JP2014147023A - 集音マイク付き開放型イヤフォンおよび難聴用補助器 - Google Patents

集音マイク付き開放型イヤフォンおよび難聴用補助器 Download PDF

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Abstract

【課題】ハウリングを防止でき、出力音の周波数特性を使用者が調節可能な耳かけ型イヤフォン及び補聴器。
【解決手段】補助器1を2つのイヤフォン10と、入力用増幅手段,音調制御手段,バランス調整手段,出力用増幅手段を有する制御装置50とで構成する。イヤフォン10は、外面部10aと内面部10bと周面部10cとを有するハウジング11と、ハウジング11内に配設されるマイクロフォンユニットと、スピーカユニットと、隔壁部とを含む。周面部10cには、ハウジングの外部と内部空間とを連通させる開放孔12が形成される。隔壁部は、スピーカユニットの音がマイクロフォンユニットに入射されるのを阻止し、開放孔12から放射される音は、鍔部13によってマイクロフォンユニットに集音されるのを抑制し、ハウリングを防止する。開放孔12は、出力音の低周波数帯域の音圧を増大させる。制御装置50は、周波数特性および出力レベルを調節できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、難聴者、特に低音難聴者および中音難聴者に好適な集音マイク付きイヤフォンおよび難聴用補助器に関する。
加齢、疾患、外傷などが原因で聴力が低下した難聴者の補助を行なう機器として、医療機器である補聴器や、医療機器に属さない集音器、助聴器、聴覚支援機などの各種難聴用補助器が開発されており、これらの多くは、スピーカ部分がイヤフォンタイプまたはヘッドフォンタイプの構造である。イヤフォンタイプには、スピーカを内蔵するハウジングにフックを設け、このフックを耳介に係止させる耳かけ型、耳道口を閉塞するようにハウジングを耳介に押し込むインナーイヤ型、イヤーパッドまたはハウジングの一部を外耳道内へ挿入するカナル型が知られている。他方、ヘッドフォンタイプには、ハウジングで耳介の全体を覆って密閉空間を形成する密閉型、ハウジングで耳介全体を覆うが、ハウジングに内外を連通する開孔を形成した開放型、ハウジングが耳介の全体ではなく、一部を覆うように耳介に装着されるオンイヤ型が知られている。
従来の難聴用補助器においては、以下に示す問題点のあることが指摘されている。
1)雑音が非常に強く、また多く聞こえる。
2)長時間使用すると、耳が疲労する。
3)衝撃音が発生したときに、耳が痛くなる。
4)音は聴取できるが、言葉の聴別が困難である。
5)遠方で発生する音の聴取が困難である。
6)騒音レベルの高い環境では、人の言葉を聴別するのが困難である。
7)特定の音が異常に大きく聞こえる場合がある。
8)スピーカから出力させた音が、再びマイクに集音されて音響ループを形成し、ハウリングを発生させる場合がある。
前記問題点1に対しては、特許文献1に、目的信号以外の信号の増幅を抑制し、目的信号のみを効率よく増幅して、所望の音響信号を快適に聴取することのできる補聴器の回路構成が記載されている。
前記問題点2の耳の疲労については、耳に装着することによる圧迫に基づく疲労と、音の長時間聴取による聴覚疲労とが有り、イヤフォンタイプの難聴用補助器の場合、構造によって違いがある。一般に、耳かけ型のイヤフォンは、耳に対し外圧を作用させるが、音による疲労は生じにくいとされている。特許文献2に、長時間装着しても耳が疲れず、圧迫による痛みが少ない耳かけ式のヘッドホン装置が記載されている。耳道口に装着されるインナーイヤ型のイヤフォンは、耳に対する外圧は少ないが、外耳道を塞ぐため、長時間の使用で聴き疲れが生じやすいとされている。カナル型は、耳介に対する外圧はないが、外耳道に挿入されることによって、内圧を作用させ、耳の疲労を生じさせやすい。また、外耳道内で音が出力されるため、聞き疲れも生じやすい。このような聴覚疲労などを改善するため、特許文献3に、所定の周波数帯域の信号成分を増幅する補聴用信号増幅手段と、この信号に対する振幅および位相補償処理を行なう振幅/位相補償手段とを用いて、周囲の環境騒音をキャンセルし、低音量でも聞き取り易くなる補聴器が記載されている。さらに特許文献4には、左右の集音器とイヤフォンとを別々のケースに収納し、集音器を耳介以外の身体部分に装着することによって、疲労感が無く、長時間の使用ができる聴力改善装置が記載されている。
前記問題点3の衝撃音については、健聴者の場合、自然音の一部として発生する衝撃音であれば特に意識されることはないが、難聴用補助器を用いる難聴者は、増幅回路によって増幅され、さらにノイズキャンセルなどのフィルタを用いている場合は、より明瞭にされた顕著な衝撃音として伝達されるため、不快な音となってしまう。このような問題点3に対し、特許文献5に、入力信号を遅延手段で一定の時間遅延させ、衝撃音を検知したときにフィルタで濾波したり、他の音源に接続したりすることによって、衝撃音を聴き易い音に変換する補聴器等の衝撃音抑圧装置が記載されている。
前記問題点4〜7については、特許文献6に、音声信号をループコイルに流し、ループコイルから発生する磁波を誘導コイルで受信することによって、様々な聴取音を聞き取り易い音に変更することができる補聴装置が記載されている。また、特許文献7には、ヘッドホン本体部の左右に設けられるマイクロホンで生成する音声信号をフィルタ処理する補聴装置が記載されている。特許文献8には、レシーバーとマイクを備えた2つの大型ヘッドホンを弾性を有する連結具で連結し、各ヘッドホンを両耳の耳道の外側近傍に装着することにより、良好なS/Nが得られる補聴器が記載されている。特許文献9には、補聴器の周波数特性を、自分で最適な状態に調節できる調整器が記載されている。さらに、音声信号をデジタル処理することによって、ノイズキャンセルなどを行い、必要な音を抽出し増幅させることも提案されている。
前記問題点8に対しては、特許文献10に、高度難聴者のための高出力タイプの補聴器用マイク付きイヤホンにおいて、ハウリングが発生するのを防止することが記載されている。その他、補聴用補助器におけるハウリングの防止技術として、特許文献11、特許文献12、特許文献13、特許文献14などが提案されている。
特開平09−56000号公報 特開2003−111180号公報 特開平07−264699号公報 特許第4190535号公報 特開平06−276599号公報 実用新案登録第3103911号公報 特開平06−233388号公報 特開平09−84196号公報 特開平10−126894号公報 特開2005−286500号公報 特開平06−22397号公報 特開2000−341787号公報 特開2002−10397号公報 特開2011−49628号公報
難聴者が使用するイヤフォンは、長時間の使用によって、接触に伴う疲労と、聴覚の疲労とが生じやすい。耳道口に挿入するインナーイヤ型やカナル型のイヤフォンは、外耳道への圧迫が有るのみならず、耳道に伝わる音が、自然音を含まない処理された音のみとなるため、疲労を感じやすいと考えられる。
また、ハウリングの抑制機能やノイズキャンセリング機能を持つものは、デジタル信号処理を行うため、本来の健聴者が聞いている自然音とは異なる音になりやすい。特に、耳道口を閉塞するインナーイヤ型やカナル型のイヤフォンを用いる難聴用補助器では、音がこもり不快音となり、さらには外耳道の密閉を余儀なくされていることから、外耳道内での圧迫感があり、長時間使用し難い課題を有している。したがって、イヤフォンは、耳道口を塞がない耳かけ型が、耳に対する圧迫が少なく、また自然音を同時に聴取するため、聴覚疲労が少ないと考えられる。また、ハウリングの抑制も、電気的に処理するのではなく、構造的に対処できることが望ましい。
また、難聴用補助器は、加齢や慢性中耳炎などによる全体的な聴力の低下を補うことが求められることがある。この場合、使用者個々の難聴レベルに応じ、予め周波数特性を調節した機器が提供されているが、必ずしも使用者に満足されていない。
さらに、ハウリングの抑制を目的として、集音用のマイクロフォンを、耳に装着するイヤフォンとは別体に製作することが提案されているが、この場合は、電話機の送受話器や携帯電話装置などによる通話の際、音声を耳の位置とは異なる位置で聴取することになるから、通話動作が不自然になり、使用者に違和感を感じさせるという問題がある。
前述の特許文献1〜14に記載される技術では、耳かけ型などの耳道口を閉塞しない開放型のイヤフォンであって、1つのハウジングにマイクロフォンユニットとスピーカユニットとを組込んだものにおいて、デジタル処理を用いることなく、ハウリングを確実に防止することは困難である。また、出力される音声の周波数特性を、使用者が個別に調節可能とすることも記載がない。
本発明は、このような従来の課題に鑑み、聴力低下に見合った聴力を補い、かつ、自然音に近い良質の音声を出力することができ、しかもデジタル処理によらずにハウリングを確実に防止できる集音マイク付きイヤフォンおよび難聴用補助器を提供することを目的とする。
本発明は、人の耳介に接するように装着され、外耳道に面する内面部および該内面部に対向する外面部を少なくとも有するハウジングと、前記ハウジング内に配設され、前記外面部の近傍に位置して、外部の音を集音するマイクロフォンユニットと、前記ハウジング内に配設され、前記内面部の近傍に位置して、前記マイクロフォンユニットが集音した音を出力するスピーカユニットと、前記ハウジング内に設けられ、前記スピーカユニットの周囲に空間を形成して、前記スピーカユニットと前記マイクロフォンユニットとの間を区画する隔壁部とを含み、
前記ハウジングに、前記ハウジングの外部と前記スピーカユニットの周囲の空間とを連通させる開放孔が形成され、
該開放孔は、前記ハウジングを人の耳介に装着したときに、人の頭部の中心部から見て、耳介の外側に位置し、且つ、貫通方向が、耳介の耳輪に接する仮想平面に対し平行または平行に近い方向に延びることを特徴とする集音マイク付きイヤフォンである。
また本発明に係る集音マイク付きイヤフォンは、前記ハウジングの内面部の大きさが外耳道の穴径よりも大きいことを特徴とする。
また本発明に係る集音マイク付きイヤフォンは、前記ハウジングが、前記内面部と前記外面部とに挟まれた周面部をさらに有し、該周面部の表面に、前記開放孔と前記外面部との間の位置から前記周面部の外方へ突出するように設けられる鍔部をさらに有していることを特徴とする。
また本発明は、前記集音マイク付きイヤフォン、および、
該集音マイク付きイヤフォンと電気的に接続される制御装置であって、
前記マイクロフォンユニットから入力される音声信号を増幅する入力用増幅手段と、
前記入力用増幅手段で増幅された音声信号を、予め定める基準周波数における信号出力レベルが一定となるように調節するとともに、該音声信号における前記基準周波数よりも周波数が低い低周波数帯域および前記基準周波数よりも周波数が高い高周波数帯域の周波数特性をそれぞれ調節可能な音調制御手段と、
前記音調制御手段によって周波数特性が調節された音声信号を増幅して前記スピーカユニットへ出力する出力用増幅手段とを有する制御装置を含むことを特徴とする難聴用補助器である。
また本発明は、2つの、前記集音マイク付きイヤフォン、および、
該2つの集音マイク付きイヤフォンと電気的に接続される制御装置であって、
前記2つの集音マイク付きイヤフォンの各マイクロフォンユニットそれぞれから入力される各音声信号を、それぞれ独立に増幅する入力用増幅手段と、
前記入力用増幅手段で増幅された2つの音声信号を、それぞれ独立に、予め定める基準周波数における信号出力レベルが一定となるように調節するとともに、各音声信号における前記基準周波数よりも周波数が低い低周波数帯域および前記基準周波数よりも周波数が高い高周波数帯域の周波数特性をそれぞれ調節可能な音調制御手段と、
前記音調制御手段によって周波数特性が調節された2つの音声信号の出力レベルを調整するバランス調整手段と、
該バランス調整手段で調整された2つの音声信号を増幅して、前記2つの集音マイク付きイヤフォンの各スピーカユニットへそれぞれ出力する出力用増幅手段とを有する制御装置を含むことを特徴とする難聴用補助器である。
また本発明に係る難聴用補助器は、前記基準周波数が、2000〜4000Hzの範囲の予め定める周波数であることを特徴とする。
本発明に係る集音マイク付きイヤフォン(以下、単に「イヤフォン」と言う)によれば、ハウジング内に設けられる隔壁部によって、スピーカユニットから出力される音が、マイクロフォンユニットに入射されるのを阻止する。また、ハウジングの外部とスピーカユニットの周囲の空間とを連通させる開放孔を、ハウジングを人の耳介に装着したときに、人の頭部の中心部から見て、耳介の外側に位置し、且つ、貫通方向が、耳介の耳輪に接する仮想平面に対し平行または平行に近い方向となるようにハウジングに形成したので、開放孔から放射される音が耳介で反射され、マイクロフォンユニットで集音されるのが抑制される。よって、スピーカユニットから出力される音をマイクロフォンユニットが集音することによるハウリングの発生を防止して、利得の高いイヤフォン構造とすることができる。
また、ハウジングに開放孔を形成してハウジングの内部空間と外部とを連通させることによって、スピーカユニットから出力される音の低周波数帯域の音圧を増大させることができる。よって、低音再生に優れるイヤフォンを提供できる。
また開放孔の形成によって、ハウジング内部の気圧を外気圧に等しくできるから、圧力差による音響特性の変化を排除できる。さらに、ハウジングの内部温度と外気温度とが同等になることで、温度変化による振動板の伸縮の変化を少なくすることができ、体積変化による周波数特性の変化を抑えることができる。
また本発明に係るイヤフォンによれば、ハウジングの内面部の大きさを、外耳道の穴径よりも大きく設定するので、耳道口を塞がないから、使用時の圧迫が少なく、長時間の使用に適したイヤフォンを提供することができる。
また本発明に係るイヤフォンによれば、ハウジングの周面部の表面に、開放孔と外面部との間の位置から周面部の外方へ突出する鍔部を設けるので、開放孔から放射される音を反射して、マイクロフォンに集音されるのを防止することができる。
また本発明に係る難聴用補助器によれば、前記イヤフォンに、入力用増幅手段、音調制御手段、および出力用増幅手段を有する制御装置が設けられるので、マイクロフォンユニットで集音し、スピーカユニットから出力される音の周波数特性を、使用者が所望するように、使用者自身が調節することが可能である。
また本発明に係る難聴用補助器によれば、2つの前記イヤフォンに、入力用増幅手段、音調制御手段、バランス調整手段、および出力用増幅手段を有する制御装置が設けられるので、左右のマイクロフォンユニットそれぞれで集音し、左右のスピーカユニットそれぞれから出力される音の周波数特性および出力レベルを、使用者が所望するように、左右それぞれ独立に、使用者自身が調節することが可能である。
また本発明に係る難聴用補助器によれば、基準周波数を2000〜4000Hzの範囲の、人の最も聴感度の高い周波数帯域を基準とするので、個人差が少なく、よって、1つの基準周波数を、共通して使用することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る難聴用補助器1を一部省略して示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るイヤフォン10を示すものであって、外面部10aの正面図である。 図2AのB−B線における断面図である。 図2AのC−C線における断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るイヤフォン10に用いられるスピーカユニット30を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る難聴用補助器1の内部構成を概略的に示すブロック図である。 ラウドネス曲線を示すグラフであって、縦軸に音圧レベル(dB)、横軸に周波数(Hz)を示すものである。 年齢別オージオグラム(Audiology Japan 46,2003の「加齢による聴力悪化の計算式」から抜粋)を示すグラフであって、縦軸に聴力低下レベル(dB)、横軸に周波数(Hz)を示すものである。 制御装置50によって調節された周波数特性を示すグラフであって、縦軸に出力レベル(dB)、横軸に周波数(Hz)を示すものである。 本発明の第1の実施形態に係る難聴用補助器1の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るイヤフォン10を、人の耳介Eに装着した状態を模式的に示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るイヤフォン10の別態様を示すものであって、人の耳介Eに装着した状態を模式的に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るイヤフォン10を示すものであって、外面部10aの正面図である。 図11AのB2−B2線における断面図である。 図11AのC2−C2線における断面図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る難聴用補助器1を一部省略して示す斜視図、図2Aは、本発明の第1の実施形態に係るイヤフォン10の外面部10aの正面図、図2Bは図2AのB−B線における断面図、図2Cは図2AのC−C線における断面図、図3は、イヤフォン10に用いられるスピーカユニット30を示す断面図、図4は、難聴用補助器1の内部構成を概略的に示すブロック図、図5は、ラウドネス曲線を示すグラフ、図6は、年齢別オージオグラムを示すグラフ、図7は、制御装置50によって調節された周波数特性を示すグラフ、図8は、本発明の第1の実施形態に係る難聴用補助器1の動作を説明するフローチャート、図9は、本発明の第1の実施形態に係るイヤフォン10を、人の耳介Eに装着した状態を模式的に示す断面図、図10は、本発明の第1の実施形態に係るイヤフォン10の別態様を示すものであって、人の耳介Eに装着した状態を模式的に示す断面図である。
なお、以下の説明において、前後、左右、上下は、イヤフォン10を人の耳介Eに装着した状態の人体を基準とした前後、左右、上下を言うものとする。
本実施形態の難聴用補助器1は、加齢による聴力低下者や、慢性中耳炎者による難聴者などの、低音難聴者および中音難聴者を主たる対象とするものであるが、他の難聴者にも適用可能である。
本実施形態の難聴用補助器1は、図1に示すように、2つのイヤフォン10と、これらイヤフォン10と電気的に接続される制御装置50とを含んで構成される。2つのイヤフォン10は、一方10Rが右耳用、他方10Lが左耳用である。
本実施形態では、2つのイヤフォン10と制御装置50とを、信号ケーブル40で接続している。信号ケーブル40は、2つのイヤフォン10それぞれに接続される分岐ケーブル41と、2本の分岐ケーブル41を合体させる統合部42と、分岐ケーブルを合体させて1本にした統合ケーブル43と、統合ケーブル43の末端に設けられるコネクタ部44とから成る。コネクタ部44を、制御装置50のイヤフォンジャック54に挿入することで、イヤフォン10と制御装置50とが電気的に接続される。なお、イヤフォン10と制御装置50とは、これらを無線にて信号の伝達が可能なように接続することもでき、たとえば、指向性が無く干渉に強いBluatooth(登録商標)を用いることもできる。
図2A〜図2Cに本実施形態の一例として示すイヤフォン10は、フック14を有する耳かけ型であって、ほぼ中空円柱状のハウジング11に、マイクロフォンユニット20とスピーカユニット30とを組込んで成る。ハウジング11は、外面部10aを形成する外側部11a、内面部10bを形成する内側部11b、外面部10aと内面部10bとに挟まれる周面部10cを形成する中間部11cが組合わされて成る。ハウジング11の内部には、マイクロフォンユニット20とスピーカユニット30との間に、中空の空間Sが形成されている。ハウジング11は、たとえばABS(アクリロニトリルーブタジエンースチレン)、PS−HI(ポリスチレン-ハイインパクト)、PC(ポリカーボネート)などの樹脂部材より製作される。なお、少なくとも耳介に接する内面部10bは、その大きさが、人の外耳道Gの穴径(図9参照)よりも大きく製作される。外耳道Gの穴径は一般に10mm未満であることより、内面部10bの外径は10mm以上に設定すればよい。
外側部11aは、中央部の開口に、マイクロフォンユニット20を支持する支持部材17が装着される。支持部材17は、マイクロフォンユニット20を、外部の音を集音する集音面20aがハウジング11の外部を向くように支持するとともに、集音面20aを除いた、マイクロフォンユニット20の側面および背面を覆っている。支持部材17の中央部には、マイクロフォンユニット20の集音面20aを覆うマイクロフォンカバー15が装着される。マイクロフォンカバー15は、マイクロフォンユニット20が外部の音を容易に集音できるように、スリットや孔などが設けられている。
マイクロフォンユニット20は、自然な音を集音するため、無指向性で、なるべく高感度のものを用いるのが好ましく、たとえば、バックエレクトレットコンデンサマイクロフォンが用いられる。具体例を挙げると、パナソニック製の無指向性マイクロフォンユニットWM−61A(マイク感度−35dB(0dB=1V/Pa,1kHz))が使用される。なお図示は省略するが、マイクロフォンユニット20の周囲に弾性部材を設け、振動を防止する構造としてもよい。
ハウジング11の内側部11bは、スピーカユニット30を、音を出力する振動板35が外耳道を向くように支持する支持部19を有する。内側部11bにおける内面部10bを形成する部分には、スピーカユニット30が出力する音を効率よく外耳道内へ伝達するための透孔18が形成され、さらに、この透孔18を覆うように、網状、格子状または多孔状などのスピーカカバー16が装着される。
スピーカユニット30にはダイナミック型やバランスド・アーマチュア型などがあり、本実施形態のような耳かけ形のイヤフォン10では、ダイナミック型を用いるのが好ましい。スピーカユニット30は、図3に示すように、フレーム31の中央部に、磁石32を内装したヨーク33を配設するとともに、フレーム31の一方面を覆うように振動板35を配設し、振動板35の背面側に取着したコイル34を、フレーム31とヨーク33との隙間に配置したものである。振動板35には、質量の軽い樹脂フィルムからなる素材が使用され、たとえばポリエーテルイミドが用いられる。磁石32によって形成される磁場中に置かれるコイル34に電流を流すことにより、振動板35を駆動する。なお、本実施形態では、フレーム31の一部に、スピーカユニット30の周囲の空間Sと、振動板35の背面側の空間とを連通させる通気孔36が形成される。さらに、この通気孔36を通過する空気の流動を制限する通気抵抗体37が、フレーム31の表面に装着されている。通気抵抗体37としては綿、ポリエステル繊維などの繊維状からなる通気性を有する不織布を用いることが好ましい。
本実施形態の例では、マイクロフォンユニット20の中心が外面部10aの中心に位置し、スピーカユニット30の中心が内面部10bの中心に位置し、かつ、マイクロフォンユニット20の中心軸とスピーカユニット30の中心軸とが、同軸となるように配設される。したがって、マイクロフォンユニット20の集音面20aと、スピーカユニット30の振動板35とは、対向する位置関係となっている。かかる構成により、イヤフォン10を耳介Eに装着する使用者が、電話機の送受話器や携帯電話装置を用いて通話する際に、送受話器や携帯電話装置を耳介に押し当てる動作によって、送受話器や携帯電話装置の受話用スピーカ部を、自然に、マイクロフォンユニット20が面する部位に臨ませることができる。したがって、イヤフォン10を装着したままで、電話機や携帯電話装置による通話動作を違和感なく行うことが可能である。
また本実施形態の例では、マイクロフォンユニット20を支持する支持部材17が、マイクロフォンユニット20とスピーカユニット30との間を区画する隔壁部となっており、スピーカユニット30から出力される音が、空間Sを通じて、マイクロフォンユニット20へ直接的に伝達されるのを阻止している。
ハウジング11の周面部10cを形成する中間部11cは、外側部11aと内側部11bとに挟まれて保持される部材であって、ハウジング11の外部と、内部の空間Sとを連通させる開放孔12が形成されている。本実施形態の開放孔12は、開口形状が細長い長方形のスリットであり、これを周面部10cの前側部分および後側部分に対向させて形成したが、スリットは1つだけでもよく、形成位置も変更可能である。あるいは、開口形状が円形の孔を1つまたは複数個設けて開放孔12とする構造も可能である。また、塵埃などの侵入により内部が汚染されるのを防止するため、スリットに通気性を有する不織布などを貼り付けてもよい。
ハウジング11の空間Sの容積と、開放孔12の総開口面積とは、音響特性が最適となるように決定することが好ましい。スピーカユニット30の背面が臨む空間Sは、低周波数帯域の振動を共鳴させて増強させることによって、低周波数帯域の音質を向上させる効果を持っている。したがって、空間Sの容積と、これに対する開放孔12の総開口面積とを適切に設定することにより、スピーカユニット30の音響特性に好適な空間Sが形成され、低周波数帯域の音の再現性が向上する。また、開放孔12を空気が流通することによって、空間Sの気圧とハウジング11外部の気圧とが等しくなるとともに、空間Sの気温を外気温と等しくすることができる。よって、ハウジング11の内外の気圧差により周波数特性が変化したり、温度差によりスピーカユニット30の振動板35が伸縮したりすることで、音響特性が変動するのを防止することができる。
ハウジング11の中間部11cの表面には、開放孔12と外面部10aとの間の位置から周面部10cの外方へ突出する鍔部13が設けられる。本実施形態では、鍔部13を、開放孔12の直近に配設したが、開放孔12から適宜離隔させてもよい。鍔部13は、スピーカユニット30から出力され、空間Sを通じて、開放孔12から放射される音が耳介で反射され、これがマイクロフォンユニット20に集音されるのを防止するものである。このため鍔部13は、耳介と同等もしくは耳介より大きいことが望ましい。
さらに中間部11cには、ハウジング11を人の耳に装着するため、耳介に係止させるフック14を取付けるためのフック取付部11dが一体に設けられている。フック14の例としては、平均的な耳介の形状に適合するように湾曲する形態を備えるものが考えられる。フック取付部11dは、このフック14の基部14aを回動自在に挿入させる取付孔11eを有している。フック14を適当角度だけ回転させることにより、イヤフォン10を耳介に接した状態に保持できるよう構成されている。なおイヤフォン10は、ヘッドバンド型、ネックバンド型、またはクリップ型にしてもよい構成である。
本実施形態のイヤフォン10は、ハウジング11の内部のスピーカユニット30が臨んでいる空間Sと、マイクロフォンユニット20とが、隔壁部である支持部材17によって区画されている。これにより、スピーカユニット30の背面から出力される音が、直接マイクロフォンユニットへ伝達されるのを防止している。
本実施形態のイヤフォン10は、ハウジング11を外耳道Gの穴径より大きく形成した開放型であるから、外部の自然音が同時に聴取され、外耳道内への圧迫が小さいので、長時間使用しても、耳の疲労を少なくできる。また、従来のカナル型イヤフォンは、外耳道への挿入状態によって、外耳道の体積変化を生じさせ、周波数特性を著しく変化させて音質を低下させるおそれがあるのに対し、本実施形態のイヤフォン10は、開放型であるので、外耳道の体積変化が起こらず、よって、周波数特性の変化も生じさせない。
本実施形態のイヤフォン10は、外耳道を閉塞しない開放型を採用したので、インナーイヤー型やカナル型のイヤフォンに比べるとハウジング11が大きく、スピーカユニット30の振動板35の面積を大きくすることが可能であるから、大きい音圧を得ることができる。2KHz以上の周波数帯域の音の音圧は、振動板35の半径の2乗に比例するから、振動板35が大きいほど、高音域の音の再生に対し有利なスピーカユニット30となる。本実施形態のイヤフォン10は、ハウジング11が大きい開放型なので、インナーイヤー型やカナル型のイヤフォンよりも、低音領域から高音領域まで大きい出力が可能である。
制御装置50は、イヤフォン10と電気的に接続され、マイクロフォンユニット20が集音して生成する音声信号を処理し、スピーカユニット30へ出力する制御回路を、ケース51に内蔵するものである。図1に示すように、ケース51には、制御装置50の電源のON−OFFの切替えと、イヤフォン10への出力音量の調節を行う回動式の音量調節スイッチ52、電源ONの時に点灯する電源ランプ53、イヤフォン10のコネクタ部44を挿入させるイヤフォンジャック54、後述する高周波数帯域の周波数特性を調節するための高音調節部55、低周波数帯域の周波数特性を調節するため低音調節部56、左右のイヤフォン10L,10Rへの出力音量を調節するバランス調整部57が設けられている。
ケース51に内蔵される制御回路は、図4のブロック図に示すように、左右のマイクロフォンユニット20それぞれから入力される左右の音声信号を、それぞれ独立に増幅する入力用増幅回路61、増幅した左右の音声信号の周波数特性を調節する周波数特性調節回路62、周波数特性を調節した左右の音声信号の出力レベルを調整するバランス調整回路63、出力レベルが調整された左右の音声信号を増幅する出力用増幅回路64を備える。周波数特性調節回路62およびバランス調整回路63には、ケース51に設けられる高音調節部55、低音調節部56およびバランス調整部57と連動する操作部70が接続される。入力用増幅回路61が入力用増幅手段に相当し、周波数特性調節回路62と操作部70とが音調制御手段に相当し、バランス調整回路63と操作部70とがバランス調整手段に相当し、出力用増幅回路64が出力用増幅手段に相当している。
入力用増幅回路61および出力用増幅回路64には、たとえば、オペアンプを使用した負帰還増幅回路が用いられる。負帰還増幅回路とすることにより、入力信号の増幅処理の安定化、および、出力時の音声信号の増幅処理の安定化を図っている。
周波数特性調節回路62は、予め定める周波数を基準周波数とし、入力される音声信号における基準周波数の出力レベルが一定となるように調節するとともに、各音声信号における基準周波数よりも周波数が低い低周波数帯域、および、基準周波数よりも周波数が高い高周波数帯域の周波数特性を、それぞれ調節して、所望の周波数特性を形成するためのものである。本実施形態では、基準周波数を3500Hzとし、3500Hzより低い低周波数帯域の周波数特性、および、3500Hzより高い高周波数帯域の周波数特性を、可変抵抗器を用いて調節可能としている。
基準周波数は、1000Hz〜4000Hzの範囲で定めるのが好ましく、より好ましいのは2500Hzから3500Hzである。この設定は、人の外耳道内の空間の共鳴周波数が、2000Hz〜4000Hzに存在することを根拠としている。また、図5に示すラウドネス曲線から、周波数が1000Hz〜4000Hzの範囲が、人が最も聴感度の高い周波数帯域であることが理解される。したがって、この周波数帯域の周波数を基準周波数とすることで、1つの基準周波数を、どの人にも標準的に使用することが可能となり、個人によって基準周波数の値を変更する必要が無くなる。よって、各個人は、難聴程度に合わせた周波数特性のみを調整すればよく、個人にて調整が可能な難聴用補助器を提供し得る。
図6は、年齢別オージオグラム(Audiology Japan 46,2003の「加齢による聴力悪化の計算式」から抜粋)を示すものである。図6のグラフに示すごとく、加齢とともに聴力が低下する。一方、図5のラウドネス曲線に示すように1000Hz〜4000Hzの範囲が耳の感度が高く、その周波数前後は感度が悪くなっている。このような状況に鑑み、本実施形態は、下記のごとく周波数特性を調節して、低周波数の領域及び高周波数の領域での音圧が得られる難聴用補助器の構成としている。
本実施形態では、周波数特性の調節を、図7に例示するような態様で行うものとする。図7において、曲線Pは周波数特性を調節する場合の上限値を示し、直線Rは周波数特性を調節する場合の下限値を示し、曲線Qは周波数特性を調節する場合の実用上の上限値を示している。曲線Pで示すように、周波数特性を調節する場合の上限値は、たとえば基準周波数(3.5kHz)の出力レベルを0dBとし、基準周波数より低い低周波数帯域については−6dB/octで調節した値(周波数が2分の1になるごとに6dB増大させた値)とし、基準周波数よりも高い高周波数帯域については、6dB/octで調節した値(周波数が2倍になるごとに6dB増大させた値)とする。周波数特性を調節する場合の下限値は、直線Rで示すように、基準周波数(3.5kHz)の出力レベルと等しく0dBとする。したがって本実施形態にあっては、周波数特性の調節は、曲線Pと直線Rとで挟まれた範囲内で行われる。ただし、曲線Qに示すように、実用上の上限値を、875Hz以下の周波数帯域については一律に+12dBとし、7000Hz以上の周波数帯域については一律に+6dBとすることもできる。本実施形態における周波数特性調節回路62は、たとえばアナログ回路を用いて、3.5kHzを基準周波数とし、基準周波数以下の周波数帯では最大−6dB/oct、基準周波数以上の周波数帯域では最大6dB/octで、出力レベルを可変できるように構成することが考えられる。
このように構成される本実施形態の難聴用補助器1は、図8に示す処理を実行する。左右の耳にイヤフォン10を装着し、制御装置50の音量調節スイッチ52を回動させて、電源をONにする。この状態で、ステップS1で、左右のマイクロフォンユニット20が外部音を集音すると、マイクロフォンユニット20は、ステップS2で、集音した左右の音を電気的な音声信号に変換して、制御装置50へ出力する。ステップS3で、制御装置50の入力用増幅回路61に左右の音声信号が入力されると、ステップS4で、入力用増幅回路61が、左右の音声信号をそれぞれ独立に増幅して、周波数特性調節回路62へ出力する。
周波数特性調節回路62では、ステップS5で、入力された音声信号の基準周波数における出力レベルを、予め定める一定値に調節する。具体的に例を挙げると、3500Hzの出力レベルを0dBとする。次に、ステップS6で、基準周波数より低い低周波数帯域の周波数特性を、たとえば図5に示す周波数特性曲線に基づいて調節する。同様に、ステップS7で、基準周波数より高い高周波数帯域の周波数特性を、たとえば図5に示す周波数特性曲線に基づいて調節する。ステップS6の調節操作は、制御装置50に設けた低音調節部56を操作することによって行うことができる。ステップS7の調節操作は、高音調節部55を操作することによって行うことができる。したがって、基準周波数よりも低周波数帯域の音または高周波数帯域の音の出力レベルを、どの程度増大させるかを、使用者が難聴の程度に合わせて、自由に設定することが可能である。なお本実施形態では、左右の音声信号に、共通の周波数特性を適用するものとしたが、左右の音声信号それぞれに独立して、所望の周波数特性を適用することも可能である。
続いて、ステップS8で、バランス調整部57と連動するバランス調整回路63によって、左右の音声信号の出力レベルを調整し、ステップS9で、バランス調整された左右の音声信号を、出力用増幅回路64で増幅したのち、ステップS10で、左右のスピーカユニット30へ出力する。左右のスピーカユニット30は、入力される音声信号を音声に変換して、外部へ出力する。
このように本実施形態の難聴用補助器1は、制御装置50によって、出力する音声の周波数特性を調節できるから、使用者が、個々の難聴状態に合わせて、最も聴取し易いように調節した音声を出力させることができる。また、本実施形態に係るイヤフォン10は、外耳道よりも大きい径のスピーカユニット30を用いることが可能であるから、振動板35を大きくできるとともに、ハウジング11に開放孔12を形成し、スピーカーユニット30の背面側に形成した空間Sと外部とを連通させることで、この空間Sによる低周波数領域の振動を共鳴させ増強させることができる。よって、低音の再生特性に優れ、且つ、大きい音圧を得ることができる構造となるので、低難聴者および中難聴者向けに有用な難聴用補助器1を提供できる。
図9は、イヤフォン10を、人の耳介Eに装着した状態を模式的に示す断面図である。同図に示すように、イヤフォン10は、ハウジング11の外径が外耳道Gの穴径よりも大きいので、ハウジング11を耳介Eに装着すると、内面部10bに装着したスピーカカバー16が耳道口Fに当接し、ハウジング11の外面部10aは耳介Eの外側に位置する。そして本実施形態では、ハウジング11を耳介Eに装着した状態において、周面部10cに形成する開放孔12の位置が、人の頭部の中心部から見て、耳介Eの外側の部分よりも、さらに外側となるように設定されている。開放孔12を耳介Eの外側に確実に位置させるためには、イヤフォン10の大きさを耳介に近似する大きさにすることがより望ましい。さらに図9に示すように、周面部10cに設けられる開放孔12の貫通方向は、耳介Eの耳輪に接する仮想平面Kに対し、平行または平行に近い方向となっている。
開放孔12は、このように構成されるため、スピーカユニット30から出力され、開放孔12を通じて外部へ放射される音が、耳介Eで反射されてマイクロフォンユニット20に入射するのを軽減してハウリングの抑制を行うから、利得の高いイヤフォン構造となっている。
開放孔12が、耳介Eの最外部よりも内面部10bに近い位置に形成される場合は、耳との接触により開放孔が閉止されるおそれがある。開放孔が閉止されると、イヤフォン内部の気圧と外気の気圧に差が生じ、さらには内部の温度と外気温度に差が生じる結果、周波数特性が変化し良好な音質を得ることができなくなる可能性がある。
開放孔12が、周面部10cではなく、外面部10aに形成される場合は、イヤフォン10を耳介Eに装着した状態の使用者が、電話機や携帯電話装置などを用いて通話を行う際に、スピーカユニット30から出力され、開放孔12から放射される音が、ハウジング11の外面部10aに押し当てた送受話器や携帯電話装置によって反射され、マイクロフォンユニット20に入射して音響ループを形成し、ハウリングを起こし易くなる。
本実施形態では、開放孔12と外面部10aとの間の位置に、周面部10cの外方へ突出する鍔部13が、周面部10cの表面にさらに設けられている。なお本実施形態では、鍔部13を、開放孔12の直近に設けたが、鍔部13を開放孔12から離してもよく、周面部10cにおける開放孔12と外面部10aとの間であれば、特に限定されない。鍔部13により、開放孔12から放射される音を反射して、これがマイクロフォンユニット20に入射されるのを阻止するから、ハウリングの防止効果を向上させることができ、利得の高いイヤフォン10を提供することができる。
図10に示すように、ハウジング11の内面部10bに、スピーカカバー16の外周を囲み、耳介Eの表面に当接するイヤーパッド38を設けてもよい、イヤーパッド38により、スピーカユニット30から外耳道G側へ出力される音が外部に漏出するのを抑制する効果が発揮される。またイヤーパッド38は、ハウジング11の耳介Eに対する装着感を向上させることができる。このような目的のため、イヤーパッド38は、遮音性と、耳介Eに対する肌触りがよく柔軟性を持つ材質で製作することが好ましい。
(第2の実施形態)
図11Aは、本発明の第2の実施形態に係るイヤフォン10を示すものであって、外面部10aの正面図、図11Bは図11AのB2−B2線における断面図、図11Cは図11AのC2−C2線における断面図である。
本実施形態のイヤフォン10は、マイクロフォンユニット20を、ハウジング11の前側に配設するとともに、開放孔12の形成位置を、周面部10cの上側部分および下側部分とし、さらに、鍔部13の外径を、マイクロフォンユニット20の集音面20aを覆うマイクロフォンカバー15に大きさに合わせて拡大したものである。
本実施形態では、周面部10cの前側部分に、表面から突出させて、有底円筒状の支持部11fを設け、この支持部11fに、マイクロフォンユニット20の集音面20aが外面部10aと同一の方向を向くように収納し、集音面20aをマイクロフォンカバー15で覆う構造とする。なお、支持部11fの一部を構成する周面部10cの一部が、マイクロフォンユニット20と空間Sとを区画する隔壁部21となっている。
かかる構成によれば、開放孔12の形成位置と、マイクロフォンユニット20の集音面20aの位置とが離れるから、開放孔12から放射される音が、マイクロフォンユニット20に入射しにくくなっている。よって、音響ループが起こりにくいから、ハウリングの抑制を行い、利得の高い構成とすることが出来る。
また本実施形態では、マイクロフォンユニット20がほぼ耳介の内側に位置するので、使用者の前方で発生する音については、耳で聞く音とマイクロフォンユニット20で集音する音の到達時間に差が無く、このため、マイクロフォンユニット20が集音した音を、制御装置50で処理したのち、スピーカユニット30から出力させるまでに要する時間差に基づく違和感を緩和することができる。
以上説明したように、前記第1、第2の実施形態に係る難聴用補助器1は、開放型のイヤフォン10の構成であるから、耳の形の個人差に基づく周波数特性の変化が少なく、長時間の使用による耳の疲労が少ない。ハウジング11を開放型とし、外耳道の穴径よりも大きく形成するので、使用者個々の外耳道の形態に合わせる必要がなく、また外耳道を閉塞しないから、自然に近い音を聴取することができる。ハウジング11の外径が、インナーイヤ型やカナル型に比べて大きいから、スピーカユニット30の振動板35の径を大きくすることが可能であり、開放孔12によって、ハウジング11内の環境安定化と、低音再現性の向上とがもたらされるため、低音域から高音域までの音を安定して聞くことができ、特に、インナーイヤ型やカナル型よりも、低周波数帯域の音圧を大きくすることができる。
ハウジング11内部においては、マイクロフォンユニット20とスピーカユニット30とを区画する隔壁部を設けて、スピーカユニット30から出力される音が、空間Sを通じて、マイクロフォン20に直接的に伝達されるのを阻止している。また、開放孔12を周面部10cに設けるとともに鍔部13を設けて、マイクロフォン20が、開放孔12放射される音を集音するのを阻止している。したがって、マイクロフォンユニット20とスピーカユニット30とを1つのハウジング11に組込む構造でありながら、ハウリングが発生するのを確実に防止できる。
また、電話機の送受話器や携帯電話装置を用いて通話するときにおいて、送受話器や携帯電話装置とイヤフォン10との間で音響ループを形成することによってハウリングが生じるのを、抑制し回避している。
また前記第1、第2の実施形態では、制御装置50の入力用増幅回路61および出力用増幅回路64をいずれも、オペアンプを用いるアナログ回路で構成し、かつ、負帰還回路を用いることによって、マイクロフォンユニット20から入力される音声信号の増幅処理の安定化、スピーカユニット30へ出力される音声信号の増幅の安定化を図るとともに、スピーカユニット30から出力される音声を自然の音に近似させている。
音声信号の基準周波数の出力レベルが一定になるように調節し、基準周波数を基準として、低周波数帯域および高周波帯域領域の周波数特性を調節可能に構成したので、使用者が個々の難聴レベルに合わせて、出力される音の周波数特性を任意に調節できるから、集音した外部の音を、自然に近い音として聴取することができる。
さらに、左右両耳用の2つのイヤフォン10それぞれのスピーカユニット30から出力させる音の出力レベルを調整するバランス調整回路63を設けたので、左右の耳の難聴程度が異なる使用者が、聴感レベルが左右等しく聴取することが可能である。
1 難聴用補助器
10 集音マイク付きイヤフィン
10a 外面部
10b 内面部
10c 周面部
11 ハウジング
12 開放孔
13 鍔部
14 フック
20 マイクロフォンユニット
20a 集音面
30 スピーカユニット
35 振動板
40 信号ケーブル
50 制御装置
52 音量調節スイッチ52
55 高音調節部55
56 低音調節部
57 バランス調節部57
61 入力用増幅回路
62 周波数特性調節回路
63 バランス調整回路
64 出力用増幅回路
70 操作部
E 耳介
F 耳道口
G 外耳道
S 空間
本発明は、難聴者、特に低音難聴者および中音難聴者に好適な集音マイク付き開放型イヤフォンおよび難聴用補助器に関する。
本発明は、このような従来の課題に鑑み、聴力低下に見合った聴力を補い、かつ、自然音に近い良質の音声を出力することができ、しかもデジタル処理によらずにハウリングを確実に防止できる集音マイク付き開放型イヤフォンおよび難聴用補助器を提供することを目的とする。
本発明は、人の耳介に接するように装着され、外耳道に面する内面部および該内面部に対向する外面部を少なくとも有するハウジングであって、前記内面部の大きさが外耳道の穴径よりも大きいハウジングと、と、前記ハウジング内に配設され、前記外面部の近傍に位置して、外部の音を集音するマイクロフォンユニットと、前記ハウジング内に配設され、前記内面部の近傍に位置して、前記マイクロフォンユニットが集音した音を出力するスピーカユニットと、前記ハウジング内に設けられ、前記スピーカユニットの周囲に空間を形成して、前記スピーカユニットと前記マイクロフォンユニットとの間を区画する隔壁部とを含み、
前記ハウジングに、前記ハウジングの外部と前記スピーカユニットの周囲の空間とを連通させる開放孔が形成され、
該開放孔は、前記ハウジングを人の耳介に装着したときに、人の頭部の中心部から見て、耳介の外側に位置し、且つ、貫通方向が、耳介の耳輪に接する仮想平面に対し平行または平行に近い方向であることを特徴とする集音マイク付き開放型イヤフォンである。
また本発明に係る集音マイク付き開放型イヤフォンは、前記ハウジングが、前記内面部と前記外面部とに挟まれた周面部をさらに有し、該周面部の表面に、前記開放孔と前記外面部との間の位置から前記周面部の外方へ突出するように設けられる鍔部をさらに有していることを特徴とする。
また本発明は、前記集音マイク付き開放型イヤフォン、および、
該集音マイク付き開放型イヤフォンと電気的に接続される制御装置であって、
前記マイクロフォンユニットから入力される音声信号を増幅する入力用増幅手段と、
前記入力用増幅手段で増幅された音声信号を、予め定める基準周波数における信号出力レベルが一定となるように調節するとともに、該音声信号における前記基準周波数よりも周波数が低い低周波数帯域および前記基準周波数よりも周波数が高い高周波数帯域の周波数特性をそれぞれ調節可能な音調制御手段と、
前記音調制御手段によって周波数特性が調節された音声信号を増幅して前記スピーカユニットへ出力する出力用増幅手段とを有する制御装置を含むことを特徴とする難聴用補助器である。
また本発明は、2つの、前記集音マイク付き開放型イヤフォン、および、
該2つの集音マイク付き開放型イヤフォンと電気的に接続される制御装置であって、
前記2つの集音マイク付き開放型イヤフォンの各マイクロフォンユニットそれぞれから入力される各音声信号を、それぞれ独立に増幅する入力用増幅手段と、
前記入力用増幅手段で増幅された2つの音声信号を、それぞれ独立に、予め定める基準周波数における信号出力レベルが一定となるように調節するとともに、各音声信号における前記基準周波数よりも周波数が低い低周波数帯域および前記基準周波数よりも周波数が高い高周波数帯域の周波数特性をそれぞれ調節可能な音調制御手段と、
前記音調制御手段によって周波数特性が調節された2つの音声信号の出力レベルを調整するバランス調整手段と、
該バランス調整手段で調整された2つの音声信号を増幅して、前記2つの集音マイク付きイヤフォンの各スピーカユニットへそれぞれ出力する出力用増幅手段とを有する制御装置を含むことを特徴とする難聴用補助器である。
本発明に係る集音マイク付き開放型イヤフォン(以下、単に「イヤフォン」と言う)によれば、ハウジング内に設けられる隔壁部によって、スピーカユニットから出力される音が、マイクロフォンユニットに入射されるのを阻止する。また、ハウジングの外部とスピーカユニットの周囲の空間とを連通させる開放孔を、ハウジングを人の耳介に装着したときに、人の頭部の中心部から見て、耳介の外側に位置し、且つ、貫通方向が、耳介の耳輪に接する仮想平面に対し平行または平行に近い方向となるようにハウジングに形成したので、開放孔から放射される音が耳介で反射され、マイクロフォンユニットで集音されるのが抑制される。よって、スピーカユニットから出力される音をマイクロフォンユニットが集音することによるハウリングの発生を防止して、利得の高いイヤフォン構造とすることができる。
本発明は、人の耳介に接するように装着され、外耳道に面する内面部および該内面部に対向する外面部を少なくとも有するハウジングであって、前記内面部の大きさが外耳道の穴径よりも大きいハウジングと、と、前記ハウジング内に配設され、前記外面部の近傍に位置して、外部の音を集音するマイクロフォンユニットと、前記ハウジング内に配設され、前記内面部の近傍に位置して、前記マイクロフォンユニットが集音した音を出力するスピーカユニットと、前記ハウジング内に設けられ、前記スピーカユニットの周囲に空間を形成して、前記スピーカユニットと前記マイクロフォンユニットとの間を区画する隔壁部とを含み、
前記ハウジングに、前記ハウジングの外部と前記スピーカユニットの周囲の空間とを連通させる開放孔が形成され、
該開放孔は、前記ハウジングを人の耳介に装着したときに、人の頭部の中心部から見て、耳介の外側に位置し、且つ、貫通方向が、耳介の耳輪に接する仮想平面に対し平行または平行に近い方向であり、
前記ハウジングが、前記内面部と前記外面部とに挟まれた周面部をさらに有し、
該周面部の表面に、前記開放孔と前記外面部との間の位置から前記周面部の外方へ突出するように設けられる鍔部であって、耳介と同等もしくは耳介より大きい鍔部を有していることを特徴とする集音マイク付き開放型イヤフォンである。
また本発明に係るイヤフォンによれば、ハウジングの周面部の表面に、開放孔と外面部との間の位置から周面部の外方へ突出する鍔部であって、耳介と同等もしくは耳介より大きい鍔部を設けるので、開放孔から放射される音を反射して、マイクロフォンに集音されるのを防止することができる。

Claims (6)

  1. 人の耳介に接するように装着され、外耳道に面する内面部および該内面部に対向する外面部を少なくとも有するハウジングと、前記ハウジング内に配設され、前記外面部の近傍に位置して、外部の音を集音するマイクロフォンユニットと、前記ハウジング内に配設され、前記内面部の近傍に位置して、前記マイクロフォンユニットが集音した音を出力するスピーカユニットと、前記ハウジング内に設けられ、前記スピーカユニットの周囲に空間を形成して、前記スピーカユニットと前記マイクロフォンユニットとの間を区画する隔壁部とを含み、
    前記ハウジングに、前記ハウジングの外部と前記スピーカユニットの周囲の空間とを連通させる開放孔が形成され、
    該開放孔は、前記ハウジングを人の耳介に装着したときに、人の頭部の中心部から見て、耳介の外側に位置し、且つ、貫通方向が、耳介の耳輪に接する仮想平面に対し平行または平行に近い方向に延びることを特徴とする集音マイク付きイヤフォン。
  2. 前記ハウジングは、前記内面部の大きさが外耳道の穴径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の集音マイク付きイヤフォン。
  3. 前記ハウジングが、前記内面部と前記外面部とに挟まれた周面部をさらに有し、該周面部の表面に、前記開放孔と前記外面部との間の位置から前記周面部の外方へ突出するように設けられる鍔部をさらに有していることを特徴とする請求項1または2に記載の集音マイク付きイヤフォン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載する集音マイク付きイヤフォン、および、
    該集音マイク付きイヤフォンと電気的に接続される制御装置であって、
    前記マイクロフォンユニットから入力される音声信号を増幅する入力用増幅手段と、
    前記入力用増幅手段で増幅された音声信号を、予め定める基準周波数における信号出力レベルが一定となるように調節するとともに、該音声信号における前記基準周波数よりも周波数が低い低周波数帯域および前記基準周波数よりも周波数が高い高周波数帯域の周波数特性をそれぞれ調節可能な音調制御手段と、
    前記音調制御手段によって周波数特性が調節された音声信号を増幅して前記スピーカユニットへ出力する出力用増幅手段とを有する制御装置を含むことを特徴とする難聴用補助器。
  5. 2つの、請求項1〜3のいずれかに記載する集音マイク付きイヤフォン、および、
    該2つの集音マイク付きイヤフォンと電気的に接続される制御装置であって、
    前記2つの集音マイク付きイヤフォンの各マイクロフォンユニットそれぞれから入力される各音声信号を、それぞれ独立に増幅する入力用増幅手段と、
    前記入力用増幅手段で増幅された2つの音声信号を、それぞれ独立に、予め定める基準周波数における信号出力レベルが一定となるように調節するとともに、各音声信号における前記基準周波数よりも周波数が低い低周波数帯域および前記基準周波数よりも周波数が高い高周波数帯域の周波数特性をそれぞれ調節可能な音調制御手段と、
    前記音調制御手段によって周波数特性が調節された2つの音声信号の出力レベルを調整するバランス調整手段と、
    該バランス調整手段で調整された2つの音声信号を増幅して、前記2つの集音マイク付きイヤフォンの各スピーカユニットへそれぞれ出力する出力用増幅手段とを有する制御装置を含むことを特徴とする難聴用補助器。
  6. 前記基準周波数は、2000〜4000Hzの範囲の予め定める周波数であることを特徴とする請求項4または5に記載の難聴用補助器。
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