JP2014169732A - シャフトと自在継手のヨークの結合構造及び車両用操舵装置 - Google Patents

シャフトと自在継手のヨークの結合構造及び車両用操舵装置 Download PDF

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Kenichi Aota
健一 青田
Mitsuharu Ozaki
光晴 尾崎
Daiki Yano
大樹 矢野
Suguru Yamawaki
傑 山脇
Toshihiro Nezu
俊洋 根津
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Abstract

【課題】ヨークとシャフトの相対運動を抑制できるシャフトと自在継手のヨークの結合構造を提供。
【解決手段】自在継手4の第1のヨーク12の筒状部15は、軸方向に延びるスリット16を有する。締め付けボルト19(締め付け軸)によって、筒状部15をステアリングシャフト3に締め付ける。筒状部15の内周15aにおいて、スリット16の両側に第1及び第2のセレーション形成領域31,32を設ける。スリット16に対して筒状部15の径方向R1に対向する位置に、第3のセレーション形成領域33を設ける。第1と第3のセレーション形成領域31,33の間と、第2と第3のセレーション形成領域32,33の間とに、セレーション嵌合調整領域として欠歯領域41,42を設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、シャフトと自在継手ヨークの結合構造及びこれを用いた車両用操舵装置に関する。
一般に、車両用操舵装置では、ステアリングホイールからの回転力を、ステアリングシャフト、インターミディエイトシャフト(中間軸)等を介して、例えばラックアンドピニオン機構等の転舵機構へと伝達し、これにより転舵輪を操向するようにしている。
インターミディエイトシャフトの上端は自在継手を介してステアリングシャフトと連結され、インターミディエイトシャフトの下端は自在継手を介してピニオンシャフトと連結されている。ステアリングシャフト、インターミディエイトシャフト、ピニオンシャフト等のシャフトを、対応する自在継手のヨークに結合する構造としては、自在継手のヨークのスリット付き筒状部を貫通する締め付けボルトを締め付けることにより、筒状部に対してセレーション嵌合されたシャフトを締め付けて固定する構造が一般的である。
例えば、特許文献1では、ヨークの筒状部の内周において、スリットの両側に隣接するセレーション非形成領域(すなわち欠歯領域)を設けている。
一方、特許文献2では、ヨークの、スリットを持たない筒状部の内周において、しまり嵌めとなるしまり嵌め歯と、すきま嵌めとなるすきま嵌め歯とを円周上の等間隔で設けている。
特開2012−193798号公報 特開2003−22594号公報
通例、締め付けボルトを締め付ける前段階において、シャフトの端部と自在継手のヨークの筒状部との嵌合は、組み付け性を考慮して、すきま嵌めとされている。締め付けボルトを締め付けたときの筒状部の変位としては、スリットに近い部分が主に変形し、残りの部分はほとんど変形しない。
特許文献1では、シャフトを、筒状部の内周においてスリットと対向する位置に押し付ける力は殆ど働かない。このため、スリットと対向する位置におけるセレーション嵌合が弱くなるか、ほとんど嵌合していな状態となる。すなわち、締め付けボルトと平行な方向に対向する2箇所のセレーション形成領域でのみ強く嵌合するため、その強く嵌合する2箇所のセレーション形成領域を支点として、ヨークとシャフトの相対運動(例えば振り子運動)が生ずる。その結果、長期に使用した場合に、摩耗発生により、がたつき音が発生したり、操舵フィーリングが低下するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、ヨークとシャフトの相対運動を抑制できるシャフトと自在継手のヨークの結合構造を提供することである。また、本発明の目的は、長期にわたって低騒音と良好な操舵フィーリングを維持することができる車両用操舵装置を提供することである。
前記目的を達成するため、本発明は、端部(3a;3Aa)を有するシャフト(3;3A)と、軸方向(X1)に延びるスリット(16)を有して前記シャフトの前記端部にセレーション嵌合された筒状部(15;15A;15B)を含む、自在継手(4)のヨーク(12;12A;12B)と、前記スリットを横切って前記筒状部をシャフトに締め付ける締め付け軸(19)と、を備え、前記筒状部の内周(15a;15Aa;15Ba)は、前記筒状部の周方向(Z1)に関して前記スリットの両側に配置された第1のセレーション形成領域(31;31A)および第2のセレーション形成領域(32;32A)と、前記スリットに対して前記筒状部の径方向(R1)に対向する位置に配置された第3のセレーション形成領域(33;33A)と、を含み、前記筒状部の内周(15a;15Aa;15Ba)および前記締め付け軸の外周(3b;3Ab)の少なくとも一方は、前記筒状部の周方向に関して前記第1のセレーション形成領域と前記第3のセレーション形成領域との間、および前記筒状部の周方向に関して前記第2のセレーション形成領域と前記第3のセレーション形成領域との間に、それぞれ配置されて、部分的にセレーション嵌合を弱めるセレーション嵌合調整領域(41,42;41A,42A;43,44)を含む、シャフトと自在継手のヨークの結合構造(P;PA;PB)を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
また、請求項2のように、前記セレーション嵌合調整領域は、欠歯領域(41,42;41A,42A)であってもよい。
また、請求項3のように、前記セレーション嵌合調整領域は、各前記セレーション形成領域のセレーション(FS)の歯厚(t)よりも薄い歯厚(tb)を有する調整セレーション(FSB)が形成された調整セレーション形成領域(43,44)であってもよい。 また、請求項4のように、前記筒状部の中心軸線(C1)を中心とする、前記第3のセレーション形成領域に対応する中心角(θ3;θ3A)が、前記筒状部の中心軸線を中心とする、前記第1のセレーション形成領域と前記第2のセレーション形成領域と前記スリットとのそれぞれに対応する中心角(θ1,θ2,θ4;θ1A,θ2A,θ4)の合計値(θ1+θ2+θ4;θ1A+θ2A+θ4)と同等または同等以下とされていてもよい。
また、請求項5の発明は、操舵部材の操舵力を伝達するシャフトを自在継手のヨークに結合する構造として、前記に記載のシャフトと自在継手のヨークの結合構造が用いられている車両用操舵装置(1)を提供する。
請求項1の発明によれば、スリットの両側の第1、第2のセレーション形成領域のそれぞれと、スリットに対して筒状部の径方向に対向する第3のセレーション形成領域との間に、それぞれ、セレーション嵌合を弱めるセレーション嵌合調整領域を設けてある。したがって、締め付け軸による締め付け時において、スリットの両側の第1および第2のセレーション形成領域によって、シャフトを第3のセレーション形成領域側へ押し付けるときに、セレーション嵌合調整領域が押し付けの妨げとなることを抑制しつつ、シャフトを第3のセレーション形成領域側へ確実に押し付けることができる。したがって、周方向に離隔する3箇所のセレーション形成領域で、強固なセレーション嵌合を達成することができるので、シャフトとヨークの相対運動を確実に抑制することができる。
また、請求項2の発明によれば、締め付け時において、欠歯領域であるセレーション嵌合調整領域が、第1および第2のセレーション形成領域によってシャフトを第3のセレーション形成領域側へ押し付けるときの妨げとなることがない。したがって、第3のセレーション形成領域において、強いセレーション嵌合をより確実に達成することができる。
また、請求項3の発明によれば、締め付け時において、セレーションの歯厚が薄くされているセレーション嵌合調整領域としての調整セレーション形成領域が、第1および第2のセレーション形成領域によってシャフトを第3のセレーション形成領域側へ押し付けるときの妨げとなることを抑制することができる。しかも、過大入力があったとき等に歯当たりする歯数を、調整セレーション形成領域における調整セレーションの一部または全部の歯数だけ、増やすことができる。したがって、過大入力時の歯飛び等の発生を抑制することができる。
また、請求項4の発明によれば、締め付け時において、第1および第2のセレーション形成領域がシャフトを第3のセレーション形成領域側へ押し付ける荷重を、第1および第2のセレーション形成領域とスリットとを含む領域の中心角と比較して同等または同等以下の中心角となる第3のセレーション形成領域に集中的に働かせることができるので、当該第3セレーション形成領域のセレーション嵌合をより強固に達成することができる。
また、請求項5の発明によれば、車両用操舵装置において、長期にわたって低騒音と良好な操舵フィーリングを維持することができる。
本発明の第1の実施形態に係るシャフトと自在継手のヨークの結合構造を含む車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 前記結合構造の概略側面図である。 図2のIII −III 線に沿う断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る、シャフトと自在継手のヨークの結合構造の断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る、シャフトと自在継手のヨークの結合構造の断面図である。 図5の結合構造の断面図であり、ステアリングシャフトが挿入される前の状態を示している。
本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係るシャフトと自在継手のヨークとの結合構造Pが適用された車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に第1の自在継手4を介して連結されたインターミディエイトシャフト5と、インターミディエイトシャフト5に第2の自在継手6を介して連結されたピニオンシャフト7と、ピニオンシャフト7の端部近傍に設けられたピニオン7aに噛み合うラック8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸8とを有している。ピニオンシャフト7およびラックシャフト8によりラックアンドピニオン機構からなる転舵機構Aが構成されている。
ラックシャフト8は、車体に固定されるハウジング9内に、軸受(例えば滑り軸受であるラックブッシュ等)を介して、軸方向W1に沿って直線往復動可能に支持されている。ラック軸8の両端部はハウジング9の両側へ突出し、各端部にはそれぞれタイロッド10が結合されている。各タイロッド10は対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する転舵輪11に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン7aおよびラック8aによって、ラックシャフト8の軸方向W1の運動に変換される。これにより、転舵輪11の転舵が達成される。
ステアリングシャフト3と第1の自在継手4に関して、本実施形態のシャフトと自在継手のヨークとの結合構造Pが適用されている。具体的には、図2に示すように、第1の自在継手4は、ステアリングシャフト3の端部3aが軸方向X1に連結される第1のヨーク12と、インターミディエイトシャフト5の端部5aが連結された第2のヨーク13と、第1のヨーク12および第2のヨーク13を連結する十字軸14とを備えている。ステアリングシャフト3の端部3aの外周には、雄セレーションMSが形成されている。
図2および図3を参照して、第1のヨーク12は、ステアリングシャフト3の端部3aが嵌合される筒状部15を有している。図3に示すように、筒状部15には、その軸方向[筒状部15の軸方向はステアリングシャフト3の軸方向X1(図2参照)に相当]に延びるスリット16が設けられている。第1のヨーク12は、スリット16を挟んだ両側に一対のタブ17,18を有している。
図3に示すように、締め付け軸としての締め付けボルト19が、スリット16を横切りつつ、各タブ17,18に設けられたボルト挿通孔20,21に挿通されている。締め付けボルト19の先端部19bに係合されたナット22と締め付けボルト19の頭部19aとの間で、一対のタブ17,18が締め付けられ、これにより、ステアリングシャフト3の端部3aが筒状部15内で締め付けられている。
筒状部15の内周15aには、筒状部15の周方向Z1に離隔する3つの領域(後述する第1、第2、第3のセレーション形成領域31,32,33)に雌セレーションFSが設けられている。ステアリングシャフト3の端部3aの外周3bには、雌セレーションFSと噛み合う雄セレーションMSが全周に形成されている。
具体的には、筒状部15の内周15aには、筒状部15の周方向Z1に関してスリット16の両側に隣接して配置された第1のセレーション形成領域31および第2のセレーション形成領域32と、スリット16に対して筒状部15の径方向R1に対向する位置に配置された第3のセレーション形成領域33とが設けられている。
筒状部15の中心軸線C1を中心とする、第1のセレーション形成領域31に対応する中心角θ1と、第2のセレーション形成領域32に対応する中心角θ2とは、互いに等しくされている(θ1=θ2)。また、筒状部15の中心軸線C1を中心とする、第3のセレーション形成領域33に対応する中心角θ3は、第1のセレーション形成領域31に対応する中心角θ1と第2のセレーション形成領域32に対応する中心角θ2とスリット16に対応する中心角θ4との合計値(θ1+θ2+θ4)と、同等または同等以下とされている(θ3≦θ1+θ2+θ4)。
第1のセレーション形成領域31の中心角θ1および第2のセレーション形成領域32の中心角θ2は、それぞれ、30°以上60°以下であることが好ましい(30°≦θ1≦60°。30°≦θ2≦60°)。各中心角θ1,θ2が30°未満では、締め付け時の歯当たりする歯数が少なくなる。また、各中心角θ1,θ2が60°を超えると、第1、第2のセレーション形成領域31,32によって、ステアリングシャフト3を第3のセレーション形成領域33側へ押し付ける力が弱まるおそれがある。各中心角θ1,θ2を前記の範囲とすることにより、締め付け時の歯当たり数を確保しつつ、第3のセレーション形成領域33側への押し付け力を確保することができる。なお、各中心角θ1,θ2のより好ましい範囲としては、40°以上50°以下である。
また、筒状部15の内周15aには、筒状部15の周方向Z1に関して第1のセレーション形成領域31と第3のセレーション形成領域33との間に、セレーション嵌合調整領域としての欠歯領域41が設けられている。
また、筒状部15の内周15aには、筒状部15の周方向Z1に関して第2のセレーション形成領域32と第3のセレーション形成領域33との間に、セレーション嵌合調整領域としての欠歯領域42が設けられている。各セレーション嵌合調整領域は、部分的にセレーション嵌合を弱める領域であり、本実施形態では、セレーションを廃止した欠歯領域41,42として構成されている。具体的には、各欠歯領域41,42は、それぞれ筒状部15の中心軸線C1を中心とする円筒面の一部41a,42aをなしている。
本実施形態によれば、スリット16の両側の第1、第2のセレーション形成領域31,32のそれぞれと、スリット16に径方向に対向する第3のセレーション形成領域33との間に、それぞれ、セレーション嵌合を弱めるセレーション嵌合調整領域(欠歯領域41,42)を設けてある。したがって、締め付けボルト19(締め付け軸)による締め付け時において、スリット16の両側の第1および第2のセレーション形成領域31,32によって、ステアリングシャフト3を第3のセレーション形成領域33側へ押し付けるときに、セレーション嵌合調整領域(欠歯領域41,42)が押し付けの妨げとなることを抑制しつつ、ステアリングシャフト3を第3のセレーション形成領域33側へ確実に押し付けることができる。したがって、周方向Z1に離隔する3箇所の領域(第1、第2、第3のセレーション形成領域31,32,33)で、強固なセレーション嵌合を達成することができるので、ステアリングシャフト3と第1のヨーク12の相対運動を確実に抑制することができる。
また、セレーション嵌合調整領域を欠歯領域41,42としたので、締め付け時において、セレーション嵌合調整領域としての欠歯領域41,42が、第1および第2のセレーション形成領域31,32によってステアリングシャフト3を第3のセレーション形成領域33側へ押し付けるときの妨げとなることがない。したがって、第3のセレーション形成領域33において、強いセレーション嵌合をより確実に達成することができる。
また、第3のセレーション形成領域33に対応する中心角θ3が、第1のセレーション形成領域31の中心角θ1と第2のセレーション形成領域32の中心角θ2(本実施形態では、θ1=θ2)とスリット16に対応する中心角θ4の合計値(θ1+θ2+θ4)と同等または同等以下とされているので(θ3≦θ1+θ2+θ4)、下記の利点がある。すなわち、締め付け時において、第1および第2のセレーション形成領域31,32がステアリングシャフト3を第3のセレーション形成領域33側へ押し付ける荷重を、第1および第2のセレーション形成領域31,32とスリット16とを含めた領域の中心角(θ1+θ2+θ4)と同等または同等以下の中心角θ3となる第3のセレーション形成領域33に対して、集中的に働かせることができるので、第3セレーション形成領域33のセレーション嵌合をより強固に達成することができる。
また、車両用操舵装置1において、長期にわたって低騒音と良好な操舵フィーリングを維持することができる。
次いで、図4は本発明の第2の実施形態を示している。図4を参照して、本実施形態のシャフトと自在継手のヨークの結合構造PAが、図3の第1の実施形態の結合構造Pと主に異なるのは、ステアリングシャフト3Aの端部3Aaの外周に、第1のヨーク12Aの筒状部15Aの周方向Z1に関してスリット16の両側に配置された第1のセレーション形成領域31Aおよび第2のセレーション形成領域32Aと、スリット16に対して筒状部15Aの径方向R1に対向する位置に配置された第3のセレーション形成領域33Aとを設けている点である。
また、ステアリングシャフト3Aの端部3Aaの外周3Abには、ステアリングシャフト3Aの周方向Z2に関して、第1のセレーション形成領域31Aと第3のセレーション形成領域33Aとの間に、セレーション嵌合調整領域としての欠歯領域41Aが設けられている。ステアリングシャフト3Aの端部3Aaの外周3Abには、周方向Z2に関して第2のセレーション形成領域32Aと第3のセレーション形成領域33Aとの間に、セレーション嵌合調整領域としての欠歯領域42Aが設けられている。
各セレーション嵌合調整領域は、部分的にセレーション嵌合を弱める領域であり、本実施形態では、セレーションを廃止した欠歯領域41A,42Aとして構成されている。具体的には、各欠歯領域41A,42Aは、それぞれステアリングシャフト3の中心軸線C2を中心とする円筒面の一部41Aa,42Aaをなしている。一方、筒状部15Aの内周15Aaには、スリット16を除く部分に、雌セレーションFSが形成されている。
ステアリングシャフト3Aの中心軸線C2を中心とする、第1のセレーション形成領域31Aに対応する中心角θ1Aと、第2のセレーション形成領域32Aに対応する中心角θ2Aとは、互いに等しくされている(θ1A=θ2A)。また、ステアリングシャフト3Aの中心軸線C2を中心とする、第3のセレーション形成領域33Aに対応する中心角θ3Aは、第1のセレーション形成領域31Aと第2のセレーション形成領域32Aとスリット16とのそれぞれに対応する中心角θ1A,θ2A,θ4の合計値(θ1A+θ2A+θ4)と同等または同等以下とされている(θ3A≦θ1A+θ2A+θ4)。
第1のセレーション形成領域31Aの中心角θ1Aおよび第2のセレーション形成領域32Aの中心角θ2Aは、それぞれ、30°以上60°以下であることが好ましい(30°≦θ1A≦60°。30°≦θ2A≦60°)。各中心角θ1A,θ2Aが30°未満では、締め付け時の歯当たりする歯数が少なくなる。また、各中心角θ1A,θ2Aが60°を超えると、第1、第2のセレーション形成領域31A,32Aを介して、ステアリングシャフト3を第3のセレーション形成領域33側へ押し付ける力が弱まるおそれがある。各中心角θ1A,θ2Aを前記の範囲とすることにより、締め付け時の歯当たり数を確保しつつ、第3のセレーション形成領域33側への押し付け力を確保することができる。なお、各中心角θ1A,θ2Aのより好ましい範囲としては、40°以上50°以下である。
本実施形態の構成要素において、図3の実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図3の実施形態の構成要素の参照符号と同一の参照符号を付してある。
本実施形態によれば、スリット16の両側の第1、第2のセレーション形成領域31A,32Aのそれぞれと、スリット16に径方向に対向する第3のセレーション形成領域33Aとの間に、それぞれ、セレーション嵌合を弱めるセレーション嵌合調整領域(欠歯領域41A,42A)を設けてある。したがって、締め付けボルト19(締め付け軸)による締め付け時において、スリット16の両側の第1および第2のセレーション形成領域31A,32Aによって、ステアリングシャフト3Aを第3のセレーション形成領域33A側へ押し付けるときに、セレーション嵌合調整領域(欠歯領域41A,42A)が押し付けの妨げとなることを抑制しつつ、ステアリングシャフト3Aを第3のセレーション形成領域33A側へ確実に押し付けることができる。したがって、周方向Z2に離隔する3箇所の領域(第1、第2、第3のセレーション形成領域31A,32A,33A)で、強固なセレーション嵌合を達成することができるので、ステアリングシャフト3Aと第1のヨーク12Aの相対運動を確実に抑制することができる。
また、セレーション嵌合調整領域を欠歯領域41A,42Aとしたので、締め付け時において、セレーション嵌合調整領域としての欠歯領域41A,42Aが、第1および第2のセレーション形成領域31A,32Aを介してステアリングシャフト3を第3のセレーション形成領域33A側(図4において白抜き矢符で示す)へ押し付けるときの妨げとなることがない。したがって、第3のセレーション形成領域33Aにおいて、強いセレーション嵌合をより確実に達成することができる。
また、第3のセレーション形成領域33Aに対応する中心角θ3Aが、第1のセレーション形成領域31Aの中心角θ1Aと第2のセレーション形成領域32Aの中心角θ2A(本実施形態では、θ1A=θ2A)とスリット16に対応する中心角θ4との合計値(θ1A+θ2A+θ4)と同等または同等以下とされているので、下記の利点がある。すなわち、締め付け時において、第1および第2のセレーション形成領域31A,32Aを介してステアリングシャフト3Aを第3のセレーション形成領域33A側へ押し付ける荷重を、第1および第2のセレーション形成領域31A,32Aとスリット16とを含めた領域の中心角(θ1A+θ2A+θ4)と同等とまたは同等以下の中心角θ3Aとなる第3のセレーション形成領域33Aに対して、集中的に働かせることができるので、第3セレーション形成領域33Aのセレーション嵌合をより強固に達成することができる。
また、車両用操舵装置1において、長期にわたって低騒音と良好な操舵フィーリングを維持することができる。
なお、図4の実施形態において、セレーション嵌合調整領域において、ステアリングシャフト3Aの端部3Aaの外周3Abと筒状部15Aの内周15Aaとの双方に欠歯領域を設けてもよい。
次いで、図5は本発明の第3の実施形態を示している。図5の本実施形態のシャフトと自在継手のヨークの結合構造PBが、図3の第1の実施形態の結合構造Pと異なるのは、下記である。
すなわち、図3の第1の実施形態では、セレーション嵌合調整領域として、第1のヨーク12の筒状部15の内周15aに設けられた欠歯領域41,42を用いている。これに対して、図6の本実施形態では、セレーション嵌合調整領域として、第1のヨーク12Bの筒状部15Bの内周15Baに設けられ、第1、第2、第3のセレーション形成領域31,32,33のそれぞれの雌セレーションFSの歯厚tよりも薄い歯厚tb(ステアリングシャフト3が挿入される前の状態を示す図6を参照)を有する調整雌セレーションFSBをそれぞれ形成した調整セレーション形成領域43,44を用いている点にある。歯厚は、噛み合いピッチ円上の歯厚であってもよい。
本実施形態の構成要素において、図3の実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図3の実施形態の構成要素と同一の参照符号を付してある。
本実施形態によれば、図3の第1の実施形態と同じ作用効果を奏する。さらに、締め付け時において、セレーション嵌合調整領域として、第1、第2、第3のセレーション形成領域31,32,33の雌セレーションFSの歯厚tよりも薄い歯厚tbを有する調整雌セレーションFSBが形成された調整セレーション形成領域43,44を用いている。したがって、過大入力があったとき等に歯当たりする歯数を、セレーション嵌合調整領域(すなわち、歯厚tbの薄い調整セレーション形成領域43,44)における調整雌セレーションFSBの一部または全部の歯数分だけ、増やすことができる。したがって、過大入力時の歯飛び等の発生を抑制することができる。
なお、図示していないが、図5の実施形態において、セレーション嵌合調整領域として、筒状部15の内周15aおよびステアリングシャフト3の端部3aの外周3bの双方に、歯厚の薄い調整セレーションを有するセレーション調整領域を設けてもよい。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば図4の実施形態において、セレーション嵌合調整領域として、欠歯領域41A,42Aに代えて、図示していないが、第1、第2、第3のセレーション形成領域31A,32A,33Aの雄セレーションMSの歯厚よりも薄い歯厚を有する調整雄セレーションが形成された調整セレーション形成領域を用いてもよい。
また、各前記実施の形態では、ステアリングシャフト3;3Aと第1の自在継手4の第1のヨーク12;12A;12Bとの結合構造P,PA;PBに、本発明の結合構造を適用したが、本発明は、操舵力を伝達するシャフトとしてのステアリングシャフト3、インターミディエイトシャフト5およびピニオンシャフト7の何れかを、対応する自在継手4,6の対応するヨークに結合する構造に適用することができる。その他、本発明の請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、3;3A…ステアリングシャフト、3a;3Aa…(ステアリングシャフトの)端部、3b;3Ab…(ステアリングシャフトの)外周、外周、4…第1の自在継手、5…インターミディエイトシャフト、6…第2の自在継手、7…ピニオンシャフト、8…ラックシャフト、12;12A;12B…第1のヨーク、13…第2のヨーク、14…十字軸、15;15A;15B…筒状部、15a;15Aa;15Ba…(筒状部の)内周、16…スリット、17,18…タブ、19…締め付けボルト(締め付け軸)、22…ナット、31;31A…第1のセレーション形成領域、32;32A…第2のセレーション形成領域、33;33A…第3のセレーション形成領域、41,42;41A,42A…欠歯領域(セレーション嵌合調整領域)、43,44…調整セレーション形成領域(セレーション嵌合調整領域)、A…転舵機構、FS…雌セレーション、FSB…調整雌セレーション、MS…雄セレーション、P;PA;PB…(シャフトと自在継手のヨークの)結合構造、R1…径方向、t;tb…歯厚、Z1…(筒状部の)周方向、Z2…(ステアリングシャフトの)周方向、θ1;θ1A…(第1のセレーション形成領域に対応する)中心角、θ2;θ2A…(第2のセレーション形成領域に対応する)中心角、θ3;θ3A…(第3のセレーション形成領域に対応する)中心角、θ4 …(スリットに対応する)中心角

Claims (5)

  1. 端部を有するシャフトと、
    軸方向に延びるスリットを有して前記シャフトの前記端部にセレーション嵌合された筒状部を含む、自在継手のヨークと、
    前記スリットを横切って前記筒状部をシャフトに締め付ける締め付け軸と、を備え、
    前記筒状部の内周は、前記筒状部の周方向に関して前記スリットの両側に配置された第1のセレーション形成領域および第2のセレーション形成領域と、前記スリットに対して前記筒状部の径方向に対向する位置に配置された第3のセレーション形成領域と、を含み、
    前記筒状部の内周および前記締め付け軸の外周の少なくとも一方は、前記筒状部の周方向に関して前記第1のセレーション形成領域と前記第3のセレーション形成領域との間、および前記筒状部の周方向に関して前記第2のセレーション形成領域と前記第3のセレーション形成領域との間に、それぞれ配置されて、部分的にセレーション嵌合を弱めるセレーション嵌合調整領域を含む、シャフトと自在継手のヨークの結合構造。
  2. 請求項1において、前記セレーション嵌合調整領域は、欠歯領域である、シャフトと自在継手のヨークの結合構造。
  3. 請求項1において、前記セレーション嵌合調整領域は、各前記セレーション形成領域のセレーションの歯厚よりも薄い歯厚を有する調整セレーションが形成された調整セレーション形成領域である、シャフトと自在継手のヨークの結合構造。
  4. 請求項1または2において、前記筒状部の中心軸線を中心とする、前記第3のセレーション形成領域に対応する中心角が、前記筒状部の中心軸線を中心とする、前記第1のセレーション形成領域と前記第2のセレーション形成領域と前記スリットとのそれぞれに対応する中心角の合計値と同等または同等以下とされている、シャフトと自在継手のヨークの結合構造。
  5. 操舵部材の操舵力を伝達するシャフトを自在継手のヨークに結合する構造として、請求項1から4の何れか1項に記載のシャフトと自在継手のヨークの結合構造が用いられている車両用操舵装置。
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JP7447713B2 (ja) 2020-07-10 2024-03-12 日本精工株式会社 連結構造、ヨーク及びインターミディエートシャフト

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