しかしながら、このような番組の本体画像をいったん全面的に中断させてテレビCMを挿入することは、視聴者にとっては、「せっかく番組を集中して鑑賞していたのにそれを途中で強制的に遮られてしまう」ことにであり大変に「興ざめ」となることが少なくない。特に、プロ野球の試合の中継番組では、攻守交代時のインターバルの時間にテレビCMを挿入するなどのような「視聴者の興ざめを防ぐための工夫」が少しは施されているが、ドラマやニュース番組などではこのような工夫は取れず、視聴者に大きな不便を強いているのが実情である。
このように、従来は、番組視聴者(ユーザー)に不便を強いることで、「テレビ番組の途中に全面的なテレビCMを挿入すること」が行われてきたが、最近になって、「PVR(プライベート・ビデオレコーダ)」というテレビ番組録画装置が開発され始めて、様相が異なってきた。このPVRは、大容量のハードディスクを備えており、ユーザーの指示により、例えば1日、1週間、又は1ヶ月間のテレビ番組をまるごと録画してしまうというものである。このPVRが普及すれば、ユーザーは、従来のように「番組が始まる前にテレビの前に座る」という必要が全くなくなり、いつでも、自分の好きな時間に、PVRで録画されたテレビ番組を視聴する、という「タイムシフトの視聴スタイル」が普及するようになると言われている。それだけでなく、この「タイムシフト」の視聴スタイルでは、ほとんどのユーザーは、録画されたテレビ番組を再生させるとき、番組の本体画像の途中に挿入された全面的なテレビCMだけを飛ばして再生することになるだろう、と言われている。すなわち、従来の「本体画像の途中に全面的なテレビCMを挿入する」という従来のやり方は、ユーザーがテレビ局から放送されるテレビ番組をそのままリアルタイムに視聴するという視聴スタイルを前提とするものであり、前記の「タイムシフト」の視聴スタイルでは経済的に成り立たない(視聴者のほとんどは番組の再生時にテレビCMを飛ばして再生させるから、CMとしての経済的価値は無くなる)ものである。
本発明はこのような従来技術の問題点に着目してなされたものであって、視聴者に、番組の本体画像を中断させてテレビCMを挿入することによる上記「興ざめ」となるような事態を防止することができ、さらに、PVR(プライベート・ビデオレコーダ)の普及により「タイムシフト」の視聴スタイルが将来的に普及してもテレビCMを有効に放送することができ、しかも、テレビショッピングなどの双方向サービスを提供するのに適した、テレビCM画像放送方法、テレビCMを利用した取引方法及び装置、及び、テレビCM画像タイプ切換え装置を提供することを目的とする。
なお、従来も、インターネットという「通信手段」を利用したホームページや、インターネットを利用した「インターネット放送」(例えば、ニュースなどの情報を利用者のパソコンの不使用時に配信するようにした米国のポイントキャストのサービスが有名である。なお、この米ポイントキャストによる特許出願公報として、特開平9−269923号公報がある)と呼ばれる文字・画像情報を配信する「通信サービス」や、インターネットを介してストリーム情報を連続的に流す「通信サービス」では、1つの画像を示している画面の一部に「バナー広告」(長方形の帯状の広告)を表示することが行われている。しかしながら、これらはいずれもインターネットを使用した「通信サービス」に関するものであり、本発明の「テレビ局からのテレビ放送電波を使用した放送サービス」とは全く異なるものである。
(用語説明)
本発明において、「テレビ(テレビ受信機)」は、地上波テレビ、BS(放送衛星)放送テレビ、CS(通信衛星)サービス、CATV(ケーブルテレビ)、インターネット放送の受信装置、などを含む概念である。本発明の「テレビ」は、「インターネットの回線を使用した放送サービスである、インターネット放送」の受信用テレビを含んでいる。なお、ここで、「インターネット放送」とは、インターネットを利用した放送であって、例えばプッシュ技術やストリーミング配信技術などを使用して、多数の利用者に所定の番組を送信・提供するものである。
本発明において、「本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」とは、例えば、本体画像の上端部又は下端部に文字・静止画・動画などが表示されるヘッドライン(テロップ)型のCM、本体画像の一部に小窓形式で文字・静止画・動画などが表示されるバナー型のCM、などである。
本発明においては、「テレビCM画像が本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されて成るテレビ番組画像」は、テレビ局において「前記本体画像とテレビCM画像とが合成された1つの画像」を乗せた電波により放送されるものである(テレビ局は、本体画像とテレビCM画像とを別々に作成してそれらの各画像をそれぞれ乗せた電波を「多重化」して放送するものではない)、ことを特徴としている。すなわち、従来より、BS(放送衛星)デジタル放送では、番組の本体となるコンテンツ画像(例えば、スポーツ試合の中継番組)と、関連のデータ(例えばその、スポーツ試合に出ているスポーツ選手の過去の成績やプロフィールのデータ)とが、それぞれ纏まったデータとして、それぞれの電波が「別々に」且つ「互いに多重化されて」放送されるようになっている(例えば、特開平11−203219公報、特開平11−53441公報)。これに対して、本発明では、テレビCM画像は、あくまで本体画像と一体になった(「合成」された)「本体画像とテレビCM画像とが合成された1つの画像」の電波として放送されるものである。したがって、本発明では、ユーザーは、本体画像を表示させたままテレビCM画像のみを画面から消すことはできないので、テレビCMのスポンサー企業にとっては、CM効果を確実にすることができる(これに対して、従来のように、本体画像の電波とテレビCM画像の電波とを「多重化」して放送する場合は、ユーザーの操作により、本体画像を表示させたままテレビCM画像のみを画面から消すことは可能であるから、スポンサー企業にとっては、ユーザーが自由にテレビCM画像を消せるので、CM効果を確実なものとすることができない)。
本発明において、「テレビCM画像」とは、テレビで放映・表示されるコマーシャル・メッセージの画像のことである。また、本発明において、「テレビCM画像」は、通常は、「民間企業の商品又はサービスを広告宣伝するためのもの」であるが、それ以外に、「地方自治体や政府などの公益機関が広告宣伝するためのもの」などでもよい。
本発明において、「テレビCM画像」は、文字・記号・図形・画像(静止画又は動画)などの要素で構成される。また、本発明において、「テレビCM画像」は、通常は、「文字と画像とが組み合わされて構成されるもの」であるが、それ以外に、「文字と図形が組み合わされて構成されるもの」、「文字のみから構成されるもの(例えば、企業名、商品名、サービス名などを示す文字のみから成るテレビCM画像)」、「図形のみから構成されるもの」でもよい。
本発明において、「テレビCM」の対象には、商品・サービスだけでなく、コンピュータプログラム、映画、音楽、書籍データなどのコンテンツの配信サービス(これも「広義のサービス」に含まれる)などをも含む。
本発明において、「番組の本体画像」とは、ニュース、ドラマ、映画、スポーツ中継、ドキュメンタリー、音楽、教育などの番組のコンテンツを成す画像を言う。すなわち、本発明においては、番組のコンテンツの部分とテレビCMの部分とを併せて「1つの番組」と捉えている。つまり、本発明では、「番組」を構成する画像の中に、コンテンツの部分の画像である「本体画像」と、「テレビCM画像」とがある、という捉え方をしている。このように、本発明では、テレビCM画像も「番組」の1つの構成要素と捉えている。
本発明において、「テレビCMの提供側」とは、「テレビCMの対象である商品・コンテンツ・サービスを生産・販売又は提供する企業である、テレビCM提供元」だけでなく、「前記テレビCM提供元からの依頼又は委任を受けて、テレビCM提供元が生産・販売又は提供する商品・コンテンツ・サービスの注文の受け付け、前記商品・コンテンツ・サービスに関する詳細情報の提供、前記商品・サービスの顧客からの苦情への対応、及び、その他の顧客サービスを、テレビCM提供元のために行う、受注及び顧客サービス代行企業」などをも含む概念である。
本発明においては、「テレビCM画像の中のテレビCM提供側へのアクセス先を示すデータ」に基づいてテレビCM提供側にアクセスしてそのホームページ画面を取得したとき、そのホームページ画面を本体画像又はテレビCM画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示することができるが、それ以外に、前記ホームページ画面を、ユーザーの手元にあるリモートコントローラ(テレビ操作用の携帯端末)の表示画面、ユーザーの手元の携帯電話機の表示画面、又はその他の表示装置の画面に、表示させるようにしてもよい。
本発明においては、「データ放送で放送されたテレビCM画像連動データ」を本体画像又はテレビCM画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示することができるが、それ以外に、前記の「データ放送で放送されたテレビCM画像連動データ」を、ユーザーの手元にあるリモートコントローラ(テレビ操作用の携帯端末)の表示画面、ユーザーの手元の携帯電話機の表示画面、又はその他の表示装置の画面に、表示させるようにしてもよい。
本発明においては、「データ放送で放送されたテレビCM画像連動データの中のテレビCM提供側へのアクセス先を示すデータ」に基づいてテレビCM提供側にアクセスしてそのホームページ画面を取得したとき、その「ホームページ画面」を、本体画像又はテレビCM画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示することができるが、それ以外に、前記の「ホームページ画面」を、ユーザーの手元にあるリモートコントローラ(テレビ操作用の携帯端末)の表示画面、ユーザーの手元の携帯電話機の表示画面、又はその他の表示装置の画面に、表示させるようにしてもよい。
本発明において、「テレビ番組の本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま」とは、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、という意味である。
なお、本発明の基本的構成として、「テレビ受信機で受信されたテレビ番組を表示する表示装置のテレビ番組の本体画像が表示されている画面の内部の一部又はその外周部の少なくとも一部に、前記本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、テレビCM画像を表示するようにした番組」は、同時に、「前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間の数回、テレビCM画像を挿入するために、前記本体画像を途中で中断するようにした番組(従来の民放によるテレビCM付きのテレビ番組)」であってもよい。
また、従来のテレビ放送において実用化されている「データ放送」は、「本体画像と連動するデータ(テレビCM画像を含む)」を送信することが可能なので、ユーザーは、所定の操作を行うことにより、本体画像を見ながら、「本体画像と連動するテレビCM画像」(データ放送で送られたもの)を本体画像画面の一部に表示させることが可能である。しかしながら、従来のデータ放送により表示される「本体画像と連動するテレビCM画像」は、それを表示するか否かがユーザーの操作に委ねられている点で、本発明とは全く異なっている。すなわち、本発明においては、「テレビCM画像(文字を含む)」は、テレビ局により本体画像と合成(部分的な重ね表示処理など)されて「1つの番組」として構成された上でテレビ電波に乗せて放送・放映されるので、ユーザーは本体画像と共にテレビCM画像を見ることを強制されており、ユーザーの操作により「テレビCM画像のみを消して本体画像のみを表示させること」はできない(これに対して、従来のデータ放送では、ユーザーの操作により「テレビCM画像のみを消して本体画像のみを表示させること」が可能である)。この点で、本発明は、「従来のデータ放送を利用したテレビCM画像の放送」とは全く異なるものである。
本発明において、「携帯無線端末」は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ノート型パソコンなどの携帯型の情報通信端末であって、公衆通信網(音声通話網、データ通信網、インターネットなど)に接続された無線基地局と電波をやり取りするものである。
本発明において、「テレビCM画像の関連詳細情報」とは、例えば、テレビCM画像を提供している企業のイメージに関するユーザーからのアンケート回答のための書式情報、テレビCM画像に表示している商品やサービスの注文書式や注文方法のデータ、その資料請求のための書式や請求方法のデータ、などである。
本発明において、「テレビ受信機側」とは、テレビ受信機本体、又は、テレビ受信機本体に内蔵されてはおらずハードウェアとしては別体であるがそれに接続されているテレビ受信機の周辺機器(例えば、CATVのセットトップボックス、BS(放送衛星)デジタル放送受信機など)を含む概念である。
また、本発明においては、テレビ受信機からユーザーの携帯無線端末にデータ入力領域を含むデータが無線送信され、ユーザーが手元の携帯無線端末を使用して(データ入力は、ユーザーから約2〜3mも離れたテレビ受信機を使用するよりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末を使用して行った方が容易である)このデータ入力領域に所定のデータを入力したとき、その入力したデータは、(a)前記のユーザーの手元にある携帯無線端末から公衆通信網を介してテレビCM提供元又はテレビ局の側に送信してもよいし、(a)いったん携帯無線端末からテレビ受信機側に無線送信してテレビ受信機側から前記テレビCM提供元又テレビ局側に公衆通信網を介して送信(有線送信又は無線送信)するようにしてもよい。
また、本発明において、「前記テレビCMの提供元側又はテレビ局側」とは、テレビCMを提供している企業又はその依頼を受けた第三者的な団体や、テレビ局又はその依頼を受けた第三者的な団体」などを言う。
(本発明の内容)
A. 本発明の内容は、本願の特許請求の範囲に記載したとおりのものである。よって、本明細書の特許請求の範囲の内容をここに援用する(前記特許請求の範囲の記載をここに転写することは、省略する)。
B.本発明の内容は、本願の特許請求の範囲に記載したとおりのものであるが、本願の特許請求の範囲の各請求項の発明について、若干のコメントを次に加えておく。
本願の出願当初の請求項1,2,6,及び8の発明においては、第1のチャンネルの本体画像と、第2のチャンネルの本体画像とは、同一のものでなくてもよい(本発明においては、第1のチャンネルと第2のチャンネルとが、「同一の本体画像を含む番組を並行的に(ほぼ同時期に)提供するもの」でなくてもよい)。この請求項1,2,6,8の発明においては、ユーザー(視聴者)には、第1のチャンネルのテレビCM画像を含むタイプの番組を一般的に選択するか、第2のチャンネルのテレビCM画像を含むタイプの番組を一般的に選択するかを、「個々の特定の本体画像の内容に拘わらず、一般的に、番組のタイプとしていずれを好むかを選択する(希望する方に切り換える)ことが可能になる」、というメリットが得られる。
また、本願の出願当初の請求項3,4,7,及び9の発明においては、第1のチャンネルの本体画像と第2のチャンネルの本体画像とは、互いに同一のものであることを予定している(本発明においては、第1のチャンネルと第2のチャンネルとが、同一の本体画像を含む番組を並行的に(ほぼ同時期に)提供することを、予定している)。この場合、ユーザー(視聴者)は、ある個別・特定の本体画像を含む番組について、前記の第1のタイプのテレビCMと第2のタイプのテレビCM画像とのいずれを好むかを選択する(希望する方に切り換える)ことが可能になる、というメリットが得られる。
また、本願の出願当初の請求項2,4,8,及び9の発明において、「テレビ番組の途中で、前記第1のチャンネルの番組における前記回数よりも少ない回数だけ、本体画像の全ての表示を一時的に中断し、その間だけテレビCM映像を表示させると共に、前記本体画像の全ての表示を一時的に中断しないときも「前記本体画像と同時並行的に、前記本体画像の中の一部分又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」を表示させるように構成したテレビ番組を表示するための第2のチャンネル、又は、第2のテレビ番組表示手段」とは、第1のチャンネル(又は、第1のテレビ番組表示手段)による番組が、例えば1時間のドラマでその中に計6回のテレビCM挿入のための本体画像の中断がある場合に、第2のチャンネル(又は、第2のテレビ番組表示手段)による番組は、例えば1時間のドラマでその中に前記「計6回」よりも少ない計3回のテレビCM挿入のための本体画像の中断があり且つ本体画像同時並行的に(常時、又は、断続的に)テレビCM画像が表示される場合、である。この場合でもユーザー(視聴者)にとっては、前記の第1のチャンネル(又は、第1のテレビ番組表示手段)による番組と比較して、前記の第2のチャンネル(又は、第2のテレビ番組表示手段)による番組では、「本体画像が中断される回数が少ないため、ドラマなどの本体画像への集中・没入が途切れてしまう不都合が無い」、「本体画像が中断される回数が少ないため、ドラマなどの本体画像の全体の時間が短縮化されるので、忙しい視聴者には時間節約のメリットが得られる」、「ドラマなどの本体画像が面白くなくて集中できないときは、同時並行的に表示されているテレビCMに視聴者の注意が向けられて、CM効果が高まる」、などのメリットがある。
C.また、本願の明細書は、次のような発明を含むものである。
1.「テレビ受信機で受信されたテレビ番組を表示するための表示装置の表示画面に表示される『テレビ番組のコンテンツを示す本体画像』の一部又はその本体画像の外周部の少なくとも一部に、前記本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」が前記本体画像と合成されて構成されているテレビ番組画面を表示するための情報、を放送するようにした、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
2.「テレビ受信機で受信されたテレビ番組を表示するための表示装置の表示画面に表示される『テレビ番組のコンテンツを示す本体画像』の一部又はその本体画像の外周部の少なくとも一部に、前記本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」が前記本体画像と合成されて構成されているテレビ番組画面を表示するための情報、を放送するようにし、且つ、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像の表示を途中で中断することをしないようにした、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
3.「テレビ受信機で受信されたテレビ番組を表示するための表示装置の表示画面に表示される『テレビ番組のコンテンツを示す本体画像』の内部の、動きが他の部分と比較して少ない背景部分に、前記本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」が前記本体画像と合成されて構成されているテレビ番組画面を表示するための情報、を放送するようにし、且つ、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにした、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
4.野球・ボクシング・相撲などのスポーツ中継番組などのように本体画像にコンテンツの性質上本来的に途中に何回か所定時間の中断・インターバルが存在する番組については、テレビ番組の本体画像の全ての表示を一時的に中断し、その間だけテレビCM映像を表示させるようにすると共に、ドラマ・映画・アニメーションなどのようにストーリー性がありコンテンツの性質上その途中に中断・インターバルが本来的に存在しないような番組については、テレビ番組の本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、「前記本体画像と同時並行的に、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」を前記本体画像と合成して構成されているテレビ番組画像を表示するための情報を、放送するようにした、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
5.上記において、前記の本体画像の中の一部に前記本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像は、略四角形状の本体画像の4つの隅の少なくとも1つの場所に表示されており、本体画像の中央の方向にその底辺が対向するような略三角形状に形成されているものである、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
6.上記において、さらに、前記本体画像の中の一部又は本体画像の外周部の少なくとも一部に、前記本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、前記テレビCM画像を表示させながら、この表示させた前記テレビCM画像と連動するテレビCM連動データを、テレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送する、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
7.上記のテレビCM画像放送方法において、「前記テレビCM画像が、本体画像の一部又はその外周部に、本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されて成るテレビ番組画像」は、テレビ局により本体画像とテレビCM画像とが別々に作成されてそれらが別々の画像として多重化して放送されるもののではなく、テレビ局により前記本体画像とテレビCM画像とが合成された1つの画像として作成した後に放映されるものである、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
8.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を表示し、常時又はユーザーからの指示があったとき、「前記テレビCM画像の中の、テレビCM提供側の電話番号やホームページアドレスなどのテレビCMの提供側へのアクセス先を示す文字又は記号」を認識し、ユーザーからの指示があったとき、前記の認識したアクセス先にネットワークを介してアクセスする、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
9.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を表示し、前記の本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示されたテレビCM画像と連動するテレビCM連動データであって、テレビ放送局からテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送されたテレビCM連動データを受信し、ユーザーからの指示があったとき、前記の表示されているテレビCM画像と連動するテレビCM連動データ(データ放送により放送されたもの)の中に含まれる、テレビCM提供側の電話番号やホームページアドレスなどのテレビCMの提供側へのアクセス先を示す文字又は記号などのデータに基づいて、そのアクセス先にネットワークを介してアクセスする、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
10.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を表示させるためのテレビCM画像表示手段と、このテレビCM画像表示手段が表示したテレビCM画像の中の、「テレビCM提供側の電話番号やホームページアドレスなどのテレビCMの提供側へのアクセス先を示す文字又は記号」をデータとして認識するための認識手段と、ユーザーからの指令により、前記認識手段により認識されたアクセス先にネットワークを介してアクセスするためのアクセス手段と、を備えたことを特徴とするテレビCM画像放送装置。
11.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を表示させるためのテレビCM画像表示手段と、前記テレビCM画像表示手段が表示しているテレビCM画像と連動するテレビCM連動データであって、前記テレビCM画像と連動するようにテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送されたテレビCM連動データを受信するためのテレビCM連動データ受信手段と、ユーザーからの指令に基づいて、前記テレビCM連動データ受信手段により受信されたテレビCM連動データの中に含まれている「テレビCM提供側の電話番号やホームページアドレスなどの、テレビCM提供側へのアクセス先を示すデータ」を使用して、そのアクセス先にネットワークを介してアクセスするためのアクセス手段と、を備えたことを特徴とするテレビCM画像放送装置。
12.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「番組の本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を、ユーザーから約2〜3m以上離れた位置に据え置かれたテレビ受信機で表示しながら、「放送局からテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送される、前記の本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示されたテレビCM画像と連動するテレビCM連動データであって、ユーザーが所定のデータを入力するためのデータ入力領域の表示画面データを含むテレビCM連動データ」を前記テレビ受信機で受信し、ユーザーからの指示があったとき、前記の受信した「テレビCM連動データ(データ放送により放送されたもの)」を、前記テレビ受信機側から、近距離無線通信手段により、ユーザーが手元で保有する携帯無線端末に向けて無線で送信し、ユーザー側では、前記携帯無線端末により受信された「テレビCM連動データ」を前記携帯無線端末の表示部に表示させながら、前記テレビCM連動データによる表示内容の少なくとも一部であるデータ入力領域に、企業又は商品・サービスについてのアンケート回答データ、注文データ、又は資料請求データなどのデータを入力し、この入力したアンケート回答データ、注文データ、又は資料請求データなどのデータを、前記携帯無線端末の遠距離無線通信機能を使用して、前記テレビCMの提供元側又はテレビ局側に無線で公衆通信網を介して送信する、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
13.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を、ユーザーから約2〜3m以上離れた位置に据え置かれたテレビ受信機で表示しながら、「放送局からテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送される、前記の本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示されたテレビCM画像と連動するテレビCM連動データであって、ユーザーが所定のデータを入力するためのデータ入力領域の表示画面データを含むテレビCM連動データ」を前記テレビ受信機で受信し、ユーザーからの指示があったとき、前記の受信した「テレビCM連動データ(データ放送により放送されたもの)」を、前記テレビ受信機側から、近距離無線通信手段により、ユーザーが手元で保有する携帯無線端末に向けて無線で送信し、ユーザー側では、前記携帯無線端末に受信された「テレビCM連動データ」を携帯無線端末の表示部に表示させながら、前記テレビCM連動データの表示内容の一部であるデータ入力領域に、企業又は商品・サービスについてのアンケート回答データ、注文データ、又は資料請求データなどのデータを入力し、この入力したアンケート回答データ、注文データ、又は資料請求データなどのデータを、前記携帯無線端末の近距離無線通信機能を使用して、前記テレビ受信機側に送信し、前記テレビ受信機側では、この受信した前記アンケート回答データ、注文データ、又は資料請求データなどのデータを、公衆通信網を介して、前記テレビCM提供元側又はテレビ局側に送信する、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
14.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を、ユーザーから約2〜3m離れた位置にあるテレビ受信機で表示しながら、「放送局からテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送されてくる、前記の本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に表示されたテレビCM画像と連動するテレビCM連動データ」を前記テレビ受信機で受信し、ユーザーからの指示があったとき、前記の受信した「テレビCM連動データ(データ放送により放送されたもの)」を、前記テレビ受信機側から、近距離無線通信手段により、ユーザーが携帯する携帯無線端末に向けて無線で送信し、ユーザー側では、前記携帯無線端末に受信された「テレビCM連動データ」を携帯無線端末の画面に表示させながら、前記テレビCM連動データの表示内容の一部であるホームページのアドレスであって、企業又は商品・サービスについての注文情報や資料請求情報などのユーザーがデータを入力するためのデータ入力領域が掲載されているホームページのアドレスに、前記携帯無線端末の無線通信機能を使用して無線で公衆通信網を介してアクセスする、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
15.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を、ユーザーから約2〜3m以上離れた位置に据え置かれているテレビ受信機で受信して表示し、前記テレビCM画像の中の、テレビCMの提供側が提供するテレビCM画像に関する関連詳細情報のアクセス先を示す文字又は記号、例えばそのホームページアドレスなどを示す文字又は記号をテレビ受信機側で認識し、ユーザーからの指示があったとき、前記の認識した関連詳細情報のアクセス先に、テレビ受信機側からネットワークを介してアクセスすることにより、前記テレビ受信機側で前記関連詳細情報を「取得」し、このテレビ受信機側が取得した関連詳細情報を、テレビ受信機側から、近距離無線通信手段により、ユーザーが手元に保有している携帯無線端末に向けて無線送信し、ユーザーの携帯無線端末の表示部に、前記関連詳細情報を「表示」させる、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
16.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を、ユーザーから約2〜3m離れた位置に据え置かれたテレビ受信機で受信して表示し、前記の本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示されたテレビCM画像と連動するテレビCM連動データであって、テレビ放送局からテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送されたテレビCM連動データをテレビ受信機側で受信し、ユーザーからの指示があったとき、前記の表示されているテレビCM画像と連動するテレビCM連動データ(データ放送により放送されたもの)の中に含まれる、テレビCMの提供側が提供するテレビCM画像に関する関連詳細情報へのアクセス先を示すデータ、例えばそのホームページアドレスなどのアクセス先を示す文字又は記号に基づいて、その関連詳細情報のアクセス先に、テレビ受信機側からネットワークを介してアクセスすることにより、前記テレビ受信機側で前記関連詳細情報を「取得」し、このテレビ受信機側が取得した関連詳細情報を、テレビ受信機側から、近距離無線通信手段により、ユーザーが手元に保有している携帯無線端末に向けて無線送信し、ユーザーの携帯無線端末の表示部に、前記関連詳細情報を「表示」させる、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
以上に説明したように、本発明によれば、視聴者に、番組の本体画像を中断させてテレビCMを挿入することによる上記「興ざめ」となるような事態を防止することができ、さらに、PVR(プライベート・ビデオレコーダ)の普及により「タイムシフト」の視聴スタイルが将来的に普及してもテレビCMを有効に放送することができ、しかも、テレビショッピングなどの双方向サービスを提供するのに適した、テレビCM画像放送方法、テレビCMを利用した取引方法及び装置、及び、テレビCM画像タイプ切換え装置を提供することができる。
特に、本発明によれば、「ユーザーの指示により、例えば1日、1週間、又は1ヶ月間のテレビ番組をまるごと録画してしまう」という「PVR」(プライベート・ビデオレコーダ)が普及して「ユーザーが、いつでも、自分の好きな時間に、PVRで録画されたテレビ番組を視聴する、というタイムシフトの視聴スタイル」が普及するようになって、従来の「番組の本体画像の途中に挿入された全面的なテレビCM」は、PVRで録画したテレビ番組を再生するとき、テレビCM画像だけを飛ばして再生することになっても(すなわち、従来の「本体画像の途中に全面的に挿入するテレビCM画像」の経済的価値が失われるような事態になっても)、本発明のような「本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像」を採用することにより、テレビ放送のテレビCM画像を有効に(すなわち、テレビCM画像を経済的価値あるものとして)放送することができるようになる。
なお、従来も、インターネットという「通信手段」を利用したホームページや、インターネットを利用した「インターネット放送」(例えば、ニュースなどの情報を利用者のパソコンの不使用時に配信するようにした米国のポイントキャストのサービスが有名である。なお、この米ポイントキャストによる特許出願公報として、特開平9−269923号公報がある)と呼ばれる文字・画像情報を配信する「通信サービス」や、インターネットを介してストリーム情報を連続的に流す「通信サービス」では、1つの画像を示している画面の一部に「バナー広告」(長方形の帯状の広告)を表示することが行われている。しかしながら、これらはいずれもインターネットを使用した「通信サービス」に関するものであり、本発明の「テレビ局からのテレビ放送電波を使用した放送サービス」とは全く異なるものである。
特に、従来のインターネット技術(インターネット放送を含む)は、本発明における「テレビ番組の一部に表示されたテレビCM画像から、テレビ局からデータ放送で放送されるデータを呼び出す(引き出す)という発想」は全く存在しない。従来のインターネット技術(インターネット放送を含む)では、「テレビ局から放送されるデータ放送を利用する」という発想は、本出願人の知る限りでは、ほとんど存在していない。
本発明によれば、テレビCM画像が、本体画像を途中で中断させることなく本体画像と同時進行的に、常時又は断続的に表示されるので、従来のように、「視聴者に、番組の本体画像を中断させてテレビCMを挿入することによる興ざめ・不都合を与える」ことを回避できるようになる。
また、本発明においては、テレビCM画像が、本体画像と同時進行的に、常時又は断続的に表示されるようになっている。したがって、本発明のテレビCM画像を利用した取引方法又は取引装置によれば、ユーザーは、常時又は断続的に表示される(つまり、従来に比べて長時間表示される)テレビCM画像をゆっくり見ながら、落ち着いて、そのテレビCM画像の内容を検討することができ、そのテレビCM画像の中に表示されているテレビCM提供側の連絡先のメモなどもゆっくり落ち着いてできるようになり、ユーザーがテレビCM提供側と取引をする機会を大幅に増やすことができる(これに対して、従来の本体画像を全面的に中断して一時的にテレビCM画像を流すやり方では、ユーザーがテレビCM画像を見落とすと、もう、そのテレビCM画像に出ていた内容が分からないまま、また、そのテレビCM画像に出ていたテレビCM提供側の連絡先の電話番号などもメモに記録する時間がなかったため分からないまま、という事態が多かった)。つまり、本発明によれば、テレビCM画像が従来と比較して長時間表示されるようになり、しかも、テレビCM画像の中のアクセスデータに基づいてテレビCM提供側のホームページにアクセスしたりテレビCM提供側に電話を掛けたりできるので、それだけ、ユーザーとテレビCM提供側との間で取引を始める機会(テレビCM提供側がユーザーを取引に誘引できる時間及び機会)を大幅に増やすことができるようになる。
また、本発明によるテレビCM画像を利用した取引方法及び取引装置においては、ユーザーは、テレビCM画像の中に表示されたテレビCM提供側の連絡先(アクセス先)を認識手段に認識させて、アクセス手段によりそこにアクセスすることができるので、テレビCM提供側とユーザーの双方にとって、テレビCM画像を、双方の間での取引行為の窓口とすることができるようになる。
また、本発明によるテレビCM画像を利用した取引方法及び取引装置においては、ユーザーは、表示されているテレビCM画像と連動するテレビCM画像連動データをデータ放送により受信して、そのテレビCM画像連動データの中のテレビCM提供側の連絡先(アクセス先)データを使用して、アクセス手段によりそこにアクセスすることができるので、テレビCM提供側とユーザーの双方にとって、テレビCM画像を、双方の間での取引行為の窓口とすることができるようになる。つまり、本発明によれば、テレビCM画像が従来と比較して長時間表示されるようになり、しかも、データ放送で放送されたテレビCM画像連動データに基づいてテレビCM提供側のホームページにアクセスしたりテレビCM提供側に電話を掛けたりできるので、それだけ、ユーザーとテレビCM提供側との間で取引を始める機会(テレビCM提供側がユーザーを取引に誘引できる時間及び機会)を大幅に増やすことができるようになる。
(A)また、本発明において、テレビ放送局から放送されテレビ受信機に受信され表示された「テレビCM画像画面」(図5(a)(b)の符号64参照)を、赤外線通信やブルートゥースなどの近距離無線通信手段により、ユーザーの手元にある携帯無線端末に無線送信することにより、ユーザーは、テレビCM画像を自分の手元で見ることができる。テレビCM画像などは、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機に表示させた場合よりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末に表示させた場合の方が、ユーザーは、より容易に且つ確実にその内容を理解することができるので、CM効果(テレビCMの対象である商品の注文への誘引効果など)をより高めることができる。また、ユーザーは、この手元の携帯無線端末に表示させたテレビCM画像の中のホームページアドレスなどの画像部分を範囲指定して、携帯無線端末に内蔵した文字認識手段により文字データに変換して、手元の携帯無線端末から公衆通信網を介して、そのホームページにアクセスすることができる。このような範囲指定や文字認識やアクセスなどの操作も、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機で操作するよりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末で操作する方が、ユーザーにとっては、より容易に且つ確実に行うことができる。
(B)また、本発明において、テレビ受信機により「取得」された前記テレビCM画像画面と関連するインターネット・ホームページの「ホームページ画面」(図5(b)の符号66や、図7(c)の符号77を参照。なお、この「ホームページ画面」のデータは、テレビ受信機により「受信」・「取得」されていればよく、テレビ受信機に「表示」されていなくてもよい)を、赤外線通信やブルートゥースなどの近距離無線通信手段により、ユーザーの手元にある携帯無線端末に無線送信することにより、ユーザーは、前記ホームページ画面を自分の手元で見ることができる。「一般に文字などを多く含む、インターネット・ホームページ画面」は、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機に表示させる場合よりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末に表示させる場合の方が、ユーザーは、より容易に且つ確実にその内容を理解することができるので、CMの効果(テレビCMの対象商品の注文への誘引などの効果)をより高めることができる。また、ユーザーは、ホームページ画面の中にある例えば注文書式画面の中の入力枠の中に自分の氏名や住所などを入力して注文データを作成し、この作成した注文データを、手元の携帯無線端末から無線で、公衆通信網を介して、そのホームページに掲載されている電子メールアドレスなどに電子メールなどで無線送信することができる。このような、注文データの入力や注文データの送信などの操作も、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機で操作するよりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末で操作する方が、ユーザーにとっては、より容易に且つ確実に行うことができる。
(C)また、本発明において、テレビ受信機で受信された(表示されていなくてもよい)「テレビCM画像関連データ(テレビ放送局からデータ放送で放送されたもの)」(図7(b)の符号76を参照。なお、この「テレビCM関連データ(テレビ放送局からデータ放送により放送されたもの)」は、テレビ受信機により「受信」「取得」されていればよく、テレビ受信機に「表示」されていなくてもよい)を、赤外線通信やブルートゥースなどの近距離無線通信手段により、ユーザーの手元にある携帯無線端末に無線送信することにより、ユーザーは、前記「テレビCM画像関連データ(テレビ放送局からデータ放送で放送されたもの)」を自分の手元で見ることができる。「一般に文字などを比較的多く含む、テレビCM画像関連データ(テレビ放送局からデータ放送で放送されたもの)」は、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機に表示させる場合よりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末に表示させる場合の方が、ユーザーは、より容易に且つ確実にその内容を理解することができるので、CMの効果(商品注文への誘引などの効果)をより高めることができる。また、ユーザーは、前記「テレビCM画像関連データ(テレビ放送局からデータ放送で放送されたもの)」の中にある例えば商品注文用ホームページへのアクセス用ボタンを選択・クリックして、そのホームページに、手元の携帯無線端末から無線で、公衆通信網を介して、無線接続することができる。このような、「テレビCM画像関連データ(テレビ放送局からデータ放送で放送されたもの)」の画面の中の注文用ホームページへのアクセス用ボタンを選択・クリックするなどの操作も、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機で操作するよりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末で操作する方が、ユーザーにとっては、より容易に且つ確実に行うことができる。
また、特に本発明において、前記の本体画像の中の一部に前記本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像として、略四角形状の本体画像の4つの隅の少なくとも1つの場所に表示される略三角形状のテレビCM画像(文字を含む)であって、本体画像の中央の方向にその底辺が対向している略三角形状のテレビCM画像を表示するようにしたときは、次のような効果が得られる。一般のテレビ番組の視聴者にとっては、テレビの略四角形状の画面の4つの隅は、その視野の中で余り重要ではない、視覚的に特に気にならない(目立たない)部分である。したがって、番組のコンテンツである本体画像を表示しているときでも、前記の4つの隅の部分なら、テレビCM画像を表示させても、視聴者によるコンテンツ(本体画像)の視聴・鑑賞にとって、特に大きな邪魔・支障にはならない。
そして、前記の4つの隅の場所の1つ又は複数に、本体画像の中央の方向にその底辺が対向するような略三角形状のテレビCM画像を表示する(例えば、前記の4つの隅の場所の1つ又は複数に、略三角形状の表示枠を表示して、その中にテレビCM画像(文字を含む)を表示する)ようにするときは、視聴者であるユーザーにとって、その略三角形状のテレビCM画像の存在が、コンテンツである本体画像の鑑賞のための邪魔・支障になるということは、ほとんどない。なぜなら、前記の4つの隅の全部又は一部に前記の略三角形状のテレビCM画像を表示しても、視聴者にとっては、コンテンツである本体画像の4つの隅の一部又は全部が欠けただけで、その中心部分とその周辺部分(これらが本体画像の主要な部分である)には全く影響が無いので、視覚的にほとんど気にならない(コンテンツの鑑賞のために違和感を感じることは、ほとんどない)からである。
デジタルテレビ放送の時代には、大容量のハードディスクに番組を録画するPVR(パーソナル・ビデオ・レコーダー)が広く普及すると予想されている。このPVRが普及すると、一般のテレビ視聴スタイルは大きく変わるといわれている。すなわち、一般の視聴者は、テレビ放送の時間に合せてテレビの前に座ることはなくなり、例えば1ヶ月分のテレビ番組を自動的にPVRに録画しておき、テレビを見たいと思ったときに、好きな番組を高速検索して再生して視聴するというスタイルが一般的になると予想されている。
しかし、そのような「いったん録画してから、好きな時間に再生して見る」という視聴スタイルが一般化すると、視聴者は、再生時に、テレビCM画像だけを飛ばして再生するようになるだろうと言われている。
すなわち、従来は、テレビ局からのテレビ放送をリアルタイムに視聴するスタイルが一般だったので、「番組コンテンツを示す本体画像を流しながら、その途中に、何回か、本体画像を全面的に中断してテレビCM画像を流す」というやり方が、テレビCM画像を視聴者に見せる方法として有効であったし、だからこそ、テレビ番組のスポンサーは多額のスポンサー料をテレビ局に支払っていた。
しかし、PVRが普及して「いったん録画してから、好きな時間に再生して見る」という視聴スタイルが一般化し、再生時にはテレビCM画像を飛ばして見ることが一般化すると、従来のような「番組コンテンツを示す本体画像を流しながら、その途中に、何回か、本体画像を全面的に中断してテレビCM画像を流す」というやり方は、テレビCM画像を視聴者に見せる方法として有効ではなくなる。
このような従来のやり方に対して、本発明のやり方は、本体画像はそのまま中断することなく流しながら、同時並行的に、本体画像の一部又はその外周部にテレビCM画像を流すようにする(本体画像とテレビCM画像とはテレビ局において合成された後に放送されているので、視聴者の方でテレビCM画像だけを取り除いて視聴することはできない)ので、PVRが普及して「いったん録画してから、好きな時間に再生して見る」という視聴スタイルが一般化しても、視聴者にテレビCM画像を有効に見せることができる。
なお、本発明の「本体画像はそのまま中断することなく流しながら、同時並行的に、本体画像の一部又はその外周部にテレビCM画像を流すようにする」というやり方は、テレビ局から電波で放送されるテレビ放送では、従来、全く予想されていないものである。
ただ、インターネットのホームページの画面の中に「バナー広告」が表示されている例はある。この「バナー広告」は、ホームページ画面の一部に、細長い長方形状の広告を表示するものである(そのバナー広告をマウスでクリックすると、そのバナー広告の提供元企業のホームページにアクセスするようにしてある)。
しかし、この「バナー広告」は、文字と静止画が中心コンテンツであるインターネット・ホームページの一部に広告を表示するために考案されたものであり、本発明のような「テレビ局が電波で放送する番組コンテンツの本体画像の一部又はその外周部に本体画像と合成して表示されるテレビCM画像」とは全く異なるものであり、前記の「バナー広告」の存在が本発明のテレビCM画像放送方法の進歩性を否定することはあり得ないものである。
本発明における「本体画像の一部又は周辺部に、本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、テレビCM画像を表示するようにするタイプのテレビCM放送方法」は、特に、「野球、相撲などのスポーツ中継番組、国会中継番組、ワイドショー、ニュース番組、バラエティ番組などのような、多くの視聴者が『ながら見』をしているようなタイプの番組」に適用することが、特に有効である。なぜなら、多くの視聴者が『ながら見』をしている番組では、視聴者は、本体画像に常に集中しているわけではないので、本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像に視聴者の注意が向けられる可能性が高い(よって、前記のタイプのテレビCM画像のCM効果が大きい)からである。
他方、本発明における「本体画像の一部又は周辺部に、本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、テレビCM画像を表示するようにするタイプのテレビCM放送方法」は、「映画やドラマなどのような、多くの視聴者が番組のストーリーなどに『集中・没入』して見るような番組」については、前記の『ながら見』をするタイプの番組と比較すれば、視聴者は本体画像に集中しているので本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像に視聴者の注意が向けられる可能性は低い(よって、前記のタイプのテレビCM画像のCM効果は低い)と言える。
しかし、「映画やドラマなどのような、多くの視聴者が集中して見るようなタイプの番組」であっても、多忙な視聴者は、前記のような「本体画像と同時並行的に表示されるタイプのテレビCMを含む映画・ドラマの番組」の方をより好ましく感じる可能性が高い。なぜなら、前記の「本体画像と同時並行的に表示されるタイプのテレビCMを含む映画・ドラマ番組」は、「本体画像を一時的に全面ストップさせてその間にテレビCMを挿入する従来のタイプのテレビCMを含む映画・ドラマ番組」と比較して、全体の番組時間を短縮化させることができる(従来のタイプのテレビCMが挿入される時間を無くすことができるため)というメリットがあるので、テレビの視聴時間が限られている忙しい視聴者にとっては、前記の「本体画像と同時並行的に表示されるタイプのテレビCMを含む映画・ドラマ番組」の方が、より満足度の高い番組になるという可能性が高い。また、ドラマ・映画などの本体画像が中断されることがないため、ドラマ・映画などの本体画像への集中・没入が途切れてしまう不都合が無いというメリットもある。
なお、以上の本発明の実施形態の説明では、第2のチャンネルの番組は、前記第1のチャンネルの番組の本体画像と同じ本体画像を、その番組の途中で中断させることなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、「前記本体画像と同時並行的に、前記本体画像の中の一部分又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」を前記本体画像と一緒に表示させるように構成した「テレビ放送電波又はインターネット放送により送信されてくるテレビ番組」を表示するものとして説明した。
しかし、本発明においては、第2のチャンネルの番組が、前記第1のチャンネルの本体画像と同じ本体画像を表示するためのテレビ番組であって、前記第1のチャンネルの番組における前記回数よりも少ない回数だけ、前記本体画像の全ての表示を一時的に中断し、その間だけテレビCM映像を表示させると共に、前記本体画像の全ての表示を一時的に中断しないときも「前記本体画像と同時並行的に、前記本体画像の中の一部分又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」を前記本体画像と一緒に表示させるように構成した「テレビ放送電波又はインターネット放送により送信されてくるテレビ番組」を表示するためのもの、であってもよい。すなわち、本発明においては、「本体画像の全体を一時的にストップさせて、その間だけテレビCM画像を挿入することを、第1のチャンネルにおけるよりも少ない回数だけ行うと共に、本体画像を表示しているときにその本体画像の一部又はその周辺部にテレビCM画像を本体画像と同時並行的に表示させることを行うような番組」を、前記第2のチャンネルの番組としてもよい。
また、本発明においては、前記第2のチャンネルの番組において、「本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像」、すなわち、「本体画像と同時並行的に、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」は、テレビ局からのデータ放送電波により同時に複数個のテレビCM画像データとして送信されるものの中の一つであり、前記第2のチャンネルの番組に表示される「本体画像と同時並行的に、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」は、前記のテレビ局からのデータ放送電波により同時に送信されてきた複数個のテレビCM画像データの中から、ユーザー側のテレビ番組表示装置に記録されているユーザーの性別・年齢層・趣味又は嗜好などのユーザー属性に基づいて選択されるものである、ことが望ましい。
このような、複数のテレビCM画像の選択肢の中から、ユーザー属性に適したテレビCM画像を選択して表示させるという技術は、例えば、特開平10−79711号公報(コマーシャル情報管理再生方法及び放送システム)などに公開されている公知技術である。
本発明では、複数のテレビCM画像をデータ放送により本体画像と同時にテレビ局からの放送電波で放送し、ユーザー側のテレビ番組表示装置(テレビ受信機)に記録しておいたユーザー属性(ユーザーの性別、年齢、年齢層、職業、職種、趣味、嗜好)に基づいて、そのユーザー属性に適したテレビCM画像を選択して、その選択したテレビCM画像を、本体画像と同時並行的に表示させることを予定している。
本願の出願当初の請求項1,2,6,及び8の発明においては、第1のチャンネルの本体画像と、第2のチャンネルの本体画像とは、同一のものでなくてもよい(本発明においては、第1のチャンネルと第2のチャンネルとが、「同一の本体画像を含む番組を並行的に(ほぼ同時期に)提供するもの」でなくてもよい)。この請求項1,2,6,8の発明においては、ユーザー(視聴者)には、第1のチャンネルのテレビCM画像を含むタイプの番組を一般的に選択するか、第2のチャンネルのテレビCM画像を含むタイプの番組を一般的に選択するかを、「個々の特定の本体画像の内容に拘わらず、一般的に、番組のタイプとしていずれを好むかを選択する(希望する方に切り換える)ことが可能になる」、というメリットが得られる。
また、本願の出願当初の請求項3,4,7,及び9の発明においては、第1のチャンネルの本体画像と第2のチャンネルの本体画像とは、互いに同一のものであることを予定している(本発明においては、第1のチャンネルと第2のチャンネルとが、同一の本体画像を含む番組を並行的に(ほぼ同時期に)提供することを、予定している)。この場合、ユーザー(視聴者)は、ある個別・特定の本体画像を含む番組について、前記の第1のタイプのテレビCMと第2のタイプのテレビCM画像とのいずれを好むかを選択する(希望する方に切り換える)ことが可能になる、というメリットが得られる。
また、本願の出願当初の請求項2,4,8,及び9の発明において、「テレビ番組の途中で、前記第1のチャンネルの番組における前記回数よりも少ない回数だけ、本体画像の全ての表示を一時的に中断し、その間だけテレビCM映像を表示させると共に、前記本体画像の全ての表示を一時的に中断しないときも「前記本体画像と同時並行的に、前記本体画像の中の一部分又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」を表示させるように構成したテレビ番組を表示するための第2のチャンネル、又は、第2のテレビ番組表示手段」とは、第1のチャンネル(又は、第1のテレビ番組表示手段)による番組が、例えば1時間のドラマでその中に計6回のテレビCM挿入のための本体画像の中断がある場合に、第2のチャンネル(又は、第2のテレビ番組表示手段)による番組は、例えば1時間のドラマでその中に前記「計6回」よりも少ない計3回のテレビCM挿入のための本体画像の中断があり且つ本体画像同時並行的に(常時、又は、断続的に)テレビCM画像が表示される場合、である。この場合でもユーザー(視聴者)にとっては、前記の第1のチャンネル(又は、第1のテレビ番組表示手段)による番組と比較して、前記の第2のチャンネル(又は、第2のテレビ番組表示手段)による番組では、「本体画像が中断される回数が少ないため、ドラマなどの本体画像への集中・没入が途切れてしまう不都合が無い」、「本体画像が中断される回数が少ないため、ドラマなどの本体画像の全体の時間が短縮化されるので、忙しい視聴者には時間節約のメリットが得られる」、「ドラマなどの本体画像が面白くなくて集中できないときは、同時並行的に表示されているテレビCMに視聴者の注意が向けられて、CM効果が高まる」、などのメリットがある。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1について述べるような形態である。
図1は本発明の実施例による、「ドラマ番組」の中でテレビCM画像を提供する方法を説明するための図である。図1において、1は民放のテレビ局から送信されたテレビ放送電波に乗せられたテレビ番組のテレビ画像を表示するための表示装置(ブラウン管や液晶ディスプレーなどの「表示部」と「筐体=枠体」と「筐体の内部の電器回路」などを含む装置の全体)、2はこの表示装置が画面を表示する表示部を示す。
図1(a)は従来から行われているテレビCM画像放送方法を示すものである。従来は、この図1(a)に示すように、例えば1時間のドラマ番組なら、通常は、コンテンツであるドラマの本体画像3(図1(a)の図示左側の画像)を放映・表示させるが、その途中で数回だけ、例えば15分毎に1分間だけ、本体画像3の放映・表示を全面的に中断させて、その間に、図1(a)の図示右側のテレビCM画像4(この例では、ある会社の缶コーヒーの広告・宣伝用テレビCM画像)を放映・表示させる。そして、このテレビCM画像4の放映・表示が終われば、再び、本体画像3を放映・表示させる。
次に、図1(b)は本出願人が提案するテレビCM画像放送方法の一例を示すものである。この図1(b)の方法では、ドラマ番組の本体画像3は、途中で中断させることなく最後まで連続的に放映・表示させる。その代わり、前記表示部2の中を2つの画面に分割して、一方の画面には本体画像3を連続的に放映・表示させ、他方の画面にはテレビCM画像を連続的に放映・表示させる。この図1(b)の方法では、前記テレビCM画像を表示させるための画面のスペースだけ、本体画像を表示するための画面の面積は、小さくなってしまう。このような、本体画像とテレビCM画像とを合成・組み合わせた画像は、テレビ局の方で予め作成され(スーパーインポーズなどの技法で)、テレビ放送電波により、送信される(したがって、視聴者であるユーザーの方では、前記のテレビCM画像のみを表示させないようにすることは、できない)。この場合、前記表示部3の「画面の分割」に当たっては、なるべく、本体画像3を比較的大きく表示させ、テレビCM画像は比較的小さく表示させるのが望ましい。図1(b)の例では、表示部2の中の「下側端部と右側端部の画面」にテレビCM画像を連続的に(又は断続的に)表示させ、「その他の部分の画面」に本体画像を連続的に放映・表示させるようにしている。
なお、本発明では、図1(b)の例とは異なり、例えば、表示部2の上側、下側、右側、又は左側の端部に、1つの画面を形成して、その中に、テレビCM画像を連続的に又は断続的に放映・表示させるようにしてもよい。また、本実施例では、番組の進行過程で、前記テレビCM画像が表示される部分の画面の面積や形状を、随時変更する(それに併せて、本体画像が表示される部分の画面の面積や形状も、随時変更されることになる)ようにしてもよい。
次に、図1(c)は、本出願人が提案するテレビCM画像放送方法の他の一例を示すものである。この図1(c)の方法では、ドラマ番組の本体画像3は、途中で中断させることなく最後まで連続的に放映・表示させる。その代わり、前記表示部2の全体に放映・表示されている本体画像3の中の一部、特に、本体画像の3の中の「他の部分と比較して動きが少ない背景部分(通常は、この「背景部分」は、本体画像3の周縁部又はその周辺の部分であることが多い)」の一部に、「子画面」を形成し、その中に、テレビCM画像4を放映・表示するようにしている。このテレビCM画像4の放映・表示は、例えば、本体画像3(親画面)の中に「小さい窓枠」(子画面)を表示して、その中にテレビCM画像を放映・表示させるという「ピクチャー・イン・ピクチャー方式」(現在、このピクチャー・イン・ピクチャー方式のテレビは、実用化されている)により実行することができる。このような、本体画像(親画面)とテレビCM画像(子画面)とを合成・組み合わせた画像は、テレビ局の方で予め作成され(スーパーインポーズなどの技法で)、テレビ放送電波により、送信される(したがって、視聴者であるユーザーの方で、前記のテレビCM画像(子画面)だけを表示させないようにすることは、できない)。
この図1(c)の方式においては、本体画像3の中の背景部分が何処かは、本体画像の進行に応じて変動する(本体画像3の中の背景部分は、例えばドラマなら各場面毎に異なってくる)ので、テレビCM画像4が放映・表示されるべき「子画面」が形成される場所(図1(c)の表示部3に表示された「大画面(本体画像が表示される画面)」2の中での「子画面」の場所)は、番組の進行と共に変動する。
また、この図1(c)の方式においては、本体画像3の中の「背景部分」が何処かを、常時、コンピュータで検出・抽出する必要があるが、それは、例えばコンピュータにより画像の中の動きがある部分と無い部分とを識別するなどの技術(このような技術は、例えば、動画像の背景部分に「電子透かし」という著作権保護用データを埋め込むために、動画像の中の背景部分をコンピュータで抽出することなどが既に行われており、既に公知の技術である)により、可能である。
なお、前記の図1(b)又は(c)で示したような「本体画像とテレビCM画像とが同時に放映・表示されるように両者を合成した番組」を放送するタイプのテレビCM画像放送方式は、ドラマ・映画・アニメーションなどのようにストーリー性のある番組については、特に効果的である。すなわち、ドラマ・映画・アニメーションなどのようにストーリー性のある番組については、ユーザーは、その本体画像のストーリーに没頭・集中して鑑賞して感動を得ているため、テレビ局によりテレビCM画像の挿入でそれの鑑賞・感動を強制的に中断させられることは大変に「興ざめ」である。そこで、前記の「テレビ番組の本体画像の表示は中断することなく連続的に表示させたまま、テレビCM映像を、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に常時又は断続的に表示させるようにする」という方式を採用することにより、前記のようなユーザーが「興ざめ」するような事態は無くすことができる。
他方、野球・ボクシング・相撲などのスポーツ中継番組(野球の攻守交代の時間、ボクシングの各ラウンドの間の1分間の休憩時間、相撲の試合の間の時間などのように、スポーツでは、その途中にインターバル・中断・休憩の時間が取られることが多い)などのように本体画像に本来的に途中に何回か所定時間の中断・インターバルが存在する番組については、図1(a)のような従来からのテレビ番組の本体画像の全ての表示を一時的に中断し、その間だけテレビCM映像を表示させるようにするテレビCM画像放送方式でも、特に不都合はない。
次に、図2は本発明の一実施例によるテレビCM画像タイプ切換え装置を説明するためのブロック図である。図2において、11はテレビ放送電波を送信する送信アンテナ11aを有するテレビ局、12は前記テレビ局11からのテレビ放送電波を受信する受信アンテナ12aを有するテレビ放送電波受信部、13はこのテレビ放送電波受信部12が受信したテレビ放送電波からユーザーが希望したチャンネルの番組(画像情報と音声情報)の電波のみを同調して増幅する(選局する)ためのチューナー部、14はこのチューナー部13からの画像信号に基づいて選局された番組の画像(コンテンツである番組本体画像と、テレビCM画像とを含む)の画像を表示させるための表示装置(ブラウン管や液晶ディスプレーなど)、15は前記チューナー部13からの音声信号に基づいて選局された番組の音声(コンテンツである番組本体画像に対応する音声と、テレビCM画像に対応する音声とを含む番組)を出力させるためのスピーカ(前記表示装置14と一体に備えられている)、である。
また、図2において、16はユーザーが希望する番組(画像情報と音声情報)を乗せた電波のチャンネル周波数を特定するための選局(チューニング)用チャンネル特定部、17はテレビCMの音声情報を外部のリモコン(後述)に無線送信するためのテレビCM音声送信部、である。また、図2において、18は外部のリモコン(後述)との間で信号を無線で送受信するための送受信部である。
なお、前記のテレビ受信部12、チューナー部13、表示装置14、スピーカ15、選局用チャンネル選択部16、テレビCM音声送信部17、及び、送受信部18は、1つの例えばプラスチック製の筐体(ケース)10の中に収納されている。
また、図2において、20はユーザー(視聴者)がその手元で使用する携帯型のリモコン(リモートコントローラ)である。このリモコン20には、前記表示装置14及びスピーカ15の電源のON/OFFを制御するための電源キー21、前記スピーカ15からの音声の音量を調節するための音量調節キー22、リモコン20と前記筐体10内の電気回路との間で信号を無線で送受信するための(例えば、ユーザーが2〜3m程度離れた位置に配置された前記筐体10内のチューナー部13に所定の信号を赤外線で無線送信するための)送受信部20a、などが備えられている。
また、本実施例では、前記リモコン20に、番組グループ選択指示部23が備えられている。この番組グループ選択指示部23は、従来からある番組(のチャンネル)の選択用のテンキー(キーボード)と同様のもので、ユーザーが例えば新聞のテレビ番組欄を見ながら、希望する番組のチャンネルを選択するときに使用するもの(例えば、今から「6チャンネルの番組」を見たいと希望するときは、テンキーの「6」の数字を押すと、その「6チャンネルの番組の選択・指示情報」が、前記送受信部20aから赤外線により無線送信され、筐体10内の電気回路であるチューナー部13に送られて、チューナー部13による選局(同調・増幅)が行われる。
ただ、本実施例では、前記のテンキー(番組グループ選択指示部23)は、次の点で、従来のリモコンに備えられた番組選局用テンキーとは異なっている。すなわち、従来は、1つのテレビ局11からは「1つの番組のチャンネル」のみが送信されていた。したがって、従来のリモコンのテンキーで指示する「番組のチェンネル」はただ1つしかなかった。これに対して、本実施例では、1つのテレビ局11からは、「1つの番組グループ(複数の番組を含む)のチャンネル」がまとめて送信されるようにしている。この場合の「1つの番組グループ」とは、「1種類の番組のコンテンツである本体画像(及び本体音声)」と、「複数種類(本実施例では3種類)のテレビCM画像(及びテレビCM音声)」との組み合わせから成る、3種類の番組(それぞれ異なる3つのテレビCM画像提供方式により提供される3種類の番組)を言う。
すなわち、本実施例では、テレビ局11からは、図1(a)で示すような「本体画像(及び本体画像に対応する本体音声)とテレビCM画像(及びテレビCM画像に対応するテレビCM音声)とが交互に全面的に入れ替わる、というA方式の番組」と、図1(b)で示すような「本体画像は中断することなく放映・表示され、本体画像の外周部に、常時又は断続的に、テレビCM画像が表示される、というB方式の番組」と、「本体画像は中断することなく放映・表示され、本体画像の一部(例えば、背景部分)に形成された子画面の中に、常時又は断続的に、テレビCM画像が表示される、というC方式の番組」との、計3種類の番組が、同時にテレビ放送電波で送信される。これらの3種類の番組は、互いに近い周波数の電波に乗せられる。これらの3種類の番組は、そのコンテンツである本体画像(及び本体音声)は互いに共通で、ただテレビCM画像の提供方式が異なるだけであるので、本実施例では、これらの3種類の番組を「1つの番組グループ」として扱うようにしている。
すなわち、ユーザーは、例えば新聞のテレビ番組欄を見ながら、「今から見たい」と自分が希望する番組を、前記番組グループ選択指示部23のテンキーを使用して、例えば「6」のキーを押して指示する。この場合、ユーザーは、この「6」のキーを押すという行為により、「6」のチャンネルの番組の本体画像(及び本体音声)を選択・指示したのであり、より正確には、「6」のチャンネルの番組の本体画像(及び本体音声)を含む「「6」という数字に対応するテレビ局から送信された3種類の番組を含む1つの番組グループ」(便宜上、6−Aチャンネル、6−Bチャンネル、及び6−Cチャンネルの計3種類の番組からなる「6の番組グループ」、とする)を選択・指示したことになる。この「6の番組グループ」の選択・指示の信号は、前記送受信部20aにより、無線で前記チューナー部13に送信される。
次に、ユーザーは、前記の「6−Aチャンネル、6−Bチャンネル、及び6−Cチャンネルの計3種類の番組からなる、6の番組グループ」の中のどのチャンネルを選択・指示するかを、CMタイプ選択指示部24により選択・指示する。すなわち、ユーザーは、前記「6」のキーを押して、「6の番組グループ」を選択した後に、どのテレビCM画像提供方式(パターン)を選ぶかを、図2のCMタイプ選択指示部24を使用して、その中のA,B,Cのどのキーを押すかにより、選択・指示する。
例えば、ユーザーが、前記CMタイプ選択指示部24の「B」のキーを押したときは、図1(b)に示すような「本体画像は中断することなく放映・表示され、本体画像の外周部に、常時又は断続的に、テレビCM画像が表示される、というB方式の番組」(前記の6−Bャンネルの番組)を選択・同調して表示せよとの指令信号が、リモコン20の送受信部20aから、前記チューナー部13に赤外線で無線送信される。また、同様に、例えば、ユーザーが、前記CMタイプ選択指示部24の「C」のキーを押したときは、図1(c)に示すような「本体画像は中断することなく放映・表示され、本体画像の中の一部(背景部分)の子画面に、常時又は断続的に、テレビCM画像が表示される、というC方式の番組」(前記の6−Cャンネルの番組)を選択・同調して表示せよとの指令信号が、リモコン20の送受信部20aから、前記チューナー部13に赤外線で無線送信される。
このように、本実施例では、前記表示装置14が表示する内容は、ユーザーが前記番組グループ選択指示部23から入力する番組グループと、ユーザーが前記CMタイプ選択指示部24から入力するテレビCM画像提供方式とにより、決定される。
次に、図2において、リモコン20には、スピーカ25と、このスピーカ25を制御・駆動するためのスピーカ制御駆動部25aが備えられている。このスピーカ25は、ユーザーが選択指示した番組が、前記のB方式又はC方式の番組(図1(b)又は(c)のように、本体画像は中断させないで、テレビCM画像を常時又は断続的に放映・表示させる方式)であった場合に、テレビCM画像に対応するテレビCM音声を、ユーザーの手元で出力するためのものである。すなわち、前記のB方式又はC方式の番組が選択された場合は、本体画像とテレビCM画像とが同時並行で表示されるが、その場合、表示装置14に取り付けられたスピーカ15からは本体画像に対応した本体音声しか出力できない(1つのスピーカ15から同時に2つの違う種類の音声を出力するとユーザーにはどちらも聴き取り難いものとなってしまう)。
そこで、本実施例では、前記のB方式又はC方式の番組が選択された場合(本体画像とテレビCM画像とが同時並行で表示される場合)は、本体画像に対応する本体音声は表示装置14に備えられたスピーカ15か出力させ、テレビCM画像に対応するテレビCM音声は、リモコン20に内蔵されたスピーカ25から出力させるようにした。具体的には、チューナー部13からテレビCM音声信号がテレビCM音声送信部17に送られ、このテレビCM音声送信部17から、前記送受信部18を介して、赤外線により、リモコン20側に送られる。このテレビCM音声信号は、送受信部20aで受信されて、スピーカ駆動部25aに送信され、スピーカ25から出力される。なお、リモコン20には、スピーカ25用のスイッチ26が備えられている。このスイッチ26は、ユーザーがテレビCM音声を聞きたくないと思ったとき、テレビCM音声がスピーカ25から出力されないようにするためのスイッチである。
次に、実施例2(図1及び図2で説明した実施例1の変形例)を、図3を参照して説明する。図3の例は、図1及び図2で説明した「6−Aチャンネルの番組」及び「6−Bチャンネルの番組」を含む「6の番組グループに含まれる番組」を、テレビ局11から放送する場合についてのものである。
この変形例では、6−Aチャンネルの番組は、図3に示すように、P1の時点から開始され、Vの時点で終了する。この6−Aチャンネルの番組は、説明の便宜上、1〜9までの計9つのブロックの本体画像(各ブロックは各5分間の本体画像とする)から構成され、ブロック3とブロック4の間と、ブロック6とブロック7の間とに、それぞれ5分間のテレビCM画像(図3の符号31,32参照)が挿入されて構成されているものとする。
また、この変形例(実施例2)では、テレビ局11からは、前記6−Aチャンネルの番組と並行して、6−Bチャンネルの番組も放送される。この6−Bチャンネルの番組と前記6−Aチャンネルの番組とは、「同じ6チャンネルの番組グループに含まれる番組」として、テレビ局11から同時並行的に放送される。この6−Bチャンネルの番組は、図3に示すように、P1の時点から開始され、Tの時点で終了する。この6−Bチャンネルの番組は、1から9までの計9つのブロックの画像で構成され、各ブロックの画像は、本体画像とテレビCM画像(図3の符号33参照)とが図1(b)に示すような形態になるように合成されて構成されているものとする。
また、この変形例(実施例2)では、テレビ局11からは、前記6−Aチャンネルの番組及び6−Bチャンネルの番組と並行して、6−B’チャンネルの番組も放送される。この6−B’チャンネルの番組と前記の6−Aチャンネルの番組及び6−Bチャンネルの番組とは、「同じ6チャンネルの番組グループに含まれる番組」として、テレビ局11から同時並行的に放送される。この6−B’チャンネルの番組は、図3に示すように、Qの時点から開始され、Uの時点で終了する。この6−B’チャンネルの番組は、1から9までの計9つのブロックの画像で構成され、各ブロックの画像は、本体画像とテレビCM画像(図3の符号34参照)とが図1(b)に示すような形態になるように合成されて構成されている。
なお、図3において、ハッチング(斜線)が入れてある部分は、テレビCM画像が放映・表示されていることを示している。前記の6−Aのチャンネルの番組、6−Bのチャンネルの番組、及び、6−B’チャンネルの番組の開始前と終了後の空き時間(前後の他の番組との間の繋ぎの空き時間)には、テレビCM画像(図3の35,36,37,38,39,40参照)が放映・表示されている。なお、これらの「空き時間」は、テレビCM画像以外の何らかの番組を挿入してもよい。
次に、この変形例(実施例2)の動作を説明する。ユーザーは、P1の時点の前は、「同じ6のチャンネルの番組グループ(同一グループ内の各番組は、いずれも本体画像は同一だが、テレビCM画像の提供方法が異なっている)」に属する6−Aチャンネルの番組と6−Bチャンネルの番組とのいずれかを、例えば図2のCMタイプ選択指示部24を使用して、選択する。また、図3の時点P1から時点P2までの間は、6−Aチャンネルの番組の本体画像と6−Bチャンネルの番組の本体画像とは、テレビ局11から放送される段階で予めお互いに同期されているので、ユーザーは、番組の途中の過程で、例えば図2のCMタイプ選択指示部24を使用して、6−Aチャンネルの番組と6−Bチャンネルの番組とを互いに切り替えることができる。すなわち、ユーザーは、現在、「6−Aチャンネルの番組の本体画像」が表示装置14から表示されている場合に、図2のCMタイプ選択指示部24を操作することにより(例えばCMタイプ選択指示部24の「B」のキーを押すことにより)、「6−Bチャンネルの番組の本体画像とテレビCM画像との合成画像」に、表示装置14の表示内容を切り替えることができる。
また、ユーザーは、図3のR1の時点からR2の時点までの間は、6−Aチャンネルの番組の本体画像と6−B’チャンネルの番組の本体画像とは、テレビ局11から放送される段階で予めお互いに同期されているので、ユーザーは、例えば図2のCMタイプ選択指示部24を使用して、6−Aチャンネルの番組と6−B’チャンネルの番組とを互いに切り替えることができる。すなわち、ユーザーは、現在、「6−Aチャンネルの番組の本体画像」が表示装置14から表示されている場合に、図2のCMタイプ選択指示部24を操作することにより(例えばCMタイプ選択指示部24の「B」のキーを押すことにより)、「6−B’チャンネルの番組の本体画像とテレビCM画像との合成画像」に、表示装置14の表示内容を切り替えることができる。
すなわち、この図3のR1の時点からR2の時点までの間は、図3に示すように、6−Aチャンネルの番組の本体画像と6−B’チャンネルの番組の本体画像とは、テレビ局11から放送される段階で予めお互いに同期されているが、6−Aチャンネルの番組の本体画像と6−Bチャンネルの番組の本体画像とは、6−Aチャンネルの番組のブロック3とブロック4との間にテレビCM画像31が挿入されているために、お互いに同期されていない。したがって、この図3のR1の時点からR2の時点までの間は、ユーザーが図2のCMタイプ選択指示部24を操作してCMタイプ選択指示部24の「B」のキーを押した場合、この「B」のCMタイプを選択指示するCMタイプ選択信号は、図2について説明したように、送受信部20aから赤外線で無線送信されて送受部18を介して選局チャンネル特定部16に入力される。
そして、このとき、選局チャンネル特定部16(この選局チャンネル特定部16は、前記の6−Aチャンネルの番組、6−Bチャンネルの番組、及び、6−B’チャンネルの番組の各本体画像の相互の同期の有無の関係を示す情報(図3に示す情報)を、例えばテレビ局11からの信号を受信することにより、予め、取得しているものとする)は、前記のユーザーからの「B」のCMタイプを選択指示するCMタイプ選択信号に基づいて、自動的に、「本体画像が6−Aチャンネルの番組の本体画像と同期されていない6−Bチャンネルの番組」ではなく、「本体画像が6−Aチャンネルの番組の本体画像と同期されている6−B’チャンネルの番組」を選局するように、前記チューナー部13を制御する。
なお、以上は、6−Aチャンネルの番組から6−Bチャンネル又は6−B’チャンネルの番組への切換える場合の動作について説明したが、図3のP1の時点からP2の時点までの間は6−Bチャンネルの番組から6−Aチャンネルの番組への切換えが可能であるし、同じく、図3の図3のR1の時点からR2の時点までの間は6−B’チャンネルの番組から6−Aチャンネルの番組への切換えが可能である。また、図3のSの時点以後は、6−Aチャンネルの番組と6−Bチャンネル及び6−B’チャンネルの番組との間での相互の切換えを行うことは、それらの各本体画像の同期が取れていないため、望ましくない(ユーザーがそれでもよいと思えば、前記のリモコン20のCMタイプ選択指示部24を操作して行うことができるが)。
なお、上記の図3で説明した6−A,6−B,及び6−Cの計3つのチャンネルを、1つのテレビ局から、同時に又は所定のタイムラグを介して放送することは、特に、欧米諸国では既に実用化され日本でも現在実験が行われているBS(放送衛星)デジタル放送や地上波デジタル放送においては、十分に可能である。すなわち、2000年3月14日付け日本経済新聞の記事「BSデジタル放送 実験始まる」によると、「日本では、2000年12月からBSデジタル放送が開始されるが、このテジタルテレビ放送を行うNHK、WOWOW、及び各民放キー局は、それぞれ、ハイビジョン放送ができる一波を持つ。この一波は、高精細画像のハイビジョンなら1チャンネルだが、従来方式の映像だと3チャンネル分の情報を送ることができる。したがって、各テレビ局は、この3チャンネル分を使用して、例えば、同じ筋書きのドラマでも、3つのチャンネル別に主役の男優、主役の女優、及び、脇役の動きをそれぞれ中心にした内容のドラマを放送でき、視聴者は前記の3つのチャンネルの中から好きなものを選ぶという演出も可能になる」、とのことである。したがって、前記のBSデジタル放送を行う各テレビ局に割り当てられる「一波で3つのチャンネル分」を利用すれば、本実施例の図3で説明した計3つのチャンネル(6−A,6−B,及び6−Cチャンネル)を、1つのテレビ局から、同時に又は所定のタイムラグを介して放送することは、十分に可能である。
次に、本発明の実施例3を図4及び図5を参照して説明する。図4は本実施例5によるテレビCM画像を利用した取引装置を示すブロック図である。図4において、51はテレビ局からのテレビ放送電波を受信する受信部、52は前記受信部51が受信した電波の中の所定のチャンネルを選局(同調・増幅)するためのチューナー部、53はユーザーが自己の指示(指令)を前記チューナー部52などに入力するためのユーザー指示部(図示しない赤外線送信部を有するリモートコントローラ(リモコン)などで構成される)、54は前記チューナー部52からの番組信号に基づいて所定の画像情報又は文字情報を表示部(ブラウン管や液晶表示装置やプラズマディスプレーなどの表示装置で構成される)55の画面に表示させるための表示制御部、である。
本実施例3においては、図5(a)に示すように、前記受信部51は、「本体画像(この図5の例では、ドラマ番組のコンテンツ)が表示された本体画像画面63の中の一部(本発明では、本体画像画面63の外周部でもよい)に、テレビCM画像が表示されたテレビCM画像画面64が、同時並行的に、常時又は断続的に、表示される番組」のテレビ電波を受信し、その電波がチューナー部52でチューニングされ、そのチューニングされた番組(前記の本体画像画面63とテレビCM画像画面64とが同時並行的に表示される番組)が、前記表示制御部54により、前記表示部55の表示画面の中に、表示される。
また、図4において、56は、ユーザー指示部53から送信されるユーザーの指示に基づいて、前記表示部55に表示された前記テレビCM画像画面64の中の、テレビCM提供先へのアクセス先(連絡先)を示す画像データ(例えば、電話番号やインターネット・ホームページのアドレスなどを示す文字や記号の画像データ)を、データ(テキストデータ=文字データ)として認識するための、文字認識部である。すなわち、この文字認識部56は、例えば、図5(a)のテレビCM画像画面64の中の、テレビCMの対象商品である○○コーヒーを製造・販売する会社が提供しているインターネット・ホームページのアドレス(図5(a)(b)の符号65で示す「www.○○−○○」を参照)の画像データを、従来から公知の文字認識技術(画像データを文字データに変換する技術で、例えば紙に印刷された文章をスキャナで入力して文字データに変換するためのOCR(光学式文字読み取り装置)などで既に実用化されている)により、文字データ(テキストデータ)に変換し、文字として認識する。すなわち、例えば、ユーザーが、リモコンのユーザー指示部53を使用して、前記ホームページアドレス65の部分を範囲指定して、「文字認識せよ」との指示を無線送信(リモコンの赤外線送信機能による)すると、文字認識部56が、この範囲指定された部分の画像データを文字データに変換して文字又は記号として認識する(前記画像データを文字認識する)。
なお、本実施例では、さらに、図5(a)の前記のテレビ受信機50側の表示部55に表示されたテレビCM画像画面64を、テレビ受信機50側から、例えばブルートゥース(電波を利用して近距離無線通信の規格)を利用した無線通信手段や赤外線通信を利用した近距離用無線通信手段により、ユーザーが携帯している携帯電話などの携帯無線端末(図示せず)に無線送信(転送)してもよい。すると、ユーザーの手元にある携帯無線端末の表示部に、図5(a)のテレビCM画像画面64がそのまま表示される(このとき、望ましくは、前記のユーザーの手元にある携帯無線端末の表示部には、図5(a)のテレビCM画像画面64のみが(本体画像を含まない画像として)、拡大されて、その表示部の全体に表示されるのがよい)。ユーザーは、この携帯無線端末の表示部に表示されたテレビCM画像画面64を見ながら、手元の携帯無線端末で、自分が希望する操作(後述の操作)を行うことができる。すなわち、例えば、ユーザーは、この携帯無線端末の表示部に表示された前記のテレビCM画像画面64を見ながら、この中の商品提供元のホームページアドレスの画像が表示された部分65(図5(b)参照)を範囲指定して、携帯無線端末に内蔵された文字認識部(前記のテレビ受信機50に内蔵された文字認識部56と同じ構成のもの)を使用して、前記「ホームページアドレスの画像」を「ホームページアドレスの文字データ」に変換する。そして、ユーザーは、携帯無線端末を使用して、この文字データとしてのホームページアドレスに、無線通信手段で(公衆通信網を介して)アクセスし、そのホームページ画面を手元の携帯無線端末の表示部に表示させることができる。
この場合のホームページへのアクセスは、携帯無線端末の通信機能(例えば、日本でNTTドコモが携帯電話のインターネット接続サービスという付加機能として実用化している「iモード」機能などを使用して)を使用してそのホームページのアドレスに無線送信でアクセスして、そのホームページに接続することができる。そして、ユーザーは、このホームページの中の商品注文用のホームページにアクセスしてから、この注文用ホームページの画面(ユーザーが自己の氏名・住所や注文内容などを入力するための画面である注文書式画面などが掲載されている)を手元の携帯無線端末の表示部に表示させながら、必要な注文データを手元で入力して、この入力した注文データを、携帯無線端末からホームページに掲載されている注文先(ホームページに掲載されている電子メールアドレスなど)に向けて、手元から無線で(公衆通信網を介して)送信することができる。前記は「ユーザーが手元の携帯無線端末を使用して、ホームページ画面上で注文データを入力し無線送信する例」について述べたが、この注文以外に、企業や商品に関するイメージのアンケート回答データを入力して無線送信すること、商品やサービスの資料請求のためのデータを入力して無線送信することなども、同様の要領で、ユーザーが携帯無線端末を利用して手元で行うことができる。
次に、図4において、57はアクセス部、58はその一端を前記アクセス部57に他端をインターネット59(本発明では、インターネット以外の公衆通信網・ネットワークでもよい)に接続されたモデム、である。なお、図4において、前記受信部51、チューナー部52、表示制御部54、表示部55、文字認識部56、及びアクセス部57は、1つの筐体(ケース)50の中に収納されている。
前記アクセス部57は、前記ユーザー指示部(リモコン)53を使用したユーザーからの「表示部55に表示されているテレビCMの提供側にアクセスして、そのインターネット・ホームページの画面を表示せよ」との指示を無線で受信すると、前記文字認識部56からの前記ホームページアドレスの文字(及び記号)データを受けて、そのホームページアドレスにより、モデム58及びインターネット59を介して、前記テレビCM提供側60内の前記ホームページを運営しているホームページ管理サーバー(データ送受信管理用コンピュータ)61にアクセスする。そして、そのアクセスして取得したホームページの画面情報を、表示部55の本体画像画面63又はテレビCM画像画面64の上側に重ねて(画面合成して)表示させる。図5(b)は、このときの動作を示す図で、図中66は、前記アクセス部57によりアクセスされたテレビCM提供側のホームページ画面(ここでは、商品の注文用の「注文書」66aの書式と「注文ボタン」66bを表示したホームページ画面66を示している)、である。
なお、本実施例では、さらに、このホームページにアクセスして得られたホームページ画面66(ここでは、商品の注文用の「注文書」66aの書式と「注文ボタン」66bを表示したホームページ画面66を示している)を、テレビ受信機50側から、例えばブルートゥース(電波を利用)や赤外線通信などの近距離用無線通信手段により、ユーザーが携帯してい携帯電話などの携帯無線端末に無線送信(転送)してもよい。すると、ユーザーの手元にある携帯無線端末の表示部に、図5(b)のホームページ画面66がそのまま表示される。ユーザーは、例えば、この携帯無線端末の表示画面を見ながら、手元の携帯無線端末を使用して必要な注文データの入力を行い、携帯無線端末の無線通信機能を使用して、前記のテレビCM画像を提供している企業又は前記ホームページアドレス(又はホームページ画面に掲載されている電子メールアドレス)に向けて、この注文データを無線で(公衆通信網を介して)送信することができる。また、ここでは、「ユーザーが手元の携帯無線端末を使用して手元で注文データを入力して無線送信する例」を説明したが、それ以外に、企業や商品に関するイメージのアンケート回答の入力と無線送信、商品やサービスの資料請求のためのデータ入力と無線送信なども、同様にして、ユーザーが携帯無線端末を利用して手元で行うことができる。
以上のように、本実施例3によれば、ユーザーは、自己の指示により、テレビ番組を見ながら、その本体画像画面64と同時並行的に表示されているテレビCM画像画面65の中に表示されたテレビCM提供側へのアクセス先にアクセスして、そのホームページ画面を表示部55の画面の一部に表示させることができる。
なお、本実施例3において、前記テレビCM画像画面65の中にテレビCM提供側の顧客からのお問い合わせ受付用電話の電話番号の数字列が表示されていれば、ユーザーは、前記ユーザー指示ブ53から指示を送信して、前記文字認識ブ56に前記電話番号を認識させて、その電話番号により、前記アクセス部56からモデム58及びインターネット59を介して、前記テレビCM提供側60内の顧客からのお問い合わせ受付用電話器(インターネット・プロトコルを採用しているインターネット電話器)62に電話を掛けさせて、ユーザーの電話器70と前記テレビCM提供側の電話器62とを繋げて、テレビ番組を見ながら、テレビCM提供側と電話で話しをすることもできる。
なお、前記の「前記テレビCM画像画面65の中にテレビCM提供側の顧客からのお問い合わせ受付用電話の電話番号の数字列が表示されているとき、ユーザーがその電話番号をシステムに認識させて、その電話番号先に電話を掛ける」という機能は、既に、例えばNTTドコモによる「iモード」という携帯電話を使用したインターネット利用サービスにおいて利用される「フォン・ツー機能」として、前記iモード対応の携帯電話などに内蔵されている。このiモード対応の携帯電話が有している「フォン・ツー機能」では、例えば、携帯電話の液晶画面にインターネットのホームページを表示させて、このホームページの画面の中に表示されている電話番号を指定・選択するとその電話番号に電話が掛かるという機能である。また同様に、前記iモード対応の携帯電話は、携帯電話の液晶画面にインターネットのホームページを表示させて、このホームページの画面の中に表示されている他のホームページのアドレス(URL)を指定・選択するとそのホームページにジャンプできる(アクセスできる)という機能も有しているが、これは前記フォン・ツー機能と同じ仕組みである。
また、本実施例3において、「テレビCMの提供側60」は、「テレビCMの対象である商品・コンテンツ・サービスを生産・販売又は提供する企業である、テレビCM提供元の企業」だけでなく、「前記テレビCM提供元からの依頼又は委任を受けて、テレビCM提供元が生産・販売又は提供する商品・コンテンツ・サービスの受注の受け付け、前記商品・コンテンツ・サービスに関する詳細情報の提供、前記商品・サービスの顧客からの苦情への対応、及び、その他の顧客サービスを、テレビCM提供元のために行う、受注及び顧客サービス代行企業」でもよい。
また、本実施例3において、前記の図5(a)(b)のテレビCM画像64の中にホームページURL(アドレス)(図5(b)の符号65参照)や電話番号などの文字・図形又は画像を埋め込む技術は、既に公知である。例えば、日経BP社発行の「日経ネットビジネス 2000年5月号」の第23頁は、「ソニー、画像でマーケティング」というタイトルで、次のような内容の記事を掲載している。「ソニーは、2000年2月16日に、ベンチャー企業のヴィジョンアーツ(東京都中央区)が開発したIP3という技術の独占ライセンスの供与を受けた。このIP3は、企業がホームページなどで使用する画像に追加情報を埋め込み、マーケティングなどに活用するための手段を提供するもの。IP3は、画像ファイルにホームページURLやアプリケーションの起動といった様々な情報を埋め込むための技術である。」
次に本発明の実施例4を図6及び図7に基づいて説明する。図6は本実施例4によるテレビCM画像を利用した取引装置を示すブロック図である。図6において、52aは、受信部51で受信された「本体画像と、その本体画像の一部又はその外周部に、同時並行的に、常時又は断続的に表示される、テレビCM画像とを含む番組」を乗せたテレビ放送電波をチューニングするためのチューナー部である。また、図6において、52bは、受信部51で受信された「テレビ放送電波の隙間を使用して放送するデータ放送により放送された、前記テレビCM画像と連動するテレビCM画像連動データ」をチューニングするためのデータ放送用チューナー部である(なお、このデータ放送用チューナー部52bは、「テレビ放送電波の隙間を使用して放送するデータ放送により放送された、前記本体画像と連動する本体画像連動データ」をチューニングするためにも、使用することができる)。前記のチューナー部52aと前記データ放送用チューナー部52bとは、ハードウェアとしては1つのチューナー部52(従来より公知の構成である)として構成してもよい。
図6において、前記データ放送用チューナー部52bは、ユーザーからの指示があったとき(又は、常時でもよい)、データ放送により放送されている前記テレビCM連動データ(表示部55に本体画像と同時並行的に表示されているテレビCM画像と連動したテレビCM画像連動データ)を選局して、表示制御部54に送る。表示制御部54は、ユーザー指示部53からの指示があったとき、前記データ放送により放送されたテレビCM画像連動データ(文字・記号・図形・画像(静止画又は動画)などで構成される)を、本体画像画面又はテレビCM画像画面の中に又は本体画像画面の外周部に重ねて(画面合成させて)表示させる。
また、前記データ放送用チューナー部52bは、ユーザーからの指示があったとき(又は、常時でもよい)、データ放送により放送されている前記本体画像連動データ(表示部55に表示されている本体画像と連動した本体画像連動データ)を選局して、表示制御部54に送る。表示制御部54は、ユーザー指示部53からの指示があったとき、前記データ放送により放送された本体画像連動データ(文字・記号・図形・画像(静止画又は動画)などで構成される)を、本体画像画面又はテレビCM画像画面の中に又は本体画像画面の外周部に重ねて(画面合成させて)表示させる。つまり、本実施例4では、表示部55の表示画面の中に、本体画像の画面73(図8参照)、テレビCM画像の画面74(図8参照)、テレビCM画像連動データの画面76(図8参照)、及び、本体画像連動データの画面(図示せず)を、同時に表示させることができる。
なお、この場合、前記のテレビCM画像の画面、テレビCM画像連動データの画面、及び、本体画像連動データの画面の表示方法としては、前記本体画像の中の一部に本体画像と部分的に重ねて表示する方法や、前記本体画像画面を縮小して前記表示部55の表示画面の本体画像画面以外の残りの部分の領域(図1(b)の符号4を参照)に表示させる方法などが可能である。
また、ここで、前記の「本体画像連動データ」について説明する。本体画像がスポーツ番組であるときの「本体画像連動データ」は、例えば、試合スコアデータ、選手の戦績データ、他の試合のデータなどである。また、本体画像がドラマや映画であるとときの「本体画像連動データ」は、例えば、そのドラマや映画の解説、そのドラマや映画に出ている俳優のプロフィール・データ、そのドラマや映画に出ている俳優が身に付けている被服や日用品をユーザーが購入するために役立つデータなどである。また、本体画像がニュースであるときの「本体画像連動データ」は、例えば、そのニュースの解説、そのニュースと関連のニュースのデータなどである。
また、図6において、71は、前記データ放送用チューナー部52bが選局したテレビCM画像連動データを一時的に記録しておくためのメモリである。また、図6において、72は、ユーザー指示部53からの指示により、前記データ放送用チューナー部52bが選局しメモリ71に記録されたテレビCM画像連動データの中の、テレビCM提供側のアクセス先データ(電話番号やインターネットホームページアドレスなどのデータ)を取得するためのアクセスデータ取得部である。
なお、図6において、以上に述べた構成以外は、図4における構成とほぼ共通であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本実施例4の動作を図7を参照して説明する。本実施例4では、テレビ局からの放送電波により、本体画像の画面73とテレビCM画像の画面74とが、同時並行的に、部分的に重ねられた状態で表示されている(図7(a)参照)。本実施例4では、ユーザーがユーザー指示部(リモコン)53で指示したときは、前記データ放送用チューナー部52bは、データ放送により放送された「放映中のテレビCM画像74に連動するテレビCM画像連動データ」を選局し、前記表示制御ブ54に送る。表示制御ブ54は、その送られてきたテレビCM画像連動データの画面76を、表示部55の本体画像画面73の中に、重ねて表示する(図7(b)参照)。
本実施例4では、このテレビCM画像連動データの画面76(データ放送で放送されたもの)には、「商品・サービス注文用ホームページへ」というボタン76a、「商品・サービスの資料請求(詳細情報の取り寄せ)用ホームページへ」というボタン76b、「商品・サービスのアンケート回答用ホームページへ」というボタン76c、及び「商品提供側への問い合わせ(連絡)受付用電話へ」というボタン76dの計4つのボタン(メニューボタン)が表示されている(なお、前記の図7(b)のテレビCM画像連動データの画面76には、図示していないが、「(テレビCMの対象の)商品・サービスについての顧客からの苦情対応用のホームページへ」、「その他の顧客サービス用のホームページへ」などのボタンも可能である)。これらの表示された計4つのボタン76a〜dには、それぞれ、所定のホームページアドレス又は電話番号などのアクセス・データが対応付けて放送(データ放送で)され、前記データ放送用チューナー部52bで選局されている。すなわちこれらのホームページアドレスや電話番号は、表示部55の前記の符号76で示す画面の中には表示されないままであるが、テレビCM画像連動データの一部としてデータ放送により放送され、前記データ放送用チューナー部52bで選局され、前記メモリ72に、前記の4つの各ボタンの情報と互いに関連付けられて記録されている。以上のように、本実施例4では、テレビCM提供側のホームページアドレスなどのデータは表示させないで、それと関連付けられたボタン76a〜dなどのような図形や画像や名称(文字列)などを表示させるようにし、ユーザーが前記図形や画像や名称(文字列)を選択してクリックすることにより、それと関連付けられたアドレスデータを前記アクセス部57に取得させるようにしてもよい。
なお、本実施例では、さらに、前記のテレビCM画像連動データの画面76(データ放送で放送されたもの)を、テレビ受信機50側から、例えばブルートゥース(電波を利用)や赤外線通信などの近距離用無線通信手段により、ユーザーが携帯している携帯電話などの携帯無線端末に無線送信(転送)してもよい。すると、ユーザーの手元にある携帯無線端末の表示部に、図7(b)のテレビCM画像連動データの画面76(データ放送で放送されたもの)がそのまま表示される。ユーザーは、この携帯無線端末の表示画面を見ながら、手元で、自分が希望する操作を行うことができる。例えば、ユーザーは、この携帯無線端末の表示部に表示された前記のテレビCM画像連動データの画面76(データ放送で放送されたもの)を見ながら、自分が「ホームページへのアクセス」を希望するときは、手元の携帯無線端末を操作して、前記画面76の「注文ホームページへ」のボタン76aを選択(クリック)して、その選択データを、携帯無線端末の通信機能(例えば、日本でNTTドコモが携帯電話の付加機能として実用化している「iモード」機能などを使用して)で注文ホームページのアドレスに無線送信でアクセスして、そのホームページに接続することができる。そして、ユーザーは、この注文ホームページに接続してから、この注文用ホームページの画面(注文書式などが掲載されている)を手元の携帯無線端末の表示部に表示させながら、必要な注文データを手元で入力して、この入力した注文データを、携帯無線端末からホームページに掲載されている注文先(電子メールアドレスなど)に向けて、手元から無線で(公衆通信網を介して)送信することができる。前記は「ユーザーが手元の携帯無線端末を使用して、注文データを入力し無線送信する例」について述べたが、この注文以外に、企業や商品に関するイメージのアンケート回答の入力と無線送信、商品やサービスの資料請求のためのデータ入力と無線送信なども、同様の要領で、ユーザーが携帯無線端末を利用して手元で行うことができる。
今、図7(b)の画面が表示された状態で、ユーザーが、ユーザー指示部53を使用して、図7(b)のテレビCM画像連動データ画面76の中の「注文用ホームページへ」というボタン76aを選択してクリック(実行を指示)した、とする。すると、図6の前記アクセスデータ取得部72は、前記メモリ71において前記「注文用ホームページへ」というボタン76aと関連付けて記録されているホームページアドレスデータを、前記メモリ71から送信してもらう。そして、アクセスデータ取得部72は、このメモリ71から取得したホームページアドレスデータを、アクセス部57に送る。アクセス部57は、この送られたホームページアクセスデータにより、モデム58及びインターネット59を介して、インターネット59に接続されたテレビCM提供側60のホームページ管理用サーバー61にアクセスし、前記の「商品注文用ホームページ」にアクセスし、そのホームページ画面の情報を前記表示制御部54に送る。前記表示制御部54は、この送られたホームページ画面情報を、前記テレビCM画像連動データ画面76及び本体画像画面73と部分的に重ねた状態で表示させる(図7(c)参照)。
なお、前記の図7(b)のテレビCM画像連動データの画面76に、「(テレビCMの対象の)商品・サービスについての顧客からの苦情対応用のホームページへ」、「その他の顧客サービス用のホームページへ」などのボタンをも表示させて、ユーザーがそれらのホームページにアクセスできるようにすることも可能である。
ユーザーは、このようにして表示部55に表示された商品注文用ホームページ画面77の中の「注文書」77aの書式の中に、自分の氏名、住所、クレジット番号などの代金決済データ、注文する商品の個数などの必要事項を入力し、その後、ユーザーが、前記ホームページ画面77の中の「注文ボタン」の画像77bをマウスでクリックすれば、前記アクセス部57により、この注文書のデータが前記商品注文用ホームページ管理用サーバー61に送信され、商品の注文及びその代金決済を終えることができる。以上はユーザーの指示で「商品注文用ホームページ」へアクセスしたときの動作を述べたが、「商品の資料請求用ホームページ」や「商品のアンケート回答用ホームページ」へアクセスする場合についても、基本的に同様である。また、ユーザーが、図7(b)の画面76の中の「お客様からの問い合わせ受付用電話へ」のボタンを選択したときは、アクセス部57は、前記アクセスデータ取得部72がメモリ71から取得した電話番号データに基づいて、モデム58及びインターネット59を介して、テレビCM提供側60の中の顧客からの問い合わせ受付用の電話器62に電話を掛け、ユーザーの電話器70と前記テレビCM提供側の電話器62とを繋げて、ユーザーは、前記のテレビ番組を見ながら、前記テレビCM提供側60と電話をすることができる。
なお、本実施例では、さらに、このホームページにアクセスして得られたホームページ画面77(ここでは、商品の注文用の「注文書」66aの書式と「注文ボタン」77bを表示したホームページ画面77を示している)を、ユーザーの指示により、テレビ受信機50側から、例えばブルートゥース(電波を利用)や赤外線通信などの近距離用無線通信手段により、ユーザーが携帯してい携帯電話などの携帯無線端末(図示せず)に無線送信(転送)してもよい。すると、ユーザーの手元にある携帯無線端末の表示部に、図7(c)のホームページ画面77がそのまま表示される。ユーザーは、例えば、この携帯無線端末の表示画面を見ながら、手元で、この携帯無線端末の表示部に表示された図7(c)のホームページ画面77の中にある注文書の書式77aの入力枠の中に必要な注文データの入力を行い、その後、携帯無線端末の無線通信機能を使用して、前記のテレビCM画像を提供している企業の電子メールアドレス又は前記ホームページアドレス(又はホームページ画面に掲載されている電子メールアドレス)に向けて、この注文データを無線で(公衆通信網を介して)送信することができる。また、ここでは、「ユーザーが手元の携帯無線端末を使用して手元で注文データを入力して無線送信する例」を説明したが、それ以外に、企業や商品に関するイメージのアンケート回答の入力と無線送信、商品やサービスの資料請求のためのデータ入力と無線送信なども、同様にして、ユーザーが携帯無線端末を利用して手元で行うことができる。
次に、本発明の実施例5によるテレビCM画像を利用した取引装置を、図8及び図6を参照して説明する。本実施例5の取引装置は、図6について説明したものと基本的構成は同様である。ただ、本実施例5においては、図6の前記ユーザー指示部(リモコン)53に、図8(a)に示すような、「テレビCM提供側のホームページへアクセスすることを指示するためのボタン」81と、「テレビCM提供側のお客様からのお問い合わせ受付用の電話へアクセスすることを指示するためのボタン」82とが、予め備えられている点が、実施例4の取引装置と異なっている。しかし、それ以外の点は、図6の取引装置と同様であるので、この実施例5の動作説明においては、図6をも参照しながら、以下に説明する。
本実施例5においては、まず、図8(b)に示すように、表示部55に、本体画像画面73が表示され、さらに、その中の一部に、テレビCM画像画面74が重ね表示されている。このとき、表示部55には表示されていないが、前記テレビCM画像と連動するテレビCM画像連動データが、データ放送により放送され、前記データ放送用チューナー部52bでチューニングされてメモリ71に送られ、このメモリ71に一時的に記録されている。このデータ放送で放送されメモリ71に記録されているテレビCM画像連動データは、ユーザーの指示により、表示部55には表示されないまま(メモリ71に記録されたまま)となっている。
次に、ユーザーが、前記の表示されたテレビCM画像画面74のテレビCM提供側のホームページを見たいと欲したときは、ユーザーは、ユーザー指示部(リモコン)53の前記「ホームページアクセス指示用のボタン」81を押す。すると、ユーザー指示部53から、「テレビCM提供側のホームページにアクセスせよ」との指令信号が、ユーザー指示部53からアクセスデータ取得部72及びアクセス部57に無線送信される。すると、アクセスデータ取得部72は、前記メモリ71にアクセスして、このメモリ71に記録されているテレビCM画像連動データの中のテレビCM提供側のホームページアドレスデータを取得し、このアドレスデータをアクセス部57に送る。アクセス部57は、この送られたホームページアドレスデータに基づいて、モデム58を介して、インターネットに接続されたテレビCM提供側60のホームページ管理サーバー61にアクセスし、そのホームページ画面情報を取得する。そして、アクセス部57は、この取得したホームページの画面情報を前記表示制御部54に送信する。表示制御部54は、この送信されてきたホームページ画面情報を、表示部55に表示されている本体画像画面73及びテレビCM画像画面74の上に、部分的に重ね表示する(図8(c)参照)。
また、本実施例5において、ユーザーが、表示部55に表示されているテレビCM画像のテレビCM提供側のお客様お問い合わせ用電話に電話したいと欲したときは、ユーザーは、ユーザー指示部(リモコン)53の前記「テレビCM提供側のお客様お問い合わせ受付用電話へのアクセス指示用のボタン」82を押す。すると、ユーザー指示部53から、「テレビCM提供側のお客様お問い合わせ受付用電話にアクセスせよ」との指令信号が、ユーザー指示部53からアクセスデータ取得部72及びアクセス部57に無線送信される。すると、アクセスデータ取得部72は、前記メモリ71にアクセスして、このメモリ71に記録された前記テレビCM画像連動データの中のテレビCM提供側のお客様お問い合わせ受付用電話器の電話番号データを取得し、この電話番号データをアクセス部57に送る。アクセス部57は、この送られてきた電話番号データに基づいて、モデム58を介して、インターネットに接続されたテレビCM提供側60のインターネット電話器(インターネット電話器)62に電話を掛ける。すると、ユーザーの電話機70とテレビCM提供側の電話機62とが繋がる。よって、ユーザーは、テレビ番組を見ながら、テレビCM提供側と電話をすることができる。
なお、本実施例3において、「テレビCMの提供側60」は、「テレビCMの対象である商品・コンテンツ・サービスを生産・販売又は提供する企業である、テレビCM提供元の企業」だけでなく、「前記テレビCM提供元からの依頼又は委任を受けて、テレビCM提供元が生産・販売又は提供する商品・コンテンツ・サービスの受注の受け付け、前記商品・コンテンツ・サービスに関する詳細情報の提供、前記商品・サービスの顧客からの苦情への対応、及び、その他の顧客サービスを、テレビCM提供元のために行う、受注及び顧客サービス代行企業」でもよい。
(拡張)
なお、以上の本実施例3及び実施例4では、「前記アクセス部57が取得したテレビCM提供側が提供しているホームページ画面」(図5の66、図7の77、図8の78を参照)を、本体画像画面73の中の一部に表示させているが、本発明では、本体画像画面73の外周部に表示させるようにしてもよい(すなわち、本体画像画面73のサイズを縮小させて、表示部55の画面の中で、この縮小した本体画像画面73が表示されていない部分である外周部に、前記ホームページ画面66,77,78を表示させてもよい)。また、本発明では、前記ホームページ画面を、表示部55ではなく、例えばユーザーが手元に持っているリモコン(ユーザー指示部)53の表示画面や、ユーザーが手元に持っている携帯電話機などの端末の表示画面に表示させるようにしてもよい。
また、以上の実施例4では、「データ放送で放送されたテレビCM画像連動データ」の画面76(図7参照)を、表示部55の本体画像73の中の一部に表示させているが、本発明では、本体画像画面73の外周部に表示させるようにしてもよい(すなわち、本体画像画面73のサイズを縮小させて、表示部55の画面の中で、この縮小した本体画像画面73が表示されていない部分である外周部に、前記テレビCM画像連動データの画面76を表示させてもよい)。また、本発明では、前記テレビCM画像連動データの画面76を、表示部55ではなく、例えばユーザーが手元に持っているリモコン(ユーザー指示部)53の表示画面や、ユーザーが手元に持っている携帯電話機などの端末の表示画面に表示させるようにしてもよい。
なお、図9は、本発明の各実施例(前述した実施例1〜5など)において、テレビ画面に同時並行的に表示される本体画像とテレビCM画像の一例を示すものである。図9の例では、略四角形状の本体画像80の4つの隅の1つ、2つ、又は全部に、本体画像80の中央部分に対向する底辺を有する略三角形状のテレビCM画像81a,81b,81c,81dが、それぞれ配置され表示されている。すなわち、図9(a)では、本体画像80の図示左下の隅の場所に、略三角形状のテレビCM画像81aが、本体画像80と同時並行的に表示されている。また、図9(b)では、本体画像80の図示左下の隅と図示右上の隅の場所に、略三角形状のテレビCM画像81a,81bが、それぞれ、本体画像80と同時並行的に表示されている。また、図9(c)では、本体画像80の4つの隅の全ての場所に、略三角形状のテレビCM画像81a,81b,81c,81dが、それぞれ、本体画像80と同時並行的に表示されている。
このように、図9の例では、各テレビCM画像81a〜81dは、略四角形状の本体画像80の4つの隅の一部又は全部に表示されている。そのため、視覚的に見て(テレビCM画像と本体画像との相互の位置関係から見て)、視聴者の視野の中心(コンテンツを鑑賞している視聴者が特に注目している部分)である本体画像80の中央部とその周辺部分には、各テレビCM画像81a〜81dはほとんど視覚的な影響を与えることがない。よって、位置的に見て、各テレビCM画像81a〜81dの存在が本体画像80の視聴・鑑賞にとって大きな邪魔・支障になることがない。
さらに、この図9の例では、各テレビCM画像81a〜81dは、本体画像80の中央部の方向に底辺がある(前記中央部に対向する底辺を有する)略三角形状に形成されている。そのため、視覚的に見て(テレビCM画像と本体画像との形状の関係から見て)、視聴者の視野の中心(コンテンツを鑑賞している視聴者が特に注目している部分)である本体画像80の中央部とその周辺部分には、各テレビCM画像81a〜81dはほとんど視覚的な影響を与えることがない。よって、この図9の例では、各テレビCM画像81a〜81dの存在が、視聴者が番組のコンテンツである本体画像80の視聴・鑑賞をする際の邪魔・支障になることがほぼ有効に防止されるようになる。
しかしながら、このような番組の本体画像をいったん全面的に中断させてテレビCMを挿入することは、視聴者にとっては、「せっかく番組を集中して鑑賞していたのにそれを途中で強制的に遮られてしまう」ことにであり「興ざめ」となることが少なくない。そして、プロ野球の試合の中継番組では、攻守交代時のインターバルの時間にテレビCMを挿入するなどのような「視聴者の興ざめを防ぐための工夫」が少しは施されているが、ドラマやニュース番組などではこのような工夫は取れず、視聴者に大きな不便を強いているのが実情である。
このように、従来は、番組視聴者(ユーザー)に不便を強いることで、「テレビ番組の途中に全面的なテレビCMを挿入すること」が行われてきたが、最近になって、「PVR(プライベート・ビデオレコーダ)」というテレビ番組録画装置が開発され始めて、様相が異なってきた。このPVRは、大容量のハードディスクを備えており、ユーザーの指示により、例えば1日、1週間、又は1ヶ月間のテレビ番組をまるごと録画してしまうというものである。このPVRが普及すれば、ユーザーは、従来のように「番組が始まる前にテレビの前に座る」という必要が全くなくなり、いつでも、自分の好きな時間に、PVRで録画されたテレビ番組を視聴する、という「タイムシフトの視聴スタイル」が普及するようになると言われている。それだけでなく、この「タイムシフト」の視聴スタイルでは、ほとんどのユーザーは、録画されたテレビ番組を再生させるとき、番組の本体画像の途中に挿入された全面的なテレビCMだけを飛ばして再生することになるだろう、と言われている。すなわち、従来の「本体画像の途中に全面的なテレビCMを挿入する」という従来のやり方は、ユーザーがテレビ局から放送されるテレビ番組をそのままリアルタイムに視聴するという視聴スタイルを前提とするものであり、前記の「タイムシフト」の視聴スタイルでは経済的に成り立たない(視聴者のほとんどは番組の再生時にテレビCMを飛ばして再生させるから、CMとしての経済的価値は無くなる)ものである。
本願の提案する各発明はこのような従来技術の問題点に着目してなされたものである。すなわち、(1)本願の提案する一発明は、番組中のCMの存在により視聴者の番組への集中又は没入が途切れてしまい視聴者が興醒めしてしまうという不都合を無くすか又は少なくすることができる、番組送信等システム、番組再生等システム、及び番組へのCM提供システムを提供することを目的とする。また(2)本願の提案する一発明は、番組の全体の時間を短縮化して忙しい視聴者にとってテレビ視聴時間を節約することができる、番組送信等システム、番組再生等システム、及び番組へのCM提供システムを提供することを目的とする。また(3)本願の提案する一発明は、視聴者がドラマなどの本体画像に興味を持てなくて集中できないときでもCM効果を上げることができる、番組送信等システム、番組再生等システム、及び番組へのCM提供システムを提供することを目的とする。また(4)本願の提案する一発明は、PVR(プライベート・ビデオレコーダ)の普及により将来的に「タイムシフト」の視聴スタイルが普及した場合でも、なおテレビCMの有効性を保持できる番組を放送等することができる、番組送信等システム、番組再生等システム、及び番組へのCM提供システムを提供することを目的とする。
(用語説明など)
本発明において、「テレビ(テレビ受信機)」は、地上波テレビ、BS(放送衛星)放送テレビ、CS(通信衛星)サービス、CATV(ケーブルテレビ)、インターネット放送の受信装置、などを含む概念である。本発明の「テレビ」は、「インターネットの回線を使用した放送サービスである、インターネット放送」を受信できる装置を含んでいる。なお、ここで、「インターネット放送」とは、インターネットを利用した放送であって、例えばプッシュ技術やストリーミング配信技術などを使用して、多数の利用者に所定の番組を送信又は提供するものである。
本発明において、「本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」とは、例えば、本体画像の上端部又は下端部に文字、静止画又は動画などが表示されるヘッドライン(テロップ)型のCM、本体画像の一部に小窓形式で文字、静止画又は動画などが表示されるバナー型のCM、などが有り得る。
本発明における「テレビCM画像が本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されるテレビ番組画像」は、例えば、テレビ局が「前記本体画像とテレビCM画像とを合成した1つの画像」を電波に乗せて放送等するもの、であることが望ましい(なお、本発明における「テレビCM画像が本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されるテレビ番組画像」は、テレビ局が本体画像とテレビCM画像とを別々に作成してそれらの各画像をそれぞれ乗せた電波を「多重化」して放送等するものであってもよい)。
すなわち、従来より、BS(放送衛星)デジタル放送では、番組の本体となるコンテンツ画像(例えば、スポーツ試合の中継番組)と、関連のデータ(例えばその、スポーツ試合に出ているスポーツ選手の過去の成績やプロフィールのデータ)とが、それぞれ纏まったデータとして、それぞれの電波が「別々に」且つ「互いに多重化されて」放送されるようになっている(例えば、特開平11−203219公報、特開平11−53441公報)。本発明では、このように上記それぞれの電波が「別々に」且つ「互いに多重化されて」放送等されるテレビ番組画像であってもよいが、それよりも、本体画像とCM画像とが一体になった(「合成」された)「本体画像とテレビCM画像とが合成された1つの画像」が電波に乗せられて放送等されるものであった方が、より望ましい。このような、本体画像とCM画像とが一体になった(「合成」された)「本体画像とテレビCM画像とが合成された1つの画像」が電波に乗せられて放送等される場合には、ユーザーが本体画像を表示させたままテレビCM画像のみを画面から消すことは極めて困難であるため、テレビCMのスポンサー企業にとってはCM効果をより確実にすることができる(これに対して、本体画像の電波とテレビCM画像の電波とを「別々に」「多重化」して放送等する場合は、ユーザーの操作により、本体画像を表示させたままテレビCM画像のみを画面から消すことは比較的容易であるから、スポンサー企業にとっては、ユーザーが比較的容易にテレビCM画像を消せるためCM効果をより確実なものとすることは困難となる)。
本発明において、「テレビCM画像」とは、テレビで放映又は表示されるコマーシャル・メッセージの画像などのことである。また、本発明において、「テレビCM画像」は、通常は、「民間企業の商品又はサービスを広告宣伝するためのもの」であるが、それ以外に、「地方自治体や政府などの公益機関が広告宣伝するためのもの」などであってもよい。
本発明において、「テレビCM画像」は、文字、記号、図形、又は画像(静止画又は動画)などの要素で構成される。また、本発明において、「テレビCM画像」は、通常は、「文字と画像とが組み合わされて構成されるもの」であるが、それ以外に、「文字と図形が組み合わされて構成されるもの」、「文字のみから構成されるもの(例えば、企業名、商品名、サービス名などを示す文字のみから成るテレビCM画像)」、「図形のみから構成されるもの」でもよい。
本発明において、「テレビCM」の対象には、商品又はサービスだけでなく、コンピュータプログラム、映画、音楽、書籍データなどのコンテンツの配信サービス(これも「広義のサービス」に含まれる)などをも含む。
本発明において、「番組の本体画像」とは、ニュース、映画又はドラマ、スポーツ中継、ドキュメンタリー、音楽、教育などの番組のコンテンツを成す画像を言う。すなわち、本発明においては、番組のコンテンツの部分とテレビCMの部分は「1つの番組」の構成要素と捉えている。つまり、本発明では、「番組」を構成する画像の中に、コンテンツの部分の画像である「本体画像」、及び「テレビCM画像」などがある、という捉え方をしている。このように、本発明では、本体画像もテレビCM画像も、それぞれ、「1つの番組」を構成する要素と捉えている。
本発明において、「テレビCMの提供側」とは、「テレビCMの対象である商品、コンテンツ又はサービスを生産、販売又は提供する企業である、テレビCM提供元」と、「前記テレビCM提供元からの依頼又は委任を受けて、テレビCM提供元が生産、販売又は提供する商品、コンテンツ又はサービスの注文の受け付け、前記商品、コンテンツ又はサービスに関する詳細情報の提供、前記商品又はサービスの顧客からの苦情への対応、及び、その他の顧客サービスを、テレビCM提供元のために行う、受注及び顧客サービス代行企業」(TV局自身又はその関連会社が、この代行企業となることも有り得る)とを含む概念である。
本発明の一実施形態においては、「テレビCM画像の中のテレビCM提供側へのアクセス先を示すデータ」に基づいてテレビCM提供側にアクセスしてそのホームページ画面を取得したとき、そのホームページ画面を本体画像又はテレビCM画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示することができるが、それ以外に、前記ホームページ画面を、ユーザーの手元にあるリモートコントローラ(テレビ操作用の携帯端末)の表示画面、ユーザーの手元の携帯電話機の表示画面、又はその他の表示装置の画面に、表示させるようにしてもよい。
本発明の一実施形態においては、「データ放送で放送されたテレビCM画像連動データ」を本体画像又はテレビCM画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示することができるが、それ以外に、前記の「データ放送で放送されたテレビCM画像連動データ」を、ユーザーの手元にあるリモートコントローラ(テレビ操作用の携帯端末)の表示画面、ユーザーの手元の携帯電話機の表示画面、又はその他の表示装置の画面に、表示させるようにしてもよい。
本発明の一実施形態においては、「データ放送で放送されたテレビCM画像連動データの中のテレビCM提供側へのアクセス先を示すデータ」に基づいてテレビCM提供側にアクセスしてそのホームページ画面を取得したとき、その「ホームページ画面」を、本体画像又はテレビCM画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示することができるが、それ以外に、前記の「ホームページ画面」を、ユーザーの手元にあるリモートコントローラ(テレビ操作用の携帯端末)の表示画面、ユーザーの手元の携帯電話機の表示画面、又はその他の表示装置の画面に、表示させるようにしてもよい。
本発明において、「テレビ番組の本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま」とは、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、という意味である。
なお、本発明において、「テレビ受信機で受信されたテレビ番組を表示する表示装置のテレビ番組の本体画像が表示されている画面の内部の一部又はその外周部の少なくとも一部に、前記本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、テレビCM画像を表示するようにした番組」は、同時に、「前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間の数回、テレビCM画像を挿入するために、前記本体画像を途中で中断するようにした番組(従来の民放によるテレビCM付きのテレビ番組)」であってもよい。すなわち、本発明において、番組は、並存型CMと挿入型CMとが混在しているものであってもよい。
また、従来のテレビ放送において実用化されている「データ放送」は、「本体画像と連動するデータ(テレビCM画像を含む)」を送信することが可能なので、ユーザーは、所定の操作を行うことにより、本体画像を見ながら、「本体画像と連動するテレビCM画像」(データ放送で送られたもの)を本体画像画面の一部に表示させることが可能である。しかしながら、従来のデータ放送により表示される「本体画像と連動するテレビCM画像」は、それを表示するか否かがユーザーの選択又は操作に委ねられている点で、本発明の一実施形態とは大きく異なっている。すなわち、例えば本発明の一実施形態において、「テレビCM画像(文字を含む)」を、テレビ局により本体画像と合成(部分的な重ね表示処理など)して「1つの番組」として構成した上でテレビ電波に乗せて放送又は放映するようにしたときは、ユーザーは本体画像と共にテレビCM画像を見ることを強制されており、ユーザーの選択又は操作により「テレビCM画像のみを消して本体画像のみを表示させること」は容易にできない(これに対して、従来のデータ放送では、ユーザーの操作により「テレビCM画像のみを消して本体画像のみを表示させること」が容易に可能である)。この点で、上記のような本発明の一実施形態は、「従来のデータ放送を利用したテレビCM画像の放送」とは全く異なるものである。
本発明の一実施形態において、「携帯無線端末」は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ノート型パソコンなどの携帯型の情報通信端末であって、公衆通信網(音声通話網、データ通信網、インターネットなど)に接続された無線基地局と電波をやり取りするものである。
本発明の一実施形態において、「テレビCM画像の関連詳細情報」とは、例えば、テレビCM画像を提供している企業のイメージに関するユーザーからのアンケート回答のための書式情報、テレビCM画像に表示している商品やサービスの注文書式や注文方法のデータ、その資料請求のための書式や請求方法のデータ、などである。
本発明の一実施形態において、「テレビ受信機側」は、テレビ受信機本体、又は、テレビ受信機本体に内蔵されてはおらずハードウェアとしては別体であるがそれに接続されているテレビ受信機の周辺機器(例えば、CATVのセットトップボックス、BS(放送衛星)デジタル放送受信機など)であってもよい。
また、本発明の一実施形態においては、テレビ受信機からユーザーの携帯無線端末にデータ入力領域を含むデータが無線送信され、ユーザーが手元の携帯無線端末を使用して(データ入力は、ユーザーから約2〜3mも離れたテレビ受信機を使用するよりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末を使用して行った方が容易である)このデータ入力領域に所定のデータを入力したとき、その入力したデータは、(a)前記のユーザーの手元にある携帯無線端末から公衆通信網を介してテレビCM提供元又はテレビ局の側に送信してもよいし、(b)いったん携帯無線端末からテレビ受信機側に無線送信してテレビ受信機側から前記テレビCM提供元又テレビ局側に公衆通信網を介して送信(有線送信又は無線送信)するようにしてもよい。
また、本発明の一実施形態において、「前記テレビCMの提供元側又はテレビ局側」は、テレビCMを提供している企業又はその依頼を受けた第三者的な団体や、テレビ局の依頼を受けた第三者的な団体」などをも含む。
(本発明の内容)
A. 本発明の内容は、本願の特許請求の範囲に記載した次のとおりのものである。
1 番組を放送もしくは送信(放送もしくは送信は、電波やケーブルテレビ用ケーブルによるものだけでなくインターネットなどの通信回線によるものをも含む。)する、受信もしくは記録する、又は受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生する、番組送信等システムであって、番組の途中で、少なくとも「番組の本体画像に代わる挿入型CM画像」が、前記本体画像が一時的に中断される形で出力されると共に、その同じ番組の途中で又はその進行の全体に渡って、少なくとも「番組の本体画像と並存する並存型CM画像」が、前記本体画像の中の一部又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、本体画像と並存的に又は並行的に、一時的に又は常時、出力されるような番組のデータを、放送、送信、生成、加工、受信、記録、出力、又は再生する番組送信等手段、を含むことを特徴とする番組送信等システム。
2 番組を放送もしくは送信(放送もしくは送信は、電波やケーブルテレビ用ケーブルによるものだけでなくインターネットなどの通信回線によるものをも含む。)する、受信もしくは記録する、又は受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生する、番組送信等システムであって、番組の途中で、少なくとも「番組の本体画像に代わる挿入型CM画像」が、前記本体画像が一時的に中断される形で出力される第1番組データを、放送、送信、生成、加工、受信、記録、出力、又は再生する第1番組送信等手段と、前記第1番組送信等手段により放送等される番組の本体画像の対象と同じものを対象とする本体画像を含む番組であって、その番組の途中で又はその進行の全体に渡って、少なくとも「番組の本体画像と並存する並存型CM画像」が、前記本体画像の中の一部又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、本体画像と並存的に又は並行的に、一時的に又は常時、出力される第2番組データを、前記第1番組データの放送、送信、生成、加工、受信、記録、出力もしくは再生と略同時にもしくは相前後して、又は前記第1番組データの放送、送信、生成、加工、受信、記録、出力もしくは再生とは異なる時間帯に、又は前記第1番組データの放送、送信、生成、加工、受信、記録、出力もしくは再生と関連付けて、放送、送信、生成、加工、受信、記録、出力、又は再生する第2番組送信等手段と、を含むことを特徴とする番組送信等システム。
3 番組を放送もしくは送信(放送もしくは送信は、電波やケーブルテレビ用ケーブルによるものだけでなくインターネットなどの通信回線によるものをも含む。)する、受信もしくは記録する、又は受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生する、番組送信等システムであって、番組の途中で、少なくとも「番組の本体画像に代わる挿入型CM画像」が、前記本体画像が一時的に中断される形で出力されるような番組のデータを、放送、送信、受信、又は記録する番組送信等手段と、前記番組送信等手段により放送され、送信され、受信され、もしくは記録された番組のデータを出力し又は再生するとき、その番組の途中で又はその進行の全体に渡って、少なくとも「番組の本体画像と並存する並存型CM画像」が、前記本体画像の中の一部又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、本体画像と並存的に又は並行的に、一時的に又は常時、出力されるような番組として、出力し又は再生する番組再生等手段と、を含むことを特徴とする番組送信等システム。
4 番組を放送もしくは送信(放送もしくは送信は、電波やケーブルテレビ用ケーブルによるものだけでなくインターネットなどの通信回線によるものをも含む。)する、受信もしくは記録する、又は受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生する、番組送信等システムであって、番組の途中で、少なくとも「番組の本体画像に代わる挿入型CM画像」が前記本体画像が一時的に中断される形で出力されるような番組のデータを、受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生するとき、その番組の途中で又はその進行の全体に渡って、少なくとも「番組の本体画像と並存する並存型CM画像」が、前記本体画像の中の一部又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、本体画像と並存的に又は並行的に、一時的に又は常時、出力されるような番組として、出力し又は再生する番組再生等手段、を含むことを特徴とする番組再生等システム。
5 番組を放送もしくは送信(放送もしくは送信は、電波やケーブルテレビ用ケーブルによるものだけでなくインターネットなどの通信回線によるものをも含む。)する、受信もしくは記録する、又は受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生する、番組送信等システムであって、番組の途中で、少なくとも「番組の本体画像に代わる挿入型CM画像」が、前記本体画像が一時的に中断される形で出力される第1番組データを、放送、送信、生成、加工、受信、記録、出力、又は再生する第1番組送信等手段と、前記第1番組送信等手段により放送等される番組の本体画像の対象と同じものを対象とする本体画像を含む番組であって、その番組の途中で又はその進行の全体に渡って、少なくとも「番組の本体画像と並存する並存型CM画像」が、前記本体画像の中の一部又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、本体画像と並存的に又は並行的に、一時的に又は常時、出力される第2番組データを、放送、送信、生成、加工、受信、記録、出力、又は再生する第2番組送信等手段と、を含むことを特徴とする番組送信等システム。
6 番組の途中で、少なくとも「番組の本体画像に代わる挿入型CM画像」を、前記本体画像が一時的に中断される形で出力させるように構成された第1の番組のデータを、放送もしくは送信(放送もしくは送信は、電波やケーブルテレビ用ケーブルによるものだけでなくインターネットなどの通信回線によるものをも含む。)する、受信もしくは記録する、又は受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生する、第1番組送信等手段と、前記第1番組送信等手段により放送等される番組の本体画像の対象と同じものを対象とする本体画像を含む番組のデータであって、その番組の途中で又はその進行の全体に渡って、少なくとも「番組の本体画像と並存する並存型CM画像」を、前記本体画像の中の一部又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、本体画像と並存的に又は並行的に、一時的に又は常時、出力させるように構成された第2の番組のデータを、放送もしくは送信する、生成、加工、受信もしくは記録する、又は受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生する、第2番組送信等手段と、前記第1番組送信等手段により放送等される第1の番組と前記第2番組送信等手段により放送等される第2の番組とが、略同時に又は相前後して又は互いに関連付けられて、放送、送信、生成、加工、受信、記録、出力又は再生されるように、前記第1番組送信等手段及び/又は前記第2番組送信等手段を制御する制御手段と、を含むことを特徴とする番組送信等システム。
7 番組を放送もしくは送信(放送もしくは送信は、電波やケーブルテレビ用ケーブルによるものだけでなくインターネットなどの通信回線によるものをも含む。)する、受信もしくは記録する、又は受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生する、番組送信等システムであって、前記番組の途中で、少なくとも「番組の本体画像に代わる挿入型CM画像」を前記本体画像が一時的に中断される形で出力させるCM挿入手段と、前記番組の途中で又はその進行の全体に渡って、少なくとも「番組の本体画像と並存する並存型CM画像」を、前記本体画像の中の一部又は前記本体画像の外側周囲近傍部分の少なくとも一部に、前記本体画像と並存的に又は並行的に、一時的に又は常時、出力させるCM並存出力手段と、前記番組に関して、前記CM挿入手段による挿入型CMの挿入を行うか又は前記CM並存出力手段による並存型CMの出力を行うかを選択又は切り替えるための選択等手段と、を備えたことを特徴とする、番組へのCM提供システム。
8 番組のデータを、放送もしくは送信(放送もしくは送信は、電波やケーブルテレビ用ケーブルによるものだけでなくインターネットなどの通信回線によるものをも含む。)する、受信もしくは記録する、又は受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生する、番組送信等システムであって、前記番組の途中で、少なくとも「番組の本体画像に代わる挿入型CM画像」が前記本体画像が一時的に中断される形で挿入されるように、前記挿入型CM画像を挿入させることを又はその挿入のタイミングを、指示するCM挿入指示手段と、前記番組の途中で又はその進行の全体に渡って、少なくとも「番組の本体画像と並存する並存型CM画像」を、前記本体画像の中の一部または前記本体画像の外側周囲近傍部分の少なくとも一部に、前記本体画像と並行的または並存的に、一時的に又は常時、出力させることを又はその出力のタイミングを、指示するCM並存出力指示手段と、前記CM挿入指示手段からの出力、及び/又は前記CM並存出力指示手段からの出力に基づいて、前記番組に関して、「本体画像に代わる挿入型CM画像」及び/又は「本体画像と並存する並存型CM画像」が出力もしくは表示されるように、前記番組を放送、送信、生成、加工、受信、記録、出力、又は再生する番組送信等手段と、を備えたことを特徴とする番組送信等システム。
9 番組又はそのデータを放送もしくは送信(放送もしくは送信は、電波やケーブルテレビ用ケーブルによるものだけでなくインターネットなどの通信回線によるものをも含む。)する、受信もしくは記録する、又は受信もしくは記録されたデータに基づいて出力もしくは再生する、番組送信等システムであって、前記番組の途中で、少なくとも「番組の本体画像に代わる挿入型CM画像」を、前記本体画像を一時的に中断させる形で挿入するCM挿入手段と、前記番組の途中で又はその進行の全体に渡って、少なくとも「番組の本体画像と並存する並存型CM画像」を、前記本体画像の中の一部又は前記本体画像の外側周囲近傍部分の少なくとも一部に、前記本体画像と並存的に又は並行的に、一時的に又は常時、出力するCM並存出力手段と、番組を視聴するユーザーもしくは番組の送信等を行なう操作者からの指示又は入力に基づいて、前記番組に関して、「本体画像に代わる挿入型CM画像」及び/又は「本体画像と並存する並存型CM画像」が出力もしくは表示されるように、前記CM挿入手段及び/又は前記CM並存出力手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする番組送信等システム。
B.次に、「本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された各請求項の発明」について、若干のコメントを加えておく。
本願の出願当初の請求項1,2,6,及び8の発明においては、第1のチャンネルの本体画像と、第2のチャンネルの本体画像とは、同一のものでなくてもよい。この発明においては、第1のチャンネルと第2のチャンネルとが、「同一の本体画像を含む番組を並行的に(ほぼ同時期に)提供するもの」でなくてもよい。この請求項1,2,6,8の発明においては、ユーザー(視聴者)には、第1のチャンネルのテレビCM画像を含むタイプの番組を一般的に選択するか、第2のチャンネルのテレビCM画像を含むタイプの番組を一般的に選択するかを、「個々の特定の本体画像の内容に拘わらず、一般的に、番組のタイプとしていずれを好むかを選択する(希望する方に切り換える)ことが可能になる」、というメリットが得られる。
また、本願の出願当初の請求項3,4,7,及び9の発明においては、第1のチャンネルの本体画像と第2のチャンネルの本体画像とは、互いに同一のものであることを予定している。この発明においては、第1のチャンネルと第2のチャンネルとが、同一の本体画像を含む番組を並行的に(ほぼ同時期に)提供することを、予定している。この場合、ユーザー(視聴者)は、ある個別又は特定の本体画像を含む番組について、前記の第1のタイプのテレビCMと第2のタイプのテレビCM画像とのいずれを好むかを選択する(希望する方に切り換える)ことが可能になる、というメリットが得られる。
また、本願の出願当初の請求項2,4,8,及び9の発明において、「テレビ番組の途中で、前記第1のチャンネルの番組における前記回数よりも少ない回数だけ、本体画像の全ての表示を一時的に中断し、その間だけテレビCM映像を表示させると共に、前記本体画像の全ての表示を一時的に中断しないときも『前記本体画像と同時並行的に、前記本体画像の中の一部分又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像』を表示させるように構成したテレビ番組を表示するための第2のチャンネル、又は、第2のテレビ番組表示手段」とは、第1のチャンネル(又は、第1のテレビ番組表示手段)による番組が、例えば1時間のドラマでその中に計6回のテレビCM挿入のための本体画像の中断がある場合に、第2のチャンネル(又は、第2のテレビ番組表示手段)による番組は、例えば1時間のドラマでその中に前記「計6回」よりも少ない計3回のテレビCM挿入のための本体画像の中断があり且つ本体画像同時並行的に(常時、又は、断続的に)テレビCM画像が表示される場合、である。この場合でもユーザー(視聴者)にとっては、前記の第1のチャンネル(又は、第1のテレビ番組表示手段)による番組と比較して、前記の第2のチャンネル(又は、第2のテレビ番組表示手段)による番組では、「本体画像が中断される回数が少ないため、ドラマなどの本体画像への集中又は没入が途切れてしまう不都合が少ない」、「本体画像が中断される回数が少ないため、ドラマなどの本体画像の全体の時間が短縮化されるので、忙しい視聴者には時間節約のメリットが得られる」、「ドラマなどの本体画像が面白くなくて集中できないときは、同時並行的に表示されているテレビCMに視聴者の注意が向けられて、CM効果が高まる」、などのメリットがある。
C.また、「本願の特許請求の範囲に記載された発明そのもの」ではないが、本願の明細書は、次のような発明又はその実施形態をも含んでいる。
1.「テレビ受信機で受信されたテレビ番組を表示するための表示装置の表示画面に表示される『テレビ番組のコンテンツを示す本体画像』の一部又はその本体画像の外周部の少なくとも一部に、前記本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」が前記本体画像と合成されて構成されているテレビ番組画面を表示するための情報、を放送するようにした、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
2.「テレビ受信機で受信されたテレビ番組を表示するための表示装置の表示画面に表示される『テレビ番組のコンテンツを示す本体画像』の一部又はその本体画像の外周部の少なくとも一部に、前記本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」が前記本体画像と合成されて構成されているテレビ番組画面を表示するための情報、を放送するようにし、且つ、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像の表示を途中で中断することをしないようにした、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
3.「テレビ受信機で受信されたテレビ番組を表示するための表示装置の表示画面に表示される『テレビ番組のコンテンツを示す本体画像』の内部の、動きが他の部分と比較して少ない背景部分に、前記本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」が前記本体画像と合成されて構成されているテレビ番組画面を表示するための情報、を放送するようにし、且つ、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにした、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
4.野球、ボクシング又は相撲などのスポーツ中継番組などのように本体画像にコンテンツの性質上本来的に途中に何回か所定時間の中断又はインターバルが存在する番組については、テレビ番組の本体画像の全ての表示を一時的に中断し、その間だけテレビCM映像を表示させるようにすると共に、映画又はドラマ又はアニメーションなどのようにストーリー性がありコンテンツの性質上その途中に中断又はインターバルが本来的に存在しないような番組については、テレビ番組の本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、「前記本体画像と同時並行的に、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」を前記本体画像と合成して構成されているテレビ番組画像を表示するための情報を、放送するようにした、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
5.上記において、前記の本体画像の中の一部に前記本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像は、略四角形状の本体画像の4つの隅の少なくとも1つの場所に表示されており、本体画像の中央の方向にその底辺が対向するような略三角形状に形成されているものである、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
6.上記において、さらに、前記本体画像の中の一部又は本体画像の外周部の少なくとも一部に、前記本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、前記テレビCM画像を表示させながら、この表示させた前記テレビCM画像と連動するテレビCM連動データを、テレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送する、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
7.上記のテレビCM画像放送方法において、「前記テレビCM画像が、本体画像の一部又はその外周部に、本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、表示されるテレビ番組画像」は、テレビ局により本体画像とテレビCM画像とが別々に作成されてそれらが別々の画像として多重化して放送されるものではなく、テレビ局により前記本体画像とテレビCM画像とが合成された1つの画像として作成した後に放映されるものである、ことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
8.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を表示し、常時又はユーザーからの指示があったとき、「前記テレビCM画像の中の、テレビCM提供側の電話番号やホームページアドレスなどのテレビCMの提供側へのアクセス先を示す文字又は記号」を認識し、ユーザーからの指示があったとき、前記の認識したアクセス先にネットワークを介してアクセスする、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
9.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を表示し、前記の本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示されたテレビCM画像と連動するテレビCM連動データであって、テレビ放送局からテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送されたテレビCM連動データを受信し、ユーザーからの指示があったとき、前記の表示されているテレビCM画像と連動するテレビCM連動データ(データ放送により放送されたもの)の中に含まれる、テレビCM提供側の電話番号やホームページアドレスなどのテレビCMの提供側へのアクセス先を示す文字又は記号などのデータに基づいて、そのアクセス先にネットワークを介してアクセスする、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
10.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を表示させるためのテレビCM画像表示手段と、このテレビCM画像表示手段が表示したテレビCM画像の中の、「テレビCM提供側の電話番号やホームページアドレスなどのテレビCMの提供側へのアクセス先を示す文字又は記号」をデータとして認識するための認識手段と、ユーザーからの指令により、前記認識手段により認識されたアクセス先にネットワークを介してアクセスするためのアクセス手段と、を備えたことを特徴とするテレビCM画像放送装置。
11.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を表示させるためのテレビCM画像表示手段と、前記テレビCM画像表示手段が表示しているテレビCM画像と連動するテレビCM連動データであって、前記テレビCM画像と連動するようにテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送されたテレビCM連動データを受信するためのテレビCM連動データ受信手段と、ユーザーからの指令に基づいて、前記テレビCM連動データ受信手段により受信されたテレビCM連動データの中に含まれている「テレビCM提供側の電話番号やホームページアドレスなどの、テレビCM提供側へのアクセス先を示すデータ」を使用して、そのアクセス先にネットワークを介してアクセスするためのアクセス手段と、を備えたことを特徴とするテレビCM画像放送装置。
12.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「番組の本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を、ユーザーから約2〜3m以上離れた位置に据え置かれたテレビ受信機で表示しながら、「放送局からテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送される、前記の本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示されたテレビCM画像と連動するテレビCM連動データであって、ユーザーが所定のデータを入力するためのデータ入力領域の表示画面データを含むテレビCM連動データ」を前記テレビ受信機で受信し、ユーザーからの指示があったとき、前記の受信した「テレビCM連動データ(データ放送により放送されたもの)」を、前記テレビ受信機側から、近距離無線通信手段により、ユーザーが手元で保有する携帯無線端末に向けて無線で送信し、ユーザー側では、前記携帯無線端末により受信された「テレビCM連動データ」を前記携帯無線端末の表示部に表示させながら、前記テレビCM連動データによる表示内容の少なくとも一部であるデータ入力領域に、企業又は商品又はサービスについてのアンケート回答データ、注文データ、又は資料請求データなどのデータを入力し、この入力したアンケート回答データ、注文データ、又は資料請求データなどのデータを、前記携帯無線端末の遠距離無線通信機能を使用して、前記テレビCMの提供元側又はテレビ局側に無線で公衆通信網を介して送信する、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
13.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を、ユーザーから約2〜3m以上離れた位置に据え置かれたテレビ受信機で表示しながら、「放送局からテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送される、前記の本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示されたテレビCM画像と連動するテレビCM連動データであって、ユーザーが所定のデータを入力するためのデータ入力領域の表示画面データを含むテレビCM連動データ」を前記テレビ受信機で受信し、ユーザーからの指示があったとき、前記の受信した「テレビCM連動データ(データ放送により放送されたもの)」を、前記テレビ受信機側から、近距離無線通信手段により、ユーザーが手元で保有する携帯無線端末に向けて無線で送信し、ユーザー側では、前記携帯無線端末に受信された「テレビCM連動データ」を携帯無線端末の表示部に表示させながら、前記テレビCM連動データの表示内容の一部であるデータ入力領域に、企業又は商品又はサービスについてのアンケート回答データ、注文データ、又は資料請求データなどのデータを入力し、この入力したアンケート回答データ、注文データ、又は資料請求データなどのデータを、前記携帯無線端末の近距離無線通信機能を使用して、前記テレビ受信機側に送信し、前記テレビ受信機側では、この受信した前記アンケート回答データ、注文データ、又は資料請求データなどのデータを、公衆通信網を介して、前記テレビCM提供元側又はテレビ局側に送信する、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
14.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を、ユーザーから約2〜3m離れた位置にあるテレビ受信機で表示しながら、「放送局からテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送されてくる、前記の本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に表示されたテレビCM画像と連動するテレビCM連動データ」を前記テレビ受信機で受信し、ユーザーからの指示があったとき、前記の受信した「テレビCM連動データ(データ放送により放送されたもの)」を、前記テレビ受信機側から、近距離無線通信手段により、ユーザーが携帯する携帯無線端末に向けて無線で送信し、ユーザー側では、前記携帯無線端末に受信された「テレビCM連動データ」を携帯無線端末の画面に表示させながら、前記テレビCM連動データの表示内容の一部であるホームページのアドレスであって、企業又は商品もしくはサービスについての注文情報や資料請求情報などのユーザーがデータを入力するためのデータ入力領域が掲載されているホームページのアドレスに、前記携帯無線端末の無線通信機能を使用して無線で公衆通信網を介してアクセスする、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
15.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を、ユーザーから約2〜3m以上離れた位置に据え置かれているテレビ受信機で受信して表示し、前記テレビCM画像の中の、テレビCMの提供側が提供するテレビCM画像に関する関連詳細情報のアクセス先を示す文字又は記号、例えばそのホームページアドレスなどを示す文字又は記号をテレビ受信機側で認識し、ユーザーからの指示があったとき、前記の認識した関連詳細情報のアクセス先に、テレビ受信機側からネットワークを介してアクセスすることにより、前記テレビ受信機側で前記関連詳細情報を「取得」し、このテレビ受信機側が取得した関連詳細情報を、テレビ受信機側から、近距離無線通信手段により、ユーザーが手元に保有している携帯無線端末に向けて無線送信し、ユーザーの携帯無線端末の表示部に、前記関連詳細情報を「表示」させる、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
16.上記のテレビCM画像放送方法により放送された、「本体画像の表示は途中で中断することなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、この本体画像と同時並行的に、テレビCM映像を、本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に、常時又は断続的に表示させるように構成したテレビ番組」を、ユーザーから約2〜3m離れた位置に据え置かれたテレビ受信機で受信して表示し、前記の本体画像の中の一部又は本体画像の外周部に表示されたテレビCM画像と連動するテレビCM連動データであって、テレビ放送局からテレビ電波の隙間を利用したデータ放送により放送されたテレビCM連動データをテレビ受信機側で受信し、ユーザーからの指示があったとき、前記の表示されているテレビCM画像と連動するテレビCM連動データ(データ放送により放送されたもの)の中に含まれる、テレビCMの提供側が提供するテレビCM画像に関する関連詳細情報へのアクセス先を示すデータ、例えばそのホームページアドレスなどのアクセス先を示す文字又は記号に基づいて、その関連詳細情報のアクセス先に、テレビ受信機側からネットワークを介してアクセスすることにより、前記テレビ受信機側で前記関連詳細情報を「取得」し、このテレビ受信機側が取得した関連詳細情報を、テレビ受信機側から、近距離無線通信手段により、ユーザーが手元に保有している携帯無線端末に向けて無線送信し、ユーザーの携帯無線端末の表示部に、前記関連詳細情報を「表示」させる、ようにしたことを特徴とするテレビCM画像放送方法。
1.本願の特許請求の範囲に記載された発明の効果は、次のとおりである。
(1)本願の特許請求の範囲に記載の発明によれば、番組の本体画像を中断させてテレビCMを挿入することにより視聴者の本体画像への集中又は没入が途切れてしまい視聴者が興醒めしてしまうという不都合を、無くすか又は少なくすることができる、という効果が得られる。
(2)また、本願の特許請求の範囲に記載の発明によれば、本体画像がCM画像の挿入のために中断される回数が無くなるか又は少なくなるので、本体画像の全体の時間が短縮化され、忙しい視聴者にとってテレビ視聴時間を節約することができる、という効果が得られる。
(3)また、本願の特許請求の範囲に記載の発明によれば、視聴者がドラマなどの本体画像に興味を持てなくて集中できないときでも、本体画像と同時並行的に表示されているテレビCM画像に視聴者の注意を向けさせることができるので、CM効果を上げることができる、という効果が得られる。
(4)また、本願の特許請求の範囲に記載の発明によれば、PVR(プライベート・ビデオレコーダ)の普及により将来的に「タイムシフト」の視聴スタイルが普及した場合でも、なおテレビCMの有効性を保持できる番組を放送等することができる、という効果が得られる。
特に、本発明によれば、「ユーザーの指示により、例えば1日、1週間、又は1ヶ月間のテレビ番組をまるごと録画してしまう」という「PVR」(プライベート・ビデオレコーダ)が普及して「ユーザーが、いつでも、自分の好きな時間に、PVRで録画されたテレビ番組を視聴する、というタイムシフトの視聴スタイル」が普及するようになって、従来の「番組の本体画像の途中に挿入された全面的なテレビCM」は、PVRで録画したテレビ番組を再生するとき、テレビCM画像だけを飛ばして再生することになっても(すなわち、従来の「本体画像の途中に全面的に挿入するテレビCM画像」の経済的価値が失われるような事態になっても)、本発明のような「本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像」を採用することにより、テレビ放送のテレビCM画像を有効に(すなわち、テレビCM画像を経済的価値あるものとして)放送することができるようになる。
なお、従来も、インターネットという「通信手段」を利用したホームページや、インターネットを利用した「インターネット放送」(例えば、ニュースなどの情報を利用者のパソコンの不使用時に配信するようにした米国のポイントキャストのサービスが有名である。なお、この米ポイントキャストによる特許出願公報として、特開平9−269923号公報がある)と呼ばれる文字又は画像情報を配信する「通信サービス」や、インターネットを介してストリーム情報を連続的に流す「通信サービス」では、1つの画像を示している画面の一部に「バナー広告」(長方形の帯状の広告)を表示することが行われている。しかしながら、これらはいずれもインターネットを使用した「通信サービス」に関するものであり、本発明の「テレビ局からのテレビ放送電波を使用した放送サービス」とは全く異なるものである。
本発明によれば、テレビCM画像が、本体画像を途中で中断させることなく本体画像と同時進行的に、常時又は断続的に表示されるので、従来のように、「視聴者に、番組の本体画像を中断させてテレビCMを挿入することによる興醒めの不都合を与える」ことを回避又は低減できるようになる。
また、本発明においては、テレビCM画像が、本体画像と同時進行的に、常時又は断続的に表示されるようになっている。したがって、例えば本発明の実施形態により提供可能なテレビCM画像を利用した取引方法又は取引装置を構成したときは、ユーザーは、常時又は断続的に表示される(つまり、従来に比べて長時間表示される)テレビCM画像をゆっくり見ながら、落ち着いて、そのテレビCM画像の内容を検討することができ、そのテレビCM画像の中に表示されているテレビCM提供側の連絡先をメモすることなどもゆっくり落ち着いてできるようになり、ユーザーがテレビCM提供側と取引をする機会を大幅に増やすことができる(これに対して、従来の本体画像を全面的に中断して一時的にテレビCM画像を流すやり方では、ユーザーがテレビCM画像を見落とすと、もう、そのテレビCM画像に出ていた内容が分からないまま、また、そのテレビCM画像に出ていたテレビCM提供側の連絡先の電話番号などもメモに記録する時間がなかったため分からないまま、という事態が多かった)。つまり、本発明によれば、テレビCM画像が従来と比較して長時間表示されるようになるので(さらに所定の構成を付加した場合は、テレビCM画像の中のアクセスデータに基づいてテレビCM提供側のホームページにアクセスしたりテレビCM提供側に電話を掛けたりすることなどもできるようになるので)、それだけ、ユーザーとテレビCM提供側との間で取引を始める機会(テレビCM提供側がユーザーを取引に誘引できる時間及び機会)を増やすことができるようになる。
デジタルテレビ放送の時代には、大容量のハードディスクに番組を録画するPVR(パーソナル・ビデオ・レコーダー)が広く普及すると予想されている。このPVRが普及すると、一般のテレビ視聴スタイルは大きく変わるといわれている。すなわち、一般の視聴者は、テレビ放送の時間に合せてテレビの前に座ることはなくなり、例えば1ヶ月分のテレビ番組を自動的にPVRに録画しておき、テレビを見たいと思ったときに、好きな番組を高速検索して再生して視聴するというスタイルが一般的になると予想されている。
そして、そのような「いったん録画してから、好きな時間に再生して見る」という視聴スタイルが一般化すると、視聴者は、再生時に、テレビCM画像だけを飛ばして(スキップして)再生するようになるだろうと言われている。
すなわち、従来は、テレビ局からのテレビ放送をリアルタイムに視聴するスタイルが一般的だったので、「番組コンテンツを示す本体画像を流しながら、その途中に、何回か、本体画像を全面的に中断してテレビCM画像を流す」というやり方が、テレビCM画像を視聴者に見せる方法として有効であったし、だからこそ、テレビ番組のスポンサーは多額のスポンサー料をテレビ局に支払っていた。
しかし、PVRが普及して「いったん録画してから、好きな時間に再生して見る」という視聴スタイルが一般化し、再生時にはテレビCM画像を飛ばして見ることが一般化すると、従来のような「番組コンテンツを示す本体画像を流しながら、その途中に、何回か、本体画像を全面的に中断してテレビCM画像を流す」というやり方は、テレビCM画像を視聴者に見せる方法として有効ではなくなる。
このような従来のやり方に対して、本発明のやり方は、本体画像はそのまま中断することなく流しながら、同時並行的に、本体画像の一部又はその外周部の全部又は一部にテレビCM画像を流すようにする(しかも、特に本発明の一実施形態のように、本体画像とテレビCM画像とはテレビ局において合成された後に放送されるようにしたときは、視聴者の方でテレビCM画像だけを取り除いて視聴することはできないか極めて困難である)ので、PVRが普及して「いったん録画してから、好きな時間に再生して見る」という視聴スタイルが一般化しても、視聴者にテレビCM画像を有効に見せることができる。
なお、本発明の「本体画像はそのまま中断することなく流しながら、同時並行的に、本体画像の一部又はその外周部の全部又は一部にテレビCM画像を流すようにする」というやり方は、テレビ局から電波で放送されるテレビ放送では、従来、全く予想されていないものである。
ただ、インターネットのホームページの画面の中に「バナー広告」が表示されている例はある。この「バナー広告」は、ホームページ画面の一部に、細長い長方形状の広告を表示するものである(そのバナー広告をマウスでクリックすると、そのバナー広告の提供元企業のホームページにアクセスするようにしてある)。
しかし、この「バナー広告」は、文字と静止画が中心コンテンツであるインターネット・ホームページの一部に広告を表示するために考案されたものであり、本発明のような「テレビ局が電波等で放送又は送信する番組コンテンツの本体画像の一部又はその外周部の少なくとも一部に本体画像と一緒に表示されるテレビCM画像」とは全く異なるものであり、前記の「バナー広告」の存在が本発明に係るテレビ番組送信等システムなどの発明の進歩性を否定することはあり得ないものである。
本発明における「本体画像の一部又は周辺部の少なくとも一部に、本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、テレビCM画像を表示するタイプのテレビCM放送方法」は、特に、「野球、相撲などのスポーツ中継番組、国会中継番組、ワイドショー、ニュース番組、バラエティ番組などのような、多くの視聴者が『ながら見』をしているようなタイプの番組」に適用することが、特に有効である。なぜなら、多くの視聴者が『ながら見』をしている番組では、視聴者は、本体画像に常に集中しているわけではないので、本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像の方に(本体画像の方に、というよりも)視聴者の注意が向けられる可能性が高い(よって、前述のような並存型テレビCM画像のCM効果が大きい)からである。
他方、本発明における「本体画像の一部又は周辺部の少なくとも一部に、本体画像と同時並行的に、常時又は断続的に、テレビCM画像を表示するタイプのテレビCM放送方法」は、「映画やドラマなどのような、多くの視聴者が番組のストーリーなどに『集中又は没入』して見るような番組」については、前記の『ながら見』をするタイプの番組と比較すれば、視聴者は本体画像に集中しているので本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像に視聴者の注意が向けられる可能性は低い(よって、前述のような並存型テレビCM画像のCM効果は低い)と言える。
しかし、「映画やドラマなどのような、多くの視聴者が集中して見るようなタイプの番組」であっても、多忙な視聴者は、前記のような「本体画像と同時並行的に表示されるタイプのテレビCMを含む映画又はドラマの番組」の方をより好ましく感じる可能性が高い。なぜなら、前記の「本体画像と同時並行的に表示されるタイプのテレビCMを含む映画又はドラマ番組」は、「本体画像を一時的に全面ストップ(中断)させてその間にテレビCMを挿入する従来のタイプのテレビCMを含む映画又はドラマ番組」と比較して、全体の番組時間を短縮化させることができる(従来のタイプのテレビCMが挿入される時間を無くすか少なくすることができるため)というメリットがあるので、テレビの視聴時間が限られている忙しい視聴者にとっては、前記の「本体画像と同時並行的に表示されるタイプのテレビCMを含む映画又はドラマ番組」の方が、より満足度の高い番組になるという可能性が高い。また、映画又はドラマなどの本体画像が中断されることがないため、映画又はドラマなどの本体画像への集中又は没入が途切れてしまう(視聴者が興醒めしてしまう)という不都合が無くなるか少なくなるというメリットもある。
なお、以上の説明の中では、第2のチャンネルの番組は、前記第1のチャンネルの番組の本体画像の対象と同じものを対象とする本体画像を、その番組の途中で中断させることなく連続的に表示させたまま、すなわち、前記本体画像を構成要素とする1つの番組が開始されてから終了するまでの間は、テレビCM画像の挿入のために前記本体画像を途中で中断することはしないようにしたまま、「前記本体画像と同時並行的に、前記本体画像の中の一部分又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」を前記本体画像と一緒に表示させるように構成した「テレビ放送電波やインターネット放送などにより送信されてくるテレビ番組」を表示するものとして説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
すなわち、本発明においては、第2のチャンネルの番組が、前記第1のチャンネルの本体画像の対象と同じものを対象とする本体画像を表示するためのテレビ番組であって、前記第1のチャンネルの番組における前記回数よりも少ない回数だけ、前記本体画像の全ての表示を一時的に中断し、その間だけテレビCM映像を表示させると共に、前記本体画像の全ての表示を一時的に中断しないときも「前記本体画像と同時並行的に、前記本体画像の中の一部分又は前記本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」を前記本体画像と一緒に表示させるように構成した「テレビ放送電波やインターネット放送などにより送信されてくるテレビ番組」を表示するためのもの、であってもよい。すなわち、本発明においては、「本体画像の全体を一時的にストップさせて、その間だけテレビCM画像を挿入することを、第1のチャンネルにおけるよりも少ない回数だけ行うと共に、本体画像を表示しているときにその本体画像の一部又はその周辺部の少なくとも一部にテレビCM画像を本体画像と同時並行的に表示させることを行うような番組」を、前記第2のチャンネルの番組としてもよい。
2.本発明の一実施形態による効果は、次のとおりである。
本発明の一実施形態によるテレビCM画像を利用した取引方法及び取引装置において、テレビCM画像の中に表示されたテレビCM提供側の連絡先(アクセス先)を認識手段に認識させて、アクセス手段によりそこにアクセスすることができるようにしたときは、テレビCM提供側とユーザーの双方にとって、テレビCM画像を、双方の間での取引行為の窓口とすることができるようになる。
また、特に、本発明の一実施形態によるテレビCM画像を利用した取引方法及び取引装置において、表示されているテレビCM画像と連動するテレビCM画像連動データをデータ放送により受信して、そのテレビCM画像連動データの中のテレビCM提供側の連絡先(アクセス先)データを使用して、アクセス手段によりそこにアクセスすることができるようにしたときは、テレビCM提供側とユーザーの双方にとって、テレビCM画像を、双方の間での取引行為の窓口とすることができるようになる。つまり、このようにしたときは、テレビCM画像が従来と比較して長時間表示されるようになり、しかも、データ放送で放送されたテレビCM画像連動データに基づいてテレビCM提供側のホームページにアクセスしたりテレビCM提供側に電話を掛けたりできるので、それだけ、ユーザーとテレビCM提供側との間で取引を始める機会(テレビCM提供側がユーザーを取引に誘引できる時間及び機会)を大幅に増やすことができるようになる。
(A)また、本発明の一実施形態において、テレビ放送局から放送されテレビ受信機に受信され表示された「テレビCM画像画面」(図5(a)(b)の符号64参照)を、赤外線通信やブルートゥースなどの近距離無線通信手段により、ユーザーの手元にある携帯無線端末に無線送信するようにした場合は、ユーザーは、テレビCM画像を自分の手元で見ることができる。この場合、テレビCM画像などは、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機に表示させた場合よりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末に表示させた場合の方が、ユーザーは、より容易に且つ確実にその内容を理解することができるので、CM効果(テレビCMの対象である商品の注文への誘引効果など)をより高めることができる。また、この場合、ユーザーは、この手元の携帯無線端末に表示させたテレビCM画像の中のホームページアドレスなどの画像部分を範囲指定して、携帯無線端末に内蔵した文字認識手段により文字データに変換して、手元の携帯無線端末から公衆通信網を介して、そのホームページにアクセスすることができる。よって、この場合、このような範囲指定や文字認識やアクセスなどの操作も、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機で操作するよりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末で操作する方が、ユーザーにとって、より容易に且つ確実に行うことができる。
(B)また、本発明の一実施形態において、テレビ受信機により「取得」された前記テレビCM画像画面と関連するインターネット・ホームページの「ホームページ画面」(図5(b)の符号66や、図7(c)の符号77を参照。なお、この「ホームページ画面」のデータは、テレビ受信機により「受信」又は「取得」されていればよく、テレビ受信機に「表示」されていなくてもよい)を、赤外線通信やブルートゥースなどの近距離無線通信手段により、ユーザーの手元にある携帯無線端末に無線送信するようにした場合は、ユーザーは、前記ホームページ画面を自分の手元で見ることができる。すなわち、この場合、「一般に文字などを多く含む、インターネット・ホームページ画面」は、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機に表示させる場合よりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末に表示させる場合の方が、ユーザーは、より容易に且つ確実にその内容を理解することができるので、CMの効果(テレビCMの対象商品の注文への誘引などの効果)をより高めることができる。また、この場合、ユーザーは、ホームページ画面の中にある例えば注文書式画面の中の入力枠の中に自分の氏名や住所などを入力して注文データを作成し、この作成した注文データを、手元の携帯無線端末から無線で、公衆通信網を介して、そのホームページに掲載されている電子メールアドレスなどに電子メールなどで無線送信することができる。この場合、このような、注文データの入力や注文データの送信などの操作も、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機で操作するよりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末で操作する方が、ユーザーにとっては、より容易に且つ確実に行うことができる。
(C)また、本発明の一実施形態において、テレビ受信機で受信された(表示されていなくてもよい)「テレビCM画像関連データ(テレビ放送局からデータ放送で放送されたもの)」(図7(b)の符号76を参照。なお、この「テレビCM関連データ(テレビ放送局からデータ放送により放送されたもの)」は、テレビ受信機により「受信」「取得」されていればよく、テレビ受信機に「表示」されていなくてもよい)を、赤外線通信やブルートゥースなどの近距離無線通信手段により、ユーザーの手元にある携帯無線端末に無線送信するようにした場合は、ユーザーは、前記「テレビCM画像関連データ(テレビ放送局からデータ放送で放送されたもの)」を自分の手元で見ることができる。この場合、「一般に文字などを比較的多く含む、テレビCM画像関連データ(テレビ放送局からデータ放送で放送されたもの)」は、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機に表示させる場合よりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末に表示させる場合の方が、ユーザーは、より容易に且つ確実にその内容を理解することができるので、CMの効果(商品注文への誘引などの効果)をより高めることができる。また、この場合、ユーザーは、前記「テレビCM画像関連データ(テレビ放送局からデータ放送で放送されたもの)」の中にある例えば商品注文用ホームページへのアクセス用ボタンを選択又はクリックして、そのホームページに、手元の携帯無線端末から無線で、公衆通信網を介して、無線接続することができる。この場合、このような、「テレビCM画像関連データ(テレビ放送局からデータ放送で放送されたもの)」の画面の中の注文用ホームページへのアクセス用ボタンを選択又はクリックするなどの操作も、ユーザーの位置から2〜3mも離れた位置にあるテレビ受信機で操作するよりも、ユーザーの手元にある携帯無線端末で操作する方が、ユーザーにとっては、より容易に且つ確実に行うことができる。
また、特に本発明の一実施形態において、前記の本体画像の中の一部に前記本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像として、略四角形状の本体画像の4つの隅の少なくとも1つの場所に表示される略三角形状のテレビCM画像(文字を含む)であって、本体画像の中央の方向にその底辺が対向している略三角形状のテレビCM画像を表示するようにした場合は、次のような効果が得られる。一般のテレビ番組の視聴者にとっては、テレビの略四角形状の画面の4つの隅は、その視野の中で余り重要ではない、視覚的に特に気にならない(目立たない)部分である。したがって、番組のコンテンツである本体画像を表示しているときでも、前記の4つの隅の部分なら、テレビCM画像を表示させても、視聴者によるコンテンツ(本体画像)の視聴又は鑑賞にとって、特に大きな邪魔又は支障にはならない。そして、前記の4つの隅の場所の1つ又は複数に、本体画像の中央の方向にその底辺が対向するような略三角形状のテレビCM画像を表示する(例えば、前記の4つの隅の場所の1つ又は複数に、略三角形状の表示枠を表示して、その中にテレビCM画像(文字を含む)を表示する)ようにするときは、視聴者であるユーザーにとって、その略三角形状のテレビCM画像の存在が、コンテンツである本体画像の鑑賞のための邪魔又は支障になるということは、ほとんどない。なぜなら、前記の4つの隅の全部又は一部に前記の略三角形状のテレビCM画像を表示しても、視聴者にとっては、コンテンツである本体画像の4つの隅の一部又は全部が欠けただけで、その中心部分とその周辺部分(これらが本体画像の主要な部分である)には全く影響が無いので、視覚的にほとんど気にならない(コンテンツの鑑賞のために違和感を感じることは、ほとんどない)からである。
また、本発明の一実施形態においては、前記第2のチャンネルの番組において、「本体画像と同時並行的に表示されるテレビCM画像」、すなわち、「本体画像と同時並行的に、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」は、テレビ局からのデータ放送電波により同時に複数個のテレビCM画像データとして送信されるものの中の一つであり、前記第2のチャンネルの番組に表示される「本体画像と同時並行的に、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部の少なくとも一部に、常時又は断続的に、表示されるテレビCM画像」は、前記のテレビ局からのデータ放送電波により同時に送信されてきた複数個のテレビCM画像データの中から、ユーザー側のテレビ番組表示装置に記録されているユーザーの性別、年齢層、趣味又は嗜好などのユーザー属性に基づいて選択されるものである、ことが望ましい。
このような、複数のテレビCM画像の選択肢の中から、ユーザー属性に適したテレビCM画像を選択して表示させるという技術は、例えば、特開平10−79711号公報(コマーシャル情報管理再生方法及び放送システム)などに公開されている公知技術である。
本発明の一実施形態では、複数のテレビCM画像をデータ放送により本体画像と同時にテレビ局からの放送電波で放送し、ユーザー側のテレビ番組表示装置(テレビ受信機)に記録しておいたユーザー属性(ユーザーの性別、年齢、年齢層、職業、職種、趣味、嗜好)に基づいて、そのユーザー属性に適したテレビCM画像を選択して、その選択したテレビCM画像を、本体画像と同時並行的に表示させるようにしてもよい。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1について述べるような形態である。
図1は本発明の実施例による、「ドラマ番組」の中でテレビCM画像を提供する方法を説明するための図である。図1において、1は民放のテレビ局から送信されたテレビ放送電波に乗せられたテレビ番組のテレビ画像を表示するための表示装置(ブラウン管や液晶ディスプレーなどの「表示部」と「筐体=枠体」と「筐体の内部の電器回路」などを含む装置の全体)、2はこの表示装置が画面を表示する表示部を示す。
図1(a)は従来から行われているテレビCM画像放送方法を示すものである。従来は、この図1(a)に示すように、例えば1時間のドラマ番組なら、通常は、コンテンツであるドラマの本体画像3(図1(a)の図示左側の画像)を放映又は表示させるが、その途中で数回だけ、例えば15分毎に1分間だけ、本体画像3の放映又は表示を全面的に中断させて、その間に、図1(a)の図示右側のテレビCM画像4(この例では、ある会社の缶コーヒーの広告又は宣伝用テレビCM画像)を放映又は表示させる。そして、このテレビCM画像4の放映又は表示が終われば、再び、本体画像3を放映又は表示させる。
次に、図1(b)は本出願人が提案するテレビCM画像放送方法の一例を示すものである。この図1(b)の方法では、ドラマ番組の本体画像3は、途中で中断させることなく最後まで連続的に放映又は表示させる。その代わり、前記表示部2の中を2つの画面に分割して、一方の画面には本体画像3を連続的に放映又は表示させ、他方の画面にはテレビCM画像を連続的に放映又は表示させる。この図1(b)の方法では、前記テレビCM画像を表示させるための画面のスペースだけ、本体画像を表示するための画面の面積は、小さくなってしまう。このような、本体画像とテレビCM画像とを合成又は組み合わせた画像は、テレビ局の方で予め作成され(スーパーインポーズなどの技法で)、テレビ放送電波により、送信される(したがって、視聴者であるユーザーの方では、前記のテレビCM画像のみを表示させないようにすることは、できない)。この場合、前記表示部3の「画面の分割」に当たっては、なるべく、本体画像3を比較的大きく表示させ、テレビCM画像は比較的小さく表示させるのが望ましい。図1(b)の例では、表示部2の中の「下側端部と右側端部の画面」にテレビCM画像を連続的に(又は断続的に)表示させ、「その他の部分の画面」に本体画像を連続的に放映又は表示させるようにしている。
なお、本発明では、図1(b)の例とは異なり、例えば、表示部2の上側、下側、右側、又は左側の端部に、1つの画面を形成して、その中に、テレビCM画像を連続的に又は断続的に放映又は表示させるようにしてもよい。また、本実施例では、番組の進行過程で、前記テレビCM画像が表示される部分の画面の面積や形状を、随時変更する(それに併せて、本体画像が表示される部分の画面の面積や形状も、随時変更されることになる)ようにしてもよい。
次に、図1(c)は、本出願人が提案するテレビCM画像放送方法の他の一例を示すものである。この図1(c)の方法では、ドラマ番組の本体画像3は、途中で中断させることなく最後まで連続的に放映又は表示させる。その代わり、前記表示部2の全体に放映又は表示されている本体画像3の中の一部、特に、本体画像の3の中の「他の部分と比較して動きが少ない背景部分(通常は、この「背景部分」は、本体画像3の周縁部又はその周辺の部分であることが多い)」の一部に、「子画面」を形成し、その中に、テレビCM画像4を放映又は表示するようにしている。このテレビCM画像4の放映又は表示は、例えば、本体画像3(親画面)の中に「小さい窓枠」(子画面)を表示して、その中にテレビCM画像を放映又は表示させるという「ピクチャー・イン・ピクチャー方式」(現在、このピクチャー・イン・ピクチャー方式のテレビは、実用化されている)により実行することができる。このような、本体画像(親画面)とテレビCM画像(子画面)とを合成又は組み合わせた画像は、テレビ局の方で予め作成され(スーパーインポーズなどの技法で)、テレビ放送電波により、送信される(したがって、視聴者であるユーザーの方で、前記のテレビCM画像(子画面)だけを表示させないようにすることは、できない)。
この図1(c)の方式においては、本体画像3の中の背景部分が何処かは、本体画像の進行に応じて変動する(本体画像3の中の背景部分は、例えばドラマなら各場面毎に異なってくる)ので、テレビCM画像4が放映又は表示されるべき「子画面」が形成される場所(図1(c)の表示部3に表示された「大画面(本体画像が表示される画面)」2の中での「子画面」の場所)は、番組の進行と共に変動する。
また、この図1(c)の方式においては、本体画像3の中の「背景部分」が何処かを、常時、コンピュータで検出又は抽出する必要があるが、それは、例えばコンピュータにより画像の中の動きがある部分と無い部分とを識別するなどの技術(このような技術は、例えば、動画像の背景部分に「電子透かし」という著作権保護用データを埋め込むために、動画像の中の背景部分をコンピュータで抽出することなどが既に行われており、既に公知の技術である)により、可能である。
なお、前記の図1(b)又は(c)で示したような「本体画像とテレビCM画像とが同時に放映又は表示されるように両者を合成した番組」を放送するタイプのテレビCM画像放送方式は、映画又はドラマ又はアニメーションなどのようにストーリー性のある番組については、特に効果的である。すなわち、映画又はドラマ又はアニメーションなどのようにストーリー性のある番組については、ユーザーは、その本体画像のストーリーに没頭又は集中して鑑賞して感動を得ているため、テレビ局によりテレビCM画像の挿入でそれの鑑賞又は感動を強制的に中断させられることは大変に「興ざめ」である。そこで、前記の「テレビ番組の本体画像の表示は中断することなく連続的に表示させたまま、テレビCM映像を、本体画像の中の一部分又は本体画像の外周部に常時又は断続的に表示させるようにする」という方式を採用することにより、前記のようなユーザーが「興ざめ」するような事態は無くすことができる。
他方、野球、ボクシング又は相撲などのスポーツ中継番組(野球の攻守交代の時間、ボクシングの各ラウンドの間の1分間の休憩時間、相撲の試合の間の時間などのように、スポーツでは、その途中にインターバル、中断又は休憩の時間が取られることが多い)などのように本体画像に本来的に途中に何回か所定時間の中断又はインターバルが存在する番組については、図1(a)のような従来からのテレビ番組の本体画像の全ての表示を一時的に中断し、その間だけテレビCM映像を表示させるようにするテレビCM画像放送方式でも、特に不都合はない。
次に、図2は本発明の一実施例によるテレビCM画像タイプ切換え装置を説明するためのブロック図である。図2において、11はテレビ放送電波を送信する送信アンテナ11aを有するテレビ局、12は前記テレビ局11からのテレビ放送電波を受信する受信アンテナ12aを有するテレビ放送電波受信部、13はこのテレビ放送電波受信部12が受信したテレビ放送電波からユーザーが希望したチャンネルの番組(画像情報と音声情報)の電波のみを同調して増幅する(選局する)ためのチューナー部、14はこのチューナー部13からの画像信号に基づいて選局された番組の画像(コンテンツである番組本体画像と、テレビCM画像とを含む)の画像を表示させるための表示装置(ブラウン管や液晶ディスプレーなど)、15は前記チューナー部13からの音声信号に基づいて選局された番組の音声(コンテンツである番組本体画像に対応する音声と、テレビCM画像に対応する音声とを含む番組)を出力させるためのスピーカ(前記表示装置14と一体に備えられている)、である。
また、図2において、16はユーザーが希望する番組(画像情報と音声情報)を乗せた電波のチャンネル周波数を特定するための選局(チューニング)用チャンネル特定部、17はテレビCMの音声情報を外部のリモコン(後述)に無線送信するためのテレビCM音声送信部、である。また、図2において、18は外部のリモコン(後述)との間で信号を無線で送受信するための送受信部である。
なお、前記のテレビ受信部12、チューナー部13、表示装置14、スピーカ15、選局用チャンネル選択部16、テレビCM音声送信部17、及び、送受信部18は、1つの例えばプラスチック製の筐体(ケース)10の中に収納されている。
また、図2において、20はユーザー(視聴者)がその手元で使用する携帯型のリモコン(リモートコントローラ)である。このリモコン20には、前記表示装置14及びスピーカ15の電源のON/OFFを制御するための電源キー21、前記スピーカ15からの音声の音量を調節するための音量調節キー22、リモコン20と前記筐体10内の電気回路との間で信号を無線で送受信するための(例えば、ユーザーが2〜3m程度離れた位置に配置された前記筐体10内のチューナー部13に所定の信号を赤外線で無線送信するための)送受信部20a、などが備えられている。
また、本実施例では、前記リモコン20に、番組グループ選択又は指示部23が備えられている。この番組グループ選択又は指示部23は、従来からある番組(のチャンネル)の選択用のテンキー(キーボード)と同様のもので、ユーザーが例えば新聞のテレビ番組欄を見ながら、希望する番組のチャンネルを選択するときに使用するもの(例えば、今から「6チャンネルの番組」を見たいと希望するときは、テンキーの「6」の数字を押すと、その「6チャンネルの番組の選択又は指示情報」が、前記送受信部20aから赤外線により無線送信され、筐体10内の電気回路であるチューナー部13に送られて、チューナー部13による選局(同調又は増幅)が行われる。
ただ、本実施例では、前記のテンキー(番組グループ選択又は指示部23)は、次の点で、従来のリモコンに備えられた番組選局用テンキーとは異なっている。すなわち、従来は、1つのテレビ局11からは「1つの番組のチャンネル」のみが送信されていた。したがって、従来のリモコンのテンキーで指示する「番組のチェンネル」はただ1つしかなかった。これに対して、本実施例では、1つのテレビ局11からは、「1つの番組グループ(複数の番組を含む)のチャンネル」がまとめて送信されるようにしている。この場合の「1つの番組グループ」とは、「1種類の番組のコンテンツである本体画像(及び本体音声)」と、「複数種類(本実施例では3種類)のテレビCM画像(及びテレビCM音声)」との組み合わせから成る、3種類の番組(それぞれ異なる3つのテレビCM画像提供方式により提供される3種類の番組)を言う。
すなわち、本実施例では、テレビ局11からは、図1(a)で示すような「本体画像(及び本体画像に対応する本体音声)とテレビCM画像(及びテレビCM画像に対応するテレビCM音声)とが交互に全面的に入れ替わる、というA方式の番組」と、図1(b)で示すような「本体画像は中断することなく放映又は表示され、本体画像の外周部に、常時又は断続的に、テレビCM画像が表示される、というB方式の番組」と、「本体画像は中断することなく放映又は表示され、本体画像の一部(例えば、背景部分)に形成された子画面の中に、常時又は断続的に、テレビCM画像が表示される、というC方式の番組」との、計3種類の番組が、同時にテレビ放送電波で送信される。これらの3種類の番組は、互いに近い周波数の電波に乗せられる。これらの3種類の番組は、そのコンテンツである本体画像(及び本体音声)は互いに共通で、ただテレビCM画像の提供方式が異なるだけであるので、本実施例では、これらの3種類の番組を「1つの番組グループ」として扱うようにしている。
すなわち、ユーザーは、例えば新聞のテレビ番組欄を見ながら、「今から見たい」と自分が希望する番組を、前記番組グループ選択又は指示部23のテンキーを使用して、例えば「6」のキーを押して指示する。この場合、ユーザーは、この「6」のキーを押すという行為により、「6」のチャンネルの番組の本体画像(及び本体音声)を選択又は指示したのであり、より正確には、「6」のチャンネルの番組の本体画像(及び本体音声)を含む「「6」という数字に対応するテレビ局から送信された3種類の番組を含む1つの番組グループ」(便宜上、6−Aチャンネル、6−Bチャンネル、及び6−Cチャンネルの計3種類の番組からなる「6の番組グループ」、とする)を選択又は指示したことになる。この「6の番組グループ」の選択又は指示の信号は、前記送受信部20aにより、無線で前記チューナー部13に送信される。
次に、ユーザーは、前記の「6−Aチャンネル、6−Bチャンネル、及び6−Cチャンネルの計3種類の番組からなる、6の番組グループ」の中のどのチャンネルを選択又は指示するかを、CMタイプ選択又は指示部24により選択又は指示する。すなわち、ユーザーは、前記「6」のキーを押して、「6の番組グループ」を選択した後に、どのテレビCM画像提供方式(パターン)を選ぶかを、図2のCMタイプ選択又は指示部24を使用して、その中のA,B,Cのどのキーを押すかにより、選択又は指示する。
例えば、ユーザーが、前記CMタイプ選択又は指示部24の「B」のキーを押したときは、図1(b)に示すような「本体画像は中断することなく放映又は表示され、本体画像の外周部に、常時又は断続的に、テレビCM画像が表示される、というB方式の番組」(前記の6−Bャンネルの番組)を選択又は同調して表示せよとの指令信号が、リモコン20の送受信部20aから、前記チューナー部13に赤外線で無線送信される。また、同様に、例えば、ユーザーが、前記CMタイプ選択又は指示部24の「C」のキーを押したときは、図1(c)に示すような「本体画像は中断することなく放映又は表示され、本体画像の中の一部(背景部分)の子画面に、常時又は断続的に、テレビCM画像が表示される、というC方式の番組」(前記の6−Cャンネルの番組)を選択又は同調して表示せよとの指令信号が、リモコン20の送受信部20aから、前記チューナー部13に赤外線で無線送信される。
このように、本実施例では、前記表示装置14が表示する内容は、ユーザーが前記番組グループ選択又は指示部23から入力する番組グループと、ユーザーが前記CMタイプ選択又は指示部24から入力するテレビCM画像提供方式とにより、決定される。
次に、図2において、リモコン20には、スピーカ25と、このスピーカ25を制御又は駆動するためのスピーカ制御又は駆動部25aが備えられている。このスピーカ25は、ユーザーが選択又は指示した番組が、前記のB方式又はC方式の番組(図1(b)又は(c)のように、本体画像は中断させないで、テレビCM画像を常時又は断続的に放映又は表示させる方式)であった場合に、テレビCM画像に対応するテレビCM音声を、ユーザーの手元で出力するためのものである。すなわち、前記のB方式又はC方式の番組が選択された場合は、本体画像とテレビCM画像とが同時並行で表示されるが、その場合、表示装置14に取り付けられたスピーカ15からは本体画像に対応した本体音声しか出力できない(1つのスピーカ15から同時に2つの違う種類の音声を出力するとユーザーにはどちらも聴き取り難いものとなってしまう)。
そこで、本実施例では、前記のB方式又はC方式の番組が選択された場合(本体画像とテレビCM画像とが同時並行で表示される場合)は、本体画像に対応する本体音声は表示装置14に備えられたスピーカ15か出力させ、テレビCM画像に対応するテレビCM音声は、リモコン20に内蔵されたスピーカ25から出力させるようにした。具体的には、チューナー部13からテレビCM音声信号がテレビCM音声送信部17に送られ、このテレビCM音声送信部17から、前記送受信部18を介して、赤外線により、リモコン20側に送られる。このテレビCM音声信号は、送受信部20aで受信されて、スピーカ駆動部25aに送信され、スピーカ25から出力される。なお、リモコン20には、スピーカ25用のスイッチ26が備えられている。このスイッチ26は、ユーザーがテレビCM音声を聞きたくないと思ったとき、テレビCM音声がスピーカ25から出力されないようにするためのスイッチである。
次に、実施例2(図1及び図2で説明した実施例1の変形例)を、図3を参照して説明する。図3の例は、図1及び図2で説明した「6−Aチャンネルの番組」及び「6−Bチャンネルの番組」を含む「6の番組グループに含まれる番組」を、テレビ局11から放送する場合についてのものである。
この変形例では、6−Aチャンネルの番組は、図3に示すように、P1の時点から開始され、Vの時点で終了する。この6−Aチャンネルの番組は、説明の便宜上、1〜9までの計9つのブロックの本体画像(各ブロックは各5分間の本体画像とする)から構成され、ブロック3とブロック4の間と、ブロック6とブロック7の間とに、それぞれ5分間のテレビCM画像(図3の符号31,32参照)が挿入されて構成されているものとする。
また、この変形例(実施例2)では、テレビ局11からは、前記6−Aチャンネルの番組と並行して、6−Bチャンネルの番組も放送される。この6−Bチャンネルの番組と前記6−Aチャンネルの番組とは、「同じ6チャンネルの番組グループに含まれる番組」として、テレビ局11から同時並行的に放送される。この6−Bチャンネルの番組は、図3に示すように、P1の時点から開始され、Tの時点で終了する。この6−Bチャンネルの番組は、1から9までの計9つのブロックの画像で構成され、各ブロックの画像は、本体画像とテレビCM画像(図3の符号33参照)とが図1(b)に示すような形態になるように合成されて構成されているものとする。
また、この変形例(実施例2)では、テレビ局11からは、前記6−Aチャンネルの番組及び6−Bチャンネルの番組と並行して、6−B’チャンネルの番組も放送される。この6−B’チャンネルの番組と前記の6−Aチャンネルの番組及び6−Bチャンネルの番組とは、「同じ6チャンネルの番組グループに含まれる番組」として、テレビ局11から同時並行的に放送される。この6−B’チャンネルの番組は、図3に示すように、Qの時点から開始され、Uの時点で終了する。この6−B’チャンネルの番組は、1から9までの計9つのブロックの画像で構成され、各ブロックの画像は、本体画像とテレビCM画像(図3の符号34参照)とが図1(b)に示すような形態になるように合成されて構成されている。
なお、図3において、ハッチング(斜線)が入れてある部分は、テレビCM画像が放映又は表示されていることを示している。前記の6−Aのチャンネルの番組、6−Bのチャンネルの番組、及び、6−B’チャンネルの番組の開始前と終了後の空き時間(前後の他の番組との間の繋ぎの空き時間)には、テレビCM画像(図3の35,36,37,38,39,40参照)が放映又は表示されている。なお、これらの「空き時間」は、テレビCM画像以外の何らかの番組を挿入してもよい。
次に、この変形例(実施例2)の動作を説明する。ユーザーは、P1の時点の前は、「同じ6のチャンネルの番組グループ(同一グループ内の各番組は、いずれも本体画像は同一だが、テレビCM画像の提供方法が異なっている)」に属する6−Aチャンネルの番組と6−Bチャンネルの番組とのいずれかを、例えば図2のCMタイプ選択又は指示部24を使用して、選択する。また、図3の時点P1から時点P2までの間は、6−Aチャンネルの番組の本体画像と6−Bチャンネルの番組の本体画像とは、テレビ局11から放送される段階で予めお互いに同期されているので、ユーザーは、番組の途中の過程で、例えば図2のCMタイプ選択又は指示部24を使用して、6−Aチャンネルの番組と6−Bチャンネルの番組とを互いに切り替えることができる。すなわち、ユーザーは、現在、「6−Aチャンネルの番組の本体画像」が表示装置14から表示されている場合に、図2のCMタイプ選択又は指示部24を操作することにより(例えばCMタイプ選択又は指示部24の「B」のキーを押すことにより)、「6−Bチャンネルの番組の本体画像とテレビCM画像との合成画像」に、表示装置14の表示内容を切り替えることができる。
また、ユーザーは、図3のR1の時点からR2の時点までの間は、6−Aチャンネルの番組の本体画像と6−B’チャンネルの番組の本体画像とは、テレビ局11から放送される段階で予めお互いに同期されているので、ユーザーは、例えば図2のCMタイプ選択又は指示部24を使用して、6−Aチャンネルの番組と6−B’チャンネルの番組とを互いに切り替えることができる。すなわち、ユーザーは、現在、「6−Aチャンネルの番組の本体画像」が表示装置14から表示されている場合に、図2のCMタイプ選択又は指示部24を操作することにより(例えばCMタイプ選択又は指示部24の「B」のキーを押すことにより)、「6−B’チャンネルの番組の本体画像とテレビCM画像との合成画像」に、表示装置14の表示内容を切り替えることができる。
すなわち、この図3のR1の時点からR2の時点までの間は、図3に示すように、6−Aチャンネルの番組の本体画像と6−B’チャンネルの番組の本体画像とは、テレビ局11から放送される段階で予めお互いに同期されているが、6−Aチャンネルの番組の本体画像と6−Bチャンネルの番組の本体画像とは、6−Aチャンネルの番組のブロック3とブロック4との間にテレビCM画像31が挿入されているために、お互いに同期されていない。したがって、この図3のR1の時点からR2の時点までの間は、ユーザーが図2のCMタイプ選択又は指示部24を操作してCMタイプ選択又は指示部24の「B」のキーを押した場合、この「B」のCMタイプを選択又は指示するCMタイプ選択信号は、図2について説明したように、送受信部20aから赤外線で無線送信されて送受部18を介して選局チャンネル特定部16に入力される。
そして、このとき、選局チャンネル特定部16(この選局チャンネル特定部16は、前記の6−Aチャンネルの番組、6−Bチャンネルの番組、及び、6−B’チャンネルの番組の各本体画像の相互の同期の有無の関係を示す情報(図3に示す情報)を、例えばテレビ局11からの信号を受信することにより、予め、取得しているものとする)は、前記のユーザーからの「B」のCMタイプを選択又は指示するCMタイプ選択信号に基づいて、自動的に、「本体画像が6−Aチャンネルの番組の本体画像と同期されていない6−Bチャンネルの番組」ではなく、「本体画像が6−Aチャンネルの番組の本体画像と同期されている6−B’チャンネルの番組」を選局するように、前記チューナー部13を制御する。
なお、以上は、6−Aチャンネルの番組から6−Bチャンネル又は6−B’チャンネルの番組への切換える場合の動作について説明したが、図3のP1の時点からP2の時点までの間は6−Bチャンネルの番組から6−Aチャンネルの番組への切換えが可能であるし、同じく、図3の図3のR1の時点からR2の時点までの間は6−B’チャンネルの番組から6−Aチャンネルの番組への切換えが可能である。また、図3のSの時点以後は、6−Aチャンネルの番組と6−Bチャンネル及び6−B’チャンネルの番組との間での相互の切換えを行うことは、それらの各本体画像の同期が取れていないため、望ましくない(ユーザーがそれでもよいと思えば、前記のリモコン20のCMタイプ選択又は指示部24を操作して行うことができるが)。
なお、上記の図3で説明した6−A,6−B,及び6−Cの計3つのチャンネルを、1つのテレビ局から、同時に又は所定のタイムラグを介して放送することは、特に、欧米諸国では既に実用化され日本でも現在実験が行われているBS(放送衛星)デジタル放送や地上波デジタル放送においては、十分に可能である。すなわち、2000年3月14日付け日本経済新聞の記事「BSデジタル放送 実験始まる」によると、「日本では、2000年12月からBSデジタル放送が開始されるが、このテジタルテレビ放送を行うNHK、WOWOW、及び各民放キー局は、それぞれ、ハイビジョン放送ができる一波を持つ。この一波は、高精細画像のハイビジョンなら1チャンネルだが、従来方式の映像だと3チャンネル分の情報を送ることができる。したがって、各テレビ局は、この3チャンネル分を使用して、例えば、同じ筋書きのドラマでも、3つのチャンネル別に主役の男優、主役の女優、及び、脇役の動きをそれぞれ中心にした内容のドラマを放送でき、視聴者は前記の3つのチャンネルの中から好きなものを選ぶという演出も可能になる」、とのことである。したがって、前記のBSデジタル放送を行う各テレビ局に割り当てられる「一波で3つのチャンネル分」を利用すれば、本実施例の図3で説明した計3つのチャンネル(6−A,6−B,及び6−Cチャンネル)を、1つのテレビ局から、同時に又は所定のタイムラグを介して放送することは、十分に可能である。
次に、本発明の実施例3を図4及び図5を参照して説明する。図4は本実施例5によるテレビCM画像を利用した取引装置を示すブロック図である。図4において、51はテレビ局からのテレビ放送電波を受信する受信部、52は前記受信部51が受信した電波の中の所定のチャンネルを選局(同調又は増幅)するためのチューナー部、53はユーザーが自己の指示(指令)を前記チューナー部52などに入力するためのユーザー指示部(図示しない赤外線送信部を有するリモートコントローラ(リモコン)などで構成される)、54は前記チューナー部52からの番組信号に基づいて所定の画像情報又は文字情報を表示部(ブラウン管や液晶表示装置やプラズマディスプレーなどの表示装置で構成される)55の画面に表示させるための表示制御部、である。
本実施例3においては、図5(a)に示すように、前記受信部51は、「本体画像(この図5の例では、ドラマ番組のコンテンツ)が表示された本体画像画面63の中の一部(本発明では、本体画像画面63の外周部でもよい)に、テレビCM画像が表示されたテレビCM画像画面64が、同時並行的に、常時又は断続的に、表示される番組」のテレビ電波を受信し、その電波がチューナー部52でチューニングされ、そのチューニングされた番組(前記の本体画像画面63とテレビCM画像画面64とが同時並行的に表示される番組)が、前記表示制御部54により、前記表示部55の表示画面の中に、表示される。
また、図4において、56は、ユーザー指示部53から送信されるユーザーの指示に基づいて、前記表示部55に表示された前記テレビCM画像画面64の中の、テレビCM提供先へのアクセス先(連絡先)を示す画像データ(例えば、電話番号やインターネット・ホームページのアドレスなどを示す文字や記号の画像データ)を、データ(テキストデータ=文字データ)として認識するための、文字認識部である。すなわち、この文字認識部56は、例えば、図5(a)のテレビCM画像画面64の中の、テレビCMの対象商品である○○コーヒーを製造又は販売する会社が提供しているインターネット・ホームページのアドレス(図5(a)(b)の符号65で示す「www.○○−○○」を参照)の画像データを、従来から公知の文字認識技術(画像データを文字データに変換する技術で、例えば紙に印刷された文章をスキャナで入力して文字データに変換するためのOCR(光学式文字読み取り装置)などで既に実用化されている)により、文字データ(テキストデータ)に変換し、文字として認識する。すなわち、例えば、ユーザーが、リモコンのユーザー指示部53を使用して、前記ホームページアドレス65の部分を範囲指定して、「文字認識せよ」との指示を無線送信(リモコンの赤外線送信機能による)すると、文字認識部56が、この範囲指定された部分の画像データを文字データに変換して文字又は記号として認識する(前記画像データを文字認識する)。
なお、本実施例では、さらに、図5(a)の前記のテレビ受信機50側の表示部55に表示されたテレビCM画像画面64を、テレビ受信機50側から、例えばブルートゥース(電波を利用して近距離無線通信の規格)を利用した無線通信手段や赤外線通信を利用した近距離用無線通信手段により、ユーザーが携帯している携帯電話などの携帯無線端末(図示せず)に無線送信(転送)してもよい。すると、ユーザーの手元にある携帯無線端末の表示部に、図5(a)のテレビCM画像画面64がそのまま表示される(このとき、望ましくは、前記のユーザーの手元にある携帯無線端末の表示部には、図5(a)のテレビCM画像画面64のみが(本体画像を含まない画像として)、拡大されて、その表示部の全体に表示されるのがよい)。ユーザーは、この携帯無線端末の表示部に表示されたテレビCM画像画面64を見ながら、手元の携帯無線端末で、自分が希望する操作(後述の操作)を行うことができる。すなわち、例えば、ユーザーは、この携帯無線端末の表示部に表示された前記のテレビCM画像画面64を見ながら、この中の商品提供元のホームページアドレスの画像が表示された部分65(図5(b)参照)を範囲指定して、携帯無線端末に内蔵された文字認識部(前記のテレビ受信機50に内蔵された文字認識部56と同じ構成のもの)を使用して、前記「ホームページアドレスの画像」を「ホームページアドレスの文字データ」に変換する。そして、ユーザーは、携帯無線端末を使用して、この文字データとしてのホームページアドレスに、無線通信手段で(公衆通信網を介して)アクセスし、そのホームページ画面を手元の携帯無線端末の表示部に表示させることができる。
この場合のホームページへのアクセスは、携帯無線端末の通信機能(例えば、日本でNTTドコモが携帯電話のインターネット接続サービスという付加機能として実用化している「iモード」機能などを使用して)を使用してそのホームページのアドレスに無線送信でアクセスして、そのホームページに接続することができる。そして、ユーザーは、このホームページの中の商品注文用のホームページにアクセスしてから、この注文用ホームページの画面(ユーザーが自己の氏名又は住所や注文内容などを入力するための画面である注文書式画面などが掲載されている)を手元の携帯無線端末の表示部に表示させながら、必要な注文データを手元で入力して、この入力した注文データを、携帯無線端末からホームページに掲載されている注文先(ホームページに掲載されている電子メールアドレスなど)に向けて、手元から無線で(公衆通信網を介して)送信することができる。前記は「ユーザーが手元の携帯無線端末を使用して、ホームページ画面上で注文データを入力し無線送信する例」について述べたが、この注文以外に、企業や商品に関するイメージのアンケート回答データを入力して無線送信すること、商品やサービスの資料請求のためのデータを入力して無線送信することなども、同様の要領で、ユーザーが携帯無線端末を利用して手元で行うことができる。
次に、図4において、57はアクセス部、58はその一端を前記アクセス部57に他端をインターネット59(本発明では、インターネット以外の公衆通信網又はネットワークでもよい)に接続されたモデム、である。なお、図4において、前記受信部51、チューナー部52、表示制御部54、表示部55、文字認識部56、及びアクセス部57は、1つの筐体(ケース)50の中に収納されている。
前記アクセス部57は、前記ユーザー指示部(リモコン)53を使用したユーザーからの「表示部55に表示されているテレビCMの提供側にアクセスして、そのインターネット・ホームページの画面を表示せよ」との指示を無線で受信すると、前記文字認識部56からの前記ホームページアドレスの文字(及び記号)データを受けて、そのホームページアドレスにより、モデム58及びインターネット59を介して、前記テレビCM提供側60内の前記ホームページを運営しているホームページ管理サーバー(データ送受信管理用コンピュータ)61にアクセスする。そして、そのアクセスして取得したホームページの画面情報を、表示部55の本体画像画面63又はテレビCM画像画面64の上側に重ねて(画面合成して)表示させる。図5(b)は、このときの動作を示す図で、図中66は、前記アクセス部57によりアクセスされたテレビCM提供側のホームページ画面(ここでは、商品の注文用の「注文書」66aの書式と「注文ボタン」66bを表示したホームページ画面66を示している)、である。
なお、本実施例では、さらに、このホームページにアクセスして得られたホームページ画面66(ここでは、商品の注文用の「注文書」66aの書式と「注文ボタン」66bを表示したホームページ画面66を示している)を、テレビ受信機50側から、例えばブルートゥース(電波を利用)や赤外線通信などの近距離用無線通信手段により、ユーザーが携帯してい携帯電話などの携帯無線端末に無線送信(転送)してもよい。すると、ユーザーの手元にある携帯無線端末の表示部に、図5(b)のホームページ画面66がそのまま表示される。ユーザーは、例えば、この携帯無線端末の表示画面を見ながら、手元の携帯無線端末を使用して必要な注文データの入力を行い、携帯無線端末の無線通信機能を使用して、前記のテレビCM画像を提供している企業又は前記ホームページアドレス(又はホームページ画面に掲載されている電子メールアドレス)に向けて、この注文データを無線で(公衆通信網を介して)送信することができる。また、ここでは、「ユーザーが手元の携帯無線端末を使用して手元で注文データを入力して無線送信する例」を説明したが、それ以外に、企業や商品に関するイメージのアンケート回答の入力と無線送信、商品やサービスの資料請求のためのデータ入力と無線送信なども、同様にして、ユーザーが携帯無線端末を利用して手元で行うことができる。
以上のように、本実施例3によれば、ユーザーは、自己の指示により、テレビ番組を見ながら、その本体画像画面64と同時並行的に表示されているテレビCM画像画面65の中に表示されたテレビCM提供側へのアクセス先にアクセスして、そのホームページ画面を表示部55の画面の一部に表示させることができる。
なお、本実施例3において、前記テレビCM画像画面65の中にテレビCM提供側の顧客からのお問い合わせ受付用電話の電話番号の数字列が表示されていれば、ユーザーは、前記ユーザー指示ブ53から指示を送信して、前記文字認識ブ56に前記電話番号を認識させて、その電話番号により、前記アクセス部56からモデム58及びインターネット59を介して、前記テレビCM提供側60内の顧客からのお問い合わせ受付用電話器(インターネット・プロトコルを採用しているインターネット電話器)62に電話を掛けさせて、ユーザーの電話器70と前記テレビCM提供側の電話器62とを繋げて、テレビ番組を見ながら、テレビCM提供側と電話で話しをすることもできる。
なお、前記の「前記テレビCM画像画面65の中にテレビCM提供側の顧客からのお問い合わせ受付用電話の電話番号の数字列が表示されているとき、ユーザーがその電話番号をシステムに認識させて、その電話番号先に電話を掛ける」という機能は、既に、例えばNTTドコモによる「iモード」という携帯電話を使用したインターネット利用サービスにおいて利用される「フォン・ツー機能」として、前記iモード対応の携帯電話などに内蔵されている。このiモード対応の携帯電話が有している「フォン・ツー機能」では、例えば、携帯電話の液晶画面にインターネットのホームページを表示させて、このホームページの画面の中に表示されている電話番号を指定又は選択するとその電話番号に電話が掛かるという機能である。また同様に、前記iモード対応の携帯電話は、携帯電話の液晶画面にインターネットのホームページを表示させて、このホームページの画面の中に表示されている他のホームページのアドレス(URL)を指定又は選択するとそのホームページにジャンプできる(アクセスできる)という機能も有しているが、これは前記フォン・ツー機能と同じ仕組みである。
また、本実施例3において、「テレビCMの提供側60」は、「テレビCMの対象である商品、コンテンツ又はサービスを生産、販売又は提供する企業である、テレビCM提供元の企業」だけでなく、「前記テレビCM提供元からの依頼又は委任を受けて、テレビCM提供元が生産、販売又は提供する商品、コンテンツ又はサービスの受注の受け付け、前記商品、コンテンツ又はサービスに関する詳細情報の提供、前記商品もしくはサービスの顧客からの苦情への対応、及び、その他の顧客サービスを、テレビCM提供元のために行う、受注及び顧客サービス代行企業」でもよい。
また、本実施例3において、前記の図5(a)(b)のテレビCM画像64の中にホームページURL(アドレス)(図5(b)の符号65参照)や電話番号などの文字、図形又は画像を埋め込む技術は、既に公知である。例えば、日経BP社発行の「日経ネットビジネス 2000年5月号」の第23頁は、「ソニー、画像でマーケティング」というタイトルで、次のような内容の記事を掲載している。「ソニーは、2000年2月16日に、ベンチャー企業のヴィジョンアーツ(東京都中央区)が開発したIP3という技術の独占ライセンスの供与を受けた。このIP3は、企業がホームページなどで使用する画像に追加情報を埋め込み、マーケティングなどに活用するための手段を提供するもの。IP3は、画像ファイルにホームページURLやアプリケーションの起動といった様々な情報を埋め込むための技術である。」
次に本発明の実施例4を図6及び図7に基づいて説明する。図6は本実施例4によるテレビCM画像を利用した取引装置を示すブロック図である。図6において、52aは、受信部51で受信された「本体画像と、その本体画像の一部又はその外周部に、同時並行的に、常時又は断続的に表示される、テレビCM画像とを含む番組」を乗せたテレビ放送電波をチューニングするためのチューナー部である。また、図6において、52bは、受信部51で受信された「テレビ放送電波の隙間を使用して放送するデータ放送により放送された、前記テレビCM画像と連動するテレビCM画像連動データ」をチューニングするためのデータ放送用チューナー部である(なお、このデータ放送用チューナー部52bは、「テレビ放送電波の隙間を使用して放送するデータ放送により放送された、前記本体画像と連動する本体画像連動データ」をチューニングするためにも、使用することができる)。前記のチューナー部52aと前記データ放送用チューナー部52bとは、ハードウェアとしては1つのチューナー部52(従来より公知の構成である)として構成してもよい。
図6において、前記データ放送用チューナー部52bは、ユーザーからの指示があったとき(又は、常時でもよい)、データ放送により放送されている前記テレビCM連動データ(表示部55に本体画像と同時並行的に表示されているテレビCM画像と連動したテレビCM画像連動データ)を選局して、表示制御部54に送る。表示制御部54は、ユーザー指示部53からの指示があったとき、前記データ放送により放送されたテレビCM画像連動データ(文字、記号、図形又は画像(静止画又は動画)などで構成される)を、本体画像画面又はテレビCM画像画面の中に又は本体画像画面の外周部に重ねて(画面合成させて)表示させる。
また、前記データ放送用チューナー部52bは、ユーザーからの指示があったとき(又は、常時でもよい)、データ放送により放送されている前記本体画像連動データ(表示部55に表示されている本体画像と連動した本体画像連動データ)を選局して、表示制御部54に送る。表示制御部54は、ユーザー指示部53からの指示があったとき、前記データ放送により放送された本体画像連動データ(文字、記号、図形又は画像(静止画又は動画)などで構成される)を、本体画像画面又はテレビCM画像画面の中に又は本体画像画面の外周部に重ねて(画面合成させて)表示させる。つまり、本実施例4では、表示部55の表示画面の中に、本体画像の画面73(図8参照)、テレビCM画像の画面74(図8参照)、テレビCM画像連動データの画面76(図8参照)、及び、本体画像連動データの画面(図示せず)を、同時に表示させることができる。
なお、この場合、前記のテレビCM画像の画面、テレビCM画像連動データの画面、及び、本体画像連動データの画面の表示方法としては、前記本体画像の中の一部に本体画像と部分的に重ねて表示する方法や、前記本体画像画面を縮小して前記表示部55の表示画面の本体画像画面以外の残りの部分の領域(図1(b)の符号4を参照)に表示させる方法などが可能である。
また、ここで、前記の「本体画像連動データ」について説明する。本体画像がスポーツ番組であるときの「本体画像連動データ」は、例えば、試合スコアデータ、選手の戦績データ、他の試合のデータなどである。また、本体画像がドラマや映画であるとときの「本体画像連動データ」は、例えば、そのドラマや映画の解説、そのドラマや映画に出ている俳優のプロフィール・データ、そのドラマや映画に出ている俳優が身に付けている被服や日用品をユーザーが購入するために役立つデータなどである。また、本体画像がニュースであるときの「本体画像連動データ」は、例えば、そのニュースの解説、そのニュースと関連のニュースのデータなどである。
また、図6において、71は、前記データ放送用チューナー部52bが選局したテレビCM画像連動データを一時的に記録しておくためのメモリである。また、図6において、72は、ユーザー指示部53からの指示により、前記データ放送用チューナー部52bが選局しメモリ71に記録されたテレビCM画像連動データの中の、テレビCM提供側のアクセス先データ(電話番号やインターネットホームページアドレスなどのデータ)を取得するためのアクセスデータ取得部である。
なお、図6において、以上に述べた構成以外は、図4における構成とほぼ共通であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、本実施例4の動作を図7を参照して説明する。本実施例4では、テレビ局からの放送電波により、本体画像の画面73とテレビCM画像の画面74とが、同時並行的に、部分的に重ねられた状態で表示されている(図7(a)参照)。本実施例4では、ユーザーがユーザー指示部(リモコン)53で指示したときは、前記データ放送用チューナー部52bは、データ放送により放送された「放映中のテレビCM画像74に連動するテレビCM画像連動データ」を選局し、前記表示制御ブ54に送る。表示制御ブ54は、その送られてきたテレビCM画像連動データの画面76を、表示部55の本体画像画面73の中に、重ねて表示する(図7(b)参照)。
本実施例4では、このテレビCM画像連動データの画面76(データ放送で放送されたもの)には、「商品もしくはサービス注文用ホームページへ」というボタン76a、「商品もしくはサービスの資料請求(詳細情報の取り寄せ)用ホームページへ」というボタン76b、「商品もしくはサービスのアンケート回答用ホームページへ」というボタン76c、及び「商品提供側への問い合わせ(連絡)受付用電話へ」というボタン76dの計4つのボタン(メニューボタン)が表示されている(なお、前記の図7(b)のテレビCM画像連動データの画面76には、図示していないが、「(テレビCMの対象の)商品もしくはサービスについての顧客からの苦情対応用のホームページへ」、「その他の顧客サービス用のホームページへ」などのボタンも可能である)。これらの表示された計4つのボタン76a〜dには、それぞれ、所定のホームページアドレス又は電話番号などのアクセス・データが対応付けて放送(データ放送で)され、前記データ放送用チューナー部52bで選局されている。すなわちこれらのホームページアドレスや電話番号は、表示部55の前記の符号76で示す画面の中には表示されないままであるが、テレビCM画像連動データの一部としてデータ放送により放送され、前記データ放送用チューナー部52bで選局され、前記メモリ72に、前記の4つの各ボタンの情報と互いに関連付けられて記録されている。以上のように、本実施例4では、テレビCM提供側のホームページアドレスなどのデータは表示させないで、それと関連付けられたボタン76a〜dなどのような図形や画像や名称(文字列)などを表示させるようにし、ユーザーが前記図形や画像や名称(文字列)を選択してクリックすることにより、それと関連付けられたアドレスデータを前記アクセス部57に取得させるようにしてもよい。
なお、本実施例では、さらに、前記のテレビCM画像連動データの画面76(データ放送で放送されたもの)を、テレビ受信機50側から、例えばブルートゥース(電波を利用)や赤外線通信などの近距離用無線通信手段により、ユーザーが携帯している携帯電話などの携帯無線端末に無線送信(転送)してもよい。すると、ユーザーの手元にある携帯無線端末の表示部に、図7(b)のテレビCM画像連動データの画面76(データ放送で放送されたもの)がそのまま表示される。ユーザーは、この携帯無線端末の表示画面を見ながら、手元で、自分が希望する操作を行うことができる。例えば、ユーザーは、この携帯無線端末の表示部に表示された前記のテレビCM画像連動データの画面76(データ放送で放送されたもの)を見ながら、自分が「ホームページへのアクセス」を希望するときは、手元の携帯無線端末を操作して、前記画面76の「注文ホームページへ」のボタン76aを選択(クリック)して、その選択データを、携帯無線端末の通信機能(例えば、日本でNTTドコモが携帯電話の付加機能として実用化している「iモード」機能などを使用して)で注文ホームページのアドレスに無線送信でアクセスして、そのホームページに接続することができる。そして、ユーザーは、この注文ホームページに接続してから、この注文用ホームページの画面(注文書式などが掲載されている)を手元の携帯無線端末の表示部に表示させながら、必要な注文データを手元で入力して、この入力した注文データを、携帯無線端末からホームページに掲載されている注文先(電子メールアドレスなど)に向けて、手元から無線で(公衆通信網を介して)送信することができる。前記は「ユーザーが手元の携帯無線端末を使用して、注文データを入力し無線送信する例」について述べたが、この注文以外に、企業や商品に関するイメージのアンケート回答の入力と無線送信、商品やサービスの資料請求のためのデータ入力と無線送信なども、同様の要領で、ユーザーが携帯無線端末を利用して手元で行うことができる。
今、図7(b)の画面が表示された状態で、ユーザーが、ユーザー指示部53を使用して、図7(b)のテレビCM画像連動データ画面76の中の「注文用ホームページへ」というボタン76aを選択してクリック(実行を指示)した、とする。すると、図6の前記アクセスデータ取得部72は、前記メモリ71において前記「注文用ホームページへ」というボタン76aと関連付けて記録されているホームページアドレスデータを、前記メモリ71から送信してもらう。そして、アクセスデータ取得部72は、このメモリ71から取得したホームページアドレスデータを、アクセス部57に送る。アクセス部57は、この送られたホームページアクセスデータにより、モデム58及びインターネット59を介して、インターネット59に接続されたテレビCM提供側60のホームページ管理用サーバー61にアクセスし、前記の「商品注文用ホームページ」にアクセスし、そのホームページ画面の情報を前記表示制御部54に送る。前記表示制御部54は、この送られたホームページ画面情報を、前記テレビCM画像連動データ画面76及び本体画像画面73と部分的に重ねた状態で表示させる(図7(c)参照)。
なお、前記の図7(b)のテレビCM画像連動データの画面76に、「(テレビCMの対象の)商品もしくはサービスについての顧客からの苦情対応用のホームページへ」、「その他の顧客サービス用のホームページへ」などのボタンをも表示させて、ユーザーがそれらのホームページにアクセスできるようにすることも可能である。
ユーザーは、このようにして表示部55に表示された商品注文用ホームページ画面77の中の「注文書」77aの書式の中に、自分の氏名、住所、クレジット番号などの代金決済データ、注文する商品の個数などの必要事項を入力し、その後、ユーザーが、前記ホームページ画面77の中の「注文ボタン」の画像77bをマウスでクリックすれば、前記アクセス部57により、この注文書のデータが前記商品注文用ホームページ管理用サーバー61に送信され、商品の注文及びその代金決済を終えることができる。以上はユーザーの指示で「商品注文用ホームページ」へアクセスしたときの動作を述べたが、「商品の資料請求用ホームページ」や「商品のアンケート回答用ホームページ」へアクセスする場合についても、基本的に同様である。また、ユーザーが、図7(b)の画面76の中の「お客様からの問い合わせ受付用電話へ」のボタンを選択したときは、アクセス部57は、前記アクセスデータ取得部72がメモリ71から取得した電話番号データに基づいて、モデム58及びインターネット59を介して、テレビCM提供側60の中の顧客からの問い合わせ受付用の電話器62に電話を掛け、ユーザーの電話器70と前記テレビCM提供側の電話器62とを繋げて、ユーザーは、前記のテレビ番組を見ながら、前記テレビCM提供側60と電話をすることができる。
なお、本実施例では、さらに、このホームページにアクセスして得られたホームページ画面77(ここでは、商品の注文用の「注文書」66aの書式と「注文ボタン」77bを表示したホームページ画面77を示している)を、ユーザーの指示により、テレビ受信機50側から、例えばブルートゥース(電波を利用)や赤外線通信などの近距離用無線通信手段により、ユーザーが携帯してい携帯電話などの携帯無線端末(図示せず)に無線送信(転送)してもよい。すると、ユーザーの手元にある携帯無線端末の表示部に、図7(c)のホームページ画面77がそのまま表示される。ユーザーは、例えば、この携帯無線端末の表示画面を見ながら、手元で、この携帯無線端末の表示部に表示された図7(c)のホームページ画面77の中にある注文書の書式77aの入力枠の中に必要な注文データの入力を行い、その後、携帯無線端末の無線通信機能を使用して、前記のテレビCM画像を提供している企業の電子メールアドレス又は前記ホームページアドレス(又はホームページ画面に掲載されている電子メールアドレス)に向けて、この注文データを無線で(公衆通信網を介して)送信することができる。また、ここでは、「ユーザーが手元の携帯無線端末を使用して手元で注文データを入力して無線送信する例」を説明したが、それ以外に、企業や商品に関するイメージのアンケート回答の入力と無線送信、商品やサービスの資料請求のためのデータ入力と無線送信なども、同様にして、ユーザーが携帯無線端末を利用して手元で行うことができる。
次に、本発明の実施例5によるテレビCM画像を利用した取引装置を、図8及び図6を参照して説明する。本実施例5の取引装置は、図6について説明したものと基本的構成は同様である。ただ、本実施例5においては、図6の前記ユーザー指示部(リモコン)53に、図8(a)に示すような、「テレビCM提供側のホームページへアクセスすることを指示するためのボタン」81と、「テレビCM提供側のお客様からのお問い合わせ受付用の電話へアクセスすることを指示するためのボタン」82とが、予め備えられている点が、実施例4の取引装置と異なっている。しかし、それ以外の点は、図6の取引装置と同様であるので、この実施例5の動作説明においては、図6をも参照しながら、以下に説明する。
本実施例5においては、まず、図8(b)に示すように、表示部55に、本体画像画面73が表示され、さらに、その中の一部に、テレビCM画像画面74が重ね表示されている。このとき、表示部55には表示されていないが、前記テレビCM画像と連動するテレビCM画像連動データが、データ放送により放送され、前記データ放送用チューナー部52bでチューニングされてメモリ71に送られ、このメモリ71に一時的に記録されている。このデータ放送で放送されメモリ71に記録されているテレビCM画像連動データは、ユーザーの指示により、表示部55には表示されないまま(メモリ71に記録されたまま)となっている。
次に、ユーザーが、前記の表示されたテレビCM画像画面74のテレビCM提供側のホームページを見たいと欲したときは、ユーザーは、ユーザー指示部(リモコン)53の前記「ホームページアクセス指示用のボタン」81を押す。すると、ユーザー指示部53から、「テレビCM提供側のホームページにアクセスせよ」との指令信号が、ユーザー指示部53からアクセスデータ取得部72及びアクセス部57に無線送信される。すると、アクセスデータ取得部72は、前記メモリ71にアクセスして、このメモリ71に記録されているテレビCM画像連動データの中のテレビCM提供側のホームページアドレスデータを取得し、このアドレスデータをアクセス部57に送る。アクセス部57は、この送られたホームページアドレスデータに基づいて、モデム58を介して、インターネットに接続されたテレビCM提供側60のホームページ管理サーバー61にアクセスし、そのホームページ画面情報を取得する。そして、アクセス部57は、この取得したホームページの画面情報を前記表示制御部54に送信する。表示制御部54は、この送信されてきたホームページ画面情報を、表示部55に表示されている本体画像画面73及びテレビCM画像画面74の上に、部分的に重ね表示する(図8(c)参照)。
また、本実施例5において、ユーザーが、表示部55に表示されているテレビCM画像のテレビCM提供側のお客様お問い合わせ用電話に電話したいと欲したときは、ユーザーは、ユーザー指示部(リモコン)53の前記「テレビCM提供側のお客様お問い合わせ受付用電話へのアクセス指示用のボタン」82を押す。すると、ユーザー指示部53から、「テレビCM提供側のお客様お問い合わせ受付用電話にアクセスせよ」との指令信号が、ユーザー指示部53からアクセスデータ取得部72及びアクセス部57に無線送信される。すると、アクセスデータ取得部72は、前記メモリ71にアクセスして、このメモリ71に記録された前記テレビCM画像連動データの中のテレビCM提供側のお客様お問い合わせ受付用電話器の電話番号データを取得し、この電話番号データをアクセス部57に送る。アクセス部57は、この送られてきた電話番号データに基づいて、モデム58を介して、インターネットに接続されたテレビCM提供側60のインターネット電話器(インターネット電話器)62に電話を掛ける。すると、ユーザーの電話機70とテレビCM提供側の電話機62とが繋がる。よって、ユーザーは、テレビ番組を見ながら、テレビCM提供側と電話をすることができる。
なお、本実施例3において、「テレビCMの提供側60」は、「テレビCMの対象である商品、コンテンツ又はサービスを生産、販売又は提供する企業である、テレビCM提供元の企業」だけでなく、「前記テレビCM提供元からの依頼又は委任を受けて、テレビCM提供元が生産、販売又は提供する商品、コンテンツ又はサービスの受注の受け付け、前記商品、コンテンツ又はサービスに関する詳細情報の提供、前記商品もしくはサービスの顧客からの苦情への対応、及び、その他の顧客サービスを、テレビCM提供元のために行う、受注及び顧客サービス代行企業」でもよい。
(拡張)
なお、以上の本実施例3及び実施例4では、「前記アクセス部57が取得したテレビCM提供側が提供しているホームページ画面」(図5の66、図7の77、図8の78を参照)を、本体画像画面73の中の一部に表示させているが、本発明では、本体画像画面73の外周部に表示させるようにしてもよい(すなわち、本体画像画面73のサイズを縮小させて、表示部55の画面の中で、この縮小した本体画像画面73が表示されていない部分である外周部に、前記ホームページ画面66,77,78を表示させてもよい)。また、本発明では、前記ホームページ画面を、表示部55ではなく、例えばユーザーが手元に持っているリモコン(ユーザー指示部)53の表示画面や、ユーザーが手元に持っている携帯電話機などの端末の表示画面に表示させるようにしてもよい。
また、以上の実施例4では、「データ放送で放送されたテレビCM画像連動データ」の画面76(図7参照)を、表示部55の本体画像73の中の一部に表示させているが、本発明では、本体画像画面73の外周部に表示させるようにしてもよい(すなわち、本体画像画面73のサイズを縮小させて、表示部55の画面の中で、この縮小した本体画像画面73が表示されていない部分である外周部に、前記テレビCM画像連動データの画面76を表示させてもよい)。また、本発明では、前記テレビCM画像連動データの画面76を、表示部55ではなく、例えばユーザーが手元に持っているリモコン(ユーザー指示部)53の表示画面や、ユーザーが手元に持っている携帯電話機などの端末の表示画面に表示させるようにしてもよい。
なお、図9は、本発明の各実施例(前述した実施例1〜5など)において、テレビ画面に同時並行的に表示される本体画像とテレビCM画像の一例を示すものである。図9の例では、略四角形状の本体画像80の4つの隅の1つ、2つ、又は全部に、本体画像80の中央部分に対向する底辺を有する略三角形状のテレビCM画像81a,81b,81c,81dが、それぞれ配置され表示されている。すなわち、図9(a)では、本体画像80の図示左下の隅の場所に、略三角形状のテレビCM画像81aが、本体画像80と同時並行的に表示されている。また、図9(b)では、本体画像80の図示左下の隅と図示右上の隅の場所に、略三角形状のテレビCM画像81a,81bが、それぞれ、本体画像80と同時並行的に表示されている。また、図9(c)では、本体画像80の4つの隅の全ての場所に、略三角形状のテレビCM画像81a,81b,81c,81dが、それぞれ、本体画像80と同時並行的に表示されている。
このように、図9の例では、各テレビCM画像81a〜81dは、略四角形状の本体画像80の4つの隅の一部又は全部に表示されている。そのため、視覚的に見て(テレビCM画像と本体画像との相互の位置関係から見て)、視聴者の視野の中心(コンテンツを鑑賞している視聴者が特に注目している部分)である本体画像80の中央部とその周辺部分には、各テレビCM画像81a〜81dはほとんど視覚的な影響を与えることがない。よって、位置的に見て、各テレビCM画像81a〜81dの存在が本体画像80の視聴又は鑑賞にとって大きな邪魔又は支障になることがない。
さらに、この図9の例では、各テレビCM画像81a〜81dは、本体画像80の中央部の方向に底辺がある(前記中央部に対向する底辺を有する)略三角形状に形成されている。そのため、視覚的に見て(テレビCM画像と本体画像との形状の関係から見て)、視聴者の視野の中心(コンテンツを鑑賞している視聴者が特に注目している部分)である本体画像80の中央部とその周辺部分には、各テレビCM画像81a〜81dはほとんど視覚的な影響を与えることがない。よって、この図9の例では、各テレビCM画像81a〜81dの存在が、視聴者が番組のコンテンツである本体画像80の視聴又は鑑賞をする際の邪魔又は支障になることがほぼ有効に防止されるようになる。