JP2014176379A - アッセイを行うための組成物および方法 - Google Patents

アッセイを行うための組成物および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014176379A
JP2014176379A JP2014033380A JP2014033380A JP2014176379A JP 2014176379 A JP2014176379 A JP 2014176379A JP 2014033380 A JP2014033380 A JP 2014033380A JP 2014033380 A JP2014033380 A JP 2014033380A JP 2014176379 A JP2014176379 A JP 2014176379A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enzyme
fluorophore
potential
group
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014033380A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6609399B2 (ja
Inventor
I Recht Michael
マイケル・アイ・レヒト
Kiesel Peter
ピーター・キーゼル
Martini Joerg
ヨルグ・マルティーニ
E Torres Francisco
フランシスコ・イー・トレス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Palo Alto Research Center Inc
Original Assignee
Palo Alto Research Center Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Palo Alto Research Center Inc filed Critical Palo Alto Research Center Inc
Publication of JP2014176379A publication Critical patent/JP2014176379A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6609399B2 publication Critical patent/JP6609399B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/64Fluorescence; Phosphorescence
    • G01N21/6486Measuring fluorescence of biological material, e.g. DNA, RNA, cells
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/58Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving labelled substances
    • G01N33/582Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving labelled substances with fluorescent label
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2333/00Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
    • G01N2333/90Enzymes; Proenzymes
    • G01N2333/902Oxidoreductases (1.)
    • G01N2333/90209Oxidoreductases (1.) acting on NADH or NADPH (1.6), e.g. those with a heme protein as acceptor (1.6.2) (general), Cytochrome-b5 reductase (1.6.2.2) or NADPH-cytochrome P450 reductase (1.6.2.4)

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Abstract

【課題】アッセイで使用するための組成物を提供する。さらに、検体の存在および/または濃度を測定する方法、および少なくとも2種類の酵素の相対的な活性を測定する方法を提供する。
【解決手段】組成物は、少なくとも1つの酵素反応性消光基および接合基を含む少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアと、接合基によって潜在的なフルオロフォアに接続可能な担持部とを含む。
【選択図】なし

Description

本開示は、組成物、例えば、担持部に連結した潜在的なフルオロフォア、およびアッセイを行う方法に関する。
アッセイは、一般的に、標的物(検体)の存在、量または機能活性を定性的に評価するか、または定量的に測定するために用いられる。検体は、種々のアッセイにおいて、薬物、生化学物質、または生体細胞であってもよい。一例として、特定の医学的状態は、体液(例えば、尿、唾液または血液)中の標的物の存在をスクリーニングするため、または、標的物の量を測定するためにアッセイを利用してもよい。
例えば、フェニルケトン尿症(PKU)は、アミノ酸フェニルアラニンを代謝することができないことを特徴とする遺伝子状態である。その結果、この状態を示す個人は、フェニルアラニンの取り込みを制御しなければならず、ある場合には、血液試験(アッセイ)を使用し、血清中のフェニルアラニン(検体)の量を監視しなければならない。同様に、血清フェニルアラニン濃度を使用し、PKUをスクリーニングしてもよく、またはPKUを診断してもよい。
血清中のフェニルアラニン量を実験的に定量する方法としては、比色シグナルまたは蛍光シグナルを含む種々の酵素アッセイが挙げられる。例えば、潜在的なフルオロフォアは、ユーザーが指定する化学反応によってあらわれるような強い蛍光を有する化合物である。トリメチルロック機構を用い、蛍光を覆い隠すか、または消光する潜在的なフルオロフォアを用い、ジアホラーゼによって活性化されトリメチルロックによって消光する潜在的なフルオロフォアに対し、フェニルアラニンデヒドロゲナーゼ反応をカップリングすることによって、フェニルアラニンの量を検出することができる。サンプルの蛍光強度は、存在するフェニルアラニンの量に実質的に正比例するだろう。この技術は、広いダイナミックレンジを与えることができるものの、信号雑音比を向上させるためのいくつかの血液サンプル処理工程(例えば、全血から血清を単離し、血清を徐タンパクする工程)を必要とする。
上述の処理工程は、家庭で検査するデバイスに適用するには理想的とはいえない装置および技術を必要とする。しかし、血中フェニルアラニン量をもっと頻繁に簡便に監視することができ得るため、家庭でのフェニルアラニン検査デバイスが望ましい。
そのため、全血を検査することができ、ダイナミックレンジが広く、信号雑音比が高い測定シグナルを供給することができる、家庭でのフェニルアラニン検査デバイスが必要である。したがって、このような家庭でのデバイスに有用であり得るアッセイ、このアッセイで使用するための組成物、サンプル(例えば、全血)中の検体(例えばフェニルアラニン)の濃度を測定する方法が必要である。さらに一般的に、サンプル中の検体を検出および/または測定する組成物および方法が必要である。
本開示は、種々の実施形態では、アッセイに使用するための組成物に関する。この組成物は、種々の例示的な実施形態では、少なくとも1つの酵素反応性消光基および少なくとも1つの接合基を含む、少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアと、潜在的なフルオロフォアに(例えば、少なくとも1つの接合基によって)接続可能な担持部とを含んでいてもよい。
本開示のさらなる実施形態は、サンプル中の検体の濃度および/または存在を測定する方法に関する。種々の例示的な実施形態では、この方法は、以下の工程から選択される1つ以上の工程を含む。
a.
i.少なくとも1つの酵素反応性消光基および少なくとも1つの接合基を含む、少なくとも1つの酵素反応性の潜在的なフルオロフォア、および
ii.少なくとも1つの接合基によって潜在的なフルオロフォアに接続可能な担持部を含むフルオロフォア組成物を与えること;
b.分析対象の試験サンプルおよび分析対象の参照サンプルを与えること;
c.試験サンプルと潜在的なフルオロフォア組成物とを接触させ、ここで、少なくとも1つの第1の消光しない酵素は、潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出させることが可能であり、少なくとも1つの第2の酵素は、検体と反応することが可能であること;
d.参照サンプルと、潜在的なフルオロフォア組成物および少なくとも1つの第1の消光しない酵素とを接触させること;
e.試験サンプルの蛍光シグナルおよび参照サンプルの蛍光シグナルを測定すること;および
f.試験サンプルの蛍光シグナルと、参照サンプルの蛍光シグナルとを比較すること。
本開示のさらなる実施形態は、検体を含む試験サンプル中、酵素の活性および/または存在を測定する方法に関する。種々の例示的な実施形態では、この方法は、以下の工程から選択される1つ以上の工程を含む。
a.
i.少なくとも1つの酵素反応性消光基および少なくとも1つの接合基を含む、少なくとも1つの酵素反応性の潜在的なフルオロフォア、および
ii.少なくとも1つの接合基によって潜在的なフルオロフォアに接続可能な担持部を含むフルオロフォア組成物を与えること;
b.分析対象の試験サンプルおよび分析対象の参照サンプルを与え、ここで、参照サンプルは、既知の量の検体を含んでいること;
c.試験サンプルと潜在的なフルオロフォア組成物とを接触させ、ここで、少なくとも1つの第1の消光しない酵素は、潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出させることが可能であり、少なくとも1つの第2の酵素は、検体と反応することが可能であること;
d.参照サンプルと、潜在的なフルオロフォア組成物および少なくとも1つの第1の消光しない酵素とを接触させること;
e.試験サンプルの蛍光シグナルおよび参照サンプルの蛍光シグナルを測定すること;および
f.試験サンプルの蛍光シグナルと、参照サンプルの蛍光シグナルとを比較すること。
本開示のさらなる例示的な実施形態は、サンプル中の少なくとも2種類の酵素の活性を測定する方法(例えば、多重アッセイ)に関する。種々の実施形態では、この方法は、以下の工程から選択される1つ以上の工程を含む。
a.
i.少なくとも1つの第1の酵素反応性消光基および少なくとも1つの接合基を含む、少なくとも1つの第1の酵素反応性の潜在的なフルオロフォア、および
ii.少なくとも1つの接合基によって少なくとも1つの第1の潜在的なフルオロフォアに接続可能な少なくとも1つの担持部を含む第1のフルオロフォア組成物を与えること;
b.
i.少なくとも1つの第2の酵素反応性消光基および少なくとも1つの接合基を含み、前記第1のフルオロフォア組成物中で、前記第1の酵素反応性の潜在的なフルオロフォアとは異なる、少なくとも1つの第2の酵素反応性の潜在的なフルオロフォア、および
ii.少なくとも1つの接合基によって少なくとも1つの第1の潜在的なフルオロフォアに接続可能な、少なくとも1つの担持部を含む、第2のフルオロフォア組成物を与えること;
c.分析対象の試験サンプルおよび分析対象の参照サンプルを与えること;
d.試験サンプルと、第1の潜在的なフルオロフォア組成物および第2の潜在的なフルオロフォア組成物とを接触させ、ここで、少なくとも1つの第1の消光しない酵素は、第1の潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出させることが可能であり、少なくとも1つの第2の消光しない酵素は、第2の潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出させることが可能であること;
e.参照サンプルと、第1の潜在的なフルオロフォア組成物および第2の潜在的なフルオロフォア組成物とを接触させること;
f.試験サンプルの蛍光シグナルおよび参照サンプルの蛍光シグナルを測定すること;および
g.試験サンプルの蛍光シグナルと、参照サンプルの蛍光シグナルとを比較すること。
本開示のなおさらなる例示的な実施形態は、組成物を含むキットに関し、この組成物は、少なくとも1つの酵素反応性消光基および少なくとも1つの接合基を含む、少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアと、少なくとも1つの接合基によって少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアに接続可能な少なくとも1つの担持部とを含む。
さらなる目的および利点は、一部には後に続く記載内容に記載され、一部には、記載内容から明らかであるか、または、本開示の種々の実施形態の実施によって学習されるだろう。
上の一般的な記載および以下の詳細な記載は、両方とも例示であり、単なる説明であり、特許請求の範囲で請求されるような本発明を制限するものではないことを理解すべきである。
添付の図面は、本明細書の一部に組み込まれ、一部を構成するが、本記載とともに本開示のいくつかの例示的な実施形態を示し、本開示の原理を説明するのに役立つ。
図1は、特定のデヒドロゲナーゼを有する検体を検出するための接続アッセイの例示的な模式図である。 図2は、検体を検出するための直接的なアッセイの例示的な模式図である。 図3Aは、トリメチルロック反応によってあらわれる潜在的な蛍光化合物を示す例示的な反応模式図である。 図3Bは、トリメチルロック反応によってあらわれ、ビオチン−ストレプトアビジン連結部を用いて微小球に接続する潜在的な蛍光化合物を示す例示的な反応模式図である。 図4は、二重のトリメチルロック反応によってあらわされる潜在的な蛍光化合物を示す例示的な反応模式図である。 図5は、一般的なデヒドロゲナーゼ差分アッセイのための工程を示すフローチャートである。 図6Aは、異なる発光特性を有するフルオロフォアを用いる、一般的な酵素多重差分アッセイのための工程を示すフローチャートである。 図6Bは、異なる発光特性および/または大きさを有する蛍光微小球を用いる、酵素多重差分アッセイのための工程を示すフローチャートである。 図7は、異なる発光特性を有するフルオロフォアを用いる、一般的な酵素多重差分スクリーニングアッセイのための工程を示すフローチャートである。
本開示は、アッセイに使用するための組成物に関する。このアッセイからの測定値を使用し、全血中のフェニルアラニンの量を検出することができる。
組成物は、少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアと、少なくとも1つの担持部とを含む。例示的な実施形態では、組成物は、酵素反応性基によって覆い隠されるか、または消光される酵素反応性の潜在的なフルオロフォアであり、潜在的なフルオロフォアは、担持部に連結している。酵素反応性消光基は、トリメチルロック機構によって放出されてもよく、酵素反応性の潜在的なフルオロフォアは、酵素反応によって放出されてもよく、または消光されなくてもよい。サンプルから得られた蛍光強度は、酵素活性の量に比例していてもよい。
少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアと少なくとも1つの担持部とを含む組成物を用いるアッセイは、広範囲のダイナミックレンジおよび高い信号雑音比を示していてもよいが、広範囲のダイナミックレンジおよび高い信号雑音比が必須ではないことを注記しておくべきである。
本明細書で使用する場合、「潜在的なフルオロフォア」という用語、およびその変形語は、指定された化学反応によってあらわれてもよい蛍光を示すことができる化学化合物を意味し、「消光する」、「消光した」という用語、およびその変形語は、本明細書で「消光基」と呼ばれる1つ以上の官能基による、フルオロフォアの一部、すべて、または実質的にすべての蛍光の抑制または覆い隠しを意味する。消光した状態で、潜在的なフルオロフォアは、蛍光を示さないか、または実質的に蛍光を示さないか、または、消光していない状態と比較して、蛍光の量が低下している。
消光基は、種々の化学手段または物理手段によって、潜在的なフルオロフォアを消光するか、または部分的に消光してもよい。消光基は、潜在的なフルオロフォアから変化および/または放出されたとき、共役した二重結合系を完成させてもよく、それによって蛍光を得ることができる。消光基は、種々の化学手段または物理手段によって、潜在的なフルオロフォアから変化および/または放出されてもよい。例えば、消光基は、所定の化学反応(例えば酵素反応および/または酵素カスケード)によって、潜在的なフルオロフォアから変化および/または放出されてもよい。
使用可能な潜在的なフルオロフォアの中で、特に、限定されないが、トリメチルロック機構によって放出可能な消光基によって消光されるフルオロフォア(トリメチルロックフルオロフォアs)、酵素によって活性化されたトリメチルロック機構によって消光されるフルオロフォア、例えば、ジアホラーゼによって活性化されたトリメチルロックフルオロフォアを挙げることができる。
酵素反応によってあらわれ、消光されないか、または解除される潜在的なフルオロフォア(本明細書で「酵素反応性の潜在的なフルオロフォア」と呼ばれる)は、消光しない酵素との反応時、または消光しない酵素が存在する状態で、潜在的なフルオロフォアから変化および/または放出されてもよい酵素反応性消光基を含む。酵素反応性消光基は、トリメチルロックであってもよい。得られたフルオロフォアは、活性なフルオロフォアであり、蛍光を示す。酵素反応性基の変化および/または放出は、例えば、未反応の消光基と、反応した消光基の相対的な熱力学的安定性に起因して、典型的には不可逆性であり、蛍光シグナルは、典型的には、任意のその後のアッセイ工程(例えば、収集、洗浄および測定)の間、維持される。
フルオロフォアは、特定の励起および発光の特性を有するように選択されてもよい。一例として、フルオロフォアは、フルオロセインおよびローダミンから選択されてもよい。フルオロフォアは、場合により、フルオロフォアのいずれかの側にアミン基を含んでいてもよい。
酵素反応性基は、消光しない酵素に対し、感受性および/または特異性を有する任意の部分であってもよい。酵素反応性消光基は、トリメチルロック機構を活性化してもよく、次いで、酵素反応性の潜在的なフルオロフォアから放出される。トリメチルロックは、密接した位置に3個のメチル基を含む官能基である。これら3個のメチル基の間の立体的な相互作用によって、ラクトン反応と脱離基の脱離が促進される。得られた環状ヒドロクマリン基は、熱力学的に望ましく、トリメチルロック機構は、フルオロフォア消光基として十分に適している。消光しない酵素をトリメチルロックと直接反応させ、酵素反応性の潜在的なフルオロフォアから酵素反応性基を開裂させてもよい。
トリメチルロックフルオロフォアの例は、化学式1、化学式2、化学式3によってあらわされる化合物、およびこれらの混合物から選択されてもよい。
Figure 2014176379
Figure 2014176379
Figure 2014176379
1個より多い酵素反応性消光基によって消光される潜在的なフルオロフォア(例えば、化合物3によってあらわされる化合物)は、例えば、蛍光強度の差を大きくするように選択されてもよい。化学式3において、酵素反応性の潜在的なフルオロフォアは、2個の酵素反応性基によって消光される。この化合物は、第1の酵素反応性基が放出されるとき、第1の強度レベルで蛍光を発し、第2の酵素反応性基が放出されるとき、もっと高い強度レベルで蛍光を発する。
1個より多い消光基が選択されてもよく、異なる消光基は、例えば、特定の酵素との反応によって変化および/または放出される能力、反応速度、反応条件などの異なる特性を有している。異なる消光基を有しているため、異なる特性を有する複数の潜在的なフルオロフォアが、多重アッセイで使用するために選択されてもよい。異なる消光基の場合、異なる解除する酵素および/または種々の反応条件を場合により使用してもよい。
潜在的なフルオロフォアは、少なくとも1つの連結基または接合基によって、担持部に接続してもよい。本明細書で使用する場合、「接続する」、「接続」との用語、およびその変形語は、一連の空間的な関係または所定の空間的な関係が保持されるか、または、一連の空間的な関係または所定の空間的な関係を意味し、「接続可能な」およびその変形語は、一連の空間的な関係または所定の空間的な関係を保持することができることを意味し、「連結基」、「リンカー」、「接合基」、「生物接続基」、およびその変形語は、相互に置き換え可能に使用されてもよく、それ自身によって、または相補的な基によって、潜在的なフルオロフォアと担持部との接続を生成することができる官能基または薬剤を意味する。
連結基は、ピロール−2,5−ジオン基を含む生物接続基であってもよい。
引き寄せられる相補的な官能基を有する接合部を選択することが望ましいだろう。連結基は、ビオチン基またはビオチンを含有する化合物から選択されてもよい。ビオチン基は、タンパク質であるストレプトアビジンに優先的に結合し、強力なタンパク質−リガンド相互作用を形成することが知られており、この相互作用は望ましいだろう。例えば、ビオチン連結基を含む潜在的なフルオロフォアは、ストレプトアビジンでコーティングされた担持部との接続を生成するだろう。
連結基は、ある重合度または重合価(n)を有するポリマーまたはオリゴマーを含んでいてもよく、重合度または重合価は、繰り返しモノマー単位の数を示す。重合価は、ポリマーリンカーまたはオリゴマーリンカーの長さを決定づけるだろう。ポリマーリンカーまたはオリゴマーリンカーは、酵素反応性基と担持部との適切な空間を与えることによって、酵素が、酵素反応性の潜在的なフルオロフォア上の酵素反応性消光基に結合することができるように、任意の適切な長さであってもよい。nが大きすぎる場合、ポリマーリンカーまたはオリゴマーリンカーは、長すぎ、破壊したり、または他の不安定性を生じたりする傾向があるだろう。また、ポリマーリンカーまたはオリゴマーリンカーが長すぎる場合、フルオロフォアは、望ましくない凝集物を形成することがある。ポリマーリンカーまたはオリゴマーリンカーが短すぎる場合、酵素が反応性基に近づくことが困難になるだろう。ポリマーリンカーまたはオリゴマーリンカーの長さは、酵素反応性基が酵素に近づくことができるように調節することができる。
したがって、nは、任意の正数である。一例として、nは、約200、例えば、約150まで、約100まで、約75まで、約50まで、約25まで、または約20まで、例えば、約1〜約100、約1〜約25、約1〜約20、約3〜約100、約4〜約100、約3〜約25、約4〜約25、または約4〜約20であってもよい。例えば、nは、約1〜約25、約3〜約20、または約4〜約100である。nが約4〜約100の範囲のPEGリンカーは、約16〜110Åの空間長さを生じるだろう。
ポリマーまたはオリゴマーは、水溶性、生体適合性および/または非反応性であってもよい。ポリマーまたはオリゴマーの生体適合性は、有利には、連結基と酵素との相互作用の可能性を低下させてもよいが、必須ではない。連結基は、PEGリンカーまたはデキストランを含んでいてもよい。連結基は、化学式4によってあらわされるPEGリンカーを含んでいてもよい。
Figure 2014176379
選択される少なくとも1つの接合基によって、安定性および/または酵素分解に対する耐性が向上してもよいが、必須ではない。
1種類より多い接合基が選択されてもよく、この場合、異なる接合基は、異なる特性を有する。例えば、異なる特性を有する複数の接合基が、多重アッセイで使用するために選択されてもよい。多重アレイを用いる場合、異なる潜在的なフルオロフォアを、同じ接合基によって1種類以上の担持部に接続してもよい。
担持部の例としては、微小球、マイクロビーズ、ビーズ、および本明細書に記載する化合物が接続することができる任意の他の担持部が挙げられる。本明細書で使用する場合、「微小球」、「マイクロビーズ」、「ビーズ」という用語、またこの用語の変形語は、本明細書で、任意の特定の担持部およびその改変体を示すために相互に置き換え可能に使用されてもよく、大きさが約0.1μm〜約1000μmの粒子を意味する。
担持部の特性を変えることによって、および/または特定の特性または一連の特性を有する担持部を選択することによって、アッセイにおいて感受性の範囲を大きくすることが可能であり得る。例えば、望ましい感受性によっては、もっと大きな直径または小さな直径を有する微小球が選択されてもよい。担持部の表面積が大きいと、大量のフルオロフォアが担持部に接続することができ、アッセイの操作範囲が大きくなると考えられる。このように、担持部(例えば微小球)に接続する潜在的なフルオロフォアの数を調節し、望ましい操作範囲を達成することができる。
さらに、異なる機能性、コーティング、蛍光の励起/発光といった特徴、および/または散乱特徴を有する担持部を選択してもよい。
1種類より多い担持部を選択してもよく、この場合、異なる担持部は異なる特性を有する。例えば、異なる特性を有する複数の担持部が、多重アッセイで使用するために選択されてもよい。異なる潜在的なフルオロフォアが、多重アレイで使用するために担持部に接続してもよい。
実質的に同じ特性を有する1種類より多いマイクロビーズは、1つの種類または型のマイクロビーズを構成する。異なる種類または型のマイクロビーズが選択されてもよく、この場合、マイクロビーズは、種々の機能性、フルオロフォア、および/またはコーティングを有する。測定される1種類または1つの型より多くのマイクロビーズは、同時に多重アレイを構成する。
さらに非限定的な例として、異なる蛍光励起/発光といった特徴を有する微小球を選択してもよい。
大きさ、蛍光スペクトルの特徴、蛍光の寿命、蛍光強度、および/または表面官能基において、広範囲にわたる蛍光粒子が利用可能である。特定の酵素活性、その種類と関係があるFITCチャネルまたはPEチャネルにおいて蛍光を発する酵素反応性の特定の潜在的なフルオロフォアを特定するために、蛍光発光のスペクトル特徴が異なる種類の粒子を選択することができる。
用途に応じて、利用可能な励起源、使用する発光フィルター、種々の組み合わせを選択することができる。発光の特徴(例えば、発光スペクトル)が十分に異なり、その結果、第1の発光スペクトル(例えば、酵素反応性の潜在的なフルオロフォアからの発光スペクトル)が、第2の発光スペクトルおよびその後の発光スペクトル(例えば、1型の蛍光微小球、2型の蛍光微小球、3型の蛍光微小球)と顕著に重ならないように、組み合わせを選択してもよい。
異なる散乱特徴を有する微小球を選択してもよい。
表面官能基を有する広範囲の粒径が利用可能である。例えば、特定の酵素反応性の潜在的なフルオロフォア(酵素1)が、特定の大きさのビーズ(1型の微小球)に接続し、第2の特定の酵素反応性の潜在的なフルオロフォア(酵素2)が異なる大きさのビーズ(2型のビーズ)に接続することによって、特定の酵素活性(潜在的なフルオロフォアからの蛍光)を微小球の散乱特性と関連付けることができる。ビーズの大きさは、種々の型の微小球の散乱特性に十分な差が存在し、その結果、それぞれを固有に特定することができるように選択されてもよい。
コーティングされた(例えば、ストレプトアビジンでコーティングされた)微小球である担持部が選択されてもよい。他の結合するタンパク質、または接合性の結合対のいずれかの構成要素を担持部にコーティングしてもよい。
潜在的なフルオロフォアの担持部として、磁性微小球、マイクロビーズ、ビーズが選択されてもよい。ここで使用する場合、「磁性微小球」、「磁性マイクロビーズ」、「磁性ビーズ」という用語およびその変形語は、相互に置き換え可能に用いられてもよく、磁性を示す粒子を意味する。ビーズを操作するために、外側に加えられた磁場存在下で、常磁性または超常磁性が使用されることが多い。常磁性および超常磁性の材料は、外側に加えられた磁場存在下で、磁気モーメントの正の変化を示す。市販の磁性ビーズの大きさは、典型的には、約0.1μm〜約120μmの範囲である。磁性ビーズは、常磁性材料(例えば、酸化鉄)を含有していることが多く、ビーズの常磁性特性、官能基化することが可能な生体適合性シェルを生じる。常磁性材料は、粒子のコアを構成していてもよく、コア上のシェル状コーティングであってもよく、例えば、ポリスチレンで作られる。しかし、任意の特定の大きさ、機能性などを有するために、磁性担持部が必須ではないことを注記しておくべきである。
これらの埋め込まれた常磁性材料(例えば、ビーズ)のため、ビーズ内に無視できない磁場を誘発する外側の磁場によって操作することができる。特に、加えられた外部磁場によって、制御された様式でビーズを溶液中で移動させ、集め、分散させ、混合させ、抽出することができる。常磁性ビーズは、外部の磁場が消えると消える磁場という利点を有しており、その結果、ビーズは、望ましくない様式(例えば、合わさったクラスター)で互いに影響を受けない。
さらに、検出または特定のために、ビーズにフルオロフォアを埋め込むことができる。フルオロフォアを磁性微小球に接続すると、大容積で酵素反応を行った後、蛍光シグナルを濃縮することができるだろう。この技術によって、複雑な溶液(例えば、全血)で酵素アッセイを行うことができる。さらに、蛍光シグナルを検出する前に、妨害化合物、構成要素などを効果的に洗浄することもできる。それに加え、磁性微小球に接続するフルオロフォアは、自動的なサンプル調整および分析を可能にし得る。
少なくとも1つの酵素反応性基と少なくとも1つの接合基とを含む、化学式1によってあらわされる潜在的なフルオロフォアを合成する例示的で非限定的な方法を反応スキーム1に示す。
Figure 2014176379
潜在的なフルオロフォア(例えば、反応スキーム1にしたがって調製された化学式1の潜在的なフルオロフォア)が、PEGリンカーを用いて微小球に連結していてもよい。例えば、ヘテロ二官能PEGを選択してもよい(例えば、チオール−PEG−アミン)。チオール基は、化学式1のマレイミド基と反応し、アミン基は、蛍光または非蛍光であり、および/または磁性または非磁性である、カルボン酸官能基を含む微小球と反応し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)を用いて活性化し、微小球に連結した望ましい潜在的なフルオロフォアを得る。場合により、潜在的なフルオロフォア上のPEGリンカーの末端にあるアミン基は、トシルで活性化した微小球に連結することができる。
潜在的なフルオロフォアが、化学式2を有するものから選択される場合、担持部に連結するためにチオール−PEG−酸が選択されてもよい。チオール基が、化学式2のマレイミド基と反応し、カルボン酸基が、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)と反応し、カルボン酸官能基を含む微小球に架橋する。
少なくとも1つの酵素反応性基と少なくとも1つの接合基とを含む潜在的なフルオロフォアは、ビオチン基を少なくとも1つの接合基として用いて合成されてもよい。次いで、潜在的なフルオロフォア−ビオチン化合物を、ストレプトアビジンでコーティングされた微小球と反応させ、微小球に連結した潜在的なフルオロフォアを得てもよい。
さらに、少なくとも1つの酵素反応性基と少なくとも1つの接合基とを含む潜在的なフルオロフォアを担持部に接続する任意の既知の方法を使用してもよい。例えば、両者が溶液中にあるときに、潜在的なフルオロフォアが担持部に自然に接続してもよく、フルオロフォアと担持部との間の連結を促進するために、この溶液を攪拌、加熱および/または冷却してもよく、または、フルオロフォアと担持部との間の連結を促進するために、添加剤(例えば、界面活性剤、促進剤、酵素など)を溶液に加えてもよい。
本明細書で使用する場合、「酵素活性を測定する」という用語およびその変形語は、活性酵素量の測定、および/または酵素によって作用する検体の量の測定を指し、「検体と反応する酵素」、「検体と作用する酵素」という用語およびその変形語は、酵素によって触媒される化学反応を意味し、このとき、検体は化学的に変化する。化学反応は、脱水素反応であってもよい。
本明細書で使用する場合、サンプルは、任意の物質であってもよく、特に、液体物質のサンプル、例えば、体液(尿、唾液または血液)のサンプルであってもよい。「試験」サンプルおよび「参照」サンプルは、同じ供給源からの2種類のサンプル(例えば、1つの血液収集から得られる2種類の血液サンプル)であってもよく、この場合、試験サンプルおよび参照サンプルを、異なる様式で本明細書に記載する組成物で処理してもよい。
本明細書で使用する場合、「接触する」、「接触すること」という用語およびその変形語は、構成要素間または構成要素の間で化学反応または酵素反応が可能になるほど十分に近い位置に構成要素を持って行くことを意味する。接触することは、任意の様式で構成要素の任意の組み合わせ間または構成要素の任意の組み合わせの間で行われてもよい。サンプルとフルオロフォアとの間の接触は、液体サンプル中にフルオロフォアを含むことによって、または液体サンプル中でフルオロフォアを混合することによって行われてもよい。液体サンプルを、攪拌、音波処理、加熱および/または冷却してもよく、および/またはサンプルとフルオロフォアとの間の接触を促進するために、添加剤を液体サンプルに加えてもよい。
本明細書で使用する場合、「含む」、「含むこと」という用語およびその変形語は、ヒトまたは機械/コンピューターによる決定を含む任意の方法によって、2種類以上のサンプルの蛍光シグナルの相対量および/または定量的な蛍光シグナルを決定することを意味する。例えば、あるサンプルの定量的なシグナルを他のサンプルの定量的なシグナルから引き算することによって、2種類のサンプルの蛍光シグナルを比較してもよい。
特定の基質の存在に依存する酵素活性は、その基質の濃度と相関関係にあることが知られている。組成物は、酵素アッセイによって、このような酵素活性を検出することができるだろう。
フルオロフォア組成物は、酵素アッセイに有用であろう。例えば、フルオロフォア組成物は、酵素活性を測定する方法に有用であろう。解除されたフルオロフォアの蛍光シグナルは、問題となっている酵素によって、および/または一連の酵素反応で下流の酵素によって、または問題の酵素を含む酵素カスケードによって、消光基が変わったり、および/または放出されたりすることに起因して、測定対象の酵素活性に比例するだろう。2種類以上の酵素の酵素活性を比較してもよい。
さらに、フルオロフォア組成物は、サンプル中の検体を検出および/または濃度を測定する場合、例えば、未知の量の検体が存在する状態での既知の濃度の酵素の酵素活性を、既知の量の検体が存在する状態での既知の濃度の酵素の酵素活性と比較する場合に有用であろう。
試験サンプル中の酵素の活性および/または存在、または検体の存在または濃度を測定するための方法は、以下のものから選択される1つ以上の工程を含む。
a.
i.少なくとも1つの酵素反応性消光基および少なくとも1つの接合基を含む、少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアと、
ii.少なくとも1つの接続基によって潜在的なフルオロフォアに接続可能な担持部とを含む、フルオロフォア組成物を調製すること;
b.分析対象の試験サンプルおよび分析対象の参照サンプルを与え、参照サンプルは、既知の量の検体を含むこと;
c.試験サンプルと潜在的なフルオロフォア組成物を接触させ、ここで、少なくとも1つの第1の消光しない酵素は、潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出させることが可能であり、少なくとも1つの第2の酵素は、検体と反応することが可能であること;
d.参照サンプルと、潜在的なフルオロフォア組成物および少なくとも1つの第1の消光しない酵素とを接触させることと;
e.試験サンプルの蛍光シグナルおよび参照サンプルの蛍光シグナルを測定すること;および
f.試験サンプルの蛍光シグナルと、参照サンプルの蛍光シグナルを比較すること。
試験サンプルに加えられた潜在的なフルオロフォアを解除する第1の消光しない酵素は、検体と反応することが可能な第2の酵素と同じであってもよく、異なっていてもよい。第1の消光しない酵素が第2の酵素と同じである場合、直接的なアッセイと呼ばれてもよい。第1の消光しない酵素が第2の酵素と異なる場合、酵素カスケードまたは接続アッセイと呼ばれてもよい。第1の酵素が、消光基を消光しないために、第2の酵素と検体との反応の副生成物を使用するため、第1の酵素は、第2の酵素の下流であると考えられるだろう。
試験サンプルに加えられた潜在的なフルオロフォアを解除する第1の消光しない酵素は、参照サンプルに加えられる第1の消光しない酵素と同じであってもよい。同じ酵素が両サンプルに加えられる場合、試験サンプルと参照サンプルとの差のみが、検体の量であるとき、得られた蛍光差を、検体への酵素の活性に割り当ててもよい。参照サンプルは、検体を含んでいなくてもよく、または実質的に含んでいなくてもよい。対照的に、試験サンプルが、参照サンプル中の消光しない酵素とは異なる消光しない酵素を含む場合、2種類のサンプル間の蛍光シグナルの差は、消光しない活性および/または異なる消光しない酵素間の速度の差に少なくとも部分的に割り当てられてもよい。
例えば、多重アッセイにおいてサンプル中の2種類以上の酵素活性を測定するための方法は、上述のように酵素活性測定する工程を含み、さらに、以下から選択される1つ以上の工程を含む。
a.
i.少なくとも1つの第2の酵素反応性消光基および少なくとも1つの接合基を含み、前記第1のフルオロフォア組成物中で、前記第1の酵素反応性の潜在的なフルオロフォアとは異なる、少なくとも1つの第2の酵素反応性の潜在的なフルオロフォア、および
ii.少なくとも1つの接合基によって少なくとも1つの第1の潜在的なフルオロフォアに接続可能な、少なくとも1つの担持部を含む、第2のフルオロフォア組成物を与えること;
b.試験サンプルと、第1の潜在的なフルオロフォア組成物および第2の潜在的なフルオロフォア組成物とを接触させ、ここで、少なくとも1つの第1の消光しない酵素は、第1の潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出させることが可能であり、少なくとも1つの第2の消光しない酵素は、第2の潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出させることが可能であること;
c.参照サンプルと、第1の潜在的なフルオロフォア組成物および第2の潜在的なフルオロフォア組成物とを接触させること。
一例において、第1の消光基は、第2の消光基とは異なる。多重直接的なアッセイの場合、検体に活性な酵素は、消光しない酵素と同じであり、第1の消光基と第2の消光基は、異なる消光しない酵素によって解除され、その他、蛍光シグナルの差は、特定の検体に対する特定の酵素の活性と相関関係にないだろう。多重酵素カスケードアッセイの場合、検体存在下で活性を有する酵素は、下流の消光しない酵素を含む酵素カスケードの一部であり、第1の消光基と第2の消光基は、異なる消光しない酵素によって解除され、その他、蛍光シグナルの差は、特定の検体に対する特定の酵素カスケードの活性と相関関係にないだろう。
第1のフルオロフォアは、第2のフルオロフォアの第2の発光スペクトルと同じであってもよく、または異なっていてもよい第1の発光スペクトルを有する。第1の発光スペクトルと第2の発光スペクトルは、例えば、ピーク発光波長、ピーク吸収波長、および/または蛍光の寿命といった少なくとも1つの異なる特性を有しており、第1のフルオロフォアおよび第2のフルオロフォアからの第1の蛍光シグナルと第2の蛍光シグナルは、それぞれ区別されてもよい。
または、第1の発光スペクトルと第2の発光スペクトルが同じである場合、第1のフルオロフォアは、他の技術を使用することによって第2のフルオロフォアと区別されてもよい。あるこのような技術としては、第1のフルオロフォアを第2のフルオロフォアから物理的に分離すること、例えば、少なくとも1つのフルオロフォアを担持部に接続し、例えば、外側の磁場、電場または音場を用いた空間濃度によって、または濾過によって担持部を物理的に分離することによって、および/または第1のフルオロフォアを第1の担持部に接続し、第2のフルオロフォアを第2の担持部に接続し、その後に、第1の担持部と第2の担持部を区別することが挙げられる。第1の担持部と第2の担持部は、第1の担持部と第2の担持部の異なる蛍光によって、および/または異なる大きさを有する第1の担持部と第2の担持部によって異なったように散乱することによって区別されてもよい。
第1のフルオロフォアを担持部に接続する接合基は、第2のフルオロフォアを担持部に接続する接合基と同じであってもよく、または異なっていてもよい。例えば、接合基は、フルオロフォアの片方を担持部と選択的に接続しつつ、他方のフルオロフォアが異なる担持部に連結するか、または試験サンプル中または参照サンプル中に遊離状態で懸濁したままにする目的で、異なっていてもよい。例えば、フルオロフォアが、同じ担持部または異なる担持部に一時的におよび/または空間的に互いに独立して連結する場合、フルオロフォアが同じ担持部に連結する場合、および/またはフルオロフォアが、十分に固有の蛍光シグナルを有し、蛍光測定中のフルオロフォアの分離が必要ではない場合に、接合基は、第1のフルオロフォアと第2のフルオロフォアの両方で同じであってもよい。
第1のフルオロフォアと第2のフルオロフォアは、同じ担持部、同じ種類の担持部、異なる担持部、または異なる種類の担持部に連結していてもよい。
一例として、接続アッセイは、第1の基質に対して第1の酵素反応から第1の反応生成物を生成する少なくとも1つの第1の酵素と、第1の酵素反応から作られる第1の反応生成物を使用し、潜在的なフルオロフォアと反応し、潜在的なフルオロフォアに対する酵素反応性消光基を放出することによって、蛍光シグナルを生成する少なくとも1つの第2の酵素とを含んでいてもよい。蛍光シグナルは、第1の基質の濃度とほぼ正比例しているだろう。
少なくとも1つの第1の酵素は、プロテアーゼ、ホスファターゼ、デヒドロゲナーゼから選択されてもよい。例えば、第1の酵素は、デヒドロゲナーゼであり、第1の酵素反応は脱水素反応である。特定の実施形態では、第1の基質はフェニルアラニンであり、第1の酵素はフェニルアラニンデヒドロゲナーゼであり、第1の反応生成物は、NADH(またはNADPH)+ピルビン酸フェニル+NH+Hである。第1の基質、第1の酵素、第1の反応生成物の他の例を以下の表1に示す。
Figure 2014176379
酵素反応性基を修飾し、目的の酵素に対する特異性を達成するために、他の非限定的な酵素の例を使用してもよく、例えば、ローダミンフルオロフォアを用いるアルカリホスファターゼ;エステラーゼ;ビス(N−ベンジルオキシカルボニル−L−アルギニンアミド)ローダミン基質を用いるセリンプロテアーゼである。
少なくとも1つの第2の酵素は、ジアホラーゼであってもよい。本明細書で使用する場合、「ジアホラーゼ」という用語は、いくつかの異なる酵素種を包含することを意図しており、そのいくつかは、NADHまたはNADPHに対し、異なる基質特異性を有する。単なる一例として、ジアホラーゼは、EC1.8.1.4−ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ、EC 1.6.5.2−NAD(P)Hデヒドロゲナーゼ(キノンまたはDT−ジアホラーゼ)、EC 1.6.99.1−NADPHデヒドロゲナーゼ、EC 1.6.99.3−NADHデヒドロゲナーゼ、およびこれらの混合物のような酵素種から選択されてもよく、すべて、酸化/還元反応を触媒してもよい。ジアホラーゼは、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼおよびNAD(P)Hデヒドロゲナーゼから選択されてもよい。
アッセイ(例えば、接続アッセイ)例えば、溶液中にNADHまたはNADPHを生成する特定のデヒドロゲナーゼを含むアッセイ(例えば、全血中のフェニルアラニン)を使用し、任意の溶液中の任意の検体の存在および/または濃度を測定してもよい。このアッセイを使用し、体液(例えば、血液、尿、唾液、胆汁、髄液、胃液、粘液、涙、羊水、精液、汗、リンパ液など)中の代謝物(例えば、ヒト代謝物または動物代謝物)の存在および/または濃度を測定することができる。
図1に示されるように、サンプル中の検体の量を測定するための例示的な接続アッセイは、デヒドロゲナーゼおよびジアホラーゼを含んでいてもよい。デヒドロゲナーゼはサンプル中の検体と反応し、デヒドロゲナーゼ反応において酸化した検体とNADHを生成する。サンプル中のフェニルアラニンの量を測定するための接続アッセイは、フェニルアラニンデヒドロゲナーゼ(PheDH)とジアホラーゼを含んでいてもよい。ここで、PheDHは、サンプル中のフェニルアラニンと反応し、デヒドロゲナーゼ反応においてフェニルピルベート、NH、NADHを生成する。ジアホラーゼは、デヒドロゲナーゼ反応によって作られたNADHを使用し、潜在的なフルオロフォアと反応し、潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出し、したがって、蛍光化合物があらわれる。
デヒドロゲナーゼおよびジアホラーゼの濃度を、検体の酸化が律速反応であるように調節してもよい。
直接的なアッセイは、潜在的なフルオロフォアと反応し、潜在的なフルオロフォアの酵素反応性消光基を放出することによって、蛍光シグナルを生成する基質で作用する少なくとも1つの酵素を含んでいてもよい。
図2に示されるように、サンプル中のピルベートの量を測定するための直接的なアッセイは、ピルビン酸オキシダーゼを含む。ピルビン酸オキシダーゼは、サンプル中のピルベートと反応し、アセテートおよびCOを生成し、さらに、潜在的なフルオロフォアと反応し、潜在的なフルオロフォアのキノン酵素反応性消光基を放出し、したがって、蛍光化合物があらわれる。
図3Aは、トリメチルロック反応によってあらわれる潜在的な蛍光化合物を示す例示的な反応模式図である。酵素反応性消光基を含む潜在的なフルオロフォアは、ピロール−2,5−ジオン生物接合体およびPEGリンカーを含む連結基を用いて微小球に接続する。適切な酵素(例えば、ジアホラーゼ)および任意の補因子(例えば、NADH)が存在する状態で、酵素反応性消光基が、トリメチルロック反応によって潜在的なフルオロフォアから放出される。微小球に接続するフルオロフォアは、その時点で蛍光性である。
図3Bは、トリメチルロック反応によってあらわれ、ビオチン−ストレプトアビジン連結部を用いて微小球に接続する潜在的な蛍光化合物を示す例示的な反応模式図である。酵素反応性消光基とビオチン基を有する潜在的なフルオロフォアは、ストレプトアビジンでコーティングされた微小球に接続する。潜在的なフルオロフォアは、アッセイが行われる前または行われた後に、ストレプトアビジンでコーティングされた微小球に連結してもよい。
図4は、二重トリメチルロック反応によってあらわれる潜在的な蛍光化合物を示す例示的な反応模式図である。潜在的なフルオロフォアは、2個の酵素反応性消光基を有しており、ピロール−2,5−ジオン生物接合体およびPEGリンカーを含む連結基を用いて微小球に接続する。酵素(例えば、ジアホラーゼ)および任意の必要な補因子(例えば、NADH)が存在する状態で、酵素は、酵素反応性基の片方または両方を放出する。2個の酵素反応性基を有することは、酵素との反応のときに蛍光強度の差を大きくするか、または最大化することに役立つだろう。
微小球を用い、蛍光測定の前に、サンプル溶液からフルオロフォアを単離してもよい。磁性微小球に接続するフルオロフォアを磁石を用いて集めてもよく、サンプル中の他の反応剤、化合物および材料を洗い流してもよい。単離された磁性微小球を適切なバッファー(例えば、リン酸緩衝化生理食塩水)に懸濁させてもよい。次いで、磁性微小球に連結したフルオロフォアの蛍光を測定することができる。
活性フルオロフォアの蛍光は、限定されないが、バルク蛍光、フローサイトメトリーまたは空間的に調節された蛍光検出技術を含め、任意の既知のプロセスによって測定されてもよい。
図5は、サンプル(例えば、血液)の例示的なデヒドロゲナーゼ差分アッセイのための工程を示すフローチャートである。サンプルを試験サンプルと参照サンプルに分ける。試験サンプルは、検体に特異的な酵素(例えば、デヒドロゲナーゼ、ジアホラーゼ)、潜在的なフルオロフォア、任意の必要な補因子(例えば、NAD+)を含む。参照サンプルは、検体に特異的な酵素を除き、試験サンプルのすべての構成要素を含む。フェニルアラニンデヒドロゲナーゼアッセイの場合、試験サンプルは、フェニルアラニンデヒドロゲナーゼ(PheDH)、ジアホラーゼ、潜在的なフルオロフォア、任意の必要な補因子(例えば、NAD+)を含む。参照サンプルは、PheDHを除き、試験サンプルのすべての構成要素を含む。試験サンプルおよび参照サンプルからの蛍光シグナルを測定し、参照サンプルの蛍光シグナルを試験サンプルの蛍光シグナルから引き算し、差分測定値を得る。
差分測定は、例えば、アッセイの信頼性を高めるために望ましいだろう。例えば、個体の一部は、血液中にさまざまな量の他の検体を含んでいてもよく、望ましい検体に対する酵素作用とは独立して異なるバックグラウンドシグナルを生じる場合がある。
多重アレイを用い、それぞれの酵素反応について異なる酵素反応性消光基と異なるフルオロフォアを用い、複数の酵素の活性を同時に試験することができる。フローサイトメトリーまたは空間的に調節された蛍光検出技術を用い、異なる微小球に接続する異なるフルオロフォアの蛍光を分析することができる。適切な酵素としては、限定されないが、プロテアーゼ、ホスファターゼ、デヒドロゲナーゼが挙げられる。
図6Aは、異なる発光特性を有するフルオロフォアを用い、サンプルの一般的な酵素多重差分アッセイのための工程を示すフローチャートである。図6Aに示される実施形態では、3種類の異なる酵素を使用するが、もっと多くの酵素またはもっと少ない酵素を使用してもよい。サンプルを試験サンプルと参照サンプルに分ける。試験サンプルは、3種類の異なる酵素、3種類の異なる潜在的なフルオロフォア、任意の必要な補因子およびカップリング酵素(例えば、ジアホラーゼ)を含む。参照サンプルは、3種類の異なる酵素を除き、試験サンプルのすべての構成要素を含む。3種類の異なるフルオロフォアは、異なる酵素反応性消光基と異なる発光特性(例えば、最大)を有する。試験サンプルおよび参照サンプルからの蛍光シグナルを測定し、参照サンプルの蛍光シグナルを試験サンプルの蛍光シグナルから引き算し、差分測定値を得る。微小球は磁性であってもよい。
図6Bは、異なる発光特性および/または大きさを有する蛍光微小球を用い、サンプルの一般的な酵素多重差分アッセイのための工程を示すフローチャートである。異なる微小球間の粒径の差によって、それぞれの大きさの微小球について異なる散乱シグナルが生じる。3種類の異なるフルオロフォアは、異なる酵素反応性消光基と、同じ発光特性を有する。3種類の異なる潜在的なフルオロフォアは、それぞれ、特異的な特性を有する微小球に接続する(すなわち、潜在的なフルオロフォア1は、1型の微小球に接続し、潜在的なフルオロフォア2は、2型の微小球に接続し、潜在的なフルオロフォア3は、3型の微小球に接続し、ここで、1型〜3型の微小球は、異なる特性(例えば、発光最大または粒径)を有する)。この3種類の潜在的なフルオロフォアは、同じ蛍光特性を有するが、3種類の異なる酵素の活性は、特異的な特性を有するマイクロビーズを例えばフローサイトメトリーによって分離することによって監視されてもよい。試験サンプルおよび参照サンプルのフルオロフォアおよび/または微小球からの蛍光シグナルを測定し、参照サンプルの蛍光シグナルを試験サンプルの蛍光シグナルから引き算し、差分測定値を得る。3種類の潜在的なフルオロフォアは、異なる発光特性を有していてもよい。微小球のすべてまたは一部が磁性であってもよい。
図6Aおよび図6Bに示される酵素多重差分アッセイを適用し、多重差分スクリーニングアッセイにおいて、複数の酵素標的に対し、化合物を同時にスクリーニングしてもよい。例えば、多重差分スクリーニングアッセイを用い、試験化合物が存在する状態で、活性がある場合には、多くの酵素が活性を示すかどうかを決定してもよい。
図7は、異なる発光特性を有するフルオロフォアを用い、サンプルの一般的な酵素多重差分スクリーニングアッセイのための工程を示すフローチャートである。図7に示される実施形態では、3種類の異なる酵素を使用するが、もっと多くの酵素またはもっと少ない酵素を使用してもよい。サンプルを試験サンプルと参照サンプルに分ける。試験サンプルは、3種類の異なる酵素、3種類の異なる潜在的なフルオロフォア、試験化合物、任意の必要な補因子およびカップリング酵素(例えば、ジアホラーゼ)を含む。参照サンプルは、試験化合物を除き、試験サンプルのすべての構成要素を含む。上に記載し、図6Aに記載する酵素多重差分アッセイと同様に酵素多重差分スクリーニングアッセイを行ってもよい。
酵素多重差分スクリーニングアッセイを、異なる発光特性および/または大きさを有する微小球を用い、上に記載し、図6Bに記載する酵素多重差分アッセイと同様に行ってもよい。
本開示は、さらに、組成物を含むキットに関し、ここで、この組成物は、上述のように、少なくとも1つの酵素反応性消光基および少なくとも1つの接合基を含む少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアと、少なくとも1つの接合基によって少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアに接続可能な少なくとも1つの担持部とを含む。これらのキットは、例えば、血液中のフェニルアラニン量を分析するための家庭での試験キットを含んでいてもよい。

Claims (4)

  1. 組成物であって、
    a.
    i.少なくとも1つの酵素反応性消光基、および
    ii.少なくとも1つの接合基を含む、少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアと;
    b.少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアに接続可能な少なくとも1つの担持部とを含み、
    少なくとも1つの担持部は、好ましくは、生物接続基、PEGリンカー、ビオチン基、およびこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの接合基によって、好ましくは、少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアに接続し、
    担持部は、好ましくは、微小球から選択され、好ましくは、磁性であり、
    少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアは、好ましくは、トリメチルロックフルオロフォアから選択され、好ましくは、化学式1、化学式2、化学式3の化合物、およびこれらの組み合わせから選択され、
    Figure 2014176379
    Figure 2014176379
    Figure 2014176379
    少なくとも1つの潜在的なフルオロフォアは、好ましくは、潜在的なフルオロフォアからジアホラーゼによって放出させることが可能な少なくとも1つのジアホラーゼ反応性消光基を含む、組成物。
  2. サンプル中の検体を検出および/検体の濃度を測定する方法であって、この方法は、
    a.請求項1に記載の組成物を与えることと;
    b.試験サンプルおよび参照サンプルを与えることと;
    c.試験サンプルと前記組成物とを接触させ、ここで、少なくとも1つの第1の消光しない酵素は、潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出させることが可能であり、少なくとも1つの第1の消光しない酵素は、好ましくは、検体と反応すると、NADHまたはNADPHを作ることができ、好ましくは、デヒドロゲナーゼ、プロテアーゼ、ホスファターゼ、およびこれらの組み合わせから選択され、少なくとも1つの第2の酵素は、検体と反応することが可能であり、少なくとも1つの第2の酵素は、好ましくは、ジアホラーゼ、エステラーゼ、ホスファターゼ、ピルビン酸オキシダーゼ、およびこれらの組み合わせから選択されることと;
    d.参照サンプルと、潜在的なフルオロフォア組成物および少なくとも1つの第1の消光しない酵素とを接触させることと;
    e.場合により、試験サンプルの蛍光シグナルおよび参照サンプルの蛍光シグナルを測定することと;
    f.場合により、試験サンプルの蛍光シグナルと、参照サンプルの蛍光シグナルとを比較することと;
    g.場合により、潜在的なフルオロフォアを担持部に接続することと、
    h.場合により、前記サンプルから、潜在的なフルオロフォア組成物を単離することとを含む、方法。
  3. 前記少なくとも1つの第1の消光しない酵素と前記少なくとも1つの第2の酵素が同じである、請求項2に記載の方法。
  4. サンプル中の少なくとも2種類の酵素を測定する方法であって、この方法は、
    a.請求項1に記載の第1のフルオロフォア組成物を与えることと;
    b.
    i.少なくとも1つの第2の酵素反応性消光基および少なくとも1つの接合基を含み、前記第1のフルオロフォア組成物中で、前記第1の酵素反応性の潜在的なフルオロフォアとは異なる、少なくとも1つの第2の酵素反応性の潜在的なフルオロフォア、および
    ii.少なくとも1つの接合基によって少なくとも1つの第1の潜在的なフルオロフォアに接続可能な、少なくとも1つの担持部を含む、第2のフルオロフォア組成物を与えることと、
    c.分析対象の試験サンプルおよび分析対象の参照サンプルを与えることと;
    d.試験サンプルと、第1の潜在的なフルオロフォア組成物および第2の潜在的なフルオロフォア組成物とを接触させ、ここで、少なくとも1つの第1の消光しない酵素は、第1の潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出させることが可能であり、少なくとも1つの第2の消光しない酵素は、第2の潜在的なフルオロフォアから酵素反応性消光基を放出させることが可能であることと;
    e.参照サンプルと、第1の潜在的なフルオロフォア組成物および第2の潜在的なフルオロフォア組成物とを接触させることと;
    f.場合により、試験サンプルの蛍光シグナルおよび参照サンプルの蛍光シグナルを測定することと;
    g.場合により、試験サンプルの蛍光シグナルと、参照サンプルの蛍光シグナルとを比較することと;
    h.場合により、少なくとも1つの第1の酵素の蛍光シグナルと、少なくとも1つの第2の酵素の蛍光シグナルを区別することとを含む、方法。
JP2014033380A 2013-03-14 2014-02-24 アッセイを行うための組成物および方法 Active JP6609399B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13/826,198 2013-03-14
US13/826,198 US20140273009A1 (en) 2013-03-14 2013-03-14 Compositions and methods for performing assays

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014176379A true JP2014176379A (ja) 2014-09-25
JP6609399B2 JP6609399B2 (ja) 2019-11-20

Family

ID=50343623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014033380A Active JP6609399B2 (ja) 2013-03-14 2014-02-24 アッセイを行うための組成物および方法

Country Status (3)

Country Link
US (2) US20140273009A1 (ja)
EP (1) EP2778230B1 (ja)
JP (1) JP6609399B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160040209A1 (en) * 2013-04-02 2016-02-11 Board Of Regents, The University Of Texas System Fast quantification of enzyme activity by electroanalysis
CN112939951B (zh) * 2021-01-29 2022-05-24 华南理工大学 一种细胞焦亡药物前药及其制备方法与细胞焦亡药物

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008271963A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Kyushu Institute Of Technology 糖尿病合併症検査用試薬
WO2010002042A1 (ja) * 2008-07-04 2010-01-07 国立大学法人 九州大学 タンパク質ラベル化用酵素基質
US20100047839A1 (en) * 2008-08-19 2010-02-25 National Taipei University Of Technology Latent fluorimetric indicator for biological analytes determination and the preparation method thereof
JP2012147679A (ja) * 2011-01-14 2012-08-09 Fujifilm Corp 定量pcr用試薬および定量pcr方法
WO2013151538A1 (en) * 2012-04-03 2013-10-10 Empire Technology Development Llc Fluorescent labeling of living cells

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4640893A (en) 1983-10-28 1987-02-03 University Of Illinois Novel rhodamine derivatives as fluorogenic substrates for proteinases
US4557862A (en) 1983-10-28 1985-12-10 University Patents, Inc. Rhodamine derivatives as fluorogenic substrates for proteinases
WO2005047245A2 (en) 2003-11-14 2005-05-26 Wisconsin Alumni Research Foundation Fluorescence assays with improved blocking groups
WO2006025983A2 (en) * 2004-07-26 2006-03-09 The Regents Of The University Of California Labeled substrate conjugates for identifying enzyme inhibitors
US8821799B2 (en) * 2007-01-26 2014-09-02 Palo Alto Research Center Incorporated Method and system implementing spatially modulated excitation or emission for particle characterization with enhanced sensitivity
US8586743B2 (en) * 2007-01-30 2013-11-19 Life Technologies Corporation Labeling reagents and methods of their use

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008271963A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Kyushu Institute Of Technology 糖尿病合併症検査用試薬
WO2010002042A1 (ja) * 2008-07-04 2010-01-07 国立大学法人 九州大学 タンパク質ラベル化用酵素基質
US20100047839A1 (en) * 2008-08-19 2010-02-25 National Taipei University Of Technology Latent fluorimetric indicator for biological analytes determination and the preparation method thereof
JP2012147679A (ja) * 2011-01-14 2012-08-09 Fujifilm Corp 定量pcr用試薬および定量pcr方法
WO2013151538A1 (en) * 2012-04-03 2013-10-10 Empire Technology Development Llc Fluorescent labeling of living cells

Non-Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"DT Diaphorase特異的なグルコース定量蛍光色素の開発", ドージンニュース, JPN6018006409, 2012, ISSN: 0003934081 *
ACS CHEMICAL BIOLOGY, vol. 1, no. 4, JPN6018006406, 2006, pages 252 - 260, ISSN: 0003934080 *
CHEM. SCI., vol. 3, no. 8, JPN6018006402, 2012, pages 2412 - 2420, ISSN: 0003934077 *
CHEMISTRY & BIOLOGY, vol. 11, JPN6018006405, 2004, pages 1351 - 1360, ISSN: 0003934079 *
ORGANIC LETTERS, vol. 11, no. 2, JPN6018006403, 2008, pages 405 - 408, ISSN: 0003934078 *
薬学雑誌, vol. 132, no. 9, JPN6018006408, 2012, pages 1075 - 1082, ISSN: 0003934076 *

Also Published As

Publication number Publication date
EP2778230A3 (en) 2015-08-12
US20170322160A1 (en) 2017-11-09
EP2778230B1 (en) 2018-07-04
US20140273009A1 (en) 2014-09-18
EP2778230A2 (en) 2014-09-17
US10890532B2 (en) 2021-01-12
JP6609399B2 (ja) 2019-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Mahmoudi et al. Lateral flow assays towards point-of-care cancer detection: A review of current progress and future trends
Chen et al. A dual-readout chemiluminescent-gold lateral flow test for multiplex and ultrasensitive detection of disease biomarkers in real samples
Soukka et al. Highly sensitive immunoassay of free prostate-specific antigen in serum using europium (III) nanoparticle label technology
US7052864B2 (en) Bioanalytical measuring method using oxidases and lanthanoid-ligand complexes
CN102175851B (zh) 非分离式测定方法
US20110097723A1 (en) Methods and reagents for analyte detection
US20160123969A1 (en) Methods, materials, and kits for covalently associating molecular species with a surface of an object
JP2006528183A (ja) プロテアーゼ酵素活性に対するアッセイ
JP2012242394A (ja) 標的物質検出用キット及びこれを利用した標的物質検出方法
CN107841527A (zh) 一种利用核酸适配体和磁性材料检测凝血酶的荧光检测方法
EP3031801A1 (en) Specific fluorescent probe based on albumin pseudo-esterase hydrolysis reaction and use thereof
JP2010540925A (ja) カスケード酵素免疫測定法
EP2401393A1 (en) Non separation assays with selective signal inhibitors
US20220205992A1 (en) Materials and kits relating to association of reporter species and targeting entities with beads
JP6609399B2 (ja) アッセイを行うための組成物および方法
US20160033497A1 (en) Luminescence methods and reagents for analyte detection
Amin et al. Ratiometric bioassay and visualization of dopamine β-hydroxylase in brain cells utilizing a nanohybrid fluorescence probe
EP3126832A1 (fr) Contrôles pour la mise en oeuvre de procédés d'analyse multiplexe
KR20080054955A (ko) 단백질을 포함하는 폴리다이아세틸렌 센서칩 및 그제조방법
US20100021945A1 (en) Determination of changes in concentration
JP2002530089A (ja) 胞子発芽に基づく分析系
WO2007011778A2 (en) Use of raman spectroscopy in enzyme activity assays
CN114280016A (zh) 一种外泌体检测方法
Giovannini et al. ‘Off–on’switchable fluorescent probe for prompt and cost-efficient detection of bacteria
JP4526220B2 (ja) 生物学的サンプル中の被検体を定量するための化学発光酸化還元アッセイ

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20140310

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140526

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180227

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180523

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181211

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190311

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190514

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191028

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6609399

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250