JP2014173134A - 薄膜形成装置 - Google Patents

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高佳 藤元
Masamitsu Yamashita
雅充 山下
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Abstract

【課題】基板上に形成される薄膜の均一性に影響することなく、原料ガスが供給される原料ガス供給部の噴出口の目詰まりを防止することができる薄膜形成装置を提供する。
【解決手段】真空環境を形成するチャンバと、このチャンバ内に基板を保持する基板保持部と、プラズマを発生させる電極ユニットとが互いに対向して配置され、前記基板保持部と前記電極ユニットとの間に設けられた原料ガス供給部から供給される原料ガスをプラズマ環境に曝して基板上に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、前記原料ガス供給部は、原料ガスを噴出する噴出口を有しており、さらに、この噴出口位置よりも噴出側に突出する製膜付着カバーを少なくとも電極ユニット側に有している構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、封止膜等の薄膜形成に適した薄膜形成装置に関するものである。
有機EL、太陽電池等の電子デバイスは水や酸に弱いため、その表面を封止膜で覆って耐久性を向上させることが提案されている。このような封止膜は、薄膜形成装置、いわゆるプラズマCVD装置で形成されている。この薄膜形成装置は、例えば下記特許文献1に記載されているように、チャンバ内に基板を保持する基板保持部と、プラズマを発生させる電極ユニットと、原料ガスを供給する原料ガス供給部とを備えており、互いに対向して配置される基板保持部と電極ユニットとの間に原料ガス供給部を配置して構成されている。そして、原料ガス供給部の噴出口から原料ガスが供給されると、原料ガスが電極ユニットにより形成されたプラズマ環境に曝されることにより製膜粒子が形成される。そして、この製膜粒子が基板上に堆積することにより薄膜(封止膜)が形成される。
ここで、原料ガス供給部の噴出口は、原料ガスの拡散性に影響するため、その開口面積が所定の大きさに設定されている。これにより、噴出される原料ガスが広範囲に拡散し、基板上に形成される薄膜が表面ムラ等を生じることなく均一な厚みで形成できるようになっている。
特開平9−301798号公報
しかし、上記薄膜形成装置では、製膜粒子が原料ガス供給部の噴出口に付着することにより、噴出口が目詰まりを起こしてしまうという問題があった。すなわち、上記薄膜形成装置では、プラズマ環境に曝されて形成される製膜粒子がチャンバ内を浮遊し、チャンバ内のあらゆるところに製膜粒子が付着する。原料ガス供給部では、噴出口から原料ガスが噴出されるため、この噴出された原料ガスがプラズマ環境に曝され、形成された製膜粒子が近くにある噴出口に付着しやすい。そして、メンテナンス作業等によるチャンバ内の清掃前までに噴出口に付着する製膜粒子の量が増加し、堆積した製膜粒子で膜が形成され、最終的に噴出口を塞いでしまうという問題があった。
これに対し、噴出口に付着した製膜粒子が成長しても噴出口が塞がれない程度に噴出口の開口面積を大きくするということも考えられるが、上述の通り、開口面積を大きくすると、原料ガスの拡散性が損なわれることにより、基板上に形成される均一性(膜厚分布)に影響を与えるという問題があり、噴出口の開口面積を自由に変更できないという問題もあった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、基板上に形成される薄膜の均一性に影響することなく、原料ガスが供給される原料ガス供給部の噴出口の目詰まりを防止することができる薄膜形成装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の薄膜形成装置は、真空環境を形成するチャンバと、このチャンバ内に基板を保持する基板保持部と、プラズマを発生させる電極ユニットとが互いに対向して配置され、前記基板保持部と前記電極ユニットとの間に設けられた原料ガス供給部から供給される原料ガスをプラズマ環境に曝して基板上に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、前記原料ガス供給部は、原料ガスを噴出する噴出口を有しており、さらに、この噴出口位置よりも噴出側に突出する製膜付着カバーを少なくとも電極ユニット側に有していることを特徴としている。
上記薄膜形成装置によれば、原料ガス供給部は、噴出口位置よりも噴出側に突出する製膜付着カバーを少なくとも電極ユニット側に有しているため、噴出口に製膜粒子が付着するのを抑えることができる。すなわち、製膜付着カバーが噴出口に対して電極ユニット側に配置されているため、電極ユニットで形成されたプラズマ環境が製膜付着カバーで遮られることにより、噴出口がプラズマ環境に直接曝されにくくなる。そのため、噴出口から噴出した原料ガスは、噴出口付近からある程度飛散したところでプラズマ環境に曝されて製膜粒子になる。したがって、製膜粒子は製膜付着カバーに付着することはあっても、原料ガスが噴出口付近で即、製膜粒子となって噴出口に付着するという現象を抑えることができる。すなわち、噴出口に付着する製膜粒子の量を抑えることができるため、噴出口に形成された製膜粒子の膜により噴出口が塞がれるという問題を抑えることができる。これにより、基板上に形成される薄膜の均一性を損なうことなく、噴出口が目詰まりするのを抑えることができる。
また、前記原料ガス供給部には、複数の噴出口が一方向に並んで形成されており、前記製膜付着カバーは、前記噴出口の配列方向に延びるように形成されている構成にしてもよい。
この構成によれば、複数の噴出口が一方向に並んで形成される原料ガス供給部であっても、製膜付着カバーが噴出口の配列方向に延びるように形成されていることにより、すべての噴出口が直接プラズマに曝されにくくなる。したがって、製膜付着カバーが噴出口の配列方向に間欠的に形成されている場合に比べて、すべての噴出口において目詰まりを防止することができる。
また、前記製膜付着カバーは、前記噴出口を覆う形状を有しており、この製膜付着カバーには、前記噴出口と対向する位置に前記チャンバ内に連通して開口する開口部を有しており、前記開口部の開口面積は、前記噴出口の開口面積よりも大きくなるように形成されている構成にしてもよい。
この構成によれば、製膜付着カバーが噴出口を覆っているため、より一層、噴出口が直接プラズマ環境に曝されにくくなる。したがって、製膜粒子は噴出口に付着する前に製膜付着カバーに付着することにより噴出口の目詰まりを抑えることができる。そして、製膜付着カバーの開口部に製膜粒子が付着しても、開口部の開口面積は、噴出口の開口面積よりも大きく形成されているため、噴出口が直接プラズマ環境に曝されて製膜粒子が付着する場合に比べて、製膜粒子の膜に塞がれてしまうのを抑えることができる。
また、前記開口部は、それぞれの前記噴出口に対応して複数形成されており、それぞれの開口部の開口面積は、対応する噴出口の開口面積よりも大きくなるように形成されている構成にしてもよい。
この構成によれば、個々の噴出口の大きさに応じて、噴出口の開口面積より大きい開口部を形成することにより、複数の噴出口をすべて含む開口部を1つ設ける場合に比べて、製膜粒子が開口部を通じて噴出口に到達するのを抑え、噴出口の目詰まりを一層抑えることができる。
本発明の薄膜形成装置によれば、基板上に形成される薄膜の均一性に影響することなく、原料ガスが供給される原料ガス供給部の噴出口の目詰まりを防止することができる。
本発明の一実施形態における薄膜形成装置を示す概略図である。 上記薄膜形成装置の電極ユニットを上方から見た概略図である。 原料ガス供給部(多孔ノズル)を示す図である。 図3における原料ガス供給部の断面図であり、(a)は、噴出口位置における断面図であり、(b)は噴出口以外の位置における断面図である。 他の実施形態における原料ガス供給部を示す図であり、(a)〜(c)は、噴出口位置における断面図である。 他の実施形態おける原料ガス供給部(単孔ノズル)を示す図であり、(a)は複数の単孔ノズルを組合わせた全体図であり、(b)は単孔ノズルの断面図である。
図1は、本発明の一実施形態における薄膜形成装置を示す概略的な正面図であり、図2は、電極ユニットを上方から見た概略図である。
図1、図2に示すように、薄膜形成装置1は、チャンバ2とそのチャンバ2内に設けられる基板保持部4と電極ユニット3とを有しており、電極ユニット3によりプラズマを発生させた状態でチャンバ2内に原料ガスが供給されると、原料ガスが励起され製膜粒子が生成される。そして、基板Wに堆積することにより、水分、酸などの侵入を防止する封止膜等の薄膜Cが形成される。
チャンバ2は、真空環境を形成し、その内部で発生した製膜粒子を堆積させて基板W上に薄膜Cを形成させるための密閉容器である。このチャンバ2には、基板Wを保持する基板保持部4と、プラズマを発生させる電極ユニット3とが互いに対向する位置に配置されており、基板保持部4と電極ユニット3との間に原料ガス供給部5が設けられている。この原料ガス供給部5から原料ガスが供給されると、原料ガスが電極ユニット3で形成されたプラズマ環境に曝されることにより、基板保持部4に保持された基板W上に薄膜Cが形成される。
基板保持部4は、基板Wを保持するためのものである。本実施形態では、基板Wを支持するハンド41により電極ユニット3上に支持されることにより保持されるようになっている。具体的には、基板Wは、矩形の平板形状を有しており、中央部分に薄膜Cを形成する薄膜形成領域とその両端に薄膜非形成領域とを有している。ハンド41は、基板Wの薄膜非形成領域を支持することにより保持される。すなわち、基板Wは、基板保持部4により保持された状態では、薄膜Cを形成する面が電極ユニット3側(下向き)に向く姿勢で保持される。
また、電極ユニット3は、プラズマを発生させるものである。本実施形態の電極ユニット3は、U字状の誘導結合型の電極であり、図2に示すように、電極部31と誘電体部32とを有している。具体的には、電極ユニット3は、Cu等の導体で形成される電極部31と、ガラス等の非誘電体で形成される誘電体部32とを有しており、電極部31を誘電体部32で覆うように形成され全体としてU字状に形成されている。そして、電極ユニット3は、図2に示すように、外側からチャンバ2の壁面を貫通してチャンバ2内部に侵入し、貫通したチャンバ2の壁面に対面するチャンバ2の壁面を貫通するように延びている。そして、チャンバ2の外側で180°向きを変えて、さらにチャンバ壁を貫通してチャンバ2内部に入り、再度チャンバ壁を貫通して設けられている。すなわち、電極ユニット3は、直線状に形成される部分がチャンバ2内で同じ高さ位置に位置した状態で設けられている。言い換えれば、電極ユニット3は、直線状に延びる部分(直線状部分34)がほぼ平行な状態でチャンバ2内に位置しており、その他の部分がチャンバ2の外側に位置するように設けられている。
また、電極ユニット3の端部に位置する電極部31は、高周波電源6と接続されており、高周波電源6のスイッチが入れられることにより、チャンバ2内に位置する電極ユニット3の平行な直線状部分34にプラズマが発生するようになっている。したがって、この電極ユニット3によりプラズマが発生する状態で、チャンバ2の壁面に設けられた放電ガス供給部21から放電ガスが供給されると、放電ガスがプラズマに曝されることにより分解され反応ガスが形成される。そして、この反応ガスが原料ガスと反応することにより製膜粒子が形成される。
なお、この製膜粒子の形成は、チャンバ2内を真空環境にして行われる。すなわち、このチャンバ2の壁面には、チャンバ2内を排気する排出口22が設けられている。この排出口22は、真空ポンプ(不図示)と配管で接続されており、真空ポンプを作動させることによりチャンバ2内を所定の真空度に調節できるようになっている。すなわち、製膜粒子の形成時(薄膜形成時)には、真空ポンプを作動させることにより、チャンバ2内を所定の真空環境に調節して行われる。
また、原料ガス供給部5は、チャンバ2内に薄膜Cを形成する原料ガスを供給するものである。本実施形態の原料ガス供給部5は、図3に示すように、複数の噴出口61(図4参照)を有する多孔ノズル5aを有している。原料ガス供給部5は、原料ガスタンク(不図示)と配管で接続されており、多孔ノズル5aを通じてチャンバ2内に原料ガスを供給する。
多孔ノズル5aは、チャンバ2の壁面に取付けられる接続配管51と原料ガスが噴出される噴出部52とを有している。ここで、図4は、原料ガス供給部5の断面図であり、図4(a)は噴出口61の位置における断面図であり、(b)は噴出口61以外の位置における断面図である。この噴出部52は、一方向に延びる略円筒形状の配管本体52aを有しており、その配管本体52aの中央部分で接続配管51と連結されている。すなわち、多孔ノズル5aは、略T字状の配管で形成されており、噴出部52が基板Wの表面に近接する状態で、噴出部52の配管本体52aの延びる方向が基板Wの幅方向とほぼ平行をなすように配置されている。そして、配管本体52aの長手方向寸法は、基板Wの幅方向寸法よりも大きい寸法に形成されており、噴出される原料ガスが基板Wの幅方向寸法に一様に供給されるようになっている。
また、噴出部52は、原料ガスが噴出する噴出口61と、製膜付着カバー7とを有している。本実施形態では、配管本体52a内に平板状の仕切板6が設けられており、この仕切板6に噴出口61が設けられている。具体的には、仕切板6は、配管本体52a内に接続配管51と直交する姿勢で、接続配管51との接続部から所定間隔置いて設けられている。すなわち、仕切板6と接続配管51との間には、配管本体52a内に長手方向に延びる空間(貯留空間S)が形成される。そして、仕切板6には、仕切板6の厚さ方向に貫通する複数の噴出口61が長手方向に等間隔に並んだ状態で一様に配置されている。
この噴出口61は、本実施形態では円形に形成されており、噴出口61の開口面積は、接続配管51の開口面積に比べて遙かに小さくなるように形成されている。そして、噴出口61の貫通方向は、基板Wの表面に向かう方向に設定されている。これにより、接続配管51を通じて供給される原料ガスが基板Wの幅方向全体に一様に供給される。すなわち、原料ガスタンクから接続配管51を通じて供給される原料ガスは、仕切板6で遮られることにより、貯留空間S内全体に広がり一時的に貯留される。そして、さらに原料ガスが供給されることにより貯留空間S内の圧力が高くなることにより、すべての噴出口61から原料ガスが噴出される。したがって、仕切板6の長手方向に複数形成された噴出口61から原料ガスが噴出されることにより、基板Wの幅方向に亘って原料ガスが一様に供給される。そして、噴出される原料ガスがプラズマ環境に曝されることにより製膜粒子が形成され、製膜粒子が基板W上に付着し堆積することにより薄膜Cが形成される。
なお、本実施形態では、噴出口61からHMDSガス(ヘキサメチルジシラザンガス)、放電ガス供給部21からアルゴンガス、水素ガスが供給されることにより、Si化合物(第1薄膜Cを形成する製膜粒子)が生成され、噴出口61からHMDSガス、放電ガス供給部21から酸素ガスが供給されることにより、SiO2(第2薄膜Cを形成する製膜粒子)が生成される。これを交互に繰り返すことにより、基板W上(電子デバイス上)には第1薄膜C、第2薄膜Cを複数層備える薄膜C(封止膜)を形成することができる。
また、製膜付着カバー7は、噴出口61が直接プラズマ環境に曝されるのを抑えるためのものである。この製膜付着カバー7は、噴出口61の位置よりも噴出側に突出するように設けられる。本実施形態では、製膜付着カバー7は、仕切板6の位置から噴出側(図4の矢印方向)に延びる配管本体52aの一部によって形成されている。具体的には、仕切板6から噴出側に所定距離離れるようにして、仕切板6全体を覆うように形成されている。すなわち、一方向に並ぶ複数の噴出口61の配列方向に沿って形成されており、噴出口61の位置から噴出側に所定距離離れるようにして、これらの噴出口61を覆うように設けられている。これにより、噴出口61と電極ユニット3との間に製膜付着カバー7が介在し、噴出口61が電極ユニット3により形成されるプラズマ環境に直接曝されることを回避することができる。すなわち、噴出口61と電極ユニット3との間に製膜付着カバー7が存在することにより、噴出口61は、製膜付着カバー7の影に入ることになり、放電ガスがプラズマに曝されて形成される反応ガスが噴出口61に到達しにくくなる。そのため、噴出口61付近で反応ガスと原料ガスとが反応して形成される製膜粒子が噴出口61に付着するという現象を抑えることができる。すなわち、噴出口61に付着する製膜粒子の量を抑えることができるため、噴出口61に形成された製膜粒子の膜により噴出口61が塞がれるという問題を抑えることができる。なお、噴出側とは、噴出口61から原料ガスが噴出される方向、すなわち、噴出口61の貫通方向をいう。
また、製膜付着カバー7には、開口部71が形成されている。本実施形態では、開口部71は円形を有する貫通孔であり、それぞれの噴出口61に対応して噴出口61から噴出方向に延長した位置に形成されている。したがって、噴出口61から噴出される原料ガスは、この開口部71を通じてチャンバ2内に噴出される。この開口部71は、噴出口61に比べて十分に大きく形成されており、開口部71の開口面積は、噴出口61の開口面積よりも大きくなるように形成されている。具体的には、このような薄膜形成装置では、チャンバ2の真空状態を開放してメンテナンス作業が行われ付着した製膜粒子の膜P(図4参照)が除去されるが、開口部71は、次のメンテナンス作業が行われるまでに開口部71が製膜粒子の膜Pで塞がれることのない程度の大きさに形成されている。すなわち、放電ガスがプラズマに曝されて形成される反応ガスは、開口部71を通じて噴出される原料ガスと反応することにより製膜粒子が形成される。そして、この製膜粒子は開口部71に付着し開口部71には製膜粒子によって形成される薄膜Cが成長する。しかし、開口部71は上述するような十分な大きさに形成されているため、開口部71が薄膜Cで塞がれることはない。よって、基板W上に薄膜Cを形成するのに必要な原料ガスを噴出口61から噴出してチャンバ2内に供給することができる。
このように、上記実施形態における薄膜形成装置によれば、原料ガス供給部5は、噴出口61位置よりも噴出側に突出する製膜付着カバー7を少なくとも電極ユニット3側に有しているため、噴出口61に製膜粒子が付着するのを抑えることができる。すなわち、製膜付着カバー7が噴出口61に対して電極ユニット3側に配置されているため、電極ユニット3で形成されたプラズマ環境が製膜付着カバー7で遮られることにより、噴出口61がプラズマ環境に直接曝されにくくなる。そのため、噴出口61から噴出した原料ガスが噴出口61付近からある程度飛散したところでプラズマ環境に曝されて製膜粒子になり膜Pのように製膜付着カバー7に付着することはあっても、原料ガスが噴出口61付近で即、製膜粒子となって噴出口61に付着するという現象を抑えることができる。すなわち、噴出口61に付着する製膜粒子の量を抑えることができるため、噴出口61に形成された製膜粒子の膜Pにより噴出口61が塞がれるという問題を抑えることができる。これにより、基板上に形成される薄膜Cの均一性を損なうことなく、噴出口61が目詰まりするのを抑えることができる。
また、上記実施形態では、噴出口61が配管本体52aに設けられる仕切板6に形成される例について説明したが、噴出口61を配管本体52aの側面に形成するものであってもよい。すなわち、配管本体52aの外周面の厚み方向に開口部71と噴出口61とを形成する。具体的には、図5(a)、図5(b)に示すように、配管本体52aの外周面の厚み方向外径側に開口部71を形成し、外周面の厚み方向内径側に噴出口61を形成する。すなわち、図5(a)は、開口部71と噴出口61との連結部分を段付形状に形成した例であり、図5(b)は、開口部71と噴出口61との連結部分をテーパ形状に形成した例である。この例の場合、配管本体52aの外周面の厚み方向内径側に形成された噴出口61に対して、その外周面の厚み方向外径側が噴出口61位置よりも噴出側に突出する製膜付着カバー7である。そして、このような開口部71及び噴出部52を配管本体52aの外周面に一方向に並べて形成し、他の構成は上記実施形態と同様にする。このような製膜付着カバー7でも、プラズマ環境を遮ることができるため、噴出口61がプラズマ環境に直接曝されるのを抑えることができる。よって、開口部71付近では製膜粒子による膜Pが付着することはあっても、噴出口61に膜Pが付着して噴出口61が塞がれるという現象を抑えることができ、製膜粒子の膜Pにより噴出口61が塞がれるという問題を抑えることができる。
また、上記実施形態では、開口部71が、複数の噴出口61それぞれに対応して形成される例について説明したが、複数の噴出口61が形成される領域を含むような開口部71を1つ形成するものであってもよい。このような開口部71では、放電ガスがプラズマに曝されて形成される反応ガスが開口部71を通じて噴出口61に進入する虞はあるが、開口面積が大きいため、開口部71が製膜粒子の膜で塞がれるという現象を確実に抑えることができる。
また、上記実施形態では、製膜付着カバー7が配管本体52aの一部を兼ねる例について説明したが、図5(c)に示すように、製膜付着カバー7が少なくとも電極ユニット3側に噴出口61位置よりも噴出側に突出するように設けるものであってもよい。図5(c)に示す例では、配管本体52aに複数の噴出口61が形成されており、これらの噴出口61は一方向に並んで形成されている。そして、これらの噴出口61よりも電極ユニット3側に噴出口61の配列方向に延びる壁材が製膜付着カバー7として形成されている。このような製膜付着カバー7であっても、電極ユニット3で形成されたプラズマ環境が製膜付着カバー7で遮られることにより、噴出口61がプラズマ環境に直接曝されにくくなる。よって、原料ガスが噴出口61付近で即、製膜粒子となって噴出口61に付着するという現象を抑えることができ、噴出口61に形成された製膜粒子の膜Pにより噴出口61が塞がれるという問題を抑えることができる。
また、上記実施形態では、原料ガス供給部5が多孔ノズル5aである場合について説明したが、原料ガス供給部5が単孔ノズル5bであってもよい。ここで、図6は、単孔ノズル5bが複数本設けられることにより原料ガス供給部5を構成する例である。単孔ノズル5bは、原料ガスが噴出される噴出部52とを有している。この噴出部52は、一方向に延びる略円筒形状の配管本体52aを有しており、その先端部分に噴出口61を有している。すなわち、配管本体52aがチャンバ2の壁面側から基板保持部4に向かって延びており、噴出口61が基板保持部4に向かう方向に開口している。そして、原料ガスは、配管本体52aを通じて各噴出口61から噴出されることにより基板保持部4に保持された基板Wに噴出されるようになっている。そして、噴出部52の先端部分には、製膜付着カバー7が設けられている。具体的には、噴出部52の配管本体52aの先端部分から延長するように管状部材72が取付けられており、その管状部材72の先端部分に開口部71を有している。すなわち、開口部71は、チャンバ内に開口して形成されており、噴出口61よりも大きい寸法で形成されている。このような単孔ノズル5bに取付けられる製膜付着カバー7であっても、噴出口61がプラズマ環境に直接曝されるのを抑えることができる。
また、上記実施形態では、噴出口61が複数ある例について説明したが、基板Wに対して均一に製膜できれば、原料ガス供給部5の噴出口61は1つのみで構成し、この噴出口61に対して製膜付着カバー7を設けるものであってもよい。すなわち、多孔ノズル5aの噴出部52に設ける噴出口61を1つのみで構成してもよく、又は単孔ノズル5bを1つのみ設けて噴出口61を1つのみで構成してもよい。
1 薄膜形成装置
2 チャンバ
3 電極ユニット
4 基板保持部
5 原料ガス供給部
5a 多孔ノズル
7 製膜付着カバー
52 噴出部
52a 配管本体
61 噴出口
71 開口部

Claims (4)

  1. 真空環境を形成するチャンバと、このチャンバ内に基板を保持する基板保持部と、プラズマを発生させる電極ユニットとが互いに対向して配置され、前記基板保持部と前記電極ユニットとの間に設けられた原料ガス供給部から供給される原料ガスをプラズマ環境に曝して基板上に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、
    前記原料ガス供給部は、原料ガスを噴出する噴出口を有しており、さらに、この噴出口位置よりも噴出側に突出する製膜付着カバーを少なくとも電極ユニット側に有していることを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 前記原料ガス供給部には、複数の噴出口が一方向に並んで形成されており、前記製膜付着カバーは、前記噴出口の配列方向に延びるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成装置。
  3. 前記製膜付着カバーは、前記噴出口を覆う形状を有しており、この製膜付着カバーには、前記噴出口と対向する位置に前記チャンバ内に連通して開口する開口部を有しており、前記開口部の開口面積は、前記噴出口の開口面積よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜形成装置。
  4. 前記開口部は、それぞれの前記噴出口に対応して複数形成されており、それぞれの開口部の開口面積は、対応する噴出口の開口面積よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の薄膜形成装置。
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