JP2014163718A - 端子ユニット及び端子ユニット付き環境試験装置 - Google Patents

端子ユニット及び端子ユニット付き環境試験装置 Download PDF

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Abstract

【課題】環境試験装置で試験を行う際の試験準備時間を低減できるようにする。
【解決手段】端子ユニット20は、環境試験装置の断熱壁14であって試験室内に連通する導通孔15が形成された断熱壁14に取り付けられる。端子ユニット20は、端子32が設けられ断熱壁14の内壁14aの外側に配置される内端子台22と、端子34が設けられ断熱壁14の外壁14bの外側に配置される外端子台24と、導通孔15内に挿通される電気線36を有し、内端子台22の端子32と外端子台24の端子34とを電気的に接するコネクタ手段26と、導通孔15内に挿通される連結部材47を有し、該連結部材47によって内端子台22と外端子台24とを互いに連結する連結手段28と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、端子ユニット及び端子ユニット付き環境試験装置に関するものである。
従来、下記特許文献1〜3に開示されているように、試験対象となる試料が配置される試験室を有する環境試験装置が知られている。試験室は、内壁と、外壁と、内壁及び外壁間に配設された断熱材とからなる断熱壁を箱形に形成することによって構成されている。一部の断熱壁(例えば側方の断熱壁)には、試験室内と外部とを連通する導通孔が形成されている。この導通孔を通して、電気線を試験室に導入し、試験室内の試料に結線することができる。
特開2009−214080号公報 米国特許第6976340号明細書 米国特許第7252586号明細書
外部の測定器や電源等に繋がれた電気線を断熱壁に形成された導通孔に挿入し、この電気線を試験室内にセットされた試料に結線する作業は、煩わしく、作業時間が長くなるという問題がある。すなわち、試験室内は狭いため、試験室内で試料に電気線を結線する作業は煩わしいものであり、しかも手元が暗い中での作業となる。このため、作業者の負担が大きいばかりでなく、作業性が悪く、作業時間が長くなってしまう。したがって、試験準備時間が長くなってしまうという問題がある。
そこで、本発明は、前記従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、環境試験装置で試験を行う際の試験準備時間を低減できるようにすることにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、環境試験装置の断熱壁であって試験室内に連通する導通孔が形成された断熱壁に取り付けられる端子ユニットであって、端子が設けられており、前記断熱壁における試験室側の外面の外側に配置される内端子台と、端子が設けられており、前記断熱壁における試験室とは反対側の外面の外側に配置される外端子台と、前記導通孔内に挿通される電気線を有し、前記内端子台の前記端子と前記外端子台の前記端子とを電気的に接続するコネクタ手段と、前記導通孔内に挿通される連結部材を有し、該連結部材によって前記内端子台と前記外端子台とを互いに連結する連結手段と、を備えている端子ユニットである。
本発明では、内端子台を断熱壁における試験室側の外面の外側に配置する一方で、外端子台を断熱壁における試験室とは反対側の外面の外側に配置し、この状態で、断熱壁の導通孔に挿通される連結部材によって内端子台と外端子台とを連結することができる。そして、外端子台の端子には、外部の測定器や電源等に繋がれた電気線を接続できるため、結線作業は非常に楽であり、しかも時間も要しない。一方、試験対象となる試料には、試験室外で電気線を結線し、その後、当該試料を試験室内に配置することができる。したがって、試料を試験室内にセットした後は、試料に結線された電気線を内端子台の端子に結線するだけでよい。すなわち、試料への細かな配線や半田付け等を試験室外で行うことができるため、手間のかかる試料への結線作業の負担を軽減することができる。しかも、狭い試験室内での作業は、試料に結線された電気線を内端子台の端子に結線するだけでいい。このため、狭い試験室内での作業を減らすことができ、作業者の負担を軽減できるとともに作業時間を低減することができる。したがって、試験準備作業の効率化を図ることができる。また、内端子台の端子と外端子台の端子とはコネクタ手段によって電気的に接続されているので、試料に結線された電気線を内端子台の端子に接続することにより、試料は、試験室外部からの電力供給や試験室外部との信号の授受が可能な状態となる。
ここで、前記導通孔の断面形状に対応した断面形状を有し、前記導通孔に挿入される挿入部が設けられていてもよく、この場合、前記挿入部には、前記連結部材を挿通させる挿通孔が形成されていてもよい。
この態様では、挿入部によって導通孔を塞ぐことができるため、断熱壁における断熱性能が低下することを抑制することができる。しかも、挿入部には連結部材を挿通させる挿通孔が形成されているため、連結部材によって内端子台と外端子台とを連結する構成の妨げにもならない。
前記挿入部は変形容易な材質で形成されていてもよい。この態様では、挿入部が変形容易な材質で形成されているため、導通孔内にコネクタ手段の電気線を挿通する際に、挿入部が邪魔になり難くすることができる。
前記挿入部は、複数の導通孔の断面形状に対応可能なように、異なる断面形状からなる複数の部位を有していてもよい。この態様では、端子ユニットは、導通孔の大きさや形状の異なる複数の環境試験装置に対して、共通の端子ユニットとすることができる。したがって、管理品番数が増大することを抑制することができる。
前記内端子台は、前記導通孔の断面形状よりも大きな断面を有する当接部を備えていてもよく、前記当接部は、前記挿入部に固定されるとともに、前記挿入部が導通孔内に挿入された状態で、前記断熱壁における試験室側の外面に当接するように構成されていてもよい。この態様では、挿入部が導通孔に挿入されると、内端子台が断熱壁に対して保持される。このため、連結手段によって外端子台を内端子台に連結するときに、内端子台を一時的に固定することができる。したがって、内端子台に外端子台を連結する作業の負担を軽減することができる。
前記連結部材の先端部には雄ねじ部が形成され、前記雄ねじ部は、雌ねじ部に螺合され、前記連結部材及び前記雌ねじ部材の一方が前記内端子台に固定され、前記外端子台には、前記連結部材を挿通可能な挿通孔が形成されていてもよい。この態様において、雌ねじ部材が内端子台に固定されている場合には、先端部に雄ねじ部が形成された連結部材を外端子台の挿通孔に外側から挿入するとともに導通孔内に挿入し、先端部が内端子台の雌ねじ部に届いたところで、連結部材を軸回りに回動することにより雄ねじ部が雌ねじ部に螺合される。これにより、連結部材を内端子台に締結することができる。一方、連結部材が内端子台に固定されている場合には、連結部材は外端子台の挿通孔に挿通されていて、連結部材の先端部に位置する雄ねじ部が外端子台の外側に突出する。この雄ねじ部に雌ねじ部が螺合される。これにより、外端子台と内端子台とを連結することができる。したがって、内端子台に対する外端子台の連結作業を試験室外での作業とすることができ、試験準備作業の効率化を図ることができる。
前記コネクタ手段は、前記内端子台の端子に電気的に接続された内側コネクタと、前記外端子台の端子に電気的に接続された外側コネクタとを備えていてもよく、前記外側コネクタは、前記連結手段によって前記内端子台と前記外端子台とを互いに連結することによって前記内側コネクタに結合される位置に設けられていてもよい。この態様では、連結手段によって内端子台と外端子台とを互いに連結することにより、外側コネクタが内側コネクタに結合される。したがって、コネクタの結合作業を簡素化することができ、試験準備作業の効率化を図ることができる。
本発明は、断熱壁によって形成された試験室を有し、前記断熱壁に前記試験室内に連通する導通孔が形成されている環境試験装置と、前記端子ユニットと、を備えている端子ユニット付き環境試験装置である。
以上説明したように、本発明によれば、環境試験装置で試験を行う際の試験準備時間を低減することができる。
本発明の実施形態に係る端子ユニット付き環境試験装置の斜視図である。 環境試験装置に端子ユニットが取り付けられた状態を説明する図である。 環境試験装置に端子ユニットが取り付けられる前の状態を示す図である。 本発明のその他の実施形態に係る端子ユニット付き環境試験装置を構成する端子ユニットを説明するための図である。 本発明のその他の実施形態に係る端子ユニット付き環境試験装置を構成する挿入部を説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る端子ユニット付き環境試験装置は、環境試験装置10の側壁に端子ユニット20が取り付けられた構成のものである。環境試験装置10は、内部に試料(図示省略)が収納される試験室12を有しており、この試験室12は、左右の側壁12a,12a、上側の天部12b、下側の底部12c、奥側の側壁12dを有している。側壁12a、天部12b、底部12cは何れも断熱壁14によって構成されている。試験室12は、手前の側壁12eが、出入口を開閉可能な扉体によって構成されている。
なお、試験室12内には、空調空気を作り出すための空調部(ヒータ、冷却器等)が配置されていてもよく、或いは空調部が試験室12から仕切られた室内に設けられている構成であってもよい。環境試験装置10は、試料を所定条件の雰囲気に曝し続けて試料に熱負荷を与える恒温槽や恒温恒湿槽、試料に繰り返し熱衝撃を与える熱衝撃試験装置、その他の環境試験装置10として構成され得る。
端子ユニット20が取り付けられている側壁12aには導通孔15(図2参照)が形成されている。そして、端子ユニット20は、この導通孔15を塞ぐ位置で断熱壁14に固定されて使用される。端子ユニット20は、環境試験装置10に対して着脱可能となっている。
断熱壁14は、図2及び図3に示すように、槽内側の内壁14aと、槽外側の外壁14bと、これら内壁14a及び外壁14b間に配設されている断熱材14cとによって構成されている。内壁14aは試験室12の内壁14aを構成している。内壁14aは、断熱壁14における試験室12側の外面となり、外壁14bは、断熱壁14における試験室12とは反対側の外面となる。
導通孔15は、内壁14a、断熱材14c及び外壁14bを断熱壁14の厚み方向に貫通している。したがって、導通孔15を通して槽外(試験室12外)と槽内(試験室12内)とが連通している。
端子ユニット20は、端子32が設けられた内端子台22と、端子34が設けられた外端子台24と、端子32,34同士を電気的に接続するコネクタ手段26と、内端子台22及び外端子台24を連結する連結手段28と、断熱壁14の導通孔15に挿入される挿入部30と、を備えている。
内端子台22は、薄板材によって構成されており、端子32が固定された正面部22aと、この正面部22aの周縁部から張り出した周面部22bとを有している。周面部22bの縁部(正面部22aと反対側の縁部)は、断熱壁14の内壁14aの外面(試験室12側の面)に接触する。内端子台22が断熱壁14に取り付けられた状態で、正面部22aは、断熱壁14と略平行な状態となっている。そして、断熱壁14と正面部22aとの間に周面部22bで囲まれた空間が形成されている。つまり、内端子台22は、断熱壁14の内壁14aの外側(試験室12内、槽内)に配置されている。なお、周面部22bは、正面部22aの周縁部の全体に亘って形成されている必要はない。内端子台22を断熱壁14に安定して取り付けられる構成であれば、正面部22aの周縁部の一部に周面部22bが形成される構成であってもよい。
端子32は、正面部22aにおける外面に取り付けられており、端子32に接続された電気線36は、正面部22aの内面側に引き出されている。内端子台22の端子32には、試料に結線された図外の電気線を接続することができる。なお、内端子台22に設けられた端子32は、1つでも複数でもよい。
外端子台24は、薄板材によって構成されており、端子34が固定された正面部24aと、この正面部24aの周縁部から張り出した周面部24bとを有している。周面部24bの縁部(正面部24aと反対側の縁部)は、断熱壁14の外壁14bの外面(試験室12とは反対側の面)に接触する。外端子台24が断熱壁14に取り付けられた状態で、正面部24aは、断熱壁14と略平行な状態となっている。そして、断熱壁14と正面部24aとの間に周面部24bで囲まれた空間が形成されている。つまり、外端子台24は、断熱壁14の外壁14bの外側(試験室12外、槽外)に配置されている。なお、周面部24bは、正面部24aの周縁部の全体に亘って形成されている必要はない。外端子台24を断熱壁14に安定して取り付けられる構成であれば、正面部24aの周縁部の一部に周面部24bが形成される構成であってもよい。
端子34は、正面部24aにおける外面に取り付けられており、端子34に接続された電気線38は、正面部24aの内面側に引き出されている。外端子台24の端子34には、試験室12外部に配置された電源や測定機器に接続された図外の電気線を接続することができる。なお、外端子台24に設けられた端子34は、1つでも複数でもよい。
コネクタ手段26は、電気線36と、電気線36を介して内端子台22の端子32に電気的に接続された内側コネクタ42と、電気線38と、電気線38を介して外端子台24の端子34に電気的に接続された外側コネクタ44とを備えている。内側コネクタ42が外側コネクタ44に結合されることにより、内端子台22の端子32と外側端子台の端子34とが電気的に接続されることになる。
挿入部30は、導通孔15の断面形状に対応した断面形状を有するとともに、導通孔15の全体を塞ぐことができる程度の長さを有している。すなわち、挿入部30の長さは、断熱壁14の厚みにほぼ等しい。挿入部30は、導通孔15の断面形状に対応した断面形状を有するため、挿入部30が導通孔15に挿入されると、導通孔15は挿入部30によって塞がれる。したがって、挿入部30により、断熱壁14の断熱性能が低下することを抑制することができる。なお、挿入部30の長さは、断熱壁14の厚みにほぼ等しい長さに限られるものではなく、これよりも短くても、長くてもよい。
挿入部30は、スポンジゴム等の容易に変形する材質で形成されていてもよい。この場合、挿入部30が変形するため、コネクタ手段26の電気線36が挿入部30と導通孔15の内周面との間に配設される場合であっても、挿入部30が邪魔になることはない。なお、挿入部30に、電気線36を挿通させる挿通孔が形成される構成としてもよい。挿入部30は、断熱性に寄与するものであれば、軟質の材質に限られず、硬質の材質で構成されていてもよい。
内端子台22は、導通孔15の断面形状よりも大きな断面を有する当接部22cを備えている。当接部22cは、挿入部30の断面よりも大きな断面形状を有しており、当接部22cには、挿入部30の一端部が固定されている。そして、挿入部30が導通孔15に挿入されると、当接部22cは、断熱壁14の内壁14aに当接する。挿入部30が導通孔15に挿入されると、内端子台22は断熱壁14に対して仮保持される。
当接部22cは、内端子台22の周面部22bのうち、左右一対の部位に固定されている。なお、当接部22cは、内端子台22の周面部22bのうち、左右一対の部位に固定される構成に代え、周面部22bのうち、上下一対の部位に固定される構成であってもよく、あるいは、内端子台22の正面部22aに固定される構成としてもよい。
連結手段28は、先端部に雄ねじ部47a(図3参照)が形成され導通孔15内に挿通される連結部材47と、連結部材47の基端部に設けられた頭部48と、雄ねじ部47aが螺合される雌ねじ部49と、を有している。雌ねじ部49は、内端子台22の当接部22cのうち、挿入部30が固定された面とは反対側の面に固定されている。挿入部30には、軸方向に貫通する挿通孔30aが形成されており、連結部材47は挿入部30の挿通孔30aに挿通されている。当接部22cには、挿入部30の挿通孔30aに連通するように貫通孔22dが形成されている。雌ねじ部49は、当接部22cの貫通孔22dの位置に合わせて固定されている。一方、外端子台24には、連結部材47を挿通可能な挿通孔24cが形成されている。したがって、連結部材47が外端子台24の挿通孔24cに外側から挿入されて、挿入部30の挿通孔30aに挿通されると、この連結部材47は、当接部22cの貫通孔22dを貫通して、雌ねじ部49に到達する。そして、頭部48を回転させることによって、雄ねじ部47aを雌ねじ部49に螺合させることができ、頭部48が外端子台24の正面部24aの外面に当接することにより、外端子台24と内端子台22とが互いに連結された状態で固定される。
内側コネクタ42は、挿入部30の先端部に固定されている。そして、外側コネクタ44は、連結手段28によって内端子台22と外端子台24とを互いに連結することによって内側コネクタ42に結合される位置に設けられている。外側コネクタ44は、図略の部材を介して外端子台24に固定されている。
端子ユニット20を環境試験装置10の断熱壁14に取り付けるには、まず、内端子台22を試験室12内に配置するとともに、挿入部30を断熱壁14の導通孔15に槽内側から挿入する。そして、内端子台22の当接部22cを断熱壁14の内壁14aに当接させる。このとき、内端子台22の周面部22bの縁部は断熱壁14の内壁14aに接触する。この状態で内端子台22が断熱壁14に仮保持される。
一方、外端子台24は試験室12外に配置され、外端子台24の挿通孔24cに連結部材47を挿入する。連結部材47は、挿入部30の挿通孔30aに挿通されるとともに当接部22cの貫通孔22dを貫通して、雌ねじ部49に到達する。そして、頭部48を回すことによって、連結部材47の雄ねじ部47aが雌ねじ部49に螺合するため、頭部48が外端子台24の正面部24aに当接するまで頭部48を回すと、外端子台24と内端子台22とが互いに連結される。
以上説明したように、本実施形態では、内端子台22を断熱壁14における試験室12側の外面の外側(槽内側)に配置する一方で、外端子台24を断熱壁14における試験室12とは反対側の外面の外側(槽外側)に配置し、この状態で、断熱壁14の導通孔15に挿通される連結部材47によって内端子台22と外端子台24とを連結することができる。そして、外端子台24の端子34には、外部の測定器や電源等に繋がれた電気線を接続するため、結線作業は非常に楽であり、しかも時間も要しない。一方、試験対象となる試料には、試験室12外で電気線を結線し、その後、当該試料を試験室12内に配置することができる。したがって、試料を試験室12内にセットした後は、試料に結線された電気線を内端子台22の端子に結線するだけでよい。すなわち、試料への細かな配線や半田付け等を試験室12外で行うことができるため、手間のかかる試料への結線作業の負担を軽減することができる。しかも、狭い試験室12内での作業は、試料に結線された電気線を内端子台22の端子に結線するだけでいい。このため、狭い試験室12内での作業を減らすことができ、作業者の負担を軽減できるとともに作業時間を低減することができる。したがって、試験準備作業の効率化を図ることができる。また、内端子台22の端子32と外端子台24の端子34とはコネクタ手段26によって電気的に接続されているので、試料に結線された電気線を内端子台22の端子32に接続することにより、試料は、試験室12外部からの電力供給や試験室12外部との信号の授受が可能な状態となる。
しかも本実施形態では、挿入部30によって導通孔15を塞ぐことができるため、断熱壁14における断熱性能が低下することを抑制することができる。しかも、挿入部30には連結部材47を挿通させる挿通孔30aが形成されているため、連結部材47によって内端子台22と外端子台24とを連結する構成の妨げにもならない。
また本実施形態では、挿入部30が変形容易な材質で形成されているため、導通孔15内にコネクタ手段26の電気線36を挿通する際に、挿入部30が邪魔になり難くすることができる。
また本実施形態では、内端子台22の当接部22cが挿入部30に固定されているため、挿入部30が導通孔15に挿入されると、内端子台22が断熱壁14に対して保持される。このため、連結手段28によって外端子台24を内端子台22に連結するときに、内端子台22を一時的に固定することができる。したがって、内端子台22に外端子台24を連結する作業の負担を軽減することができる。そして、先端部に雄ねじ部47aが形成された連結部材47を外端子台24の挿通孔24cに外側から挿入するとともに導通孔15内に挿入し、先端部が内端子台22の雌ねじ部49に届いたところで、連結部材47を軸回りに回動することにより雄ねじ部47aが雌ねじ部49に螺合される。これにより、連結部材47を内端子台22に締結することができる。したがって、内端子台22に対する外端子台24の連結作業を試験室12外での作業とすることができ、試験準備作業の効率化を図ることができる。
また本実施形態では、外側コネクタ44が、内端子台22と外端子台24とが互いに連結されることによって内側コネクタ42に結合される位置に設けられている。このため、連結手段28によって内端子台22と外端子台24とを互いに連結することにより、外側コネクタ44が内側コネクタ42に結合される。したがって、コネクタの結合作業を簡素化することができ、試験準備作業の効率化を図ることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。前記実施形態では、外側コネクタ44が、内端子台22と外端子台24とが互いに連結されることによって内側コネクタ42に結合される位置に設けられている。しかし、この形態に限られるものではない。図4に示すように、内側コネクタ42は、電気線36を介して内端子台22の端子32に電気的に接続されているものの、挿入部30には固定されておらず、自由に位置を変えられる構成としてもよい。この場合、挿入部30を断熱壁14の導通孔15に挿入した後、内側コネクタ42と外側コネクタ44とを互いに結合させることができる。この場合、外側コネクタ44は、外端子台24に固定されている必要はない。すなわち、外側コネクタ44は、自由に位置を変えられる状態で電気線38に繋がれている状態であってもよい。この場合、コネクタ42,44同士を接続した後に、外端子台24を断熱壁14の外壁14bに接触させるようにしてもよい。
また、前記実施形態では、挿入部30がその長さ方向に亘って同じ断面形状を有する構成としたが、これに限られるものではない。例えば、図5に示すように、挿入部30は、異なる断面形状からなる複数の部位を有していてもよい。すなわち、挿入部30は、当接部22cに繋がる第1部位30cと、この第1部位30cよりも断面積の小さな第2部位30dとを有している。第1部位30cは、例えば内径50mmの導通孔15に対応する断面形状となっており、第2部位30dは、例えば内径25mmの導通孔15に対応する断面形状となっている。この構成であれば、端子ユニット20は、導通孔15の大きさや形状の異なる複数の環境試験装置10に対して、共通の端子ユニット20とすることができる。したがって、管理品番数が増大することを抑制することができる。
前記実施形態では、雌ねじ部49が当接部22cに固定された構成としたが、これに代え、雌ねじ部49が内端子台22の正面部22aに固定された構成としてもよい。この場合、正面部22aにも挿通孔が形成されることとなる。
前記実施形態では、内端子台22に雌ねじ部49が固定されるともに、雄ねじ部47aを有する連結部材47を外端子台24の外側から挿入し、連結部材47を回して雌ねじ部49に結合させる構成としたが、これに限られるものではない。例えば、連結部材47が内端子台22に固定されていてもよい。この場合、連結部材47は、挿通孔30a内を通って外端子台24に向かって延びるように配設されており、先端部に位置する雄ねじ部47aは、外端子台24が断熱壁14の外壁14bに接触するように配置されたときに、外端子台24の挿通孔24cから突出するように構成されている。そして、外端子台24から外側に突出した雄ねじ部47aに対して雌ねじ部49を螺合させることができる。この場合でも、雌ねじ部49を回す作業を試験室12の外で行うことができる。
試料と内端子台22の端子32との接続は、試験室12の外で行ってもよい。この場合、端子32に接続された試料を試験室12にセットするとともに、当該端子32が試料に繋がれた内端子台22を断熱壁14に固定することになる。
10 環境試験装置
12 試験室
14 断熱壁
14a 内壁
14b 外壁
14c 断熱材
15 導通孔
20 端子ユニット
22 内端子台
22c 当接部
24 外端子台
24c 挿通孔
26 コネクタ手段
28 連結手段
30 挿入部
30a 挿通孔
32 端子
34 端子
36 電気線
38 電気線
42 内側コネクタ
44 外側コネクタ
47 連結部材
47a 雄ねじ部
48 頭部
49 雌ねじ部

Claims (8)

  1. 環境試験装置の断熱壁であって試験室内に連通する導通孔が形成された断熱壁に取り付けられる端子ユニットであって、
    端子が設けられており、前記断熱壁における試験室側の外面の外側に配置される内端子台と、
    端子が設けられており、前記断熱壁における試験室とは反対側の外面の外側に配置される外端子台と、
    前記導通孔内に挿通される電気線を有し、前記内端子台の前記端子と前記外端子台の前記端子とを電気的に接続するコネクタ手段と、
    前記導通孔内に挿通される連結部材を有し、該連結部材によって前記内端子台と前記外端子台とを互いに連結する連結手段と、を備えている端子ユニット。
  2. 前記導通孔の断面形状に対応した断面形状を有し、前記導通孔に挿入される挿入部が設けられ、
    前記挿入部には、前記連結部材を挿通させる挿通孔が形成されている請求項1に記載の端子ユニット。
  3. 前記挿入部は変形容易な材質で形成されている請求項2に記載の端子ユニット。
  4. 前記挿入部は、複数の導通孔の断面形状に対応可能なように、異なる断面形状からなる複数の部位を有している請求項2又は3に記載の端子ユニット。
  5. 前記内端子台は、前記導通孔の断面形状よりも大きな断面を有する当接部を備えており、
    前記当接部は、前記挿入部に固定されるとともに、前記挿入部が導通孔内に挿入された状態で、前記断熱壁における試験室側の外面に当接するように構成されている請求項1から4の何れか1項に記載の端子ユニット。
  6. 前記連結部材の先端部には雄ねじ部が形成され、前記雄ねじ部は、雌ねじ部に螺合され、
    前記連結部材及び前記雌ねじ部材の一方が前記内端子台に固定され、
    前記外端子台には、前記連結部材を挿通可能な挿通孔が形成されている請求項5に記載の端子ユニット。
  7. 前記コネクタ手段は、前記内端子台の端子に電気的に接続された内側コネクタと、前記外端子台の端子に電気的に接続された外側コネクタとを備えており、
    前記外側コネクタは、前記連結手段によって前記内端子台と前記外端子台とを互いに連結することによって前記内側コネクタに結合される位置に設けられている請求項1から6の何れか1項に記載の端子ユニット。
  8. 断熱壁によって形成された試験室を有し、前記断熱壁に前記試験室内に連通する導通孔が形成されている環境試験装置と、
    請求項1から7の何れか1項に記載の端子ユニットと、を備えている端子ユニット付き環境試験装置。
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