JP2014164850A - 蓄電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルミニウム系金属製のケース本体と蓋体とを溶接で接合しても、蓋体に設けられた安全弁が適切な圧力で開放するようにする。
【解決手段】二次電池10は、電極組立体12を収容するアルミニウム系金属製のケース11を備えており、ケース11は、開口部を有するケース本体13と、ケース本体13の開口部を塞ぐ蓋体14とが溶接によって接合されている。蓋体14は、ケース11内の圧力をケース11外に開放させる安全弁27を有し、かつ安全弁27を開放する圧力が設定された圧力から逸脱しないように蓋体14の変形を抑制するリブ30を蓋体14の裏側に有する。リブ30は、蓋体14の鋳造時に可溶性中子を用いて形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】二次電池10は、電極組立体12を収容するアルミニウム系金属製のケース11を備えており、ケース11は、開口部を有するケース本体13と、ケース本体13の開口部を塞ぐ蓋体14とが溶接によって接合されている。蓋体14は、ケース11内の圧力をケース11外に開放させる安全弁27を有し、かつ安全弁27を開放する圧力が設定された圧力から逸脱しないように蓋体14の変形を抑制するリブ30を蓋体14の裏側に有する。リブ30は、蓋体14の鋳造時に可溶性中子を用いて形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、蓄電装置に係り、詳しくはケース内の圧力をケース外に開放させる安全弁を有する蓋体を備えた蓄電装置に関する。
二次電池やキャパシタのような蓄電装置は再充電が可能であり、繰り返し使用することができるため電源として広く利用されている。一般に、容量の大きな蓄電装置は電極体を収容するケースを備え、そのケース内に電極体が収容されている。
従来、二次電池のケースは、ケース本体と蓋体とは別部品として構成され、電極体を収容した後、ケース本体の開口部を覆うように蓋体が溶接によりに固着される。また、ケースは、過充電等によりケース内の電極体(発電要素)の反応が過度に進行して、ケース内部にガスが発生、蓄積して内圧が異常に上昇するのを防止するため、内圧が設定された圧力以上になると内部ガスを抜気する安全弁を備えている。
蓄電装置の軽量化を図るため、アルミニウム製のケースが多く使用されている。従来、アルミニウム製のケース本体と蓋体とを高密度熱源溶接により接合し、容器内部を高温度にすることなく、密封性高くかつルート割れを起こさない密封容器及び密封容器の製造方法が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1には、図5(a)に示すように、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる容器本体61及び蓋体62を、スラブレーザを用いて溶融接合部63の深さDと、溶融接合部63の幅Wとの比であるアスペクト比(D/W)が1〜5の範囲になるように接合する密封容器の製造方法及び密封容器が開示されている。
また、リチウム電池等の非水電解液電池において、電池容器の一部を形成しかつ貫通孔が開口した蓋板と、貫通孔を貫通した電極端子と、蓋板と電極端子との間に配置されたシール部材とを有する電池容器用封口板であって、蓋板は、シール部材の外周部の少なくとも一部に補強用リブを有する電池容器用封口板が提案されている(特許文献2参照)。
補強用リブは、シール部材の外周部において、シール部材の全周にわたって設けられていること、蓋板を部分的に厚くし、この厚肉部を補強リブとすること、補強リブは、蓋板を凸状に曲成してなること等が記載されている。そして、図6に示すように、補強用リブ71を電池容器の内部方向に突出した形態、即ち蓋板72の裏面に設けた形態としてもよい旨も記載されている。
ところが、特許文献1の構成では、蓋体62の周囲を溶接すると、その溶接熱によって安全弁の開放圧が変化する虞がある。これは、溶接の際に溶融部分が凝固するときに凝固収縮するため、図5(b)に2点鎖線で示すように、蓋体62が外側に凸の形状に反ることによる。なお、図5(b)では分かり易くするため、反りを強調して図示している。安全弁の開放圧が変化すると、安全弁を適切な開放圧で開放させることができない虞がある。蓋体62の材料をアルミニウムよりヤング率の大きな金属に代えれば、反りが少なくなるが、軽量化ができなくなる。
また、特許文献2では、リチウム電池の膨張や収縮が生じても、蓋体と電極端子とをシールするシール部材のシール性を確保することを目的として補助リブを設けており、安全弁に関しては何ら記載されていない。また、補助リブの断面形状や幅や蓋板からの突出量に関して特に制約はなく、蓋板を凸状に曲成してなる補助リブも例示されている。ところが、蓋板を凸状に曲成してなる補助リブや、アルミニウム系金属を補助リブに対応する溝を有する金型で鋳造した蓋板に形成された補助リブでは、幅が狭い補助リブや断面矩形状(ピン角を有する形状)の補助リブを製造することは難しい。そのため、補助リブを蓋板の裏面に設けると、補助リブと電極体との干渉を避けるためケースが大型化する。
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、アルミニウム系金属製のケース本体と蓋体とを溶接で接合しても、蓋体に設けられた安全弁が適切な圧力で開放することができる蓄電装置を提供することにある。
上記課題を解決する蓄電装置は、電極組立体を収容するアルミニウム系金属製のケースを備えた蓄電装置であって、前記ケースは、開口部を有するケース本体と、前記ケース本体の前記開口部を塞ぐ蓋体とが溶接によって接合されている。前記蓋体は、前記ケース内の圧力を前記ケース外に開放させる安全弁を有し、かつ前記安全弁を開放する圧力が設定された圧力から逸脱しないように前記蓋体の変形を抑制するリブを前記蓋体の裏側に有し、前記リブは、前記蓋体の鋳造時に可溶性中子を用いて形成されている。ここで、「アルミニウム系金属」とは、工業用純アルミニウム(例えば、A1000系アルミニウム)やアルミニウム合金(例えば、A3000系アルミニウム合金)等のようにアルミニウムを主成分とする金属を意味する。
この構成によれば、ケース本体の開口部を塞ぐように蓋体をケース本体に溶接する際、溶融部分が凝固するときの凝固収縮により蓋体が外側に凸の形状に反るように変形しようとするが、蓋体の裏側に存在するリブの作用により、蓋体は安全弁を開放する圧力が予め設定された圧力から逸脱しないように変形が抑制される。そのため、蓄電装置の安全弁は、蓄電装置の内部圧力が予め設定された圧力になると開放される。したがって、アルミニウム系金属製のケース本体と蓋体とを溶接で接合しても、蓋体に設けられた安全弁が適切な圧力で開放することができる。また、リブは、蓋体の鋳造時に可溶性中子を用いて形成されているため、幅が狭いリブや断面矩形状のリブを容易に製造することができ、ケースを大型化せずに所望の形状のリブを蓋体の裏側に形成することができる。
前記蓋体は扁平であり、前記リブは、前記安全弁を挟んで前記蓋体の長手方向と交差する方向に延びる部分が、少なくとも2箇所存在することが好ましい。この構成によれば、リブに蓋体の長手方向と交差する方向に延びる部分が存在せず、長手方向に延びる部分だけ、あるいは長手方向と交差する方向に延びる部分が1箇所だけ存在する場合に比べて、蓋体の変形を抑制することができる。
前記リブは、格子状に形成されていることが好ましい。この構成によれば、リブは、蓋体の長手方向と交差する方向に延びる部分が安全弁を挟んで少なくとも2箇所存在するとともに、蓋体の長手方向に延びる部分も2箇所以上存在するため、蓋体の変形をより抑制することができる。
前記可溶性中子は塩中子であることが好ましい。可溶性中子には、塩中子の他に例えば石灰中子があるが、塩中子の方が中子の製造及び蓋体の鋳造後の中子除去作業が容易になる。
本発明によれば、アルミニウム系金属製のケース本体と蓋体とを溶接で接合しても、蓋体に設けられた安全弁が適切な圧力で開放することができる。
以下、二次電池に具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図1(a)に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、ケース11に電極組立体12が収容されている。また、ケース11には、電解液(図示せず)も収容されている。ケース11は、有底四角筒状のケース本体13と、ケース本体13に電極組立体12を挿入する開口部を閉塞する蓋体14とからなる。ケース本体13と蓋体14とは溶接によって接合されている。この実施形態の二次電池10は、リチウムイオン二次電池である。ケース本体13及び蓋体14はアルミニウム系金属製である。
図1(a)に示すように、蓄電装置としての二次電池10は、ケース11に電極組立体12が収容されている。また、ケース11には、電解液(図示せず)も収容されている。ケース11は、有底四角筒状のケース本体13と、ケース本体13に電極組立体12を挿入する開口部を閉塞する蓋体14とからなる。ケース本体13と蓋体14とは溶接によって接合されている。この実施形態の二次電池10は、リチウムイオン二次電池である。ケース本体13及び蓋体14はアルミニウム系金属製である。
蓋体14には正極端子15及び負極端子16が固定されている。正極端子15及び負極端子16は、雄ねじ部15a,16a及び鍔部15b,16bを有し、蓋体14に形成された孔を、鍔部15b,16bがケース11の内側に位置する状態で貫通して蓋体14から突出する雄ねじ部15a,16aに螺合するナット17により、蓋体14に締め付け固定されている。正極端子15及び負極端子16は、複数の二次電池10を電気的に接続するバスバー18をボルト19により締め付け固定可能に構成されている。
詳述すると、図1(b)に示すように、正極端子15にはその上端からねじ穴20が形成され、ねじ穴20に螺合されるボルト19によりバスバー18が正極端子15に締結固定されるようになっている。なお、ナット17と蓋体14との間には絶縁部材21が設けられている。また、正極端子15の鍔部15bと蓋体14との間にはOーリング22が介在する。図示しないが、負極端子16にも同様にねじ穴が形成され、そのねじ穴に螺合されるボルト19によりバスバー18が負極端子16に締結固定されるようになっている。また、負極端子16においてもナット17と蓋体14との間には絶縁部材が設けられ、鍔部16bと蓋体14との間にOーリングが介在する。
図1(a)に示すように、正極端子15は鍔部15bに接合された導電部材23を介して電極組立体12の正極タブ12pに電気的に接続されている。負極端子16は鍔部16bに接合された導電部材24を介して電極組立体12の負極タブ12nに電気的に接続されている。
次に蓋体について詳述する。
図1(a)に示すように、蓋体14には、ケース11内に電解液を注入するための注液孔25が設けられており、注液孔25は封止部材26により閉塞されている。封止部材26はアルミニウム系金属製で、蓋体14に溶接されている。
図1(a)に示すように、蓋体14には、ケース11内に電解液を注入するための注液孔25が設けられており、注液孔25は封止部材26により閉塞されている。封止部材26はアルミニウム系金属製で、蓋体14に溶接されている。
蓋体14には、ケース11内の圧力が設定された圧力に上昇したときに開放する安全弁27が設けられている。安全弁27はアルミニウム系金属製で、蓋体14に形成された安全弁取り付け孔28内に溶接で取り付けられている。
図2(a),(b)に示すように、蓋体14は、1個の注液孔25と、1個の安全弁取り付け孔28と、2個の電極端子取り付け孔29とを有する。電極端子取り付け孔29は蓋体14の長手方向端部寄りに設けられ、安全弁取り付け孔28は蓋体14の中央に設けられている。注液孔25は安全弁取り付け孔28と一方の電極端子取り付け孔29との中間に設けられている。
図2(b)に示すように、蓋体14は扁平であり、安全弁27を開放する圧力が設定された圧力から逸脱しないように蓋体14の変形を抑制するリブ30を裏側に有する。リブ30は、蓋体14の長手方向と交差する方向に延びる部分30aが、少なくとも2箇所存在する。この実施形態では、リブ30は、蓋体14の長手方向と交差する方向に延びる部分30aが4箇所に存在し、蓋体14の長手方向に延びる部分30bが4箇所に存在する。また、蓋体14の裏側には、蓋体14の長手方向と交差する方向に延びるリブ31が、各電極端子取り付け孔29を挟んでそれぞれ1組ずつ設けられている。リブ30,31は断面形状が矩形に形成されている。
蓋体14の長手方向と交差する方向に延びる部分30aは、安全弁取り付け孔28を挟んで、かつ安全弁取り付け孔28に対して安全弁取り付け孔28と注液孔25との距離より近い位置に2箇所と、安全弁取り付け孔28に対して注液孔25より離れた対称位置にそれぞれ1箇所設けられている。この実施形態では部分30aは蓋体14の長手方向と直交する方向に延び、蓋体14の長手方向に対する角度が90°となるように設けられている。
また、蓋体14の長手方向に延びる4箇所の部分30bのうち2箇所の部分30bは、注液孔25及び安全弁取り付け孔28を挟んで平行に、かつその両端がリブ31の近くまで延びる状態で設けられ、残りの2箇所の部分30bは、蓋体14の幅方向の中央において安全弁取り付け孔28を挟む状態に設けられている。各部分30aは、部分30bと直交する状態に設けられており、リブ30は格子状に形成されている。また、リブ30は、安全弁取り付け孔28の周囲を四角状に囲む部分を有する。
次に前記のように構成された蓋体14の製造方法を図3に基づいて説明する。
蓋体14は、ダイカスト鋳造により製造される。図3に示すように、鋳造に使用される金型の下型41は、キャビティ42内に可溶性中子としての塩中子43がセットされた状態で使用される。塩中子43はキャビティ42の底部側全体を覆う状態に設けられ、蓋体14の注液孔25を形成すべき位置に、対応する形状の凸部44aが形成され、安全弁取り付け孔28を形成すべき位置に、対応する形状の凸部44bが形成され、電極端子取り付け孔29を形成すべき位置に、それぞれ対応する形状の凸部44cが形成されている。また、蓋体14のリブ30を形成すべき位置に対応する形状の溝45aが形成され、リブ31を形成すべき位置にそれぞれ対応する形状の溝45bが形成されている。なお、下型41には、キャビティ42の長手方向の一端側に溶融金属(溶湯)の注入口41aが形成され、他端側に排出口41bが形成されている。
蓋体14は、ダイカスト鋳造により製造される。図3に示すように、鋳造に使用される金型の下型41は、キャビティ42内に可溶性中子としての塩中子43がセットされた状態で使用される。塩中子43はキャビティ42の底部側全体を覆う状態に設けられ、蓋体14の注液孔25を形成すべき位置に、対応する形状の凸部44aが形成され、安全弁取り付け孔28を形成すべき位置に、対応する形状の凸部44bが形成され、電極端子取り付け孔29を形成すべき位置に、それぞれ対応する形状の凸部44cが形成されている。また、蓋体14のリブ30を形成すべき位置に対応する形状の溝45aが形成され、リブ31を形成すべき位置にそれぞれ対応する形状の溝45bが形成されている。なお、下型41には、キャビティ42の長手方向の一端側に溶融金属(溶湯)の注入口41aが形成され、他端側に排出口41bが形成されている。
この下型41を有する金型を使用して、図示しない上型で下型41のキャビティ42を覆うように金型を閉じた状態で、キャビティ42内に溶融状態のアルミニウム系金属を加圧状態で注入、充填する。冷却後、金型を開き、鋳造された蓋体14を取り出した後、塩中子43を水洗除去する。
中子を使用せずに、中子に対応した形状の凸部及び溝を有する下型41を有する金型を使用して蓋体14を製造した場合は、リブ30,31の断面形状が矩形状で細い場合、蓋体14を下型41から取り外す際に、リブ30,31の一部(角部分)欠け易い。しかし、塩中子43を使用した場合はそのようなことを回避することができる。
また、塩中子43は、型によるプレス加工で形成され、塩中子43の表面にはプレス型の表面の滑らかさが転写される。そのため、砂中子を使用した場合と異なり、塩中子43は表面が滑らかで、その表面粗さが蓋体14に転写されるため、二次加工なしに蓋体14を形成することができる。
前記のように構成された蓋体14をケース本体13に接合する場合、電極組立体12をケース本体13の開口部からケース本体13内に挿入した後、蓋体14がケース本体13の開口部を覆い、ケース本体13と当接した状態で、蓋体14をケース本体13に溶接する。
蓋体14を構成するアルミニウム系金属はヤング率が低いため、ケース本体13の開口部を塞ぐように蓋体14をケース本体13に溶接する際、溶融部分が凝固するときの凝固収縮により蓋体14が外側に凸の形状に反るように変形しようとする。しかし、蓋体14の裏側に存在するリブ30の作用により、蓋体14は安全弁27を開放する圧力が予め設定された圧力から逸脱しないように変形が抑制される。
二次電池10を複数個の二次電池10からなる電池モジュールとして使用する場合は、隣り合う二次電池10を電気的に接続するバスバー18が正極端子15あるいは負極端子16のねじ穴20に螺合する締結手段としてのボルト19により、正極端子15あるいは負極端子16に締め付け固定される。その際、ナット17をスパナで固定して回り止めした状態でボルト19を回転させる。リブ31が蓋体14の表側に設けられている場合は、リブ31を電極端子取り付け孔29の近くに設けると、ナット17の回り止めを行うスパナがリブ31と干渉する。しかし、リブ31が蓋体14の裏側に設けられているため、そのような虞はない。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)蓄電装置としての二次電池10は、電極組立体12を収容するアルミニウム系金属製のケース11を備えており、ケース11は、開口部を有するケース本体13と、ケース本体13の開口部を塞ぐ蓋体14とが溶接により接合されている。蓋体14は、ケース11内の圧力をケース11外に開放させる安全弁27を有し、かつ安全弁27を開放する圧力が設定された圧力から逸脱しないように蓋体14の変形を抑制するリブ30を蓋体14の裏側に有する。したがって、アルミニウム系金属製のケース本体13と蓋体14とを溶接で接合しても、蓋体に設けられた安全弁27が適切な圧力で開放することができる。
(1)蓄電装置としての二次電池10は、電極組立体12を収容するアルミニウム系金属製のケース11を備えており、ケース11は、開口部を有するケース本体13と、ケース本体13の開口部を塞ぐ蓋体14とが溶接により接合されている。蓋体14は、ケース11内の圧力をケース11外に開放させる安全弁27を有し、かつ安全弁27を開放する圧力が設定された圧力から逸脱しないように蓋体14の変形を抑制するリブ30を蓋体14の裏側に有する。したがって、アルミニウム系金属製のケース本体13と蓋体14とを溶接で接合しても、蓋体に設けられた安全弁27が適切な圧力で開放することができる。
(2)リブ30は、蓋体14の鋳造時に可溶性中子としての塩中子43を用いて形成されているため、幅が狭いリブ30や断面矩形状のリブ30を容易に製造することができ、ケース11を大型化せずに所望の形状のリブ30を蓋体の裏側に形成することができる。また、鋳造された蓋体14は、表面研削等の二次加工なしに蓋体14を形成することができる。塩中子43は、他の可溶性中子、例えば石灰中子に比べて、中子の製造が容易で、蓋体14の鋳造後における中子除去作業も容易になる。
(3)蓋体14は扁平であり、リブ30は、蓋体14の長手方向と交差する方向に延びる部分30aが、安全弁27を挟んで少なくとも2箇所存在する。したがって、リブ30に蓋体14の長手方向と交差する方向に延びる部分30aが存在せず、長手方向に延びる部分だけ、あるいは長手方向と交差する方向に延びる部分30aが1箇所だけ存在する場合に比べて、蓋体14の変形をより抑制することができる。
(4)リブ30は、格子状に形成されており、蓋体14の長手方向と交差する方向に延びる部分30aが安全弁27を挟んで少なくとも2箇所存在するとともに、蓋体14の長手方向に延びる部分も2箇所以上存在するため、蓋体14の変形をより抑制することができる。
(5)蓋体14の製造に使用する塩中子43は、安全弁取り付け孔28及びリブ30を形成すべき箇所だけに対応して凸部44b及び溝45aが形成されたものではなく、注液孔25、電極端子取り付け孔29を形成すべき箇所にも対応して凸部44a,44cが形成され、リブ31を形成すべき箇所にも対応して溝45bが形成されている。したがって、複数の中子を使用する構成に比べて、金型の製造、組立が簡単になる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ リブ30は格子状に限らず、例えば、図4(a)に示すように、蓋体14の長手方向と直交する方向に延びる部分30aが、安全弁27を挟んで2箇所存在し、蓋体14の長手方向に延びる部分30bが安全弁27を挟んで2箇所存在し、部分30aと部分30bとが交差せずに存在してもよい。また、図4(b)に示すように、リブ30は、2個の部分30aと、2個の部分30bとが矩形を成すように交互に連続する形状であってもよい。
○ リブ30は格子状に限らず、例えば、図4(a)に示すように、蓋体14の長手方向と直交する方向に延びる部分30aが、安全弁27を挟んで2箇所存在し、蓋体14の長手方向に延びる部分30bが安全弁27を挟んで2箇所存在し、部分30aと部分30bとが交差せずに存在してもよい。また、図4(b)に示すように、リブ30は、2個の部分30aと、2個の部分30bとが矩形を成すように交互に連続する形状であってもよい。
○ 蓋体14の長手方向と交差する方向は、長手方向に対する角度が90°±5°の範囲が好ましい。
○ リブ30を構成する長手方向と直交する方向に延びる部分30a及び蓋体14の長手方向に延びる部分30bの数は、注液孔25及び安全弁取り付け孔28と干渉しない状態で適宜変更してもよい。
○ リブ30を構成する長手方向と直交する方向に延びる部分30a及び蓋体14の長手方向に延びる部分30bの数は、注液孔25及び安全弁取り付け孔28と干渉しない状態で適宜変更してもよい。
○ リブ30を構成する長手方向と直交する方向に延びる部分30a及び蓋体14の長手方向に延びる部分30bは直線状に限らない。例えば、部分30aは、長手方向と交差する方向に延びる直線部がジグザグ状に連続したり、長手方向と直交する方向に延びる直線部と、長手方向と直交する方向に対して交差する方向に延びる直線部とが交互に連続したりする形状であってもよい。また、蓋体14の長手方向に延びる部分30bは、長手方向に傾いて延びる直線部がジグザグ状に連続したり、長手方向に延びる直線部と、長手方向に対して傾いて延びる直線部とが交互に連続したりする形状であってもよい。
○ リブ30は、直線部のみで構成される必要はなく、例えば、全体が曲線部や波線部で構成されたり、直線部と曲線部あるいは波線部とで構成されたりしてもよい。
○ 蓋体14は、安全弁27を開放する圧力が設定された圧力から逸脱しないように蓋体14の変形を抑制するリブ30を蓋体14の裏側に有していればよく、安全弁27を挟んで蓋体14の長手方向と交差する方向に延びる部分が、少なくとも2箇所存在する必要はない。例えば、リブ30が安全弁取り付け孔28を囲む円形状であったり、同心円状に存在したりしてもよい。
○ 蓋体14は、安全弁27を開放する圧力が設定された圧力から逸脱しないように蓋体14の変形を抑制するリブ30を蓋体14の裏側に有していればよく、安全弁27を挟んで蓋体14の長手方向と交差する方向に延びる部分が、少なくとも2箇所存在する必要はない。例えば、リブ30が安全弁取り付け孔28を囲む円形状であったり、同心円状に存在したりしてもよい。
○ 安全弁27の形状は円形に限らず、楕円形や長円形あるいは四角形等の多角形であってもよい。
○ 蓋体14を製造する際に、塩中子43に代えて石灰中子を可溶性中子として使用してもよい。石灰中子の場合は、石灰を水で練ったものを使用して所望の形状の中間体を製作し、その中間体を焼き固めて中子を製造する。そのため、塩中子43の方が石灰中子に比べて製造が容易である。また、蓋体14を鋳造した後の中子の除去作業も塩中子43の方が容易である。
○ 蓋体14を製造する際に、塩中子43に代えて石灰中子を可溶性中子として使用してもよい。石灰中子の場合は、石灰を水で練ったものを使用して所望の形状の中間体を製作し、その中間体を焼き固めて中子を製造する。そのため、塩中子43の方が石灰中子に比べて製造が容易である。また、蓋体14を鋳造した後の中子の除去作業も塩中子43の方が容易である。
○ 蓋体14を製造する際に使用する可溶性中子は、キャビティ42の底部全体を覆い、注液孔25、安全弁取り付け孔28及び電極端子取り付け孔29を形成すべき位置に、対応する形状の凸部44a,44b,44cが形成され、リブ30,31を形成すべき位置にそれぞれ対応する形状の溝45a,45bが形成されているものに限らない。例えば、注液孔25、安全弁取り付け孔28及び電極端子取り付け孔29を形成すべき位置に、それぞれ対応する形状の凸部44a,44b,44cを有する独立した可溶性中子を設け、リブ30,31を形成すべき位置にそれぞれ対応する形状の溝45a,45bを有する独立した可溶性中子を設けてもよい。
○ 注液孔25及び安全弁取り付け孔28を形成すべき位置に、それぞれ対応する形状の凸部44a,44bを有し、かつリブ30を形成すべき位置に対応する形状の溝45aを有する可溶性中子を設けてもよい。
○ 安全弁27は、蓋体14と一体形成されてもよい。安全弁27が蓋体14と一体形成されている場合は、安全弁27を別体に形成して、蓋体14に形成された安全弁取り付け孔28に溶接する必要がない。
○ 電解液を注入するための注液孔25の位置は、安全弁取り付け孔28と電極端子取り付け孔29との中間に限らず、電極端子取り付け孔29より蓋体14の長手方向端部寄りに設けてもよい。
○ 二次電池10は、リチウムイオン二次電池に限らず、ニッケル水素二次電池やニッケルカドミウム二次電池等の他の二次電池であってもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池10に限らず、例えば、リチウムイオンキャパシタのようなキャパシタであってもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池10に限らず、例えば、リチウムイオンキャパシタのようなキャパシタであってもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の蓄電装置の蓋体の製造方法であって、金型内における前記蓋体に孔を形成すべき箇所に凸部を有し、前記蓋体の裏面のリブを形成すべき箇所に溝を有する可溶性中子を前記金型のキャビティ内にセットした状態で配置し、前記金型内にダイカスト鋳造でアルミニウム系金属を充填する蓄電装置の蓋体の製造方法。
(1)請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の蓄電装置の蓋体の製造方法であって、金型内における前記蓋体に孔を形成すべき箇所に凸部を有し、前記蓋体の裏面のリブを形成すべき箇所に溝を有する可溶性中子を前記金型のキャビティ内にセットした状態で配置し、前記金型内にダイカスト鋳造でアルミニウム系金属を充填する蓄電装置の蓋体の製造方法。
10…蓄電装置としての二次電池、11…ケース、12…電極組立体、13…ケース本体、14…蓋体、27…安全弁、30,31…リブ、30a,30b…部分、43…可溶性中子としての塩中子。
Claims (4)
- 電極組立体を収容するアルミニウム系金属製のケースを備えた蓄電装置であって、
前記ケースは、開口部を有するケース本体と、前記ケース本体の前記開口部を塞ぐ蓋体とが溶接によって接合されており、
前記蓋体は、前記ケース内の圧力を前記ケース外に開放させる安全弁を有し、かつ前記安全弁を開放する圧力が設定された圧力から逸脱しないように前記蓋体の変形を抑制するリブを前記蓋体の裏側に有し、
前記リブは、前記蓋体の鋳造時に可溶性中子を用いて形成されていることを特徴とする蓄電装置。 - 前記蓋体は扁平であり、前記リブは、前記安全弁を挟んで前記蓋体の長手方向と交差する方向に延びる部分が、少なくとも2箇所存在する請求項1に記載の蓄電装置。
- 前記リブは、格子状に形成されている請求項1又は請求項2に記載の蓄電装置。
- 前記可溶性中子は塩中子である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
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Cited By (2)
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JP2017084540A (ja) * | 2015-10-26 | 2017-05-18 | 株式会社Gsユアサ | 蓄電素子 |
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-
2013
- 2013-02-22 JP JP2013033006A patent/JP2014164850A/ja active Pending
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