JP2014152268A - 塗料、及び塗装物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な耐水性、貯蔵安定性、及び防錆性を有する塗料、並びに該塗料を被塗物に塗装してなり、良好な耐食性を有する塗装物品を提供する。
【解決課題】本発明の塗料は、亜鉛を含む塗膜又はめっき膜に塗装する塗料であって、アルミニウムと、珪酸ナトリウムと、珪酸リチウムと、シラン化合物と、界面活性剤と、水とを含有してなる。珪酸ナトリウムの有効成分の前記珪酸リチウムの有効成分に対する質量比率は50/50以上88/12以下であるのが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、珪酸ナトリウム及び珪酸リチウムを含有する塗料、及び該塗料を被塗物に塗装してなる塗装物品に関する。
鉄鋼材等の金属材は、大気中の酸素及び水分等によって酸化、腐食されるため、各種のめっきを施したり、塗料を塗布したりしてその表面を被覆し、保護する必要がある。
塗料としては、亜鉛及びアルミニウム等を金属顔料として含む塗料が挙げられる。亜鉛及びアルミニウムは鉄よりもイオン化傾向が大きいため、鉄より先に溶出し、鉄の腐食を抑制する作用(犠牲防食作用)が得られる。
特許文献1には、亜鉛末、アルキルシリケート、及び沸点156℃の酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル等の溶媒を含むアルキルシリケート系高濃度亜鉛末塗料を被塗物に塗装した後、その塗膜を塩基性物質含有水性液で処理する塗膜硬化方法の発明が開示されている。この発明によれば、塩基性物質含有水性液によりアルキルシリケートの加水分解及び脱水縮合反応が促進されて塗膜の硬化が促進される。
特許文献2には、アルキルシリケート、沸点108℃のイソブチルアルコールを含むアルコール、水、及び塩酸を有する溶液を反応させてアルキルシリケート加水分解初期縮合物を調製した後、亜鉛末を配合して防食塗料を得、該防食塗料を鋼材の表面にプライマーとして塗装する防食塗装方法の発明が開示されている。
特許文献3には、部分加水分解縮合されたアルキルシリケート、亜鉛末、及び増粘剤を含む防錆性付与下塗材の発明が開示されている。
特許文献4には、大気圧で略100℃を超える沸点を有する高沸点有機液体、粒状金属、増粘剤、シラン結合剤を含む水希釈型被覆組成物の発明が開示されている。すなわち、アルキルシリケート系亜鉛末塗料に、シラン結合剤を加水分解する水を配合することが開示されている。
特許文献5には、亜鉛、又は亜鉛を主成分とする例えばZn−10%Al−0.1%Mg等の亜鉛基合金からなり、フレーク状をなす金属粉末と液体媒体とを含む塗料の発明が開示されている。この発明によれば、金属粉末をフレーク状にして比表面積を大きくしているので、金属粉末同士の接触が密になり、金属自体の能動的な防食性に加えて、フレーク形状に基づく保護バリア効果(受動的防食性)も得られ、金属粉末の含有量を減じることができ、塗膜に割れが発生するのを抑制することができる。
特許文献6には、亜鉛とアルミニウムとの合金からなり、メカニカルプレーティングに用いられる金属粉末の発明が開示されている。亜鉛にアルミニウムを合金化することにより防錆性が向上するが、塗膜の密着性は亜鉛単独の場合より悪くなる。この発明によれば、合金中の亜鉛の含有量を略50質量%以上に設定することで、良好な防錆性及び塗膜の密着性を併せ持つことを可能にしている。
特許文献7には、特許文献5及び6の発明と同様に、亜鉛を50質量%以上含む、亜鉛と非亜鉛金属との合金からなり、特許文献5の発明と同様にフレーク状をなす金属粉末を液体媒体と共に用いることで、良好な防錆性を有する塗料の発明が開示されている。
特許文献8には、略20〜70質量%の水、低沸点有機液体、粒状金属、アルコキシ基を含有し、水溶性である、略3〜20質量%のシラン結合剤(特にエポキシ官能性シラン)、及び湿潤剤を含み、耐食性に加えて、被塗物上で所望のコーティング粘着性を有するコーティング組成物の発明が開示されている。
また、特許文献9には、M2 O・nSiO2 (式中、Mはナトリウム及び/又はカリウムを示し、nは2.0〜4.1の数を示す)で表されるアルカリ金属珪酸塩の水溶液と、Li2 O・mSiO2 (式中、mは4〜5の数を示す)で表される珪酸リチウムの水溶液との混合物からなる塗料の発明が開示されている。この発明は、珪酸ナトリウムを含む塗料は低温で焼き付けた場合に、珪酸ナトリウムが水に溶け、高温で焼き付けた場合には発泡して塗膜にロスが生じていたのに対し、珪酸リチウムを配合することで、塗料の耐水性の向上を図っている。
特開昭55−108473号公報 特開平6−31245号公報 特開平7−228801号公報 特許第3904669号公報 特開昭61−123674号公報 特開昭55−119101号公報 特許第4198919号公報 特開2002−121485号公報 特開平7−18202号公報
上述の特許文献5〜7の発明においては、顔料の金属粉末として、特許文献1〜4の亜鉛末に代えて亜鉛−アルミニウム合金を用いることで良好な防錆性を得、特許文献8の発明においては、シラン結合剤をコーティング組成物中に略3〜20質量%含有することで良好なコーティング粘着性を得ているが、さらなる防錆性の向上が要求されている。例えば塩水噴霧試験で1000時間経過した時点で、鋼材からなる基材に塗膜を形成した塗装物品に赤錆が発生していないことが求められている。
また、異種金属の部品と組み合わされて使用され、複雑な形状をなす、例えばボルト、ナット、ワッシャー等を含む製品の表面においては塗膜が均一に形成される必要があり、そのため、塗料中に均一に金属が分散されている必要がある。
さらに、特許文献9の発明においては、珪酸ナトリウムを含む塗料の耐水性は向上しているが、防錆性が不十分であるという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、良好な耐水性、貯蔵安定性、及び防錆性を有する塗料、並びに該塗料を被塗物に塗装してなり、良好な耐食性を有する塗装物品を提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意研究の結果、亜鉛を含む塗膜又はめっき膜を形成した被塗物に、アルミニウム、珪酸ナトリウム、珪酸リチウム、シラン化合物、界面活性剤、及び水を含有してなる塗料を塗装して塗膜を形成した場合に耐食性が著しく向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、第1発明に係る塗料は、亜鉛を含む塗膜又はめっき膜に塗装する塗料であって、アルミニウムと、珪酸ナトリウムと、珪酸リチウムと、シラン化合物と、界面活性剤と、水とを含有してなることを特徴とする。
第2発明に係る塗料は、第1発明において、前記珪酸ナトリウムの有効成分の前記珪酸リチウムの有効成分に対する質量比率は50/50以上88/12以下であることを特徴とする。
ここで、珪酸ナトリウムの有効成分、珪酸リチウムの有効成分とは、それぞれの加熱残分をいう。
第3発明に係る塗料は、第1又は第2発明において、前記シラン化合物は、分子中に、アルキル基、フェニル基、又は水素原子の一部若しくは全部をハロゲン原子で置換したハロアルキル基と、加水分解性ケイ素基とを有することを特徴とする。
第4発明に係る塗料は、第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びアルキルエーテルホスフェート塩からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
第5発明に係る塗料は、第1乃至第4発明のいずれかにおいて、マイカ顔料をさらに含むことを特徴とする。
第6発明に係る塗装物品は、鉄系母材を含む被塗物に、第1乃至第5発明の塗料を用いて形成された第1塗膜を有することを特徴とする。
ここで、鉄系母材を含む被塗物とは、鉄系母材にめっき又は塗装等を施してあるものも含む。
第7発明に係る塗装物品は、第6発明において、前記鉄系母材の表面と前記第1塗膜との間に、衝撃亜鉛めっきして形成された亜鉛−鉄合金下地被膜を有することを特徴とする。
第8発明に係る塗装物品は、第6又は第7発明において、前記鉄系母材の表面上、若しくは前記亜鉛−鉄合金下地被膜上に、亜鉛粉末、又は亜鉛及びアルミニウムを含む粉末状の合金を有する下塗り塗料を用いて形成された第2塗膜を有することを特徴とする。
第9発明に係る塗装物品は、第8発明において、前記下塗り塗料は、分子中にエポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、アミノ基、及びビニル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の官能基と加水分解性ケイ素基とを有するシランカップリング剤、及び/又は分子中に、加水分解性ケイ素基を有し、シランカップリング剤を除くシラン化合物と、界面活性剤とを含むことを特徴とする。
本発明の塗料は、珪酸ナトリウムに加えて珪酸リチウムを含むので、耐水性が向上し、良好な貯蔵安定性を有するとともに、焼き付け時の塗膜のロスが抑制される。そして、亜鉛よりイオン化傾向が大きいアルミニウムを含むので、被塗物に形成されている、亜鉛を含む塗膜又はめっき膜上に塗装したときに、亜鉛の腐食を抑制する犠牲防食作用が得られ、珪酸ナトリウムが亜鉛と反応することと相まって、亜鉛を含む塗膜又はめっき膜の防錆性が長期に亘って維持される。すなわち、亜鉛の犠牲防食作用が長期に亘って発揮され、例えば鉄系材料からなる被塗物は長期に亘って良好な耐食性を有する。
また、本発明の塗料はシラン化合物と界面活性剤とを含むので、シラン化合物が界面活性剤により水と馴染んで加水分解されやすくなり、アルミニウムが、加水分解により生じたシラノール基と結合して塗料中で良好に分散して安定化し、塗料が焼き付け時に硬化しやすくなるとともに、被塗物に均一に塗膜が形成され得る。
本発明によれば、被塗物の亜鉛を含む塗膜又はめっき膜に塗装する塗料が、アルミニウムと、珪酸ナトリウムと、珪酸リチウムと、シラン化合物と、界面活性剤と、水とを含有してなるので、防錆性と耐水性とをバランス良く有することができ、亜鉛を含む塗膜又はめっき膜の防錆性が長期に亘って維持される。従って、例えば被塗物が鉄系母材を含む場合、被塗物は長期に亘って良好な耐食性を有する。
1.上塗り塗料
本発明に係る塗料(以下、上塗り塗料という)は、被塗物の亜鉛を含む塗膜又はめっき膜に塗装する塗料であって、アルミニウムと、珪酸ナトリウムと、珪酸リチウムと、シラン化合物と、界面活性剤と、水とを含有してなる。
アルミニウムは鱗片状をなし、有機溶剤によりペースト状に調製してあるものを用いるのが好ましい。
本発明に係る上塗り塗料は、アルミニウム以外に、亜鉛、マグネシウム等の金属を含むことができる。
珪酸ナトリウムの有効成分の珪酸リチウムの有効成分に対する質量比率は50/50以上88/12以下であるのが好ましい。この場合、被塗物に塗装した塗膜を低温で焼き付ける場合に、珪酸ナトリウムが水に溶けるのが抑制され、高温で焼き付けた場合の発泡が抑制され、塗膜のロスが抑制されるとともに、塗膜の防錆性がより良好になる。前記質量比率は、より好ましくは60/40〜86/14、さらに好ましくは72/28〜86/14、特に好ましくは74/26〜86/14である。
シラン化合物は、分子中に、アルキル基、フェニル基、又は水素原子の一部若しくは全部をハロゲン原子で置換したハロアルキル基と、加水分解性ケイ素基とを有するのが好ましい。
加水分解性ケイ素基としては特に限定されないが、取扱い性の観点から、アルコキシシリル基が好ましく、反応性の観点から、メトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
このシラン化合物としては、例えばメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
このシラン化合物は加水分解してシラノール基が生じやすく、シラノール基はアルミニウムと結合するので、アルミニウムが塗料中で良好に分散し、安定化すると考えられる。塗膜形成時に、シラノール基は下層の塗膜とも結合するので、塗膜間の密着性も向上する。
この効果の発現及び塗料の貯蔵安定性の観点から、シラン化合物のアルミニウム(有効成分:アルミニウムがアルミニウムペースト(アルミペースト)に調製されている場合、該アルミニウムペースト中のアルミニウムの含有量)に対する質量比率は、好ましくは0.3以上3以下、より好ましくは0.4以上2以下である。
このシラン化合物は、分子中にエポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、アミノ基、メルカプト基、及びビニル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の官能基と加水分解性ケイ素基とを有するシランカップリング剤と異なり、pHが高い溶液中においても上述の効果が奏され得る。
界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びアルキルエーテルホスフェート塩からなる群から選択される少なくとも1種であるのが好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルアミンは下記式(1)の一般式で表される。
Figure 2014152268
但し、a=1,2,〜
b=1,2,〜
R=Cn 2n+1
n=1,2,〜
ポリオキシエチレンアルキルエーテルは下記式(2)の一般式で表される。
RO−(CH2CH2 O)n −H ・・・(2)
n=1,2,〜
R=Cm 2m+1
m=1,2,〜
ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルは下記式(3)の一般式で表される。
Figure 2014152268
但し、n=1,2,〜
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは下記式(4)の一般式で表される。
Figure 2014152268
但し、a=1,2,〜
b=1,2,〜
c=1,2,〜
R=Cn 2n+1
n=1,2,〜
ソルビタン脂肪酸エステルは下記式(5)の一般式で表される。
Figure 2014152268
但し、R=Cn 2n+1
n=1,2,〜
界面活性剤を含有することにより、シラン化合物が水に馴染みやすくなり、シラン化合物の加水分解が促進され、生じたシラノール基がアルミニウムと結合する。
界面活性剤の種類及び組み合わせを決定する際にHLBが考慮されるが、後述するように界面活性剤の種類及び組み合わせにより好適なHLBの範囲は異なるので、界面活性剤の種類及び組み合わせに対応したHLBを有する界面活性剤を選択する。
本発明の上塗り塗料は、マイカ顔料をさらに含むのが好ましい。これにより上塗り塗料の防錆性がさらに向上する。マイカ顔料の、珪酸ナトリウムの有効成分と珪酸リチウムの有効成分との合計に対する質量比率は0.05以上0.7以下であるのが好ましく、0.2以上0.5以下であるのがより好ましい。
本発明の上塗り塗料は、通常の製造方法に従って、各成分を混合、撹拌することによって得られる。その際、上述の成分以外に、湿潤分散剤、湿潤剤、消泡剤、増粘剤、pH調整剤等の塗料用添加剤を配合し得る。例えば一般的な塗料用添加剤である、ポリカルボン酸系等の湿潤分散剤、有機ホスフェートエステル,ナトリウムビストリデシルスルホスクシネート等のジエステルスルホスクシネート等の湿潤剤、シリコーン系又はアクリル系の消泡剤等を配合することができる。
増粘剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びメチルエチルセルロースのエーテル類、これら物質の混合物が挙げられる。
そして、本発明の上塗り塗料は、塗装の方法、塗膜の膜厚、及び焼き付けの条件等に応じて適宜の量の水を含有することができるが、塗料中に40質量%以上90質量%以下含有するのが好ましい。そして、アルミニウムペーストに含まれる有機溶剤以外に、有機液体を塗料に含有することができる。この有機液体として、例えば酢酸等の酸を用いることができる。
2.塗装物品
本発明の塗装物品は、被塗物に上述の上塗り塗料を用いて形成された第1塗膜を有する。被塗物は特に限定されるものではなく、セラミック製等の被塗物であってもよいが、鋼材等の鉄系材料からなる鉄系母材を含む被塗物に好適に塗装され得る。鉄系材料は、合金又は金属間混合物等の形態であってもよい。
鉄系母材を含む被塗物として、チェーン、歯車、減速機及び直動シリンダーの本体又はケース等、鉄系材料を用いる製品全般が挙げられる。チェーンとしては、2本のピンにより連結される一対の外プレートと、2つのブシュにより連結される一対の内プレートとを、前記ブシュに前記ピンを遊嵌した状態で交互に連結してなるものが挙げられる。また、本発明の塗料は、水に曝されることがある、自動車用のボルト、ナット、ワッシャ、ピン、ねじ等にも好適に塗装され得る。
被塗物の表面は、塗装前に、洗浄及び/又は脱脂を行うことにより、異物を除去しておくのが好ましい。脱脂は、例えばヘキサン等により行うことができる。また、メタシリケート、苛性ソーダ、四塩化炭素、トリクロロエチレン等を含む公知の薬剤を用いてもよい。
そして、被塗物の表面の処理として、ショット(小さい鋼球)を高圧の空気で該表面に向かって噴出させ、該表面に当ててその表面を仕上げるショットブラスト処理を行うことにしてもよい。
本発明の塗装物品は、被塗物が鉄系母材を含む場合に、鉄系母材の表面と前記第1塗膜との間に、衝撃亜鉛めっきして形成された亜鉛−鉄合金下地被膜を有することができる。
また、本発明の塗装物品は、鉄系母材の表面上、若しくは前記亜鉛−鉄合金下地被膜上に、後述する下塗り塗料を用いて形成された第2塗膜を有し、該第2塗膜上に第1塗膜を形成したものであってもよい。
3.下塗り塗料
本発明の下塗り塗料は、亜鉛粉末、又は亜鉛及びアルミニウムを含む粉末状の合金を有する。本発明の下塗り塗料は、さらにアルミニウム粉末を含むことにしてもよい。
金属の粉末はフレーク状であるのが好ましい。フレーク状にすることにより、比表面積が大きくなり、粉末同士の接触が密になり、金属自体の能動的な防食性に加えて、フレーク形状に基づく保護バリア効果(受動的防食性)も得られ、合金の含有量を減じることができ、塗膜に割れが発生するのを抑制することができる。
下塗り塗料が合金を含む場合、合金は、亜鉛、アルミニウム以外に、マグネシウム、錫、コバルト、及びマンガン等を含むことができる。例えば3金属の合金として、亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金等を用いることができる。
防錆性、被塗物に対する密着性、及びコストの観点から、合金中に亜鉛を好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上含有する。
合金はペースト状にしてあるものを用いるのが好ましい。ペースト液体としては、例えばジプロピレングリコール、ミネラルスピリット等が挙げられる。
合金は合金ペースト中に略90〜95質量%含有されるのが好ましい。
そして、合金が亜鉛−アルミニウム合金である場合、合金ペースト中に、略85〜90質量%の亜鉛、及び略3〜8質量%のアルミニウムを含み、残部がペースト液体であるのがより好ましい。
本発明の下塗り塗料は、合金に加えて、粉末状の亜鉛、又はアルミニウム等の単体の金属(フレーク状又は非フレーク状)を含んでもよい。単体の金属はペースト状にしてあるものを用いるのが好ましい。
本発明の下塗り塗料は、上述のポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選択される少なくとも1種であり、HLBが6以上17以下である界面活性剤を含むのが好ましい。
界面活性剤を含有することにより、合金の水に対する分散性が向上する。
この効果が有効に奏されるという観点から、界面活性剤の合金に対する質量比は0.01以上0.05以下であるのが好ましく、0.1以上0.25以下であるのがより好ましい。界面活性剤の種類及び組み合わせを決定する際にHLBが考慮されるが、後述するように界面活性剤の種類及び組み合わせにより好適なHLBの範囲は異なるので、界面活性剤の種類及び組み合わせに対応したHLBを有する界面活性剤を選択する。
本発明の下塗り塗料は、分子中にエポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、アミノ基、及びビニル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の官能基と加水分解性ケイ素基とを有するシランカップリング剤を含有するのが好ましい。
加水分解性ケイ素基としては特に限定されないが、取扱い性の観点から、アルコキシシリル基が好ましく、反応性の観点から、メトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
シランカップリング剤としては、官能基としてエポキシ基を含む場合、例えば2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
被覆特性向上及び塗料組成物安定化の観点から、シランカップリング剤は、官能基としてのエポキシ基を含むアルキル基、中でもグリシドキシ基を含むアルキル基を有するのが好ましい。
シランカップリング剤が加水分解することによりシラノール基が生じ、シラノール基は合金と結合するので、合金が塗料中で安定化すると考えられる。シラノール基は金属である被塗物とも結合し、また、前記官能基により塗料成分が架橋又は化学結合するので、塗膜の付着性が向上する。
塗膜の良好な付着性の発現及び塗料の貯蔵安定性の観点から、シランカップリング剤の合金に対する質量比は、好ましくは0.01以上1.0以下、より好ましくは0.25以上0.8以下、さらに好ましくは0.3以上0.7以下である。
本発明の下塗り塗料は、分子中に加水分解性ケイ素基を有し、シランカップリング剤を除くシラン化合物をさらに含有してもよい。
加水分解性ケイ素基としては特に限定されないが、取扱い性の観点から、アルコキシシリル基が好ましく、反応性の観点から、メトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
そして、シランカップリング剤の官能基を含まないアルキル基、フェニル基、又は水素原子の一部若しくは全部をハロゲン原子で置換したハロアルキル基等を有する。
このシラン化合物としては、例えばメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
このシラン化合物は加水分解してシラノール基が生じやすく、シラノール基は合金と結合するので、合金が塗料中で安定化すると考えられる。塗膜形成時に、シラノール基は被塗物とも結合するので、塗膜の付着性も向上する。
この効果の発現及び塗料の貯蔵安定性の観点から、シラン化合物の合金に対する質量比は、好ましくは0.01以上0.9以下、より好ましくは0.02以上0.15以下である。
本発明の下塗り塗料は、塗装の方法、塗膜の膜厚、及び焼き付けの条件等に応じて適宜の量の水を含有することができるが、塗料中に40質量%以上90質量%以下含有するのが好ましい。そして、合金ペーストにペースト液体として含まれる有機液体以外に、有機液体を塗料に含有することができる。この有機液体として、例えば酢酸等の酸を用いることができる。
本発明の下塗り塗料は、通常の製造方法に従って、各成分を混合、撹拌することによって得られる。その際、上述の成分以外に、湿潤分散剤、湿潤剤、消泡剤、増粘剤、pH調整剤等の塗料用添加剤を配合し得る。例えば一般的な塗料用添加剤である、ポリカルボン酸系等の湿潤分散剤、有機ホスフェートエステル,ナトリウムビストリデシルスルホスクシネート等のジエステルスルホスクシネート等の湿潤剤、シリコーン系又はアクリル系の消泡剤等を配合することができる。
増粘剤としては、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びメチルエチルセルロースのエーテル類、これら物質の混合物が挙げられる。
本発明の下塗り塗料は、亜鉛粉末を含むタイプでは、メルカプト基を含み、亜鉛粉末を被覆する有機化合物と、硝酸塩とを含有することにしてもよい。
また、本発明の下塗り塗料は合金を含むタイプでは、窒化ホウ素、シリカにカルシウム及びマグネシウムのうちの少なくとも1種をイオン交換により結合させてなるイオン交換シリカ、鱗片状シリカ、水性ジルコニアゾル、及び導電性顔料の少なくとも1種を含有することにしてもよい。導電性顔料としては、基材としてルチル型又はアナターゼ型の酸化チタン用い、この基材の表面にアンチモンを含む酸化スズを有する被覆層を形成してなるものが挙げられる。
本発明に係る下塗り塗料は、上述のシランカップリング剤又はシラン化合物を含有するので、該塗料により塗装した場合にアルミニウムと被塗物との密着性が良好であり、無水クロム酸、クロム酸ナトリウム、クロム酸カリウム、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウム等の水溶性クロム化合物を含む必要がない。従って、環境上の問題が生じない。
4.塗装
本発明の下塗り塗料は、浸漬ドレン(ディップドレン)及び浸漬回転(ディップスピン)等の浸漬処理、はけ塗り、噴霧等によって被塗物に塗装することができる。
本発明の上塗り塗料も同様にして、前記下塗り塗料により得られた塗膜等の、亜鉛を含む塗膜上、又は亜鉛を含むめっき膜上に塗装することができる。
本発明の下塗り塗料を被塗物に塗布した後、塗料を加熱硬化させるのが好ましい。塗料の揮発性の成分は、硬化前の乾燥により、予め蒸発させるのが好ましい。乾燥の温度は、略100℃〜180℃であるのが好ましい。乾燥時間は、2〜25分間程度であるのが好ましい。
塗料の加熱硬化は、高温空気オーブン硬化により行われ得るが、赤外線ベーキング及び誘導硬化を採用することもできる。加熱硬化は、略280℃〜370℃の範囲で行われ得る。硬化時間は、略10分〜45分であるのが好ましい。
本発明の上塗り塗料は、略100℃〜200℃で、10〜60分間、焼き付けるのが好ましい。
本発明の塗料は、被塗物に複数回塗装することにしてもよい。
良好な耐食性の発現及びコストの観点から、塗着量が5mg/dm2 〜400mg/dm2 、塗膜の合計膜厚が1μm〜30μmとなるように塗装するのが好ましい。そして、被塗物に第2塗膜と第1塗膜とを形成させる場合、両塗膜の合計の膜厚が5〜30μm、塗着量が50〜400mgであるのが好ましい。
以上のように構成された本発明の上塗り塗料は、珪酸ナトリウムに加えて珪酸リチウムを含むので、防錆性と耐水性とをバランス良く有することができる。そして、被塗物に形成されている、亜鉛を含む第2塗膜又は亜鉛−鉄合金下地被膜上に塗装した場合に、亜鉛よりイオン化傾向が大きいアルミニウムを含むので、亜鉛の腐食を抑制する犠牲防食作用が得られることと相まって、珪酸ナトリウムが亜鉛と反応するため、亜鉛を含む第2塗膜又は亜鉛−鉄合金下地被膜の防錆性が長期に亘って維持される。従って、例えば被塗物が鉄系母材を含む場合の耐食性が長期に亘って維持されることになる。
また、本発明の上塗り塗料はシラン化合物と界面活性剤とを含むので、シラン化合物が界面活性剤により水と馴染んで加水分解されやすくなり、加水分解により生じたシラノール基がアルミニウムと結合し、アルミニウムが塗料中で安定化している。
以下、本発明の実施例及び比較例につき具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
1.界面活性剤の検討
合金を塗料中に良好に分散させるために添加する界面活性剤の検討を行った。
検討した界面活性剤は以下の通りである。
前記式(1)のポリオキシエチレンアルキルアミン
商品名「ゾンテスAL−5」(松本油脂製薬株式会社製)
商品名「アミート105」(花王株式会社製)
商品名「アミート102」(花王株式会社製)
前記式(2)のポリオキシエチレンアルキルエーテル
商品名「マーポンACF−12」(松本油脂製薬株式会社製)
商品名「マーポンACF−9」(松本油脂製薬株式会社製)
商品名「マーポンB−9W」(松本油脂製薬株式会社製)
商品名「マーポンACF−7」(松本油脂製薬株式会社製)
商品名「マーポンB−5」(松本油脂製薬株式会社製)
商品名「エマルゲン106」(花王株式会社製)
商品名「エマルゲン102KG」(花王株式会社製)
前記式(3)のポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル
商品名「エマルゲンA−60」(花王株式会社製)
商品名「エマルゲンA−90」(花王株式会社製)
前記式(4)のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
商品名「NIKKOL TS−106V」(日光ケミカルズ株式会社製)
商品名「ニューコール25」(日本乳化剤株式会社製)
前記式(5)のソルビタン脂肪酸エステル
商品名「マーポンS−20A」(松本油脂製薬株式会社製)
各界面活性剤のHLBを下記の表1〜3に示す。
Figure 2014152268
Figure 2014152268
Figure 2014152268
[配合例1]
前記表1の配合(質量部で示す)に従って、水、界面活性剤(前記「ゾンテスAL−5」)、Zn−Al合金ペースト(エカルト(Eckart)社製「STAPA 4 ZnAl7」)を室温で1時間、撹拌混合して、配合例1の組成物を得た。「STAPA 4 ZnAl7」の成分は、Zn:85質量%、Al:7質量%、ミネラルスピリット:8質量%である。
[配合例2〜10]
配合は前記表1の配合に従い、配合例1と同様にして配合例2〜10の組成物を得た。[配合例11]
界面活性剤を添加しなかったこと以外は、配合例1と同様にして、配合例11の組成物を得た。
[配合例12〜16]
配合は前記表2の配合に従い、配合例1と同様にして配合例12〜16の組成物を得た。
[配合例17〜26]
配合は前記表3の配合に従い、界面活性剤を2又は3種用い、配合例1と同様にして配合例17〜26の組成物を得た。なお、配合例17〜26においては、水、界面活性剤、合金、水の順に配合しており、水を2回に亘って配合している。
[分散性の評価]
組成物調製後のZn−Al合金の組成物中の分散性を以下のように評価した。
A・・・非常に良い
B・・・良い
C・・・悪い
D・・・非常に悪い(合金が水を弾く)
この評価結果を前記表1〜3に示す。
表1より、式(1)のポリオキシエチレンアルキルアミンの場合、いずれの界面活性剤も良好な分散性を示すことが分かる(HLB6.3〜10.9)。
式(2)のポリオキシエチレンアルキルエーテルの場合、同一のHLB13.3を示す「マーポンACF−9」は分散性の評価がC、「マーポンB−9W」は評価がBである。HLB12.1の「マーポンACF−7」も評価がBであり、HLB10.9,10.5の「マーポンB−5」,「エマルゲン106」はいずれも評価がAであり、HLB6.3の「エマルゲン102KG」は評価がCである。従って、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの場合、HLB10〜13が好ましく、HLB10〜11がより好ましいことが推察される。
界面活性剤を添加していない配合例11の場合、合金の分散性は非常に悪い。
表2より、式(3)〜(5)の界面活性剤(ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル)を単独で用いた場合、「エマルゲンA−60」(HLB12.8)のみが評価Bであり、他の界面活性剤は評価Cであることが分かる。
表3より、式(3)の2つの界面活性剤、及び式(4)の2つの界面活性剤を混合しても分散性は向上せず、式(4)及び(5)の界面活性剤を混合してHLB12〜15にした場合に評価がBになり、さらに式(2)の界面活性剤も混合してHLB9.9、13.3にした場合、評価がAになることが確認された。同一のHLBでも、Zn−Al合金ペーストの量が2倍である配合例25は配合例26より分散性が少し悪くなっている。
分散性の評価がB以上である界面活性剤を用いて塗料を調製した場合、いずれの塗料においても、合金は良好に分散すると考えられる。
また、同様の傾向は、上塗り塗料の界面活性剤においても示されると考えられる。上塗り塗料において、「ゾンテスAL−5」、及び「マーポンACF−7」の分散性が良好であることが確認されている。
2.下塗り塗料の調製
[配合例I]
下記の表4の配合(質量部で示す)に従い、水、界面活性剤(1)(前記「NIKKOL TS−106V」)、界面活性剤(2)(前記「マーポンS−20A」)、界面活性剤(3)(前記「ニューコール25」)、湿潤分散剤(日本ルーブリゾール株式会社製「ソルスパース20000」、)、Zn−Al合金ペースト(1)(前記「STAPA 4 ZnAl7」)、シランカップリング剤(JNC株式会社製「S510」、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、酢酸、水、増粘剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製「BYK―425」、ウレタン系増粘剤(レオロジーコントロール剤))を4時間、混合撹拌することによって、配合例Iの下塗り塗料を得た。
Figure 2014152268
[配合例II〜VI]
前記表4の配合に従い、配合例Iと同様にして、配合例II〜VIの下塗り塗料を得た。なお、配合例IV〜VIにおいては、Zn−Al合金ペースト(1)に代えて、Zn−Al合金ペースト(2)(エカルト社製「STAPA 4 ZnAl3」)を用いた。「STAPA 4 ZnAl3」の成分は、Zn:89質量%、Al:2.5質量%、ミネラルスピリット:8.5質量%である。
3.上塗り塗料の調製
(1)珪酸ナトリウムと珪酸リチウムの配合比の検討
下記の表5の配合に従って、珪酸ナトリウムと珪酸リチウムとを配合した塗料を調製し、耐湿性を評価した。
Figure 2014152268
各塗料を「6mil ドクターブレード」を用いてガラス板に塗布し、120℃で15分間保持した後、180℃で25分焼付けを行った。得られた各塗装ガラス板を試験槽に投入し、投入前後の質量比より残分を算出した。試験条件は以下の通りである。
試験条件 試験槽内温度:50℃、相対湿度:90%以上、試験時間:15時間
残分とこの残分に基づく耐湿性の評価を上記表5に示す。減量分は水に溶解し、消失したことになる。評価は以下のように行っている。
○・・・残分75%以上
×・・・残分75%未満
表5より、珪酸ナトリウムと珪酸リチウムとの質量比率が40/60〜88/12の場合、良好な耐湿性が得られることが分かる。
(2)上塗り塗料の調製
[実施例1]
下記表6の配合(質量部で示す)に従って、アルミペースト(旭化成ケミカルズ株式会社製「FW610」、有効成分(アルミニウムの含有量)60%)、界面活性剤(前記「ゾンテスAL−5」)、マイカ顔料(メルク株式会社製「Iriotec8800」)、n−ヘキシルトリメトキシシラン、水、珪酸ナトリウム(富士化学株式会社製「珪酸ソーダ2号」、有効成分51%)、及び珪酸リチウム(日本化学工業株式会社製「珪酸リチウム45」、有効成分23%)を混合撹拌することによって、実施例1の上塗り塗料を得た。
Figure 2014152268
表6中に、水中での安定性、珪酸ナトリウム及び珪酸リチウムの有効成分の質量(%)、PWC、アルミニウムペーストの有効成分の珪酸ナトリウムの有効成分に対する質量比率(%)、アルミニウムペーストの有効成分の珪酸リチウムの有効成分に対する質量比率(%)、マイカ顔料の珪酸ナトリウムの有効成分に対する質量比率(%)、マイカ顔料の珪酸リチウムの有効成分に対する質量比率(%)、顔料としてのアルミニウムペーストの有効成分及びマイカ顔料の質量(%)を示す。PWCは、以下の式により求められる。
PWC=(アルミニウムペーストの有効成分+マイカ顔料)/(アルミニウムペーストの有効成分+マイカ顔料+珪酸ナトリウムの有効成分+珪酸リチウムの有効成分)×100
「珪酸ソーダ2号」のメーカーの規格は以下の通りである。
[1]SiO2 :27.7〜29.4(%)
[2]Na2 O:11.5〜12.5(%)
[3]モル比([1]/[2]):2.4〜2.5
「珪酸リチウム45」のメーカーの規格は以下の通りである。
[1]SiO2 :20〜22(%)
[2]Li2 O:2.2〜2.5(%)
[3]モル比([1]/[2]):4.2〜4.8
[実施例2〜13]
上記表6の配合に従い、実施例1と同様にして、実施例2〜13の上塗り塗料を得た。
[比較例1]
下記表7に示すように、アルミニウムペースト、界面活性剤、n−ヘキシルトリメトキシシラン、マイカ顔料、及び珪酸リチウムを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例1の上塗り塗料を得た。
Figure 2014152268
[比較例2]
上記表7に示すように、アルミニウムペースト、界面活性剤、n−ヘキシルトリメトキシシラン、マイカ顔料、及び珪酸ナトリウムを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例2の上塗り塗料を得た。
[比較例3]
上記表7に示すように、界面活性剤、n−ヘキシルトリメトキシシラン、及びマイカ顔料を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例3の上塗り塗料を得た。
表6及び表7中の「水中での安定性」の評価は以下の通りである。
○:塗料中でガスの発生なし
×:塗料中でガスの発生
表6及び表7より、界面活性剤及びn−ヘキシルトリメトキシシランを含まない比較例3の塗料の場合、アルミニウムが塗料中で安定せず、水と反応してガスが生じたことが分かる。すなわち、アルミニウムの水系塗料中での安定化に、界面活性剤及びn−ヘキシルトリメトキシシランが必要であることが分かる。
4.耐食表面処理ボルトの作製(第2塗膜を形成する場合)
[実施例21]
ボルト(M10:鋼製)の表面に脱脂処理及びショットブラスト処理を施した後、配合例Iの下塗り塗料を用いてディップスピン法により表面を被覆し、120℃で15分間、硬化前乾燥をした後、330℃で25分間、硬化させて、塗膜を形成した。再度、同一の下塗り塗料を用いて塗装を行った。すなわち、2回塗りを行い、第2塗膜を形成した。
次に、実施例1の上塗り塗料を用いてディップスピン法により第2塗膜の表面を被覆し、180℃で40分間、硬化させて、第1塗膜を形成し、実施例21の耐食表面処理ボルトを作製した。合計膜厚は30μm、塗着量は400mg/dm2 であった。塗料の構成を下記の表8に示す。
Figure 2014152268
[実施例22〜30]
上記表8の構成に従い、上塗り塗料を実施例2〜10の上塗り塗料に代えたこと以外は実施例21と同様にして実施例22〜30の耐食表面処理ボルトを作製した。
[実施例31〜40]
下記表9の構成に従い、下塗り塗料を配合例IIの下塗り塗料に代えたこと以外は実施例21と同様にして実施例31〜40の耐食表面処理ボルトを作製した。
Figure 2014152268
[実施例41〜50]
下記表10の塗料の構成に従い、下塗り塗料を配合例III の下塗り塗料に代えたこと以外は実施例41と同様にして実施例41〜50の耐食表面処理ボルトを作製した。
Figure 2014152268
[実施例51〜60]
下記表11の塗料の構成に従い、下塗り塗料を配合例IVの下塗り塗料に代えたこと以外は実施例21と同様にして実施例51〜60の耐食表面処理ボルトを作製した。
Figure 2014152268
[実施例61〜70]
下記表12の塗料の構成に従い、下塗り塗料を配合例Vの下塗り塗料に代えたこと以外は実施例21と同様にして実施例61〜70の耐食表面処理ボルトを作製した。
Figure 2014152268
[実施例71〜80]
下記表13の塗料の構成に従い、下塗り塗料を配合例VIの下塗り塗料に代えたこと以外は実施例21と同様にして実施例71〜80の耐食表面処理ボルトを作製した。
Figure 2014152268
[実施例81〜89]
下記表14の塗料の構成に従い、実施例21と同様にして実施例81〜89の耐食表面処理ボルトを作製した。
Figure 2014152268
[実施例90〜98]
下記表15の塗料の構成に従い、実施例21と同様にして実施例90〜98の耐食表面処理ボルトを作製した。
Figure 2014152268
[比較例11〜16]
下記表16の塗料の構成に従い、下塗り塗料は配合例I〜VIの塗料を用いて第2塗膜を形成し、上塗り塗料による第1塗膜は形成しなかったこと以外は、実施例21と同様にして比較例11〜16の表面処理ボルトを作製した。
Figure 2014152268
[比較例17〜22]
上記表16の塗料の構成に従い、下塗り塗料は配合例I〜VIの塗料を用いて第2塗膜を形成し、比較例1の上塗り塗料を用いて第1塗膜を形成したこと以外は、実施例21と同様にして比較例17〜22の表面処理ボルトを作製した。
[比較例23〜28]
下記表17の塗料の構成に従い、下塗り塗料は配合例I〜VIの塗料を用いて第2塗膜を形成し、比較例2の上塗り塗料を用いて第1塗膜を形成したこと以外は、実施例21と同様にして比較例23〜28の表面処理ボルトを作製した。
Figure 2014152268
[塩水噴霧試験(耐食性評価試験)]
上述の実施例の耐食表面処理ボルト及び比較例の表面処理ボルトにつき、「JIS−K5600−7−1」に準拠して塩水噴霧試験を行い、以下のように評価した。その結果を上記表8〜15に示す。
◎:塩水噴霧試験1500時間経過時で赤錆なし
○:塩水噴霧試験1000時間経過時で赤錆なし、1500時間経過で僅かに赤錆発生
- :塩水噴霧試験1000時間経過時で僅かに赤錆発生
×:塩水噴霧試験1000時間経過時で赤錆発生
××:塩水噴霧試験1000時間経過時で第1塗膜が溶解して無くなり、赤錆が発生
×××:第1塗膜を形成できない
5.耐食表面処理ボルトの作製(第2塗膜を形成せず、衝撃亜鉛めっきにより亜鉛−鉄合金下地被膜を形成する場合)
[実施例99]
下記表18に示すように、ボルトの表面に、衝撃亜鉛めっきにより亜鉛−鉄合金下地被膜を形成した後、実施例3の上塗り塗料を用いてディップスピン法により亜鉛−鉄合金下地被膜の表面を被覆し、180℃で40分間、硬化させて塗膜を形成した。再度、同一の上塗り塗料を用いて塗装を行った。すなわち、2回塗りを行って第1塗膜を形成し、実施例99の耐食表面処理ボルトを作製した。
Figure 2014152268
[実施例100]
実施例4の上塗り塗料を用いたこと以外は、実施例99と同様にして実施例100の耐食表面処理ボルトを作製した。
[比較例29]
第1塗膜を形成しなかったこと以外は実施例99と同様にして比較例29の表面処理ボルトを作製した。
[塩水噴霧試験(耐食性評価試験)]
上述の実施例の耐食表面処理ボルト及び比較例の表面処理ボルトにつき、「JIS−K5600−7−1」に準拠して塩水噴霧試験を行い、以下のように評価した。その結果を上記表18に示す。
○:塩水噴霧試験1000時間経過時で赤錆なし
×:塩水噴霧試験100時間未満で赤錆発生
6.考察
表8〜17により、第1塗膜を形成しない比較例11〜16の表面処理ボルトの場合、塩水噴霧試験1000時間経過後、赤錆の発生を確認したのに対し、実施例の場合、1000時間で赤錆が発生せず、耐食性が向上していることが分かる。
また、アルミニウムペースト及びマイカ顔料を含まず、珪酸ナトリウムのみを含む比較例1の上塗り塗料を用いた比較例17〜22の表面処理ボルトの場合、塩水噴霧試験1000時間で第1塗膜が溶解してなくなり、赤錆が発生した。すなわち、上塗り塗料が珪酸リチウムを含まない場合、耐水性が悪く、第1塗膜を維持できないことが分かる。
そして、アルミニウムペースト及びマイカ顔料を含まず、珪酸リチウムのみを含む比較例2の上塗り塗料を用いた比較例23〜28の表面処理ボルトの場合、第1塗膜を形成することができず、第1塗膜による耐食性の向上を図ることができない。
マイカ顔料を含む実施例8の上塗り塗料を用いた実施例28、38、48、58、68、78の場合、マイカ顔料を含まないこと以外は同一の組成を有する実施例7の上塗り塗料を用いた実施例27、37、47、57、67、77の場合よりさらに耐食性が向上しており、アルミニウム顔料に加えてマイカ顔料を配合する(PWCを大きくする)ことで耐食性がさらに向上することが分かる。
上述したように、良好な耐湿性の発現という観点からは珪酸ナトリウムと珪酸リチウムとの質量比率が40/60〜88/12であるのが好ましい。実施例83、86、89、92、95、98の耐食表面処理ボルトにおいては、珪酸ナトリウムと珪酸リチウムとの質量比率が50.6/49.4である実施例13の上塗り塗料を用いている。これらの上塗り塗料の耐食性の評価は「○- 」であり、良好な耐湿性に加えて良好な耐食性を得るためには前記質量比率が50/50〜88/12であるのが好ましいことが分かる。
実施例4、6、8、10、13の上塗り塗料を用いた耐食表面処理ボルトの実施例を比較することにより、珪酸ナトリウムと珪酸リチウムとの質量比率の下限は、60/40であるのがより好ましく、72/28であるのがさらに好ましいことが分かる。そして、74/26〜86/14であるのが最も好ましいことが分かる。
また、表18より、第2塗膜を形成せず、亜鉛−鉄合金下地被膜を形成した上に第1塗膜を形成する実施例99及び実施例100の場合、第1塗膜を形成しない比較例29と比較して、耐食性が大きく向上することが分かる。
以上のように、本発明の上塗り塗料は、珪酸ナトリウムに加えて珪酸リチウムを含むので、防錆性と耐水性とをバランス良く有することができることが確認された。そして、亜鉛を含む第2塗膜又は亜鉛−鉄合金下地被膜上に塗装した場合に、塗装物品が長期に亘って良好な耐食性を有することが確認された。第2塗膜は、亜鉛及びアルミニウムを含む合金を有する上述した下塗り塗料を用いて形成された第2塗膜に限定されるものではなく、単体の亜鉛粉末及びアルミニウム粉末を含む下塗り塗料を用いて形成されたものであっても同様の効果が奏されることが推察される。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。例えば、珪酸リチウムは実施例で用いた「珪酸リチウム45」に限定されるものではなく、珪酸リチウム35及び珪酸リチウム75を用いることにしてもよい。マイカ顔料も酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物をコートしたものであってもよい。

Claims (9)

  1. 亜鉛を含む塗膜又はめっき膜に塗装する塗料であって、
    アルミニウムと、
    珪酸ナトリウムと、
    珪酸リチウムと、
    シラン化合物と、
    界面活性剤と、
    水と
    を含有してなることを特徴とする塗料。
  2. 前記珪酸ナトリウムの有効成分の前記珪酸リチウムの有効成分に対する質量比率は50/50以上88/12以下であることを特徴とする請求項1に記載の塗料。
  3. 前記シラン化合物は、分子中に、アルキル基、フェニル基、又は水素原子の一部若しくは全部をハロゲン原子で置換したハロアルキル基と、加水分解性ケイ素基とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の塗料。
  4. 前記界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びアルキルエーテルホスフェート塩からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の塗料。
  5. マイカ顔料をさらに含むことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の塗料。
  6. 鉄系母材を含む被塗物に、請求項1から5までのいずれか1項に記載の塗料を用いて形成された第1塗膜を有することを特徴とする塗装物品。
  7. 前記鉄系母材の表面と前記第1塗膜との間に、衝撃亜鉛めっきして形成された亜鉛−鉄合金下地被膜を有することを特徴とする請求項6に記載の塗装物品。
  8. 前記鉄系母材の表面上、若しくは前記亜鉛−鉄合金下地被膜上に、亜鉛粉末、又は亜鉛及びアルミニウムを含む粉末状の合金を有する下塗り塗料を用いて形成された第2塗膜を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の塗装物品。
  9. 前記下塗り塗料は、
    分子中にエポキシ基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、アミノ基、及びビニル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の官能基と加水分解性ケイ素基とを有するシランカップリング剤、及び/又は
    分子中に、加水分解性ケイ素基を有し、シランカップリング剤を除くシラン化合物と、
    界面活性剤と
    を含むことを特徴とする請求項8に記載の塗装物品。
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