JP2014165465A - 熱電変換材料及びその製造方法、並びに熱電変換モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導率が低く、熱電性能指数がさらに向上された熱電変換材料及びその製造方法、並びに熱電変換モジュールを提供することを課題とする。
【解決手段】微細孔を有する多孔質基板上に、熱電半導体材料からなる熱電半導体層を有する熱電変換材料であって、該多孔質基板がプラスチックフィルム(A)上にポリマー層(B)を有するものであり、該微細孔が該ポリマー層(B)とプラスチックフィルム(A)の一部により形成されている熱電変換材料、及び、工程1、工程2及び工程3を有する多孔質基板を作製する基板作製工程と、前記多孔質基板上に熱電半導体材料を成膜して熱電半導体層を形成する成膜工程、とを含むことを特徴とする熱電変換材料の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱と電気との相互エネルギー変換を行う熱電変換材料に関し、特に、高い熱電性能指数を有する、熱電変換材料及びその製造方法に関する。
近年、システムが単純でしかも小型化が可能な熱電発電技術が、ビル、工場等で使用される化石燃料資源等から発生する未利用の廃熱エネルギーに対する回収発電技術として注目されている。しかしながら、熱電発電は一般に発電効率が悪いこともあり、さまざまな企業、研究機関で発電効率の向上のための研究開発が活発になされている。発電効率の向上には、熱電変換材料の高効率化が必須となるが、これらを実現するために、金属並みの高い電気伝導率とガラス並みの低い熱伝導率を備えた材料の開発が望まれている。
熱電変換特性は、熱電性能指数Z(Z=σS2/λ)によって評価することができる。ここで、Sはゼーベック係数、σは電気伝導率(抵抗率の逆数)、λは熱伝導率である。上記、熱電性能指数Zの値を大きくすれば、発電効率が向上するため、発電の高効率化にあたっては、ゼーベック係数S及び電気伝導率σが大きく、熱伝導率λが小さい熱電変換材料を見出すことが重要となる。
一般に、固体物質の熱伝導率λと電気伝導率σは、材料の密度やキャリア濃度をパラメータとして設計することが可能ではあるが、両物性はヴィーデマンフランツの法則から、互いに独立ではなく、密接に連動するため、大幅な熱電性能指数の向上が図れていないのが実情であった。
このような中で、特許文献1には、半導体材料内部に電子とフォノンの平均自由行程と同程度、あるいはそれ以下の間隔で分散した非常に微細な空孔を、多数導入して多孔質化し、熱伝導率の減少やゼーベック係数を増加させた熱電変換材料が提案されている。
また、特許文献2には、ポリスチレン等の汎用ポリマーと塩化メチレン等の疎水性有機溶媒とを含む塗布液から形成した塗布膜に、ナノあるいはミクロスケールの塗布膜の温度より露点を高く調整した水蒸気含有気体を吹きかけ凝結させ、前記疎水性有機溶媒に凝結した水分の蒸発を段階的に繰り返すことにより、微細なシリンダー構造体を形成させる検討がなされている。
特許第2958451号公報 特開2011−105780号公報
しかしながら、特許文献1の実施例によると、熱伝導率は低減したものの、電気伝導率もともに低下(抵抗率が大幅増加)してしまい、無次元熱電性能指数ZT(T:絶対温度300Kの場合)としては、0.017から多孔質化により0.156に増加したにすぎず、絶対値としては、実用化に向けての指標値となるZT≧1にはほど遠い状況であった。また、特許文献2においては、制御が難しく、特に孔と孔の間隔がばらつき、孔の面積の占有割合が小さく、熱電変換材料に用いる多孔質構造体としては、必ずしも適切なものではなかった。
本発明は、上記実情を鑑み、熱伝導率が低く、熱電性能指数がさらに向上された熱電変換材料及びその製造方法、並びに熱電変換モジュールを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、高アスペクト比の微細孔を有する多孔質基板を用いることにより、熱電性能指数が大幅に向上する熱電変換材料が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(10)を提供するものである。
(1)微細孔を有する多孔質基板上に、熱電半導体材料からなる熱電半導体層を有する熱電変換材料であって、該多孔質基板がプラスチックフィルム(A)上にポリマー層(B)を有するものであり、該微細孔が該ポリマー層(B)とプラスチックフィルム(A)の一部により形成されていることを特徴とする熱電変換材料。
(2)前記微細孔の平均直径(D1)と深さ(H1)の比(H1/D1)が、0.5〜20である上記(1)に記載の熱電変換材料。
(3)前記熱電半導体層の膜厚が、50nm〜20μmである上記(1)に記載の熱電変換材料。
(4)前記ポリマー層(B)が、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン含有ポリメタクリレートから構成されるポリマーから形成されたものである、上記(1)に記載の熱電変換材料。
(5)前記ポリマー層(B)の厚さが、1〜100nmである上記(4)に記載の熱電変換材料。
(6)前記プラスチックフィルム(A)が、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート又はポリカーボネートからなる上記(1)に記載の熱電変換材料。
(7)前記プラスチックフィルム(A)の厚さが、1〜100μmである上記(6)に記載の熱電変換材料。
(8)前記熱電半導体材料が、ビスマス−テルル系熱電半導体材料、シリサイド系熱電半導体材料の少なくとも1種である上記(1)に記載の熱電変換材料。
(9)上記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の熱電変換材料を使用した熱電変換モジュール。
(10)多孔質基板に、熱電半導体層が形成された熱電変換材料の製造方法であって、
プラスチックフィルム(A)上に、ブロックコポリマーからなるブロックコポリマー層を形成する工程(工程1)、該ブロックポリマー層をミクロ相分離させる工程(工程2)、該ミクロ相分離したブロックポリマー層の一方のポリマー相をエッチングにより選択的にすべて除去し、残存したポリマー相をマスクとして、前記プラスチックフィルム(A)の一部をエッチングにより除去し、ポリマー層(B)とプラスチックフィルム(A)の一部により形成されている微細孔を形成する工程(工程3)、を有する多孔質基板を作製する基板作製工程と、前記多孔質基板上に熱電半導体材料を成膜して熱電半導体層を形成する成膜工程、とを含むことを特徴とする熱電変換材料の製造方法。
本発明によれば、高アスペクト比の微細孔を有する多孔質基板を使用することにより、熱伝導率が低く、熱電性能指数が向上した熱電変換材料が得られ、高い変換効率を実現することができる。
本発明の熱電変換材料の一例を示す断面図である。 本発明の多孔質基板の製造工程及び断面の一例を示し、(a)は工程1を説明するための断面図、(b)は工程2を説明するための断面図、(c)、(d)は工程3及び多孔質基板を説明するための断面図である。 本発明の実施例で用いた同軸型真空アークプラズマ蒸着装置の一例を示し、(a)は蒸着装置の概略図であり、(b)はアークプラズマ蒸着源の動作を説明するための概念図である。 本発明の実施例1で得られたブロックコポリマー層のミクロ相分離後のAFM写真(測定範囲1000nm×1000nm)である。 本発明の実施例1で得られた微細孔を有する多孔質基板のSEM写真(測定倍率15000倍)を示し、(a)は多孔質基板の表面の写真であり、(b)は多孔質基板の斜め上方からの写真である。 本発明の実施例1で得られた熱電変換材料の平面を示すSEM写真(測定倍率5000倍)である。 本発明の熱電変換材料を用いた熱電変換モジュールの一例を示す平面図である。 本発明の実施例5及び比較例6で得られた、熱電変換モジュールの高温側温度に対する出力の関係を示すグラフである。 本発明の実施例6及び比較例7で得られた、熱電変換モジュールの高温側温度に対する出力の関係を示すグラフである。
[熱電変換材料]
本発明の熱電変換材料は、微細孔を有する多孔質基板上に、熱電半導体材料からなる熱電半導体層を有する熱電変換材料であって、該多孔質基板がプラスチックフィルム(A)上にポリマー層(B)を有するものであり、微細孔が該ポリマー層(B)とプラスチックフィルム(A)の一部により形成されていることを特徴とする。
図1に、本発明の熱電変換材料の断面図の一例を示す。1は熱電変換材料、2はプラスチックフィルム(A)、3はポリマー層(B)、5は多孔質基板、6は微細孔、7は内底部、8は熱電半導体層を表す。
(多孔質基板)
本発明で用いる微細孔を有する多孔質基板5は、プラスチックフィルム(A)2上にポリマー層(B)3を有するものであり、微細孔6が、該ポリマー層(B)3と該プラスチックフィルム(A)2の一部により形成されている。前記多孔質基板5は、前記ポリマー層(B)3と前記プラスチックフィルム(A)2の一部により形成された、アスペクト比の高い微細孔6を有しているため、熱伝導率が十分に低いものとなっている。
プラスチックフィルム(A)としては、熱電変換材料の電気伝導率、熱伝導率に影響を及ぼさず、さらに、酸素プラズマ等のエッチングで除去できるものであれば、特に制限されず、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート又はポリカーボネートが挙げられる。この中で、耐熱性の観点から、ポリイミドが特に好ましい。
プラスチックフィルム(A)の膜厚は、好ましくは0.5〜100μm、より好ましくは1〜50μmである。この範囲であれば、多孔質基板の機械的強度が確保でき、かつ高アスペクト比の微細孔6が得られるため、好ましい。
ポリマー層(B)は、特に制限されないが、後述するブロックコポリマーをエッチングし、残存したポリマー相をポリマー層(B)とする方法により熱電変換材料を製造する場合には、高アスペクト比の微細孔を形成できるという点から、耐エッチング性の高いポリマーから形成されていることが好ましい。このようなポリマーとしては、例えば、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン含有ポリメタクリレート(PMAPOSS)、ポリスチレン、ポリプロピレンオキシド、ポリα−メチルスチレン、ポリメタクリレート、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリジメチルシロキサン等のポリシロキサン、ポリシルセスキオキサン、フッ素含有ポリマーなどが挙げられる。上記ポリシルセスキオキサンとしては、例えば、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン含有ポリメタクリレート(PMAPOSS)、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリメチル−ヒドロシルセスキオキサン、ポリフェニルシルセスキオキサン、ポリフェニル−メチルシルセスキオキサン、ポリフェニル−ポリプロピルシルセスキオキサン、ポリフェニル−ビニルシルセスキオキサン、ポリシクロヘキシルシルセスキオキサン、ポリシクロペンチルシルセスキオキサン、ポリ(2−クロロエチル)シルセスキオキサン等が挙げられる。これらの中でも、ポリマー層(B)は、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン含有ポリメタクリレートから構成されるポリマーから形成されたものが好ましい。
ポリマー層(B)の膜厚は、好ましくは1〜100nm、より好ましくは3〜50nmである。膜厚がこの範囲であれば、高いアスペクト比を有する微細孔が得られ、結果として熱電性能指数の向上に繋がるため好ましい。
多孔質基板5における微細孔6の平均直径(D1)は、好ましくは50nm〜30μm、より好ましくは100nm〜10μmである。平均直径が50nm以上であると、例えば、熱電半導体材料を蒸着等によって成膜した後も、熱電半導体層により微細孔6が塞がれてしまうこともなく、微細孔が維持されるので好ましく、30μm以下であると、多孔質基板の機械的強度が確保でき、さらに熱伝導率の十分な低減が期待されるため好ましい。なお、微細孔6の平均直径は、例えば、多孔質基板5の表面をSEM観察することで求めることができる。具体的には、SEM写真から、視野内に存在する微細孔6の個々の孔径の最大径、最小径を読み取り、平均径を求め、次いで、得られた平均径から、測定した全数にわたり単純平均することにより算出すればよい。
微細孔6の深さ(H1)は、好ましくは50nm〜40μm、より好ましくは100nm〜20μmである。深さ(H1)が50nm以上であると、熱伝導率の十分な低減が期待されるため好ましい。40μm以下であると、蒸着する熱電変換材料のゼーベック係数の厚み依存の観点から、ゼーベック係数が十分発現するので、好ましい。なお、本発明において、微細孔6の深さ(H1)は、図1に示すように、多孔質基板5の頂部(すなわちポリマー層(B)の頂部)から微細孔6の内底部7までの値である。
また、微細孔6のアスペクト比である平均直径(D1)と深さ(H1)の比(H1/D1)が、0.5〜20であることが好ましく、1〜15であることがより好ましく、2〜10であることがさらに好ましい。この範囲のアスペクト比であると、熱伝導率が十分に低減されるため好ましい。
さらに、微細孔6は、適度の間隔を保ち分布し、隣接する微細孔とは物理的に繋がっていないことが好ましい。微細孔6の配列する平均間隔(隣接する孔と孔との中心間距離)は、好ましくは、15〜1500nmであり、より好ましくは15〜300nmであり、特に好ましくは30〜150nmである。平均間隔が15nm以上であると、電子の平均自由行程より長くなり、電子の散乱因子となりにくくなるため、電気伝導率が維持され好ましい。1500nm以下であると、フォノンの平均自由行程より短くなり、フォノンの散乱因子となりやすくなるため、熱伝導率が低減でき好ましい。微細孔6の個数は、平均間隔を30〜150nmとした場合、1mm2当たり0.44×108〜11.1×108個程度となる。
また、微細孔6の底面の形状は、特に限定されず、平坦でも、曲面でもよく、凹凸があってもよい。
(熱電半導体層)
本発明の熱電変換材料に用いる熱電半導体層8は、熱電半導体材料を成膜してなる層であり、図1からわかるように、多孔質基板5上に形成される。本発明において、熱電半導体材料は、温度差の付与による熱エネルギーを電気エネルギーへ変換できる材料であれば特に制限されない。例えば、p型ビスマステルライド、n型ビスマステルライド、Bi2Te3等のビスマス−テルル系熱電半導体材料、GeTe、PbTe等のテルライド系熱電半導体材料、アンチモン−テルル系熱電半導体材料、ZnSb、Zn3Sb2、Zn4Sb3等の亜鉛−アンチモン系熱電半導体材料、SiGe等のシリコン−ゲルマニウム系熱電半導体材料、Bi2Se3等のビスマスセレナイド系熱電半導体材料、β―FeSi2、CrSi2、MnSi1.73、Mg2Si等のシリサイド系熱電半導体材料、酸化物系熱電半導体材料、FeVAl、FeVAlSi、FeVTiAl等のホイスラー材料などが用いられる。これらの中でも、p型ビスマステルライド、n型ビスマステルライド、Bi2Te3等のビスマス−テルル系熱電半導体材料、β―FeSi2、CrSi2、MnSi1.73、Mg2Si等のシリサイド系熱電半導体材料が好ましい。
前記p型ビスマステルライドは、キャリアが正孔であり、ゼーベック係数が正値であるものであり、BiXTe3Sb2-X(0<X≦0.6)で示される構成であることが好ましく、前記n型ビスマステルライドは、キャリアが電子であり、ゼーベック係数が負値であるものであり、Bi2Te3-YSeY(0<Y≦3)で示される構成であることが好ましい。
また、上記p型ビスマステルライドおよび上記n型ビスマステルライドは、単独で用いることもできるが、一対にし、使用することが好ましい。例えば、複数対を、電極を介して接続し、発電用及び冷却用の熱電変換材料として使用することができる。
熱電半導体材料を成膜する方法は、特に限定されない。例えば、多孔質基板5に、上記の熱電半導体材料を、アークプラズマ蒸着法又はフラッシュ蒸着法等の公知の方法を用い成膜することにより、熱電半導体層8を形成し、本発明の熱電変換材料を得ることができる。
熱電半導体層8は、多孔質基板5に熱電半導体材料を成膜することにより形成される。熱電半導体層8は、多孔質基板5の頂部(すなわちポリマー層(B)3の頂部)のみに形成されていてもよく、ポリマー層(B)3上及び微細孔6の内底部7の両方に形成されていてもよい。後者の場合は、ポリマー層(B)3上の熱電半導体層8と、微細孔6の内底部7に存在する熱電半導体層8とは絶縁性が維持されている。
前記熱電半導体層8の膜厚は、好ましくは、50nm〜20μmであり、より好ましくは100nm〜15μm、さらに好ましくは300nn〜10μmである。
また、熱電半導体層8が微細孔6の内底部7に形成されている場合は、内底部7における、熱電半導体層の膜厚は、好ましくは、25nm〜1.5μmであり、より好ましくは、50nm〜1.0μmである。内底部7における熱電半導体層8の膜厚が上記範囲内であれば、多孔質基板5の頂部に形成される熱電半導体層8との絶縁性が維持されるため好ましい。
[熱電変換モジュール]
本発明の熱電変換モジュールは、本発明の熱電変換材料からなるp型熱電素子とn型熱電素子を使用し、例えば、該p型熱電素子と該n型熱電素子とが直列接続となるように電極を配置し形成したものである。熱電変換モジュールは、発電のためのデバイスとして使用する際には、熱電変換モジュールの片面を高温側に設置し、もう一方の面を低温側に設置して用いる。また、冷却又は加熱のためのデバイスとして使用する際には、熱電変換モジュールの両端子間に電圧を印加することにより、片面を高温側、もう一方の面を低温側として用いる。
図7に本発明の熱電変換材料を用いた熱電変換モジュールの平面図の一例を示す。熱電変換モジュール41は、例えば、p型ビスマステルライドからなる熱電半導体層42、n型ビスマステルライドからなる熱電半導体層43を一対にし、銅等の接合電極44を介して電気的に直列に複数対接続されてなり、接合部と分岐部間に温度差を付与することにより、熱起電力取り出し用電極45から熱起電力を取り出し、電源として使用することができる。
[熱電変換材料の製造方法]
本発明の熱電変換材料の製造方法は、多孔質基板に、熱電半導体層が形成された熱電変換材料の製造方法であって、プラスチックフィルム(A)上に、ブロックコポリマーからなるブロックコポリマー層を形成する工程(工程1)、該ブロックポリマー層をミクロ相分離させる工程(工程2)、該ミクロ相分離したブロックポリマー層の一方のポリマー相をエッチングにより選択的にすべて除去し、残存したポリマー相をマスクとして、前記プラスチックフィルム(A)の一部をエッチングにより除去し、ポリマー層(B)とプラスチックフィルム(A)の一部により形成されている微細孔を形成する工程(工程3)、を有する多孔質基板を作製する基板作製工程と、多孔質基板上に熱電半導体材料を成膜して熱電半導体層を形成する成膜工程、とを含むことを特徴とする。
図2は、本発明の多孔質基板の製造工程及び断面の一例を模式的に示し、(a)はプラスチックフィルム(A)2にブロックコポリマー層4を形成した後の断面であり、(b)はミクロ相分離したブロックコポリマー層4Aの断面であり、(c)はミクロ相分離したブロックコポリマー層4Aの一方のポリマー相をエッチングにより選択的に除去し、プラスチックフィルム上にポリマー層3を形成した後の断面であり、(d)は得られた多孔質基板5の断面である。
(1)基板作製工程
(1)−1 工程1
工程1は、図2(a)に示すように、プラスチックフィルム(A)2上に、前記ブロックコポリマーからなるブロックコポリマー層4を形成する工程である。
本発明の多孔質基板の製造方法によれば、ブロックコポリマー層のミクロ相分離構造として、プラスチックフィルム(A)表面に対し、垂直方向に配向したシリンダー構造を採用することで、プラスチックフィルム(A)の一部に効率的に微細孔を形成することが出来る。具体的には、相分離した相のエッチング速度の差により、一方のポリマー相が選択的にエッチングされ、残存したポリマー相をマスクとして、前記プラスチックフィルム(A)の一部をエッチングすることで、効率よく前記プラスチックフィルム(A)の一部に微細孔が形成される。
前記ブロックコポリマーは、各ポリマー相のエッチング速度の差が大きく、シリンダー構造のミクロ相分離構造を形成しうるものであれば特に制限されない。なお、前記ブロックコポリマーを製造する方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
前記ブロックコポリマーは、エッチング速度が小さく、後述する工程3において、エッチングにより残存するポリマー相を形成するポリマーユニットAと、前記ポリマーユニットAよりもエッチング速度が大きく、後述する工程3において、選択的に全て除去されるポリマーユニットBから構成される。
ポリマーユニットAを構成するポリマーとしては、前述したポリマー層(B)を形成するポリマーとして例示したものが挙げられる。
ポリマーユニットBを構成するポリマーとしては、前記ポリマーユニットAよりもエッチング速度が大きく、後述する工程3において、選択的に全て除去されるものであれば、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸エステル及び、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリ(ヒドロキシスチレン)などが挙げられる。
前記ブロックコポリマーとしては、具体的には、ポリメチルメタクリレート(PMMA)ユニットとポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン含有ポリメタクリレート(PMAPOSS)ユニットから構成されるブロックコポリマー、ポリメチルメタクリレート(PMMA)ユニットとポリエチレンオキシドユニットから構成されるブロックコポリマー、ポリスチレン(PS)ユニットとポリエチレンオキシド(PEO)ユニットから構成されるブロックコポリマー等が挙げられる。
これらの中でも、ブロックコポリマーとしては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)ユニットとポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン含有ポリメタクリレート(PMAPOSS)ユニットから構成されるブロックコポリマーであることが好ましい。
上述したブロックコポリマーを有機溶媒に溶解させたブロックコポリマー溶液を、プラスチックフィルム(A)2上に塗布、乾燥して、ブロックコポリマー層4を形成する。用いる有機溶媒としては、例えば、シクロペンタノン、トルエン、クロロホルム、THF、ベンゼン、シクロヘキサノン等が挙げられ、特にシクロペンタノンが好ましい。
ブロックコポリマー層4の形成方法としては、例えば、スピンコート、ロールコート、ディップコート、ダイコート、グラビアコート等が挙げられ、特に制限されない。また、前記ブロックコポリマー溶液中のブロックコポリマーの濃度は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜20質量%であり、さらに好ましくは0.5〜10質量%である。
(1)−2 工程2
工程2は、図2(b)に示すように、上記で得られたブロックコポリマー層4をミクロ相分離させる工程である。具体的には、工程2は、上記で得られたブロックコポリマー層4を溶媒蒸気の雰囲気下に晒し、一定時間保持(以下、溶媒アニーリングと記す)することで、ミクロ相分離したブロックコポリマー層4Aを得る工程である。
溶媒アニーリングに使用する溶媒としては、ブロックコポリマーのポリマーを構成する2種のポリマー成分のいずれかと親和性が高い溶媒であればよく、例えば、二硫化炭素、アセトン、トルエン等が挙げられる。なかでも、ドメイン間隔の短いミクロ相分離構造が得られるという点から、二硫化炭素であることがより好ましい。
ミクロ相分離構造におけるドメイン間隔の制御は、ブロックコポリマーを構成する2種のポリマーの分子量を、各ユニット毎に、変化させることで可能となる。
(1)−3 工程3
工程3は、図2(c)に示すように、上記によりミクロ相分離したブロックコポリマー層4Aの一方のポリマー相をエッチングにより選択的にすべて除去し、図2(d)に示すように、さらに残存したポリマー相をマスクとして、プラスチックフィルム(A)2の一部をエッチングにより除去して、ポリマー層(B)3とプラスチックフィルム(A)2の一部により形成されている微細孔6を形成する工程である。
工程3により、エッチング処理により、耐エッチング性の低い、つまり、エッチング速度が大きいポリマー相が、選択的にエッチングされ除去され、耐エッチング性の高い、つまり、エッチング速度が小さいポリマー相がプラスチックフィルム(A)上に残存する。
次に、この残存したポリマー相をマスクとして、プラスチックフィルム(A)をエッチングすることで、プラスチックフィルム(A)が除去される。これにより、残存したポリマー相と、プラスチックフィルム(A)の一部により形成されている微細孔6が形成される。
例えば、ブロックコポリマー層4として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)ユニットとポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン含有ポリメタクリレート(PMAPOSS)ユニットから構成されるブロックコポリマーを用いた場合、ミクロ相分離したポリマー層では、例えば酸素プラズマに対する耐エッチング性は、PMMA相に比べ、PMAPOSS相が高く、エッチング速度比が1オーダーほど異なる。このため、酸素プラズマ処理により、耐エッチング性の低い、つまり、エッチング速度が大きいPMMA相が、選択的にエッチングされ除去され、PMAPOSS相がプラスチックフィルム上に残存する。次に、PMMA相を除去した後、このPMAPOSS相をマスクとして、プラスチックフィルム(A)のエッチングを行う。これにより、プラスチックフィルム(A)が除去され、微細孔6が形成される。なお、PMAPOSS相は、、プラスチックフィルム(A)上に残存するため、微細孔6は、PMAPOSS相(ポリマー層)とプラスチックフィルム(A)の一部により形成されることになる。プラスチックフィルム(A)のエッチングは、微細孔の安定性、製造装置の併用、工程の削減の観点から、PMMA相を除去した後、連続して行うことが好ましい。
ブロックコポリマー層4およびプラスチックフィルム(A)のエッチング方法は、特に制限されないが、微細孔の深さ、平均直径等の制御が容易であるという点から、酸素プラズマ処理が好ましい。酸素プラズマ処理は、例えば、RIE(反応性イオンエッチング)装置を使用し、真空下で、所定の流量を有する酸素ガスを導入しプラズマ化し、対象となる有機物質を水と二酸化炭素に化学変化させることにより除去する処理である。酸素ガス流量、処理時間等の酸素プラズマ処理条件は、ブロックコポリマー層4の膜厚、プラスチックフィルム(A)の材質及びエッチング量(深さ)を考慮し、適宜調整すればよい。
(2)成膜工程
成膜工程は、前記基板作製工程の後に、得られた多孔質基板5に、熱電半導体材料を成膜して熱電半導体層を形成する工程である。ここで、成膜方法としては、特に限定されないが、アークプラズマ蒸着法又はフラッシュ蒸着法が用いられる。蒸着物質の組成比が精度よく保持され成膜でき、プラスチックフィルム(A)への熱ダメージも少ないという点からアークプラズマ蒸着法が特に好ましい。
(アークプラズマ蒸着法による成膜)
アークプラズマ蒸着法とは、詳細は後述するが、パルスのアーク放電により、蒸着源となる原材料を、瞬時にプラズマにしてイオン化された蒸着粒子を基板上に付着させる成膜方法である。
前記アークプラズマ蒸着法を用いることにより、熱電半導体材料を瞬時にプラズマにして、多孔質基板にイオン化した蒸着粒子が付着し、しかも、原材料の飛散や、未蒸発物の残留等も少ないため、従来より用いられているフラッシュ蒸着法と比べ、成膜された膜の組成の精度が良く、原材料の組成からほとんど変化することがない均一な薄膜が形成され、ゼーベック係数や電気伝導率の低下を抑制することができる。
また、前記アークプラズマ蒸着法は、プラズマを発生させるためにアルゴンガス等を使用する必要もなく、さらに、基板の温度上昇も殆どないため、本発明のプラスチックフィルムへの成膜方法として好適である。さらに、アークプラズマ蒸着法においては、所定の範囲内では、蒸着時の材料の直進性が保たれるため、特に、本発明のような多孔質基板へ成膜する場合、他の蒸着方法に比べて微細孔内の壁面に材料が蒸着されにくく、熱電性能が低下しにくいため好ましい。
アークプラズマ蒸着装置について具体的に説明する。図3は、本発明の実施例で用いた同軸型真空アークプラズマ蒸着装置の一例であり、(a)は蒸着装置の概略図であり、(b)はアークプラズマ蒸着源の動作を説明するための概念図である。
図3(a)、(b)において、21は多孔質基板、22は真空排気口、23はカソード電極(蒸着源;ターゲット)、24はトリガ電極、25は電源ユニット、26はアノード電極、27はトリガ電源、28はアーク電源、29はコンデンサー、30は絶縁碍子、31はアークプラズマである。
前記アークプラズマ蒸着装置内における同軸型真空アークプラズマ蒸着源は、図3(b)に示すように、円筒状のトリガ電極24と、先端部が熱電半導体材料の原材料で構成された蒸着源である円柱状のカソード電極23とが、円板状の絶縁碍子30を挟んで隣接して配置されてなり、前記カソード電極23とトリガ電極24との周りに同軸状に円筒状のアノード電極26が配置されている。
なお、前記カソード電極23は、上述した熱電半導体材料をホットプレス法等の公知の方法により、円柱状に成形したものを用いる。
実際の蒸着は、前記同軸型真空アークプラズマ蒸着源を備えている同軸型真空アークプラズマ蒸着装置を用い、前記トリガ電極24とアノード電極26との間にアーク放電をパルス的に発生させて、熱電半導体材料を瞬時にプラズマにして、前記カソード電極23とアノード電極26との間にアークプラズマ31を断続的に誘起させ、アークプラズマ31の真上に配置した多孔質基板5上に、イオン化した蒸着粒子を付着させることにより、成膜が行われる。なお、多孔質基板5は、加熱されていても加熱されていなくてもよい。
本発明において、アークプラズマ31を発生させるアーク電圧、放電用のコンデンサー29の容量、及びアークプラズマ31の発生回数を制御することにより、粒子径が揃った蒸着粒子を得ることができ、これにより、多孔質基板と熱電薄膜の密着性が良好な膜を得ることが出来る。
アークプラズマ31を発生させるアーク電圧は、通常50〜400V、好ましくは70〜100Vであり、放電用のコンデンサー29の容量は、通常360〜8800μF、好ましくは360〜1080μFである。また、アークプラズマ21の発生回数は、通常50〜50000回である。
さらに、多孔質基板5とアークプラズマ31からの距離を適宜調整することで、蒸着範囲を制御することができる。例えば、後述する実施例においては、カソード電極(蒸着源;ターゲット)と多孔質基板との距離は150mmとした。チャンバ内の真空度は、10-2Pa以下が好ましい。
本発明において、熱電半導体材料を成膜後、形成された熱電半導体層を結晶成長させ、安定化させるためにアニール処理を行うことが好ましい。アニール処理方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。アニール処理条件は、熱電半導体層及びプラスチックフィルムに悪影響を及ぼさない範囲で行うのであれば、特に制限されない。例えば、熱電半導体層がp型熱電半導体材料からなり、プラスチックフィルムがポリイミド樹脂である場合、好ましくは、アニール温度が100〜300℃、処理時間が0.1〜48時間である。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例、比較例で作製した熱電変換材料の熱電性能評価は、以下の方法で、熱伝導率、ゼーベック係数及び電気伝導率を算出することにより行った。さらに、熱電変換モジュールにして出力特性の評価を行った。
(a)熱伝導率
熱伝導率の測定には3ω法を用いた。実施例及び比較例で作製した熱電変換材料の熱電半導体層側の表面の所定の位置に、金属細線(2mm×20μm幅)、交流電流印加用電極、3ω信号検出用電極を設けた。次に、交流電流印加用電極に、ファンクションジェネレーターを用いて、交流電流を印加することで、金属細線を周期的に加熱した。加熱された前記金属細線の温度を前記3ω信号検出用電極からの信号出力を測定し、加熱量と加熱された熱電変換材料の温度応答を調べ、熱電半導体層を蒸着していない多孔質基板のみの測定結果と比較し、熱電半導体層の熱抵抗を測定し、その結果と熱電半導体層の膜厚から熱伝導率を算出した。
(b)ゼーベック係数
ゼーベック係数は、JIS C 2527:1994に準拠して実施例及び比較例で作製した熱電変換材料の熱起電力を測定し、ゼーベック係数を算出した。実施例及び比較例で作製した熱電変換材料の一端を加熱して、熱電変換材料の両端に生じる温度差をクロメル−アルメル熱電対を使用し測定し、熱電対設置位置に隣接した電極から熱起電力を測定した。具体的には、温度差と起電力を測定する熱電変換材料の両端間距離を25mmとし、一端を20℃に保ち、他端を25℃から50℃まで1℃刻みで加熱し、その際の熱起電力を測定して、傾きからゼーベック係数を算出した。なお、熱電対及び電極の設置位置は、薄膜の中心線に対し、互いに対称の位置にあり、熱電対と電極の距離は1mmである。
(c)電気伝導率
実施例及び比較例で作製した熱電変換材料を、表面抵抗測定装置(三菱化学社製、商品名:ロレスタGP MCP−T600)により、四端子法で試料の表面抵抗値を測定し、電気伝導率を算出した。
(d)無次元熱電性能指数
得られたゼーベック係数、電気伝導率、熱伝導率の値から、熱電性能指数Z(Z=σ×S2/λ)を求め、T=300Kの時の無次元熱電性能指数Z×Tを算出した。
(実施例1)
(1)多孔質基板の作製
多孔質基板を、以下のように、ブロックコポリマー層の形成、溶媒雰囲気下でのミクロ相分離工程、続く酸素プラズマ処理によるナノ構造形成工程により作製した。
ポリメチルメタクリレート(PMMA)ユニットとポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン含有ポリメタクリレート(PMAPOSS)ユニットから構成されるブロックコポリマー(PMMA−b−PMAPOSS、PMMAユニットの分子量が13000、PMAPOSSユニットの分子量が42000)をシクロペンタノン(東京化成工業株式会社製)に溶解し、溶液濃度0.5wt%のブロックポリマー溶液を調製した。調製したポリマー溶液を使用し、スピンコート法により、ポリイミド樹脂基板(厚さ2μm)上に塗布し、厚さが10nmのブロックコポリマー層を形成した。形成した該ブロックコポリマー層を、二硫化炭素の溶媒蒸気雰囲気下で20時間置き、ミクロ相分離処理を行った。ミクロ相分離後のブロックコポリマー層の構造評価をAFMで行った。図4は、本発明の実施例1で得られたブロックコポリマー層のミクロ相分離後のAFM写真(測定範囲1000nm×1000nm)である。
その後、該ブロックコポリマー層とポリイミド樹脂基板に、反応性イオンエッチング装置(Samco社製、UV-Ozone dry stripper)を用いて、酸素プラズマエッチングを、出力50W、真空圧5Pa、酸素流量10ccmの条件下で、15分間行うことで、多孔質基板を作製し、該基板の評価をSEM観察により行った。図5は、本発明の実施例1で得られた微細孔を有する多孔質基板のSEM写真(測定倍率15000倍)を示し、(a)は多孔質基板の表面の写真であり、(b)は多孔質基板の斜め上方からの写真である。
(2)熱電半導体層の成膜
前記(1)で作製した多孔質基板を使用し、熱電変換材料であるp型ビスマステルライドを、アークプラズマ蒸着法で成膜し熱電半導体層を形成した。
まず、2種以上の元素を含有する熱電半導体材料であるp型ビスマステルライド(Bi0.4Te3.0Sb1.6、元素組成:Bi:Te:Sb=9:60:31)の原料粒子をステンレス製の金型に入れ、ホットプレス法により、焼結温度200℃で1時間保持し、後述する同軸型真空アークプラズマプラズマ蒸着源となる熱電半導体材料の円柱状のカソード電極(蒸着源;ターゲット)(φ10×17mm)を作製した。
次いで、図3(a)、(b)の同軸型真空アークプラズマ蒸着装置を用いて、チャンバ内の真空度が5.0×10-3Pa以下に到達した時点で、アーク電圧を80V、成膜レート5Å/回(1秒につき1回の放電)で3000回放電を行い、多孔質基板上にp型ビスマステルライドの薄膜(1.5μm)を形成した。なお、チャンバ内の多孔質基板は加熱せずに、常温で蒸着を行った。
その後、加温速度5K/minで昇温し、水素とアルゴンの混合ガス(水素:アルゴン=5:95)雰囲気下でアニール処理温度250℃で1時間保持することで、アニール処理し、熱電半導体層を結晶成長させた熱電変換材料を作製した。
図6は、本発明の実施例1で得られた、熱電変換材料の平面を示すSEM写真(測定倍率5000倍)である。p型ビスマステルライドが成膜された多孔質基板は、微細孔を有していることがわかる。
また、微細孔の深さ(H1)、平均直径(D1)を算出し、平均直径(D1)と深さ(H1)の比(H1/D1)を算出した。熱電性能評価結果とともに算出結果を表1に示す。
(実施例2)
熱電半導体材料として、n型ビスマステルライド(Bi2.0Te2.7Se0.3、元素組成:Bi:Te:Se=40:54:6)に替え、成膜した薄膜を300℃でアニール処理を行った以外、実施例1と同様の条件で、熱電変換材料を作製した。作製した熱電性能評価結果を表1に示す。
(実施例3)
熱電半導体材料として、p型Mn2Siに替えた以外、実施例1と同様の条件で、熱電変換材料を作製した。
熱電性能評価結果を表1に示す。
(実施例4)
熱電半導体材料として、n型Mn2Siに替えた以外、実施例1と同様の条件で、熱電変換材料を作製した。
熱電性能評価結果を表1に示す。
(比較例1、2)
ブロックコポリマー層のミクロ相分離処理及び酸素プラズマ処理を行わなかったこと以外は、実施例1、2と同様にして、熱電変換材料を作製した。熱電性能評価結果を表1に示す。
(比較例3、4)
ブロックコポリマー層のミクロ相分離処理及び酸素プラズマ処理を行わなかったこと以外は、実施例3、4と同様にして、熱電変換材料を作製した。熱電性能評価結果を表1に示す。
(比較例5)
実施例1において、酸素プラズマエッチングを、出力50W、真空圧5Pa、酸素流量10ccmの条件下で、3秒間行うことで、多孔質基板を作製したこと以外、実施例1と同様にして熱電変換材料を作製した。熱電性能評価結果を表1に示す。
実施例1〜4の熱電変換材料は、ミクロ相分離処理及び酸素プラズマ処理を行なわず、微細孔が形成されていないプラスチックフィルムを使用した比較例1〜4の熱電変換材料と比べて、熱伝導率が大幅に低下し、無次元熱電性能指数ZTは高い値が得られた。また、比較例5の熱電変換材料は、酸素プラズマエッチング時間が短かったため、平均直径(D1)と深さ(H1)の比(H1/D1)が小さく、プラスチックフィルムに微細孔が形成されていなかったため、無次元熱電性能指数ZTが実施例よりも劣っていた。
(実施例5)
(熱電変換モジュールの作製及び出力特性の評価)
図7に示すように、実施例1で作製した多孔質基板を使用し、アークプラズマ蒸着法で、熱電変換材料であるp型ビスマステルライドから成膜された熱電半導体層42(1mm×30mm、膜厚1.5μm)及びn型ビスマステルライドから成膜された熱電半導体層43(1mm×30mm、膜厚1.5μm)を、等ピッチ(0.4cm)で、交互にそれぞれ10本ずつ配置した。
また、熱電半導体層42、43の接合部、熱起電力取り出し部に、真空蒸着法を用いて500nmの厚さの銅を成膜することにより、接合電極44(3.5mm×5mm)及び熱起電力取り出し用電極45(3mm×12mm)を形成し、熱電変換モジュール41とした。
次に、室温で、熱電変換モジュールの片端を、ホットプレートで室温〜150℃まで段階的に加熱することにより、温度差を付与し、熱起電力V(V)、電気抵抗R(Ω)を測定した。出力P(W)は、測定した熱起電力Vと電気抵抗Rを用い、P=V2/Rにより算出した。
(実施例6)
熱電変換材料であるp型ビスマステルライドを、p型Mn2Siに変更し、n型ビスマステルライドを、n型Mn2Siに変更した以外は、実施例5と同様に熱電半導体モジュールを作製した。
(比較例6)
比較例1で作製した多孔質基板を使用した以外は、実施例5と同様に熱電変換材料であるp型ビスマステルライドから成膜された熱電半導体層及びn型ビスマステルライドから成膜された熱電半導体層を形成し、熱電半導体モジュールを作製した。
(比較例7)
比較例3で作製した多孔質基板を使用した以外は、実施例6と同様に熱電変換材料であるp型Mn2Siから成膜された熱電半導体層及びn型Mn2Siから成膜された熱電半導体層を形成し、熱電半導体モジュールを作製した。
実施例5及び比較例6における加熱温度に対する出力の関係を図8に、実施例6及び比較例7における加熱温度に対する出力の関係を図9に示す。また、実施例5及び比較例6における加熱温度70℃及び140℃の時の出力と、実施例6及び比較例7における加熱温度100℃及び200℃の時の出力を表2に示す。
本発明の熱電変換材料は、熱と電気の相互エネルギー変換を行う熱電変換素子にして、モジュールに組み込み、利用される。具体的には、高効率な熱電変換材料であるので、工場や廃棄物燃焼炉、セメント燃焼炉等の各種燃焼炉からの排熱、自動車の燃焼ガス排熱及び電子機器の排熱を電気に変換する用途への適用が考えられる。
1:熱電変換材料
2:プラスチックフィルム(A)
3:ポリマー層(B)
4:ブロックコポリマー層
4A:ミクロ相分離したブロックコポリマー層
5:多孔質基板
6:微細孔
7:内底部
8:熱電半導体層
21:多孔質基板
22:真空排気口
23:カソード電極(蒸着源;ターゲット)
24:トリガ電極
25:電源ユニット
26:アノード電極
27:トリガ電源
28:アーク電源
29:コンデンサー
30:絶縁碍子
31:アークプラズマ
41:熱電変換モジュール
42:熱電半導体層(p型ビスマステルライド)
43:熱電半導体層(n型ビスマステルライド)
44:接合電極
45:熱起電力取り出し電極

Claims (10)

  1. 微細孔を有する多孔質基板上に、熱電半導体材料からなる熱電半導体層を有する熱電変換材料であって、該多孔質基板がプラスチックフィルム(A)上にポリマー層(B)を有するものであり、該微細孔が該ポリマー層(B)とプラスチックフィルム(A)の一部により形成されていることを特徴とする熱電変換材料。
  2. 前記微細孔の平均直径(D1)と深さ(H1)の比(H1/D1)が、0.5〜20である請求項1に記載の熱電変換材料。
  3. 前記熱電半導体層の膜厚が、50nm〜20μmである請求項1に記載の熱電変換材料。
  4. 前記ポリマー層(B)が、ポリヘドラルオリゴメリックシルセスキオキサン含有ポリメタクリレートから構成されるポリマーから形成されたものである、請求項1に記載の熱電変換材料。
  5. 前記ポリマー層(B)の厚さが、1〜100nmである請求項4に記載の熱電変換材料。
  6. 前記プラスチックフィルム(A)が、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート又はポリカーボネートからなる請求項1に記載の熱電変換材料。
  7. 前記プラスチックフィルム(A)の厚さが、1〜100μmである請求項6に記載の熱電変換材料。
  8. 前記熱電半導体材料が、ビスマス−テルル系熱電半導体材料、シリサイド系熱電半導体材料の少なくとも1種である請求項1に記載の熱電変換材料。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱電変換材料を使用した熱電変換モジュール。
  10. 多孔質基板に、熱電半導体層が形成された熱電変換材料の製造方法であって、
    プラスチックフィルム(A)上に、ブロックコポリマーからなるブロックコポリマー層を形成する工程(工程1)、
    該ブロックポリマー層をミクロ相分離させる工程(工程2)、
    該ミクロ相分離したブロックポリマー層の一方のポリマー相をエッチングにより選択的にすべて除去し、残存したポリマー相をマスクとして、前記プラスチックフィルム(A)の一部をエッチングにより除去し、ポリマー層(B)とプラスチックフィルム(A)の一部により形成されている微細孔を形成する工程(工程3)、
    を有する多孔質基板を作製する基板作製工程と、
    前記多孔質基板上に熱電半導体材料を成膜して熱電半導体層を形成する成膜工程、
    とを含むことを特徴とする熱電変換材料の製造方法。
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