JP2014158296A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ベースプレートの上方のみにカウンタウエイトを設ける構成を廃して、重心をより下げ、カウンタウエイトの配置の自由度が高いアンテナ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 ベースプレート部と、このベースプレート部上に形成されたアンテナ部と、前記ベースプレート部の下方に配置され、前記ベースプレート部にぶら下がったカウンタウエイト部とを備え、前記アンテナ部は、レドーム内に配置され、前記ベースプレート部は、前記アンテナ部、及び、前記カウンタウエイト部を支持する第1のベースプレート部と、この第1のベースプレート部と連結された第2のベースプレート部とを具備するものである。
【選択図】 図1
【解決手段】 ベースプレート部と、このベースプレート部上に形成されたアンテナ部と、前記ベースプレート部の下方に配置され、前記ベースプレート部にぶら下がったカウンタウエイト部とを備え、前記アンテナ部は、レドーム内に配置され、前記ベースプレート部は、前記アンテナ部、及び、前記カウンタウエイト部を支持する第1のベースプレート部と、この第1のベースプレート部と連結された第2のベースプレート部とを具備するものである。
【選択図】 図1
Description
この発明は、アンテナ装置に関するもので、特に、衛星,地上局,移動局などの通信相手からの電波を追尾して可動するアンテナ装置(追尾アンテナ)に好適なものである。
従来、通信相手からの電波を追尾して可動するアンテナ装置には、ベースプレートの上方にカウンタウエイトを設け、カウンタウエイトとベースプレートとの間に防振構造を設けたもの(例えば、特許文献1参照)や、特許文献1に記載のようなアンテナ装置のメンテナンス性を向上させたものがある(例えば、特許文献2参照)。
また、カウンタウエイトの配置に関しては、特許文献1に記載されたアンテナ装置と同様に、ベースプレートの上方にカウンタウエイトを設けるものが一般的である((例えば、特許文献3及び4参照))。特許文献5のように、アンテナにカウンタウエイトをぶら下げるものもある。なお、アンテナ装置における防振構造としては、特許文献6〜8に記載されるようなヘリカルアイソレータが用いられることが多い。
しかし、特許文献1〜4に記載のアンテナ装置においては、構成上の理由から、さらに重心を下げることは困難であるという課題があった。なお、特許文献5に記載のアンテナ装置は、アンテナとカウンタウエイトとを直接連結しており、現実的ではない構成となっている。
この発明は、上記のような課題を解消するためになされたもので、重心をより下げ、カウンタウエイトの配置の自由度が高いアンテナ装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明に係るアンテナ装置は、ベースプレート部と、このベースプレート部上に形成されたアンテナ部と、前記ベースプレート部の下方に配置され、前記ベースプレート部にぶら下がったカウンタウエイト部とを備え、前記アンテナ部は、レドーム内に配置され、前記ベースプレート部は、前記アンテナ部、及び、前記カウンタウエイト部を支持する第1のベースプレート部と、この第1のベースプレート部と連結された第2のベースプレート部とを具備するものである。
以上のように、この発明によれば、上方にアンテナ部が形成されたベースプレート部の下方にカウンタウエイト部がぶら下がっているので、重心が低く、カウンタウエイト部の配置の自由度が高いアンテナ装置を得ることができる。
実施の形態.
以下、この発明の実施の形態について図1〜14を用いて説明する。図1(a)は実施の形態に係るレドーム付きのアンテナ装置の構成図、図1(b)は実施の形態に係るレドーム無しのアンテナ装置の構成図、図3(a)はアンテナ部がベースプレート上に形成されたアンテナ装置の模式図、図3(b)は実施の形態に係るアンテナ装置の模式図、図3(b)は実施の形態に係るアンテナ装置の模式図、図3(c)は実施の形態に係るアンテナ装置の模式図、図4(a)はアンテナ部がベースプレート上に形成されたアンテナ装置のベースプレート部に振動が加わった(加振)場合を模式的に示した説明図、図4(b)は実施の形態に係るアンテナ装置のベースプレート部に振動が加わった(加振)場合を模式的に示した説明図、図3(b)は実施の形態に係るアンテナ装置の模式図、図4(c)は実施の形態に係るアンテナ装置のベースプレート部に振動が加わった(加振)場合を模式的に示した説明図である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
以下、この発明の実施の形態について図1〜14を用いて説明する。図1(a)は実施の形態に係るレドーム付きのアンテナ装置の構成図、図1(b)は実施の形態に係るレドーム無しのアンテナ装置の構成図、図3(a)はアンテナ部がベースプレート上に形成されたアンテナ装置の模式図、図3(b)は実施の形態に係るアンテナ装置の模式図、図3(b)は実施の形態に係るアンテナ装置の模式図、図3(c)は実施の形態に係るアンテナ装置の模式図、図4(a)はアンテナ部がベースプレート上に形成されたアンテナ装置のベースプレート部に振動が加わった(加振)場合を模式的に示した説明図、図4(b)は実施の形態に係るアンテナ装置のベースプレート部に振動が加わった(加振)場合を模式的に示した説明図、図3(b)は実施の形態に係るアンテナ装置の模式図、図4(c)は実施の形態に係るアンテナ装置のベースプレート部に振動が加わった(加振)場合を模式的に示した説明図である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
また、図5(a),図6(a),図7(a),図8(a),図9(a),図10(a),図11(a)は実施の形態に係るにレドーム付きのアンテナ装置の構成図、図5(b),図6(b),図7(b),図8(b),図9(b),図10(b),図11(b)は実施の形態に係るにレドーム付きのアンテナ装置の構成図、図12(a)は実施の形態に係るアンテナ装置のカウンタウエイト部の構成図(上方から見た斜視図)、図12(b)は実施の形態に係るアンテナ装置のカウンタウエイト部の構成図(下方から見た斜視図)、図13は図1(a)の点線CCから矢印方向に見た断面図、図14(a)は実施の形態に係るアンテナ装置の形状の左側面図(アンテナ装置を支持するベースプレート支持部付き)、図14(b)は実施の形態に係るアンテナ装置の形状の背面図(アンテナ装置を支持するベースプレート支持部付き)、図14(c)は実施の形態に係るアンテナ装置の形状の正面図(アンテナ装置を支持するベースプレート支持部付き)である。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。
図1〜14において、1は主反射鏡(反射鏡,パラボラ)であり、衛星,地上局,移動局など通信相手からの通信波を反射し、一次放射器に集めるものである(受信時)。このとき、副反射鏡を介してもよい。また、送信時は逆の動作となる。2は主反射鏡1を駆動させるアンテナ駆動部、3はアンテナ駆動部2を構成し、主反射鏡1をアジマス方向及びエレベーション方向に駆動させるAZ/EL軸駆動部であり、クロスエレベーション方向にも駆動させるものであってもよい。この場合は、AZ/EL軸駆動部3(二軸駆動)は、AZ/クロスEL/EL軸駆動部3(三軸駆動)となる。4はアンテナ駆動部2を構成し、主反射鏡1の偏波角方を変更するPOL軸駆動部であり、通信波が円偏波である場合は不要となることもある。2bはアンテナ駆動部2を制御する駆動制御部、5は第1のベースプレート部、6は主反射鏡1及びアンテナ駆動部2を有し、第1のベースプレート部5上に形成されたアンテナ部であり、一般的な追尾アンテナとしての動作機能を有しているものであればよい。6bはアンテナ部6に形成され、アンテナ部6が受信した通信波の雑音の付加を抑えて増幅する低雑音増幅器(LNA)である。アンテナ部6は、通信相手からの電波を追尾して可動するアンテナ装置(追尾アンテナ)の追尾機能の主たる機能を有したものである。
続いて、図1〜14において、7は第1のベースプレート部5の下方に配置され、第1のベースプレート部5にぶら下がったカウンタウエイト部であり、カウンタウエイト部7は、ベースプレート部5に自重を預けることにより、アンテナ装置の重心を下げる機能を有するものであればよい。8は第1のベースプレート部5に一端が固定された防振構造を有し、具体的にはバネとダンパーの機能を備えたものである防振構造部、9は防振構造部8の他端を固定する第2のベースプレート部である。第2のベースプレート部9は、第1のベースプレート部5とカウンタウエイト部7との間の第1のベースプレート部5寄りに配置されている。実施の形態に係るアンテナ装置を固定する場合は、第2のベースプレート部9を固定することになる。10は第1のベースプレート部5、防振構造部8、及び、第2のベースプレート部9からなるベースプレート部である。なお、本実施の形態1では、防振構造部8が、第1のベースプレート部5と第2ベースプレート部9との間に配置されたヘリカルアイソレータを用いて説明を行う。11はアンテナ部6を覆うレドームであり、開口部分がベースプレート部10にネジや嵌め込みなどの締結手段で固定されるものである。換言すると、第1のベースプレート部5は、カウンタウエイト部7と反対側に覆い被さったレドーム11を具備するものであるといえる。
続いて、図1〜14において、12(12a〜12d)は実施の形態に係るアンテナ装置を支持するものであり、一端は、第2のベースプレート部9に固定され、他端は、実施の形態に係るアンテナ装置を搭載する移動体(自動車,列車などの車両)又は航空機(飛行機,ヘリコプター,飛行船,気球,グライダーなど)に固定されるベースプレート支持部である。以下、移動体及び航空機をアンテナ装置搭載体と称する。ベースプレート支持部12は、第2のベースプレート部9を支持し、カウンタウエイト部7と第2のベースプレート部9との間に挿入された位置に配置されるものである。ベースプレート支持部12は、第2のベースプレート部9に固定されるものなので、第2のベースプレート支持部12ともいえる。13は第1のベースプレート部5にカウンタウエイト部7をぶら下げるための複数のステーである。14及び15は第1のステー固定部及び第2のステー固定部であり、それぞれ、第1のベースプレート部5及びカウンタウエイト部7上に形成される。ステー13は、ボルトなどの締結手段(固定手段)を用いて、第1のステー固定部14及び第2のステー固定部15に締結(固定)される。なお、一部の図面では、第1のステー固定部14及び第2のステー固定部15をステー13の構成として省略してものもある。つまり、第1のステー固定部14及び第2のステー固定部15の両方又は一方をステー13と一体化してもよい。
次に、実施の形態に係るアンテナ装置の構造(動作)と防振構造との説明を行う。第1に、図1及び2を用いて、実施の形態に係るアンテナ装置の構造(動作)の説明を行う。図1(a)(b)及び図2に示すように、実施の形態に係るアンテナ装置は、ベースプレート部10上に形成されたアンテナ部6と、ベースプレート部10の下方に配置され、ベースプレート部10にぶら下がったカウンタウエイト部7とを有する構造になっている。カウンタウエイト部7は、主反射鏡1によって受信し、フィルタやLNA6bを介した信号(通信波)を受信処理し、アンテナ部6から送信される信号を送信処理する送受信処理部7で構成されている。送受信処理部7を収納する筐体(ケース)が外殻となっているので、カウンタウエイト部7は、筐体7ともいえる。
つまり、送受信処理部7の自重をアンテナ装置のカウンタウエイトとして利用している。もちろん、送受信処理部7のみの自重ではカウンタウエイトとしての重量が足りない場合は、送受信処理部7に加えて「重り」となるものを追加してよい。この場合は、送受信処理部7と「重り」とで、カウンタウエイト部7が構成される。実施の形態に係るアンテナ装置は、送受信処理部7がアンテナ装置搭載体やアンテナ部6(レドーム11)内に無く、ベースプレート部10の下方にステー13を介して配置されているので(送受信処理部7が、ベースプレート部10にぶら下がっているので)、冷却の面でも優位となる効果がある。また、レドーム11を外さずに、送受信処理部7にアクセスできるので、メンテナンス性もよい。送受信処理部7(カウンタウエイト部7)は、複数のステー13により、ベースプレート部10にぶら下がったものであるので、送受信処理部7とアンテナ部6とケーブル7c(信号線,制御線など)の少なくとも一部とつなぐを複数のステー13にいずれかに固定することができる。図中、同一符号は、同一又は相当部分を示しそれらについての詳細な説明は省略する。さらに、複数のステー13により、ベースプレート部10とカウンタウエイト部7(送受信処理部7)との間にトラス構造が構成されている。
なお、送受信処理部7の重量が、カウンタウエイトの重量として必要以上である場合は、送受信処理部7の機能を構成する回路や基板・モジュールの一部をアンテナ装置搭載体やアンテナ部6内に形成して重量配分をとってもよい。この重量配分の微調整には、上記「重り」を利用してもよいことはいうまでもない。さらに、重量配分の微調整に、ステー13(第1のステー固定部14及び第2のステー固定部15も含む)の重量や本数を利用してもよいこともいうまでもない。カウンタウエイト部7に送受信処理の機能の一部でも担わせておれば、カウンタウエイト部7は送受信処理部7と称することは可能である。
第1のステー固定部14及び第2のステー固定部15は、それぞれ、第1のベースプレート部5及びカウンタウエイト部7に形成されるものであり、ステー13を固定するものである。また、第1のステー固定部14のうち少なくとも一つは、二つのステー13を固定する。第2のステー固定部15のうち少なくとも一つは、二つのステー13を固定する。なお、第1のステー固定部14に一端を固定された二つのステー13は、それぞれ他端を異なる第2のステー固定部15に固定される(トラス構造)。第1のステー固定部14及び第2のステー固定部15は、それぞれ、第1のベースプレート部5及びカウンタウエイト部7と一体でもよいし、別体でもよい。本実施の形態では、別体であり、ネジ止めされたものの場合の図面に示している。
ベースプレート部10は、図1及び図2に示すように、アンテナ部6、及び、カウンタウエイト部7(送受信処理部7)を支持する第1のベースプレート部5と、第1のベースプレート部5と連結され、ベースプレート支持部12の一端が接続された第2のベースプレート部9とからなっているが(ベースプレート支持部12の他端は、アンテナ装置搭載体に接続)、第2のベースプレート部9をベースプレート部と称し、第1のベースプレート部5をアンテナ支持部又はカウンタウエイト支持部或いはアンテナ・カウンタウエイト支持部と称してもよい。
実施の形態に係るアンテナ装置は、以上の説明のような構造となっているので、ベースプレート部10よりも下に(アンテナ部6の外に)、カウンタウエイト部7を容易に設けることができるので、ベースプレートよりも上に、カウンタウエイトを設ける場合と比較して、大きく重心を下げることができるという効果を奏し、低重心のアンテナ装置を得ることができる。
第2に、図1〜4を用いて、実施の形態に係るアンテナ装置の防振構造の説明を行う。図3(a)に示すアンテナ装置は、実施の形態に係るアンテナ装置とは異なり、アンテナ部6c内に、カウンタウエイト又はカウンタウエイトに相当する部材を有するものである。つまり、ベースプレート部10bの上方にカウンタウエイト(重り)を有するアンテナである。ベースプレート部10bの上方にカウンタウエイトを配置しても、ある程度の重心を下げる効果と防振の効果はあるが、図1,図2,図3(b)(c)に示す実施の形態に係るアンテナ装置と比較すること、高い重心と弱い防振機能しか得ることができない。詳細は、図4を用いて後述する。図3(a)〜(c)と図4(a)〜(c)とは、それぞれ対応する図なので、図4では符号の記載を省略している。なお、図3(b)(図4(b))に示すアンテナ装置は、図1及び図2に示すアンテナ装置の構造(防振構造)を模式的に示したものである。模式的に示しているので、防振構造部8とステー13との数も、他の図とは一致していない。一方、図3(c)(図4(c))に示すアンテナ装置は、実施の形態に係るアンテナ装置ではあるが、図1及び図2に示すアンテナ装置の構造(防振構造)と異なるアンテナ装置の構造(防振構造)を示したものである。
図3(c)(図4(c))に示すアンテナ装置は、第2のベースプレート部9の中心に、第1のベースプレート部5を収納することが可能な孔を有している。図3(c)(図4(c))に記載の第2のベースプレート部9は断面図となっている。よって、第2のベースプレート部9は、ベースリング9ともいえる。この第2のベースプレート部9に形成された孔内に、防振構造部8と用いて、第1のベースプレート部5を保持している。したがって、第1のベースプレート部5と第2のベースプレート部9とを対向させる必要がないので、アンテナ装置の低背化を図ることができる。この場合は、レドーム11は、第2のベースプレート部9(ベースリング9)に固定することも容易に可能となる。第2のベースプレート部9を支持するベースプレート支持部12と、第2のベースプレート部9とを一体化してもよい。
一方、図1、図2、図3(b)(図4(b))に示すアンテナ装置は、第1のベースプレート部5と第2のベースプレート部9とが対向しているために、別の低背化を測る構造を採っている。この構造とは、第1のベースプレート部5と第2のベースプレート部9とにおいて、それぞれ、防振構造部8を設置する面を傾斜させ、この傾斜面以外の部分を傾斜面の厚みよりも薄肉化することにより、第1のベースプレート部5の下部に第2のベースプレート部9を近接させて配置しているものである。傾斜面の厚みと傾斜面以外の部分の厚みを同じとして、ヘ字状としてもよい。これらの構造により、前述のベースリング9よりも第2のベースプレート部9にベースプレート支持部12を固定する固定部5bを形成し易くなっている。もちろん、第1のベースプレート部5と第2のベースプレート部9とにおいて、それぞれ、防振構造部8を設置する面を傾斜させる手法は、図3(c)(図4(c))に示すアンテナ装置に適用してよい。また、第2のベースプレート部9を支持するベースプレート支持部12と、第2のベースプレート部9とを一体化してもよい。
図4を用いて、実施の形態に係るアンテナ装置の防振構造を具体的に説明する。図4(a)は、アンテナ部がベースプレート上に形成されたアンテナ装置の模式図であり、図3(a)の説明において述べたような構成のため、カウンタウエイトの配置には限界があり、アンテナ装置の重心が、防振構造部8bよりも必然的に高くなってしまうので、アンテナ装置が横から加振されると、アンテナ装置全体(アンテナ部6c)が大きく傾いて、ベースプレート部を軸に振り子運動のように主反射鏡1が振動してしまう(図中(図4(a))の矢印つき円弧)。このような主反射鏡1の傾きは衛星,地上局,移動局などに対する指向誤差が増加してしまい、アンテナ装置の動作や通信に支障をきたすおそれがある。
一方、図4(b)及び図4(c)に模式的に示す実施の形態に係るアンテナ装置は、カウンタウエイト部7がベースプレート10の下方に設置されているので、送受信処理部7の取り付け高さを、アンテナ部6の重心位置とバランスを取るように設定されている。つまり、アンテナ装置の重心を図4(a)に記載のものよりも大きく下げることができる。このようなことから、アンテナ装置の重心を水平面で考えると、防振構造部8が存在面又はその近傍に設定することが容易であるので、アンテナ装置の横からの振動に対して、並進運動のみ、又は、並進運動中心の運動を行い(図中(図4(b)(c))の矢印つき線分)、装置全体が傾きにくい構造となっている。よって、実施の形態に係るアンテナ装置は、主反射鏡1が振り子運動のように振動せずに並進運動するので、主反射鏡1の傾きは殆どなく、衛星,地上局,移動局などに対する指向誤差が殆どない。したがって、実施の形態に係るアンテナ装置は、アンテナ装置の動作や通信に関して、高性能・高信頼性を有するものとなる。
以上のことから、実施の形態に係るアンテナ装置は、アンテナ部6に複数のステー13により、ぶら下がったカウンタウエイト部7(送受信処理部7)とを備え、アンテナ部6及びカウンタウエイト部7(送受信処理部7)からなる構成の重心となる位置の水平面に少なくとも構造の一部を配置した防振構造(防振構造部8)により、アンテナ部6及びカウンタウエイト部7(送受信処理部7)が振動したときに防振することを特徴とするものともいえる。実施の形態に係るアンテナ装置の防振構造は、一端がベースプレート部10(第1のベースプレート部5)を介して、アンテナ部6又はステー13に固定され、他端を固定する防振構造固定部である第2のベースプレート部5を有するものであるともいえる。
実施の形態1に係るアンテナ装置におけるレドーム11の開口が円形であれば、ベースプレート部10の外形も円形であるほうがよい。図3(a)及び図4(a)を除く図1〜4に記載のアンテナ装置及び後述の図5〜14に記載のアンテナ装置は、レドーム11の開口が円形で、ベースプレート部10の外形が円形であるものを示している。なお、レドーム11を固定するものが、第1のベースプレート部5であれば、第1のベースプレート部5の外形が円形であっても、第2のベースプレート部8の外形は円形である必要はない。同じく、レドーム11を固定するものが、第2のベースプレート部9であれば、第2のベースプレート部9の外形が円形であっても、第1のベースプレート部5の外形は円形である必要はない。
図5〜11は、実施の形態に係るアンテナ装置の形状を示した図であり、それぞれ、正面図(図5),平面図(図6),右側面図(図7),左側面図(図8),平面図(図9),底面図(図10),斜視図(図11)である。実施の形態に係るアンテナ装置は、アンテナ部6、送受信処理部7(通信装置部7)、防振構造部8から成るアンテナ装置搭載体(移動体又は航空機)用の衛星通信装置に主に使用されるものである。通信装置部7はトラス構造部(複数のステー13)によってベースプレート部10下面に取り付けられた構造となっており、ベースプレート部10に形成された防振構造部8,ベースプレート支持部12を介して、アンテナ装置搭載体に搭載されているので、アンテナ装置搭載体からアンテナ装置に伝わる振動を軽減する機能を持っているので、実施の形態に係るアンテナ装置は、アンテナ装置搭載が高速で移動するものや高度や傾きが急変するものにでも搭載することが可能である。
図12(a)(b)は、実施の形態に係るアンテナ装置から「第1のステー固定部14,ステー13,第2のステー固定部15を含むカウンタウエイト部7」を取り外したカウンタウエイト部7側の構成を図示したものである。円形のベースプレート部10(第1のベースプレート部5)へ均等に第1のステー固定部14を設置する第1のステー固定面14b(第1のステー固定部14が固定されることで第1のステー固定面14bが見えない状態となるため、図示は省略する)を三箇所形成しているので(後述の図13を参照)、図12(a)(b)に記載の第1のステー固定部14は三つとなっている。矩形のカウンタウエイト部7(送受信処理部7)の四隅に第2のステー固定部15を設置する第1のステー固定面15b(第2のステー固定部15が固定されることで第2のステー固定面15bが見えない状態となるため、図示は省略する)を第1ベースプレート部5に形成している(計四つ)。なお、第1のステー固定部14及び第2のステー固定部15は、それぞれ、第1のステー固定面14b(第1のベースプレート部5)及び第2のステー固定面15b(カウンタウエイト部7)に締結手段(固定手段)より締結(固定)される。
よって、アンテナ装置の形状の背面図(図6(a)(b))からも分かるように、この最前面に最寄りのステー13は、二つが存在するだけであるので、この最前面に最寄りの二つのステー13から構成される構造はトラス構造とはなっていない。したがって、この最前面は開口として大きくなっているので、柱状のベースプレート支持部12が挿入し易い。後述する台座部12a(ヒンジ12bを含んでいてよい)を領域9bに取り付けやすく、ステー13を第1のベースプレート部5から外す必要性を大きく減じている。もちろん、すべてのステー13がトラス構造となるようにしてもよいことはいうまでもない。
図13は、実施の形態に係るアンテナ装置の断面図で、「第2のステー固定部15を含むカウンタウエイト部7」を取り外したようなベースプレート部10の平面図(カウンタウエイト部7を除いたアンテナ装置の底面図)である。図13においては、第1のステー固定部14に取り付けられたステー13の断面が見え、ベースプレート部10の底面から、「円形の第1のベースプレート部5、第1のベースプレート部5に形成された六角形(三角形の各頂点をカットしたような形)の開口(第2のベースプレレート部9の外形をこの開口形状と同じものにしてもよい。)、第1のベースプレート部5と第2のベースプレート部9との隙間から一部が見え、横たわったヘリカルアイソレータ8(防振構造部8)、第1のステー固定面14b」が見えている。
ヘリカルアイソレータ8は、前述の三角形の各頂点をカットしたような形の部分に設けられている。換言すると、ヘリカルアイソレータ8は、六角形を形成する三つ辺に沿って横たえられている。六角形を形成する六つの辺の交互にヘリカルアイソレータ8が配置されている。特に、図13では、六角形を構成する三つの長辺と三つの短辺とのうち、三つの短辺に沿って横たえられている。また、第1のステー固定面14b(第1のステー固定部14)は、平面視においてヘリカルアイソレータ8が配置された箇所に対向して第1のベースプレート部5に形成されるものである。換言すると、第1のステー固定面14b(第1のステー固定部14)は、前述の三角形の各頂点をカットしたような形のカットされる前の頂点に相当する第1のベースプレート部5の領域に形成されるともいえる。そして、ベースプレート支持部12の一端は、第1のベースプレート部5に形成された複数の第1のステー固定部14(第1のステー固定面14b)に囲われた第2のベースプレート部9の領域9b、又は、第1のベースプレート部5におけるトラス構造を構成する複数のステー13が接続された部分に囲われた第2のベースプレート部9の領域9b、に接続されるものであるといえる。領域9bは、ベースプレート部10の中心を含む領域に形成することが、アンテナ装置の防振の面でも理想的である。
図14(a)(b)(c)は、実施の形態に係るアンテナ装置をアンテナ装置搭載体に搭載するためのベースプレート支持部12を設けた状態を示す図である。ベースプレート支持部12は、領域9bに固定される台座部12a、台座部12aにヒンジ12bを介して固定される二本の柱状部12c、柱状部12cを支持する支持柱状部12dから構成されている。図示は省略するが、柱状部12c及び支持柱状部12dは、アンテナ装置搭載体に固定される。実施の形態に係るアンテナ装置にベースプレート支持部12を含めて、アンテナ装置としてもよい。なお、図14(a)(b)(c)においては、送受信処理部7とアンテナ部6と接続するケーブル7c(信号線,制御線など)は、ステー13に固定していないものを図示している。また、送受信処理部7(カウンタウエイト部7)のコネクタ7bと図示は省略しているアンテナ装置搭載体内に搭載の通信用車載器(通信用搭載機)とを接続するケーブル7dの少なくとも一部は、柱状部12cに固定されるもの図示している。
実施の形態に係るアンテナ装置を用いた通信を行うとき、データを送信する場合は、通信用搭載機からの送信信号がケーブル7dを介して、送受信処理部7(カウンタウエイト部7が純粋に「重り」の機能だけの場合は、通信用搭載機及び/又はアンテナ部6における送受信処理部7の機能に相当する構成)に送られ、ケーブル7cを介してアンテナ部6(アンテナ駆動部2、駆動制御部2b、LNA6b、フィルタ)へと送られる。アンテナ部6には追尾式アンテナが内蔵されており、例えば、衛星に向かって送信信号が送信される。データを受信する場合はこの逆順である。実施の形態に係るアンテナ装置は、上方にアンテナ部6が形成された第1のベースプレート部5の下方であって、第1のベースプレート部5にぶら下がったカウンタウエイト部7と、第1のベースプレート部5と第2のベースプレート部9と連結する防振構造部8とによって、重心が低く、防振機能に優れているものである。
1・・主反射鏡(反射鏡,パラボラ)、2・・アンテナ駆動部、2b・・駆動制御部、3・・AZ/EL軸駆動部(AZ/クロスEL/EL軸駆動部)、4・・POL軸駆動部、5・・第1のベースプレート部、6・・アンテナ部、6b・・LNA、6c・・アンテナ部(カウンタウエイト内蔵)、7・・カウンタウエイト部(送受信処理部,通信装置部,筐体)、7b・・コネクタ、7c・・ケーブル、7d・・ケーブル、8・・防振構造部(ヘリカルアイソレータ)、8b・・防振構造部、9・・第2のベースプレート部、9b・・領域、10・・ベースプレート部(防振構造部8内蔵)、10b・・ベースプレート部、11・・レドーム、12・・ベースプレート支持部(第2のベースプレート支持部)、12a・・台座部12a、12b・・ヒンジ、12c・・柱状部、12d・・支持柱状部、13・・ステー、14・・第1のステー固定部、14b・・第1のステー固定面、15・・第2のステー固定部、15b・・第2のステー固定面。
Claims (1)
- ベースプレート部と、このベースプレート部上に形成されたアンテナ部と、前記ベースプレート部の下方に配置され、前記ベースプレート部にぶら下がったカウンタウエイト部とを備え、
前記アンテナ部は、レドーム内に配置され、
前記ベースプレート部は、前記アンテナ部、及び、前記カウンタウエイト部を支持する第1のベースプレート部と、この第1のベースプレート部と連結された第2のベースプレート部とを具備するものであるアンテナ装置。
Priority Applications (1)
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