JP2014153266A - 車両用ドアハンドルの操作力測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両のドアのドアハンドルに取付けて、ドアハンドルに対して操作力Fを入力するための部位を構成する測定用ハンドル3と、ドアの回動角度を検出するドア角度測定器4と、測定用ハンドル3を介してドアハンドルに入力した操作力Fを演算する演算器5と、を備え、測定用ハンドル3は、ドアハンドルに対して取付けるための部位である取り付け部6と、人が操作するための部位である操作部7と、取り付け部6と操作部7の連結部において、取り付け部6と操作部7に介設される複数の荷重センサ8・8と、を備え、演算器5によって、ドア角度測定器4と複数の荷重センサ8・8の測定値に基づき、ドアハンドルに対する操作力Fを算出する。
【選択図】図3
Description
そして、このようなドアの操作フィーリングを定量的に評価するためには、人の操作によってドアハンドルに作用する力(以下、操作力と呼ぶ)を測定することが必要になってくる。
また、ドアハンドルに作用する操作力の測定においては、少なくともドアの法線方向、垂直方向および高さ方向の各分力として測定することが必要になってくる。
特許文献1に開示されている従来技術では、自動車用ドアのドアヒンジ部に配置した回転センサによって回転トルクを検出し、その検出した回転トルクからドアの開閉操作力を算出する構成としている。
このため従来は、小型の荷重センサを用いて操作力の測定装置を構成することができなかった。
これにより、安価で簡易な構成の操作力測定装置を実現できる。
まず始めに、本発明の第一の実施形態に係る自動車用ドアハンドルの操作力測定装置の全体構成について、図1〜図3を用いて説明をする。
尚、以下の説明では、図1および図2に示すように、車両2に備えられるドア2aを基準とする三次元座標系(以下、XYZ座標系と呼ぶ)を規定している。
XYZ座標系では、ドア2aの長さ方向をX軸方向、厚さ方向をY軸方向、高さ方向をZ軸方向、とそれぞれ規定し、XYZ座標系における操作力FのX軸方向への分力をFx、Y軸方向への分力をFy、Z軸方向への分力をFz、とそれぞれ規定している。
そして、図2に示すように、車両2におけるドア2aの開度(角度)をφと規定している。
そして、測定用ハンドル3は、クランプ部6aを構成するネジ部材を締め付けることによって、クランプ部6aでドアハンドル2bを挟圧することができ、これにより、ドアハンドル2bに対して穴あけ等の加工を行うことなく、測定用ハンドル3をドアハンドル2bに固定することができるように構成されている。
そして、操作部7は、ドアハンドル2bに測定用ハンドル3が固定されている状態で、ドアハンドル2bを把持する代わりに、操作部7の把持部7aを把持して、人が測定用ハンドル3を操作することによって、ドア2aを開閉することができるように構成されている。
そして、取り付け部6と操作部7は、複数(本実施形態では2個)の荷重センサ8・8を介して連結されるように構成されている。
このような構成により、人が操作部7を持ってドア2aを開閉するときに、測定用ハンドル3を介してドアハンドル2bに作用する操作力を、荷重センサ8・8によって検出することができるように構成されている。
また、各荷重センサ8・8は、演算器5に接続されており、各荷重センサ8・8による測定値に基づいて、演算器5によって、XYZ座標系における操作力を演算する構成としている。
また、このような構成の測定用ハンドル3とすることにより、圧縮方向の力のみを検出することができる簡易な荷重センサ8を用いながら、ドア2aを開けるときと閉めるときの両方の操作力の測定に対応することが可能になる。
そして、ドア角度測定器4は、演算器5に接続されており、該ドア角度測定器4により測定したドア2aの角度φを、演算器5に入力する構成としている。
そして演算器5は、荷重センサ8・8による測定値と、ドア角度測定器4によるドア2aの角度φの測定値に基づいて、XYZ座標系におけるドアハンドル2bに対する操作力Fを算出する構成としている。
図3に示す如く、操作力測定装置1による操作力Fの測定においては、測定用ハンドル3に備えられる各荷重センサ8・8による測定値F1、F2が、演算器5の増幅器に入力される。
尚、出力値F’(Fx’、Fy’、Fz’)は、以下に示す数式1によって算出される。
例えば、前記行列式中の定数LRの値は、測定用ハンドル3が車両の右側のドア2aに取り付けられているときには「1」が選択され、測定用ハンドル3が車両の左側のドア2aに取り付けられているときには「−1」が選択される。
また、前記行列式中の定数OCの値は、ドア2aを開く操作のときには「1」が選択され、ドア2aを閉じる操作のときには「−1」が選択される。
即ち、例えば、ドアハンドルの回動軸方向が略水平向きであって、ドアハンドルを上方に持ちあげるようにしてドアを開ける態様のドアハンドルに対しても、本発明に係る操作力測定装置を適用することができる。
このような構成により、小型の荷重センサ8・8を用いながら、モーメントの入力が許容でき、かつ、人の握力等の影響が排除でき、ドアハンドル2bに作用する操作力Fを精度よく測定することができる。
このような構成により、汎用的な荷重センサ8を用いて、測定用ハンドル3を構成することができる。
またこれにより、簡易な構成で、安価な操作力測定装置1を実現できる。
尚、以下の説明では、ドア2aの向きを基準とするXYZ座標系の他に、図6に示すドアハンドル2bの向きを基準とする三次元座標系(以下、PQR座標系と呼ぶ)を規定している。
そして、図6に示すように、ドアハンドル2bの長さ方向をP軸方向、厚み方向をQ軸方向、高さ方向をR軸方向、とそれぞれ規定し、PQR座標系における操作力FsのP軸方向への分力をFp、Q軸方向への分力をFq、R軸方向への分力をFr、とそれぞれ規定している。
また、図6に示すように、車両2におけるドア2aの開度(角度)をφと規定し、ドア2aに対するドアハンドル2bの角度をθと規定している。
しかしながら、操作力測定装置11によって直接測定することができる力は、ドアハンドル2bの向きを基準とするPQR座標系における操作力Fsであるため、操作力測定装置1では、PQR座標系における操作力Fsを、ドア2aの向きを基準とするXYZ座標系における力に変換して、操作力Fを得る構成としている。
そして、測定用ハンドル13は、クランプ部6aを構成するネジ部材を締め付けることによって、クランプ部6aでドアハンドル2bを挟圧することができ、これにより、ドアハンドル2bに対して穴あけ等の加工を行うことなく、測定用ハンドル13をドアハンドル2bに固定することができるように構成されている。
そして、操作部7は、ドアハンドル2bに測定用ハンドル13が固定されている状態で、ドアハンドル2bを把持する代わりに、操作部7の把持部7aを把持して、人が測定用ハンドル13を操作することによって、ドア2aを開閉することができるように構成されている。
そして、取り付け部6と操作部7は、複数(本実施形態では2個)の荷重センサ8・8を介して連結されるように構成されている。
このような構成により、人が操作部7を持ってドア2aを開閉するときに、測定用ハンドル13を介してドアハンドル2bに作用する操作力を、荷重センサ8・8によって検出することができるように構成されている。
また、各荷重センサ8・8は、後述する演算器15に接続されており、各荷重センサ8・8によるPQR座標系における操作力(各軸方向への分力)の測定値に基づいて、演算器15によって、XYZ座標系における操作力を演算する構成としている。
そして、操作力測定装置11では、ドアハンドル変位量測定器9によって検出した離間距離Lに基づいて、演算器5によって、ドア2aに対するドアハンドル2bの角度θを演算する構成としている。
本発明の第一の実施形態に係る操作力測定装置1では、ドア2aに対するドアハンドル2bの角度θを考慮せずに、PQR座標系における各軸方向とXYZ座標系における各軸方向が一致しているものと仮定して、操作力Fを算出する構成としている。
尚、出力値Fs(Fsp、Fsq、Fsr)は、以下に示す数式3により算出される。
尚、補正後の出力値Fs’(Fsp’、Fsq’、Fsr’)は、以下に示す数式4によって算出される。
例えば、前記行列式中の定数LRの値は、測定用ハンドル3が車両の右側のドア2aに取り付けられているときには「1」が選択され、測定用ハンドル3が車両の左側のドア2aに取り付けられているときには「−1」が選択される。
また、前記行列式中の定数OCの値は、ドア2aを開く操作のときには「1」が選択され、ドア2aを閉じる操作のときには「−1」が選択される。
このような構成により、ドアハンドル2bに作用する操作力Fをさらに精度よく測定することができる。
2 車両
2a ドア
2b ドアハンドル
3 測定用ハンドル
4 ドア角度測定器
5 演算器
6 操作部
7 取り付け部
8 荷重センサ
9 ドアハンドル変位量測定器
11 操作力測定装置(第二の実施形態)
13 測定用ハンドル
14 ドア角度測定器
15 演算器
Claims (3)
- 車両のドアのドアハンドルに取付けて、前記ドアハンドルに対して操作力を入力するための部位を構成する測定用ハンドルと、
前記ドアの回動角度を検出するドア角度測定器と、
前記測定用ハンドルを介して前記ドアハンドルに入力した前記操作力を演算する演算器と、
を備え、
前記測定用ハンドルは、
該測定用ハンドルを前記ドアハンドルに対して固定するための部位である取り付け部と、
人が操作力を入力するための部位である操作部と、
前記取り付け部と前記操作部を連結する部位において、前記取り付け部と前記操作部に介設される複数の荷重センサと、
を備え、
前記演算器によって、
前記ドア角度測定器と前記複数の荷重センサの測定値に基づき、
前記測定用ハンドルを介して前記ドアハンドルに入力された操作力を算出する、
ことを特徴とする車両用ドアハンドルの操作力測定装置。 - 前記ドアに対する前記ドアハンドルの変位量を検出するドアハンドル変位量測定器をさらに備え、
前記演算器によって、
前記ドアハンドル変位量測定器の測定値に基づき、
前記複数の荷重センサの測定値を補正する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアハンドルの操作力測定装置。 - 前記測定用ハンドルは、
前記ドアを閉めるときに前記ドアハンドルに作用する操作力を検出するための第一の態様と、
前記ドアを開けるときに前記ドアハンドルに作用する操作力を検出するための第二の態様と、
に変更可能に構成される、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ドアハンドルの操作力測定装置。
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