JP2014152613A - 熱利用装置 - Google Patents

熱利用装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014152613A
JP2014152613A JP2013020283A JP2013020283A JP2014152613A JP 2014152613 A JP2014152613 A JP 2014152613A JP 2013020283 A JP2013020283 A JP 2013020283A JP 2013020283 A JP2013020283 A JP 2013020283A JP 2014152613 A JP2014152613 A JP 2014152613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
working fluid
coolant
heat
heat medium
boiler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013020283A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidefumi Mori
英文 森
Masao Iguchi
雅夫 井口
Fuminobu Enoshima
史修 榎島
Fumihiko Ishiguro
文彦 石黒
Kazutaka Oda
和孝 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2013020283A priority Critical patent/JP2014152613A/ja
Publication of JP2014152613A publication Critical patent/JP2014152613A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

【課題】ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが生じた際、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の継続的な漏れを阻止し、熱媒体ポンプによる熱媒体の移送を確保可能な熱利用装置を提供する。
【解決手段】本発明の熱利用装置は、駆動系1と、エンジン用冷却液回路3aと、ランキンサイクル5と、フロンディテクタ7と、第1〜3開閉弁9a〜9cと、コントローラ11とを備えている。ランキンサイクル5はボイラ25を有しており、エンジン用冷却液回路3aを循環する第1冷却液と、ランキンサイクル5を循環する作動流体とで熱交換が可能である。この熱利用装置では、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの作動流体の漏れが生じた際、コントローラ11が第1、2開閉弁9a、9bを閉制御し、第3開閉弁9cを開制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は熱利用装置に関する。
特許文献1に従来の熱利用装置が開示されている。この熱利用装置は、駆動系と、熱媒体が流通する熱媒体回路と、作動流体を循環させるランキンサイクルとを備えている。駆動系は、内燃機関としてのエンジンと、ターボチャージャと、吸気系流体である加圧空気が流通する給気流路とを有している。
この熱利用装置において、熱媒体はエンジンを冷却する冷却液である。そして、熱媒体回路は、冷却液を移送する熱媒体ポンプと、冷却液を熱交換によって冷却する冷却液熱交換器と、冷却液流路とを有している。冷却液流路は、エンジン、第1ボイラ、冷却液熱交換器及び熱媒体ポンプの順で冷却液を循環させる。
ランキンサイクルは、作動流体ポンプと第1ボイラと第2ボイラと膨張機と凝縮器と作動流体流路とを有している。作動流体流路は、作動流体ポンプ、第1ボイラ、第2ボイラ、膨張機及び凝縮器の順で作動流体を循環させる。第1ボイラでは、冷却液流路を流通する冷却液と、作動流体路を流通する作動流体とで熱交換が可能である。第2ボイラでは、給気流路を流通する加圧空気と、作動流体流路を流通する作動流体とで熱交換が可能である。
この熱利用装置では、第1、2ボイラによって作動流体を加熱することが可能である。このため、この熱利用装置では、ランキンサイクルにおいて回収可能なエネルギーの量を大きくできる。
また、この熱利用装置では、冷却液熱交換器だけでなく、第1ボイラにおける熱交換によっても冷却液を冷却できるため、冷却液によってエンジンを好適に冷却することが可能となっている。さらに、第2ボイラにおける熱交換で加圧空気を冷却することにより、密度を小さくした状態で加圧空気をエンジンに供給することが可能となっている。これらのため、この熱利用装置では、エンジンの出力を向上させることも可能である。
特開2008−8224号公報
しかし、上記従来の熱利用装置では、例えば、第1ボイラにおいて不具合が生じ、作動流体がランキンサイクルから熱媒体回路へ漏れが生じれば、それを阻止することができず、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが継続する。このため、漏れた作動流体によって冷却液が高温に加熱され、熱媒体ポンプにおいてキャビテーションが生じ易くなり、ひいては、熱媒体ポンプが損傷し易くなる。そして、熱媒体ポンプが損傷すれば、熱媒体回路において冷却液を循環させることができなくなる。この結果、この熱利用装置では、エンジンを冷却できず、エンジンの性能が低下してしまう。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが生じた際、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の継続的な漏れを阻止し、熱媒体ポンプによる熱媒体の移送を確保可能な熱利用装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の熱利用装置は、液相の熱媒体が流通する熱媒体回路と、作動流体が循環するランキンサイクルとを備え、
前記熱媒体回路は、前記熱媒体を移送する熱媒体ポンプと、前記熱媒体ポンプに接続され、前記熱媒体を流通させる熱媒体流路とを有し、
前記ランキンサイクルは、前記作動流体を移送する作動流体ポンプと、前記作動流体を熱交換によって加熱するボイラと、前記作動流体を膨張させる膨張機と、前記作動流体を熱交換によって凝縮する凝縮器と、前記作動流体ポンプ、前記ボイラ、前記膨張機及び前記凝縮器の順で前記作動流体を循環させる作動流体流路とを有し、
前記ボイラ又は前記凝縮器において、前記熱媒体と前記作動流体とが熱交換を行う熱利用装置であって、
前記ボイラ又は前記凝縮器を介した前記ランキンサイクルから前記熱媒体回路への前記作動流体の漏れを漏出情報として出力する出力手段と、
前記漏出情報に基づき、前記ボイラ又は前記凝縮器を介した前記ランキンサイクルから前記熱媒体回路への前記作動流体の漏れを阻止する漏れ阻止手段とを備えていることを特徴とする(請求項1)。
本発明の熱利用装置では、ボイラや凝縮器を介したランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生すれば、出力手段が漏出情報を出力する。そして、漏れ阻止手段は、この漏出情報に基づき、ボイラや凝縮器を介して、ランキンサイクルから熱媒体回路へ作動流体が漏れることを阻止する。なお、この反射的な効果として、熱媒体がボイラ又は凝縮器を介してランキンサイクルに漏れることも阻止することができる。
これにより、この熱利用装置では、例えボイラや凝縮器に不具合が生じた場合であっても、ランキンサイクルから熱媒体回路へ作動流体が継続して漏れることを阻止することが可能となる。このため、この熱利用装置では、熱媒体ポンプでのキャビテーションの発生を抑制でき、ひいては、熱媒体ポンプの損傷を防止できる。
したがって、本発明の熱利用装置は、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが生じた際、ランキンサイクルから熱媒体回路への継続的な作動流体の漏れを阻止し、熱媒体ポンプによる熱媒体の移送を確保できる。
液相の熱媒体としては、水やLLC(ロングライフクーラント)等の冷却液の他、潤滑油等を採用することができる。ここで、これらの冷却液等は、自身が有する熱量が小さいことから、ボイラにおいて作動流体と熱交換を行うに当たって、これらを加熱する加熱手段が別途必要となる場合が生じる。このような加熱手段としては、例えば、内燃機関の他、火力発電用ボイラ、原子炉、ヒータ等を採用できる。また、排気や吸気系流体の熱を利用することもできる。
本発明の熱利用装置は、内燃機関を有する駆動系を備え、
熱媒体は内燃機関を冷却する第1冷却液であり、
熱媒体回路は、第1冷却液を熱交換によって冷却する第1冷却液熱交換器を有し、
熱媒体流路は、内燃機関、熱媒体ポンプ、ボイラ及び第1冷却液熱交換器に接続され、内燃機関、熱媒体ポンプ、ボイラ及び第1冷却液熱交換器の間で第1冷却液を循環可能であり、
ボイラは、第1冷却液を流入させる冷却液流入口と、第1冷却液を流出させる冷却液流出口と、作動流体を流入させる作動流体流入口と、作動流体を流出させる作動流体流出口とを有し、
熱媒体流路は、冷却液流入口と接続され、第1冷却液をボイラに導くボイラ側冷却液流入路と、
冷却液流出口と接続され、ボイラから流出した第1冷却液が流通するボイラ側冷却液流出路とを有し、
作動流体流路は、作動流体流入口と接続され、作動流体をボイラに導くボイラ側作動流体流入路と、
作動流体流出口と接続され、ボイラから流出した作動流体が流通するボイラ側作動流体流出路とを有することが好ましい(請求項2)。
この場合、内燃機関によって加熱された第1冷却液と作動流体とがボイラにおいて熱交換を行うため、作動流体を好適に加熱することが可能となる。このため、ランキンサイクルにおいて回収可能なエネルギーの量を大きくすることが可能となる。なお、回収可能なエネルギーとしては、例えば、作動流体の圧力エネルギーを基に発電した電力や内燃機関に回生される動力等が挙げられる。
また、この熱利用装置では、ボイラにおける熱交換によって第1冷却液を冷却することが可能となる。ここで、第1冷却液は、ボイラにおける熱交換によって冷却される他、第1冷却液熱交換器における熱交換によっても冷却される。これにより、好適に冷却された第1冷却液によって内燃機関を十分に冷却することが可能となる。このため、この熱利用装置では、内燃機関の出力や耐久性等の性能を向上させることも可能となる。
さらに、この熱利用装置では、ボイラを介したランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した際、ランキンサイクルから熱媒体回路へ作動流体が継続して漏れることが漏れ阻止手段によって阻止される。このため、この熱利用装置では、熱媒体ポンプによる第1冷却液の移送、すなわち、内燃機関に対する第1冷却液の供給を維持できる。これにより、この熱利用装置では、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した場合における内燃機関の性能低下を抑制することが可能となる。
熱媒体流路は、冷却液流入口よりも上流側でボイラ側冷却液流入路と接続されるとともに、冷却液流出口よりも下流側でボイラ側冷却液流出路に接続され、第1冷却液にボイラを迂回させる第1バイパス路を有し得る。そして、漏れ阻止手段は、ボイラ側冷却液流入路における第1バイパス路の接続箇所と冷却液流入口との間に設けられ、開度を調整可能な第1調整弁と、ボイラ側冷却液流出路における第1バイパス路の接続箇所と冷却液流出口との間に設けられ、開度を調整可能な第2調整弁と、第1調整弁及び第2調整弁を制御可能な第1制御装置とを有していることが好ましい(請求項3)。
この場合、第1調整弁や第2調整弁の開度を調整することにより、ボイラ側冷却液流入路を経てボイラに流入する第1冷却液の流量と、第1バイパス路を流通する第1冷却液の流量とを調整することが可能となる。そして、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した場合には、これらの第1、2調整弁の開度を制御することで、ボイラから熱媒体回路へ作動流体が継続して漏れることを阻止することが可能となる。
また、この熱利用装置では、ボイラを介してランキンサイクルから熱媒体回路へ作動流体が漏れることが漏れ阻止手段によって阻止された場合であっても、熱媒体回路では、第1バイパス路に第1冷却液を流通させることで、ボイラを迂回させつつ、熱媒体ポンプと、内燃機関と、第1冷却液熱交換器との間における第1冷却液の循環を継続することが可能である。このため、この熱利用装置では、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した場合における内燃機関の性能低下を好適に抑制することが可能となる。
第1調整弁及び第2調整弁は、開度の調整によって第1冷却液の流量を調整可能であれば、種々の調整弁を採用することが可能である。このような調整弁としては、例えば、開状態では第1冷却液の流量が最大となり、閉状態では第1冷却液の流量がゼロとなるような開閉弁であっても良い。また、第1調整弁と第2調整弁について、同一の調整弁を採用しても良く、互いに異なる調整弁を採用しても良い。なお、第1調整弁については、ボイラ側冷却液流入路側からボイラへの第1冷却液の流通を許容する一方、ボイラからボイラ側冷却液流入路へ流通する作動流体の流量をゼロとする、つまり、ボイラからボイラ側冷却液流入路へ第1冷却液が流通することを禁止する逆止弁を採用することもできる。
また、漏れ阻止手段は、第1バイパス路に設けられ、開度を調整可能な第3調整弁をさらに有し得る。また、第1冷却液熱交換器は、第1バイパス路の接続箇所よりも下流側で冷却液流出路に接続され得る。そして、第1制御装置は、第3調整弁を制御するとともに、漏出情報に基づき、第1調整弁及び第2調整弁を閉制御し、第3調整弁を開制御することが好ましい(請求項4)。
この場合、第3調整弁の開度を調整することによっても、ボイラ側冷却液流入路を経てボイラに流入する第1冷却液の流量と、第1バイパス路を流通する第1冷却液の流量とを調整することが可能となる。また、第1バイパス路の接続箇所よりも下流側で第1冷却液熱交換器が冷却液流出路に接続されることにより、ボイラでの熱交換を行った第1冷却液と、第1バイパス路を流通した第1冷却液とが共に第1冷却液熱交換器において冷却されることとなる。
さらに、漏出情報に基づき、第1制御装置が第1調整弁及び第2調整弁を閉制御し、第3調整弁を開制御する。このため、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した際、この熱利用装置における熱媒体回路では、ボイラを迂回することで、熱媒体ポンプと、内燃機関と、第1冷却液熱交換器との間における第1冷却液の循環を継続して行うことが可能となる。なお、第3調整弁は、上記の第1調整弁等と同一の調整弁でも良く、異なる調整弁でも良い。
また、第1冷却液熱交換器は第1バイパス路に設けられていることも好ましい(請求項5)。この場合、第1バイパス路を流通する第1冷却液は、第1冷却液熱交換器における熱交換によって冷却される。このため、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した際に、熱媒体回路においてボイラを迂回させたとしても第1冷却液の冷却を行うことが可能となる。
さらに、この熱利用装置では、第1調整弁や第2調整弁の開度を調整することにより、例えば、出力手段が漏出情報を出力していない状態において、ボイラにおける熱交換と、第1冷却液熱交換器における熱交換とを併用して第1冷却液の冷却を行うこと可能である。一方、第1調整弁や第2調整弁の開度を調整することにより、出力手段が漏出情報を出力していない状態では、第1冷却液の冷却をボイラにおける熱交換のみによって行うことも可能である。
漏れ阻止手段は、作動流体流入路に設けられ、開度を調整可能な第4調整弁と、作動流体流出路に設けられ、開度を調整可能な第5調整弁と、第4調整弁及び第5調整弁を制御可能な第2制御装置とを有していることも好ましい(請求項6)。
この場合、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した際に、第4調整弁の開度と第5調整弁の開度とをそれぞれ調整することで、ランキンサイクルでは作動流体がボイラに流入できなくなる。このため、この熱利用装置では、ボイラを介してランキンサイクルから熱媒体回路へ作動流体が継続して漏れることを阻止できる。なお、第4調整弁及び第5調整弁は、上記の第1調整弁等と同一の調整弁でも良く、異なる調整弁でも良い。
本発明の熱利用装置は、内燃機関と、内燃機関へ吸入される吸気系流体が流通する給気流路とを有する駆動系を備え、
熱媒体は吸気系流体を冷却する第2冷却液であり、
熱媒体回路は、第2冷却液を熱交換によって冷却する第2冷却液熱交換器と、吸気系流体と第2冷却液とで熱交換を行う気液熱交換器とを有し、
熱媒体流路は、熱媒体ポンプ、気液熱交換器、凝縮器及び第2冷却液熱交換器に接続され、熱媒体ポンプ、気液熱交換器、凝縮器及び第2冷却液熱交換器の間で前記第2冷却液を循環可能であり、
凝縮器は、第2冷却液を流入させる冷却液流入口と、第2冷却液を流出させる冷却液流出口と、作動流体を流入させる作動流体流入口と、作動流体を流出させる作動流体流出口とを有し、
熱媒体流路は、冷却液流入口と接続され、第2冷却液を凝縮器に導く凝縮器側冷却液流入路と、
冷却液流出口と接続され、凝縮器から流出した第2冷却液が流通する凝縮器側冷却液流出路とを有し、
作動流体流路は、作動流体流入口と接続され、作動流体を凝縮器に導く凝縮器側作動流体流入路と、
作動流体流出口と接続され、凝縮器から流出した作動流体が流通する凝縮器側作動流体流出路とを有し、
第2冷却液熱交換器は、凝縮器側冷却液流出路に接続されていることも好ましい(請求項7)。
この場合、凝縮器において、作動流体が第2冷却液と熱交換、すなわち、第2冷却液に対して放熱を行うことで、作動流体を冷却することが可能となる。また、気液熱交換器において、吸気系流体が第2冷却液に放熱を行うことで、吸気系流体を冷却することも可能となる。このため、内燃機関に対し、密度が高い状態で吸気系流体を供給できるため、内燃機関では出力や環境性能が向上する。
また、作動流体と吸気系流体とからの放熱によって加熱された第2冷却液は、第2冷却液熱交換器において放熱されて、冷却される。このため、この熱利用装置では、作動流体や吸気系流体の冷却を継続して行うことが可能となる。
さらに、この熱利用装置では、凝縮器を介したランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した際、ランキンサイクルから熱媒体回路へ作動流体が継続して漏れることが漏れ阻止手段によって阻止される。このため、熱媒体ポンプによる第2冷却液の移送を継続でき、気液熱交換器における吸気系流体の冷却を継続することができる。これにより、この熱利用装置でも、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した場合における、内燃機関の性能低下を抑制することが可能となる。
気液熱交換器としては、例えば、加圧空気や還流排気について、冷却液等の液相の媒体と熱交換によって冷却を行うことが可能な水冷インタークーラ等を採用することができる。
熱媒体流路は、冷却液流入口よりも上流側で凝縮器側冷却液流入路と接続されるとともに、冷却液流出口よりも下流側かつ第2冷却液熱交換器より上流側で凝縮器側冷却液流出路に接続され、第2冷却液に前記凝縮器を迂回させる第2バイパス路を有し得る。そして、漏れ阻止手段は、凝縮器側冷却液流入路における第2バイパス路の接続箇所と冷却液流入口との間に設けられ、開度を調整可能な第6調整弁と、凝縮器側冷却液流出路における第2バイパス路の接続箇所と冷却液流出口との間に設けられ、開度を調整可能な第7調整弁と、第6調整弁及び第7調整弁を制御可能な第3制御装置とを有していることが好ましい(請求項8)。
この場合、第6調整弁や第7調整弁の開度を調整することにより、凝縮器側冷却液流入路を経て凝縮器に流入する第2冷却液の流量と、第2バイパス路を流通する第2冷却液の流量とを調整することが可能となる。そして、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した場合には、これらの第6、7調整弁の開度を制御することで、凝縮器を介してランキンサイクルから熱媒体回路へ作動流体が継続して漏れることを阻止することが可能となる。
また、この熱利用装置では、凝縮器を介してランキンサイクルから熱媒体回路へ作動流体が漏れることが漏れ阻止手段によって阻止されても、熱媒体回路では、第2バイパス路に第2冷却液を流通させることで、凝縮器を迂回させつつ、熱媒体ポンプと、気液熱交換器と、第2冷却液熱交換器との間における第2冷却液の循環を継続することが可能である。このため、この熱利用装置では、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した場合における、内燃機関の性能低下を好適に抑制することが可能となる。なお、第6調整弁及び第7調整弁は、上記の第1調整弁と同一の調整弁でも良く、異なる調整弁でも良い。また、第6調整弁については、凝縮器側冷却液流入路側から凝縮器への第2冷却液の流通のみを許容する逆止弁を採用することもできる。
漏れ阻止手段は、第2バイパス路に設けられ、開度を調整可能な第8調整弁をさらに有し得る。また、気液熱交換器は、第2バイパス路の接続箇所よりも上流側で冷却液流入路に接続され得る。そして、第3制御装置は、第8調整弁を制御するとともに、漏出情報に基づき、第6調整弁及び第7調整弁を閉制御し、第8調整弁を開制御することが好ましい(請求項9)
この場合、第8調整弁の開度を調整することによっても、凝縮器側冷却液流入路を経て凝縮器に流入する第2冷却液の流量と、第2バイパス路を流通する第2冷却液の流量とを調整することが可能となる。また、第2バイパス路の接続箇所よりも上流側で気液熱交換器が冷却液流入路に接続されることにより、第2冷却液が膨張機において放熱を受ける前に、気液熱交換器では、吸気系流体が第2冷却液に対して放熱できる。このため、気液熱交換器において、吸気系流体を好適に冷却することが可能となり、内燃機関の性能を好適に向上させることが可能となる。
さらに、この熱利用装置では、漏出情報に基づき、第2制御装置が第6調整弁及び第7調整弁を閉制御し、第8調整弁を開制御する。このため、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した際、この熱利用装置における熱媒体回路では、凝縮器を迂回しつつ、熱媒体ポンプと、気液熱交換器と、第2冷却液熱交換器との間における第2冷却液の循環を好適に行うことが可能となる。なお、第8調整弁は、上記の第1調整弁等と同一の調整弁でも良く、異なる調整弁でも良い。
また、気液熱交換器は第2バイパス路に設けられていることも好ましい(請求項10)。この場合、凝縮器側冷却液流入路を経て凝縮器に流入する第2冷却液は、吸気系流体の放熱を受けることがない。このため、凝縮器において作動流体は、第2冷却液に対して好適に放熱を行うことが可能となり、作動流体を好適に冷却することが可能となる。同様に、第2バイパス路を流通する第2冷却液は凝縮器において作動流体の放熱を受けることがないため、気液熱交換器において吸気系流体は第2冷却液に対して十分に放熱を行うことが可能となる。このため、吸気系流体を好適に冷却することも可能となる。
また、この熱利用装置では、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した際に、熱媒体回路において第2冷却液に凝縮器を迂回させたとしても吸気系流体の冷却を継続することできるため、内燃機関の性能を維持することが可能となる。
漏れ阻止手段は、作動流体流入路に設けられ、開度を調整可能な第9調整弁と、作動流体流出路に設けられ、開度を調整可能な第10調整弁と、第9調整弁及び第10調整弁を制御可能な第4制御装置とを有し得る。そして、第4制御装置は、漏出情報に基づき、第9調整弁及び第10調整弁を閉制御することも好ましい(請求項11)。
この場合、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した際に、第9調整弁の開度と第10調整弁の開度とをそれぞれ調整することで、ランキンサイクルでは作動流体が凝縮器に流入できなくなる。このため、この熱利用装置では、凝縮器を介してランキンサイクルから熱媒体回路へ作動流体が継続して漏れることを阻止できる。なお、第9調整弁及び第10調整弁は、上記の第1調整弁と同一の調整弁でも良く、異なる調整弁でも良い。
本発明の熱利用装置において、出力手段は、ランキンサイクル内における作動流体の状態を検知し、検知情報を発信する検知手段と、検知情報に基づき、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れを判断する判断手段とを有することが好ましい(請求項12)。
この場合、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生した際に、出力手段は漏出情報を精度高く出力することが可能となる。漏出情報としては、例えば、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが生じた際にON制御される漏出情報フラグ等が挙げられる。また、この場合、出力手段は、漏出情報フラグのON制御及びOFF制御を行うフラグ制御手段としても機能する。
ランキンサイクル内における作動流体の状態を検知するに当たっては、例えば、熱媒体流路を流通する熱媒体の流量に基づいて行うことができる。ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが生じ、熱媒体ポンプがキャビテーションを生じ始めることで、熱媒体流路を流通する熱媒体の流量が低下する。このため、熱媒体流路を流通する熱媒体の流量の変化によって、ランキンサイクル内における作動流体の状態を検知することが可能となる。
また、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが生じれば、熱媒体の温度が上昇する。このため、熱媒体流路を流通する熱媒体の温度変化に基づいて、ランキンサイクル内における作動流体の状態を検知することも可能である。ここで、熱媒体流路を流通する熱媒体の温度変化は、作動流体の漏れによる場合だけではなく、内燃機関の温度や吸気系流体の温度によっても変化し得る。このため、熱媒体流路を流通する熱媒体の温度変化に基づいて、ランキンサイクル内における作動流体の状態を検知する場合には、例えば、内燃機関から流出した第1冷却液の温度と、内燃機関に流入する第1冷却液の温度との温度差に基づいて行うことができる。また、このような温度差ではなく、内燃機関から流出した際における第1冷却液の温度等と閾値との差によって行うこともできる。
さらに、ランキンサイクルにおいて、ボイラに流入する作動流体の流量とボイラから流出する作動流体の流量の変化や、凝縮器に流入する作動流体の流量と凝縮器から流出する作動流体の流量の変化に基づいて、ランキンサイクル内における作動流体の状態を検知することも可能である。また、ボイラ等に流入する際における作動流体の流量等と閾値との差によって行うこともできる。
また、熱媒体ポンプや作動流体ポンプにおける回転数や、各ポンプに流入する作動流体の温度の他、各ポンプから吐出された作動流体の圧力の変化によって、ランキンサイクル内における作動流体の状態を検知することも可能である。例えば、これらの各ポンプの回転数や作動流体の温度及び圧力の変化は、閾値との比較によって行うことができる。
さらに、ランキンサイクルにおいて、凝縮器の下流に作動流体を貯留可能な貯留器やレシーバ等を設け、その貯留器等内における作動流体の液位の変化に基づき、ランキンサイクル内における作動流体の状態を検知することも可能である。液位の変化は、貯留器等内における作動流体の液位と、予め出力手段や判断手段等に記憶された閾値との比較によって行うことができる。
特に、検知手段は、熱媒体回路に設けられ、熱媒体中における作動流体の濃度を基にランキンサイクル内における作動流体の状態を検知することが好ましい(請求項13)。ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが発生すれば、熱媒体中における作動流体の濃度が変化する。このため、熱媒体中における作動流体の濃度に基づくことで、ランキンサイクル内における作動流体の状態を好適に検知することが可能となる。これにより、判断手段はランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れを正確に判断することが可能となることから、出力手段は漏出情報を正確に出力することが可能となる。
本発明の熱利用装置は、ランキンサイクルから熱媒体回路への作動流体の漏れが生じた際、ランキンサイクルから熱媒体回路への継続的な作動流体の漏れを阻止し、熱媒体ポンプによる熱媒体の移送を確保できる。
実施例1の熱利用装置を示す模式構造図である。 実施例2の熱利用装置を示す模式構造図である。 実施例3の熱利用装置を示す模式構造図である。 実施例4の熱利用装置を示す模式構造図である。 実施例5の熱利用装置を示す模式構造図である。 実施例6の熱利用装置を示す模式構造図である。
以下、本発明を具体化した実施例1〜6を図面を参照しつつ説明する。実施例1〜6の熱利用装置は、いずれも車両に搭載されている。
(実施例1)
図1に示すように、実施例1の熱利用装置は、駆動系1と、エンジン用冷却液回路3aと、ランキンサイクル5と、フロンディテクタ7と、第1〜3開閉弁9a〜9cと、コントローラ11とを備えている。この熱利用装置において、エンジン用冷却液回路3aが本発明における熱媒体回路に相当しており、フロンディテクタ7が本発明における検知手段に相当している。また、第1〜3開閉弁9a〜9cがそれぞれ本発明における第1〜3調整弁に相当している。さらに、コントローラ11が本発明における出力手段、判断手段及び第1制御装置に相当している。そして、第1〜3開閉弁9a〜9c及びコントローラ11によって、本発明における漏れ阻止手段が構成されている。
駆動系1は、内燃機関としてのエンジン13を有している。エンジン13は水冷式ディーゼルエンジンである。エンジン13の内部には図示しないウォータジャケットが設けられている。エンジン13には、このウォータジャケットに第1冷却液であるLLCを流入する流入口13aと、ウォータジャケットから第1冷却液を流出させる流出口13bが形成されている。なお、エンジン13として、水冷式ディーゼルエンジンに換えて水冷式ガソリンエンジンを採用することもできる。
エンジン用冷却液回路3aは、熱媒体ポンプP1と、ラジエータ15と、熱媒体流路としての配管17〜22と、第1バイパス路23とを有している。配管17〜22及び第1バイパス路23には、上記の第1冷却液が流通可能となっている。また、このエンジン用冷却液回路3aに第1〜3開閉弁9a〜9cが設けられている。
熱媒体ポンプP1は、電動式の流体ポンプであり、コントローラ11に電気的に接続されている。この熱媒体ポンプP1には、吐出口101と吸入口102とが形成されており、エンジン用冷却液回路3aにおいて第1冷却液を移送することが可能となっている。
ラジエータ15には、その内部に第1冷却液を流入させる流入口15aと、第1冷却液を流出させる流出口15bとが形成されている。ラジエータ15は、その内部を流通する第1冷却液と車外の空気との間で熱交換を行うことで、第1冷却液を冷却する。さらに、ラジエータ15の近傍には、電動ファン15cが設けられている。この電動ファン15cは、コントローラ11に電気的に接続されている。このラジエータ15が本発明における第1冷却液熱交換器に相当する。
配管17は、一端側がエンジン13の流出口13bに接続されており、他端側が第1開閉弁9aに接続されている。配管18は、一端側が第1開閉弁9aに接続されており、他端側が後述するボイラ25の冷却液流入口25aに接続されている。これらの配管17、18が本発明におけるボイラ側冷却液流入路に相当する。
配管19は、一端側がボイラ25の冷却液流出口25bに接続されており、他端側が第2開閉弁9bに接続されている。配管20は、一端側が第2開閉弁9bに接続されており、他端側がラジエータ15の流入口15aに接続されている。これらの配管19、20が本発明におけるボイラ側冷却液流出路に相当する。
配管21は、一端側がラジエータ15の流出口15aに接続されており、他端側が熱媒体ポンプP1の吸入口102に接続されている。配管22は、一端側が熱媒体ポンプP1の吐出口101に接続されており、他端側がエンジン13の流入口13aに接続されている。これらの配管17〜22により、熱媒体ポンプP1によって移送された第1冷却液について、エンジン13、ボイラ25及びラジエータ15の順で循環させることが可能となっている(同図の実線矢印参照)。
第1バイパス路23は、一端側が配管17に接続されており、他端側が配管20に接続されている。これにより、第1バイパス路23では、自身に第1冷却液を流通させることで、エンジン13の流出口13bから流出した第1冷却液について、ボイラ25を迂回させつつ、ラジエータ15の流入口15aに導くことが可能となっている。また、第1バイパス路23には、第3開閉弁9cが設けられている。
第1〜3開閉弁9a〜9cは、それぞれコントローラ11に電気的に接続されている。第1開閉弁9aは、コントローラ11によって開制御されることにより、配管17と配管18とを連通させて、配管17を流通する第1冷却液を全て配管18に流通させる。また、第1開閉弁9aは、コントローラ11によって閉制御されることにより、配管17と配管18との連通を遮断する。同様に、第2開閉弁9bは、開制御されることにより、配管19と配管20とを連通させて、配管19を流通する第1冷却液を全て配管20に流通させる。また、第2開閉弁9bは、閉制御されることにより、配管19と配管20との連通を遮断する。さらに、第3開閉弁9cは、開制御されることにより、配管17を流通する第1冷却液が第1バイパス路23を流通することを許容し、閉制御されることにより、第1バイパス路23に第1冷却液が流通することを禁止する。
ランキンサイクル5は、作動流体ポンプP2と、ボイラ25と、膨張機27と、凝縮器29と、作動流体路としての配管31〜34とを有している。配管31〜34には、作動流体としてのHFC134aが流通可能となっている。
作動流体ポンプP2は、熱媒体ポンプP1と同様の電動式の流体ポンプであり、コントローラ11に電気的に接続されている。この作動流体ポンプP2には、吐出口201と吸入口202とが形成されており、ランキンサイクル5において作動流体を移送することが可能となっている。
ボイラ25には、第1冷却液を流入させる冷却液流入口25aと、第1冷却液を流出させる冷却液流出口25bと、作動流体を流入させる作動流体流入口25cと、作動流体を流出させる作動流体流出口25dとが形成されている。また、ボイラ25の内部には放熱板25eが設けられている。この放熱板25eにより、ボイラ25の内部は、第1通路25fと第2通路25gとに区画されている。
第1通路25fは、両端側でそれぞれ冷却液流入口25aと冷却液流出口25bとに連通しており、第1冷却液が流通可能となっている。また、第2通路25gは、両端側でそれぞれ作動流体流入口25cと作動流体流出口25dとに連通しており、作動流体が流通可能となっている。このボイラ25では、第1通路25f内の第1冷却液と、第2通路25g内の作動流体とが放熱板25eを介して熱交換を行うことで、第1冷却液の冷却と作動流体の加熱とを行うことが可能となっている。
膨張機27には、その内部に作動流体を流入させる流入口27aと、作動流体を流出させる流出口27bとが形成されている。膨張機27では、ボイラ25を経て加熱された作動流体を膨張させることにより回転駆動力を発生させる。この膨張機27には図示しない公知の発電機が接続されている。発電機は膨張機27の回転駆動力によって発電を行い、図示しないバッテリに電力を充電する。
凝縮器29には、その内部に作動流体を流入させる流入口29aと、作動流体を流出させる流出口29bとが形成されている。凝縮器29は、その内部を流通する作動流体と車外の空気との間で熱交換を行い、膨張機27での膨張によって減圧された作動流体を冷却する。凝縮器29の近傍には電動ファン29cが設けられている。この電動ファン29cはコントローラ11に電気的に接続されている。
これらの作動流体ポンプP2、ボイラ25、膨張機27及び凝縮器29は、配管31〜34によって接続されている。具体的には、作動流体ポンプP2の吐出口201とボイラ25の作動流体流入口25cとが配管31によって接続されている。ボイラ25の作動流体流出口25bと膨張機27の流入口27aとが配管32によって接続されている。膨張機27の流出口27bと凝縮器29の流入口29aとが配管33によって接続されている。そして、凝縮器29の流出口29bと作動流体ポンプP2の吸入口202とが配管34によって接続されている。
このランキンサイクル5では、作動流体ポンプP2を作動させることにより、作動流体が配管31〜34内を循環する。具体的には、作動流体は、作動流体ポンプP2の吐出口201からボイラ25、膨張機27及び凝縮器29を経て、作動流体ポンプP2の吸入口202に至る順で循環する。
フロンディテクタ7は、配管22に設けられている。このフロンディテクタ7は、コントローラ11に電気的に接続されている。フロンディテクタ7は、配管22を流通する第1冷却液中における作動流体の濃度を検出することにより、ランキンサイクル5内における作動流体の状態を検知することが可能となっている。フロンディテクタ7は、検出した上記の作動流体の濃度を検出値としてコントローラ11に発信する。
コントローラ11は、熱媒体ポンプP1及び作動流体ポンプP2の各作動制御を行う。また、このコントローラ11は、電動ファン15cの作動制御を行うことで、ラジエータ15において第1冷却液が外気に放熱する熱量の調整を行うとともに、電動ファン29cの作動制御を行うことで、凝縮器29において作動流体が外気に放熱する熱量の調整を行う。
さらに、コントローラ11は、第1〜3開閉弁9a〜9cの制御を行うための制御マップを記憶している。また、コントローラ11は、配管22を流通する第1冷却液中における作動流体の濃度について、熱利用装置が正常に作動している状態での値を閾値として記憶している。ここで、熱利用装置が正常に作動している状態とは、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの作動流体の漏れが発生していない状態を指す。
また、このコントローラ11には、フラグ制御部11aが設けられている。そして、コントローラ11では、記憶されている閾値と、フロンディテクタ7から受信した検出値との比較を行う。ここで、検出値が閾値を上回れば、コントローラ11は、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの作動流体の漏れが発生したと判断する。これにより、フラグ制御部11aでは、漏出情報フラグをON状態とする。このように漏出情報フラグをON状態とすることが本発明における漏出情報の出力に相当する。
コントローラ11は、ON状態となった漏出情報フラグに基づき第1〜3開閉弁9a〜9cの各制御を行う。具体的には、第1、2開閉弁9a、9bについては閉制御を行い、第3開閉弁9cについては開制御を行う。
このように構成された熱利用装置では、車両を駆動させることにより以下のように作動する。
車両が駆動されることにより、駆動系1ではエンジン13が作動する。そして、作動するエンジン13の冷却を行うため、コントローラ11は、熱媒体ポンプP1を作動させるとともに、電動ファン15cを作動させる。これにより、エンジン13によって加熱された第1冷却液が流出口13bから流出し、配管17を流通する。
ここで、熱利用装置が正常に作動している状態、すなわち、漏出情報フラグがOFF状態にあれば、コントローラ11が第1、2開閉弁9a、9bについて開制御を行い、第3開閉弁9cについて閉制御を行う。これにより、エンジン用冷却液回路3aでは、配管17と第1バイパス路23との連通が遮断され、配管17を流通する第1冷却液は、全て配管18及び冷却液流入口25aを経てボイラ25の第1通路25fを流通する。
また、コントローラ11は、作動流体ポンプP2及び電動ファン29cをそれぞれ作動させる。これにより、ランキンサイクル5では、作動流体ポンプP2の吐出口201から作動流体が吐出され、配管31を経て、ボイラ25の作動流体流入路25cから第2通路25gを流通する。
第2通路25g内を流通する作動流体は、第1通路25fを流通する第1冷却液との間で熱交換を行う。これにより、第1冷却液の冷却が行われるとともに、作動流体の加熱が行われる。上記のように第1冷却液はエンジン13の冷却を行うことで高温に加熱されているため、ボイラ25での熱交換により、作動流体は好適に加熱されることとなる。
ボイラ25において冷却された第1冷却液は、冷却液流出口25bから流出し、配管19、20を流通し、流入口15aからラジエータ15内に至る。そして、ラジエータ15内の第1冷却液は、車外の空気に対して放熱されて冷却される。この際、コントローラ11は、電動ファン15cの作動量を適宜変更して、第1冷却液を好適に放熱させる。ラジエータ15によって冷却された第1冷却液は、流出口15bから流出し、配管21、22を流通する。この際、フロンディテクタ7は、配管22を流通する第1冷却液中の作動流体の濃度を検出する。そして、エンジン13の流入口13aに至った第1冷却液は、再びエンジン13の冷却を行う。
一方、ボイラ25において加熱された作動流体は、高温高圧の状態で作動流体流出路25dから流出し、配管32を経て膨張機27の流入口27aから膨張機27内へ至る。そして、膨張機27内において、高温高圧の作動流体は膨張し、減圧される。この際の圧力エネルギーにより、膨張機27に接続された発電機は発電を行う。こうして、この熱利用装置におけるランキンサイクル5では、作動流体の圧力エネルギーを電力として回収することができる。
膨張機27内で減圧された作動流体は流出口27bから流出し、配管33を経て凝縮器29の流入口29aから凝縮器29内へ至る。凝縮器29内に至った作動流体は、凝縮器29の周りの空気に放熱を行い、冷却される。この際、コントローラ11は電動ファン29cの作動量を適宜変更して、作動流体を好適に放熱させる。冷却された作動流体は流出口29bから流出し、配管34を経て、吸入口202から作動流体ポンプP2内に吸入される。そして、作動流体は、再び吐出口201から配管31へ吐出されることとなる。
このように、この熱利用装置では、エンジン13によって加熱された第1冷却液と作動流体とがボイラ25において熱交換を行うため、作動流体を好適に加熱することが可能となる。このため、この熱利用装置では、ランキンサイクル5において回収可能な電力の量を大きくすることが可能となっている。ここで、この熱利用装置では、エンジン13の廃熱を利用することで、作動流体の加熱を行うに当たって専用の装置が不要となっている。こうして、この熱利用装置では、構成の簡素化を図るとともに、ランキンサイクル5において効率良く電力の回収を行うことが可能となっている。
また、この熱利用装置では、ボイラ25における熱交換によって第1冷却液を冷却することが可能となっている。ここで、第1冷却液は、ボイラ25における熱交換によって冷却される他、ラジエータ15における熱交換によっても冷却される。これにより、好適に冷却された第1冷却液によってエンジン13を十分に冷却することが可能である。このため、この熱利用装置では、エンジン13の出力や耐久性等の性能を向上させることも可能となっている。
さらに、この廃熱利用装置では、例えば、放熱板25eが損傷する等の要因により、ボイラ25においてランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの作動流体の漏れが発生した際、以下のように作用する。
放熱板25eが損傷すれば、第2通路25gを流通する作動流体が第1通路25f内へ漏れ始める。このため、エンジン用冷却液回路3aでは、第1冷却液と作動流体とが循環し、配管22を流通する第1冷却液中の作動流体の濃度が変化する。これにより、コントローラ11に記憶されている閾値よりもフロンディテクタ7が検出した検出値が上回り、コントローラ11は、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの作動流体の漏れが発生したと判断する。そして、フラグ制御部11aは、漏出情報フラグをON状態とする。
このため、コントローラ11は、第1、2開閉弁9a、9bについては閉制御を行い、第3開閉弁9cについては開制御を行う。この結果、エンジン用冷却液回路3aでは、配管17と配管18との連通が遮断されるとともに、配管19と配管20との連通が遮断される。そして、配管17及び配管20と第1バイパス路23とが連通する。このため、エンジン13によって加熱された第1冷却液は、配管17から第1バイパス路23を流通することで、ボイラ25を迂回しつつ、配管20を流通してラジエータ15内に至ることとなる。つまり、エンジン用冷却液回路3aでは、熱媒体ポンプP1とエンジン13とラジエータ15との間で第1冷却液が循環し、ボイラ25はエンジン用冷却液回路3aにおける第1冷却液の循環から隔離された状態となる。
これにより、第2通路25gから第1通路25fへ漏れた作動流体について、配管18から配管17や第1バイパス路23へ継続的に漏れたり、配管19から配管20や第1バイパス路23へ継続的に漏れたりすることを阻止できる。
こうして、この熱利用装置では、エンジン用冷却液回路3aに漏れた作動流体による熱媒体ポンプP1でのキャビテーションの発生を抑制できる。このため、この熱利用装置では、熱媒体ポンプP1の損傷を防止できる。なお、ボイラ25がエンジン用冷却液回路3aにおける第1冷却液の循環から隔離された状態となることで、ランキンサイクル5では、ボイラ25において作動流体を加熱すことができず、結果として電力の回収を行うことができなくなる。このため、漏出情報フラグをON状態とした際、コントローラ11は、作動流体ポンプP2の作動を停止させることが好ましい。
したがって、実施例1の熱利用装置は、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの作動流体の漏れが生じた際、ランキンサイクル5から熱媒体回路への継続的な作動流体の漏れを阻止し、熱媒体ポンプP1による第1冷却液の移送を確保できる。これにより、この熱利用装置では、ボイラ25を介したランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの作動流体の漏れが生じた場合であっても、第1冷却液によるエンジン13の冷却を継続することが可能となり、エンジン13の出力や耐久性の低下を抑制することができる。
特に、この熱利用装置では、第1バイパス路23を有しているとともに、第1〜3開閉弁9a〜9cの制御によって、第1冷却液をボイラ25に流入させる場合と、第1バイパス路23によって第1冷却液にボイラ25を迂回させる場合とを切り替えることが可能となっている。このため、この熱利用装置では、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの作動流体の漏れが生じた場合であっても、第1バイパス路23に第1冷却液を流通させることで、ボイラ25を迂回させつつ、熱媒体ポンプP1とエンジン13とラジエータ15との間における第1冷却液の循環を好適に継続することが可能となっている。
また、この熱利用装置では、第1、2開閉弁9a、9bを共に閉制御することでエンジン用冷却液回路3aにおける第1冷却液の循環からボイラ25を隔離した状態とすることができるため、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの継続的な作動流体の漏れを確実性高く阻止することが可能である。さらに、エンジン用冷却液回路3aにおける第1冷却液の循環からボイラ25を隔離した状態とすることで、ボイラ25を介して第1冷却液がランキンサイクル5に漏れることも阻止することができる。これにより、この熱利用装置では、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの作動流体の漏れが生じた際におけるエンジン用冷却液回路3a及びランキンサイクル5の損傷を最小限に止めることが可能となっている。
さらに、この熱利用装置では、フロンディテクタ7が検出した検出値と閾値との比較に基づくことで、コントローラ11は、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3aへの作動流体の漏れを正確に判断することが可能となっている。このため、フラグ制御部11a、ひいては、コントローラ11は、漏出情報フラグの制御を精度高く行うことが可能となっている。
(実施例2)
実施例2の熱利用装置は、実施例1におけるエンジン用冷却液回路3aに換えて、図2に示すエンジン用冷却液回路3bを備えている。この熱利用装置において、エンジン用冷却液回路3bが本発明における熱媒体回路に相当する。また、この熱利用装置では、第3開閉弁9cが設けられていない。エンジン用冷却液回路3bでは、実施例1の熱利用装置における第1バイパス路23に換えて、第1バイパス路24を有しており、ラジエータ15が第1バイパス路24に設けられている。これにより、このエンジン用冷却液回路3bでは、配管21が設けられず、配管20の他端側が熱媒体ポンプP1の吸入口102に接続されている。
第1バイパス路24は、上流側第1バイパス路24aと下流側第1バイパス路24bとで構成されている。上流側第1バイパス路24aの一端側は配管17に接続されており、他端側はラジエータ15の流入口15aに接続されている。下流側第1バイパス路24aの一端側はラジエータ15の流出口15bに接続されており、他端側は配管20に接続されている。この熱利用装置における他の構成は実施例1の熱利用装置と同様であり、同一の構成については同一の符号を付して構成に関する詳細な説明を省略する。
この熱利用装置では、漏出情報フラグがOFF状態にあれば、コントローラ11は、第1、2開閉弁9a、9bについて開制御を行う。これにより、配管17を流通する第1冷却液の一部が配管18を経てボイラ25に至る。そして、配管17から配管18へ流通しなかった第1冷却液は、上流側第1バイパス路24aを流通し、ラジエータ15に至る。つまり、エンジン用冷却液回路3bでは、エンジン13によって加熱された第1冷却液の一部がボイラ25における作動流体との熱交換によって冷却され、残りの第1冷却液は、ラジエータ15における放熱によって冷却されることとなる。
一方、ボイラ25を介してランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3bへ作動流体が漏れることにより、漏出情報フラグがON状態となれば、コントローラ11は、第1、2開閉弁9a、9bについて閉制御を行う。これにより、この熱利用装置でも、実施例1の熱利用装置と同様、エンジン用冷却液回路3bにおける第1冷却液の循環からボイラ25を隔離した状態とすることが可能となる。これにより、この熱利用装置においても、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3bへの継続的な作動流体の漏れを阻止することが可能となる。また、第1、2開閉弁9a、9bが共に閉制御されることで、エンジン用冷却液回路3bでは、配管17を流通する第1冷却液は全て上流側第1バイパス路24aを流通し、ラジエータ15に至ることとなる。そして、ラジエータ15で放熱されて冷却された第1冷却液は下流側第1バイパス路24b、配管20及び配管22を経て、エンジン13の流入口13aに至り、再びエンジン13の冷却を行う。
このように、この熱利用装置でも、ランキンサイクル5からエンジン用冷却液回路3bへの作動流体の漏れが生じた際に、熱媒体ポンプP1でのキャビテーションの発生を抑制しつつ、熱媒体ポンプP1とエンジン13とラジエータ15との間での第1冷却液の循環を確保できる。この熱利用装置における他の作用は実施例1の熱利用装置と同様である。
(実施例3)
実施例3の熱利用装置は、実施例1の熱利用装置におけるエンジン用冷却液回路3a及びランキンサイクル5に換えて、図3に示すエンジン用冷却液回路3c及びランキンサイクル5aを備えている。また、この熱利用装置は、実施例1の熱利用装置における第1〜3開閉弁9a〜9cに換えて、第4、5開閉弁9d、9eを備えている。この熱利用装置では、エンジン用冷却液回路3cが本発明における熱媒体回路に相当しており、第4、5開閉弁9d、9eがそれぞれ本発明における第4、5調整弁に相当している。さらに、この熱利用装置では、コントローラ11が出力手段、判断手段及び第2制御装置として機能し、第4、5開閉弁9d、9e及びコントローラ11によって、漏れ阻止手段が構成されている。
エンジン用冷却液回路3cは、熱媒体ポンプP1と、ラジエータ15と、熱媒体流路としての配管35〜38とを有している。配管35〜38には、第1冷却液が流通可能となっている。
配管35は、一端側がエンジン13の流出口13bに接続されており、他端側がボイラ25の冷却液流入口25aに接続されている。この配管35が本発明におけるボイラ側冷却液流入路に相当する。
配管36は、一端側がボイラ25の冷却液流出口25bに接続されており、他端側がラジエータ15の流入口15aに接続されている。この配管36が本発明におけるボイラ側冷却液流出路に相当する。
配管37は、一端側がラジエータ15の流出口15bに接続されており、他端側が熱媒体ポンプP1の吸入口102に接続されている。配管38は、一端側が熱媒体ポンプP1の吐出口101に接続されており、他端側がエンジン13の流入口13aに接続されている。これらの配管35〜38により、エンジン用冷却液回路3cでは、熱媒体ポンプP1によって移送された第1冷却液について、エンジン13、ボイラ25及びラジエータ15の順で循環させることが可能となっている(同図の実線矢印参照)。エンジン用冷却液回路3cにおける他の構成はエンジン用冷却液回路3aと同様である。
ランキンサイクル5aは、ランキンサイクル5の各構成に加えて、作動流体路としての配管39、40を有している。また、ランキンサイクル5aに対して第4、5開閉弁9d、9eが設けられている。
ランキンサイクル5aでは、作動流体ポンプP2の吐出口201と第4開閉弁9dとが配管31によって接続されている。第4開閉弁9dとボイラ25の作動流体流入口25cとが配管39によって接続されている。ボイラ25の作動流体流出口25bと第5開閉弁9eとが配管32によって接続されている。第5開閉弁9eと膨張機27の流入口27aとが配管40によって接続されている。配管33、34の各接続についてはランキンサイクル5と同様である。
第4、5開閉弁9d、9eは、それぞれコントローラ11に電気的に接続されている。第4開閉弁9dは、コントローラ11によって開制御されることにより、配管31と配管39とを連通させて、配管31を流通する作動流体を全て配管39に流通させる。また、第5開閉弁9dは、コントローラ11によって閉制御されることにより、配管31と配管39との連通を遮断する。同様に、第5開閉弁9eは、開制御されることにより、配管32と配管40とを連通させて、配管32を流通する作動流体を全て配管40に流通させる。また、第5開閉弁9eは、閉制御されることにより、配管32と配管40との連通を遮断する。
フロンディテクタ7は、配管38に設けられている。フロンディテクタ7は、配管38を流通する第1冷却液中における作動流体の濃度を検出するとともに、その作動流体の濃度を検出値としてコントローラ11に発信する。また、コントローラ11は、配管38を流通する第1冷却液中における作動流体の濃度について、熱利用装置が正常に作動している状態での値を閾値として記憶している。この熱利用装置における他の構成は実施例1の熱利用装置と同様である。
この熱利用装置では、漏出情報フラグがOFF状態にあれば、コントローラ11は、第4、5開閉弁9d、9eについて開制御を行う。これにより、配管31を流通する作動流体は配管39を経てボイラ25に至る。そして、ボイラ25において、第1冷却液と熱交換を行うことによって加熱された作動流体は、配管32から配管40へ流通し、膨張機27に至る。こうして、この熱利用装置におけるランキンサイクル5aでも電力を回収することが可能となる。
一方、ボイラ25を介してランキンサイクル5aからエンジン用冷却液回路3cへ作動流体が流出し、漏出情報フラグがON状態となれば、コントローラ11は、第4、5開閉弁9d、9eについて閉制御を行う。これにより、配管31と配管39との連通が遮断されるとともに、配管32と配管40との連通が遮断されることで、ランキンサイクル5aにおける作動流体の循環からボイラ25が隔離された状態となる。このため、ランキンサイクル5aでは、配管39を通じて作動流体がボイラ25に流入しなくなる。
この結果、この熱利用装置においても、ボイラ25を介したランキンサイクル5aからエンジン用冷却液回路3cへの継続的な作動流体の漏れを阻止することが可能となる。この熱利用装置における他の作用は実施例1の熱利用装置と同様である。
(実施例4)
図4に示すように、実施例4の熱利用装置は、駆動系1aと、第2冷却液が循環可能な加圧空気用冷却液回路41aと、ランキンサイクル6と、フロンディテクタ7と、第6〜8開閉弁9f〜9hと、コントローラ11とを備えている。この熱利用装置では、加圧空気用冷却液回路41aが本発明における熱媒体回路に相当しており、また、第6〜8開閉弁9f〜9hがそれぞれ本発明における第6〜8調整弁に相当している。さらに、コントローラ11が本発明における出力手段、判断手段及び第3制御装置に相当している。そして、第6〜8開閉弁9f〜9h及びコントローラ11によって、漏れ阻止手段が構成されている。また、第2冷却液は第1冷却液と同様のLLCである。
駆動系1aは、内燃機関としてのエンジン14と、ターボチャージャ43と、配管45〜50とを有している。エンジン14は、実施例1〜3におけるエンジン13と同様の水冷式ディーゼルエンジンである。また、エンジン14には、排気を排出する排気口14aと、後述する加圧空気を吸入する吸気口14bとが形成されている。なお、図示を省略しているものの、エンジン14には第1冷却液を流入させる流入口と、第1冷却液を流出させる流出口とが形成されている。
ターボチャージャ43は、エンジン14から排出された排気によって作動され、エンジン14に対し、車外の空気を加圧した加圧空気を供給する。
配管45は、一端側がエンジン14の排気口14aに接続されており、他端側が後述するボイラ61の排気流入口61aに接続されている。配管46は一端側がボイラ61の排気流出口61bに接続されており、他端側がターボチャージャ43に接続されている。配管47は一端側がターボチャージャ43に接続されており、他端側が後述するインタークーラ51の加圧空気流入口51aに接続されている。配管48は一端側がインタークーラ51の加圧空気流出口51bに接続されており、他端側がエンジン14の吸気口14bに接続されている。この配管48が本発明における給気流路に相当する。
また、ターボチャージャ43には、配管49、50の各一端側が接続されている。配管49の他端側は、図示しないマフラと接続されている。配管50の他端側は図示しない車両の外気導入部に開口している。配管49は、ターボチャージャ43を介して配管46と連通している。同様に、配管50は、ターボチャージャ43を介して配管47と連通している。
加圧空気用冷却液回路41aは、熱媒体ポンプP3と、インタークーラ51と、ラジエータ16と、熱媒体流路としての配管53〜58と、第2バイパス路59とを有している。配管53〜58及び第2バイパス路59には、上記の第2冷却液が流通可能となっている。また、この加圧空気用冷却液回路41aに第6〜8開閉弁9f〜9hが設けられている。
熱媒体ポンプP3は、熱媒体ポンプP1と同様の構成であり、吐出口301と吸入口302とが形成されている。熱媒体ポンプP3も、コントローラ11に電気的に接続されている。熱媒体ポンプP3は、加圧空気用冷却液回路41aにおいて第2冷却液を移送することが可能となっている。
インタークーラ51には、加圧空気を流入させる加圧空気流入口51aと、加圧空気を流出させる加圧空気出口51bと、第2冷却液を流入させる冷却液流入口51cと、第2冷却液を流出させる冷却液流出口51dとが形成されている。また、インタークーラ51の内部には放熱板51eが設けられている。この放熱板51eにより、インタークーラ51の内部は、第3通路51fと第4通路51gとに区画されている。
第3通路51fは、両端側でそれぞれ加圧空気流入口51aと加圧空気流出口51bとに連通しており、加圧空気が流通可能となっている。また、第4通路51gは、両端側でそれぞれ冷却液流入口51cと冷却液流出口51dとに連通しており、第2冷却液が流通可能となっている。このインタークーラ51では、第3通路51f内の加圧空気と、第4通路51g内の第2冷却液とが放熱板51eを介して熱交換を行うことで、加圧空気の冷却を行うことが可能となっている。この際、加圧空気からの放熱を受けることで第2冷却液が加熱される。このインタークーラ51が本発明における気液熱交換器に相当する。
ラジエータ16には、その内部に第2冷却液を流入させる流入口16aと、第2冷却液を流出させる流出口16bとが形成されている。ラジエータ16は、その内部を流通する第2冷却液と車外の空気との間で熱交換を行うことで、第2冷却液を冷却する。さらに、ラジエータ16の近傍には、電動ファン16cが設けられている。この電動ファン16cは、コントローラ11に電気的に接続されている。このラジエータ16が本発明における第2冷却液熱交換器に相当する。
配管53は、一端側がインタークーラ51の冷却液流出口51dに接続されており、他端側が第6開閉弁9fに接続されている。配管54は、一端側が第6開閉弁9fに接続されており、他端側が後述する凝縮器63の冷却液流入口63cに接続されている。これらの配管53、54が本発明における凝縮器側冷却液流入路に相当する。
配管55は、一端側が凝縮器63の冷却液流出口63dに接続されており、他端側が第7開閉弁9gに接続されている。配管56は、一端側が第7開閉弁9gに接続されており、他端側がラジエータ16の流入口16aに接続されている。これらの配管55、56が本発明における凝縮器側冷却液流出路に相当する。
配管57は、一端側がラジエータ16の流出口16bに接続されており、他端側が熱媒体ポンプP3の吸入口302に接続されている。配管58は、一端側が熱媒体ポンプP3の吐出口301に接続されており、他端側がインタークーラ51の冷却液流入口51cに接続されている。これらの配管53〜58により、熱媒体ポンプP3によって移送された第2冷却液について、インタークーラ51、凝縮器63及びラジエータ16の順で循環させることが可能となっている(同図の実線矢印参照)。
第2バイパス路59は、一端側が配管53に接続されており、他端側がラジエータ16の上流側で配管56に接続されている。これにより、第2バイパス路59では、自身に第2冷却液を流通させることで、インタークーラ51の冷却液出口51dから流出した第2冷却液について、凝縮器63を迂回させつつ、ラジエータ16の流入口16aに導くことが可能となっている。また、第2バイパス路59には、第8開閉弁9hが設けられている。
第6〜8開閉弁9f〜9hは、それぞれコントローラ11に電気的に接続されている。第6開閉弁9fは、コントローラ11によって開制御されることにより、配管53と配管54とを連通させて、配管53を流通する第2冷却液を全て配管54に流通させる。また、第6開閉弁9fは、コントローラ11によって閉制御されることにより、配管53と配管54との連通を遮断する。同様に、第7開閉弁9gは、開制御されることにより、配管55と配管56とを連通させて、配管55を流通する第2冷却液を全て配管56に流通させる。また、第7開閉弁9gは、閉制御されることにより、配管55と配管56との連通を遮断する。さらに、第8開閉弁9hは、開制御されることにより、配管53を流通する第2冷却液が第2バイパス路59を流通することを許容し、閉制御されることにより、第2バイパス路59に第2冷却液が流通することを禁止する。
ランキンサイクル6は、実施例1、2のランキンサイクル5におけるボイラ25及び凝縮器29に換えて、ボイラ61及び凝縮器63を設けることで構成している。
ボイラ61には、排気を流入させる排気流入口61aと、排気を流出させる排気流出口61bと、作動流体を流入させる作動流体流入口61cと、作動流体を流出させる作動流体流出口61dとが形成されている。また、ボイラ61の内部には放熱板61eが設けられている。この放熱板61eにより、ボイラ61の内部は、第5通路61fと第6通路61gとに区画されている。
第5通路61fは、両端側でそれぞれ排気流入口61aと排気液流出口61bとに連通しており、排気が流通可能となっている。また、第6通路61gは、両端側でそれぞれ作動流体流入口61cと作動流体流出口61dとに連通しており、作動流体が流通可能となっている。このボイラ61では、第5通路61f内の排気と、第6通路61g内の作動流体とが放熱板61eを介して熱交換を行うことで、作動流体の加熱を行うことが可能となっている。また、この際、排気の冷却も副次的に行われる。
凝縮器63には、作動流体を流入させる作動流体流入口63aと、作動流体を流出させる作動流体流出口63bと、第2冷却液を流入させる冷却液流入口63cと、第2冷却液を流出させる冷却液流出口63dとが形成されている。また、凝縮器63の内部には放熱板63eが設けられている。この放熱板63eにより、凝縮器63の内部は、第7通路63fと第8通路63gとに区画されている。
第7通路63fは、両端側でそれぞれ作動流体流入口63aと作動流体流出口63bとに連通しており、作動流体が流通可能となっている。また、第8通路63gは、両端側でそれぞれ冷却液流入口63cと冷却液流出口63dとに連通しており、第2冷却液が流通可能となっている。この凝縮器63では、第7通路63f内の作動流体と、第8通路63g内の第2冷却液とが放熱板63eを介して熱交換を行うことで、作動流体の冷却を行うことが可能となっている。そして、作動流体からの放熱を受けることで、第2冷却液は加熱される。
このランキンサイクル6おいて、配管31の他端側はボイラ61の作動流体流入口61cに接続されている。また、配管32の一端側はボイラ61の作動流体流出口61dに接続されている。さらに、配管33の他端側は凝縮器63の作動流体流入口63a接続されている。そして、配管34の一端側は凝縮器63の作動流体流出口63bに接続されている。これにより、ランキンサイクル6では、作動流体ポンプP2を作動させることにより、作動流体がボイラ61、膨張機27及び凝縮器63を経て、作動流体ポンプP2に至る順で循環する。
フロンディテクタ7は、配管56に設けられている。フロンディテクタ7は、配管56内を流通する第2冷却液中における作動流体の濃度を検出することにより、ランキンサイクル5内における作動流体の状態を検知することが可能となっている。フロンディテクタ7は、検出した上記の作動流体の濃度を検出値としてコントローラ11に発信する。
コントローラ11は、熱媒体ポンプP3及び作動流体ポンプP2の各作動制御を行う他、電動ファン16cの作動制御を行う。また、コントローラ11は、第6〜8開閉弁9f〜9hの制御を行うための制御マップを記憶している。さらに、コントローラ11は、配管56を流通する第2冷却液中における作動流体の濃度について、熱利用装置が正常に作動している状態での値を閾値として記憶しており、この閾値とフロンディテクタ7から受信した検出値との比較を行う。そして、コントローラ11は、漏出情報フラグの状態に基づいて、第6〜8開閉弁9f〜9hの各制御を行う。この熱利用装置における他の構成は実施例1の熱利用装置と同様である。
このように構成された熱利用装置では、車両を駆動させることにより以下のように作動する。
車両が駆動されることにより、駆動系1aではエンジン14が作動し、排気口14aから排出された排気が配管45を流通する。そして、排気はボイラ61に流入し、第5通路61f及び配管46を経てターボチャージャ43に至り、配管49を経てマフラから車外に排出される。この際、排気によってターボチャージャ43が作動される。これにより、車外の空気が配管50よりターボチャージャ43に吸引され、圧縮される。この空気は加圧空気として、配管47、インタークーラ51及び配管48を経てエンジン14の吸気口14bよりエンジン14内へ吸入される。
一方、コントローラ11は、作動流体ポンプP2、熱媒体ポンプP3を作動させるとともに、電動ファン16cを作動させる。これにより、ランキンサイクル6では作動流体が循環し、加圧空気用冷却液回路41aでは第2冷却液が循環する。
ボイラ61に流入した作動流体は第6通路61gを流通する。この際、作動流体は、第5通路61fを流通する排気との間で熱交換を行う。これにより、作動流体の加熱が行われる。加熱された作動流体は膨張機27内で膨張し、減圧される。こうして、ランキンサイクル5と同様、ランキンサイクル6でも電力の回収を行うことが可能となる。膨張機27を経た作動流体は、配管33を流通し、作動流体流入口63aから凝縮器63に流入し、第7通路63fを流通する。
熱媒体ポンプP3が作動することで、加圧空気用冷却液回路41aでは、配管58内の第2冷却液が冷却液流入口51cからインタークーラ51内に流入し、第4通路51gを流通する。この際、第2冷却液は、第3通路51fを流通する加圧空気との間で熱交換を行う。これにより、加圧空気は冷却される。このため、加圧空気は、その密度が高くなった状態で配管48を流通し、エンジン14の吸気口14bからエンジン14に供給されることとなる。
一方、インタークーラ51での熱交換によって加熱された第2冷却液は、冷却液流出口51dから流出し、配管53を流通する。ここで、漏出情報フラグがOFF状態にあれば、コントローラ11が第6、7開閉弁9f、9gについて開制御を行い、第8開閉弁9hについて閉制御を行う。これにより、配管53と第2バイパス路59との連通が遮断され、配管53を流通する第2冷却液は、全て配管54及び冷却液流入口63cを経て凝縮器63の第8通路63gを流通する。
これにより、凝縮器63内において、第7通路63fを流通する作動流体と第8通路63gを流通する第2冷却液とで熱交換が行われる。こうして、第7通路63fを流通する作動流体は冷却され、作動流体流出口63bから流出して配管34を流通する。そして、この作動流体は、再びボイラ61において加熱されることとなる。
第7通路63fを流通する作動流体との熱交換によって加熱された第2冷却液は、冷却液流出口63dから流出し、配管55、56を流通する。この際、フロンディテクタ7は、配管56を流通する第2冷却液中の作動流体の濃度を検出する。配管56を流通する第2冷却液は、流入口16aからラジエータ16内に至る。そして、ラジエータ16内の第2冷却液は、車外の空気に対して放熱されて冷却される。この際、コントローラ11は、電動ファン16cの作動量を適宜変更して、第2冷却液を好適に放熱させる。ラジエータ16によって冷却された第2冷却液は、流出口16bから流出し、配管57、58を流通する。そして、再びインタークーラ51において加圧空気の冷却を行う。
このように、この熱利用装置では、第2冷却液によってインタークーラ51にて加圧空気を好適に冷却することが可能となっている。これにより、この熱利用装置では、密度の高い加圧空気をエンジン14に供給することが可能であり、エンジンの出力を向上させることが可能となっている。
また、この熱利用装置では、エンジン14から排出された排気の熱によって作動流体を加熱することができるため、ランキンサイクル6において効率良く電力の回収を行うことが可能となっている。そして、この作動流体は、凝縮器63において第2冷却液と熱交換を行うことで冷却可能である。
ここで、この熱利用装置では、インタークーラ51での熱交換と、凝縮器63での熱交換とによって第2冷却液が加熱されるものの、第2冷却液はラジエータ16での放熱によって冷却することが可能である。このため、この熱利用装置では、加圧空気用冷却液回路41aを循環する第2冷却液によって、加圧空気と作動流体とを好適に冷却することが可能となっている。
さらに、この廃熱利用装置では、例えば、放熱板63eが損傷する等の要因により、凝縮器63を介してランキンサイクル6から加圧空気用冷却液回路41aの作動流体の漏れが発生した際、以下のように作用する。
放熱板63eが損傷し、第7通路63fを流通する作動流体が第8通路63g内へ流入し始めことで、加圧空気用冷却液回路41aでは、配管56を流通する第2冷却液中の作動流体の濃度が変化する。これにより、実施例1〜3と同様、この熱利用装置では、コントローラ11が、ランキンサイクル6から加圧空気用冷却液回路41aへの作動流体の漏れが発生したと判断する。これにより、フラグ制御部11aは、漏出情報フラグをON状態とする。
このため、コントローラ11は、第6、7開閉弁9f、9gについては閉制御を行い、第3開閉弁9hについては開制御を行う。この結果、加圧空気用冷却液回路41aでは、配管53と配管54との連通が遮断されるとともに、配管55と配管56との連通が遮断される。そして、配管53及び配管56と第2バイパス路59とが連通する。このため、インタークーラ51を経た第2冷却液は、配管53から第2バイパス路59に流通することで、凝縮器63を迂回しつつ、配管56を流通してラジエータ16内に至ることとなる。つまり、加圧空気用冷却液回路41aでは、熱媒体ポンプP3とインタークーラ51とラジエータ16との間で第2冷却液が循環し、凝縮器63は、加圧空気用冷却液回路41aにおける第2冷却液の循環から隔離された状態となる。
これにより、この熱利用装置では、凝縮器63を介して第7通路63fから第8通路63gへ漏れた作動流体について、配管54から配管53や第2バイパス路59へ継続的に漏れたり、配管55から配管56や第2バイパス路59へ継続的に漏れたりすることを阻止できる。
こうして、この熱利用装置では、ランキンサイクル6から加圧空気用冷却液回路41aに漏れた作動流体による熱媒体ポンプP3でのキャビテーションの発生を抑制できる。このため、この熱利用装置では、熱媒体ポンプP3の損傷を防止できる。
ここで、上記のように第6、7開閉弁9f、9gを共に閉制御することで、凝縮器63における作動流体と第2冷却液との熱交換が不可能となる。このため、ランキンサイクル6では電力の回収を行うことが不可能となる。この際、ボイラ61において作動流体が不必要に加熱されないように、漏出情報フラグがON状態となれば、コントローラ11は、作動流体ポンプP2の作動を停止させることが好ましい。この熱利用装置における他の作用は実施例1の熱利用装置と同様である。
したがって、実施例4の熱利用装置は、ランキンサイクル6から加圧空気用冷却液回路41aへの作動流体の漏れが生じた際、ランキンサイクル6から加圧空気用冷却液回路41aへの継続的な作動流体の漏れを阻止し、熱媒体ポンプP3による第2冷却液の移送を確保できる。これにより、この熱利用装置では、凝縮器63を介したランキンサイクル6から加圧空気用冷却液回路41aへの作動流体の漏れが生じた場合であっても、第2冷却液による加圧空気の冷却を継続することが可能となり、エンジン14の出力低下を抑制することができる。
(実施例5)
実施例5の熱利用装置は、実施例4における加圧空気用冷却液回路41aに換えて、図5に示す加圧空気用冷却液回路41bを備えている。この熱利用装置では、加圧空気用冷却液回路41bが本発明における熱媒体回路に相当する。また、この熱利用装置では、第8開閉弁9hが設けられていない。加圧空気用冷却液回路41bでは、実施例4の熱利用装置における第2バイパス路59に換えて、第2バイパス路65を有している。また、この加圧空気用冷却液回路41bでは、インタークーラ51が第2バイパス路65に設けられている。これにより、この加圧空気用冷却液回路41bでは、配管58が設けられず、配管53の他端側が熱媒体ポンプP3の吐出口301に接続されている。
第2バイパス路65は、上流側第2バイパス路65aと下流側第2バイパス路65bとで構成されている。上流側第2バイパス路65aの一端側は配管53に接続されており、他端側はインタークーラ51の冷却液流入口51cに接続されている。下流側第2バイパス路65bの一端側はインタークーラ51の冷却液流出口51dに接続されており、他端側はラジエータ16の上流側で配管56に接続されている。この熱利用装置における他の構成は実施例4の熱利用装置と同様である。
この熱利用装置における加圧空気用冷却液回路41bでは、漏出情報フラグがOFF状態にあれば、コントローラ11は、第6、7開閉弁9f、9gについて開制御を行う。これにより、熱媒体ポンプP3から吐出されて配管53を流通する第2冷却液の一部が配管54を経て凝縮器63に至る。そして、配管53から配管54へ流通しなかった第2冷却液は、上流側第2バイパス路65aを流通し、インタークーラ51に至る。このように、この加圧空気用冷却液回路41bでは、凝縮器63に流入する第2冷却液はインタークーラ51での熱交換を行っておらず、上記の加圧空気用冷却液回路41aと比較して、より低温となっている。このため、この熱利用装置では、凝縮器63において作動流体をより好適に冷却することが可能となっている。
一方、凝縮器63を介してランキンサイクル6から加圧空気用冷却液回路41bへ作動流体が流出し、漏出情報フラグがON状態となれば、コントローラ11は、第6、7開閉弁9f、9gについて閉制御を行う。これにより、この熱利用装置でも、実施例4の熱利用装置と同様、加圧空気用冷却液回路41bにおける第2冷却液の循環から凝縮器63を隔離した状態とすることが可能となる。これにより、この熱利用装置においても、凝縮器63を介したランキンサイクル6から加圧空気用冷却液回路41bへの継続的な作動流体の漏れを阻止することが可能となる。そして、第6、7開閉弁9f、9gが閉制御されることにより、加圧空気用冷却液回路41bでは、熱媒体ポンプP3から吐出された第2冷却液が全てインタークーラ51に流入することとなる。
このように、この熱利用装置でも、凝縮器63を介してランキンサイクル6から加圧空気用冷却液回路41bへの作動流体の漏れが生じた際に、熱媒体ポンプP3でのキャビテーションの発生を抑制しつつ、熱媒体ポンプP3とインタークーラ51とラジエータ16との間での第2冷却液の循環を確保できる。こうして、この熱利用装置でも、第2冷却液によって加圧空気の冷却を継続することができ、エンジン14の出力低下を抑制することができる。この熱利用装置における他の作用は実施例1、4の熱利用装置と同様である。
(実施例6)
実施例6の熱利用装置は、実施例4の熱利用装置における加圧空気用冷却液回路41a及びランキンサイクル6に換えて、図6に示す加圧空気用冷却液回路41c及びランキンサイクル6aを備えている。また、この熱利用装置は、実施例4の熱利用装置における第6〜8開閉弁9f〜9hに換えて、第9、10開閉弁9i、9jを備えている。この熱利用装置では、加圧空気用冷却液回路41cが本発明における熱媒体回路に相当しており、第9、10開閉弁9i、9jがそれぞれ本発明における第9、10調整弁に相当している。さらに、この熱利用装置では、コントローラ11が出力手段、判断手段及び第4制御装置として機能し、第9、10開閉弁9i、9j及びコントローラ11によって、漏れ阻止手段が構成されている。
加圧空気用冷却液回路41cは、熱媒体ポンプP3と、インタークーラ51と、ラジエータ16と、熱媒体流路としての配管67〜70とを有している。配管67〜70には、第2冷却液が流通可能となっている。
配管67は、一端側がインタークーラ51の冷却液流出口51dに接続されており、他端側が凝縮器63の冷却液流入口63cに接続されている。この配管67が本発明における凝縮器側冷却液流入路に相当する。
配管68は、一端側が凝縮器63の冷却液流出口63dに接続されており、他端側がラジエータ16の流入口16aに接続されている。この配管68が本発明における凝縮器側冷却液流出路に相当する。
配管69は、一端側がラジエータ16の流出口16bに接続されており、他端側が熱媒体ポンプP3の吸入口302に接続されている。配管70は、一端側が熱媒体ポンプP3の吐出口301に接続されており、他端側がインタークーラ51の冷却液流入口51cに接続されている。これらの配管68〜70により、加圧空気用冷却液回路41cでは、熱媒体ポンプP3によって移送された第2冷却液について、インタークーラ51、凝縮器63及びラジエータ16の順で循環させることが可能となっている(同図の実線矢印参照)。加圧空気用冷却液回路41cにおける他の構成は加圧空気用冷却液回路41aと同様である。
ランキンサイクル6aは、ランキンサイクル6の各構成に加えて、作動流体路としての配管71、72を有している。また、ランキンサイクル6aに対して第9、10開閉弁9i、9jが設けられている。
ランキンサイクル6aでは、膨張機27の流出口27bと第9開閉弁9iとが配管33によって接続されている。第9開閉弁9iと凝縮器63の作動流体流入口63aとが配管71によって接続されている。凝縮器63の作動流体流出口63bと第10開閉弁9jとが配管34によって接続されている。第10開閉弁9jと作動流体ポンプP2の吸入口202とが配管72によって接続されている。配管31、32の各接続についてはランキンサイクル6と同様である。
第9、10開閉弁9i、9jは、それぞれコントローラ11に電気的に接続されている。第9開閉弁9iは、コントローラ11によって開制御されることにより、配管33と配管71とを連通させて、配管33を流通する作動流体を全て配管71に流通させる。また、第9開閉弁9iは、コントローラ11によって閉制御されることにより、配管33と配管71との連通を遮断する。同様に、第10開閉弁9jは、開制御されることにより、配管34と配管72とを連通させて、配管34を流通する作動流体を全て配管72に流通させる。また、第10開閉弁9jは、閉制御されることにより、配管34と配管72との連通を遮断する。
フロンディテクタ7は、配管68に設けられている。フロンディテクタ7は、配管68を流通する第2冷却液中における作動流体の濃度を検出するとともに、その作動流体の濃度を検出値としてコントローラ11に発信する。また、コントローラ11は、配管68を流通する第2冷却液中における作動流体の濃度について、熱利用装置が正常に作動している状態での値を閾値として記憶している。この熱利用装置における他の構成は実施例4の熱利用装置と同様である。
この熱利用装置では、漏出情報フラグがOFF状態にあれば、コントローラ11は、第9、10開閉弁9i、9jについて開制御を行う。これにより、ランキンサイクル6aでは、膨張機27を経た作動流体が配管33、71を流通して凝縮器63に至る。そして、凝縮器63において、第2冷却液と熱交換を行うことによって冷却された作動流体は、配管34から配管72へ流通し、作動流体ポンプP2を経てボイラ61において再び加熱されることとなる。こうして、この熱利用装置におけるランキンサイクル6aでも電力を回収することが可能である。
また、加圧空気用冷却液回路41cでは、第2冷却液がインタークーラ51において加圧空気と熱交換を行うことで、加圧空気の冷却を行う。さらに、インタークーラ51を経た第2冷却液は配管67を経て凝縮器63に至り、作動流体との熱交換を行う。これらのインタークーラ51及び凝縮器63における熱交換によって加熱された第2冷却液は、配管68を経てラジエータ16に至り、冷却されることとなる。
一方、凝縮器63を介してランキンサイクル6aから加圧空気用冷却液回路41cへ作動流体が流出し、漏出情報フラグがON状態となれば、コントローラ11は、第9、10開閉弁9i、9jについて閉制御を行う。これにより、配管33と配管71との連通が遮断されるとともに、配管34と配管72との連通が遮断されることで、ランキンサイクル6aにおける作動流体の循環からから凝縮器63が隔離された状態となる。このため、ランキンサイクル6aでは、配管33、71を通じて作動流体が凝縮器63に流入しなくなる。
この結果、この熱利用装置においても、凝縮器63を介したランキンサイクル6aから加圧空気用冷却液回路41cへの継続的な作動流体の漏れを阻止することが可能となる。この熱利用装置における他の作用は実施例1、4の熱利用装置と同様である。
以上において、本発明を実施例1〜6に即して説明したが、本発明は上記実施例1〜6に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、駆動系1、1aと、エンジン用冷却液回路3a〜3cと、加圧空気用冷却液回路41a〜41cと、ランキンサイクル5、5a、6、6aとを適宜組み合わせることで、熱利用装置を構成しても良い。
また、ランキンサイクル5、5aにおいて、ボイラ25の他に別のボイラを設けても良い。この場合、ボイラ25に不具合が生じても他のボイラにおいて作動流体を加熱できるため、ランキンサイクル5、5aにおいて、電力の回収を継続することができる。ここで、ランキンサイクル5aにおいて、ボイラ25の他に別のボイラを設ける場合、配管31と配管40とに接続するボイラバイパス路を設けることが好ましい。この場合、第4、5開閉弁9d、9eが閉制御された場合であっても、ボイラバイパス路によってボイラ25を迂回することが可能となり、ランキンサイクル5aでの作動流体の循環を継続することができる。さらに、第4、5開閉弁9d、9eが開制御されている場合にボイラバイパス路へ作動流体が流通することを禁止する調整弁をボイラバイパス路に設けることも好ましい。
同様に、ランキンサイクル6、6aにおいて、凝縮器63の他に別の凝縮器を設けても良い。この場合、凝縮器63に不具合が生じても他の凝縮器において作動流体を冷却できるため、ランキンサイクル6、6aにおいて、電力の回収を継続することができる。ここで、ランキンサイクル6aにおいて、凝縮器63の他に別の凝縮器を設ける場合、配管33と配管72とに接続する凝縮器バイパス路を設けることが好ましい。この場合、第9、10開閉弁9i、9jが閉制御された場合であっても、凝縮器バイパス路によって凝縮器63を迂回することが可能となり、ランキンサイクル6aでの作動流体の循環を継続することができる。さらに、第9、10開閉弁9i、9jが開制御されている場合に凝縮器バイパス路へ作動流体が流通することを禁止する調整弁を凝縮器バイパス路に設けることも好ましい。
また、実施例4〜6の熱利用装置において、配管49を流通する排気と作動流体とがボイラ25において熱交換を行う構成とすることもできる。
本発明は、トラックやバス等の運送車両や乗用自動車等の車両に搭載される熱利用装置の他、定置式の熱利用装置等に利用可能である。
1、1a…駆動系
3a〜3c…エンジン用冷却液回路(熱媒体回路)
5、5a、6、6a…ランキンサイクル
7…フロンディテクタ(検知手段)
9a〜9j…第1〜10開閉弁(漏れ阻止手段、第1〜10調整弁)
11…コントローラ(出力手段、判断手段、漏れ阻止手段、第1〜4制御手段)
13、14…エンジン(内燃機関)
15…ラジエータ(第1冷却液熱交換器)
16…ラジエータ(第2冷却液熱交換器)
17〜22…配管(熱媒体流路)
23、24…第1バイパス路
25…ボイラ
27…膨張機
29…凝縮器
31〜34…配管(作動流体流路)
35〜38…配管(熱媒体流路)
39、40…配管(作動流体流路)
41a〜41c…加圧空気用冷却液回路(熱媒体回路)
48…配管(給気流路)
51…インタークーラ(気液熱交換器)
53〜58…配管(熱媒体流路)
59…第2バイパス路
61…ボイラ
63…凝縮器
65…第2バイパス路
71、72…配管(作動流体流路)
P1…熱媒体ポンプ
P2…作動流体ポンプ
P3…熱媒体ポンプ

Claims (13)

  1. 液相の熱媒体が流通する熱媒体回路と、作動流体が循環するランキンサイクルとを備え、
    前記熱媒体回路は、前記熱媒体を移送する熱媒体ポンプと、前記熱媒体ポンプに接続され、前記熱媒体を流通させる熱媒体流路とを有し、
    前記ランキンサイクルは、前記作動流体を移送する作動流体ポンプと、前記作動流体を熱交換によって加熱するボイラと、前記作動流体を膨張させる膨張機と、前記作動流体を熱交換によって凝縮する凝縮器と、前記作動流体ポンプ、前記ボイラ、前記膨張機及び前記凝縮器の順で前記作動流体を循環させる作動流体流路とを有し、
    前記ボイラ又は前記凝縮器において、前記熱媒体と前記作動流体とが熱交換を行う熱利用装置であって、
    前記ボイラ又は前記凝縮器を介した前記ランキンサイクルから前記熱媒体回路への前記作動流体の漏れを漏出情報として出力する出力手段と、
    前記漏出情報に基づき、前記ボイラ又は前記凝縮器を介した前記ランキンサイクルから前記熱媒体回路への前記作動流体の漏れを阻止する漏れ阻止手段とを備えていることを特徴とする熱利用装置。
  2. 内燃機関を有する駆動系を備え、
    前記熱媒体は前記内燃機関を冷却する第1冷却液であり、
    前記熱媒体回路は、前記第1冷却液を熱交換によって冷却する第1冷却液熱交換器を有し、
    前記熱媒体流路は、前記内燃機関、前記熱媒体ポンプ、前記ボイラ及び前記第1冷却液熱交換器に接続され、前記内燃機関、前記熱媒体ポンプ、前記ボイラ及び前記第1冷却液熱交換器の間で前記第1冷却液を循環可能であり、
    前記ボイラは、前記第1冷却液を流入させる冷却液流入口と、前記第1冷却液を流出させる冷却液流出口と、前記作動流体を流入させる作動流体流入口と、前記作動流体を流出させる作動流体流出口とを有し、
    前記熱媒体流路は、前記冷却液流入口と接続され、前記第1冷却液を前記ボイラに導くボイラ側冷却液流入路と、
    前記冷却液流出口と接続され、前記ボイラから流出した前記第1冷却液が流通するボイラ側冷却液流出路とを有し、
    前記作動流体流路は、前記作動流体流入口と接続され、前記作動流体を前記ボイラに導くボイラ側作動流体流入路と、
    前記作動流体流出口と接続され、前記ボイラから流出した前記作動流体が流通するボイラ側作動流体流出路とを有する請求項1記載の熱利用装置。
  3. 前記熱媒体流路は、前記冷却液流入口よりも上流側で前記ボイラ側冷却液流入路と接続されるとともに、前記冷却液流出口よりも下流側で前記ボイラ側冷却液流出路に接続され、前記第1冷却液に前記ボイラを迂回させる第1バイパス路を有し、
    前記漏れ阻止手段は、前記ボイラ側冷却液流入路における前記第1バイパス路の接続箇所と前記冷却液流入口との間に設けられ、開度を調整可能な第1調整弁と、
    前記ボイラ側冷却液流出路における前記第1バイパス路の前記接続箇所と前記冷却液流出口との間に設けられ、開度を調整可能な第2調整弁と、
    前記第1調整弁及び前記第2調整弁を制御可能な第1制御装置とを有している請求項2記載の熱利用装置。
  4. 前記漏れ阻止手段は、前記第1バイパス路に設けられ、開度を調整可能な第3調整弁をさらに有し、
    前記第1冷却液熱交換器は、前記第1バイパス路の前記接続箇所よりも下流側で前記冷却液流出路に接続され、
    前記第1制御装置は、前記第3調整弁を制御するとともに、前記漏出情報に基づき、前記第1調整弁及び前記第2調整弁を閉制御し、前記第3調整弁を開制御する請求項3記載の熱利用装置。
  5. 前記第1冷却液熱交換器は前記第1バイパス路に設けられている請求項3記載の熱利用装置。
  6. 前記漏れ阻止手段は、前記作動流体流入路に設けられ、開度を調整可能な第4調整弁と、
    前記作動流体流出路に設けられ、開度を調整可能な第5調整弁と、
    前記第4調整弁及び前記第5調整弁を制御可能な第2制御装置とを有している請求項2記載の熱利用装置。
  7. 内燃機関と、前記内燃機関へ吸入される吸気系流体が流通する給気流路とを有する駆動系を備え、
    前記熱媒体は前記吸気系流体を冷却する第2冷却液であり、
    前記熱媒体回路は、前記第2冷却液を熱交換によって冷却する第2冷却液熱交換器と、前記吸気系流体と前記第2冷却液とで熱交換を行う気液熱交換器とを有し、
    前記熱媒体流路は、前記熱媒体ポンプ、前記気液熱交換器、前記凝縮器及び前記第2冷却液熱交換器に接続され、前記熱媒体ポンプ、前記気液熱交換器、前記凝縮器及び前記第2冷却液熱交換器の間で前記第2冷却液を循環可能であり、
    前記凝縮器は、前記第2冷却液を流入させる冷却液流入口と、前記第2冷却液を流出させる冷却液流出口と、前記作動流体を流入させる作動流体流入口と、前記作動流体を流出させる作動流体流出口とを有し、
    前記熱媒体流路は、前記冷却液流入口と接続され、前記第2冷却液を前記凝縮器に導く凝縮器側冷却液流入路と、
    前記冷却液流出口と接続され、前記凝縮器から流出した前記第2冷却液が流通する凝縮器側冷却液流出路とを有し、
    前記作動流体流路は、前記作動流体流入口と接続され、前記作動流体を前記凝縮器に導く凝縮器側作動流体流入路と、
    前記作動流体流出口と接続され、前記凝縮器から流出した前記作動流体が流通する凝縮器側作動流体流出路とを有し、
    前記第2冷却液熱交換器は、前記凝縮器側冷却液流出路に接続されている請求項1記載の熱利用装置。
  8. 前記熱媒体流路は、前記冷却液流入口よりも上流側で前記凝縮器側冷却液流入路と接続されるとともに、前記冷却液流出口よりも下流側かつ前記第2冷却液熱交換器より上流側で前記凝縮器側冷却液流出路に接続され、前記第2冷却液に前記凝縮器を迂回させる第2バイパス路を有し、
    前記漏れ阻止手段は、前記凝縮器側冷却液流入路における前記第2バイパス路の前記接続箇所と前記冷却液流入口との間に設けられ、開度を調整可能な第6調整弁と、
    前記凝縮器側冷却液流出路における前記第2バイパス路の前記接続箇所と前記冷却液流出口との間に設けられ、開度を調整可能な第7調整弁と、
    前記第6調整弁及び前記第7調整弁を制御可能な第3制御装置とを有している請求項7記載の熱利用装置。
  9. 前記漏れ阻止手段は、前記第2バイパス路に設けられ、開度を調整可能な第8調整弁をさらに有し、
    前記気液熱交換器は、前記第2バイパス路の前記接続箇所よりも上流側で前記冷却液流入路に接続され、
    前記第3制御装置は、前記第8調整弁を制御するとともに、前記漏出情報に基づき、前記第6調整弁及び前記第7調整弁を閉制御し、前記第8調整弁を開制御する請求項8記載の熱利用装置。
  10. 前記気液熱交換器は前記第2バイパス路に設けられている請求項8記載の熱利用装置。
  11. 前記漏れ阻止手段は、前記作動流体流入路に設けられ、開度を調整可能な第9調整弁と、
    前記作動流体流出路に設けられ、開度を調整可能な第10調整弁と、
    前記第9調整弁及び前記第10調整弁を制御可能な第4制御装置とを有し、
    前記第4制御装置は、前記漏出情報に基づき、前記第9調整弁及び前記第10調整弁を閉制御する請求項7記載の熱利用装置。
  12. 前記出力手段は、前記ランキンサイクル内における前記作動流体の状態を検知し、検知情報を発信する検知手段と、
    前記検知情報に基づき、前記ランキンサイクルから前記熱媒体回路への前記作動流体の漏れを判断する判断手段とを有する請求項1乃至11のいずれか1項記載の熱利用装置。
  13. 前記検知手段は、前記熱媒体回路に設けられ、前記熱媒体中における前記作動流体の濃度を基に前記ランキンサイクル内における前記作動流体の状態を検知する請求項12記載の熱利用装置。
JP2013020283A 2013-02-05 2013-02-05 熱利用装置 Pending JP2014152613A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013020283A JP2014152613A (ja) 2013-02-05 2013-02-05 熱利用装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013020283A JP2014152613A (ja) 2013-02-05 2013-02-05 熱利用装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014152613A true JP2014152613A (ja) 2014-08-25

Family

ID=51574735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013020283A Pending JP2014152613A (ja) 2013-02-05 2013-02-05 熱利用装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014152613A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015031235A (ja) * 2013-08-06 2015-02-16 いすゞ自動車株式会社 エンジン冷却システム
JP2016075263A (ja) * 2014-10-09 2016-05-12 サンデンホールディングス株式会社 廃熱回収装置
WO2017047669A1 (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 いすゞ自動車株式会社 熱エネルギー回収システム
JP2018189075A (ja) * 2017-05-10 2018-11-29 株式会社神戸製鋼所 熱エネルギー回収システム及び検知ユニット
JP2019167830A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社神戸製鋼所 作動媒体漏洩検知装置及び熱エネルギー回収装置
KR20210109622A (ko) * 2019-02-07 2021-09-06 미쓰비시주코마린마시나리 가부시키가이샤 배기열 회수 장치 및 그 제어 방법

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015031235A (ja) * 2013-08-06 2015-02-16 いすゞ自動車株式会社 エンジン冷却システム
JP2016075263A (ja) * 2014-10-09 2016-05-12 サンデンホールディングス株式会社 廃熱回収装置
WO2017047669A1 (ja) * 2015-09-17 2017-03-23 いすゞ自動車株式会社 熱エネルギー回収システム
JP2018189075A (ja) * 2017-05-10 2018-11-29 株式会社神戸製鋼所 熱エネルギー回収システム及び検知ユニット
JP2019167830A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社神戸製鋼所 作動媒体漏洩検知装置及び熱エネルギー回収装置
JP7051515B2 (ja) 2018-03-22 2022-04-11 株式会社神戸製鋼所 作動媒体漏洩検知装置及び熱エネルギー回収装置
KR20210109622A (ko) * 2019-02-07 2021-09-06 미쓰비시주코마린마시나리 가부시키가이샤 배기열 회수 장치 및 그 제어 방법
KR102476859B1 (ko) 2019-02-07 2022-12-12 미쓰비시주코마린마시나리 가부시키가이샤 배기열 회수 장치 및 그 제어 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014152613A (ja) 熱利用装置
JP5018592B2 (ja) 廃熱回収装置
KR102015689B1 (ko) 열 에너지 회수 장치 및 제어 방법
JP5618009B2 (ja) 廃熱利用装置
JP5819447B2 (ja) ハイブリッド電気自動車の冷却回路及び冷却方法
EP2554827A1 (en) Waste heat regeneration system
JP5328527B2 (ja) 排熱回生システムおよびその制御方法
US20110088394A1 (en) Waste heat regeneration system
JP5621721B2 (ja) ランキンサイクル
EP2345796A2 (en) Waste heat recovery system
EP2554806A1 (en) Waste heat regeneration system
JPWO2010070786A1 (ja) 排熱回生システム
JP2010174848A (ja) 排熱回生システム
JP5008441B2 (ja) 内燃機関の廃熱利用装置
JP2013238131A (ja) 廃熱利用装置
JP2013113192A (ja) 廃熱回生システム
JP2009204204A (ja) 排熱回生システム
JP2014231737A (ja) ランキンサイクル装置
JP5012588B2 (ja) 廃熱回収装置
JP2013011258A (ja) ランキンサイクル
JP5084233B2 (ja) 内燃機関の廃熱利用装置
JP2013160076A (ja) ランキンサイクル装置
JP2010138697A (ja) ランキンサイクルシステム
JP2008196342A (ja) 内燃機関の廃熱利用装置
JP2008115774A (ja) エンジン冷却装置