JP2014162986A - 高Si冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

高Si冷延鋼板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Siを0.6%以上含有する高Si冷延鋼板について、生産性を阻害することなく良好な化成処理性を有する引張強度が590MPa以上の高Si冷延鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】Si:0.6〜3.0質量%を含有し、冷間圧延後、連続焼鈍した鋼板を、被研削面積率が40%以上になるように研削した後、硝酸濃度及び塩酸濃度がそれぞれ10g/L以上150g/L以下であり、かつ硝酸濃度と塩酸濃度の和が50g/L以上250g/Lである硝酸および塩酸の混合液を用いて酸洗する高Si冷延鋼板の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、リン酸塩処理等の化成処理が施されたのち塗装されて使用される、自動車用高Si冷延鋼板の製造方法に関する。特に、リン酸塩処理等の化成処理が施されたのち塗装されて使用される、Siの固溶強化能を利用した引張強度が590MPa以上の高Si冷延鋼板の製造に関する。
近年自動車の軽量化の観点から、引張強度が590MPa以上の高い強度を有する冷延鋼板の需要が高まっている。自動車用冷延鋼板は塗装されて使用されており、その塗装の前処理として、リン酸塩処理と呼ばれる化成処理が施される。冷延鋼板の化成処理は、塗装後の耐食性を確保するための重要な処理のひとつである。
冷延鋼板の強度を高めるためには、Siの添加が有効である。しかし、連続焼鈍の際にSiは、Feの酸化が起こらない(Fe酸化物を還元する)還元性のN及びHを含むガス組成下でも容易に酸化され、鋼板最表面にSi酸化物(SiO)の薄膜が形成される。このSi酸化物は、化成処理中の化成皮膜の生成反応を阻害するため、化成皮膜が生成されないミクロな領域(スケ)ができてしまう。このようなスケが存在する鋼板が、塗装後に塩温水浸漬試験や湿潤−乾燥を繰り返す複合サイクル腐食試験などのような過酷な腐食環境に曝されると、スケの無い鋼板に比べて耐食性が劣化する。このため、スケの無い良好な化成処理性を有する鋼板が求められている。
高Si冷延鋼板の化成処理性を改善する方法として、焼鈍時に形成したSi酸化物の薄膜を除去する種々の技術が開示されている。例えば、特許文献1には、第一段階としてブラシ研削を行い、続いて第二段階として塩酸酸洗を行う方法が記載されている。特許文献2には、所定の焼鈍工程後に鋼板表面を2.0g/m以上研削し、その後酸洗する方法が記載されている。特許文献3には、硝酸と塩酸を混合した酸洗液を用いて酸洗することによって、鋼板表層のSi含有酸化物を除去する方法が記載されている。
特開平5−317949号公報 特開2003−226920号公報 特開2012−132093号公報
特許文献1および特許文献2に記載の方法では、酸洗液組成は塩酸のみである。鋼板表面に多量のSi酸化物が形成された場合、塩酸による酸洗では研削を実施した後においてもSi酸化物が残存する場合がある。酸洗時間の長時間化や酸洗温度の増加、または酸洗前の研削量を増加させることにより、良好な化成処理性が得られると考えられるが、このような方法を用いる場合、生産性が低下するため、好ましくない。また、特許文献2に記載の方法では、鋼板の初期状態によっては十分な化成処理性が得られないことがある。また、特許文献3に記載の方法では、Siを含有する酸化物を除去する効果は大きいものの、鋼材の種類によっては外観が黒色化する場合がある。これは酸洗減量を多くしすぎた場合に認められる現象であり、酸洗減量が多い場合、鋼板表層の微細な凹凸が多くなるため、外観上黒色化するものと考えられる。
本発明は、かかる事情に鑑み、Siを0.6%以上含有する高Si冷延鋼板について、生産性を阻害することなく良好な化成処理性を有する引張強度が590MPa以上の高Si冷延鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋼板の化成処理性を向上させるために、少ない酸洗減量で効率的に表層のSi酸化物を除去できる手法について鋭意検討を重ねた。その結果、硝酸と塩酸を混合させた酸洗処理液を用いて酸洗を実施する前の機械研削工程における鋼板の被研削面積率が、その後の酸洗処理工程での溶解性に大きな影響を及ぼすことを見出し、本発明に至った。
本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]Si:0.6〜3.0質量%を含有し、冷間圧延後、連続焼鈍した鋼板を、被研削面積率が40%以上になるように研削した後、硝酸濃度及び塩酸濃度がそれぞれ10g/L以上150g/L以下であり、かつ硝酸濃度と塩酸濃度の和が50g/L以上250g/Lである硝酸および塩酸の混合液を用いて酸洗することを特徴とする高Si冷延鋼板の製造方法。
[2]前記酸洗を、酸洗液の温度を20℃〜70℃として3〜20秒行うことを特徴とする請求項1に記載の高Si冷延鋼板の製造方法。
本発明によれば、Siを0.6%以上含有する高Si冷延鋼板について、生産性を阻害することなく良好な化成処理性を有する引張強度が590MPa以上の高Si冷延鋼板を製造することができる。
まず、本発明の対象とする鋼板の化学成分の限定理由を説明する。なお、成分に関する「%」表示は特に断らない限り質量%を意味する。
本発明は、Siの含有量が0.6%以上3.0%以下であることを特徴とする。Siは固溶強化元素として有効であり、590MPa以上の強度を得るためには0.6%以上含有させる必要がある。一方、3.0%を超えて多量に含有させると焼鈍過程においてSiの酸化物が鋼板表面に濃化し、不めっき欠陥発生やめっき密着性劣化の原因となるため、上限は3.0%とする。
Si以外の鋼板の成分組成としては、以下の成分組成が好ましい。
C:0.02%以上0.30%以下
Cは鋼板中に炭化物を析出させるために必要な元素であり、そのためには0.02%以上必要である。一方、0.30%を超えると溶接性が劣化するため、上限は0.30%とする。
Mn:0.1%以上3.0%以下
Mnは強度上昇のために添加し、強化効果が現れるためには0.1%以上含有させる必要がある。一方、3.0%を超えて含有させると焼鈍過程においてMnの酸化物が鋼板表面に濃化し、不めっき欠陥発生やめっき密着性劣化の原因となるため、上限は3.0%とする。
P:0.003%以上0.08%以下
Pは不可避的に含有される元素のひとつであり、0.003%未満とするためには、コストの増大が懸念されるため、0.003%以上とする。一方、Pが0.08%を超えて含有させると溶接性が劣化する。さらに、表面品質が劣化する。また、合金化処理時には合金化処理温度を上昇させないと所望の合金化度とすることができない。所望の合金化度とするために合金化処理温度を上昇させると、延性が劣化すると同時に合金化めっき皮膜の密着性が劣化する。Pの添加量が高すぎると、合金化温度が過剰に上昇する。以上より、所望の合金化度と、良好な延性、合金化めっき皮膜を両立させるため、0.08%以下とする。
S:0.01%以下
Sは粒界に偏析する。もしくはMnSが多量に生成した場合、靭性を低下させる。以上より、0.01%以下とする必要がある。Sの含有量の下限は特に限定するものではなく、不純物程度であってもよい。
Al:0.001%以上0.20%以下
Alは溶鋼の脱酸を目的に添加されるが、その含有量が0.001%未満の場合、その目的が達成されない。一方、0.20%を超えて含有させると、介在物が多量に発生し、鋼板の疵の原因となる。以上より、Alは0.001%以上0.20%以下とする。
残部はFeおよび不可避的不純物とする。
次に本発明の製造方法について説明する。
上記成分組成の鋼を熱間圧延し、引き続き酸洗した後、冷間圧延を施し、その後連続焼鈍ラインで連続焼鈍する。連続焼鈍までの冷延鋼板の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
本発明では、連続焼鈍工程後、冷延鋼板に対して被研削面積率が40%以上になるように研削を行う。本発明において、研削に用いる研削物と鋼板との接触面積が重要となる。研削物と鋼板との接触面積率、すなわち被研削面積率を40%以上とすることにより、その後に引き続く酸洗工程において十分な酸洗減量が得られる。全面接触している場合(被研削面積率:100%)でも構わない。鋼板の被研削面積率は走査型電子顕微鏡(SEM)による表面観察により容易に計測ができる。研削により接触された鋼板表面は砥粒により削られているため、スジが認められる。本発明においては、SEM200倍の視野においてスジが認められる領域とスジが無い領域を二値価した場合の観察視野面積におけるスジが認められる面積の比を被研削面積率と定義する。被研削面積率が40%未満の場合、鋼板表面が不活性なため、酸洗時間を長くする、酸洗濃度を高くする、温度を高めるなどの、酸洗条件を厳しくする必要が生じる。このような厳しい酸洗条件にすると、局所的に酸洗が進行することにより鋼板表面が荒れるため表面品質特性を劣化させる。したがって、被研削面積率は40%以上とする。好ましくは、50〜80%である。
なお、研削に用いる砥粒としては特に限定されることはなく、例えば、砥粒入りブラシや、砥石、または弾性砥石を用いたりすることができる。また、研削に用いる砥粒の粒度については特に限定されることはなく、JIS−R6001に規定される♯100の様な粗い砥粒粒度のものを用いても良く、♯800の様な細かい砥粒粒度のものを用いても良い。
本発明において、研削に引き続いて酸洗を行う。研削工程で残存するSi酸化物のうち、Si−Mn複合酸化物は比較的溶解性が高く、硫酸や塩酸などの酸に溶解し除去可能である。しかしながら、SiOは酸に対して難溶性を示す。したがって、酸洗によりSiOを除去する必要がある。硝酸は強酸であるため、SiOを除去可能であるが、同時に酸化性物質であるため、硝酸単独での酸洗の場合、鋼板表面に鉄系の酸化物を形成しやすくなる。そこで、鉄系の酸化物形成を抑制するために、酸化膜を溶解させる効果を持つ塩酸を混合添加する必要がある。塩酸単独での酸洗の場合、言うまでも無く酸洗速度が遅く、地鉄ごと溶解させてSiOを除去するためには長時間の処理が必要となり、生産性を阻害するため好ましくない。以上より、本発明では、硝酸と塩酸を混合させた混合液を酸洗溶液として用いる。硝酸と塩酸を混合させた混合液を用いることにより、地鉄ごと取り除くことができ、その結果、研削工程で残存するSi酸化物を除去することができる。
本発明において、硝酸濃度及び塩酸濃度がそれぞれ10g/L以上150g/L以下であり、かつ硝酸濃度と塩酸濃度の和が50g/L以上250g/Lであることが必要である。硝酸濃度と塩酸濃度の和が50g/L以上の場合であっても、硝酸濃度が10g/L未満であれば、鋼板の溶解性が低くSiOが残存するため、好ましくない。また、塩酸濃度が10g/L未満の場合、鋼板が酸化し、鉄系酸化物を形成するため、好ましくない。硝酸濃度が150g/Lを超える場合や、硝酸濃度と塩酸濃度の和が250g/Lを超える場合、酸洗減量が著しく大きくなり、鋼板表面が荒れるため、表面品質特性が劣化する。一方、塩酸濃度が150g/Lを超える場合、局部的な酸洗が進行する場合があり、発錆の原因となるため、好ましくない。好ましくは、50〜100g/Lである。
安定した鋼板表面状態を得るためには、酸洗液の温度は20℃以上であることが好ましい。温度の低下は酸洗減量を減少させるため、十分にSiOを除去できない場合がある。また、酸洗液の温度は70℃以下が好ましい。70℃を超えると、酸洗後短時間で鋼板表面の酸洗溶液が乾燥し発錆の原因となる。
また、酸洗時間は3秒以上が好ましい。3秒未満の場合、十分に酸洗できない場合があり、酸洗温度を高くしたり、高い溶液濃度にすることが必要になるため、生産管理の観点から好ましくない。一方、20秒を超えると、SiOの除去という観点からは化成処理性に影響を与えないものの、酸洗減量が多くなりすぎるために鋼板表面が荒れる。その結果、表面品質特性を劣化させるだけでなく、生産効率が低くなるため、好ましくない。
研削および酸洗の後は、鋼板表面に残存する酸成分を除去する目的で水洗工程、乾燥工程を経ることが好ましい。水洗工程については特に限定されないが、酸成分を効率的に除去する目的で弱アルカリによる中和工程としても良い。その後、調質圧延や油付与工程等の通常の処理工程を経てもよい。
以上の工程を経ることにより、Siを0.6%以上含有する高Si冷延鋼板について、生産性を阻害することなく良好な化成処理性を有する引張強度が590MPa以上の高Si冷延鋼板を得ることができる。
表1に示す化学成分を有する鋼A〜Cを公知の方法により熱間圧延、酸洗、冷間圧延して厚さ1.5mmの鋼板を製造した。なお、冷間圧延時に最終ロールの粗さを変更することにより、冷間圧延後の鋼板表面の粗さ(Ra、表2参照)を変化させた。これらの鋼板を連続焼鈍ラインに通して加熱焼鈍を実施した。その後、連続焼鈍後の鋼板に、研削および酸洗を施し高強度冷延鋼板を得た。ここで、研削においてはブラシによる研削を実施した。研削砥粒番手はJIS−R6001に規定される♯320を用いた。また、研削ではラインスピードを変更させることにより、被研削面積率の異なる鋼板を得た。被研削面積率の計測については、研削後に酸洗を実施しない部分を意図的に作成し、鋼板表面を観察することで鋼板の被研削面積率を計測した。酸洗は、酸洗条件を変更させた酸洗専用ラインを通過させることで行った。研削条件および酸洗条件は表2に示す条件とした。その後、水洗を実施し評価に供した。
各評価方法は以下のとおりである。
<引張強度>
機械的特性はJIS5号試験片(JISZ2201)を圧延方向と直角方向から採取し、JISZ2241に準拠して試験した。
<鋼板の被研削面積率>
酸洗を実施していない鋼板部分を用い、走査型電子顕微鏡の観察倍率200倍で5視野観察を行った。それぞれの視野においてスジが認められる領域とスジが無い領域を二値価し、観察視野面積におけるスジが認められる面積の比を算出した。
<化成処理性>
化成処理液は、日本パーカライジング社製の化成処理液(パルボンドL3080(登録商標))を用い、下記方法で化成処理を施した。
日本パーカライジング社製の脱脂液ファインクリーナ(登録商標)で脱脂したのち、水洗し、次に日本パーカライジング社製の表面調整液プレパレンZ(登録商標)で30秒間表面調整を行い、43℃の化成処理液(パルボンドL3080)に120秒間浸漬した後、水洗し、温風で乾燥した。
化成皮膜を走査型電子顕微鏡で、倍率500倍で無作為に5視野を観察し、化成皮膜のスケ面積率を画像処理により測定し、スケ面積率によって以下の評価をした。○、◎が合格レベルである。
◎:5%以下
○:5%超10%以下
△:10%超25%以下
×:25%超
<表面品質>
製造後の鋼板の錆発生状況は目視にて観察し、表面荒れは接触式表面粗度計を用い、以下の観点から評価を実施した。
錆判定基準
錆××:点状の錆が全面に発生(不合格レベル)
錆×:一部黄錆発生(不合格レベル)
錆△:エッジ部のみ黄錆発生(合格レベル)
錆○:錆発生無し(特に好ましい合格レベル)
表面荒れ基準
荒れ×:原板に比べRaの変化が50%以上増加(不合格レベル)
荒れ△:原板に比べRaの変化が30%以上50%未満(合格レベル)
荒れ○:原板に比べRaの変化が30%未満(好ましい合格レベル)
表面品質の判定基準としては、
錆判定が○または△、および、表面荒れ○または△:合格(○)
上記以外:不合格(×)
とした。
鋼種、製造条件および評価結果を表1、表2に示す。
Figure 2014162986
Figure 2014162986
表1の結果から、発明例は化成処理性および表面品質が良好であることが分かる。一方、研削工程での被研削面積率が40%未満、もしくは、酸洗工程での酸洗条件が本発明の範囲から外れている場合、化成処理性又は表面品質特性が劣っていることが分かる。

Claims (2)

  1. Si:0.6〜3.0質量%を含有し、冷間圧延後、連続焼鈍した鋼板を、被研削面積率が40%以上になるように研削した後、硝酸濃度及び塩酸濃度がそれぞれ10g/L以上150g/L以下であり、かつ硝酸濃度と塩酸濃度の和が50g/L以上250g/Lである硝酸および塩酸の混合液を用いて酸洗することを特徴とする高Si冷延鋼板の製造方法。
  2. 前記酸洗を、酸洗液の温度を20℃〜70℃として3〜20秒行うことを特徴とする請求項1に記載の高Si冷延鋼板の製造方法。
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