JP2014150324A - 水晶振動子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウェハレベルパッケージ技術において、水晶片と外枠とが一体的に形成された水晶ウェハのハンドリング性を改善する。
【解決手段】 耐食膜141,142が形成された中間ウェハ10、耐食膜241,242が形成された上側ウェハ20及び耐食膜34が形成された下側ウェハ30をそれぞれの厚み方向に貼り合せ、貼り合わされた中間ウェハ10、上側ウェハ20及び下側ウェハ30に対しウェットエッチングを施すことにより、水晶片及び外枠を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子機器などに用いられる水晶振動子、及びその製造方法に関する。
従来の一般的な水晶振動子は、励振電極を有する水晶片と、この水晶片を収容するパッケージとからなる。このパッケージの外面には、パッケージ部材を貫通するスルーホールを介して励振電極に導通する外部電極が設けられている(例えば特許文献1参照)。そして、この外部電極はプリント基板にはんだ付けされる。
次に、従来の水晶振動子の製造方法について、一般的な例を説明する。まず、セラミックなどからなるパッケージを用意する。このパッケージは、内側がキャビティとなる素子搭載部材と、そのキャビティを塞ぐ蓋部材とを有する。一方、水晶ウェハにウェットエッチングを施すことにより、多数の水晶片とこれらを連結するフレームとを形成する。そして、フレームから水晶片を折り取って、これを素子搭載部材内に導電性接着剤により実装する。このとき、水晶片は、素子搭載部材に設けられている外部電極と電気的に接続される。最後に、真空環境下で素子搭載部材に蓋部材を被せ、これらにシーム溶接を用いて気密封止を施すことにより、水晶振動子とする。
水晶振動子は、携帯電話などの電子機器において、例えば同期信号源として用いられている。近年の電子機器の小型化に伴い、そこで使われる水晶振動子も小型化が求められている。これに応じて水晶片を小さくすると、水晶片を素子搭載部材内に実装する際に水晶片をピックアップする吸着ノズルも、小さくする必要がある。しかし、吸着ノズルを小さくすると、その吸着力が弱まって水晶片を十分に把持できなくなるため、水晶片が回転したり脱落したりすることになる。また、水晶片を素子搭載部材に実装する際に水晶片が素子搭載部材の内側に接触すると、水晶片が損傷するおそれがある。これを避けるためにキャビティをその分大き目に設計する必要があり、このことは水晶振動子の小型化を妨げる。
このような問題を解決するため、ウェハレベルパッケージ技術と呼ばれる製造方法が知られている(例えば特許文献2参照)。従来のウェハレベルパッケージ技術について、その一例を説明する。まず、素子搭載部材の枠部となる外枠が一体化された水晶片を、ウェットエッチングなどにより水晶ウェハに多数形成する。続いて、この水晶ウェハに、蓋部材となるウェハと基板部となるウェハとを上下から貼り合せる。最後に、これらの貼り合わされた基板を、個々の水晶振動子に分離する。
この製造方法では、水晶片を一個ずつピックアップする必要がない。また、外枠と水晶片とが一体形成されることから、外枠と水晶片との間隔すなわちキャビティを最小限にできるので、小型化に有利である。
特開2011−066566号公報(図1(d)等) 特開昭53−23588号公報(第10図等) 特開2011−217041号公報(図4等) 特開2004−233288号公報(図2等)
従来の水晶振動子では、一般に、スルーホールが穿設されるパッケージ部材としてガラス基板などが用いられ、スルーホール内に埋め込まれる導電材料として金属などが用いられる。そのため、従来の水晶振動子では、ガラス基板に囲まれた空間に金属が充填された構造を採ることにより、ガラス基板と金属との熱膨張率の違いにより、はんだ実装時などの加熱時にガラス基板へクラックが入りやすく、このことが信頼性向上の妨げになっていた。
また、従来のウェハレベルパッケージ技術でも、次のような問題があった。ウェットエッチングなどにより水晶片及び外枠を形成した水晶ウェハは、水晶片及び外枠以外の水晶が除去された状態となっているため強度が失われている。このような水晶ウェハを搬送したり貼り合せたりすれば、最悪の場合、水晶ウェハが破損することになる。この問題は、水晶振動子の小型化の更なる要請の下で、水晶ウェハが薄くなっていることから、近年ますます顕著になっている。
そこで、本発明の第一の目的は、パッケージ部材のクラック発生を抑制し、ひいては信頼性を向上し得る、水晶振動子を提供することにある。本発明の第二の目的は、ウェハレベルパッケージ技術において、水晶片と外枠とが一体的に形成された水晶ウェハのハンドリング性を改善し、ひいては生産性及び製造歩留まりを向上し得る、水晶振動子の製造方法を提供することにある。
本発明に係る水晶振動子は、
第一及び第二の励振電極を有する水晶片と、
この水晶片を囲む第一の外枠と、
厚み方向に一方の面及び他方の面を有し、当該一方の面で前記第一の外枠の全周に重なる第二の外枠と、
この第二の外枠で囲まれた領域を第一及び第二の領域に分けるように当該第二の外枠の内側に設けられ、厚み方向に一方の面及び他方の面を有し、当該一方の面で前記水晶片を支持する支持体と、
前記第二の外枠の他方の面及び前記支持体の他方の面に、前記第一の領域を囲むように設けられ、前記第一の励振電極に導通する第一の電極膜を兼ねる第一の接合膜と、
前記第二の外枠の他方の面及び前記支持体の他方の面に、前記第二の領域を囲むように設けられ、前記第二の励振電極に導通するとともに前記第一の電極膜に対して電気的に分離された第二の電極膜を兼ねる第二の接合膜と、
前記第一の外枠を介して前記水晶片を封止する第一のパッケージ部材と、
前記第一及び第二の接合膜のそれぞれの一部を露出させた状態で当該第一及び第二の接合膜によって接合されることにより、前記第二の外枠を介して前記水晶片を封止する第二のパッケージ部材と、
を備えたものである。
本発明に係る製造方法は、
本発明に係る水晶振動子を製造する方法であって、
第一のウェハに、前記水晶片及び前記第一の外枠をウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第一工程と、
第二のウェハに、前記第二の外枠及び前記支持体を前記ウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第二工程と、
前記耐食膜が形成された前記第一のウェハと前記耐食膜が形成された前記第二のウェハとを、それぞれの厚み方向に貼り合せる第三工程と、
前記貼り合わされた前記第一のウェハ及び前記第二のウェハに対し前記ウェットエッチングを施すことにより、前記水晶片、前記第一及び第二の外枠並びに前記支持体を形成する第四工程と、
を含む。
本発明に係る水晶振動子によれば、励振電極に導通する電極膜を兼ねる互いに電気的に分離された二つの接合膜のそれぞれ一部を露出させた状態で、これらにパッケージ部材を接合させることによって水晶片を封止するようにしたので、スルーホールを用いずに励振電極と外部電極とを導通することができ、これによりパッケージ部材のクラック発生を抑制して信頼性を向上できる。
本発明に係る製造方法によれば、耐食膜が形成された複数のウェハを貼り合せた後に、これらの貼り合されたウェハにウェットエッチングを施すことにより、水晶片及び外枠を形成できるので、水晶片と外枠とが一体的に形成されたウェハを、貼り合せのためにハンドリングする必要がなくなり、これにより生産性及び製造歩留まりを向上できる。
実施形態1における第一工程及び第二工程を示す平面図であり、図1[A]は上側ウェハ、図1[B]は中間ウェハ、図1[C]は下側ウェハである。 実施形態1における第三工程を示す斜視図である。 実施形態1における第四工程を示し、図3[A]は平面図、図3[B]は底面図である。 実施形態1の製造方法によって得られる電極形成後の水晶振動子を示す平面図である。 図4及び図10におけるV−V線断面図である。 実施形態1の製造方法によって得られるパッケージ組立て後の水晶振動子を示す斜視図である。 実施形態2における第一工程及び第二工程を示す平面図であり、図7[A]は上側ウェハ、図7[B]は中間ウェハ、図7[C]は下側ウェハである。 実施形態2における第三工程を示す斜視図である。 実施形態2における第四工程を示し、図9[A]は平面図、図9[B]は底面図である。 実施形態2の製造方法によって得られる電極形成後の水晶振動子を示す平面図である。 実施形態2の製造方法によって得られるパッケージ組立て後の水晶振動子を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)について説明する。なお、図面に描かれた形状は、当業者が理解しやすいように描かれているため、実際の寸法及び比率とは必ずしも一致していない。また、水晶振動子は、わかりやすくするために全ての図面で一個分のみを示すが、実際には一枚のウェハに多数個が形成され、最終工程で一個ずつに分離される。
図1は実施形態1における第一工程及び第二工程を示す平面図であり、図1[A]は上側ウェハ、図1[B]は中間ウェハ、図1[C]は下側ウェハである。図2は、実施形態1における第三工程を示す斜視図である。図3は実施形態1における第四工程を示し、図3[A]は平面図、図3[B]は底面図である。以下、図1乃至図3に基づき、本実施形態1の製造方法について説明する。
以下の説明における水晶片11、キャビティ12、外枠13及び支持体25は、図3に記載されている。本実施形態1の製造方法は、次の第一乃至第四工程を含む。
中間ウェハ10(第一のウェハ)に、水晶片11をウェットエッチングにより形成するための耐食膜141のパターン、及び、水晶片11をキャビティ12を介して囲む外枠13(第一の外枠)をウェットエッチングにより形成するための耐食膜142のパターン(図1[B])を形成する第一工程。上側ウェハ20(第二のウェハ)に支持体25をウェットエッチングにより形成するための耐食膜241のパターン及び外枠13(第二の外枠)をウェットエッチングにより形成するための耐食膜242のパターン(図1[A])、並びに、下側ウェハ30(第二のウェハ)に外枠13(第三の外枠)をウェットエッチングにより形成するための耐食膜34のパターン(図1[C])を形成する第二工程。耐食膜141,142が形成された中間ウェハ10、耐食膜241,242が形成された上側ウェハ20及び耐食膜34が形成された下側ウェハ30を、それぞれの厚み方向に貼り合せる第三工程(図2)。貼り合わされた中間ウェハ10、上側ウェハ20及び下側ウェハ30に対しウェットエッチングを施すことにより、水晶片11、外枠13及び支持体25を形成する第四工程(図3)。
第三工程では、中間ウェハ10の一方の面を下とし他方の面を上としたとき、下側ウェハ30を中間ウェハ10の下に貼り合わせ、上側ウェハ20を中間ウェハ10の上に貼り合わせる。そのため、外枠13は、中間ウェハ10由来の第一の外枠と、上側ウェハ20由来の第二の外枠と、下側ウェハ30由来の第三の外枠との、積層体となる。
耐食膜141,142,241,242,34は、拡散接合に用いられる接合膜を兼ねている。第三工程では、中間ウェハ10と上側ウェハ20とを耐食膜141,142,241,242を介して拡散接合により貼り合せ、中間ウェハ10と下側ウェハ30とを耐食膜142,34を介して拡散接合により貼り合せる。
次に、上記第一乃至第四工程について、更に詳しく説明する。
第一工程(図1[B])について説明する。中間ウェハ10は、Z板と呼ばれる水晶ウェハである。耐食膜141,142のパターンは、中間ウェハ10の表裏で同じものを形成する。耐食膜141のパターンと耐食膜142のパターンとは、一体化されている。耐食膜141のパターンには、図示しないが、溝部113a,113b(図4)を形成するためのエッチング抑制パターン(例えば特許文献3参照)が含まれている。なお、水晶は、シリコンと酸素で構成される三方晶系の単結晶からなり、成長軸(光軸)をZ軸とし、これと垂直に稜線を結ぶ三本の軸をX軸(電気軸)とし、これと直交する軸をY軸(機械軸)として表現される。それらの軸のウェットエッチング中のエッチング速度は、Z>X>Yの順となる。
第二工程(図1[A][C])について説明する。上側ウェハ20及び下側ウェハ30も、中間ウェハ10と同じ水晶ウェハである。ただし、上側ウェハ20及び下側ウェハ30は、ウェットエッチングで中間ウェハ10とともにエッチングされる材料であればよく、例えばガラス基板などを用いてもよい。耐食膜241,242のパターンは上側ウェハ20の表裏で同じものを形成し、耐食膜34のパターンも下側ウェハ30の表裏で同じものを形成する。なお、第一工程と第二工程とは、どちらが先でもよく、同時でもよい。
下側ウェハ30の裏面の耐食膜34は、省略することもできる。その場合、下側ウェハ30は、中間ウェハ10のエッチングの進行を表裏で均等にするための、ダミーウェハとして機能する。更にその場合は、後述する図6において、キャビティを形成する下側ウェハ30はエッチングによって消滅しているので、基板部ウェハ42を平板状とすると、中間ウェハ10に形成された水晶片11が基板部ウェハ42に接触してしまう。そこで、基板部ウェハ42として凹部を有するものを用いることにより、基板部ウェハ42と水晶片11との間にキャビティを形成する必要がある。
第三工程(図2)について説明する。第三工程では、上側ウェハ20、中間ウェハ10及び下側ウェハ30の貼り合せに、原子拡散接合法と呼ばれる拡散接合を用いる。この場合、耐食膜141,142,241,242,34として例えばクロムを下地とした金を用い、上側ウェハ20、中間ウェハ10及び下側ウェハ30に対して、所定のアライメントをした後、加熱しながら加圧することにより接合する。その結果、耐食膜141と耐食膜241とが接合され、耐食膜142と耐食膜242とが接合され、耐食膜142と耐食膜34とが接合される。耐食膜141,142,241,242,34のうち接合に用いられた部分の多くは、以後露出することが無いので、ウェットエッチングの耐食膜として用いられない。なお、ウェハの貼り合せ方法としては、拡散接合に代えて、接着剤や陽極酸化などの手法を用いることもできる。
第四工程(図3)について説明する。第四工程では、図2に示す上側ウェハ20、中間ウェハ10及び下側ウェハ30からなる積層体に対して、例えばバッファードフッ酸(HF+NH4F)を用いてウェットエッチングを施す。これにより、耐食膜141,142,241,242,34で表裏を覆われていない部分の水晶ウェハが抜け落ち、図3に示すように水晶片11、キャビティ12、外枠13及び支持体25が形成される。外枠13は、上側ウェハ20、中間ウェハ10及び下側ウェハ30由来の三層構造からなる。中間ウェハ10由来の水晶片11は、水晶片11と一体化された中間ウェハ10由来の外枠13及び上側ウェハ20由来の支持体25によって固定される。
また、第三工程と第四工程の間で、貼り合わされた上側ウェハ20、中間ウェハ10及び下側ウェハ30のうち、上側ウェハ20及び下側ウェハ30の少なくとも一方を研磨する工程を含めてもよい。更に、上側ウェハ20及び下側ウェハ30の少なくとも一方を消滅するまで研磨し、続いて中間ウェハ10を研磨するようにしてもよい。なお、研磨することにより耐食膜が除去された場合、又は、研磨される面に対して第一及び第二工程で予め耐食膜を形成しない場合は、その研磨された面に対して第四工程の前に耐食膜を成膜及びパターニングする。
次に、第四工程の後の工程について説明する。図4は、実施形態1の製造方法によって得られる電極形成後の水晶振動子を示す平面図である。図5は、図4におけるV−V線断面図である。以下、図3乃至図5に基づき説明する。
第四工程の後に、露出している耐食膜141,241,242,34(図3)の全部又は一部をエッチングにより除去する。耐食膜の一部除去には、金属膜のパターニングを用いる。金属膜のパターニングとは、例えば、金属膜の全体をスプレー塗布などによりフォトレジスト膜で覆い、ステッパなどによりフォトレジスト膜を露光し、現像することによりフォトレジスト膜を部分的に残し、残ったフォトレジスト膜をマスクにして金属膜をエッチングにより除去することである。このとき、図3に示す平面及び底面以外の、側面のフォトレジスト膜の露光には、斜め露光などの手法を用いる。また、金のエッチングには例えばヨウ素とヨウ化カリウムの混合液を用い、クロムのエッチングには例えば硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸の混合液を用いる。
続いて、耐食膜141,241,242,34の全部又は一部が除去された水晶片11、外枠13及び支持体25(図3)の全体に、電極となる金属膜(図示せず)をスパッタリングなどにより成膜する。金属膜は、例えばチタンの上にパラジウム又は金が設けられた二層構造である。その金属膜をパターニングすることにより、電極形成後の水晶振動子100(図4及び図5)が得られる。
図4及び図5に示すように、電極形成後の水晶振動子100は、素子搭載部材の枠部となる三層の外枠13と、振動素子110と、を備えている。振動素子110は、音叉型屈曲水晶振動素子であり、基部111と、基部111から同じ方向に延設された二本の振動腕部112a,112bと、を備えている。なお、図5において、本実施形態1で用いる水晶のX軸、Y軸及びZ軸を示す。
振動腕部112a,112bには、それぞれ溝部113a,113bが設けられている。基部111及び振動腕部112a,112bは、水晶片11を構成する。振動素子110は、水晶片11の他に、パッド電極121a,121b、励振電極122a,122b、周波数調整用金属膜123a,123b、配線パターン124a,124bなども備えている。
次に、振動素子110の構成について更に詳しく説明する。
基部111は、平面視略四角形の平板となっている。水晶片11は、基部111と振動腕部112a,112bとが一体となって音叉形状をなしている。
振動腕部112a,112bの長さ方向には、それぞれ溝部113a,113bが設けられている。溝部113a,113bは、振動腕部112aの表裏面に二本ずつ及び振動腕部112bの表裏面に二本ずつ、基部111との境界部分から振動腕部112a,112bの先端に向って、振動腕部112a,112bの長さ方向と平行に所定の長さで設けられる。なお、溝部113a,113bは、本実施形態1では振動腕部112aの表裏面に二本ずつ及び振動腕部112bの表裏面に二本ずつ設けられているが、それらの本数に制限はなく、例えば振動腕部112aの表裏面に一本ずつ及び振動腕部112bの表裏面に一本ずつ設けてもよく、また、表裏のどちらか片面にのみ設けてもよく、あるいは一本も設けなくてもよい。
振動腕部112aには、水晶を挟んで対向する平面同士が同極となるように、両側面に励振電極122aが設けられ、表裏面の溝部113aの内側及び当該二つの溝部113aの間に励振電極122bが設けられる。同様に、振動腕部112bには、水晶を挟んで対向する平面同士が同極となるように、両側面に励振電極122bが設けられ、表裏面の溝部113bの内側及び当該二つの溝部113bの間に励振電極122aが設けられる。したがって、振動腕部112aにおいては両側面に設けられた励振電極122aと溝部113a内に設けられた励振電極122bとが異極同士となり、振動腕部112bにおいては両側面に設けられた励振電極122bと溝部113b内に設けられた励振電極122aとが異極同士となる。
基部111には、パッド電極121a,121bと、パッド電極121a,121bと励振電極122a,122bとを電気的に接続する配線パターン124a,124bと、が設けられる。パッド電極121a、励振電極122a、周波数調整用金属膜123a及び配線パターン124a並びに接合膜26aは、互いに電気的に導通している。パッド電極121b、励振電極122b、周波数調整用金属膜123b及び配線パターン124b並びに接合膜26bも、互いに電気的に導通している。
これらパッド電極121a,121b、励振電極122a,122b、周波数調整用金属膜123a,123b及び配線パターン124a,124b、並びに接合膜26a,26bは、全て同じ金属膜から形成される。外枠13に設けられる接合膜26aと基部111に設けられるパッド電極121aとは段差を跨いで成膜された金属膜によって短絡され、外枠13に設けられる接合膜26bと基部111に設けられるパッド電極121bとは段差を跨いで成膜された金属膜によって短絡されている。このときの成膜方法として、スパッタリングや斜め方向からの蒸着は、ステップカバレッジ(step coverage:段差被覆性)が良好であるので望ましい。なお、図4において、振動腕部112a,112bの股付近の基部111の側面には図示しない配線パターン124a,124bが延びており、配線パターン124aは振動腕部112b側の励振電極122aと振動腕部112a側の励振電極122aとを電気的に接続し、配線パターン124bは振動腕部112a側の励振電極122bと振動腕部112b側のパッド電極121bとを電気的に接続している。
振動素子110を振動させる場合、パッド電極121a,121bに交番電圧を印加する。印加後のある電気的状態を瞬間的に捉えると、振動腕部112aの表裏の溝部113aに設けられた励振電極122bはプラス電位となり、振動腕部112aの両側面に設けられた励振電極122aはマイナス電位となり、プラスからマイナスに電界が生じる。このとき、振動腕部112bの表裏の溝部113bに設けられた励振電極122aはマイナス電位となり、振動腕部112bの両側面に設けられた励振電極122bはプラス電位となり、振動腕部112aに生じた極性とは反対の極性となり、プラスからマイナスに電界が生じる。この交番電圧で生じた電界によって、振動腕部112a,112bに伸縮現象が生じることにより、屈曲振動モードが得られる。
電極形成後の水晶振動子100は、その後の工程でパッケージが組み立てられる。図6は、実施形態1の製造方法によって得られるパッケージ組立て後の水晶振動子を示す斜視図である。以下、図6を中心に説明する。
この工程では、電極形成後の水晶振動子100に対して、真空中で、上側ウェハ20の上に蓋部材(第二のパッケージ部材)となる蓋部材ウェハ41を拡散接合によって貼り合せ、下側ウェハ30の下に素子搭載部材の基板部(第一のパッケージ部材)となる基板部ウェハ42を拡散接合によって貼り合せる。これにより、水晶振動子100は、蓋部材ウェハ41及び基板部ウェハ42と、接合膜として用いられた耐食膜142,241,242,34(図1)と、接合膜26a,26b(図4)とによって、気密化される。なお、図4に示す接合膜26a,26bの一部は、蓋部材ウェハ41の切欠き部から露出した電極膜27a,27bとして利用される。
蓋部材ウェハ41及び基板部ウェハ42は矩形平板状である。蓋部材ウェハ41は、その四隅に外部電極43a,43b及びダミー電極44a,44bを有する。外部電極43a,43bは、例えば銅などからなる埋込み電極である。外部電極43aは、電極膜27aを介してパッド電極121a(図4)に電気的に接続される。外部電極43bは、電極膜27bを介してパッド電極121b(図4)に電気的に接続される。なお、基板部ウェハ42の貼り合せ方法は蓋部材ウェハ41、上側ウェハ20、中間ウェハ10及び下側ウェハ30を貼り合せた方法と異なっていてもよく、基板部ウェハ42の材質もこれらのウェハと同じである必要はない。
最後に、蓋部材ウェハ41、上側ウェハ20、中間ウェハ10、下側ウェハ30及び基板部ウェハ42からなる積層体を、ダイシンングなどの手法により一個ずつ分離することで、水晶振動子100が完成する。
すなわち、図4及び図6に示すように、本実施形態1の水晶振動子100は、第一及び第二の励振電極122a,122bを有する水晶片11と、水晶片11を囲む第一の外枠(中間ウェハ10由来の外枠13)と、厚み方向に一方の面及び他方の面を有し、当該一方の面で前記第一の外枠の全周に重なる第二の外枠(上側ウェハ20由来の外枠13)と、この第二の外枠で囲まれた領域を第一及び第二の領域28a,28bに分けるように当該第二の外枠の内側に設けられ、厚み方向に一方の面及び他方の面を有し、当該一方の面で水晶片11を支持する支持体25と、前記第二の外枠の他方の面及び支持体25の他方の面に、領域28aを囲むように設けられ、励振電極122aに導通する第一の電極膜27aを兼ねる第一の接合膜26aと、前記第二の外枠の他方の面及び支持体25の他方の面に、領域28bを囲むように設けられ、励振電極122bに導通するとともに電極膜27aに対して電気的に分離された第二の電極膜27bを兼ねる第二の接合膜26bと、前記第一の外枠を介して水晶片11を封止する第一のパッケージ部材(基板部ウェハ42)と、接合膜26a,26bのそれぞれの一部を露出させた状態で接合膜26a,26bによって接合されることにより、前記第二の外枠を介して水晶片11を封止する第二のパッケージ部材(蓋部材ウェハ41)と、を基本的に備えている。そして、第一の外枠(中間ウェハ10由来の外枠13)と水晶片11とは、一体化されている。また、水晶振動子100は、前記第一の外枠と第一のパッケージ部材(基板部ウェハ42)との間に、第三の外枠(下側ウェハ30由来の外枠13)を更に備えている。
換言すると、水晶振動子100では、第二の外枠(上側ウェハ20由来の外枠13)の中央に、水晶片11の上の空間を幅方向に二つに分割する支持体25が設けられている。そして、図4において左右二つの空間である領域28a,28bを囲むように、別々の接合膜26a,26bがパターニングされている。
次に、本実施形態1の製造方法の作用及び効果について説明する。
(1)前述したように、従来技術では、水晶ウェハに水晶片及び外枠を形成した後、この水晶ウェハを他のウェハに貼り合せていた。そのため、強度が弱くなった水晶ウェハを貼り合せのためにハンドリングするので、水晶ウェハの損傷を招いていた。これに対し、本実施形態1では、その発想を逆転させ、耐食膜141,142,241,242,34が形成された中間ウェハ10、上側ウェハ20及び下側ウェハ30を貼り合せた後に、これらの貼り合された中間ウェハ10、上側ウェハ20及び下側ウェハ30にウェットエッチングを施すことにより、水晶片11及び外枠13並びに支持体25を形成する。そのため、水晶片11と外枠13とが一体的に形成された中間ウェハ10を、貼り合せのためにハンドリングする必要がなくなり、これにより生産性及び製造歩留まりを向上できる。
(2)換言すると、従来の貼り合せ方法と比較して、水晶片11や外枠13が形成されて強度が低下した中間ウェハ10を貼り合せる工程がない。そのため、水晶片11が形成される中間ウェハ10を薄くしても、中間ウェハ10の割れや反りが問題にならず、十分な強度を確保できる。したがって、水晶片11の厚みの薄い水晶振動子100を実現できる。
(3)外枠13(第三の外枠)となる下側ウェハ30を用いることにより、中間ウェハ10を上側ウェハ20とともに表裏から挟んでエッチングできるので、中間ウェハ10に形成される水晶片11のエッチングの進行を表裏で均等化できるとともに、基板部ウェハ42と水晶片11との空間を確保できるので、基板部ウェハ42の形状を平板などに単純化できる。
(4)耐食膜141,142,241,242,34が拡散接合に用いられる接合膜を兼ねていることにより、ウェットエッチングのマスクとして用いた膜をそのまま拡散接合に用いることができるので、製造工程を簡素化できる。
(5)貼り合せ後の中間ウェハ10の強度が十分保たれていることから、貼り合せ後に上側ウェハ20及び下側ウェハ30の少なくとも一方、又は更に中間ウェハ10も研磨することにより、水晶振動子100の厚みを薄くすることが可能である。
次に、本実施形態1の水晶振動子100の作用及び効果について説明する。
水晶振動子100によれば、励振電極122a,122bに導通する電極膜27a,27bを兼ねる互いに電気的に分離された二つの接合膜26a,26bのそれぞれ一部を露出させた状態で、これらにパッケージ部材(蓋部材ウェハ41)を接合させることによって水晶片11を封止するようにしたので、スルーホールを用いずに励振電極122a,122bと外部電極43a,43bとを導通することができ、これによりパッケージ部材のクラック発生を抑制でき、ひいては信頼性を向上できる。これに加え、外枠13と水晶片11とが一体化されているので、外枠13と支持体25とで水晶片11を確実に固定できることから、耐衝撃性に優れている。
図7は実施形態2における第一工程及び第二工程を示す平面図であり、図7[A]は上側ウェハ、図7[B]は中間ウェハ、図7[C]は下側ウェハである。図8は、実施形態2における第三工程を示す斜視図である。図9はおける実施形態2における第四工程を示し、図9[A]は平面図、図9[B]は底面図である。以下、図7乃至図9に基づき、本実施形態2の製造方法について説明する。
以下の説明における水晶片11’、キャビティ12、外枠13及び支持体25は、図9に記載されている。本実施形態2は、水晶片11’が外枠13から分離されている点で、実施形態1と異なる。そのため、水晶片11’は支持体25のみに固定される。本実施形態2の製造方法は、次の第一乃至第四工程を含む。
中間ウェハ10’(第一のウェハ)に、水晶片11’をウェットエッチングにより形成するための耐食膜141’のパターン、及び、水晶片11’をキャビティ12を介して囲む外枠13(第一の外枠)をウェットエッチングにより形成するための耐食膜142のパターン(図7[B])を形成する第一工程。上側ウェハ20(第二のウェハ)に支持体25をウェットエッチングにより形成するための耐食膜241のパターン及び外枠13(第二の外枠)をウェットエッチングにより形成するための耐食膜242のパターン(図7[A])、並びに、下側ウェハ30(第二のウェハ)に外枠13(第三の外枠)をウェットエッチングにより形成するための耐食膜34のパターン(図7[C])を形成する第二工程。耐食膜141’,142が形成された中間ウェハ10’、耐食膜241,242が形成された上側ウェハ20及び耐食膜34が形成された下側ウェハ30を、それぞれの厚み方向に貼り合せる第三工程(図8)。貼り合わされた中間ウェハ10’、上側ウェハ20及び下側ウェハ30に対しウェットエッチングを施すことにより、水晶片11’、外枠13及び支持体25を形成する第四工程(図9)。
第三工程では、中間ウェハ10’の一方の面を下とし他方の面を上としたとき、下側ウェハ30を中間ウェハ10’の下に貼り合わせ、上側ウェハ20を中間ウェハ10’の上に貼り合わせる。そのため、外枠13は、中間ウェハ10’由来の第一の外枠と、上側ウェハ20由来の第二の外枠と、下側ウェハ30由来の第三の外枠との、積層体となる。
耐食膜141’,142,241,242,34は、拡散接合に用いられる接合膜を兼ねている。第三工程では、中間ウェハ10’と上側ウェハ20とを耐食膜141’,142,241,242を介して拡散接合により貼り合せ、中間ウェハ10’と下側ウェハ30とを耐食膜142,34を介して拡散接合により貼り合せる。
次に、第四工程の後の工程について説明する。図10は、実施形態2の製造方法によって得られる電極形成後の水晶振動子を示す平面図である。図5は、図10におけるV−V線断面図である。以下、図9、図10及び図5に基づき説明する。
第四工程の後に、露出している耐食膜141’,241,242,34(図9)の全部又は一部をエッチングにより除去する。耐食膜の一部除去には、金属膜のパターニングを用いる。このとき、図9に示す平面及び底面以外の、側面のフォトレジスト膜の露光には、斜め露光などの手法を用いる。
続いて、耐食膜141’,241,242,34の全部又は一部が除去された水晶片11’、外枠13及び支持体25(図9)の全体に、電極となる金属膜(図示せず)をスパッタリングなどにより成膜する。その金属膜をパターニングすることにより、電極形成後の水晶振動子100’(図10及び図5)が得られる。
図10及び図5に示すように、電極形成後の水晶振動子100’は、素子搭載部材の枠部となる三層の外枠13と、振動素子110’と、を備えている。振動素子110’は、音叉型屈曲水晶振動素子であり、基部111と、基部111から同じ方向に延設された二本の振動腕部112a,112bと、を備えている。
振動腕部112a,112bには、それぞれ溝部113a,113bが設けられている。基部111及び振動腕部112a,112bは、水晶片11’を構成する。振動素子110’は、水晶片11’の他に、パッド電極121a,121b、励振電極122a,122b、周波数調整用金属膜123a,123b、配線パターン124a,124bなども備えている。
支持体25は、水晶片11’を水晶片11’よりも狭い幅で固定する。ここで幅とは、図10において振動腕部112a,112bの延設方向に直交する方向の長さである。水晶片11’の幅とは、基部111の幅である。支持体25が水晶片11’を水晶片11’よりも狭い幅で固定することにより、振動漏れが抑制されるので、クリスタルインピーダンスが低下する。
電極形成後の水晶振動子100’は、その後の工程でパッケージが組み立てられる。図11は、実施形態2の製造方法によって得られるパッケージ組立て後の水晶振動子を示す斜視図である。以下、図11を中心に説明する。
この工程では、電極形成後の水晶振動子100’に対して、真空中で、上側ウェハ20の上に蓋部材(第二のパッケージ部材)となる蓋部材ウェハ41を拡散接合によって貼り合せ、下側ウェハ30の下に素子搭載部材の基板部(第一のパッケージ部材)となる基板部ウェハ42を拡散接合によって貼り合せる。これにより、水晶振動子100’は、蓋部材ウェハ41及び基板部ウェハ42と、接合膜として用いられた耐食膜142,241,242,34(図7)と、接合膜26a,26b(図10)とによって、気密化される。なお、図10に示す接合膜26a,26bの一部は、蓋部材ウェハ41の切欠き部から露出した電極膜27a,27bとして利用される。
外部電極43aは、電極膜27aを介してパッド電極121a(図10)に電気的に接続される。外部電極43bは、電極膜27bを介してパッド電極121b(図10)に電気的に接続される。
最後に、蓋部材ウェハ41、上側ウェハ20、中間ウェハ10’、下側ウェハ30及び基板部ウェハ42からなる積層体を、ダイシンングなどの手法により一個ずつ分離することで、水晶振動子100’が完成する。
次に、本実施形態2の作用及び効果について説明する。
水晶片の幅よりも狭い幅の支持台で水晶片を支持することにより、振動漏れを抑制しクリスタルインピーダンスを低下させる技術が知られている(例えば特許文献4参照)。しかし、この技術では、支持台が形成されたパッケージに、接着剤などを介して水晶片を実装するため、水晶片の位置決めや姿勢の制御が困難である。特に水晶片が小型化されるほど、この問題は深刻になる。これに対し、本実施形態2では、中間ウェハ10’と上側ウェハ20とを貼り合せるだけで、水晶片11’を水晶片11’よりも狭い幅の支持体25に固定できるので、水晶片11’の位置決めや姿勢の制御が不要となる。
本実施形態2のその他の構成、作用及び効果は、実施形態1のそれらと同様である。
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本発明には、上記各実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合せたものも含まれる。
本発明は、実質的に水晶振動子であればどのようなものにでも利用でき、例えば音叉型屈曲振動子、厚みすべり振動子、ジャイロセンサなどのセンサ素子にも利用可能である。
10 中間ウェハ
11 水晶片
12 キャビティ
13 外枠
141,142 耐食膜
20 上側ウェハ
241,242 耐食膜
25 支持体
26a,26b 接合膜
27a,27b 電極膜
28a,28b 領域
30 下側ウェハ
34 耐食膜
41 蓋部材ウェハ
42 基板部ウェハ
43a,43b 外部電極
44a,44b ダミー電極
100 水晶振動子
110 振動素子
111 基部
112a,112b 振動腕部
113a,113b 溝部
121a,121b パッド電極
122a,122b 励振電極
123a,123b 周波数調整用金属膜
124a,124b 配線パターン
10’ 中間ウェハ
11’ 水晶片
141’ 耐食膜
100’ 水晶振動子
110’ 振動素子

Claims (6)

  1. 第一及び第二の励振電極を有する水晶片と、
    この水晶片を囲む第一の外枠と、
    厚み方向に一方の面及び他方の面を有し、当該一方の面で前記第一の外枠の全周に重なる第二の外枠と、
    この第二の外枠で囲まれた領域を第一及び第二の領域に分けるように当該第二の外枠の内側に設けられ、厚み方向に一方の面及び他方の面を有し、当該一方の面で前記水晶片を支持する支持体と、
    前記第二の外枠の他方の面及び前記支持体の他方の面に、前記第一の領域を囲むように設けられ、前記第一の励振電極に導通する第一の電極膜を兼ねる第一の接合膜と、
    前記第二の外枠の他方の面及び前記支持体の他方の面に、前記第二の領域を囲むように設けられ、前記第二の励振電極に導通するとともに前記第一の電極膜に対して電気的に分離された第二の電極膜を兼ねる第二の接合膜と、
    前記第一の外枠を介して前記水晶片を封止する第一のパッケージ部材と、
    前記第一及び第二の接合膜のそれぞれの一部を露出させた状態で当該第一及び第二の接合膜によって接合されることにより、前記第二の外枠を介して前記水晶片を封止する第二のパッケージ部材と、
    を備えた水晶振動子。
  2. 前記第一の外枠と前記水晶片とが一体化された、
    請求項1記載の水晶振動子。
  3. 請求項1又は2記載の水晶振動子を製造する方法であって、
    第一のウェハに、前記水晶片及び前記第一の外枠をウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第一工程と、
    第二のウェハに、前記第二の外枠及び前記支持体を前記ウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する第二工程と、
    前記耐食膜が形成された前記第一のウェハと前記耐食膜が形成された前記第二のウェハとを、それぞれの厚み方向に貼り合せる第三工程と、
    前記貼り合わされた前記第一のウェハ及び前記第二のウェハに対し前記ウェットエッチングを施すことにより、前記水晶片、前記第一及び第二の外枠並びに前記支持体を形成する第四工程と、
    を含む水晶振動子の製造方法。
  4. 前記第二のウェハには、前記第一のウェハの一方の面を下とし他方の面を上としたとき、前記第一のウェハの上に貼り合わされる上側ウェハの他に、前記第一のウェハの下に貼り合わされる下側ウェハが含まれ、
    前記第二工程では、前記上側ウェハに、前記第二の外枠及び前記支持体を前記ウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成するとともに、前記下側ウェハに、前記第一の外枠の全周に接する第三の外枠を前記ウェットエッチングにより形成するための耐食膜のパターンを形成する、
    請求項3記載の水晶振動子の製造方法。
  5. 前記耐食膜は、拡散接合に用いられる接合膜を兼ねており、
    前記第三工程では、前記第一のウェハと前記第二のウェハとを、前記耐食膜を介して拡散接合により貼り合せる、
    請求項3又は4記載の水晶振動子の製造方法。
  6. 前記第三工程と前記第四工程との間で、前記貼り合わされた前記第一のウェハ及び前記第二のウェハの少なくとも一方を研磨する工程を、
    更に含む請求項3乃至5のいずか一つに記載の水晶振動子の製造方法。
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