JP2014174063A - 熱式流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱式流量計において、配管内の気流に含まれる汚損物がセンサ部に到達する量を削減し、質量流量の計測誤差や異常値の検出頻度を低減する。
【解決手段】
本発明の熱式流量計は、主通路124を流れる気流30の一部を取り込む副通路2と、副通路2を流れる気流の流量を計測する流量検出部602とが設けられた計測部310を備えている。気流30の流れ方向と直交する直交面に投影される計測部310の形状は、直交面上で第1の方向に定義される長さ寸法と、直交面上で第1の方向に対して垂直な第2の方向に定義される厚み寸法とを有し、厚み寸法が長さ寸法よりも小さい形状を成している。流量検出部602よりも上流側の副通路部分に、上流側に対して通路幅が広い拡幅部2wが形成されている。拡幅部2wは、第1の方向で副流路2を仕切る壁面側に形成されている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、配管内の質量流量を計測するエアフローセンサに係わり、特に熱式流量計の通路構造に関する。
配管内の気流の質量流量を計測する装置としてエアフローセンサがある。エアフローセンサは主通路である配管内の気流の一部を副通路に取り込み、センサ部に導く構造となっている。センサ部にはホットワイヤーやシリコンエレメント等が配置され、ホットワイヤーやシリコンエレメント等が気流によって冷却され、電気抵抗値が変化することを利用して配管内の質量流量が計測される。
特許文献1には、副通路の内壁に複数の溝或いは筋状の突部を形成した熱式流量測定装置が記載されている。この熱式流量測定装置では、副通路の壁面に付着した液状体を表面張力により溝或いは筋状の突部に捕獲し、捕獲した液状体を溝或いは筋状の突部に沿って副通路の外回り面に移動させる。これにより、液状体は、流量計測用のセンサ素子に付着することなく、副通路の出口部から排出される(段落0053−0055参照)。
また、特許文献2では、測定エレメントの上流側にトリップエッジ(Stolperkante)を形成する流動障害部を有する吸込空気量測定装置が記載されている。トリップエッジは測定通路の入口開口縁に設けられ、このトリップエッジの下流側の測定通路壁面に溝状の凹所が形成されている。溝状の凹所には流れの分離区域が生じ、この分離区域は時間的にかつ空間的に安定しており、常に同じ場所に生じる。そして、この分離区域は、時間的に不安定で現れる場所がその都度異なる分離区域の発生を妨げ又は弱める効果を有する(第7頁)。
特開2002−257608号公報 特表平9−508213号公報
特許文献1では、溝或いは筋状の突部は、副通路壁面に付着した液状体が表面張力により副通路壁面から離れないようにして、副通路の外回り面に移動させるために設けられており、気流に含まれて飛翔している液状体を溝或いは筋状の突部で捕獲するという技術思想はない。また、特許文献1では、表面張力を利用して溝或いは筋状の突部に対象物を捕獲するため、捕獲する対象物は液状体に限定され、固形物を捕獲することはできない。
特許文献3では、トリップエッジと溝状の凹所とは、時間的に不安定で現れる場所がその都度異なる分離区域の発生を防ぐために設けられており、気流に含まれている汚損物や水滴に対する配慮がない。トリップエッジから溝状の凹所までの通路形状が階段状に形成されているため、汚損物を捕獲する効果が十分ではない。
本発明の目的は、測定対象である流体に含まれる汚損物がセンサ部に到達する量を削減し、質量流量の計測誤差や異常値の検出頻度を低減することができる熱式流量計を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の熱式流量計は、副通路内に、上流側に対して通路幅が広がる拡幅部を有し、この拡幅部で流体の流れに剥離を生じさせて渦流を発生させる。測定対象である流体に含まれて副通路内に流入した汚損物は渦流によって捕捉され、センサ部に到達する汚損物が低減する。この拡幅部は、例えば仕切り状構造あるいは空洞状構造によって形成することができる。
本発明において、汚損物はセンサ部を汚損する可能性のある物質であり、固体(固形物)と液体(液状物)の両方を含む。汚損物は粒状である場合が多く、固体からなる粒状体としては例えばダスト等があり、液体からなる粒状体としては例えば水滴やオイルミスト等がある。
本発明によれば、副通路内の拡幅部に渦流を発生させることができ、副通路内に流入した汚損物をその渦流に捕捉することができる。これにより、センサ部に到達する汚損物を低減することができ、質量流量の計測誤差や異常値の検出頻度を低減することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る熱式流量計の外観を示す正面図。 本発明に係る熱式流量計の外観を示す左側面図。 本発明に係る熱式流量計の外観を示す背面図。 本発明に係る熱式流量計の外観を示す右側面図。 本発明に係る熱式流量計から表カバーおよび裏カバーを取り外したハウジングの状態を示す正面図。 本発明に係る熱式流量計から表カバーおよび裏カバーを取り外したハウジングの状態を示す左側面図。 本発明に係る熱式流量計から表カバーおよび裏カバーを取り外したハウジングの状態を示す背面図。 本発明に係る熱式流量計から表カバーおよび裏カバーを取り外したハウジングの状態を示す右側面図。 図2CのA−A断面図。 本発明に係る熱式流量計の流量検出回路を示す回路図。 本発明に係る流量検出部(流量検出素子)の平面図。 渦流を発生する構成として副通路に仕切り状構造を設けた実施例(実施例1)を示す図。 渦流を発生する構成として副通路に仕切り状構造を設けた実施例(実施例2)を示す図。 仕切り状構造10の代わりに空洞状構造を設けた実施例(実施例3)を示す図を示す図。 副通路の構成が実施例1乃至3とは異なる実施例(実施例4)を示す断面図。
以下、実施例を、図面を用いて説明する。
まず、図1A乃至図4を用いて、本発明に係るエアフローセンサの一形態である熱式流量計について、その概要を説明する。
図1は、熱式流量計300の外観を示している。図1Aは熱式流量計300の正面図、図1Bは左側面図、図1Cは背面図、図1Dは右側面図である。
熱式流量計300はハウジング302と表カバー303と裏カバー304とを備えている。ハウジング302は、熱式流量計300を、主通路を構成する吸気ボディに固定するためのフランジ312と、外部機器との電気的な接続を行うための外部端子を有する外部接続部(コネクタ部)305と、流量等を計測するための計測部310を備えている。計測部310の内部には、副通路を作るための副通路溝が設けられている。計測部310の内部には、主通路を流れる被計測気体30の流量を計測するための流量検出部602や主通路を流れる被計測気体30の温度を計測するための温度検出部452を備える回路パッケージ400が設けられている(図2A参照)。
熱式流量計300は、フランジ312を吸気ボディに固定することにより、計測部310が主通路内に片持ち状に支持される。
熱式流量計300の計測部310はフランジ312から主通路124の中心方向に向かって長く延びる形状を成し、その先端部には吸入空気などの被計測気体30の一部を副通路に取り込むための入口350と副通路から被計測気体30を主通路124に戻すための出口352が設けられている。
熱式流量計300の入口350が、フランジ312から主通路の中心方向に向かって延びる計測部310の先端側に設けられることにより、主通路の内壁面から離れた中央部に近い部分の気体を副通路に取り込むことができる。これにより、主通路の内壁面の温度の影響を受け難くなり、気体の流量や温度の計測精度の低下を抑制できる。
また、主通路の内壁面近傍では流体抵抗が大きく、主通路の平均的な流速に比べ、流速が低くなる。本実施例の熱式流量計300では、フランジ312から主通路の中央に向かって延びる薄くて長い計測部310の先端部に入口350が設けられているので、主通路中央部の流速の速い気体を副通路(計測用通路)に取り込むことができる。また、副通路の出口352も計測部310の先端部に設けられているので、副通路内を流れた気体を流速の速い主通路中央部に戻すことができる。
計測部310は主通路124の外壁から中央に向かう軸に沿って長く延びる形状を成しているが、幅は、図1B及び図1Dに記載の如く、狭い形状を成している。即ち熱式流量計300の計測部310は、側面の幅が薄く正面が略長方形の形状を成している。これにより、熱式流量計300は、被計測気体30に対しては流体抵抗を小さくして、十分な長さの副通路を備えることができる。
すなわち、本実施例の熱式流量計は、主通路124を流れる気流30の流れ方向と直交する直交面に投影される計測部310の形状が、前記の直交面上で第1の方向50に定義される長さ寸法と、前記の直交面上で第1の方向50に対して垂直な第2の方向51に定義される厚み寸法とを有し(図1B参照)、厚み寸法が長さ寸法よりも小さい形状を成している。
被計測気体30の温度を計測するための温度検出部452が、計測部310の中央部で、計測部310内の上流側外壁が下流側に向かって窪んだ位置に、上流側外壁から上流側に向かって突出する形状を成して設けられている。
表カバー303や裏カバー304は、薄い板状に形成されて、広い冷却面を備える形状を成している。このため熱式流量計300は、空気抵抗が低減され、さらに主通路124を流れる被計測気体により冷却されやすい効果を有している。
外部接続部305の内部には、図示しない外部端子と補正用端子とが設けられている。外部端子は、計測結果である流量と温度を出力するための端子と、直流電力を供給するための電源端子とで構成される。補正用端子は熱式流量計300に関する補正値を、熱式流量計300内部のメモリに記憶するのに使用する端子である。
次に、図2及び図3を用いて、ハウジング302内に構成される副通路及び回路パッケージの構成について説明する。
図2は熱式流量計300から表カバー303および裏カバー304を取り外したハウジング302の状態を示している。図2Aはハウジング302の正面図、図2Bは左側面図、図2Cは背面図、図2Dは右側面図である。図3は、回路パッケージ400が副通路溝の内部に配置されている状態を示す部分拡大図であり、図2CのA−A断面図である。なお、図3は説明を容易にするための概念図であり、図1や図2に示す詳細形状に対して、図3では細部の省略および単純化を行っており、細部に関して少し変形している。
ハウジング302には、計測部310の先端側に副通路を成形するための副通路溝が設けられている。この実施例ではハウジング302の表裏両面に副通路溝が設けられている。
表カバー303及び裏カバー302をハウジング302の表面及び裏面にかぶせることにより、ハウジング302の両面に副通路が完成する構成になっている。このような構造とすることで、ハウジング302の成形時(樹脂モールド工程)にハウジング302の両面に設けられる金型を使用して、表側副通路溝332と裏側副通路溝334の両方をハウジング302の一部として全てを成形することが可能となる。
図2Cにおいて、主通路を流れる被計測気体30の一部が入口350を形成する入口溝351から裏側副通路溝334内に取り込まれ、裏側副通路溝334内を流れる。裏側副通路溝334は進むにつれて深くなる形状をしており、溝に沿って流れるにつれ表側の方向に被計測気体30は徐々に移動する。裏側副通路溝334には回路パッケージ400の上流部342で急激に深くなる急傾斜部347が設けられている。質量の小さい空気の一部は急傾斜部347に沿って移動し、回路パッケージ400の上流部342で図2Aに記載の計測用流路面430の方を流れる。一方質量の大きい異物は遠心力によって急激な進路変更が困難なため、急傾斜部347に沿って流れることができず、図2Cに示す計測用流路裏面431の方を流れる。その後回路パッケージ400の下流部341を通り、図2Aに記載の表側副通路溝332を流れる。
ここで、図3を参照する。図3の左部分が裏側副通路溝334の終端部であり、右側部分が表側副通路溝332の始端部分である。図3では明確に記載していないが、計測用流路面430を有する回路パッケージ400の左右両側には、貫通部が設けられていて、計測用流路面430を有する回路パッケージ400の左右両側で裏側副通路溝334と表側副通路溝332とが繋がっている。
図2Aに記載の表側副通路溝332において、回路パッケージ400の上流部342から表側副通路溝332側に移動した被計測気体30である空気は、計測用流路面430に沿って流れる、このとき、流量検出部602に設けられた熱伝達面437を介して流量を計測するための流量検出部602との間で熱伝達が行われ、流量の計測が行われる。計測用流路面430を通過した被計測気体30や回路パッケージ400の下流部341から表側副通路溝332に流れてきた空気は共に表側副通路溝332に沿って流れ、出口352を形成する出口溝353から主通路に排出される。
この実施例では、裏側副通路溝334で構成される流路は曲線を描きながらハウジング302の先端部からフランジ方向に向かい、最もフランジ側の位置では副通路を流れる気体は主通路の流れに対して逆方向の流れとなり、この逆方向の流れの部分でハウジング302の一方側に設けられた裏面側副通路(裏面側に設けられた入口側副通路)が、他方側に設けられた表面側副通路(表面側に設けられた出口側副通路)につながる。
この実施例では、回路パッケージ400の先端側はハウジング302で支持した構成ではなく空洞部382を有している。回路パッケージ400の上流部342の空間と回路パッケージ400の下流部341の空間と空洞部382とは、ハウジング302の表面側と裏面側とを貫通するように構成されている。即ち、上流部342の空間と下流部341の空間と空洞部382とは、ハウジング302の表面側の表側副通路溝332と裏面側の裏側副通路溝334とを貫通して連通させている。また、計測用流路面430側の空間と計測用流路裏面431側の空間とは、ハウジング302にインサートされた回路パッケージ400によって区分されており、ハウジング302によっては区分されていない。即ち、上流部342の空間と下流部341の空間と空洞部382と計測用流路面430側の空間と計測用流路裏面431側の空間とによって形成される一つの空間が、ハウジング302の表面と裏面とを貫通しており、この一つの空間にハウジング302にインサートされた回路パッケージ400が片持ち状に突出している。このような構成とすることで、1回の樹脂モールド工程でハウジング302の両面に副通路溝を成形でき、また両面の副通路溝を繋ぐ構造を合わせて成形することが可能となる。
尚、回路パッケージ400はハウジング302の固定部372,373,376に樹脂モールドにより埋設して固定されている。
また、ハウジング302の樹脂モールド成形と同時に、回路パッケージ400をハウジング302にインサートして実装することができる。なお、回路パッケージ400の上流部342と下流部341どちらか一方を貫通した構成とすることで、裏側副通路溝334と表側副通路溝332とをつなぐ副通路形状を1回の樹脂モールド工程で成形することも可能である。
なお、裏側副通路溝334の両側には裏側副通路内周壁392と裏側副通路外周壁391とが設けられている。これら裏側副通路内周壁392と裏側副通路外周壁391とのそれぞれの高さ方向の先端部と裏カバー304の内側面とが密着することで、ハウジング302の裏側副通路が成形される。また表側副通路溝332の両側には表側副通路内周壁393と表側副通路外周壁394が設けられ、これら表側副通路内周壁393と表側副通路外周壁394の高さ方向の先端部と表カバー303の内側面とが密着することで、ハウジング302の表側副通路が形成される。
入口350から取り込まれ、裏側副通路溝334により構成される裏側副通路を流れた被計測気体30は、図3の左側から導かれ、被計測気体30の一部は、回路パッケージ400の上流部342の貫通部を介して、回路パッケージ400の計測用流路面430の表面と表カバー303に設けられた突起部356で作られる流路386の方を流れる。他の被計測気体30は計測用流路裏面431と裏カバー304で作られる流路387の方を流れる。その後、流路387を流れた被計測気体30は、回路パッケージ400の下流部341の貫通部を介して表側副通路溝332の方に移り、流路386を流れている被計測気体30と合流する。合流した被計測気体30は、表側副通路溝332を流れ、出口352から主通路に排出される。
裏側副通路溝334から回路パッケージ400の上流部342の貫通部を介して流路386に導かれる被計測気体30の方が、流路387に導かれる流路よりも曲りが大きくなるように、副通路溝が形成されている。これにより、被計測気体30に含まれるごみなどの質量の大きい物質は、曲りの少ない流路387の方に集まる。
流路386では、突起部356は絞りを形成しており、被計測気体30を渦の少ない層流にする。また突起部356は被計測気体30の流速を高める。これにより、計測精度が向上する。突起部356は、計測用流路面430に設けた流量検出部602の熱伝達面露出部436に対向する方のカバーに設ける。
図2A及び図2Cに示すように、ハウジング302には、フランジ312と副通路溝が形成された部分との間に空洞部336が形成されている。この空洞部336の中に、回路パッケージ400の接続端子412と外部接続部305の外部端子の内端361とを接続する端子接続部320が設けられている。接続端子412と内端361とは、スポット溶接あるいはレーザ溶接などにより、電気的に接続される。
次に、図4を用いて、流量検出部602の回路構成について説明する。
図4は熱式流量計300の流量検出回路601を示す回路図である。なお、先に実施例で説明した温度検出部452に関する計測回路も熱式流量計300に設けられているが、図4では省略している。流量検出回路601は、発熱体608を有する流量検出部602と処理部604とを備えている。処理部604は、発熱体608の発熱量を制御すると共に、流量検出部602の出力に基づいて流量を表す信号を、端子662を介して出力する。前記処理を行うために、処理部604は、Central Processing Unit(以下CPUと記す)612と入力回路614、出力回路616、補正値や計測値と流量との関係を表すデータを保持するメモリ618、一定電圧をそれぞれ必要な回路に供給する電源回路622を備えている。電源回路622には車載バッテリなどの外部電源から、端子664と図示していないグランド端子を介して直流電力が供給される。
流量検出部602には被計測気体30を熱するための発熱体608が設けられている。電源回路622から、発熱体608の電流供給回路を構成するトランジスタ606のコレクタに電圧V1が供給され、CPU612から出力回路616を介して前記トランジスタ606のベースに制御信号が加えられ、この制御信号に基づいてトランジスタ606から端子624を介して発熱体608に電流が供給される。
流量検出部602は、発熱体608の発熱量を制御するための発熱制御ブリッジ回路640と、流量を計測するための流量検知ブリッジ回路650と、を有している。発熱制御ブリッジ回路640の一端には、電源回路622から一定電圧V3が端子626を介して供給され、発熱制御ブリッジ回路640の他端はグランド端子630に接続されている。また流量検知ブリッジ回路650の一端には、電源回路622から一定電圧V2が端子625を介して供給され、流量検知ブリッジ回路650の他端はグランド端子630に接続されている。
発熱制御ブリッジ回路640は、熱せられた被計測気体30の温度に基づいて抵抗値が変化する測温抵抗体である抵抗642を有しており、抵抗642と抵抗644、抵抗646、抵抗648とでブリッジ回路640を構成している。抵抗642と抵抗646の交点(接続部)Aおよび抵抗644と抵抗648との交点(接続部)Bの電位差が端子627および端子628を介して入力回路614に入力され、CPU612は交点Aと交点B間の電位差が所定値、この実施例ではゼロボルト、になるようにトランジスタ606から供給される電流を制御して発熱体608の発熱量を制御する。処理部604のCPU612は、被計測気体30がもとの温度に対して一定温度(例えば常に100℃)高くなるように、発熱体608で被計測気体30を加熱する。この加熱制御を高精度に行えるように、発熱体608で暖められた被計測気体30の温度が当初の温度に対して一定温度だけ高くなったときに、交点Aと交点Bとの間の電位差がゼロボルトとなるように発熱制御ブリッジ640を構成する各抵抗の抵抗値が設定されている。
流量検知ブリッジ650は、抵抗652と抵抗654、抵抗656、抵抗658の4つの測温抵抗体で構成されている。
抵抗652と抵抗656との交点(接続部)Cと、抵抗654と抵抗658との交点(接続部)Dとの間の電位差が端子631と端子632を介して入力回路614に入力される。例えば被計測気体30の流れがゼロの状態で、前記交点Cと交点Dとの間の電位差がゼロとなるように流量検知ブリッジ650の各抵抗が設定されている。
後述するように、抵抗652や抵抗654とは順方向に流れる被計測気体30に対して上流側に配置される。また、抵抗656と抵抗658とは順方向に流れる被計測気体30に対して下流側に配置される。被計測気体30が図4の矢印方向に流れている場合、上流側に配置されている抵抗652と抵抗654とは、被計測気体30によって冷却され、被計測気体30の下流側に配置されている抵抗656と抵抗658とは、発熱体608により暖められた被計測気体30により暖められ、抵抗656と抵抗658との温度が上昇する。このため、流量検知ブリッジ650の交点Cと交点Dとの間に電位差が発生する。この電位差が端子631と端子632を介して、入力回路614に入力される。CPU612は交点Cと交点Dとの間の電位差に基づいて、メモリ618に記憶されている電位差と主通路124の流量との関係を表すデータを検索し、主通路の流量を求める。このようにして求められた主通路の流量を表す電気信号が端子662を介して出力される。なお、図4に示す端子664および端子662は新たに参照番号を記載しているが、先に説明した図2Aや図2Cに示す接続端子412に含まれている。
メモリ618には、回路パッケージ400の生産後に、気体の実測値に基づいて求められた、ばらつきなどの測定誤差の低減のための補正データが記憶されている。なお、補正データのメモリ618への書き込みは、外部接続部305に設けられた外部端子や補正用端子を使用して行われる。
図5は、流量検出部(流量検出素子)の平面図である。流量検出部(流量検出素子)602は矩形形状の半導体チップとして作られており、図5に示す流量検出部602の左側から右側に向って、矢印の方向に、順方向の被計測気体30が流れる。
半導体チップで構成される流量検出部(流量検出素子)602には、半導体チップの厚さを薄くした矩形形状のダイヤフラム672が成形されて、このダイヤフラム672には、破線で示す薄厚領域(すなわち上述した熱伝達面)603が設けられている。この薄厚領域603の裏面側には空隙が成形されている。
ダイヤフラム672の厚さを薄くすることで、熱伝導率が低くなっており、ダイヤフラム672の薄厚領域603(熱伝達面437)に設けられた抵抗652、抵抗654、抵抗658、抵抗656へダイヤフラム672の外側からダイヤフラム672を介して伝達される熱を抑制している。
ダイヤフラム672の薄厚領域603の中央部には、発熱体608が設けられており、この発熱体608の周囲に発熱制御ブリッジ640を構成する抵抗642が設けられている。そして、薄厚領域603の外側に発熱制御ブリッジ640を構成する抵抗644、646、648が設けられている。このように成形された抵抗642、644、646、648によって発熱制御ブリッジ640が構成される。
また、発熱体608に対して順方向の被計測気体30が流れる矢印方向の上流側に、上流測温抵抗体である抵抗652、抵抗654が配置され、発熱体608に対して順方向の被計測気体30が流れる矢印方向の下流側に、下流測温抵抗体である抵抗656、抵抗658が配置されている。また計測精度を上げるために抵抗652と抵抗654は発熱体608までの距離が互いに略同じになるように配置されており、抵抗656と抵抗658は発熱体608までの距離が互いに略同じになるように配置されている。
尚、本実施例の熱式流量計300は逆流(順方向に対して逆方向に流れる被計測気体)に対しても流量を計測できる。「上流」及び「下流」は順方向の被計測気体30の流れを基準に定めている。
また、上記発熱体608の双方の端部は、図5の下側に記載した端子624および629にそれぞれ接続されている。ここで、図4に示すように、端子624にはトランジスタ606から発熱体608に供給される電流が加えられ、端子629はグランドとして接地される。
抵抗642、抵抗644、抵抗646、抵抗648は、それぞれ接続されて、端子626と630に接続される。端子626には電源回路622から一定電圧V3が供給され、端子630はグランドとして接地される。また、抵抗642と抵抗646との間、抵抗644と抵抗648との間の各接続点は、それぞれ端子627と端子628とに接続される。端子627は交点Aの電位を出力し、端子628は交点Bの電位を出力する。端子625には、電源回路622から一定電圧V2が供給され、端子630はグランド端子として接地グランドされる。また、抵抗654と抵抗658との接続点は端子631に接続され、端子631は交点Bの電位を出力する。抵抗652と抵抗656との接続点は端子632に接続され、端子632は交点Cの電位を出力する。
抵抗642は、発熱体608の近傍に成形されているので、発熱体608からの発熱で暖められた気体の温度を精度良く計測することができる。一方、抵抗644、646、648は、発熱体608から離れて配置されているので、発熱体608からの発熱の影響を受け難い構成に成っている。このため、被計測気体30を所定温度だけ高める制御を高精度に行うことができる。
次に、汚損物を捕捉する渦流を発生する構成について説明する。
図6は、渦流を発生する構成として副通路に仕切り状構造を設けた例を示す図である。図6は、図2Cの副通路部分を拡大している。図6に示す副通路2は、上述したように、複数の副通路溝が組み合わされて構成されるが、以下、各副通路溝を区別せず、副通路2と呼ぶこととする。尚、図6は、図2Cに示す一部の構成を、簡略化或いは省略している。
1は熱式流量計のボディであり、ハウジング302と表カバー303と裏カバー304とで構成される。32は配管の壁であり、124は配管壁32の内側の主通路である。熱式流量計を自動車の内燃機関に取り付ける場合、配管壁32は吸気管の壁である。ボディ1は主通路124内に挿入されている。2は副通路であり、ボディ1の内部に設けられている。2aは副通路2の一端であり、本実施例では流体が順方向に流れる場合の入口側の端部である。2bは副通路2の他端であり、本実施例では流体が順方向に流れる場合の出口側の端部である。入口側の端部2aと出口側の端部2bとは主通路124に開口している。熱式流量計を自動車の内燃機関に取り付ける場合、流体は空気である。逆流時の流量検出を行う場合は、入口側と出口側とが入れ替わる。以下の説明では、熱式流量計を自動車の内燃機関に取り付ける場合について説明する。
本実施例では、空気は矢印30に示すように、順方向に流れているものとして、説明する。図6の方向に気流が流れる場合、上述したように、2aが副通路2の入口(入口開口)となる。602は流量検出部(流量検出素子)であり、シリコンエレメントで構成されている。400はシリコンエレメント602の支持体である回路パッケージである。回路パッケージは副通路2内におけるシリコンエレメント602の位置を固定する部材である。フランジ312と副通路2との間のボディ1の部分には回路パッケージ400上に形成された、図5に示す流量検出回路(回路モジュール)601が設けられている。流量検出部602及び回路モジュール601により、副通路2内の質量流量が計測される。10は副通路2内に設けた仕切り状構造である。
主通路124の気流30が汚損物を含む場合、その汚損物がシリコンエレメント602に衝突して破損したり、シリコンエレメント602に付着して計測誤差を生じる場合がある。また、主通路124の気流が水滴を含む場合、水滴がシリコンエレメント602に付着すると質量流量の計測値に異常を生じる。これらの問題を解決するため、副通路2内に仕切り状構造10が設けられている。仕切り状構造10は副通路2の入口開口2aの一部を塞いで開口面積を小さくするように設けられた壁部(壁部材)によって構成されている。
仕切り状構造10により副通路入口2aの開口面積が減少し、副通路入口2aから副通路2内部に流れ込む気流30の一部が遮蔽される。それにより、副通路2内部に流れ込む汚損物の量を低減する。また、副通路2内部に流れ込んだ気流30aの一部は、仕切り状構造10の下流側で渦流30bを形成する。副通路2内部に流れ込む汚損物の一部は渦流30bに捕捉され、さらにその一部は渦流30b周辺の副通路2及び仕切り状構造10の壁面に付着する。それらの結果、副通路2内部に流れ込んだ気流30aに含まれる汚損物がシリコンエレメント602に到達する量を削減し、質量流量の計測誤差や異常値の検出頻度を低減することができる。
仕切り状構造10により、仕切り状構造10の下流側では通路の幅が広がって、副通路2に拡幅部2wが形成される。すなわち、仕切り状構造10のところで通路幅はWaであるが、拡幅部2wでは通路幅がWb(Wb>Wa)に拡大している。仕切り状構造10は気流30に対して庇状に設けられている。このため、仕切り状構造10で剥離した気流が拡幅部2w内に渦流を発生させる。拡幅部2wは渦流が生じる渦流生成室となる。
上述したように、熱式流量計のボディ1は厚みが薄く作られている。すなわち、ボディ1は、ボディ1を片持ち支持する固定部(フランジ312)から先端部1aの方へ伸びる中心線33(図1B参照)に垂直で、かつボディ1の側面に垂直(表カバー303と裏カバー304とに垂直)な方向(ボディ1或いはハウジング302の厚み方向)の寸法が、ボディ1の中心線33方向(ボディ1或いはハウジング302の長さ方向)の寸法や主通路124を流れる気流の流れ方向(ボディ1或いはハウジング302の幅方向)の寸法に対して、小さく作られている。このため、副通路2の側壁を形成する表カバー303と裏カバー304も非常に薄く作られている。このため、表カバー303或いは裏カバー304に拡幅部2wを作ると、拡幅方向の寸法(深さ)を大きくすることができない。このため、汚損物を捕捉するのに十分な強さ(大きさ)の渦流を発生することが難しい。また、汚損物が拡幅部2wの壁面に付着すると、汚損物の僅かな付着で拡幅部2wが埋められてしまう。このため、ボディ1の長さ方向に通路を拡幅することが好ましい。
また、熱式流量計は吸気管に取り付けられる際に、フランジ312側が上に、先端部1a側が下になるようにして取り付けられる場合が多い。この場合、上側に位置する内回り面2d側よりも下側に位置することになる外回り面2c側に、拡幅部2wを設けると良い。内燃機関を停止したときに、渦流で補足した汚損物を拡幅部2w内に保持できる。
また、渦流が発生する拡幅部2wは流量検出部602の上流側に設けられるが、流量検出部602との間に長い流路が設けられていることが好ましい。拡幅部2wに発生した渦流の影響が流量検出部602に及ばないようにするためである。このため、拡幅部2wは副通路2の入口開口2aの直下に設けるのがよい。すなわち、拡幅部2wは入口開口2aの下流側で入口開口2aの近傍に設けるのがよい。
本実施例では、拡幅部2wの壁面(仕切り状構造10の下流側の副通路2の壁面)に、仕切り状構造10の流路高さhよりも小さい流路高さh’を有する凹凸部12を設けている。副通路2内部に流れ込む汚損物の一部は渦流30bに捕捉され、さらに渦流30b周辺の副通路2及び仕切り状構造10の壁面(拡幅部2wの壁面)に付着する。凹凸部12はその近傍において局所的に渦流30bの流れを阻害するため、渦流30b中の汚損物がより壁面に付着し易くなる。すなわち、拡幅部2wの壁面は汚損物を保持する。その結果、汚損物がシリコンエレメント602に到達する量をより削減し、質量流量の計測誤差や異常値の検出頻度を低減できる。
凹凸部12を設けることにより上述した効果が得られるが、凹凸部12を必ずしも設ける必要はない。気流には油滴が含まれている場合が多い。拡幅部2wの壁面に付着した油滴が接着剤の代わりをして、渦流で捕捉したダストや他の固形物を拡幅部2wの壁面に保持することができる。
また、本実施例では、仕切り状構造10の下流側の副通路2に、主通路124と連通する排出口(連通孔)11を設けている。副通路2内部に流れ込む汚損物の一部は渦流30bに捕捉され、さらにその一部は渦流30b周辺の副通路2及び仕切り状構造10の壁面に付着する。しかし、付着量が多くかつ排出口11が無い場合、汚損物が壁面に蓄積していくと、それによって渦流30bが形成される領域が縮小されるため、汚損物が渦流30bに捕捉される効果が減少してしまう。そこで、仕切り状構造10の下流側の副通路2(特に、拡幅部(渦流生成室)2w)に、主通路124と連通する排出口11を設ける。これにより、渦流30bに捕捉された汚損物の一部や、壁面に付着した汚損物が排出口11を通じて主通路124に排出される。このため、渦流30b周辺の副通路2及び仕切り状構造10の壁面に付着・蓄積する汚損物の量が減少し、渦流30bが形成される領域(渦流生成室2w)の縮小を抑制できる。
拡幅部(渦流生成室)2wの容積を大きくすることができれば、排出口11を必ずしも設ける必要はない。また、拡幅部(渦流生成室)2wの容積が汚損物を蓄積するのに十分な容積を有する場合であっても、排出口11を設けて渦流により捕捉した汚損物を副通路2の外側に積極的に排出するようにしてもよい。
図7を用いて、本発明に係る実施例3を説明する。図7は、渦流を発生する構成として副通路に仕切り状構造を設けた実施例を示す図である。
本実施例では、仕切り状構造10の局部の形状のみが図6と異なる。仕切り状構造10の一部分を曲線状の構造10aとすることにより、気流30の一部が副通路2内に滑らかに導入されている。これにより副通路入口2aにおける圧力損失が低減されるため、副通路入口2aの開口面積が実施例1と同じ場合で比較すると、シリコンエレメント602に到達する汚損物の量を実施例1と同等に低減しながら、シリコンエレメント602に到達する気流の質量流量を増加させることができる。その結果、気流30が低風量の条件においてセンサ感度が低下することを抑制できる。
図6では、実施例1で説明した凹凸部12や排出口11を設けていないが、実施例1と同様に、凹凸部12及び排出口11の両方、或いはいずれか一方を設けてもよい。
図8を用いて、本発明に係る実施例3を説明する。図8は、仕切り状構造10の代わりに空洞状構造13を設けた実施例3を示す図である。
本実施例では、空洞状構造13は副通路2の外回り(外周)側の流路壁に設けた凹形状部によって構成される。凹形状部13を構成する上流側の壁面13aは、実施例1の仕切り状構造10と同様の構造を成して、同様の機能を果たす。本実施例では、凹形状部13が入口開口2aの近傍に形成されているため、壁面13aは主通路124と凹形状部13を含む副通路2内部とを仕切る仕切り壁を構成する。凹形状部13を構成する下流側の壁面13bは、実施例1や実施例2では構成されていない。
空洞状構造13により、副通路2内部に流れ込んだ気流30aの一部は、空洞状構造13の内部で渦流30bを形成する。副通路2内部に流れ込む汚損物の一部は渦流30bに捕捉され、さらにその一部は空洞状構造13の壁面に付着する。それらの結果、汚損物がシリコンエレメント602に到達する量を削減し、質量流量の計測誤差や異常値の検出頻度を低減できる。本実施例では、壁面13bの存在により、汚損物の捕捉及び蓄積性能が向上する。
本実施において、凹凸部12や排出口11は、実施例1と同様に構成され、実施例1と同様の作用効果を奏する。凹凸部12及び排出口11の両方、或いはいずれか一方を設けない構成にしてもよい。
上述の各実施例では、副通路2は、流路がほぼ360度旋回して、入口開口2aが主通路124を流れる流体の流れ方向に対向するように上流側を向いて開口し、出口開口2bが流体の流れ方向の下流側に向かって開口している。上述した仕切り状構造10及び空洞状構造13や、仕切り状構造10及び空洞状構造13に付随して設けた凹凸部12及び排出口11に係る構成は、背景技術で説明した特許文献1や特許文献2に開示された副通路に設けてもよい。
図9は、副通路の構成が上述の実施例とは異なる一例を示す断面図である。図9では、ボディ1(ハウジング302)の副通路の部分だけを示している。図6乃至8とほぼ同様な断面を示している。
本実施例の副通路2は、入口開口2aに連通する入口通路部分2iと、入口通路部分2iの途中からフランジ312側に向けて分岐する測定用通路2mとを有する。入口通路部分2iは、入口開口2aから、主通路124を流れる気流30の流れ方向に沿って、下流側に向かって延設されている。入口通路部分2iの下流端は出口2fに連通する。出口2fはボディ1の厚み方向の一端にある側面に開口している。測定用通路2mには、その途中に回路パッケージ400に搭載された流量検出部602が設けられている。
入口開口2aから入口通路部分2iに流入した気流30aの一部30cは出口2fに向かって流れ、出口2fから主通路124に流出する。気流30aの一部30dは、測定用通路2mの入口開口面2eから測定用通路2mに流入し、流量検出部602が設けられた通路部分を流れ、出口2bから主通路124に流出する。気流30aは入口通路部分2iの途中で分流するよう、副通路2の測定用通路2mが入口通路部分2iの途中で分岐している。
入口開口2aから入口通路部分2iに流入した気流30aに含まれる汚損物は、入口通路部分2iを直進し、出口2fから主通路124に排出される。
入口開口2aには、仕切り状構造10と拡幅部(渦流生成室)2wとが設けられている。質量の大きな汚損物は、入口通路部分2iを直進し、出口2fから主通路124に排出される可能性が高い。すなわち、質量の大きな汚損物は、慣性により、入口開口面2eの部分で測定用通路2mに向けて流れの向きを変えることができない。しかし、質量の小さな汚損物は、気流30dに運ばれて測定用通路2mに流入する可能性がある。そこで、特に入口開口面2eが開口する側に仕切り状構造10と拡幅部(渦流生成室)2wとを設け、入口開口面2eの近傍を流れる質量の小さな汚損物を拡幅部2wに生じる渦流で捕捉するようにしている。
本実施例では、仕切り状構造10を設けているが、空洞状構造13を設けてもよい。また、仕切り状構造10及び空洞状構造13に凹凸部12及び排出口11の両方、或いはいずれか一方を設けてもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…ボディ、2…副通路、2w…拡幅部(渦流生成室)、400…回路パッケージ、10…仕切り状構造、10a…仕切り状構造に設けた圧力損失低減構造、11…排出口、12…凹凸部、13…空洞状構造、30…主通路の気流、30b…渦流、32…配管の壁、124…配管壁内側の主通路、602…流量検出部(シリコンエレメント)。

Claims (9)

  1. 主通路を流れる気流の一部を取り込む副通路と、前記副通路を流れる気流の質量流量を計測する流量検出部とが設けられて主通路内に位置する計測部を備え、主通路を流れる気流の流れ方向と直交する直交面に投影される前記計測部の形状が、前記直交面上で第1の方向に定義される長さ寸法と、前記直交面上で前記第1の方向に対して垂直な第2の方向に定義される厚み寸法とを有して、前記厚み寸法が前記長さ寸法よりも小さい形状を成し、前記副通路における質量流量の計測値に基づいて主通路を流れる気流の質量流量を検出する熱式流量計において、
    前記流量検出部よりも上流側の副通路部分に、上流側に対して通路幅が広い拡幅部を備え、
    前記拡幅部は、前記第1の方向で前記副流路を仕切る壁面側に形成されていることを特徴とする熱式流量計。
  2. 請求項1に記載の熱式流量計において、
    前記拡幅部は渦流を生成し、生成した渦流で気流に含まれる汚損物を捕捉することを特徴とする熱式流量計。
  3. 請求項2に記載の熱式流量計において、
    前記拡幅部は、その壁面に汚損物を保持することを特徴とする熱式流量計。
  4. 請求項3に記載の熱式流量計において、
    前記副通路は、ハウジング部材の裏面に形成された裏側副通路溝と、ハウジング部材の表面に形成された表側副通路溝とを有し、
    前記裏側副通路溝は、一端に、主通路を流れる気流に対向するように上流側を向いて開口する入口開口面を有し、
    前記表側副通路溝は、一端に、主通路を流れる気流の流れ方向下流側を向いて開口する出口開口面を有し、他端が前記裏側副通路溝の他端と連通するように構成されており、
    以って、前記入口開口面と前記出口開口面との間に略360度旋回する副通路が形成されていることを特徴とする熱式流量計。
  5. 請求項4に記載の熱式流量計において、
    前記拡幅部は、前記裏側副通路溝の外周壁面側に設けられていることを特徴とする熱式流量計。
  6. 請求項1に記載のエアフローセンサにおいて、
    前記拡幅部に、主通路と連通する連通孔を有することを特徴とするエアフローセンサ。
  7. 請求項1に記載のエアフローセンサにおいて、
    前記拡幅部の壁面に、凹凸形状が形成されたことを特徴とするエアフローセンサ。
  8. 請求項1に記載のエアフローセンサにおいて、
    前記拡幅部は前記副通路の入口開口面の開口面積を狭めるように形成された仕切り状構造によって形成されたことを特徴とする熱式流量計。
  9. 請求項1に記載のエアフローセンサにおいて、
    前記拡幅部は前記副通路の入口開口面の下流側に形成された空洞状構造によって形成されたことを特徴とする熱式流量計。
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