JP2014173329A - 防水下地用接合テープ及び防水下地用接合テープの製造方法 - Google Patents

防水下地用接合テープ及び防水下地用接合テープの製造方法 Download PDF

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文利 鶴巻
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Abstract

【課題】防水機能及び脱気機能の低下を抑制することが可能であり、信頼性が向上された防水下地用接合テープを提供する。
【解決手段】防水シートを接合する積層体であるテープ本体2と、テープ本体2の表面を覆いテープ本体2から剥離可能な剥離シート3とを備えた防水下地用接合テープ1とする。テープ本体2は、複数の開口が形成された布帛5と、布帛5を被覆する樹脂層6と、樹脂層6に塗布された粘着剤層7とを備える構成とする。テープ本体2は、幅方向Wの中央に形成されたシール部8と、シール部8の両側に形成された側部9とを備え、布帛5全幅において樹脂が内包された布帛5とし、シール部8及び側部9を一体化させる。テープ本体2の全幅において、布帛5及び樹脂層6を一体化させて、寸法変化を減少させ、塗膜防水材の損傷を抑え、防水性及び脱気性の低下を抑制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、防水性を有し下地材を接合可能な防水下地用接合テープ及び防水下地用接合テープの製造方法に関する。
従来から、例えば、陸屋根、ベランダ、廊下及び室内床などにおいて、防水機能及び脱気機能を有する防水シートが使用された複合防水工法が実施されている。このような複合防水工法では、防水シートを繋ぎ合わせるための接合テープが使用される。また、防水シートの底面には、気体を流通させるための通気孔(脱気路)が形成されている。(例えば、特許文献1参照)。
接合テープとしては、(I)網状シートの一方の面に粘着剤が塗布されたもの(以下、「接合テープ(I)」という。)、(II)目のつんだ織布の一方の面に粘着剤が塗布されたもの(以下、「接合テープ(II)という。」)がある。
特許第2778010号明細書
例えば、上記の接合テープ(I)を使用した場合において、網状シートに塗布された塗膜防水材(樹脂)が網状シートの目(開口)を通過して、脱気路内に浸入してしまい、脱気路が樹脂によって塞がれ、脱気機能が損なわれるおそれがある。
上記の接合テープ(II)を使用した場合において、脱気路が塗膜防水材によって塞がれるおそれはないが、塗膜防水材による防水シートと接合テープ(II)との接着一体化が十分に行われない場合には、下地が動くと接合テープ面にずれが生じるおそれがある。そのため、接合テープの縁部で、塗膜防水材が引っ張られることで亀裂が生じ、防水機能が損なわれるおそれがある。
上記の特許文献1には、網状シートの片面に粘着剤を塗り、その粘着剤上に幅10〜50mmのフィルムを網状シートの幅方向の中央部分に貼り付けることが記載されている。特許文献1の技術では、網状シートとフィルムとにずれが生じやすく、塗膜防水材に亀裂が生じ、防水機能が低下するおそれがある。また、特許文献1では、作製工程が多く、接合テープの製造に手間がかかっていた。
本発明は、防水機能及び脱気機能の低下を抑制することが可能であり、信頼性が向上された防水下地用接合テープ、及びこの防水下地用接合テープの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、防水シートを接合可能な積層体であるテープ本体と、当該テープ本体の表面を覆いテープ本体から剥離可能な剥離シートとを備えた防水下地用接合テープであって、テープ本体は、幅40mm〜200mmであり、複数の開口が形成された布帛と、当該布帛を被覆する樹脂層と、当該樹脂層に塗布された粘着剤層と、を積層方向に有し、布帛は、全幅において樹脂が内包されており、テープ本体は、幅20mm〜80mmであり幅方向の中央に形成されたシール部と、幅10mm〜60mmでありシール部の幅方向の両側に形成された一対の側部と、を備え、単位面積当たりの開口の面積の割合を開口率とした場合、シール部の開口率は、5%以下であり、一対の側部の開口率は、40%〜80%である防水下地用接合テープを提供する。
本発明の防水下地用接合テープによれば、樹脂によって布帛が被覆され、テープ本体の全幅において、樹脂が内包されている。これにより、テープ本体のシール部及び一対の側部が一体として形成されるので、布帛と樹脂層とのずれを防止し、テープ本体の寸法変化を抑制して、塗膜防水材に亀裂が生じるおそれを低減することができる。そのため、防水機能及び脱気機能の低下を抑制することができる。テープ本体は、複数の開口が形成された布帛と、布帛を被覆する樹脂層とを備える構成であるので、テープ本体の寸法変化を抑えることができる。また、一対の側部が、所定の開口率を有するので、塗膜防水材を浸みこませて、防水シートと防水下地用接合テープとの接着の一体化を好適に行うことができる。
布帛は、ガラス繊維束を経糸及び緯糸として平織りされたガラス繊維織物であってもよい。この構成の防水下地用接合テープによれば、布帛が、平織りされたガラス繊維織物によって形成されているので、ガラス繊維間に好適に樹脂を浸みこませ、テープ本体の強度を維持することができる。
ガラス繊維織物は、隣接する3本の経糸が束ねられて製織されていてもよい。この構成の防水下地用接合テープによれば、隣接する3本の経糸が束ねられて、平織りされているので、経糸と緯糸との接触面積を増やすことができ、テープ本体の寸法変化を抑制することができる。
本発明は、防水シートを接合可能な積層体であるテープ本体と、当該テープ本体の表面を覆いテープ本体から剥離可能な剥離シートとを備えた防水下地用接合テープを製造する方法であって、複数の開口が形成された布帛の一方の面を、粘度100〜5000cp/20℃の樹脂を用いて被覆して、全幅において樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、樹脂層に粘着剤を付着させて粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、粘着剤層の一方の面に剥離シートを貼り合せる剥離シート形成工程と、を含み、単位面積当たりの開口の面積の割合を開口率とした場合、樹脂層形成工程は、開口率が5%以下であるシール部を幅20mm〜80mmにわたって形成するシール部形成工程と、開口率が40%〜80%であり、シール部の幅方向の両側に形成された一対の側部を幅10mm〜60mmに亘って形成する側部形成工程と、を有する防水下地用接合テープの製造方法を提供する。
本発明の防水下地用接合テープの製造方法によれば、樹脂によって布帛が被覆され、テープ本体の全幅において、樹脂が内包されている防水下地用接合テープを製造することができる。テープ本体のシール部及び一対の側部が一体として形成されるので、布帛と樹脂層とのずれを防止し、テープ本体の寸法変化を抑制して、塗膜防水材に亀裂が生じるおそれを低減することができ、防水機能及び脱気機能の低下を抑制することが可能な防水下地用接合テープを製造することができる。防水下地用接合テープのテープ本体は、複数の開口が形成された布帛と、布帛を被覆する樹脂層とを備える構成であるので、テープ本体の寸法変化を抑えることができる。
側部形成工程は、気体を吹き付けることで、布帛に付着した樹脂を取り除き、開口率を調整してもよい。これにより、気体が吹き付けられて、好適に樹脂が取り除かれるので、開口率を容易に調整することができる。
側部形成工程は、布帛に付着した樹脂を拭き取ることで、開口率を調整してもよい。これにより、余分に付着している樹脂が拭き取られるので、開口率を容易に調整することができる。
本発明によれば、防水機能及び脱気機能の低下を抑制することが可能であり、信頼性が向上された防水下地用接合テープ、及びこの防水下地用接合テープの製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る防水下地用接合テープが使用された屋根の部分断面図である。 本発明の実施形態に係る防水下地用接合テープの断面図である。 防水下地用接合テープの布帛である平織り組織を拡大して示す平面図である。 3本のガラス繊維束が経糸として平織りされたガラス繊維織物を拡大して示す平面図である。 本発明の実施形態に係る防水下地用接合テープの平面図である。 防水下地用接合テープの側部の開口を拡大して示す平面図である。 本発明の第1実施形態に係る防水下地用接合テープの製造方法の手順を示すフローチャートである。 分割前の複数の防水下地用接合テープを備えたシートを示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係る防水下地用接合テープの製造方法の手順を示すフローチャートである。 樹脂層形成工程の一実施例を示す概略図である。 粘着剤層形成工程の一実施例を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る防水下地用接合テープ、及び防水下地用接合テープの接合方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、全図中、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(陸屋根)
まず、図1を参照して、防水下地用接合テープ1を備えた陸屋根10について説明する。陸屋根10は、例えばマンションなどの鉄筋コンクリート製の建物の屋根を形成している。
陸屋根10は、コンクリートなどの下地11上に配置された防水シート12を備えている。防水シート12は、下地11の表面を覆うように配置されている。防水シート12は、接着剤によって下地に接着されている。防水シートは、防水機能及び脱気機能を有するものである。防水シート12の底面には、脱気路13(通気路)である溝部が形成されている。脱気路13は、複数形成され、例えば、互いに直交する2方向に延在し、複数の脱気路13どうしが連結されている。
陸屋根10の下地11は、複数の防水シート12によって覆われている。隣接する防水シート12どうしは、防水下地用接合テープ1のテープ本体2によって接合されている。防水シート12のつなぎ目14は、防水下地用接合テープ1のテープ本体2によって覆われている。また、防水シート12及び防水下地用接合テープ1の表面には、塗膜防水材15が塗布されている。
(防水下地用接合テープ)
次に、防水下地用接合テープ1について説明する。図2に示す防水下地用接合テープ1は、防水シート12を接合可能な積層体であるテープ本体2と、テープ本体2に貼り合わされた剥離シート3とを備えている。テープ本体2は、複数の開口4(孔)が形成された布帛5と、布帛5を被覆する樹脂層6と、樹脂層6に塗布された粘着剤層7と、を有している。
(布帛)
布帛5は、図3及び図4に示すように、例えば、平織り組織を有する織物51,52である。布帛5としては、織物51,52、組布、又は不織布などを用いることができる。布帛5としては、組布が好ましく、織物51,52がさらに好ましい。
平織り組織を有する織物51,52は、経糸53及び緯糸54を用いて製織されている。織物51である布帛5には、経糸53及び緯糸54によって囲まれた複数の開口4が形成されている。経糸53及び緯糸54として、例えば、ガラスロービング糸を使用することができる。
平織り組織を有する織物52としては、隣接する3本の経糸53a,53b,53c(53)が束ねられて緯糸54と製織されて平織りされているガラス繊維織物(例えば、G−Mex(登録商標))を採用することができる。経糸53及び緯糸54として、例えば、ガラスヤーンを使用することができる。ガラスヤーンの太さは、ガラスロービング糸の太さよりも細い。隣接する3本の経糸53a,53b,53cを束ねて、平織りを形成することにより、経糸53と緯糸54との接触面積を増やし、テープ本体2の寸法変化を抑制することができる。
布帛5の目の粗さ(開口4の大きさ)は、テープ本体2の幅方向において、異なっていてもよい。テープ本体2の幅方向の中央部の目の粗さは、幅方向の側部の目の粗さと比較して、細かくてもよい。
布帛5の繊維としては、例えば、有機繊維、又は無機繊維を用いることができる。有機繊維としては、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、又はポリオレフィン系繊維などの汎用材料を使用することができる。無機繊維としては、ガラス繊維、金属繊維などの汎用材料を使用することができる。布帛5の繊維として、単一のものを使用してもよく、複数種類のものを混合して使用してもよい。
布帛5に使用される糸53,54としては、合撚糸を使用することができる。布帛5の糸53,54は、単糸であることが好ましい。単糸は、屈曲が小さく、合撚糸と比較して平滑であるため、補強材料として強度が好適に維持される。
布帛5の厚さは、70μm〜240μmである。布帛の単位面積あたりの質量は、40〜130g/mである。ガラス繊維織物52である布帛5の厚さは、100μmである。ガラス繊維織物52である布帛5の単位面積あたりの質量は、60g/mである。
(樹脂層)
樹脂層6は、テープ本体2の幅方向の全幅にわたって形成されている。樹脂層6は、全幅にわたって一体となって布帛5を被覆している。樹脂層6に用いられる樹脂の粘度は、100〜5000cp/20℃が好ましい。樹脂層6の樹脂の粘度は、200〜4000cp/20℃であることが好ましく、300〜3000cp/20℃であることが更に好ましい。なお、ここで使用した粘度の単位(cp/20℃)は、20℃における粘度を示している。
樹脂層6の樹脂としては、どのような樹脂を使用してもよい。樹脂としては、アクリル系の樹脂が好ましい。また、樹脂層にアスファルトを使用してもよい。
なお、布帛5の織物51,52は、樹脂によって目止め処理されているものでもよく、目止め処理されていないものでもよい。目止め処理に用いられる樹脂は、樹脂層6の樹脂と同一のものでもよく、樹脂層6の樹脂と異なるものでもよい。目止め処理に用いられる樹脂としては、アクリル系の樹脂が好ましい。
(粘着剤層)
粘着剤層7の粘着剤は、テープ本体2(布帛5及び樹脂層6)を防水シート12に接着させるためのものである。粘着剤層の粘着剤としては、通常、アクリル系の粘着剤、又はブチル系の粘着剤を用いることができる。
(剥離シート)
剥離シート3(剥離材)は、テープ本体2の粘着剤層7を被覆して保護するものである。剥離シート3としては、例えば、各種紙、合成樹脂フィルムなどに剥離処理を施した剥離体を用いることができる。剥離シート3として透明なフィルムを採用した場合には、テープ本体2に剥離シート3が積層された状態において剥離シート3が透けているので、接合目地の位置がわかりやすく、施工しやすくなる。
(テープ本体)
テープ本体2は、図2及び図5に示すように、幅方向Wにおいて中央に形成されたシール部8と、幅方向Wにおいてシール部8の両側に形成された一対の側部9とを備えている。シール部8の幅W8は、例えば、20mm〜80mmである。側部の幅W9は、10mm〜60mmである。テープ本体の幅W2は、40mm〜200mmである。
(シール部)
シール部8は、テープ本体2の幅方向Wの中央に形成され、防水シート12のつなぎ目14を覆う部分である。テープ本体2の単位面積当たりの開口の面積の割合を開口率とした場合、シール部8の開口率は、5%以下である。シール部8の開口率が5%よりも大きい場合には、塗膜防水材15がシール部8の開口を通り抜けて、防水シート12の底面(裏面)に形成された脱気路13内に浸入するおそれがある。塗膜防水材15が、脱気路13内に浸入すると、防水シート12の脱気機能が損なわれることになる。なお、シール部8は、樹脂によって全面が覆われ、開口が形成されないことが好ましい。
(側部)
側部9は、テープ本体2の幅方向Wにおいて、シール部8に隣接して形成された部分である。側部9において、布帛5の経糸53及び緯糸54が樹脂層6の樹脂によって覆われているが、布帛5の厚さ方向に貫通する開口21(図6参照)が複数形成されている。側部9の開口率は、40%〜80%である。側部9の開口率が、40%より小さい場合には、塗膜防水材15が脱気路13を塞ぐことはないが、塗膜防水材15による防水シート12と防水下地用接合テープ1との接着の一体化が充分に行われないおそれがある。側部9の開口部が、80%より大きい場合には、布帛5の繊維が少なくなるので、布帛5による補強効果が充分に発揮されなくなる。
(第1実施形態の防水下地用接合テープの製造方法)
次に、第1実施形態に係る防水下地用接合テープ1の製造方法について図7を参照して説明する。ここでは、複数本の防水下地用接合テープ1を1枚のシートとしてまとめて成形した後に、分割する場合について説明する。まず、布帛5を準備する(ステップS1)。この布帛5は、複数の防水下地用接合テープ1を製造可能な幅を有している。
次に、布帛5の一方の面に樹脂を塗り付ける(ステップS2)。樹脂は、樹脂層6を形成するものであり、布帛5の全面に塗り付けられる。樹脂が貯留された樹脂貯留槽に、布帛5が浸されることで、布帛5に樹脂を付着させてもよい。例えば、樹脂を吹き付けることで、布帛5の一方の面に、樹脂が塗り付けられてもよい。シール部8及び一対の側部9を一体として、樹脂を塗り付ける。布帛5の全幅において、開口率が40%〜80%となるように樹脂を塗り付ける。これにより、一対の側部9の開口率を40%〜80%にする。
次に、布帛5に塗り付けた樹脂を乾燥させる(ステップS3)。例えば、温風を吹き付けることで、樹脂を乾燥させてもよい。また、ヒーターなどを用いて、樹脂を乾燥させてもよい。
次に、テープ本体2のシール部8を形成する(ステップS4)。テープ本体2の中央部に、樹脂をさらに塗り付けて、シール部8を形成する。シール部8の開口率を、5%以下にする。シール部8の開口率は0%であることが好ましい。
次に、シール部8として塗布された樹脂を乾燥させる(ステップS5)。例えば、温風を吹き付けることで、樹脂を乾燥させてもよい。また、ヒーターなどを用いて、樹脂を乾燥させてもよい。なお、ステップS3の乾燥を省略して、ステップS5において、一度に乾燥を行ってもよい。
次に、粘着剤層7を形成する(ステップS6)。例えば、アクリル系の粘着剤、又はブチル系の粘着剤を、樹脂層6上に塗り付ける。
次に、剥離シート3を貼り合せる(ステップS7)。剥離シート3をテープ本体2に貼り合せて、粘着剤層7を被覆する。
次に、防水下地用接合テープ1を所定の幅に切断する(ステップS8)。図8では、個別に分割する前のシート状の防水下地用接合テープ1を示す平面図である。図8に示すように、本実施形態では、複数本の防水下地用接合テープ1をまとめて製造するので、最後に1本毎に分割する。防水下地用接合テープ1の幅は、上述したように、例えば40mm〜200mmである。シール部8の幅は、20mm〜80mmである。一対の側部9は、片側10mm〜60mmである。
防水下地用接合テープ1を使用する際には、剥離シート3を剥がして、テープ本体2を防水シート12に貼り付けて、防水シート12どうしを接合し、防水シート12間のつなぎ目14をシール部8によって封止する。シール部8の中央に、防水シート12のつなぎ目14が配置されるように、防水下地用接合テープ1を配置することが好ましい。防水下地用接合テープ1は、防水シート12と、他の部材との接合に使用されるものでもよい。
防水下地用接合テープ1を防水シート12に貼り付けた後、防水シート12及び防水下地用接合テープ1の表面に塗膜防水材15を塗布する。
このような本実施形態の防水下地用接合テープ1によれば、樹脂によって布帛5が被覆され、テープ本体2の全幅W2において、樹脂が布帛5に内包されているので、テープ本体2のシール部8及び一対の側部9を一体として形成することができる。これにより、テープ本体2が補強されるので、布帛5と樹脂層6とのずれを防止し、テープ本体2の寸法変化を抑制して、塗膜防水材15に亀裂が生じるおそれを抑制し、防水機能の低下及び脱気機能の低下を抑制することができる。テープ本体2は、複数の開口が形成された布帛5と、布帛5を被覆する樹脂層6とを備えているので、テープ本体2の寸法変化を抑えることができる。
シール部8が防水シート12のつなぎ目14を覆うので、塗膜防水材15が浸入して、脱気路13を閉塞させるおそれが低減されている。また、一対の側部9が所定の開口率(40%〜80%)を有するので、テープ本体2の強度が確保されると共に、塗膜防水材15が充分に浸みこむので、塗膜防水材15によって防水シート12と防水下地用接合テープの一体化を好適に行うことができる。
また、布帛5が、平織りされたガラス繊維織物52によって形成されていると、樹脂がガラス繊維間に好適に浸みこむので、強度が向上されたテープ本体2を実現することができる。
(第2実施形態、製造方法)
次に、第2実施形態に係る防水下地用接合テープの製造方法について図9を参照して説明する。上記の第1実施形態の製造方法と同じ説明については、省略することもある。
まず、布帛5を準備する(ステップS1)。次に、布帛5の一方の面に樹脂を塗り付ける(ステップS12)。なお、布帛5の両方の面に樹脂を塗り付けてもよい。例えば、布帛5の全幅において、開口率が5%となるように、樹脂を塗り付ける。
次に、樹脂を取り除き、一対の側部を形成する(ステップS13)。ここでは、シール部となる中央部を残して、その他の部分の樹脂を取り除く。これにより、シール部の両側に、開口率が40%〜80%である一対の側部を形成する。例えば、ノズルから空気を噴出させることで、空気を吹き付けて、余分な樹脂を吹き飛ばし、開口率を所定の値にすることができる。また、布等を用いて、余分な樹脂を取り除いてもよい。
その後、第1実施形態と同様に、樹脂を乾燥させた後(ステップS5)、粘着剤層を形成し(ステップS6)、剥離シートを貼り合せ(ステップS7)、所定の幅に切断し(ステップS8)、防水下地用接合テープ1を得る。
このような第2実施形態の製造方法を実行することで、防水下地用接合テープ1を製造することができる。
(実施例)
以下、本発明の防水下地用接合テープの一実施例(実施例1)について説明する。
実施例1の防水下地用接合テープ1では、布帛5として、平織り組織を有する織物(ガラス繊維織物52)を採用した。実施例1の布帛5の単位長さ(面積)当たりの質量は、目止め処理が施されていない状態において、61g/mであった。目止め処理後の布帛5の単位面積当たりの質量は、62.2g/mであった。
実施例1のガラス繊維織物52の幅は100mm、厚さは0.11mmであった。ガラス繊維織物52の空隙率(開口率)は59%であった。ガラス繊維織物52の目空きの幅(開口の大きさ)は約3×3mmとした。ガラス繊維織物52のモノフィラメント径(繊維1本の太さ)は、経糸53で7μm、緯糸54で9μmであった。
ガラス繊維織物52のモノフィラメントの本数は、経糸53で200本とした。ガラス繊維織物52の経糸53の太さは、22、5tex(202デニール)であった。ガラス繊維織物52のモノフィラメントの本数は、緯糸54で800本とした。ガラス繊維織物52の緯糸54の太さは、135tex(1215デニール)であった。
ガラス繊維織物52の織り密度は、経糸53で7.5(3本を1組)本/25mm、緯糸54で7.5本/25mmとした。実施例1では、エチレン酢酸ビニル系の樹脂を用いて、ガラス繊維織物52の目止め処理を行った。目止め用の樹脂の塗布量は、2g/mであった。ガラス繊維織物52の厚さは、平均で0.51mmであった。
実施例1では、ウレタン系の樹脂(東京ケミカル株式会社製)を用いて、樹脂層6を形成した。樹脂の粘度は、550cp/20℃であった。塗布された樹脂量は、20g/mであった。樹脂を塗布した時の幅は、50mmだった。
実施例1では、布帛5の全幅に樹脂を塗り付け、布帛5の幅方向の中央部分50mmを残して、中央部分の両側の部分(端部部分)の樹脂を除去した。端部部分の樹脂を除去した後、布帛に付着している樹脂を、乾燥機を用いて乾燥させた。実施例1のシール部の開口率は0%であった。実施例1の一対の側部の開口率は40〜80%であった。
次に、本発明の防水下地用接合テープ1の製造方法の一実施例について説明する。
図10は、樹脂層形成工程の一実施例を示す概略図である。図10では、布帛5に樹脂を転写する樹脂転写装置60を示している。樹脂転写装置60は、布帛5を搬送する搬送ローラ61〜63(搬送手段)、樹脂を貯留する樹脂貯留槽64、及び布帛5に転写される樹脂の厚さを調整するブレード65を備えている。
搬送ローラ62,63は、布帛5の厚み方向の両側から挟むように、上下に配置されている。この一対の搬送ローラ62,63の下方に、樹脂貯留槽64が配置されている。下側の搬送ローラ63の周面は、樹脂貯留槽64内の樹脂に浸されている。
ブレード65は、下側の搬送ローラ63の周面と対向して配置されている。ブレード65と搬送ローラ63の周面との間には、所定の隙間が形成されている。ブレード65の配置、ブレード65と搬送ローラ63との隙間を調整することで、搬送ローラ63の周面に付着する樹脂量を調整して、布帛5に転写される樹脂量を調整することができる。
例えば、シール部8を形成する領域については、ブレード65を配置せず、一対の側部9を形成する領域については、ブレード65を配置する。また、布帛5の幅方向において、均一の厚さの樹脂が付着するようにしてもよい。また、下側の搬送ローラ63の周面に段差面を形成することで、周面に付着する樹脂の厚さを調整し、布帛5に転写される樹脂量を調整してもよい。
図11は、粘着剤層形成工程の一実施例を示す概略図である。図11は、樹脂層6の表面に粘着剤を転写する粘着剤転写装置70を示している。粘着剤転写装置70は、樹脂層6が形成された布帛5を搬送する搬送ローラ71〜73、粘着剤を貯留する粘着剤貯留槽74、及び樹脂層6上に転写される粘着剤の厚さを調整するブレード75を備えている。
搬送ローラ72の下方に、樹脂貯留槽74が配置されている。ブレード75と搬送ローラ72の周面との間には、所定の隙間が形成されている。ブレード75の配置、ブレード75と搬送ローラ72との隙間を調整することで、搬送ローラ72の周面に付着する粘着剤量を調整して、樹脂層6上に転写される樹脂量を調整することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、樹脂を複数回に分けて布帛5に塗り付けてもよい。樹脂を布帛5に塗り付ける方法は、例えば、樹脂に直接、布帛5を浸してもよく、樹脂を布帛5に吹き付けてもよく、樹脂を他の部材に塗り付けた後に、それを転写することで、樹脂を布帛5に付着させてもよい。
また、製造時において布帛5を搬送する際に、布帛5のみを搬送させてもよく、布帛5と台紙とを一緒に搬送させてもよい。
また、シール部8における樹脂層6、および側部9における樹脂層6を、同時に形成してもよく、別々に形成してもよい。
また、布帛5に付着した樹脂を取り除く方法は、例えば、エアーを吹き付けることで、余分な樹脂を除去してもよく、布等を用いて余分な樹脂を拭き取ってもよく、他の部材を用いて余分な樹脂を掻き落としてもよく、他の部材に樹脂を付着させることで余分な樹脂を取り除いてもよく、その他の方法を用いてもよい。
また、上記の実施形態では、樹脂を乾燥させた後に、粘着剤を塗り付けているが、樹脂が乾燥する前に、粘着剤を塗り付けてもよい。
1…防水下地用接合テープ、2…テープ本体、3…剥離シート、4…布帛の開口(孔)、5…布帛、6…樹脂層、7…粘着剤層、8…シール部、9…側部、10…陸屋根、11…下地、12…防水シート、13…脱気路。14…つなぎ目、15…塗膜防水材、21…テープ本体の開口、51…織物(平織り)、52…ガラス繊維織物(平織り)、53,53a,53b,53c…経糸、54…緯糸、W…幅方向。

Claims (6)

  1. 防水シートを接合可能な積層体であるテープ本体と、前記テープ本体の表面を覆い当該テープ本体から剥離可能な剥離シートとを備えた防水下地用接合テープであって、
    前記テープ本体は、
    幅40mm〜200mmであり、複数の開口が形成された布帛と、
    前記布帛を被覆する樹脂層と、
    前記樹脂層に塗布された粘着剤層と、を積層方向に有し、
    前記布帛は、全幅において樹脂が内包されており、
    前記テープ本体は、幅20mm〜80mmであり幅方向の中央に形成されたシール部と、幅10mm〜60mmであり前記シール部の幅方向の両側に形成された一対の側部と、を備え、
    単位面積当たりの開口の面積の割合を開口率とした場合、
    前記シール部の前記開口率は、5%以下であり、
    前記一対の側部の前記開口率は、40%〜80%であることを特徴とする防水下地用接合テープ。
  2. 前記布帛は、ガラス繊維束を経糸及び緯糸として平織りされたガラス繊維織物である請求項1に記載の防水下地用接合テープ。
  3. 前記ガラス繊維織物は、隣接する3本の経糸が束ねられて製織されている請求項2に記載の防水下地用接合テープ。
  4. 防水シートを接合可能な積層体であるテープ本体と、前記テープ本体の表面を覆い当該テープ本体から剥離可能な剥離シートとを備えた防水下地用接合テープを製造する方法であって、
    複数の開口が形成された布帛の一方の面を、粘度100〜5000cp/20℃の樹脂を用いて被覆して、全幅において樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
    前記樹脂層に粘着剤を付着させて粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
    粘着剤層の一方の面に前記剥離シートを貼り合せる剥離シート形成工程と、を含み、
    単位面積当たりの開口の面積の割合を開口率とした場合、
    樹脂層形成工程は、
    前記開口率が5%以下であるシール部を幅20mm〜80mmに亘って形成するシール部形成工程と、
    前記開口率が40%〜80%であり、前記シール部の幅方向の両側に形成された一対の側部を幅10mm〜60mmに亘って形成する側部形成工程と、を有することを特徴とする防水下地用接合テープの製造方法。
  5. 前記側部形成工程は、気体を吹き付けることで、前記布帛に付着した前記樹脂を取り除き、前記開口率を調整する請求項4に記載の防水下地用接合テープの製造方法。
  6. 前記側部形成工程は、前記布帛に付着した前記樹脂を拭き取ることで、前記開口率を調整する請求項4または5に記載の防水下地用接合テープの製造方法。
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