JP2014151563A - 自着性シート - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス板等の被着体に貼り付けた際の外観の悪化を抑制できる自着性シートを提供する。
【解決手段】可撓性を有する基材層3と、該基材層3上に形成された、シリコーン樹脂を含む吸着層2とを有し、吸着層2は、被着体に貼り付けた後に剥がすときの剥離力が0.001N/cm以上0.005N/cm以下である、自着性シートとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス板等の被着体に貼り付けることができる自着性シートに関する。
近年、省エネルギー等の観点から、建物の窓に赤外線等の透過を抑制するシートが用いられている。このようなシートは、通常、一方の面に粘着性を備えさせ、この粘着性を有する側の面を窓ガラス等に貼り付けることによって利用されている。
このような粘着性を有するシート(以下、「粘着シート」ということがある。)を窓ガラス等に貼り付ける際、粘着シートと窓ガラスとの間に空気が噛み込まれて残留することがあった。このような問題を解決するための技術として、例えば特許文献1には、基材と、基材の一方の側に設けられた装飾層と、基材の他方の側に設けられた粘着剤層とを備え、一方の面から他方の面に貫通する貫通孔が複数形成されている粘着シートであって、貫通孔の基材、装飾層および粘着剤層における孔径は0.1〜300μmであり、孔密度は30〜50,000個/100cmであることを特徴とする粘着シートが開示されている。
また、特許文献2には、窓ガラス等の平滑な被貼着体に貼り付けて使用する貼着シートであって、合成樹脂フィルムよりなるシート体と、シート体の一方面に形成され、被貼着体に貼り付けられる貼着層と、シート体及び貼着層を貫通するように形成されたスリットとを備え、スリットの少なくとも全体は、その一端とその他端とを結ぶ直線に重ならない、貼着シートが開示されている。
特開2005−75953号公報 特開2012−126855号公報
上記特許文献1や特許文献2に開示されている技術によれば、粘着シートと窓ガラスなどの被着体との間の空気を、粘着シートの厚さ方向に貫通して設けられた孔やスリットを介して排出することができるため、粘着シートと窓ガラスとの間に空気が残留することを抑制できると考えられる。
しかしながら、上記従来技術のように粘着シートに貫通孔やスリットを設けると、外観が悪くなる虞があった。すなわち、上記従来の粘着シートを窓ガラスに貼り付けたとすると、該窓ガラスに照射された光が粘着シートに設けられた貫通孔やスリットによって散乱されることにより、外観が悪くなる虞があった。
そこで本発明は、ガラス板等の被着体に貼り付けた際の外観の悪化を抑制できる自着性シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、ガラス板等の被着体に貼り付けた際の剥離力が適切に調整されたシートを用いることによって、従来の粘着シートのような貫通孔やスリットを設けなくとも、又は貫通孔やスリットの数を減らしたり大きさを小さくしたりしても、被着体との間に空気が残留することを抑制できることを知見した。
本発明は上記知見に基づいて完成された。
本発明は、可撓性を有する基材層と、該基材層上に形成された、シリコーン樹脂を含む吸着層とを有し、該吸着層は、被着体に貼り付けた後に剥がすときの剥離力が0.001N/cm以上0.005N/cm以下である、自着性シートである。
本発明において、「基材層上に形成された」とは、基材層上に直接形成されている形態に限定されず、他の層を介して基材層上に形成された形態も含む概念である。例えば、基材層の表面に易接着層が形成されている場合、当該易接着層を介して形成される形態も含む。
本発明の自着性シートは、吸着層がシリコーン樹脂を含む組成物を基材層上に塗工してキャスト成形して得られる層であることが好ましい。
本発明において、「基材層上に塗工して」とは、基材層上に直接塗工する場合に限定されず、他の層を介して基材層上に塗工する場合も含む概念である。例えば、基材層の表面に易接着層が形成されている場合、当該易接着層上に塗工する場合も含む。
また、本発明の自着性シートは、吸着層に含まれるシリコーン樹脂が付加反応型であることが好ましい。
また、本発明の自着性シートは、基材層の吸着層が備えられる側とは反対の面側に、赤外線または紫外線の透過を抑制する層を備えていることが好ましい。
上記において、本発明の自着性シートは、基材層の吸着層が備えられる側とは反対の面側に、赤外線の透過を抑制する層および紫外線の透過を抑制する層をそれぞれ備えていることがより好ましい。また、本発明の自着性シートは、基材層の吸着層が備えられる側とは反対の面側に、赤外線および紫外線の透過を抑制する層を備えていることがより好ましい。すなわち、上述した、赤外線の透過を抑制する層、および、紫外線の透過を抑制する層は、それぞれ別の層として存在してもよく、また、赤外線および紫外線の透過を抑制する機能を一層に備えさせていてもよい。
また、本発明の自着性シートは、厚さ方向に貫通した孔またはスリットが複数形成されていることが好ましい。
本発明の自着性シートによれば、上述した従来技術のような貫通孔やスリットを設けなくとも被着体との間に空気が噛み込まれて残留することを抑制できる。ただし、貫通孔やスリットを設けることによって、被着体との間に空気が残留することをより抑制しやすくなる。この場合、従来技術よりも貫通孔やスリットの数を減らしたり大きさを小さくしたりすることができるので、ガラス板等の被着体に貼り付けた際の外観の悪化を抑制できる。
本発明の自着性シートによれば、ガラス板等の被着体に貼り付けた際の外観の悪化を抑制できる。
自着性シート10の構成を概略的に示す断面図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし本発明は当該実施形態に限定されるものではない。
図1は本発明の自着性シートの一つの実施形態例である自着性シート10の構成を概略的に示す断面図である。なお、図1は自着性シート10の層構成を説明するための図であり、各層の厚さや形状を正確に表わすものではない。
図1に示したように、自着性シート10は、基材層3と、基材層3の一方の面側に形成された吸着層2と、該吸着層2が他の部材に貼りつくことを防止する離型フィルム1と、を備えている。また、基材層3の表面には易接着層4a、4bが形成されている。さらに、基材層3の吸着層2が形成された側と反対の面側には、接着層5、赤外線遮蔽層6、基材層7、およびハードコート層8が備えられている。以下、自着性シート10に含まれるこれらの構成要素について詳細に説明する。
(離型フィルム1)
離型フィルム1は、吸着層2を目的とする被着体に貼り付けるまでの間に吸着層2が他の部材に貼りつくことを防止するため、吸着層2に貼り付けておくシート状の部材である。自着性シート10を使用するとき、すなわち吸着層2を目的の被着体に貼り付けるとき、離型フィルム1を剥離する。離型フィルム1としては、従来公知の離型フィルムを特に限定することなく用いることができる。
(吸着層2)
吸着層2は、自着性シート10を窓ガラス等の被着体に貼り付ける際に該被着体に吸着する層である。吸着層2は、表面が平滑なガラス板に対する剥離力が0.0010N/cm以上0.0050N/cm以下であり、0.0030N/cm以上0.0045N/cm以下であることが好ましい。
なお、「剥離力」とは、以下の条件にて測定したものである。まず、25mm×125mmの大きさの試験片をガラス板に吸着させた後、ローラーで2kgf(19.6N)の荷重をかけながら1往復させて圧着させ、その後1時間放置する。この試験片を23℃、50%RH環境下で、剥離速度300mm/分にて180度方向に剥離させ、その時の剥離力を、株式会社島津製作所製「オートグラフAG−IS」にて測定した。
自着性シート10は、吸着層2の剥離力が上記のように適切な範囲に調整されていることによって、ガラス板等の表面が平滑な被着体との間に空気が残留することを抑制しつつ、該被着体に貼り付く。すなわち、自着性シート10によれば、上述した従来技術のような貫通孔やスリットを設けなくとも被着体との間に空気が噛み込まれて残留することを抑制できる。したがって、自着性シート10によれば、ガラス板等の被着体に貼り付けた際の外観の悪化を抑制できる。
吸着層2の剥離力が上記範囲の下限を下回ると、自着性シートを被着体に貼り付け難くなる。また、吸着層2の剥離力が上記範囲の上限を上回ると、被着体と自着性シートとの間に噛み込まれた空気が抜ける道ができにくくなり、被着体と自着性シートとの間に空気が残留しやすくなる。
また、自着性シート10は吸着層2の剥離力が上記のように適切な範囲に調整されていることによって、被着体に貼り付けた後に剥がして再度貼り直すことが容易である。
上記のような吸着層2はシリコーン樹脂を含む組成物で構成されている。また、吸着層2は、シリコーン樹脂を含む組成物を基材層3上に塗工してキャスト成形(シリコーン樹脂を溶剤に溶かした組成物を塗工して乾燥させて硬化)して得られる層であることが好ましい。また、吸着層2に含まれるシリコーン樹脂は付加反応型であることが好ましい。付加反応型のシリコーン樹脂は、加熱することにより短時間で硬化反応を進めることができ、また、硬化収縮がほとんどないためキャスト成形に好適に使用できる。
吸着層2の厚さは特に限定されないが、10μm以上50μm以下であることが好ましく、20μm以上30μm以下であることがより好ましい。吸着層2の厚さを10μm以上にすることによって、自着性シート10を被着体に貼り付けたまま保持できるだけの剥離力を吸着層2に備えさせやすくなる。また、吸着層2の厚さを50μm以下にすることによって、吸着層2の厚さを均一にしやすくなる。
(基材層3)
基材層3は吸着層2を形成するための基材となる層である。基材層3は可撓性を有する樹脂製のシートで構成されている。基材層3を構成する材料としては、例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等のうちの1つ以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を挙げることができる。なお、「主成分」とは、材料全体に対して50質量%以上含有されている成分を意味する(以下、同様とする。)。また、基材層3には各種添加剤を適宜添加してもよい。一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。
基材層3の厚さは特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。基材層3の厚さを10μm以上とすることによって、自着性シート10に必要とされる強度を確保しやすくなる。また、基材層3の厚さを100μm以下とすることによって、自着性シート10に適度な柔軟性を備えさせやすくなる。
(易接着層4a、4b)
易接着層4a、4bは、基材層3と吸着層2や接着層5とを密着させやすくするために基材層3の表面に薄く形成された樹脂層である。通常、易接着層4a、4bには、基材層3に対して親和性を有するバインダが含まれる。当該バインダとしては、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。基材層3を構成する材料の主成分がポリエチレンテレフタレート(PET)の場合、易接着層4a、4bにはポリエステル系樹脂が含まれることが好ましい。また、当該バインダは有機溶剤に溶解したものを用いてもよく、水分散物を用いてもよい。ただし、環境負荷を抑える観点からは、水分散物を用いて水系塗布することが好ましい。易接着層4a、4bの形成は、例えば易接着層4a、4bを構成するシートを基材層3に貼合する方法や、易接着層4a、4bを構成する塗布液を基材層3の表面に塗工する方法が挙げられる。塗布液の調製に用いる溶媒には、水や、トルエン、メチルエチルケトン等の有機溶媒を挙げることができる。易接着層4a、4bの層厚は通常、20nm以上300nm以下程度である。
(接着層5)
接着層5は、基材層3と赤外線遮蔽層6とを接着するための層である。ただし、本実施形態では上述したように基材層3の表面に易接着層4aが形成されているため、正確には易接着層4aおよび接着層5を介して基材層3と赤外線遮蔽層6とを接着する。
接着層5を構成する材料は、基材層3と赤外線遮蔽層6とを接着できるものであれば特に限定されない。接着層5には、例えば、ドライラミネート接着剤を用いることができる。ドライラミネート接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、2−エチルヘキシルエステル等のホモポリマー、または、これらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸等のモノマーとの共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂またはメラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤等を挙げることができる。
上記の接着剤は、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型のいずれの組成物形態でもよく、その形状についても、フィルム・シート状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよい。また、その接着機構についても、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよい。
本実施形態では、赤外線遮蔽層6の表面に上記接着剤を、例えば、ロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法等のコート法、または、印刷法等によって塗工し、次いで、溶剤等を乾燥させることで、接着層5を形成することができる。
(赤外線遮蔽層6)
赤外線遮蔽層6は赤外線の透過を抑制する層である。このような赤外線遮蔽層6は、例えば、基材層7の一方の面にアルミニウムを蒸着することによって形成できる。また、公知の赤外線吸収剤を基材層7の一方の面に塗布したり、当該赤外線吸収剤を添加した樹脂組成物を層状に形成したりすることによっても、赤外線遮蔽層6を形成できる。なお、公知の赤外線吸収剤としては、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)またはスズドープ酸化インジウム(ITO)、フタロシアニン化合物などの金属酸化物超微粒子などが挙げられる。
自着性シート10が赤外線遮蔽層6を備えることによって、例えば自着性シート10を建物の採光部に設置された窓ガラスに貼り付けた場合、特に夏場における室内温度の上昇を抑制することができ、冷房の使用を控えられる等の効果を奏することができる。
(基材層7)
基材層7は、赤外線遮蔽層6およびハードコート層8を形成するための基材となる層である。基材層7は基材層3と同様に、可撓性を有する樹脂製のシートで構成されている。このような基材を構成する材料としては、基材層3と同様のものを用いることができる。
また、本実施形態では、基材層7に紫外線を吸収する機能を持たせることが好ましい。基材層7において紫外線を吸収させるためには、基材層7に公知の紫外線吸収剤を添加または塗布することが考えられる。公知の紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤や、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤などが挙げられる。
自着性シート10に紫外線を吸収する機能を付加することによって、例えば自着性シート10を建物の採光部に設置された窓ガラスに貼り付けた場合、室内に居る人の皮膚への悪影響や室内にある家具の退色等を抑制する等の効果を奏することができる。
基材層7の厚さは特に限定されないが、10μm以上100μm以下であることが好ましい。基材層7の厚さを10μm以上とすることによって、自着性シート10に必要とされる強度を確保しやすくなる。また、基材層7の厚さを100μm以下とすることによって、自着性シート10に適度な柔軟性を備えさせやすくなる。
(ハードコート層8)
ハードコート層8は、自着性シート10の表面保護を目的として、自着性シート10のうち被着体に貼り付けられる側とは反対側の最表面に設けられる層である。ハードコート層8は透明な樹脂層として形成することができる。自着性シート10の表面の擦り傷、表面汚染に対する耐性の観点から、ハードコート層8は硬化性樹脂が硬化してなる樹脂硬化層として形成することが好ましい。
ハードコート層8を構成する材料としては、例えば電離放射線硬化性樹脂、その他公知の硬化性樹脂等を要求性能に応じて適宜採用すればよい。ハードコート層8に用いることができる電離放射線硬化性樹脂としては、アクリレート系、オキセタン系、シリコーン系等の電離放射線硬化性樹脂が挙げられる。
また、ハードコート層8には、耐汚染性向上の機能を追加してもよい。これは例えばシリコーン系化合物、フッ素系化合物などを添加することにより可能となる。さらにその他の機能として帯電防止性向上、撥水性向上の機能を有するものとしてもよい。
これまでの本発明の説明では、離型フィルム1、吸着層2、基材層3、易接着層4a、4b、接着層5、赤外線遮蔽層6、基材層7、ハードコート層8を備えた自着性シート10を例示して説明したが、本発明の自着性シートは当該形態に限定されない。本発明の自着性シートは、少なくとも吸着層2および基材層3を備えていればよい。少なくとも吸着層2および基材層3を備えることによって、強度を確保しつつ、上述したようにガラス板等の被着体に貼り付けたときに空気の噛み込みを抑制することができる。
また、ガラス板等に貼り付けたときの空気の噛み込みをより抑制しやすくする観点からは、本発明の自着性シートは、厚さ方向に貫通した孔やスリットを複数備えている形態としてもよい。このように厚さ方向に貫通した孔やスリットを形成することによって、該孔やスリットを介して自着性シートと被着体との間の空気を排出することができる。なお、本発明の自着性シートによれば、貫通孔やスリットを設けなくとも上述したように被着体との間に空気が噛み込まれて残留することを抑制できる。ただし、貫通孔やスリットを設けることによって、被着体との間に空気が残留することをより抑制しやすくなる。この場合、従来技術よりも貫通孔やスリットの数を減らしたり大きさを小さくしたりすることができるので、ガラス板の被着体に貼り付けた際に外観の悪化を抑制できる。
以下に、実施例にて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
1.自着性シートの作製
以下に説明するようにして、自着性シートを作製した。
(実施例1)
基材層として、表面に易接着層が形成された透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製、コスモシャイン(登録商標)A4300、厚さ:38μm)を用意した。当該基材層の一方の面側に、以下に説明する工程を経て調整した組成物を、アプリケーター(200μm)を用いて塗工した。その後、オーブンを用いて80℃で2分間加熱した後に120℃で2分間加熱させ、基材層上に厚さ27μmの吸着層を形成した。このようにして、基材層および吸着層を備えた自着性シートを作製した。吸着層を構成する組成物の配合を表1に示した。なお、表1において配合量は質量部で示している。

吸着層を構成する組成物は以下の工程1〜5を経て、サンプル作製に必要な量の2倍の量を調整した。
工程1:500mlのディスポカップにシリコーン樹脂およびポットライフ延長剤を計量し、ディスパーで攪拌した。攪拌条件は、1400rpm、1分とした。
工程2:100mlのディスポカップに触媒および希釈溶剤を計量し、ディスパーで攪拌した。攪拌条件は、1400rpm、1分とした。
工程3:工程1を経て得られた組成物に工程2を経て得られた組成物を少しずつ加えながら、ディスパーで攪拌した。攪拌条件は、1400rpm、3分とした。
工程4:工程3を経て得られた組成物をメッシュでろ過し、500mlのディスポカップに移した。
工程5:工程4を経て得られた組成物を2時間以上静置し、自然脱泡させた。静置時間経過後、気泡が完全に抜けていることを確認した。
なお、実施例1及び実施例2、並びに、比較例1〜比較例3において使用されたシリコーン樹脂は、全て、付加反応型シリコーン樹脂である。
(実施例2)
吸着層を構成する組成物の配合を表1に示したように変更した以外は実施例1と同様にして自着性シートを作製した。
(比較例1)
吸着層を構成する組成物の配合を表1に示したように変更した以外は実施例1と同様にして自着性シートを作製した。
(比較例2)
吸着層を構成する組成物の配合を表1に示したように変更した以外は実施例1と同様にして自着性シートを作製した。
(比較例3)
吸着層を構成する組成物の配合を表1に示したように変更した以外は実施例1と同様にして自着性シートを作製した。
2.評価
上記のようにして作製した各例にかかる自着性シートについて、剥離力と空気の抜け易さを評価した。評価結果を表1に示した。なお、評価方法および評価基準は以下の通りである。
まず、表面が平滑なガラス板を用意し、25mm×125mmの大きさの自着性シートを端部から少しずつ該ガラス板に貼り付けた。空気の抜け易さの評価は、上記のようにして自着性シートをガラス板に貼り終えた後に、自着性シートとガラス板との間に空気が残っていたか否かを目視で確認して、主観的に評価した。空気がかなり残っていた場合を×、空気が少し残っていた場合を○、空気が全く残っていなかった場合を◎とした。
上記のようにして自着性シートをガラス板に貼り終えた後、該自着性シートの上から19.6Nで押圧しながら(2kgfの荷重をかけながら)ローラーを1往復させた。その後、1時間放置した。このサンプルを23℃、50%RH環境下、180°テープピールの条件下で300mm/分の速度で剥離させ、その時の剥離力[N/cm]を、株式会社島津製作所製「オートグラフAG−IS」にて測定し、評価した。
Figure 2014151563
表1に示した結果から、実施例にかかる自着性シートのように剥離力がある程度小さい場合には、被着体に貼り付けたときの空気の噛み込みを抑制できることがわかる。
1 離型フィルム
2 吸着層
3 基材層
4a、4b 易接着層
5 接着層
6 赤外線遮蔽層
7 基材層
8 ハードコート層
10 自着性シート

Claims (5)

  1. 可撓性を有する基材層と、該基材層上に形成された、シリコーン樹脂を含む吸着層とを有し、
    前記吸着層は、被着体に貼り付けた後に剥がすときの剥離力が0.001N/cm以上0.005N/cm以下である、自着性シート。
  2. 前記吸着層が、前記シリコーン樹脂を含む組成物を前記基材層上に塗工してキャスト成形して得られる層である、請求項1に記載の自着性シート。
  3. 前記吸着層に含まれる前記シリコーン樹脂が付加反応型である、請求項1または2に記載の自着性シート。
  4. 前記基材層の前記吸着層が備えられる側とは反対の面側に、赤外線または紫外線の透過を抑制する層を備えている、請求項1乃至3のいずれかに記載の自着性シート。
  5. 厚さ方向に貫通した孔またはスリットが複数形成されている、請求項1乃至4のいずれかに記載の自着性シート。
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