JP2014154264A - 透明導電性シートおよびそれを用いたタッチパネル - Google Patents

透明導電性シートおよびそれを用いたタッチパネル Download PDF

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Abstract

【課題】ニュートンニングが発生しにくく、且つ、表面の擦過性にも優れる透明導電性シートと、その導電性シートを備えた耐久性に優れたタッチパネルを提供する。
【解決手段】絶縁性基材の少なくとも片面に、ポリチオフェン系導電剤を含む導電層を有し、該導電層表面の、JIS B0601−1994に規定される算術平均粗さ(Ra)が0.08〜0.18μm、負荷長さ率(tp)が30〜50%、凹凸の平均間隔(Sm)が10〜30μmであることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、位置入力装置として用いられるタッチパネルと、該タッチパネルに好適に使用される透明導電性シートに関する。
タッチパネルは、位置入力装置として機能する電子部品であり、液晶パネルのような表示装置と組み合わされ、携帯電話、携帯型端末機、携帯ゲーム機等において幅広く利用されている。タッチパネルは、操作者が画面表示に基づき、手や入力ペンでタッチパネルの特定位置を指し示すと、装置がその特定位置の情報を感知することで、操作者が望む適切な動作を行なわせることができるインターフェースである。
タッチパネルにおいて、指し示す位置の検出方法には、代表的なものとして抵抗膜式、静電容量式が挙げられる。例えば100μm程度の一定の間隔をあけて導電面を向かい合わせて配した2枚の透明導電性シートの一点に圧力をかけて導電層同士を接触させ、その際の電圧を読み取ることで位置を検知する構造の抵抗膜式タッチパネルは、比較的構造が単純なため製造しやすい。また、入力感が明瞭で誤検知も少ない操作性も相まって、車載用途や産業/家庭用機器の操作パネル用に広く普及しており、特に上部電極としてフィルムを使った構成のパネルは、低価格化や軽量化に優れるだけでなく、ペン筆記性に長けるなどの理由から、ゲーム機や電子辞書などの携帯機器にも多数利用されている。
これらタッチパネル搭載機器類は多岐に渡り、その使用環境も多様となるため、タッチパネルの要となる透明導電性シートには、高レベルの耐久性が望まれている。また、タッチパネルが必要とする入力荷重が大きいと、透明導電性シートが入力時に受けるストレスも増大するため、劣化が顕著に進みやすい。そこで、タッチパネルの耐久性向上のため、入力荷重の低減も望まれている。
現在、一般的な抵抗膜式タッチパネルの上部電極用シートとしては、導電性能と透明性の両立が図れることから、スパッタや蒸着などの乾式法により形成されるITO(錫をドープした酸化インジウム)導電層を設けたフィルムが、最も多く用いられている。しかしながら、無機酸化物からなるITO導電層は屈曲に対して非常に割れやすいため、上部電極用として長寿命化に適する素材とは言い難い。
そこで、屈曲性に優れる上部電極向け透明導電性シート用素材として、有機系の導電性高分子を用いる導電層が注目されており、例えば特許文献1に記載のポリチオフェン系導電剤を含むコーティング組成物が検討されている。ポリチオフェン系導電剤を含む導電層は、青味を帯びた膜となるため、上部電極としてITO層を有する下部電極と組み合わせると、黄味を打ち消す効果が期待できる。しかし、その反面ポリチオフェン系導電剤を含む導電層は、特に異種半導体となるITOと組み合わせると接触抵抗が高くなり、抵抗膜式タッチパネルの入力荷重が上昇する問題点があった。この改善のため、特許文献2には、導電層に親水性微粒子を添加することで、対向電極との接触面積を増やす試みが提案されている。親水性微粒子の具体例として、二酸化チタンやシリカなどの絶縁性微粒子が挙げられているものの、この方法による接触抵抗の改善効果は乏しく、繰り返し入力の対する耐久性も劣るものであった。一方、特許文献3〜5には、導電層に導電性微粒子の添加が提案されおり、この手法では接触抵抗の改善は見られ、入力荷重の低減効果もあったが、配合した微粒子による外観不良や、環境耐久性、擦過性の悪化などが発生し、充分にバランスの取れた品質を得ることは出来なかった。
特開2006−289780号公報 特開2007−321131号公報 特表2006−502254号公報 特開2009−037752号公報 特表2011−500936号公報
本発明者等も、ポリチオフェン系導電剤を含む導電層の活用を検討し、屈曲性に富み、高温高湿下でも導電性能を示す表面抵抗の変化が少ない処方を見出すことはできた。しかし、この導電層は接触抵抗が高めであり、抵抗膜式タッチパネルに利用した場合、入力荷重が高く不適であった。入力荷重は電極間距離を狭めることでも一定の効果が期待できるが、この場合、光の干渉効果によりニュートンリングが発生しやすく外観に支障を及ぼすため、その対策が必要であった。
また、抵抗膜式タッチパネル内だけでなく、各種機器の薄型化・軽量化に伴い、透明導電性シートと積層される他部材との距離が狭まり、ニュートンリングが発生するような状況が増えてきている。
本発明は上記事情を鑑みてなされたもので、ニュートンニングが発生しにくく、且つ、表面の擦過性にも優れる透明導電性シートと、その導電性シートを備えた耐久性に優れたタッチパネルを提供することを課題とする。
本発明者等が鋭意検討した結果、ポリチオフェン系導電剤を含む導電層において、その特長である屈曲性と耐久性を妨げることなく、ニュートンリングを防止するには、導電層表面の凹凸が一定の条件を満たすことで達成されると判明した。また、その耐久性をより強固にするために、導電性粒子の添加が効果的であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の透明導電性シートは、絶縁性基材の少なくとも片面に、ポリチオフェン系導電剤を含む導電層を有し、該導電層表面の、JIS B0601−1994に規定される算術平均粗さ(Ra)が0.08〜0.18μm、負荷長さ率(tp)が30〜50%、凹凸の平均間隔(Sm)が10〜30μmであることを特徴とする。
前記絶縁性基材と前記導電層の間に、下塗り層を有することが好ましい。
前記導電層が、導電性粒子を含むことが好ましい。
前記導電性粒子が、銀、銅、銀被覆銅粒子もしくはそれらの表面処理品の少なくとも一種であることがより好ましい。
本発明のタッチパネルは、本発明の導電性シートを用いることを特徴とする。
本発明によれば、ニュートンニングが発生しにくく、且つ、表面の擦過性にも優れる透明導電性シートと、その導電性シートを備えた耐久性に優れたタッチパネルとを提供できる。
本発明の透明導電性シートの一例を示す断面図である。 本発明の透明導電性シートの他の一例を示す断面図である。 本発明の透明導電性シートの他の一例を示す断面図である。 本発明のタッチパネルを構成する部材となる、上部電極と下部電極の状態図である 本発明のタッチパネルの断面図であり、図4に示した点線部Aで切り出した断面図である。 本発明のタッチパネルの断面図であり、図4に示した点線部Bで切り出した断面図である。
本発明の透明導電性シートは、特定の表面凹凸を有し、少なくともポリチオフェン系導電剤を含む導電層を有することが特徴である。まず、本発明の導電層の含有成分について詳細に説明する。
[ポリチオフェン系導電剤]
ポリチオフェン系導電剤は、二重結合と単結合が交互に並んだ主鎖により導電性を発現するπ共役系の有機導電性高分子であり、特に可視光領域に吸収が少ないことから、高い透明性が達成できる。
ポリチオフェン系導電剤としては、3−ヘキシルチオフェンの重合体及びその誘導体、3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、EDOTと略す場合がある。)の重合体(以下、PEDOTと略す場合がある)及びその誘導体からなる群より選ばれる1種以上を用いることが好ましい。誘導体としては、主鎖にスルホン酸基を有する自己ドープ型ポリチオフェンや、ポリエチレングリコールなどのフレキシブルなポリマーと共重合した有機溶媒分散型PEDOTなどの誘導体を用いることもでき、得られる導電性シートの用途などに応じて、適宜選択される。
ポリチオフェン系導電剤を含有する導電層の形成方法としては、例えば絶縁性基材に直接、若しくは、下塗り層を形成した上に、導電層形成用の塗布液を塗工したり、導電層形成用のインキを印刷したりする方法が採用できる。ポリチオフェン系導電剤を含む塗布液やインキの調整には、導電性を高めるドーパントの役割だけでなく、重合により水中で微粒子状となるPEDOTの分散剤としても機能するポリスチレンスルホン酸(以下、PSSと略す場合あり)の存在下で、EDOTを重合して得られる水分散体(以下、PEDOT−PSSと略す場合あり)や、PSSの代わりにポリビニルスルホン酸(以下、PVSと略す場合あり)を用いたPEDOT−PVSなどを採用することも好適である。中でも得られる導電性に優れるため、特にPEDOT−PSSが好適に利用できる。
これらPEDOTもしくはその誘導体などを用いる場合には、導電層形成用の塗布液やインキに、導電性向上効果が確認されている高沸点溶媒を2次ドーパントとして加え、それにより、形成された導電層に2次ドーパントが存在するようにしてもよい。このような2次ドーパントとしては、ポリエチレングリコール、メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドンなどの高沸点溶媒が挙げられる。その場合、導電層形成用の塗布液やインキにおける高沸点溶媒の添加量は、ポリチオフェン系導電剤100質量部に対して、10〜500質量部が好ましく、100〜300質量部がより好ましい。高沸点溶媒の添加量が少なすぎると、2次ドーパントとしての効果が充分に得られず、高沸点溶媒の添加量が多すぎると、乾燥塗膜への高沸点溶媒の残留量が多くなり、ブリード(溶出)する懸念がある。
[導電性粒子]
導電層には、導電性粒子を含有せしめることがより好ましい。導電性粒子は、ポリチオフェン系導電層を擦過から保護する機能と、導通を安定化させるスポット電極としての機能を発揮する。導電性粒子の例としては、金、銀や銅などの金属化合物もしくは、ITO、ATOなどの金属酸化物粒子、ポリアニリンやポリピロールなどの有機導電性高分子、導電性カーボン粒子などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また2種類以上を混合使用しても良い。これらの粒子の中でも、導電性と耐擦過性、腐食性双方に優れる材料として、金、銀、銅などの金属粒子が好適に利用される。中でも最も前記性能に優れる銀粒子が好適であるが、材料コスト低減のため、銀被覆銅粒子などを用いても良い。
また、導電性粒子の形状は、球状、不定形、平板状、フレーク等が利用できるが、導電層外観への悪影響が最も少なく、耐擦過性の観点からも好適なのは、粒子表面に凹凸が少ない球状のものであり、より好ましくは真球状のものである。特に、本発明の透明導電性シートを抵抗膜式タッチパネルの電極として用いる場合、導電性粒子の形状に凹凸があると、対向電極側の導電面を擦傷する恐れがあるため、形状は重要となる。ワイヤー形状の導電性化合物を添加すると、スポット電極としての機能だけでなく、それ自身が導電層の面内方向の導電性能を高める効果は期待できるが、導電性能の面内バラツキや耐久環境下での品質劣化が大きくなる懸念がある。
導電性粒子の配合効果を最大限に発揮させるには、導電層の表面に、均一分散させると良い。そのためには、導電性粒子が導電層よりも適度に大きいと、導電層表面を擦過から保護する効果が安定的に期待できるため、好ましい。本発明の導電層は、一定の表面凹凸を達成するために凹凸表面に形成するのが効果的であるため、膜厚や導電性粒子の最適値を限定するのは困難であるが、例えば、導電性粒子が球状の場合、導電層の膜厚aと導電性粒子の直径bの関係が、1.5<b/a<4であると良い。b/aが1.5より小さいと、導電性粒子が過剰に凝集しやすく、導電性粒子が導電層中に埋もれ、意図した機能を発揮しにくくなる懸念もある。逆にb/aが4よりも大きいと、導電層からの導電性粒子の脱落を阻止できなくなり、導電層の耐擦過性が不十分となる。なお、ここでいう導電層膜厚a、導電性粒子の直径bは、全て、走査型電子顕微鏡や光学顕微鏡などを使った拡大観察画像の解析より算出される平均値であり、導電層膜厚aは、導電層の断面観察画像にて確認でき、導電性粒子の直径bは、導電層の表面観察画像及び断面観察画像にて確認できる一次粒子径を示す。
導電性粒子の配合は、導電層の表面に凹凸を形成する傾向にある。しかし、本発明の特定の表面形状を達成するために、導電性粒子の配合量を多くすると、導電層の光学特性に悪影響を及ぼすおそれがあるため、光学特性を損なわない範囲での使用に留める必要がある。
導電性粒子として好適な銀粒子の代表的な製法として、アトマイズ法や湿式還元法が例示できるが、粒子形状や分散性の点から、本発明には湿式還元法にて製造された銀粒子がより好適である。例えば、特開2004−100013号公報、特開2005−093380号公報などに記載されている銀粒子が例示でき、特開平11−189812号公報に記載されているように、導電性能の大きな支障のない範囲で、他の金属製分を含んでいても良い。なお、これらの銀粒子には、過度の凝集を抑制するため、製造時に保護コロイドや安定化剤等としてゼラチンやアラビアゴム、ポリビニルアルコール、もしくは、アスコルビン酸などのカルボン酸系化合物、または、アミン系化合物、チオール系化合物など用いてもよい。但し、アミン系化合物やチオール系化合物は、ポリチオフェン系導電剤との共存下で銀粒子表面に強く結合して、絶縁性の被覆層を形成したり、銀粒子同士の凝集を引き起こしやすいため注意が必要である。同じ理由から、導電層の副成分としてアミン系化合物やチオール系化合物を配合することは、銀粒子を用いるときには好ましくない。導電層へのメラミン系樹脂の配合も同様に好ましくない。
導電層におけるポリチオフェン系導電剤の含有量は、高いほど好ましいが、成膜性やその他品質との兼ね合いから、導電層に対し、10〜90質量%程度、より好ましくは30〜70質量%である。また、導電性粒子を配合する場合、その最適量は種類や物性によっても大きく異なるが、目安としては、ポリチオフェン系導電剤より少なく、且つ、導電層に対し1〜10質量%程度、より好ましくは3〜8質量%である。この添加比率により、本発明の導電層は、屈曲性を維持することができる。
[バインダー成分]
ポリチオフェン系導電剤は、導電性シートに高濃度で配合された方が、効率良くその導電性能を発揮することができるが、導電剤を単独使用すると、温度や湿度、各種溶剤、擦過などの各種ストレスに対し、導電性能が著しく低下してしまうため、本発明の導電層には、ポリチオフェン系導電剤の導電性を安定化させるための成分としてバインダー成分を配合することができ、また配合することが好ましい。これら成分としては少なくとも樹脂成分を含み、その架橋成分としてカップリンング剤も好適に利用される。
樹脂成分は導電剤を前述の各種ストレスから保護するだけでなく、導電層中の導電剤の状態を固定化することで、導電性能を安定化する役割を担う。例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、アミド樹脂、これらの変性樹脂、これらの共重合樹脂などの樹脂が挙げられ、これらのうちの1種以上を使用できる。
また、樹脂成分としては、このように重合が済んだ樹脂に限定されず、重合して重合体となるモノマーもしくはオリゴマーと、これらを光や熱で活性化する重合開始剤や架橋剤などの成膜用成分との混合物などの重合性組成物も用いることができる。
モノマーやオリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらを1種以上使用できる。具体的には、ラジカル重合系としては、単官能のエチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、N―ビニルピロリドンや、2官能のヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールエチレンオキサイド変性ジアクリレート、ネオペンチルグリコールポリエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、3官能以上のトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレートなど、カチオン重合系としては、グリシジルエーテル化合物や脂環式エポキシ化合物などのエポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物などが例示できるが、これらに限定するものではない。
これらと組み合わせて使用する重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物や過酸化ベンゾイルなどの有機過酸化物、ジハロゲン化合物など、公知のものを使用できる。
樹脂成分の種類は、ポリチオフェン系導電剤の種類、性状や、導電層が設けられる絶縁性基材の種類、構成などによって適宜選択されるが、吸湿性がなく、耐酸性が高く、塗工適性にも優れることから、ポリエステル系樹脂が好ましい。
また、導電層における樹脂成分の量は、前述の通りポリチオフェン系導電剤による導電性の観点からは、少ない方が好ましいが、少なすぎると導電層の成膜性が低下することになる。これらの観点から、樹脂成分の量は、ポリチオフェン系導電剤100質量部に対して、500質量部以下が好ましく、300質量部以下がより好ましい。また、10質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましい。
導電剤を前述の各種ストレスから保護しつつ、導電性能の安定化のため導電層中の導電剤を固定化するには、バインダー成分として樹脂成分に加え架橋成分が配合することが望ましい。
架橋剤としては、導電層に耐溶剤性を付与できるものとして、上記モノマー、オリゴマーのうち、3官能以上のモノマーおよびオリゴマー;エポキシ系、イソシアネート系、などの公知の架橋剤などが例示できる。ただし、メラミン系架橋剤は、先に例示した通り、銀粒子との相性が悪いだけでなく、導電層の透明性低下を招きやすく、その使用には注意が必要である。
カップリング剤も、架橋反応による導電層自体の成膜性、硬度などの向上、導電層と該導電層に積層される他の層との密着性向上などの効果がある。
カップリング剤としては、分子中に有機官能基とアルコキシル基とを有する有機ケイ素化合物であるシランカップリング剤やその反応物が、好適に利用できる。例えば、導電層がSi成分を多く含む絶縁性基材上や、その表面に形成されたSi成分を含むハードコート層上に形成される場合や、絶縁性基材として好適な材料であるPETフィルム表面に形成された易接着層にSi成分が含まれる場合などは、特に、シランカップリング剤成分による導電層と絶縁性基材との密着性向上効果が期待できる。具体的には、エポキシ系、ビニル系、メタクリル系、アクリル系、スルフィド系などのシランカップリング剤が例示できる。中でも、エポキシ系シランカップリング剤は架橋効果が高く好適である。
導電層中に配合される架橋剤やカップリング剤成分の量は、その種類や、他成分の種類や量によってもその適量が異なってくるが、ポリチオフェン系導電剤100質量部に対して、1〜100質量部が好ましく、3〜80質量部がより好ましい。この範囲の下限値以上であると、導電層中の導電剤を安定化することができる。一方、この範囲の上限値以下であると、導電剤以外の成分の含有量が多いことによる導電層の導電性低下が抑制される。
[その他の成分]
導電層には、上記のポリチオフェン系導電剤、導電性粒子、バインダー成分の他に、導電性能を大きく損なわない範囲で、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、金属腐食防止剤、pH調整剤、有機粒子、無機粒子、顔料、染料、微細繊維、帯電防止剤、核剤等の添加剤や、濡れ剤、消泡剤などの塗工助剤が適宜含まれていてもよい。
濡れ剤や消泡剤は導電層の欠陥防止に効果的であり、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系などの界面活性剤が利用されるが、フッ素系界面活性剤を用いると、導電層に隣接して絶縁性基材が存在する場合、導電層と絶縁性基材との密着耐久性が低下しやすい。そのため、シリコーン系、長鎖アルキル系が好適に利用される。
また、これらの界面活性成分は、添加剤として混合する他、共重合などにより樹脂成分に一体化してもよい。これら成分の配合により、導電層の接触角を50度以上100度以下、より好ましくは60度以上90度以下に調整すると、導電層と絶縁性基材が隣接する場合、これらの間の密着耐久性を保ちつつ、欠陥のない導電層が得られやすい。
pH調整剤として、pH緩衝作用のある材料を添加すると、ポリチオフェン系導電剤の劣化反応を抑制する効果が期待される。PEDOT−PSSで具体例を示すと、PEDOTの酸化反応やPSSの加水分解反応を抑制する効果である。
pH緩衝剤の具体例としては、本発明のポリチオフェン系導電剤の導電性能が安定して発揮される酸性領域に緩衝作用の適応範囲を持つ、酢酸―酢酸ナトリウム混合物、リン酸―リン酸ナトリウム混合物、クエン酸―クエン酸ナトリウム混合物、グリシン−塩酸混合物などが挙げられるが、酢酸と塩酸は、臭気や腐食性の観点から取り扱いに注意が必要であるため、リン酸―リン酸ナトリウム混合物やクエン酸―クエン酸ナトリウム混合物が好適に利用できる。また、pH緩衝剤のpHは、酸性領域であれば導電性の劣化を抑える効果が得られるが、pHが1.0〜4.5の範囲であると、耐久性向上効果が高く、pHが1.0〜3.0の範囲にあると、本発明に好適に利用されるPEDOT−PSS系導電剤と組み合わせた際、凝集物などの発生がなく更に好ましい。
導電層中に有機粒子、無機粒子等の絶縁性粒子を配合することにより、導電層表面に凹凸を形成することができるが、導電層の光学特性だけでなく、導電特性を悪化する傾向にあるので、配合する場合は最小限に留める必要がある。
本発明の透明導電性シートは、絶縁性基材の少なくとも片面に上述の成分を含有し、特定凹凸表面の導電層を備えた構成である。以下に、本発明の透明導電性シートについて詳細に説明する。
<透明導電性シート>
本発明の透明導電性シートは、絶縁性基材の少なくとも片面に設けたポリチオフェン系導電剤を含む導電層の表面の、JIS B0601−1994に規定される算術平均粗さ(Ra)が0.08〜0.18μm、負荷長さ率(tp)が30〜50%、凹凸の平均間隔(Sm)が10〜30μmであることを特徴とする。
算術平均粗さ(Ra)が0.08μmより小さいとニュートンリング抑制効果が充分に得られず、0.18μmより大きいと透明部材としての外観に劣るため好ましくない。また、負荷長さ率(tp)が30%より小さくても、凹凸の凸部が鋭角になり過ぎて充分なニュートンリング抑制効果が得られないため好ましくない。これらは主に光学特性に関する理由による。一方、負荷長さ率(tp)が50%より大きいと、凹凸の凸部の比率が高くなりすぎるため、導電面が擦過などの物理的ストレスを受けた場合、損傷を受ける面積が大きくなりすぎるため、好ましくない。更に、凹凸の平均間隔(Sm)が10μmより大きければ、凹凸部の凸部が擦過により損傷を受けた際でも、ストレスを回避した凹部の導電層が正しく機能することで、微小欠陥の影響を最低限に抑制することがため好ましいが、凹凸の平均間隔(Sm)が30μmより多くになると、擦過によるストレスが、凹部にまで影響してくるため、好ましくない。
透明導電性フィルムのニュートンリング防止のため、最適な表面形状の提案は、特許4497782号公報や特許4943091号公報でもなされているが、これらはITO層を想定したものであり、本発明のポリチオフェン系導電剤を含む導電層における最適形状は、これら提案とは異なるものであった。
なお、これらの粗さ形状パラメーターは、JIS B0601−1994準拠の各種測定機にて計測できる。例えば、接触式の各種粗さ計や、光学式のレーザー顕微鏡などが例示できる。光学式の中では、走査型プローブ顕微鏡なども、精密な粗さパラメーターの測定が可能であるが、測定範囲が狭くなりがちなため、本発明の表面凹凸の測定には注意を要す。本発明に該当する表面凹凸を正しく測定するため適当な測定範囲は、100μm角以上、より望ましく200μm角以上である。
導電層の表面を上記の凹凸とする手段は特に限定するものではなく、導電層に導電性粒子など凹凸化する成分を配合しても良いし、絶縁性基材や下塗り層などに凹凸を設けておいて、その表面に導電層をほぼ均一に形成することで凹凸を反映させても良いし、導電層形成後に賦形処理などの後加工にて達成しても良い。
しかし、導電層に導電性粒子などの配合調整だけで特定の凹凸を得るためには、導電層の導電性能や光学特性を低下させない配慮が必要であるため、より簡便で確実な方法としては、一定の凹凸を形成した表面に導電層をほぼ均一に形成することが好ましい。
図1は、本発明の透明導電性シートの一例を示す断面図であり、絶縁性基材1の片面に、少なくともポリチオフェン系導電剤を含有し、特定の凹凸を有する導電層2を有し、その間には、凹凸表面を有する下塗り層3が設けられている。なお、図1では、絶縁性基材の片面のみに導電層を備えた形態を図示しているが、絶縁性基材の両面に導電層が設けられていてもよく、他の面には導電層以外の層のみが形成されていてもよい。また、図1を含む本発明の断面図は、主に層構成、即ち各層の位置関係を示す概略図である。層表面の凹凸は省略しており、寸法や厚さを適宜強調している箇所もあり、これらの点について正確に示したものではない。
[導電層]
導電層2は、例えば本発明の透明導電性シートの好適な利用例である、アナログ方式の抵抗膜式タッチパネル向けには、実質的に均一な厚さで絶縁性基材1や下塗り層3上に形成された均一層でもよいし、例えば、投影型静電容量方式のタッチパネルなどに用いられる、位置検知のために形成された規則的なパターンを有する導電層であってもよい。規則的なパターンは、各種印刷方式などにより、絶縁性基材1や下塗り層3上に予め部分的に導電層2を設ける方法で形成されたものであってもよいし、または、導電層形成用の塗布液を均一塗布後、エッチング液を用いた湿式エッチングやレーザー光線を用いた乾式エッチングなどにより、その一部を除去・若しくは絶縁化して形成されたものであってもよい。なお、抵抗膜式タッチパネル向けの用に、均一層の場合でも、タッチパネルの構成などに応じて、周辺部の絶縁処理等のため、導電層2の一部がパターン化されていてもよい。
導電層2は、タッチパネル等に利用する目的においては、高い透明性を有することが好ましいが、ポリチオフェン系導電剤が着色物質であるため、導電層2の透明性は、ポリチオフェン系導電剤の含有量によって影響を受ける。また、本発明の導電層がニュートンリング防止のため、特定の表面凹凸を有するために、光学特性にある程度の影響を及ぼすことになる。本発明の透明導電性シートの透明性は、全光線透過率(JIS K7105)として、70%以上であることが好ましく、より好ましくは80%以上である。また、アンチグレア(AG)性付与など、意図的に光拡散性を要する場合を除けば、ヘイズ(JIS K7105)は、10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以下である。
導電層2の導電性は、タッチパネル用の電極板とするためには、表面抵抗を10Ω/sq以下としたものが好ましく、10Ω/sq以下の表面抵抗としたものがより好ましい。表面抵抗は、導電層形成用の塗布液における導電層の組成や膜厚によって調整できる。
[絶縁性基材]
絶縁性基材1は、ガラス基板、樹脂フィルム、樹脂板などからなるシート状の絶縁性材料のみから構成されていてもよいし、絶縁性材料と、その表面に必要に応じて設けられた他の層とから構成されていてもよい。絶縁性基材1は、導電性シート1のフレキシブル化の観点からは、屈曲可能に形成されていることが好ましい。また、絶縁性基材の表面を、サンドブラスト処理や溶剤処理等、賦形処理などによりの凹凸化し、その上に導電層を形成することで、本発明の表面凹凸を達成しても良い。図2に、その一例として、絶縁性基材1に導電層2を積層した本発明の透明導電性シートの断面図を示す。但し、絶縁性基材1は本発明の透明導電性シートの透明性を妨げない透明シートが望ましい。
絶縁性基材を構成する樹脂フィルム、樹脂板の樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、シクロオレフィンポリマー、アセチルセルロースブチレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメチルペンテン、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、ポリアミド、(メタ)アクリル樹脂、メチルメタクリレートとスチレンの共重合体などが挙げられ、これらの混合物でもよい。
なかでも、絶縁性基材としては、透明性、耐候性、耐溶剤性、剛度、コストなどの観点から、ポリエチレンテレフタレートの二軸延伸フィルム、ガラス基板、シクロオレフィンポリマーまたは透明性が良好なポリカーボネートなどのシートが好適に利用でき、屈曲性の点からは、ポリエチレンテレフタレートの二軸延伸フィルム、シクロオレフィンポリマーまたは透明性が良好なポリカーボネートなどのシートが好ましい。また、これら絶縁性基材の厚みが10〜200μmであると、屈曲性の点で好ましい。
絶縁性基材には透明性を妨げない範囲で各種添加剤が含まれてもよい。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、有機粒子、無機粒子、顔料、染料、微細繊維、帯電防止剤、核剤、カップリング剤等が挙げられる。これら添加剤は必要に応じて使用されるが、導電性シート1をタッチパネルに使用する際には、導電性シート1の透明性を阻害しない添加物を選択することが好ましい。
絶縁性基材の表面には、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理等の表面酸化処理が施されていてもよい。
(その他の層)
必要に応じて絶縁性基材に設けられる、導電層以外の層としては、例えば、屈折率調整層や、海島構造を利用したり、各種拡散剤を添加したアンチニュートリング層などの光学調整層、導電層2との密着性を高めるため、イソシアネートなどの反応性物質を添加したアンカー層、絶縁性基材から発生するガスやオリゴマーなどを抑制するバリヤー層、絶縁性基材に生じる表面傷を抑制する目的で樹脂成分を主成分とし、硬質成分を含有するハードコート層などが挙げられる。
これらの層は、絶縁性基材の表面で、導電層を形成する面に下塗り層、導電層を形成しない面に裏面層として形成することができる。下塗り層や裏面層は、単層もしくは積層して形成してもよい。本発明では、導電層が特定の表面凹凸を達成するための最も効率的な手段として、凹凸のある下塗り層を形成する方法が挙げられる。なお、この下塗り層には、導電層の耐殺傷性付与のため、ある程度の硬度があるハードコート層を適用するのことが好ましい。
特に、本発明の透明導電性シートを抵抗膜式タッチパネルの上部電極として利用する場合、タッチパネルとして使用される際、最表面となる導電層の反対面(裏面層)をハードコート層にすると、擦過傷などによる
図3に、本発明の透明導電性シートの一例として、下塗り層3と裏面層4を有する透明導電性シートの断面図を示す。
以下に、本発明の下塗り層や裏面層として好適なハードコート層について詳細を説明する。
凹凸面を有するハードコート層の形成方法について説明する。通常、ハードコート層は、熱硬化性又は活性エネルギー線硬化性の樹脂成分を含有するハードコート層形成用の塗工液を絶縁性基材上に塗工して塗膜を形成し、前記塗膜を硬化させることにより形成する。凹凸を形成する方法としては、ハードコート層形成用材料に粒子を配合する方法、ハードコート層形成用材料に溶解性パラメーター(SP)値の異なる2つ以上の樹脂成分を含有させ、塗工後、一方の樹脂成分を相分離により析出させる方法等が挙げられる。
ハードコート層形成用材料に粒子を配合する方法は、粒子の粒子径や添加量によって表面粗さを容易に調整できる。SP値の異なる2つ以上の樹脂成分を含有させ、相分離により凹凸を形成する方法は、粒子を使用しないため粒子の分散安定性に左右されることがなく、長時間塗工した場合の品質安定性にも優れる。粒子を配合する方法と相分離により凹凸を形成する方法は、用途や目的によって使い分けがなされており、場合によっては併用することも可能である。
熱硬化性の樹脂成分としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、珪素樹脂、又はポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性の樹脂成分としては、活性エネルギー線の照射により重合可能な重合性不飽和基(たとえばエチレン性二重結合等の重合性不飽和結合を含む基)を有するモノマーを含有するものが挙げられる。活性エネルギー線硬化性の樹脂成分には、所望により、光重合開始剤等が配合される。
ハードコート層は、特に、多官能(メタ)アクリルモノマー及び粒子を含有するハードコート層形成用組成物(以下、ハードコート層形成用組成物(A)という。)を活性エネルギー線で硬化した硬化物であることが好ましい。また、必要に応じて単官能(メタ)アクリルモノマーを使用することができる。かかる硬化物は、母材(粒子以外の部分)が、架橋構造を有する硬質のアクリル系重合体を含有することから、表面硬度、透明性、又は擦傷性等に優れる。また、粒子を含有することで、硬化時の収縮が抑制され、粒子径を選択することによってハードコート層の表面凹凸を制御できる。
「多官能」は、重合性不飽和基を2つ以上有することを意味し、「(メタ)アクリルモノマー」は、重合性不飽和基として少なくとも(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基又はメタクリロイル基であることを示す。
多官能(メタ)アクリルモノマーとしては、例えば、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(好ましくは質量平均分子量400〜600)ジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、若しくはイソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジベンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエーテルトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、若しくはトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等の3官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、若しくはペンタエリスリトールトリアクリレート等の4官能(メタ)アクリレート;又はジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の5官能以上の(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
これらの多官能(メタ)アクリルモノマーは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
「単官能」は、重合性不飽和基を1つ有することを意味する。単官能(メタ)アクリルモノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、又はポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単官能(メタ)アクリルモノマーは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
前記多官能(メタ)アクリルモノマーは、4官能以上(好ましくは5官能以上)の(メタ)アクリルモノマーと、2〜3官能(メタ)アクリルモノマーとを含有することが好ましい。4官能以上の(メタ)アクリルモノマーは硬度の向上に寄与し、2〜3官能(メタ)アクリルモノマーは柔軟性の向上に寄与する。そのため、これらを併用することで、得られるハードコート層が、高い硬度と適度な柔軟性を有する。単官能(メタ)アクリルモノマーは柔軟性の向上に寄与する。また、粘度が低いため塗剤の粘度調整に使用することもできる。
全多官能(メタ)アクリルモノマー中、4官能以上の(メタ)アクリルモノマーの割合は、全(メタ)アクリルモノマーの全ての質量に対して50質量%以上95質量%未満が好ましく、60質量%以上90質量%未満がより好ましい。また、2〜3官能(メタ)アクリルモノマーの割合は、全(メタ)アクリルモノマーの全ての質量に対して5質量%以上50質量%未満が好ましく、10質量%以上40質量%未満以下がより好ましい。単官能(メタ)アクリルモノマーの割合は、全(メタ)アクリルモノマーの全ての質量に対して1質量%以上50質量%未満が好ましく、5質量%以上30質量%未満以下がより好ましい。
2〜3官能(メタ)アクリルモノマーとしてはジエチレングリコールジアクリレートなどが挙げられる。4官能以上の(メタ)アクリルモノマーとしては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどが挙げられる。
前記ハードコート層形成用組成物(A)は、少なくとも2つの異なる組成物の混合物であってもよい。前記混合物は、多官能(メタ)アクリルモノマー(a1)又は単官能(メタ)アクリルモノマー(a2)を含む組成物(A1)と、多官能(メタ)アクリルモノマー(b1)又は単官能(メタ)アクリルモノマー(b2)を含む組成物(B1)の混合物が好ましい。多官能(メタ)アクリルモノマー又は単官能(メタ)アクリルモノマーは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。また、2つ以上の異なる組成物を混合する前に、多官能(メタ)アクリルモノマー又は単官能(メタ)アクリルモノマーを重合してもよい。多官能(メタ)アクリルモノマーとしてはペンタエリスリトールトリアクリレート、又はジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましく、単官能モノマーとしてシクロヘキシルメタアクリレート、n−ブチルメタクリレート、メチルメタアクリレート、又はイソボルニルメタアクリレートが好ましい。
ハードコート層形成用組成物(A)が含有する粒子は無機粒子でも有機粒子でもよい。
無機粒子としては、硬度が高いものが好ましく、例えば、二酸化ケイ素粒子(シリカ)、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化アルミニウム粒子、二酸化スズ粒子、五酸化アンチモン粒子、又は三酸化アンチモン粒子などの無機酸化物粒子を用いることができる。
無機粒子は、前記無機酸化物粒子をカップリング剤により処理した反応性無機酸化物粒子であってもよい。カップリング剤により処理することにより、アクリル系重合体との間の結合力を高めることができる。その結果、表面硬度や耐擦傷性を向上させることができ、さらに無機酸化物粒子の分散性を向上させることができる。
カップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、又はγ−アミノプロピルトリエトキシアルミニウム等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
カップリング剤の処理量は、無機酸化物粒子100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
有機粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリシロキサン、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、セルロースアセテート、ポリカーボネート、又はポリアミドなどの樹脂粒子などを用いることができる。
有機粒子は、前記樹脂粒子をカップリング剤により処理した反応性樹脂粒子であってもよい。カップリング剤により処理することにより、アクリル系重合体との間の結合力を高めることができる。その結果、表面硬度や耐擦傷性を向上させることができ、さらに樹脂粒子の分散性を向上させることができる。
カップリング剤及びその処理量は、前記反応性無機酸化物粒子で挙げたカップリング剤及びその処理量と同様である。
各種粒子の望ましい粒子径は、添加の目的や粒子の種類や形態によっても異なるため一概には言えないが、単に塗工層の硬質化を目的とする場合は、塗膜の透明性(ヘイズ)を維持できる粒子径5nm〜100nm、より好ましくは粒子径10nm〜50nmが好ましい。一方、粒子添加により塗工層表面の凹凸化を目的とする場合は、更に大きな粒子を用いるか、一次粒子が凝集した凝集粒子を用いると効果的である。具体的に好適な粒子径は、100nm〜10μmの範囲内か、より好ましくは200nm〜5μmの範囲である。ここで、凝集粒子の場合は、凝集径を粒子径とする。中でも、500nm〜3μmのシリカの凝集粒子が、ハードコート層の表面凹凸化に最適に利用できる。
これら粒子の一次粒子径は、拡大画像観察にて求められる。例えば、透過型電子顕微鏡などを用いて、塗工層の画像粒子画像の最大長(Dmax:粒子画像の輪郭上の2点における最大長さ)と、最大長垂直長(DV−max:最大長に平行な2本の直線で粒子画像を挟んだときの、この2本の直線間の最短長さ)を測長し、その相乗平均値(Dmax×DV−max)1/2を粒子径とする。この方法で100個の粒子について粒子径を測定し、その算術平均値を平均一次粒子径とする。
また、凝集粒子の粒子径は、粒子の分散液を動的光散乱法やレーザー回折法で測定すると最も正確な値が計測できるが、塗工層の拡大画像観察でも凝集の状態を把握することは可能である。
粒子の配合量は、ハードコート層形成用組成物(A)の固形分中、溶剤を含まない場合はハードコート層形成用組成物(A)を構成する全成分の質量に対して、溶剤を含む場合は溶剤を除いた全成分の質量に対して、1〜30質量%が好ましく、2〜10質量%がより好ましい。前記粒子の配合量が多いほど、表面粗さが大きくなる傾向があり、前記範囲内とすると所望の表面粗さを得やすい。また、1質量%以上であると、アンチニュートンリング性が向上し、30質量%以下であると、充分な量の多官能(メタ)アクリルモノマーを配合できるため、ハードコート性能が良好となる。
固形分とは、溶剤を含まない場合はハードコート層形成用組成物(A)を構成する全成分の合計を示し、溶剤を含む場合は溶剤を除いた全成分の合計を示す。
ハードコート層形成用組成物(A)は、硬化を促進させるために、前記多官能(メタ)アクリルモノマー及び粒子とともに、光重合開始剤を含有することが好ましい。
光重合開始剤としては、公知のものが使用でき、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2(ヒドロキシ−2−プロプル)ケトン、ベンゾフェノン、又はp−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、プロピオフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミン安息香酸エステルなどが挙げられる。これら光重合開始剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤の配合量は、ハードコート層形成用組成物(A)の固形分中、溶剤を含まない場合はハードコート層形成用組成物(A)を構成する全成分の質量に対して、溶剤を含む場合は溶剤を除いた全成分の質量に対して、0.5〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましい。0.5質量%以上であると硬化不良が生じにくい。10質量%を超えて配合しても、配合量に見合った硬化促進効果は得られず、コストも高くなる。また、硬化物中に残留して黄変やブリードアウトなどの原因となるおそれがある。
光重合開始剤に加えて、光増感剤をさらに含有することもできる。光増感剤としては、たとえば、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、又はトリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
ハードコート層形成用組成物(A)は、所望により、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の他の成分を含有してもよい。たとえばハードコート層に耐擦傷性以外の他の機能(撥水性、撥油性、防汚性、帯電防止性、又は紫外線遮蔽性等)を付与するために用いられている公知の添加剤を含有させることができる。このような添加剤として、たとえば、フッ素系化合物、ポリシロキサン系化合物、金属酸化物微粒子、帯電防止樹脂、導電性高分子、又は紫外線吸収剤等が挙げられる。フッ素系化合物を添加することで、撥水又は撥油性や、汚れが付着し難く且つ付着した汚れを拭き取りやすい防汚効果を付与することができる。また、ポリシロキサン系化合物を添加することで、撥水性や、汚れが付着し難く且つ付着した汚れを拭き取りやすい防汚効果を付与することができる。また、金属酸化物微粒子や帯電防止樹脂、又は導電性高分子を添加することで、帯電防止性を付与できる。また、金属酸化物微粒子や紫外線吸収剤を添加することで、紫外線遮蔽性を付与できる。
ハードコート層形成用組成物(A)は、溶剤を含有してもよい。
溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、n−ヘキサン、n−ブチルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、又はN−メチル−2−ピロリドンなどが使用される。これらは1種以上を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
特に、塗工ムラを軽減できることから、蒸発速度の異なる2種以上の溶剤を併用することが好ましい。例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも2種の溶剤を混合して使用することが好ましい。
ハードコート層形成用材料の塗工量は、形成するハードコート層の厚みに応じて設定される。
ハードコート層の厚みは、1〜10μmであることが好ましく、2〜8μmであることがより好ましい。前記厚みが1μm以上であると充分なハードコート性能が得られる。10μm以下であると、透明性、基材密着性、又は耐カール性等に優れる。ハードコート層の最も薄い部分の厚みをハードコート層の厚みとする。ハードコート層の厚みは、JIS−K7130に準拠した方法で測定できる。
[透明導電性シートの製造方法]
透明導電性シートは、絶縁性基材1の片面に導電層2を形成することにより得られる(導電層形成工程)。ここで、必要に応じて導電層2のパターニング等も実施できる。
導電層2の形成には、上述のとおり、導電層形成用の塗布液を塗工する方法や導電層形成用のインキを印刷する方法などの公知の方法を採用できる。
凹凸のある表面に導電層を塗工積層する場合、必ずしもその積層面の凹凸を導電層が再現できるものではないが、導電層の塗料処方や塗工条件調整により、本発明の特定の表面凹凸を達成すると良い。
塗工の方式としては、例えば、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロッドブレードコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーターなどを用いた方法が挙げられ、比較的塗工量が少なめである導電層2の形成には、マイクログラビアコーターを用いることが好ましい。
印刷方式としては、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビアオフセット印刷、インクジェット印刷などが挙げられる。
必要に応じて絶縁性基材に設けられるアンカー層などの他の層の形成にも、塗工または印刷など公知の方法が採用され、比較的塗工量が少なめである例えばアンカー層などの形成には、マイクログラビアコーターを用いることが好ましい。
導電層2やこれらの層を形成する際の乾燥には、例えば加熱送風乾燥機や真空乾燥機などを用いる。
また、導電層2に用いる樹脂成分が熱硬化性である場合には、導電層形成時には、加熱炉や赤外線ランプ等を用い、塗膜乾燥時もしくはムロなどにより加熱処理を施すことができる。樹脂成分が活性エネルギー線硬化性である場合には、活性エネルギー線を照射する。活性エネルギー線としては、紫外線、電子線が挙げられ、中でも、汎用性の点から、紫外線が好ましい。
紫外線の光源としては、例えば、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク、無電極紫外線ランプ等を使用できる。電子線としては、例えば、コックロフトワルト型、バンデクラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線を使用できる。
活性エネルギー線の照射による硬化は、大気中の酸素による硬化阻害を回避するため、窒素などの不活性ガス存在下で行うことが好ましく、コストの観点から窒素ガスが好適に利用できる。また、活性エネルギー線照射工程は、予備硬化工程と本硬化工程の2段階に分けて行ってもよい。
また、導電層形成用の塗布液のpHは1〜6に調整することが好ましい。ポリチオフェン系導電剤の導電性能は、酸性下で効率良く発揮されるため、pHが高いと好ましくない。pHが高い場合には、塗布液およびインキに、例えば硫酸、塩酸などの酸性溶液を添加しても良いが、前述のpH緩衝材料を添加しても良い。
なお、導電層2のパターニングが必要な場合は、例えばグラビアコーターや各種印刷方式により必要な箇所にのみ導電層2を形成してもよいし、予め均一な導電層を形成した後、公知の湿式もしくは乾式エッチング法(レーザー光によるアブレーションなど。)により、不要部分を除去してもよい。
湿式エッチングを行う場合、各種活性エネルギー線を用いたフォトリソ法やスクリーン印刷法により導電層の一部をマスキングしてからエッチング処理を行ってもよく、この処理には、特開2008−091487号公報や特開2008−115310号公報等に記載されている有機導電性高分子用のエッチング液が好適に利用できる。独メルク社製の商品名:isishape HigperEtchのようなエッチングペーストを導電層の除去部分に直接印刷することで、マスキングなしでエッチング処理を実施してもよい。また、独ヘレウス社製の商品名:Clevios Etchのように導電層を除去まではせずに導電性能のみ失活させる薬剤を用いても良い。
<タッチパネル>
本発明の透明導電性シートは、接触抵抗が低く、環境耐久性が高く、表面擦過性に優れる特性を有するため、抵抗膜式タッチパネルに好適に利用できる。抵抗膜式タッチパネルは、2枚の透明導電性シートを電極として、導電層を向かい合わせた状態で一定間隔を開けて配置した構成である。一例として、抵抗膜式タッチパネルの上部電極への適用例について詳細を述べる。
図3の本発明の透明導電性シート10”を上部電極20Uに用い、ドットディスペーサー付きITOガラス11を下部電極20Lに用いるタッチパネル100の作製手順を示す。
最初に、本発明の透明導電性シート10”と、ドットディスペーサー付きITOガラス11を同じサイズに切り出す。次いで、図4に示す配置で、透明導電性シート10”の導電層側(導電面側)に電極層5U、ドットディスペーサー付きITOガラス11の導電面側に電極層5Lを形成し、タッチパネルの部材となる上部電極20Uと下部電極20Lを得る。図4は、上部電極20Uと下部電極20Lを導電面側から見た図であり、下部電極20LのITO面に一定間隔を開けて配列されているドットディスペーサーは省略している。
電極層5U、5Lは、各導電層2U、2Lより安定した導通が確保できる状態であれば、特に材質を限定するものではないが、例えば導電性の高い銀、銅、アルミニウム、モリブテンなどの金属材料が好適に利用される。また、その形成方法は、ペーストなどをスクリーン印刷した後に焼結して得たり、スパッタリングなどの公知の手法が例示できる。中でも、銀ペーストを印刷し焼結する方法が、最も簡便かつ高品質な電極層を形成できる手法である。また、図4での図示は省略しているが、電極層5U、5L形成と併せ、各電極層との結線用に引き出し電極も形成し、FPCと接続できる状態としておく。
次に、上部電極20Uと下部電極20Lの周辺部を貼合する。この際、5Uと5Lが直接接しないよう絶縁性粘着材6を配し、異方導電性粘着剤や異方導電性ペーストなどを用いて、各引き出し電極とFPCの結線も併せて行う(図示省略)。
以上の工程にて得られる、本発明のタッチパネル100の各部材の構成を示す断面図として、図4に示した点線部Aより切り出した断面図を図5に、図4に示した点線部Bより切り出した断面図を図6に示す。
タッチパネルの電極間距離は、主に貼合に用いる絶縁性粘着材6の厚みによって調整される。絶縁性粘着材6は、粘着層のみで構成されるものでも、絶縁性基材の両面に粘着層を設けたものでも良い。粘着層の主成分となる粘着剤としては、例えば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが例示でき、溶剤系、エマルジョン系、水系などいずれであってもよい。なかでも光学用途に使用する場合は透明度、耐候性、耐久性、コスト等の観点から溶剤系のアクリル系粘着剤が特に好ましく利用できる。さらに、粘着品質の観点から、エチルヘキシルアクリレートやブチルアクリレートをモノマー単位として含有する重合体が特に好ましい。また、必要に応じて粘着剤に助剤が添加されてもよい。助剤としては、紫外線吸収剤、増粘剤、pH調整剤、タッキファイヤ、バインダー成分、架橋剤、粘着性微粒子、消泡剤、防腐防黴剤などが、一例として挙げられる。
このようにして、接触抵抗が低く、環境耐久性が高く、表面擦過性に優れる特性を有する本発明の透明導電性シートを利用し、入力荷重が低く、温・湿度の環境負荷や、繰り返し入力に対する耐性が高い、タッチパネルを得ることができる。なお、抵抗膜式タッチパネルの上部電極と下部電極の組合わせは、本発明の透明導電性シートを上部電極と下部電極の双方に利用してもよく、下部電極にのみ本発明の透明導電性シートを採用し、上部電極に異種の導電性シートを採用しても良い。異種の透明導電性シートとしては、前述のITOやATOなどの酸化金属化合物系、銀や銅などの金属をメッシュ状に印刷もしくは加工したり、ナノワイヤー素材を塗工したもの。導電性を有するカーボンナノワイヤー、グラフェンなどの炭素系化合物をシート上に加工したものなどが例示できる。
以上に、本発明の透明導電性シートを抵抗膜式タッチパネルの上部電極に用いる一例を示したが、本発明の透明導電性シートは、静電容量式タッチパネルや電磁波シールドなど、透明導電性シートが活用されるその他用途にも利用できる。例えば、近年、タッチパネルの高感度化や、タッチパネル搭載の各種モバイル機器の薄型化が進行したことから、画像表示部とタッチパネル部の間のノイズカットのため、本発明の透明導電性シートを電磁波シールドとして使用しても良い。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、もちろんこれらに限定されるものではない。なお、例中の「%」は、特に断わらない限り質量%を示す。
[実施例1]
(導電性シートの作製)
多官能(メタ)アクリレートとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能アクリレート、商品名:DPHA、ダイセル・サイテック株式会社製)を35質量部、ジエチレングリコールジアクリレート(2官能アクリレート、商品名:SR230、サートマー社製)を65質量部、粒子径1.4μmのシリカ粒子(商品名:サイリシア310、富士シリシア化学株式会社製)5質量部、光重合開始剤(商品名:IRGACURE184、BASF社製)を4質量部、光安定化剤(商品名:TINUVIN152、BASF社製)を4質量部、希釈溶剤としてメチルエチルケトンとシクロヘキサノンとを1:1(質量比)で混合した混合溶剤を、固形分が50質量%となるように混合して下塗り層形成用塗布液(A1)を調製した。
この塗布液を、絶縁性基材として「両面に易接着処理層を設けた二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム」(商品名:ルミラーU48、東レ株式会社製、厚さ188μm))の片面に、乾燥後の膜厚が約3μmとなるようにバーコーターで塗工後、乾燥して、80℃60秒間加熱乾燥し、高圧水銀ランプ紫外線照射機(アイグラフィックス社製)を用いて、160W/cm、ランプ高さ13cm、ベルトスピード10m/min、2pass、窒素雰囲気下で紫外線照射して、凹凸のある下塗り層A1を硬化形成した。
3,4−エチレンジオキシチオフェンをポリスチレンスルホン酸の存在下で重合させた導電性物質(PEDOT−PSS)の固形分濃度1.2%水分散液に、メタノールでそれぞれ固形分濃度1.2%に希釈した、バインダー成分の樹脂成分であるポリエステル系樹脂(アクリル変性ポリエステルの30水分散液、商品名:ペスレジンAー645GH、高松油脂株式会社製)と、界面活性剤(レベリング剤KP−110信越化学工業株式会社製)を、100:60:50の質量比で混合し、固形分濃度1.2%の混合液Cを得た。
この混合液Cと、エポキシ系シランカップリング剤である3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM−403、信越化学工業株式会社製)をメタノールで希釈して1.2%液としたものを、100:40の質量比で混合し、導電層形成用の塗布液を調製した。この塗布液を、コロナ処理を施したA1層表面に、乾燥後の膜厚が約0.16μmとなるようにバーコーターで塗工後、乾燥して導電層を形成し、透明導電性シートを得た。
(タッチパネルの作製)
得られた透明導電性シートと、ドットスペーサー付きITO(表面抵抗約400Ω/sq)ガラスを70mm×100mmの大きさで1枚ずつ準備した。それぞれの導電面に図4に示す配置で銀ペースト(商品名:ドータイトFA−401CA、藤倉化成株式会社製)を印刷してから焼結処理のため140℃15分間加熱し、電極層5U、5Lを形成して上部電極20Uと下部電極20Lを得た。最後に、各電極層の片端に銅線を結線しておいてから、総厚100μmの粘着テープにて図5、図6の通りに上下電極を貼合し、評価用タッチパネルを作製した。
[実施例2]
実施例1で用いた絶縁性基材の片面に、ハードコート剤(商品名:紫光UV−7600B、日本合成化学株式会社製)を裏面層用塗布液(B1)として、乾燥後の膜厚が5μmになるようにバーコーターで塗工後、80℃の熱風で乾燥してから、窒素雰囲気下で、高圧水銀ランプ紫外線照射機(アイグラフィックス社製)にて300mJ/cmの紫外線を照射して、裏面層B1を形成した。
続けて、単官能アクリレートとして、シクロヘキシルメタクリレート(商品名:ライトエステルCH、共栄社化学株式会社製)90.0質量部、n−ブチルメタクリレート(商品名:ライトエステルNB、共栄社化学株式会社製)1.3質量部、メタクリル酸(商品名:ライトエステルA、共栄社化学株式会社製)4.7質量部及び分子量調整剤としてn−ドデシルメルカプタン(商品名:チオカルコール20花王株式会社製)3.7質量部、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル(東京化成工業株式会社製)0.3部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル286質量部を窒素ガス導入缶と攪拌装置と温度計とを備えた反応容器に仕込み、窒素ガスを流通させながら、反応混合物を攪拌して80℃に加温し、重量平均分子量7200のアクリル系ポリマーXを得た。このアクリル系ポリマーXのSP値は10.0、Tg:65℃であった。
得られたアクリル系ポリマーXを5質量部と4官能アクリレートとしてペンタエリスリトールトリアクリレート(商品名:M−305、東亞合成株式会社製、SP値12.7、Tg250℃)87質量部、光重合開始剤(商品名:IRGACURE184、BASF社製)を4質量部、光安定剤(商品名:TINUVIN152、BASF社製)を4質量部、希釈溶剤としてイソプロピルアルコールとイソブチルアルコールとを1:1(質量比)で混合した混合溶剤を、固形分が40質量%となるように混合した後、更に実施例1で用いたハードコート層形成用塗布液(A1)と1:1の質量比で混合してハードコート層形成用塗布液(A2)を調製した。このハードコート層形成用塗布液(A2)をハードコート層形成用塗布液(A1)の代わりに使用し、裏面層B1の反対面塗工した以外は、実施例1と同様にして凹凸のある下塗り層A2を得た。
更に、導電層形成用の塗布液として、混合液Cと、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランをメタノールで希釈して1.2%液としたものと、和光純薬工業株式会社製試薬、銀パウダー(球状、APS 0.5〜1μm)を、水とメタノールの同量混合液に分散して1.2%分散液としたものを、100:40:10の質量比で混合したものを使用したこと以外は実施例1と同様にして、透明導電性シートとタッチパネルを作製した。
[実施例3]
裏面層用塗布液(B1)の代わりに、ハードコート剤としてAG ハードコート剤(商品名:フォルシードNo.330 M、中国塗料株式会社製)とクリアハードコート剤(商品名:フォルシードNo.300C、中国塗料株式会社製)の8:2混合物(B2)、下塗り層形成用塗布液(A2)の代わりに、ハードコート剤としてAG ハードコート剤(商品名:フォルシードNo.330 M、中国塗料株式会社製)とクリアハードコート剤(商品名:フォルシードNo.300C、中国塗料株式会社製)の6:4混合物(A3)を用いたこと以外は実施例2と同様にして、凹凸のある裏面層B2と下塗り層A3を形成し、実施例3と同様にして導電層を形成して、透明導電性シートとタッチパネルを作製した。
[比較例1]
絶縁性基材に直接導電層を形成したこと以外は、実施例2と同様にして、透明導電性シートとタッチパネルを作製した。
[比較例2]
実施例1で用いた絶縁性基材の片面に、ハードコート剤(商品名:アイカトロンZ702、アイカ工業株式会社製、)を乾燥後の膜厚が4μmになるようにバーコーターで塗工後、80℃の熱風で乾燥してから、窒素雰囲気下で、高圧水銀ランプ紫外線照射機(アイグラフィックス社製)にて300mJ/cmの紫外線を照射して、平滑な下塗り層A4を形成した。
この下塗りA4にコロナ処理を施し、導電層を形成したこと以外は実施例3と同様にして、透明導電性シートとタッチパネルを作製した。
[比較例3]
粒子径1.4μmのシリカ粒子(商品名:サイリシア310、富士シリシア化学株式会社製)の代わりに、粒子径約0.3μmのシリカ粒子(商品名:シーホスターKE−P30、日本触媒株式会社製)を用いてハードコート層形成用塗布液(A5)を調製したこと以外は、透明導電性シートとタッチパネルを作製した。
[比較例4]
粒子径1.4μmのシリカ粒子(商品名:サイリシア310、富士シリシア化学株式会社製)の代わりに、粒子径3.0μmのシリカ粒子(商品名:サイリシア370、富士シリシア化学株式会社製)を用いてハードコート層形成用塗布液(A6)を調製したこと以外は、実施例1と同様にして、透明導電性シートとタッチパネルを作製した。
以上の各実施例並びに比較例で得られた透明導電性シートとタッチパネルを、下記に示す方法にて評価し、結果を表1に示した。
[透明導電性シートとしての評価]
粗さパラメータ
超深度形状測定顕微鏡(商品名:VK−8500、株式会社キーエンス製)を用いて、JIS B0601−1994準拠の手法にて、測定領域278μm×210μmに対して、算術平均粗さ(Ra)、最大高さ(Ry)、負荷長さ率(tp)、凹凸の平均間隔(μm)、局部山頂の平均間距離(S)を光学的に測定した。
耐擦過性
得られた透明導電性シートを5cm×10cmに切り出し、導電層とは反対の面にノンキャリア両面粘着フィルム(商品名:CCL/D1/T3T3、新タック化成株式会社製)のセパレートフィルムを剥がして粘着層を転写し、前記粘着層を介して鏡面光沢を持つ黒アクリル板に貼付した。
これを常温常湿(23℃50RH%)環境で24時間調湿した後、三菱化学アナリテック株式会社製ロレスタEP:MCP−T360を用いてJIS K7194準拠の手法にて導電性能として表面抵抗を測定した。
次に、導電面上に紙製ウエス(商品名:キムワイプS−200、日本製紙クレシア株式会社製)を巻きつけた5cm角のアクリル板をのせ、荷重200g/cmで、距離9cmを50回往復して擦った。擦った後に傷が入っていないかを目視観察した後、擦過前と同様の手法にて表面抵抗を測定し、下記判定基準に従って3段階に評価した。
(判定基準)
A:擦過前後で表面抵抗の変動はなく、導電層表面に擦過傷も無かった。
B:擦過後に表面抵抗は若干上昇していたが、導電層表面に明確な擦過傷は無かった。
C:擦過後に表面抵抗が上昇しており、導電層表面には明確な擦過傷があった。
[タッチパネルとしての評価]
アンチニュートンリング性(AN性)
タッチパネルをそのままの状態と、上部電極と下部電極が接する状態まで中央部に0.8Rのポリアセタールペンを押し当てた状態で観察し、ニュートンリングの発生状態を、下記判定基準に従って3段階に評価した。
(判定基準)
A:ニュートンリングは全く発生しなかった。
B:電極間を狭めたときのみ、ニュートンリングが発生した。
C:電極間を狭めなくても、ニュートンリングが見えた。
外観
タッチパネルを表示したノートパソコンのディスプレイに重ね、100%グリーンベタ部と文字表示部にて画像の状態を確認した。
(判定基準)
A:ほぼ均一な画像であり、文字の視認性にも問題はなかった。
B:グリーンベタ部にややチラつきはあったが、文字の視認性には問題なかった。
C:非常にチラつきが大きく、文字の視認性に支障をきたすレベルであった。
筆記耐久性
タッチパネル評価機(株式会社タッチパネル研究所、型式:001型−29)に、0.8Rポリアセタールペンを取り付け、250g荷重にて、筆記試験前のタッチパネルのリニアリティを測定した。その後、500g荷重にてタッチパネルの中央部に、斜め45°の角度に傾けた、長さ約3cmの往復線を50万回描いた。その後、筆記試験前と同じ条件で、試験後のリニアリティを測定し、劣化の度合いを下記判定基準に従って3段階に評価した。
(判定基準)
A:リニアリティの変化率は、10%未満であった。
B:リニアリティの変化率は、10%以上20%未満であった。
C:リニアリティの変化率は、20%以上であった。
Figure 2014154264
表1に示すように、実施例1〜3にある本発明のポリチオフェン系透明導電性シートは、擦過に強く、ニュートンリングも発生しにくいため、タッチパネルとしも性能に優れる。
1、1U、1L 絶縁性基材
2、2U、2L 導電層
3 下塗り層
裏面層
5U、5L 銀電極
6 ドットディスペーサー
7 絶縁性粘着材
10、10’、10” 透明導電性シート
11 ドットディスペーサー付きITOガラス
20U 上部電極
20L 下部電極
100 抵抗膜式タッチパネル

Claims (5)

  1. 絶縁性基材の少なくとも片面に、ポリチオフェン系導電剤を含む導電層を有し、該導電層表面の、JIS B0601−1994に規定される算術平均粗さ(Ra)が0.08〜0.18μm、負荷長さ率(tp)が30〜50%、凹凸の平均間隔(Sm)が10〜30μmであることを特徴とする透明導電性シート。
  2. 絶縁性基材と導電層の間に、下塗り層を有することを特徴とする請求項1に記載の透明導電性シート。
  3. 前記導電層が、導電性粒子を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の透明導電性シート。
  4. 前記導電性粒子が、銀、銅、銀被覆銅粒子もしくはそれらの表面処理品の少なくとも一種であることを特徴とする請求項3に記載の透明導電性シート。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電性シートを用いたことを特徴とするタッチパネル。
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