JP2014163240A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンの始動後の出力を一定の要求出力となるように制御する場合に、バルブオーバーラップ量が小さくなる異常が可変バルブタイミング機構に発生しても、エンジンのエミッション性能の低下を抑制する。
【解決手段】エンジンの始動後の出力を一定の要求出力となるように制御する出力一定制御の実行時に、バルブオーバーラップ量が小さくなる可変バルブタイミング機構の異常を検出した場合は、エンジン要求出力をPe1からPe2に下げて出力一定制御の実行を継続する。これによって、排気浄化触媒の暖機時に、バルブオーバーラップ量が小さくなる異常が可変バルブタイミング機構に発生しても、HC排出量EHCの増加を抑えることができる。
【選択図】図6
【解決手段】エンジンの始動後の出力を一定の要求出力となるように制御する出力一定制御の実行時に、バルブオーバーラップ量が小さくなる可変バルブタイミング機構の異常を検出した場合は、エンジン要求出力をPe1からPe2に下げて出力一定制御の実行を継続する。これによって、排気浄化触媒の暖機時に、バルブオーバーラップ量が小さくなる異常が可変バルブタイミング機構に発生しても、HC排出量EHCの増加を抑えることができる。
【選択図】図6
Description
本発明は、エンジン及び回転電機のいずれか1つ以上の動力を利用して駆動軸の駆動が可能であり、エンジンの排気を触媒で浄化するハイブリッド車両の制御装置であって、特に、エンジンの始動時に触媒の暖機が要求される場合の制御に関する。
下記特許文献1では、エンジンの冷温始動直後は、触媒コンバータが所定の暖機状態に達するまでエンジン出力を一定の暖機用出力となるように制御している。
エンジンが吸気バルブと排気バルブのバルブオーバーラップ量を変更可能な可変バルブタイミング機構を有する構成では、特許文献1のように、エンジンの始動直後の出力を一定の暖機用出力となるように制御する場合は、可変バルブタイミング機構によるバルブオーバーラップ量が所定の目標値となるように制御される。しかし、その場合に、バルブオーバーラップ量が所定の目標値よりも小さくなる異常が可変バルブタイミング機構に発生すると、排気系に排出された炭化水素(HC)が燃焼室に再吸入される作用が弱まることで、エンジンのHC排出量が増加する。その結果、エンジンのエミッション性能が低下する。
本発明は、エンジンの始動後の出力を一定の要求出力となるように制御する場合に、バルブオーバーラップ量が小さくなる異常が可変バルブタイミング機構に発生しても、エンジンのエミッション性能の低下を抑制することを目的とする。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るハイブリッド車両の制御装置は、エンジン及び回転電機のいずれか1つ以上の動力を利用して駆動軸の駆動が可能であり、エンジンが吸気バルブと排気バルブのバルブオーバーラップ量を変更可能な可変バルブタイミング機構を有し、エンジンの排気を触媒で浄化するハイブリッド車両の制御装置であって、エンジンの始動時に触媒の暖機が必要と判定された場合に、可変バルブタイミング機構によるバルブオーバーラップ量を所定の目標値になるように制御した状態で、エンジンの始動後の出力を一定の要求出力となるように制御する出力一定制御を実行する出力一定制御部と、バルブオーバーラップ量を前記所定の目標値になるように制御しているにもかかわらず、バルブオーバーラップ量が前記所定の目標値よりも小さくなる可変バルブタイミング機構の異常を検出する異常検出部と、を備え、出力一定制御部は、前記出力一定制御の実行時に、バルブオーバーラップ量が前記所定の目標値よりも小さくなる可変バルブタイミング機構の異常が異常検出部で検出された場合は、当該可変バルブタイミング機構の異常が検出されていない場合よりもエンジン要求出力を低くして前記出力一定制御を実行することを要旨とする。
本発明の一態様では、出力一定制御部は、エンジン要求出力を低くして前記出力一定制御を実行する場合は、エンジンの炭化水素排出量が許容量以下になるようにエンジン要求出力を低くすることが好適である。
本発明の一態様では、出力一定制御部は、エンジン要求出力を低くして前記出力一定制御を実行する場合は、エンジンの炭化水素排出量を、前記可変バルブタイミング機構の異常が発生することによる増加分、減少させるようにエンジン要求出力を低くすることが好適である。
本発明によれば、エンジンの始動後の出力を一定の要求出力となるように制御するときに、バルブオーバーラップ量が小さくなる可変バルブタイミング機構の異常を検出した場合は、可変バルブタイミング機構の異常を検出していない場合よりもエンジン要求出力を低くすることで、バルブオーバーラップ量が小さくなる異常が可変バルブタイミング機構に発生しても、エンジンのエミッション性能の低下を抑制することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る制御装置を備えるハイブリッド車両の概略構成を示す図である。なお、以下の実施形態の説明では、図1に示す構成のハイブリッド車両を例に挙げて説明するが、本発明の適用が可能なハイブリッド車両は、図1に示す構成に限られるものではなく、エンジン及び回転電機のいずれか1つ以上の動力を利用して駆動軸の駆動が可能であり、エンジンの排気を触媒で浄化するハイブリッド車両であれば本発明の適用が可能である。
エンジン12は、燃料を燃焼させることで動力を発生する。エンジン12の燃焼後の排気は排気浄化触媒24を通り、エンジン12の排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)等の有害成分が排気浄化触媒24で浄化される。エンジン12が発生する動力は、遊星歯車機構(シングルピニオン遊星歯車)32のキャリアCに伝達される。ここでの遊星歯車機構32は、キャリアCに伝達された動力をサンギアS及びリングギアRに分配する動力分配機構として機能する。キャリアCからリングギアRに分配された動力が駆動軸17へ伝達されることで、エンジン12の動力を利用して駆動軸17(車輪18)を回転駆動することが可能である。一方、キャリアCからサンギアSに分配された動力はモータジェネレータ14に伝達され、モータジェネレータ14の発電運転による電力に変換される。モータジェネレータ14の発電電力は、モータジェネレータ15に供給される。その際には、モータジェネレータ14の発電電力の一部を二次電池等の蓄電装置20に回収して蓄電装置20の充電を行ったり、あるいは、蓄電装置20に蓄えられた電力をモータジェネレータ15に供給することも可能である。モータジェネレータ15に供給された交流電力は、モータジェネレータ15の力行運転による動力に変換され、モータジェネレータ15の動力が駆動軸17へ伝達されることによっても、駆動軸17を回転駆動することが可能である。このように、エンジン12及びモータジェネレータ(回転電機)15のいずれか1つ以上の動力を利用して駆動軸17の駆動が可能である。
40により制御される。エンジンECU40はハイブリッド用電子制御装置(ハイブリッドECU)60と通信しており、ハイブリッドECU60からの制御信号によりエンジン12を運転制御するとともにエンジン12の運転状態に関するデータをハイブリッドECU60へ出力する。モータジェネレータ14,15の運転状態は、モータ用電子制御装置(モータECU)50により制御される。モータECU50もハイブリッドECU60と通信しており、ハイブリッドECU60からの制御信号によりモータジェネレータ14,15を運転制御するとともにモータジェネレータ14,15の運転状態に関するデータをハイブリッドECU60へ出力する。
エンジン12は、吸気バルブと排気バルブのバルブオーバーラップ量(吸気バルブと排気バルブがともに開いている期間)VORを変更可能な可変バルブタイミング(VVT)機構13を有する。可変バルブタイミング機構13の構成例を図2に示す。図2は吸気カムの前端部の構成を示す。ピストン110は、その内外に逆ねじれのヘリカルスプラインを有している。ピストン110の内歯は、インナギア112を介して吸気カムシャフト100と係合している。ピストン110の外歯は、アウタギア116を介してプーリ92と係合している。ピストン110の前後には、油圧室(進角側油圧室120a及び遅角側油圧室120b)が形成されている。進角側油圧室120aに制御油圧を供給することで、ピストン110が図2の右側に移動し、ピストン110に切られたヘリカルスプラインのねじれにより、吸気カムシャフト100がプーリ92に対して進角側に回転する。その結果、図3(a)に示すように、吸気バルブタイミングが進角側に変位し、バルブオーバーラップ量VORがVOR1に増加する。一方、遅角側油圧室120bに制御油圧を供給することで、ピストン110が図2の左側に移動し、ピストン110に切られたヘリカルスプラインのねじれにより、吸気カムシャフト100がプーリ92に対して遅角側に回転する。その結果、図3(b)に示すように、吸気バルブタイミングが遅角側に変位し、バルブオーバーラップ量VORがVOR2(VOR2<VOR1)に減少する。このように、制御油圧を進角側油圧室120a及び遅角側油圧室120bのいずれかに供給することで、プーリ92に対する吸気カムシャフト100の位相を変化させることができ、バルブオーバーラップ量VORを変化させることができる。エンジンECU40は、進角側油圧室120a及び遅角側油圧室120bのいずれかに供給する制御油圧を制御することで、バルブオーバーラップ量VORを目標値になるように制御する。その際には、ピストン110を吸気カムシャフト100に沿った方向の任意の位置に移動させることで、プーリ92に対する吸気カムシャフト100の位相を連続的に変化させることも可能であり、バルブオーバーラップ量VORを連続的に変化させることも可能である。図2に示す構成の、より詳細な説明については、特許文献2を参照されたい。なお、可変バルブタイミング機構13は、図2に示す構成に限られるものではなく、バルブオーバーラップ量VORを変更可能な構成であれば、種々の構成を用いることが可能である。
エンジン12の冷間始動時等、排気浄化触媒24が活性化しにくい低温状態でエンジン12の始動を行う場合は、排気浄化触媒24が活性化する暖気状態に達するまで、NOx、HC、CO等の有害成分の排出量が少なくなる運転条件で、始動後のエンジン12を運転することが望ましい。本実施形態では、排気浄化触媒24が活性化しにくい低温状態でエンジン12の始動を行う場合は、排気浄化触媒24が活性化する暖気状態に達するまで、エンジン12の始動後の出力Peを一定の要求出力Pewとなるように制御する。そのためのエンジンECU40の機能ブロックを図4に示す。出力一定制御部42は、エンジン12の始動時に排気浄化触媒24の暖機が必要と判定された場合に、エンジン12の始動後の出力Peを一定の要求出力Pewとなるように制御する出力一定制御を実行する。排気浄化触媒24の暖機が必要か否か(出力一定制御を実行するか否か)については、例えばエンジン12の冷却液温度Twに基づいて判定することが可能である。エンジン12の冷却液温度Twが設定温度Tw0以下である場合は、排気浄化触媒24の暖機が必要と判定し、出力一定制御を実行する。一方、エンジン12の冷却液温度Twが設定温度Tw0よりも高い場合は、排気浄化触媒24の暖機が不必要と判定し、出力一定制御を実行しない。また、排気浄化触媒24の温度Tcに基づいて排気浄化触媒24の暖機が必要か否か(出力一定制御を実行するか否か)を判定することも可能である。例えば排気浄化触媒24の温度Tcが設定温度Tc0以下である場合は、排気浄化触媒24の暖機が必要と判定し(出力一定制御を実行し)、排気浄化触媒24の温度Tcが設定温度Tc0よりも高い場合は、排気浄化触媒24の暖機が不必要と判定する(出力一定制御を実行しない)ことも可能である。
また、出力一定制御の実行により、排気浄化触媒24が活性化する暖気状態に達した否か(出力一定制御の実行を終了するか否か)についても、例えばエンジン12の冷却液温度Twに基づいて判定することが可能である。エンジン12の冷却液温度Twが設定温度Tw1(Tw1>Tw0)以下である場合は、排気浄化触媒24が暖気状態に達していないと判定し、出力一定制御の実行を継続する。一方、エンジン12の冷却液温度Twが設定温度Tw1を超えた場合は、排気浄化触媒24が暖気状態に達したと判定し、出力一定制御の実行を終了する。また、排気浄化触媒24の温度Tcに基づいて排気浄化触媒24が活性化する暖気状態に達した否か(出力一定制御の実行を終了するか否か)を判定することも可能である。例えば排気浄化触媒24の温度Tcが設定温度Tc1(Tc1>Tc0)以下である場合は、排気浄化触媒24が暖気状態に達していないと判定し(出力一定制御の実行を継続し)、排気浄化触媒24の温度Tcが設定温度Tc1を超えた場合は、排気浄化触媒24が暖気状態に達したと判定する(出力一定制御の実行を終了する)ことも可能である。
出力一定制御の実行中における一定のエンジン要求出力Pewは、エンジン12の燃費性能及びエミッション性能に基づいて決定される。エンジン12の燃費性能(出力Peに対する燃料消費率SFCの関係)は、図5に示すように、出力Peの増加に対して燃料消費率SFCが減少し、ある出力Pe0で燃料消費率SFCが最小となり、出力Pe0を超えると燃料消費率SFCが増加する特性を有する。また、吸気バルブと排気バルブのバルブオーバーラップ量VORが大きいと、内部EGR(排気再循環)が有効に作用することでNOx排出量が減少し、排気系に排出されたHCが燃焼室に再吸入されることでHC排出量が減少する。出力一定制御の実行時には、HCやNOxの排出量を減少させるために、可変バルブタイミング機構13によるバルブオーバーラップ量VORを所定の大オーバーラップ量(例えば図3(a)に示すオーバーラップ量)VOR1になるように制御する。バルブオーバーラップ量VORが大オーバーラップ量VOR1である場合のエンジン12のエミッション性能(出力Peに対するHC排出量EHCの関係)は、図5に示すように、出力Peの増加に対してHC排出量EHCが増加する特性を有する。これらの点を考慮して、出力一定制御の実行中におけるエンジン要求出力Pewは、図5に示すように、HC排出量EHCが許容量Elim以下の範囲内で最も燃費の良くなる(最も燃料消費率SFCの低くなる)出力Pe1に設定され、エンジン12の出力Peが一定の出力Pe1となるように運転される。HC排出量EHCの許容量Elimは、排気浄化触媒24での浄化能力を超えない範囲内に設定される。出力Pe1は、バルブオーバーラップ量VORが大オーバーラップ量VOR1である場合にHC排出量EHCが許容量Elimであるときの出力Peに相当する。
異常検出部44は、バルブオーバーラップ量VORを所定の目標値になるように制御しているにもかかわらず、バルブオーバーラップ量VORが目標値よりも小さくなる可変バルブタイミング機構13の異常を検出する。例えば、吸気カムシャフト100のカム変位角を回転角センサにより検出し、クランク角から求められた目標カム変位角と回転角センサにより検出された実際のカム変位角との偏差が所定値以上である場合に、可変バルブタイミング機構13に異常が発生していると判定することが可能である(より詳細な説明については特許文献2を参照されたい)。これによって、バルブオーバーラップ量VORを例えば大オーバーラップ量VOR1(図3(a)に示すオーバーラップ量)になるように制御しているにもかかわらず、バルブオーバーラップ量VORが小オーバーラップ量(例えば図3(b)に示すオーバーラップ量)VOR2に固定されてしまう等、バルブオーバーラップ量VORが大オーバーラップ量VOR1よりも小さい状態に固定される可変バルブタイミング機構13の異常を検出することが可能である。なお、可変バルブタイミング機構13の異常を検出する方法は、上記に説明した方法に限られるものではなく、種々の方法を用いることが可能である(特許文献3〜5も参照されたい)。
ハイブリッド車両では、エンジン12の動力Pe以外に、モータジェネレータ15の動力Pmgによっても、駆動軸17(車輪18)を回転駆動することが可能である。そのため、出力一定制御の実行中に、駆動軸17の要求出力Pdが変化しても、駆動軸17の要求出力Pdとエンジン12の一定の要求出力Pewとの差分をモータジェネレータ15の動力Pmgにより吸収することができる。したがって、出力一定制御の実行時(排気浄化触媒24の暖機時)には、駆動軸17を要求出力Pdで回転駆動しつつ、エンジン12のエミッション性能と燃費性能の両立を図ることが可能である。
ただし、出力一定制御の実行時に、バルブオーバーラップ量VORを大オーバーラップ量VOR1になるように制御しているにもかかわらず、バルブオーバーラップ量VORが小オーバーラップ量VOR2に固定される等、バルブオーバーラップ量VORが目標値よりも小さくなる可変バルブタイミング(VVT)機構13の異常が発生した場合は、内部EGR(排気再循環)の作用が弱まることでNOx排出量が増加し、排気系に排出されたHCが燃焼室に再吸入される作用が弱まることでHC排出量が増加する。例えばバルブオーバーラップ量VORが小オーバーラップ量VOR2である場合(VVT異常時)のエンジン12のエミッション性能(出力Peに対するHC排出量EHCの関係)は、図6に示すように、バルブオーバーラップ量VORが大オーバーラップ量VOR1である場合(VVT正常時)と比較して、HC排出量EHCが増加する特性を有する。この可変バルブタイミング機構13の異常が発生している状態で、一定のエンジン要求出力PewをPe1に設定して出力一定制御を実行すると、HC排出量EHCが増加して許容量Elimを超えることになる。
そこで、本実施形態では、出力一定制御部42は、出力一定制御の実行時に、バルブオーバーラップ量VORが小オーバーラップ量VOR2に固定される等、目標値(大オーバーラップ量VOR1)よりも小さくなる可変バルブタイミング機構13の異常が異常検出部44で検出された場合は、エンジン要求出力PewをPe1よりも低くして出力一定制御の実行を継続する。出力一定制御の実行を継続する場合は、エンジン12のHC排出量EHCが許容量Elim以下になるようにエンジン要求出力PewをPe1よりも低くする。図6に示す特性では、出力一定制御の実行時に、バルブオーバーラップ量VORが小オーバーラップ量VOR2に固定される異常が発生すると、HC排出量がΔEHC分増加する。そこで、出力一定制御の実行を継続する場合は、可変バルブタイミング機構13の異常が発生することによる増加分(ΔEHC分)、HC排出量EHCを減少させるように、エンジン要求出力PewをΔPe分減少させてPe2(Pe2=Pe1−ΔPe)に設定し、エンジン12の出力Peが一定の出力Pe2となるように制御する。出力Pe2は、バルブオーバーラップ量VORが小オーバーラップ量VOR2である場合にHC排出量EHCが許容量Elimであるときの出力Peに相当する。なお、出力一定制御の実行を継続する場合は、エンジン要求出力PewをPe2よりも若干低い出力Pe3に設定することも可能である。その場合は、エンジン要求出力PewをPe2に設定する場合と比較して、燃料消費率SFCは若干高くなるものの、HC排出量EHCはさらに減少する。また、図6に示すようなエンジン12の燃費性能及びエミッション性能については予め測定しておき、その測定結果に基づいて出力一定制御の実行時におけるエンジン要求出力Pew(Pe1やPe2)を決定する。
出力一定制御を実行する場合にエンジンECU40が実行する処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。図7のフローチャートによる制御ルーチンは、所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
まずステップS101では、出力一定制御の実行条件が成立しているか否かが出力一定制御部42で判定される。前述のように、エンジン12の始動時に、エンジン12の冷却液温度Twが設定温度Tw0以下である場合や、排気浄化触媒24の温度Tcが設定温度Tc0以下である場合は、排気浄化触媒24の暖機が必要と判定し、出力一定制御の実行条件が成立していると判定する。また、出力一定制御の実行中に、エンジン12の冷却液温度Twが設定温度Tw1以下である場合や、排気浄化触媒24の温度Tcが設定温度Tc1以下である場合も、排気浄化触媒24が暖気状態に達していないと判定し、出力一定制御の実行条件が成立していると判定する。一方、エンジン12の始動時に、エンジン12の冷却液温度Twが設定温度Tw0よりも高い場合や、排気浄化触媒24の温度Tcが設定温度Tc0よりも高い場合は、排気浄化触媒24の暖機が不必要と判定し、出力一定制御の実行条件が成立していないと判定する。また、出力一定制御の実行中に、エンジン12の冷却液温度Twが設定温度Tw1を超えた場合や、排気浄化触媒24の温度Tcが設定温度Tc1を超えた場合は、排気浄化触媒24が暖気状態に達したと判定し、出力一定制御の実行条件が成立しなくなったと判定する。出力一定制御の実行条件が成立していない場合(ステップS101の判定結果がNOの場合)は、本制御ルーチンを終了する。一方、出力一定制御の実行条件が成立している場合(ステップS101の判定結果がYESの場合)は、ステップS102に進む。
ステップS102では、バルブオーバーラップ量VORを大オーバーラップ量VOR1になるように制御しているにもかかわらず、バルブオーバーラップ量VORが小オーバーラップ量VOR2に固定される等、目標値(大オーバーラップ量VOR1)よりも小さくなる異常が可変バルブタイミング機構13に発生したか否かが異常検出部44で判定される。可変バルブタイミング機構13に異常が発生していないと判定された場合(ステップS102の判定結果がNOの場合)は、ステップS103において、エンジン要求出力PewがPe1に設定され、エンジン12の出力Peが一定の出力Pe1になるように制御する出力一定制御が出力一定制御部42で実行される。そして、本制御ルーチンを終了する。一方、可変バルブタイミング機構13に異常が発生したと判定された場合(ステップS102の判定結果がYESの場合)は、ステップS104において、エンジン要求出力PewがPe2(Pe2<Pe1)に設定され、エンジン12の出力Peが一定の出力Pe2になるように制御する出力一定制御が出力一定制御部42で実行される。そして、本制御ルーチンを終了する。
以上説明した本実施形態によれば、出力一定制御の実行時に、バルブオーバーラップ量VORが小さくなる可変バルブタイミング機構13の異常を検出した場合は、エンジン要求出力PewをPe1(可変バルブタイミング機構13の異常を検出していない場合のエンジン要求出力)よりも低くして出力一定制御の実行を継続する。これによって、排気浄化触媒24の暖機時に、バルブオーバーラップ量VORが小さくなる異常が可変バルブタイミング機構13に発生しても、HC排出量EHCの増加を抑えることができる。したがって、排気浄化触媒24の暖機を行いつつ、エンジン12のエミッション性能の低下を抑えることができる。そして、出力一定制御の実行を継続する場合は、HC排出量EHCが許容量Elim以下になるようにエンジン要求出力Pewを低くすることで、確実に排気浄化触媒24で浄化可能なHC排出量EHCに抑えることができる。また、出力一定制御の実行を継続する場合は、可変バルブタイミング機構13に異常が発生することによる増加分(ΔEHC分)、HC排出量EHCを減少させるように、エンジン要求出力PewをPe2に減少させることで、可変バルブタイミング機構13に異常が発生していない場合と同様のHC排出量EHCに抑えることができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
12 エンジン、13 可変バルブタイミング機構、14,15 モータジェネレータ、17 駆動軸、18 車輪、20 蓄電装置、24 排気浄化触媒、32 遊星歯車機構、40 エンジン用電子制御装置、42 出力一定制御部、44 異常検出部、50 モータ用電子制御装置、60 ハイブリッド用電子制御装置。
Claims (3)
- エンジン及び回転電機のいずれか1つ以上の動力を利用して駆動軸の駆動が可能であり、エンジンが吸気バルブと排気バルブのバルブオーバーラップ量を変更可能な可変バルブタイミング機構を有し、エンジンの排気を触媒で浄化するハイブリッド車両の制御装置であって、
エンジンの始動時に触媒の暖機が必要と判定された場合に、可変バルブタイミング機構によるバルブオーバーラップ量を所定の目標値になるように制御した状態で、エンジンの始動後の出力を一定の要求出力となるように制御する出力一定制御を実行する出力一定制御部と、
バルブオーバーラップ量を前記所定の目標値になるように制御しているにもかかわらず、バルブオーバーラップ量が前記所定の目標値よりも小さくなる可変バルブタイミング機構の異常を検出する異常検出部と、
を備え、
出力一定制御部は、前記出力一定制御の実行時に、バルブオーバーラップ量が前記所定の目標値よりも小さくなる可変バルブタイミング機構の異常が異常検出部で検出された場合は、当該可変バルブタイミング機構の異常が検出されていない場合よりもエンジン要求出力を低くして前記出力一定制御を実行する、ハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置であって、
出力一定制御部は、エンジン要求出力を低くして前記出力一定制御を実行する場合は、エンジンの炭化水素排出量が許容量以下になるようにエンジン要求出力を低くする、ハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1または2に記載のハイブリッド車両の制御装置であって、
出力一定制御部は、エンジン要求出力を低くして前記出力一定制御を実行する場合は、エンジンの炭化水素排出量を、前記可変バルブタイミング機構の異常が発生することによる増加分、減少させるようにエンジン要求出力を低くする、ハイブリッド車両の制御装置。
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