JP2014165989A - エネルギ変換装置 - Google Patents

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健雄 白井
Takashi Nakagawa
貴司 中川
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Abstract

【課題】エネルギ変換効率の向上を図ることが可能なエネルギ変換装置を提供する。
【解決手段】エネルギ変換装置1は、磁石2を備えた磁石ブロック3と、コイル4aを備えたコイルブロック4と、を有し、磁石ブロック3とコイルブロック4とが対向配置され、磁石ブロック3とコイルブロック4とが対向方向に直交する規定方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換する機能を有する。エネルギ変換装置1は、磁石ブロック3を備えた可動部12と、支持部14と、可動部12と支持部14との間に介在する第1ばね15と、可動部12と支持部14との間に介在する第2ばね16と、を備える。第1ばね15は、圧縮コイルばねからなる。第2ばね16は、規定方向におけるばね定数が第1ばね15のばね定数よりも小さく、且つ、規定方向におけるばね定数が規定方向に直交する方向のばね定数よりも小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、エネルギ変換装置に関するものである。
エネルギ変換装置としては、例えば、電磁誘導作用により運動エネルギを電気エネルギに変換する機能を有するエネルギ変換装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、エネルギ変換装置の一例として、図19〜21に示す構成を有する発電装置100が記載されている。
この発電装置100は、収納部110aが設けられた支持体110と、収納部110aに配置された永久磁石120及びコイルバネ130と、を備えている。
支持体110は、3枚のプリント基板111〜113により構成されている。この支持体110は、2枚のプリント基板111、113間に配置されたプリント板112の矩形状の開口部112aにより、収納部110aが形成されている。
発電装置100は、プリント基板113の下面に、平面コイル114a及び114bが形成されている。平面コイル114a及び114bの各々は、渦巻状に形成されている。平面コイル114a及び114bは、巻き方向が互いに逆になるように形成されている。
プリント基板113には、平面コイル114a及び114bの中央部と対応する領域に、開口部113aが形成されている。この開口部113aには、磁心(コア)115が埋め込まれている。磁心115は、プリント基板113の下面から突出するように形成されており、平面コイル114a及び114bの中央部に配置されている。
永久磁石120は、磁化方向が矢印Z1方向である部分(磁区)120aと、磁化方向が矢印Z2方向である部分120bとを含んでおり、多極磁石として構成されている。このため、プリント基板113近傍では、図19中に破線で示した磁力線で表される磁界が形成されている。
コイルバネ130は、図19、20に示すように、開口部112aの側面112bと永久磁石120の端部120cとの間に配置されるとともに、開口部112aの側面112cと永久磁石120の端部120dとの間に配置されている。
発電装置100は、プリント基板113の上面に、平面コイル114a及び114bにおいて発生する誘導起電力を制御するとともに、出力するための回路部116が設けられている。
発電装置100は、この発電装置100に力が加えられることにより、永久磁石120が支持体110に対して矢印X1方向に移動したとき、平面コイル114a及び114bに誘導電流が発生する。平面コイル114aでは、電磁誘導により図21に示すように矢印A方向の誘導電流が発生する。一方、平面コイル114bでは、電磁誘導により図21に示すように矢印B方向の誘導電流が発生する。このため、回路部116には、図21に示すようにC方向の誘導電流が供給される。
また、発電装置100は、永久磁石120が支持体110に対して矢印X2方向に移動したとき、平面コイル114a及び114bに誘導電流が発生する。平面コイル114aでは、電磁誘導により矢印B方向の誘導電流が発生する。一方、平面コイル114bでは、電磁誘導により矢印A方向の誘導電流が発生する。このため、回路部116には、C方向とは反対方向の誘導電流が供給される。
特開2009−11149号公報
発電装置100は、永久磁石120と平面コイル114a及び114bとが、支持体110の厚み方向において間隔を隔てて対向配置されている。また、発電装置100は、一対のコイルバネ130により、支持体110に対して永久磁石120が矢印X1方向(矢印X2方向)において所定の基準位置に配置されるように付勢されている。しかしながら、このような発電装置100では、コイルバネ130の中間部が矢印Z1方向へ変位可能であると推考される。このため、発電装置100では、永久磁石120の厚み方向の振動に起因して上述の間隔が変動し、発電特性が不安定となったり、発電効率が低下する懸念がある。つまり、発電装置100のようなエネルギ変換装置では、エネルギ変換特性が不安定となったり、エネルギ変換効率が低下する懸念がある。また、発電装置100は、上述の間隔を狭くすると、永久磁石120が平面コイル114a及び114bに接触してしまう懸念がある。
また、上述の発電装置100は、プリント基板112の開口部112aの側面112bと永久磁石120とが接することで、矢印Y1方向(矢印Y2方向)に対する永久磁石120の移動が規制されているものと推考される。しかしながら、このような場合には、永久磁石120が矢印X1方向(矢印X2方向)に振動する際に摺動抵抗が生じて、発電効率が低下してしまうものと考えられる。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能なエネルギ変換装置を提供することにある。
本発明のエネルギ変換装置は、磁石を備えた磁石ブロックと、コイルを備えたコイルブロックと、を有し、前記磁石ブロックと前記コイルブロックとが対向配置され、前記磁石ブロックと前記コイルブロックとが対向方向に直交する規定方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換装置であって、前記磁石ブロックと前記コイルブロックとの一方を備えた可動部と、支持部と、前記可動部と前記支持部との間に介在する第1ばねと、前記第1ばねから離れて配置され前記可動部と前記支持部との間に介在する第2ばねと、を備え、前記第1ばねは、圧縮コイルばねからなり、前記第2ばねは、前記規定方向におけるばね定数が前記第1ばねのばね定数よりも小さく、且つ、前記規定方向におけるばね定数が前記規定方向に直交する方向のばね定数よりも小さいことを特徴とする。
このエネルギ変換装置において、前記第2ばねは、前記対向方向に直交する面内において蛇行した形状、もしくは、前記規定方向と前記対向方向とに直交する方向に長いループ部を備えた形状であることが好ましい。
このエネルギ変換装置において、前記第2ばねは、シリコン、ステンレス鋼、鋼、銅、銅合金、チタン合金、アルミニウム合金、炭素及びガラスの群から選択される1種の材料により形成されていることが好ましい。
本発明のエネルギ変換装置においては、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
図1(a)は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の概略断面図である。図1(b)は、実施形態1のエネルギ変換装置の要部概略平面図である。 図2は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の概略斜視図である。 図3は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の概略分解斜視図である。 図4(a)は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の要部概略斜視図である。図4(b)は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の他の要部概略斜視図である。 図5は、実施形態1のエネルギ変換装置における発電装置の第2ばねの拡大図である。 図6は、実施形態1のエネルギ変換装置における入力機構の構成例の説明図である。 図7は、実施形態1のエネルギ変換装置における入力機構の他の構成例の説明図である。 図8(a)〜図8(d)は、実施形態1のエネルギ変換装置の動作説明図である。 図9(a)は、実施形態1のエネルギ変換装置の第1変形例の要部概略平面図である。図9(b)は、実施形態1のエネルギ変換装置の第1変形例の動作説明図である。 図10は、実施形態1のエネルギ変換装置の第2変形例の要部概略平面図である。 図11は、実施形態1のエネルギ変換装置の第3変形例の要部概略平面図である。 図12は、実施形態1のエネルギ変換装置の第4変形例の要部概略平面図である。 図13は、実施形態1のエネルギ変換装置の第5変形例の要部概略平面図である。 図14(a)は、実施形態2のエネルギ変換装置における発電装置の概略断面図である。図14(b)は、実施形態2のエネルギ変換装置における発電装置の要部概略平面図である。 図15(a)〜図15(g)それぞれは、実施形態2のエネルギ変換装置における第2ばねの形状の他の例を示す概略平面図である。 図16(a)〜図16(e)それぞれは、実施形態2のエネルギ変換装置における第2ばねの形状の別の例を示す概略平面図である。 図17は、実施形態2のエネルギ変換装置の第1変形例の要部概略平面図である。 図18は、実施形態2のエネルギ変換装置の第1変形例の動作説明図である。 図19は、従来例の発電装置の構造を示した断面図である。 図20は、図19に示した発電装置の構造を説明するための平面図である。 図21は、図19に示した発電装置の構造を説明するための図である。
(実施形態1)
以下では、本実施形態のエネルギ変換装置1について図1〜8に基づいて説明する。
エネルギ変換装置1は、電磁誘導型の発電装置EHを備えている。
発電装置EHは、磁石2を備えた磁石ブロック3と、コイル4aを備えたコイルブロック4とを有し、磁石ブロック3とコイルブロック4とが対向配置されている。この発電装置EHは、磁石ブロック3とコイルブロック4とが両者の対向方向に直交する規定方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換する機能を有する。なお、本実施形態のエネルギ変換装置1では、図1(a)の上下方向が対向方向であり、図1(a)の左右方向が規定方向である。
発電装置EHは、可動部12と、支持部14と、可動部12と支持部14との間に介在する第1ばね部15と、を備えている。発電装置EHは、上記規定方向における可動部12の両側の各々に、第1ばね15が設けられている。これにより、発電装置EHは、可動部12が上記規定方向に振動可能となっている。また、発電装置EHは、第1ばね15から離れて配置され可動部12と支持部14との間に介在する第2ばね16を備えている。また、可動部12は、上述の磁石ブロック3を備えている。発電装置EHは、可動部12の運動エネルギを電気エネルギに変換する電磁誘導型の振動発電装置である。
第1ばね15は、圧縮コイルばねにより構成してある。したがって、第1ばね15は、歪エネルギとして蓄積可能なエネルギ量を多くすることが可能となる。
第2ばね16は、上記規定方向におけるばね定数が第1ばね15のばね定数よりも小さく、且つ、上記規定方向におけるばね定数が上記規定方向に直交する方向のばね定数よりも小さい。したがって、第2ばね16は、上記規定方向における剛性が上記規定方向に直交する方向の剛性に比べて小さい。これにより、エネルギ変換装置1は、可動部12の振動方向を上記規定方向に単方向化することが可能となる。
発電装置EHは、上述の可動部12と支持部14と各第1ばね15と各第2ばね16とを有する振動ブロック11を備えている。振動ブロック11は、可動部12の重心を原点とする直交座標を仮定し、上記規定方向に沿ってx軸の正方向を決め、振動ブロック11の平面視において上記規定方向に直交する方向に沿ってy軸の正方向を決め、可動部12の厚み方向に沿って上記規定方向に直交するz軸の正方向を決めれば、可動部12の振動方向をx軸の正負方向に単方向化することが可能となり、y軸の正負方向やz軸の正負方向への振動成分を抑制することが可能となる。
したがって、エネルギ変換装置1は、図1(b)でみれば、可動部12の振動方向が上記規定方向である左右方向に単方向化され、図1(b)の上下方向や可動部12の厚み方向(図1(b)の紙面に直交する方向)等への振動が抑制される。よって、エネルギ変換装置1は、不要な振動成分の発生を抑制することが可能となり、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
また、発電装置EHは、振動ブロック11の厚み方向の一面側に配置される第1キャップ21と、振動ブロック11の厚み方向の他面側に配置される第2キャップ31とを備えている。発電装置EHは、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々に、上述のコイルブロック4が保持されている。また、発電装置EHは、第1キャップ21と振動ブロック11との間に配置された第1スペーサ41と、第2キャップ31と振動ブロック11との間に配置された第2スペーサ42とを備えている。第1スペーサ41及び第2スペーサ42は、平面視形状をC字状としてある。
エネルギ変換装置1は、可動部12を上記規定方向に沿って変位させるための入力機構5aを備えた構成とすることができる。また、エネルギ変換装置1は、可動部12に接続された第1磁性材料部7と、入力機構5aに接続された第2磁性材料部6とを備え、第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力により可動部12を変位可能とするように構成することができる。第1磁性材料部7は、第1磁石もしくは第1磁性体のいずれかにより構成することができる。また、第2磁性材料部6は、第2磁性体もしくは第2磁石のいずれかにより構成することができる。
エネルギ変換装置1の各構成要素については、以下に詳細に説明する。
振動ブロック11は、支持部14の平面視形状をC字状としてある。また、振動ブロック11は、支持部14の内側に可動部本体13が配置されている。この可動部本体13は、支持部14の内側面から離れて配置されている。また、振動ブロック11は、上記規定方向において可動部本体13の両側に、第1ばね15が配置されている。また、振動ブロック11は、上記規定方向及び上記対向方向に直交する方向の両側に、第2ばね16が配置されている。また、振動ブロック11は、可動部本体13の平面視形状を枠状としてあり、可動部本体13の内側に磁石ブロック3が配置されている。磁石ブロック3は、可動部本体13に固定されている。
可動部本体13の内周形状は、矩形状である。磁石ブロック3の外周形状は、可動部本体13の内周形状よりも若干小さな矩形状としてある。磁石ブロック3を可動部本体13に固定する方法としては、例えば、接着剤により固定する方法を採用することができる。この場合には、磁石ブロック3の外周面と可動部本体13の内側面との間に接着剤からなる接合部が介在することになる。磁石ブロック3を可動部本体13に固定する方法は、これに限らず、例えば、磁石ブロック3と可動部本体13との間の隙間に別部材を圧入することで固定する方法等を採用することができる。また、磁石ブロック3を可動部本体13に固定する方法は、可動部本体13の外側面側から螺子により固定する方法を採用することもできる。
可動部本体13の外周形状は、矩形状としてあるが、これに限らず、例えば、他の多角形状等としてもよい。また、可動部12は、可動部本体13の外側面から上記規定方向に沿って突出する突出部18を備えている。突出部18の先端面には、上述の第1磁性材料部7が接続されている。突出部18と第1磁性材料部7とは、接着剤により接続されている。突出部18の平面視形状は、上記規定方向を長手方向とする長方形状としてある。突出部18の短手方向の寸法は、支持部14の両端面14e、14e間の寸法よりもやや小さな寸法に設定してある。第1磁性材料部7の平面視形状は、矩形状としてある。
第1磁性材料部7は、第1磁性体により構成してあるが、これに限らず、第1磁石により構成してもよい。第1磁性材料部7を第1磁性体により構成する場合の材料としては、例えば、鉄−コバルト合金、電磁軟鉄、電磁ステンレス、パーマロイ等を採用することができる。また、第1磁性材料部7を第1磁石により構成する場合の材料としては、例えば、ネオジム(NdFeB)、サマリウムコバルト(SmCo)、アルニコ(Al−Ni−Co)、フェライト等を採用することができる。
磁石ブロック3は、複数個(例えば、4個)の磁石2を備えており、これら複数個の磁石2が上記規定方向に並んで配置されている。つまり、磁石ブロック3は、複数個の磁石2がアレイ状に配置されている。磁石2は、永久磁石により構成することが好ましい。永久磁石の材料としては、例えば、ネオジム、サマリウムコバルト、アルニコ、フェライト等を採用することができる。
磁石2は、短冊状に形成されている。また、磁石2は、厚み方向の一面側がN極、他面側がS極となるように着磁されている。磁石2を構成する永久磁石は、例えば、磁石材料を切削、研磨等で整形加工した後、パルス着磁法等によって着磁することにより、形成することができる。
磁石ブロック3は、複数個の磁石2の各々の幅方向が上記規定方向に一致するように、各磁石2が配置されている。また、磁石ブロック3は、この磁石ブロック3の厚み方向の両面側それぞれで、上記規定方向においてN極とS極とが交互に並ぶように、複数個の磁石2が配置されている。要するに、磁石ブロック3は、上記規定方向において隣り合う磁石2同士の磁化の向きを逆向きとしてある。なお、磁石ブロック3は、複数個の磁石2が1次元のアレイ状に配置されているが、これに限らず、例えば、2次元のアレイ状に配置された構成としてもよい。
振動ブロック11は、可動部本体13と突出部18と支持部14と各第2ばね16とを、例えば、基板10から形成することができる。この基板10としては、磁力線に対して低減衰で且つ電気絶縁性を有する絶縁性基板が好ましく、例えば、高抵抗率のシリコン基板を用いることができる。高抵抗率のシリコン基板は、例えば、抵抗率が100Ωcm以上であることが好ましく、1000Ωcm以上であることがより好ましい。
基板10としてシリコン基板を用いた場合、振動ブロック11は、可動部本体13、突出部18、支持部14及び各第2ばね16の材料がシリコンとなる。このような振動ブロック11は、例えば、MEMS(micro electro mechanical systems)の製造技術を利用して製造することができる。この場合、振動ブロック11では、可動部本体13、突出部18、支持部14及び各第2ばね16を一体に形成することができる。要するに、振動ブロック11は、可動部本体13と突出部18と支持部14と各第2ばね16とが、1枚のシリコン基板から一体に形成された構成とすることができる。これにより、振動ブロック11を形成する際に、可動部本体13、突出部18、支持部14及び各第2ばね16のアセンブリ工程が不要となり、製造が容易になる。
また、各第2ばね16と可動部本体13及び支持部14とが接着用の樹脂からなる接続部で接続されている場合には、振動時に振動エネルギが接続部において熱エネルギとなって損なわれる。これに対して、可動部本体13と突出部18と支持部14と各第2ばね16とが、1枚のシリコン基板から一体に形成された構成では、各第2ばね16と可動部本体13、突出部18及び支持部14とが低減衰材料であるシリコンにより一体に形成されているので、振動時のエネルギ損失を低減することが可能となり、エネルギ変換効率を向上することが可能となる。なお、基板10の材料に関して、磁力線に対して影響を及ぼさないという点では、比透磁率が低いほうが好ましい。
基板10は、高抵抗率のシリコン基板に限らず、例えば、高抵抗率のSOI(Siliconon Insulator)基板等を用いることができる。また、振動ブロック11は、基板10の材料や抵抗率に応じて、適宜の絶縁膜を設けてもよい。
第1ばね15は、圧縮コイルばねである。これにより、エネルギ変換装置1は、第1ばね15の1個当たりの蓄積エネルギを大きくすることが可能となり、エネルギ変換装置1の小型化を図ることが可能となる。第1ばね15の1個当たりの蓄積エネルギは、ばね定数と、圧縮時のたわみと、の積に比例する。圧縮コイルばねからなる第1ばね15のばね定数は、例えば、線径、外径、内径、自由長、材料等により、調整することができる。
振動ブロック11は、上記規定方向における可動部12の両側それぞれに、複数の第1ばね15が並んで設けられていることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、上記規定方向における可動部12の両側の各々に、第1ばね15が1個ずつ設けられている場合に比べて、可動部12の振動方向の更なる単方向化が可能となり、エネルギ変換効率の更なる向上を図ることが可能となる。更に、エネルギ変換装置1は、個々の第1ばね15にかかる応力を低減することが可能となり、耐久性の向上を図ることが可能となる。上記規定方向における可動部12の両側それぞれの第1ばね15の数は、特に限定するものではない。エネルギ変換装置1は、可動部12の両側で第1ばね15の数を同じ数としてあるが、これに限らず、可動部12の両側で第1ばね15の数が異なっていてもよい。
第1ばね15の材料としては、ステンレス(例えば、SUS304等)を採用することができるが、これに限らず、例えば、鋼、銅、銅合金(真鍮、ベリリウム銅)、チタン合金、アルミニウム合金、炭素、ガラス等を採用することができる。
エネルギ変換装置1は、上記規定方向と上記対向方向とに直交する方向における可動部12の両側の各々に、第2ばね16が1個ずつ設けられている。上記規定方向と上記対向方向とに直交する方向における可動部12の両側の各々に設ける第2ばね16の数は、特に限定するものではなく、例えば、2つずつでもよい。
第2ばね16は、上記規定方向におけるばね定数が第1ばね15のばね定数よりも小さく、且つ、上記規定方向におけるばね定数が上記規定方向に直交する方向のばね定数よりも小さくなるように構成されている。これにより、エネルギ変換装置1は、可動部12の振動方向の更なる単方向化が可能となり、エネルギ変換効率の更なる向上を図ることが可能となる。
第2ばね16のばね定数は、第2ばね16の形状や材料等を適宜設定することにより、調整することができる。
第2ばね16の形状は、例えば、つづら折れ状の形状とすることができる。第2ばね16は、一端部が可動部12に連結され、他端部が支持部14に連結されている。第2ばね16は、つづら折れ状の形状とする場合、図5に示すように、隣り合う部位同士の間隔をW3、x軸方向における第2ばね16全体の長さをX11、y軸方向における第2ばね16全体の長さをY11と規定し、W3、X11、Y11等を適宜設定すればよい。なお、ばね定数の測定に関しては、例えば、支持部14を冶具で固定した後、微小引張試験機、あるいはフォースゲージとμメータとを組み合わせたものを用い、可動部12に対してx軸方向、y軸方向及びz軸方向それぞれの力を加えたときの変位を測定することで、ばね定数を算出することができる。
第2ばね16は、つづら折れ状の形状とする場合、平面視形状における折り返し部分が、角のないU字状に形成された形状のほうが、角のあるU字状に形成された形状よりも好ましい。発電装置EHは、第2ばね16の折り返し部分に角のない形状を採用することにより、第2ばね16の折り返し部分での応力集中に起因した破損やクラックの発生等を抑制することが可能となる。
第2ばね16は、平面視において蛇行した形状であれば、つづら折れ状の形状に限らず、例えば、波形状(例えば、平面視で正弦波状)の形状でもよい。
第2ばね16を構成するばねの材料は、半導体であるシリコンや金属等を採用することができるが、金属よりもシリコンであることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、第2ばね16を構成するばねの材料が金属である場合に比べて、第2ばね16での振動減衰に起因した運動エネルギの損失を低減することが可能となるから、エネルギ変換効率の向上を図れる。
第2ばね16の材料としては、シリコンに限らず、例えば、ステンレス(例えば、SUS304等)、鋼、銅、銅合金(真鍮、ベリリウム銅)、チタン合金、アルミニウム合金、炭素、ガラス等を採用することができる。第2ばね16の材料は、第1ばね15と同じでもよいし、異なっていてもよい。
第1ばね15及び第2ばね16の材料は、対数減衰率の低い材料が好ましく、例えば、対数減衰率が0.04以下の材料が好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、第1ばね15及び第2ばね16それぞれにおいて振動エネルギのうち熱エネルギに変換される量を低減することが可能となり、エネルギ変換効率を向上させることが可能となる。
下記の表1には、各種材料の対数減衰率の値を例示してある。表1中の数値は、参考文献1(“材料の振動減衰能 データブック”、2007年、日本学術振興会「材料の微細組織と機能性」委員会編)に基づいた値である。ただし、SUS304の対数減衰率に関しては、組成が近いFe−22.5%Crの値を引用してある。また、ベリリウム銅の対数減衰率に関しては、銅及びベリリウムそれぞれの値を引用してある。炭素、ガラスの対数減衰率の値は、それぞれ、0.08、0.0006である。これらの数値は、参考文献1に基づいた数値である。
Figure 2014165989
上述の対数減衰率が0.04以下の材料とは、表1から分かるように、銅の対数減衰率以下の対数減衰率となる材料を意味している。なお、対数減衰率をδ、振動の1周期当たりの振動エネルギ損失率をΔW/Wとすれば、対数減衰率δは、下記の(1)式で表わすことができる。
Figure 2014165989
エネルギ変換装置1は、第2ばね16を構成するばねの材料がシリコンであれば、金属である場合に比べて、第2ばね16の耐久性を向上させることが可能となる。また、エネルギ変換装置1は、第2ばね16を構成するばねの材料が、シリコンであることにより、上述の基板10としてシリコン基板を採用し、MEMS等の製造技術を利用して各々が基板10の一部からなる各第2ばね16を形成することが可能となる。これにより、エネルギ変換装置1は、第2ばね16において厚み寸法W1(図5参照)に対する幅寸法(図5の紙面に直交する方向の寸法)の比で表されるアスペクト比を大きくすることが可能となり、また、一筆書きできない形状のばねを採用することも可能となる。
MEMS等の製造技術を利用する場合には、リソグラフィ技術及びエッチング技術を利用して基板10をバルクマイクロマシニングすることにより、第2ばね16の厚み寸法W1を高精度に制御することが可能となり、且つ、第2ばね16の幅寸法を基板10の厚み寸法H1と同じ値とすることが可能となるから、アスペクト比の大きな第2ばね16を寸法精度良く形成することが可能となる。
第2ばね16は、可動部本体13及び支持部14と一体に形成してもよいし、別体に形成してもよい。第2ばね16が可動部本体13と別体である場合には、例えば、図4(a)に示すように、可動部本体13の外側面に、第2ばね16の一端部に設けた第1取付部16cを位置決めする第1凹部13gを設けておけばよい。第2ばね16が支持部14と別体である場合には、例えば、図4(b)に示すように、支持部14の内側面に、第2ばね16の他端部に設けた第2取付部16bを位置決めする第2凹部14gを設けておけばよい。そして、振動ブロック11の製造時には、第1凹部13gに第1取付部16cを位置決めしてから接着剤で固定し、また、第2凹部14gに第2取付部16bを位置決めしてから接着剤で固定すればよい。接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂等を採用することができる。第1取付部16c及び第2取付部16bの形状は、T字状としてあるが、特に限定するものではない。また、第1取付部16cと第2取付部16bとは、形状が異なっていてもよい。第1凹部13g及び第2凹部14gの形状は、T字状としてあるが、特に限定するものではない。また、第1凹部13gと第2凹部14gとは、形状が異なっていてもよい。
可動部本体13の厚み寸法は、各第2ばね16の幅寸法と同じに設定してあるが、これに限らず、可動部12の所望の質量等に基づいて各第2ばね16の幅寸法よりも大きくしてもよい。また、可動部本体13の厚み寸法は、各第2ばね16の幅寸法よりも小さくしてもよく、この場合、第2ばね16の上記対向方向の剛性を高くすることが可能となる。つまり、この場合は、第2ばね16の上記対向方向のばね定数を小さくすることが可能となる。
発電装置EHは、第1スペーサ41の形状と第2スペーサ42の形状とを同じ形状に設定してあることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、部品共通化による低コスト化を図ることが可能となる。
また、第1スペーサ41及び第2スペーサ42の外形寸法は、振動ブロック11の外形寸法に合わせてあることが好ましい。
第1スペーサ41及び第2スペーサ42の各々の材料としては、例えば、エンジニヤリングプラスチック(例えば、ポリカーボネート等)等の樹脂、セラミック、シリコン等を採用することができる。第1スペーサ41及び第2スペーサ42の各々の材料としてシリコンを採用した場合は、第1スペーサ41及び第2スペーサ42の各々をシリコン基板から形成することができる。これにより、第1スペーサ41及び第2スペーサ42の各々と振動ブロック11の支持部14との接合方法としては、例えば、表面活性化接合法や、共晶接合法や、樹脂接合法等を採用することができる。
第1キャップ21及び第2キャップ31の外形寸法は、振動ブロック11の外形寸法に合わせてあることが好ましい。
発電装置EHは、第1キャップ21の形状と第2キャップ31の形状とを同じ形状に設定してあることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、部品共通化による低コスト化を図ることが可能となる。
第1キャップ21及び第2キャップ31の各々の材料としては、例えば、エンジニヤリングプラスチック(例えば、ポリカーボネート等)等の樹脂、セラミック、シリコン等を採用することができる。第1キャップ21及び第2キャップ31の各々の材料としてシリコンを採用した場合は、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々をシリコン基板から形成することができる。これにより、第1キャップ21及び第2キャップ31と、第1スペーサ41及び第2スペーサ42それぞれとの接合方法としては、例えば、表面活性化接合法や、共晶接合法や、樹脂接合法等を採用することができる。また、発電装置EHは、第1スペーサ41及び第2スペーサ42を設けずに、第1キャップ21及び第2キャップ31を振動ブロック11に固定した構成としてもよい。
なお、圧縮コイルばねからなる第1ばね15の外径が基板10の厚み寸法H1よりも大きい場合には、第1スペーサ41、第2スペーサ42、第1キャップ21及び第2キャップ31に、第1ばね15が接触するのを回避するための凹部等を適宜設ければよい。
発電装置EHは、第1キャップ21と第1スペーサ41と振動ブロック11と第2スペーサ42と第2キャップ31とを、複数個(例えば、4個)のねじ(図示せず)により固定するようにしてもよいし、接着剤により固定するようにしてもよいし、固定部材として、ねじと接着剤とを併用してもよい。また、発電装置EHは、第1キャップ21、第1スペーサ41、振動ブロック11、第2スペーサ42及び第2キャップ31それぞれからなる部材のうち、発電装置EHの厚み方向において隣り合う部材同士に、相互に嵌合可能な構造を設けて嵌合させることで固定するようにしてもよい。
発電装置EHは、図3に示すように、第1キャップ21、第1スペーサ41、振動ブロック11、第2スペーサ42及び第2キャップ31それぞれの四隅に、固定用のねじを挿通可能な貫通孔21a、41a、11a、42a及び31aをそれぞれ形成してある。各貫通孔21a、41a、11a、42a及び31aの平面視での開口形状は、円形状としてある。
コイルブロック4は、複数個(例えば、5個)のコイル4aを備えている。これら複数個のコイル4aは、上記規定方向に並んで配置され接着剤によりブロック化されている。要するに、コイルブロック4は、コイル4aがアレイ状に配置されたコイルアレイにより構成されている。また、磁石ブロック3は、磁石2がアレイ状に配置された磁石アレイにより構成されている。コイルブロック4のコイル4aの数は、磁石ブロック3の磁石2の数より1だけ多いほうが好ましい。要するに、磁石ブロック3の磁石2の数をm(mは自然数)とすれば、コイルブロック4のコイル4aの数は、m+1とすることが好ましい。また、コイルブロック4におけるコイル4aのピッチと、磁石ブロック3における磁石2のピッチとは同じであることが好ましい。また、コイルブロック4は、対向する磁石ブロック3において隣り合う磁石2同士の境界とコイル4aの中心線(口軸)とが同一平面上に揃うように各コイル4aが配置されていることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、エネルギ変換効率を向上させることが可能となる。
コイル4aは、芯材4bに巻回されたコイル線材により構成されている。コイル線材としては、絶縁被覆付きの銅線を採用することができる。コイル線材は、巻線機により芯材4bに巻き付けて接着剤等により固定されている。芯材4bの材料としては、例えば、エンジニヤリングプラスチック(例えば、ポリカーボネート等)等の樹脂や、セラミック等の絶縁性材料を採用することが好ましい。銅線を被覆する絶縁膜の材料としては、例えば、ウレタン、ホルマール、ポリエステル、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド等を採用することができる。
芯材4bは、短冊状に形成されている。芯材4bは、厚み方向が上記規定方向に一致し、幅方向が振動ブロック11の厚み方向に一致し、長手方向が平面視において上記規定方向に直交する方向に一致するように配置されている。
コイルブロック4は、磁石ブロック3との対向面側が平坦化されるように、各コイル4aを各芯材4bの幅方向において磁石ブロック3側の一端部に巻回してある。
第1キャップ21に保持されるコイルブロック4(以下、「第1コイルブロック4A」ともいう。)は、各芯材4bの幅方向の他端部を、第1キャップ21に形成された複数の位置決め用の貫通孔21cの各々に挿入し固定してある。第1キャップ21に第1コイルブロック4Aを組み込む際には、例えば、別途に用意したダミー部材(組立用の冶具)の平坦面に、磁石ブロック3との対向面となる側を突き当てた状態で、各芯材4bを第1キャップ21に固定し、その後、ダミー部材を取り去ればよい。これにより、第1コイルブロック4Aは、複数のコイル4aのコイル面が揃うこととなり磁石ブロック3との対向面側が略平坦となる。
また、第2キャップ31に保持されるコイルブロック4(以下、「第2コイルブロック4B」ともいう。)は、各芯材4bの幅方向の他端部を、第2キャップ31に形成された複数の位置決め用の貫通孔31cの各々に挿入し固定してある。第2キャップ31に第2コイルブロック4Bを組み込む際には、例えば、別途に用意したダミー部材(組立用の冶具)の平坦面に、磁石ブロック3との対向面となる側を突き当てた状態で、各芯材4bを第2キャップ31に固定し、その後、ダミー部材を取り去ればよい。これにより、第2コイルブロック4Bは、複数のコイル4aのコイル面が揃うこととなり磁石ブロック3との対向面側が略平坦となる。
コイルブロック4において隣り合うコイル4a同士は、第1の導電性接合材で接合され電気的に接続されている。第1の導電性接合材の材料としては、例えば、半田や銀ペースト等を採用することができる。隣り合うコイル4a同士は、それぞれ逆巻き方向となるように直列接続されている。また、第1キャップ21及び第2キャップ31には、コイルブロック4の両端のコイル4aそれぞれにおいて隣り合うコイル4aに接続されていない側の線端部が電気的に接続される電極(図示せず)が設けられている。線端部と電極とは、第2の導電性接合材で接合され電気的に接続されている。第2の導電性接合材の材料としては、例えば、半田や銀ペースト等を採用することができる。第2の導電性接合材としては、金属製のねじ等を用いてもよい。
発電装置EHは、各コイル4aの各々が芯材4bを備えている(つまり、各コイル4aの各々は、いわゆる有芯コイルである)が、芯材4bを備えていないもの(いわゆる空芯コイル)でもよい。芯材4bを備えない構成とする場合には、例えば、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々に各コイル4aを各別に位置決めするリブを設ければよい。この場合には、例えばリブにコイル4aが巻装された状態で、リブとコイル4aとを接着剤等で接着すればよい。
また、各コイル4aの各々は、例えば、平面コイルにより構成してもよい。この場合には、例えば、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々に平面コイルを形成すればよい。
平面コイルの材料としては、例えば、銅、金、銀等を採用することができる。また、平面コイルの材料としては、パーマロイ、コバルト基アモルファス合金、フェライト等を採用してもよい。平面コイルは、蒸着法、スパッタ法等の薄膜形成技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術等を利用して形成することができる。
以上説明したエネルギ変換装置1では、磁石ブロック3と、コイルブロック4と、を有し、磁石ブロック3とコイルブロック4とが対向配置されている。そして、発電装置EHは、磁石ブロック3を備えた可動部12と、支持部14と、可動部12と支持部14との間に介在する第1ばね15と、第1ばね15から離れて配置され可動部12と支持部14との間に介在する第2ばね16と、を備えている。ここで、エネルギ変換装置1は、第1ばね15が、圧縮コイルばねにより構成され、第2ばね16に関して、上記規定方向におけるばね定数が前記第1ばねのばね定数よりも小さく、且つ、上記規定方向におけるばね定数が前記規定方向に直交する方向のばね定数よりも小さくなっている。したがって、エネルギ変換装置1は、第1ばね15と第2ばね16とを備えていることにより、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
また、エネルギ変換装置1は、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々に、コイルブロック4が保持されている。これにより、エネルギ変換装置1は、第1キャップ21と第2キャップ31との一方のみにコイルブロック4が保持されている場合に比べて、エネルギ変換効率の向上を図れる。
また、エネルギ変換装置1は、第1コイルブロック4Aにおける複数個のコイル4aの直列回路と、第2コイルブロック4Bにおける複数個のコイル4aの直列回路とを直列接続することで、出力を高めることも可能となる。
また、エネルギ変換装置1は、第1キャップ21と振動ブロック11との間に配置されたC字状の第1スペーサ41を備えている。これにより、エネルギ変換装置1は、第1キャップ21のコイルブロック4と磁石ブロック3との間のギャップ長を第1スペーサ41の厚みで規定することが可能となる。したがって、エネルギ変換装置1は、第1コイルブロック4Aと磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化を図りながらも、第1コイルブロック4Aと磁石ブロック3との接触を防止することが可能となる。エネルギ変換装置1は、第1コイルブロック4Aと磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化により、磁束の利用効率の向上を図ることが可能となって、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
また、エネルギ変換装置1は、第2キャップ31と振動ブロック11との間に配置されたC字状の第2スペーサ42を備えている。これにより、エネルギ変換装置1は、第2コイルブロック4Bと磁石ブロック3との間のギャップ長を第2スペーサ42の厚みで規定することが可能となる。したがって、エネルギ変換装置1は、第2コイルブロック4Bと磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化を図りながらも、第2コイルブロック4Bと磁石ブロック3との接触を防止することが可能となる。エネルギ変換装置1は、第2コイルブロック4Bと磁石ブロック3との間のギャップの狭ギャップ化により、磁束の利用効率の向上を図ることが可能となって、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。
発電装置EHは、可動部12の上記規定方向への振動に伴って発生する電磁誘導によって、交流の誘導起電力が発生する。発電装置EHの開放電圧は、可動部12の振動に応じた交流電圧となる。エネルギ変換装置1は、上述の入力機構5aに外力を与えることで可動部12を上記規定方向に沿って変位させた後で、第2磁性材料部6が第1磁性材料部7から離れれば、可動部12が減衰振動するので、この減衰振動に応じた交流電圧を発生する。エネルギ変換装置1は、入力機構5aに外力を与えることで可動部12を上記規定方向に沿って変位させることにより、可動部12の変位方向にある第1ばね15に、この第1ばね15のたわみに応じたエネルギを蓄積させることが可能となる。
ところで、エネルギ変換装置1は、発電装置EHが実装される実装基板8を備えている。実装基板8としては、例えば、プリント配線板等の回路基板を採用することができる。
入力機構5aは、実装基板8に固定されている。これにより、エネルギ変換装置1は、発電装置EHと入力機構5aとの相対的な位置関係を規定することができる。
入力機構5aは、実装基板8に固定される円柱状の回動軸51と、この回動軸51に回動自在に保持された回動部本体52と、回動部本体52から突出された操作部53と、回動部本体52から操作部53とは反対側に突出された突出部54と、を備えている。操作部53は、例えば、エネルギ変換装置1の使用者等が指等で操作可能な大きさに形成されている。操作部53と回動部本体52と突出部54とは、例えば、樹脂により形成することができる。第2磁性材料部6は、突出部54の先端面に接続されている。突出部54と第2磁性材料部6とは、接着剤により接続されている。第2磁性材料部6の平面視形状は、矩形状としてある。
第2磁性材料部6は、第2磁石により構成されているが、これに限らず、第2磁性体により構成してもよい。第2磁性材料部6を第2磁石により構成する場合の材料としては、例えば、ネオジム、サマリウムコバルト、アルニコ、フェライト等を採用することができる。また、第2磁性材料部6を第2磁性体により構成する場合の材料としては、例えば、鉄−コバルト合金、電磁軟鉄、電磁ステンレス、パーマロイ等を採用することができる。
第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力の方向は、吸引する方向であるが、これに限らず、反発する方向でもよい。例えば、第1磁性材料部7を第1磁石により構成し、第2磁性材料部6を第2磁石により構成し、第1磁石と第2磁石との同極同士が対向するように第1磁石と第2磁石とを配置すれば、第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力の方向は、反発する方向となる。
入力機構5aは、操作部53と突出部54と第2磁性材料部6とが一直線上に配置されている。ここで、入力機構5aは、操作部53と突出部54と第2磁性材料部6とを結ぶ直線が上記規定方向と略直交するように配置されている。
入力機構5aは、例えば、図6に示すように、ねじりコイルばねからなる復帰ばね55を備えている。復帰ばね55は、回動部本体52内で回動軸51を囲むように配置されており、一端部55aが実装基板8に固定され、他端部55bが操作部53に固定されている。
図6に示した入力機構5aは、初期位置にある操作部53に対して復帰ばね55のばね力に抗して外力を与えることにより、上記規定方向に沿って突出部54が突出部18(図1(b)参照)から離れる向きへ変位する。そして、入力機構5aは、操作部53へ与えられていた外力がなくなると、復帰ばね55のばね力によって、操作部53が初期位置に戻るようになっている。
入力機構5aは、図6の構成に限らず、例えば、図7に示す構成を採用することもできる。図7に示した入力機構5aは、コイルスプリングからなる復帰ばね56を備えている。復帰ばね56は、操作部53と操作部53に対向する固定部57との間に保持されている。固定部57は、実装基板8に固定されている。
図7に示した入力機構5aは、初期位置にある操作部53に対して復帰ばね56のばね力に抗して外力を与えることにより、上記規定方向に沿って突出部54が突出部18から離れる向きへ変位する。そして、入力機構5aは、操作部53へ与えられていた外力がなくなると、復帰ばね56のばね力によって、操作部53が初期位置に戻るようになっている。
第1磁性材料部7が第1磁性体であり且つ第2磁性材料部6が第2磁性体である場合には、入力機構5aが、第2磁性材料部6を磁化可能な磁石(以下、磁化用磁石と称する)を備えるようにすればよい。入力機構5aは、磁化用磁石を第2磁性材料部6に接触させて第2磁性材料部6を磁化することにより第2磁性材料部6と第1磁性材料部7との間に磁力を発生させ、第2磁性材料部6から磁化用磁石を離すことにより第2磁性材料部6の磁気を消失させ第2磁性材料部6と第1磁性材料部7との間の磁力を消失させるようにすればよい。
振動ブロック11は、支持部14に、上記規定方向への可動部12の変位量を規定値に制限するストッパ部14c(図8(a)参照)を設けてもよい。これにより、エネルギ変換装置1では、入力機構5aに外力を与えて可動部12を上記規定方向へ変位させる際に、可動部12の変位量を規定値に制限することが可能となるから、第1ばね15の蓄積エネルギを略一定値とすることが可能となる。これにより、エネルギ変換装置1では、外力を与える度に発電出力がばらつくのを抑制することが可能となる。
エネルギ変換装置1の動作の一例について図8に基づいて説明するが、図8は、第2磁性材料部6が第2磁石により構成され、第1磁性材料部7が第1磁性体により構成されている場合の動作例を説明するためのものである。
エネルギ変換装置1は、図8(a)に示すように操作部53が初期位置にある状態では、第2磁性材料部6と第1磁性材料部7との間に発生している磁力により第2磁性材料部6に第1磁性材料部7が吸着されている。エネルギ変換装置1は、初期位置にある操作部53に対して、操作部53が発電装置EHに近づく向き(図8(a)中の矢印の向き)の外力が与えられると、図8(b)の矢印で示すように、操作部53及び突出部54が反時計回りに回動する。この際、エネルギ変換装置1は、可動部12が図8(b)の右側の第1ばね15のばね力に抗して移動し、第1磁性材料部7が第2磁性材料部6に吸着された状態が維持される。なお、図8(b)において入力機構5aに付した矢印は、入力機構5aの回動方向を示している。
そして、エネルギ変換装置1は、操作部53が更に回動され、第1ばね15のばね力が第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間の磁力よりも大きくなると、図8(c)に示すように第1磁性材料部7が第2磁性材料部6から離れ、可動部12が上記規定方向に沿って振動する。この振動は、減衰振動である。なお、図8(c)において、可動部12に付した矢印は、可動部12の振動方向を示し、入力機構5aに付した矢印は、入力機構5aの回動方向を示している。
その後、入力機構5aへ外力を与えるのを止めると、入力機構5aは、復帰ばね55のばね力によって初期位置に戻る。なお、図8(d)において入力機構5aに付した矢印は、入力機構5aの回動方向を示している。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、操作部53を初期位置から第1所定角(例えば、5°)だけ回動させたときに可動部12が上記規定値だけ変位してストッパ部14cに接触し、操作部53を初期位置から第2所定角(例えば、10°)だけ回動させたときに第1ばね15のばね力が第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間の磁力よりも大きくなるように、第1ばね15のばね力を設計してある。第1所定角及び第2所定角は、特に限定するものでないが、第2磁性材料部6が上記規定方向に沿った一直線上で変位するように設計することが好ましい。
エネルギ変換装置1は、上述の入力機構5aと、可動部12に接続された第1磁性材料部7と、入力機構5aに接続された第2磁性材料部6とを備え、第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力により可動部12を変位可能である。これにより、エネルギ変換装置1は、入力機構5aへ外力を適宜与えることで可動部12を変位させて作動させることが可能であり、且つ、可動部12へ上記規定方向とは異なる方向の力が作用するのを抑制することが可能となり、エネルギ変換効率及び信頼性の向上を図ることが可能となる。エネルギ変換装置1は、入力機構5aと第2磁性材料部6と第1磁性材料部7とで、可動部12を変位させるアクチュエータを構成している。
エネルギ変換装置1は、第1磁性材料部7が、第1磁性体もしくは第1磁石のいずれかからなり、第2磁性材料部6が、第2磁性体もしくは第2磁石のいずれかからなるので、第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力を適宜設定することが可能となる。
また、エネルギ変換装置1は、第1磁性材料部7と第2磁性材料部6との間に発生する磁力の方向が、吸引する方向なので、磁力の方向が反発する方向である場合に比べて、可動部12を上記規定方向に沿って安定して変位させることが可能となる。
エネルギ変換装置1は、図9(a)に示す第1変形例のように、可動部12に、上記規定方向への可動部12の変位量を規定値に制限するストッパ構造18aを備えている構成としてもよい。ストッパ構造18aは、可動部12から突出した突出部18の一部を先端部18bに比べて幅広とすることで形成されている。ストッパ構造18aの幅寸法は、支持部14の両端面14e、14e間の距離よりも長く設定してある。これにより、エネルギ変換装置1は、図9(b)に示すように、可動部12の変位量が規定値に制限されるから、可動部12の変位量を略一定値とすることが可能となる。また、エネルギ変換装置1では、上記規定方向とは異なる方向への可動部12の変位を抑制することが可能となる。よって、エネルギ変換装置1は、外力を与える度に発電出力がばらつくのを抑制することが可能となり、また、外力を与える際に、第1ばね15に上記規定方向以外の方向へ過大な力が作用するのを抑制することが可能となり、信頼性の向上を図ることが可能となる。
図9の例では、ストッパ構造18aが、上記規定方向において入力機構5aと同一直線上に配置されているので、可動部12に上記規定方向以外の不要な変位入力が発生するのを抑制することが可能となる。
エネルギ変換装置1は、図10に示す第2変形例のように、支持部14の両端面14e、14eが、上記規定方向への可動部12の変位量を規定値に制限するストッパ構造を構成するものでもよい。第2変形例では、支持部14の両端面14e、14eが、上記規定方向において可動部12から離れるにつれて上記規定方向に直交する方向の距離が徐々に短くなるように傾斜している。可動部12は、上記規定方向に可動部12が上記規定値だけ変位したときに両端面14e、14eの各々に面状に接触可能な2つの傾斜面18e、18eを備えることが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、可動部12に上記規定方向以外の不要な変位入力が発生するのを抑制することが可能となる。
エネルギ変換装置1は、図11に示す第3変形例のように、第1磁性材料部7が、可動部12にばね19を介して接続されている構成としてもよい。これにより、エネルギ変換装置1は、可動部12及び第1磁性材料部7それぞれにかかる引張応力を緩和することが可能となり、信頼性を向上させることが可能となる。
エネルギ変換装置1は、図12に示す第4変形例のように、第2磁性材料部6が、入力機構5aにばね17を介して接続されている構成としてもよい。これにより、エネルギ変換装置1は、第2磁性材料部6及び入力機構5aそれぞれにかかる引張応力を緩和することが可能となり、信頼性を向上させることが可能となる。
エネルギ変換装置1は、図13に示す第5変形例のように、支持部14が、第3磁性材料部9を備えた構成としてもよい。第5変形例では、第2磁性材料部6が第1磁性材料部7を吸着する位置で、第2磁性材料部6が第3磁性材料部9に吸着する。これにより、エネルギ変換装置1は、可動部12の変位量が第2磁性材料部6の変位可能量により制限されるから、可動部12の変位量を略一定値とすることが可能となる。また、エネルギ変換装置1では、上記規定方向とは異なる方向への可動部12の変位を抑制することが可能となる。これらにより、エネルギ変換装置1は、外力を与える度に発電出力がばらつくのを抑制することが可能となり、また、外力を与える際に、第1ばね15に上記規定方向以外の方向へ過大な力が作用するのを抑制することが可能となり、信頼性の向上を図ることが可能となる。
(実施形態2)
以下では、本実施形態のエネルギ変換装置1について図14に基づいて説明する。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、実施形態1のエネルギ変換装置1と略同じ構成を有し、第1ばね15の個数及び配置が異なり、第2ばね16の形状、個数及び配置が異なる。なお、実施形態1と同様の構成要素については、実施形態1と同じ符号を付して説明を適宜省略する。
エネルギ変換装置1は、上記規定方向における可動部12の一方側に第1ばね15が配置され、他方側に第2ばね16が配置されている。第1ばね15は、上記規定方向と上記対向方向とに直交する方向において突出部18の両側に1つずつ配置されている。第2ばね16の数は、1つとしてあるが、これに限らず、複数でもよい。エネルギ変換装置1は、複数の第2ばね16を備えた構成とする場合、例えば、上記規定方向と上記対向方向とに直交する方向に、複数の第2ばね16が並んだ構成とすればよい。
第1ばね15は、実施形態1と同じで、圧縮コイルばねにより構成してある。
第2ばね16は、上記規定方向と上記対向方向とに直交する方向に長いループ部16dを備えた形状としてある。第2ばね16は、複数のループ部16dを備え、これら複数のループ部16dが上記規定方向に並んでいる。第2ばね16は、隣り合うループ16d同士が、上記規定方向に沿った直線状の部位で繋がれている。
第2ばね16の形状は、例えば、図15(a)〜(g)のそれぞれに示したような平面形状を採用することができる。図15(a)〜(g)のそれぞれに示した平面形状の第2ばね16は、いずれも、上記規定方向と上記対向方向とに直交する方向に長いループ部16dを備えた形状である。
図15(a)の第2ばね16は、ループ部16dの数を1つとし、ループ部16dの形状を矩形枠状とした例である。また、図15(b)の第2ばね16は、ループ部16dの数を複数(図示例では、5つ)とし、各ループ部16dの各々の形状を矩形の枠状とした例である。また、図15(c)の第2ばね16は、ループ部16dの数を複数(図示例では、5つ)とし、各ループ部16dの各々の形状をレーストラック状とした例である。また、図15(d)の第2ばね16は、ループ部16dの数を複数(図示例では、5つ)とし、各ループ部16dの各々の形状をレーストラック状として弧状の部分の厚み寸法を直線状の部分の厚み寸法に比べて大きくした例である。また、図15(e)の第2ばね16は、ループ部16dの数を複数(図示例では、5つ)とし、各ループ部16dの各々の形状を菱形の枠状とした例である。また、図15(f)の第2ばね16は、ループ部16dの数を複数(図示例では、5つ)とし、各ループ部16dの各々の形状を六角形の枠状とした例である。また、図15(g)の第2ばね16は、ループ部16dの数を複数(図示例では、3つ)とし、各ループ部16dの各々の形状を楕円の枠状とした例である。
第2ばね16の形状は、つづら折れ状としてもよい。この場合、第2ばね16は、図16(a)に示すように、平面視形状において折り返し部分が角のないU字状に形成された形状のほうが、図16(b)に示すように、平面視形状において折り返し部分に角のあるU字状に形成された形状よりも好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、第2ばね16の折り返し部分に角のない形状を採用することにより、第2ばね16の折り返し部分での応力集中に起因した破損やクラックの発生等を抑制することが可能となる。
また、つづら折れ状の第2ばね16としては、図16(c)に示すように、平面視において折り返し部分の厚み寸法W2を他の部位の厚み寸法W1よりも大きくした形状としてもよい。この場合、第2ばね16は、この第2ばね16の折り返し部分での応力集中に起因した破損やクラックの発生等を抑制することが可能となる。
また、つづら折れ状の第2ばね16としては、図16(d)に示すように、平面視において折り返し部分間の距離が徐々に短くなる形状としてもよい。
また、第2ばね16は、平面視において蛇行した形状であれば、つづら折れ状の形状に限らず、例えば、図16(e)に示すような波形状(図示例では、平面視で正弦波状)の形状でもよい。
エネルギ変換装置1は、第2ばね16が、上記対向方向に直交する面内において蛇行した形状、もしくは、上記規定方向と上記対向方向とに直交する方向に長いループ部16dを備えた形状であるのが好ましい。これにより、エネルギ変換装置1は、第2ばね16が、上記規定方向に振動しやすくなる。また、エネルギ変換装置1は、第2ばね16の設計が容易になる。
本実施形態のエネルギ変換装置1は、実施形態1と同じ入力機構5aを備えているが、これに限らず、図17に示す第1変形例のようにカム59を利用した入力機構5bを備えた構成としてもよい。
入力機構5bは、実装基板8に保持されている。入力機構5bは、実装基板8に固定される円柱状の回転軸58と、この回転軸58に回転自在に保持されたカム59とを備えている。また、振動ブロック11は、突出部18の先端面18dから、爪部18fが突出している。爪部18fは、上記規定方向と上記対向方向とに直交する方向において、突出部18の幅方向の一端側から離れるにつれて、上記規定方向における突出量が大きくなる形状に形成されている。カム59は、回転したときに、爪部18fを間欠的に押すことが可能な複数の突起59bを備えている。言い換えれば、カム59は、外周方向に沿って複数の突起59bが略等間隔で形成されている。要するに、カム59は、爪車(ラチェット)状の形状に形成されている。図17中の矢印は、カム59の回転方向を示している。入力機構5bは、カム59の回転方向の運動を可動部12の上記規定方向の直進移動に変換する機能を有している。
本実施形態のエネルギ変換装置1では、カム59を回転方向に回動させて図18(a)に示すように、突起59bが爪部18fを押した状態とすることで、第1ばね15及び第2ばね16それぞれにエネルギを蓄積することが可能となる。その後、本実施形態のエネルギ変換装置1では、図18(b)に示すように、カム59を更に回動させて突起59bが爪部18fから離れた状態とすることで、第1ばね15及び第2ばね16の振動により可動部12が振動する。図18(b)中の矢印は、可動部12の振動方向を示している。
実施形態1、2のエネルギ変換装置1は、可動部12が磁石ブロック3を備え、第1キャップ21及び第2キャップ31の各々がコイルブロック4を備えているが、これらに限らない。エネルギ変換装置1は、可動部12がコイルブロック4を備え、第1キャップ21及び第2キャップ31の少なくとも一方が磁石ブロック3を備えた構成としてもよい。
また、実施形態1、2のエネルギ変換装置1は、支持部14において第1ばね15を保持している部分の上記規定方向における剛性が、第1ばね15の上記規定方向における剛性よりも大きいのが好ましい。言い換えれば、実施形態1、2のエネルギ変換装置1は、支持部14において第1ばね15を保持している部分の上記規定方向のばね定数が、第1ばね15の上記規定方向のばね定数よりも大きいのが好ましい。これにより、第1ばね15にエネルギを蓄積するときに支持部14が撓むのを抑制することが可能となり、エネルギ変換効率の向上を図ることが可能となる。支持部14において第1ばね15を保持している部分の上記規定方向のばね定数は、第1ばね15の上記規定方向のばね定数の10倍以上であるのが、より好ましい。
1 エネルギ変換装置
2 磁石
3 磁石ブロック
4 コイルブロック
4a コイル
12 可動部
14 支持部
15 第1ばね
16 第2ばね
16d ループ部

Claims (3)

  1. 磁石を備えた磁石ブロックと、コイルを備えたコイルブロックと、を有し、前記磁石ブロックと前記コイルブロックとが対向配置され、前記磁石ブロックと前記コイルブロックとが対向方向に直交する規定方向において相対的に変位することで生じる電磁誘導により運動エネルギを電気エネルギに変換するエネルギ変換装置であって、前記磁石ブロックと前記コイルブロックとの一方を備えた可動部と、支持部と、前記可動部と前記支持部との間に介在する第1ばねと、前記第1ばねから離れて配置され前記可動部と前記支持部との間に介在する第2ばねと、を備え、前記第1ばねは、圧縮コイルばねからなり、前記第2ばねは、前記規定方向におけるばね定数が前記第1ばねのばね定数よりも小さく、且つ、前記規定方向におけるばね定数が前記規定方向に直交する方向のばね定数よりも小さいことを特徴とするエネルギ変換装置。
  2. 前記第2ばねは、前記対向方向に直交する面内において蛇行した形状、もしくは、前記規定方向と前記対向方向とに直交する方向に長いループ部を備えた形状であることを特徴とする請求項1記載のエネルギ変換装置。
  3. 前記第2ばねは、シリコン、ステンレス鋼、鋼、銅、銅合金、チタン合金、アルミニウム合金、炭素及びガラスの群から選択される1種の材料により形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のエネルギ変換装置。
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