JP2017103630A - アンテナ装置 - Google Patents

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Kohei Kawakami
耕平 川上
克幸 玉井
Katsuyuki Tamai
克幸 玉井
昇 川口
Noboru Kawaguchi
昇 川口
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Abstract

【課題】同じ口径で主鏡支持構造の変形の許容精度が同じ場合に、従来よりも軽量なアンテナ装置を提供する。【解決手段】本発明に係るアンテナ装置は、指向方向へまたは指向方向からの電波を反射する主鏡11と、主鏡11を支持する主鏡支持構造部2と、主鏡支持構造部2を主鏡11の指向方向の仰角を変更する軸である仰角軸周りに回転可能に支持する複数のEL回転構造部4a,4bと、EL回転構造部4a,4bを主鏡11の指向方向の方位角を変更する軸である方位角軸周りに回転可能に支持するAZ回転構造部5とを備えたアンテナ装置である。EL回転構造部4aは、主鏡支持構造部2の中心から仰角軸方向に沿って等距離の両側の位置にそれぞれ一個ずつ設けられる。さらに、2個のEL回転構造部4aの間に少なくとも一個のEL回転構造部4bが設けられる。【選択図】 図8

Description

本発明は、アンテナ装置に関し、特に主鏡の変形を抑制するアンテナ装置の構造に関する発明である。
大型アンテナ装置にあっては、アンテナの主鏡面を支持する主鏡支持構造部を設けると共に、主鏡支持構造部をその中央の環状部分の両端に設けられた2個の支持体で支持していた(例えば、特許文献1参照)。口径が大きいアンテナ装置にあっては、2個の支持体の間隔が広がり、自重による主鏡支持構造部の中央部分の変形が増大する。このような中央部分の変形の増大は、アンテナの主鏡の鏡面精度の劣化の原因となるため、極力小さくする必要がある。また、使用する電波の周波数が高い場合においても、要求される鏡面精度は厳しくなるため、主鏡の変形を小さくする必要がある。そこで、主鏡支持構造部の変形を抑制するために、主鏡支持構造部の厚みを増加させて断面二次モーメントを大きくする方法、あるいは追加の補強部材を主鏡支持構造部に設ける方法が一般的に用いられている。
特開2003−087016号公報
しかしながら、上記の方法を用いて主鏡支持構造部の変形を抑制する場合、口径が同じでも実現すべき鏡面精度の要求精度が高くなるとアンテナ装置が重くなる。口径が大きくなると、従来の方法では、アンテナ装置の重量は急激に増加する。アンテナ装置の重量はコストに直結し、重いことは望ましくない。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、同じ口径で主鏡支持構造部の変形の許容精度も同じアンテナ装置において、従来よりも軽量なアンテナ装置を得ることである。
本発明に係るアンテナ装置は、指向方向へまたは指向方向からの電波を反射する主鏡と、主鏡を支持する主鏡支持構造部と、主鏡支持構造部を主鏡の指向方向の仰角を変更する軸である仰角軸周りに回転可能に支持する複数の仰角回転構造部と、仰角回転構造部を主鏡の指向方向の方位角を変更する軸である方位角軸周りに回転可能に支持する方位角回転構造部とを備えたアンテナ装置であって、複数の仰角回転構造部は、主鏡支持構造部の中心から仰角軸方向に沿って等距離の両側の位置にそれぞれ一個ずつ設けられ、さらに、両側の位置の間に少なくとも一個設けられる。
本発明に係るアンテナ装置によれば、同じ口径で主鏡支持構造部の変形の許容精度も同じ場合に、従来よりも軽量なアンテナ装置を得ることができる。
従来のアンテナ装置全体の側面図及び背面図である。 従来のアンテナ装置の主鏡支持構造部及びEL回転構造部の斜視図である。 従来のアンテナ装置のEL回転構造部を説明するための部分拡大断面図である。 図1(b)に示すA−A断面におけるAZ回転構造部の断面図である。 実施の形態1に係るアンテナ装置のEL回転構造部を説明するための斜視図である。 実施の形態1に係るアンテナ装置が天頂を向いた場合における側面図及び背面図である。 実施の形態1に係る主鏡支持構造部を支持する構造の要部を説明するための断面模式図である。 実施の形態1に係るアンテナ装置の断面模式図である。 比較例としての従来のアンテナ装置の主鏡支持構造部及び主鏡の自重変形を示す断面模式図である。 実施の形態1に係る主鏡支持構造部及び主鏡の自重変形を示す模式断面図である。 実施の形態2に係るアンテナ装置の断面模式図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1を説明する前に、まずは従来のアンテナ装置について説明する。図1は、従来のアンテナ装置の側面図及び背面図である。図1(a)は、従来のアンテナ装置の側面図であり、図1(b)は、従来のアンテナ装置の背面図である。アンテナ1の方位角を変更する回転中心となる鉛直な軸をAZ(Azimuth)軸または方位角軸と呼び、仰角を変更する回転中心となる水平な軸をEL(Elevation)軸または仰角軸と呼ぶ。以下の図では、「AZ」と表記している軸がAZ軸であり、「EL」と表記している軸がEL軸であるものとする。
従来のアンテナ装置500は、アンテナ1、アンテナ1の主鏡11を支持する主鏡支持構造部2及び主鏡骨組3を有する。また、仰角方向にアンテナ1を回転させると共に、主鏡支持構造部2を支持する仰角回転構造部としてのEL回転構造部4aを有する。アンテナ装置500は、方位角軸周りにアンテナ1を回転させる方位角回転構造部としてのAZ回転構造部5を有する。さらにEL回転構造部4a及びAZ回転構造部5の回転を駆動するモータと、アンテナ装置500のEL軸周りに回転する部分の重心をEL軸の上または近くに配置するためのカウンターウェイト6と、EL回転構造部4aを駆動するEL駆動構造部7とを備える。
図1に示す通り、アンテナ1は、カセグレン方式のアンテナであり、幾何光学的に設計されたものである。アンテナ1は、指向方向へまたは指向方向からの電波を反射する主鏡11、送信電波または主鏡で反射された受信電波を反射する副鏡12及び、送信電波を副鏡12に向けて放射し副鏡12で反射された受信電波を受信するホーン13から構成されている。主鏡11は、通信対象と正対するように、AZ軸周り及び地面に対して水平なEL軸周りにアンテナの向きを変更できる。本発明は、カセグレン方式とは異なる方式のアンテナ装置にも適用できる。
図1に示す通り、環状の主鏡支持構造部2は、環状の形を維持できるように、内部にフレームが設けられている。また、主鏡支持構造部2の側面には、トラス構造を有する主鏡骨組3が放射状にボルトで固定されている。主鏡支持構造部2及び主鏡骨組3には、一方の側に主鏡11が鏡面調整機構を介してボルトで固定されている。鏡面調整機構は、主鏡11の主鏡面を理想的な放物面の形状に保つために設けられている。なお、図1(a)では、図を見やすくするために、主鏡骨組3は鉛直方向のものだけを書いている。
図2は、図1に示したアンテナ装置500の主鏡支持構造部2及びEL回転構造部4aを説明するための斜視図である。図3は、EL回転構造部4aの部分拡大図である。
EL回転構造部4aを説明する前に、図2を用いてカウンターウェイト6及びEL駆動構造部7を説明する。環状の主鏡支持構造部2のEL軸方向の直径の両端の中心を挟み対称な位置に、EL軸に垂直に外形が半円状である板状の2個のEL駆動構造部7が設けられる。EL駆動構造部7は、その外周にEL駆動用ギヤ8を有し、主鏡支持構造部2の主鏡11とは反対側に固定されている。EL駆動用ギヤ8は、EL駆動構造部7を回転させるためのものであり、主鏡11の仰角が小さい場合に下側になるEL駆動構造部7の部分に設けられている。EL駆動用ギヤ8は、AZ回転構造部5に固定されたギヤボックス(図示省略)とかみ合い、ギヤボックスにより駆動される。また、EL駆動構造部7の主鏡支持構造部2から遠い側には、カウンターウェイト6が配置されている。EL駆動構造部7は、フレーム構造であり、半円状のフレームとその内部を結ぶフレームを有する。環状の主鏡支持構造部2の内側には、EL駆動構造部7及びカウンターウェイト6の荷重を分散して支持できるように、EL駆動構造部7と接続するフレームを設けている。
カウンターウェイト6は、EL軸周りの回転に要する力を小さくするため、アンテナ装置500のEL軸回りに回転する部分の重心をEL軸に一致または近づけるような重さと位置で、主鏡支持構造部2の主鏡11とは反対側に配置される。ここで、板状に形成されたカウンターウェイト6は、図2に示すように、外形が半円状でフレーム構造のEL駆動構造部7の主鏡支持構造部2から遠い部分で、主鏡支持構造部2に平行な弦と円弧との間に設けられた板状の部分である。なお、EL駆動構造部7など、主鏡支持構造部2の主鏡11とは反対側に存在する部材は、広い意味でのカウンターウェイトである。
図1から図3を参照しつつ、EL回転構造部4aを説明する。図2では、EL回転構造部4aが2個設けられている。2個のEL回転構造部4aは、主鏡支持構造部2のEL軸方向の直径の両端の中心から等距離の位置にそれぞれ設けられている。
図3に示すようにEL回転構造部4aは、固定部付シャフト41、ベアリング42、及び架台接続支持体43から構成される。なお、図3では、主鏡支持構造部2とAZ回転構造部5は、実際の構造を示していないため、点線で示す。固定部付シャフト41は、主鏡支持構造部2に固定される固定部と水平な円筒状の部材であるシャフトとが連結したものである。架台接続支持体43は、固定部付シャフト41を支持する部材でありAZ回転構造部5に設けられた支持用フレームに固定されて支持される。架台接続支持体43には、貫通穴または凹部が設けられる。貫通穴または凹部に、固定部付シャフト41のシャフトが挿入される。シャフトと架台接続支持体43の間には、円滑に回転できるようにベアリング42が設けられる。
図2に示すように2個のEL回転構造部4aが有する固定部付シャフト41は、環状の主鏡支持構造部2の主鏡1とは反対側に設けられる。また、2個の固定部付シャフト41がそれぞれ有するシャフトの中心線が一致し、この中心線を主鏡支持構造部2に平行な平面に射影すると主鏡支持構造部2の中心を通過するように、かつ、2個の固定部付シャフト41が互いに対向するように設けられる。
また、EL回転構造部4aは、固定部付シャフト41及びベアリング42により主鏡支持構造部2を仰角軸周りに回転可能にすると共に、架台接続支持体43により主鏡支持構造部2を支持する。
図4は、図1(b)に示すA−A断面におけるAZ回転構造部5の断面図である。図4に示す通り、AZ回転構造部5は、AZ架台51、車輪52、土台53及びレール54から構成されている。AZ架台51の下には、土台53と、この土台53上に敷設された円状のレール54とが設けられている。
AZ架台51は、レール54の上に同一円周上に位置するように設けられた設置面側の6点と2個の架台接続支持体43との間を連結する斜めのフレームを有する。また、設置面に近い部分と、EL回転構造部4aの下側の位置に水平方向のフレームを有する。EL回転構造部4aの下側に存在してEL回転構造部4aを支持するフレームを、支持用フレーム55(図7に図示)と呼ぶ。EL回転構造部4aの下側の位置に設けられたAZ架台51の水平方向のフレームにより、ギヤボックスが支持されている。設置面側の6点には、車輪52が設けられる。車輪52がレール54上を移動することでAZ架台51の方位角が変更される。
次に、アンテナ1による電波の送信及び受信の方法について図1を用いて説明する。主鏡11の表面は、放物面になるように形成されている。副鏡12は、主鏡11の焦点とホーン13の開口中心を焦点とする双曲面を有する。ホーン13は、電波を送信する場合には一次放射器として用いられ、電波を受信する場合には受波器として用いられる。ホーン13は、円錐形の円錐ホーンアンテナで、副鏡12に大半の電波が受け渡されるような開口径の比較的小さなものである。
電波を送信する場合には、ホーン13は、副鏡12に向けて電波を出射する。次に、ホーン13により出射された電波は、副鏡12の双曲面にて反射され、主鏡11の放物面に入射する。主鏡11の放物面に入射した電波は、放物面にて反射されて主鏡11の放物面の対称軸方向と平行な方向すなわち指向方向に出射される。このように、電波を送信する際には、良好な指向特性をもって電波を送信することができる。電波を受信する場合には、まず、主鏡11の放物面に電波が入射する。入射した電波は、主鏡11の放物面で反射されて、副鏡12に入射する。次に電波は、副鏡12の双曲面で反射されてホーン13の開口中心に入射する。
主鏡11の主鏡面が理想的な放物面からずれた場合について説明する。電波を送信する際には、ホーン13から出射された電波が主鏡11の指向方向からずれた方向に出射されるため、送信する電波の指向性が低下する。また、電波を受信する際には、主鏡11により受信された電波が、副鏡11を介してホーン13の開口中心に集中しないため、受信する信号のSN比(信号対雑音比)が悪化する。
以上、従来のアンテナ装置500の構成の説明を行った。次に、本発明に係るアンテナ装置100について説明する。なお、以下の図において、アンテナ装置500と同一、あるいは、対応する構成については同一符号を付し、それらの構成の説明は繰り返さない。
図5から図7を参照しつつ、本実施の形態に係るアンテナ装置100の要部である主鏡支持構造部2をEL軸の周りに回転可能に支持する構造について説明する。図5は、本発明の実施の形態1に係るアンテナ装置100のEL回転構造部4a,4bを説明するための斜視図である。図6は、実施の形態1に係るアンテナ装置100が天頂を向いた場合における側面図及び背面図である。図6(a)は、アンテナ装置100が天頂を向いた場合におけるアンテナ装置100の側面図である。図6(b)は、アンテナ装置100が天頂を向いた場合におけるアンテナ装置100の背面図である。なお、図6(b)に示す通り、従来のアンテナ装置500も備えていた2個のEL回転構造部4aに加えて、さらにEL回転構造部4bが2個設けられている。図7は、実施の形態1に係る主鏡支持構造部2を支持する構造の要部を説明するための断面模式図である。また、図を簡潔にするためハッチングを省略して記載している。
図6(b)、図7に示す通り、実施の形態1に係るアンテナ装置100は、従来の外側に設けられた2個のEL回転構造部4aに加え、さらにその内側に2個のEL回転構造部4bが設けられている。外側のEL回転構造部4aは、架台接続支持体43に設けられた回転軸が、主鏡支持構造部2に固定された主鏡側部材に設けられた貫通穴にベアリングを介して挿入されている。内側のEL回転構造部4bは、従来のアンテナ装置500が有するEL回転構造部4aと同様な構造である。EL回転構造部4bは、架台接続支持体43に設けられた貫通穴にベアリング42を介して、主鏡支持構造部2に固定された固定部付シャフト41が挿入されている。固定部付シャフト41のシャフト部分は、内部が空洞であり、図に示すように、円筒形をしている。EL回転構造部4bのシャフト部分は、EL回転構造部4aのシャフト部分に比べて、その直径がより大きく形成されている。なお、シャフト部分の空洞には、ホーン13で放射する電気信号を伝える配線と、主鏡11及び副鏡12で反射されホーン13で受信した電波による信号の配線を通す場合がある。
EL回転構造部は、主鏡支持構造部に接続された主鏡側部材と、方位角回転構造部に接続された架台側部材と、主鏡側部材を架台側部材に対して回転可能とするベアリングとを有し、主鏡側部材を回転可能に支持できるものであれば、どのような構成でもよい。
従来のアンテナ装置500と比較して、図7で示す通り、AZ架台51には、支持用フレーム55の上にEL回転構造部4bの一部である架台接続支持体43が2個、追加で設けられている。2個のEL回転構造部4aと2個のEL回転構造部4bとは、合計4個の架台接続支持体43により主鏡支持構造部2を支持している。2個のEL回転構造部4a及び2個のEL回転構造部4bで主鏡支持構造部2を支持することで、EL回転構造部どうしの間の間隔が狭くなり、主鏡支持構造部2及び主鏡11の自重による主鏡支持構造部の変形(以下、「自重変形」と呼ぶ。)を効果的に抑制することができる。
図8は、実施の形態1に係るアンテナ装置100の断面模式図である。図中、図を簡潔にするためハッチングを省略して記載している。また、主鏡支持構造部2の主鏡11とは反対側には、2個の外側のEL回転構造部4aと、EL回転構造部4aの内側に設けられた2個のEL回転構造部4bとが接続されている。2個のEL回転構造部4aは、主鏡支持構造部2のEL軸方向の直径の両端(以下、「主鏡支持構造部2の両端」と称す。)にそれぞれ設けられる。また、2個のEL回転構造部4bは、2個のEL回転構造部4aの内側に設けられると共に、主鏡支持構造部2の両端の中心から等距離の位置にそれぞれ設けられる。すなわち、2個の内側のEL回転構造部4bが、2個の外側のEL回転構造部4aの間に設けられる。また、2個の内側のEL回転構造部4bは、主鏡支持構造部2のEL軸方向の直径の両端の中心を挟んで中心から等距離の位置にそれぞれ設けられている。
2個のEL回転構造部4bの主鏡側部材は、カウンターウェイト6を主鏡支持構造部2に接続する部材(以下、「カウンターウェイト接続部材」と呼ぶ。)と接続するように構成されている。そうすることで、カウンターウェイト6を主鏡支持構造部に接続する箇所がEL回転構造部の間に存在する場合よりも、カウンターウェイト6により主鏡支持構造部2にかかる曲げモーメントを小さくでき、その結果、主鏡支持構造部2の変形を小さくできる。主鏡支持構造部2の直径、EL回転構造部及びカウンターウェイトの設置箇所は、アンテナ装置ごとに適切に決める。両端に位置する2個のEL回転構造部4aではないEL回転構造部4bは、環状の主鏡支持構造部2の中心に対して対称の位置に設けることが望ましいが、対称の位置でなくてもよい。すべてのカウンターウェイト6に対応させて、カウンターウェイト接続部材と接続する主鏡側部材を設けることが望ましいが、EL回転構造部4bの主鏡側部材を、カウンターウェイト接続部材とは独立した部材として構成してもよい。
2個の外側のEL回転構造部4aと2個の内側のEL回転構造部4bは、それぞれのベアリング42の回転軸が同一直線上になるように配置される。つまり、EL回転構造部4a,4bがEL回転軸として同一の固定部付シャフト42のシャフトを共有するのではないが、それぞれのシャフトがベアリング42を介して回転するそれぞれの回転軸が同一直線上を通るように構成している。そうすることで、EL回転構造部4a,4bが、同じシャフトを共有する場合と同様にEL回転軸として機能する。AZ架台51は、4個のEL回転構造部のそれぞれのベアリング42の回転軸が同一直線上になるように位置を調整することが可能な調節機構を有する。なお、複数のEL回転構造部で共有されるシャフトを有するような構成としてもよい。
図9は、比較例としての従来のアンテナ装置の主鏡支持構造部及び主鏡の自重変形を示す断面模式図である。従来のアンテナ装置500は、外側のEL回転構造部4aだけで主鏡支持構造部2及び主鏡11をEL軸周りに回転可能に支持する場合である。図9(a)は、EL軸及びAZ軸を含む平面での断面模式図である。図9(b)は、EL軸に垂直なAZ軸を含む平面での断面図である。図10は、実施の形態1に係る主鏡支持構造部及び主鏡の自重変形を示す模式断面図である。図10では、図9(a)と同じ位置での断面図を示す。図9及び図10では、破線は自重変形前の主鏡支持構造部2を示し、実線は自重変形後の主鏡支持構造部2を示している。
アンテナ正面から見た図9(a)では、EL回転構造部4aで支持されているため、主鏡支持構造部2の両端ではほとんど変形せず、主鏡支持構造部2の両端の間にEL回転構造部4bが設けられていないため、カウンターウェイト6の荷重がかかる中央部が大きく落ち込むように変形することがわかる。アンテナ側面から見た図9(b)では、EL軸に垂直な平面では主鏡支持構造部2を支持する箇所が無いので、主鏡全体が沈み、さらに鏡面の自重により主鏡両端の変形が生じる。全体で見た場合、鞍型の変形を生じている。鞍型の変形では、EL軸方向での下向きに凸の度合いが大きく、EL軸と垂直な方向で下向きに凸の度合いが理想的な鏡面である放物面よりも小さい。この鞍型の変形は理想鏡面からの乖離が大きく、その結果、鏡面精度劣化量が大きくなり、アンテナ性能が劣化する。
従来のアンテナ装置では、必要とする鏡面精度から決まる主鏡支持構造部の変形の許容精度を満足するために、実際には、主鏡支持構造部の高さを高くするなどの対策が取られる。その結果、従来のアンテナ装置の重量はかなり重くなる。
一方で、図10では、2個のEL回転構造部4aの間に2個のEL回転構造部4bが設けられている。このため、主鏡支持構造部2の両端の間において、図9(a)と比較して、自重変形が大幅に低減されている。これは、EL回転構造部4bを追加したことで、EL回転構造部4bの位置での主鏡支持構造部2の落ち込みがなくなるためである。また、主鏡11の主鏡面の変形も図9(a)と比較して、図10ではより自重変形を抑制することができている。2個のEL回転構造部4bを追加で設けたアンテナ装置の重量は、例えば主鏡支持構造部の高さを高くしたアンテナ装置の重量よりも軽くなる。
以上の構成から、EL回転構造部4bを設けることで、主鏡支持構造部2の両端の間の自重変形を低減できる。さらに、主鏡支持構造部2の高さ寸法を大きくした場合及び主鏡支持構造部2に補強を施した場合と同等以上の鏡面精度が実現可能となる。主鏡支持構造部2の高さ寸法を大きくした場合及び主鏡支持構造部2に補強を施した場合と比較して、EL回転構造部4bを設けることで構造部材が削減でき、同じ口径で同じ変形の許容精度のアンテナ装置を、従来よりもアンテナ装置全体の重量の低減すなわち軽量化して製造することが可能となる。さらに、重量増加に伴う基礎への負担も低減するため、地盤改良などに要するコスト、工期の短縮など、アンテナ装置全体のコスト削減に大きく寄与することになる。
なお、実施の形態1においては、2個のEL回転構造部4a及び2個のEL回転構造部4bを主鏡支持構造部2の主鏡11とは反対側にAZ軸を含みEL軸に垂直な平面に対称に配置しているが、合計4個以上の偶数個のEL回転構造部4bを主鏡支持構造部2の主鏡11とは反対側にAZ軸を含みEL軸に垂直な平面に対称に配置させてもよい。
実施の形態2.
図11は、実施の形態2に係るアンテナ装置200の断面模式図である。なお、図11では、図を簡潔にするためハッチングを省略して記載している。実施の形態1に係るアンテナ装置100と比較して、本実施の形態に係るアンテナ装置200は、主鏡支持構造部2の両端の中心にEL回転構造部4bを有する構成が異なる。また、実施の形態1ではカウンターウェイト6を2個有する代わりに、実施の形態2ではカウンターウェイト6を1個のみ有する構成も異なる。なお、その他の構成については、実施の形態1と同一または対応する構成である。図中、同一符号は、同一または相当部分を示しそれらについての説明は繰り返さない。
実施の形態2に係るアンテナ装置200では、EL回転構造部4bが1個であるが、EL回転構造部4bの主鏡側部材は、カウンターウェイト接続部材と接続するように構成されている。そのため、カウンターウェイト6の荷重による主鏡支持構造部の変形を小さくできる。なお、EL回転構造部の間の間隔が実施の形態1のアンテナ装置100の2倍程度になり、主鏡及び主鏡支持構造部の荷重による変形を抑える効果は、アンテナ装置100よりも小さくなる。実施の形態1のアンテナ装置100と比較してEL回転構造部4bの数を減らしているため、主鏡支持構造部の変形を抑えた、かつアンテナ装置の軽量化を図る上では実施の形態1のアンテナ装置100よりも有利である。
なお、実施の形態2においては、主鏡支持構造部2の両端の中心にもEL回転構造部4bを配置しており、1個のEL回転構造部4bを2個のEL回転構造部4aの間に配置した構成であるが、3個以上の奇数個のEL回転構造部4bを主鏡支持構造部2の主鏡11とは反対側に配置した構成にしてもよい。
2 主鏡支持構造部
4a,4b EL回転構造部(仰角回転構造部)
5 AZ回転構造部(方位角回転構造部)
6 カウンターウェイト
11 主鏡
12 副鏡
41 固定部付シャフト(主鏡側部材)
42 ベアリング
43 架台接続支持体(架台側部材)

Claims (5)

  1. 指向方向へまたは指向方向からの電波を反射する主鏡と、
    前記主鏡を支持する主鏡支持構造部と、
    前記主鏡の指向方向の仰角を変更する軸である仰角軸周りに前記主鏡支持構造部を回転可能に支持する複数の仰角回転構造部と、
    前記主鏡の指向方向の方位角を変更する軸である方位角軸周りに前記仰角回転構造部を回転可能に支持する方位角回転構造部と
    を備えたアンテナ装置であって、
    複数の前記仰角回転構造部は、前記主鏡支持構造部の中心から仰角軸方向に沿って等距離の両側の位置にそれぞれ一個ずつ設けられ、さらに、前記両側の位置の間に少なくとも一個設けられる
    ことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記主鏡支持構造部の前記主鏡が存在しない側に、前記仰角軸周りに回転する部分の重心を前記仰角軸に近づける重さと位置で設けられたカウンターウェイトを備え、
    それぞれの前記仰角回転構造部は、主鏡支持構造部に接続された主鏡側部材と、前記方位角回転構造部に接続された架台側部材と、前記主鏡側部材を前記架台側部材に対して回転可能とするベアリングとを有し、
    前記カウンターウェイトを前記主鏡支持構造部に接続する部材と接続した前記主鏡側部材を有する前記仰角回転構造部を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記カウンターウェイトを前記主鏡支持構造部に接続する部材と接続した前記主鏡側部材を有する前記仰角回転構造部が前記カウンターウェイトと同数である
    ことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記主鏡支持構造部の中心から仰角軸方向に沿って等距離の両側の位置に設けられた偶数個の前記仰角回転構造部を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記主鏡支持構造部の中心に設けられた1個の前記仰角回転構造部を備えた
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
JP2015235709A 2015-12-02 2015-12-02 アンテナ装置 Pending JP2017103630A (ja)

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