広い場所においては、工場全領域を冷暖房することは、却って消費エネルギーを増大することになる。そこで、上述したように、スポット的に冷暖房している。特許文献1においては、必要なときに室内機を稼働することで、消費エネルギーを抑制しているが、改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、工場などの広い場所に適用する場合に、消費エネルギーをより抑制できる空調システムを提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、調和空気の少なくとも一部を循環させることを思いつき、本発明を想到するに至った。
すなわち、本手段に係る空調システムは、環状に形成された循環ダクトと、循環ダクト内に設けられ、循環ダクト内の空気を循環させる送風機と、循環ダクト内に設けられ、通過する空気に対して調和処理を施す熱交換器と、循環ダクトから分岐して設けられ、循環ダクト内の調和空気を循環ダクトの外へ排出する排出ダクトと、排出ダクトからの調和空気の排出を許可する状態と規制する状態とを切り替える弁と、前記弁が許可する状態の場合に、前記循環ダクトから前記排出ダクト側に分岐する前記調和空気の流量を設定する流量調整弁と、循環ダクトに連通され、循環ダクトの外から空気を吸入する吸入ダクトとを備える。
本手段によれば、弁により調和空気の排出を規制する状態においては、循環ダクト内を調和空気が循環し続ける。ここで、吸入ダクトが循環ダクトに連通しているが、送風機の出力が一定の場合に、調和空気が排出ダクトから外へ排出されなければ、吸入ダクトから循環ダクト内へ新たな空気が流入しない。従って、熱交換器を通過する空気は、既に熱交換器によって調和された空気となる。そのため、熱交換器を通過する際に、熱交換器によるエネルギーをほとんど消費しない。このように、排出ダクトから調和空気を排出しない状態を継続する間、エネルギーはほとんど消費しない。
一方、弁により調和空気の排出を許可している場合には、循環ダクト内を循環する調和空気の一部が排出ダクトから排出され、調和空気の残りの一部が循環ダクトを循環する。排出ダクトから調和空気の一部が排出されることで、排出ダクト付近を確実に冷暖房できる。循環ダクトを循環する調和空気の残りの一部は、熱交換器を再び通過することになる。ここで、熱交換器を通過する空気量は、送風機の出力によって決定される。送風機の出力が一定であれば、排出ダクトから排出された調和空気に相当する量の新たな空気が、吸入ダクトから吸入される。従って、吸入ダクトから吸入された新たな空気と既に調和処理を施された調和空気との混合空気に対して熱交換器による調和処理が施される。このように、排出ダクトから排出した調和空気に相当する量の新たな空気に対して、熱交換器はエネルギーを消費することになる。従って、消費エネルギーを低減できる。
本手段の空調システムの好適な態様について以下に説明する。
吸入ダクトは、排出ダクトから排出される調和空気の量に対応する量の非調和空気を吸入する。つまり、吸入ダクトから吸入される空気は、調和空気ではなく、非調和空気である。上述したように、熱交換器によって調和される空気には、吸入ダクトから吸入される非調和空気のみではなく、循環される調和空気が含まれる。従って、排出ダクトから調和空気が排出される場合に、吸入ダクトから非調和空気が吸入されるとしても、熱交換器を通過する空気の一部が非調和空気となるだけであるため、確実に熱交換器による消費エネルギーを低減できる。
また、吸入ダクトは、循環ダクトにおいて排出ダクトと熱交換器の上流側との間に連通されるとよい。これにより、熱交換器によって調和された空気は、吸入ダクトから排出されることなく、排出ダクトから排出されるか、再び熱交換器の上流側へ循環される。従って、排出ダクト付近における冷暖房効果を確実に発揮しつつ、消費エネルギーを低減できる。
また、空調システムは、複数の排出ダクトおよび複数の弁を備えるようにしてもよい。複数の排出ダクトを備えるようにすることで、スポット的に冷暖房効果を発揮できる場所を複数にすることができる。それぞれの排出ダクトに弁を設けることで、複数の排出ダクトのうち必要なダクトのみから調和空気を排出することができる。このように、消費エネルギーを必要な分だけにすることができる。
吸入ダクトは、常時開放状態としてもよい。吸入ダクトを常時開放状態としても、上記作用効果を生じる。また、吸入ダクトを常時開放状態に設置することは、低コスト化につながる。
本発明の実施形態の空調システムであって、全ての排出ダクトにおける弁が開放状態である場合を示す。 本発明の実施形態の空調システムであって、全ての排出ダクトにおける弁が閉塞状態である場合を示す。 本発明の実施形態の空調システムであって、一部の排出ダクトにおける弁が開放状態である場合を示す。
(空調システムの構成)
本実施形態の空調システムの構成について図1を参照して説明する。空調システムは、例えば、工場などの広い場所に適用される。当該空調システムは、工場全体を空調するのではなく、工場における局所的(スポット的)な部位に調和空気を排出する。
空調システムは、図1に示すように、循環ダクト11、吸入ダクト12、排出ダクト13〜15、排出フード21〜23、室内機30、室外機40、冷媒配管42、制御装置50、温度センサ51、弁61〜63、モータ71〜73、人感センサ81〜83および流量調整弁91〜93を備える。
循環ダクト11は、環状に形成されており、工場の天井に設置される。図1において、循環ダクト11は、上下方向(高さ方向)に循環するように示しているが、天井に沿って(水平に)循環するように設置している。循環ダクト11は、内部を調和空気が流通する。そこで、循環ダクト11は断熱材により形成され、内部を流通する調和空気の熱が循環ダクト11の外部へ伝達されにくい。
吸入ダクト12は、一端を常時開放状態とされ、他端を循環ダクト11に連通される。つまり、吸入ダクト12は、循環ダクト11の外から空気を吸入し、吸入した空気を循環ダクト11へ誘導する。吸入ダクト12は、工場の外側に開口させてもよいし、工場の内側に開口させてもよい。ここで、工場全体が空調されているわけではないので、吸入ダクト12から吸入される空気は、非調和空気となる。
排出ダクト13〜15は、それぞれ循環ダクト11から分岐して設けられ、循環ダクト11内の調和空気を循環ダクト11の外へ排出する。排出ダクト13〜15は、工場内において調和空気を排出したい場所に設けられる。例えば、工場内において、作業者が作業する場所に調和空気を排出できるように、排出ダクト13〜15が設けられる。ここで、図1には、3つの排出ダクト13〜15を示すが、1つ、2つでもよいし、4つ以上とすることもできる。排出ダクト13〜15は、循環ダクト11と同様に、断熱材により形成される。
排出フード21〜23は、排出ダクト13〜15のそれぞれの先端に一体的に設けられる。排出フード21〜23は、作業者による作業場所の上方に配置される。排出フード21〜23から排出される調和空気は、作業場所を囲むようなカーテン状に形成される。カーテン状の調和空気により囲まれた内側領域では、温湿度を所望値に保つことができる。
室内機30は、循環ダクト11内に設置される。室内機30は、通過する空気に対して調和処理を施す熱交換器31を備える。また、室内機30は、循環ダクト11内の空気を循環させる送風機32を備える。送風機32は、熱交換器31の上流側に配置される。図1において、循環ダクト11内の調和空気は、反時計回りに循環する。ここで、室内機30は、循環ダクト11と吸入ダクト12との連通部位より僅かに下流側に設けられる。換言すると、吸入ダクト12が、室内機30の直ぐ上流側に連通される。つまり、吸入ダクト12は、循環ダクト11において排出ダクト13〜15と室内機30の熱交換器31の上流側との間に連通される。
室外機40は、工場の屋外に設置する。図1においては、室外機40は、工場の屋上に設置する。もちろん、室外機40を地面や他の場所に設置してもよい。室外機40は、熱交換器41を備える。冷媒配管42が、室内機30の熱交換器31と、室外機40の熱交換器41との間を循環する。これにより、室内機30の熱交換器31を通過する空気に対して調和処理を施すことができる。
温度センサ51は、循環ダクト11内であって、室内機30より僅かに下流側に配置される。温度センサ51は、通過する調和空気の温度を検知する。制御装置50は、温度センサ51の検出値に基づいて、調和空気の温度が所望値となるように、室内機30および室外機40を制御する。例えば、空調システムを冷房として機能させる場合に、調和空気の温度が所望値より高い場合には、制御装置50は室内機30および室外機40を制御することによって冷却能力を高める。一方、調和空気の温度が所望値に一致する場合には、制御装置50は、室内機30および室外機40は冷却能力を発揮させない。
また、温度センサ51は、排出フード21〜23の下方、すなわち調和空気により囲まれた内側領域に配置してもよい。この場合、温度センサ51は、作業領域の温度を直接検知している。従って、作業領域の温度が所望値になるように、室内機30および室外機40が制御される。また、温度センサ51は、排出ダクト13〜15のそれぞれ、または、排出フード21〜23のそれぞれに配置してもよい。この場合、排出フード21〜23から排出される調和空気の温度が所望値になるように、室内機30および室外機40が制御される。
弁61〜63は、独立して駆動可能であって、排出ダクト13〜15のそれぞれに開閉可能に設けられる。弁61〜63は、循環ダクト11から排出ダクト13〜15を通過して排出フード21〜23の外への調和空気の排出を許可する状態(以下、「許可状態」と称する)と、調和空気の排出を規制する状態(以下、「規制状態」と称する)とを切り替える。モータ71〜73は、弁61〜63のそれぞれを駆動し、許可状態と規制状態とを切り替える。
モータ71〜73は、人感センサ81〜83による検知に基づいて制御される。人感センサ81〜83は、排出フード21〜23のそれぞれに設けられ、排出フード21〜23の下方領域(作業者による作業場所)に人間が存在するか否かを検知する。人感センサ81〜83には、例えば、動作検知センサや、熱検知センサなどが適用される。そして、人感センサ81〜83によって人間を検知した場合に、対応するモータ71〜73が弁61〜63を規制状態から許可状態に切り替える。反対に、人間の存在を検知しなくなると、対応するモータ71〜73が弁61〜63を許可状態から規制状態に切り替える。
流量調整弁91〜93は、排出ダクト13〜15のそれぞれに設けられる。流量調整弁91〜93は、図1においては弁61〜63より上流側に設けられる場合を示しているが、弁61〜63の下流側に設けてもよい。流量調整弁91〜93は、通過する調和空気の流量を設定値とするように機能する。従って、弁61〜63が許可状態(開放状態)の場合に、循環ダクト11から排出フード21〜23側へ分岐する調和空気の流量は、流量調整弁91〜93で設定された量となる。例えば、弁61が許可状態(開放状態)の場合であっても、弁61〜63の全てが許可状態の場合であっても、排出フード21から排出される調和空気の流量は流量調整弁91により設定された流量となる。
ここで、流量調整弁91〜93の例として、定流量弁を用いることができる。この場合、定流量弁としての流量調整弁91〜93は、通過する調和空気の流量を一定値とするように機能する。従って、弁61〜63が許可状態(開放状態)の場合に、排出フード21〜23から排出される調和空気の量は、一定となる。なお、流量調整弁91〜93は、排出ダクト13〜15の他に、排出フード21〜23に設けてもよい。
(空調システムの動作)
次に、上述した空調システムの動作について図1〜図3を参照して説明する。ここで、図1〜図3において、矢印の幅は、通過する空気の流量に対応する。つまり、矢印の幅が大きいほど、通過する空気の流量が多いことを意味する。また、白抜き矢印は、調和空気を示し、黒矢印は、非調和空気を示し、斑矢印は調和空気と非調和空気の混合空気を示す。
以下に、作業場所全てに作業者が存在しない場合、工場内の3箇所の作業場所全てに作業者が存在している場合、1箇所の作業場所に作業者が存在している場合のそれぞれについて説明する。
まず、工場内の3箇所の作業場所全てに作業者が存在していない場合について、図2を参照して説明する。室内機30および室外機40が駆動されている。従って、送風機32による出力に応じた量の空気が室内機30の熱交換器31を通過する。熱交換器31を空気が通過することで、通過する空気が調和処理を施される。つまり、当該空気が冷房処理または暖房処理される。調和処理は、室内機30の下流側に配置される温度センサ51の温度が所望値となるように行われる。
ここで、図2においては、工場内の3箇所の作業場所全てに作業者が存在しないため、人感センサ81〜83が人間を検知しない。そうすると、弁61〜63が、循環ダクト11内の調和空気を排出ダクト13〜15から排出させない状態(規制状態)となる。つまり、循環ダクト11内の調和空気は、排出フード21〜23から外へ排出されることはない。
そうすると、循環ダクト11内を流通する調和空気は、排出ダクト13〜15側へ分岐されることなく、そのまま循環ダクト11内を流通し続ける。従って、室内機30から下流側に送り出された調和空気の全てが、室内機30の上流側に戻ってくる。
ここで、循環ダクト11には、常時開放状態とされている吸入ダクト12が連通している。しかし、送風機32の出力が一定の場合に、循環ダクト11内の調和空気が排出ダクト13〜15から外へ排出されなければ、吸入ダクト12から循環ダクト11内へ新たに空気が吸入することはない。そのため、室内機30の熱交換器31を再び通過する空気は、既に熱交換器31によって調和処理を施された空気となる。従って、熱交換器31を通過する際に、熱交換器31によるエネルギーをほとんど消費しない。実際には、調和空気が循環ダクト11を流通することによる熱損失の分、熱交換器31によるエネルギーを消費することになる。このように、排出ダクト13〜15から調和空気を排出しない状態を継続する間、熱交換器31によるエネルギーをほとんど消費しない。
次に、工場内の3箇所の作業場所全てに作業者が存在している場合について、図1を参照して説明する。この場合、人感センサ81〜83がそれぞれ人間を検知する。そうすると、弁61〜63が、循環ダクト11内の調和空気を排出ダクト13〜15から排出させる状態(許可状態)となる。弁61〜63の切替動作は、モータ71〜73により行われる。
従って、室内機30により調和処理を施された空気の一部は、第一の排出ダクト13側へ分岐して排出フード21から外へ排出される。これにより、調和空気が、排出フード21の下方に存在する作業者の周囲を囲む。このとき、排出フード21から排出される調和空気の量は、流量調整弁91により設定された流量となる。
第一の排出ダクト13側へ分岐せずに循環ダクト11内に残った調和空気の一部は、下流側の第二の排出ダクト14側へ分岐して排出フード22から外へ排出される。これにより、調和空気が、排出フード22の下方に存在する作業者の周囲を囲む。このとき、排出フード22から排出される調和空気の量は、流量調整弁92により設定された流量となる。
第二の排出ダクト14側へ分岐せずに循環ダクト11内に残った調和空気の一部は、下流側の第三の排出ダクト15側へ分岐して排出フード23から外へ排出される。これにより、調和空気が、排出フード23の下方に存在する作業者の周囲を囲む。このとき、排出フード23から排出される調和空気の量は、流量調整弁93により設定された流量となる。第三の排出ダクト15側へ分岐せずに循環ダクト11内に残った調和空気の一部は、室内機30の上流側に戻ってくる。
ここで、送風機32の出力を一定にしていれば、送風機32により送り出す空気量は、循環ダクト11を通過して戻ってきた調和空気の量だけでは足りない。そのため、吸入ダクト12から新たな非調和空気が、循環ダクト11へ吸入される。従って、循環ダクト11を通過して戻ってきた調和空気と、吸入ダクト12から吸入された新たな非調和空気との混合空気が、室内機30を通過する。
つまり、熱交換器31による調和処理は、吸入ダクト12から吸入された新たな非調和空気と既に調和処理を施された調和空気との混合空気に対して施される。このとき、熱交換器31は、排出ダクト13〜15から排出した調和空気に相当する量の新たな空気に対して、エネルギーを消費することになる。従って、循環ダクト11により調和空気を循環させることで、熱交換器31による消費エネルギーを低減できる。
次に、1箇所の作業場所に作業者が存在している場合について、図3を参照して説明する。この場合、人感センサ82が人間を検知するが、人感センサ81,83は人間を検知しない。そうすると、弁62が許可状態(開放状態)となり、弁61,63が規制状態(閉塞状態)となる。
従って、室内機30により調和処理を施された空気は、第一の排出ダクト13側へ分岐することなく、循環ダクト11を流通する。循環ダクト11を流通する調和空気の一部は、第二の排出ダクト14側へ分岐して排出フード22から外へ排出される。これにより、調和空気が、排出フード22の下方に存在する作業者の周囲を囲む。このとき、排出フード22から排出される調和空気の量は、流量調整弁92により設定された流量となる。残りの調和空気は、第三の排出ダクト15側へ分岐されることなく、室内機30の上流側に戻ってくる。
送風機32の出力を一定にしていれば、第二の排出ダクト14から排出された調和空気に相当する量の新たな非調和空気が、吸入ダクト12から吸入される。吸入された新たな非調和空気と循環ダクト11を循環してきた残りの調和空気との混合空気が、室内機30を通過する。そして、混合空気に対して熱交換器31による調和処理が施される。この場合の熱交換器31の消費エネルギーは、図1の場合に比べて小さくなる。図3の場合における循環ダクト11を循環してきた残りの調和空気の量が、図1の場合に比べて多いからである。
以上から分かるように、熱交換器31による消費エネルギーは、排出ダクト13〜15から排出された調和空気の量に応じたものとなる。つまり、排出ダクト13〜15から調和空気が排出されなければ、消費エネルギーはほとんどゼロである。また、排出ダクト13〜15の一部から調和空気が排出されれば、排出された一部の調和空気の量に応じたエネルギーを消費する。従って、無駄なエネルギーを低減できる。
さらに、複数の排出ダクト13〜15を設け、それぞれに独立して駆動可能な弁61〜63を設けている。そして、人感センサ81〜83により人間を検知した場合に、排出ダクト13〜15から調和空気が排出される。従って、外へ排出する調和空気は、複数の作業場所の中で、作業者が存在している場所のみとなる。これにより、無駄なエネルギーを低減できる。
11:循環ダクト、 12:吸入ダクト、 13〜15:排出ダクト、 30:室内機、 31:熱交換器、 32:送風機、 40:室外機、 51:温度センサ、 61〜63:弁、 81〜83:人感センサ、 91〜93:流量調整弁

Claims (5)

  1. 環状に形成された循環ダクトと、
    前記循環ダクト内に設けられ、前記循環ダクト内の空気を循環させる送風機と、
    前記循環ダクト内に設けられ、通過する空気に対して調和処理を施す熱交換器と、
    前記循環ダクトから分岐して設けられ、前記循環ダクト内の調和空気を前記循環ダクトの外へ排出する排出ダクトと、
    前記排出ダクトからの前記調和空気の排出を許可する状態と規制する状態とを切り替える弁と、
    前記弁が許可する状態の場合に、前記循環ダクトから前記排出ダクト側に分岐する前記調和空気の流量を設定する流量調整弁と、
    前記循環ダクトに連通され、前記循環ダクトの外から空気を吸入する吸入ダクトと、
    を備える空調システム。
  2. 前記吸入ダクトは、前記排出ダクトから排出される調和空気の量に対応する量の非調和空気を吸入する、請求項1の空調システム。
  3. 前記吸入ダクトは、前記循環ダクトにおいて前記排出ダクトと前記熱交換器の上流側との間に連通される、請求項1または2の空調システム。
  4. 前記空調システムは、複数の前記排出ダクトおよび複数の前記弁を備える、請求項1〜3の何れか一項の空調システム。
  5. 前記吸入ダクトは、常時開放状態である、請求項1〜4の何れか一項の空調システム。
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