JP2014149497A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スペース効率と駆動精度に優れた防振機構を備え、小型に構成可能な撮像装置を提供する。
【解決手段】物体側に位置する前方レンズ群のうち、反射素子より物体側の前方レンズを駆動して振れ補正を行う防振機構を備えた撮像装置であって、防振用の駆動手段として2組の永久磁石とコイルを備える。各永久磁石と各コイルは、前方レンズを通る第1の光軸に関して、反射素子で偏向された第2の光軸の進む方向と反対側の領域に配され、かつ第1の光軸と第2の光軸を含む基準平面を挟んで1組ずつ永久磁石とコイルが配される。各永久磁石と各コイルは第1の光軸から離れるにつれて基準平面に近づく方向に傾けられ、各コイルの周辺領域のうち前方レンズから遠い外側領域に前方レンズの位置を検出する磁気センサが設けられる。
【選択図】図5

Description

本発明は、防振(像振れ補正)機構を備えた撮像装置に関する。
近年、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の主として撮影を目的とした携帯電子機器や、カメラ付き携帯電話機や携帯情報端末といった付随的に撮影機能を備えた携帯電子機器が広く普及しており、こうした携帯電子機器に搭載される撮像ユニットの小型化が求められている。撮像ユニットの小型化の手段として、プリズムやミラーなどの反射要素の反射面を用いて光束を反射(屈曲)させる屈曲光学系によって撮像用の光学系を構成したものが知られている。屈曲光学系を用いることによって、特に被写体からの入射光の進行方向における撮像ユニットへの薄型化を実現することができる。
また撮像ユニットには、手振れなどの振動を起因とする像面上での像振れを軽減させるための、いわゆる防振機構の搭載が求められる傾向にある。屈曲光学系の撮像ユニットで防振機構を備えたものとして、撮像センサを像面と直交する方向に移動させて防振を行う第1のタイプ(特許文献1、2)、反射面を有する反射要素の後方(像面側)に配置したレンズを光軸直交方向に移動させて防振を行う第2のタイプ(特許文献3、4)、反射要素(反射面)の角度や反射要素に隣接するレンズの角度を変化させて防振を行う第3のタイプ(特許文献5、6、7、8)、撮像ユニット全体を傾動させて防振を行う第4のタイプ(特許文献9、10)が知られている。
防振機構で防振用の光学要素を駆動させる手段として、永久磁石の磁界中に配したコイルに電流を流すことで力を発生させるボイスコイルモータを用いたものが知られている(特許文献1、3、4、5)。磁界の変化を検出するセンサ(ホールセンサなど)によって防振用の光学要素の位置情報が得られる。
特開2009-86319号公報 特開2008-268700号公報 特開2010-128384号公報 特許第4789655号 特開2007-228005号公報 特開2010-204341号公報 特開2006-330439号公報 特許第4717529号 特開2006-166202号公報 特開2006-259247号公報
第1のタイプの防振機構は、撮像センサに接続する基板が撮像センサに追随して移動されるため、撮像センサのみならず周囲の電装系の部品も可動対応の構成にする必要があり、構成が複雑でコスト高になりやすい。また撮像センサの撮像面周りは防塵構造であることが求められるが、携帯電話機や携帯情報端末への搭載を意図した小型の撮像ユニットでは、撮像センサの防塵構造を維持しながら防振用の動作を行わせるだけの十分なスペースをハウジング内に確保しにくい。
第2のタイプの防振機構は、防振動作時のレンズの移動方向が撮像ユニットの厚み方向(被写体の方向を前方とした場合の前後方向)になるため、薄型の撮像ユニット内に防振機構を設けることがスペース的に難しいという問題がある。逆に言えば、このタイプの防振機構を用いると撮像ユニットの薄型化が制約されてしまう。レンズではなく撮像センサを撮像ユニットの厚み方向に移動させるタイプの防振機構でも同様の問題がある。
第3のタイプの防振機構は、反射要素やレンズを傾動させるために広いスペースが必要であり、撮像ユニットが大型化しやすい。撮像ユニット全体を傾動させる第4のタイプの防振機構ではさらに大型化が避けられない。
よって、以上のような駆動形態とは異なる、撮像装置の小型化や薄型化に有利な防振機構が求められている。また、ボイスコイルモータを防振機構の駆動源として用いる場合、防振駆動の形態に加えて、永久磁石、コイル、センサといった各要素をスペース効率良く配置することも撮像装置の小型化にとって重要である。
直進運動を行わせるボイスコイルモータは、回転運動を直進変換させる機構などを要さずに動力伝達できるため、光軸と直交する平面内で防振用の光学要素を移動させる防振機構に用いると構成の簡略化を図りやすい。一方、ボイスコイルモータを構成する永久磁石やコイルは、防振用の光学要素の移動平面(防振用の光学要素を通る光軸と直交する平面)に沿って広い面を有する扁平な形状であるため、当該平面方向での配置スペースが大きくなりがちである。特に、防振用のボイスコイルモータには直進運動方向が直交する2組の永久磁石とコイルが用いられ、これら複数の永久磁石とコイルが防振用の光学要素の周囲に配置されるので、駆動源をボイスコイルモータとした防振機構を搭載した撮像ユニットで小型化や薄型化を図る場合、ボイスコイルモータやセンサの配置にも留意する必要がある。
また、移動される側の部材に永久磁石を配した、いわゆるムービングマグネットタイプのボイスコイルモータを防振機構に用いた場合、周囲の磁性体が永久磁石の磁界に影響を及ぼして防振駆動の精度を低下させるおそれがあるので、その対策が求められる。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、屈曲光学系により光路が形成され、かつ防振用の光学要素をボイスコイルモータで駆動する防振機構を備えた撮像装置において、スペース効率と駆動精度に優れた防振機構によって撮像装置の小型化及び薄型化を達成することを目的とする。
本発明の撮像装置は、撮像光学系を構成し、物体側から順に、少なくとも一つの前方レンズと、前方レンズから第1の光軸に沿って出射された光束を第1の光軸と非平行な第2の光軸方向へ反射させる反射素子とを有し、光軸方向位置が固定の前方レンズ群;撮像光学系を構成し、前方レンズ群よりも像面側に位置する少なくとも一つの後方レンズ群;少なくとも前方レンズ群の反射素子を支持するベース部材;前方レンズ群の前方レンズを支持し、ベース部材に対して第1の光軸と直交する平面に沿って可動に支持された移動枠;及び、撮影光学系に加わる振れに応じて移動枠を駆動して像面上での像振れを抑制する駆動手段;を有し、さらに以下の構成を備える。駆動手段は、ベース部材と移動枠のいずれか一方に設けられたコイルに通電することにより、ベース部材と移動枠の他方に設けた永久磁石の磁力境界線と垂直な方向への推力を発生するボイスコイルモータを有し、第1の光軸と直交する平面内において互いの磁力境界線の方向が直交する関係で第1の永久磁石と第2の永久磁石が設けられ、第1の光軸と平行な方向で第1の永久磁石に対向させて第1のコイルが設けられ、第2の永久磁石に対向させて第2のコイルが設けられている。第1の永久磁石と第1のコイルは、第1の光軸と第2の光軸を含む第1の基準平面を挟んだ一方の領域に配置され、第2の永久磁石と第2のコイルは、第1の基準平面を挟んだ他方の領域に配置される。これら2組の永久磁石とコイルのそれぞれの中心は、第1の光軸を通り第1の基準平面に直交する第2の基準平面を挟んだ両側領域のうち、第2の光軸が延びる側と反対側の領域に配置される。第1の永久磁石と第2の永久磁石の磁力境界線はそれぞれ、第2の基準平面から離れるにつれて第1の基準平面に接近する傾きを有している。第1の永久磁石と第1のコイルによる第1の推力作用方向での移動枠の位置が第1の磁気センサによって検知され、第2の永久磁石と第2のコイルによる第2の推力作用方向での移動枠の位置が第2の磁気センサによって検知される。第1の光軸に沿って見たとき、第1の磁気センサは、第1の推力作用方向における第1のコイルの両側領域のうち前方レンズと反対側の領域に設けられる。また、第2の磁気センサは、第2の推力作用方向における第2のコイルの両側領域のうち前方レンズと反対側の領域に設けられる。この構成によると、ボイスコイルモータに加えて第1の磁気センサと第2の磁気センサを前方レンズの周囲にスペース効率良く配置することができる。
第1の推力作用方向で第1の永久磁石が第1のコイルよりも幅広で、第1の光軸に沿って見たとき、第1の磁気センサと第1の永久磁石の互いの少なくとも一部が重なって位置することが好ましい。また、第2の推力作用方向で第2の永久磁石が第2のコイルよりも幅広で、第1の光軸に沿って見たとき、第2の磁気センサと第2の永久磁石の互いの少なくとも一部が重なって位置することが好ましい。
また、第1の推力作用方向に沿って見たとき、第1の磁気センサと第1のコイルの互いの少なくとも一部が重なって位置し、第2の推力作用方向に沿って見たとき、第2の磁気センサと第2のコイルの互いの少なくとも一部が重なって位置する関係とすることで、第1の光軸に沿う方向の薄型化の効果が得られる。
本発明は、第1のコイルが第1の推力作用方向と垂直な方向に延びる一対の長辺部を有する細長形状で、第2のコイルが第2の推力作用方向と垂直な方向に延びる一対の長辺部を有する細長形状であるタイプの撮像装置に好適である。第1の磁気センサが第1のコイルの一方の長辺部に沿って配置され、第2の磁気センサが第2のコイルの一方の長辺部に沿って配置される。
第1の永久磁石と第2の永久磁石、第1のコイルと第2のコイル、第1の磁気センサと第2の磁気センサをそれぞれ、第1の基準平面に関して対称に配置するとよい。
本発明は、各永久磁石と各コイルを移動枠とベース部材のいずれに搭載しても成立するが、第1の永久磁石と第2の永久磁石を移動枠に設け、第1のコイルと第2のコイル、第1の磁気センサと第2の磁気センサをベース部材に対して固定的に支持させた、いわゆるムービングマグネットタイプの防振機構に好適である。この場合、ベース部材に固定されて移動枠を覆うカバー部材を備え、第1のコイルと第2のコイル、第1の磁気センサと第2の磁気センサをそれぞれカバー部材に設けると、各部品の組み付けが容易となる。
第1の磁気センサと第2の磁気センサは、ホールセンサなどの任意の磁気センサを用いることができる。
前方レンズ群の反射素子は任意に選択できるが、例えばプリズムを用いることができる。
本発明によれば、前方レンズ群における反射要素の前方に位置する前方レンズを光軸直交方向に移動させて像振れ補正を行うため、防振機構を内蔵しつつ撮像装置の効率的な小型化、特に前後方向の薄型化を図ることができる。また、防振機構の駆動手段であるボイスコイルモータを構成する2つの永久磁石と2つのコイルが、前方レンズの周囲のうち他の光学要素と干渉しない領域にスペース効率良く配置されるため、防振機構を含めた撮像装置の小型化に寄与する。また、永久磁石を含む駆動手段が、他の磁性体の影響を受けにくい部分に配置されているため、防振機構の駆動精度の確保においても優れた効果が得られる。さらに、前方レンズの支持する移動枠の位置を検知する2つの磁気センサが、ボイスコイルモータ周りにスペース効率良く配置されており、磁気センサを含めた総合的な撮像装置の小型化が実現される。
本発明を適用した撮像ユニットの外観斜視図である。 撮像ユニットの内部構造を示す斜視図である。 撮像ユニットの長手方向に沿う側断面図である。 撮像ユニットを構成する1群ブロックの分解斜視図である。 カバー部材を外した状態の1群ブロックを被写体側から見た正面図である。 図5のVI-VI線に沿う1群ブロックの断面図である。 図5のVII-VII線に沿う1群ブロックの断面図である。 図5のVIII-VIII線に沿う1群ブロックのアクチュエータ付近をカバー部材を取り付けた状態で示す断面図である。 図5のIX-IX線に沿う1群ブロックのアクチュエータ付近をカバー部材を取り付けた状態で示す断面図である。 第1レンズ枠を被写体側から見た正面図である。 ベース部材と、該ベース部材上に支持した状態のガイドシャフトと第1プリズムを被写体側から見た正面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る撮像ユニット(撮像装置)10について説明する。なお以下の説明における前後、左右、及び、上下の各方向は図中に記載した矢線方向を基準としており、被写体(物体)側が前方となる。図1に外観形状を示すように、撮像ユニット10は前後方向に薄く左右方向に長い横長形状をなしている。
図2と図3に示すように、撮像ユニット10の撮像光学系は、第1群(前方レンズ群)G1、第2群(後方レンズ群)G2、第3群(後方レンズ群)G3、第4群(後方レンズ群)G4を有し、第1群G1に含まれる第1プリズムL11と第4群G4の右方(像側)に位置する第2プリズムL12でそれぞれ略直角に光束を反射させる屈曲光学系となっている。図3と図7に示すように、第1群G1は、第1プリズムL11の入射面L11−aの前方(被写体側)に位置する第1レンズ(前方レンズ)L1と、第1プリズムL11と、第1プリズムL11の出射面L11−bの右方(像側)に位置する第2レンズL2とから構成される。第2群G2から第4群G4はそれぞれ、プリズムなどの反射素子を含まないレンズ群である。
図3に示すように、前方から後方に向かう第1光軸O1に沿って第1レンズL1に入射した被写体からの光束は、入射面L11−aを通して第1プリズムL11に入り、第1プリズムL11内の反射面L11−cによって第2光軸O2に沿う方向(左方から右方)に反射されて出射面L11−bから出射される。続いて光束は、第2光軸O2上に位置する第2レンズL2と第2群G2から第4群G4までの各レンズを通り、入射面L12−aを通して第2プリズムL12に入り、第2プリズムL12内の反射面L12−cによって第3光軸O3に沿う方向(後方から前方に向かう方向)に反射されて出射面L12−bから出射され、撮像センサISの撮像面上に結像される。第1光軸O1と第3光軸O3は略平行であり、第2光軸O2と共に同一の平面内に位置する。第1光軸O1と第2光軸O2と第3光軸O3を含む仮想の平面を基準平面(第1の基準平面)P1(図5、図6)とし、この基準平面P1に直交して第1光軸O1を含む仮想の平面を基準平面(第2の基準平面)P2(図5)とする。撮像ユニット10は第2光軸O2に沿う方向に長い形状をなしており、第1レンズL1は撮像ユニット10の長手方向の一端部(左側の端部)に近い位置に寄せて配置されている。
図1から図3に示すように、撮像ユニット10は第2群G2、第3群G3、第4群G4、第2プリズムL12及び撮像センサISを保持する本体モジュール11と、第1群G1を保持する1群ブロック12を備えている。本体モジュール11は、左右方向に長く前後方向の厚みが薄い箱状体のハウジング13を有しており、ハウジング13の長手方向の一端部(左方の端部)に1群ブロック12が取り付けられ、ハウジング13の長手方向の他端部(右方の端部)側には第4群G4と第2プリズムL12と撮像センサISが固定的に保持されている。
図2に示すように、第2群G2を保持する2群枠20と第3群G3を保持する3群枠21は、ハウジング13内に設けたロッド22、23を介して第2光軸O2に沿って移動可能に支持されている。ハウジング13には第1モータM1と第2モータM2が支持され、第1モータM1から突出する送りネジシャフトM1aを回転駆動させると、2群枠20に駆動力が伝達されて該2群枠20がロッド22、23に沿って移動され、第2モータM2から突出する送りネジシャフトM2aを回転駆動させると、3群枠21に駆動力が伝達されて該3群枠21がロッド22、23に沿って移動される。撮像ユニット10の撮像光学系は焦点距離可変であり、第2光軸O2に沿う第2群G2と第3群G3の移動によってズーミング(変倍)動作が行われる。また、第2光軸O2に沿う第3群G3の移動によってフォーカシング動作が行われる。
撮像ユニット10は、手振れなどの振動を原因とする像面上での像振れを軽減させる防振(像振れ補正)機構を備えている。この防振機構は第1群G1中の第1レンズL1を第1光軸O1と直交する平面内で駆動させるものである。本実施形態の説明及び図中における第1光軸O1は、第1レンズL1が防振機構による駆動範囲の中央に位置する状態(振れ補正動作を行なっていない光学設計上の初期位置にある状態)での、該第1レンズL1を通る光軸位置を示している。
図4に示すように、1群ブロック12は、第1レンズL1を保持する第1レンズ枠(移動枠)30と、第1プリズムL11と第2レンズL2を保持するベース部材31と、第1レンズ枠30とベース部材31を前方から覆うカバー部材32を有している。図11に示すように、ベース部材31は正面(前方)から見て概ね矩形をなしており、図4、図6及び図7に示すように、第1光軸O1に対して略直交する板状のベース板部35と、ベース板部35から後方に突出する後面フランジ36と、ベース板部35の右側端部に位置する出射側フランジ37を有する。後面フランジ36や出射側フランジ37をハウジング13に対して当接させ、さらにロッド22及び23の端部を出射側フランジ37に形成した孔に嵌合させることによって、本体モジュール11に対する1群ブロック12の支持位置が決まる(図1、図3参照)。ベース部材31の後面フランジ36に形成した穴36a(図1、図2及び図4)に対して挿通したネジをハウジング13側のネジ孔に螺合させることによって、1群ブロック12が本体モジュール11に対して固定される。図中では固定用のネジの図示を省略している。
図3、図4、図6、図7及び図11に示すように、ベース部材31には、ベース板部35上に臨む前面と出射側フランジ37に臨む右側面が開口するプリズム用凹部38が形成されており、プリズム用凹部38内に第1プリズムL11が嵌合固定されている。第1プリズムL11は、第1光軸O1上に位置し前方を向く入射面L11−aと、第2光軸O2上に位置し右方を向く出射面L11−bと、入射面L11−aと出射面L11−bに対して約45度の角度で斜設される反射面L11−cと、入射面L11−a及び出射面L11−bに対して直交する一対の側面L11−dを備えている。第1プリズムL11の出射面L11−bは基準平面P2と略平行な面であり、一対の側面L11−dはそれぞれ基準平面P1と略平行な面である。ベース部材31にはさらに、プリズム用凹部38から出射側フランジ37を右方に貫通するレンズ保持部39が形成されており、レンズ保持部39内に第2レンズL2が嵌合保持されている。
図4、図10及び図11に示すように、プリズム用凹部38内に支持された第1プリズムL11の入射面L11−aは2組の平行な対辺によって囲まれる細長矩形であり、上下方向に長辺(1組の対辺)を向け、左右方向に短辺(別の1組の対辺)を向けて配置されている。以下、入射面L11−aの一対の長辺のうち出射面L11−bに隣接する(入射面L11−aと出射面L11−bの境界部分を構成する)側の長辺を出射側長辺、これと反対の出射面L11−bから遠い(入射面L11−aと反射面L11−cの境界部分を構成する)側の長辺を先端側長辺と呼ぶ。入射面L11−aの出射側長辺と先端側長辺を接続する一対の短辺は、入射面L11−aと一対の側面L11−dの境界部分を構成している。
ベース部材31のベース板部35の前面側には、3箇所のガイド支持部40A、40B及び40Cが形成されている。図5や図11のように撮像ユニット10を正面(前方)から見て、ガイド支持部40Aとガイド支持部40Bは、第1プリズムL11の一対の側面L11−d(入射面L11−aの一対の短辺)に沿う位置に、基準平面P1に関して対称な関係で配置されており、ガイド支持部40Cは第1プリズムL11の入射面L11−aの先端側長辺とベース部材31の左端の間に位置している。換言すれば、第1プリズムL11の入射面L11−aのうち出射側長辺を除く3辺に沿うコ字状の領域にガイド支持部40A、40B及び40Cが設けられている。図4に示すように、ガイド支持部40A、40B及び40Cはそれぞれ、ベース部材31の外縁側に向けて開放された開放長溝T1を有するコ字状断面形状を有している。ガイド支持部40Aとガイド支持部40Bの開放長溝T1は、第1プリズムL11の入射面L11−aの短辺と略平行な方向に長手方向を向けた長溝であり、ガイド支持部40Cの開放長溝T1は、第1プリズムL11の入射面L11−aの長辺と略平行な方向に長手方向を向けた長溝である。
各ガイド支持部40A、40B及び40Cの開放長溝T1内にそれぞれ、ガイドシャフト41Aとガイドシャフト41Bとガイドシャフト41Cが挿入支持される。ガイドシャフト41A、41B及び41Cは長手方向に一様断面の円柱状部材であり、金属や合成樹脂などの材質で形成される。ガイド支持部40Aの開放長溝T1は、上方に向く側部が開口されており、この側方開口部から第1光軸O1に近づく方向にガイドシャフト41Aが挿入される。ガイド支持部40Bの開放長溝T1は、下方に向く側部が開口されており、この側方開口部から第1光軸O1に近づく方向にガイドシャフト41Bが挿入される。ガイド支持部40Cの開放長溝T1は、左方に向く側部が開口されており、この側方開口部から第1光軸O1に近づく方向にガイドシャフト41Cが挿入される。各ガイドシャフト41、41B及び41Cは、対応する開放長溝T1に対して、第1光軸O1と直交する平面に沿って挿入可能で、挿入した状態で各ガイドシャフト41、41B及び41Cの軸線が第1光軸O1と直交する同一平面内に含まれる。詳細には、図5や図11に示すように、ガイドシャフト41Aの軸線とガイドシャフト41Bの軸線が、第1プリズムL11の入射面L11−aの短辺(一対の側面L11−d)や基準平面P1と略平行になり、さらにガイドシャフト41Aの軸線とガイドシャフト41Bの軸線が基準平面Pから等距離に位置される。また、ガイドシャフト41Cの軸線が、第1プリズムL11の入射面L11−aの長辺や基準平面P2と略平行になる。そして、図5に示すように、ガイドシャフト41Aとガイドシャフト41Bの軸線方向の中央が基準平面P2上に位置し、ガイドシャフト41Cの軸線方向の中央が基準平面P1上に位置する。この基準平面P1、P2上に位置する各ガイド支持部40A、40B及び40Cの中央部分には、ガイドシャフト41A、41B及び41Cを保持しない形状の切欠き42A、42B及び42Cが形成されている。
ベース部材31のベース板部35の前面側にはさらに、前方へ突出する移動制限突起43と揺動軸突起44がそれぞれ一つずつ設けられている。図4や図11に示すように、移動制限突起43は、プリズム用凹部38(第1プリズムL11の入射面L11−aの先端側長辺)と切欠き42Cの間の位置に形成された円柱状の突出部である。揺動軸突起44は、プリズム用凹部38の周辺においてガイド支持部40Bと出射側フランジ37の境界付近(第1プリズムL11の入射面L11−aの下側の短辺と出射側長辺の境界付近の外側)に形成された円柱状の突出部である。
撮像ユニット10における防振機構では、3つのガイドシャフト41A、41B及び41Cを介して、第1レンズ枠30がベース部材31に対して第1光軸O1と直交する平面内で可動に支持される。図4や図10に示すように、第1レンズ枠30は、第1レンズL1を内部に嵌合固定させる筒状のレンズ保持部50と、レンズ保持部50から第2光軸O2が延びる方向と反対側(左方)に突出するフランジ55を有し、レンズ保持部50とフランジ55の周囲に3つの摺動支持部51A、51B及び51Cが設けられている。図5や図10のように第1レンズL1を正面視すると、第2光軸O2が延びる側の周縁部で円形の一部を切り欠いたDカット形状をなしており、レンズ保持部50は第1レンズL1の外形形状に対応したDカット状の円筒状形状を有する。摺動支持部51A、51B及び51Cは、このレンズ保持部50のDカット部分を除いた第1レンズ枠30の3辺に沿って形成されている。
詳細には、摺動支持部51Aと摺動支持部51Bは、基準平面P1に関する対称の位置関係でレンズ保持部50の周縁部に形成されており、摺動支持部51Cは、フランジ55の左端に形成されている。図5から図7に示すように、第1レンズ枠30をベース部材31に支持させた状態で、摺動支持部51Aは切欠き42A上に位置し、摺動支持部51Bは切欠き42B上に位置し、摺動支持部51Cは切欠き42C上に位置する。各切欠き42A、42B及び42Cは、第1レンズ枠30がベース部材31に対して防振用の移動を行うときに、各ガイド支持部40A、40B及び40Cが各摺動支持部51A、51B及び51Cに対して干渉しないようにさせる逃げ凹部として機能する。
図4、図6及び図7に示すように、摺動支持部51A、51B及び51Cはそれぞれ、第1レンズ枠30の外縁側に向けて開放された開放長溝T2を有するコ字状断面形状を有している。摺動支持部51Aと摺動支持部51Bの開放長溝T2は、第1プリズムL11の入射面L11−aの短辺と略平行な方向に長手方向を向けた長溝であり、摺動支持部51Cの開放長溝T2は、第1プリズムL11の入射面L11−aの長辺と略平行な方向に長手方向を向けた長溝である。摺動支持部51Aの開放長溝T2に対して、上方に向く側方開口部からガイドシャフト41Aが挿入され、摺動支持部51Bの開放長溝T2に対して、下方に向く側方開口部からガイドシャフト41Bが挿入され、摺動支持部51Cの開放長溝T2に対して、左方に向く側方開口部からガイドシャフト41Cが挿入される。組み立ての手順としては、ベース部材31と第1レンズ枠30を先に組み合わせ、続いて各ガイドシャフト41A、41B及び41Cを挿入するとよい。各切欠き42A、42B及び42Cに対して各摺動支持部51A、51B及び51Cを位置合わせしてベース部材31上に第1レンズ枠30を載せると、ガイド支持部40Aの開放長溝T1と摺動支持部51Aの開放長溝T2、ガイド支持部40Bの開放長溝T1と摺動支持部51Bの開放長溝T2、ガイド支持部40Cの開放長溝T1と摺動支持部51Cの開放長溝T2がそれぞれ連通する位置関係になる(各開放長溝T1の延設方向の中間位置に各開放長溝T2が位置される)。この状態で、ガイド支持部40Aの開放長溝T1と摺動支持部51Aの開放長溝T2に対して、上方を向く側方開口部から第1光軸O1に近づく方向にガイドシャフト41Aを挿入する。同様に、ガイド支持部40Bの開放長溝T1と摺動支持部51Bの開放長溝T2に対して、下方を向く側方開口部から第1光軸O1に近づく方向にガイドシャフト41B挿入し、ガイド支持部40Cの開放長溝T1と摺動支持部51Cの開放長溝T2に対して、左方を向く側方開口部から第1光軸O1に近づく方向にガイドシャフト41Cを挿入する。挿入された各ガイドシャフト41A、41B及び41Cは、接着や圧入などによって対応する開放長溝T1内に固定され、カバー部材32の外囲壁57により開放長溝T1から外れないように保持される。
図4、図6及び図7示すように、各摺動支持部51A、51B及び51Cの開放長溝T2内には、第1光軸O1に沿う方向に対向する一対の突出部52が突出形成されており、この一対の突出部52によって対応するガイドシャフト41A、41B及び41Cを挟んでいる。一対の突出部52は、互いに接近するように突出して第1光軸O1に沿う方向での開放長溝T2の溝幅を部分的に狭くさせており、ガイドシャフト41A、41B及び41Cを隙間なく(摺動を許す最低限のクリアランスのみ確保された状態で)挟んでいる。これにより、ベース部材31に対して第1レンズ枠30は第1光軸O1に沿う方向への相対移動が規制される。図4に示すように、各突出部52は台形状の断面形状をなし、各ガイドシャフト41A、41B及び41Cに対する各突出部52の当接部分は、第1光軸O1と略直交する平面(台形の上底側の面)として形成されている。そのため、各突出部52は各ガイドシャフト41A、41B及び41Cに対して第1光軸O1と直交する平面に沿う方向に摺動可能となっている。
図5に示すように、各摺動支持部51A、51B及び51Cの両側には、隣接するガイド支持部40A、40B及び40Cとの間にクリアランスD1が設けられており、このクリアランスD1によって、各ガイドシャフト41A、41B及び41Cの軸線方向への各摺動支持部51A、51B及び51Cの移動が許されている。また、図6及び図7に示すように、各摺動支持部51A、51B及び51Cの開放長溝T2内には、挿入されたガイドシャフト41A、41B及び41Cとの間にクリアランスD2が設けられており、このクリアランスD2によって、各ガイドシャフト41A、41B及び41Cの軸線と直交する開放長溝T2の奥行き方向への各摺動支持部51A、51B及び51Cの移動が許されている。つまり、各摺動支持部51A、51B及び51Cは、ベース部材31上に固定的に支持されるガイドシャフト41A、41B及び41Cを介して、第1光軸O1と直交する平面に沿って移動可能に支持されている。
第1レンズ枠30のフランジ55には、ベース部材31の移動制限突起43を挿入させる移動制限孔53が前後方向に向けて貫通形成されている。図5や図10に示すように、移動制限孔53は、第1光軸O1と直交する平面内において概ね矩形の内面形状を有している。第1レンズ枠30は、移動制限孔53の内面に移動制限突起43を当接させるまでの範囲でベース部材31に対して移動することができる。各摺動支持部51A、51B及び51Cに設定された上記のクリアランスD1、D2は、移動制限孔53と移動制限突起43により許される第1レンズ枠30の可動範囲よりも大きく設定されており、ベース部材31に対する第1レンズ枠30の可動範囲は、移動制限突起43と移動制限孔53によって決められる。
第1レンズ枠30にはさらに、ベース部材31の揺動軸突起44を嵌合させる軸支溝54が形成されている。軸支溝54は第1光軸O1を中心とする径方向へ延びる長溝であり、第1レンズ枠30の外縁側に向けて開放されている。図5に示すように、軸支溝54は揺動軸突起44に対して長手方向に相対移動可能なクリアランスをもって係合し、該長手方向と直交する方向には揺動軸突起44に対する相対移動が規制される。前述のように、各ガイドシャフト41A、41B及び41Cに対する各摺動支持部51A、51B及び51Cの摺動関係によって、第1レンズ枠30はベース部材31に対して第1光軸O1と直交する平面内で可動に支持されているが、揺動軸突起44と軸支溝54の係合関係によって、該平面内での第1レンズ枠30の移動方向が定められる。具体的には、第1レンズ枠30はベース部材31に対して、揺動軸突起44を中心とする回動(揺動)方向の移動と軸支溝54の長手方向の移動が可能に支持される。
移動制限突起43と揺動軸突起44はそれぞれ、ガイドシャフト41A、41B及び41Cを組み付ける前の第1レンズ枠30をベース部材31上に載置させる段階で、対応する移動制限孔53と軸支溝54に挿入される。
図4に示すように、カバー部材32は、第1光軸O1と直交する板状の前方壁56と、56から後方に突出する外囲壁57を有しており、前方壁56によって第1レンズ枠30を前方から覆う形でベース部材31に対して固定される。外囲壁57は、この固定状態でベース部材31の3つのガイド支持部40A、40B及び40Cを外側から囲むコ字状の壁部であり、各ガイド支持部40A、40B及び40Cの開放長溝T1の側方開口部と、各摺動支持部51A、51B及び51Cの開放長溝T2の側方開口部が外囲壁57によって塞がれる(図3参照)。前方壁56には第1レンズL1を露出させる撮影開口58が形成されている。
第1レンズ枠30は電磁アクチュエータによって駆動される。電磁アクチュエータは、第1レンズ枠30に支持される2つの永久磁石60、61と、カバー部材32に支持される2つのコイル62、63を有するボイスコイルモータである。永久磁石60と永久磁石61は、第1レンズ枠30のフランジ55上に形成した保持孔内に嵌合保持されている(図8、図9)。永久磁石60と永久磁石61の形状及び大きさは略同一であり、それぞれ細長矩形の薄板状をなし、前述の基準平面P1に関して対称の関係で配置される。より詳しくは、永久磁石60と永久磁石61はそれぞれ、短手方向の略中央を通り長手方向に向く磁力境界線Q1、Q2(図5、図10)で分割される半割領域の一方がN極で他方がS極となっており、左方から右方に向かうにつれて磁力境界線Q1と磁力境界線Q2が徐々に離間するように、永久磁石60と永久磁石61が「ハ」の字状に配置されている。基準平面P1に対する永久磁石60の磁力境界線Q1と永久磁石61の磁力境界線Q2の傾斜角は、正逆で約45度に設定されている。つまり、永久磁石60と永久磁石61は互いの長手方向(磁力境界線Q1、Q2)を略直交させる関係にある。
図4に示すように、カバー部材32の前方壁56のうち撮影開口58と重ならない領域に回路基板59が取り付けられる。図8及び図9に示すように、電磁アクチュエータを構成するコイル62、63は前方壁56の後面側に固定されており、該コイル62、63と回路基板59が電気的に接続されている。図5や図10に示すように、コイル62、63は、略平行な一対の長辺部と該長辺部を接続する一対の湾曲部を有する空芯コイルであり、その形状及び大きさは略同一で、基準平面P1に関して対称の関係で配置される。より詳しくは、第1レンズL1が防振機構による駆動範囲の中央に位置する状態(振れ補正動作を行なっていない光学設計上の初期位置にある状態)で、図5や図10のように正面(前方)から見て、コイル62において長辺部と平行で中央の空芯部を通る長軸が永久磁石60の磁力境界線Q1と略一致しており、コイル63において長辺部と平行で中央の空芯部を通る長軸が永久磁石61の磁力境界線Q2と略一致している。すなわちコイル62、63は、永久磁石60、61と同様に、左方から右方に向かうにつれて徐々に互いの長軸の間隔が離間するように「ハ」の字状に配置されている。基準平面P1に対するコイル62の長軸とコイル63の長軸の傾斜角は、正逆で約45度に設定されている。つまり、コイル62とコイル63は互いの長軸を略直交させる関係にある。
コイル62とコイル63に対して回路基板59を介して通電制御が行われる。コイル62に通電すると、第1光軸O1と直交する平面内で永久磁石60の磁力境界線Q1(コイル62の長軸)と略直交する方向への推力が作用する。この推力の作用方向を図5、図8及び図10に矢印F1で示した。コイル63に通電すると、第1光軸O1と直交する平面内で永久磁石61の磁力境界線Q2(コイル63の長軸)と略直交する方向への推力が作用する。この推力の作用方向を図5、図9及び図10に矢印F2で示した。コイル62への通電による推力の作用方向F1は軸支溝54の長手方向に概ね平行であり、コイル62に通電したときに、第1レンズ枠30はベース部材31に対して軸支溝54の長手方向に沿って直線的に移動することができる。一方、コイル63への通電による推力の作用方向F2は軸支溝54の長手方向に概ね直交しており、当該方向には揺動軸突起44に対する軸支溝54の相対移動が制限されているため、コイル63に通電したときに、第1レンズ枠30はベース部材31に対して揺動軸突起44を中心とする回動(揺動)を行う。この各コイル62、63への通電制御の組み合わせによって、ベース部材31に対して第1レンズ枠30を、第1光軸O1と直交する平面内で任意の位置に移動させることができる。前述の通り、ベース部材31に対する第1レンズ枠30の移動範囲は、移動制限突起43が移動制限孔53の内面に当接することによって規制される。
図5と図10に示すU1は、第1光軸O1と直交する平面内における永久磁石60とコイル62の中心(外形形状に関する中心)であり、同様にU2は永久磁石61とコイル63の中心(外形形状に関する中心)である。永久磁石60、61における中心U1、U2は、磁力境界線Q1、Q2に沿う長手方向の中心であり、かつ磁力境界線Q1、Q2に直交する短手方向の中心である。コイル62、63における中心U1、U2は、長軸に沿う長手方向の中心であり、かつ長軸に直交する短手方向の中心である。図5と図10は、第1レンズ枠30が移動制限突起43と移動制限孔53によって許される移動範囲の中央に位置する状態であり、このとき永久磁石60とコイル62の中心U1の位置が一致し、永久磁石61とコイル63の中心U2の位置が一致する。コイル62、63への通電によって第1レンズ枠30が移動すると、コイル62、63の中心に対する永久磁石60、61の中心位置が変化する。
図8及び図9に示すように、カバー部材32の前方壁56の後面側にはさらに磁気センサ65、66が支持されている。磁気センサ65と磁気センサ66はホールセンサからなり、回路基板59に対して電気的に接続されている。図5や図10のように正面(前方)から見て、磁気センサ65は、推力作用方向F1におけるコイル62の両側領域のうち第1レンズL1と反対側の領域(第1光軸O1から遠い領域)に、コイル62の長辺部に隣接して設けられており、推力の作用方向F1に沿って見ると磁気センサ65の一部とコイル62の一部がオーバーラップする(図8参照)。また、磁気センサ66は、推力作用方向F2におけるコイル63の両側領域のうち第1レンズL1と反対側の領域(第1光軸O1から遠い領域)に、コイル63の長辺部に隣接して設けられており、推力の作用方向F2に沿って見ると磁気センサ66の一部とコイル63の一部がオーバーラップする(図9参照)。この磁気センサ65とコイル62のオーバーラップ範囲と、磁気センサ66とコイル63のオーバーラップ範囲を図8と図9にK1で示した。
カバー部材32をベース部材31に対して組み付けると、磁気センサ65は永久磁石60の近傍に位置し、磁気センサ66は永久磁石61の近傍に位置する。図8と図9に示すように、第1光軸O1に沿う撮像ユニット10の前後方向において、磁気センサ65は永久磁石60の前方に位置し、磁気センサ66は永久磁石61の前方に位置する。図8に示すように、推力の作用方向F1では、コイル62の短手方向幅よりも永久磁石60の短手方向幅の方が大きく永久磁石60がコイル62の両側に突出しており、永久磁石60において第1光軸O1(第1レンズL1)から遠い側の突出部分と磁気センサ65の一部が正面(前方)から見てオーバーラップする。図9に示すように、推力の作用方向F2では、コイル63の短手方向幅よりも永久磁石61の短手方向幅の方が大きく永久磁石61がコイル63の両側に突出しており、永久磁石61における第1光軸O1(第1レンズL1)から遠い側の突出部分と磁気センサ66の一部が正面(前方)から見てオーバーラップする。この磁気センサ65と永久磁石60のオーバーラップ範囲と、磁気センサ66と永久磁石61のオーバーラップ範囲を図8と図9にK2で示した。
図5や図10に示すように、磁気センサ65と磁気センサ66の正面投影形状は細長の矩形であり、同図中のU3、U4は第1光軸O1と直交する平面内における磁気センサ65、66の中心位置を示している。磁気センサ65の長手方向は永久磁石60の磁力境界線Q1と略平行で、磁気センサ66の長手方向は永久磁石61の磁力境界線Q2と略平行である。図5に示すように、磁気センサ65の中心U3を通り、永久磁石60とコイル62による推力の作用方向F1に向く直線と、磁気センサ66の中心U4を通り、永久磁石61とコイル63による推力の作用方向F2に向く直線は、基準平面P1上で交差する。この配置によって、電磁アクチュエータによる第1レンズ枠30の移動に応じて永久磁石60の位置が変化すると磁気センサ65の出力が変化し、永久磁石61の位置が変化すると磁気センサ66の出力が変化し、この2つの磁気センサ65、66の出力変化によって、第1レンズ枠30の駆動位置を検出することができる。撮像ユニット10の起動時などに、移動制限突起43と移動制限孔53によって制限される移動端まで第1レンズ枠30を駆動させることにより、各磁気センサ65、66の校正が行われる。
以上の構成の1群ブロック12を本体モジュール11に組み付けて完成された撮像ユニット10を前方に位置する被写体に向けると、該被写体の反射光(撮影光)は第1レンズL1を透過した後に入射面L11−aから第1プリズムL11の内部に入り、第1プリズムL11の反射面L11−cによって出射面L11−b側に進行方向を90°変換されながら反射される。第1プリズムL11の出射面L11−bを出た該反射光は、第2レンズL2と第2群G2と第3群G3と第4群G4を透過した後に入射面L12−aから第2プリズムL12の内部に入り、第2プリズムL12の反射面L12−cによって出射面L12−b側に進行方向を90°変換されながら反射され、撮像センサISの撮像面によって撮像(受光)される。第1モータM1と第2モータM2を利用して第2群G2や第3群G3をロッド22、23に沿って進退させることにより上記撮像光学系をズーミング動作及びフォーカシング動作させれば、被写体像を変倍及び合焦させた状態で撮像可能となる。
さらに撮像ユニット10では、第1群G1のうち第1プリズムL11の前方に位置する第1レンズL1を用いて防振(像振れ補正)動作を行う。前述の通り、防振機構はハウジング13に対して固定関係にあるベース部材31に対して第1レンズ枠30を第1光軸O1と直交する平面内で可動に支持し、電磁アクチュエータによって第1レンズ枠30を駆動させるものである。
防振時の第1レンズL1の移動方向は第1光軸O1と直交する方向である。すなわち第1レンズL1を保持する第1レンズ枠30は、撮像ユニット10の厚み方向である前後方向には移動しない。また、ベース部材31に対して第1レンズ枠30を移動させるための支持機構(ガイド支持部40A、40B及び40C、ガイドシャフト41A、41B及び41C、切欠き42A、42B及び42C、移動制限突起43、揺動軸突起44、摺動支持部51A、51B及び51C、移動制限孔53、軸支溝54など)や駆動手段(永久磁石60、61、コイル62、63など)は、第1光軸O1を中心として第1レンズL1や第1プリズムL11を囲む位置に配されており、撮像ユニット10の前後方向に占める配置スペースが小さくて済む構成になっている。そのため第1レンズL1を防振用の光学要素として選択することで、防振機構を備えつつ撮像ユニット10を前後方向に薄型に構成することができる。例えば本実施形態と異なり、第2群G2や第3群G3を第2光軸O2と直交する方向に移動させる防振機構を想定した場合、2群枠20や3群枠21の移動用のスペースを確保したり、2群枠20や3群枠21の駆動手段を配置したりすることによって、ハウジング13内に必要とされる前後方向のスペースが図示実施形態よりも広くなり、撮像ユニット10の厚みが増してしまう。
また、第1レンズ枠30が支持する第1レンズL1は、撮像センサISのような電気部品と異なり回路基板と接続させる必要がないため、基板の取り回しで構造が複雑化したり、基板によって防振時の移動抵抗が作用したりするおそれがない。例えば本実施形態と異なり、撮像センサISを第3光軸O3と直交する方向に移動させる防振機構を想定した場合、回路基板と撮像センサISを接続するフレキシブル基板には、撮像センサISの移動に対して移動抵抗を与えない十分な長さを持たせる必要があるが、撮像センサISの周囲にはスペースの余裕がなく、フレキシブル基板を長くすると他の部材と干渉してしまうおそれがある。これを避けるために撮像センサISと回路基板の前後方向間隔を空けると、撮像ユニット10の薄型化が阻害されてしまう。
防振用の光学要素として第1レンズL1を選択したことにより、以上のような不具合を回避して、簡略な構成で撮像ユニット10の薄型化に寄与する防振機構を得ることができる。防振制御に際して駆動されるのが第1群G1の全体ではなく第1レンズL1のみであるから、可動部がコンパクトで駆動負荷が小さくて済むという利点もある。なお一般的な防振機構では、レンズ群を構成する一部のレンズのみを光軸直交方向に移動させると収差が悪化して実用的でなくなるおそれがある。これに関して本実施形態の第1群G1では、パワーを有する第1レンズL1と第2レンズL2の間に、光束の反射のみを行う第1プリズムL11が配されているため、第1レンズL1と第2レンズL2の間の距離が大きくなっており、第1レンズL1を単独で移動させて防振制御を行なっても収差劣化が少ない。つまり、撮像光学系としては第1レンズL1から第2レンズL2までの第1群G1全体で収差が管理されるが、防振に関しては、第1プリズムL11を挟んで光軸方向間隔が大きくなっている第1レンズL1と第2レンズL2を実質的に別のレンズ群であるように扱っても光学性能を確保できることに着眼して、第1レンズL1のみを防振用の光学要素に設定している。
ズーミングや沈胴に際して光軸方向の長さ(最も物体側のレンズの像面からの距離)が変化するテレスコピック型のレンズ鏡筒と異なり、撮像ユニット10では第1レンズL1の入射面から像面(撮像センサISの撮像面)までの光路長が常に一定である。そのため、撮像ユニット10を携帯電子機器内に組み込んで第1レンズL1の前方を保護用のガラスなどで覆うことが可能であり、最前方の第1レンズL1に防振用の移動を行わせても実用上の問題は生じない。
先に述べたように、第1群G1のうち第1プリズムL11の前方に位置する第1レンズL1を単独で防振駆動させる構造は、群の一部を駆動させる形態としては収差などへの影響が生じにくいが、群全体を防振駆動させる形態の防振機構に比して第1レンズL1に関する動作精度の要求が高いため、第1レンズL1を保持する第1レンズ枠30を高精度に支持及び駆動して防振性能と光学性能の安定化を図ることが求められる。また、撮像光学系を構成するレンズの中で最大径の第1レンズL1を防振駆動させるにあたり、防振機構をできるだけコンパクトにして、撮像ユニットの小型化に寄与することが求められる。この防振機構の特徴を説明する。
説明の前提として、図5に示すように、基準平面P1と基準平面P2で分けられる4つの象限V1、V2、V3及びV4を設定すると、第1プリズムL11によって偏向された第2光軸O2に沿う光束の進行方向側に第1象限V1と第4象限V4が位置し、第2光軸O2が延びる側と反対側に第2象限V2と第3象限V3が位置する。
基準平面P2を挟んだ左側領域と右側領域のうち、第1象限V1と第4象限V4が含まれる右側領域には、第2光軸O2に沿って第2レンズL2、第2群G2、第3群G3、第4群G4、第2プリズムL12などの光学要素が配置されている。第2群G2と第3群G3を第2光軸O2に沿って移動させるため進退駆動機構を構成する、ロッド22、23、第1モータM1、第2モータM2といった要素も基準平面P2の右側領域に配されている。
一方、基準平面P2を挟んで第2光軸O2の進行方向と反対の左側領域に位置する第2象限V2と第3象限V3には、第1レンズL1を防振駆動させる電磁アクチュエータ(ボイスコイルモータ)を構成する永久磁石60、61とコイル62、63や、第1レンズL1の駆動位置を検出する磁気センサ65、66が配置されている。具体的には、永久磁石60とコイル62と磁気センサ65が第2象限V2に配置され、永久磁石61とコイル63と磁気センサ66が第3象限V3に配置されており、第2象限V2に配置される各要素と第3象限V3に配置される各要素は、基準平面P1に関して互いに略対称な配置になっている。前述のように、永久磁石60と永久磁石61は、互いの磁力境界線Q1と磁力境界線Q2が基準平面P1に対して正逆で約45度の関係をなす「ハ」の字状に配置されているが、その傾きの方向は、基準平面P2から離れて左方に進むにつれて基準平面P1に接近する(磁力境界線Q1と磁力境界線Q2の間隔を小さくする)ように設定されている。コイル62とコイル63も同様に、互いの長軸が基準平面P1に対して正逆で約45度の関係をなす「ハ」の字状の配置であり、基準平面P2から離れて左方に進むにつれて基準平面P1に接近する(互いの長軸の間隔を小さくする)傾き方向に設定されている。別言すれば、各永久磁石60、61の磁力境界線Q1、Q2に沿って延びる2つの直線の交点と、各コイル62、63の長軸に沿って延びる2つの直線の交点はそれぞれ、第2光軸O2が延びる側とは反対の基準平面P2の左側領域に位置する。
第1レンズL1の防振機構を構成する永久磁石60、61やコイル62、63をこのように配置したことにより、以下の効果が得られる。まず、第2象限V2と第3象限V3は、第1プリズムL11により偏向された光束の進行方向と逆側の領域であり、撮像光学系を構成する光学要素のうち第1プリズムL11から先の光学要素が配置されていないため、電磁アクチュエータの配置に関してスペース的な制約を受けにくい。例えば、永久磁石60、61やコイル62、63を、図示実施形態における位置に対して基準平面P2を挟んで対称となるように第1象限V1と第4象限V4内に配置しても、第1レンズL1を駆動させることは可能である。しかし、第1象限V1と第4象限V4には、第1プリズムL11の出射面L11−bに隣接する位置に第2レンズL2が位置しており、第2レンズL2と干渉させずに電磁アクチュエータの全体を配置するスペースを確保することが難しいという問題がある。これに対して、第2象限V2と第3象限V3への配置にはこのような制約がない。
一般的に、永久磁石とコイルを有するボイスコイルモータによって駆動対象を所定の平面に沿って駆動させるには、推力の作用方向が互いに異なる2組の永久磁石とコイルが用いられる。本実施形態では、互いの長手方向(磁力境界線Q1に沿う方向)が平行な永久磁石60とコイル62のセットと、互いの長手方向(磁力境界線Q2に沿う方向)が平行な永久磁石61とコイル63のセットを備え、前者のセットによる推力の作用方向F1と後者のセットによる推力の作用方向F2が互いに直交している。これによって第1レンズL1を第1光軸O1と直交する平面に沿って任意の位置に移動させることが可能になっている。そして、永久磁石60とコイル62のセットと、永久磁石61とコイル63のセットが、第2光軸O2が延びる右方に進むにつれて互いの磁力境界線Q1、Q2や長軸の間隔を大きくさせ、これと反対の左方に進むにつれて互いの磁力境界線Q1、Q2や長軸の間隔を小さくさせる傾き方向に設定されている。この配置によると、第2象限V2と第3象限V3内で、第1レンズ枠30の円筒状をなすレンズ保持部50の周辺領域にスペース効率良く永久磁石60、61とコイル62、63を収めることができる。
第1レンズL1を駆動させるという目的に限れば、基準平面P1に対する永久磁石60、61やコイル62、63の傾き方向を、以上の構成とは異ならせることも可能である。例えば、永久磁石60の磁力境界線Q1とコイル62の長軸が基準平面P1と基準平面P2のいずれか一方と平行で、永久磁石61の磁力境界線Q2とコイル63の長軸が基準平面P1と基準平面P2の他方と平行となる配置であっても、第1レンズL1を第1光軸O1と直交する面内で駆動させることは可能である。しかしこの配置では、永久磁石60とコイル62のセットと、永久磁石61とコイル63のセットの少なくとも一方が、第1象限V1や第4象限V4内に大きく進入するため、スペース的な制約の少ない第2象限V2と第3象限V3を用いるという上記の利点が損なわれる。また、図5における移動制限突起43と移動制限孔53の左方に、永久磁石60とコイル62のセットと、永久磁石61とコイル63のセットのいずれかが配置されることになるため、基準平面P1に沿う方向の寸法が増大するというデメリットもある。
これに対して、図5のように正面視した状態での永久磁石60、72やコイル62、63の傾き方向を図示実施形態のように設定することで、第2象限V2と第3象限V3に防振機構をスペース効率良く収めることができ、撮像ユニット10の小型化を図ることができる。なお、図示実施形態では各永久磁石60、61の磁力境界線Q1、Q2や、各コイル62、63の長軸が、基準平面P1に対して正逆で約45度の関係で対称的に設定されているが、以上に述べた省スペース化の効果は、基準平面P1に対する磁力境界線Q1、Q2やコイルの長軸の角度を若干変化させても得られる。具体的には、磁力境界線Q1、Q2の直交関係を維持しつつ、基準平面P1に対する磁力境界線Q1と磁力境界線Q2の傾き角を正逆に35度から55度の範囲内で定めると、防振機構の省スペースな配置を実現できる。
また、第1プリズムL11から先の光路上には、第2光軸O2に沿って可動の第2群G2や第3群G3が設けられており、第2群G2や第3群G3の駆動機構を構成する第1モータM1と第2モータM2には金属部分が含まれ、ロッド22、23も金属製の部品である。このような金属部品が磁性体金属からなる場合、電磁アクチュエータに接近していると防振駆動に影響を及ぼすおそれがある。特に、可動の第1レンズ枠30上に永久磁石60、61を支持したムービングマグネットタイプの電磁アクチュエータでは、高精度な駆動制御を行わせるために、永久磁石60、61の磁界に対する外部の磁性体からの影響を排除することが求められる。第2象限V2と第3象限V3に配置した永久磁石60、61やコイル62、63は、第1象限V1や第4象限V4に配置した場合に比べて各モータM1、M2や各ロッド22、23からの距離が大きいため、これらの部材が磁性体金属を含んでいる場合も電磁アクチュエータの駆動に影響が及びにくい。
以上のように、第1レンズL1を駆動する防振機構の配置において、第1プリズムL11により偏向された第2光軸O2と反対側の領域(第2象限V2と第3象限V3)に永久磁石60、61やコイル62、63を設け、さらに第2光軸O2の進行方向と反対方向に進むにつれて長手方向線の間隔を互いに小さくする傾き関係で永久磁石60、61とコイル62、63を配置したことで、スペース効率と駆動性能に優れた防振機構が得られる。
なお、以上の実施形態では永久磁石60、61とコイル62、63の全体が第2象限V2と第3象限V3に配置されているが、永久磁石60、61やコイル62、63の一部が基準平面P2を超えて第1象限V1と第4象限V4側に突出する構成としてもよい。この場合、防振機構のスペース効率と駆動性能に関する上記効果を得るための条件として、少なくとも、永久磁石60、61やコイル62の中心U1と永久磁石61やコイル63の中心U2を基準平面P2の左方、すなわち第2象限V2と第3象限V3内に配置することが望ましい。
また、撮像ユニット10では前後方向(奥行き方向)における防振機構の薄型化も実現されている。防振機構の駆動源を構成する永久磁石60、61は、第1レンズ枠30のフランジ55上に固定されている。フランジ55は、第1レンズL1を保持する円筒状のレンズ保持部50から側方に突出しており、第1光軸O1に沿う方向において、レンズ保持部50による第1レンズL1の支持位置よりもフランジ55の方が後方(奥側)にずれて位置している(図7参照)。その結果、フランジ55上に支持される永久磁石60、61の前後方向位置は、第1レンズL1よりも後方の第1プリズムL11の入射面L11−aに近い位置に設定されている。
永久磁石60、61と共に防振機構の駆動源を構成するコイル62、63と、第1レンズL1の位置を検出する磁気センサ65、66は、カバー部材32をベース部材31に取り付けた状態で、第1レンズL1の一部と重なる前後方向位置に保持されている(図2参照)。
以上のように、第1レンズL1及び第1プリズムL11の側方スペースに、前後方向に積層する態様で永久磁石60、61とコイル62、63を配置したため、電磁アクチュエータを前後方向にスペース効率よく収めることができ、撮像ユニット10の薄型化に寄与している。
また、図5、図8、図9及び図10に示すようにコイル62、63の外側に磁気センサ65、66を配置した構成もスペース効率の点で優れている。永久磁石60、61とコイル62、63は基準平面P2から離れるにつれて基準平面P1に接近する傾きを持たせた配置であり、概ね矩形の正面投影形状を有する1群ブロック12の角部分(図5や図11におけるベース部材31のベース板部35の左上と左下のコーナー部分)と電磁アクチュエータの配置領域との間に三角状のスペースが得られる。磁気センサ65、66は当該スペースを利用して配置されている。特に、電磁アクチュエータの推力の作用方向F1、F2においてコイル62、63よりも永久磁石60、61が幅広であり、磁気センサ65、66は幅狭のコイル62、63の長辺部の外側に隣接して配置されているため、永久磁石60、61を基準とした場合に、第1光軸O1から離れる方向への磁気センサ65、66の突出量はごく小さく抑えられている。従って、磁気センサ65、66の設置による撮像ユニット10の正面投影形状の大型化を防ぐことができる。
なお、図5や図10に示すように、磁気センサ65、66の中心U3、U4は永久磁石60、61の中心U1、U2から外れて位置しているが、図8及び図9にオーバーラップ範囲K2として示すように、永久磁石60、61の正面投影形状の範囲内に磁気センサ65、66の一部が含まれる程度に近接した関係が保たれているため、磁気センサ65、66によって十分な検出精度を得ることができる。
本実施形態と異なり第1光軸O1に沿う方向で永久磁石60、61の後方に磁気センサ65、66を位置させても第1レンズ枠30の位置検出が可能であるが、この場合は永久磁石60、61の後方にセンサ配置用のスペースが必要となる。これに比して本実施形態の磁気センサ65、66の配置によると、永久磁石60、61の後方にセンサ配置用のスペースが不要であり、電磁アクチュエータ周りにおける前後方向の厚みを小さくさせる効果も得られる。特に、図8及び図9にオーバーラップ範囲K1として示すように、第1光軸O1に沿う方向で磁気センサ65、66とコイル62、63の互いの一部が重なる関係にあるため、より一層の薄型化が実現される。
以上で1群ブロック12における電磁アクチュエータの配置における特徴を説明したが、続いてベース部材31に対する第1レンズ枠30の支持構造の特徴を述べる。
まず、ガイドシャフト41A、41B及び41Cを、第1光軸O1に沿う方向に対向する壁部を有するコ字状断面の摺動支持部51A、51B及び51Cで保持(挟持)することで、第1光軸O1と直交する平面に沿って第1レンズ枠30を可動に支持すると共に、第1光軸O1に沿う方向への第1レンズ枠30の脱落を防いでいる。そのため、第1レンズ枠30をベース部材31上に保持させるためのバネなどの付勢部材が不要で、構造の簡略化が実現されている。各ガイド支持部40A、40B及び40Cの開放長溝T1と各摺動支持部51A、51B及び51Cの開放長溝T2に対して側方から各ガイドシャフト41A、41B及び41Cを挿入させることで第1レンズ枠30の支持状態が完成するため、組立作業性にも優れている。
前述のように、第1プリズムL11により偏向された第2光軸O2の側(第1象限V1と第4象限V4)には第1プリズムL11から先の光学要素が設けられるため、スペース的な制約がある。例えば、第1プリズムL11の出射面L11−b(入射面L11−aの出射側長辺)に沿う位置に第1レンズ枠30の支持手段を配置しようとすると、第2レンズL2やレンズ保持部39と干渉してしまうおそれがある。これに関して本実施形態の1群ブロック12では、ベース部材31に対して第1レンズ枠30を可動に支持させるガイドシャフト41A、41B及び41Cやガイド支持部40A、40B及び40Cは、図5、図10及び図11のように第1光軸Oに沿って正面(前方)から見たとき、第1プリズムL11の入射面L11−aのうち出射側長辺を除く3辺に沿うコ字状の領域に配置されており、第2レンズL2やレンズ保持部39と干渉することがない。
このうち2つのガイドシャフト41A、41Bとガイド支持部40A、40Bは、図5のように正面から見て、基準平面P1の両側に、第1プリズムL11の側面L11−d(入射面L11−aの短辺)に沿う位置関係で配置されている。図10や図11に示すように、それぞれのガイドシャフト41A、41Bの軸線は基準平面P1(第2光軸O2)と略平行であり、かつ各ガイドシャフト41A、41Bの軸線方向の長さが概ね第1プリズムL11の設置範囲内に収まっている。よって、ガイドシャフト41A、41Bを設けたことによる撮像ユニット10の左右方向(長手方向)への1群ブロック12のサイズ増大が生じない。また図5や図10に示すように、撮像ユニット10の上下方向(幅方向)には、第1レンズ枠30のレンズ保持部50の両側(基準平面P1から離れる方向)へのガイドシャフト41A、41Bや摺動支持部51A、51Bの突出量が、電磁アクチュエータを構成する永久磁石60、61やコイル62、63の突出量と同程度に抑えられているため、撮像ユニット10の上下方向(幅方向)におけるコンパクト化も実現されている。特に、第1光軸O1と直交する平面内で基準平面P1と略平行に軸線が向くようにガイドシャフト41A、41Bを配したことにより、第1光軸O1と直交する平面内で基準平面P1と交差する方向に軸線を向けて配置した場合に比して、撮像ユニット10の上下方向(幅方向)へのガイドシャフト41A、41Bの突出量を小さく抑えることができる。
また、第1プリズムL11の入射面L11−aの長辺方向に離間させて基準平面P1から略等距離にガイドシャフト41Aとガイドシャフト41Bによる支持部分を配したことで、第1レンズ枠30を上下方向にバランス良く支持することができる。加えて、各摺動支持部51A、51Bの突出部52が各ガイドシャフト41A、41Bを挟んで保持する箇所が基準平面P2上に位置していることで、左右方向での支持バランスにも優れる。
ベース部材31に対して第1レンズ枠30を安定して支持するには、3箇所以上で支持することが望ましい。そのため、基準平面P1の両側に配したガイドシャフト41A、41Bと摺動支持部51A、51Bによる2箇所の支持部に加えて、第3の支持部としてガイドシャフト41Cと摺動支持部51Cを備えている。図5や図6に示すように、ガイドシャフト41Cと摺動支持部51Cは、1群ブロック12の左端部付近に、上下方向において永久磁石60、61とコイル62、63の間のスペースに概ね収まるように配置されている。よって、ガイドシャフト41Cを設けたことによる撮像ユニット10の上下方向(幅方向)への1群ブロック12のサイズ増大が生じない。また、ガイドシャフト41Cは、第1光軸O1と直交する平面内で基準平面P2(第1プリズムL11の入射面L11−aの長辺)と略平行に軸線を向けて配されているため、第1光軸O1と直交する平面内で基準平面P2と交差する方向に軸線を向けて配置した場合に比して、撮像ユニット10の左方へのガイドシャフト41Cの突出量が最小限に抑えられる。
このように、第1プリズムL11の入射面L11−aのうち出射側長辺を除く3辺に沿う領域に配置したガイドシャフト41A、41B及び41Cによって第1レンズ枠30を可動に支持する構造は、撮像ユニット10の小型化に寄与する。
なお、本実施形態と異なる形態として、ガイドシャフト41Cを設ける代わりにガイドシャフト41Aやガイドシャフト41Bを軸線方向に延長して、この延長部分に第1レンズ枠30の一部を嵌合させることによっても第3の支持部を得ることも可能である。しかし図5や図10から分かるように、第1レンズL1の周囲のうち第2象限V2と第3象限V3の側には、電磁アクチュエータを構成する永久磁石60、61とコイル62、63や磁気センサ65、66が配置されており、ガイドシャフト41Aやガイドシャフト41Bを第2象限V2や第3象限V3内で延長すると電磁アクチュエータと干渉してしまう。また、第1象限V1や第4象限V4の側には、本体モジュール11と当接する出射側フランジ37が設けられており、ガイドシャフト41Aやガイドシャフト41Bを延長可能なスペースがほとんど存在しない。従って、第3の支持部として、基準平面P2に関して第2光軸O2が延びる側と反対のスペース(第2象限と第3象限)に、基準平面P2と平行な方向に軸線が向くガイドシャフト41Cを設けた構成は、電磁アクチュエータを含めた全体的な配置スペース効率の向上という観点で優れている。別言すると、図5のように1群ブロック12を正面視したとき、ガイドシャフト41A、41B及び41Cを外形に含むコ字状の領域内に、電磁アクチュエータを構成する永久磁石60、61とコイル62、63、磁気センサ65、66、第1レンズL1などが配置されていることで、最適なスペース効率が実現されている。
移動制限突起43と移動制限孔53、揺動軸突起44と軸支溝54も第1レンズ枠30の支持構造を構成する。図5、図10及び図11に示すように、移動制限突起43と移動制限孔53は、レンズ保持部50、電磁アクチュエータ(永久磁石60、61とコイル62、63)、摺動支持部51Cに囲まれた位置にスペース効率良く配置されている。
揺動軸突起44と軸支溝54は第4象限内に設けられており、第2象限や第3象限に設けた電磁アクチュエータなどの要素と干渉しない。また、揺動軸突起44と軸支溝54は第1レンズL1の円形外形部分とDカット部分の境界付近の外側に配されており、第2レンズL2と干渉することなく第4象限内にスペース効率良く収められている。
以上、図示実施形態を利用して本発明を説明したが、本発明は様々な変形を施しながら実施可能である。例えば、図示実施形態の磁気センサ65、66はホール素子を用いたホールセンサであるが、MR素子(磁気抵抗効果素子)を用いたMRセンサなどを用いることも可能である。
図示実施形態の撮像ユニット10は、ガイドシャフト41A、41B及び41Cを介してベース部材31に対して第1レンズ枠30を可動に支持させた構成である。前述のように、この支持構造は1群ブロック12の小型化に寄与するが、本発明における電磁アクチュエータと磁気センサの配置構造は、ガイドシャフト41A、41B及び41Cに代えて球状のガイド部材を第1レンズ枠30とベース部材31の間に挿入した構成や、それ以外の手段によって第1レンズ枠30を支持させた構成にも有効である。
また、撮像光学系に第2プリズムL12を含まず光路をL字状としたタイプの撮像装置にも適用が可能である。あるいは、第1プリズムL11と第2プリズムL12に加えてさらに別の反射素子を有する屈曲光学系の撮像装置も適用対象となる。また図示実施形態の撮像光学系は、光路を屈曲させる反射素子としてプリズムを用いているが、プリズムに代えてミラーなどを反射素子として用いてもよい。反射素子による光軸の屈曲角度(反射角)は90°以外の値であってもよい。
また、図示実施形態では、揺動軸突起44と軸支溝54を用いてベース部材31に対する第1レンズ枠30の動作方向を定めているが、揺動軸突起44と軸支溝54に代えて別のアクチュエータを設けて動作方向を定めることもできる。
また、図示実施形態の電磁アクチュエータは、可動の第1レンズ枠30に永久磁石60、61を支持し、非可動のカバー部材32にコイル62、63を支持したムービングマグネットタイプである。このタイプはコイルや磁気センサに対する配線のしやすさという点で優れているが、可動の第1レンズ枠30にコイル62、63を支持し、非可動のベース部材31やカバー部材32に永久磁石60、72を支持したムービングコイルタイプの電磁アクチュエータを備えた防振機構にも本発明は適用可能である。この場合、磁気センサ65、66も第1レンズ枠30側に設けるとよい。
また、図示実施形態の防振機構では、永久磁石60、61が磁力境界線Q1、Q2に沿う方向に長い矩形の正面形状を有し、コイル62、63も磁力境界線Q1、Q2に沿う方向に長い正面形状を有しているが、これらとは異なる形状の永久磁石やコイルを備えた防振機構に本発明を適用することも可能である。具体的には、正方形の永久磁石を用いるなどの変更が可能である。
また、図示実施形態では、第1レンズ枠30が可動範囲の中央に位置するときに、第1光軸O1と直交する面内で、永久磁石60とコイル62の互いの中心U1の位置が略一致し、永久磁石61とコイル63の互いの中心U2の位置が略一致しているが、初期状態で永久磁石の中心とコイルの中心の位置が互いに異なっている防振機構を備えた撮像装置にも本発明は適用可能である。
また、図示実施形態では第2光軸O2上に第2群G2、第3群G3及び第4群G4が設けられているが、第2光軸O2上のレンズ群が2つ以下、または4つ以上タイプの撮像光学系にも本発明は適用が可能である。
さらに第1群G1において、第1プリズムL11の入射面L11−aの前方の第1光軸O1上に配されるレンズや、第1プリズムL11の出射面L11−bの右方の第2光軸O2上に配されるレンズの数を異ならせることが可能である。例えば、図示実施形態の第1レンズL1に代えて、第1プリズムL11の前方に2つ以上のレンズを配置してもよい。この場合は、第1プリズムL11の前方の複数レンズの光軸方向間隔が狭くなるので、収差劣化を防ぐべく第1プリズムL11の前方の複数のレンズを全て第1光軸O1と直交する方向に移動させて防振制御を行うとよい。また図示実施形態では第1プリズムL11の右方に第2レンズL2が配されているが、第1群G1で第1プリズムL11に続く光路上に配置されるレンズの数を、2つ以上とすることも可能である。さらには第1群G1で第1プリズムL11に続く光路上にレンズを設けない態様にすることも可能である。
図示実施形態の撮像ユニット10では第1レンズL1の入射面から像面までの光路長が常に一定である。このタイプの撮像光学系では一般的に最も物体側の第1レンズL1が負レンズとなる。但し本発明の防振制御用のレンズ(前方レンズ)は正レンズであってもよい。正、負を問わず屈折力を有するレンズであれば前方レンズとして適用が可能である。
また図示実施形態の撮像ユニット10の撮像光学系は、第2群G2と第3群G3を第2光軸O2に沿って移動させて変倍動作を行うズームレンズであるが、変倍機能を備えない撮像光学系を搭載した撮像装置においても本発明は適用可能である。例えば、第2群G2と第3群G3がズーミング用の移動を行わないものとし、第2群G2または第3群G3がフォーカシング用の移動のみを行う態様にすることもできる。
また、図示実施形態の第1プリズムL11の入射面L11−aは横長矩形(長方形)であるが、プリズムの入射面が正方形、台形あるいはその他の形状をなすタイプの撮像装置にも本発明は適用可能である。
10 撮像ユニット(撮像装置)
11 本体モジュール
12 1群ブロック
13 ハウジング
20 2群枠
21 3群枠
30 第1レンズ枠(移動枠)
31 ベース部材
32 カバー部材
35 ベース板部
38 プリズム用凹部
39 レンズ保持部
40A 40B 40C ガイド支持部
41A ガイドシャフト
41B ガイドシャフト
41C ガイドシャフト
42A 42B 42C 切欠き
43 移動制限突起
44 揺動軸突起
50 レンズ保持部
51A 51B 51C 摺動支持部
52 突出部
53 移動制限孔
54 軸支溝
55 フランジ
56 前方壁
57 外囲壁
58 撮影開口
59 回路基板
60 61 永久磁石
62 63 コイル
65 66 磁気センサ
F1 第1レンズ枠への推力の作用方向
F2 第1レンズ枠への推力の作用方向
G1 第1群(前方レンズ群)
G2 第2群(後方レンズ群)
G3 第3群(後方レンズ群)
G4 第4群(後方レンズ群)
IS 撮像センサ
K1 磁気センサとコイルのオーバーラップ範囲
K2 磁気センサと永久磁石のオーバーラップ範囲
L1 第1レンズ(前方レンズ)
L2 第2レンズ
L11 第1プリズム
L11−a 入射面
L11−b 出射面
L11−c 反射面
L11−d 側面
L12 第2プリズム
L12−c 反射面
M1 第1モータ
M2 第2モータ
O1 第1光軸
O2 第2光軸
O3 第3光軸
P1 基準平面(第1の基準平面)
P2 基準平面(第2の基準平面)
T1 T2 開放長溝
U1 U2 永久磁石とコイルの中心
U3 U4 磁気センサの中心

Claims (9)

  1. 複数のレンズ群を含む撮像光学系を有する撮像装置において、
    上記撮像光学系を構成し、物体側から順に、少なくとも一つの前方レンズと、上記前方レンズから第1の光軸に沿って出射された光束を上記第1の光軸と非平行な第2の光軸方向へ反射させる反射素子とを有し、光軸方向位置が固定の前方レンズ群;
    上記撮像光学系を構成し、上記前方レンズ群よりも像面側に位置する少なくとも一つの後方レンズ群;
    少なくとも上記前方レンズ群の上記反射素子を支持するベース部材;
    上記前方レンズ群の上記前方レンズを支持し、上記ベース部材に対して上記第1の光軸と直交する平面に沿って可動に支持された移動枠;及び
    上記撮像光学系に加わる振れに応じて上記移動枠を駆動して像面上での像振れを抑制する駆動手段;
    を備え、
    上記駆動手段は、上記ベース部材と上記移動枠のいずれか一方に設けられたコイルに通電することにより、上記ベース部材と上記移動枠の他方に設けた永久磁石の磁力境界線と垂直な方向への推力を発生するボイスコイルモータを有し、上記第1の光軸と直交する平面内において互いの磁力境界線の方向が直交する関係で第1の永久磁石と第2の永久磁石が設けられ、上記第1の光軸と平行な方向で上記第1の永久磁石に対向させて第1のコイルが設けられ、上記第2の永久磁石に対向させて第2のコイルが設けられていること;
    上記第1の光軸と上記第2の光軸を含む第1の基準平面を挟んだ一方の領域に上記第1の永久磁石と上記第1のコイルが位置し、他方の領域に上記第2の永久磁石と上記第2のコイルが位置すること;
    上記第1と第2の永久磁石と上記第1の第2のコイルのそれぞれの中心は、上記第1の光軸を通り上記第1の基準平面に直交する第2の基準平面を挟んだ両側領域のうち、上記第2の光軸が延びる側と反対側の領域に配置されていること;
    上記第1の永久磁石と上記第2の永久磁石の磁力境界線はそれぞれ、上記第2の基準平面から離れるにつれて上記第1の基準平面に接近する傾きを有していること;
    上記第1の永久磁石と上記第1のコイルによる第1の推力作用方向での上記移動枠の位置を検知する第1の磁気センサと、上記第2の永久磁石と上記第2のコイルによる第2の推力作用方向での上記移動枠の位置を検知する第2の磁気センサを備えること;及び
    上記第1の光軸に沿って見たとき、上記第1の磁気センサは、上記第1の推力作用方向における上記第1のコイルの両側領域のうち上記前方レンズと反対側の領域に設けられ、上記第2の磁気センサは、上記第2の推力作用方向における上記第2のコイルの両側領域のうち上記前方レンズと反対側の領域に設けられていることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1記載の撮像装置において、上記第1の推力作用方向で上記第1の永久磁石は上記第1のコイルよりも幅広であり、上記第1の光軸に沿って見たとき上記第1の磁気センサと上記第1の永久磁石の互いの少なくとも一部が重なって位置し、上記第2の推力作用方向で上記第2の永久磁石は上記第2のコイルよりも幅広であり、上記第1の光軸に沿って見たとき上記第2の磁気センサと上記第2の永久磁石の互いの少なくとも一部が重なって位置する撮像装置。
  3. 請求項1または2記載の撮像装置において、上記第1の推力作用方向に沿って見たとき上記第1の磁気センサと上記第1のコイルの互いの少なくとも一部が重なって位置し、上記第2の推力作用方向に沿って見たとき上記第2の磁気センサと上記第2のコイルの互いの少なくとも一部が重なって位置する撮像装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の撮像装置において、上記第1のコイルは上記第1の推力作用方向と垂直な方向に延びる一対の長辺部を有する細長形状であり、上記第2のコイルは上記第2の推力作用方向と垂直な方向に延びる一対の長辺部を有する細長形状であり、上記第1の磁気センサは上記第1のコイルの一方の長辺部に沿って位置し、上記第2の磁気センサは上記第2のコイルの一方の長辺部に沿って位置する撮像装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の撮像装置において、上記第1の永久磁石と上記第2の永久磁石、上記第1のコイルと上記第2のコイル、上記第1の磁気センサと上記第2の磁気センサはそれぞれ、上記第1の基準平面に関して対称に配置されている撮像装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項記載の撮像装置において、上記第1の永久磁石と上記第2の永久磁石は上記移動枠に設けられ、上記第1のコイルと上記第2のコイル、上記第1の磁気センサと上記第2の磁気センサは上記ベース部材に対して固定的に支持されている撮像装置。
  7. 請求項6記載の撮像装置において、上記ベース部材に固定され上記移動枠を覆うカバー部材を備え、上記第1のコイルと上記第2のコイル、上記第1の磁気センサと上記第2の磁気センサはそれぞれ上記カバー部材に設けられている撮像装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項記載の撮像装置において、上記第1の磁気センサと上記第2の磁気センサはそれぞれホールセンサである撮像装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項記載の撮像装置において、上記前方レンズ群の上記反射素子はプリズムである撮像装置。
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