JP2014147967A - チャンバシステム及び被処理物の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】チャンバの小型化と被処理物の加熱の高速化とを同時に実現することができるチャンバシステムを提供する。
【解決手段】チャンバシステム1は、気密空間Sが内部に形成されるチャンバ18と、チャンバ18の気密空間Sの外部に配置される加熱部20と、チャンバ18に対して加熱部20を昇降させるラボジャッキ40とを備える。チャンバ18は、第1のチャンバ部材54と、第1のチャンバ部材54よりも熱伝導率が高い第2のチャンバ部材56とを含んでいる。第2のチャンバ部材56は、第1のチャンバ部材54に形成された開口部54Aを塞ぐように配置される。第2のチャンバ部材56は、被処理物Wが載置される載置面56Aと、第1のチャンバ部材54の開口部54Aからチャンバ18の外部に露出する露出面56Bとを有している。ラボジャッキ40により第2のチャンバ部材56の露出面56Bに対する加熱部20の接触と離脱とを行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、チャンバシステムに係り、特にチャンバ内に配置された被処理物を加熱及び冷却する機構に関するものである。
例えば、回路基板などへのはんだ接合に際しては、その処理雰囲気に酸素が含まれていると酸化膜が形成され、はんだ接合が阻害されるので、窒素雰囲気のチャンバ内又は真空引きしたチャンバ内に回路基板を配置し、このチャンバ内で回路基板が加熱されることが多い。
このようにチャンバ内に配置された被処理物を加熱するものとして、従来から、ヒータなどの加熱機構を一体化又は内蔵したチャンバが知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、加熱機構を一体化又は内蔵したチャンバは、チャンバの構成要素として加熱機構を含んでいるため、チャンバが大きくなってしまい、種々の問題を生ずる。例えば、チャンバが大きくなることにより、1つの金属で形成することが難しくなり、部品の数が増えてしまう。また、これにより部品同士の継ぎ目が増えるため、チャンバ内の気密性が低下するおそれがある。さらに、チャンバの製造コストも高くなってしまう。
また、例えば金めっきの上にはんだ接合をする場合、加熱及び冷却の速度が遅いとはんだが脆くなる傾向があるため、加熱及び冷却を高速化してはんだ接合の信頼性を向上することが望まれている。
特開2012−54268号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、チャンバの小型化と被処理物の加熱の高速化とを同時に実現することができるチャンバシステムを提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、小型のチャンバ内で迅速に被処理物を加熱することができる被処理物の処理方法を提供することを第2の目的とする。
本発明の第1の態様によれば、チャンバの小型化と被処理物の加熱の高速化とを同時に実現することができるチャンバシステムが提供される。このチャンバシステムは、被処理物が収容される気密空間が内部に形成されるチャンバと、上記被処理物を加熱するヒータを備えた加熱部と、上記チャンバと上記加熱部とを相対移動させる第1の移動機構とを備えている。上記加熱部は、上記チャンバの気密空間の外部に配置される。上記チャンバは、第1の熱伝導率を有する第1のチャンバ部材と、上記第1の熱伝導率よりも高い第2の熱伝導率を有する第2のチャンバ部材とを含んでいる。上記第2のチャンバ部材は、上記第1のチャンバ部材に形成された開口部を塞ぐように配置される。上記第2のチャンバ部材は、上記被処理物が載置される載置面と、該載置面の反対側で上記第1のチャンバ部材の開口部から上記チャンバの外部に露出する露出面とを有している。上記第1の移動機構は、上記チャンバと上記加熱部との相対移動により上記第2のチャンバ部材の露出面に対する上記加熱部の接触と離脱とを行う。
このような構成においては、第1の移動機構により加熱部を第2のチャンバ部材の露出面に接触させて加熱部の熱を第2のチャンバ部材を介して被処理物に伝達することができる。しかも、第2のチャンバ部材の熱伝導率(第2の熱伝導率)を第1のチャンバ部材の熱伝導率(第1の熱伝導率)よりも高くしているので、加熱部に蓄積された熱を効果的に被処理物に伝達することができ、被処理物を短時間で所定の温度に加熱することができる。
また、加熱部はチャンバの外部に配置されているので、加熱部のためのスペースをチャンバ内に確保する必要がなく、チャンバを小型化することができる。したがって、部品点数を少なくしてチャンバ内の気密性を維持し、チャンバの製造コストを低減することができる。また、チャンバ内の雰囲気ガスの調整(例えば真空引きやガスの置換)も短時間で完了することができる。
上記チャンバシステムは、上記被処理物からの熱を吸収する冷却部と、上記チャンバと上記冷却部とを相対移動させて、上記第2のチャンバ部材の露出面に対する上記冷却部の接触と離脱とを行う第2の移動機構とをさらに備えていてもよい。この場合に、上記冷却部は、上記チャンバの気密空間の外部に配置される。このような第2の移動機構により冷却部を第2のチャンバ部材の露出面に接触させることで、被処理物の熱が急速に冷却部に吸収されるため、被処理物を短時間で冷却することができる。
また、上記チャンバシステムは、上記第2のチャンバ部材の露出面の位置と上記加熱部の位置とが揃う加熱位置と、上記第2のチャンバ部材の露出面の位置と上記冷却部の位置とが揃う冷却位置との間で、上記チャンバと上記加熱部と上記冷却部とを相対移動させる第3の移動機構をさらに備えていてもよい。このような構成により、チャンバ内の気密空間に被処理物を収容したまま、加熱工程から冷却工程に移ることができるので、被処理物のチャンバへの搬入とチャンバからの搬出の作業が不要になり、作業時間を短縮することができる。また、チャンバ内の気密空間に被処理物を収容したまま、加熱工程から冷却工程に移ることができるので、被処理物にパーティクルが付着して汚染されることを防止することができる。
上記加熱部は、上記ヒータからの熱を蓄積可能な加熱ブロックを有していてもよい。この場合に、上記第2のチャンバ部材の露出面に接触する上記加熱ブロックの接触面の面積及び形状が上記被処理物の所望の加熱領域の面積及び形状と略同一であることが好ましい。加熱ブロックの接触面の面積及び形状を変更することはヒータの形状を変更することよりも容易であるので、加熱ブロックの接触面の面積及び形状を被処理物の所望の加熱領域の面積及び形状と略同一にすることで、より効率的に被処理物の所望の加熱領域に対して熱を伝達することが可能となる。なお、この加熱ブロックは、上記第2のチャンバ部材の露出面との熱接触を向上させる熱接触シートを含んでいてもよい。
本発明の第2の態様によれば、小型のチャンバ内で迅速に被処理物を加熱することができる被処理物の処理方法が提供される。この方法では、第1の熱伝導率を有する第1のチャンバ部材と、上記第1の熱伝導率よりも高い第2の熱伝導率を有し、上記第1のチャンバ部材に形成された開口部を塞ぐように配置された第2のチャンバ部材とを含むチャンバの内部に形成された気密空間内で上記第2のチャンバ部材の載置面に載置された被処理物が処理される。上記第2のチャンバ部材の載置面の反対側で上記第1のチャンバ部材の開口部から上記チャンバの外部に露出する露出面に上記チャンバの外部からヒータを備えた加熱部を接触させて、上記ヒータの熱を上記第2のチャンバ部材を介して上記被処理物に伝達させて上記被処理物を加熱する。上記加熱部を上記第2のチャンバ部材の露出面から離脱させて、上記被処理物の熱を上記第2のチャンバ部材を介して放熱する。
このように、加熱部を第2のチャンバ部材の露出面に接触させて加熱部の熱を第2のチャンバ部材を介して被処理物に伝達することができる。しかも、第2のチャンバ部材の熱伝導率(第2の熱伝導率)を第1のチャンバ部材の熱伝導率(第1の熱伝導率)よりも高くしているので、加熱部に蓄積された熱を効果的に被処理物に伝達することができ、被処理物を短時間で所定の温度に加熱することができる。
また、加熱部をチャンバの外部から第2のチャンバ部材の露出面に接触させているので、加熱部のためのスペースをチャンバ内に確保する必要がなく、小型のチャンバを用いることができる。
また、冷却部を上記第2のチャンバ部材の露出面に上記チャンバの外部から接触させて、上記被処理物からの熱を上記第2のチャンバ部材を介して上記冷却部に吸収させて上記被処理物を冷却してもよい。このように冷却部を第2のチャンバ部材の露出面に接触させることで、被処理物の熱が急速に冷却部に吸収されるため、被処理物を短時間で冷却することができる。
さらに、上記第2のチャンバ部材の露出面の位置と上記加熱部の位置とが揃う加熱位置と、上記第2のチャンバ部材の露出面の位置と上記冷却部の位置とが揃う冷却位置との間で、上記チャンバと上記加熱部と上記冷却部とを相対移動させてもよい。このような構成により、チャンバ内の気密空間に被処理物を収容したまま、加熱工程から冷却工程に移ることができるので、被処理物のチャンバへの搬入とチャンバからの搬出の作業が不要になり、作業時間を短縮することができる。また、チャンバ内の気密空間に被処理物を収容したまま、加熱工程から冷却工程に移ることができるので、被処理物にパーティクルが付着して汚染されることを防止することができる。
また、上記ヒータからの熱を上記加熱部の加熱ブロックに蓄積し、上記被処理物の所望の加熱領域の面積及び形状と略同一の面積及び形状を有する接触面で上記加熱部の加熱ブロックを上記第2のチャンバ部材の露出面に接触させてもよい。加熱ブロックの接触面の面積及び形状を変更することはヒータの形状を変更することよりも容易であるので、加熱ブロックの接触面の面積及び形状を被処理物の所望の加熱領域の面積及び形状と略同一にすることで、より効率的に被処理物の所望の加熱領域に対して熱を伝達することが可能となる。この場合において、上記加熱ブロックの熱接触シートにより上記第2のチャンバ部材の露出面との熱接触を向上させてもよい。
本発明によれば、チャンバの小型化と被処理物の加熱の高速化とを同時に実現することができるチャンバシステムを提供することができる。また、本発明によれば、小型のチャンバ内で高速で被処理物を加熱することができる被処理物の処理方法を提供することができる。
本発明の一実施形態におけるチャンバシステムを示す正面図である。 図1のチャンバシステムの側面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図3のチャンバシステムにおいて加熱部を上昇させた状態を示す断面図である。 図2のチャンバシステムにおいてチャンバを冷却位置に移動させた状態を示す側面図である。
以下、本発明に係るチャンバシステムの実施形態について図1から図5を参照して詳細に説明する。なお、図1から図5において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は本発明の一実施形態におけるチャンバシステム1を示す正面図であり、図2は側面図である。図1及び図2に示すように、本実施形態におけるチャンバシステム1は、基台10と、基台10から鉛直方向(Z方向)に延びる4本の支柱12と、支柱12の所定の高さに取り付けられ、水平方向(X方向)に延びる上側ガイドレール14及び下側ガイドレール16と、下側ガイドレール16にガイドされてX方向に移動自在なチャンバ18とを備えている。基台10と4本の支柱12と2本の下側ガイドレール16とによって画定される直方体状の空間には、加熱部20と、加熱部20とX方向に並べて配置される冷却部30と、加熱部20を昇降させるラボジャッキ40と、冷却部30を昇降させるラボジャッキ42とが配置されている。
図3は、図2のIII−III線断面図である。図3に示すように、チャンバ18は、カバー部材50と、Y方向に延出するガイド部材52と、チャンバ18の側壁及び底面の一部を構成する第1のチャンバ部材54と、第1のチャンバ部材54に形成された開口部54Aを塞ぐように配置された第2のチャンバ部材56とにより構成されており、これらの部材によりチャンバ18の内部に気密空間Sが画定される。
図1に示すように、ガイド部材52は、一対の下側ガイドレール16,16の間に架け渡されおり、ガイド部材52と下側ガイドレール16との摺動によってチャンバ18がX方向に移動できるようになっている。なお、図2に示すように、下側ガイドレール16には2つのストッパ17が取り付けられており、チャンバ18のガイド部材52の上面に設けられた規制突起52Aがこれらのストッパ17に当接することにより、チャンバ18のX方向の移動が規制されている。
第1のチャンバ部材54は、耐熱性、耐圧性、耐腐食性などを考慮し、例えばステンレスやガラスなどの材料から形成され、第2のチャンバ部材56は、第1のチャンバ部材54の熱伝導率(第1の熱伝導率)よりも高い熱伝導率(第2の熱伝導率)を有する材料、例えばアルミニウムや銅などから形成される。
図3に示すように、第1のチャンバ部材54には、気密空間S内に気体を導入するガス導入ポート54Bが形成されている。例えば、このガス導入ポート54Bから気密空間Sに窒素を導入し、ガス排出ポート(図示せず)から気密空間S内の気体を排出することにより、気密空間S内を窒素雰囲気にすることができる。なお、導入する気体は窒素に限られず、気密空間S内で行われる処理に応じて種々の気体を用いることができる。また、ガス導入ポート54Bから気密空間S内の気体を吸引して気密空間S内を真空引きしてもよい。
図3に示すように、第2のチャンバ部材56の上面(載置面56A)には被処理物Wが載置される。この載置面56Aに載置された被処理物Wに対して気密空間S内で所定の処理が行われる。本実施形態では、被処理物(回路基板)Wのはんだ接合が行われる。すなわち、回路基板W上の一部の所定の領域にはんだPが塗布され、そのはんだPの上には回路基板Wに接合する回路要素100が配置される。回路基板Wを後述する加熱部20によって加熱してはんだPを溶融した後、後述する冷却部30によって冷却することで回路要素100が回路基板Wにはんだ接合される。
ここで、第2のチャンバ部材56の下面の一部(露出面56B)は、第1のチャンバ部材54の開口部54Aにおいてチャンバ18の外部に露出している。この露出面56Bには、後述する加熱部20の加熱ブロック及び冷却部30の冷却ブロックが接触するようになっている。
図1及び図2に示すように、加熱部20は、チャンバ18の気密空間Sの外部に配置されている。この加熱部20は、ヒータ22と、ヒータ22上に載置された加熱ブロック24とを備えている。加熱ブロック24は、ヒータ22からの熱を蓄積しておくために用いられるもので、図3に示すように、蓄熱体25と、この蓄熱体25の上面に貼付された熱接触シート26とから構成される。蓄熱体25の体積は大きいことが好ましく、また熱容量が大きいことが好ましい。蓄熱体25の材料として例えばセラミックなどを用いることができるが、後述するように、熱伝導率の高い材料、例えば銅を用いることがより好ましい。熱接触シート26は、加熱ブロック24を第2のチャンバ部材56の露出面56Bに接触させたときにこれらの間に形成される隙間をなくすことにより露出面56Bと加熱ブロック24との熱接触を向上させるもので、例えば薄いグラファイトシートから形成される。また、この熱接触シート26により、露出面56Bとの間に隙間を形成せずに加熱ブロック24を露出面56Bに押しつけることができるので、接触面全体にわたって均等に加熱ブロック24を押しつけることができる。したがって、熱接触シート26は、第2のチャンバ部材56の反りを抑える効果も有する。
ここで、加熱ブロック24の平面形状は、被処理物W上のはんだPの形状、すなわち被処理物Wの加熱したい領域(加熱領域)の形状と略同一とされている。換言すれば、露出面56Bに接触する加熱ブロック24の接触面の面積及び形状は、加熱するはんだPと同じ面積及び形状とされる。加熱ブロック24の接触面の面積及び形状を変更することはヒータ22の形状を変更することよりも容易であるので、加熱ブロック24の接触面の面積及び形状を被処理物Wの所望の加熱領域の面積及び形状と略同一にすることで、より効率的に被処理物Wの所望の加熱領域に対して熱を伝達することが可能となる。
図2に示すように、冷却部30も、チャンバ18の気密空間Sの外部に配置されている。この冷却部30は、被処理物Wから熱を吸収するための冷却ブロック32を備えている。冷却ブロック32の体積は大きいことが好ましく、また熱容量が大きいことが好ましい。また、冷却ブロック32の材料としては、熱伝導率の高い材料、例えば銅を用いることが好ましい。この冷却ブロック32の平面形状は、加熱ブロック24に関して述べたのと同様の理由により、被処理物W上のはんだPの形状、すなわち被処理物Wの冷却したい領域(冷却領域)の形状と略同一とされている。
次に、このような構成のチャンバシステム1を用いた被処理物Wの処理(本実施形態では回路基板Wのはんだ接合)について説明する。
まず、チャンバ18内の第2のチャンバ部材56の載置面56Aに被処理物としての回路基板Wを載置し、その一部の所定の領域にはんだPを塗布する。さらに回路基板Wに接合する回路要素100をはんだP上の所定の位置に配置する。そして、カバー部材50を閉じることでチャンバ18内の気密空間Sに回路基板Wを収容する。
そして、加熱部20のヒータ22を作動させ、ヒータ22からの熱を加熱ブロック24の蓄熱体25に蓄積させる。このとき、チャンバ18のガイド部材52を下側ガイドレール16に沿って摺動させて、図2に示す加熱位置にチャンバ18を配置する。この加熱位置では、第2のチャンバ部材56の露出面56BのX方向の位置と加熱部20の加熱ブロック24のX方向の位置とが揃うようになっている。
加熱ブロック24が十分に加熱された後、ラボジャッキ40のハンドル40A(図1参照)を操作してラボジャッキ40を鉛直方向に上昇させ、ラボジャッキ40上に載置された加熱部20を上昇させる。これにより、チャンバ18の第2のチャンバ部材56の露出面56Bに加熱ブロック24の上面(熱接触シート26の上面)を接触させ、さらに加熱ブロック24を第2のチャンバ部材56に押圧する。このとき、気密空間S内の回路要素100の上方から鉛直下方に向かって一定の荷重をかけておく。図4はこのときの状態を示している。
これにより、加熱ブロック24に蓄積された熱が第2のチャンバ部材56を介して回路基板Wに伝達され、回路基板W上のはんだPを溶融する。ここで、第1のチャンバ部材54の熱伝導率(第1の熱伝導率)が第2のチャンバ部材56の熱伝導率(第2の熱伝導率)以上であれば、加熱ブロック24からの熱が第1のチャンバ部材54に逃げてしまい熱を効果的に回路基板Wに伝達することができない。したがって、第2のチャンバ部材56の熱伝導率(第2の熱伝導率)を第1のチャンバ部材54の熱伝導率(第1の熱伝導率)よりも高くすることが好ましい。第2のチャンバ部材56の熱伝導率(第2の熱伝導率)を第1のチャンバ部材54の熱伝導率(第1の熱伝導率)よりも高くすることにより、加熱ブロック24に蓄積された熱を効果的に回路基板Wに伝達することができ、回路基板Wを短時間で所定の温度に加熱することができる。例えば90秒で回路基板Wの加熱及びはんだPの溶融を行うことができる。なお、この回路基板Wの加熱中は、ガス導入ポート54Bから気密空間Sに窒素を導入し、ガス排出ポートから気密空間S内の気体を排出することにより、気密空間S内を窒素雰囲気にし、はんだPの酸化を防止する。
加熱ブロック24を第2のチャンバ部材56の露出面56Bに接触させている間はヒータ22の作動を継続することが好ましい。この場合において、加熱ブロック24の蓄熱体25として熱伝導率の高い材料(例えば銅)を用いることにより、ヒータ22からの熱を効率的に蓄熱体25に伝達することで、蓄熱体25から回路基板Wに伝達された熱をヒータ22からの熱で補うようにすることが好ましい。
上述した加熱部20による加熱によりはんだPを溶融させた後、ラボジャッキ40のハンドル40Aを操作してラボジャッキ40を鉛直下方に下降させ、ラボジャッキ40上に載置された加熱部20を下降させる。これにより、チャンバ18の第2のチャンバ部材56の露出面56Bから加熱ブロック24の上面(熱接触シート26の上面)を離脱させて、回路基板Wの加熱を終了する。
このように、本実施形態におけるラボジャッキ40は、チャンバ18に対して加熱部20を移動させて、第2のチャンバ部材56の露出面56Bに対する加熱部20の接触と離脱を行う(第1の)移動機構として機能する。
上述のように加熱ブロック24を第2のチャンバ部材56の露出面56Bから離脱させれば、回路基板Wの熱をこの第2のチャンバ部材56の露出面56Bから自然放熱させることができるが、さらに以下に述べる冷却工程を行うことが好ましい。
まず、チャンバ18のガイド部材52を下側ガイドレール16に沿って摺動させて、図5に示す冷却位置にチャンバ18を移動させる。この冷却位置では、第2のチャンバ部材56の露出面56BのX方向の位置と冷却部30の冷却ブロック32のX方向の位置とが揃うようになっている。そして、ラボジャッキ42のハンドル42A(図5参照)を操作してラボジャッキ42を鉛直方向に上昇させ、ラボジャッキ42上に載置された冷却部30を上昇させる。これにより、チャンバ18の第2のチャンバ部材56の露出面56Bに冷却ブロック32の上面を接触させ、さらに冷却ブロック32を第2のチャンバ部材56に押圧する。
これにより、回路基板Wの熱が第2のチャンバ部材56を介して冷却ブロック32に吸収され、回路基板W上のはんだPが冷却される。例えば120秒間回路基板Wを冷却する。その後、ラボジャッキ42のハンドル42Aを操作してラボジャッキ42を鉛直下方に下降させ、ラボジャッキ42上に載置された冷却部30を下降させる。これにより、チャンバ18の第2のチャンバ部材56の露出面56Bから冷却ブロック32の上面を離脱させて、回路基板Wの冷却を終了する。
このように、本実施形態におけるラボジャッキ42は、チャンバ18に対して冷却部30を移動させて、第2のチャンバ部材56の露出面56Bに対する冷却部30の接触と離脱を行う(第2の)移動機構として機能する。上述した特許文献1のような加熱機構を一体化又は内蔵したチャンバでは、チャンバの構造上、冷却機構を組み込むことが難しく、自然冷却により被処理物を冷却しなければならないが、本実施形態によれば、第2の移動機構により冷却部30の冷却ブロック32を第2のチャンバ部材56の露出面56Bに接触させることで、回路基板Wの熱が急速に冷却ブロック32に吸収される。したがって、回路基板Wを短時間で冷却することができる。
また、下側ガイドレール16及びチャンバ18のガイド部材52は、上述した加熱位置と冷却位置との間で加熱部20及び冷却部30に対してチャンバ18を移動させる(第3の)移動機構として機能する。このような機構により、チャンバ18内の気密空間に回路基板Wを収容したまま、加熱工程から冷却工程に移ることができるので、回路基板Wのチャンバ18への搬入とチャンバ18からの搬出の作業が不要になり、作業時間を短縮することができる。また、チャンバ18内の気密空間に回路基板Wを収容したまま、加熱工程から冷却工程に移ることができるので、回路基板Wにパーティクルが付着して汚染されることを防止することができる。
上述した実施形態では、はんだ接合に用いられるチャンバシステムについて説明したが、本発明は、はんだ接合に限られるものではなく、チャンバ内に配置された被処理物を加熱及び冷却する必要がある種々の技術に適用することができる。
また、上述した実施形態では、第1の移動機構としてラボジャッキ40を用い、チャンバ18に対して加熱部20を昇降したが、第1の移動機構はこれに限られるものではなく、例えば加熱部20に対してチャンバ18を移動させてもよい。すなわち、第1の移動機構は、チャンバ18と加熱部20とを相対移動させて第2のチャンバ部材56の露出面56Bに対する加熱部20の接触と離脱を行えるものであればどのようなものであってもよい。
同様に、上述した実施形態では、第2の移動機構としてラボジャッキ42を用い、チャンバ18に対して冷却部30を昇降したが、第2の移動機構はこれに限られるものではなく、例えば冷却部30に対してチャンバ18を移動させてもよい。すなわち、第2の移動機構は、チャンバ18と冷却部30とを相対移動させて第2のチャンバ部材56の露出面56Bに対する冷却部30の接触と離脱を行えるものであればどのようなものであってもよい。また、加熱部20と冷却部30とを相互に取り替え可能に設けることもできる。
さらに、上述した実施形態では、第3の移動機構として下側ガイドレール16及びチャンバ18のガイド部材52を用い、加熱部20及び冷却部30に対してチャンバ18を移動させたが、第3の移動機構はこれに限られるものではなく、例えばチャンバ18に対して加熱部20及び冷却部30を移動させてもよい。すなわち、第3の移動機構は、加熱位置と冷却位置との間でチャンバ18と加熱部20と冷却部30とを相対移動させることができるものであればどのようなものであってもよい。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
1 チャンバシステム
10 基台
12 支柱
14 上側ガイドレール
16 下側ガイドレール
17 ストッパ
18 チャンバ
20 加熱部
22 ヒータ
24 加熱ブロック
25 蓄熱体
26 熱接触シート
30 冷却部
32 冷却ブロック
40 ラボジャッキ(第1の移動機構)
42 ラボジャッキ(第2の移動機構)
50 カバー部材
52 ガイド部材
52A 規制突起
54 第1のチャンバ部材
54A 開口部
54B ガス導入ポート
56 第2のチャンバ部材
56A 載置面
56B 露出面
100 回路要素
S 気密空間
W 被処理物(回路基板)
P はんだ

Claims (10)

  1. 被処理物が収容される気密空間が内部に形成されるチャンバと、
    前記被処理物を加熱するヒータを備えた加熱部であって、前記チャンバの気密空間の外部に配置される加熱部と、
    前記チャンバと前記加熱部とを相対移動させる第1の移動機構と、
    を備え、
    前記チャンバは、第1の熱伝導率を有する第1のチャンバ部材と、前記第1の熱伝導率よりも高い第2の熱伝導率を有し、前記第1のチャンバ部材に形成された開口部を塞ぐように配置された第2のチャンバ部材とを含み、
    前記第2のチャンバ部材は、前記被処理物が載置される載置面と、該載置面の反対側で前記第1のチャンバ部材の開口部から前記チャンバの外部に露出する露出面とを有し、
    前記第1の移動機構は、前記チャンバと前記加熱部との相対移動により前記第2のチャンバ部材の露出面に対する前記加熱部の接触と離脱とを行う、
    ことを特徴とするチャンバシステム。
  2. 前記被処理物からの熱を吸収する冷却部であって、前記チャンバの気密空間の外部に配置される冷却部と、
    前記チャンバと前記冷却部とを相対移動させて、前記第2のチャンバ部材の露出面に対する前記冷却部の接触と離脱とを行う第2の移動機構と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のチャンバシステム。
  3. 前記第2のチャンバ部材の露出面の位置と前記加熱部の位置とが揃う加熱位置と、前記第2のチャンバ部材の露出面の位置と前記冷却部の位置とが揃う冷却位置との間で、前記チャンバと前記加熱部と前記冷却部とを相対移動させる第3の移動機構をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載のチャンバシステム。
  4. 前記加熱部は、前記ヒータからの熱を蓄積可能な加熱ブロックを有し、
    前記第2のチャンバ部材の露出面に接触する前記加熱ブロックの接触面の面積及び形状は、前記被処理物の所望の加熱領域の面積及び形状と略同一とされる、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のチャンバシステム。
  5. 前記加熱ブロックは、前記第2のチャンバ部材の露出面との熱接触を向上させる熱接触シートを含むことを特徴とする請求項4に記載のチャンバシステム。
  6. 第1の熱伝導率を有する第1のチャンバ部材と、前記第1の熱伝導率よりも高い第2の熱伝導率を有し、前記第1のチャンバ部材に形成された開口部を塞ぐように配置された第2のチャンバ部材とを含むチャンバの内部に形成された気密空間内で前記第2のチャンバ部材の載置面に載置された被処理物を処理する方法であって、
    前記第2のチャンバ部材の載置面の反対側で前記第1のチャンバ部材の開口部から前記チャンバの外部に露出する露出面に前記チャンバの外部からヒータを備えた加熱部を接触させて、前記ヒータの熱を前記第2のチャンバ部材を介して前記被処理物に伝達させて前記被処理物を加熱し、
    前記加熱部を前記第2のチャンバ部材の露出面から離脱させて、前記被処理物の熱を前記第2のチャンバ部材を介して放熱させる、
    ことを特徴とする被処理物の処理方法。
  7. 冷却部を前記第2のチャンバ部材の露出面に前記チャンバの外部から接触させて、前記被処理物からの熱を前記第2のチャンバ部材を介して前記冷却部に吸収させて前記被処理物を冷却することを特徴とする請求項6に記載の被処理物の処理方法。
  8. 前記第2のチャンバ部材の露出面の位置と前記加熱部の位置とが揃う加熱位置と、前記第2のチャンバ部材の露出面の位置と前記冷却部の位置とが揃う冷却位置との間で、前記チャンバと前記加熱部と前記冷却部とを相対移動させることを特徴とする請求項7に記載の被処理物の処理方法。
  9. 前記ヒータからの熱を前記加熱部の加熱ブロックに蓄積し、
    前記被処理物の所望の加熱領域の面積及び形状と略同一の面積及び形状を有する接触面で前記加熱部の加熱ブロックを前記第2のチャンバ部材の露出面に接触させることを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の被処理物の処理方法。
  10. 前記加熱ブロックの熱接触シートにより前記第2のチャンバ部材の露出面との熱接触を向上させることを特徴とする請求項9に記載の被処理物の処理方法。
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JP2014217861A (ja) * 2013-05-09 2014-11-20 昭和電工株式会社 ろう付け方法及びろう付け装置

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