JP2014177418A - トリアジン誘導体、及び半導体ナノ粒子 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い発光効率が期待できる発光素子を提供可能なトリアジン誘導体などの提供。
【解決手段】2、4、6位にビフェニル基が置換し、それら3つのビフェニル基のうち2つのトリアジン環から離れたベンゼン環上にN位で結合したカルバゾールを有するトリアジン誘導体。カルバゾール基上の置換基は水素原子、ベンゼン環と共同で環を形成してもよい置換又は無置換のアリール基、及び置換又は無置換の複素環基が、またビフェニル基のトリアジン環より離れたベンゼン環上には水素原子、アルキル基などが置換する。前記トリアジン誘導体を半導体ナノ結晶に配位結合及び付着の少なくともいずれかにより、半導体結晶と関連させた半導体ナノ粒子。
【選択図】なし
【解決手段】2、4、6位にビフェニル基が置換し、それら3つのビフェニル基のうち2つのトリアジン環から離れたベンゼン環上にN位で結合したカルバゾールを有するトリアジン誘導体。カルバゾール基上の置換基は水素原子、ベンゼン環と共同で環を形成してもよい置換又は無置換のアリール基、及び置換又は無置換の複素環基が、またビフェニル基のトリアジン環より離れたベンゼン環上には水素原子、アルキル基などが置換する。前記トリアジン誘導体を半導体ナノ結晶に配位結合及び付着の少なくともいずれかにより、半導体結晶と関連させた半導体ナノ粒子。
【選択図】なし
Description
本発明は、トリアジン誘導体、及び高発光効率の量子ドット型有機EL素子に好適に利用可能な、前記トリアジン誘導体が配位結合及び付着のいずれかをしてなる半導体ナノ粒子に関する。
ナノスケールの小さな材料は、原子又は分子的な挙動と巨視的固体(バルク形態)の挙動との中間的な挙動を示す。電荷キャリア及び励起子が3次元の全ての方向に閉じ込められたナノスケールの材料は、量子ドットと呼ばれ、サイズの減少にともない、有効なバンドギャップが増大する。即ち、量子ドットのサイズが小さくなると、その吸収と発光がより短波長側へ、言い換えれば赤色方向から青色方向へとシフトする。また、量子ドットの組成とサイズとを組み合わせて制御することにより、赤外領域から紫外領域までの広範囲のスペクトルを得ることができ、更にサイズ分布を制御することにより、半値幅の狭い、色純度に優れたスペクトルを得ることができる。
近年、これらの特性を生かして、発光材料として半導体ナノ結晶からなる量子ドットを用いた、量子ドット型の有機EL(Electro Luminescence)素子が提案されている。
例えば、複数の半導体ナノクリスタルを含む発光層を備えることにより、白色光を発光する白色発光デバイスが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この提案の技術では、外部量子効率は0.3%〜0.4%程度であり、発光効率の点では十分ではない。
また、所望の発光色を効率よく発光させるために、正孔輸送層側に位置する第1の量子ドット単分子膜、電子輸送層側に位置する第2の量子ドット単分子膜、及び第1及び第2の単分子間に位置する励起子生成層を有する発光素子が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この提案の技術では、具体的な発光効率と寿命特性は示されていない。
また、マトリックス材料中に分散した量子ドットの保護材料に着目した素子が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この提案の技術では、量子ドットの湿式化学的な製造上の点で、量子ドットの表面に存在するキャピング分子(界面活性剤)が発光効率の低下につながると考えている。そして、前記量子ドット表面に保護材料が配位結合した状態、又は前記量子ドット表面と保護材料との間に相互作用(引力)が生じ前記量子ドットの表面に前記保護材料が存在している状態を形成し、且つ前記保護材料のイオン化ポテンシャル(Ip)、電子親和力(Ea)及びバンドギャップ(Eg)、マトリックス材料のIp、Ea及びEg、並びに量子ドットのEgの相対的な関係条件を満たすことによって、量子ドットへの励起子の移動性が向上し、発光効率に優れた素子を提供することを試みている。しかし、この場合も十分に発光効率の高い素子が提供されていない。
したがって、高い発光効率が期待できる発光素子を提供可能な材料の提供が求められているのが現状である。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、高い発光効率が期待できる発光素子を提供可能なトリアジン誘導体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明のトリアジン誘導体は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。
ただし、前記一般式(1)中、Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、水素原子、ベンゼン環と共同で環を形成してもよい置換又は無置換のアリール基、及び置換又は無置換の複素環基のいずれかを表す。R1〜R12は、それぞれ独立に、水素原子、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表す。Qは、水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、及び下記一般式(2)で表される基のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(2)中、Xは、メチレン基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、カルボニル基、酸素原子、及び硫黄原子のいずれかを表す。Yは、置換又は無置換のアルキレン基を表す。Zは、カルボキシル基、ヒドロキシル基、及びチオール基のいずれかを表す。
本発明のトリアジン誘導体は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、高い発光効率が期待できる発光素子を提供可能なトリアジン誘導体を提供することができる。
(トリアジン誘導体)
本発明のトリアジン誘導体は、下記の一般式(1)で表される。
ただし、前記一般式(1)中、Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、水素原子、ベンゼン環と共同で環を形成してもよい置換又は無置換のアリール基、及び置換又は無置換の複素環基のいずれかを表す。R1〜R12は、それぞれ独立に、水素原子、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表す。Qは、水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、及び下記一般式(2)で表される基のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(2)中、Xは、メチレン基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、カルボニル基、酸素原子、及び硫黄原子のいずれかを表す。Yは、置換又は無置換のアルキレン基を表す。Zは、カルボキシル基、ヒドロキシル基、及びチオール基のいずれかを表す。
本発明のトリアジン誘導体は、下記の一般式(1)で表される。
<Ar1、Ar2>
−アリール基−
前記Ar1、及びAr2の置換又は無置換のアリール基におけるアリール基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、6〜12のアリール基がより好ましい。前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基などが挙げられる。
−アリール基−
前記Ar1、及びAr2の置換又は無置換のアリール基におけるアリール基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、6〜12のアリール基がより好ましい。前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基などが挙げられる。
前記置換のアリール基における置換基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、複素環基(例えば、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ピロリジル基、チオフェニル基、メチルチオフェニル基、オキサゾリル基等)、シアノ基、トリフェニルシリル基などが挙げられる。
前記置換又は無置換のアルキル基におけるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜25のアルキル基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基)などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
前記置換又は無置換のアルコキシ基におけるアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜25のアルコキシ基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基)などが挙げられる。前記置換のアルコキシ基における置換基としては、例えば、フッ素原子、シアノ基、置換又は無置換のフェニル基などが挙げられる。前記置換のフェニル基における置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、直鎖又は環状のアルキル基などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−クロロベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などが挙げられる。
前記置換又は無置換のアルキル基におけるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜25のアルキル基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基)などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
前記置換又は無置換のアルコキシ基におけるアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜25のアルコキシ基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基)などが挙げられる。前記置換のアルコキシ基における置換基としては、例えば、フッ素原子、シアノ基、置換又は無置換のフェニル基などが挙げられる。前記置換のフェニル基における置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、直鎖又は環状のアルキル基などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−クロロベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などが挙げられる。
前記Ar1、及びAr2の少なくともいずれかが、ベンゼン環と共同で環を形成している置換又は無置換のアリール基である場合、前記一般式(1)における、Ar1及びAr2を有するカルバゾール基としては、例えば、ベンゾカルバゾール基、ジベンゾカルバゾール基などが挙げられる。
−複素環基−
前記Ar1、及びAr2の置換又は無置換の複素環基における複素環基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数4〜28の複素環基が好ましく、5〜20の複素環基がより好ましい。前記複素環基としては、例えば、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ピロリジル基、チオフェニル基、メチルチオフェニル基、オキサゾリル基、下記一般式(3)で表される基などが挙げられる。
ただし、前記一般式(3)中、Ar3、及びAr4は、それぞれ独立に、置換又は無置換のアリール基を表す。
前記Ar1、及びAr2の置換又は無置換の複素環基における複素環基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数4〜28の複素環基が好ましく、5〜20の複素環基がより好ましい。前記複素環基としては、例えば、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ピロリジル基、チオフェニル基、メチルチオフェニル基、オキサゾリル基、下記一般式(3)で表される基などが挙げられる。
前記置換の複素環基における置換基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換又は無置換のアルキル基などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルキル基におけるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜25のアルキル基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基)などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
前記一般式(3)の前記Ar3、及びAr4の置換又は無置換のアリール基におけるアリール基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、6〜12のアリール基がより好ましい。前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基などが挙げられる。
前記置換のアリール基における置換基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)などが挙げられる。
前記置換又は無置換のアルキル基におけるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜25のアルキル基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基)などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
前記置換のアリール基における置換基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)などが挙げられる。
前記置換又は無置換のアルキル基におけるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜25のアルキル基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基)などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
<R1〜R12>
前記R1〜R12の置換又は無置換のアルキル基におけるアルキル基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭素数1〜25のアルキル基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基)などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
前記R1〜R12の置換又は無置換のアルキル基におけるアルキル基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭素数1〜25のアルキル基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基)などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
<Q>
前記Qの置換又は無置換のアルキル基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記R1〜R12の置換又は無置換のアルキル基において例示したアルキル基などが挙げられる。
前記Qの置換又は無置換のアルキル基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記R1〜R12の置換又は無置換のアルキル基において例示したアルキル基などが挙げられる。
前記Qの置換又は無置換のアルコキシ基におけるアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜25のアルコキシ基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルコキシ基)などが挙げられる。前記置換のアルコキシ基における置換基としては、例えば、フッ素原子、シアノ基、置換又は無置換のフェニル基などが挙げられる。前記置換のフェニル基における置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、直鎖又は環状のアルキル基などが挙げられる。前記置換又は無置換のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、トリフルオロメトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−クロロベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などが挙げられる。
<Y>
前記Yの置換又は無置換のアルキレン基におけるアルキレン基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数1〜25の直鎖のアルキレン基が好ましい。
前記Yの置換又は無置換のアルキレン基におけるアルキレン基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数1〜25の直鎖のアルキレン基が好ましい。
前記置換又は無置換のアルキレン基における置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、炭素数1〜24のアルキル基(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基)などが挙げられる。
前記トリアジン誘導体としては、例えば、以下の一般式で表されるトリアジン誘導体、以下の構造式で表されるトリアジン誘導体などが挙げられる。
前記一般式中のX、Y、及びZは、前記一般式(2)中のX、Y、及びZとそれぞれ同じである。
前記一般式、及び前記構造式において、「Ph」は、フェニル基を表す。
<トリアジン誘導体の製造方法>
前記トリアジン誘導体の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の方法などが挙げられる。
この方法では、前記一般式(1)におけるQが、水素原子、置換又は無置換のアルキル基、及び置換又は無置換のアルコキシ基のいずれかであるトリアジン誘導体が得られる。
なお、以下の反応式において、Ar1、及びAr2は、前記一般式(1)中のAr1、及びAr2とそれぞれ同じである。
前記トリアジン誘導体の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の方法などが挙げられる。
この方法では、前記一般式(1)におけるQが、水素原子、置換又は無置換のアルキル基、及び置換又は無置換のアルコキシ基のいずれかであるトリアジン誘導体が得られる。
なお、以下の反応式において、Ar1、及びAr2は、前記一般式(1)中のAr1、及びAr2とそれぞれ同じである。
−(A−3)の合成−
まず、3−ブロモベンゾニトリル(A−1)から2,4,6−トリス(3−ブロモフェニル)−1,3,5−トリアジン(A−2)を合成し、次いで、パラジウム触媒を用いてトリアジン誘導体(A−2)とアリールボロン酸との鈴木−宮浦クロスカップリング反応により、トリアジン誘導体(A−3)を得る。
前記パラジウム触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Pd(PPh3)4、PdCl2(PPh3)2、Pd(OAc)2、PdCl2などが挙げられる。最も汎用的には、Pd(PPh3)4が用いられる。ここで、「Ph」はフェニル基を表し、「Ac」はアセチル基を表す。
このとき、前記アリールボロン酸の代わりに、熱的に安定で、空気中で容易に扱えるビス(ピナコラト)ジボロンとハロゲン化アリールとから合成されるアリールボロン酸エステルを用いてもよい。
この反応は、塩基を必要とするが、塩基としては、例えば、Na2CO3、NaHCO3などの比較的弱い塩基を用いることが好ましい。また、立体障害などの影響を受ける場合には、Ba(OH)2、K3PO4などの強塩基が有効である。その他の塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、金属アルコキシドなどが挙げられる。前記金属アルコキシドとしては、例えば、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、リチウムt−ブトキシド、カリウム2−メチル−2−ブトキシド、ナトリウム2−メチル−2−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシドなどが挙げられる。また、前記塩基としては、トリエチルアミンなどの有機塩基も用いることができる。
反応溶媒としては、例えば、アルコール、鎖状エーテル系溶媒、環状エーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。前記アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノールなどが挙げられる。前記鎖状エーテル系溶媒としては、例えば、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテルなどが挙げられる。前記環状エーテル系溶媒としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
まず、3−ブロモベンゾニトリル(A−1)から2,4,6−トリス(3−ブロモフェニル)−1,3,5−トリアジン(A−2)を合成し、次いで、パラジウム触媒を用いてトリアジン誘導体(A−2)とアリールボロン酸との鈴木−宮浦クロスカップリング反応により、トリアジン誘導体(A−3)を得る。
前記パラジウム触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Pd(PPh3)4、PdCl2(PPh3)2、Pd(OAc)2、PdCl2などが挙げられる。最も汎用的には、Pd(PPh3)4が用いられる。ここで、「Ph」はフェニル基を表し、「Ac」はアセチル基を表す。
このとき、前記アリールボロン酸の代わりに、熱的に安定で、空気中で容易に扱えるビス(ピナコラト)ジボロンとハロゲン化アリールとから合成されるアリールボロン酸エステルを用いてもよい。
この反応は、塩基を必要とするが、塩基としては、例えば、Na2CO3、NaHCO3などの比較的弱い塩基を用いることが好ましい。また、立体障害などの影響を受ける場合には、Ba(OH)2、K3PO4などの強塩基が有効である。その他の塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、金属アルコキシドなどが挙げられる。前記金属アルコキシドとしては、例えば、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、リチウムt−ブトキシド、カリウム2−メチル−2−ブトキシド、ナトリウム2−メチル−2−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシドなどが挙げられる。また、前記塩基としては、トリエチルアミンなどの有機塩基も用いることができる。
反応溶媒としては、例えば、アルコール、鎖状エーテル系溶媒、環状エーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。前記アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノールなどが挙げられる。前記鎖状エーテル系溶媒としては、例えば、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテルなどが挙げられる。前記環状エーテル系溶媒としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
−(A−4)の合成−
次に、ビス(ネオペンチルグリコラト)ジボロンとトリアジン誘導体(A−3)とからパラジウム触媒と塩基とを用いて、ボロン酸エステル誘導体(A−4)を得る。前記パラジウム触媒及び前記塩基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、PdCl2(dppf)・CHCl2[dppfは、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンを表す。]及び酢酸カリウムがそれぞれ好ましい。
次に、ビス(ネオペンチルグリコラト)ジボロンとトリアジン誘導体(A−3)とからパラジウム触媒と塩基とを用いて、ボロン酸エステル誘導体(A−4)を得る。前記パラジウム触媒及び前記塩基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、PdCl2(dppf)・CHCl2[dppfは、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンを表す。]及び酢酸カリウムがそれぞれ好ましい。
−(A−5)の合成−
次に、9−(4−ブロモ−3−メチルフェニル)−9H−カルバゾール誘導体とボロン酸エステル誘導体(A−4)との鈴木−宮浦クロスカップリング反応により、トリアジン誘導体(A−5)を得る。
次に、9−(4−ブロモ−3−メチルフェニル)−9H−カルバゾール誘導体とボロン酸エステル誘導体(A−4)との鈴木−宮浦クロスカップリング反応により、トリアジン誘導体(A−5)を得る。
上記のようにして得られたトリアジン誘導体(A−5)を更に反応させることにより、前記一般式(1)におけるQが、前記一般式(2)で表される基であるトリアジン誘導体が得られる。その方法の一例を以下に示す。
−(B−1)の合成−
まず、三臭化ホウ素を用いて、トリアジン誘導体(A−5)を脱メチル化することにより、トリアジン誘導体(B−1)を得る。
まず、三臭化ホウ素を用いて、トリアジン誘導体(A−5)を脱メチル化することにより、トリアジン誘導体(B−1)を得る。
−(B−2)の合成−
次に、トリアジン誘導体(B−1)と、二臭化アルキル[Br−Y−Br(Yは、前記一般式(2)中のYと同じである。)]とのエーテル化反応により、トリアジン誘導体(B−2)を得る。
次に、トリアジン誘導体(B−1)と、二臭化アルキル[Br−Y−Br(Yは、前記一般式(2)中のYと同じである。)]とのエーテル化反応により、トリアジン誘導体(B−2)を得る。
−(B−3)の合成−
次に、チオ酢酸カリウムを用いて、トリアジン誘導体(B−2)をメチルチオエステル化することにより、トリアジン誘導体(B−3)を得る。
次に、チオ酢酸カリウムを用いて、トリアジン誘導体(B−2)をメチルチオエステル化することにより、トリアジン誘導体(B−3)を得る。
−(B−4)の合成−
次に、水酸化ナトリウムなどの塩基を用いて、トリアジン誘導体(B−3)を加水分解することにより、トリアジン誘導体(B−4)を得る。
次に、水酸化ナトリウムなどの塩基を用いて、トリアジン誘導体(B−3)を加水分解することにより、トリアジン誘導体(B−4)を得る。
(半導体ナノ粒子)
本発明の半導体ナノ粒子は、本発明の前記トリアジン誘導体が半導体ナノ結晶に配位結合、及び付着の少なくともいずれかをしてなる。
本発明の半導体ナノ粒子は、本発明の前記トリアジン誘導体が半導体ナノ結晶に配位結合、及び付着の少なくともいずれかをしてなる。
<半導体ナノ結晶>
前記半導体ナノ結晶としては、ナノメートルサイズの半導体微粒子であり、量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)を生じる発光材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、周期表の第13属元素と第15属元素からなるIII−V属の化合物、周期表の第2属元素と第16属元素からなるIIA−VIB属の化合物、周期表の第12属元素と第16属元素からなるIIB−VIB属の化合物、周期表の第12属元素と第15属元素からなるII−V属の化合物、周期表の第13属元素と第15属元素からなるIII−V属の化合物、周期表の第13属元素と第14属元素からなるIII−IV属の化合物、周期表の第13属元素と第16属元素からなるIII−VI属の化合物、周期表の第14属元素と第16属元素からなるIV−VI属の化合物、周期表の第11属元素、第13属元素及び第15属元素からなるI−III−V属化合物周期表の第12属元素、第14属元素及び第16属元素からなるII−IV−VI属化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記半導体ナノ結晶としては、ナノメートルサイズの半導体微粒子であり、量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)を生じる発光材料であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、周期表の第13属元素と第15属元素からなるIII−V属の化合物、周期表の第2属元素と第16属元素からなるIIA−VIB属の化合物、周期表の第12属元素と第16属元素からなるIIB−VIB属の化合物、周期表の第12属元素と第15属元素からなるII−V属の化合物、周期表の第13属元素と第15属元素からなるIII−V属の化合物、周期表の第13属元素と第14属元素からなるIII−IV属の化合物、周期表の第13属元素と第16属元素からなるIII−VI属の化合物、周期表の第14属元素と第16属元素からなるIV−VI属の化合物、周期表の第11属元素、第13属元素及び第15属元素からなるI−III−V属化合物周期表の第12属元素、第14属元素及び第16属元素からなるII−IV−VI属化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記半導体ナノ結晶としては、具体的には、例えば、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、CaTe、SrS、SrSe、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、Zn3P2、Zn3As、Cd3P2、Cd3As2、Cd3N2、Zn3N2、AlP、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaAs、GaP、GaN、GaSb、InN、InAs、InP、InSb、BN、BP、B4C、Al4C3、Ga4C、Al2S3、AlSe3、AlTe3、Ga2S3、Ga2Se3、GeTe、In2S3、In2Se3、Ga2Te3、In2Te3、InTe、PbS、PbSe、PbTe、Sb2Te3、SnS、SnSe、SnTe、NiS、CrS、CuInS2、TiN、TiP、TiAs、TiSb、Si、Ge、Pb、InGaPなどが挙げられる。
前記半導体ナノ結晶は、第3の元素、第4の元素、ドーピング剤などを含んでもよい。
前記半導体ナノ結晶の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、コアシェル構造が好ましい。前記コアシェル構造におけるシェル層の数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1層〜2層などが挙げられる。
前記シェル層が1層の場合の前記コアシェル構造(コア/シェル)としては、例えば、CdSe/ZnS、ZnSe/ZnS、CdSe/ZnSe、CdSe/CdS、CdTe/CdS、InP/ZnS、GaP/ZnS、Si/ZnS、InN/GaN、InP/CdSSe、InP/ZnSeTe、GaInP/ZnSe、GaInP/ZnS、Si/AlP、InP/ZnSTe、GaInP/ZnSTe、GaInP/ZnSSeなどが挙げられる。
前記シェル層が2層の場合の前記コアシェル構造〔コア/シェル(内側)/シェル(外側)〕(コアマルチシェル構造)としては、例えば、InP/ZnS/ZnO、CdSe/ZnS/ZnOなどが挙げられる。
前記シェル層が1層の場合の前記コアシェル構造(コア/シェル)としては、例えば、CdSe/ZnS、ZnSe/ZnS、CdSe/ZnSe、CdSe/CdS、CdTe/CdS、InP/ZnS、GaP/ZnS、Si/ZnS、InN/GaN、InP/CdSSe、InP/ZnSeTe、GaInP/ZnSe、GaInP/ZnS、Si/AlP、InP/ZnSTe、GaInP/ZnSTe、GaInP/ZnSSeなどが挙げられる。
前記シェル層が2層の場合の前記コアシェル構造〔コア/シェル(内側)/シェル(外側)〕(コアマルチシェル構造)としては、例えば、InP/ZnS/ZnO、CdSe/ZnS/ZnOなどが挙げられる。
前記半導体ナノ結晶の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、球状、半球状、棒状、円盤状、テトラポット形状、星形状などが挙げられる。
前記半導体ナノ結晶が球状である場合、前記半導体ナノ結晶の平均一次粒径としては、通常、0.5nm〜30nmであり、1nm〜15nmが好ましい。
前記半導体ナノ結晶は、半値幅の狭い鮮明な発光色を得るために、粒度分布が狭いことが好ましい。
前記平均一次粒径の測定方法としては、例えば、透過型電子顕微鏡などが挙げられる。
前記半導体ナノ結晶は、半値幅の狭い鮮明な発光色を得るために、粒度分布が狭いことが好ましい。
前記平均一次粒径の測定方法としては、例えば、透過型電子顕微鏡などが挙げられる。
前記半導体ナノ結晶の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、「ナノ粒子科学−基本原理から応用まで−」(株式会社エヌ・ティー・エス発行、ISBN978−4−86043−175−4 C3040)の27頁〜28頁及び48頁〜180頁に記載されている方法などが挙げられる。また、特表2007−537886号公報(国際公開WO2005/106082号パンフレット)、特表2009−504422号公報(国際公開WO2007/020416号パンフレット)、特表2009−514993号公報(国際公開WO2007/049052号パンフレット)、国際公開WO2010/015824号パンフレットに記載されている方法などが挙げられる。
前記トリアジン誘導体が前記半導体ナノ結晶に配位結合、及び付着の少なくともいずれかをしてなる前記半導体ナノ粒子は、例えば、前記半導体ナノ結晶の表面に存在するキャッピング剤(界面活性剤)を前記トリアジン誘導体で置換することより得られる。例えば、不活性ガス下、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等の極性溶媒に前記トリアジン誘導体を溶解させた溶液に、前記半導体ナノ結晶を加え、0℃〜30℃で、12時間以上、好ましくは24時間以上混合撹拌した後、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、塩化メチレン、クロロホルム、アセトン、テトラヒドロフラン、ヘキサン等の比較的低沸点の溶媒を用いて超音波洗浄することにより、前記半導体ナノ結晶が得られる。
なお、前記半導体ナノ結晶の表面に存在するキャッピング剤(界面活性剤)の、前記トリアジン誘導体との置換は、FT−IR(赤外分光)、XPS(X線光電子分光)などにより確認することができる。
前記半導体ナノ結晶は、前記トリアジン誘導体以外の成分がその表面に存在していてもよい。前記トリアジン誘導体以外の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記半導体ナノ結晶を製造する際に用いられるキャッピング剤(界面活性剤)などが挙げられる。
また、前記トリアジン誘導体は、前記半導体ナノ結晶に配位結合していてもよいし、前記半導体ナノ結晶に配位結合している前記トリアジン誘導体との分子間力等の相互作用により半導体ナノ結晶に付着していてもよい。
また、前記トリアジン誘導体は、前記半導体ナノ結晶に配位結合していてもよいし、前記半導体ナノ結晶に配位結合している前記トリアジン誘導体との分子間力等の相互作用により半導体ナノ結晶に付着していてもよい。
前記半導体ナノ粒子の平均一次粒径としては、通常、0.5nm〜30nmであり、1nm〜15nmが好ましい。
前記半導体ナノ粒子において、前記半導体ナノ結晶は、発光の起源として作用する一方、前記トリアジン誘導体は、励起エネルギーを双極子−双極子相互作用により前記半導体ナノ結晶にエネルギー移動、即ち、フェルスター型エネルギー移動させる機能及び/又は電荷(ホール及び電子)を前記半導体ナノ結晶に直接注入する機能を有する。これにより、前記半導体ナノ粒子の発光量子収率が増大するため、前記半導体ナノ粒子を用いた発光素子は、発光効率に優れる。
前記半導体ナノ結晶へのフェルスター型エネルギー移動を効率的に行うためには、前記半導体ナノ結晶に配位結合、及び付着の少なくともいずれかをしてなる前記トリアジン誘導体が、前記半導体ナノ結晶よりも小さいイオン化ポテンシャル(Ip)及び前記半導体ナノ結晶よりも大きい電子親和力(Ea)を有していることが好ましい。このため、前記一般式(1)におけるAr1及びAr2が、前記半導体ナノ結晶に応じて、適宜選択される。
また、前記半導体ナノ結晶へのフェルスター型エネルギー移動及び/又は電荷の注入を効率的に行うためには、前記トリアジン誘導体の主骨格であるトリアジン残基が前記半導体ナノ結晶と近接していることが好ましい。このため、前記一般式(2)におけるX及びYが、適宜選択される。
更に、前記一般式(2)において、Zは、前記半導体ナノ結晶に配位結合、及び付着の少なくともいずれかをしてなる基であり、前記半導体ナノ結晶に応じて、適宜選択される。
以上のように、前記トリアジン誘導体が前記半導体ナノ結晶に配位結合、及び付着の少なくともいずれかをしてなる前記半導体ナノ粒子は、発光素子の発光材料として機能し、発光素子の目的に応じて、前記半導体ナノ結晶のサイズ、サイズ分布、形状及び組成と、前記トリアジン誘導体の構造とを適宜選択することにより、発光効率に優れる発光素子が得られる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表す。「%」は、特に明示しない限り「質量%」を表す。
(実施例1)
<トリアジン誘導体1の合成>
アルゴン気流下で25.0g(166mmol)のトリフルオロメタンスルホン酸を20mLの乾燥塩化メチレンに溶解し溶液を得た。この溶液に、30.3g(166mmol)の3−ブロモベンゾニトリルを80mLの乾燥塩化メチレンに溶解した溶液を、約45分間かけて滴下した後、室温で67時間撹拌した。得られた反応溶液に炭酸水素ナトリウム溶液を加えて、中和した後、ろ過した。得られたろ物を多量のメタノールで洗浄して、16.88gの白色固体の2,4,6−トリス(3−ブロモフェニル)−1,3,5−トリアジンを得た。
<トリアジン誘導体1の合成>
アルゴン気流下で25.0g(166mmol)のトリフルオロメタンスルホン酸を20mLの乾燥塩化メチレンに溶解し溶液を得た。この溶液に、30.3g(166mmol)の3−ブロモベンゾニトリルを80mLの乾燥塩化メチレンに溶解した溶液を、約45分間かけて滴下した後、室温で67時間撹拌した。得られた反応溶液に炭酸水素ナトリウム溶液を加えて、中和した後、ろ過した。得られたろ物を多量のメタノールで洗浄して、16.88gの白色固体の2,4,6−トリス(3−ブロモフェニル)−1,3,5−トリアジンを得た。
6.61g(12mmol)の2,4,6−トリス(3−ブロモフェニル)−1,3,5−トリアジンと1.84g(12mmol)の3−メトキシフェニルボロン酸とを250mLのトルエンにアルゴンをバブリングしながら溶解した。その後、50mLのエタノール、及び0.223g(36mmol)の炭酸ナトリウムを溶解した20mLの水溶液を順に加えた。アルゴンを20分間バブリングした後、0.223g(0.6mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを加え、6時間加熱還流した。次に、ろ過助剤(セライト、関東化学株式会社製)を用いてろ過して不溶物を除去した後、有機層を分離し、減圧下、溶媒を留去した。残留物を水洗した後、乾燥し、溶媒を留去して白色の固体を得た。溶離液として、トルエン/ヘキサン(1/1(体積比))混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、2.99gの2,4−ビス(3−ブロモフェニル)−6−[3−(3−メトキシフェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを得た。
3.48g(6mmol)の2,4−ビス(3−ブロモフェニル)−6−[3−(3−メトキシフェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンと3.43g(15mmol)のビス(ネオペンチルグリコラト)ジボロンを200mLのトルエンに、アルゴンをバブリングしながら溶解した後、3.57g(36mmol)の酢酸カリウム及び0.30g(0.36mmol)のPdCl2(dppf)・CHCl2[dppfは、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンを表す。]を順に加えた。4時間加熱還流した後、室温まで冷却し、塩化メチレンで希釈した。有機相を単離した後、水洗し、乾燥し、溶媒を留去して黒色の固体を得た。溶離液として、トルエンを用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、2.78gの白色固体の2,4−ビス[3−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)フェニル]−6−[3−(3−メトキシフェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを得た。
2.5g(7.8mmol)の3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール、18.6g(62.6mmol)の1−ブロモ−4−ヨード−2−メチルベンゼン、0.249g(3.9mmol)の銅粉末、及び4.33g(31.3mmol)の炭酸カリウムを混合し、アルゴン気流下で190℃まで徐々に加熱し、190℃で8時間撹拌した後、200℃で6時間撹拌した。室温まで冷却した後、塩化メチレンを加え、ろ過した。ろ液を水洗し、乾燥し、溶媒を留去して、18.6gの緑色液体を得た。溶離液として、塩化メチレン/ヘキサン(1/3(体積比))混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、2.98gの淡黄色固体の9−(4−ブロモ−3−メチルフェニル)−3,6−ジフェニル−9H−カルバゾールを得た。
2.69g(5.5mmol)の9−(4−ブロモ−3−メチルフェニル)−3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール、及び1.60g(2.5mmol)の2,4−ビス[3−(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン−2−イル)フェニル]−6−[3−(3−メトキシフェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを、30mLのトルエンと6mLのエタノールの混合溶媒に、アルゴンをバブリングしながら溶解した。そこへ、1.59g(15mmol)の炭酸ナトリウムを溶解した8mLの水溶液及び0.055g(0.15mmol)のテトラキストリフェニルホスフィンパラジウムを順に、アルゴンをバブリングしながら加えた。10時間加熱還流した後、室温まで冷却し、塩化メチレンで抽出した。単離した有機相を水洗し、乾燥し、溶媒を留去して、3.62gの黄色固体を得た。溶離液として、トルエン/ヘキサン(1/1(体積比))混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、1.04gの淡黄色固体の2,4−ビス[3−(2−メチル−4−(3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)フェニル]−6−[3−(3−メトキシフェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(以下、トリアジン誘導体1という。下記構造式(I))を得た。
得られたトリアジン誘導体1の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図1に示した。
得られたトリアジン誘導体1の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図1に示した。
(実施例2)
<トリアジン誘導体2の合成>
0.81g(0.66mmol)のトリアジン誘導体1を12mLの塩化メチレンに溶解し、8mLの三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液(1mol/L)を−10℃で滴下し、室温で6時間撹拌した。得られた反応混合物を水洗した後、乾燥し、溶媒を留去して、オレンジ色の固体を得た。溶離液として、塩化メチレン/ヘキサン(4/1(体積比))混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、0.7gの淡黄色固体の2,4−ビス[3−(2−メチル−4−(3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)フェニル]−6−[3−(3−ヒドロキシフェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを得た。
<トリアジン誘導体2の合成>
0.81g(0.66mmol)のトリアジン誘導体1を12mLの塩化メチレンに溶解し、8mLの三臭化ホウ素の塩化メチレン溶液(1mol/L)を−10℃で滴下し、室温で6時間撹拌した。得られた反応混合物を水洗した後、乾燥し、溶媒を留去して、オレンジ色の固体を得た。溶離液として、塩化メチレン/ヘキサン(4/1(体積比))混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、0.7gの淡黄色固体の2,4−ビス[3−(2−メチル−4−(3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)フェニル]−6−[3−(3−ヒドロキシフェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを得た。
0.7g(0.58mmol)の2,4−ビス[3−(2−メチル−4−(3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)フェニル]−6−[3−(3−ヒドロキシフェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジン、1.89g(5.8mmol)の1,12−ジブロモドデカン、及び炭酸カリウム0.119g(0.86mmol)を20mLのメチルエチルトンに加え、6時間加熱還流した。室温まで冷却した後、塩化メチレンで希釈し、ろ過した。ろ液を水洗した後、乾燥し、溶媒を留去して、2.43gの黄色の液体を得た。溶離液として、塩化メチレン/ヘキサン(1/1(体積比))混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、0.52gの淡黄色固体の2,4−ビス[3−(2−メチル−4−(3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)フェニル]−6−[3−(3−(12−ブロモドデシルオキシ)フェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを得た。
0.061g(0.53mmol)のチオ酢酸カリウムを10mLの脱水メタノールにアルゴン気流下で溶解し、この溶液に、0.52gの2,4−ビス[3−(2−メチル−4−(3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)フェニル]−6−[3−(3−(12−ブロモドデシルオキシ)フェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを10mLの脱水テトラヒドロフランに溶解した溶液を、アルゴン気流下で加えた。4時間加熱還流した後、室温まで冷却し、塩化メチレンで希釈して、ろ過した。ろ液を水洗した後、乾燥し、溶媒を留去して、0.61gの淡黄色固体を得た。溶離液として、塩化メチレン/ヘキサン(3/2(体積比))混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、0.46gの淡黄色固体の2,4−ビス[3−(2−メチル−4−(3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)フェニル]−6−[3−(3−(12−(S−メチルカルボニルチオ)ドデシルオキシ)フェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを得た。
0.46g(0.32mmol)の2,4−ビス[3−(2−メチル−4−(3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)フェニル]−6−[3−(3−(12−(S−メチルカルボニルチオ)ドデシルオキシ)フェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを10mLのテトラヒドロフランと3mLのエタノールの混合溶媒に溶解し、0.1mLの50質量%NaOH水溶液を加え、室温で2時間撹拌した。得られた反応溶液を水に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。単離した有機相を水洗した後、乾燥し、溶媒を留去して、0.3gの薄茶色の固体を得た。溶離液として、塩化メチレン/ヘキサン(1/1(体積比))混合溶媒を用いて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、0.28gの淡黄色固体の2,4−ビス[3−(2−メチル−4−(3,6−ジフェニル−9H−カルバゾール−9−イル)フェニル)フェニル]−6−[3−(3−(12−メルカプトドデシルオキシ)フェニル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(以下、トリアジン誘導体2という。下記構造式(II))を得た。
得られたトリアジン誘導体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図2に示した。
得られたトリアジン誘導体の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図2に示した。
(実施例3)
アルゴンをバブリングしながら0.5mLのピリジンに、国際公開WO2010/015824号パンフレットの実施例4及び5に記載の方法と同様な方法で製造した0.5mLの半導体ナノ結晶〔InP(コア)/ZnS(シェル)/ZnO(シェル)、キャッピング剤(界面活性剤):10−ウンデシレン酸、平均一次粒径3.8nm〕のトルエン溶液(濃度:10mg/mL)を加え、60℃で3時間加熱した後、室温に戻しながらアルゴン気流下でピリジンとトルエンを除去した。得られた固体凝集物に、実施例2で得られた0.02gのトリアジン誘導体2を混合溶媒(3mLの脱水クロロホルム、1mLの脱水トルエン、及び1mLの乾燥アセトニトリルからなる混合溶媒)に溶解した溶液を、アルゴンをバブリングしながら加えた。アルゴン雰囲気下で、24時間室温で撹拌した後、アルゴン気流下で溶媒を除去した。得られた固体凝集物に10mLの脱水アセトンを加え、超音波分散した後、分離機にかけた。沈降物を単離し、10mLの乾燥テトラヒドロフランを加え、前記と同様に超音波分散と遠心分離を2度繰り返した後、沈降物を単離し、アルゴン気流下で風乾して、半導体ナノ結晶にトリアジン誘導体2が配位結合又は付着してなる半導体ナノ粒子(平均一次粒径3.8nm)を得た。
アルゴンをバブリングしながら0.5mLのピリジンに、国際公開WO2010/015824号パンフレットの実施例4及び5に記載の方法と同様な方法で製造した0.5mLの半導体ナノ結晶〔InP(コア)/ZnS(シェル)/ZnO(シェル)、キャッピング剤(界面活性剤):10−ウンデシレン酸、平均一次粒径3.8nm〕のトルエン溶液(濃度:10mg/mL)を加え、60℃で3時間加熱した後、室温に戻しながらアルゴン気流下でピリジンとトルエンを除去した。得られた固体凝集物に、実施例2で得られた0.02gのトリアジン誘導体2を混合溶媒(3mLの脱水クロロホルム、1mLの脱水トルエン、及び1mLの乾燥アセトニトリルからなる混合溶媒)に溶解した溶液を、アルゴンをバブリングしながら加えた。アルゴン雰囲気下で、24時間室温で撹拌した後、アルゴン気流下で溶媒を除去した。得られた固体凝集物に10mLの脱水アセトンを加え、超音波分散した後、分離機にかけた。沈降物を単離し、10mLの乾燥テトラヒドロフランを加え、前記と同様に超音波分散と遠心分離を2度繰り返した後、沈降物を単離し、アルゴン気流下で風乾して、半導体ナノ結晶にトリアジン誘導体2が配位結合又は付着してなる半導体ナノ粒子(平均一次粒径3.8nm)を得た。
得られた半導体ナノ粒子のトルエン溶液のフォトルミネッセンス(PL)スペクトル(365nmの励起光)を図3に示した。
また、国際公開WO2010/015824号パンフレットの実施例4及び5に記載の方法と同様な方法で製造した半導体ナノ結晶のトルエン溶液(365nmの励起光)を図4に示した。
また、トリアジン誘導体2のトルエン溶液のPLスペクトル(350nmの励起光)を図5に示した。
トリアジン誘導体2が配位結合又は付着してなる半導体ナノ粒子では、365nmの励起光によるトリアジン誘導体2からの発光はほとんど観察されず、半導体ナノ結晶からの、ピーク波長が約620nmの発光が観察され、トリアジン誘導体から半導体ナノ結晶へのフェルスター型のエネルギー移動が起きていることが示唆された。
また、国際公開WO2010/015824号パンフレットの実施例4及び5に記載の方法と同様な方法で製造した半導体ナノ結晶のトルエン溶液(365nmの励起光)を図4に示した。
また、トリアジン誘導体2のトルエン溶液のPLスペクトル(350nmの励起光)を図5に示した。
トリアジン誘導体2が配位結合又は付着してなる半導体ナノ粒子では、365nmの励起光によるトリアジン誘導体2からの発光はほとんど観察されず、半導体ナノ結晶からの、ピーク波長が約620nmの発光が観察され、トリアジン誘導体から半導体ナノ結晶へのフェルスター型のエネルギー移動が起きていることが示唆された。
本発明の態様は、例えば、以下の通りである。
<1> 下記一般式(1)で表されることを特徴とするトリアジン誘導体である。
ただし、前記一般式(1)中、Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、水素原子、ベンゼン環と共同で環を形成してもよい置換又は無置換のアリール基、及び置換又は無置換の複素環基のいずれかを表す。R1〜R12は、それぞれ独立に、水素原子、及び置換又は無置換のアルキル基のいずれかを表す。Qは、水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、及び下記一般式(2)で表される基のいずれかを表す。
ただし、前記一般式(2)中、Xは、メチレン基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、カルボニル基、酸素原子、及び硫黄原子のいずれかを表す。Yは、置換又は無置換のアルキレン基を表す。Zは、カルボキシル基、ヒドロキシル基、及びチオール基のいずれかを表す。
<2> 前記<1>に記載のトリアジン誘導体が半導体ナノ結晶に配位結合、及び付着の少なくともいずれかをしてなることを特徴とする半導体ナノ粒子である。
<1> 下記一般式(1)で表されることを特徴とするトリアジン誘導体である。
<2> 前記<1>に記載のトリアジン誘導体が半導体ナノ結晶に配位結合、及び付着の少なくともいずれかをしてなることを特徴とする半導体ナノ粒子である。
Claims (2)
- 下記一般式(1)で表されることを特徴とするトリアジン誘導体。
- 請求項1に記載のトリアジン誘導体が半導体ナノ結晶に配位結合、及び付着の少なくともいずれかをしてなることを特徴とする半導体ナノ粒子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013051978A JP2014177418A (ja) | 2013-03-14 | 2013-03-14 | トリアジン誘導体、及び半導体ナノ粒子 |
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Publications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016141633A (ja) * | 2015-01-30 | 2016-08-08 | 東ソー株式会社 | トリアジン化合物、その製造方法、及びそれを用いた有機電界発光素子 |
WO2020105360A1 (ja) * | 2018-11-19 | 2020-05-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 光センサ及び光検出システム |
WO2022091277A1 (ja) * | 2020-10-29 | 2022-05-05 | シャープ株式会社 | 発光素子および発光装置 |
-
2013
- 2013-03-14 JP JP2013051978A patent/JP2014177418A/ja active Pending
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JP7432880B2 (ja) | 2018-11-19 | 2024-02-19 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 光センサ及び光検出システム |
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