JP2014147988A - 立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高硬度鋼の断続切削加工で、すぐれた耐欠損性を発揮するcBN工具を提供する。
【解決手段】cBN粒子の平均粒径が、好ましくは、0.5〜8μmであるcBN工具において、cBN粒子の内の少なくとも一部については、その表面が、平均膜厚10〜100nmの酸素含有窒化アルミニウム膜により被覆され、該酸素含有窒化アルミニウム膜中の平均酸素濃度は1〜15原子%であり、また、cBN粒子の表面を被覆する酸素含有窒化アルミニウム膜には部分的切れ間があり、この部分的切れ間の平均形成割合h/Hは、0.02≦h/H≦0.08を満足する。ここで、hは酸素含有窒化アルミニウム膜の切れ間長、HはcBN粒子の周囲長を示す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高硬度鋼の断続切削加工において、すぐれた耐欠損性を発揮する立方晶窒化ほう素(以下、cBNで示す)基焼結材料製切削工具(以下、cBN工具という)に関する。
従来、鋼、鋳鉄等の鉄系被削材の切削加工には、被削材との親和性が低く、かつ、高硬度であるという点等から、工具材料としてcBN基焼結材料(以下、cBN焼結体という)を用いたcBN工具が知られている。
例えば、特許文献1に示すように、硬質相としてのcBNを20〜80体積%含有し、残部が、周期律表の4a、5a、6aの炭化物、窒化物、ほう化物等のセラミックス化合物を結合相としたcBN工具が知られている。
また、特許文献2には、cBN粒子を、Ti、Zr、Hf、Alの少なくとも1種の窒化物、硼化物もしくはその固溶体の少なくともいずかで包囲し、さらにその上に、Ti、TiAl、Zr、Hfの少なくとも1種の窒化物、炭化物、酸化物もしくはその固溶体の少なくともいずかで包囲し、cBN粒子を2層で被覆することにより、cBN工具にすぐれた靭性、耐摩耗性、耐熱性および高温強度を付与することが提案されている。
また、例えば、特許文献3には、cBN粒子と結合相とを備えたcBN工具において、結合相を、cBN粒子を包囲する第1の結合相と、それ以外の第2の結合相とで構成し、第1の結合相は、前記cBN粒子に接触して包囲する第3の結合相と、前記第3の結合相を包囲する第4の結合相とで構成し、前記第3の結合相は、Ti、Zr、Hf、Alの少なくとも1種の窒化物、硼化物もしくはその固溶体の少なくともいずれかの形態で、また、前記第4の結合相は、Ti、TiAl、Zr、Hfの少なくとも1種の窒化物、炭化物、酸化物もしくはその固溶体の少なくともいずかの形態で構成し、さらに、前記第2の結合相は、前記第1の結合相で包囲された複数の前記粒子の間に粒成長抑制結合相を含み、前記粒成長抑制結合相は、Ti、Zr、Hfの少なくとも1種の硼化物もしくはその固溶体の少なくともいずれかの形態、または、Alの窒化物、硼化物もしくはその固溶体の少なくともいずれかの形態で構成することにより、cBN工具の耐摩耗性および耐欠損性を改善することが提案されている。
また、特許文献4には、cBN工具の表面を耐熱膜で被覆した被覆cBN工具において、cBN焼結体の結合材成分として、少なくともアルミニウムの酸窒化物を含有するアルミニウム化合物を含有させるとともに、cBNの質量をMA、フッ硝酸に溶解しない前記アルミニウム化合物に含まれるアルミニウムの質量をMB、フッ硝酸に溶解する前記アルミニウム化合物に含まれるアルミニウムの質量をMCとした場合、質量比MC/MAを0.001以上0.1以下、かつ、質量比MB/MCを0.1以上15以下とすることにより、耐熱膜の剥離発生を防止しするとともに、cBN焼結体への亀裂等の伝播を防止することが提案されている。
さらに、特許文献5には、硬質相が、cBN及び/又はwBNからなる複合高密度相BN焼結体工具において、硬質相の粒子表面を、Ti,Zr,Hf,Al,Siの窒化物,ホウ化物及びこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種の単層又は多層の第1層で被覆するとともに、該第1層の表面に周期律表の4a,5a,6a族金属の炭化物,窒化物,炭酸化物,窒酸化物,ホウ化物及び酸化アルミニウム,酸窒化アルミニウム並びにこれらの相互固溶体中の少なくとも1種の単層又は多層の第2層で被覆した複合硬質相を10体積%以上含有させることにより、複合高密度相BN焼結体工具の耐摩耗性、耐欠損性、靭性及び耐衝撃性を改善することが提案されている。
特開昭53−77811号公報 特開昭58−61253号公報 特開平10−218666号公報 特許第4933922号公報 特開平5−186272号公報
cBN工具は、高硬度であり、かつ、鋼、鋳鉄等の鉄系被削材との親和性が低いという点ですぐれるが、cBN粒子と結合相との付着強度が十分でないために、前記特許文献1〜5に示されるように付着強度改善のために種々の提案がなされている。
しかし、前記従来のcBN工具、複合高密度相BN焼結体工具においては、高硬度鋼等の断続切削加工の様に切れ刃に高負荷が作用する切削条件では、cBN粒子と結合相との付着強度が依然として十分でなく、そのため、欠損を発生し易く、工具寿命が短命であった。
そこで、本発明は、高硬度鋼等の断続切削加工においても、すぐれた耐欠損性を示し、長期の使用にわたりすぐれた切削性能を発揮するcBN工具を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決するため、cBN粒子と結合相との界面状態に着目し、鋭意研究したところ、次のような知見を得た。
まず、個々のcBN粒子表面に、例えば、ALD(Atomic Layer Deposition)法により、薄くかつ均一な酸化アルミニウム(Al)膜を被覆するとともに、該酸化アルミニウム(Al)膜の表面に、さらに、薄くかつ均一な窒化アルミニウム(AlN)膜を被覆し、cBN粒子表面に、酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる薄膜を予め形成し、次いで、酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる薄膜を予め被覆形成した前記cBN粒子を原料粉として、通常の条件で焼結を行うことによってcBN焼結体を作製すると、得られたcBN焼結体中のcBN粒子は、酸素含有窒化アルミニウム(以下、「AlN(O)」で示す。)の薄膜で被覆(部分的な切れ間が形成されている場合を含む)され、そして、cBN粒子と結合相との界面に、前記AlN(O)膜が存在することによって、cBN粒子と結合相との付着強度が改善されることを見出したのである。
なお、ALDとは、真空チャンバ内の基材に、原料化合物の分子を一層ごと反応させ、Arや窒素によるパージを繰り返し行うことで成膜する方法で、CVD法の一種である。
したがって、上記のcBN焼結体からなるcBN工具は、断続的かつ衝撃的負荷が作用する高硬度鋼の断続切削加工条件で用いられた場合でも、チッピング、欠損の発生が抑制され、長期の使用にわたって優れた切削性能を発揮することを見出したのである。
また、cBN粒子表面に、上記のとおり、ALD法により、酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる薄膜を予め形成した後、例えば、ボールミル中で該cBN粒子を攪拌することによって、酸化アルミニウム(Al)膜と窒化アルミニウム(AlN)膜に部分的な切れ間を形成し、切れ間において、cBN粒子表面が露出するcBN粒子を原料粉として用いてcBN焼結体、cBN工具を作製した場合には、cBN粒子表面が、部分的に切れ間をもつAlN(O)膜で被覆されていることから、cBN粒子表面と、該粒子表面を部分的に被覆するAlN(O)膜との熱膨張特性の違いに起因する界面のクラック発生が少なくなり、その結果、このクラックを原因とするチッピング発生、欠損発生をさらに一段と抑制し得ることを見出したのである。
本発明は、前記知見に基づいてなされたものであって、
「(1)硬質相成分として立方晶窒化ほう素(cBN)粒子を含有する立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具(cBN工具)において、前記立方晶窒化ほう素(cBN)粒子の内の少なくとも一部については、その表面が平均膜厚10〜100nmの酸素含有窒化アルミニウム膜(AlN(O)膜)により被覆され、前記酸素含有窒化アルミニウム膜(AlN(O)膜)中の平均酸素濃度は1〜15原子%であることを特徴とする立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具(cBN工具)。
(2)前記酸素含有窒化アルミニウム膜(AlN(O)膜)には、部分的に切れ間が形成されていることを特徴とする前記(1)に記載の立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具(cBN工具)。
(3)前記酸素含有窒化アルミニウム膜(AlN(O)膜)で被覆されている立方晶窒化ほう素(cBN)粒子の断面画像を観察し、立方晶窒化ほう素(cBN)粒子の表面に沿って形成されている酸素含有窒化アルミニウム膜(AlN(O)膜)の部分的切れ間の平均形成割合を求めた場合、0.02≦h/H≦0.08を満足することを特徴とする前記(2)に記載の立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具(cBN工具)。
但し、hは酸素含有窒化アルミニウム膜(AlN(O)膜)の切れ間長、Hは立方晶窒化ほう素(cBN)粒子の周囲長。
(4)前記立方晶窒化ほう素粒子の平均粒径は0.5〜8μmであることを特徴とする前記(1)〜(3)の何れかに記載の立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具。」
に特徴を有するものである。
本発明のcBN工具について、以下に詳細に説明する。
cBN焼結体:
cBN焼結体は、通常、硬質相成分と結合相成分からなるが、本発明のcBN工具の基材であるcBN焼結体は、硬質相成分としてAlN(O)膜あるいは部分的な切れ間を持つAlN(O)膜によって被覆されたcBN粒子を含有する。
また、cBN焼結体中の他の構成成分としては、例えば、Tiの窒化物、炭化物、炭窒化物及び硼化物、Alの窒化物及び硼化物等、cBN焼結体に通常含まれる成分が含有される。
cBNの平均粒径:
本発明で用いるcBN粒子の平均粒径は、特に限定されるものではないが、0.5〜8μmの範囲であることが好ましい。
硬質なcBN粒子を焼結体内に含むことにより耐欠損性を高める効果に加えて、平均粒径が0.5μm〜8μmのcBN粒子を焼結体内に分散することにより、工具使用中に工具表面のcBN粒子が脱落して生じる刃先の凹凸形状を起点とするチッピングを抑制するだけでなく、工具使用中に刃先に加わる応力により生じるcBN粒子と結合相との界面から進展するクラック、あるいはcBN粒が割れて進展するクラックの伝播を焼結体中に分散したcBN粒子により抑制することにより、優れた耐欠損性を有することができる。
したがって、本発明で用いるcBN粒子の平均粒径は、0.5〜8μmの範囲とすることが好ましい。
なお、cBN焼結体に占めるcBN粒子の含有割合が50容積%未満となった場合には、工具としての耐欠損性が低下傾向を示し、一方、cBN粒子の含有割合が80容積%を超える場合には、焼結体中にクラックの起点となる空隙が生成しやすくなり、耐欠損性が低下することから、cBN焼結体に占めるcBN粒子の含有割合は、50〜80容積%とすることが好ましい。
cBN粒子表面を被覆するAlN(O)膜の平均膜厚:
本発明でcBN粒子表面に被覆形成されるAlN(O)膜の平均膜厚、また、部分的に切れ間が形成され、この切れ間にcBN粒子表面が露出しているAlN(O)膜の平均膜厚は、10〜100nmとすることが必要である。
AlN(O)膜の平均膜厚が10nm未満であると、被覆する効果が低減し、結果として、耐欠損性が不十分となるため好ましくない。一方、AlN(O)膜の平均膜厚が100nmを超える場合には、焼結体におけるcBN粒子表面のAlN(O)膜内の引張残留応力が大となるため、工具として使用した際に、cBN粒子表面とAlN(O)膜の界面にクラックが生じやすくなり、耐欠損性を低下させることになる。
したがって、本発明では、cBN粒子表面に被覆形成されるAlN(O)膜の平均膜厚は、10〜100nmとする。
なお、AlN(O)膜の膜厚を厚くする場合には、部分的切れ間が形成されたAlN(O)膜を形成することによって、cBN粒子表面と、AlN(O)膜との熱膨張特性差に起因する界面のクラック発生を低減することが望ましい。
AlN(O)膜中の平均酸素濃度:
cBN粒子表面を被覆するAlN(O)膜中の平均酸素濃度が1原子%未満であると、cBN粒子表面へのAlN(O)膜の付着力向上を図ることができず、一方、AlN(O)膜中の平均酸素濃度が15原子%を超えても、さらなる付着力向上効果は期待できないことから、AlN(O)膜中の平均酸素濃度は1〜15原子%とする。
なお、cBN焼結体あるいはcBN工具において、cBN粒子表面に形成されるAlN(O)膜中の平均酸素濃度は、後記するALD法によるcBN粒子作製時のcBN粒子表面に被覆する酸化アルミニウム(Al)膜の膜厚と、該酸化アルミニウム(Al)膜表面に被覆する窒化アルミニウム(AlN)膜の膜厚比で制御することができる。
AlN(O)膜中の平均酸素濃度の測定:
cBN粒子表面を被覆するAlN(O)膜中の平均酸素濃度は、cBN焼結体を作製した後、その断面を研磨後、FIB(Focused Ion Beam)を用いて薄片加工し、透過型電子顕微鏡(TEM)により、透過電子像を取得する。ついで、同断面画像内におけるcBN粒子からAlN(O)膜にかけた領域のAl、Ti、O、Nの4元素について元素ライン分析を行い、この4元素の分析結果を基にした各元素の原子%を算出することによって、cBN粒子周囲のAlN(O)膜中の平均酸素濃度Yを求めることができる。
ライン分析の際の位置の細かさは観察精度の観点から、1.0nm程度で行うことが好ましい。加工する薄片の厚さは、30nm〜130nmが好ましい。30nmより薄いとハンドリングが困難であるためであり、130nmより厚いと像の解析が困難になるため好ましくない。平均酸素濃度Yを求める際、AlN(O)膜の膜厚を利用することから、観察倍率は、cBN界面とAlN(O)膜の膜全体が分かる倍率とし、倍率×80k程度が好ましい。透過電子像は、厚み方向に含まれる情報を投影する事から、研磨面に対してcBN界面が垂直になっている部位を観察することが好ましい。
より具体的に、cBN粒子周囲のAlN(O)膜中の平均酸素濃度Yの算出手順を述べると、以下のとおりである。
M = 測定数>3
C = 測定中心
Y = cBN粒子周囲のAlN(O)膜中の平均酸素濃度Y
P = 元素ライン分析する際の膜の厚み方向の位置の細かさ(測定機器での調整)
T = 元素ライン分析する部位におけるAlN(O)膜の膜厚
K = AlN(O)膜内の測定個数
W = 膜の厚み方向に対して垂直方向の測定中心からの幅
Z = cBN界面位置を0として、AlN(O)膜方向に(C−1)個の元素ライン分析より求めた酸素原子%の合計値
と定義した場合、

取得した透過電子像内でcBN界面とAlN(O)膜の膜厚全体が分かる部位において測定中心Cを決め、Al、Ti、O、Nの4元素について元素ライン分析を行い、この4元素の分析結果を基にした各元素の原子%を算出する。また、元素ライン分析を行った部分のAlN(O)膜の膜厚Tを測定する。この時、元素ライン分析する際の位置の細かさPは事前に決めておく。例えば、P=1.0nmとして測定し、図1に示すような横軸を分析位置、縦軸を酸素原子%のグラフを得る。
AlN(O)膜の膜厚Tをライン分析の位置の細かさPで割り、AlN(O)膜内の測定個数K(=T/P)を求める。cBN界面位置を0としてAlN(O)膜の膜厚方向のK−1個に対応するAlN(O)膜の部分の酸素原子%をすべて足し合わせた値Zを求める。
−1個とするのは、ライン分析の際の位置の細かさと膜厚によっては割り切れない値が存在するため、確実にAlN(O)膜内の酸素原子%の情報を得るためである。
AlN(O)膜内の酸素原子%の合計Zを(K−1)で割った値をAlN(O)膜中の平均酸素濃度Yとする。
図1より従来品(AlN膜)の平均酸素濃度は0.5原子%、本発明品の平均酸素濃度は2.9原子%となる。
測定中心Cから±Wの幅においても同様の測定を行い、Y−W、Y−W+1、・・・、Y−1、Y、Y、・・・、YW−1、Yを求める。Y−W、Y−W+1、・・・、Y−1、Y、Y、・・・、YW−1、Yの平均値Yを求める。少なくとも異なる3ヶ所において平均値Yを測定し、それらY、Y、・・・、Yの平均値をcBN粒子周囲のAlN(O)膜中の平均酸素濃度Yとする。Wは測定中心部Cにて測定したAlN(O)膜の膜厚Tの15%〜30%が好ましい。
AlN(O)膜に形成する部分的な切れ間:
cBN粒子の表面を所定の酸素濃度のAlN(O)膜によって覆うことにより、cBN粒子と結合相間の付着強度を高めることができる。
ここで、cBN焼結体は、1000℃以上の高温で焼結を行い、次いで室温にまで冷却することにより作製する。よって、cBN粒子表面に被覆したAlN(O)膜には、熱膨張特性の違いから、引張残留応力が発生する。そのため、負荷が高い切削加工条件時における断続的・衝撃的負荷と前記引張残留応力との相乗作用により、cBN粒子とAlN(O)膜の界面にはクラックが発生しやすくなる。このクラックが起点となり、工具刃先のチッピングや欠損が生じる。この前記界面のクラック発生を防止するために、cBN粒子の表面を覆うAlN(O)膜には、部分的に切れ間を形成することが望ましい。
この切れ間では、cBN粒子表面がcBN焼結体の結合相成分(例えば、Tiの窒化物、炭化物、炭窒化物及び硼化物、Alの窒化物及び硼化物等)と実質的に接していることになる。
ここで、cBN粒子の表面に沿って形成されているAlN(O)膜の切れ間長をhで表し、また、cBN粒子の表面の周囲長をHで表した場合、切れ間の平均形成割合h/Hが0より大きい(即ち、切れ間が形成されている)と、cBN粒子の表面を覆うAlN(O)膜に生じる引張残留応力が低減されるため、高硬度鋼等での負荷が大きな断続切削加工条件に用いた場合、cBN粒子とAlN(O)膜の界面にクラックが発生しにくくなり、工具刃先におけるチッピングの発生、欠損の発生を抑制できる。
なお、切れ間の平均形成割合h/Hが0.02以上0.08以下の範囲であるとクラック発生抑制効果がより高くなるので望ましい。
切れ間の平均形成割合h/Hの測定:
本発明では、cBN粒子表面に被覆したAlN(O)膜に形成した切れ間長hと、cBN粒子の表面の周囲長Hとの割合は、例えば、以下の様な測定法により算出することができる。
即ち、図2に模式図で示す焼結体を作製後、焼結体の断面を研磨し、さらに、図3に示すようにFIB(Focused Ion Beam)で断面を加工し、SIM(Scanning Ion Microscopy)により、図4に示すような奥行きの異なる複数の断面画像を取得する。
図3は、FIBで焼結体を断面加工する場合の例を示し、直方体形状の焼結体の正面の一部であって、縦および横の寸法がそれぞれ20μmの正方形の領域(観察領域)について、SIM観察像を取得する。
FIB加工は、奥行き方向で200nmごとに行い、その都度前記観察領域のSIM像を取得する。これは、奥行き方向で粒全体が前記複数の断面画像に収まっているcBN粒のデータを、後の分析に必要とされる充分数、取得するためである。断面加工する長さ(奥行き)は、(使用したcBN粒子の平均粒径+1μm)以上とする。
図4は、断面加工長さ(奥行き)0〜5.0μmにおける、それぞれの奥行きにおける断面画像を示す。
上述の手順で得られた断片的かつ複数の断面画像(例えば、図5に示す断面画像)において、1つのcBN粒子の全容が分かるcBN粒子に注目する。ここで、1つのcBN粒子の全容が分かるとは、前記観察領域中に、そのcBN粒子全体像が含まれ、かつ奥行き方向で粒全体が前記複数の断面画像に収まっていることを意味する。そのcBN粒子について、cBN粒子の表面の周囲長Hと、切れ間の合計長さhを測定し、切れ間の形成割合h/Hを求める。さらに、少なくとも10個以上のcBN粒子について、同じく切れ間の形成割合h/Hを測定し、これらの平均値から、切れ間の平均形成割合h/Hの値を算出することができる。但し、cBN粒子表面にAlN(O)膜が被覆されていない場合は除く。
より具体的に、切れ間の平均形成割合h/Hの測定・算出手順を述べると、以下のとおりである。
N = 測定するcBN粒子総数
n = 測定するcBN粒子の識別番号 ≦ N
M = cBN粒子nにおいて測定に使用する総取得画像数
m = cBN粒子nにおいて測定に使用する取得画像の識別番号 ≦ M
H = cBN粒の周囲長
h = AlN(O)膜の切れ間長
と定義した場合、
(a)まず、ある1つのcBN粒子nにおける1断面画像において長さ情報を測定する。
例えば、総取得画像数が30枚、cBN粒子の識別番号=1とする粒子が1画像目から28画像目で全容が分かり、10画像目において長さ情報を測定する場合(n=1、M=30、m=10)、
cBN粒の周囲長 = Hmn = H101 = a1+a2+a3+a4+c
AlN(O)膜の切れ間長 = hmn = h101 =a1+a2+a3+a4
となる(図6参照)。
(b)次いで、ある1つのcBN粒子nにおける切れ間の形成割合を算出する。
例えば、総取得画像数が30枚、cBN粒子の識別番号=1とする粒子が1画像目から28画像目で全容が分かり、これらから切れ間の割合を算出する場合(n=1、M=30、m=1〜28)、
cBN粒子の表面の全周平均長さH
= [(H1n+H2n+・・・+Hmn)/M]
であるから、
= [(H11+H21+・・・+ H281)/30]
となる。
また、切れ間の合計平均長さh
= [(h1n+h2n+・・・+hmn)/M]
であるから、
= [(h11+h21+・・・+h281)/30]
となる。
よって、切れ間の形成割合h/Hは、
/H = h/H
となる。
(c)次いで、切れ間の平均形成割合を算出する。
例えば、cBN粒子を15個測定する場合(N=15、n=1〜15)、
切れ間の平均形成割合[h/H]
=[((h/H)+(h/H)+・・・+(h/H))/N]
である。
したがって、切れ間の平均形成割合[h/H]は、
[h/H]
=[((h/H)+(h/H)+・・・+(h15/H15))/15]
から求めることができる。
AlN(O)膜が被覆されている(部分的な切れ間が形成されている場合を含む)cBN粒子の割合:
AlN(O)膜が被覆されていないcBN粒子数をq、焼結体に含まれる全cBN粒子数をQとした場合、AlN(O)膜が被覆されている(部分的な切れ間が形成されている場合を含む)cBN粒子数の割合(Q−q)/Qが0.85以上である場合、即ち、焼結体中の全cBN粒子中の85%以上のcBN粒子がAlN(O)膜で被覆されている(部分的な切れ間が形成されている場合を含む)場合に、cBN粒子と結合相の界面の付着強度向上効果が顕著であることから、(Q−q)/Qは0.85以上であることが望ましい。
AlN(O)膜が被覆されている(部分的な切れ間が形成されている場合を含む)cBN粒子の含有割合の測定:
本発明では、AlN(O)膜が被覆されている(部分的な切れ間が形成されている場合を含む)cBN粒子の含有割合は、例えば、以下の様な測定法により算出することができる。
即ち、図2に模式図で示す焼結体を作製後、焼結体の断面を研磨し、さらに、図3に示すようにFIBで断面を加工し、SIMにより、場所の異なる複数の断面画像を取得する。
FIB加工は、奥行き方向に200nm行い、観察領域のSIM像を取得する。FIB加工後の観察領域についてSIM像を取得するのは、FIB加工前の試料表面の汚れ等の影響を無くすためである。観察領域は、取得したSIM画像において、画像内で対角線を引いた際、対角線と接するcBN粒の数Qが10個以上とする。また、観察する領域は、場所が異なる領域で5場所以上とする。
前記手順で得られた場所の異なる複数の断面画像において、各断面画像で対角線を引き、接したcBN粒子に注目する。各断面画像において対角線に接したcBN粒子数Qと、その中でAlN(O)膜がついていないcBN粒子数qを測定し、AlN(O)膜で覆われた(部分的な切れ間が形成されている場合を含む)cBN粒子数の含有割合(Q−q)/Qを求める。さらに少なくとも4枚以上の場所の異なるSIM像について、AlN(O)膜で覆われた(部分的な切れ間が形成されている場合を含む)cBN粒子数の含有割合(Q−q)/Qを求め、これらの平均値から、AlN(O)膜で覆われた(部分的な切れ間が形成されている場合を含む)cBN粒子数の含有割合(Q−q)/Qを算出することができる。
cBN粒子の作製:
AlN(O)膜で被覆されたcBN粒子、あるいは、部分的な切れ間を持つAlN(O)膜で被覆されたcBN粒子は、例えば、以下の工程(a)、(b)で作製することができる。
(a)cBN粒子表面に、例えば、ALD(Atomic Layer Deposition)法により、まず、均一かつ薄膜の酸化アルミニウム(Al)膜を被覆形成し、次いで、上記酸化アルミニウム(Al)膜の表面に、均一かつ薄膜の窒化アルミニウム(AlN)膜を被覆することにより、cBN粒子表面に、酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる薄膜を予め形成する。
なお、ALD法によれば、cBN粒子表面に、原料化合物の分子を一層ごと反応させて酸化アルミニウム(Al)膜あるいは窒化アルミニウム(AlN)膜を成膜させていくことができるので、cBN粒子の凝集を引き起こすことなく、均一でかつ薄層の酸化アルミニウム(Al)膜と窒化アルミニウム(AlN)膜の2層構造を形成することができる。
より具体的にいえば、炉内に、例えば、平均粒径0.5〜8μmのcBN粒子を装入し、炉内を300℃程度に昇温し、Ar+Al(CHガス流入工程、Arガスパージ工程、Ar+HOガス流入工程、Arガスパージ工程を1サイクルとして、このサイクルを目標酸化アルミニウム(Al)膜厚になるまで繰り返し行う。例えば、1時間かけて成膜することにより、膜厚10nmのAl膜をcBN粒子表面に被覆形成する。
次いで、炉内を350℃程度に昇温し、Ar+Al(CHガス流入工程、Arガスパージ工程、Ar+NHガス流入工程、Arガスパージ工程を1サイクルとして、このサイクルを目標窒化アルミニウム(AlN)膜厚になるまで繰り返し行う。例えば、2時間かけて成膜することにより、膜厚20nmの窒化アルミニウム(AlN)膜を、酸化アルミニウム(Al)膜表面に被覆形成する。
ここで得られたcBN粒子断面をSEM(Scanning Electron Microscopy)観察したところ、cBN粒子の表面には、均一で切れ間のない酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる薄膜が被覆されていることが確認された。
(b)次いで、必要に応じて、前記(a)で作製した酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる均一な薄膜で被覆されたcBN粒子を、超硬合金製容器へ装入し、超硬合金製ボール(直径1mm)とともに所定の条件でボールミル混合を行うことによって、所定の膜厚の酸化アルミニウム(Al)膜と窒化アルミニウム(AlN)膜との2層構造からなるとともに、部分的な切れ間を持つ薄膜によって被覆されたcBN粒子を作製する。
なお、混合するcBN粒子に対する超硬合金製ボールの重量比が大きくなると切れ間の形成割合は大きくなり、また、cBN粒子と超硬合金製ボールとの混合時間が長くなると切れ間の形成割合は大きくなる。
ここで得られたcBN粒子断面をSEMにて観察したところ、cBN粒子表面の酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる薄膜に、部分的に切れ間が形成されていることが確認された。
前記の工程(a)で、まず、均一で切れ間のない酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造の薄膜で被覆されたcBN粒子を作製するのは、これに続く前記(b)の工程で、酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造の膜厚を所望の値に制御することができるようにし、かつ、酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造の薄膜の切れ間長hと、cBN粒子の周囲長Hの割合(h/H)を所望の値に制御するためという理由による。
cBN焼結体、cBN工具の作製:
前記の工程(a)で作製した均一で切れ間のない酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造の薄膜で被覆されたcBN粒子、あるいは、前記の工程(b)で作製した部分的な切れ間を持ち、所定の膜厚の酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる薄膜によって被覆されたcBN粒子を原料粉末として、以下に示す(c)の工程でcBN焼結体を作製し、さらに、(d)の工程でcBN工具を作製する。
(c)前記の工程(a)で作製した均一で切れ間のない酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造の薄膜で被覆されたcBN粒子、あるいは、前記の工程(b)で作製した部分的な切れ間を持ち、所定の膜厚の酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる薄膜によって被覆されたcBN粒子を原料粉末として用意するとともに、さらに、例えば、TiN粉末、Al粉末、TiAl粉末、Al粉末を原料粉末として用意し、これら原料粉末を所定組成となるように配合し、所定サイズの成形体を作製した後、予備焼結体を作製する。
次に、この予備焼結体を、WC基超硬合金製支持片と重ね合わせた状態で、通常の超高圧焼結装置に装入し、例えば、通常の焼結条件である圧力:5GPa、温度:1500℃、保持時間:30分間の条件で超高圧高温焼結し、cBN焼結体を作製する。
上記の焼結に際し、cBN粒子表面に予め被覆されていた酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる薄膜において、酸素原子が拡散を生じることによって、酸素含有窒化アルミニウム膜(AlN(O)膜)が形成される。
AlN(O)膜中の平均酸素濃度は、主として、予めcBN粒子表面に被覆した酸化アルミニウム(Al)膜と窒化アルミニウム(AlN)膜の膜厚に依存する。
例えば、酸化アルミニウム(Al)膜を5nm、また、窒化アルミニウム(AlN)膜を45nmの膜厚で被覆した場合には、AlN(O)膜中の平均酸素濃度は6原子%となる。
また、酸化アルミニウム(Al)膜を12nm、また、窒化アルミニウム(AlN)膜を38nmの膜厚で被覆した場合には、AlN(O)膜中の平均酸素濃度は15原子%となる。
平均酸素濃度を15%より大きくするためには、酸化アルミニウム(Al)膜を厚くする必要があるが、酸化アルミニウム(Al)膜を厚くすると上記の焼結に際し、酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造が形成されてしまい、cBN粒に接する単層のAlN(O)膜が形成されなくなる。
したがって、cBN焼結体におけるcBN粒子表面に形成される酸素含有窒化アルミニウム膜(AlN(O)膜)中の平均酸素濃度は、前記工程(a)における酸化アルミニウム(Al)膜と窒化アルミニウム(AlN)膜の膜厚比で制御することができる。
さらに、前記の工程(b)で作製した部分的な切れ間を持つ酸化アルミニウム(Al)と窒化アルミニウム(AlN)との2層構造からなる薄膜を被覆したcBN粒子を原料粉末として用いた場合には、AlN(O)膜に形成される切れ間長h、AlN(O)膜に形成される切れ間の平均形成割合h/Hは、例えば、前記の工程(b)における超硬合金製ボールの混合するcBN粒子に対する重量比、cBN粒子と超硬合金製ボールとの混合時間によって制御することができる。
(d)前記工程(c)で作製されたcBN焼結材を、ワイヤー放電加工機で所定寸法に切断し、例えば、所定のインサート形状をもったWC基超硬合金製インサート本体のろう付け部(コーナー部)にろう付けし、その後、研磨・ホーニング処理等を施すことにより、所定のインサート形状をもったcBN工具を作製する。
本発明のcBN工具においては、cBN粒子の表面がAlN(O)膜で被覆されていることから、cBN粒子と結合相との界面密着強度が改善され、また、cBN粒子の表面が部分的な切れ間が形成されたAlN(O)膜で被覆されている場合には、cBN粒子とAlN(O)膜との界面におけるクラック発生が抑制され、さらに、cBN粒子と結合相との界面密着強度がより向上することから、切れ刃に断続的・衝撃的負荷が作用する高硬度鋼等の断続切削加工に用いた場合でも、チッピング、欠損の発生は抑えられ、長期の使用にわたってすぐれた切削性能を発揮する。
cBN焼結体のcBN粒子周りのAlN(O)膜(本発明)およびAlN膜(従来品)の膜中平均酸素濃度の測定例を示す。 本発明cBN焼結体のcBN粒子周りのAlN(O)膜の断面模式図を示す。 FIBによる断面加工と、SIMによる断面画像取得の概略説明図を示す。 図3に示された断面加工において、それぞれの奥行きにおける断面画像を示す。 本発明のcBN焼結体における、cBN粒子とその表面を被覆する部分的に切れ間が形成されたAlN(O)膜のSIM断面画像の一例を示す。 図5に示されたSIM断面画像によるcBN粒の周囲長とAlN(O)膜の切れ間長の測定例を示す。
以下に、本発明のcBN工具を実施例に基づいて説明する。
AlN(O)膜で被覆されたcBN粒子の作製:
(a)平均粒径0.5〜8μmのcBN粒子を基材とし、この粒子表面に、ALD(Atomic Layer Deposition)法により、均一かつ薄膜のAl膜を被覆形成し、ついで、この上に、均一かつ薄膜のAlN(O)膜を被覆形成した。
より具体的にいえば、炉内に、例えば、所定粒径のcBN粒子を装入し、炉内を300℃に昇温した。次に、その炉内へ、成膜用ガスとして、Al(CHとHOガスを、また、パージ用ガスとしてArガスを使用し、(i)Ar+Al(CHガス流入工程、(ii)Arガスパージ工程、(iii)Ar+HOガス流入工程、(iv)Arガスパージ工程を行った。この(i)から(iv)の工程を1サイクルとして、このサイクルを所望膜厚に応じて繰り返し行った。0.25〜3時間かけて成膜することにより、各所望の膜厚のAl膜を均一にcBN粒子表面に被覆形成した。
次いで、炉内を350℃に昇温し、成膜用ガスとして、Al(CHとNHガスを、また、パージ用ガスとしてArガスを使用し、(v)Ar+Al(CHガス流入工程、(vi)Arガスパージ工程、(vii)Ar+NHガス流入工程、(viii)Arガスパージ工程をおこなった。そして、この(v)〜(viii)の工程を1サイクルとして、このサイクルを所望の窒化アルミニウム(AlN)膜厚になるまで繰り返し行った。具体的には、0.5〜9時間かけて成膜することにより、所望膜厚の窒化アルミニウム(AlN)膜を、酸化アルミニウム(Al)膜表面に被覆形成した。
なお、前記上述の手順で得られたAl膜とAlN膜との2層構造として被覆されたcBN粒子について、断面をSEM(Scanning Electron Microscopy)を用いて観察したところ、cBN粒子表面に均一かつ薄膜のAl膜とAlN膜との2層が被覆されていることが確認された。
(b)次いで、前記(a)で作製した均一かつ薄膜のAl膜とAlN膜との2層がその表面に被覆形成されたcBN粒子のいくつかについて、超硬合金製容器内へ装入した。そこへ有機溶剤を加え、超硬合金製ボール(直径1mm)とともにボールミルの回転数50rpmでボールミル混合を行った。cBN粒子表面には、所定膜厚を有し、所定の切れ間割合の切れ間を有するAl膜とAlN膜との2層の薄膜が形成されていた。この切れ間には、cBN粒子表面が露出していた。
なお、混合したcBN粒子と超硬合金製ボールの割合は、重量比で1:10〜20となるように調整した。また、混合時間は、0.25〜1.5時間となるように調整した。
原料粉末として、前記上述の工程(a)で作製した均一かつ薄膜のAl膜とAlN膜との2層が被覆されたcBN粒子粉末、あるいは、上述の工程(a)及び(b)により作製した部分的に切れ間が形成されたAl膜とAlN膜との2層が被覆されたcBN粒子粉末と、TiN粉末、Al粉末、TiAl粉末、Al粉末を用意し、これら原料粉末を、cBN粒子粉末の含有量が60容積%となるように配合した。前記TiN粉末、Al粉末、TiAl粉末、Al粉末のいずれも、0.3〜0.9μmの範囲内の平均粒径を有する。有機溶剤中で超音波撹拌機により混合し、乾燥した後、油圧プレスにて成形圧120MPaで直径:50mm×厚さ:1.5mmの寸法にプレス成形した。ついでこの成形体を、圧力:1Pa以下の真空雰囲気中、1000℃で30分間保持して熱処理し、揮発成分および粉末表面への吸着成分を除去して予備焼結体とした。次に、この予備焼結体を、別途用意した、Co:8質量%、WC:残りの組成、並びに直径:50mm×厚さ:2mmの寸法をもったWC基超硬合金製支持片と重ね合わせた状態で、通常の超高圧焼結装置に装入した。次にこれらを、通常の条件である圧力:5GPa、温度:1500℃、保持時間:30分間の条件で超高圧高温焼結し、cBN焼結体を得た。こうして得られた円板形状のcBN焼結材を、ワイヤー放電加工機で所定寸法に切断し、Co:5質量%、TaC:5質量%、WC:残りの組成およびISO規格CNGA120408のインサート形状をもったWC基超硬合金製インサート本体のろう付け部(コーナー部)に、質量%で、Cu:26%、Ti:5%、Ag:残りからなる組成を有するAg系ろう材を用いてろう付けした。その後、上下面および外周研磨、ホーニング処理を施すことにより、ISO規格CNGA120408のインサート形状をもった本発明cBN工具1〜30を製造した。
cBN粒子の平均粒径の測定:
前記で得た各cBN焼結体の断面組織を走査型電子顕微鏡にてcBN焼結体組織を観察し、二次電子像を得た。得られた画像内のcBN粒子の部分を画像処理にて抜き出し、画像解析によって各cBN粒子の最長径を求め、各粒子の直径[μm]とした。
画像解析より求めた各粒子の直径を基に各粒子の体積を計算した。体積は、理想球と仮定して体積の計算を行った(体積=(4×π×半径)/3)。
縦軸を体積百分率[%]、横軸を直径[μm]としてグラフを描画させ、体積百分率が50%の値をcBN粒子の平均粒径とした。
画像は、200個程度の粒子が1画像内で分かる倍率が望ましく、3画像を前記方法にて処理し求めた値の平均値を測定結果とした。
また、前記本発明cBN工具1〜30のcBN焼結体について、焼結体の断面を研磨後、FIB(Focused Ion Beam)を用いて薄片加工し、透過型電子顕微鏡(TEM)により、×80kの組織断面像を取得し、該組織断面像内のcBN粒子からAlN(O)膜にかけた領域のAl、Ti、O、Nの4元素についてライン分析を行い、この4元素の分析結果を基にした各元素の原子%を算出し、cBN粒子表面を被覆するAlN(O)膜中の平均酸素濃度を求めた。平均酸素濃度を求めるにあたり、測定数M=3、膜の厚み方向の位置の細かさP=1nm、膜の厚み方向に対して垂直方向の測定中心からの幅W=10nmとした。
また、前記本発明cBN工具1〜30のcBN焼結体について、焼結体の断面を研磨し、さらに、FIBで断面を加工し、SIMにより、断面画像を取得した。画像は、画像に対角線を引いた場合、その対角線にcBN粒が10個以上接触する倍率が望ましい。例えば、平均粒径3μmのcBN粒を用いた場合、倍率は4000倍程度が望ましい。
cBN粒の全体を観察できるようにするために、FIB加工は、200nmごとに行い、また、断面加工する長さ(奥行き)は、使用したcBN粒子の平均粒径に1μmを足した値以上とした。
前記で得られた断片的かつ複数の断面画像により、全容が把握できるcBN粒子に注目し、そのcBN粒子について、cBN粒子の周囲長と、切れ間長を測定し、切れ間の形成割合h/Hを求めた。さらに、他の15個のcBN粒子についても、同じくcBN粒子の周囲長と、切れ間長を測定し、それぞれのcBN粒子について切れ間の形成割合を求め、これらの平均値から、切れ間の平均形成割合h/Hの値を算出した。
また、前記本発明cBN工具1〜30のcBN焼結体におけるcBN粒子の表面を被覆するAlN(O)膜の膜厚については、前記で得られた断片的かつ複数の断面画像により、各断面画像に対角線を引き、対角線に接したcBN粒子に注目する。接した各cBN粒子の表面に被覆するAl膜の膜厚を少なくとも1画像当り5ヶ所測定し、その平均値からAlN(O)膜の膜厚を求めた。さらに、他に対角線に接する複数のcBN粒子についても、同じくcBN粒子の表面を被覆するAlN(O)膜の膜厚を測定し、これらの平均値を求めることにより、その平均膜厚を求めた。
表1に、前記それぞれの値を示す。


比較のため、原料粉末として、膜を被覆形成しないcBN粒子粉末、AlN膜のみを被覆形成したcBN粒子粉末、また、本発明範囲外の平均膜厚になるようAl膜とAlN膜を2層構造で被覆形成したcBN粒子粉末、Al膜とAlN膜を2層構造で被覆形成した本発明範囲外の平均粒径のcBN粒子粉末を、それぞれ用意した。また、これらの膜を被覆したcBN粒子粉末の幾つかについては、膜に切れ間を形成した。なお、膜への切れ間形成については、平均膜厚が10nmより小さい場合は、混合したcBN粒子と超硬合金製ボールの割合が、重量比で1:10〜20、混合時間が0.08〜0.15時間となるように調整した。平均膜厚が100nmより大きい場合は、混合したcBN粒子と超硬合金製ボールの割合が、重量比で1:20〜40、混合時間が、最大で48時間となるように調整した。また、本発明範囲外のcBN平均粒径のcBN粉末上に厚み10nm〜100nmの範囲内に被覆したAl膜とAlN膜への切れ間形成については、本発明の場合と同様の条件を用いた。また、いずれも0.3〜0.9μmの範囲内の平均粒径を有するTiN粉末、Al粉末、TiAl粉末、Al粉末を用意し、これら原料粉末を、cBN粒子粉末の含有量が60容積%となるように配合した後、以降は、本発明の場合と同様な処理操作(混合、乾燥、成形、熱処理、予備焼結、焼結等)を行うことにより、比較例cBN工具31〜55を製造した。
前記上述の手順で作製した比較例31〜55について、本発明cBN工具1〜30の場合と同様に、cBN粒子の平均粒径,切れ間の平均形成割合h/H,AlN膜等の被覆薄膜の平均膜厚,被覆薄膜の平均酸素濃度を求めた。
表2に、これらの値を、それぞれ示す。

前記本発明cBN工具1〜30、比較例cBN工具31〜55について、表3に示す切削条件で、最大加工長6600mまでの切削加工試験を実施し、加工長110m毎にチッピング、欠損発生の有無を確認した。
表4に、前記切削加工試験の結果を示す。

表1〜4に示される結果から、本発明cBN工具1〜30では、cBN粒子表面が、AlN(O)膜で被覆されていることから、cBN粒子と結合相との界面密着強度が改善され、また、部分的に切れ間が形成されたAlN(O)膜によって被覆されている場合には、cBN粒子とAlN(O)膜との界面におけるクラック発生が低減される。
したがって、断続的・衝撃的負荷が作用する高硬度鋼の断続切削加工に用いた場合でも、チッピング、欠損の発生は抑制され、長期の使用にわたってすぐれた切削性能を発揮する。
これに対して、cBN粒子表面にAlN膜のみが被覆されている、あるいは、本発明で規定する範囲から外れるAlN(O)膜が被覆されている比較例cBN工具31〜55では、耐欠損性に劣り、いずれも短命であることが明らかである。
上述のように、この発明のcBN工具は、耐欠損性にすぐれることから、高硬度鋼の断続切削以外の切削条件でも適用可能であり、切削加工装置の高性能化、並びに切削加工の省力化および省エネ化、低コスト化に十分満足に対応できるものである。














Claims (4)

  1. 硬質相成分として立方晶窒化ほう素粒子を含有する立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具において、
    前記立方晶窒化ほう素粒子の内の少なくとも一部については、その表面が、平均膜厚10〜100nmの酸素含有窒化アルミニウム膜により被覆され、
    前記酸素含有窒化アルミニウム膜中の平均酸素濃度は1〜15原子%であることを特徴とする立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具
  2. 前記酸素含有窒化アルミニウム膜には、部分的に切れ間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具。
  3. 前記酸素含有窒化アルミニウム膜で被覆されている立方晶窒化ほう素粒子の断面画像を観察し、立方晶窒化ほう素粒子の表面に沿って形成されている酸素含有窒化アルミニウム膜の部分的切れ間の平均形成割合を求めた場合、0.02≦h/H≦0.08を満足することを特徴とする請求項2に記載の立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具。
    但し、hは酸素含有窒化アルミニウム膜の切れ間長、Hは立方晶窒化ほう素粒子の周囲長。
  4. 前記立方晶窒化ほう素粒子の平均粒径は0.5〜8μmであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の立方晶窒化ほう素基焼結材料製切削工具。
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