JP2014159927A - 排熱利用ヒートポンプシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収液による圧縮機の潤滑の阻害を防止した排熱利用ヒートポンプシステムを提供する。
【解決手段】排熱利用ヒートポンプシステム1は、原動機2の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機11の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路10と、原動機2の排熱を、吸収液を加熱する再生器21の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路20とを備え、圧縮式ヒートポンプ回路10において蒸発した冷媒を、吸収式ヒートポンプ回路20の吸収器22に循環し、再生器21による再生後に冷媒を分離し、この冷媒を、圧縮式ヒートポンプ回路10内を循環するよう構成し、圧縮式ヒートポンプ回路10の圧縮機11の潤滑油と、吸収式ヒートポンプ回路20の吸収液とが同一液である構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮式ヒートポンプ回路と、吸収式ヒートポンプ回路とを備えた排熱利用ヒートポンプシステムに関する。
従来、原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、原動機の排熱を、吸収液を加熱する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備えた排熱利用ヒートポンプシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この排熱利用ヒートポンプシステムでは、冷媒にアンモニア、吸収液に水を用い、圧縮式ヒートポンプ回路の利用側熱交換器を経た冷媒を、吸収式ヒートポンプ回路の吸収器に循環し、再生器による再生後に冷媒を分離し、この冷媒を、圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の吐出側に供給している。
特開2010−96429号公報
しかしながら、上記従来の構成では、冷媒であるアンモニアと吸収液である水の分離が不十分な場合など、圧縮式ヒートポンプ回路に吸収液である水が混入し、圧縮機の潤滑を阻害するおそれがある。また、圧縮式ヒートポンプ回路にて圧縮機の潤滑油の一部が冷媒であるアンモニアと一緒に凝縮器を経て蒸発器(利用側熱交換器)に至ると、アンモニアと共にその潤滑油が吸収式ヒートポンプ回路の吸収液回路に入り、熱交換を阻害するおそれがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、圧縮機の潤滑油と吸収液との混合による弊害を防止した排熱利用ヒートポンプシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の排熱利用ヒートポンプシステムは、原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、前記原動機の排熱を、吸収液を加熱する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備え、前記圧縮式ヒートポンプ回路において蒸発した冷媒を、前記吸収式ヒートポンプ回路の吸収器に循環し、前記再生器による再生後に冷媒を分離し、この冷媒を、前記圧縮式ヒートポンプ回路内を循環するよう構成し、前記圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の潤滑油と、前記吸収式ヒートポンプ回路の吸収液とが同一液であることを特徴とする。
上記構成において、前記圧縮機の潤滑油として前記圧縮機へ前記吸収式ヒートポンプ回路の吸収液を供給する吸収液供給手段を設けてもよい。
上記構成において、前記吸収式ヒートポンプ回路の再生器により再生した冷媒を、前記圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の吸込口に供給するように構成してもよい。
本発明によれば、圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の潤滑油と、吸収式ヒートポンプ回路の吸収液とを同一液としたため、圧縮機の潤滑油と吸収液との混合による弊害を防止できる。
本発明の実施形態に係る排熱利用ヒートポンプシステムを示す回路図である。 再生器及び気液分離器を示す模式図である。 排熱利用ヒートポンプシステムの運転状態を示すグラフであり、(A)は流量比、(B)はエンジン冷却水温度(℃)、(C)はエンジンの運転状態(ON/OFF)、(D)は循環ポンプの回転数、(E)はバイパス弁の開度(%)を示す図である。 吸収液供給装置を示す模式図である。 排熱利用ヒートポンプシステムを示す回路図である。 循環ポンプ及びリバースポンプを示す模式図である。 本発明の変形例に係る再生器を示す模式図である。 本発明の変形例に係る循環ポンプ及びリバースポンプを示す模式図である。 本発明の他の変形例に係る循環ポンプ及びリバースポンプを示す模式図である。 本発明の別の変形例に係る気液分離器、循環ポンプ及びリバースポンプを示す模式図である。 本発明の変形例に係るバイパス弁を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る排熱利用ヒートポンプシステムを示す回路図である。図2は、再生器及び気液分離器を示す模式図である。
排熱利用ヒートポンプシステム1は、エンジン(原動機)2の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機11の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路10と、エンジン2の排熱を、吸収液を加熱する再生器21の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路20とを備えた、いわゆるハイブリッドシステムである。
圧縮式ヒートポンプ回路10は、圧縮機11と、利用側熱交換器12と、放熱器13と、膨張弁14、及び四方弁15とを備えている。圧縮機11と利用側熱交換器12とは、圧縮機11の吸込口11A側の吸込側冷媒管31、及び、圧縮機11の吐出口11B側の吐出側冷媒管32によって接続されている。吸込側冷媒管31には四方弁15が、吐出側冷媒管32には、四方弁15、放熱器13、及び膨張弁14が設けられている。
圧縮機11は、吸込側冷媒管31を流れる冷媒を圧縮するものである。この圧縮機11は、エンジン2の軸2Aに接続されており、圧縮機11にはエンジン2の軸出力が伝達される。つまり、圧縮機11は、動力源としてエンジン2の軸出力を利用して、冷媒を圧縮するように構成されている。なお、本実施形態のエンジン2は、都市ガスを燃料としたガスエンジンで構成しているが、これに限定されるものではない。
利用側熱交換器12は、冷媒の冷熱又は温熱を図示しない熱負荷に供給する熱交換器であり、冷媒の冷熱又は温熱を放熱する放熱装置12A(例えば、ファン)を有している。放熱装置12Aには、熱負荷に供給する熱の温度を検出する温度センサ61が設けられている。
放熱器13は、冷媒の熱を放熱するものであり、当該放熱器13の熱を放熱する放熱装置13A(例えば、ファン)を有している。
四方弁15は、圧縮機11の吸込側及び吐出側を放熱器13又は利用側熱交換器12にそれぞれ連通するように切り替えられ、これにより、熱負荷に冷熱を供給する冷熱運転及び熱負荷に温熱を供給する温熱運転が切り替えられる。より詳細には、冷熱運転時には、圧縮機11の吐出側から放熱器13に、また、利用側熱交換器12から圧縮機11の吸込側に、温熱運転時には、圧縮機11の吐出側から利用側熱交換器12に、放熱器13から圧縮機11の吸込側に冷媒が流れる。なお、図1では、圧縮機11の吐出側を点a1、放熱器13側を点a2、利用側熱交換器12側を点b1、圧縮機11の吸込側を点b2として示している。
圧縮式ヒートポンプ回路10には、圧縮式ヒートポンプ回路10を流れる比較的高温の冷媒と比較的低温の冷媒蒸気との間で熱交換させる冷媒熱交換器17が設けられている。冷媒熱交換器17では、冷熱運転時には、放熱器13から膨張弁14に供給される冷媒が冷却されるとともに、利用側熱交換器12から圧縮機11に供給される冷媒蒸気が加熱される。一方、温熱運転時には、膨張弁14から放熱器13に供給される冷媒が冷却されるとともに、放熱器13から圧縮機11に供給される冷媒蒸気が加熱される。この冷媒熱交換器17により、圧縮式ヒートポンプ回路10におけるCOP(成績係数)の向上を図るようにしている。
吸収式ヒートポンプ回路20は、冷媒熱交換器17と圧縮機11との間の吸込側冷媒管31に設けられ、圧縮式ヒートポンプ回路10にシリーズに接続されている。吸収式ヒートポンプ回路20は、再生器21と、吸収器22と、気液分離器23(図2参照)とを備え、冷媒熱交換器17と吸収器22とが冷媒管33によって、再生器21と圧縮機11とが冷媒管34によって接続されている。再生器21と吸収器22とは、濃吸収液管(送り配管)41及び稀吸収液管(戻り配管)42によって接続されている。
吸収器22は、冷媒管33から供給される冷媒蒸気を吸収液に吸収させる。吸収器22は、吸収液が冷媒蒸気を吸収する際に発生する熱を冷却する冷却装置22A(例えば、冷却水循環装置、又は、ファン)を備えている。吸収器22には、再生器21に延びる濃吸収液管41が接続されている。濃吸収液管41には、吸収液を循環させるための循環ポンプPが設けられており、循環ポンプPを駆動することで、吸収器22から再生器21に冷媒を吸収した吸収液(濃吸収液)が供給される。
再生器21は、濃吸収液管41から供給される濃吸収液を、エンジン2の排熱を熱源として加熱再生する。より詳細には、図2に示すように、再生器21の冷却水用伝熱管21Aには、エンジン2の排熱を回収したエンジン冷却水が流れるエンジン冷却水管51が接続されている。図示は省略するが、エンジン冷却水管51のエンジン冷却水は、例えば、エンジン2のウォータジャケットを流通してエンジン2の排熱を回収して昇温し、さらに、エンジン2の排ガス流路に設けられた排ガス熱交換器を流通して排ガスの排熱を回収して昇温した後に、再生器21の冷却水用伝熱管21Aに供給される。このようにして、エンジン2の排熱を回収したエンジン冷却水を再生器21の冷却水用伝熱管21Aに供給することにより、再生器21は、高温のエンジン冷却水を再生器21の熱源として吸収液を加熱再生する。
再生器21の出口には、加熱再生して発生した冷媒蒸気を残った吸収液(稀吸収液)から分離する気液分離器23が接続されている。気液分離器23は、稀吸収液を貯留する本体23Aを備え、本体23Aの上下方向中間部には再生器21から延びる混合液管43が接続されている。本体23Aの下部には吸収器22に延びる稀吸収液管42が接続され、本体23Aの上部には冷媒管34が接続されている。この気液分離器23により、吸収液から冷媒蒸気が分離され、冷媒蒸気のみが圧縮機11に供給され、冷媒蒸気を分離した稀吸収液が吸収器22に供給される。
吸収式ヒートポンプ回路20には、図1に示すように、再生器21から吸収器22に戻される比較的高温の稀吸収液により、吸収器22から再生器21に供給される濃吸収液を加熱する吸収液熱交換器24が設けられている。この吸収液熱交換器24により、再生器21に供給される濃吸収液の温度を上昇させると共に、吸収器22に供給される稀吸収液の温度を低下させることができる。
なお、図1中、放熱装置12Aを含めた利用側熱交換器12及び膨張弁14は排熱利用ヒートポンプシステム1の室内機1Aを構成し、その他の構成部品は排熱利用ヒートポンプシステム1の室外機1Bを構成している。
排熱利用ヒートポンプシステム1は、制御装置60の制御によって四方弁15を切り替えることで、冷熱運転と、温熱運転とに切り替え運転される。制御装置60は、図示しない熱負荷に供給する熱が所定の設定温度になるように排熱利用ヒートポンプシステム1を制御する。
冷熱運転時には、四方弁15が、圧縮機11の吸込側を利用側熱交換器12に、圧縮機11の吐出側を放熱器13にそれぞれ連通するように切り替えられる。
利用側熱交換器12において蒸発した冷媒蒸気は、冷媒熱交換器17を経由して吸収器22に供給され、吸収器22において吸収液に吸収される。冷媒を吸収した濃吸収液は、循環ポンプP1によって吸収液熱交換器24を経由して再生器21に供給される。この濃吸収液は、図2に示すように、再生器21の冷却水用伝熱管21A内を流通するエンジン冷却水から吸熱して再生温度まで加熱される。加熱された濃吸収液は、気液分離器23に供給され、気液分離器23において冷媒蒸気が分離される。冷媒蒸気が分離された稀吸収液は、図1に示すように、吸収液熱交換器24に供給され、吸収液熱交換器24において濃吸収液管41を流通する濃吸収液を加熱し、吸収器22に戻される。
気液分離器23(図2)において分離された冷媒蒸気は、圧縮機11において圧縮されて高温高圧状態となり、高温高圧状態の冷媒は放熱器13において冷却される。冷却された冷媒は、冷媒熱交換器17において利用側熱交換器12の下流側の冷媒蒸気によって冷却され、膨張弁14において膨張して低温低圧状態となる。低温低圧状態の冷媒は、利用側熱交換器12において熱負荷の熱を奪って蒸発する。そして、利用側熱交換器12において蒸発した冷媒蒸気は、再度、冷媒熱交換器17を経由して吸収器22に供給されるという循環を繰り返す。
一方、温熱運転時には、四方弁15が、圧縮機11の吸込側を放熱器13に、圧縮機11の吐出側を利用側熱交換器12にそれぞれ連通するように切り替えられる。
放熱器13において蒸発した冷媒蒸気は、冷媒熱交換器17を経由して吸収器22に供給される。吸収式ヒートポンプ回路20における冷媒の再生は冷熱運転時と同様であるため、ここでは説明を省略する。
吸収式ヒートポンプ回路20において再生された冷媒蒸気は、圧縮機11において圧縮されて高温高圧状態となり、高温高圧状態の冷媒は利用側熱交換器12において熱負荷に放熱して冷却される。冷却された冷媒は、膨張弁14において膨張して低温低圧状態となり、冷媒熱交換器17において放熱器13の下流側の冷媒蒸気によって冷却され、放熱器13において蒸発する。そして、放熱器13において蒸発した冷媒蒸気は、再度、冷媒熱交換器17を経由して吸収器22に供給されるという循環を繰り返す。
このように、排熱利用ヒートポンプシステム1では、吸収式ヒートポンプ回路20の再生器21により再生した冷媒が、圧縮式ヒートポンプ回路10の圧縮機11の吸込口11Aに供給されるように、圧縮式ヒートポンプ回路10と吸収式ヒートポンプ回路20とをシリーズに配置している。
これに対し、例えば、吸収式ヒートポンプ回路の再生器により再生した冷媒が、圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の吐出側に供給されるように、圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路とをパラレルに配置する場合には、圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路の高圧を合わせる必要がある。
本実施形態では、圧縮式ヒートポンプ回路10と吸収式ヒートポンプ回路20とをシリーズに配置しているため、圧縮式ヒートポンプ回路10と吸収式ヒートポンプ回路20の高圧を合わせる機構を設ける必要がなく、構成を簡素化することができる。
ところで、エンジン2の排熱を利用した吸収式ヒートポンプ回路20では、排熱利用ヒートポンプシステム1の始動時には、エンジン冷却水温度が再生器21に必要な再生温度(例えば、65℃以上)に到達していない。圧縮式ヒートポンプ回路10と吸収式ヒートポンプ回路20とをシリーズに配置した排熱利用ヒートポンプシステム1では、この状態で吸収式ヒートポンプ回路20に吸収液を循環させても、冷媒を再生することができず、吸収器22に吸収できない冷媒蒸気が充満してしまう。
そこで、本実施形態では、吸込側冷媒管31に吸収式ヒートポンプ回路20をバイパスするバイパス管35を設け、エンジン2の立ち上がり時などエンジン冷却水温度が低い場合は、吸収できない冷媒を、バイパス管35を経て圧縮機11に直接戻すようにしている。
より詳細には、バイパス管35には、当該バイパス管35を開閉するバイパス弁16が設けられている。バイパス弁16は、バイパス管35を流れる冷媒の流量を制御する制御弁であり、このバイパス弁16により、バイパス管35を流れる冷媒の流量、及び、冷媒管33を流れる吸収器22に流れる冷媒の流量が制御されることとなる。なお、以下の説明では、冷媒管33の冷媒流量をFa、バイパス管35の冷媒流量をFbとし、冷媒の流量比をFa/(Fa+Fb)とする。また、エンジン冷却水管51の再生器21入口側にはエンジン冷却水温度(再生器21に供給する排熱の温度)を検出する温度センサ62が設けられており、制御装置60は温度センサ62が検出した温度に基づいてバイパス弁16を制御する。
図3は、排熱利用ヒートポンプシステム1の運転状態を示すグラフであり、図3(A)は流量比、図3(B)はエンジン冷却水温度(℃)、図3(C)はエンジン2の運転状態(ON/OFF)、図3(D)は循環ポンプPの回転数、図3(E)はバイパス弁16の開度(%)を示す図である。なお、図3中、横軸は排熱利用ヒートポンプシステム1の運転時間を示す。
図1及び図3に示すように、制御装置60は、排熱利用ヒートポンプシステム1の始動時には、バイパス弁16を全開にしてエンジン2を始動し、エンジン冷却水が所定の温度(例えば、45℃)に到達した後に、循環ポンプPを作動させ、その後、バイパス弁16を除々に閉止方向に制御し、定格運転状態で完全に閉止させる。これにより、エンジン2を立ち上がり時等に、吸収式ヒートポンプ回路20側に冷媒が過剰に送られることが防げるので、適切な量の冷媒を吸収器22に送ることが可能になる。
定格運転状態になると、制御装置60は、限られたエンジン2の排熱を有効活用するために、エンジン冷却水温度が所定の温度(例えば、再生器21入口温度が85℃前後)に保たれるように、吸収式ヒートポンプ回路20を制御している。
排熱利用ヒートポンプシステム1では、エンジン2での燃料消費量を増減すると排熱量も比例して増減するため、圧縮式ヒートポンプ回路のみの場合よりもエンジン冷却水の排熱活用分だけ能力変動は大きくなる。したがって、制御装置60は、熱負荷の負荷変動に対して、圧縮式ヒートポンプ回路のみの場合よりも、吸収式ヒートポンプ回路20への排熱利用の寄与分(25%程度)だけ、燃料入力の変化を小さくするように制御している。
上述のように、図1に示す排熱利用ヒートポンプシステム1では、圧縮式ヒートポンプ回路10の冷媒を、吸収式ヒートポンプ回路20に循環し、この冷媒を圧縮式ヒートポンプ回路10に循環させている。したがって、圧縮式ヒートポンプ回路10を、純粋な冷媒ではなく、冷媒と吸収液の混合物が循環することになるので、圧縮機11の潤滑油に吸収液が混じるおそれがあり、吸収液に潤滑性のない液体を用いた場合には、圧縮機11の潤滑を阻害してしまう。
また、圧縮式ヒートポンプ回路10では、圧縮機11の潤滑油が、圧縮機11から当該回路中に飛沫状に流出し、冷媒と一体となって回路中を循環する。圧縮機11を出た潤滑油は、冷媒とともに移動して吸収器22へ至り、吸収液と渾然一体となって、吸収式ヒートポンプ回路20内を循環する。これを放置すると、いずれは圧縮機11に保持されていた潤滑油が減少してしまう。また、冷媒や吸収液に潤滑油が混じることになるので、潤滑油によって冷媒や吸収液の熱交換が阻害されるおそれがある。
そこで、本実施形態の排熱利用ヒートポンプシステム1では、圧縮機11の潤滑油と、吸収式ヒートポンプ回路20の吸収液とを同一液としている。すなわち、圧縮機11の潤滑油を兼ねることが可能なイオン液体を吸収液として用いている。冷媒にCO2(二酸化炭素)を用いる場合、同一液には、例えば、1-alkyl-3-methylimidazolium hexafluorophosphate ([Cnmim][PF6])、又は、1-alkyl-3-methylimidazolium tetrafluoroborate ([Cnmim][BF4])が用いられる。また、冷媒にHFC又はHFOを用いる場合には、同一液には、例えば、[bmim][PF6]: 1-Butyl-3-methylimidazolium hexafluorophosphateが用いられる。このように、圧縮機11の潤滑油と吸収液とを同一液とすることで、圧縮機11の潤滑油と吸収液とが混ざっても、圧縮機11の潤滑を阻害することも、吸収液の熱交換効率を低下させることもない。また、圧縮機11の潤滑油を分離するセパレータを設ける必要がないので、部品点数を削減し、製造工程を簡素化できる。
なお、放熱器13は、冷媒にCO2等の高圧側で超臨界状態となる非凝縮性冷媒を用いた場合には冷熱運転時にガスクーラとして、冷媒にHFCやHFO等の凝縮性冷媒を用いた場合には冷熱運転時に凝縮器として機能する。同様に、利用側熱交換器12は、冷媒に非凝縮性冷媒を用いた場合には温熱運転時にガスクーラとして、冷媒に凝縮性冷媒を用いた場合には温熱運転時に凝縮器として機能する。
また、本実施形態では、潤滑油としての吸収液(イオン液体)を圧縮機11に供給する吸収液供給装置(吸収液供給手段)70(図4参照)を備えている。
図4は、吸収液供給装置70を示す模式図である。
吸収液供給装置70は、循環ポンプPの下流側において濃吸収液管41から分岐する吸収液分岐管71と、吸収液分岐管71に設けられ、吸収液分岐管71を開閉する開閉弁72と、圧縮機11に設けられ、圧縮機11の潤滑油(イオン液体)の量を検出する潤滑油量センサ(オイルレベルセンサ)73と、を備えて構成されている。
制御装置60は、潤滑油量センサ73によって、圧縮機11に保持されている潤滑油が圧縮機11に必要な所定量を下回ったことが検出されると、吸収液分岐管71の開閉弁72を開けて、圧縮機11に潤滑油としての吸収液を供給する。一方、潤滑油量センサ73によって圧縮機11に保持されている潤滑油が所定量以上となったことが検出されると、吸収液分岐管71の開閉弁72を閉じる。このように、吸収液供給装置70を設けることにより、圧縮機11の潤滑油として吸収式ヒートポンプ回路20の吸収液を圧縮機11に供給できるので、圧縮機11が保持する潤滑油が減少することを防止できる。
ハイブリッド型の排熱利用ヒートポンプシステム1では、熱負荷の負荷に対して再生器21における入力(冷媒の再生性能)が不足する場合には、再生器21の入力を増やすために、吸収液循環量を増加することとなる。しかしながら、吸収液循環量が増加すると、再生温度も低下し、吸収式ヒートポンプ回路20では効率が低下してしまう。また、従来のハイブリッド型の排熱利用ヒートポンプシステムでは、エンジンの軸端効率は低く(30%程度)、熱の多く(70%)が使用されていなかった。
そこで、排熱利用ヒートポンプシステム1には、圧縮式ヒートポンプ回路10の冷媒の排熱によって吸収液を加熱する吸込側冷媒熱回収器18及び吐出側冷媒熱回収器19を備えている。
図5は、排熱利用ヒートポンプシステム1を示す回路図である。なお、図5では、四方弁15及び駆動装置M(図6参照)を省略している。
吸込側冷媒熱回収器18は、圧縮機11に供給される冷媒と、再生器21に供給する吸収液との間で熱交換させる熱交換器である。より詳細には、圧縮式ヒートポンプ回路10の吸込側冷媒管31は、吸込側冷媒熱回収器18を経由して圧縮機11に接続されている。吸収式ヒートポンプ回路20の濃吸収液管41は、吸収液熱交換器24の下流側で分岐する濃吸収液バイパス管44を備えており、濃吸収液バイパス管44は吸込側冷媒熱回収器18を経由して再生器21に接続されている。
したがって、濃吸収液管41を流通する濃吸収液の一部は、吸収液熱交換器24の上流側において分流され、濃吸収液バイパス管44を介して吸込側冷媒熱回収器18に供給される。吸込側冷媒熱回収器18に供給された濃吸収液は、吸込側冷媒熱回収器18において吸込側冷媒管31を流れる冷媒蒸気によって加熱されて昇温する。すなわち、圧縮機11に供給される比較的高温の冷媒蒸気は、吸込側冷媒熱回収器18において濃吸収液バイパス管44を流れる濃吸収液によって冷却される。このように、圧縮機11に供給される冷媒蒸気の熱を、吸収液を再生する熱源として利用できるので、吸収液の再生に必要な熱を削減できる。また、圧縮機11に供給される冷媒の温度を低下できるので、圧縮機11の吸い込み温度を低下させる冷却器を別途設ける必要がない。
濃吸収液バイパス管44には、さらに吐出側冷媒熱回収器19が設けられている。吐出側冷媒熱回収器19は、圧縮機11から吐出される冷媒と、再生器21に供給する吸収液との間で熱交換させる熱交換器である。より詳細には、圧縮式ヒートポンプ回路10の吐出側冷媒管32は、吐出側冷媒熱回収器19を経由して四方弁15に接続されている。吸収式ヒートポンプ回路20の濃吸収液バイパス管44は吸込側冷媒熱回収器18を経由した後にさらに吐出側冷媒熱回収器19を経由して再生器21に接続されている。
したがって、吸込側冷媒熱回収器18において加熱された濃吸収液は、吐出側冷媒熱回収器19に供給され、吐出側冷媒熱回収器19において吐出側冷媒管32を流れる冷媒によってさらに加熱されて再生器21に供給される。このように、圧縮機11において圧縮されて高温となった冷媒の熱を、吸収液を再生する熱源として利用できるので、吸収液の再生に必要な熱をさらに削減できる。
これらの吸込側冷媒熱回収器18及び吐出側冷媒熱回収器19は再生器21に比べ比較的温度が低いので、吸込側冷媒熱回収器18及び吐出側冷媒熱回収器19を濃吸収液バイパス管44に設けることで、吸収器22から再生器21に向かう吸収液の全てを加熱する場合に比べ、吸収液の熱交換効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、再生器21から吸収器22への稀吸収液管42にリバースポンプ(動力回収機)Rを設けている。
図6は、循環ポンプP及びリバースポンプRを示す模式図である。
循環ポンプPは、その軸が駆動装置(駆動源)Mの軸MAに接続されており、駆動装置Mの回転駆動力によって回転されて、濃吸収液管41を流れる濃吸収液を搬送する。駆動装置Mには、例えば、モーター等の原動機が用いられる。
リバースポンプRは、稀吸収液管42を流れる稀吸収液によって回転駆動されるポンプである。リバースポンプRの軸(不図示)は、循環ポンプPの軸(不図示)に接続されており、リバースポンプRによる回転エネルギーを循環ポンプPにより回収し、駆動装置Mの駆動力を抑制できるようになっている。これにより、循環ポンプPの省エネルギー化を図ることができる。
ここで、循環ポンプPに流入する吸収液の質量流量と、リバースポンプRに流入する吸収液の質量流量は、吸収式ヒートポンプ回路20から圧縮式ヒートポンプ回路10(図1)に戻される冷媒の質量流量分だけ差異が発生する。そのため、循環ポンプP及びリバースポンプRを同一の排除容積で設計してしまうと、差異に相当する吸収液がリバースポンプRに流入することとなる。その結果、循環ポンプPを通過する吸収液とリバースポンプRを通過する吸収液との間で質量流量のバランスが崩れて、気液分離器23及び再生器21側の吸収液が過少となってしまい、本来流入すべきではないガス状の冷媒蒸気をリバースポンプRに流入させてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、循環ポンプPを通過する吸収液の質量流量とリバースポンプRを通過する吸収液の質量流量が等しくなるように、循環ポンプPの軸とリバースポンプRの軸とを連結している。より詳細には、循環ポンプPとリバースポンプRとを共通の回転軸Cを介して同軸に接続し、リバースポンプRを、循環ポンプPの排除容積Vpに対してリバースポンプRの排除容積Vrが次式(1)を満たすように設計している。
p×n×ρp×xp=Vr×n×ρr×xr+mcomp・・・(1)
ここで、式(1)において、Vは排除容積(m3)、ρは密度(kg/m3)、xは吸収液中の冷媒の質量濃度(kg冷媒/kg吸収液)、nは回転数(回/秒)、mは圧縮式ヒートポンプ回路10の冷媒循環量(kg/秒)、添え字のpは循環ポンプP、添え字のrはリバースポンプR、添え字のcompは圧縮機11のものであること、を示す。
このように、本実施形態では、循環ポンプPを通過する吸収液の質量流量とリバースポンプRを通過する吸収液の質量流量が等しくしているため、リバースポンプRに冷媒蒸気が流入することを防止できる。また、循環ポンプPとリバースポンプRとを同軸に接続できるので、循環ポンプP及びリバースポンプRの組み付け作業を簡素化できる。
以上説明したように、本実施形態によれば、圧縮式ヒートポンプ回路10の圧縮機11の潤滑油と、吸収式ヒートポンプ回路20の吸収液とを同一液としたため、圧縮機11の潤滑油と吸収液との混合による弊害を防止できる。
また、本実施形態によれば、圧縮機11の潤滑油として圧縮機11へ吸収式ヒートポンプ回路20の吸収液を供給する吸収液供給装置70を設けたため、圧縮機11が保持する潤滑油が減少することを防止できる。
また、本実施形態によれば、吸収式ヒートポンプ回路20の再生器21により再生した冷媒を、圧縮式ヒートポンプ回路10の圧縮機11の吸込口11Aに供給するように構成した。この構成により、圧縮式ヒートポンプ回路10と吸収式ヒートポンプ回路20とをシリーズに配置することができるので、圧縮式ヒートポンプ回路10と吸収式ヒートポンプ回路20の高圧を合わせる必要がない。
但し、上記実施形態は本発明の一態様であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、再生器21により再生した冷媒を圧縮機11の吸込口11Aに供給し、圧縮式ヒートポンプ回路10と吸収式ヒートポンプ回路20とをシリーズに配置していたが、再生器21により再生した冷媒を圧縮機11の吸込側に供給し、圧縮式ヒートポンプ回路10と吸収式ヒートポンプ回路20とをパラレルに配置してもよい。
また、圧縮機11の潤滑油と、吸収式ヒートポンプ回路20の吸収液とを同一液としたが、必ずしも同一液とする必要はない。吸収液に潤滑性のない吸収液を用いる場合、潤滑油に吸収液に適さない潤滑油を用いる場合には、例えば、再生器21から圧縮機11に延びる冷媒管に潤滑油を分離するセパレータを設ければよい。
上記実施形態では、吸込側冷媒熱回収器18を、圧縮式ヒートポンプ回路10の冷媒と、吸収式ヒートポンプ回路20の吸収液との間で熱交換する熱交換器として構成しているが、これに限定されるものではない。例えば、吸込側冷媒熱回収器18を、圧縮式ヒートポンプ回路10の冷媒と外気との間で熱交換する熱交換器として構成してもよい。また、本実施形態では、濃吸収液バイパス管44を、吸収液熱交換器24の下流側で分岐させているが、これに限定されるものではなく、例えば、循環ポンプPと吸収液熱交換器24との間で分岐させてもよい。
また、上記実施形態では、吐出側冷媒熱回収器19を設けたが、吐出側冷媒熱回収器19を省略してもよい。吐出側冷媒熱回収器19は、吸込側冷媒熱回収器18を設けた濃吸収液バイパス管44に設けたが、濃吸収液管41から分岐する別の濃吸収液バイパス管に設けてもよい。
また、上記実施形態では、エンジン2の排熱のみを再生器21の熱源としたが、エンジン2の排熱が十分でない場合には、図7に示すように、エンジン2の排熱に加えて、例えば、エンジン2の排熱よりも低温の他熱源3の熱を再生器121の熱源としてもよい。
また、上記実施形態では、循環ポンプPとリバースポンプRとを同軸に接続し、循環ポンプPの排除容積Vpに対してリバースポンプRの排除容積Vrが次式(1)を満たすようにリバースポンプRを設計したが、これに限定されるものではなく、循環ポンプPの排除容積VpとリバースポンプRの排除容積Vrとが次式(1)を満たすように、循環ポンプP及び/又はリバースポンプRを設計してもよい。
また、例えば、図8に示すように、循環ポンプPとリバースポンプRとを同軸に接続し、リバースポンプRに、式(1)を満たすように排除容積Vrを可変する可変機構4を設けてもよい。これにより、図8の例においても、循環ポンプPを通過する吸収液の質量流量とリバースポンプRを通過する吸収液の質量流量が等しくなるので、リバースポンプRに冷媒蒸気が流入することを防止できる。また、循環ポンプPとリバースポンプRとを同軸に接続できるので、循環ポンプP及びリバースポンプRの組み付け作業が簡素化する。
なお、図8の例では、可変機構4をリバースポンプRに設けているが、可変機構4は、循環ポンプPに設けてもよいし、循環ポンプP及びリバースポンプRの両方に設けてもよい。
さらに、例えば、図9に示すように、循環ポンプPの軸(不図示)とリバースポンプRの軸(不図示)とを、次式(2)が成立するような、循環ポンプPとリバースポンプRの回転数比(np/nr)を可変する変速機5を介して接続してもよい。より詳細には、循環ポンプPの軸と変速機5を循環ポンプ側軸C1によって、リバースポンプRの軸と変速機5をリバースポンプ側軸C2によって接続される。
p×np×ρp×xp=Vr×nr×ρr×xr+mcomp・・・(2)
これにより、図9の例においても、循環ポンプPを通過する吸収液の質量流量とリバースポンプRを通過する吸収液の質量流量が等しくなるので、リバースポンプRに冷媒蒸気が流入することを防止できる。また、図6の例のように循環ポンプP及び/又はリバースポンプRを式(1)に合わせて設計したり、図8の例のように可変機構4を循環ポンプP及び/又はリバースポンプRに設けたりする必要がなくなるので、循環ポンプP及びリバースポンプRの構成を簡素化できる。
また、図8及び図9の例において、例えば、図10に示すように、気液分離器23に吸収液の液を検出する液位センサSを設け、液位センサSが検出した吸収液の液位を所定の位置に保つように、循環ポンプPとリバースポンプRの質量流量比(循環ポンプPの質量流量/リバースポンプRの質量流量)を制御してもよい。より詳細には、気液分離器23の液位が下がれば、質量流量比を大きくするように制御し、気液分離器23の液位が上がれば、質量流量比を小さくするように制御する。これにより、リバースポンプRに冷媒蒸気が流入することを防止できる。
なお、図8の例において、質量流量比を大きくするには、循環ポンプPの排除容積を大きくする、又は、リバースポンプRの排除容積を小さくする、あるいは、その両方を行う。一方、質量流量比を小さくするには、循環ポンプPの排除容積を小さくする、又は、リバースポンプRの排除容積を大きくする、あるいは、その両方を行う。
図9の例において、質量流量比を大きくするには循環ポンプPとリバースポンプRの回転数比(np/nr)を大きくし、一方、質量流量比を小さくするには回転数比を小さくする。
また、リバースポンプRは省略してもよい。
また、上記実施形態では、バイパス管35にバイパス弁16を設けることで、エンジン2の始動時における吸収式ヒートポンプ回路20への冷媒供給量を制御していたが、これに限定されるものではない。例えば、吸収式ヒートポンプ回路20に延びる冷媒管34にバイパス弁を設けてもよい。また、バイパス弁16は、流量制御弁でなく開閉弁であってもよい。さらに、例えば、図11に示すように、冷媒管33,34及びバイパス管35の分岐点に三方弁216を設けてもよい。なお、図11に示す排熱利用ヒートポンプシステム200では、冷媒熱交換器17、吸込側冷媒熱回収器18及び吐出側冷媒熱回収器19を省略している。
1,200 排熱利用ヒートポンプシステム
2 エンジン(原動機)
10 圧縮式ヒートポンプ回路
11 圧縮機
11A 吸込口
20 吸収式ヒートポンプ回路
21 再生器
22 吸収器
70 吸収液供給装置(吸収液供給手段)

Claims (3)

  1. 原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、前記原動機の排熱を、吸収液を加熱する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備え、
    前記圧縮式ヒートポンプ回路において蒸発した冷媒を、前記吸収式ヒートポンプ回路の吸収器に循環し、前記再生器による再生後に冷媒を分離し、この冷媒を、前記圧縮式ヒートポンプ回路内を循環するよう構成し、
    前記圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の潤滑油と、前記吸収式ヒートポンプ回路の吸収液とが同一液であることを特徴とする排熱利用ヒートポンプシステム。
  2. 前記圧縮機の潤滑油として前記圧縮機へ前記吸収式ヒートポンプ回路の吸収液を供給する吸収液供給手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の排熱利用ヒートポンプシステム。
  3. 前記吸収式ヒートポンプ回路の再生器により再生した冷媒を、前記圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の吸込口に供給するように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の排熱利用ヒートポンプシステム。
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