JP2014171597A - まな板セット - Google Patents

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Abstract

【課題】 切り終えた食材を容器に移し替える作業が容易で、切り分け後の食材の大きさが制限されず、まな板が通常のまな板同様に使用できる汎用性を有する、まな板と容器とが組み合わされたまな板セットを提供する。
【解決手段】まな板セット1は、食材を切り分けるまな板2と、まな板の上で切り分けた食材をその開口から収容可能な容器4と、を有する。まな板は、切り分け作業において食材を載せる板状の板部6と、調理台に載せたときに板部を調理台から遠ざける脚となる脚部7と、を有する。まな板及び容器は、まな板における脚部の一部を容器内に配し脚部の他の部分を容器の外に配したときに、一方に対して他方が移動可能であり、かつ一方に対して他方が移動する過程の一部または全部において、板部により開口が塞がれることがないように形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に家庭での調理に使用されるまな板セットに関する。
食材である肉、魚および野菜等は、まな板の上で包丁により切り分けられる。切り分けられた食材は、まな板を持ち上げ傾けて、または食材をまな板に載せたまま移動させて皿、鍋またはフライパン等に移し替えられる。この移し替えのとき、切り分けた食材がまな板からこぼれて例えば調理台の上に散らばることは、日常よく経験する。
食材をまな板からこぼすことなく鍋等または他の容器に移し替えることができるものとして、バット状の容器と容器の開口部分をスライドするまな板とを組み合わせ、切り分けた食材をこの容器に移し替えて移動時の食材の落下を防ぐ技術(特許文献1)、容器および切り分けた野菜等を容器内に落下させる貫通孔を備え容器を覆うまな板を組み合わせた技術(特許文献2)、特定の鍋または皿の開口を覆うようにまな板を形成し、切り分けた食材をまな板に設けた落とし口から直接に鍋または皿に投入する技術(特許文献3)が提案されている。
特開2005−342523号公報 実開平7−5534号公報 特開2000−60748号公報
特許文献1に記載されたまな板およびバット状の容器の組み合わせは、切り終えたものを容器に移し替えるためにまな板をスライドさせるときのまな板の安定性が乏しく、まな板上の食材の偏りによりまな板が意図しない方向に傾いて周囲に散らばるおそれがある。
特許文献2に記載されたまな板と容器との組み合わせは、食材の切り分け時に容器の開口を覆った状態が維持され常時安定であるが、切り分け後の食材の大きさが貫通孔の大きさにより制限される。
特許文献3に記載された鍋または皿に組み合わされるまな板は、特定の鍋または皿に合わせて使用されるものであるため異なる鍋または異なる皿と組み合わせて使用することができず汎用性に欠け、食材落とし口を有することによりまな板単独での使用に不向きである。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、切り終えた食材を容器に移し替えるときに安定であり、切り分け後の食材の大きさが制限されず、かつまな板としても通常のまな板同様に使用できる汎用性を有する、まな板と容器とが組み合わされたまな板セットを提供することを目的とする。
本発明に係るまな板セットは、食材を切り分けるまな板と、まな板の上で切り分けた食材をその開口から収容可能な容器と、を有する。まな板は、切り分け作業において食材を載せる板状の板部と、調理台に載せたときに脚となる脚部と、を有する。
まな板および容器は、まな板における脚部の一部を容器内に配し脚部の他の部分を容器の外に配したときに、一方に対して他方が移動可能であり、かつ水平な面に載せて一方に対して他方が水平移動する過程の一部または全部において、板部における容器内に位置する部分により開口が塞がれることがないように形成される。
まな板は、単体で水平面に置かれたときに板部の食材を載せる表面が水平になるように脚部が形成されるのが好ましい。
まな板セットは、まな板における容器の外に配される脚部の他の部分に着脱可能なスタンドを有する。このスタンドは、まな板における脚部の一部が容器内に配されスタンドが取り付けられた脚部の他の部分が容器の外に配されて容器に組み合わされこれらが水平面
に置かれたときに、板部の食材を載せる表面が水平になるように形成される。
まな板は、板部が前記容器に対して水平に相対移動する過程の全部において開口が塞がれることがないように形成されるのが好ましい。
まな板は、板部が容器に対して水平に相対移動する過程の全部において、相対移動する方向の一方および相対移動する方向に直交する両水平方向における開口が塞がれることがないように形成されるのが、さらに好ましい。
本発明によると、切り終えた食材を容器に移し替えるときに安定であり、切り分け後の食材の大きさが制限されず、かつまな板として汎用性を有する、容器と組み合わせて使用されるまな板、およびこのまな板と容器とが組み合わされたまな板セットを提供することができる。
図1はまな板セットの斜視図である。 図2はまな板セットを裏側から見た斜視図である。 図3はスタンドが一体化されたまな板の四面図である。 図4はスタンドの四面図である。 図5は容器の三面図である。 図6はまな板セットの使用形態を示す図である。 図7はまな板セットが自立した状態を示す図である。 図8は他のまな板セットの斜視図である。 図9はスタンドが一体化された他のまな板の三面図である。 図10はまな板セットの使用形態を示す図である。 図11はまな板セットが自立した状態を示す図である。 図12は他のまな板およびスタンドを説明する図である。 図13は他のスタンドが一体化された他のまな板の三面図である。 図14はまな板と組み合わされる容器の概略図である。 図15は他のまな板セットの概略を示す図である。
図1はまな板セット1の斜視図、図2はまな板セット1を裏側から見た斜視図、図3はスタンド3が一体化されたまな板2の四面図、図4はスタンド3の四面図、図5は容器4の三面図である。図1,2,5において、容器4を透明なものとして図示した。図3および図4の(a)は裏面図である。
まな板セット1は、まな板2、スタンド3および容器4からなる。
まな板2は、板状の板部6および板部6を支える脚部7で構成される。
板部6は、食材を載せて切り分けるために使用されるものであり、形状が矩形である。板部6の裏面には脚部7が一体化されており、食材が載せられる表面は梨地となっている。
脚部7は、板材が矩形の枠(矩形の筒状)に組まれて形成されている。この矩形の枠における(開口の)四辺の大きさは、板部6の四辺よりも小さく例えば板部6の四辺の70〜90%である。脚部7は、その矩形の枠の長辺が板部6の長辺と平行に配される。
脚部7の枠において長辺となる2つの板材(以下「長尺板」という)11,11は、当該長辺方向の一方の端近傍から他方の端に向け途中までが、板部6の反対側に開口する矩形の切り欠き12となっている。長尺板11における切り欠き12により幅が狭くなった部分を、案内部13という。
2つの長尺板11,11は、互いの両端同士が板材(以下「短尺板」という)14,14により連結されている。短尺板14,14は、脚部7の枠の開口形状(矩形)における短辺である。
長尺板11,11および短尺板14,14の幅、つまり板部6に連続する側の端と板部6から離れた側の端との距離は、全て等しい。まな板2は、脚部7を有することにより、単体で調理台の上またはテーブルの上等でその調理面(切り分け面)が水平に維持され、
単独で通常のまな板として使用することができる。このようなまな板2は、ポリエチレン等の合成樹脂により一体成形で、または所定の形状に裁断された板材の接着により製作される。
スタンド3は、基部18および挟持部19からなる。
基部18は、矩形の板材である。基部18における矩形の長辺は、その長さが脚部7における矩形の枠の(開口形状の)短辺に略等しい。基部18における矩形の長辺は、のちに説明する、不使用時にまな板セット1全体を自立させることができる範囲で、種々の長さを選択できる。基部18における矩形の短辺は、不使用時のまな板セット1の自立を求めない場合には、挟持部19との一体化が可能であることを要件として、その長さを自由に選択できる。
挟持部19は、2つの挟持部材21,21および高さ調整部22で形成される。挟持部材21,21は、形状が台形の板材で形成され、台形の(図4(c)における)下底の長さが基部18の矩形の長辺より若干短く、上底の長さが下底よりも短い。2つの挟持部材21,21は、それぞれの台形における下底が基部18の矩形の長辺方向に揃い、脚部7における短尺板14の厚さよりもわずかに大きな間隔をあけて平行に並び、基部18の短辺方向中央において基部18から直角方向に拡がっている。
高さ調整部22は、まな板2が容器4と組み合わされた(まな板セット1)ときに、まな板2が水平になるように容器4の外に位置する一方の短尺板14をかさ上げする(高さを修正する)。高さ調整部22は、2つの挟持部材21,21の間に限って基部18の厚さを増加させるために、一定の高さで挟持部材21,21の間を基部18の長手方向に延びている。
スタンド3は、ポリエチレン等の合成樹脂により一体成形で、または所定の形状に裁断された板材の接着により製作される。
スタンド3は、切り欠き12に近い方の短尺板14をその挟持部材21,21の間に挟み入れて、まな板2に脱着可能に一体化される。
図5を参照して、容器4は、収容空間25が平面視(図5(a))において矩形の、いわゆる角形トレイである。矩形の収容空間25の開口における長辺および短辺は、それぞれまな板2の板部6の長辺および短辺よりも大きい。
収容空間25の底面26には、収容空間25内に突出する帯状の一対の突出帯27,27が、矩形の収容空間25の長手方向の一方側に偏って長手方向に延びている。一対の突出帯27,27は、平行であって、まな板2の脚部7における矩形の枠の短辺の長さよりわずかに大きな距離を有している。突出帯27,27は、偏った一方側では、容器4において収容空間25の矩形の開口の一方の短辺を形成する側壁28近傍まで延びている。
容器4における突出帯27が偏る側の側壁28には、まな板2における長尺板11の厚さの略2倍の幅を有する一対の切り込み29,29が設けられる。切り込み29の深さは、長尺板11における案内部13の幅に等しいか、または案内部13の幅よりも大きい。一対の切り込み29,29の(それぞれの幅中央を基準とする)間隔は、まな板2の長尺板11,11の(それぞれの厚さ中央を基準とする)間隔に略等しい。
容器4は、例えばポリプロピレンを射出成形して製造される。
図6はまな板セット1の使用形態を示す図、図7はまな板セット1が自立した状態を示す図である。
まな板セット1は、スタンド3が取り付けられたまな板2の一方の短尺板14を容器4の外方に、他方の短尺板14を容器4の収容空間25に配し、脚部7の案内部13,13を容器4のそれぞれ異なる一方の切り込み29,29に入れて、まな板2と容器4とが組み合わされて形成される。
脚部7の矩形枠の短辺の長さは、一対の突出帯27,27の距離よりもわずかに小さいので、脚部7は突出帯27,27の間に嵌り込んでがたつくことなく移動することができる。
まな板2は、収容空間25内では一対の突出帯27,27に嵌り込む脚部7により、容器4の外側では短尺板14に取り付けられたスタンド3により支えられる。スタンド3に
おける高さ調整部22の高さH(図4(d))は、まな板セット1が水平な面に置かれたときまな板2の上面が水平になるように、収容空間25の底面26の高さH1および基部18の板材の厚さH2を考慮して決定される(H=H1−H2、図6(a)参照)。
まな板セット1におけるまな板2の高さH3は、板部6表面(食材の切り分け面)が容器4の開口位置よりも高くするのが、包丁の取り扱いにとって好ましい。
まな板セット1は、まな板2を持ち上げることにより、容易にまな板2および容器4に分離できる。
図6(a)は、調理台を広く使用することができるまな板セット1の使用形態である。この使用形態では、矩形であるまな板2の長辺のほとんどおよび一方の短辺が容器4の収容空間25の開口の内側になる(板部6のほとんどが容器4に収容される)。そのため、切り分けたときにまな板2からこぼれ落ちる食材が容器4に収容され、調理台に食材が散らばるのを防ぐことができる。
図6(b)は、容器4の食材収容機能を最大限に活用するまな板セット1の使用形態である。この使用形態でも図6(a)と同様に、まな板2を安定な状態に維持しながら切り分ける作業ができ、かつ切り分けた多量の食材を容器4に収容することができる。容器4には、同時に調理する複数の食材を収容することができ、切り分け後の食材の大きさが制限されない。鍋等への移し替えのための食材の移動は、角形トレイである容器4により行うことができるので、気軽に食材をこぼすことなく行うことができる。
図6(a)の状態から図6(b)の状態へ、および図6(b)の状態から図6(a)の状態への変更は、例えば、スタンド3が一体化された側の板部6を軽く押さえて、容器4を、板部6の長手方向に移動させて行う。このように容器4を移動させれば、まな板2に食材を載せたままでも食材がまな板2から落ちるのを防ぐことができる。
この容器4の移動は、脚部7の案内部13,13が切り込み29,29に案内され、脚部7の収容空間25における短尺板14側近傍の広範囲が突出帯27,27に案内されることにより、安定に行うことができる。
また、まな板セット1は、まな板2単体でその全体が容器4に収容されたとき、矩形の板部6の四方向(四辺の外方)においてと容器との間に隙間が生ずる(図6(b)の二点鎖線によるまな板2参照)。食材を細かく切り分ける作業をこの状態で行えば、まな板2からこぼれ落ちる切り分けられた食材はこの隙間から容器4に収容されて、調理台への食材の散らばりが防止される。
まな板セット1は、使用しないときに自立させることができる。まな板セット1を安定に自立させるために、まな板2およびスタンド3の各部寸法が以下のように決定される。
図7を参照して、まな板2は、まな板セット1において容器4の外側に配される短尺板14側が、脚部7よりも長手方向の外方に距離D2突出する。スタンド3の基部18における矩形の長辺の一方(に相当する端縁31)から挟持部19までの距離D1は、この長辺の一方(端縁31)側の挟持部材21の厚さTと距離D2との差に設定される。つまり、距離D1は、D1+T=D2を満足する値が採用され、この場合に、まな板セット1を縦にして例えば調理台においたとき、まな板2の板部6およびスタンド3の基部18が調理台に垂直となり、まな板セット1の自立が安定に維持される。
図8は他のまな板セット1Bの斜視図、図9はスタンド3が一体化された他のまな板2Bの三面図、図10はまな板セット1Bの使用形態を示す図、図11はまな板セット1Bが自立した状態を示す図である。図9(a)は裏面図である。
まな板セット1Bは、まな板2B、スタンド3および容器4からなる。まな板セット1Bにおけるスタンド3および容器4は、前述したまな板セット1におけるスタンド3および容器4と同一であるので、図8〜図10ではまな板セット1におけると同じ符合を付しその説明を省略する。
まな板2Bは、板状の板部6Bおよび板部6Bを支える脚部7Bで構成される。
板部6Bは、切り分ける台の役割を果たし、形状が円形である。板部6Bの一方の表面は、載せられた食材が滑らないように、梨地加工されている。板部6Bの他方の表面(裏面)には、まな板2の脚(あし)となる脚部7が一体化されている。
脚部7Bは、一対の外部脚15B,15B、一対の内部脚16B,16B、および一対の案内部13B,13Bからなる。
一対の外部脚15B,15Bは、板材で形成され、いずれも板部6Bの表面に直交して連続し互いが平行である。一対の外部脚15B,15Bは、組み合わされる角形の容器4を入り込ませることができる間隔を有する。一対の外部脚15B,15Bの距離Diは、組み合わされる容器4の移動方向に直交する方向の寸法(幅)Wよりわずかに大きくするのが好ましい(図10(b))。外部脚15Bは、その形状が板部6Bから離れた先端側で狭い台形である。
一対の内部脚16B,16Bは、板材で同一の矩形状に形成され、板部6Bの表面に直交して連続して互いに平行であり、かつ外部脚15B,15Bに直交している。内部脚16Bの矩形の長辺の長さは、容器4における一対の突出帯27,27の距離よりもわずかに小さい。
内部脚16B,16Bにおける板部6Bから離れた先端側の端縁から板部6Bまでの距離は、外部脚15B,15Bにおける板部6Bから離れた先端側の端縁から板部6Bまでの距離に等しい。まな板2Bは、脚部7Bを有することにより、単体で調理台の上またはテーブルの上等で食材の切り分けに使用されるとき、表面が水平に維持される。
なお、名称を「内部脚」としたのは、一対の内部脚16B,16Bは同一の形状等であり、まな板セット1Bにおいてどちらを容器4に収容してもよいことによる。
一対の案内部13B,13Bは、一対の内部脚16B,16Bの端同士を連結する、互いに平行な板材により形成された部分である。案内部13Bは、幅の狭い帯状であって、その幅は、容器4の側壁28に設けられた切り込み29の深さと同じか、または切り込み29の深さよりも小さい。
一対の案内部13B,13Bの(それぞれの厚さ中央を基準とする)間隔は、容器4における一対の切り込み29,29の(それぞれの幅中央を基準とする)間隔に略等しい。
まな板2Bは、容器4と組み合わせて使用されるとき、一方の内部脚16Bにスタンド3が取り付けられる。内部脚16Bへのスタンド3の取り付け方法は、前述したまな板2へのスタンドの取り付けと同じである。
まな板2Bは、板部6Bが円形であることから、板部6Bに直接にまたは例えば模様が印刷された紙を敷いてその上に、切り分けた食材を盛りつけ食卓に置くことができる。
まな板セット1Bは、スタンド3が取り付けられた一方の内部脚16Bを容器4の外方に、他方の内部脚16Bを容器4の収容空間25に配し、案内部13B,13Bを容器4のそれぞれ異なる一方の切り込み29に入れて、まな板2Bと容器4とが組み合わされて形成される。収容空間25内の内部脚16Bは、容易に一対の突出帯27,27間に収められる。
まな板セット1Bが水平な面に置かれたときにまな板2Bの上面が水平になるための、スタンド3における高さ調整部22の高さH、収容空間25の底面26の高さH1および基部18の板材の厚さH2の関係は、まな板セット1の場合と同じである(H=H1−H2、図10(a)参照)。
図10(a)は、調理台を広く使用することができるまな板セット1Bの使用形態である。この使用形態において、切り分けた食材を簡単に容器4に移すことができる。切り分ける食材が変わるごとに容器4を(図10において左側に)移動させることにより、切り分けられた食材を種類ごとにまとめて容器4に収容することができる。容器4は、幅Wが外部脚15B,15Bの間隔Di以下であれば(矩形形状である容器の長手方向の)、その長さは制約されない。
図6(b)は、容器4の食材収容機能を最大限に生かすまな板セット1の使用形態である。この使用形態では、一層切り分け後の食材の大きさが制限されず、かつ食材が容器4に収容されるので、鍋等への移し替えのための食材の移動をこぼすことなく容易に行うことができる。
図6(a)の状態から図6(b)の状態へ、および図6(b)の状態から図6(a)の状態への変更は、例えば、スタンド3が一体化された側の内部脚16Bを軽く押さえて、
容器4を、板部6の長手方向に移動させて行う。
このときの容器4の移動は、脚部7Bの案内部13B,13Bが切り込み29,29に案内され、収容空間25内の内部脚16Bが突出帯27,27に案内されることにより、安定に行うことができる。
まな板セット1Bは、使用しないときに自立させることができる。まな板セット1Bを安定に自立させるために求められる、まな板2Bおよびスタンド3の各部寸法は、まな板セット1におけるものと同じである(D1+T=D2、図11)。ただし、まな板6Bが円形であることから、まな板2Bにおいて容器4の外側に配される短尺板14側から突出する板材6Bの突出距離D2として、その最大値が採用される。最大値としての板材6Bの突出距離D2とは、形状が円であるまな板6Bにおける短尺板14に平行な接線と短尺板14との距離である。
まな板セット1Bを自立させたときの安定度は、スタンド3の矩形状の基部18における長辺が長いほど高い。
図12は他のまな板2Cおよびスタンド3Cを説明する図である。図12において、(a),(b)はまな板2Cの正面部分図、側面図である。(c)〜(e)はスタンド3Cの平面図、正面図、側面図である。(f)〜(h)は他のまな板セット1Cの使用形態を示す図である。なお(a)は(g)に対応する図である。
まな板2Cは、スタンド3Cが取り付けられる側の短尺板14Cの形態のみが前述したまな板2と異なる。
短尺板14Cは、外方を向く面の長手方向の中央に1つ、この両側に各1つ、計3つの外方に突出する突起35C,35C,35Cを有する。突起35Cの形状は、軸心が短尺板14Cに直交する円柱である。3つの突起35C,35C,35Cは、各軸心を含む平面が板部6に対して角度αを形成するようにその並びを傾斜させて、相互に等間隔に並んでいる。
スタンド3Cは、基部18Cおよび挟持部19Cにおける一方の挟持部材21Cの形態が前述したスタンド3と異なる。
基部18Cは、側面視(e)において幅方向の一方の側が他方の側に対して角度βで上方に傾斜する。
挟持部材21Cは、基部18Cにおける角度βで上方に傾斜する側の反対側に配される。挟持部材21Cは、基部18Cの長手方向に対して角度α傾斜する、幅が略一定の細長い貫通孔36Cを有する((d))。貫通孔36Cは、その長さが隣り合う突起35C,35C(の軸心)の間隔の略4倍であり、その幅が突起35Cの径に略等しい。貫通孔36Cは、その両端およびその長さを三等分する位置に、下方に拡がる半円の凹状部分(以下「凹部37C」という)を有する。5つの凹部37C,…,37Cが共有する接線(および各曲率中心を結ぶ線のいずれも)の基部18Cに対する傾きも、角度αである。また、隣り合う凹部37C,37Cの曲率中心の距離は、隣り合う突起35C,35Cの軸心の距離に等しい。
貫通孔36Cは、挟持部材21Cに設けられ基部18Cの反対側の端縁に続く3つの細長い溝(以下「導入溝38C」という)に連結している。隣り合う導入溝38C,38C(の溝中央)の間隔は、隣り合う突起35C,35C(の軸心)の間隔に等しい。各導入溝38Cの幅は、突起35Cの径に略等しい。導入溝38Cの深さは、突起37Cの突出高さに略等しい。
図12のまな板2Cおよびスタンド3Cにおいて、まな板セット1におけるまな板2およびスタンド3と同一の構成を有する部分についてはこれらと同じ符合を付し、説明を省略する。
スタンド3Cは、まな板2Cの3つの突起35C,35C,35Cにその3つの導入溝38C,38C,38Cの位置を合わせ、突起35C,35C,35Cに導入溝38C,38C,38Cを経由させて、挟持部材21C,21の間に短尺板14Cを挟んで保持することにより、まな板2Cの短尺板14Cに一体化される。3つの突起35C,35C,35Cは、貫通孔36C内をその長手方向に自由に移動でき、それぞれが凹部37Cに嵌
り込むことにより、その移動が制限される。
突起35C,35C,35Cが、基部18Cから最も離れた凹部37C,…,37Cに嵌り込むと、まな板2Cの短尺板14C側が調理台から最も高くなる(高さH5)。貫通孔36Cは、突起35C,35C,35Cが、基部18Cから最も近い凹部37C,…,37Cに嵌り込んだときに、調理台から最も低く(高さH6)、かつこのとき板部6が調理台と平行になるように設計される。まな板2Cは、突起35C,35C,35Cが嵌り込む凹部37Cを選択することにより、まな板2Cの短尺板14C側における調理台からの高さを、三通りに変更することができる(図12(b)の高さH7、(f)の高さH5、(g)の高さH6)。
まな板2Cは、短尺板14C側における調理台からの高さを容器4内の短尺板14側よりも高くすることにより、例えばネギ、ゴボウ、にんじん等の断面が丸い食材を切り分ける作業で、切り分けられた食材Mが自然にまな板2Cから容器4に転がり落ちる。そのため、切り分け後にもまな板に残る食材によって包丁の動きが妨げられることがなく、快適に切り分け作業を続けることができる(図12(h))。
なお、スタンド3Cの基部18Cに設けられた傾斜角度βは、まな板2Cの短尺板14C側が調理台から最も高くなったときのまな板2Cの板部6が調理台に対して傾く角度に等しく設定される。
図13は他のスタンド3Dが一体化された他のまな板2Dの三面図、図14はまな板2Dと組み合わされる容器4Dの概略図である。
まな板2Dは、板部6Dおよび脚部7Dからなる。
板部6Dは、矩形の板材と、調理面の裏側において四方の端縁において頂点を結ぶおよび長手方向の両端を結ぶ補強用のリブ41D,41D,41D,42D,42Dと、により形成されている。
脚部7Dは、角筒部43Dおよび平脚部44Dで構成される。
角筒部43Dは、板材が矩形の枠(矩形の筒状)に組まれて形成されている。角筒部43Dは、その矩形の一方の長辺を板部6Dの一方の短辺近くに、かつ板部6Dのこの短辺と平行に配して板部6Dに一体化されている。角筒部43Dにおける矩形の枠の長辺の長さは、まな板2Dに組み合わされる容器4Dにおける一対の突出帯27,27の距離に略等しい。
平脚部44Dは、矩形の平板、およびこの平板の両側短辺から直角に連続し短辺方向に延びた帯状の補強リブからなる。平脚部44Dは、補強リブを角筒部43D側に向け、矩形の板部6Dにおける角筒部43Dとは離れた短辺近くで板部6Dに一体化されている。
角筒部43Dおよび平脚部44Dにおける各突出端と板部6Dとの距離は同じである。
スタンド3Dは、形状が円筒であり、軸方向の一方に開口する切り欠き45Dが180度間隔に2つ設けられている。切り欠き45Dの幅は、平脚部44Dにおける矩形の平板の厚さに略等しい。スタンド3Dは、その切り欠き45Dに平脚部44Dの平板を嵌め入れることにより、板部6Dに着脱可能に一体化される。
容器4Dは、その側壁28に、まな板セット1,1B,1Cにおける一対の切り込み29,29に代えて広範囲にわたる1つの切り込み29Dが設けられている。切り込み29Dの幅は、まな板2Dの板部6Dの短辺に略等しい。切り込み29Dの深さは、リブ41D,42Dを含む板部6Dの厚さに略等しいかまたは小さい。
容器4Dは、その切り込み29Dの形態を除きまな板セット1,1B,1Cにおける容器4と同一であり、図14において容器4と同じ符合を用い、各部の説明を省略する。
まな板2Dおよび容器4Dは、まな板2Dの角筒部43Dを容器4D内に配し、平脚部44Dを容器4Dの側壁28の外方に位置させて、まな板セットとして組み合わされる。このとき、角筒部43Dは一対の突出帯27,27の間に嵌り込み、板部6Dは、その一部が切り込み29Dに嵌り込む。
円筒であるスタンド3Dの軸方向長さ、切り欠き45Dの深さは、まな板セットに組まれたときにまな板2Dの調理面が水平になるように適宜決定される。
まな板2D、スタンド3Dおよび容器4Dからなるまな板セットは、脚部7D(の角筒
部43D)が突出帯27,27に案内され、板部6Dが切り込み29Dに案内されることにより、円滑に容器4Dの開口の大きさを変更できる。
まな板セットは、切り分けた食材を直ちにかつ安定に容器4Dに移し替えることができる。また、容器4Dの開口を大きくすることにより、切り分け後の食材の大きさを大きくすることができる。まな板2Dは、単独でまな板として使用でき汎用性を有する。
図15は他のまな板セット1Eの概略を示す図である。
図15において、(a)はまな板セット1Eを裏側から見た斜視図、(b)は容器4Eの開口を最大化したときのまな板セット1Eの平面図および正面図、(c)はまな板2Eを容器4Eに収納したときの右側面図である。なお、(c)に示す状態では、スタンド3はまな板2Eから取り外されるが、まな板2Eとの関係を示すために二点鎖線でスタンド3を記載した。
まな板セット1Eは、まな板2E、スタンド3および容器4Eからなる。
まな板2Eは、板状の板部6および板部6を支える脚部7Eで構成される。
板部6は、まな板セット1におけるまな板2の板部2と同一であり、以下の説明および図15においてまな板セット1のまな板2と同じ符合を付す。
脚部7Eは、板材による一対の内部脚16E,16E、および一対の案内部13B,13Bからなる。
内部脚16Eは、容器4Eの側面視(図15(c))における収容空間25の断面形状に略等しい形状を有する。つまり、容器4Eにおける収容空間25の断面形状は、底面26による辺が短く開口による辺が長い略台形であり、内部脚16Eの形状は、この台形よりも若干高さが高く、上底(長さが長い方の辺)および下底が若干短い、全体として略台形である。内部脚16Eは、下底と一対の斜辺とが湾曲線で結ばれている。内部脚16Eにおける湾曲線で結ばれた部分を湾曲部51Eという。湾曲部51Eの曲率半径は、10mm以上が好ましい。
内部脚16E,16Eは、矩形の板材6の長手方向の両端の異なる一方の近くに、互いに平行に、その上底部分がまな板6に一体化されている。矩形であるまな板6の短辺は容器4Eの幅よりも小さく、内部脚16Eは、まな板6の幅方向(短辺方向)両側に飛び出している。
一対の案内部13B,13Bは、互いに距離をおいて平行に並び、一対の内部脚16E,16Eに直交してこれらを結ぶ。案内部13B,13B同士の距離は、容器4Eの側壁28に設けられた一対の切り込み29,19の中心距離に略等しい。案内部13Bの形状等は、まな板セット1Bのまな板2Bにおける案内部13Bに略等しい。
スタンド3は、まな板セット1におけるものと同一であり、その説明を省略する。
容器4Eは、まな板セット1における容器4が備える案内帯27,27を備えない点を除き、この容器4と同じであり、図15等においてまな板セット1におけると同じ符合を用いる。
まな板セット1Eは、水平な調理台等に載せたときに、まな板2Eおよび容器4Eを、板部6の表面を水平に維持しなから相対移動させることができる。
容器4Eは、平面視における開口形状が、板部6をその中に含めることができる大きさであり、板部6を開口より上に位置させてまな板2E全体をその収容空間25に収容することができる。(スタンド3が取り除かれた)まな板セット1は、この状態で食材を切り分けることができ、板材から外れた小さな端材等は、板部6の四方に開口する容器4E内に収容される。
なお、まな板セット1,1C,1Dにおいても、容器4,4Dがまな板2,2C,2Dを収容でき、そのとき板部6,6Dの四方に容器4,4Dが開口する点では、まな板セット1Eと同じである。
まな板2Eの内部脚16Eに設けられた湾曲部51Eは、まな板2Eおよび容器4Eを図15(b)に示す状態に組み合わせるとき、一方の内部脚16Eの容器4E内への収容を容易にする。
まな板の利便性から表面積を大きくするために、まな板2Eの板部6の幅を、容器4E
の幅と同じまたはこれよりも大きくすることができ、内部脚16Eが板部に隠れた場合にも、湾曲部51Eは、おおよその見当だけでまな板と容器4Eとの組み立てを可能とする。
上述の実施形態において、まな板セット1,1B,1C,1Eを、スタンド3,3C,3Dが最も容器4,4Dに近くなったときに、まな板2,2B〜2Dの板部6,6B,6Dが容器4,4Dの開口を完全に塞ぐように形成してもよい。この場合であっても、まな板セット1,1B,1C,1Eは、スタンド3,3C,3Dが容器4,4D,4Eから離れるにしたがい、容器4,4D,4Eに開口が生じ、かつ開口が徐々に大きくなるように構成される。
まな板2,2B〜2Eの案内部13,13Bの数を2ではなく他の数、例えばまな板2,2B〜2Eの中央に1つとすることができる。容器4,4Eの切り込み29の数は、案内部13,13Bの数に応じて変更される。まな板2,2B〜2Eの板部6,6B,6Dの形状は、任意なものを採用することができる。例えば、子供向けに動物の形としてもよい。
容器4,4Dに設けられる突出帯27,27は、まな板2,2B〜2Dと容器4,4Dとの相対移動距離に応じてその長さおよび位置を任意に選択できる。
その他、まな板セット1,1B,1C,1E、およびまな板セット1,1B,1C,1Eの各構成または全体の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
本発明は、主に家庭での調理に使用され、容器と組み合わせることにより切り分けた食材をこぼすことなくこの容器に移し替えることができるまな板、および容器とまな板とを組み合わせたまな板セットに利用することができる。
1,1B,1C,1E まな板セット
2,2B〜2E まな板
3,3C,3D スタンド
4,4D,4E 容器
6,6B,6D (まな板の)板部
7,7B,7D,7E (まな板の)脚部
本発明は、主に家庭での調理に使用されるまな板セットに関する。
食材である肉、魚および野菜等は、まな板の上で包丁により切り分けられる。切り分けられた食材は、まな板を持ち上げ傾けて、または食材をまな板に載せたまま移動させて皿、鍋またはフライパン等に移し替えられる。この移し替えのとき、切り分けた食材がまな板からこぼれて例えば調理台の上に散らばることは、日常よく経験する。
食材をまな板からこぼすことなく鍋等または他の容器に移し替えることができるものとして、バット状の容器と容器の開口部分をスライドするまな板とを組み合わせ、切り分けた食材をこの容器に移し替えて移動時の食材の落下を防ぐ技術(特許文献1)、容器および切り分けた野菜等を容器内に落下させる貫通孔を備え容器を覆うまな板を組み合わせた技術(特許文献2)、特定の鍋または皿の開口を覆うようにまな板を形成し、切り分けた食材をまな板に設けた落とし口から直接に鍋または皿に投入する技術(特許文献3)が提案されている。
特開2005−342523号公報 実開平7−5534号公報 特開2000−60748号公報
特許文献1に記載されたまな板およびバット状の容器の組み合わせは、切り終えたものを容器に移し替えるためにまな板をスライドさせるときのまな板の安定性が乏しく、まな板上の食材の偏りによりまな板が意図しない方向に傾いて周囲に散らばるおそれがある。
特許文献2に記載されたまな板と容器との組み合わせは、食材の切り分け時に容器の開口を覆った状態が維持され常時安定であるが、切り分け後の食材の大きさが貫通孔の大きさにより制限される。
特許文献3に記載された鍋または皿に組み合わされるまな板は、特定の鍋または皿に合わせて使用されるものであるため異なる鍋または異なる皿と組み合わせて使用することができず汎用性に欠け、食材落とし口を有することによりまな板単独での使用に不向きであ
る。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、切り終えた食材を容器に移し替えるときに安定であり、切り分け後の食材の大きさが制限されず、かつまな板としても通常のまな板同様に使用できる汎用性を有する、まな板と容器とが組み合わされたまな板セットを提供することを目的とする。
本発明に係るまな板セットは、食材を切り分けるまな板と、まな板の上で切り分けた食材をその開口から収容可能な容器と、を有する。
まな板は、切り分け作業において食材を載せる板状の板部と、調理台に載せたときに脚となる脚部と、食材を載せる側の反対側で板部から突出し板部に沿って真っ直ぐに延びる案内部と、を有する。
容器は、その側壁に案内部を嵌め入れ可能な切り込みが設けられている。
まな板および容器は、まな板における脚部の一部を容器内に配し脚部の他の部分を容器の外に配したときに、案内部が切り込みに嵌り込んで切り込みに案内されることにより容器に対してまな板が移動可能であり、かつ容器に対してまな板が移動する過程の一部または全部において、板部における容器内に位置する部分により開口が塞がれることがないように形成される。
本発明に係る他のまな板セットは、食材を切り分けるまな板と、まな板の上で切り分けた食材をその開口から収容可能な容器と、を有する。
まな板は、切り分け作業において食材を載せる矩形で板状の板部と、食材を載せる側の反対側で板部に一体化されまな板を単独で調理台に載せたときに脚となる脚部と、を有する。
容器は、その側壁に板部を嵌め入れ可能な切り込みが設けられている。
まな板および容器は、まな板における脚部の一部を容器内に配し脚部の他の部分を容器の外に配して組み合わせたときに、板部が切り込みに嵌り込んで切り込みに案内されることにより容器に対してまな板が移動可能である。また、容器に対してまな板が移動する過程の一部または全部において、板部により開口が塞がれることがないように形成される。
まな板は、単体で水平面に置かれたときに板部の食材を載せる表面が水平になるように脚部が形成されるのが好ましい。
まな板セットは、まな板における容器の外に配される脚部の他の部分に着脱可能なスタンドを有する。このスタンドは、まな板における脚部の一部が容器内に配されスタンドが取り付けられた脚部の他の部分が容器の外に配されて容器に組み合わされこれらが水平面に置かれたときに、板部の食材を載せる表面が水平になるように形成される
な板は、板部が容器に対して移動する過程の全部において、移動する方向の一方および移動する方向に直交する両方向における開口が塞がれることがないように形成されるのが、さらに好ましい。
本発明によると、切り終えた食材を容器に移し替えるときに安定であり、切り分け後の食材の大きさが制限されず、かつまな板として汎用性を有する、容器と組み合わせて使用されるまな板、およびこのまな板と容器とが組み合わされたまな板セットを提供することができる。
図1はまな板セットの斜視図である。 図2はまな板セットを裏側から見た斜視図である。 図3はスタンドが一体化されたまな板の四面図である。 図4はスタンドの四面図である。 図5は容器の三面図である。 図6はまな板セットの使用形態を示す図である。 図7はまな板セットが自立した状態を示す図である。 図8は他のまな板セットの斜視図である。 図9はスタンドが一体化された他のまな板の三面図である。 図10はまな板セットの使用形態を示す図である。 図11はまな板セットが自立した状態を示す図である。 図12は他のまな板およびスタンドを説明する図である。 図13は他のスタンドが一体化された他のまな板の三面図である。 図14はまな板と組み合わされる容器の概略図である。 図15は他のまな板セットの概略を示す図である。
図1はまな板セット1の斜視図、図2はまな板セット1を裏側から見た斜視図、図3はスタンド3が一体化されたまな板2の四面図、図4はスタンド3の四面図、図5は容器4の三面図である。図1,2,5において、容器4を透明なものとして図示した。図3および図4の(a)は裏面図である。
まな板セット1は、まな板2、スタンド3および容器4からなる。
まな板2は、板状の板部6および板部6を支える脚部7で構成される。
板部6は、食材を載せて切り分けるために使用されるものであり、形状が矩形である。板部6の裏面には脚部7が一体化されており、食材が載せられる表面は梨地となっている。
脚部7は、板材が矩形の枠(矩形の筒状)に組まれて形成されている。この矩形の枠における(開口の)四辺の大きさは、板部6の四辺よりも小さく例えば板部6の四辺の70〜90%である。脚部7は、その矩形の枠の長辺が板部6の長辺と平行に配される。
脚部7の枠において長辺となる2つの板材(以下「長尺板」という)11,11は、当該長辺方向の一方の端近傍から他方の端に向け途中までが、板部6の反対側に開口する矩形の切り欠き12となっている。長尺板11における切り欠き12により幅が狭くなった部分を、案内部13という。
2つの長尺板11,11は、互いの両端同士が板材(以下「短尺板」という)14,14により連結されている。短尺板14,14は、脚部7の枠の開口形状(矩形)における短辺である。
長尺板11,11および短尺板14,14の幅、つまり板部6に連続する側の端と板部6から離れた側の端との距離は、全て等しい。まな板2は、脚部7を有することにより、単体で調理台の上またはテーブルの上等でその調理面(切り分け面)が水平に維持され、単独で通常のまな板として使用することができる。このようなまな板2は、ポリエチレン等の合成樹脂により一体成形で、または所定の形状に裁断された板材の接着により製作される。
スタンド3は、基部18および挟持部19からなる。
基部18は、矩形の板材である。基部18における矩形の長辺は、その長さが脚部7における矩形の枠の(開口形状の)短辺に略等しい。基部18における矩形の長辺は、のちに説明する、不使用時にまな板セット1全体を自立させることができる範囲で、種々の長さを選択できる。基部18における矩形の短辺は、不使用時のまな板セット1の自立を求めない場合には、挟持部19との一体化が可能であることを要件として、その長さを自由に選択できる。
挟持部19は、2つの挟持部材21,21および高さ調整部22で形成される。挟持部材21,21は、形状が台形の板材で形成され、台形の(図4(c)における)下底の長さが基部18の矩形の長辺より若干短く、上底の長さが下底よりも短い。2つの挟持部材21,21は、それぞれの台形における下底が基部18の矩形の長辺方向に揃い、脚部7における短尺板14の厚さよりもわずかに大きな間隔をあけて平行に並び、基部18の短辺方向中央において基部18から直角方向に拡がっている。
高さ調整部22は、まな板2が容器4と組み合わされた(まな板セット1)ときに、まな板2が水平になるように容器4の外に位置する一方の短尺板14をかさ上げする(高さを修正する)。高さ調整部22は、2つの挟持部材21,21の間に限って基部18の厚さを増加させるために、一定の高さで挟持部材21,21の間を基部18の長手方向に延
びている。
スタンド3は、ポリエチレン等の合成樹脂により一体成形で、または所定の形状に裁断された板材の接着により製作される。
スタンド3は、切り欠き12に近い方の短尺板14をその挟持部材21,21の間に挟み入れて、まな板2に脱着可能に一体化される。
図5を参照して、容器4は、収容空間25が平面視(図5(a))において矩形の、いわゆる角形トレイである。矩形の収容空間25の開口における長辺および短辺は、それぞれまな板2の板部6の長辺および短辺よりも大きい。
収容空間25の底面26には、収容空間25内に突出する帯状の一対の突出帯27,27が、矩形の収容空間25の長手方向の一方側に偏って長手方向に延びている。一対の突出帯27,27は、平行であって、まな板2の脚部7における矩形の枠の短辺の長さよりわずかに大きな距離を有している。突出帯27,27は、偏った一方側では、容器4において収容空間25の矩形の開口の一方の短辺を形成する側壁28近傍まで延びている。
容器4における突出帯27が偏る側の側壁28には、まな板2における長尺板11の厚さの略2倍の幅を有する一対の切り込み29,29が設けられる。切り込み29の深さは、長尺板11における案内部13の幅に等しいか、または案内部13の幅よりも大きい。一対の切り込み29,29の(それぞれの幅中央を基準とする)間隔は、まな板2の長尺板11,11の(それぞれの厚さ中央を基準とする)間隔に略等しい。
容器4は、例えばポリプロピレンを射出成形して製造される。
図6はまな板セット1の使用形態を示す図、図7はまな板セット1が自立した状態を示す図である。
まな板セット1は、スタンド3が取り付けられたまな板2の一方の短尺板14を容器4の外方に、他方の短尺板14を容器4の収容空間25に配し、脚部7の案内部13,13を容器4のそれぞれ異なる一方の切り込み29,29に入れて、まな板2と容器4とが組み合わされて形成される。
脚部7の矩形枠の短辺の長さは、一対の突出帯27,27の距離よりもわずかに小さいので、脚部7は突出帯27,27の間に嵌り込んでがたつくことなく移動することができる。
まな板2は、収容空間25内では一対の突出帯27,27に嵌り込む脚部7により、容器4の外側では短尺板14に取り付けられたスタンド3により支えられる。スタンド3における高さ調整部22の高さH(図4(d))は、まな板セット1が水平な面に置かれたときまな板2の上面が水平になるように、収容空間25の底面26の高さH1および基部18の板材の厚さH2を考慮して決定される(H=H1−H2、図6(a)参照)。
まな板セット1におけるまな板2の高さH3は、板部6表面(食材の切り分け面)が容器4の開口位置よりも高くするのが、包丁の取り扱いにとって好ましい。
まな板セット1は、まな板2を持ち上げることにより、容易にまな板2および容器4に分離できる。
図6(a)は、調理台を広く使用することができるまな板セット1の使用形態である。この使用形態では、矩形であるまな板2の長辺のほとんどおよび一方の短辺が容器4の収容空間25の開口の内側になる(板部6のほとんどが容器4に収容される)。そのため、切り分けたときにまな板2からこぼれ落ちる食材が容器4に収容され、調理台に食材が散らばるのを防ぐことができる。
図6(b)は、容器4の食材収容機能を最大限に活用するまな板セット1の使用形態である。この使用形態でも図6(a)と同様に、まな板2を安定な状態に維持しながら切り分ける作業ができ、かつ切り分けた多量の食材を容器4に収容することができる。容器4には、同時に調理する複数の食材を収容することができ、切り分け後の食材の大きさが制限されない。鍋等への移し替えのための食材の移動は、角形トレイである容器4により行うことができるので、気軽に食材をこぼすことなく行うことができる。
図6(a)の状態から図6(b)の状態へ、および図6(b)の状態から図6(a)の状態への変更は、例えば、スタンド3が一体化された側の板部6を軽く押さえて、容器4
を、板部6の長手方向に移動させて行う。このように容器4を移動させれば、まな板2に食材を載せたままでも食材がまな板2から落ちるのを防ぐことができる。
この容器4の移動は、脚部7の案内部13,13が切り込み29,29に案内され、脚部7の収容空間25における短尺板14側近傍の広範囲が突出帯27,27に案内されることにより、安定に行うことができる。
また、まな板セット1は、まな板2単体でその全体が容器4に収容されたとき、矩形の板部6の四方向(四辺の外方)においてと容器との間に隙間が生ずる(図6(b)の二点鎖線によるまな板2参照)。食材を細かく切り分ける作業をこの状態で行えば、まな板2からこぼれ落ちる切り分けられた食材はこの隙間から容器4に収容されて、調理台への食材の散らばりが防止される。
まな板セット1は、使用しないときに自立させることができる。まな板セット1を安定に自立させるために、まな板2およびスタンド3の各部寸法が以下のように決定される。
図7を参照して、まな板2は、まな板セット1において容器4の外側に配される短尺板14側が、脚部7よりも長手方向の外方に距離D2突出する。スタンド3の基部18における矩形の長辺の一方(に相当する端縁31)から挟持部19までの距離D1は、この長辺の一方(端縁31)側の挟持部材21の厚さTと距離D2との差に設定される。つまり、距離D1は、D1+T=D2を満足する値が採用され、この場合に、まな板セット1を縦にして例えば調理台においたとき、まな板2の板部6およびスタンド3の基部18が調理台に垂直となり、まな板セット1の自立が安定に維持される。
図8は他のまな板セット1Bの斜視図、図9はスタンド3が一体化された他のまな板2Bの三面図、図10はまな板セット1Bの使用形態を示す図、図11はまな板セット1Bが自立した状態を示す図である。図9(a)は裏面図である。
まな板セット1Bは、まな板2B、スタンド3および容器4からなる。まな板セット1Bにおけるスタンド3および容器4は、前述したまな板セット1におけるスタンド3および容器4と同一であるので、図8〜図10ではまな板セット1におけると同じ符合を付しその説明を省略する。
まな板2Bは、板状の板部6Bおよび板部6Bを支える脚部7Bで構成される。
板部6Bは、切り分ける台の役割を果たし、形状が円形である。板部6Bの一方の表面は、載せられた食材が滑らないように、梨地加工されている。板部6Bの他方の表面(裏面)には、まな板2の脚(あし)となる脚部7が一体化されている。
脚部7Bは、一対の外部脚15B,15B、一対の内部脚16B,16B、および一対の案内部13B,13Bからなる。
一対の外部脚15B,15Bは、板材で形成され、いずれも板部6Bの表面に直交して連続し互いが平行である。一対の外部脚15B,15Bは、組み合わされる角形の容器4を入り込ませることができる間隔を有する。一対の外部脚15B,15Bの距離Diは、組み合わされる容器4の移動方向に直交する方向の寸法(幅)Wよりわずかに大きくするのが好ましい(図10(b))。外部脚15Bは、その形状が板部6Bから離れた先端側で狭い台形である。
一対の内部脚16B,16Bは、板材で同一の矩形状に形成され、板部6Bの表面に直交して連続して互いに平行であり、かつ外部脚15B,15Bに直交している。内部脚16Bの矩形の長辺の長さは、容器4における一対の突出帯27,27の距離よりもわずかに小さい。
内部脚16B,16Bにおける板部6Bから離れた先端側の端縁から板部6Bまでの距離は、外部脚15B,15Bにおける板部6Bから離れた先端側の端縁から板部6Bまでの距離に等しい。まな板2Bは、脚部7Bを有することにより、単体で調理台の上またはテーブルの上等で食材の切り分けに使用されるとき、表面が水平に維持される。
なお、名称を「内部脚」としたのは、一対の内部脚16B,16Bは同一の形状等であり、まな板セット1Bにおいてどちらを容器4に収容してもよいことによる。
一対の案内部13B,13Bは、一対の内部脚16B,16Bの端同士を連結する、互いに平行な板材により形成された部分である。案内部13Bは、幅の狭い帯状であって、
その幅は、容器4の側壁28に設けられた切り込み29の深さと同じか、または切り込み29の深さよりも小さい。
一対の案内部13B,13Bの(それぞれの厚さ中央を基準とする)間隔は、容器4における一対の切り込み29,29の(それぞれの幅中央を基準とする)間隔に略等しい。
まな板2Bは、容器4と組み合わせて使用されるとき、一方の内部脚16Bにスタンド3が取り付けられる。内部脚16Bへのスタンド3の取り付け方法は、前述したまな板2へのスタンドの取り付けと同じである。
まな板2Bは、板部6Bが円形であることから、板部6Bに直接にまたは例えば模様が印刷された紙を敷いてその上に、切り分けた食材を盛りつけ食卓に置くことができる。
まな板セット1Bは、スタンド3が取り付けられた一方の内部脚16Bを容器4の外方に、他方の内部脚16Bを容器4の収容空間25に配し、案内部13B,13Bを容器4のそれぞれ異なる一方の切り込み29に入れて、まな板2Bと容器4とが組み合わされて形成される。収容空間25内の内部脚16Bは、容易に一対の突出帯27,27間に収められる。
まな板セット1Bが水平な面に置かれたときにまな板2Bの上面が水平になるための、スタンド3における高さ調整部22の高さH、収容空間25の底面26の高さH1および基部18の板材の厚さH2の関係は、まな板セット1の場合と同じである(H=H1−H2、図10(a)参照)。
図10(a)は、調理台を広く使用することができるまな板セット1Bの使用形態である。この使用形態において、切り分けた食材を簡単に容器4に移すことができる。切り分ける食材が変わるごとに容器4を(図10において左側に)移動させることにより、切り分けられた食材を種類ごとにまとめて容器4に収容することができる。容器4は、幅Wが外部脚15B,15Bの間隔Di以下であれば(矩形形状である容器の長手方向の)、その長さは制約されない。
10(b)は、容器4の食材収容機能を最大限に生かすまな板セット1の使用形態である。この使用形態では、一層切り分け後の食材の大きさが制限されず、かつ食材が容器4に収容されるので、鍋等への移し替えのための食材の移動をこぼすことなく容易に行うことができる。
10(a)の状態から図10(b)の状態へ、および図10(b)の状態から図10(a)の状態への変更は、例えば、スタンド3が一体化された側の内部脚16Bを軽く押さえて、容器4を、板部6の長手方向に移動させて行う。
このときの容器4の移動は、脚部7Bの案内部13B,13Bが切り込み29,29に案内され、収容空間25内の内部脚16Bが突出帯27,27に案内されることにより、安定に行うことができる。
まな板セット1Bは、使用しないときに自立させることができる。まな板セット1Bを安定に自立させるために求められる、まな板2Bおよびスタンド3の各部寸法は、まな板セット1におけるものと同じである(D1+T=D2、図11)。ただし、まな板6Bが円形であることから、まな板2Bにおいて容器4の外側に配される短尺板14側から突出する板材6Bの突出距離D2として、その最大値が採用される。最大値としての板材6Bの突出距離D2とは、形状が円であるまな板6Bにおける短尺板14に平行な接線と短尺板14との距離である。
まな板セット1Bを自立させたときの安定度は、スタンド3の矩形状の基部18における長辺が長いほど高い。
図12は他のまな板2Cおよびスタンド3Cを説明する図である。図12において、(a),(b)はまな板2Cの正面部分図、側面図である。(c)〜(e)はスタンド3Cの平面図、正面図、側面図である。(f)〜(h)は他のまな板セット1Cの使用形態を示す図である。なお(a)は(g)に対応する図である。
まな板2Cは、スタンド3Cが取り付けられる側の短尺板14Cの形態のみが前述したまな板2と異なる。
短尺板14Cは、外方を向く面の長手方向の中央に1つ、この両側に各1つ、計3つの
外方に突出する突起35C,35C,35Cを有する。突起35Cの形状は、軸心が短尺板14Cに直交する円柱である。3つの突起35C,35C,35Cは、各軸心を含む平面が板部6に対して角度αを形成するようにその並びを傾斜させて、相互に等間隔に並んでいる。
スタンド3Cは、基部18Cおよび挟持部19Cにおける一方の挟持部材21Cの形態が前述したスタンド3と異なる。
基部18Cは、側面視(e)において幅方向の一方の側が他方の側に対して角度βで上方に傾斜する。
挟持部材21Cは、基部18Cにおける角度βで上方に傾斜する側の反対側に配される。挟持部材21Cは、基部18Cの長手方向に対して角度α傾斜する、幅が略一定の細長い貫通孔36Cを有する((d))。貫通孔36Cは、その長さが隣り合う突起35C,35C(の軸心)の間隔の略4倍であり、その幅が突起35Cの径に略等しい。貫通孔36Cは、その両端およびその長さを三等分する位置に、下方に拡がる半円の凹状部分(以下「凹部37C」という)を有する。5つの凹部37C,…,37Cが共有する接線(および各曲率中心を結ぶ線のいずれも)の基部18Cに対する傾きも、角度αである。また、隣り合う凹部37C,37Cの曲率中心の距離は、隣り合う突起35C,35Cの軸心の距離に等しい。
貫通孔36Cは、挟持部材21Cに設けられ基部18Cの反対側の端縁に続く3つの細長い溝(以下「導入溝38C」という)に連結している。隣り合う導入溝38C,38C(の溝中央)の間隔は、隣り合う突起35C,35C(の軸心)の間隔に等しい。各導入溝38Cの幅は、突起35Cの径に略等しい。導入溝38Cの深さは、突起37Cの突出高さに略等しい。
図12のまな板2Cおよびスタンド3Cにおいて、まな板セット1におけるまな板2およびスタンド3と同一の構成を有する部分についてはこれらと同じ符合を付し、説明を省略する。
スタンド3Cは、まな板2Cの3つの突起35C,35C,35Cにその3つの導入溝38C,38C,38Cの位置を合わせ、突起35C,35C,35Cに導入溝38C,38C,38Cを経由させて、挟持部材21C,21の間に短尺板14Cを挟んで保持することにより、まな板2Cの短尺板14Cに一体化される。3つの突起35C,35C,35Cは、貫通孔36C内をその長手方向に自由に移動でき、それぞれが凹部37Cに嵌り込むことにより、その移動が制限される。
突起35C,35C,35Cが、基部18Cから最も離れた凹部37C,…,37Cに嵌り込むと、まな板2Cの短尺板14C側が調理台から最も高くなる(高さH5)。貫通孔36Cは、突起35C,35C,35Cが、基部18Cから最も近い凹部37C,…,37Cに嵌り込んだときに、調理台から最も低く(高さH6)、かつこのとき板部6が調理台と平行になるように設計される。まな板2Cは、突起35C,35C,35Cが嵌り込む凹部37Cを選択することにより、まな板2Cの短尺板14C側における調理台からの高さを、三通りに変更することができる(図12(b)の高さH7、(f)の高さH5、(g)の高さH6)。
まな板2Cは、短尺板14C側における調理台からの高さを容器4内の短尺板14側よりも高くすることにより、例えばネギ、ゴボウ、にんじん等の断面が丸い食材を切り分ける作業で、切り分けられた食材Mが自然にまな板2Cから容器4に転がり落ちる。そのため、切り分け後にもまな板に残る食材によって包丁の動きが妨げられることがなく、快適に切り分け作業を続けることができる(図12(h))。
なお、スタンド3Cの基部18Cに設けられた傾斜角度βは、まな板2Cの短尺板14C側が調理台から最も高くなったときのまな板2Cの板部6が調理台に対して傾く角度に等しく設定される。
図13は他のスタンド3Dが一体化された他のまな板2Dの三面図、図14はまな板2Dと組み合わされる容器4Dの概略図である。
まな板2Dは、板部6Dおよび脚部7Dからなる。
板部6Dは、矩形の板材と、調理面の裏側において四方の端縁において頂点を結ぶおよび長手方向の両端を結ぶ補強用のリブ41D,41D,41D,42D,42Dと、により形成されている。
脚部7Dは、角筒部43Dおよび平脚部44Dで構成される。
角筒部43Dは、板材が矩形の枠(矩形の筒状)に組まれて形成されている。角筒部43Dは、その矩形の一方の長辺を板部6Dの一方の短辺近くに、かつ板部6Dのこの短辺と平行に配して板部6Dに一体化されている。角筒部43Dにおける矩形の枠の長辺の長さは、まな板2Dに組み合わされる容器4Dにおける一対の突出帯27,27の距離に略等しい。
平脚部44Dは、矩形の平板、およびこの平板の両側短辺から直角に連続し短辺方向に延びた帯状の補強リブからなる。平脚部44Dは、補強リブを角筒部43D側に向け、矩形の板部6Dにおける角筒部43Dとは離れた短辺近くで板部6Dに一体化されている。
角筒部43Dおよび平脚部44Dにおける各突出端と板部6Dとの距離は同じである。
スタンド3Dは、形状が円筒であり、軸方向の一方に開口する切り欠き45Dが180度間隔に2つ設けられている。切り欠き45Dの幅は、平脚部44Dにおける矩形の平板の厚さに略等しい。スタンド3Dは、その切り欠き45Dに平脚部44Dの平板を嵌め入れることにより、板部6Dに着脱可能に一体化される。
容器4Dは、その側壁28に、まな板セット1,1B,1Cにおける一対の切り込み29,29に代えて広範囲にわたる1つの切り込み29Dが設けられている。切り込み29Dの幅は、まな板2Dの板部6Dの短辺に略等しい。切り込み29Dの深さは、リブ41D,42Dを含む板部6Dの厚さに略等しいかまたは小さい。
容器4Dは、その切り込み29Dの形態を除きまな板セット1,1B,1Cにおける容器4と同一であり、図14において容器4と同じ符合を用い、各部の説明を省略する。
まな板2Dおよび容器4Dは、まな板2Dの角筒部43Dを容器4D内に配し、平脚部44Dを容器4Dの側壁28の外方に位置させて、まな板セットとして組み合わされる。このとき、角筒部43Dは一対の突出帯27,27の間に嵌り込み、板部6Dは、その一部が切り込み29Dに嵌り込む。
円筒であるスタンド3Dの軸方向長さ、切り欠き45Dの深さは、まな板セットに組まれたときにまな板2Dの調理面が水平になるように適宜決定される。
まな板2D、スタンド3Dおよび容器4Dからなるまな板セットは、脚部7D(の角筒部43D)が突出帯27,27に案内され、板部6Dが切り込み29Dに案内されることにより、円滑に容器4Dの開口の大きさを変更できる。
まな板セットは、切り分けた食材を直ちにかつ安定に容器4Dに移し替えることができる。また、容器4Dの開口を大きくすることにより、切り分け後の食材の大きさを大きくすることができる。まな板2Dは、単独でまな板として使用でき汎用性を有する。
図15は他のまな板セット1Eの概略を示す図である。
図15において、(a)はまな板セット1Eを裏側から見た斜視図、(b)は容器4Eの開口を最大化したときのまな板セット1Eの平面図および正面図、(c)はまな板2Eを容器4Eに収納したときの右側面図である。なお、(c)に示す状態では、スタンド3はまな板2Eから取り外されるが、まな板2Eとの関係を示すために二点鎖線でスタンド3を記載した。
まな板セット1Eは、まな板2E、スタンド3および容器4Eからなる。
まな板2Eは、板状の板部6および板部6を支える脚部7Eで構成される。
板部6は、まな板セット1におけるまな板2の板部2と同一であり、以下の説明および図15においてまな板セット1のまな板2と同じ符合を付す。
脚部7Eは、板材による一対の内部脚16E,16E、および一対の案内部13B,13Bからなる。
内部脚16Eは、容器4Eの側面視(図15(c))における収容空間25の断面形状に略等しい形状を有する。つまり、容器4Eにおける収容空間25の断面形状は、底面26による辺が短く開口による辺が長い略台形であり、内部脚16Eの形状は、この台形よ
りも若干高さが高く、上底(長さが長い方の辺)および下底が若干短い、全体として略台形である。内部脚16Eは、下底と一対の斜辺とが湾曲線で結ばれている。内部脚16Eにおける湾曲線で結ばれた部分を湾曲部51Eという。湾曲部51Eの曲率半径は、10mm以上が好ましい。
内部脚16E,16Eは、矩形の板材6の長手方向の両端の異なる一方の近くに、互いに平行に、その上底部分がまな板6に一体化されている。矩形であるまな板6の短辺は容器4Eの幅よりも小さく、内部脚16Eは、まな板6の幅方向(短辺方向)両側に飛び出している。
一対の案内部13B,13Bは、互いに距離をおいて平行に並び、一対の内部脚16E,16Eに直交してこれらを結ぶ。案内部13B,13B同士の距離は、容器4Eの側壁28に設けられた一対の切り込み29,19の中心距離に略等しい。案内部13Bの形状等は、まな板セット1Bのまな板2Bにおける案内部13Bに略等しい。
スタンド3は、まな板セット1におけるものと同一であり、その説明を省略する。
容器4Eは、まな板セット1における容器4が備える案内帯27,27を備えない点を除き、この容器4と同じであり、図15等においてまな板セット1におけると同じ符合を用いる。
まな板セット1Eは、水平な調理台等に載せたときに、まな板2Eおよび容器4Eを、板部6の表面を水平に維持しなから相対移動させることができる。
容器4Eは、平面視における開口形状が、板部6をその中に含めることができる大きさであり、板部6を開口より上に位置させてまな板2E全体をその収容空間25に収容することができる。(スタンド3が取り除かれた)まな板セット1は、この状態で食材を切り分けることができ、板材から外れた小さな端材等は、板部6の四方に開口する容器4E内に収容される。
なお、まな板セット1,1C,1Dにおいても、容器4,4Dがまな板2,2C,2Dを収容でき、そのとき板部6,6Dの四方に容器4,4Dが開口する点では、まな板セット1Eと同じである。
まな板2Eの内部脚16Eに設けられた湾曲部51Eは、まな板2Eおよび容器4Eを図15(b)に示す状態に組み合わせるとき、一方の内部脚16Eの容器4E内への収容を容易にする。
まな板の利便性から表面積を大きくするために、まな板2Eの板部6の幅を、容器4Eの幅と同じまたはこれよりも大きくすることができ、内部脚16Eが板部に隠れた場合にも、湾曲部51Eは、おおよその見当だけでまな板と容器4Eとの組み立てを可能とする。
上述の実施形態において、まな板セット1,1B,1C,1Eを、スタンド3,3C,3Dが最も容器4,4Dに近くなったときに、まな板2,2B〜2Dの板部6,6B,6Dが容器4,4Dの開口を完全に塞ぐように形成してもよい。この場合であっても、まな板セット1,1B,1C,1Eは、スタンド3,3C,3Dが容器4,4D,4Eから離れるにしたがい、容器4,4D,4Eに開口が生じ、かつ開口が徐々に大きくなるように構成される。
まな板2,2B〜2Eの案内部13,13Bの数を2ではなく他の数、例えばまな板2,2B〜2Eの中央に1つとすることができる。容器4,4Eの切り込み29の数は、案内部13,13Bの数に応じて変更される。まな板2,2B〜2Eの板部6,6B,6Dの形状は、任意なものを採用することができる。例えば、子供向けに動物の形としてもよい。
容器4,4Dに設けられる突出帯27,27は、まな板2,2B〜2Dと容器4,4Dとの相対移動距離に応じてその長さおよび位置を任意に選択できる。
その他、まな板セット1,1B,1C,1E、およびまな板セット1,1B,1C,1Eの各構成または全体の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
本発明は、主に家庭での調理に使用され、容器と組み合わせることにより切り分けた食材をこぼすことなくこの容器に移し替えることができるまな板、および容器とまな板とを組み合わせたまな板セットに利用することができる。
1,1B,1C,1E まな板セット
2,2B〜2E まな板
3,3C,3D スタンド
4,4D,4E 容器
6,6B,6D (まな板の)板部
7,7B,7D,7E (まな板の)脚部
13 案内部
28 側壁
29,29D 切り込み

Claims (5)

  1. 食材を切り分けるまな板と、
    前記まな板の上で切り分けた前記食材をその開口から収容可能な容器と、を有し、
    前記まな板は、
    切り分け作業において食材を載せる板状の板部と、
    調理台に載せたときに脚となる脚部と、を有し、
    前記まな板および前記容器は、前記まな板における前記脚部の一部を前記容器内に配し前記脚部の他の部分を前記容器の外に配して組み合わせたときに、
    一方に対して他方が移動可能であり、
    かつ一方に対して他方が移動する過程の一部または全部において、前記板部により前記開口が塞がれることがないように形成された
    ことを特徴とするまな板セット。
  2. 前記まな板は、単体で水平面に置かれたときに前記板部の前記食材を載せる表面が水平になるように前記脚部が形成された
    請求項1に記載のまな板セット。
  3. 前記まな板における前記容器の外に配される前記脚部の前記他の部分に着脱可能なスタンドを有し、
    前記スタンドは、
    前記まな板における前記脚部の一部が前記容器内に配され前記スタンドが取り付けられた前記脚部の他の部分が前記容器の外に配されて前記容器に組み合わされこれらが水平面に置かれたときに、前記板部の前記食材を載せる表面が水平になるように形成された
    請求項1または請求項2に記載のまな板セット。
  4. 前記まな板は、前記板部が前記容器に対して相対移動する過程の全部において前記開口が塞がれることがないように形成された
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のまな板セット。
  5. 前記まな板は、前記板部が前記容器に対して相対移動する過程の全部において、相対移動する方向の一方および前記相対移動する方向に直交する両方向における前記開口が塞がれることがないように形成された
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のまな板セット。
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