JP2014167908A - 高効率放熱構造を備えた電球型led照明機器 - Google Patents
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Abstract
電球型のLED照明機器においては、特に60W級以上を電球の寸法を変えないで、800ルーメン以上の輝度を達成する必要があり、そのためには、LED基板の高効率の放熱を可能にする画期的なLED基板の開発が求められている。
【解決手段】
この発明の高効率放熱構造を備えた電球型LED照明機器は、LED基板の材料としてサファイアの単結晶もしくは多結晶を使用し、その底面または両面に銅またはアルミニウムの放熱用金属基板を接合した構造の積層基板と、該積層基板の放熱用金属基板に放熱器を接続したことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
このように、LED照明機器が電球型や蛍光管型から離れられないのは、経過的かもしれないが根強いものがある。
2)発光色の好みが普及の障害となっていたが、種々の改良によって解決に向かっている。
3)LED素子単体の発光量が充分でなかったところ、近年は120〜150ルーメンが、選択的に達成されているが、上述のように技術的には、LED基板の放熱がより重要な課題となっている。
より詳しくは、白熱電球が光と同時に赤外線として熱を放射するのに対し、LED照明では赤外線は放射されない。その分、LED素子自体が発熱してしまう。
そこで、LED素子にはそれぞれに「絶対最大定格温度」があってこの温度以下を保つことが必須となっている。この定格温度を一瞬でも超えると製品に劣化や破損が起こる可能性があるためである。この絶対最大定格温度とはジャンクション温度を指す。
そのため例えば、特開2007−142173号公報(特許文献1参照)には、高い熱伝導性と透光性を有する窒化アルミニウム、サファイア、酸化ガリウム、又は、SiCからなる基板と、基板に実装された発光素子と、発光素子を覆い発光素子からの出射光を反射して前記基板を透過させる反射部材とを有する構成が提案されている。
このような課題の解決のためには、基板上の指定位置に配置したLED素子の真下で局所的かつ急峻な発熱を即時に吸収して放熱することが必要となる。
本発明はこのような放熱対策として、LED素子の底部に接触する放熱板と直結した放熱端子を設けたものであり、結果としてLED素子は点灯時にかかる急瞬な加熱負荷を瞬時に吸収して放熱することが可能となり、その有効性が確認されたのである。
さらに貼り合せた積層基板と放熱器(ヒートシンク)は極低温半田等により接続することが望ましい。
すなわち、一見途方もない高価と思われる材料である「サファイア」を提案したのは、従来の60W型の白熱電球の寸法・形状のまま800ルーメン以上の輝度を達成するために、極めて強力なヒートシンク機構が必須だったからである。
さらに「サファイア」をLED発光素子の基板材料に使用した理由は、サファイアが熱伝導性に優れ、急激な熱変化に対応でき、機械的強度および対化学反応にも耐える強靭な材料だからである。
この発明の高効率放熱構造を備えた電球型LED照明機器の概略を示す図1において、サファイアの単結晶もしくは多結晶を使用したサファイア基板11を用意し、その底面または両面にアルミニウム板12を接合する。この接合に際しては、常温あるいは加熱を伴うような表面活性化接合タイプの接合や原子拡散接合タイプの接合等の加圧接合、異種の素材を接着できる特殊な接着剤を用いた接合方法や、その他の接合手段を適宜採用することができる。
なお、図1においてはアルミニウム板12を例示したが、銅やその他の熱伝導性の良好な金属板を使用することができるのはいうまでもない。
もちろん、消費者の発光色の好みに合わせるよう、LED素子13として白色LEDのみならず、所望の色合いに発光させることができるLED素子13の組合せを用いてもよい。
なお、前記LED素子13は熱に弱いためターミナル端子に半田が使用できない。したがって、アルミニウム製ヒートシンク用支柱25と積層基板10の裏面のアルミニウム板12とは、極低温半田にて接合することが望ましい。
他方、前記積層基板10のLED素子13が設置されている中央部には0.6mm程度の径もしくは幅に貫通部(貫通溝あるいは貫通孔)16が設けてある。そしてこの貫通部16内に充填ないし配置したアルミニウム接続部材(板状あるいは棒状)からなる放熱部材17を直接LED素子13のほぼ中央部に接続している。
この例では、サファイア基板11に接合するアルミニウム板12の一部を切開し、切開した部位を直角に折り曲げてなる凸部16bが上記の貫通溝16aにはめ合わされて接合した構造を示している。もちろん、積層基板10の表面を均一にする必要がある。
図3において、13は貫通溝16aに沿ってその上に搭載したLED素子、14は適宜位置に配置したAg電極パッドである。
この例では、図3の例と同様にサファイア基板11に接合するアルミニウム板12の一部を切開している。そして、切開した部位を直角に折り曲げてなる凸部16bが上記の貫通溝16aにはめ合わされて接合される構造を示している。もちろん、積層基板10の表面を均一にする必要がある。
図4において、18は外側の貫通溝16aの外側および内側の貫通溝16aの内側に沿って切開したアルミニウム板12の開口部で、この開口部18は放熱性を高めるとともには発光した光を裏面に通す役目も果たすことができる。
なお、前記アルミニウム板12の開口部18の切開手段としては、積層前のプレス加工やエッチング加工等があげられる。
この例では、サファイア基板11の一部を円形に所定間隔で切開し、切開した貫通孔にアルミニウム素材を充填した柱状連結部16dを上記の貫通孔16cにはめ合わされて接合した構造を示している。もちろん、積層基板10の表面を均一にする必要がある。
図5(b)は前記貫通孔16cの例として円形の貫通孔を、図5(c)は前記貫通孔16cの別の例として方形の貫通孔をそれぞれ示すものである。
11 サファイア基板
12 アルミニウム板
13 LED素子
13a 端子
14 Ag電極パッド
15 ワイヤ
16 貫通部
16a 貫通溝
16b 凸部
16c 貫通孔
16d 柱状連結部
17 放熱部材
18 開口部
21 口金
22 ヒートシンク構造物
23 電源ユニット
24 支持脚
25 ヒートシンク用支柱
26 電球型バルブ
Claims (3)
- LED基板の材料としてサファイアの単結晶もしくは多結晶を使用し、その底面または両面に銅またはアルミニウムの放熱用金属基板を接合した構造の積層基板を備え、LED素子の底面に放熱用金属基板と直結した放熱端子を取り付けたことを特徴とする高効率放熱構造を備えた電球型LED照明機器。
- 前記サファイアの単結晶もしくは多結晶からなるLED基板は、前記LED素子の配置部分の中央部に溝を形成し、これと接合する放熱用金属基板の該当部位に設けた凸部を前記溝に係合させて、LED素子の底面と該放熱用金属基板の凸部からなる放熱端子とを直接接合したことを特徴とする請求項1記載の高効率放熱構造を備えた電球型LED照明機器。
- 前記サファイアの単結晶もしくは多結晶からなるLED基板は、該基板を貫通する両端において同一径の筒状孔ないしテーパ形の筒状孔を形成され、前記筒状孔内に銅またはアルミニウムの放熱用金属を埋め込むことにより、LED素子底面を該放熱用金属からなる放熱端子と直接接合したことを特徴とする請求項1記載の高効率放熱構造を備えた電球型LED照明機器。
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