JP2014175838A - 音響装置、音響装置の制御方法およびプログラム - Google Patents

音響装置、音響装置の制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】音量感を損なうことなく、音声信号を効果的に増幅することが可能な音響装置、音響装置の制御方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】本発明の音響装置1は、音声信号を入力する入力端子11と、入力端子11で入力された音声信号の信号レベルに応じて、第1の増幅特性に基づく第1増幅処理および第1の増幅特性とは異なる第2の増幅特性に基づく第2増幅処理のいずれか一方を選択的に行う音声信号処理部12と、音声信号処理部12で増幅された音声信号を出力するスピーカー15と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力された音声信号を増幅する音響装置、音響装置の制御方法およびプログラムに関するものである。
従来、入力信号(音声信号)を増幅するブースト回路として、入力信号のうち高レベル信号を減衰するリミット回路と、リミット回路の出力信号を指数関数的に増幅する伸張回路と、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このブースト回路では、高レベル信号のみを減衰した後に伸張回路で指数関数的に増幅するため、ダイナミックレンジを狭めることなく入力信号をブーストすることができる。
特許第2977567号公報
しかしながら、上記のブースト回路では、入力信号を指数関数的に増幅するため、入力レベルが小さい場合は増幅量が極端に小さくなり、音量感(低音感)が損なわれてしまう。言い換えれば、ダイナミックレンジが不要に大きくなりすぎるという問題が生じる。
本発明は、上記の問題点に鑑み、音量感を損なうことなく、音声信号を効果的に増幅することが可能な音響装置、音響装置の制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の音響装置は、音声信号を入力する入力部と、入力部で入力された音声信号の信号レベルに応じて、第1の増幅特性に基づく第1増幅処理および第1の増幅特性とは異なる第2の増幅特性に基づく第2増幅処理のいずれか一方を選択的に行う音声信号処理部と、音声信号処理部で増幅された音声信号を出力する出力部と、を備えたことを特徴とする。
上記の音響装置において、第1の増幅特性は、音声信号を直線的に増幅し、第2の増幅特性は、音声信号を曲線的に増幅することを特徴とする。
なお、「直線的に増幅する」とは、一次関数にしたがって増幅することを指す。また、「曲線的に増幅する」とは、二次関数などの複数次関数、または指数関数や対数関数などにしたがって増幅することを指す。
上記の音響装置において、音声信号処理部は、入力部で入力された音声信号の、単位時間ごとの信号レベルに応じて、各単位時間分の音声信号に対し、第1増幅処理および第2増幅処理のいずれか一方を選択的に行うことを特徴とする。
上記の音響装置において、音声信号処理部は、第1の増幅特性を有する第1増幅器と、第2の増幅特性を有する第2増幅器を含み、入力部で入力された音声信号の信号レベルに応じて、第1増幅器および第2増幅器のいずれか一方による増幅処理を行うことを特徴とする。
上記の音響装置において、音声信号処理部は、第1増幅処理と第2増幅処理を切り替え可能な1の増幅器を含み、入力部で入力された音声信号の信号レベルに応じて、1の増幅器の増幅処理を切り替えることを特徴とする。
上記の音響装置において、音声信号処理部は、入力部で入力された音声信号の、特定の周波数帯域成分の信号レベルに応じて、当該特定の周波数帯域成分の増幅処理を行うことを特徴とする。
上記の音響装置において、特定の周波数帯域成分は、低周波数帯域成分であることを特徴とする。
上記の音響装置において、音声信号処理部は、低周波数帯域成分の信号レベルが第1の閾値以下の場合は第1増幅処理を選択し、第1の閾値を超える場合は第2増幅処理を選択することを特徴とする。
上記の音響装置において、音声信号処理部により増幅された音声信号の信号レベルが第2の閾値を超える場合、信号レベルを一定レベルに調整するダイナミックレンジ圧縮部を、さらに備え、出力部は、ダイナミックレンジ圧縮部により調整された音声信号を出力することを特徴とする。
本発明の音響装置の制御方法は、音声信号を入力する入力ステップと、入力ステップで入力された音声信号の信号レベルに応じて、第1の増幅特性に基づく第1増幅処理および第1の増幅特性とは異なる第2の増幅特性に基づく第2増幅処理のいずれか一方を選択的に行う音声信号処理ステップと、音声信号処理ステップで増幅された音声信号を出力する出力ステップと、を実行することを特徴とする。
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記の音響装置の制御方法における各ステップを実行させることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る音響装置のブロック図である。 音声信号処理部の入出力特性を示すグラフである。 音声信号処理部の回路構成図である。 (a)は、直線的な増幅特性を示すグラフであり、(b)は、曲線的な増幅特性を示すグラフである。 入力信号とゲインの時間推移を示すグラフである。 ダイナミックレンジ圧縮部の回路構成図である。
以下、本発明の一実施形態に係る音響装置、音響装置の制御方法およびプログラムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る音響装置1のブロック図である。音響装置1は、入力端子11(入力部)、音声信号処理部12、ダイナミックレンジ圧縮部(DRC:Dynamic Range Compression)13、パワーアンプ14およびスピーカー15を備えている。なお、同図では簡略化のため、LRの2チャンネル(左信号および右信号)を1本の線で示している。
入力端子11は、音源2から、音声信号を入力する。ここで音源2とは、各種記憶媒体(CD、SDカード、USBメモリ等)、各種電子機器(オーディオプレーヤー、パーソナルコンピューター、タブレット端末、携帯電話等)、各種サーバー(Web上のサーバー、LANネットワーク上のサーバー等)に相当する。
音声信号処理部12は、入力された音声信号に対し、各種音声処理を行う。特に本実施形態では、入力された音声信号の信号レベル(入力レベル)に応じ、2種類の増幅特性に基づく増幅処理を選択的に行う。ここで、増幅処理の選択は、音源2からの音声信号の入力に伴い(リアルタイムで)、単位時間(例えば、数十msec〜数百msec)ごとに行うものとする。つまり、楽曲の事前解析を必要とすることなく、楽曲再生に伴って単位時間ごとの信号レベルを検出し、各単位時間分の音声信号に対して、2種類の増幅特性のうちいずれかの増幅特性に基づく増幅処理を行う。
図2は、音声信号処理部12の入出力特性を示すグラフである。同図において、横軸は入力レベル、縦軸は出力レベルを示している。音声信号処理部12は、同図の太実線矢印L0に示すように、入力レベルが所定の閾値「γ」(第1の閾値)以下の場合、音声信号を直線的に増幅する(第1の増幅特性。以下、「線形増幅」と称する。)。一方、入力レベルが閾値「γ」を超える場合、音声信号を曲線的に増幅する(第2の増幅特性。以下、「曲線増幅」と称する。)。すなわち、入力レベルが閾値「γ」となる変曲点Pを境に、線形増幅と曲線増幅とを切り替える。特に、本実施形態では、音声信号の低周波数帯域成分(主にバスドラムの基本波が存在する帯域成分、請求項における「特定の周波数帯域成分」)に対し、図2の太実線矢印L0に示す増幅処理を行う。なお、本実施形態において「線形増幅」とは、入力レベルと出力レベルの関係が一次関数に基づくことを意味し、「曲線増幅」とは、入力レベルと出力レベルの関係が二次関数に基づくことを意味する。
ダイナミックレンジ圧縮部13は、音声信号処理部12で増幅処理された低周波数帯域成分の信号レベルが所定の閾値(第2の閾値)を超えた場合、その信号レベルを一定レベルに調整する。これにより、過度な大音量になることを抑制する。なお、音声信号処理部12およびダイナミックレンジ圧縮部13の詳細については、後述する。
パワーアンプ14は、ダイナミックレンジ圧縮部13で処理された音声信号を増幅し、スピーカー15を駆動する。また、スピーカー15は、パワーアンプ14の駆動により、音声信号を出力する。請求項における「出力部」は、パワーアンプ14およびスピーカー15を主要部とする。
なお、パワーアンプ14は、スピーカー15に内蔵しても良い。また、音声信号処理部12およびダイナミックレンジ圧縮部13は、DSP(Digital Signal Processor)などのソフトウェアによって実現しても良いし、アナログ機器によって実現しても良い。また、スピーカー15に代えて、ヘッドフォンまたはイヤフォンを用いても良い。
また、本実施形態の音響装置1は、バスドラム音の強調ニーズの高いDJ機器に好適であるが、他の再生システム(ミニコンポ、ヘッドフォンアンプ等)にも適用可能である。
次に、図3を参照し、音声信号処理部12の回路構成について説明する。同図に示すように、音声信号処理部12は、減衰器21〜25、加算器26〜28、低周波数帯域抽出用の第1LPF(Low pass filter)29、検波用の第1ABS(絶対値算出器)30、検波用の第2LPF31、固定増幅器32,33、可変増幅器34、スイッチ35およびディレイ36,37を備えている。
音声信号処理部12には、2つのチャンネル(L信号およびR信号)に分離された音声信号が入力される。入力された各音声信号は、第1減衰器21および第2減衰器22により減衰された後、第1加算器26により合成され、モノラル信号として第1LPF29に出力される。
第1LPF29は、第1加算器26で合成された入力信号の低周波数帯域成分(主にバスドラムの基本波が存在する帯域、例えば100Hz以下)を抽出する。そして、第1ABS30により、第1LPF29で抽出した低周波数帯域成分の絶対値を算出し、第2LPF31により振幅エンベロープを算出する。
算出された低周波数帯域成分の振幅エンベロープ(振幅値)は、第1固定増幅器32で増幅され、その増幅後の値に応じて、第1可変増幅器34(第2増幅器)により、第1LPF29の出力を可変増幅する。その結果、図2に示した曲線増幅特性(太実線矢印L0の右側に示す特性)が得られる。一方、第2固定増幅器33(第1増幅器)は、第1LPF29の出力を固定増幅する。この結果、図2に示した線形増幅特性(太実線矢印L0の左側に示す特性)が得られる。
第1スイッチ35は、第1可変増幅器34からの出力と第2固定増幅器33からの出力を切り替える。この切り替えは、第2LPF31の出力が所定の閾値以下か否かによって判定する。具体的には、第2LPF31の出力を「x」とし、所定の閾値を「γ」とした場合、「x≦γ」である場合は、第1スイッチ35を第2固定増幅器33側に切り替える。一方、「x>γ」である場合は、第1スイッチ35を第1可変増幅器34側に切り替える。これにより、第1LPF29により抽出された低周波数帯域成分の信号レベルが小さい場合は線形増幅特性が得られ、曲線増幅特性の場合と比較して(図2の点線L1参照)、出力レベルが小さくなりすぎてしまうことを防止できる。つまり、入力レベルが小さい場合でも増幅量が極端に小さくならないため、音量感(低音感)を損ねることがない。一方、低周波数帯域成分の信号レベルが大きい場合は曲線増幅特性が得られ、線形増幅特性の場合と比較して(図2の点線L2参照)、出力レベルをより大きくすることができる。つまり、信号レベルの大きいバスドラム音をより効果的に強調することができる。
第1スイッチ35により選択された低周波数帯域成分の信号は、第3減衰器23によって減衰された後、第2加算器27および第3加算器28により、それぞれL信号およびR信号に合成される。すなわち、第1スイッチ35により第2固定増幅器33が選択された場合は、原信号と、低周波数帯域成分を一定のゲインで増幅した信号(線形増幅した信号)が合成される。一方、第1スイッチ35により第1可変増幅器34が選択された場合は、原信号と、低周波数帯域成分の信号レベルが大きいほど曲線的に大きなゲインで増幅した信号(曲線増幅した信号)が合成される。この時、加算器27,28に入力される原信号(音声信号)は、ディレイ36,37により、第1LPF29から第3減衰器23までの処理に要する時間分だけ遅延される。そして、合成されたL信号およびR信号を、それぞれ第4減衰器24および第5減衰器25により減衰して、ダイナミックレンジ圧縮部13に出力する。
このように、音声信号処理部12は、入力された音声信号の低周波数帯域成分の信号レベルに応じて、線形増幅に基づく第1増幅処理と、曲線増幅に基づく第2増幅処理とのいずれかを選択的に行う。これにより、以下の図4および図5に示す結果を得ることができる。
図4は、一般的なイコライザ等による増幅特性と、本実施形態の音声信号処理部12による増幅特性を示すグラフである。同図において、横軸は時間、縦軸は振幅を示している。図4(a)に示すように、一般的なイコライザの場合、常に(入力レベルに関係なく)一定のゲインで増幅する(線形増幅する)。すなわち、バスドラム音を強調する場合、徐々に低音が大きくなるように増幅される。これに対し、図4(b)に示すように、本実施形態の音声信号処理部12は、「x>γ」となったとき、バスドラム音が鳴った瞬間、入力レベルに応じた可変ゲインで増幅する(曲線増幅する)。すなわち、必要なタイミングで急激に低周波数帯域成分を大きくすることができる。なお、本実施形態の音声信号処理部12も、「x≦γ」の場合は、図4(a)に示す線形増幅となる。
また、図5は、入力信号とゲインの時間推移を示すグラフである。同図において、X軸は時間、Y軸はゲイン、Z軸は周波数を示している。同図に示すように、本実施形態の音声信号処理部12は、入力信号(同図、点線)の変化に応じてゲイン(同図、太線)を変動させる。すなわち、入力信号の低周波数帯域成分の信号レベルが閾値を超えた時だけ大きなゲインを得るように制御できる。このため、時間的に必要な瞬間(例えば、バスドラム音が鳴った瞬間など、「x>γ」となったとき)のみ大きなゲインで増幅することができる。つまり、意図しない低周波数帯域成分を不要に増幅し続けて過度な低音感を与えてしまうという弊害を防止しながら、バスドラム等の大きな低周波数帯域成分のみを増幅することができる。これにより、時間的にバスドラム音を選択して増幅するような動作が可能となる。
次に、図6を参照し、ダイナミックレンジ圧縮部13の回路構成について説明する。同図に示すように、ダイナミックレンジ圧縮部13は、第1HPF(High pass filter)41、第3LPF42、第2ABS43、係数出力器44,45、第2スイッチ46、第4LPF47、第2可変増幅器48および第4加算器49を備えている。なお、同図では、LR2チャンネルの片側1チャンネルのみを図示している。
第1HPF41は、音声信号処理部12から出力された音声信号から、中高周波数帯域成分(中域および高域の周波数帯域成分)を抽出する。また、第3LPF42は、低周波数帯域成分を抽出する。つまり、第3LPF42により、バスドラム帯域を抽出し、第1HPF41によりバスドラム帯域以外を抽出する。第3LPF42により抽出された低周波数帯域成分は、第2ABS43により絶対値が算出され、後段の係数出力器44,45に出力値x1が出力される。
係数出力器44,45および第2スイッチ46は、閾値「β」(第2の閾値)との比較結果に基づいて、係数x2を出力する。例えば、「x1>β」である場合、第1係数出力器44から係数「β/x1」を出力する。一方、「x1≦β」である場合は、第2係数出力器45から係数「1.0」を出力する。第2スイッチ46で選択された係数x2は、第4LPF47に入力される。ここで、第4LPF47は、増幅処理を滑らかに施すための時定数を持つ。
第2可変増幅器48は、第4LPF47の出力値に応じて、第3LPF42により抽出された低周波数帯域成分を可変増幅する。また、後段の第4加算器49は、第2可変増幅器48により増幅された低周波数帯域成分の音声信号を、第1HPF41により抽出された中高周波数帯域成分に加算し、出力する。
このように、ダイナミックレンジ圧縮部13は、第2スイッチ46による係数出力器44,45の切り替えにより、音声信号処理部12から出力された低周波数帯域成分の信号レベルが閾値「β」以上の場合、その信号レベルを一定レベルに調整する。これにより、バスドラム音を効果的に強調しつつも、過度な大音量になることを防止する。
以上説明した通り、本実施形態の音響装置1は、入力された音声信号の低周波数帯域成分の信号レベルが閾値「γ」以下の場合は、当該低周波数帯域成分を線形増幅し、信号レベルが閾値「γ」を超える場合は、当該低周波数帯域成分を曲線増幅する。これにより、バスドラム等の信号レベルが大きな低音は、より大きく強調でき、信号レベルが小さい低音は、極端に小さくなることがなく自然な再生を実現できる。言い換えれば、ダイナミックレンジが不要に大きくなることを防止できる。
また、低周波数帯域成分に対して、信号レベルに応じた増幅処理の切り替えを行うことで、信号レベルの大きいバスドラム音を強調しつつ、バスドラムがなっていない期間の周波数特性バランスを崩さないといった効果を奏する。また、ダイナミックレンジ圧縮部13により、音声信号処理部12により増幅された音声信号の信号レベルを一定に保つため、バスドラム音の過度な強調を防止できる。
このように、本実施形態の音響装置1は、ビート感をより強調しながら、全体のバランスを保持することができるため、グラブミュージック(ダンスミュージック)等のバスドラム音が特徴的な音声信号に対して増幅処理を行う場合、特に有効である。
なお、以下の変形例を採用可能である。例えば、上記の実施形態において、音声信号処理部12は、L信号とR信号を合成したモノラル成分について処理を行い、処理結果をL信号とR信号に分配して合成したが、あくまでも一例であり、これに限るものではない。音声信号処理部12において、各信号に対し、それぞれ個別に処理を行っても良い。
また、音声信号処理部12において、第1LPF29から第3減衰器23までの処理に要する時間が短時間で済む場合は、ディレイ36,37を省略しても良い。
また、音声信号処理部12では、2つの増幅器(第2固定増幅器33および第1可変増幅器34)を用いて、音声信号の線形増幅と曲線増幅を行い、第1スイッチ35によりいずれか一方を選択する(切り替える)構成としたが、これに限るものではない。例えば、1つの増幅器で、上記の第2固定増幅器33および第1可変増幅器34の機能を実現し、線形増幅に基づく第1増幅処理と曲線増幅に基づく第2増幅処理とを切り替えて増幅する構成としても良い。
また、上記の実施形態では、バスドラム音を強調する場合を例示したが、他の打楽器音、または打楽器以外の楽器音を強調する場合にも適用可能である。また、信号レベルの判定および増幅処理の対象となる帯域(特定の周波数帯域成分)は、低周波数帯域成分に限るものではなく、他の周波数帯域成分であっても良い。また、信号レベルの判定対象となる帯域と、増幅処理の対象となる帯域は、必ずしも一致しなくても良い。例えば、低周波数帯域成分の信号レベルに応じて、中高周波数帯域成分の増幅処理を行っても良い。
また、事前の楽曲解析により楽曲全体の平均レベルを調べておき、レベルを正規化した上で、音声信号処理部12による増幅処理を行っても良い。この場合、ダイナミックレンジ圧縮部13の処理後、正規化分を元に戻す処理が必要となる。この構成によれば、楽曲の信号レベルに関わらず、目的の増幅量を得ることができる。つまり、例えば楽曲の信号レベルが小さすぎるために変曲点Pを超えられず(曲線増幅が行われず)、結果的にバスドラム音を効果的に強調できない、などの不具合を解消できる。
また、事前にオフラインで平均レベルを調べられない場合は、音源2からの音声信号の入力に伴って(リアルタイムで)、例えば過去1〜2秒間のレベルを測定し、正規化する値に適用しても良い。この構成によれば、事前にオフラインで平均レベルを調べられない場合でも、目的の増幅量を得ることができる。
また、上記の実施形態では、増幅処理の切り替えを行うための閾値「γ」、およびダイナミックレンジを調整するための閾値「β」は、それぞれ固定値として説明したが、可変値としても良い。例えば、音源2から入力された楽曲(音声信号)を解析し、その解析結果に基づいて、これらの閾値を可変しても良い。解析結果としては、例えば、楽曲の平均レベル、ジャンル、テンポ(BPM(beats per minute))などが考えられる。また、音響装置1で楽曲解析を行うのではなく、外部から楽曲解析結果を取得する構成としても良い。
また、上記の実施形態において、音声信号処理部12は、音源2からの音声信号の入力に伴って(音声信号を再生しながら)増幅処理の選択を行うものとしたが、事前に楽曲解析を行い、予め記憶しておいた単位時間ごとの信号レベルに応じて、増幅処理の選択を行っても良い。また、事前解析により、上述した正規化を行った上で、単位時間ごとの増幅特性(線形増幅または曲線増幅)を記憶しておく構成でも良い。
また、増幅処理の選択は、単位時間(数十msec〜数百msec間隔)ごとに限らず、音源2から入力された音声信号の拍単位、楽曲の小節単位、楽曲単位で行っても良い。また、これらの場合、各期間の平均信号レベル、最大信号レベル、最小信号レベルに応じて、増幅処理の選択を行っても良い。さらに、増幅処理の選択を行う単位および、その基準となるレベルを、ユーザーが任意に設定可能としても良い。
また、上記の実施形態に示した音響装置1の各構成要素をプログラムとして提供することも可能である。また、そのプログラムを各種記録媒体(CD−ROM、フラッシュメモリー等)に格納して提供することも可能である。すなわち、コンピューターを音響装置1の各構成要素として機能させるためのプログラム、およびそれを記録した記録媒体も、本発明の権利範囲に含まれる。
また、上記の実施形態では、音声信号処理部12およびダイナミックレンジ圧縮部13を音響装置1(再生専用装置)に適用した場合を例示したが、パーソナルコンピューター、タブレット端末、携帯電話またはカーナビゲーション装置など、他の電子機器に適用しても良い。また、音声信号処理部12およびダイナミックレンジ圧縮部13をWeb上のサーバーやLANネットワーク上のサーバーで実現するなど、クラウドコンピューティングに適用しても良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
1…音響装置 2…音源 11…入力端子 12…音声信号処理部 13…ダイナミックレンジ圧縮部 14…パワーアンプ 15…スピーカー 21…第1減衰器 22…第2減衰器 23…第3減衰器 24…第4減衰器 25…第5減衰器 26…第1加算器 27…第2加算器 28…第3加算器 32…第1固定増幅器 33…第2固定増幅器 34…第1可変増幅器 35…スイッチ 36…ディレイ 44…第1係数出力器 45…第2係数出力器 46…第2スイッチ 48…第2可変増幅器 49…第4加算器 P…変曲点

Claims (11)

  1. 音声信号を入力する入力部と、
    前記入力部で入力された音声信号の信号レベルに応じて、第1の増幅特性に基づく第1増幅処理および前記第1の増幅特性とは異なる第2の増幅特性に基づく第2増幅処理のいずれか一方を選択的に行う音声信号処理部と、
    前記音声信号処理部で増幅された音声信号を出力する出力部と、を備えたことを特徴とする音響装置。
  2. 前記第1の増幅特性は、前記音声信号を直線的に増幅し、前記第2の増幅特性は、前記音声信号を曲線的に増幅することを特徴とする請求項1に記載の音響装置。
  3. 前記音声信号処理部は、
    前記入力部で入力された音声信号の、単位時間ごとの信号レベルに応じて、各単位時間分の音声信号に対し、前記第1増幅処理および前記第2増幅処理のいずれか一方を選択的に行うことを特徴とする請求項2に記載の音響装置。
  4. 前記音声信号処理部は、
    前記第1の増幅特性を有する第1増幅器と、前記第2の増幅特性を有する第2増幅器を含み、
    前記入力部で入力された音声信号の信号レベルに応じて、前記第1増幅器および前記第2増幅器のいずれか一方による増幅処理を行うことを特徴とする請求項2または3に記載の音響装置。
  5. 前記音声信号処理部は、
    前記第1増幅処理と前記第2増幅処理を切り替え可能な1の増幅器を含み、
    前記入力部で入力された音声信号の信号レベルに応じて、前記1の増幅器の増幅処理を切り替えることを特徴とする請求項2または3に記載の音響装置。
  6. 前記音声信号処理部は、
    前記入力部で入力された音声信号の、特定の周波数帯域成分の信号レベルに応じて、当該特定の周波数帯域成分の増幅処理を行うことを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の音響装置。
  7. 前記特定の周波数帯域成分は、低周波数帯域成分であることを特徴とする請求項6に記載の音響装置。
  8. 前記音声信号処理部は、
    前記低周波数帯域成分の信号レベルが第1の閾値以下の場合は前記第1増幅処理を選択し、前記第1の閾値を超える場合は前記第2増幅処理を選択することを特徴とする請求項7に記載の音響装置。
  9. 前記音声信号処理部により増幅された音声信号の信号レベルが第2の閾値を超える場合、前記信号レベルを一定レベルに調整するダイナミックレンジ圧縮部を、さらに備え、
    前記出力部は、前記ダイナミックレンジ圧縮部により調整された音声信号を出力することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の音響装置。
  10. 音声信号を入力する入力ステップと、
    前記入力ステップで入力された音声信号の信号レベルに応じて、第1の増幅特性に基づく第1増幅処理および前記第1の増幅特性とは異なる第2の増幅特性に基づく第2増幅処理のいずれか一方を選択的に行う音声信号処理ステップと、
    前記音声信号処理ステップで増幅された音声信号を出力する出力ステップと、を実行することを特徴とする音響装置の制御方法。
  11. コンピューターに、請求項10に記載の音響装置の制御方法における各ステップを実行させるためのプログラム。
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