JP2014153573A - 遮音材 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、遮音すべき音を十分に遮音することの可能な遮音材を提供することを目的とする。
【解決手段】軸方向Jに位置する両端が開放端とされ、かつ軸方向Jと交差する面方向Qに配置された複数のセル15を区画する支持体11と、複数のセル15内の一部を充填するように設けられ、かつ空気と音響インピーダンスの異なる材料よりなる吸音部13と、を有し、吸音部13は、遮音すべき音の音響エネルギーが入射する側に位置するセル15の内面15aと該セル15内に配置された吸音部13の第1の端面13aとにより区画された凹部状の空間17が形成されるように配置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、遮音すべき音(例えば、騒音)を十分に遮音可能な遮音材に関する。
特許文献1には、送風機、圧縮機、ポンプ類、トンネル、ダム・堰、橋梁、ボイラー、各種炉、振動機、風車等から放射される低周波音を遮音するハニカムパネル積層体が開示されている。
具体的には、特許文献1には、複数のセルを有するハニカム材と、連通気泡を有し、かつ複数のセル内を充填する硬質フェノールフォームと、ハニカム材の一方の面に接合され、かつ通気性面材と、炭酸カルシウム粒子入りエポキシ樹脂接着剤により、ハニカム材の他方の面に接合されたスラグせっこう板と、炭酸カルシウム粒子入りエポキシ樹脂接着剤によりスラグせっこう板に接着されたアルミニウム合金板と、を有するハニカムパネル積層体が開示されている。
特開2011−227470号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたハニカムパネル積層体は、ハニカム材の両面に板材(具体的には、ハニカム材の一方の面に接合された通気性面材と、ハニカム材の他方の面に接合されたスラグせっこう板及びアルミニウム合金板)を有するため、遮音すべき音を遮音する際、ハニカム材の両面に配置された板材がハニカム材を介して、振動的に結合し、サウンドブリッジが生じることで、十分な遮音性能を得ることが困難であった。
そこで、本発明は、遮音すべき音を十分に遮音することの可能な遮音材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る遮音材は、軸方向に位置する両端が開放端とされ、かつ前記軸方向と交差する面方向に配置された複数のセルを区画する支持体と、前記複数のセル内の一部を充填するように設けられ、かつ空気と音響インピーダンスの異なる材料よりなる吸音部と、を有し、前記吸音部は、遮音すべき音の音響エネルギーが入射する側に位置する前記セルの内面と該セル内に配置された前記吸音部の第1の端面とにより区画された凹部状の空間が形成されるように配置することを特徴とする。
このように、遮音すべき音の音響エネルギーが入射する側に位置するセルの内面とセル内に配置された吸音部の第1の端面とにより、凹部状の空間が区画されるように、吸音部を配置することで、該空間内において、遮音すべき音のうち、吸音部の第1の端面に対して斜めに入射する音波を反射させることで減衰させ、その後、吸音部により、該空間を通過した平面波を減衰させることが可能となる。
また、複数のセルを区画する支持板の両面に板状の部材を有していないため、該板材によるサウンドブリッジが発生することがない。
したがって、本発明の一態様に係る遮音材は、遮音すべき音を十分に遮音することができる。
また、上記本発明の一態様に係る遮音材において、前記セルの前記軸方向における複数の前記空間の深さを異ならせてもよい。
これにより、凹部状の空間により、遮音すべき音の成分のうち、吸音部の第1の端面に対して様々な角度で斜め方向から入射する音波を減衰させることが可能となるので、遮音材による遮音効果を向上させることができる。
また、上記本発明の一態様に係る遮音材において、前記第1の端面の反対側に位置する前記吸音部の第2の端面は、前記空間が配置されていない側に位置する前記支持体の第1の面に対して面一にしてもよい。
このように、凹部状の空間が配置されていない側に位置する支持体の第1の面に対して、吸音部の第2の端面を面一にすることで、セルの軸方向における吸音部の厚さを十分に厚くすることが可能となるので、吸音部による平面波の遮音性能を向上させることができる。
また、吸音部の第2の端面を支持体の第1の面に対して面一にすることで、吸音部の第1及び第2の端面がセル内に配置された場合と比較して、吸音部を容易に形成することができる。
また、上記本発明の一態様に係る遮音材において、前記吸音部は、前記材料が有する粘性により、前記複数のセル内に保持させてもよい。
このように、吸音部の材料として粘性を有する材料を用いて、複数のセルの内面に吸音部を保持(固定)させることにより、吸音部とセルの内面とを接着させる接着剤が不要となる。これにより、遮音材を製造する際、接着剤を用いて、吸音部とセルの内面とを接着させる工程が不要となるので、遮音材の製造方法を簡略化することができる。
また、上記本発明の一態様に係る遮音材において、前記材料は、弾性変形する特性を有し、前記吸音部は、弾性変形した状態で、前記セルの内面と接触させてもよい。
このように、吸音部の材料として弾性変形可能なものを用いることで、吸音部とセルの内面とを接着させる接着剤を用いることなく、セルの内面に対して吸音部を固定させることが可能となる。これにより、遮音材を製造する際、接着剤を用いて、吸音部とセルの内面とを接着させる工程が不要となるので、遮音材の製造方法を簡略化できる。
また、上記本発明の一態様に係る遮音材において、前記吸音部は、摩擦力により前記セルの内面と接触させてもよい。
このように、摩擦力を用いて、セルの内面に対して吸音部を固定させることにより、吸音部とセルの内面とを接着させる接着剤が不要となる。これにより、遮音材を製造する際、接着剤を用いて、吸音部とセルの内面とを接着させる工程が不要となるので、遮音材の製造方法を簡略化することができる。
また、上記本発明の一態様に係る遮音材において、前記材料が、接着性を有してもよい。このように、吸音部の材料として接着性を有する材料を用いることで、吸音部とセルの内面とを接着させることが可能となるため、吸音部をセルの内面に対して強固に固定することができる。
本発明の他の態様に係る遮音材は、軸方向に位置する両端が開放端とされ、かつ前記軸方向と交差する面方向に配置された複数のセルを区画する支持体と、前記複数のセル内の一部を充填するように設けられ、かつ空気と音響インピーダンスの異なる材料よりなる吸音部と、を有し、前記吸音部は、前記セルの前記軸方向において、複数の層に分割されており、前記複数の層の間に、隙間を介在させることを特徴とする。
このように、セルの軸方向において、吸音部を複数の層に分割し、かつ複数の層の間に隙間を介在させることにより、遮音材の両面から遮音したい音が入射された場合でも十分な遮音効果を得ることができる。
また、複数の層に分割されていない吸音部を設けた場合と比較して、空気と吸音部(分割された層)との境界面の数を増加させることが可能になる。これにより、複数の層に分割されていない吸音部を設けた場合と比較して、遮音材の遮音効率を向上させることができる。
上記本発明の他の態様に係る遮音材において、前記セルの前記軸方向における前記隙間の幅は、遮音すべき音の波長の腹と節との間隔に対応させてもよい。
このように、セルの軸方向における隙間の幅を、遮音すべき音の波長の腹と節の間隔に対応させることで、隙間により遮音すべき音を遮音することができる。
上記本発明の他の態様に係る遮音材において、前記複数のセル内に配置された前記隙間の幅を異ならせてもよい。
このように、複数のセル内に配置された隙間の幅を異ならせることにより、遮音すべき音の様々な音波成分を減衰させることが可能となるので、遮音効率を向上させることができる。
上記本発明の他の態様に係る遮音材において、前記セル内には、複数の前記隙間が配置されており、前記複数の隙間の幅を異ならせてもよい。
このように、セル内に配置された複数の隙間の幅を異ならせることにより、遮音すべき音の様々な音波成分を減衰させることが可能となるので、遮音効率を向上させることができる。
上記本発明の他の態様に係る遮音材において、前記吸音部は、第1の層と、前記隙間を介して、該第1の層と対向配置された第2の層と、を含み、前記第1の層の一方の端面が前記支持体の第1の面に対して面一となるように配置すると共に、前記第2の層の一方の端面が前記第1の面の反対側に位置する前記支持体の第2の端面に対して面一となるように配置してもよい。
このような構成とすることにより、セルの端から吸音部の面が引っ込んだ構成とされた遮音材や、セル内に複数の隙間が形成された遮音材を製造する場合と比較して、容易に遮音材を製造できる。
本発明の遮音材によれば、遮音すべき音を十分に遮音することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る遮音材の平面図(遮音すべき音が入射される側の遮音材の平面図)である。 図1に示す第1の実施の形態に係る遮音材のA−A線方向の断面図である。 図1に示す第1の実施の形態に係る遮音材を部分的に拡大した斜視図である。 第1の実施の形態の第1変形例に係る遮音材を部分的に拡大した断面図である。 第1の実施の形態の第2変形例に係る遮音材を部分的に拡大した断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る遮音材の平面図(遮音すべき音が入射される側の遮音材の平面図)である。 図6に示す第2の実施の形態に係る遮音材のE−E線方向の断面図である。 第2の実施の形態の第1変形例に係る遮音材の平面図(遮音すべき音が入射される側の遮音材の平面図)である。 本発明の第3の実施の形態に係る遮音材の平面図(遮音すべき音が入射される側の遮音材の平面図)である。 図9に示す第3の実施の形態に係る遮音材のF−F線方向の断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る遮音材の平面図(図12に示す音響エネルギー入射方向B1側の遮音材の平面図)である。 図11に示す第4の実施の形態に係る遮音材のG−G線方向の断面図である。 第4の実施の形態の第1変形例に係る遮音材を部分的に拡大した断面図である。 第4の実施の形態の第2変形例に係る遮音材を部分的に拡大した断面図である。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の遮音材の寸法関係とは異なる場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る遮音材の平面図(遮音すべき音が入射される側の遮音材の平面図)である。図2は、図1に示す第1の実施の形態に係る遮音材のA−A線方向の断面図である。図3は、図1に示す第1の実施の形態に係る遮音材を部分的に拡大した斜視図である。
図1〜図3において、同一構成部分には、同一符号を付す。図1に示すZ方向は、X方向及びY方向と直交する方向(言い換えれば、図2に示すセル15の軸方向J)を示している。図2に示すQは、図1に示すX方向及びY方向に対して平行な面方向(以下、「面方向Q」という)を示している。つまり、面方向Qは、Z方向に対して直交している。
図2及び図3に示すBは、遮音すべき音の音響エネルギーの入射方向(以下、「音響エネルギー入射方向B」という)を示している。また、図2及び図3に示すCは、遮音材10を透過した音響エネルギーの出射方向(以下、「音響エネルギー出射方向C」という)を示している。
上記遮音すべき音を構成する音波成分は、吸音部13の第1の端面13aに対して様々な角度で入射する。
図2及び図3では、実際には、様々な角度で吸音部13の第1の端面13aに対して入射する遮音すべき音の音響エネルギーの入射方向(音響エネルギー入射方向B)を模式的図示に示している。
また、吸音部13を通過した音響エネルギーは、第2の端面13bに対して様々な角度を有する方向に吸音部13から出射される。
図1〜図3を参照するに、第1の実施の形態の遮音材10は、支持体11と、吸音部13と、を有する。
支持体11は、複数のセル15を有する板状の部材である。支持体11は、セル15の軸方向Jと交差(図2の場合、直交)する面方向Qに配置された複数のセル15を区画している。
支持体11の材料としては、軽量で剛性が高く、かつ耐水性や耐腐食性に優れた材料が好ましい。支持体11の厚さM1は、軸方向Jにおけるセルの長さと一致している。
複数のセル15は、セル15の軸方向Jに位置する両端が開放端とされている。セル15は、柱状とされた空間である。例えば、支持体11の構造がハニカム構造の場合、セル15の形状は、例えば、正六角柱にすることができる。
このように、支持体11の構造をハニカム構造とすることで、ハニカム形状は空気に接する面積が小さくなるため、音波による曲げ振動が励起されにくいため、支持体11自体が振動して音響パワーを放出することを抑制できる(言い換えれば、遮音すべき音を透過させることを抑制できる。)。
例えば、遮音すべき音の周波数が1kHzの場合、その波長は、34cmとなる。よって、遮音すべき音の周波数が1kHzの場合、セル15の格子径W1(上記波長よりも小さい径)は、例えば、数cm程度とすることができる。
吸音部13は、空気と音響インピーダンスの異なる材料よりなり、複数のセル15内の一部(図2の場合、複数のセル15の下部)を充填するように設けられている。吸音部13の厚さM2は、支持体11の厚さM1よりも薄くなるように構成されている。
吸音部13は、セル15の軸方向Jと交差(図2の場合、直交)する第1及び第2の端面13a,13bを有する。第1及び第2の端面13a,13bは、セル15の軸方向Jと直交する平坦な面とされている。
このように、吸音部13がセル15の軸方向Jと直交する2つの端面(第1及び第2の端面13a,13b)を有することにより、空気と第1の端面13aとの境界面、及び空気と第2の端面13bとの境界面における音響インピーダンスが異なるため、遮音すべき音を透過させにくくすることができる。また、遮音すべき音の成分のうち、平面波を吸音部13内で減衰させることができる。
第1の端面13aは、遮音すべき音の音響エネルギーが入射される側に配置されている。第1の端面13aは、遮音すべき音の音響エネルギーが入射される側に位置する支持体11の第2の面11bに対して面一とされておらず、支持体11の第2の面11bの位置からセル15内に引っ込んだ位置に配置されている。
つまり、吸音部13は、遮音すべき音の音響エネルギーが入射する側(図2及び3に示す音響エネルギー入射方向Bと対向する側)に位置するセル15の内面15aとセル15内に配置された吸音部13の第1の端面13aとにより区画された凹部状の空間17が形成されるように配置されている。
このように、音響エネルギー入射方向Bと対向する側に位置する遮音材10に複数の凹部状の空間17(以下、単に「空間17」という)を配置することにより、複数の空間17において、遮音すべき音のうち、吸音部13の第1の端面13aに対して斜めに入射する音波を反射させることで減衰させ、その後、吸音部13により、空間17を通過した平面波を減衰させることが可能となる。
また、遮音材10は、複数のセル15を区画する支持板11の両面に板状の部材を有していないため、該板材に起因するサウンドブリッジが発生することがない。したがって、第1の実施の形態の遮音材10は、十分な遮音性能を得ることができる。
なお、セル15の軸方向Jにおける複数の空間17の深さD1(支持体11の第2の面11bから吸音部13の第1の端面13aまでの深さ)は、遮音すべき音の周波数に基づき適宜選択することができる。
第2の端面13bは、第1の端面13aの反対側に位置する吸音部13の端面である。第2の端面13bは、遮音すべき音の音響エネルギーが出射される側に配置されている。
第2の端面13bは、第2の面11bの反対側に位置する支持体11の第1の面11a(凹部状の空間17が配置されていない側に位置する支持体11の面)に対して面一とされている。
このように、空間17が配置されていない側に位置する支持体11の第1の面11aに対して、吸音部13の第2の端面13bを面一にすることで、セル15の軸方向Jにおける吸音部13の厚さを十分に厚くすることが可能となるので、吸音部13による遮音性能を向上させることができる。
また、吸音部13の第2の端面13bを支持体11の第1の面11aに対して面一にすることで、吸音部13の第1及び第2の端面13a,13bがセル15内に配置された場合と比較して、吸音部13を容易に形成することができる。
吸音部13の材料として、粘性を有する材料(例えば、ゴム)、弾性変形する特性を有する材料、及び摩擦力によりセル15の内面15aと接触する材料のうち、いずれかの材料を用いてもよい。
このように、吸音部13の材料として、粘性を有する材料、弾性変形する特性を有する材料、及び摩擦力によりセル15の内面15aと接触する材料のうち、いずれかの材料を用いることで、吸音部13とセル15の内面15aとを接着させる接着剤を用いることなく、吸音部13をセル15の内面15aに固定させることが可能となる。
これにより、遮音材10を製造する際、接着剤を用いて、吸音部13とセル15の内面15aとを接着させる工程が不要となるので、遮音材10の製造方法を簡略化することができる。
また、吸音部13の材料として接着性を有する材料を用いてもよい。このように、吸音部13の材料として接着性を有する材料を用いることで、吸音部13とセル15の内面15aとを接着させることが可能となるため、吸音部13をセル15の内面15aに対して強固に固定することができる。
上記構成とされた遮音材10(音響エネルギー入射方向Bに対して吸音部13が2つの端面(第1及び第2の端面13a,13b)を有する遮音材)の透過損失TLは、下記(1)式により算出することができる。
なお、下記(1)式において、ρは空気の密度(約1.2kg/m)、cは空気中を伝わる音の速さ(約340m/s)、ρは吸音部13の密度、cは吸音部13中を伝わる音の速さをそれぞれ示している。
TL=2×10×log10{(ρ+ρ/(4ρρ)}・・・(1)
例えば、音響インピーダンスの変化だけを考慮し、かつ吸音部13を構成する材料の物理量を水相当と仮定すると、ρは約1000kg/m、cは約1500m/sとなる。
この場合、透過損失TLは、上記(1)式から算出でき、60(dB)となる。
一方、参考までに、厚さ6mmの鋼板において、質量則が成立する周波数域(fc=約2kHz)での透過損失TLは、下記(2)式より算出することができる。なお、下記(2)式において、mは鋼板の面密度(kg/m)、fは周波数(Hz)を示している。
TL=18×log10(mf)−44 ・・・(2)
mは鋼板の面密度が約47kg/mの場合、上記(2)式から、透過損失TLは、周波数が100Hzの場合には22(dB)となり、周波数が1kHzの場合には40(dB)となる。
よって、第1の実施の形態の遮音材10は、鋼板よりも良好な遮音効果を得ることができる。
第1の実施の形態の遮音材によれば、軸方向Jに位置する両端が開放端とされ、かつ軸方向Jと交差する面方向Qに配置された複数のセル15を区画する支持体11と、複数のセル15内の一部を充填するように設けられ、かつ空気と音響インピーダンスの異なる材料よりなる吸音部13と、を有し、吸音部13は、遮音すべき音の音響エネルギーが入射する側に位置するセル15の内面15aと該セル15内に配置された吸音部13の第1の端面13aとにより、凹部状の空間17が区画されるように配置することにより、音響エネルギー入射方向Bと対向する側に位置する遮音材10に複数の空間17が配置される。
これにより、複数の空間17内において、遮音すべき音のうち、吸音部13の第1の端面13aに対して斜めに入射する音波を反射させることで減衰させ、その後、吸音部13により、該空間17を通過した平面波を減衰させることが可能となる。
また、第1の実施の形態の遮音材10は、複数のセル15を区画する支持板11の両面(第1及び第2の面11b,11b)に板状の部材を有していないため、該板材に起因するサウンドブリッジが発生することがない。
したがって、第1の実施の形態の遮音材10は、十分な遮音性能を発揮することができる。
図4は、第1の実施の形態の第1変形例に係る遮音材を部分的に拡大した断面図である。図4において、図2に示す第1の実施の形態の遮音材10と同一構成部分には、同一符号を付す。
なお、図4では、図2に示す吸音部13と同じ材料で構成され、図2に示す吸音部13とは厚さの異なる2種類の吸音部を「吸音部13−1,13−2」として示す。吸音部13−1,13−2は、厚さが異なること以外は、図2に示す吸音部13と同様な構成とされている。
図4に示す空間17−1,17−2は、図2に示す空間17と深さが異なること以外は、図2に示す空間17と同様な構成とされている。
また、図4では、複数の吸音部13,13−1,13−2及び空間17,17−1,17−2を図示することが困難なため、それぞれ1つのみを図示する。
図4において、深さD2は、支持体11の第2の面11bから吸音部13−1の第1の端面13−1aまでの深さ(空間17−1の深さ)を示しており、深さD3は、支持体11の第2の面11bから吸音部13−2の第1の端面13−2aまでの深さ(空間17−2の深さ)を示している。
図4を参照するに、第1の実施の形態の第1変形例に係る遮音材25は、吸音部13,13−1,13−2の第2の端面13b,13−1b,13−2bを支持体11の第1の面11aに対して面一にした状態で、吸音部13−1,13−2の厚さを吸音部13の厚さM1とは異ならせることで、空間17,17−1,17−2の深さD1〜D3を異ならせたこと以外は、第1の実施の形態の遮音材10と同様な構成とされている。
吸音部13−1の厚さは、吸音部13,13−2よりも厚くなるように構成されており、
吸音部13−2の厚さは、吸音部13,13−2よりも薄くなるように構成されている。
これにより、空間17−1の深さD2は、他の空間17,17−2の深さD1,D3よりも浅くなるように構成されており、空間17−2の深さD3は、他の空間17−1,17−3よりも深くなるように構成されている。
つまり、遮音材25は、音響エネルギー入射方向Bと対向する側に、異なる3つの深さとされた空間17,17−1,17−2を複数有する。
第1の実施の形態の第1変形例に係る遮音材によれば、音響エネルギー入射方向Bと対向する側に、異なる3つの深さD1〜D3とされた凹部状の空間17,17−1,17−2を複数有することにより、複数の空間17,17−1,17−2内において、吸音部13,13−1,13−2の第1の端面13a,13−1a,13−2aに対して様々な角度で斜め方向から入射する音波を減衰させることが可能となるので、遮音材25による遮音性能を向上させることができる。
なお、図4では、一例として、深さの異なる3種類の空間17,17−1,17−2を設けた場合を例に挙げて説明したが、深さの異なる空間は、2種類でもよいし、3種類以上でもよい。
図5は、第1の実施の形態の第2変形例に係る遮音材を部分的に拡大した断面図である。図5において、図2に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図5に示すB1は、遮音すべき第1の音の音響エネルギーが入射する方向(以下、「第1の音響エネルギー入射方向B1」という)を示しており、B2は、遮音すべき第2の音の音響エネルギーが入射する方向(以下、「第2の音響エネルギー入射方向B2」という)を示している。
また、図5に示すC1は、遮音材10を透過した音響エネルギーが出射する方向(以下、「第1の音響エネルギー出射方向C1」という)を示しており、C2は、遮音材10を透過した音響エネルギーが出射する方向(以下、「第2の音響エネルギー出射方向C2」という)を示している。
図5では、実際には、様々な角度で吸音部13の第1の端面13aまたは第2の端面13bに対して入射する遮音すべき第1及び第2の音の音響エネルギーの入射方向(第1及び第2の音響エネルギー入射方向B1,B2)を模式的図示に示している。
なお、吸音部13を通過した音響エネルギーは、第1の端面13aまたは第2の端面13bに対して様々な角度を有する方向に出射される。
図5を参照するに、第1の実施の形態の第2変形例に係る遮音材30は、図2に示す第1の実施の形態の遮音材10を構成する吸音部13を上方に移動させて、吸音部13の第1及び第2の端面13a,13bをセル15内に配置させることで、第1の端面13a側に第1の空間31を形成すると共に、第2の端面13b側に第2の空間32を形成したこと以外は、遮音材10と同様に構成される。
第1の実施の形態の遮音材10では、第1の端面13a側のみに空間17を形成したが、遮音材30では、第1及び第2の面13a,13bに空間(第1及び第2の空間31,32)を配置させたことが、遮音材10とは異なる。
支持体11の第2の面11bを基準としたときの第1の空間31の深さD4、及び支持体11の第1の面11aを基準としたときの第2の空間32の深さD5は、同じ深さにしてもよいし、異ならせてもよい。
第1及び第2の空間の深さD4,D5は、遮音すべき第1及び第2の音により適宜選択することができる。
第1の実施の形態の第2変形例に係る遮音材30によれば、遮音材30の両面に空間31,32を配置させることにより、第1の空間31により、第1の音響エネルギー入射方向B1から入射される第1の音の平面波を減衰させることが可能になると共に、第2の空間32により、第2の音響エネルギー入射方向B2から入射される第2の音の平面波を減衰させることが可能になるので、遮音材30の両面から入射される第1及び第2の音を十分に遮音することができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る遮音材の平面図(遮音すべき音が入射される側の遮音材の平面図)である。図7は、図6に示す第2の実施の形態に係る遮音材のE−E線方向の断面図である。図6及び図7において、図1及び図2に示す第1の実施の形態の遮音材10と同一構成部分には同一符号を付す。
図6及び図7を参照するに、第2の実施の形態の遮音材40は、支持体41と、吸音部13と、を有する。
支持体41は、セル44を区画する筒状部材42が、セル44の軸方向Kと交差(図7の場合、直交)する面方向Qに複数配置された構成とされている。複数の筒状部材42は、隣接する筒状部材42との間に形成される隙間が最も小さくなるように配置されている。
複数の筒状部材42は、隣接する筒状部材42と連結されている。筒状部材42は、1つのセル44を区画している。
筒状部材42の形状は、例えば、円筒形状とすることができる。この場合、セル44の形状は、円筒形状となる。遮音すべき音の周波数が1kHzの場合、筒状部材42の内径R1は、例えば、数cm程度とすることができる。
上記構成とされた支持体41の厚さM3(筒状部材42の高さH1)は、例えば、図2に示す支持体11の厚さM1と等しくすることができる。
なお、支持体41の厚さM3(筒状部材42の高さH1)は、吸音部13の厚さM2よりも厚くなるように構成されている。
吸音部13は、その第2の端面13bが筒状部材42の第1の面42a(言い換えれば、支持体41の第1の面41a)に対して面一となるように、複数のセル44にそれぞれ配置されている。
吸音部13の第1の端面13aは、遮音すべき音の音響エネルギーが入射される側に位置する支持体41の第2の面41b(言い換えれば、筒状部材42の第2の面42b)に対して面一とされておらず、支持体11の第2の面11bの位置からセル44内に引っ込んだ位置に配置されている。
つまり、吸音部13は、遮音すべき音の音響エネルギーが入射する側に位置するセル44の内面44aとセル44内に配置された吸音部13の第1の端面13aとにより区画された凹部状の空間46が形成されるように配置されている。
上記構成とされた第2の実施の形態に係る遮音材40は、第1の実施の形態の遮音材10と同様な効果を得ることができる。
図8は、本発明の第2の実施の形態の第1変形例に係る遮音材の平面図(遮音すべき音が入射される側の遮音材の平面図)である。図8において、図6に示す第2の実施の形態の遮音材40と同一構成部分には同一符号を付す。
図8を参照するに、第2の実施の形態の第1変形例に係る遮音材50は、X方向及びY方向のみに複数の筒状部材42を配置させたこと以外は、第2の実施の形態の遮音材40と同様に構成される。
このような構成とされた第2の実施の形態の第1変形例の遮音材50は、第2の実施の形態の遮音材40と同様な効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る遮音材の平面図(遮音すべき音が入射される側の遮音材の平面図)である。図10は、図9に示す第3の実施の形態に係る遮音材のF−F線方向の断面図である。
図9及び図10において、図1及び図2に示す第1の実施の形態の遮音材10と同一構成部分には同一符号を付す。図10に示すLは、Z方向と一致するセル63の軸方向(以下、「軸方向L」という)を示している。
図9及び図10を参照するに、第3の実施の形態の遮音材60は、支持体61と、吸音部13と、を有する。
支持体61は、四角柱形状とされた複数のセル63を有する板状の部材である。支持体61は、セル63の軸方向Lと交差(図10の場合、直交)するX方向及びY方向に配置された複数のセル63を区画している。
遮音すべき音の周波数が1kHzの場合、セル63の格子径W2は、例えば、数cm程度とすることができる。また、支持体61の材料としては、第1の実施の形態で説明した支持体11の材料と同様な材料を用いることができる。
複数のセル63内には、第2の面61bに対して第2の端面13bが面一となるように、吸音部13が配置されている。
つまり、吸音部13は、遮音すべき音の音響エネルギーが入射する側(図10に示す音響エネルギー入射方向Bと対向する側)に位置するセル63の内面63aとセル63内に配置された吸音部13の第1の端面13aとにより区画された凹部状の空間65が形成されるように配置されている。空間65の形状は、四角柱とされている。
このような構成とされた第3の実施の形態の遮音材60は、第1の実施の形態の遮音材10と同様な効果を得ることができる。
なお、第3の実施の形態の遮音材60では、一例として、四角柱形状とされた複数のセル63を有する支持体61を例に挙げて説明したが、支持体61に替えて、図6または図8に示す配列とされた複数のセル44を有する支持体を用いてもよい。
このような構成とされた遮音材は、第3の実施の形態の遮音材60と同様な効果を得ることができる。
(第4の実施の形態)
図11は、本発明の第4の実施の形態に係る遮音材の平面図(図12に示す第1の音響エネルギー入射方向B1側の遮音材の平面図)である。図12は、図11に示す第4の実施の形態に係る遮音材のG−G線方向の断面図である。
図11及び図12において、図1及び図2に示す第1の実施の形態の遮音材10と同一構成部分には同一符号を付す。また、図12には、説明の便宜上、図5に示す第1の音響エネルギー入射方向B1、第2の音響エネルギー入射方向B2、第1の音響エネルギー出射方向C1、及び第2の音響エネルギー出射方向C2を図示する。
図11及び図12を参照するに、第4の実施の形態の遮音材70は、第1の実施の形態の遮音材10を構成する吸音部13及び空間17に替えて、吸音部71及び隙間72を有すること以外は、遮音材10と同様に構成されている。
吸音部71は、セル15の軸方向Jにおいて、2つの層に分割されている。吸音部71は、空気と音響インピーダンスの異なる材料により構成された第1及び第2の層73,74を有する。第1及び第2の層73,74の合計の厚さは、支持体11の厚さM1よりも薄くなるように構成されている。
第1の層73は、セル15の一方の開放端を塞ぐように、セル15内に設けられている。第1の層73の一方の端面73aは、支持体11の第1の面11aに対して面一となるように配置されている。
第2の層74は、セル15の他方の開放端を塞ぐように、セル15内に設けられている。第2の層74の一方の端面74aは、支持体11の第2の面11bに対して面一となるように配置されている。第2の層74の他方の端面74bは、第1の層73の他方の端面73bに対して対向配置されている。
吸音部71は、第1及び第2の音響エネルギー入射方向B1,B2と交差する4つの端面(具体的には、一方の端面73a,74a、及び他方の端面73b,74b)を有する。
つまり、吸音部71は、空気と4つの端面とで構成される4つの境界面(音響インピーダンスが異なる面)を有する。
これにより、2つの境界面のみ有した第1の実施の形態の遮音材10よりも遮音効果を向上させることができる。
隙間72は、第1の層73と第2の層74との間に配置されており、セル15の内面15a、第1の層73の他方の面73b、及び第2の層74の他方の面74bで区画されている。
セル15の軸方向Jにおける隙間72の幅W3は、遮音すべき第1及び第2の音の波長λの腹P1と節P2の間隔に対応させる。遮音すべき第1及び第2の音の波長λの腹P1と節P2の間隔に対応させるとは、第1及び第2の層73,74の他方の端面73b,74bのうち、どちらか一方の端面に波長λの腹P1が位置し、他方の端面に波長λの節P2が位置することをいう(図12参照)。
このような関係となる隙間72の幅W3としては、例えば、λ/4、3λ/4、5λ/4、・・・を例示することができる。
このように、隙間72の幅W3を遮音すべき第1及び第2の音の波長λの腹P1と節P2の間隔に対応させることで、隙間72により遮音すべき第1及び第2の音を減衰させることが可能となるため、遮音材70の遮音効果を向上させることができる。
遮音すべき第1及び第2の音の波長λ(m)は、下記(3)式により求めることができる。下記(3)式において、cは空気中における音速(343m/s)を示しており、fは周波数(Hz)を示している。
λ=c/f ・・・(3)
例えば、遮音すべき第1及び第2の音の周波数が1kHzの場合、遮音すべき第1及び第2の音の波長λは、上記(3)式のf(Hz)を1000(Hz)とし、c(m/s)を343(m/s)とすることで求めることができる。
この場合、遮音すべき第1及び第2の音の波長λは、0.343(m)となる(下記(4)式参照)。
λ=c/f=343/1000=0.343(m)・・・(4)
よって、遮音すべき第1及び第2の音の周波数が1kHzで、かつ隙間72の幅W3がλ/4の場合、隙間72の幅W3は、0.0875(m)となる(下記(5)式参照)。
λ/4=0.343/4=0.0875(m)・・・(5)
なお、隙間72の幅W3を遮音すべき第1及び第2の音の波長λの節と節との間隔に対応させる(つまり、隙間72の幅W3をλ/2、λ、3λ/2、・・・とする)と遮音すべき第1及び第2の音が大きくなるため注意が必要である。
第4の実施の形態の遮音材によれば、セル15の軸方向Jにおいて分割された第1及び第2の層73,74を有する吸音部71と、第1の層73と第2の層74との間に配置された隙間72と、を有すると共に、セル15の軸方向Jにおける隙間72の幅W3を遮音すべき第1及び第2の音の波長λの腹P1と節P2との間隔に対応させることで、隙間72により遮音すべき第1及び第2の音を減衰させることが可能となるため、遮音効果を向上させることができる。
図13は、第4の実施の形態の第1変形例に係る遮音材を部分的に拡大した断面図である。図13において、図12に示す第4の実施の形態の遮音材70と同一構成部分には同一符号を付す。
図13を参照するに、第4の実施の形態の第1変形例に係る遮音材80は、第4の実施の形態の遮音材70に設けられた複数の隙間72に替えて、隙間72−1,72−2,72−3を有すること以外は、遮音材70と同様に構成される。
隙間72−1,72−2,72−3は、それぞれ第1の層73と第2の層74との間に配置されている。隙間72−1,72−2,72−3の幅W4〜W6は、遮音すべき第1及び第2の音の波長λの腹P1と節P2との間隔に対応すると共に、異なる大きさとされている。
なお、図13では、隙間72−1,72−2,72−3の幅W4〜W6の一例として、幅W4がλ/4、幅W5が3λ/4、幅W6が5λ/4の場合を図示しているが、隙間72−1,72−2,72−3の幅W4〜W6は、遮音すべき音の波長λの腹P1と節P2の間隔に対応していればよく、図13に示す大きさに限定されない。
このように、複数のセル15内に配置された隙間72−1,72−2,72−3の幅W4〜W6を異ならせることにより、遮音すべき第1及び第2の音の様々な成分を減衰させることが可能となるので、遮音効率を向上させることができる。
図14は、第4の実施の形態の第2変形例に係る遮音材を部分的に拡大した断面図である。図14において、図13に示す第4の実施の形態の第1変形例に係る遮音材80と同一構成部分には、同一符号を付す。
図14を参照するに、第4の実施の形態の第2変形例に係る遮音材90は、第4の実施の形態の第1変形例に係る遮音材80を構成する吸音部71及び隙間72に替えて、吸音部91及び隙間97,98を有すること以外は、遮音材80と同様に構成されている。
吸音部91は、セル15内に設けられており、セル15の軸方向Jにおいて、3つの層に分割されている。つまり、吸音部91は、空気と音響インピーダンスの異なる材料により構成された第1ないし第3の層92〜94を有する。第1ないし第3の層92〜94の合計の厚さは、支持体11の厚さM1よりも薄くなるように構成されている。
隙間97は、第1の層92と第2の層93との間に設けられている。隙間98は、第2の層93と第3の層94との間に設けられている。セル15の軸方向Jにおける隙間97,98の幅は、遮音すべき第1及び第2の音の波長の腹と節との間隔に対応している。
また、セル15の軸方向Jにおける隙間97,98の幅は、同じ大きさにしてもよいし、異ならせてもよい。
このように、セル15の軸方向Jにおいて、3つの層(第1ないし第3の層92〜94)に分割された吸音部91と、第1ないし第3の層92〜94間に配置された隙間97,98を有する第4の実施の形態の第2変形例に係る遮音材90は、第4の実施の形態の第1変形例に係る遮音材80と同様な効果を得ることができる。
なお、図13では吸音部71を2層に分割し、図14では吸音部91を3層に分割した場合を例に挙げて説明したが、吸音部71,91は、複数(2層以上)に分割されていればよく、図13及び図14に示す吸音部71,91の構造に限定されない。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明は、遮音すべき音(例えば、騒音)を十分に遮音可能な遮音材に適用できる。
10,25,30,40,50,60,70,80,90…遮音材、11,41,61…支持体、11a,41a,42a,61a…第1の面、11b,41b,42b,61b…第2の面、13,13−1,13−2,71,91…吸音部、13a,13−1a,13−2a…第1の端面、13b,13−1b,13−2b…第2の端面、15,44,63…セル、15a,44a,63a…内面、17,17−1,17−2,46,65…空間、31…第1の空間、32…第2の空間、42…筒状部材、72,72−1,72−2,72−3,97,98…隙間、73,92…第1の層、74,93…第2の層、73a,74a…一方の端面、73b,74b…他方の端面、94…第3の層、B…音響エネルギー入射方向、B1…第1の音響エネルギー入射方向、B2…第2の音響エネルギー入射方向、C…音響エネルギー出射方向、C1…第1の音響エネルギー出射方向、C2…第2の音響エネルギー出射方向、D1,D2,D3,D4,D5…深さ、H1…高さ、J,K,L…軸方向、M1,M2,M3…厚さ、P1…腹、P2…節、R1…内径、W1,W2…格子径、W3,W4,W5,W6…幅

Claims (12)

  1. 軸方向に位置する両端が開放端とされ、かつ前記軸方向と交差する面方向に配置された複数のセルを区画する支持体と、
    前記複数のセル内の一部を充填するように設けられ、かつ空気と音響インピーダンスの異なる材料よりなる吸音部と、
    を有し、
    前記吸音部は、遮音すべき音の音響エネルギーが入射する側に位置する前記セルの内面と該セル内に配置された前記吸音部の第1の端面とにより区画された凹部状の空間が形成されるように配置することを特徴とする遮音材。
  2. 前記セルの前記軸方向における複数の前記空間の深さを異ならせることを特徴とする請求項1記載の遮音材。
  3. 前記第1の端面の反対側に位置する前記吸音部の第2の端面は、前記空間が配置されていない側に位置する前記支持体の第1の面に対して面一であることを特徴とする請求項1または2記載の遮音材。
  4. 前記吸音部は、前記材料が有する粘性により、前記複数のセル内に保持されていることを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載の遮音材。
  5. 前記材料は、弾性変形する特性を有し、
    前記吸音部は、弾性変形した状態で、前記セルの内面と接触することを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載の遮音材。
  6. 前記吸音部は、摩擦力により前記セルの内面と接触することを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載の遮音材。
  7. 前記材料が、接着性を有することを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1項記載の遮音材。
  8. 軸方向に位置する両端が開放端とされ、かつ前記軸方向と交差する面方向に配置された複数のセルを区画する支持体と、
    前記複数のセル内の一部を充填するように設けられ、かつ空気と音響インピーダンスの異なる材料よりなる吸音部と、
    を有し、
    前記吸音部は、前記セルの前記軸方向において、複数の層に分割されており、
    前記複数の層の間に、隙間を介在させることを特徴とする遮音材。
  9. 前記セルの前記軸方向における前記隙間の幅は、遮音すべき音の波長の腹と節との間隔に対応することを特徴とする請求項8記載の遮音材。
  10. 前記複数のセル内に配置された前記隙間の幅を異ならせることを特徴とする請求項8または9記載の遮音材。
  11. 前記セル内には、複数の前記隙間が配置されており、前記複数の隙間の幅を異ならせることを特徴とする請求項8ないし10のうち、いずれか1項記載の遮音材。
  12. 前記吸音部は、第1の層と、前記隙間を介して、該第1の層と対向配置された第2の層と、を含み、
    前記第1の層の一方の端面が前記支持体の第1の面に対して面一となるように配置すると共に、前記第2の層の一方の端面が前記第1の面の反対側に位置する前記支持体の第2の端面に対して面一となるように配置することを特徴とする請求項8ないし10のうち、いずれか1項記載の遮音材。
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