JP2014157656A - El素子の製造方法およびel用発光シート - Google Patents
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Abstract
【課題】EL素子の発光パターンを容易に形成する。
【解決手段】EL素子1の製造方法は、光透過性を有する前面電極層2上に、蛍光体を含む発光層3を形成する工程と、発光層3上に、絶縁体からなる浸透層42に浸透層より誘電率が大きい誘電体または導体からなる浸透液43が浸透することにより発光層3の発光パターンが形成されたパターン層4を形成する工程と、パターン層4を形成する工程の後に、発光層3とは反対側のパターン層4上に背面電極層6を形成する工程とを含む。
【選択図】図2
【解決手段】EL素子1の製造方法は、光透過性を有する前面電極層2上に、蛍光体を含む発光層3を形成する工程と、発光層3上に、絶縁体からなる浸透層42に浸透層より誘電率が大きい誘電体または導体からなる浸透液43が浸透することにより発光層3の発光パターンが形成されたパターン層4を形成する工程と、パターン層4を形成する工程の後に、発光層3とは反対側のパターン層4上に背面電極層6を形成する工程とを含む。
【選択図】図2
Description
本発明は、光を発するEL(エレクトロルミネッセンス)素子の製造方法およびEL用発光シートに関する。
無機EL素子では、一対の電極間に交流電圧が印加されることにより、電極間に配置された発光層が発光する。
従来、無機EL素子の発光パターンを形成するために、電極または発光層をパターニングしていた(例えば、特許文献1,2参照)。
しかしながら、電極や発光層をパターニングするには、版が必要である。このようなパターニングは専門業者が行っており、容易に行えるものではなかった。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、発光パターンの形成が容易なEL素子の製造方法およびEL用発光シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るEL素子の製造方法の第1の特徴は、光透過性を有する前面電極層上に、蛍光体を含む発光層を形成する工程と、前記発光層上に、絶縁体からなる浸透層に前記浸透層より誘電率が大きい誘電体または導体からなる浸透液が浸透することにより前記発光層の発光パターンが形成されたパターン層を形成する工程と、前記パターン層を形成する工程の後に、前記発光層とは反対側の前記パターン層上に背面電極層を形成する工程とを含むことにある。
本発明に係るEL素子の製造方法の第2の特徴は、前記パターン層を形成する工程において、前記発光層上に前記浸透層を形成した後に、前記浸透層に前記浸透液を浸透させて前記発光パターンを形成することにある。
本発明に係るEL素子の製造方法の第3の特徴は、粒子状物質および前記粒子状物質を保持するためのバインダー成分を含む溶液を前記発光層上に塗布して膜状物質からなる前記浸透層を形成することにある。
本発明に係るEL素子の製造方法の第4の特徴は、前記発光層および前記浸透層と密着する誘電体からなる誘電体層を介して、前記発光層上に前記パターン層を形成することにある。
本発明に係るEL素子の製造方法の第5の特徴は、前記浸透層は、紙、樹脂繊維製織り布、樹脂繊維製不織布、樹脂メッシュ、多孔質の樹脂フィルムのうちのいずれかからなることにある。
本発明に係るEL素子の製造方法の第6の特徴は、前記浸透層に保湿剤を保持させることにある。
本発明に係るEL用発光シートの第1の特徴は、光透過性を有する電極層と、前記電極層上に形成され、蛍光体を含む発光層と、前記発光層上に形成され、絶縁体からなり、当該絶縁体よりも誘電率が大きい誘電体または導体からなる浸透液が浸透することにより前記発光層の発光パターンを形成可能な浸透層とを備えることにある。
本発明に係るEL用発光シートの第2の特徴は、前記浸透層は、前記発光層に密着して形成された、粒子状物質および前記粒子状物質を保持するバインダー成分を含む膜状物質からなることにある。
本発明に係るEL用発光シートの第3の特徴は、前記浸透層は、前記発光層および前記浸透層と密着する誘電体からなる誘電体層を介して、前記発光層上に形成されていることにある。
本発明に係るEL用発光シートの第4の特徴は、前記発光層と前記誘電体層とが剥離可能であることにある。
本発明に係るEL用発光シートの第5の特徴は、前記浸透層は、紙、樹脂繊維製織り布、樹脂繊維製不織布、樹脂メッシュ、多孔質の樹脂フィルムのうちのいずれかからなることにある。
本発明に係るEL用発光シートの第6の特徴は、前記浸透層は、保湿剤を保持していることにある。
本発明に係るEL素子の製造方法の第1の特徴によれば、浸透層に浸透した浸透液が発光パターンとなるパターン層を形成する。これにより、EL素子の発光パターンを容易に形成できる。また、パターン層上に背面電極層を形成する工程より前に、発光層上にパターン層を形成する工程を行うことで、パターン層の浸透液と発光層との境界部に空気が入ることを防止できる。これにより、均一な発光を実現できる。
本発明に係るEL素子の製造方法の第2の特徴によれば、発光層上に浸透層を形成した後に、浸透層に浸透液を浸透させて発光パターンを形成するので、ユーザにおいて発光パターンを形成したEL素子を容易に完成させることができる。
本発明に係るEL素子の製造方法の第3の特徴によれば、溶液を発光層上に塗布して浸透層を形成するので、浸透液と発光層との境界部に空気が入ることを確実に防止できる。
本発明に係るEL素子の製造方法の第4の特徴によれば、発光層および浸透層と密着する誘電体層を介して発光層上にパターン層を形成するので、浸透層として密着力のない部材を用いつつ、浸透液と発光層との境界部に空気が入ることを確実に防止できる。
本発明に係るEL素子の製造方法の第5の特徴によれば、浸透層として紙等を用いて容易に発光パターンを形成できる。
本発明に係るEL素子の製造方法の第6の特徴によれば、浸透層に保湿剤を保持させることによって、水分を含む浸透液を発光パターンの形成に用いた場合に、浸透液の乾燥を防止できる。
本発明に係るEL用発光シートの第1の特徴によれば、浸透液が浸透することにより発光パターンを形成可能な浸透層により、発光パターンを容易に形成できる。
本発明に係るEL用発光シートの第2の特徴によれば、浸透層が、発光層に密着した膜状物質からなるので、浸透液と発光層との境界部に空気が入ることを確実に防止できる。
本発明に係るEL用発光シートの第3の特徴によれば、浸透層が、発光層および浸透層と密着する誘電体層を介して発光層上に形成されているので、浸透層として密着力のない部材を用いつつ、浸透液と発光層との境界部に空気が入ることを確実に防止できる。
本発明に係るEL用発光シートの第4の特徴によれば、発光層と誘電体層とが剥離可能であるので、電極層および発光層を再利用できる。
本発明に係るEL用発光シートの第5の特徴によれば、浸透層として紙等を用いて容易に発光パターンを形成できる。
本発明に係るEL用発光シートの第6の特徴によれば、浸透層が保湿剤を保持しているので、水分を含む浸透液を発光パターンの形成に用いた場合に、浸透液の乾燥を防止できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係るEL素子の構成を示す斜視図、図2は、図1におけるA−A線に沿った部分断面図である。以下の説明において、特に記述がない場合、図1における上下を上下方向とする。
図1は、第1の実施の形態に係るEL素子の構成を示す斜視図、図2は、図1におけるA−A線に沿った部分断面図である。以下の説明において、特に記述がない場合、図1における上下を上下方向とする。
図1、図2に示すように、第1の実施の形態に係るEL素子1は、前面電極層2と、発光層3と、パターン層4と、コンタクト層5と、背面電極層6とを備える。
前面電極層2は、背面電極層6と一対の電極を構成する。前面電極層2は、光透過性を有し、発光層3からの光が透過するようになっている。前面電極層2は、透明基材21と、透明導電層22とを備える。
透明基材21は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂、ガラス等からなり、光透過性を有する。
透明導電層22は、ITO(インジウム錫酸化物)、導電性ポリマー等からなり、導電性および光透過性を有する。透明導電層22は、透明基材21の下側の面上に形成されている。透明導電層22には、交流電源11が接続される。なお、金属メッシュにより透明導電層22を構成してもよい。
発光層3は、蛍光体を有し、前面電極層2と背面電極層6との間に交流電圧が印加されると、パターン層4に形成された発光パターン41上の領域が発光する。発光層3は、前面電極層2(透明導電層22)の下側の面上に形成されている。発光層3は半透明である。
パターン層4は、発光層3を発光させる発光パターン41が形成されたものである。パターン層4は、浸透層42に浸透液43が浸透することにより形成される。
浸透層42は、液体の浸透性を有する。また、浸透層42は、絶縁体(誘電体)からなる。具体的には、浸透層42は、シリカ等の粒子状物質およびこの粒子状物質を保持するバインダー成分を含む膜状物質からなり、液体が浸透可能な空隙を有する構造になっている。浸透層42は、発光層3の下側の面上に密着して形成されている。浸透液43が浸透層42の上下両面間に浸透することにより、図1に示す発光パターン41が形成される。浸透層42に浸透液43が浸透した部分の平面視における形状(領域)が、発光パターン41となる。
浸透液43は、浸透層42を構成する絶縁体より誘電率が大きい誘電体、または導体からなる液体である。浸透液43として用いられる誘電体は、誘電率が10以上の高誘電率の物質であることが望ましい。例えば、炭酸プロピレン等の高誘電率溶剤や、これを含むインクを浸透液43として用いることができる。ここで言うインクは、顔料や染料といった色材を含んでいてもよい。また、浸透液43として用いられる導体としては、例えば、石鹸水等の純水ではない水、石鹸水とグリセリンとの混合液、水性インク、エマルションインク、導電性インクが挙げられる。
コンタクト層5は、パターン層4と背面電極層6とを接着している。コンタクト層5は、パターン層4および背面電極層6と密着(粘着)する誘電体または導体からなる。コンタクト層5は、誘電率が5以上、より望ましくは10以上の高誘電率の誘電体または導体からなる。これにより、コンタクト層5への印加電圧の分割分を少なくすることができ、消費電力を抑えるとともに、発光層3の発光輝度の低下を抑えることができる。
背面電極層6は、前面電極層2と一対の電極を構成する。背面電極層6は、コンタクト層5を介してパターン層4に接着され、EL素子1の最も下側に配置される。背面電極層6には、交流電源11が接続される。背面電極層6は、例えば、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属板または金属箔からなる。また、背面電極層6は、樹脂板上にAl、Ag等の薄膜が形成されたものや、金属メッシュでもよい。また、背面電極層6として、前面電極層2と同様のものを用いてもよい。ここで、背面電極層6は、発光層3が発した光の一部を反射する。この反射光は、コンタクト層5、パターン層4、発光層3、前面電極層2を通過して外部(上側)へと放射される。したがって、背面電極層6は、光を反射しやすい金属板、金属箔等であることが好ましい。
次に、EL素子1の作用について説明する。
EL素子1の使用時には、前面電極層2と背面電極層6との間に交流電源11によって交流電圧が印加される。交流電源11によりEL素子1に印加される交流電圧に特に制約はないが、発光輝度や効率、寿命等の観点から、例えば、実効値が50V〜700V、周波数が50Hz〜3kHzの範囲が適している。
前面電極層2と背面電極層6との間に交流電圧が印加されると、図3に示すように、発光層3内のドットハッチングで示したパターン対応部分51において発光が生じ、上方向への光Lが前面電極層2を透過して外部へと放射される。外部へと放射される光Lには、パターン対応部分51から下方向へと放射されて背面電極層6で反射された光も含まれる。
発光層3内のパターン対応部分51は、パターン層4内の浸透液43上の領域である。すなわち、パターン対応部分51は、浸透液43により形成される発光パターン41上の領域である。発光パターン41を構成する浸透液43が、導体または高誘電率の誘電体であるため、前面電極層2と背面電極層6との間に交流電圧が印加されると、パターン対応部分51内に電界が形成される。パターン対応部分51内では、電界により内部の電子が加速されて発光中心に衝突する。このとき、発光中心が励起され、基底状態に戻る際に発光する。パターン対応部分51以外の部分では、前面電極層2と背面電極層6との間に低誘電率の浸透層42およびその内部の空気が介在しているため、発光層3内において発光に十分な強さの電界が形成されず、発光は生じない。
発光層3のパターン対応部分51の発光により、EL素子1を上側(前面電極層2側)から見ると、発光パターン41内の領域が発光しているように視認される。
次に、EL素子1の製造方法について説明する。
図4〜図8は、第1の実施の形態に係るEL素子1の製造方法を説明するための模式図である。なお、図4〜図8では、説明の便宜上、図1〜図3とは上下を逆にしている。
まず、図4に示すように、透明基材21の一方の面上に、透明導電層22を形成する。例えば、ITOの透明導電層22を形成する場合、ITOゾルペーストをスクリーン印刷法により透明基材21に塗布し、これを加熱して乾燥させる。これにより、前面電極層2が得られる。透明基材21の厚さは、例えば、10〜500μm程度である。また、透明導電層22の厚さは、例えば、0.1〜10μm程度である。
次いで、図5に示すように、前面電極層2上に発光層3を形成する。具体的には、透明導電層22上に、スクリーン印刷法、ドクターブレード法等により、蛍光体ペーストを塗布した後、これを加熱して乾燥させる。これにより、発光層3が形成される。発光層3の厚さは、例えば、40〜60μm程度である。
蛍光体ペーストは、蛍光体粒子をバインダーに分散させたものである。蛍光体は、母体となる無機組成物に微量の発光中心元素を添加したものである。無機組成物としては、ZnS、CaS等が用いられる。発光中心元素としては、例えば、Cu、Mn等の金属元素が用いられる。無機組成物と発光中心元素との組み合わせにより、発光層3の発光色が決まる。
蛍光体ペーストのバインダーは、高誘電率の樹脂と溶剤とからなる。高誘電率の樹脂としては、シアノエチルプルラン、シアノエチルPVA、シアノエチルサッカロース、シアノエチルセルロース、フッ化ビニリデン、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ポリウレタン、フロロシリコーン等を用いることができる。溶剤は、すべて揮発することが望ましく、このような溶剤として、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、アセトニトリル、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチルラクトン、炭酸プロピレン、トルエン、キシレン等を用いることができる。
次いで、図6に示すように、発光層3上に浸透層42を形成する。具体的には、浸透層形成用の溶液を発光層3上に塗布した後、これを加熱して乾燥させる。これにより、浸透層42が形成される。この結果、前面電極層2、発光層3、浸透層42からなるEL用発光シート55が形成される。浸透層42の厚さは、例えば、1〜50μm程度である。
浸透層形成用の溶液は、粒子状物質と、この粒子状物質を保持するためのバインダー成分と、水等の溶剤とに、ポリアクリル酸塩、ポリリン酸塩等の分散剤、カルボキシメチル化セルロース(CMC)等の粘度調整剤、潤滑剤、耐水化剤、色材、かさ高い構造を作るための印刷適性改良剤等を加えた混合物からなる。粒子状物質としては、シリカ、二酸化チタン等を用いることができる。また、バインダー成分としては、ポリビニルアルコール(PVA)、ラテックス、でんぷん等を用いることができる。
なお、浸透層形成用の溶液は、保湿剤として機能する成分を含むことが好ましい。例えば、バインダー成分として、保湿剤としての機能を有するPVAを用いたり、分散剤として、保湿剤としての機能を有するポリアクリル酸塩を用いたりすることが好ましい。また、その他に、デキストリン、ゼラチン、寒天、ポリエチレンオキシド、メチルセルロースなどを用いて保湿性を向上させることもできる。これにより、浸透液43として水性インク等の水分を含む液体を用いた場合に、パターン層4内の浸透液43の乾燥を防止できる。この結果、発光層3の発光輝度の低下を防止できる。
次いで、図7に示すように、浸透層42の上下両面間に浸透液43を浸透させることにより、発光パターン41を有するパターン層4を形成する。具体的には、印刷装置を用い、EL用発光シート55を印刷媒体として、浸透液43としての水性インクにより浸透層42側に印刷を行う。ここで、水性インクが浸透層42の上下両面間に浸透するように、印刷装置による水性インクの付与量を設定する。ここで、図7における浸透層42の上側から水性インクで印刷を行うが、これにより形成される発光パターン41を前面電極層2側(図1〜図3における上側)から見ると、印刷画像に対して左右反転されたものとなる。このため、ここでは、EL素子1で表示したい画像に対して左右反転した画像を印刷する。印刷装置としては、インクジェット方式、孔版印刷方式、スクリーン印刷方式等の印刷装置を用いることができる。中でも、インクジェット方式の印刷装置は、水性インクをEL用発光シート55に付与する手段としては、安価で数多く普及しているので好適である。
なお、例えば、EL用発光シート55の浸透層42に、浸透液43としての水(純水ではない水)を含ませた筆でユーザが模様を描くことにより発光パターン41を形成することもできる。発光パターン41を形成する方法としては、この他にもさまざまな方法を採用することができる。
一方で、背面電極層6を構成するアルミニウム合金等の金属板等の一方の面上に、コンタクト層5の材料となる接着剤(粘着剤)を塗布し、背面電極層6とコンタクト層5との積層物を得る。コンタクト層5の材料としては、例えば、シアノエチルプルラン、シアノエチルPVA、シアノエチルサッカロース、シアノエチルセルロース、フッ化ビニリデン、フロロシリコーン、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ポリウレタン、導電接着剤、導電グリース、導電ペースト、導電ゲル等を用いることができる。これらは、単独あるいは2種以上の混合物として使用できる。また、コンタクト層5の材料に粘着付与剤を添加して粘着性を向上させるとより望ましい。コンタクト層5の材料は、溶剤に溶解されているか、分散されていると、背面電極層6への塗布が容易である。この材料は、液状、ジェル状、ゲル状、固体状のいずれでもよいが、流動性が高すぎて浸透層に浸透してしまうと、意図する発光パターン以外の部分も発光してしまうため、浸透層に浸透しないことが重要である。
そして、図8に示すように、背面電極層6とコンタクト層5との積層物を、コンタクト層5側から、発光層3とは反対側(図8における上側)のパターン層4上に貼り付ける。これにより、EL素子1が完成する。浸透液43の乾燥を防ぐため、EL用発光シート55に浸透液43を浸透させた後、できるだけ早く背面電極層6とコンタクト層5との積層物を貼り付けることが好ましい。コンタクト層5の厚さは、例えば、0.1〜50μm程度である。また、背面電極層6の厚さは、例えば、50〜100μm程度である。
EL素子1は、駆動時における感電防止等のために、容器等に封入することが好ましい。EL素子1を封入する容器の一例について説明する。
図9は、EL素子1を封入する容器の平面図、図10は、図9におけるB−B線に沿った断面図である。
図9、図10に示すように容器61は、カバー板62と、収納袋63とを備える。
カバー板62は、EL素子1を保護するものである。カバー板62は、光透過性を有する硬質の板からなり、例えば、アクリル板からなる。
収納袋63は、EL素子1を収納するものである。収納袋63は、光透過性を有する柔軟なフィルムからなる。収納袋63は、カバー板62の一方の面の略全面に固着されている。収納袋63は、外周の一部に開口部63aが形成されている。開口部63aは、EL素子1を収納袋63に出し入れするためのものである。開口部63aの近傍には、開口部63aを閉じるためのファスナー63bが配置されている。また、収納袋63には、収納袋63内から空気を抜くための脱気口63cが設けられている。脱気口63cには、収納袋63の外部から内部への空気の流入を防止する逆止弁(図示せず)が設けられている。
次に、容器61の使用方法について説明する。
まず、EL素子1を開口部63aから収納袋63に入れる。この際、EL素子1の上側(前面電極層2側)をカバー板62側に向ける。
次いで、EL素子1の前面電極層2および背面電極層6を、コード12,13を介して外部の交流電源11に接続する。収納袋63には、コード12,13を通す穴(図示せず)が形成されている。この穴は、コード12,13を通した後、ゴム系の接着剤等で封止する。
そして、ファスナー63bにより開口部63aを閉じた後、脱気用ポンプを脱気口63cに接続して収納袋63の真空引きを行う。これにより、収納袋63がEL素子1に密着し、EL素子1が固定される。この結果、EL素子1が容器61内に封入される。硬質のカバー板62により、EL素子1の前面電極層2上には収納袋63の皺は生じない。このため、容器61は、EL素子1の画質を低下させない。
上記のようにEL素子1を容器61に封入することで、感電等による故障を防止できる。また、容器61によれば、ラミネート加工と比較して、大きなサイズのEL素子1に対応できる。
なお、EL素子1をコード12,13により外部の交流電源11に接続するかわりに、容器61内にコイルを設け、非接触給電によりEL素子1を駆動させるようにしてもよい。
以上説明したように、第1の実施の形態に係るEL素子1の製造方法によれば、浸透層42に浸透した浸透液43が発光パターン41となるパターン層4を形成する。このため、EL素子1の発光パターン41を印刷等により容易に形成できる。
また、第1の実施の形態では、発光層3上にパターン層4を形成する工程の後で、パターン層4上にコンタクト層5を介して背面電極層6を形成する工程を行う。これにより、パターン層4の浸透液43と発光層3との境界部に空気(気泡)が入ることを防止できる。この結果、発光層3の発光のムラを抑制し、均一な発光を実現できる。
具体的には、背面電極層6側にパターン層4を形成してからその積層物を発光層3上に配置するのではなく、発光層3上にパターン層4を形成するために、まず、発光層3上に膜状物質からなる浸透層42を形成する。浸透層形成用の溶液を発光層3上に塗布することにより浸透層42を形成するので、発光層3と浸透層42とは密着している。そして、浸透液43を浸透層42に付与し、浸透層42の両面間に浸透させることによりパターン層4を形成する。これにより、パターン層4内の浸透液43と発光層3とが密着し、その境界部に気泡が入ることを確実に防止できる。
パターン層4内の浸透液43と発光層3との境界部に気泡が形成されると、その気泡上の領域では、発光層3内において発光に十分な強さの電界が形成されない。このため、気泡上の領域では発光層3が発光せず、発光のムラが生じる。第1の実施の形態では、上述のようにパターン層4の浸透液43と発光層3との境界部に気泡が入ることを回避できるので、発光層3において均一な発光が得られる。
また、浸透層42が形成されたEL用発光シート55に対して、浸透液43により発光パターン41を形成するので、ユーザにおいて印刷装置等を用いて容易に発光パターン41を形成できる。そして、ユーザが、発光パターン41が形成されたEL用発光シート55に対し、コンタクト層5となる接着剤を用いて背面電極層6を貼り付けることで、容易にEL素子1を完成させることができる。
(第2の実施の形態)
図11は、第2の実施の形態に係るEL素子の部分断面図である。図11に示すように、第2の実施の形態に係るEL素子1Aは、図1、図2に示した第1の実施の形態のEL素子1に対し、パターン層4をパターン層4Aに置き換え、誘電体層71を追加した構成である。
図11は、第2の実施の形態に係るEL素子の部分断面図である。図11に示すように、第2の実施の形態に係るEL素子1Aは、図1、図2に示した第1の実施の形態のEL素子1に対し、パターン層4をパターン層4Aに置き換え、誘電体層71を追加した構成である。
パターン層4Aは、第1の実施の形態の浸透層42を浸透層42Aに置き換えたものである。すなわち、パターン層4Aは、浸透層42Aに浸透液43が浸透することにより形成されたものである。
浸透層42Aは、液体の浸透性を有する絶縁体(誘電体)からなるシート材により構成されたものである。浸透層42Aは、液体が浸透可能な空隙を内部に有する構造になっている。浸透層42Aは、誘電率が5未満の低誘電率の物質からなることが望ましい。
例えば、浸透層42Aは、普通紙、再生紙、和紙等の紙からなる。紙の誘電率は3程度である。紙では、繊維の隙間に浸透液が浸透する。また、誘電率が紙などと同程度であれば、例えば、樹脂繊維製織り布、樹脂繊維製不織布、樹脂メッシュを浸透層42Aとして用いることもできる。また、浸透層42Aとして、低誘電率の絶縁体(誘電体)で、浸透液が浸透可能な多数の孔を有する多孔質材料を用いてもよい。例えば、多孔質の樹脂フィルムを浸透層42Aとして用いてもよい。多孔質材料における孔の形状、大きさ、配置等は特に限定されないが、発光層3において、浸透層42Aの浸透液43を保持する孔部分に対応する領域が発光するため、発光による画像の解像度を損ねない程度の孔の大きさ、開孔率、ピッチ、配列を有することが望ましい。浸透層42Aの厚さは、特に限定されず、浸透液43が上下両面間にわたって浸透可能であればよい。
誘電体層71は、発光層3とパターン層4とを接着している。誘電体層71は、発光層3およびパターン層4と密着(粘着)する誘電体からなる。誘電体層71は、誘電率が5以上、より望ましくは10以上の高誘電率の誘電体からなる。
EL素子1Aの前面電極層2と背面電極層6との間に交流電圧が印加されると、第1の実施の形態のEL素子1と同様に、発光層3内のパターン対応部分51が発光する。
次に、EL素子1Aの製造方法について説明する。
図12〜図15は、第2の実施の形態に係るEL素子1Aの製造方法を説明するための模式図である。なお、図12〜図15では、説明の便宜上、図11とは上下を逆にしている。
まず、第1の実施の形態と同様の手順により、図5に示した前面電極層2と発光層3との積層物を形成する。
次いで、図12に示すように、発光層3上に、誘電体層71の材料となる接着剤(粘着剤)を塗布し、その上から浸透層42Aを構成するシート材を貼り付ける。この際、浸透層42Aを構成するシート材の全面に均一に高圧力を付与する。例えば、シート材を上にして、5mm程度の径の円柱棒を上に当てて、ゆっくり一方向に力を加えながら転がすとよい。これにより、誘電体層71と浸透層42Aとを重ねたときにその境界部に空気(気泡)があったとしても、その空気が浸透層42Aを通過して外に抜ける。誘電体層71の厚さは、例えば、0.1〜20μm程度であるが、この値は、表面に凹凸のある発光層3上に塗布して乾燥した後の、平均厚さである。
誘電体層71の材料としては、例えば、シアノエチルプルラン、シアノエチルPVA、シアノエチルサッカロース、シアノエチルセルロース、フッ化ビニリデン、フロロシリコーン、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ポリウレタン等を用いることができる。ただし、浸透層42Aとの境界部に気泡が形成されないようにするため、浸透層42Aと強く密着する材料を用いることが好ましく、例えば、シアノエチルセルロース等を用いることが好ましい。
発光層3上に誘電体層71を介して浸透層42Aを形成することで、図13に示すように、前面電極層2、発光層3、誘電体層71、浸透層42AからなるEL用発光シート55Aが形成される。
次いで、図14に示すように、浸透層42Aの上下両面間に浸透液43を浸透させることにより、発光パターン41を有するパターン層4Aを形成する。具体的には、第1の実施の形態と同様に、印刷装置を用い、EL用発光シート55Aを印刷媒体として、浸透液43としての水性インクにより浸透層42A側に印刷を行う。なお、第1の実施の形態と同様に、この他にもさまざまな方法を採用することができる。
そして、図15に示すように、背面電極層6とコンタクト層5との積層物を、コンタクト層5側からパターン層4Aに貼り付ける。これにより、EL素子1Aが完成する。浸透液43の乾燥を防ぐため、EL用発光シート55Aに浸透液43を浸透させた後、迅速に背面電極層6とコンタクト層5との積層物を貼り付けることが好ましい。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、誘電体層71を介して発光層3上にパターン層4Aを形成するので、浸透層42Aとして密着力のない紙等のさまざまな部材を用いて容易に発光パターン41を形成することが可能となる。
また、第2の実施の形態では、背面電極層6側にパターン層4Aを形成してからその積層物を誘電体層71を介して発光層3に貼り付けるのではなく、まず、発光層3上に誘電体層71を介して浸透層42Aを貼り付ける。そして、浸透液43を浸透層42Aに付与し、浸透層42Aの両面間に浸透させることによりパターン層4Aを形成する。これにより、パターン層4A内の浸透液43と発光層3とが密着し、その境界部に気泡が入ることを確実に防止できる。この結果、発光層3において均一な発光が得られる。
また、第1の実施の形態と同様に、浸透層42Aが形成されたEL用発光シート55Aに対して、浸透液43により発光パターン41を形成するので、ユーザにおいて印刷装置等を用いて容易に発光パターン41を形成でき、容易にEL素子1Aを完成させることができる。
なお、EL素子1A(EL用発光シート55A)において、発光層3と誘電体層71とが剥離可能であることが望ましい。蛍光体ペーストの組成により、誘電体層71と剥離しやすい発光層3を形成することが可能となる。例えば、フッ化ビニリデンを含む蛍光体ペーストを用いて発光層3を形成すればよい。発光層3と誘電体層71とが剥離可能であることにより、浸透層42Aが交換可能である。これにより、EL素子1Aの発光パターン41の変更が容易である。また、前面電極層2および発光層3を再利用できる。浸透層42Aがパルプなどの天然繊維を主原料とする紙なる場合には、この紙の誘電体層71に接着させる面に、事前に、紙力増強剤を塗布しておくことが好ましい。これにより、紙が破れにくくなり、綺麗に剥離することができる。紙力増強剤としては、ゴムや樹脂の分散液や溶剤に溶かした液を塗布する方法が適している。
また、浸透層42Aに保湿剤を保持させてもよい。保湿剤としては、例えば、PVA、ポリアクリル酸塩、でんぷん、デキストリン、ゼラチン、寒天、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、メチルセルロースを用いることができる。これらの保湿剤は、単独あるいは2種類以上の混合物として使用することができる。浸透層42Aに保湿剤を保持させることで、浸透液43として水性インク等の水分を含む液体を用いた場合に、パターン層4A内の浸透液43の乾燥を防止できる。これにより、発光層3の発光輝度の低下を防止できる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態は、第2の実施の形態のEL素子1Aの製造方法の一部を変更したものである。
第3の実施の形態は、第2の実施の形態のEL素子1Aの製造方法の一部を変更したものである。
図17は、第3の実施の形態におけるEL素子1Aの製造方法を説明するための模式図である。なお、図17では、図12〜図15と同様に、図11とは上下を逆にしている。
まず、第2の実施の形態と同様に、図5に示した前面電極層2と発光層3との積層物を形成し、その後、発光層3上に、誘電体層71の材料となる接着剤(粘着剤)を塗布する。このようにして、前面電極層2と発光層3と誘電体層71との積層物を準備する。
また、背面電極層6を構成する金属板等の一方の面上に、コンタクト層5の材料となる接着剤を塗布し、背面電極層6とコンタクト層5との積層物を準備する。
一方で、浸透層42Aを構成するシート材に、印刷等により浸透液43を浸透させてパターン層4Aを準備する。
そして、図17に示すように、誘電体層71上にパターン層4Aを貼り付ける。この際、パターン層4Aの全面に均一に高圧力を付与する。
その後、第2の実施の形態で説明した図15に示すように、背面電極層6とコンタクト層5との積層物を、コンタクト層5側からパターン層4Aに貼り付ける。これにより、EL素子1Aが完成する。浸透液43の乾燥を防ぐため、浸透層42Aに浸透液43を浸透させると、その後の工程は迅速に行うことが望ましい。
もしも、パターン層4Aを、コンタクト層5を介して背面電極層6に貼り付けた後に、誘電体層71に貼り付けると、パターン層4A内の浸透液43と発光層3との境界部に形成された気泡は抜け道がなく、そこに残留してしまう。
これに対し、第3の実施の形態では、上記説明のように、浸透液43を浸透させたパターン層4Aを誘電体層71上に高圧力で貼り付ける。これにより、誘電体層71とパターン層4Aとを重ねたときにその境界部に空気(気泡)があったとしても、その空気がパターン層4Aを通過して外に抜ける。このため、パターン層4A内の浸透液43と発光層3との境界部に気泡が残らない。この後で、コンタクト層5を介して背面電極層6をパターン層4Aに貼り付ける。これにより、パターン層4A内の浸透液43と発光層3との境界部に気泡が入ることを確実に防止できる。この結果、発光層3において均一な発光が得られる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は第1乃至第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
上記のように、本発明は第1乃至第3の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
上述の各実施の形態では、分散型無機EL素子について説明したが、薄膜型無機EL素子にも本発明は適用可能である。
また、上述の各実施の形態に係るEL素子1,1Aは、平面状に限らず、曲面状や、フレキシブルな形態に構成することができる。
また、上述の各実施の形態では、金属板等からなる背面電極層6にコンタクト層5の材料を塗布した積層物をパターン層4に貼り付けたが、パターン層4にコンタクト層5を形成し、その後、導電性ペースト、導電性ポリマー等をコンタクト層5に塗布して乾燥させることで、背面電極層6を形成してもよい。また、コンタクト層5を介さずに、パターン層4に直接、導電性ペースト、導電性ポリマー等を塗布して乾燥させることで、背面電極層6を形成してもよい。
また、第2および第3の実施の形態において、浸透層42Aを構成するシート材として、油性インクにより予め印刷が施された紙等を用いてもよい。油性インクによる印刷が施されていても、浸透液43は浸透層42Aに浸透可能である。油性インクは絶縁性が高く、誘電率が浸透層42Aと同程度であるため、前面電極層2と背面電極層6との間に交流電圧を印加しても、浸透層42Aの油性インクによる印刷領域上では発光層3内に電界が形成されず、発光は生じない。したがって、浸透層42A全体の図柄の中で、浸透液43による発光パターン41が形成された領域のみを発光させることができる。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1,1A EL素子
2 前面電極層
3 発光層
4,4A パターン層
5 コンタクト層
6 背面電極層
11 交流電源
21 透明基材
22 透明導電層
41 発光パターン
42,42A 浸透層
43 浸透液
51 パターン対応部分
55,55A EL用発光シート
71 誘電体層
2 前面電極層
3 発光層
4,4A パターン層
5 コンタクト層
6 背面電極層
11 交流電源
21 透明基材
22 透明導電層
41 発光パターン
42,42A 浸透層
43 浸透液
51 パターン対応部分
55,55A EL用発光シート
71 誘電体層
Claims (12)
- 光透過性を有する前面電極層上に、蛍光体を含む発光層を形成する工程と、
前記発光層上に、絶縁体からなる浸透層に前記浸透層より誘電率が大きい誘電体または導体からなる浸透液が浸透することにより前記発光層の発光パターンが形成されたパターン層を形成する工程と、
前記パターン層を形成する工程の後に、前記発光層とは反対側の前記パターン層上に背面電極層を形成する工程と
を含むことを特徴とするEL素子の製造方法。 - 前記パターン層を形成する工程において、前記発光層上に前記浸透層を形成した後に、前記浸透層に前記浸透液を浸透させて前記発光パターンを形成することを特徴とする請求項1に記載のEL素子の製造方法。
- 粒子状物質および前記粒子状物質を保持するためのバインダー成分を含む溶液を前記発光層上に塗布して膜状物質からなる前記浸透層を形成することを特徴とする請求項2に記載のEL素子の製造方法。
- 前記発光層および前記浸透層と密着する誘電体からなる誘電体層を介して、前記発光層上に前記パターン層を形成することを特徴とする請求項1または2に記載のEL素子の製造方法。
- 前記浸透層は、紙、樹脂繊維製織り布、樹脂繊維製不織布、樹脂メッシュ、多孔質の樹脂フィルムのうちのいずれかからなることを特徴とする請求項4に記載のEL素子の製造方法。
- 前記浸透層に保湿剤を保持させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のEL素子の製造方法。
- 光透過性を有する電極層と、
前記電極層上に形成され、蛍光体を含む発光層と、
前記発光層上に形成され、絶縁体からなり、当該絶縁体よりも誘電率が大きい誘電体または導体からなる浸透液が浸透することにより前記発光層の発光パターンを形成可能な浸透層と
を備えることを特徴とするEL用発光シート。 - 前記浸透層は、前記発光層に密着して形成された、粒子状物質および前記粒子状物質を保持するバインダー成分を含む膜状物質からなることを特徴とする請求項7に記載のEL用発光シート。
- 前記浸透層は、前記発光層および前記浸透層と密着する誘電体からなる誘電体層を介して、前記発光層上に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のEL用発光シート。
- 前記発光層と前記誘電体層とが剥離可能であることを特徴とする請求項9に記載のEL用発光シート。
- 前記浸透層は、紙、樹脂繊維製織り布、樹脂繊維製不織布、樹脂メッシュ、多孔質の樹脂フィルムのうちのいずれかからなることを特徴とする請求項9または10に記載のEL用発光シート。
- 前記浸透層は、保湿剤を保持していることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載のEL用発光シート。
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