JP2014172831A - トリフルオロメチル銅の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】トリフルオロメチル銅の実用的な製造方法を提供する。
【解決手段】
ハロゲン化銅と金属アルコキシドを反応させ、さらにトリフルオロメチルカルボニル化合物を反応させることにより、トリフルオロメチル銅を製造することができる。トリフルオロメチル銅のトリフルオロメチル源として用いるトリフルオロメチルカルボニル化合物は、大量規模での入手が容易で且つ取り扱いが容易である。よって、背景技術に比べて実用性が格段に高い。
【選択図】なし
【解決手段】
ハロゲン化銅と金属アルコキシドを反応させ、さらにトリフルオロメチルカルボニル化合物を反応させることにより、トリフルオロメチル銅を製造することができる。トリフルオロメチル銅のトリフルオロメチル源として用いるトリフルオロメチルカルボニル化合物は、大量規模での入手が容易で且つ取り扱いが容易である。よって、背景技術に比べて実用性が格段に高い。
【選択図】なし
Description
本発明は、トリフルオロメチル銅の実用的な製造方法に関する。
本発明に関連するトリフルオロメチル銅の代表的な製造方法として、非特許文献1〜5が挙げられる。これらの非特許文献では、トリフルオロメチル源として、Ruppert試薬やフルオロホルムが用いられている。
J.Am.Chem.Soc.(米国),2011年,第133巻,p.20901−20913
Angew.Chem.Int.Ed.(ドイツ),2011年,第50巻,p.7655−7659
Angew.Chem.Int.Ed.(ドイツ),2011年,第50巻,p.3793−3798
J.Am.Chem.Soc.(米国),2008年,第130巻,p.8600−8601
Tetrahedron(英国),2000年,第56巻,p.275−283
背景技術に記載したトリフルオロメチル銅の製造方法は、大量規模での入手が困難な試薬や、沸点が極めて低く取り扱いが困難な試薬を用いる必要があった。
本発明の課題は、トリフルオロメチル銅の実用的な製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を踏まえて鋭意検討した結果、ハロゲン化銅と金属アルコキシドを反応させ、さらにトリフルオロメチルカルボニル化合物を反応させることにより、トリフルオロメチル銅が製造できることを見出し、本発明に到達した。ハロゲン化銅としては、塩化銅が好ましく、金属アルコキシドとしては、tert−ブトキシカリウムが好ましく、トリフルオロメチルカルボニル化合物としては、2,2,2−トリフルオロアセトフェノンが好ましい。
具体的には、本発明は[発明1]〜[発明5]を含む、トリフルオロメチル銅の製造方法を提供する。
[式中、R2はアリール、置換アリール、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、置換アルコキシカルボニルまたはトリフルオロメチルを表す。]
で示されるトリフルオロメチルカルボニル化合物を反応させることにより、一般式[4]:
で示されるトリフルオロメチルカルボニル化合物を反応させることにより、一般式[4]:
で示されるトリフルオロメチル銅を製造する方法。
[発明2]
Xが塩素であることを特徴とする、発明1に記載の方法。
Xが塩素であることを特徴とする、発明1に記載の方法。
[発明3]
R1がtert−ブチルであることを特徴とする、発明1または2に記載の方法。
R1がtert−ブチルであることを特徴とする、発明1または2に記載の方法。
[発明4]
Mがカリウムであることを特徴とする、発明1乃至3の何れかに記載の方法。
Mがカリウムであることを特徴とする、発明1乃至3の何れかに記載の方法。
[発明5]
R2がフェニル基であることを特徴とする、発明1乃至4の何れかに記載の方法。
R2がフェニル基であることを特徴とする、発明1乃至4の何れかに記載の方法。
本発明者らの知る限りにおいて、トリフルオロメチル銅のトリフルオロメチル源として、トリフルオロメチルカルボニル化合物を用いる例は一切報告されていない。該トリフルオロメチルカルボニル化合物は、大量規模での入手が容易で且つ取り扱いが容易である。よって、本発明で開示する製造方法は、背景技術に比べて実用性が格段に高い。
本発明のトリフルオロメチル銅の製造方法について詳細に説明する。本発明の範囲は、これらの説明に限定されることなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施することができる。また、本明細書において引用した全ての刊行物(例えば先行技術文献の非特許文献等)の内容は、参照として本明細書に組み込まれるものとする。なお、以下の説明において、一般式[1]〜[4]の具体的な構造は、先に示した通りである。
一般式[1]で示されるハロゲン化銅のXは、ハロゲンを表す。該ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である。その中でも塩素、臭素およびヨウ素が好ましく、塩素が特に好ましい。塩化銅は、大量規模での入手が容易で且つ所望の反応が円滑に進行する。
一般式[2]で示される金属アルコキシドのR1は、低級アルキル基を表す。該低級アルキル基は、炭素数1〜6の、直鎖状または分枝状の鎖式、もしくは環式(炭素数3以上の場合)である。その中でも炭素数1〜5が好ましく、tert−ブチルが特に好ましい。
一般式[2]で示される金属アルコキシドのMは、アルカリ金属を表す。該アルカリ金属は、リチウム、ナトリウム、カリウムまたはセシウムである。その中でもリチウム、ナトリウムおよびカリウムが好ましく、カリウムが特に好ましい。
tert−ブトキシカリウムは、大量規模での入手が容易で且つ所望の反応が円滑に進行する。
一般式[2]で示される金属アルコキシドの使用量は、特に制限はないが、一般式[1]で示されるハロゲン化銅1molに対して1.4mol以上を用いれば良く、1.6〜5molが好ましく、1.8〜3molが特に好ましい。ハロゲン化銅と金属アルコキシドの反応では、系内にK[Cu(Otert−Bu)2]を調製するのが最も好ましい態様である{当然、反応溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド)および副生成物であるハロゲン化アルカリ金属(例えばKCl)等の系内に存在する化合物と、K[Cu(Otert−Bu)2]が錯体を形成した類縁化合物や、K[Cu(Otert−Bu)2]および該類縁化合物を構成単位とする会合体等も含まれる}。よって、塩化銅1molに対してtert−ブトキシカリウム2molを使用するのが極めて好ましい。
一般式[3]で示されるトリフルオロメチルカルボニル化合物のR2は、アリール、置換アリール、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、置換アルコキシカルボニルまたはトリフルオロメチルを表す。該アリールは、炭素数1〜18の、フェニル、ナフチルおよびアントリル等の芳香族炭化水素である。該アルコキシは、炭素数1〜18の、直鎖状または分枝状の鎖式、もしくは環式(炭素数3以上の場合)である。該アルコキシカルボニルは、アルコキシ部位が前記と同じである。該置換アリール、置換アルコキシおよび置換アルコキシカルボニルは、それぞれ前記のアリール、アルコキシおよびアルコキシカルボニルの、任意の炭素原子上に、任意の数および任意の組み合わせで、置換基を有する。係る置換基は、フッ素、塩素および臭素等のハロゲン、メチル、エチルおよびプロピル等の低級アルキル基、ならびにメトキシ、エトキシおよびプロポキシ等の低級アルコキシである。なお、本明細書において、"低級"とは、炭素数1〜6の、直鎖状または分枝状の鎖式、もしくは環式(炭素数3以上の場合)を意味する。その中でもフェニル、メトキシ、エトキシ、エトキシカルボニルおよびトリフルオロメチルが好ましく、フェニルが特に好ましい。2,2,2−トリフルオロアセトフェノンは、大量規模での入手が容易で且つ所望の反応が円滑に進行する。
一般式[3]で示されるトリフルオロメチルカルボニル化合物の使用量は、特に制限はないが、一般式[1]で示されるハロゲン化銅1molに対して0.7mol以上を用いれば良く、0.8〜5molが好ましく、0.9〜3molが特に好ましい。
反応溶媒は、特に制限はないが、n−ヘキサン、シクロヘキサンおよびn−ヘプタン等の脂肪族炭化水素系、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素系、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンおよびジグリム等のエーテル系、アセトニトリル、プロピオニトリルおよびベンゾニトリル等のニトリル系、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンおよびN,N’−ジメチルプロピレン尿素等のアミド(尿素)系、ジメチルスルホキシド、ならびにメタノール、エタノールおよびイソプロパノール等のアルコール系等である。その中でもアミド(尿素)系が好ましく、N,N−ジメチルホルムアミドが特に好ましい。これらの反応溶媒は、単独でまたは組み合わせて用いることができる。
反応溶媒の使用量は、特に制限はないが、一般式[1]で示されるハロゲン化銅1molに対して0.05L(リットル)以上を用いれば良く、0.1〜20Lが好ましく、0.2〜10Lが特に好ましい。
反応温度は、特に制限はないが、+70℃以下で行えば良く、+50〜−70℃が好ましく、+30〜−50℃が特に好ましい。
反応時間は、48時間以内で行えば良く、原料基質および反応条件により異なるため、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、核磁気共鳴等の分析手段により、反応の進行状況を追跡し、原料基質の減少が殆ど認められなくなった時点を終点とすれば良い。
反応終了液には、目的生成物である、一般式[4]で示されるトリフルオロメチル銅が含まれる。該トリフルオロメチル銅は、熱ならびに空気(酸素および水分)等に対して不安定なため、単離することなく、反応終了液のままで直接、所望のトリフルオロメチル化反応に供するのが好ましい。また、反応終了液には、未反応の、または過剰に用いた原料基質、反応溶媒、4面体中間体{例えばCF3CR2(OR1)OMおよび[CF3CR2(OR1)OCuOR1]M}、副生成物であるハロゲン化アルカリ金属(例えばKCl)およびアルコキシカルボニル化合物(例えばPhCO2tert−Bu)等が共存する。よって、これらの系内に存在する化合物とトリフルオロメチル銅(CF3Cu)が錯体を形成した類縁化合物(例えばK[CF3CuOtert−Bu])や、CF3Cuおよび該類縁化合物を構成単位とする会合体等も、本発明の請求項に記載した、一般式[4]で示されるトリフルオロメチル銅に含まれるものとして扱う。トリフルオロメチル銅を含む反応終了液は、不活性ガス雰囲気下、低温で保管し、短期間で使い切るのが良い。トリフルオロメチル銅は、過剰のアルカリ金属(金属アルコキシド)と共存することにより、分解が促進される。よって、HClのジエチルエーテル溶液、トリエチルアミン・HCl、トリエチルアミン・3HF、ピリジン・HCl、リン酸、酢酸、パラメトキシ安息香酸およびメタクロロ安息香酸等のブレンステッド酸で中和し、アルカリ金属をKClおよびKF等の塩として系外に固定化してから保管するのが良い。本発明で製造されるトリフルオロメチル銅は、反応活性が非常に高いため、格段に緩和な反応条件で、種々の基質(例えば末端アルキン、ボロン酸およびヨウ化アリール等)のトリフルオロメチル化反応を行うことができる(参考例1〜3を参照)。
実施例により本発明の実施の形態を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
で示される2,2,2−トリフルオロアセトフェノン87mg(0.50mmol、1eq)を室温で加え、同温度で30分間撹拌した。反応終了液を内部標準法(19F−NMR分析、内部標準物質;α,α,α−トリフルオロトルエン)で定量したところ、下記式:
で示されるトリフルオロメチル銅の収率は、95%であった。機器データを以下に示す。
19F−NMR[282MHz、溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、外部基準物質;α,α,α−トリフルオロトルエン(δ ppm;−63.24)]、δ ppm;−25.24。
[式中、Rはメトキシ、エトキシまたはエトキシカルボニルを表す。]
で示されるトリフルオロメチルカルボニル化合物(0.50mmol、1eq)を室温で加え、同温度で6時間撹拌した。反応終了液を内部標準法(19F−NMR分析、内部標準物質;α,α,α−トリフルオロトルエン)で定量したところ、下記式:
で示されるトリフルオロメチルカルボニル化合物(0.50mmol、1eq)を室温で加え、同温度で6時間撹拌した。反応終了液を内部標準法(19F−NMR分析、内部標準物質;α,α,α−トリフルオロトルエン)で定量したところ、下記式:
で示されるヘキサフルオロアセトン83mg(0.50mmol、1eq)を室温で加え、同温度で30分間撹拌した。反応終了液を内部標準法(19F−NMR分析、内部標準物質;α,α,α−トリフルオロトルエン)で定量したところ、下記式:
で示されるトリフルオロメチル銅の収率は、17%であった。
[参考例1]
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン23mg(0.20mmol、1eq)とトリエチルアミン・HCl28mg(0.20mmol、1eq)を含むN,N−ジメチルホルムアミド溶液(溶媒使用量1mL)に、実施例1を参考にして製造した、下記式:
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン23mg(0.20mmol、1eq)とトリエチルアミン・HCl28mg(0.20mmol、1eq)を含むN,N−ジメチルホルムアミド溶液(溶媒使用量1mL)に、実施例1を参考にして製造した、下記式:
で示される末端アルキン12mg(0.1mmol、0.5eq)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(溶媒使用量500μL)を空気雰囲気下、室温でシリンジポンプを用いて1時間かけて滴下し、同温度で15分間撹拌した。反応終了液に、1M塩酸5mLを加え、ジエチルエーテル5mLで3回抽出し、回収有機層を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮することにより、下記式:
で示されるトリフルオロメチル化物の粗体を得た。粗体を内部標準法(19F−NMR分析、内部標準物質;α,α,α−トリフルオロトルエン)で定量したところ、上記式のトリフルオロメチル化物の収率は、91%であった。粗体は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ペンタン)で精製することにより、淡黄色の高純度品を得ることができた。機器データを以下に示す。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ7.07−7.12(m,2H),7.53−7.58(m,2H).
13C−NMR(75MHz,CDCl3)δ75.6(q,JCF=52.5Hz),85.5(q,JCF=6.0Hz),114.6(q,JCF=1.8Hz),114.8(q,JCF=255.3Hz,CF3),116.2(d,JCF=22.3Hz),134.7(q,JCF=6.8Hz),164.0(d,JCF=252.0Hz).
19F−NMR(282MHz,CDCl3)δ−49.9(s,3F),−106.1(s,1F).
HRMS(APCI−TOF)calcd for C9H3F4[M−H]−:187.0171,found:187.0179.
[参考例2]
下記式:
13C−NMR(75MHz,CDCl3)δ75.6(q,JCF=52.5Hz),85.5(q,JCF=6.0Hz),114.6(q,JCF=1.8Hz),114.8(q,JCF=255.3Hz,CF3),116.2(d,JCF=22.3Hz),134.7(q,JCF=6.8Hz),164.0(d,JCF=252.0Hz).
19F−NMR(282MHz,CDCl3)δ−49.9(s,3F),−106.1(s,1F).
HRMS(APCI−TOF)calcd for C9H3F4[M−H]−:187.0171,found:187.0179.
[参考例2]
下記式:
で示されるボロン酸14mg(0.10mmol、0.5eq)とトリエチルアミン・HCl28mg(0.20mmol、1eq)を含むトルエン溶液(溶媒使用量1mL)に、実施例1を参考にして製造した、下記式:
で示されるトリフルオロメチル銅のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(0.40M)500μL(0.20mmol、1eq)を空気雰囲気下、室温で加え、同温度で1時間撹拌した。反応終了液に、1M塩酸5mLを加え、有機層を回収し、水層をジエチルエーテル5mLで3回抽出し、回収有機層を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮することにより、下記式:
で示されるトリフルオロメチル化物の粗体を得た。粗体を内部標準法(19F−NMR分析、内部標準物質;α,α,α−トリフルオロトルエン)で定量したところ、上記式のトリフルオロメチル化物の収率は、90%であった。粗体は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ペンタン)で精製することにより、無色澄明の高純度品を得ることができた。機器データを以下に示す。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ7.14−7.19(m,2H),7.61−7.66(m,2H).
13C−NMR(75MHz,CDCl3)δ115.9(d,JCF=22.3Hz),123.8(q,JCF=270.0Hz,CF3),126.8(dq,JCF=32.7Hz,3.3Hz),127.5−127.8(m),164.6(dd,JCF=251.1Hz,1.3Hz).
19F−NMR(282MHz,CDCl3)δ−62.1(s,3F),−107.7(s,1F).
[参考例3]
下記式:
13C−NMR(75MHz,CDCl3)δ115.9(d,JCF=22.3Hz),123.8(q,JCF=270.0Hz,CF3),126.8(dq,JCF=32.7Hz,3.3Hz),127.5−127.8(m),164.6(dd,JCF=251.1Hz,1.3Hz).
19F−NMR(282MHz,CDCl3)δ−62.1(s,3F),−107.7(s,1F).
[参考例3]
下記式:
で示されるヨウ化アリール50mg(0.20mmol、1eq)、1,10−フェナントロリン36mg(0.20mmol、1eq)とトリエチルアミン・HCl28mg(0.20mmol、1eq)を含むN,N−ジメチルホルムアミド溶液(溶媒使用量1mL)に、実施例1を参考にして製造した、下記式:
で示されるトリフルオロメチル銅のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(0.40M)500μL(0.20mmol、1eq)をアルゴン雰囲気下、室温で加え、同温度で12時間撹拌した。反応終了液に、1M塩酸5mLを加え、ジエチルエーテル5mLで3回抽出し、回収有機層を飽和食塩水10mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮することにより、下記式:
で示されるトリフルオロメチル化物の粗体を得た。粗体を内部標準法(19F−NMR分析、内部標準物質;α,α,α−トリフルオロトルエン)で定量したところ、上記式のトリフルオロメチル化物の収率は、95%であった。機器データを以下に示す。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ7.85(d,J=8.6Hz、2H),8.37(d,J=8.7Hz、2H).
13C−NMR(75MHz,CDCl3)δ122.9(q,JCF=271.5Hz,CF3),124.1,126.8(q,JCF=3.5Hz),136.1(q,JCF=33.2Hz),150.0.
19F−NMR(282MHz,CDCl3)δ−63.1(s,3F).
13C−NMR(75MHz,CDCl3)δ122.9(q,JCF=271.5Hz,CF3),124.1,126.8(q,JCF=3.5Hz),136.1(q,JCF=33.2Hz),150.0.
19F−NMR(282MHz,CDCl3)δ−63.1(s,3F).
本発明で製造したトリフルオロメチル銅は、医農薬および電子材料のトリフルオロメチル化剤として利用できる。
Claims (5)
- Xが塩素であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- R1がtert−ブチルであることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- Mがカリウムであることを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の方法。
- R2がフェニル基であることを特徴とする、請求項1乃至4の何れかに記載の方法。
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