JP2014148232A - 車載用蓄電システム、情報端末 - Google Patents

車載用蓄電システム、情報端末 Download PDF

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Toshihiro Sakatani
敏宏 坂谷
Hiromasa Sugii
裕政 杉井
Ryuji Kawase
龍二 川瀬
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Abstract

【課題】並列接続された蓄電装置の長寿命化を図る。
【解決手段】蓄電部300は第1蓄電装置310と、第1蓄電装置310と並列に接続され、第1蓄電装置310と内部抵抗の経時変化が異なる第2蓄電装置320を備える。電池管理装置200は、蓄電部300の使用開始後、所定の時期に蓄電部300の使用電圧範囲を広げる。具体的には蓄電部300の使用開始後、所定の時期に蓄電部300の使用電圧範囲の上限電圧を上げるか下限電圧を下げる。
【選択図】図1

Description

本発明は、アイドリングストップ、エネルギー回生システムに適した車載用蓄電システム、及び車載用蓄電システムに電圧値を設定する情報端末に関する。
近年、アイドリングストップシステムや減速エネルギー回生システムを搭載した車両が普及してきている。そのような車両に搭載される蓄電池は充放電が多くなり、劣化が進行しやすくなる。そこで既存の蓄電池(一般的に、鉛電池)と並列に、別の蓄電池(例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池)を接続する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−162112号公報
異種の蓄電池は、それぞれ電池特性が異なるため、内部抵抗の経時変化に差が生じる。並列接続される蓄電池の使用開始後に、一方の蓄電池の内部抵抗が大きく上昇した場合、その蓄電池の仕事量が低下し、他方の蓄電池の仕事量が増大する。これにより仕事量が増大したほうの蓄電池の劣化が進行し、寿命が短くなる。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、並列接続された蓄電装置の長寿命化を図る技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車載用蓄電システムは、車両内の電装品に給電するための蓄電部と、蓄電部を管理する管理部と、を備える。蓄電部は、第1蓄電装置と、第1蓄電装置と並列に接続され、第1蓄電装置と内部抵抗の経時変化が異なる第2蓄電装置と、を含む。管理部は、蓄電部の使用開始後、所定の時期に蓄電部の使用電圧範囲を広げる。
本発明の別の態様は、自動車販売店に設置される情報端末である。この情報端末は、上記の車載用蓄電システムと接続し、電池メーカから指定された、蓄電部の変更後の使用電圧範囲の値を車載用蓄電システムに設定する。
本発明によれば、並列接続された蓄電装置の寿命を伸ばすことができる。
本発明の実施の形態に係る車載用蓄電システムを説明するための図である。 図1のパラメータ保持部、電池状態管理部、電池状態監視部の詳細な構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車載用蓄電システムの実装例を説明するための図である。 並列電池システムの総放電量に対する、ニッケル水素電池の放電量比率の推移を示す図である。 本発明の実施の形態に係る車載用蓄電システムにおける使用電圧範囲変更処理を説明するためのフローチャートである。 上下限電圧値の更新方法の一例を説明するための図である。 自動車ディーラに設置された情報端末の、上下限電圧値の書き換えサービス時の動作を説明するためのフローチャートである。
図1は、本発明の実施の形態に係る車載用蓄電システム100を説明するための図である。実施の形態に係る車載用蓄電システム100は、蓄電部300及び電池管理装置200を備える。蓄電部300は車両内の負荷400に給電するための電源である。蓄電部300は第1蓄電装置310及び第2蓄電装置320を含み、第1蓄電装置310及び第2蓄電装置320は電気的に並列接続される。第1蓄電装置310と第2蓄電装置320には、種類の異なる蓄電装置が用いられる。
本実施の形態では充放電初期の変化において第2蓄電装置320のほうが第1蓄電装置310より内部抵抗の経時変化が大きい蓄電装置を用いる。以下、第1蓄電装置310に鉛電池を、第2蓄電装置320にニッケル水素電池を用いる例を想定する。鉛電池は自動車用の蓄電池として広く普及している。
負荷400は蓄電部300から供給される電力により動作する。負荷400は電装部品410及びスタータ420を含む。電装部品410として、例えばヘッドライト、エアコン、デフォッガ、オーディオ、メータ、ストップランプ、フォグランプ、ウィンカ、パワーステアリング、パワーウインドウ、エンジン電装品などが挙げられる。スタータ420は、エンジンを始動するためのセルモータである。なお本実施の形態では負荷400に、走行用モータを含めていないが、蓄電部300から補助電源として走行用モータに給電する使用形態を排除するものではない。
オルタネータ500は、エンジンの動力を利用して交流電力を発電する。オルタネータ500が発電した交流電力は、図示しないレギュレータ、整流器を介して負荷400に供給されるか、蓄電部300に充電される。負荷400の消費電力のほうがオルタネータ500の発電電力より大きければ、負荷400で消費され、小さければ蓄電部300に充電される。
電池管理装置200は蓄電部300を管理するための装置である。電池管理装置200は充放電制御部210、パラメータ保持部220、電池状態管理部230、電池状態監視部240を備える。電池状態監視部240は、第1蓄電装置310及び第2蓄電装置320の状態を監視する。充放電制御部210は、蓄電部300の充放電を制御する。具体的には充電時、設定された上限電圧値までの充電を許容し、上限電圧値を上回ると充電を停止する。放電時、設定された下限電圧値までの放電を許容し、下限電圧値を下回ると放電を停止する。
図2は、図1のパラメータ保持部220、電池状態管理部230、電池状態監視部240の詳細な構成を示す図である。パラメータ保持部220は、上下限電圧値保持部221、累積放電値保持部222、内部抵抗値保持部223を含む。
上下限電圧値保持部221は、充放電制御の際に使用される上限電圧値および下限電圧値を保持する。12V系の蓄電部300の場合、初期状態では例えば上限電圧値として14.0V、下限電圧値として12.0Vを保持する。累積放電値保持部222は、第1蓄電装置310の累積放電値および第2蓄電装置320の累積放電値を保持する。内部抵抗値保持部223は、第1蓄電装置310の内部抵抗値および第2蓄電装置320の内部抵抗値を保持する。
電池状態監視部240は、第1蓄電装置電流検出部241、第2蓄電装置電流検出部242、電圧検出部243を含む。第1蓄電装置電流検出部241は、第1蓄電装置310に流れる電流の値を検出する。第2蓄電装置電流検出部242は、第2蓄電装置320に流れる電流の値を検出する。電圧検出部243は、第1蓄電装置310及び第2蓄電装置320の電圧を検出する。なお第2蓄電装置320にリチウムイオン電池を用いる場合には、直列接続された各電池セルの電圧も検出し、セル均等化制御に利用される。また並列接続の電流経路の断線等の異常を考慮して、電圧検出部243を第1蓄電装置310及び第2蓄電装置320のそれぞれに対して設けることもできる。
電池状態管理部230は、累積放電値更新部231、更新時期通知部232、更新上下限電圧値取得部233、上下限電圧値更新部234、内部抵抗値算出部235、劣化判定部236を含む。
累積放電値更新部231は、第1蓄電装置310から放電されると、その放電電流値を第1蓄電装置電流検出部241から取得する。累積放電値更新部231は、その放電電流値を、累積放電値保持部222に保持されている第1蓄電装置310の累積放電値に加算する。第2蓄電装置320についても同様に累積放電値を更新していく。
更新時期通知部232は蓄電部300の使用開始後、蓄電部300の使用電圧範囲を変更すべき時期が到来すると、その到来をユーザに報知するよう制御する。例えば、ECUに制御信号を送信して、インストルメントパネル内の表示部に、更新時期到来を示すメッセージを表示させる。なおメッセージ表示の代わりに、インストルメントパネル内の、更新時期到来を示すランプを点灯させてもよいし、音声案内で更新時期到来を示すメッセージを音声出力させてもよい。
更新上下限電圧値取得部233は外部から、蓄電部300の使用電圧範囲の変更後の上限電圧値および/または下限電圧値を取得する。取得方法の詳細は後述する。上下限電圧値更新部234は、取得された変更後の上限電圧値および/または下限電圧値を上下限電圧値保持部221に書き込む。具体的には上書き更新する。
内部抵抗値算出部235は、第1蓄電装置310および第2蓄電装置320のそれぞれの内部抵抗値を算出する。第1蓄電装置310の内部抵抗は、以下の方法により算出できる。まず電圧検出部243は第1蓄電装置310が、車両側および第2蓄電装置320と電気的に切り離された状態の開路電圧Voを検出する。次に電圧検出部243は、第1蓄電装置310が車両側と通電している状態の閉路電圧Vcを検出する。同時に第1蓄電装置電流検出部241は、第1蓄電装置310に流れる電流Iを検出する。内部抵抗値算出部235は下記式(1)を計算することにより第1蓄電装置310の内部抵抗値Riを算出する。
Ri=(Vc−Vo)/I …式(1)
第2蓄電装置320の内部抵抗値も同様の手法により算出できる。内部抵抗値算出部235は、算出した第1蓄電装置310の内部抵抗値および第2蓄電装置320の内部抵抗値を、内部抵抗値保持部223に記憶する。劣化判定部236は、累積放電値保持部222に保持される第1蓄電装置310の累積放電値および内部抵抗値保持部223に保持される第1蓄電装置310の内部抵抗値をもとに、第1蓄電装置310の劣化度を判定できる。第2蓄電装置320についても同様である。
図3は、本発明の実施の形態に係る車載用蓄電システム100の実装例を説明するための図である。上述したように車載用蓄電システム100は、蓄電部300及び電池管理装置200を備える。車載用蓄電システム100は、第1蓄電装置310と車両側、第2蓄電装置320と車両側をそれぞれ接続/遮断するスイッチ800、第1蓄電装置310に流れる電流を計測するためのシャント抵抗600a、第2蓄電装置320に流れる電流を計測するためのシャント抵抗600bをさらに備える。スイッチ800には、例えばリレースイッチや半導体スイッチを用いることができる。シャント抵抗の代わりにホール素子を用いてもよい。蓄電部300は、蓄電部300の温度を計測するためのサーミスタ330をさらに含む。
電池管理装置200は、CPU(Central Processing Unit)250、記憶部260、スイッチ制御回路270、電圧電流検出回路280を含む。電圧電流検出回路280は、蓄電部300の電圧値を検出する。また電圧電流検出回路280は、シャント抵抗600a及びシャント抵抗600bのそれぞれにおける電圧降下から、第1蓄電装置310及び第2蓄電装置320にそれぞれ流れる電流の値を検出する。
CPU250は、電池管理装置200の動作を統括的に制御する。具体的にはCPU250は、記憶部260に格納された制御用プログラムを読み出して実行する。図示しないが、記憶部260はCPU250が実行可能な制御用プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、CPU250の作業用領域となるRAM(Random Access Memory)を備える。スイッチ制御回路270は、CPU250の制御の下、スイッチ800を開閉する。これにより図1、2に示した電池管理装置200の機能が実現される。
本実施の形態では蓄電部300の使用開始後、所定の時期に蓄電部300の使用電圧範囲を変更する(具体的には使用電圧範囲を広げる)ことにより第1蓄電装置310の寿命を伸ばす処理を実行する。以下、具体例を挙げて使用開始後、所定の時期に蓄電部300の使用電圧範囲を広げることによる技術的効果を説明する。以下に示す試験では第1蓄電装置310に鉛電池、第2蓄電装置320にニッケル水素電池を使用する。以下、具体的な試験条件を示す。
<鉛電池>
電池工業規格(SBA S 0101)で定める試験で、以下の性能を満たす鉛電池を用いた。
5時間率容量 :48Ah
定格コールドクランキング電流:320A
充電受入性 :6.0A
<ニッケル水素電池>
水酸化ニッケルを主正極活物質とするニッケル正極、水素吸蔵合金を負極活物質とする水素吸蔵合金負極、セパレータからなる電極群を、アルカリ電解液とともに外装缶内に備えたニッケル水素電池を10直列に接続した。なお本実施の形態では12V系のシステムを想定しているため、各ニッケル水素電池の電圧は1.2Vである。
<鉛電池とニッケル水素電池の並列電池システム>
上述の鉛電池とニッケル水素電池に下記処理を実行してから並列に接続した。
鉛電池 ・・・電池工業規格(SBA S 0101)で定める充電条件で満充電し、常温24時間放置後の開回路電圧を測定する。
ニッケル水素電池・・・1Itで所定容量を充電し、常温24時間放置後の開回路電圧が、鉛電池の開回路電圧と0.1V以内であることを確認する。
以下、評価方法を示す。
<寿命特性>
電池工業規格(SBA S 0101)で定める試験条件の内、以下のアイドリングストップ寿命試験で充放電サイクルを実行した。
このとき、電流ホールセンサを用いて鉛電池とニッケル水素電池のそれぞれの電流値を測定した。
環境 :25℃±2℃(風速2.0m/s以下)
放電1 :放電電流45A±1Aで59.0秒±0.2秒
放電2 :放電電流300A±1.0秒±0.2秒
充電 :充電電圧14.00V±0.03V(制限電流100.0A±0.5A)で60.0秒±0.3秒
放置 :前記サイクルを3600回ごとに40〜48時間放置した後、再びサイクルを開始する。
終了条件:放電2の放電最終電圧が7.2V未満を確認した時のサイクル数を寿命特性とする。
以下、試験結果を示す。
上述の寿命特性評価において、放電1及び放電2の放電電流を合算した放電電気量を用いて下記式(2)を計算して、ニッケル水素電池(Ni)の放電量比率を算出した。
ニッケル水素電池の放電量比率=ニッケル水素電池の放電電気量(Ah)/並列電池システムの放電電気量(Ah)×100 …式(2)
図4は、並列電池システムの総放電量に対する、ニッケル水素電池の放電量比率の推移を示す図である。図4に示すように耐久経過に伴い、ニッケル水素電池の放電量比率が低下することが確認される。本明細書では耐久とは、充放電と放置の両方を含む意味とする。即ち、ニッケル水素電池の仕事量(△SOC(State Of Charge))が低下し、鉛電池の仕事量(△SOC)が増大したことを示す。なお放電量比率ではなく、内部抵抗比率で考えると耐久経過に伴い、ニッケル水素電池の内部抵抗比率が上昇することになる。ニッケル水素電池のほうが鉛電池より、経時変化による内部抵抗の上昇が大きいためである。
ニッケル水素電池の内部抵抗比率が上昇していくと鉛電池の仕事量が増大し、鉛電池の劣化が促進される。鉛電池の寿命がニッケル水素電池の寿命と比較して短いことを鑑みて、並列電池システムは、ニッケル水素電池の放電量比率を高く維持するように構成されている。そのため、鉛電池の劣化が促進されることは好ましくない。これに対して使用電圧範囲を広げることにより、内部抵抗のアンバランスの影響を緩和できる。本実施の形態では上下限電圧値更新部234が、並列電池システムの使用開始後、所定の時期に並列電池システムの使用電圧範囲の上限電圧を上げる。これによりニッケル水素電池の上限SOCが向上するため、ニッケル水素電池の放電量比率低下を抑制できる。
なお上限電圧に代えて下限電圧を下げても内部抵抗のアンバランスの影響を緩和できるが、並列電池システムの放電深度が深くなる。鉛電池はサルフェーションによる劣化の影響が大きいため、場合によっては、ニッケル水素電池の放電量比率の向上による延命効果に比べて、サルフェーションによる寿命低下のほうが大きくなるおそれがある。そのため、鉛電池を用いた並列電池システムでは、過充電よりも過放電を回避する必要性が高い。従って並列電池システムの使用電圧範囲を広げる際、下限電圧を下げるより上限電圧を上げるほうが好ましい。なお鉛電池の過放電が発生しない範囲で下限電圧を下げることを排除するものではない。鉛電池の過放電が発生しない範囲、すなわちサルフェーションによる劣化の影響が少ない範囲であれば、下限電圧を下げることでも並列電池システムの寿命を延ばすことができる。また上限電圧と下限電圧の両方を変更してもよい。
図4に示すように使用開始後の耐久初期に、ニッケル水素電池の放電量比率が大きく低下する。その後、放電量比率の低下が緩やかになる。即ち、使用開始直後にニッケル水素電池の抵抗増大率が大きくなり、その後、抵抗増大率が小さくなる。なおリチウムイオン電池もニッケル水素電池と同様に、使用開始後の耐久初期に、放電量比率が大きく低下し、その後、放電量比率の低下が緩やかになる。このような傾向は、電池の内部抵抗の増加が必ずしも一つの要因によって引き起こされるわけではないことに起因している。例えばリチウムイオン電池では、耐久初期の抵抗増大は、負極SEI膜形成に起因し、その後の抵抗増大は、抵抗増大因子の材料劣化に起因するためと考えられる。上記の使用電圧範囲の変更は、この耐久初期の抵抗増大率が大きい期間が経過後に実行することが好ましい。即ち、鉛電池の内部抵抗とニッケル水素電池の内部抵抗の比率変化が、設計者が決定した設定値より小さくなった時点以降に、使用電圧範囲を変更することが好ましい。鉛電池とニッケル水素電池の内部抵抗のバランスの大きな崩れが終了する前に使用電圧範囲を変更すると、変更後の状態から再度、内部抵抗のバランスが大きく崩れることになる。内部抵抗の比率変化が緩やかになってから使用電圧範囲を変更すれば、その後に内部抵抗のバランスが大きく崩れることはなく、鉛電池の仕事量増加を抑制できる。従って鉛電池の延命効果が大きくなる。
ニッケル水素電池ではメモリ効果が発生するが鉛電池ではメモリ効果が発生しない。メモリ効果は耐久初期に発生するため、鉛電池とニッケル水素電池の組み合わせでは、ニッケル水素電池のメモリ効果の影響が出尽くした後に、使用電圧範囲を変更することが好ましい。
図4は、並列電池システムの総放電量が10kAhに到達した時点で、使用電圧範囲の上限電圧を14.00Vから、14.60Vに引き上げた例を示している。放電量比率曲線aは、上限電圧引き上げなしの放電量比率曲線を示し、放電量比率曲線bは、放電量比率引き上げありの放電量比率曲線を示している。放電量比率曲線bのほうが放電量比率を、より狭いレンジに維持できることが分かる。即ち、鉛電池とニッケル水素電池の仕事量をより平準化できる。なお本発明者は、ニッケル水素電池の総放電量が5kAhに到達した後、できるだけ早い時期に使用電圧範囲を変更することが好ましいことを実験により求めている。
変更後の上限電圧値または下限電圧値は、設計者が実験やシミュレーションにより求めた値を用いることができる。ただし、使用電圧範囲変更時における鉛電池の内部抵抗とニッケル水素電池の内部抵抗の比率が、初期状態における鉛電池の内部抵抗とニッケル水素電池の内部抵抗の比率に対して、80〜120%の範囲に収まることを条件とする。
図5は、本発明の実施の形態に係る車載用蓄電システム100における使用電圧範囲変更処理を説明するためのフローチャートである。まず蓄電部300が車載用蓄電システム100にセットされ、充放電制御部210は蓄電部300の使用を開始する(S10)。累積放電値更新部231は、第2蓄電装置320の放電量を累積する(S11)。更新時期通知部232は、第2蓄電装置320の累積放電値が設定値(本実施の形態では5kAh)を超えると(S12のY)、上下限電圧値の変更時期到来をユーザに通知する(S13)。
ユーザは、その通知を契機として、車載用蓄電システム100が搭載された車両を自動車メンテナンス施設に持っていく。本実施の形態では自動車メンテナンス施設として、その車両を販売した自動車販売店(自動車ディーラ)を想定する。自動車のメンテナンス施設に設置された情報端末から、電池管理装置200の更新上下限電圧値取得部233は、変更後の上限電圧値および/または下限電圧値を取得する(S14)。上下限電圧値更新部234は、現在の上限電圧値および/または下限電圧値を、取得された上限電圧値および/または下限電圧値に変更する(S15)。
図6は、上下限電圧値の更新方法の一例を説明するための図である。ユーザは、実施の形態に係る車載用蓄電システム100が搭載された車両10を自動車ディーラ20から購入する。ユーザは車両10を当該自動車ディーラ20でメンテナンスする。車載用蓄電システム100を自動車メーカに納入した電池メーカ30は、自動車ディーラ20に、上記の上下限電圧値の書き換え処理を実行するための更新プログラムを配布する。
図6に示すように当該更新プログラムは、電池メーカ30のサーバ35から自動車ディーラ20の情報端末25(例えば、PC、タブレット)に、インターネットや専用回線を介して配信される。なお当該更新プログラムはメディアに記録されて、自動車ディーラ20に郵送されてもよい。
上記の更新時期到来通知を契機として、又は定期メンテナンスで車両10が自動車ディーラ20に持ち込まれた際、自動車ディーラ20の作業員は、情報端末25と車載用蓄電システム100とを有線または無線で接続する。接続インターフェイス及び接続フォーマットは特に限定しない。
情報端末25は、電池メーカ30から配布された更新プログラムを車載用蓄電システム100に送信する。車載用蓄電システム100の電池管理装置200は、当該更新プログラムを受信すると当該更新プログラムを実行し、上記の上下限電圧値を書き換える。これにより変更後の上下限電圧値が上下限電圧値保持部221に設定される。
鉛電池とニッケル水素電池とを並列に接続した並列電池システムにおいて、この上下限電圧値の適切な時期における書き換え処理を行うことで、通常の鉛電池のみを使用した電池システムと比較して、鉛電池の寿命は2倍以上に伸びる。アイドリングストップシステムに対応した鉛電池は高価であり、上記の書き換え処理による経済的メリットは大きい。以下、上下限電圧値の書き換えサービスに対する、電池メーカ30及び自動車ディーラ20の課金モデルの一例を挙げる。
自動車ディーラ20は車両10の販売時に、バッテリメンテナンスサービスパック契約を車両購入者と締結する。この契約内容には、適切な時期に上下限電圧値の書き換えサービスを自動車ディーラ20で無償で受けることができる内容が含まれる。自動車ディーラ20はサービスパック契約締結時に、その対価を車両購入者から徴収する。自動車ディーラ20は、その対価から、書き換えサービスの作業手数料およびサービスパック販売手数料を差し引き、残額を電池メーカ30に渡す。
図7は、自動車ディーラ20に設置された情報端末25の、上下限電圧値の書き換えサービス時の動作を説明するためのフローチャートである。情報端末25は車載用蓄電システム100と接続される(S20)。情報端末25は、車載用蓄電システム100から蓄電部300の識別情報を取得する(S21)。情報端末25は当該識別情報をキーとして、販売した蓄電部を管理しているデータベースを探索する。そのデータベースは、各蓄電部のサービスパック締結の有無も管理している。
接続された車載用蓄電システム100の蓄電部300がサービスパック締結ありの場合(S22のY)、情報端末25はその蓄電部300が、上下限電圧値の更新時期を経過しているか否か判定する(S23)。更新時期を経過している場合(S23のY)、情報端末25は、電池メーカ30から配布された更新プログラムを車載用蓄電システム100に送信する(S24)。なおステップS22にて、サービスパック契約を締結していない場合でも(S22のN)、サービス料金を別途に徴収することにより、書き換えサービスを提供してもよい。この場合、当該サービス料金は、初期にサービスパック契約を締結しているユーザとのバランスを図るため、サービスパック料金に含まれる書き換えサービスの対価設定より、若干高めに設定するとよい。
以上説明したように本実施の形態によれば、耐久経過後に使用電圧範囲を拡大することにより、並列接続された蓄電装置の寿命を伸ばすことができる。まず従来の鉛電池に、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池などのサブバッテリを並列に追加することにより、短時間に大きなエネルギーの回生が可能となる。また鉛電池の過充電や過放電を抑制でき、鉛電池の寿命を伸ばすことができる。
鉛電池とサブバッテリの並列システムでは、耐久経過によりサブバッテリの内部抵抗が、鉛電池の内部抵抗より早く上昇するため、サブバッテリの仕事量が低下し、鉛電池の仕事量が増大する傾向がある。本実施の形態では耐久経過後に使用電圧範囲を拡大することにより、両者の内部抵抗比のアンバランスの影響を緩和する。これによりサブバッテリの仕事量低下および鉛電池の仕事量上昇を抑制できる。従って鉛電池の寿命を、さらに伸ばすことができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。こられ実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述の実施の形態では、上下限電圧値の書き換え用の更新プログラムを、外部から設定する例を説明した。この点、パラメータ保持部220に予め書き込んでおいてもよい。この場合、電池メーカ30は、車載用蓄電システム100の販売価格に、鉛電池の寿命延長分の対価を含める課金モデルとなる。
100 車載用蓄電システム、 200 電池管理装置、 210 充放電制御部、 220 パラメータ保持部、 221 上下限電圧値保持部、 222 累積放電値保持部、 223 内部抵抗値保持部、 230 電池状態管理部、 231 累積放電値更新部、 232 更新時期通知部、 233 更新上下限電圧値取得部、 234 上下限電圧値更新部、 235 内部抵抗値算出部、 236 劣化判定部、 240 電池状態監視部、 241 第1蓄電装置電流検出部、 242 第2蓄電装置電流検出部、 243 電圧検出部、 300 蓄電部、 310 第1蓄電装置、 320 第2蓄電装置、 400 負荷、 410 電装部品、 420 スタータ、 500 オルタネータ、 10 車両、 20 自動車ディーラ、 25 情報端末、 30 電池メーカ、 35 サーバ。

Claims (8)

  1. 車両内の電装品に給電するための蓄電部と、
    前記蓄電部を管理する管理部と、を備え、
    前記蓄電部は、
    第1蓄電装置と、
    前記第1蓄電装置と並列に接続され、前記第1蓄電装置と内部抵抗の経時変化が異なる第2蓄電装置と、を含み、
    前記管理部は、前記蓄電部の使用開始後、所定の時期に前記蓄電部の使用電圧範囲を広げることを特徴とする車載用蓄電システム。
  2. 前記管理部は、前記蓄電部の使用開始後、所定の時期に前記蓄電部の使用電圧範囲の上限電圧を上げることを特徴とする請求項1に記載の車載用蓄電システム。
  3. 前記管理部は、前記第1蓄電装置の内部抵抗と、前記第2蓄電装置の内部抵抗の比率変化が設定値より小さくなった時点以降に、前記蓄電部の使用電圧範囲を広げることを特徴とする請求項1または2に記載の車載用蓄電システム。
  4. 前記第1蓄電装置は鉛電池であり、前記第2蓄電装置はニッケル水素電池であり、
    前記鉛電池と前記ニッケル水素電池の電圧は対応しており、
    前記管理部は、前記ニッケル水素電池の総放電量が5kAhに到達した以降に、前記蓄電部の使用電圧範囲を広げることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車載用蓄電システム。
  5. 前記第1蓄電装置は鉛電池であり、前記第2蓄電装置はニッケル水素電池であり、
    前記鉛電池と前記ニッケル水素電池の電圧は対応しており、
    前記管理部は、使用電圧範囲変更時における前記鉛電池の内部抵抗と前記ニッケル水素電池の内部抵抗の比率が、初期状態における前記鉛電池の内部抵抗と前記ニッケル水素電池の内部抵抗の比率に対して、80〜120%の範囲に収まるように、前記蓄電部の使用電圧範囲を広げることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車載用蓄電システム。
  6. 前記管理部は、前記蓄電部の使用電圧範囲を変更すべき時期が到来すると、その到来をユーザに向けて通知することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車載用蓄電システム。
  7. 前記蓄電部の変更後の使用電圧範囲の値は、自動車メンテナンス施設に設置された情報端末から前記管理部に設定されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の車載用蓄電システム。
  8. 自動車販売店に設置される情報端末であって、
    請求項1から7のいずれかに記載の車載用蓄電システムと接続し、電池メーカから指定された、前記蓄電部の変更後の使用電圧範囲の値を、前記車載用蓄電システムに設定することを特徴とする情報端末。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017086400A1 (ja) * 2015-11-19 2017-05-26 株式会社東芝 蓄電池システム、蓄電池装置及び方法
JP2017203655A (ja) * 2016-05-10 2017-11-16 日立化成株式会社 電池状態検出装置、車両、プログラムおよび電池状態検出方法
CN114465304A (zh) * 2022-01-12 2022-05-10 浙江霖润新能源科技有限公司 一种车载混合电源系统

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