JP2014177282A - 炭酸飲料入り包装体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の解決しようとする課題は、より少ないヘッドスペースで高炭酸ガス濃度の充填が可能な炭酸飲料入り包装体の製造方法を提案するものである。
【解決手段】ガスバリア性を有する包装袋の充填用開口部3から飲料を充填した後に、ガス充填用ノズル挿入部7を残して充填用開口部を熱シールしてトップシール部4を形成し、ガス充填用ノズル挿入部の下にあって包装袋の側部から中央部に達する先端上部が鋭角状である刀状のシール部8を形成し、刀状シール部と、トップシール部とによって挟まれた横長の気体封入経路9を形成し、ガス充填用ノズルから気体封入経路を経由してゲージ圧力が98KPa以上167KPa以下の炭酸ガスを包装袋内に圧入し、ガス充填用ノズル挿入部を熱シールすることによって、包装袋に飲料と大気圧以上の炭酸ガスを封入することを特徴とする炭酸飲料入り包装体の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、軟包装袋に炭酸飲料を収納した炭酸飲料入り包装体の製造方法に関する。
軟包装材料を袋状に加工したパウチに、内容物を収納した後、容器内の空気を窒素ガスなどの不活性ガスで置換して、内容物の酸化を防止する方法が、古くから行われている。単に内容物の酸化を防止する目的であれば、容器内の圧力を外部よりも高くする必要はないので、比較的簡単な設備で充填包装を行うことができる。
一方、炭酸入り飲料の包装形態としては、金属缶やPETボトルなどが一般的であり、軟包装袋を用いた例は少ない。これは、炭酸ガスバリア性の高い軟包装材料の設計上の問題もさることながら、適切な充填方法がなかったことにもよる。
本出願人の出願になる特許文献1に記載された軟包装容器に詰められた炭酸入り飲料の製造方法は、口部付軟包装容器の口部から1本の充填兼用ノズルより内部のエアーを吸引除去した後、予め調合・殺菌された所定量のゼリーあるいは飲料を高温で充填し、次いでヘッドスペースに炭酸ガスを吹き込み、大気圧において口部の洗浄とキャッピングを行い、保存工程において炭酸ガスをゼリーあるいは飲料に溶解せしめるものである。
特許文献1に記載された方法によれば、内容物に予め炭酸ガスを溶解せしめる前処理工程が不要であり、簡単な装置で炭酸入り飲料の軟包装体を製造することができる。
特許第4222255号公報
特許文献1に記載された方法によれば、比較的簡単な設備で、炭酸入り飲料の軟包装体が得られるが、大気圧状態において、ヘッドスペースの空気を炭酸ガスに置換するものであるため、飲料中の炭酸ガス濃度を高くすることは難しく、また必要な炭酸ガスを溶解せしめるためには、内容物の30〜100%にも及ぶヘッドスペースが必要であり、包装袋の無駄が多かった。
本発明の解決しようとする課題は、より少ないヘッドスペースで高炭酸ガス濃度の充填が可能な炭酸飲料入り包装体の製造方法を提案するものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、ガスバリア性を有する基材層と熱シール可能なシーラント層とを少なくとも有する積層体の、シーラント層同士を対向させ、周縁を熱シールしてなる包装袋に、炭酸飲料を封入した包装体の製造方法であって、包装袋上部の充填用開口部から飲料を充填した後に、包装袋上部側端部の炭酸ガス充填用ノズル挿入部を残して前記充填用開口部を熱シールしてトップシール部を形成し、前記炭酸ガス充填用ノズル挿入部の下にあって包装袋の側部から中央部に達する先端上部が鋭角状である刀状のシール部を形成し、該刀状シール部と、前記トップシール部とによって挟まれた横長の気体封入経路を形成し、前記炭酸ガス充填用ノズル挿入部から前記気体封入経路を経由してゲージ圧力が98KPa以上167KPa以下の炭酸ガスを包装袋内に圧入し、前記刀状シール部先端部分の包装袋の変形によって前記気体封入経路を閉鎖した後に、前記炭酸ガス充填用ノズル挿入部を熱シールすることによって、包装袋に飲料と大気圧以上の炭酸ガスを封入することを特徴とする炭酸飲料入り包装体の製造方法である。
本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法によれば、包装体のヘッドスペースに大気圧以上の圧力の炭酸ガスを安定して封入することができるので、より少ないヘッドスペースで十分な量の炭酸ガスを封入することができる。
また、請求項2に記載の発明は、前記包装袋に炭酸ガスを圧入する前に、包装袋内の空気を吸引除去することを特徴とする請求項1に記載の炭酸飲料入り包装体の製造方法である。
また、請求項3に記載の発明は、包装袋の形状が、スタンディングパウチ形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の炭酸飲料入り包装体の製造方法である。
本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法によれば、ガスバリア性を有する基材層と熱シール可能なシーラント層とを少なくとも有する積層体の、シーラント層同士を対向させ、周縁を熱シールしてなる包装袋に、飲料と大気圧以上の炭酸ガスを封入するので、封入した炭酸ガスが積層体を通して漏れ出すことがなく、長期間に亘って内部の圧力を保持することができる。
また本発明に係る方法によれば、包装袋上部開口部を炭酸ガス充填用ノズル挿入部を残して熱シールしたトップシール部と、トップシール部および炭酸ガス充填用ノズル挿入部の下にあって包装袋の側部から中央部に達する、先端上部が鋭角状である刀状のシール部とによって挟まれて形成された横長の気体封入経路を有し、この気体封入経路を経由して大気圧以上の炭酸ガスを封入する構造であるため、炭酸ガスの圧力によって包装袋が膨張するのに伴い、刀状のシール部の先端部分が丸く膨張し、その結果気体封入経路が折れ曲がって自動的に閉塞効果が得られる。このため炭酸ガス充填用ノズルを抜去しても包装袋内部の圧力は急激には減少せず、従って安定した気密シール作業が可能となる。
また、封入する炭酸ガスの圧力を98KPa以上167KPa以下としたことにより、十分な量の炭酸ガスが確保できると共に、圧力過多による破袋の問題が生じない。
請求項2に記載の発明のように、包装袋に炭酸ガスを圧入する前に、包装袋内の空気を吸引除去することにより、封入する炭酸ガス濃度が上がり、より炭酸ガス濃度の高い炭酸飲料が得られる。
本発明に係る包装体は、スタンディングパウチ形状とすることによって、十分な内容積を確保することができ、その効果をさらに発揮させることができる。
本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法によれば、大がかりな加圧チャンバー等の高価な設備を使用する必要がなく、簡単な設備で、内圧の安定した炭酸飲料入り包装体を製造することができる。
図1は、本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法によって製造された包装体の一実施態様を示した斜視図である。 図2は、本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法において、包装袋に飲料充填用ノズルを挿入した状態を示した説明図である。 図3は、飲料を充填後に、トップシール部を形成した状態を示した説明図である。 図4は、図3の状態から、次に刀状シール部を形成し、炭酸ガス充填用ノズル挿入部に炭酸ガス充填用ノズルを挿入した状態を示した説明図である。 図5は、図4に示した状態の包装袋に、炭酸ガスを封入した状態の一例を示した説明図である。 図6は、図5に示した状態の包装袋に、気密シール部を形成し、包装体とした状態を示した説明図である。 図7は、図6に示した包装体を低温で貯蔵し、炭酸ガスを飲料中に溶解せしめた状態を示した説明図である。 図8は、本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法に用いられる包装袋の他の実施態様を示した説明図である。 図9は、本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法に用いられる包装袋の他の実施態様を示した説明図である。
以下本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法によって製造された包装体(1)の一実施態様を示した斜視図である。
本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法は、ガスバリア性を有する基材層と熱シール可能なシーラント層とを少なくとも有する積層体の、シーラント層同士を対向させ、周縁を熱シールしてなる包装袋(2)に、炭酸飲料を封入した包装体の製造方法である。
図1に示された実施態様は、包装袋(2)の形状がスタンディングパウチ形状の場合である。図1に示された包装体(1)において積層体の周縁の熱シール部分は、サイドシール部(5)、船底型のボトムシール部(6)、トップシール部(4)、気密シール部(10)から成っている。
本発明に係る包装体に用いる包装袋(2)の形状については、これに限定されるものではなく、三方シール袋、合掌シール袋、ガセット袋等さまざまな形状の袋を用いることができる。
本発明に係る包装体に用いる積層体は、ガスバリア性を有する基材層とシーラント層を少なくとも有するものである。基材層は、基材フィルムとガスバリア層とからなる構成や、基材フィルムと中間層とガスバリア層からなる構成などが用いられる。
基材フィルムや中間層としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを主成分とするアクリル
系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、アセチル・ジセルロース、アセチル・トリセルロース等の繊維素系誘導体、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂からなる延伸または未延伸フィルムが使用できる。
基材フィルムとして最も好適に用いられるのは、印刷適性、後加工適性の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムや、ポリアミド樹脂(ナイロン6)の二軸延伸フィルムである。基材フィルムの厚さとしては、材質により、5〜35μm程度が適当である。
ガスバリア層としては、アルミニウム箔等の金属箔、アルミニウム蒸着フィルム、金属酸化物蒸着フィルム、窒化物、フッ化物等の単体または複合物を蒸着したフィルムが使用できる。金属酸化物としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化マグネシウム等が用いられる。
ガスバリア層に用いる蒸着フィルムの基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリエーテルスルフォン(PES)フィルム、ポリアリレートフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、環状シクロオレフィンを含むシクロオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等が用いられる。これらのフィルムは、一軸延伸、二軸延伸、または無延伸フィルムのいずれも使用できるが、機械的強度や寸法安定性を有するものが好ましい。
蒸着薄膜の形成方法は、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法等、公知の真空プロセスにより形成する。
アルミニウム箔を用いる場合の厚さとしては、6〜12μm程度が適当である。蒸着薄膜の場合は、5〜300nm程度である。
ガスバリア層としては、上記の他、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂をコートしたPETフィルム、延伸ナイロン(ONY)フィルム、延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムが使用できる。またポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂、合成高分子ポリビニルアルコール(PVOH)樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)系樹脂の各フィルムが使用できる。
シーラント層としては、基材層よりも溶融温度の低い熱可塑性樹脂が選択される。例としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、未延伸ポリエステル樹脂等が挙げられる。特にポリエチレン樹脂は、好適に用いられる。シーラント層の厚さとしては、30〜120μm程度が適当である。
これらの各層は、ラミネート樹脂や接着剤によって貼り合わされる。ラミネート樹脂としては、LDPE、MDPE、HDPE、LLDPEやこれらの混合物から選択される。ラミネート樹脂は、基材層との接着性を妨げない範囲で、スリップ剤、帯電防止剤、防曇剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。また炭酸カルシウム、シリカ、酸化チタン、タルク等の無機充填剤や顔料等を添加してもよい。
本発明に係る包装体(1)は、包装袋(2)の充填用開口部を熱シールしたトップシール部(4)と、トップシール部および炭酸ガス充填用ノズル挿入部(7)の下にあって包装袋の側部から中央部に達する、先端上部が鋭角状である刀状のシール部(8)とによって挟まれて形成された横長の気体封入経路(9)を有することを特徴としている。
本発明に係る包装体(1)は、大気圧以上の圧力の炭酸ガス(22)を封入することにより、包装袋(2)の収納部が丸く膨れるために、周縁の熱シール部には必然的にシワが入る。このシール部のシワ(12)の影響により、横長の気体封入経路(9)は折り曲げられて閉塞部(11)を生じる。
包装袋(2)に炭酸ガス(22)を封入する際には、炭酸ガス充填用ノズル(図示せず)を炭酸ガス充填用ノズル挿入部(7)に挿入して、炭酸ガスを圧入するが、封入が完了した時点で炭酸ガス充填用ノズルを抜去する際に、どうしても少量の炭酸ガスが漏れる。気体封入経路(9)に閉塞部(11)が存在することにより、炭酸ガスの漏れ量が少なくなり、内圧の安定した製品が得られるのである。
図2〜図7は、本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法について、工程に従って配列した説明図である。以下順を追って説明する。図2は、包装袋(2)の充填用開口部(3)に飲料充填用ノズル(14)を挿入した状態を示した説明図である。
図2〜図7に示した実施態様において、包装袋(2)としては、スタンディングパウチ形状の包装袋が用いられている。スタンディングパウチは、表裏面の2枚の積層体をシーラント層を対向させて配置し、底部にシーラント層を外側に向けて2つ折りにした底テープ(13)を挿入して船底型のボトムシール部(6)を形成し、さらに左右のサイドシール部(5)、(5)を形成したものであり、最上部は充填用開口部(3)として未シールの状態で供給される。包装袋(2)の形状をスタンディングパウチ形状とした場合には、包装袋が丸く膨らみ易いので、本発明の包装体には、最も適している。
次に充填用開口部(3)から飲料充填用ノズル(14)を挿入し、飲料を充填する。
図3は、飲料(21)を充填後に、トップシール部(4)を形成した状態を示した説明図である。トップシール部(4)は、包装袋上部側端部の炭酸ガス充填用ノズル挿入部(7)のみを残して充填用開口部(3)を熱シールすることによって形成される。
図4は、図3の状態から次に刀状シール部(8)を形成し、炭酸ガス充填用ノズル挿入部(7)に炭酸ガス充填用ノズル(15)を挿入した状態を示した説明図である。刀状シール部(8)は、炭酸ガス充填用ノズル挿入部(7)の下にあって包装袋の側部から中央部に達する先端上部が鋭角状のシール部である。トップシール部(4)と刀状シール部(8)とは、この逆の順序で形成してもよく、また同時に形成してもよい。同時に形成する方が、トップシール部(4)と刀状シール部(8)との間に形成される気体封入経路(9)の幅を厳密にコントロールすることができる。トップシール部(4)の形状については、上部を肉抜きしてL字型としても良い。
トップシール部(4)と刀状シール部(8)とによって挟まれた気体封入経路(9)の幅については、5mm程度であることが最も好ましい。幅が狭すぎると、炭酸ガスを圧入する際の抵抗が大きくなり、封入に時間がかかる。また幅が広すぎると、閉塞部(11)の気密性が悪くなる。
図5は、図4に示した状態の包装袋(2)に、炭酸ガス(22)を封入した状態を示した説明図である。炭酸ガス(22)を封入するには、炭酸ガス充填用ノズル挿入部(7)
に炭酸ガス充填用ノズル(15)を挿入し、外側からゴムパッド等で押さえて炭酸ガスがもれないようにした上で、炭酸ガス(22)を圧入する。炭酸ガスの圧力により、図5に模式的に示したように、包装袋(2)は、膨張する。この膨張によって刀状のシール部(8)の先端部では、刀の切っ先に相当する先端下部が斜めになっているために、この付近が丸く膨張し、トップシール部(4)にシワ(12)が生じる。このシワによって気体封入経路(9)が折り曲げられて、閉塞部(11)を生じるのである。
所定の圧力になるまで炭酸ガスを封入すると、気体封入経路(9)に閉塞部(11)が生じるので、炭酸ガス充填用ノズル(15)を抜去して、炭酸ガス充填用ノズル挿入部(7)を熱シールし、気密シール部(10)を形成する間に、急激に炭酸ガスが漏れ出すことはない。このため、内部圧力が安定した製品を得ることができる。
この時封入する炭酸ガスの圧力としては、ゲージ圧で98KPa以上167KPa以下の範囲であることが好ましい。98KPa未満では、十分な量の炭酸ガスを封入することができない。167KPaを超えるような圧力であると包装袋が圧力に耐えられず、破袋する恐れがある。
なお、炭酸ガスを封入する前に、一旦包装袋内の空気を吸い出し、その後に炭酸ガスを封入すると、炭酸ガスが空気で薄められることがなく、炭酸ガス濃度を高くすることができる。空気の吸い出しには、炭酸ガス充填用ノズル(15)を利用すると、効率的に実施できる。
図6は、図5に示した状態の包装袋(2)に、気密シール部(10)を形成して、包装体(1)とした状態を示した説明図である。図6の状態では、飲料(21)の温度が高いため、封入された炭酸ガス(22)が、飲料中に溶け込む量は少ないため、包装袋はぱんぱんに膨らんだ状態となっている。
図7は、図6に示した包装体(1)を低温で貯蔵し、炭酸ガス(22)を飲料(21)中に溶解せしめた状態を示した説明図である。炭酸ガスの溶解度は、温度が下がるにつれて上昇するので、ヘッドスペースに封入された炭酸ガスは、飲料中に溶け込み、炭酸飲料が出来上がる。これに伴ってヘッドスペースの圧力は下がり、またヘッドスペースの容積も減少し、包装袋(1)の膨らみは、緩和される。
図8は、本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法に用いられる包装袋(2)の他の実施態様を示した説明図である。図8に示した実施態様においては、トップシール部(4)に抜き部分が形成され、L字型になっている。また刀状のシール部(8)が反対側の側辺からも形成されて左右対称に設けられている。こうすることにより、収納部の形状を左右対称形に近い形状とすることができるので、炭酸ガスを封入した後の包装体の形状も左右対称形に近いものとなり、外観的に優れたものとなる。
なお、刀状のシール部(8)を左右対称に配置した場合であっても、シール部のシワ(12)に起因して、気体封入経路(9)が閉塞して、閉塞部(11)を生じる機構には、何ら影響することはない。このように、トップシール部(4)の形状や、刀状のシール部(8)の形状については、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、任意になし得る。
図9は、本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法に用いられる包装袋(2)の他の実施態様を示した説明図である。図9に示した実施態様においては、図8に示した実施態様における特徴に加えて、肩の部分に口栓(16)が取り付けられている。このように口栓(16)が存在することにより、飲用する時の使い勝手が良くなる。
なお、口栓(16)は、包装袋(2)を製袋する段階で取り付けておくのが一般的である。
以下実施例に基づき、本発明に係る炭酸飲料入り包装体の製造方法について具体的に説明する。
次の層構成からなる積層体を用いて、図2に示した形状のスタンディングパウチを作成した。
積層体の層構成:25μmPETフィルム/酸化珪素蒸着/印刷/PE(ポリエチレン)/シーラント
包装袋の寸法:高さ150mm/幅100mm、内容積200ml
この包装袋に80℃に加熱したオレンジジュースを150ml充填し、充填用開口部に図3に示したようなトップシール部を形成し、次いで図4に示した形状の刀状のシール部を形成した。炭酸ガス充填用ノズル挿入部の寸法は、幅15mm、深さ30mmとした。気体封入経路の幅は、5mm、長さは50mmとした。
炭酸ガス充填用ノズル挿入部に挿入した炭酸ガス充填用ノズルから内部の空気を吸引除去した後、炭酸ガスを圧入し、包装袋の内部の圧力が167kPaとなるようにした。包装袋の膨張により気体封入経路が折れ曲がり、自動的に閉塞したため、炭酸ガス充填用ノズルを抜去しても包装袋本体内のガスは漏れなかった。
炭酸ガス充填用ノズル挿入部に気密シール部を形成して、目的とする包装体を得た。この包装体を、10℃の温度で7日間保存すると、包装袋内にオレンジ炭酸飲料が出来ていた。包装体を80℃の雰囲気中で7日間保存しても包装体が炭酸ガスの圧力によって破袋することはなかった。
<比較例1>
炭酸ガスの充填圧力を176KPaとした以外は、実施例1と同様にして包装体を作製した。この包装体は、10℃での保存期間中には問題は発生しなかったが、80℃保存期間中に炭酸ガスの圧力によって破袋したサンプルがあった。
<比較例2>
炭酸ガスの充填圧力を90KPaとした以外は、実施例1と同様にして包装体を作製した。この包装体中の炭酸飲料は、炭酸が不足しており、ただのオレンジジュースと大差のないものであった。
1・・・包装体
2・・・包装袋
3・・・充填用開口部
4・・・トップシール部
5・・・サイドシール部
6・・・ボトムシール部
7・・・炭酸ガス充填用ノズル挿入部
8・・・刀状のシール部
9・・・気体封入経路
10・・・気密シール部
11・・・閉塞部
12・・・シール部のシワ
13・・・底テープ
14・・・飲料充填用ノズル
15・・・炭酸ガス充填用ノズル
21・・・飲料
22・・・炭酸ガス

Claims (3)

  1. ガスバリア性を有する基材層と熱シール可能なシーラント層とを少なくとも有する積層体の、シーラント層同士を対向させ、周縁を熱シールしてなる包装袋に、炭酸飲料を封入した包装体の製造方法であって、
    包装袋上部の充填用開口部から飲料を充填した後に、包装袋上部側端部の炭酸ガス充填用ノズル挿入部を残して前記充填用開口部を熱シールしてトップシール部を形成し、前記炭酸ガス充填用ノズル挿入部の下にあって包装袋の側部から中央部に達する先端上部が鋭角状である刀状のシール部を形成し、該刀状シール部と、前記トップシール部とによって挟まれた横長の気体封入経路を形成し、
    前記炭酸ガス充填用ノズル挿入部から前記気体封入経路を経由してゲージ圧力が98KPa以上167KPa以下の炭酸ガスを包装袋内に圧入し、前記刀状シール部先端部分の包装袋の変形によって前記気体封入経路を閉鎖した後に、前記炭酸ガス充填用ノズル挿入部を熱シールすることによって、包装袋に飲料と大気圧以上の炭酸ガスを封入することを特徴とする炭酸飲料入り包装体の製造方法。
  2. 前記包装袋に炭酸ガスを圧入する前に、包装袋内の空気を吸引除去することを特徴とする請求項1に記載の炭酸飲料入り包装体の製造方法。
  3. 包装袋の形状が、スタンディングパウチ形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の炭酸飲料入り包装体の製造方法。
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