JP2014154712A - プリント配線板 - Google Patents

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Yasuhiko Mano
靖彦 真野
Kazuhiro Yoshikawa
吉川  和弘
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Abstract

【課題】 高いインダクタンスを有する電子機器搭載基板の提供
【解決手段】 ICチップ搭載部の直下のプリント配線板の裏面にインダクタ部品が実装される。そして、プリント配線板とインダクタ部品間の距離が150μm以上である。
【選択図】 図6

Description

本発明は、プリント配線板とインダクタ部品とからなる電子部品搭載基板に関する。
特許文献1に開示されているように、ICパッケージに様々な受動部品が実装されている。そして、特許文献1の図1は、ICパッケージにチップ型のコイルを搭載する例を示している。
特開2007−53311号公報
特許文献1の図1では、チップ型のコイルはICチップと同じ面に実装されている。ICチップが大きくなると部品を実装するためのエリアが小さくなるので、ICチップの横にチップ型のコイルを搭載することが難しくなる。また、ICチップの横にチップ型のコイルが実装されると、ICチップとチップ型のコイル間の配線距離が長くなるので、ICチップに安定な電源を供給することが難しくなると考えられる。
本発明の目的は、ICチップに安定な電源を供給することができる電子部品搭載基板を提供することである。
本発明に係る電子部品搭載基板は、表面と前記表面と反対側の裏面と前記表面に形成されていてICチップを搭載するためのパッド群と前記パッド群の直下の前記裏面に形成されているインダクタ部品を搭載するための複数のパッドとを有するプリント配線板と、前記インダクタ部品を搭載するためのパッドを介して前記プリント配線板に搭載されているインダクタ部品とを有する。そして、前記インダクタ部品を搭載するためのパッドと前記インダクタ部品との間の距離は150μm以上である。
本発明の第1実施形態に係るインダクタ部品を示す断面図。 図2(A)は第1実施形態のインダクタ部品の平面図、図2(B)は側面図、図2(C)はインダクタ部品の模式図。 第1実施形態に係るインダクタ部品の製造方法を示す工程図。 第1実施形態に係るインダクタ部品の製造方法を示す工程図。 第1実施形態に係るインダクタ部品の製造方法を示す工程図。 第1実施形態に係る電子部品搭載基板の断面図。 第1実施形態に係る電子部品搭載基板の応用例の断面図。 第1実施形態のプリント配線板の最下の導体層の平面図。 第1実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図。 第1実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図。 第1実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図。 第1実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図。 第1実施形態に係るプリント配線板の製造方法を示す工程図。 第1実施形態に係るプリント配線板を示す断面図。 第1実施形態の改変例に係る電子部品搭載基板の応用例の断面図。 本発明の第2実施形態に係る電子部品搭載基板の断面図。 第2実施形態に係る電子部品搭載基板の応用例の断面図。 第2実施形態のインダクタ部品の断面図。 第2実施形態に係るインダクタ部品の各インダクタパターンを示す平面図。 第2実施形態のインダクタ部品の製造方法を示す工程図。 第2実施形態のインダクタ部品の製造方法を示す工程図。 第2実施形態のインダクタ部品の製造方法を示す工程図。 第2実施形態のインダクタ部品の製造方法を示す工程図。 第2実施形態のインダクタ部品の製造方法を示す工程図。 本発明の第2実施形態の改変例に係る電子部品搭載基板の応用例の断面図。 第2実施形態の改変例に係るインダクタ部品の断面図。 第2実施形態の改変例に係るインダクタ部品の断面図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る電子部品搭載基板310の断面が図6に示される。プリント配線板210の裏面にインダクタ部品110が実装されている。プリント配線板210は、第1面(F)とその第1面と反対側の第2面(S)とを有するコア基板330を有している。図6で、第1面は上側であり第2面は下側である。
コア基板330はスルーホール導体用の貫通孔328を有する絶縁基板33と絶縁基板の第1面F上の第1導体層334Aと絶縁基板の第2面S上の第2導体層334Bとスルーホール導体用の貫通孔に形成され第1導体層と第2導体層を接続しているスルーホール導体336で形成されている。コア基板の第1面と絶縁基板の第1面は同じ面であり、コア基板の第2面と絶縁基板の第2面は同じ面である。
コア基板330の第1面F上に上側のビルドアップ層が形成されている。上側のビルドアップ層は、コア基板330の第1面F上に形成されている絶縁層(上側の絶縁層)350Aと、その絶縁層350A上の導体層(上側の導体層)358Aと、絶縁層350Aを貫通し導体層358Aと第1導体層334Aやスルーホール導体336とを接続するビア導体(上側のビア導体)360Aとを有する。
上側のビルドアップ層は、さらに絶縁層350A及び導体層358A上に形成されている絶縁層(最上の絶縁層)350Cと、絶縁層350C上の導体層(最上の導体層)358Cと、絶縁層350Cを貫通し導体層358Cと導体層358Aやビア導体360Aとを接続するビア導体(最上のビア導体)360Cとを有する。
コア基板330の第2面S上に下側のビルドアップ層が形成されている。下側のビルドアップ層は、コア基板330の第2面S上に形成されている絶縁層(下側の絶縁層)350Bと、その絶縁層350B上の導体層(下側の導体層)358Bと、絶縁層350Bを貫通し導体層358Bと第2導体層334Bやスルーホール導体336とを接続するビア導体(下側のビア導体)360Bとを有する。
下側のビルドアップ層は、さらに絶縁層350B及び導体層358B上に形成されている絶縁層(最下の絶縁層)350Dと、絶縁層350D上の導体層(最下の導体層)358Dと、絶縁層350Dを貫通し導体層358Dと導体層358Bやビア導体360Bとを接続するビア導体(最下のビア導体)360Dとを有する。
上側のビルドアップ層上と下側のビルドアップ層上に開口371を有するソルダーレジスト層370F、370Sが形成されている。ソルダーレジスト層の開口により露出している導体層358C、358Dやビア導体360C、360Dはパッドとして機能する。上側のビルドアップ層に属するパッドはC4パッドであり、複数のC4パッドでC4パッド群が形成されている。パッド上に後述される半田バンプが形成される。パッド上にNi/Au又はNi/Pd/Auなどの金属膜372が形成され、その金属膜上に半田バンプ376U、376D、376DDが形成されている。図7に示されるように上側のビルドアップ層上に形成されている半田バンプ376Uを介してICチップ390がプリント配線板210に搭載される。下側のビルドアップ層上に形成されている半田バンプ376Dを介してプリント配線板210はマザーボード380に搭載される。マザーボード380は、インダクタ部品を収容するためのキャビティ384を有する。
図6に示されるように、プリント配線板210の裏面に半田バンプ376DDを介してインダクタ部品110が実装されている。インダクタ部品110は、第1面FFとその第1面と反対側の第2面SSとを有すると共に貫通孔22を有する基板20と基板の第1面上に形成されている第1導体回路58Fと基板の第2面上に形成されている第2導体回路58Sと貫通孔22に形成されているスルーホール導体36で形成されている。スルーホール導体36は第1導体回路58Fと第2導体回路58Sを接続している。第1導体回路58Fとスルーホール導体36と第2導体回路58Sでソレノイドコイルが形成されている。基板20の第1面はプリント配線板210の裏面と対向している。基板20は磁性材料で形成されてもよい。基板20は磁性材料からなる板状の磁性板200とその磁性板を挟む樹脂で形成されてもよい。インダクタンスやQ値が高くなる。安定な電源がICチップに供給される。
第1実施形態のプリント配線板は、C4パッド群の直下であって、プリント配線板の裏面にインダクタ部品110を搭載するためのパッドを有する。そのパッドを介してインダクタ部品110がプリント配線板に実装される。プリント配線板とインダクタ部品で電子部品搭載基板が形成される。ICチップ直下にインダクタ部品が搭載されるので、ICチップ390とインダクタ部品110との間の距離が短くなる。伝送損失を軽減することができる。ICチップに安定な電源が供給される。ICチップの各プロセッサコアに安定な電源が供給される。ICチップの誤動作や消費電力が低下する。インダクタ部品はプリント配線板の裏面に搭載されるので、大きなインダクタ部品を実装することができる。大きなQ値を有するインダクタ部品を実装することができる。高周波における損失が小さくなる。
第1実施形態に係る電子部品搭載基板では、プリント配線板の裏面と、インダクタ部品との間の距離Dが150μm以上離れている。プリント配線板の最下の導体層とインダクタ部品の第1導体回路との間の距離D1が150μm以上であることが望ましい。インダクタ部品に電流が流れると、インダクタ部品から発生する磁力線によりプリント配線板の導体層に渦電流が発生することがある。その渦電流は、インダクタ部品から発生する磁力線を打ち消すように発生する。そのため、インダクタ部品のインダクタンスの値やQ値が下がる。距離Dや距離D1が150μm以上であると、インダクタンスの値やQ値が低下し難い。ICチップに安定な電源が供給される。消費電力が減少する。誤動作が防止される。ICチップに瞬時に電源が供給される。
距離Dや距離D1が500μm以下であることが望ましい。距離Dや距離D1が500μmを越えると、インダクタ部品からICチップまでの距離が長くなるので、ICチップに供給される電源にノイズが含まれやすい。ICチップに誤動作が発生しやすい。さらに、距離D、D1は300μm以下であることが望ましい。電子部品搭載基板や電子機器の厚みが薄くなる。
図8は、インダクタ部品と対向している部分のプリント配線板の最下の導体層358Dを示している。図8は、最下の導体層358Dの一部を示している平面図である。インダクタ部品と対向している導体層358Dは、プレーン層(plane layer)358DPである。プレーン層は、グランドプレーン(ground plane)、または、パワープレーン(power plane)である。図8に示されているようにインダクタ部品と対向しているプレーン層(インダクタ部品直上のプレーン層)は複数に分割されていることが好ましい。図8では、インダクタ部品直上のプレーン層は、プレーン層358DP1とプレーン層358DP2に分割されている。分割されているプレーン層の間にスペース359Dが形成されている。プレーン層の中に、ビア導体360Dのビアランド(via land)360DLと該ビアランドに接続されている配線358DLが形成されても良い。ビアランド360DLとプレーン層の間や配線358DLとプレーン層との間にスペース359Dが形成されている。インダクタ部品直上のプレーン層を分割することで、インダクタンスの値やQ値の低下が抑制される。その理由はインダクタ部品からの磁束による渦電流の影響が小さくなるからと考えられる。なお、シミュレーションの結果によれば、インダクタ部品直上のプレーン層は2つに分割されることが最適である。例えば、ビアランド360DL上に半田バンプ376DDが形成される。
図2(B)は、第1実施形態に係るインダクタ部品の断面図であり、図2(A)はインダクタ部品の基板の第1面と第1導体回路を示している平面図である。図2(C)は第1導体回路とスルーホール導体と第2導体回路で形成されているコイルを模式的に示している。
図6に示されているインダクタ部品110は、基板20と、第1導体回路58Fと、第2導体回路58Sと、第1導体回路58Fと第2導体回路58Sを接続するスルーホール導体36と、第1導体回路と基板の第1面上に形成されている第1ソルダーレジスト層70Fと、第2導体回路と基板の第2面上に形成されている第2ソルダーレジスト層70Sで形成されている。第1ソルダーレジストは第1導体回路を露出する開口71Fを有している。開口の数は2つであって、1つの開口により、入力電極IDが露出され、別の開口で出力電極ODが露出される。入力電極を介して、電源からの電力がインダクタ部品に入り、出力電極を通って負荷であるICチップやLSIに伝達される。第2ソルダーレジスト層は開口を有していない。図2に示されている基板20はガラスクロスなどの補強材とエポキシなどの樹脂を含み磁性を有していない。基板は磁性材料で形成されてもよい。
第1導体回路58Fは、スルーホール導体36の直上に形成されるスルーホールランド58FRと、スルーホールランド58FRとスルーホールランド58FRとを接続する配線58FLとから成る。第2導体回路58Sは、スルーホール導体36の直下に形成されるスルーホールランド58SRと、スルーホールランド58SRとスルーホールランド58SRとを接続する配線58SLとから成る。図2(C)に示されるようにスルーホール導体とスルーホール導体間の第1導体回路58Fと第2導体回路58Sでソレノイドコイルが形成されている。図2(C)等に示されているコイルは回転しながら基板の第1面と平行な方向に進んでいる。第1実施形態のコイルはヘリカルコイルを含む。
図1(A)は、図6のインダクタ部品を示している。図1(A)では、基板20が3つのシート200、50F、50Sで形成されている。それ以外、図1(A)のインダクタ部品と図2(B)のインダクタ部品は同様である。中心のシート200は第1面と第1面と反対側の第2面を有し、磁性材料で形成されていて、磁性材料からなるシート200を挟んでいるシート50F、50Sはエポキシなどの樹脂とシリカ等の無機粒子で形成されている。シート200の第1面上に第1樹脂絶縁層が形成されている。シート200の第2面上に第2樹脂絶縁層が形成されている。シート50Fは第1樹脂絶縁層であり第2シートは第2樹脂絶縁層である。図1(A)では、スルーホール導体は第1樹脂絶縁層と磁性材料からなるシートと第2樹脂絶縁層を貫通している。そして、第1導体回路は第1樹脂絶縁層上に形成されていて、第2導体回路は第2樹脂絶縁層上に形成されている。プリント配線板の技術で磁性材料からなるシート上に直接導体回路を形成することは難しいが、樹脂絶縁層上に導体回路を形成することは容易である。基板と導体回路間で剥がれが発生しがたい。
図1(B)に示されているインダクタ部品は図1(A)に示されているインダクタ部品の改良例である。図1(A)に示されているインダクタ部品では、第1樹脂絶縁層上に配線58FLとスルーホールランド58FRとからなる第1導体回路が形成されていて、第2樹脂絶縁層上に配線58SLとスルーホールランド58SRとからなる第2導体回路が形成されているが、図1(B)に示されているインダクタ部品では、第1樹脂絶縁層上にスルーホールランド58FRが形成されていて、第2樹脂絶縁層上にスルーホールランド58SRが形成されている。図1(B)に示されているインダクタ部品では、第1樹脂絶縁層上に配線58FLが形成されておらず、第2樹脂絶縁層上に配線58SLが形成されていない。第1樹脂絶縁層とスルーホールランド58FR上に第3樹脂絶縁層150Fが形成されている。そして、第3樹脂絶縁層上に第3樹脂絶縁層に形成されているビア導体(第1ビア導体)160Fのランド160FRと隣接するビア導体を繋ぐ配線58FLが形成されている。ビア導体のランド160FRと配線58FLで第1導体回路が形成されている。図1(A)、図1(B)と図2(B)で配線58FLは同様である。ビア導体160Fはスルーホールランド58FRの直上に形成されている。第3樹脂絶縁層に形成されているビア導体の内、1つのビア導体はコイルの一端に繋がっていて、別のビア導体はコイルの他端に繋がっている。それらの内、一方が入力電極として機能し、もう一方が出力電極として機能する。第2樹脂絶縁層とスルーホールランド58SR上に第4樹脂絶縁層150Sが形成されている。そして、第4樹脂絶縁層上に第4樹脂絶縁層に形成されているビア導体(第2ビア導体)160Sのランド160SRと隣接するビア導体を繋ぐ配線58SLが形成されている。ビア導体のランド160SRと配線58SLで第2導体回路が形成されている。図1(A)、図1(B)と図2(B)で配線58SLは同様である。ビア導体160Sはスルーホールランド58SRの直上に形成されている。第3樹脂絶縁層と第1導体回路上に入力電極や出力電極を露出するための開口71Fを有するソルダーレジスト層70Fが形成されている。第4樹脂絶縁層と第2導体回路上にソルダーレジスト層70Sが形成されている。ソルダーレジスト層70Sは開口を有していない。図1(B)のインダクタ部品では、スルーホール導体とスルーホール導体を挟むビア導体で電力は、シート200の第1面に垂直な方向に伝送され、第1導体回路と第2導体回路でシート200の第1面に平行な方向に伝送される。第1導体回路と第1ビア導体とスルーホール導体と第2ビア導体と第2導体回路でソレノイドコイルが形成される。コイルの半径が大きくなるのでインダクタンスが大きくなる。
図1(A)では、基板の裏表に第1や第2導体回路が形成されている。それに対し、図1(B)では、基板は樹脂絶縁層で挟まれていて、第1や第2導体回路は樹脂絶縁層上に形成されている。
図27は図1(B)の改良例である。この例では、コイルの一端と他端以外にビア導体が形成されていない。第3樹脂絶縁層上にそれらのビア導体と接続する配線を形成することができる。そして、配線の一部を入力電極や出力電極として使用することが出来る。出力電極や入力電極の位置を自由に変更することができる。図27のインダクタ部品は第4樹脂絶縁層にビア導体を形成する必要がない。第4樹脂絶縁層を削除することができる。図27のインダクタ部品は第3樹脂絶縁層上にソルダーレジスト層(第1ソルダーレジスト層)70Fが形成されていて、第4樹脂絶縁層上にソルダーレジスト層(第2ソルダーレジスト層)70Sが形成されている。第1ソルダーレジスト層は出力電極や入力電極を露出するための開口71Fを有している。第2ソルダーレジスト層は開口を有していない。
インダクタ部品の基板に形成されているスルーホール導体用の貫通孔はめっきで充填さてもよい。スルーホール導体用の貫通孔の内壁にスルーホール導体36が形成され、スルーホール導体の内側に充填樹脂46が充填されてもよい。
図1や図2などに示されている第1実施形態のインダクタ部品の基板20やシート200が磁性体であると、ソレノイドコイルやヘリカルコイルが磁性体の周りに形成される。そのため、インダクタ部品のインダクタンスが高くなる。同様に、基板が板状の磁性体とそれを挟む樹脂絶縁層で形成されると、インダクタ部品のインダクタンスが高くなる。この場合、樹脂絶縁層上に第1と第2導体回路などの導体が形成されるので、導体回路が基板から剥がれ難い。
図1や図2に示されているインダクタ部品のソルダーレジスト層は樹脂と磁性粒子で形成されても良い。ソレノイドコイルの上下に磁性粒子を含む樹脂層が形成されるので、磁束の漏れが抑制される。インダクタ部品のインダクタンスの値やQ値の低下が抑制される。
[第1実施形態のインダクタ部品の製造方法]
図3〜図6に第1実施形態のインダクタ部品の製造方法が示される。
第1面F1と第1面と反対側の第2面S1を有する磁性シート200が準備される(図3(A))。磁性シートの厚さは0.2mm〜0.8mmである。磁性シートは、樹脂と磁性粒子で形成されている。磁性粒子は樹脂中に分散されている。磁性シートの代わりに板状の磁性体が準備されてもよい。磁性体は磁性材料で形成されている。磁性シート200に開口22が形成される(図3(B))。開口22の大きさは後述されるスルーホール導体の径より大きく、開口の中にスルーホール導体が形成される。磁性シート200の平面図が図3(C)に示されている。
磁性シート200の第1面F1上に第1樹脂絶縁層50F用のフィルムと銅箔48が積層される。磁性シート200の第2面S上に第2樹脂絶縁層50S用のフィルムと銅箔48が積層される。その後、加熱プレスにより、磁性シートの第1面F1上に樹脂絶縁層50Fが形成され、磁性シートの第2面S1上に樹脂絶縁層50Sが形成される。同時に、開口に充填樹脂24が充填される(図4(A))。開口を樹脂絶縁層用フィルムの樹脂で充填することで充填樹脂24が形成される。
レーザ又はドリルで、充填樹脂と充填樹脂を挟む樹脂絶縁層にスルーホール導体用の貫通孔26が形成される(図4(B))。銅箔48上、及び、貫通孔26の内壁に無電解めっき及び電解めっきから成るめっき膜52が形成される。貫通孔26を充填しているめっき膜52がスルーホール導体36を構成する(図4(C))。
めっき膜52上にエッチングレジスト54が形成され(図5(A))、エッチングレジストから露出するめっき膜52と銅箔48が除去される。エッチングレジストが除去される。第1導体回路58Fと第2導体回路58Sが形成される(図5(B))。樹脂絶縁層50F及び第1導体回路58F上にコイルの入力電極や出力電極を露出するための開口を有する第1ソルダーレジスト層70Fが形成され、樹脂絶縁層50S及び第2導体回路58S上に第2ソルダーレジスト層70Sが形成される(図5(C))。第2ソルダーレジスト層は開口を有していない。第1と第2ソルダーレジスト層は樹脂と磁性粒子で形成されている。
インダクタ部品の基板は磁性を有しなくても良く、エポキシ等の樹脂とガラスクロスなどの補強材で形成されていても良い。
ソルダーレジスト層は、磁性を有していないシリカ等の粒子とエポキシ等の樹脂で形成されていてもよい。
インダクタ部品が完成する(図5(C))。第1実施形態のインダクタ部品は、プリント配線板と同様な製造方法で製造されるので、製造が容易である。
ソルダーレジスト層70Fの開口71Fから露出する入力電極や出力電極上に、ニッケル層と金層が形成されている(図示なし)。
引き続き、図6に示されているプリント配線板10の製造方法が図9〜図14を参照して説明される。
(1)厚さ0.15mmのガラスエポキシ樹脂またはBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる絶縁基板330と絶縁基板の両面にラミネートされている銅箔322とからなる銅張積層板320Aが出発材料である(図9(A))。銅箔の厚みは3μm〜15μmである。絶縁基板は第1面Fと第1面と反対側の第2面Sとを有する。
(2)絶縁基板330の第1面F側から絶縁基板にCO2レーザが照射される。絶縁基板330の第1面F側にスルーホール導体用貫通孔を形成するための第1開口部328aが形成される(図9(B))。ここで、第1開口部328aは、第1面Fから第2面Sに向かってテーパしている。
(3)絶縁基板330の第2面S側から絶縁基板にCO2レーザが照射される。絶縁基板の第2面側に第1開口部328aに繋がる第2開口部328bが形成される。第1開口部と第2開口部でスルーホール導体用貫通孔328が形成される(図9(C))。ここで、第2開口部328bは第2面Sから第1面Fに向かってテーパしている。
(4)スルーホール導体用貫通孔328の内壁と出発材料の表面に無電解めっき処理により無電解めっき膜331が形成される(図10(A))。
(5)無電解めっき膜331上にめっきレジスト340が形成される(図10(B))。
(6)電解めっき処理により、めっきレジスト340から露出する無電解めっき膜331上に電解めっき膜332が形成される。同時に、貫通孔328が電解めっき膜で充填される。スルーホール導体336が形成される(図10(C))。
(7)めっきレジスト340が除去される。電解めっき膜から露出する無電解めっき膜331と銅箔322がエッチングにより除去される。第1や第2導体層334A、334B及びスルーホール導体336が形成され、コア基板330が完成する(図11(A))。
(8)コア基板330の両面に上側と下側の絶縁層350A、350Bが形成される(図11(B)参照)。
(9)次に、CO2ガスレーザにて絶縁層350A、350Bにビア導体用の開口351が形成される(図11(C)参照)。
(10)開口351の内壁と絶縁層350A、350B上に無電解めっき膜352が形成される(図11(D))。
(11)無電解めっき膜352上にめっきレジスト354が形成される(図12(A))。
(12)電解めっき処理により、めっきレジストから露出する無電解めっき膜上に電解めっき膜356が形成される(図12(B)参照)。
(13)めっきレジスト354が5%NaOHで除去される。電解めっき膜356から露出する無電解めっき膜352がエッチングにて除去される。無電解めっき膜352と電解めっき膜356とからなる上側と下側の導体層358A、358B及び上側と下側のビア導体360A、360Bが形成される(図12(C))。
(14)上記(8)〜(13)と同様の工程で、最上と最下の絶縁層350C、350Dと最上と最下の導体層358C、358Dと最上と最下のビア導体360C、360Dが形成される(図13(A))。上側と下側のビルドアップ層が完成する。最下の導体層はマザーボードと接続するためのパッドとインダクタ部品を実装するためのパッドを有する。最上の導体層はICチップを搭載するためのパッド(C4パッド)を有する。複数のC4パッドでC4パッド群が形成されている。C4パッド群の直下にインダクタ部品を実装するためのパッドが形成されている。マザーボードと接続するためのパッドPa1の大きさPA1は、インダクタ部品を実装するためのパッドPa2の大きさPA2より大きいことが好ましい。パッドPa1とパッドPa2上に同じ半田ボールが搭載されてもパッドPa2上の半田バンプの高さが高くなる。インダクタ部品を搭載するための半田バンプの高さがマザーボードと接続するための半田バンプの高さより高くなる。インダクタ部品とプリント配線板間の距離が長くなる。
(15)上側と下側のビルドアップ層上にパッドを露出するための開口を有する上側と下側のソルダーレジスト層370F、370Sが形成される(図13(B))。
(16)パッド上にニッケルめっき層が形成される。ニッケルめっき層上に、金めっき層が形成される(図13(C))。パッド上にパラジウム層とパラジウム層上の金層とからなる金属膜372が形成されても良い。プリント配線板210が完成する。
(17)パッド上に半田ボールが搭載され、リフローが行われる。上側のビルドアップ層上に半田バンプ(C4バンプ)376Uが形成される。下側のビルドアップ層上に半田バンプ376D、バンプ376DDが形成される。半田バンプを有するプリント配線板2100が完成する(図14)。半田バンプ376Dを介してプリント配線板はマザーボードに搭載される。半田バンプ(インダクタ部品実装用半田バンプ)376DDを介してプリント配線板にインダクタ部品が実装される(図6)。電子部品搭載基板310が完成する。パッドPa2上の半田バンプの高さはパッドPa1上の半田バンプの高さより高いことが好ましい。インダクタ部品とプリント配線板との間の距離が確保される。
C4バンプ376Uを介してICチップ390がプリント配線板210へ実装される。そして、プリント配線板の半田バンプ376Dを介してプリント配線板がマザーボード380に搭載される。
図7に示されているようにマザーボードはインダクタ部品を収容するためのキャビティ384を有する。そのため、インダクタ部品が実装されているプリント配線板がマザーボード380に搭載されても電子部品搭載基板とマザーボードで形成されている電子機器410の厚みが薄くなる。インダクタ部品とマザーボードとの間の距離Zは150μm以上であることが好ましい。インダクタ部品の第2導体回路とインダクタ部品と対向していてインダクタ部品に最も近いマザーボードの導体層との間の距離は150μm以上であることが好ましい。インダクタ部品のインダクタンスの値やQ値が低下しない。
マザーボードはインダクタ部品を収容するための開口385を有しても良い(図15)。図15では、インダクタ部品を収容するための開口385はマザーボード380を貫通している。
インダクタ部品の側壁とマザーボードとの間の距離Yは150μm以上であることが好ましい。インダクタ部品のインダクタンスの値やQ値が低下しない。
インダクタ部品の側壁が磁性体膜または磁性体層で覆われることが好ましい。磁性体膜は磁性材料で形成されている。インダクタ部品のインダクタンスの値やQ値が低下しない。距離Yや距離Zは500μm以下であることが好ましく、電子機器の大きさが小さくなる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る電子部品搭載基板310の断面が図16に示される。
プリント配線板210は、第1実施形態と同様である。プリント配線板210の裏面に実装されるインダクタ部品110は、インダクタパターン158G、158Eと樹脂層150G、150Eで形成されていて、インダクタパターンと樹脂層が交互に積層されている。なお、第2実施形態のプリント配線板では、第1実施形態と同様に、プリント配線板の裏面とインダクタ部品との間の間隔Dは150μm以上である。第1実施形態と同様にインダクタ部品のインダクタパターンとプリント配線板の導体層間の距離D1は150μm以上である。ここで、第1実施形態と第2実施形態の距離D1はプリント配線板内の最下の導体層とその最下の導体層に最も近いインダクタ部品内の回路間の距離である。第2実施形態では、インダクタ部品内の回路はインダクタパターンである。第1実施形態では、回路はインダクタ部品内のソレノイドコイルを形成している導体回路であって、入力電極や出力電極は除かれる。
また、距離Dや距離D1は、第1実施形態と同様に500μm以下であることが好ましい。更に、距離Dや距離D1は300μm以下であることが好ましい。
第2実施形態に係る電子部品搭載基板では、プリント配線板の裏面とインダクタ部品との間に、磁性粒子を含む樹脂からなるアンダーフィル190が充填されている。第1実施形態の電子部品搭載基板に同様なアンダーフィルを形成してもよい。磁性粒子を含む樹脂がインダクタ部品の外周を覆っても良い。インダクタ部品の磁束密度が高まり、インダクタンスの値が高くなる。
図17は、第2実施形態に係るプリント配線板の応用例を示す。上側のビルドアップ層上に形成されている半田バンプ376Uを介してICチップ390がプリント配線板210に搭載される。下側のビルドアップ層上に形成されている半田バンプ376Dを介してプリント配線板210はマザーボード380に搭載される。マザーボード380にインダクタ部品を収容するためのキャビティ384が形成されている。第2実施形態のインダクタ部品は基板を有していない。そのため、第2実施形態の電子部品搭載基板や電子機器の厚みは第1実施形態よりも薄くなる。
第2実施形態のインダクタ部品110の拡大図が図18に示される。
第2実施形態のインダクタ部品110は、最下の樹脂層(支持層)150Gと、樹脂層150G上に形成されている第1のインダクタパターン158Gと、第1のインダクタパターン158Gと最下の樹脂層150G上に形成されている第1樹脂層150Eと、第1樹脂層150E上に形成されている第2のインダクタパターン158Eと、第1樹脂層を貫通し第1のインダクタパターンと第2のインダクタパターンとを接続している第1のビア導体16001を有する。インダクタ部品は、さらに、第1のインダクタパターンの一部を露出するための開口を有し、第1のインダクタパターン上に形成されている磁性体層(第1の磁性体層)174Eを有する。この場合、第1の磁性体層は第1樹脂層と第1のインダクタパターンで挟まれる。第1のビア導体は第1樹脂層を貫通している。インダクタ部品のQ値やインダクタンスの値が高くなる。
インダクタ部品は、さらに、第1のインダクタパターンと磁性体層との間に絶縁膜175Gを有しても良い。この場合、第1のビア導体は第1樹脂層と絶縁膜175Gを貫通している。磁性体層とインダクタパターン間の剥がれが防止される。
第1の磁性体層174Eの開口内に第1のビア導体は形成されている。第1のビア導体は第1の磁性体層と接しないことが好ましい。インダクタ部品内のビア導体が磁性体層を貫通していないので、ビア導体とインダクタパターン間の接続信頼性が向上する。最下の樹脂層は必須でない。第1のインダクタパターンまたは第2のインダクタパターンは入力電極や出力電極を有する。
インダクタパターンの一部が電極を形成し、電極を有するインダクタパターン上に磁性体層や磁性体膜が形成される時、磁性体層や磁性体膜は電極を露出するための開口を有する。プリント配線板とインダクタ部品間の接続信頼性が高くなる。インダクタ部品のインダクタンスの値やQ値の低下が防止される。
図26に示されるように、第1のインダクタパターンの表裏に磁性体層174E、174EEが形成され、第2のインダクタパターンの上面に電極を露出するための開口を有する磁性体層が形成されることが好ましい。薄くて高いQ値を有するインダクタ部品が得られる。
絶縁膜175Gは、樹脂と無機粒子とを含んでいる。絶縁膜175Gを構成する樹脂としてエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。無機粒子としてシリカ、アルミナ等が挙げられる。
磁性体層174Eは、樹脂と磁性粒子とを含んでいる。磁性体層174Eを構成する樹脂としてエポキシ樹脂、フェノール樹脂、シクロオレフィン樹脂等が挙げられる。磁性体層174Eに含まれる磁性粒子として鉄、ニッケル、コバルト、パーマロイ、マグネタイト等が挙げられる。
第1樹脂層などの樹脂層や絶縁膜175Gを形成する樹脂は、上述の磁性体層174Eに含有される樹脂と同じ材料から形成されることが好ましい。これにより、磁性体層174Eと絶縁膜175Gとの密着性が向上する。磁性体層174Eと樹脂層との密着性が向上する。更に、絶縁膜175Gの熱膨張係数と磁性体層の熱膨張係数とが等しくなるように、磁性体層と絶縁膜175G中の粒子の量が調整されることが望ましい。熱膨張差に起因するクラックの発生を抑えることができる。同様に、樹脂層と絶縁膜175G中の粒子の量が調整されることが望ましい。各層に含まれる粒子の量は30Vol%から60Vol%である。
第1のインダクタパターン158Gを電解めっき膜で形成することができる。その他、第1のインダクタパターンを銅箔535と銅箔535上の無電解めっき膜537と無電解めっき膜537上の電解めっき膜539で形成することができる。第2のインダクタパターン158Eは、第1樹脂層150E上の無電解めっき膜154と無電解めっき膜154上の電解めっき膜156で形成されている。第2のインダクタパターン158Eは、さらに、第1樹脂層と無電解めっき膜との間に金属箔152を有しても良い。
磁性体層174Eは、開口174Eaを有している。開口の内部には樹脂層(第2樹脂層)150EEが充填されている。本実施形態では、この第2樹脂層150EEは、第1樹脂層150Eの一部である。すなわち、第1樹脂層150Eが開口174Eaの内部に入り込んでいる。
第1樹脂層150Eは、開口174Eaから露出するインダクタパターン158Gに至るビア導体用の開口150Eaを有している。開口150Eaの内部には、無電解めっき膜154とその上の電解めっき膜156とからなるビア導体16001が形成されている。このビア導体16001により、インダクタパターン158Gとインダクタパターン158Eとが接続されている。
インダクタパターン158E上に絶縁膜175Eと磁性体層174Cが順次形成されている。絶縁膜は無くても良い。磁性体層と絶縁膜はインダクタパターン(最上のインダクタパターン)158Eの電極を露出する開口174Caを有する。その開口から露出する電極にプリント配線板の半田バンプ376DDが接続する。絶縁膜175Eと磁性層の代わりにソルダーレジスト層が形成されてもよい。
第2実施形態では、磁性粒子を含む樹脂から成る磁性体層174Eが異なる層に位置するインダクタパターンの間に形成されているので、透磁率が増大する。これによりインダクタパターンの層数が少なくても、第2実施形態のインダクタ部品によれば、所望のインダクタンスの値やQ値を得ることができる。
また、インダクタ部品内のビア導体16001は、磁性体層174Eの開口174Eaを充填している充填樹脂(第2樹脂層)150EEと充填樹脂150EE上の第1樹脂層を貫通している。インダクタパターン158E、158G同士を接続するビア導体16001の側面が、磁性体層と接触せず、樹脂層とのみ接している。ビア導体の接続信頼性を高くすることができる。磁性体層は磁性粒子を含むため、ビア導体と磁性体層間の密着強度が弱い。それに対し、充填樹脂と第1樹脂層は磁性粒子を含まないので、ビア導体と樹脂間の密着強度が強い。また、磁性体層を樹脂層と絶縁膜で挟むことで、磁性体層とインダクタパターンが直接接触しない。そのため、インダクタパターンと磁性体層間で剥がれが発生しがたい。接続信頼性が向上する。
絶縁膜175G、175Eの厚みは、0.5〜10μmである。インダクタパターンと磁性体層が所定の距離(0.5〜10μm)離れることで、距離の二乗に反比例する電磁力が弱くなる。そのため、インダクタパターンの表面に発生する渦電流が小さくなる。渦電流よるインダクタパターンの抵抗の増加が小さくなる。そのため、インダクタ部品のQ値が小さくならない。絶縁膜の厚みが0.5μm未満であると、渦電流を小さくすることができない。絶縁膜の厚みが10μmを越えると、インダクタパターンと磁性体層との間の距離が大きくなる。そのため、磁性体層によるインダクタンスの値の増加の効果が小さくなる。インダクタパターン上に磁性体層が直接形成されると、渦電流によるQ値の低下が予想されるが、第2実施形態では、絶縁膜を介在させることで、Q値の低下を防ぐことができる。
インダクタパターンの表面に粗面を形成することができる。インダクタパターン上に形成される絶縁膜や磁性体層や樹脂層との剥がれが防止される。粗面によりインダクタパターン上に直接磁性体層を形成することができる。インダクタンスの値が大きくなる。
インダクタ部品のインダクタパターンの例が図19に示されている。
図17に示されている半田バンプ376DDが、入力側の第2のインダクタパターン(入力側の最上のインダクタパターン)158E1の電極(入力電極)158E1Iに接続され、電源からの電力がインダクタ部品に入る。そして、電流は反時計回りに略半周流れて、入力側の第2のインダクタパターン158E1の出力接続部V4Oに至る(図19(A))。入力側の第2のインダクタパターン158E1は、ビア導体16001を介して第1のインダクタパターン(最下のインダクタパターン)158Gの入力パッドP1Iに接続される。電流は反時計回りに略1周流れて第1のインダクタパターンの出力ビアパッドP1Oに至る(図19(B))。出力ビアパッドP1O上のビア導体16001を介して出力側の第2のインダクタパターン158G2の入力接続部V4Iに至る(図19(A))。その後、電流は反時計回りに略半周流れて、出力側の第2のインダクタパターン158E2の出力電極158E2Oに至る。図19(A)、(B)に示されている2つのインダクタパターンで1つの積層コイルが形成される。1つの積層コイルが完成する。入力電極や出力電極はインダクタパターンの一端に形成されている。入力電極や出力電極はプリント配線板の半田バンプ376DDに繋がる。電源からの電力が、半田バンプ376DDと入力電極を介してインダクタ部品に入る。そして、その電力は、インダクタ部品と出力電極と半田バンプ376DDを介してプリント配線板に戻る。さらに、その電力はICチップに至る。
インダクタ部品が複数の積層コイルで形成されている時、第2の出力側のインダクタパターン158E2は入力接続部V4Iと反対側の端に形成されている接続配線L10に繋がっている(図19(C))。接続配線L10により複数の積層コイルは並列もしくは直列で接続される。
並列で複数の積層コイルが繋げられる場合、各積層コイルは共通な出力電極158GDCOに接続配線で繋げられる(図19(C))。もしくは、各積層コイルが出力電極を有し、それらがプリント配線板内で繋げられる。
直列で複数の積層コイルが繋げられる場合、最初の積層コイルが入力電極を有し、最後の積層コイルが出力電極を有する。各積層コイルは接続配線で直列に繋げられる。
抵抗が低くなるので並列が好ましい。
第2実施形態では、積層コイルは隣接する同形状の積層コイルと接続配線L10を介して接続される。第2実施形態のインダクタ部品110は、2個の積層インダクタで形成されている。図19(C)では、2つの積層コイルは並列で繋がっている。この場合、半田バンプ376DDは入力電極158E1Iと共通な出力電極158GDCOと接続する。
各積層コイル同士は、下側のビルドアップ層内の導体パターンで並列に接続されていてもよい。複数のインダクタが並列で繋げられると、各インダクタに流れる電流が分散される、その結果、インダクタ単体における抵抗が低くなり、特性(Q値)が向上すると考えられる。
インダクタ部品のインダクタパターンはプリント配線板と別に製造される。そのため、インダクタパターンの厚みを厚くすることでインダクタ部品の抵抗を小さくすることが出きる。
樹脂層の層数やインダクタパターンの層数を調整することでインダクタ部品の厚みが調整される。
図20〜図24は第2実施形態のインダク部品の製造工程を示す。
(磁性粒子を含むペースト材の作成)
MEK6.8gとキシレン27.2gの混合溶媒に、エポキシ樹脂(ジャパン・エポキシ・レジン社製、商品名:エピコート1007など)85gと酸化鉄(III)などの磁性粒子が添加され、ペースト材料が調製される。磁性粒子の例として、クロム酸化鉄(フェリクロム)、コバルト酸化鉄、バリウムフェライトなどが挙げられる。
市販の両面銅張り積層板530と銅箔534A、534Bが準備され、両面銅張り積層板の両面に銅箔が積層される。超音波で銅箔の外周部と支持板としての両面銅張り積層板530の外周部が接合される(図20(A))。図20(A)では接合部は536A、536Bで示されている。銅箔534A、534B上に支持層用のフィルムが積層される。このフィルムは、表面に銅箔535を有している。
その後、そのフィルムを硬化することで最下の樹脂層150Gが形成される(図20(B))。
続いて、銅箔535上に無電解めっき膜537と電解めっき膜539が順次形成される(図20(C))。電解めっき膜539上にエッチングレジスト541が形成される(図20(D))。そして、エッチングレジストから露出する銅箔535、無電解めっき膜537及び電解めっき膜539がエッチング液を用いて除去される。支持層150G上にインダクタパターン158Gが形成される(図21(A))。
図21(B)はインダクタパターン158Gの平面図であり、図21(A)は図21(D)のG1とG2間の断面図である。
MEK6.8gとキシレン27.2gの混合溶媒に、エポキシ樹脂(ジャパン・エポキシ・レジン社製、商品名:エピコート1007など)とシリカ粒子を含む樹脂がインダクタパターン158G及びインダクタパターンから露出する樹脂層150G上に塗布される。その後、その樹脂が硬化され絶縁膜175Gが形成される(図21(C))。
樹脂層175G上に上述のペースト材料が印刷される。このとき、ビア導体16001が形成される箇所に開口174Eaが設けられるようにペースト材が印刷される。その後、ペースト材が所定温度で乾燥され、磁性体層174Eが形成される(図21(D))。
磁性体層174E上にフィルムが積層される。その一部が磁性体層174Eの開口174Ea内に充填され、樹脂層150Eが形成される(図22(A))。レーザにより開口150Eaが形成される。開口150Eaは、充填樹脂150EE、樹脂層150E及び絶縁膜175Gを貫通している(図22(B))。本実施形態では、樹脂部分にレーザが照射される。磁性体層にレーザが照射されない。そのため、短時間で開口を形成することができる。また、その開口の側壁に過剰な凹凸が形成されない。
樹脂層150E上、及び、開口150Eaの内壁に無電解めっき膜154が形成される(図22(C))。無電解めっき膜上にめっきレジスト155が形成される(図23(A))。
めっきレジストから露出する無電解めっき膜154上に電解めっき膜156が形成される(図23(B))。その後、めっきレジストが除去され電解めっき膜156間の無電解めっき膜が除去される(図23(C))。無電解めっき膜154と無電解めっき膜上の電解めっき膜156で形成されるインダクタパターン158Eが形成される(図23(C))。図23(D)はインダクタパターン158Eの平面図であり、図23(D)のE1とE2の間の断面が図23(C)に示される。
図20(A)に示されている接合箇所536A、536Bの内側に沿って図23(C)に示される積層体がルータなどで切断される(図24(A))。図24(A)に示されているように積層体は切断面(Z1−Z2)に沿って切断される。積層体が銅箔534A、534B付の積層コイルと両面銅張り積層板530に分離される(図24(B))。最外のインダクタパターン158E1、158E2と最上の樹脂層150E上にPETフィルムが貼られ、銅箔534Aがエッチングで除去される。その後、PETフィルムが剥離され、インダクタ部品110が完成する(図18(A))。インダクタパターン158E1、158E2の形成後、樹脂層150Eとインダクタパターン158E1、158E2上に絶縁膜175Eを形成することができる。さらに、インダクタパターン158E1、158E2上に開口174Caを有する磁性体層174Cを形成することができる。その後、図24に示されている方法と同様な方法でインダクタ部品が製造される。図18(B)に示されるインダクタ部品が完成する。開口174Caは電極上に形成され、少なくとも磁性体層を貫通している。
[第2実施形態の応用例]
図25は、第2実施形態の応用例に係る電子機器の断面図である。第2実施形態の改変例では、プリント配線板210とインダクタ部品110との間にチップコンデンサ440が実装されている。第2実施形態の応用例では、インダクタ部品とチップコンデンサ440が近くに配置されている。そのため、ICチップに安定な電源が供給される。ICチップの消費電力が小さくなる。インダクタ部品とチップコンデンサとで所望の電気特性を得ることができる。
10 プリント配線板
20 基板
22 貫通孔
36 スルーホール導体
50F、 50S 樹脂絶縁層
58F 第1導体回路
58S 第2導体回路
110 インダクタ部品
150E 第1樹脂層
158G インダクタパターン
160F ビア導体
174C、174E 磁性体層
210 プリント配線板
310 電子部品搭載基板
330 コア基材
334A、334B 導体層
350A、350B 絶縁層
358A、358B 導体層
360A、360B ビア導体

Claims (12)

  1. 表面と前記表面と反対側の裏面と前記表面に形成されていてICチップを搭載するためのパッド群と前記パッド群の直下の前記裏面に形成されているインダクタ部品を搭載するための複数のパッドとを有するプリント配線板と、
    前記インダクタ部品を搭載するためのパッドを介して前記プリント配線板に搭載されているインダクタ部品とを有する電子部品搭載基板であって、
    前記インダクタ部品を搭載するためのパッドと前記インダクタ部品との間の距離は150μm以上である。
  2. 請求項1の電子部品搭載基板であって、さらに、前記インダクタ部品を搭載するためのパッドと同じ層に形成されているプレーン層を有し、前記プレーン層は前記インダクタ部品の直上に形成されていて複数に分割されている。
  3. 請求項1の電子部品搭載基板であって、前記インダクタ部品は、第1面と前記第1面と反対側の第2面を有するとともに貫通孔を有する基板と前記基板の第1面上に形成されている第1導体回路と前記基板の第2面上に形成されている第2導体回路と前記貫通孔に形成されていて前記第1導体回路と前記第2導体回路とを接続しているスルーホール導体で形成されていて、前記第1導体回路と前記スルーホール導体と前記第2導体回路でソレノイドコイルが形成されている。
  4. 請求項3の電子部品搭載基板であって、前記基板は磁性粒子と樹脂で形成されている。
  5. 請求項3の電子部品搭載基板であって、前記基板は磁性材料で形成されている。
  6. 請求項1の電子部品搭載基板であって、前記インダクタ部品は、第1のコイル層と第2のコイル層と前記第1のコイル層と前記第2のコイル層との間に形成されている樹脂絶縁層と前記樹脂絶縁層に形成され前記第1のコイル層と前記第2のコイル層とを接続しているビア導体で形成されている。
  7. 請求項6のプリント配線板であって、前記樹脂絶縁層は磁性粒子を含んでいる。
  8. 請求項6のプリント配線板であって、前記インダクタ部品は、さらに、前記樹脂絶縁層と前記第1のコイル層との間に樹脂と磁性粒子とからなる磁性体層を有する。
  9. 請求項1の電子部品搭載基板であって、前記インダクタ部品は、樹脂と磁性粒子とからなる磁性体層で覆われている。
  10. 請求項1の電子部品搭載基板であって、前記インダクタ部品は、磁性材料で形成されている磁性体膜で覆われている。
  11. 請求項1の電子部品搭載基板であって、前記プリント配線板の裏面と前記インダクタ部品との間にチップコンデンサが配置されている。
  12. 請求項1の電子部品搭載基板と
    前記電子部品搭載基板を搭載するためのマザーボードとからなる電子機器であって、
    前記マザーボードは前記電子部品搭載基板のインダクタ部品を収容するためのキャビティ−を有する。
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