JP2014162223A - 液体噴射ヘッド、液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド、液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンプライアンスプレートを抹消した液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】液体流路に流れる液体を噴射する液体噴射ヘッド1であって、前記液体流路に圧力変化を生じさせる複数の圧力室21と、前記複数の圧力室に繋がる共通液室24と、が同一方向で開口した流路形成部材20と、前記圧力室の開口部と前記共通液室の開口部とを覆う振動板10と、前記振動板の前記共通液室の開口部を覆う領域に形成された金属膜31と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を噴射する液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置に関する。
従来、液体流路の圧力変化に応じて液体を噴射する液体噴射ヘッドが知られている。液体噴射ヘッドは、液体流路の一部となる圧力室と、この圧力室を封止する振動板と、を有する。このような液体噴射ヘッドは、振動板の振動により、圧力室に圧力変化を生じさせる(例えば、特許文献1参照)。
また、液体の流動は液体流路の圧力変化により生じるため、液体流路の意図しない圧力変化を抑える必要がある。そのため、液体流路の圧力変化を抑えることを目的として、液体噴射ヘッドの内部にコンプライアンスプレートを別部材で設けたものが知られている。コンプライアンスプレートは、例えば、液体流路に面する薄膜により構成される。そして、液体流路の内圧が環境変化等により変化すると、この薄膜が変位して、液体流路内部の圧力を一定に保つ。
特許公報 特許第3379106号
コンプライアンスプレートを別部材で構成すると、液体噴射ヘッドの製造工程が複雑化する場合や、コスト高となる場合があった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、液体流路の意図しない圧力変化を抑えつつ、別部材のコンプライアンスプレートを抹消した液体噴射ヘッド、及び液体噴射装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、液体流路に流れる液体を噴射する液体噴射ヘッドであって、前記液体流路に圧力変化を生じさせる複数の圧力室と、前記複数の圧力室に繋がる共通液室と、を有する流路形成部材と、前記圧力室の開口部と前記共通液室の開口部とを覆う振動板と、前記振動板の前記共通液室の開口部を覆う領域に形成された金属膜と、を有する構成としてある。
上記のように構成された発明では、流路形成部材の圧力室の開口部と共通液室の開口部とは振動板により覆われている。そして、振動板の共通液室を覆う領域には、金属膜が形成されている。
ここで、金属膜としては、例えば、金(Au)、白金(Pt)、ステンレス鋼(SUS:Steel Use Stainless)等を用いることができる。
そのため、共通液室に圧力変化が生じた場合にこの共通液室を覆う振動板及び金属膜を変位させることで該共通液室の圧力変化を吸収することができる。また、共通液室を覆う振動板の領域には金属膜が成膜されているため、金属膜により振動板を補強することができる。更に、共通液室から液体等が蒸発するのを抑制することができる。
また、前記振動板には、前記圧力室に圧力変動を与える圧力発生素子が固定されており、前記金属膜は、複数の前記圧力室に共通して対応する前記圧力発生素子の共通電極である、構成としてもよい。
共通電極を振動板の共通液室の開口部を覆う金属膜として流用することで、共通電極のサイズを大きくすることができ、共通電極の内部抵抗を低減させることができる。その結果、圧電素子のクロストークや波形鈍りを抑制することができる。
そして、前記金属膜の厚みは前記振動板の厚みに比べて薄い、構成としてもよい。
上記のように構成された発明では、振動板の振動を阻害することなく本発明の効果を奏することができる。
さらに、前記振動板の、前記共通液室の開口部を覆う領域には、前記液体を前記共通液室に供給する導入口が存在する構成としてもよい。
上記のように構成された発明では、振動板に、直接、導入口を形成することで、液体噴射ヘッドの上方に液体の導入路を配置でき、液体噴射ヘッドの配置サイズをコンパクトにすることができる。
また、前記流路形成部材には、前記共通液室の内部から出る座部が形成されており、前記振動板に形成された前記導入路の周縁部は、前記座部に固定されている、構成としてもよい。
振動板に導入口を形成すると、その周縁部の強度が弱くなる場合がある。そのため、上記のように構成された発明では、導入口の周縁部を共通液室の内部に設けられた座部で固定することで導入口の強度を補強することができる。
そして、一体の前記流路形成部材の前記振動板が固定される側と反対の側は、ノズル孔が形成されたノズルプレートが固定されている構成としてもよい。
上記のように構成された発明では、流路形成部材の密封性を高めることができる。
さらに、このような液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置に対しても本発明を適用することができる。
液体噴射ヘッドの構成を説明する断面図である。 液体噴射ヘッドの構成を説明する斜視展開図である。 圧力室とリザーバー室との位置関係を説明する図である。 圧力室とリザーバー室との位置関係を説明する図である。 圧力室と圧電素子との関係を説明する図である。 インクジェットプリンターの一例を示す概略図である。 第2の実施形態に係る液体噴射ヘッドの構成を説明する図である。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
1.第1の実施形態:
2.第2の実施形態:
3.その他の実施形態:
1.第1の実施形態:
以下、図を参照して、この発明に係る液体吐出ヘッドを具体化した第1の実施の形態について説明する。図1は、液体噴射ヘッドの構成を説明する断面図である。また、図2は、液体噴射ヘッドの構成を説明する斜視展開図である。ここで、図1は、図2のA−A’線での断面図である。また、図3、図4は、圧力室と共通液室との位置関係を説明する図である。そして、図5は、圧力室と圧電素子との関係を説明する図である。
液体噴射ヘッド1は、印刷装置等の液体噴射装置の一部として用いられる。図1−図5に示すように、液体噴射ヘッド1は、流路ユニット40と、ヘッド部材50と、ノズルプレート60と、を備えている。また、液体噴射ヘッド1は、上記した流路ユニット40、ノズルプレート60と、が積層状に組み合わさることで、内部に液体流路70が構成されている。
流路ユニット40は、振動板10と、流路形成基板(流路形成部材)20と、圧電素子30と、を備えている。なお、本実施形態では、流路ユニット40には圧電素子30が含まれるものとして説明を行うが、圧電素子30を含まないものであってもよい。
流路形成基板20には、複数の圧力室21と、共通液室24と、が形成されている。圧力室21は、液体流路70において圧力変化を生じさせる部位である。また、共通液室24は、例えば、同じ種類の液体が流れる圧力室21毎に共通の流路となる空間である。本実施形態では、流路形成基板20は薄板体の第1基板26と第2基板27とを積層して構成されるが、流路形成基板20の構成は、これに限定されない。
第1基板26には、複数の圧力室21が第2方向D2に併設するよう形成されている。各圧力室21は、内幅が狭くなる狭窄部22を介して供給口23と繋がっている。そして、この供給口23は、第2基板27に形成された共通液室24と連通している(図1)。さらに、圧力室21の狭窄部22とは反対側は、第2基板27に形成された連通口25と連通している。なお、連通口25は、後述するようにノズルプレート60のノズル孔61と連通する。
共通液室24は第1基板26と第2基板27のそれぞれ形成された空間を組み合わせることで構成される。図3に示すように、共通液室24と圧力室21とは、第1基板26の同一面における上面26a側でそれぞれ開口している。ここで、共通液室24の開口部24aの大きさは、圧力室21の開口部21aの大きさに比べて大きい。図3では、共通液室24の開口部24aは、第1基板26において、第2方向D2の両端に位置する圧力室21で規定される幅と略同一の幅Wを有する。そして、第2基板27の共通液室24は第1基板26に形成された供給口23と連通している。
第1基板26の第1方向D1における圧力室21の位置と反対側の端部には、共通液室24の内側に突出する座部28が設けられている。この座部28には、第3方向D3で貫通する第1導入口29が形成されている。そして、液体は第1導入口29から共通液室24に流入する。そして、液体は共通液室24から分岐して複数の供給口23に流入する。その後、液体は供給口23から狭窄部22を介して圧力室21に流入して、さらに連通口25を通過し、ノズル孔61から吐出される。
ここで、流路形成基板20の材料としては、部分安定化ジルコニア(Zr)や安定化ジルコニアを用いることができる。それ以外にも、流路形成基板20の材質としては、金属等を用いてもよい。
また、流路形成基板20の第1基板26の上面26aには、振動板10が積み重ねられている。図1、図4に示すように、振動板10は、流路形成基板20の圧力室21の開口部21aと共通液室24の開口部24aを覆うよう、流路形成基板20に固定されている。そのため、振動板10の端部は、流路形成基板20における共通液室24側の端部まで延設されている。
ここで、振動板10の共通液室24を覆う側の領域をリザーバー側領域11と記載し、振動板10の圧力室21を覆う側の領域を能動部側領域12とも記載する。図4では、第2方向D2に伸びる一点鎖線B−B’を基準に、共通液室24が位置する側(図中左側)の振動板10の領域をリザーバー側領域11としている。一方、一点鎖線B−B’を基準に、圧力室21が位置する側(図中右側)の振動板10の領域を能動部側領域12としている。
振動板10のリザーバー側領域11における座部28を覆う位置には、円状の開口からなる第2導入口13が形成されている。この第2導入口13は、流路形成基板20の第1導入口29と連通している。振動板10に、直接、第2導入口13を形成することで、振動板10の上方に液体の導入路を配置でき、液体噴射ヘッド1の第1方向D1及び第2方向D2で展開される面積をコンパクトにすることができる。
また、振動板10の第2導入口13の周縁部は、座部28に固定されている。振動板に第2導入口13を形成すると、その周縁部の強度が弱くなる。そのため、第2導入口13の周縁部を共通液室の内部に設けられた座部28に固定することで導入路の強度を補強することができる。
振動板10は、例えば、薄板体により構成される。その材料としては、部分安定化ジルコニアや安定化ジルコニア、酸化ケイ素(SiO2)を用いることができる。また、振動板10の第3方向D3での厚みは、例えば、2.2マイクロメートル(μm)から6.0マイクロメートル(μm)とすることができる。
また、振動板10の流路形成基板20に固定されない側には、圧電素子30が形成されている。圧電素子30は、下電極31と、上電極33と、下電極31と上電極33との間に位置する圧電体32とを備える。第1の実施形態では、上電極33は、圧電体32毎に設けられた個別電極として機能する。一方、下電極31は、各圧電体32の共通電極として機能する。そのため、下電極31は、圧力室21毎に枝分かれした枝部311と、各枝部311が連続する基部312とを有する(図5)。
図5に示すように、枝部311は、振動板10の能動部側領域12において各圧力室21の上方にそれぞれ配置されている。一方、基部312は、振動板10のリザーバー側領域11を覆うよう形成されている。即ち、振動板10の共通液室24の上方に位置する領域は、下電極31の基部312により覆われている。また、基部312の振動板10の第2導入口13に対向する位置には、第2導入口13と比べて径が大きいクリアランス開口35が形成されている。そのため、このクリアランス開口35の内側に振動板10の第2導入口13の周縁部が位置している。
下電極31や上電極33は、金(Au)、白金(Pt)等の導電物質により構成される。そして、下電極31の厚みは、0.3マイクロメートル(μm)から2マイクロメートル(μm)とすることができる。下電極31の厚みを少なくとも振動板10の厚みと比べて薄くすることで、振動板10の振動等を阻害することなく、共通液室24の圧力変化を吸収することができる。また、圧電体32は例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)といった誘電体により構成される。
この実施形態では、圧電素子30は、圧力室21の位置に応じて、当該圧力室と同数の圧電素子30が配置されている。しかし、圧電素子30の数と圧力室21の数との関係、及び圧電素子30が配置される位置はこれに限定されない。例えば、複数の圧力室21毎に1つの圧電素子30が配置される構成でもよい。また、この実施形態で開示する圧電素子30の構成も一例に過ぎない。
また、振動板10の流路形成基板20に固定されない側には、ヘッド部材50が固定されている。ヘッド部材50は、例えば、箱状であって、図示しない回路基板等やケーブルが位置決めされるスリット51と、ヘッド部材50の振動板10に固定される側に開口する凹部52と、を有する。スリット51に挿入される回路基板等は、圧電素子30の上電極33又は下電極31と電気的に接続されている。また、凹部52には、後述する液体貯留部から供給される液体が流れる第3導入口53を備える。
第3導入口53の下側口部の外径は、下電極31のクリアランス開口35の径と比べて小さく、振動板10の第2導入口13の内径と同寸か少し大きくなっている。そのため、第3導入口53の下側口部は、クリアランス開口35から露出する振動板10の第2導入口13の周縁部で接着されている。ヘッド部材50を振動板10に接着することで、ケースヘッドを下電極31に接着する場合に比べて、ヘッド部材50の剥がれを防止することができる。
さらに、流路形成基板20の第2基板27側には、ノズルプレート60が固定されている。そのため、ノズルプレート60は、流路形成基板20の下側を封止している。ノズルプレート60は、薄板体であり、ノズル孔61が第2方向D2に沿って所定間隔で複数形成されている。また、各ノズル孔61は、流路形成基板20の連通口25とそれぞれ連通するよう形成されている。
ノズルプレート60は、例えば、部分安定化ジルコニアや安定化ジルコニアを用いたセラミックスや、金属により構成される。
また、ノズルプレート60は、複数のノズル孔61が第2方向D2に沿って形成された複数のノズル列を第1方向D1に並設し、一方のノズル列と他方のノズル列とを第2方向D2においてずらして配置する(いわゆる千鳥配置とする)構成を採用してもよい。
上記構成の液体噴射ヘッド1では、各基板が積層状に積み重ねられることで、圧力室21は連通口25を通じてノズル孔61と連通する。また、圧力室21は、供給口23を通じて共通液室24に連通する。そのため、共通液室24からノズル孔61までの流路により液体流路70が構成される。また、ヘッド部材50の第3導入口53は、振動板10の第2導入口13及び流路形成基板20の第1導入口29を介して、共通液室24に連通する導入路71を形成している。その結果、導入路71は、液体流路70と連通する。
そのため、導入路71を通じて供給された液体は液体流路70に充填される。この状態で、図示しない回路基板から駆動電圧が下電極31と上電極33との間に印加されると、圧電素子30を変位させる。圧電素子30の変位は、振動板10を振動させて、圧力室21に圧力変化を生じさせる。そして、圧力室21内の圧力変化は、連通口25に充填された液体をノズル孔61から外部に吐出させる。
また、圧力室21内の圧力変化は、供給口23から共通液室24の方へも伝わることになる。この共通液室24の圧力変化は意図しない圧力変化であって、共通液室24から液体をノズル孔61から外部に吐出させたくない圧力室21に伝わった場合には、そのノズル孔61から液体が外部に吐出されてしまうおそれがある。しかし、液体噴射ヘッド1では、振動板10のリザーバー側領域11が共通液室24を覆っているため、共通液室24に圧力変化が生じた場合でも、リザーバー側領域11が下電極31と共に変位し、この圧力変化を吸収する。
また、液体噴射ヘッド1は、液体としてインクを用いた場合には、液体貯留部であるインクカートリッジ等と連通するインク供給経路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェットプリンター200に搭載される。インクジェットプリンター200は液体噴射装置の一例である。
図6は、インクジェットプリンター200の一例を示す概略図である。図6において、符号1は、液体噴射ヘッド1をそのノズル孔面を外部に露出させつつ収めた筺体(ヘッドカバー)の一部を示している。インクジェットプリンター200において、複数の液体噴射ヘッド1を有するインクジェット式記録ヘッドユニット(以下、ヘッドユニット202)には、例えば、インクカートリッジ202A,202B等が着脱可能に設けられる。ヘッドユニット202を搭載したキャリッジ203は、装置本体204に取り付けられたキャリッジ軸205に軸方向移動自在に設けられている。そして、駆動モーター206の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト207を介してキャリッジ203に伝達されることで、キャリッジ203はキャリッジ軸205に沿って移動する。
装置本体204にはキャリッジ軸205に沿ってプラテン208が設けられており、図示しないローラー等により供給された印刷媒体Sがプラテン208上を搬送される。そして、搬送される印刷媒体Sに対して、液体噴射ヘッド1のノズル孔61からインクが噴射され任意の画像が印刷媒体Sに印刷される。なお、インクジェットプリンター200は、ヘッドユニット202が上記のように移動するものだけでなく、例えば、液体噴射ヘッド1が固定されて、印刷媒体Sを移動させるだけで印刷を行ういわゆるラインヘッド型のプリンターであってもよい。
次に、このような液体噴射ヘッドの製造方法を説明する。
まず、振動板10、第1基板26、第2基板27のそれぞれに対応する焼成前のセラミックスシートを用意する。そして、第1基板26及び第2基板27の元となるセラミックスシートに対して、打ち抜き加工を施し、圧力室21、共通液室24、連通口25、更には供給口23に相当する貫通孔を形成する。同様に、振動板10の元となるセラミックシートに対して第2導入口13を形成する。そして、振動板10、第1基板26、第2基板27のそれぞれに対応するセラミックスシートを積層し、一体焼成する。
次に、振動板10の上側に下電極31を形成する。下電極31は、例えば、スパッタ法等により振動板10の上面に下電極31の元となる金属溶液を塗布する。このとき、振動板10を構成するセラミックスの粒塊の間に金属分子が浸透する。そして、金属溶液を焼成し、金属膜を形成する。そして、金属膜をパターニングして共通電極としての下電極を形成する。上記のように金属分子が振動板10のセラミックスの粒塊の間に浸透した状態で焼成することで、振動板10と下電極31との結合を強くすることができる。
次に、下電極31の上に圧電体32を形成する。例えば、圧電体32は、スピンコート法等により前駆体を下電極31に塗布した後、焼成する。そして、焼成後の層をパターニングして圧力室21毎の圧電体32を形成する。そして、この圧電体32の上部に上電極33を形成する。
次に、流路形成基板20にノズルプレート60を接着する。ノズルプレート60は、例えば、接着剤を用いて流路形成基板20に接着される。接着剤としては、エポキシ系の接着剤を用いることができる。ここで、ノズルプレート60は、材料となるセラミックスシートをもとに、焼成することで形成することができる。
最後に、振動板10にヘッド部材50を接着する。ヘッド部材50は、例えば、接着剤を用いて振動板10に接着される。
以上の工程により、第1の実施形態に係る液体噴射ヘッド1が製造される。
以上説明したように、この第1の実施形態では、圧力室21と共通液室24とは、第1の方向に開口しており、振動板10によりこの開口部が覆われている。そして、振動板10のリザーバー室を覆う領域には、金属膜で覆われている。そのため、共通液室24の圧力変化を振動板10及び金属膜(下電極31)を変位させることで吸収することができる。また、リザーバー室を覆う振動板10の領域を金属膜(下電極31)で補強しているため、振動板10にクラック等が生じること抑制することができる。
また、共通液室24をセラミックスの振動板10で覆う場合、粒塊の間からインクの溶液が蒸発する可能性がある。しかし、本発明は、共通液室24を覆う振動板10の領域を金属膜(下電極31)で覆っているため、金属膜により水分蒸発を抑制することができる。
さらに、下電極31を従来のものに比べて大きくすることができるため、下電極31の内部抵抗を下げることができる。その結果、圧電素子30間でのクロストークや駆動信号の鈍りにより生じる圧電素子30の応答性の劣化を抑制し、液体噴射ヘッド1を適切に駆動させることができる。
2.第2の実施形態:
図7は、第2の実施形態に係る液体噴射ヘッド2の構成を説明する図である。第2の実施形態に係る液体噴射ヘッド2では、振動板10の共通液室24と面するが金属膜80で覆われている。
液体噴射ヘッド2は、第1の実施形態同様、流路ユニット40と、ヘッド部材50と、ノズルプレート60と、を備えている。また、流路ユニット40は、振動板10と、流路形成基板20と、圧電素子30と、を備えている。
第2の実施形態においても、圧力室21と共通液室24とは、流路形成基板20を構成する第1基板26の同一方向で開口している。そして、振動板10は、圧力室21の開口部21aと共通液室24の開口部24aとを覆うよう、流路形成基板20に重ね合わされている。
振動板10のリザーバー側領域11は、金属膜80が成膜されている。この第2の実施形態では、リザーバー側領域11の共通液室24と面する側(下面14側)に金属膜80が成膜されている。金属膜80は、金(Au)、白金(Pt)、ステンレス鋼(SUS:Steel Use Stainless)を採用することができる。また、金属膜80の厚みは、1マイクロメートル(μm)から2マイクロメートル(μm)とすることができる。
なお、金属膜80以外の各部の材質は、第1の実施形態と同様のものを採用するこができる。
振動板10のリザーバー側領域11に金属膜80を成膜する手法としては、以下の方法を採用することができる。まず、第1の実施形態と同様の手法により、振動板10と流路形成基板20とを生成する。次に、振動板10のリザーバー側領域11の下面側にスパッタ法等により金属膜の溶液を塗布する。そして、この溶液を加熱することで金属膜をリザーバー側領域11の下面に成膜する。
以上説明したように、この第2の実施形態では、第1の実施形態の液体噴射ヘッドが奏する効果と同等の効果を奏することができる。また、下電極31をリザーバー側領域11まで延設できない場合でも、本発明の効果を奏することができるため、設計の自由度を高めることができる。
3.その他の実施形態:
本発明は様々な実施形態が存在する。
第1の実施形態において、振動板10のリザーバー側領域11を覆う金属膜を上電極としてもよい。即ち、圧電素子は、上電極が圧電体に共通の共通電極となり、下電極が圧電体毎の個別電極となる。そのため、振動板10のリザーバー側領域11は、共通液室24側に延設した上電極により覆われている。
実施形態で示す液体噴射ヘッドの基本的構成は上述したものに限定されるものではない。本発明は、広く液体噴射ヘッドの全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射するものにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。
即ち、上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用してもよい。
公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用してもよい。
公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用してもよい。
1、2…液体噴射ヘッド、2…液体噴射ヘッド、10…振動板、11…リザーバー側領域、12…能動部側領域、13…第2導入口、20…流路形成基板、21…圧力室、21a…開口部、22…狭窄部、23…供給口、24…共通液室、24a…開口部、25…連通口、26…第1基板、27…第2基板、28…座部、29…第1導入口、30…圧電素子、31…下電極、32…圧電体、33…上電極、35…クリアランス開口、40…流路ユニット、50…ヘッド部材、51…スリット、52…凹部、53…第3導入口、60…ノズルプレート、61…ノズル孔、70…液体流路、71…導入路、80…金属膜、311…枝部、312…基部

Claims (6)

  1. 液体流路に流れる液体を噴射する液体噴射ヘッドであって、
    前記液体流路に圧力変化を生じさせる複数の圧力室と、前記複数の圧力室に繋がる共通液室と、を有する流路形成部材と、
    前記圧力室の開口部と前記共通液室の開口部とを覆う振動板と、
    前記振動板の前記共通液室の開口部を覆う領域に形成された金属膜と、を有する液体噴射ヘッド。
  2. 前記振動板には、前記圧力室に圧力変動を与える圧力発生素子が固定されており、
    前記金属膜は、複数の前記圧力室に共通して対応する前記圧力発生素子の共通電極である、請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記金属膜の厚みは前記振動板の厚みに比べて薄い、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記振動板の、前記共通液室の開口部を覆う領域には、前記液体を前記共通液室に供給する導入口が存在し、 前記流路形成部材には、前記共通液室の内部から出る座部が形成されており、
    前記振動板に形成された前記導入口の周縁部は、前記座部に固定され、
    前記金属膜は、前記導入口からはなれている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 一体の前記流路形成部材の前記振動板が固定される側と反対の側は、ノズル孔が形成されたノズルプレートが固定されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記請求項1に記載の液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置。
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