JP2014159533A - インクジェットインク - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の一実施形態は、PVCフィルム、PETフィルム及びPPフィルムに対する密着性及び画像の光沢度に優れるインクジェットインクを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の一実施形態は、インクジェットインクにおいて、水、顔料、オレフィン系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子及び沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒を含む。
【選択図】なし

Description

本発明の一実施形態は、インクジェットインク、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法及び画像形成物に関する。
インクジェットプリンターは、騒音が低く、ランニングコストが低く、カラー印刷が容易であることから、デジタル信号の出力機器として、一般家庭に広く普及している。
近年では、家庭用のみならず、ディスプレイ、ポスター、掲示板等の産業用途にインクジェット技術が利用されている。
産業用途においては、プラスチックフィルム等の非多孔質基材が使用されている。
一方、環境負荷が少ないことから、家庭用のインクジェットインクとして、水性のインクジェットインクが広く用いられている。
しかしながら、非多孔質基材は、疎水性であるため、水性のインクジェットインクの多孔質基材に対する密着性が低いという問題がある。
特許文献1には、水、顔料、樹脂、水溶性有機溶剤、およびシリコーン系またはフッ素系界面活性剤を含有する水性インクジェットインクが開示されている。このとき、樹脂が、少なくともメタクリル酸メチル、酸モノマー、アルキル基の炭素数が2〜4のアクリル酸アルキルエステル、及びアルキル基の炭素数が6〜12のアクリル酸アルキルエステルを含有するモノマーから合成された共重合樹脂を含有する。また、共重合樹脂は、酸価が50〜120mgKOH/gであり、ガラス転移温度が30〜110℃であり、重量平均分子量が20000〜80000である。
しかしながら、PVCフィルム、PETフィルム及びPPフィルムに対する密着性及び画像の光沢度を両立させることができないという問題がある。
本発明の一実施形態は、上記従来技術が有する問題に鑑み、PVCフィルム、PETフィルム及びPPフィルムに対する密着性及び画像の光沢度に優れるインクジェットインクを提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、インクジェットインクにおいて、水、顔料、オレフィン系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子及び沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒を含む。
本発明の一実施形態によれば、PVCフィルム、PETフィルム及びPPフィルムに対する密着性及び画像の光沢度に優れるインクジェットインクを提供することができる。
次に、本発明を実施するための形態を説明する。
インクジェットインクにおいて、水、顔料、オレフィン系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子及び沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒を含む。
オレフィン系樹脂粒子及びアクリル系樹脂粒子は、インクジェットインクを製造する際に、樹脂粒子が水中に分散しているエマルションの形態で添加される。
エマルション中の固形分の含有量は、通常、20質量%以上である。エマルション中の固形分の含有量が20%未満であると、インクジェットインクを製造する際の処方の設計が困難になることがある。
このとき、オレフィン系樹脂粒子がPPフィルムに対する密着性を促進する。一方、アクリル系樹脂粒子は、PVCフィルム及びPETフィルムに対する密着性を促進する。
しかしながら、水、顔料、オレフィン系樹脂粒子及びアクリル系樹脂粒子を含み、沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒を含まないインクジェットインクを用いると、PVCフィルム、PETフィルム及びPPフィルムに対する密着性及び画像の光沢度が低下する。
これは、オレフィン系樹脂粒子及びアクリル系樹脂粒子の造膜速度の違いにより、乾燥過程において均一な膜が形成されないことに加え、オレフィン系樹脂及びアクリル系樹脂の相溶性も低いため、塗膜にムラが発生するためであると考えられる。
そこで、インクジェットインクに沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒を加えると、PVCフィルム、PETフィルム及びPPフィルムに対する密着性及び画像の光沢度が向上する。
その理由は、定かではないが、沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒は、インクジェットインクの造膜過程において、オレフィン系樹脂粒子及びアクリル系樹脂粒子が造膜するまでプラスチックフィルム上に留まり、オレフィン系樹脂粒子及びアクリル系樹脂粒子の表面を膨潤させて造膜を補助しているものと考えられる。
オレフィン系樹脂とは、オレフィン由来の構成単位を有する樹脂を意味する。
オレフィンとしては、特に限定されないが、エチレン、プロピレン、ブテン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
オレフィンを単独重合又は共重合する際に、触媒を用いてもよい。
触媒としては、特に限定されないが、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒等が挙げられる。中でも、分子量分布が狭い樹脂を合成しやすい観点から、メタロセン触媒が好ましい。
なお、オレフィンと、オレフィン以外のモノマーを共重合して、オレフィン系樹脂を合成してもよい。
オレフィン以外のモノマーとしては、特に限定されないが、アクリル系樹脂に対する相溶性が向上するため、(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
オレフィン系樹脂のエマルションは、オレフィン系樹脂を水中に分散させることにより製造することができる。
オレフィン系樹脂を水中に分散させる方法としては、特に限定されないが、強制乳化法、転相乳化法、D相乳化法、ゲル乳化法等が挙げられる。中でも、平均粒径を300nm以下にできることから、転相乳化法が好ましい。
オレフィン系樹脂を水中に分散させる際に、界面活性剤を用いてもよい。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤及びアニオン性界面活性剤を用いることができる。中でも、オレフィン系樹脂粒子の耐水性が良好であるため、ノニオン界面活性剤が好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレンポリオール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシアルキレン多環フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンが好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、メチルタウリル酸塩、スルホコハク酸塩、エーテルスルホン酸塩、エーテルカルボン酸塩、脂肪酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げられる。中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、スルホコハク酸塩が好ましい。
オレフィン系樹脂に対する界面活性剤の質量比は、通常、0.001〜0.3であり、0.05〜0.2であることが好ましい。オレフィン系樹脂に対する界面活性剤の質量比が0.001未満であると、オレフィン系樹脂の分散安定性が低下することがあり、0.3を超えると、オレフィン系樹脂粒子の付着性及び耐水性が低下することがある。
オレフィン系樹脂が酸性基を有する場合は、塩基を用いて、酸性基を中和して、水に分散させてもよい。
塩基としては、特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、メチルアミン、プロピルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モルホリン等が挙げられる。中でも、アンモニア、トリエチルアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モルホリンが好ましい。
オレフィン系樹脂のエマルションは、水溶性有機溶媒、防腐剤、レベリング剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等をさらに含んでいてもよい。
アクリル系樹脂とは、(メタ)アクリル酸系モノマー由来の構成単位を有する樹脂を意味する。
(メタ)アクリル酸系モノマーとしては、特に限定されないが、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸イソボルニル等の(メタ)アクリル酸アルキル、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸系モノマー、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノアクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸系モノマー、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸系モノマー、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン等のヒンダードアミノ基を有する(メタ)アクリル系モノマー、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ヒドロキシメチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸、ダイアセトンアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、4−メタクリルアミドエチルエチレンウレア等のアミド結合を有する(メタ)アクリル酸系モノマー、(2−メタクリロイルオキシエチル)エチレンウレア等のウレア結合を有するメタ(アクリル)酸系モノマー、アクリル酸グリシジル、アクリル酸メチルグリシジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチルグリシジル、ビニルベンジルグリシジルエーテル等のエポキシ基を有する(メタ)アクリル酸系モノマー等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
なお、(メタ)アクリル酸系モノマーと、(メタ)アクリル酸系モノマー以外のモノマーを共重合して、アクリル系樹脂を合成してもよい。
このとき、全モノマー中の(メタ)アクリル酸系モノマーの含有量は、通常、70質量%以上であり、80質量%以上であることが好ましい。
アクリル系樹脂のエマルションは、(メタ)アクリル酸系モノマーを含むモノマー組成物を、乳化剤及び重合開始剤の存在下で乳化重合することにより製造することができる。
乳化剤としては、特に限定されないが、アニオン系乳化剤又はノニオン系乳化剤を用いることができる。
アニオン系乳化剤としては、特に限定されないが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩(例えば、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩)、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩(例えば、アンモニウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩)、ジアルキルサクシネートスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテルの硫酸エステル塩(例えば、アンモニウム塩、ナトリウム塩)、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート塩、オレイン酸塩等が挙げられる。中でも、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルスルホン酸アンモニウムが好ましい。
ノニオン系乳化剤としては、特に限定されないが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のポリエチレンオキサイド系ノニオン性界面活性剤が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンノニルエーテル等が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルとしては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等が挙げられる。
ポリエチレングリコール脂肪酸エステルとしては、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等が挙げられる。
重合開始剤としては、特に限定されないが、公知のノニオン性重合開始剤又はカチオン性重合開始剤を用いることができる。
カチオン性重合開始剤としては、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)の塩酸塩等の水溶性塩を用いることができる。
モノマー組成物を乳化重合する際に、各種アルコール、アルデヒド、メルカプタン等の連鎖移動剤を用いてもよい。
モノマー組成物を仕込む方法としては、特に限定されないが、一括仕込み法、滴下法等が挙げられる。
アクリル系樹脂のエマルションは、水溶性有機溶媒、防腐剤、レベリング剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等をさらに含んでいてもよい。
顔料としては、特に限定されないが、無機顔料及び有機顔料を用いることができ、二種以上併用してもよい。
無機顔料としては、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック等が挙げられる。
カーボンブラックの製造方法としては、特に限定されないが、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等が挙げられる。
有機顔料としては、アゾ顔料(例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等が挙げられる。
インクジェットインク中の顔料の含有量は、通常、0.5〜25質量%であり、2〜15質量%であることが好ましい。インクジェットインク中の顔料の含有量が0.5質量%未満であると、画像濃度が低下することがあり、25質量%を超えると、インクジェットインクの吐出安定性が低下することがある。
黒色用の顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等が挙げられる。
カラー用の顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等が挙げられる。
顔料として、自己分散顔料を用いてもよい。
自己分散顔料は、顔料(例えば、カーボン)の表面に、スルホン酸基、カルボキシル基等の基が付加されており、水中に分散させることができる。
また、顔料として、顔料を含む樹脂粒子を用いてもよい。この場合、顔料の全てが樹脂粒子に封入又は吸着されている必要はなく、顔料の一部がインクジェットインク中に分散していてもよい。
顔料を含む樹脂粒子は、顔料がマイクロカプセルに包含されており、水中に分散させることができる。
顔料の粒径の個数換算における最大頻度は、通常、20〜150nmである。顔料の粒径の個数換算における最大頻度が20nm未満であると、経済的にインクジェットインクを製造することが困難になり、150nmを超えると、インクジェットインクの吐出安定性及び画像濃度が低下することがある。
顔料を水中に分散させる際には、分散剤を用いてもよい。
分散剤としては、特に限定されないが、高分子分散剤、水溶性界面活性剤等が挙げられる。
沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒としては、特に限定されないが、ジエチレングリコール(bp245℃)、トリエチレングリコール(bp285℃)、ジプロピレングリコール(bp245℃)、2−ピロリドン(bp245℃)、1,5−ペンタンジオール(bp242℃)、1,6−ヘキサンジオール(bp250℃)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(bp242℃)、スルホラン(bp285℃)、1,4−シクロヘキサンジメタノール(bp285℃)、2,2−チオジエタノール(bp282℃)、3−ピリジカルビノール(bp266℃)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(bp243℃)、トリプロピレングリコールn−プロピルエーテル(bp261℃)、プロピレングリコールフェニルエーテル(bp243℃)、トリエチレングリコールメチルエーテル(bp249℃)、トリエチレングリコールメチルエーテル(bp249℃)、トリエチレングリコールエチルエーテル(bp256℃)、ジエチレングリコールn−ヘキシルエーテル(bp259℃)、エチレングリコールフェニルエーテル(bp244℃)等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、PVCフィルム、PETフィルム及びPPフィルムに対する密着性の観点から、ジアルキレングリコール又はトリアルキレングリコールが好ましい。ジアルキレングリコール又はトリアルキレングリコールは、炭素数が多い一方、SP値が高いため、オレフィン系樹脂粒子及びアクリル系樹脂粒子の造膜を補助しやすいと考えられる。
インクジェットインク中の沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒の含有量は、通常、1〜30質量%であり、5〜20質量%であることが好ましい。インクジェットインク中の沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒の含有量が1質量%未満であると、インクジェットインクのPVCフィルム、PETフィルム及びPPフィルムに対する密着性が低下することがあり、30質量%を超えると、インクジェットインクの吐出安定性が低下することがある。
インクジェットインクは、沸点が240℃未満の水溶性有機溶媒をさらに含んでいてもよい。
沸点が240℃未満の水溶性有機溶媒としては、特に限定されないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブンタジオール、2,3−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、ヘキシレングリコール等の多価アルコール、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテル、N−メチルピロリジノン等の含窒素複素環化合物等が挙げられる。
インクジェットインク中の水溶性有機溶媒の全含有量は、通常、20〜70質量%である。インクジェットインク中の水溶性有機溶媒の全含有量が20質量%未満であると、インクジェットインクの吐出安定性が低下することがあり、70質量%を超えると、インクジェットインクの吐出安定性及び印字品位が低下することがある。
インクジェットインクは、界面活性剤、防腐防カビ剤、防錆剤、pH調整剤等をさらに含んでいてもよい。
インクジェットインク中の界面活性剤の含有量は、通常、0.1〜5質量%である。インクジェットインク中の界面活性剤の含有量が0.1質量%未満であると、画像品質が低下することがあり、5質量%を超えると、インクジェットインクの吐出安定性が低下することがある。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤のいずれも用いることができる。中でも、顔料の分散安定性と画像品質との関係から、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等のノニオン性界面活性剤が好ましい。
なお、界面活性剤として、フッ素系界面活性剤及び/又はシリコーン系界面活性剤を用いてもよい。
防腐防黴剤としては、特に限定されないが、1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム等が挙げられる。
防錆剤としては、特に限定されないが、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニイウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等が挙げられる。
pH調整剤としては、特に限定されないが、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、4級アンモニウムイオンの水酸化物、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化アンモニウム、4級ホスホニウムイオンの水酸化物等が挙げられる。
インクジェットインクは、水、顔料、ポリオレフィン系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子及び沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒を含む組成物を攪拌混合することにより製造することができる。
組成物を攪拌混合する際には、攪拌羽根を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等を用いることができる。
インクジェット記録方法は、前述のインクジェットインクを非多孔質性基材に吐出する工程を有する。このため、非多孔質性基材に対する密着性及び画像の光沢度を向上させることができる。
インクジェットインクを非多孔質性基材に吐出する際には、公知のインクジェット記録装置を用いることができる。
非多孔質性基材としては、特に限定されないが、PVCフィルム、PPフィルム、PETフィルム等が挙げられる。
インクジェット記録方法は、インクジェットインクが吐出された非多孔質基材を加熱する工程をさらに有することが好ましい。これにより、画像形成物の耐擦過性を向上させることができる。
インクジェットインクが吐出された非多孔質基材を加熱する加熱装置としては、特に限定されないが、強制空気加熱、輻射加熱、伝導加熱、高周波乾燥、マイクロ波乾燥用の装置等が挙げられる。
インクジェットインクが吐出された非多孔質基材を加熱する温度は、インクジェットインクに含まれる水溶性有機溶媒の種類及び量に応じて、適宜変更することができ、さらに基材の種類に応じて、適宜変更することができる。
次に、本発明の実施例を説明する。なお、部は、質量部を意味する。
<減成エチレン−プロピレンランダム共重合体の合成>
プロピレン系ランダム共重合体ウィンテックWFX4T(日本ポリプロ社製)を二軸押出機TEM−26SS(東芝機械社製)に供給して、350℃で5時間熱減成させ、減成エチレン−プロピレンランダム共重合体を得た。
<オレフィン系樹脂のエマルションAの調製>
減成エチレン−プロピレンランダム共重合体100部、メタクリル酸メチル4部、アクリル酸エチルヘキシル4部及びジクミルパーオキサイド3部を混合した後、二軸押出機TEM−26SS(東芝機械社製)に供給して、180℃で5分間反応させ、アクリル酸エステル−オレフィン系共重合体を得た。
攪拌機、冷却管、温度計及び滴下ロートを取り付けた2Lの4つ口フラスコに、アクリル酸エステル−オレフィン系共重合体200部、界面活性剤アミート105(ポリオキシエチレンアルキルアミン)(花王社製)35部、ステアリルグリシジルエーテル8部及びトルエン36部を入れた後、120℃で30分間攪拌した。次に、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール8部を5分間かけて滴下した後、5分間保持した。さらに、90℃に熱した高純水970部を40分間かけて滴下した。次に、減圧下、トルエンを留去した後、攪拌しながら室温まで徐々に冷却した。さらに、固形分濃度が40質量%となるように水分量を調整し、オレフィン系樹脂のエマルションAを得た。
<オレフィン系樹脂のエマルションBの調製>
アクリル酸エステル−オレフィン系共重合体の代わりに、減成エチレン−プロピレンランダム共重合体を用いた以外は、オレフィン系樹脂のエマルションAと同様にして、オレフィン系樹脂のエマルションBを得た。
<アクリル系樹脂のエマルションの調製>
滴下装置、温度計、窒素ガス導入管、撹拌装置及び還流冷却管を取り付けた3Lの四つ口フラスコに、メチルエチルケトン1000部を入れた後、78℃まで昇温させた。次に、n−ブチルメタクリレート700部、n−ブチルアクリレート42部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート150部、メタクリル酸108部及びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート80部からなる混合液を4時間かけて滴下した後、78℃で8時間保持した。さらに、室温まで放冷した後、固形分濃度が50質量%となるように、メチルエチルケトンを加えて、ポリマー溶液を得た。
ポリマー溶液28部と、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6部、メチルエチルケトン20部及びイオン交換水30部を攪拌した後、三本ロールミルEXAKT M−50I(永瀬スクリーン印刷研究所社製)を用いて混練し、ペーストを得た。
得られたペーストをイオン交換水200部に投入して攪拌した後、エバポレーターを用いて、固形分濃度が40質量%となるように、メチルエチルケトン及び水を留去した。次に、孔径が5μmのフィルター(アセチルセルロース膜)を用いて、濾過することにより粗大粒子を除去して、アクリル系樹脂のエマルションを得た。
<顔料分散液Aの調製>
カーボンブラックMonarch800(キャボット社製)15部、アニオン性界面活性剤パイオニンA−51−B(竹本油脂社製)2部及びイオン交換水83部をプレミックスした後、ディスクタイプのビーズミルKDL型(シンマルエンタープライゼス社製)を用いて、7時間循環分散させて、顔料分散液Aを得た。このとき、メディアとしては、直径が0.3mmジルコニアボールを用いた。
<顔料分散液Bの調製>
カーボンブラックの代わりに、ピグメントブルー15:3を用いた以外は、顔料分散液Aと同様にして、顔料分散液Bを得た。
<顔料分散液Cの調製>
カーボンブラックの代わりに、ピグメントレッド122を用いた以外は、顔料分散液Aと同様にして、顔料分散液Cを得た。
<顔料分散液Dの調製>
カーボンブラックの代わりに、ピグメントイエロー74を用いた以外は、顔料分散液Aと同様にして、顔料分散液Dを得た。
<実施例1>
40部の顔料分散液A、5部のオレフィン系樹脂のエマルションA、アクリル系樹脂のエマルション5部、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、ジエチレングリコール(bp245℃)10部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部、イオン交換水19.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<実施例2>
40部の顔料分散液B、5部のオレフィン系樹脂のエマルションA、アクリル系樹脂のエマルション5部、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、トリエチレングリコール(bp285℃)5部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水24.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<実施例3>
40部の顔料分散液C、8部のオレフィン系樹脂のエマルションA、アクリル系樹脂のエマルション5部、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、ジプロピレングリコール(bp245℃)7部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水19.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<実施例4>
40部の顔料分散液D、5部のオレフィン系樹脂のエマルションA、アクリル系樹脂のエマルションのボンコートR−3380−E(DIC社製)5部、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、トリエチレングリコール(bp285℃)5部、ジエチレングリコール(bp245℃)5部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水24.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<実施例5>
40部の顔料分散液A、5部のオレフィン系樹脂のエマルションB、アクリル系樹脂のエマルション5部、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、ジエチレングリコール(bp245℃)10部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水19.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<実施例6>
40部の顔料分散液B、5部のオレフィン系樹脂のエマルションA、アクリル系樹脂のエマルション5部、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、1,5−ペンタンジオール(bp242℃)5部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水24.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<実施例7>
40部の顔料分散液A、5部のオレフィン系樹脂のエマルションB、アクリル系樹脂のエマルション5部、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、1,6−ヘキサンジオール(bp250℃)10部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水19.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<比較例1>
40部の顔料分散液A、5部のオレフィン系樹脂のエマルションA、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、1,6−ヘキサンジオール(bp250℃)10部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水19.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<比較例2>
40部の顔料分散液A、5部のアクリル系樹脂のエマルションA、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、1,6−ヘキサンジオール(bp250℃)10部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水19.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<比較例3>
40部の顔料分散液A、5部のオレフィン系樹脂のエマルションA、アクリル系樹脂のエマルション5部、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、1,3−プロパンジオール(bp213℃)10部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水19.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<比較例4>
40部の顔料分散液A、5部のオレフィン系樹脂のエマルションA、アクリル系樹脂のエマルション5部、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル(bp213℃)10部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水19.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
<比較例5>
40部の顔料分散液A、界面活性剤(CH(CH12O(CHCHO)CHCOOH)2部、ジエチレングリコール(bp245℃)10部、1,3−ブタンジオール(bp203℃)18部、防腐防黴剤プロキセルLV(アビシア社製)0.1部及びイオン交換水19.9部を混合攪拌した後、孔径が0.2μmのポリプロピレンフィルターを用いて濾過して、インクジェットインクを得た。
次に、実施例及び比較例のインクジェットインクの非多孔質基材に対する密着性及び画像の光沢度を評価した。
<非多孔質基材に対する密着性>
インクジェットインクをインクジェットプリンターIPSiO GXe5500(リコー製)に充填した後、PVCフィルム、PPフィルム及びPETフィルムにベタ画像を印刷し、自然乾燥させた。
ベタ画像部に対して、布粘着テープ123LW−50(ニチバン社製)を用いる碁盤目剥離試験における試験升目100個の剥がれ具合により、非多孔質基材に対する密着性を評価した。なお、100個の升目のどれにも剥がれが見られない場合をA、100個の升目のうち、1〜5個に剥がれが見られる場合をB、100個の升目のうち、6個以上に剥がれが見られる場合をCとして、判定した。
<画像の光沢度>
インクジェットインクをインクジェットプリンターIPSiO GXe5500(リコー製)に充填した後、PVCフィルムにベタ画像を印刷し、自然乾燥させた。
光沢度計4501(BYK Gardener社製)を用いて、ベタ画像部の60°光沢度を測定し、画像の光沢度を評価した。なお、60°光沢度が100%以上である場合をA、81%以上100%未満である場合をB、60%以上80%未満である場合をC、60%未満である場合をDとして、判定した。
表1に、実施例及び比較例のインクジェットインクの非多孔質基材に対する密着性及び画像の光沢度の評価結果を示す。
Figure 2014159533
表1から、実施例1〜7のインクジェットインクは、PVCフィルム、PETフィルム及びPPフィルムに対する密着性及び画像の光沢度に優れることがわかる。
一方、比較例1のインクジェットインクは、アクリル系樹脂粒子を含まないため、PVCフィルム及びPETフィルムに対する密着性が低下する。
比較例2のインクジェットインクは、オレフィン系樹脂粒子を含まないため、PPフィルムに対する密着性が低下する。
比較例3、4のインクジェットインクは、沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒を含まないため、非多孔質基材に対する密着性及び画像の光沢度が低下する。
比較例5のインクジェットインクは、オレフィン系樹脂粒子及びアクリル系樹脂粒子を含まないため、非多孔質基材に対する密着性及び画像の光沢度が低下する。
次に、実施例1のインクジェットインクの画像形成物の耐擦過性を評価した。
<画像形成物の耐擦過性1>
実施例1のインクジェットインクをインクジェットプリンターIPSiO GXe5500(リコー製)に充填した後、PVCフィルムにベタ画像を印刷し、自然乾燥させた。
サザーランド形ラボテスターを用いて、摺動子にPVCフィルムを貼り、ベタ画像の上を30往復させたところ、僅かに剥がれが見られた。
<画像形成物の耐擦過性2>
実施例1のインクジェットインクをインクジェットプリンターIPSiO GXe5500(リコー製)に充填した後、PVCフィルムにベタ画像を印刷し、60℃で30分間乾燥させた。
サザーランド形ラボテスターを用いて、摺動子にPVCフィルムを貼り、ベタ画像の上を30往復させたところ、全く剥がれが見られず、擦過痕も殆ど見られなかった。
以上のことから、加熱乾燥させることにより画像形成物の耐擦過性が向上することがわかる。
特開2011−94082号公報

Claims (7)

  1. 水、顔料、オレフィン系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子及び沸点が240℃以上の水溶性有機溶媒を含むことを特徴とするインクジェットインク。
  2. 前記水溶性有機溶媒は、ジアルキレングリコール及び/又はトリアルキレングリコールであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットインク。
  3. 前記オレフィン系樹脂粒子は、プロピレンと(メタ)アクリル酸エステルの共重合体を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットインク。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインクジェットインクを吐出する吐出手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインクジェットインクを非多孔質基材に吐出する工程を有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. 前記インクジェットインクが吐出された非多孔質基材を加熱する工程をさらに有することを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録方法。
  7. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインクジェットインクにより非多孔質基材に画像が形成されていることを特徴とする画像形成物。
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