JP2014146635A - はんだ接合方法およびはんだボールと電極との接合構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】はんだボールの主成分である第1金属の融点を超えるような高い温度に加熱することを必要とすることなく、はんだボールの形状を保持しつつ、はんだ付け工程での十分な濡れ性や、はんだ付け後の高い接続信頼性を確保することが可能なはんだ接合方法および、該接合方法を用いて形成されるはんだボールと電極との接合構造体を提供する。
【解決手段】主成分である第1金属21と、第1金属よりも固相線温度が低く、かつ、第1金属と共晶合金を形成する第2金属22とを含むはんだボール4を用い、はんだボール4を第1金属の固相線温度よりも低い温度で加熱して電極2と接合する。
はんだボール中の前記第2金属の含有割合は1〜10質量%とする。
第2金属を、電極に含まれる金属と金属間化合物を形成するものとする。
第1金属をBi、第2金属をSnとする。
【選択図】図9
【解決手段】主成分である第1金属21と、第1金属よりも固相線温度が低く、かつ、第1金属と共晶合金を形成する第2金属22とを含むはんだボール4を用い、はんだボール4を第1金属の固相線温度よりも低い温度で加熱して電極2と接合する。
はんだボール中の前記第2金属の含有割合は1〜10質量%とする。
第2金属を、電極に含まれる金属と金属間化合物を形成するものとする。
第1金属をBi、第2金属をSnとする。
【選択図】図9
Description
本発明は、はんだボールと電極とを接合するはんだ接合方法および該接合方法を用いて接合したはんだボールと電極との接合構造体に関する。
電子部品を実装する際に用いられる導電性接合材料としては、はんだが広く用いられている。
はんだとしては、従来よりSn−Pb系はんだが一般的に用いられてきたが、近年、Sn−Pb系はんだに代わって、Pbを含まない、いわゆるPbフリーはんだが広く使用されるに至っている。
そして、そのようなPbを含まないはんだを用いた電子装置が特許文献1に開示されている。
そして、そのようなPbを含まないはんだを用いた電子装置が特許文献1に開示されている。
すなわち、特許文献1に開示されている電子装置は、電極を備えた電子部品と、上記電極の表面に配設されたはんだ接合材とを備えた電子装置であって、上記はんだ接合材が、(a)少なくともBiを含む第1の金属と、(b)第2の金属と第3の金属との合金と、(c)第3の金属とを含み、第2の金属は、Niとの金属間化合物を作ることができるものであることを特徴とするものである。
そして、この電子装置によれば、電極の表面に配設されたはんだ接合材を用いることによって、はんだバンプ形成後に発生する電極内の剥離の問題を解決することが可能になり、高い接合信頼性を実現することができるとされている。
しかしながら、ここで用いられているはんだ接合材を構成するBiの融点は271℃であり、例えば、電極の表面に配設されたこのはんだ接合材を用いて、電子装置を、例えばプリント回路基板の実装用電極などに実装する場合、はんだ接合材の濡れ性や、接続信頼性を確保するためには、Biの融点である271℃以上の温度に加熱する必要がある。
そして、はんだ付けの際の十分なはんだ濡れ性や、はんだ付け後の高い接続信頼性を実現しようとすると、リフローはんだ付け時のピーク温度を290℃〜300℃程度にすることが必要になる。
そのため、耐熱性の低い電子部品には適用することができないという問題点がある。
そのため、耐熱性の低い電子部品には適用することができないという問題点がある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、はんだボールの主成分である第1金属の融点を超えるような高い温度に加熱することを必要とすることなく、はんだボールの形状を保持しつつ、はんだ付け工程での十分な濡れ性や、はんだ付け後の高い接続信頼性を確保することが可能なはんだ接合方法および、該接合方法を用いて形成されるはんだボールと電極との接合構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のはんだ接合方法は、
はんだボールと電極とを接合するはんだ接合方法であって、
(a)主成分である第1金属と、前記第1金属よりも固相線温度が低く、かつ、前記第1金属と共晶合金を形成する第2金属とを含むはんだボールを用い、
(b)前記はんだボールを前記第1金属の固相線温度よりも低い温度で加熱して電極と接合すること
を特徴としている。
はんだボールと電極とを接合するはんだ接合方法であって、
(a)主成分である第1金属と、前記第1金属よりも固相線温度が低く、かつ、前記第1金属と共晶合金を形成する第2金属とを含むはんだボールを用い、
(b)前記はんだボールを前記第1金属の固相線温度よりも低い温度で加熱して電極と接合すること
を特徴としている。
また、本発明のはんだ接合方法においては、前記はんだボール中の前記第2金属の含有割合は1〜10質量%であることが好ましい。
第2金属の含有割合を1〜10質量%の範囲とする、すなわち、主成分である第1金属の割合を90質量%以上にすることで、はんだボールの形状を保持する効果をより確実にすることが可能になり、本発明をさらに実効あらしめることができる。
また、前記第2金属が前記電極に含まれる金属と金属間化合物を形成するものであることが好ましい。
電極に含まれる金属と第2金属が金属間化合物を形成することにより、接合部が高融点化し、その後のリフロー工程などにおける接合部の再溶融を防止することが可能になり、高い接合信頼性を実現することが可能になる。
また、前記第1金属がBiであり、前記第2金属がSnであることが好ましい。
第1金属であるBiの融点が271℃、第2金属であるSnの融点が232℃、BiSnの共晶点が139℃で、共晶点と主成分の融点の差が100℃以上となるため、許容温度範囲が広くなり、はんだリフローの条件設定などの自由度を向上させることが可能になる。
また、一般的に電極に使用される金属であるNi、Cu、Auと、例えば、望ましい第2金属として用いられるSnなどのはんだ構成金属とが、金属間化合物を形成して高融点化するため、高い接合信頼性を確保することができるようになる。
ただし、本発明において、はんだに用いられる金属は、BiとSnに限られるものではなく、In、Sn、Bi、Zn、Al、Ag、Au、Cuなどからなる群より、2種類の金属を、その一方が本発明における第1金属となり、他方が本発明における第2金属となるような態様で組み合わせて用いることが可能である。この場合、共晶金属の融点などの条件が、はんだとして利用できるような範囲にあるものが選ばれることになる。
また、本発明の、はんだボールと電極との接合構造体は、上記本発明のはんだ接合方法により、はんだボールと電極とが接合されていることを特徴としている。
本発明のはんだ接合方法は、はんだボールと電極とを接合するはんだ接合方法において、(a)主成分である第1金属と、第1金属よりも固相線温度が低く、かつ、第1金属と共晶合金を形成する第2金属とを含むはんだボールを用い、(b)はんだボールを第1金属の固相線温度よりも低い温度で加熱して電極と接合するようにしており、主成分である第1金属の溶融を伴わないことから、はんだ付け工程において、はんだボールが初期の(はんだ付け工程が実施される前の)形状を保持したまま、はんだ接合を行うことが可能になる。
したがって、例えばはんだボールを備えたICチップをプリント回路基板の実装用電極上に実装(BGA実装)する場合において、はんだボールが初期の形状を保持するため、ICチップをプリント回路基板の表面(実装用電極の表面)から所定距離だけ浮かせた状態で確実に実装(BGA実装)することが可能になる。
また、はんだボールを第1金属の固相線温度よりも低い温度で加熱して電極と接合することができるので、高温でのはんだ付け工程を必要とせず、生産性に優れている。
また、本発明のはんだボールと電極との接合構造体は、本発明のはんだ接合方法によってはんだボールと電極とが接合されていることから、電極とはんだボールとの位置関係の精度が高く、かつ、接合信頼性に優れており、しかも、複雑な製造工程や、特別な生産設備などを必要とすることなく、効率よく形成することができる。
以下に本発明を実施するための形態として、以下の実施例を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[実施の形態の概要]
本発明のはんだ接合方法では、主成分である第1金属(例えばBi)と、第1金属よりも固相線温度が低く、かつ、第1金属と共晶合金(例えばBiSn)を形成する第2金属(例えばSn)とを含むはんだボールを用い、このはんだボールを接合対象である電極と接合させ、第1金属の固相線温度よりも低い温度で加熱することにより、はんだボールと電極とを接合する。
本発明のはんだ接合方法では、主成分である第1金属(例えばBi)と、第1金属よりも固相線温度が低く、かつ、第1金属と共晶合金(例えばBiSn)を形成する第2金属(例えばSn)とを含むはんだボールを用い、このはんだボールを接合対象である電極と接合させ、第1金属の固相線温度よりも低い温度で加熱することにより、はんだボールと電極とを接合する。
すなわち、本発明のはんだ接合方法では、二元系においてそれぞれの固相線温度よりも低い固相線温度をもつような共晶金属を形成する2つの金属(第1金属および第2金属)を含んだ合金系を用いる。
そして、上記第1金属を主たる成分とし、上記第2金属を従たる成分とした場合に、第1金属として、第2金属よりも融点の高いものを用いる。例えば、主たる成分である第1金属をBi(融点271℃)とし、従たる成分である第2金属をSn(融点232℃)とし、かつ、第2金属であるSnの含有割合が1〜10質量%のはんだボールを用いた場合、融点が139℃の共晶合金(共晶組成)(BiSn)が形成されるため、低い温度ではんだ接合を行うことができる。
そして、上記第1金属を主たる成分とし、上記第2金属を従たる成分とした場合に、第1金属として、第2金属よりも融点の高いものを用いる。例えば、主たる成分である第1金属をBi(融点271℃)とし、従たる成分である第2金属をSn(融点232℃)とし、かつ、第2金属であるSnの含有割合が1〜10質量%のはんだボールを用いた場合、融点が139℃の共晶合金(共晶組成)(BiSn)が形成されるため、低い温度ではんだ接合を行うことができる。
言い換えると、本発明においては、母相となる第1金属に、共晶合金を形成するような第2金属を添加し、母相の固相線温度以下の温度に加熱することによって第2金属および共晶合金を溶融させる一方、溶融していない第1金属によりはんだボールの形状(外形)を保持させ、その状態で、溶融した金属(第2金属と共晶金属(主として共晶金属))によりはんだ付けを行う。そして、これが本発明がその作用効果を奏するための基本的な構成となる。
なお、本発明においては、さらに機械的強度を向上するために、はんだボールに、例えばCuを0.15〜1質量%程度含ませておくことができる。
また、本発明においては、通常、はんだボールとして、はんだボールを構成する各金属材料を一度溶融させて略球状に成形したものが用いられる。
本発明のはんだ接合方法においてはんだ付けが行われるメカニズムは、以下の通りである。
例えば、リフローはんだ付けなどの方法で、250℃ピークプロファイルの条件ではんだ付けを行う場合、はんだボールと電極とが加熱され、温度が139℃を超えると、はんだボールを構成する第1金属(例えばBi(融点271℃))と、第2金属(例えばSn(融点232℃))の共晶合金BiSn(融点139℃)が部分溶融し(図2のBi−Sn二元図参照)、肉汁のような状態ではんだボールから滲み出して、接合対象である電極上に濡れ広がる。このとき、融点が139℃より高い金属(Bi)は溶融せず形状を保っている。
例えば、リフローはんだ付けなどの方法で、250℃ピークプロファイルの条件ではんだ付けを行う場合、はんだボールと電極とが加熱され、温度が139℃を超えると、はんだボールを構成する第1金属(例えばBi(融点271℃))と、第2金属(例えばSn(融点232℃))の共晶合金BiSn(融点139℃)が部分溶融し(図2のBi−Sn二元図参照)、肉汁のような状態ではんだボールから滲み出して、接合対象である電極上に濡れ広がる。このとき、融点が139℃より高い金属(Bi)は溶融せず形状を保っている。
そして、さらに加熱が進むと(ピーク温度250℃)、第2金属であるSnが電極およびはんだボールに含まれているCu、Au、Niなどと金属間化合物を生成し、はんだボールと電極との接合部のほとんどの領域では、高融点の金属しか存在しない状態となり耐熱性が向上する。
なお、本発明において、はんだ付け工程における温度は、上述の共晶合金(BiSn)のみが溶融する温度としてもよく、また、共晶合金(BiSn)だけではなく、Snも溶融する温度にまで温度を上昇させてもよい。すなわち、母相のBiが溶融しない範囲において、はんだ付け工程の温度を自由に設定することができる。
[実施形態]
この実施形態では、はんだボールをICチップの電極に接合し、さらに、接合されたはんだボールを介して、ICチップをプリント回路基板(ガラスエポキシ基板)の実装用電極上に実装する(BGA実装する)場合を例にとって説明する。
この実施形態では、はんだボールをICチップの電極に接合し、さらに、接合されたはんだボールを介して、ICチップをプリント回路基板(ガラスエポキシ基板)の実装用電極上に実装する(BGA実装する)場合を例にとって説明する。
まず、ICチップをプリント回路基板の実装用電極上にBGA実装するために用いられるはんだボールを作製した。
はんだボールは、金属Biと、金属Sn、金属Cuを
Bi:98.85質量%
Sn: 1.0質量%
Cu: 0.15質量%
の割合で含有するはんだボール形成用の材料を加熱して溶融させ、略球状に成形することにより作製した。
はんだボールは、金属Biと、金属Sn、金属Cuを
Bi:98.85質量%
Sn: 1.0質量%
Cu: 0.15質量%
の割合で含有するはんだボール形成用の材料を加熱して溶融させ、略球状に成形することにより作製した。
このようにして作製されたはんだボール4は、図1Aに模式的な構成を示し、図1Bに顕微鏡写真を示すように、母材であるBi21に、Sn22が分散した構造を有している。
それから、次の手順で、ICチップの電極に、はんだボールを接合するとともに、はんだボールを接合したICチップを、プリント回路基板の実装電極上に実装した。
(1)図3に示すように、ICチップ1が備える電極2、すなわち、厚みが1〜20μmのCu層2a上に、厚みが1〜10μmのNi層(めっき層)2bが形成され、さらにその上に、厚みが0.01〜0.5μmのAu層(めっき層)2cが形成された構造を有する電極2に、フラックス3を塗布した後、マウンタにより、はんだボール4を電極2上に載置する。
(1)図3に示すように、ICチップ1が備える電極2、すなわち、厚みが1〜20μmのCu層2a上に、厚みが1〜10μmのNi層(めっき層)2bが形成され、さらにその上に、厚みが0.01〜0.5μmのAu層(めっき層)2cが形成された構造を有する電極2に、フラックス3を塗布した後、マウンタにより、はんだボール4を電極2上に載置する。
(2)次に、250℃でリフロー処理(1回目のリフロー処理)を行い、はんだボール4の内部の金属(BiSn共晶合金およびSn)を溶融させる(図4、図5A、図5B参照)。
これにより、はんだボール4から、BiSn共晶合金およびSn(はんだ接合材5)が電極2上に浸み出し(流れ出し)、滲み出したはんだ接合材5により、はんだボール4と電極2とがはんだ接合される。
これにより、はんだボール4から、BiSn共晶合金およびSn(はんだ接合材5)が電極2上に浸み出し(流れ出し)、滲み出したはんだ接合材5により、はんだボール4と電極2とがはんだ接合される。
なお、図5Aはリフロー前のはんだボール4の状態、図5Bはリフロー後の、はんだボール4と電極2が接合されている状態を示す図(顕微鏡写真)である。
図5Bに示すように、リフロー処理により、はんだボール4から溶融した金属(共晶合金およびSn)が浸み出し、ICチップの電極2の表面に濡れ広がっていることがわかる。そして、このはんだボール4から滲み出した金属(はんだ接合材5)によりはんだボール4と電極2とがはんだ接合されていることがわかる。
図5Bに示すように、リフロー処理により、はんだボール4から溶融した金属(共晶合金およびSn)が浸み出し、ICチップの電極2の表面に濡れ広がっていることがわかる。そして、このはんだボール4から滲み出した金属(はんだ接合材5)によりはんだボール4と電極2とがはんだ接合されていることがわかる。
なお、はんだボール4の内部から金属(共晶合金およびSn)が溶融してICチップ1の電極2上に流下した後のはんだボール4の内部には、図5Bに示すように、流下した金属に対応する空隙(空洞)6が形成されることになる。
ただし、250℃でのリフロー処理を行った場合にも、はんだボール4の母相であるBi21は、融点が271℃と、リフロー温度の250℃よりも高いため、リフローはんだ付けの工程で、Bi(はんだボール4の母相)が溶融することはなく、はんだボール4の形状や高さに変化が生じることはない。
また、ICチップ1の電極2上に流下した後のはんだボール4の内部からの金属中のSnは、電極2を構成する金属(Au、Ni、Cu)と金属間化合物を形成し、高融点化する。
(3)その後、洗浄を行って、はんだボール4と電極2の接合部からフラックス3(図4)を除去する。なお、図6はフラックスを除去した後の状態を示している。
(4)それから、図7に示すように、プリント回路基板(ガラスエポキシ基板)11の実装用電極12、すなわち、この実施形態では、厚みが1〜20μmのCu層12a上に、厚みが1〜10μmのNi層(めっき層)12bが形成され、さらにその上に、厚みが0.01〜0.5μmのAu層(めっき層)12cが形成された構造を有する実装用電極12に、フラックス3を塗布し、マウンタにより、はんだボール4が電極2に接合された状態のICチップ1を、はんだボール4がプリント回路基板11の実装用電極12と対向するような姿勢で載置する。
(5)その後、250℃でのリフロー処理(2回目のリフロー処理)を行い、はんだボール4の内部のBiSn共晶合金とSnを溶融させる(図8参照)。
これにより、はんだボール4から、BiSn共晶合金およびSn(はんだ接合材5)が実装用電極12上に浸み出し(流れ出し)、滲み出したはんだ接合材5により、はんだボール4と実装用電極12とがはんだ接合される。
これにより、はんだボール4から、BiSn共晶合金およびSn(はんだ接合材5)が実装用電極12上に浸み出し(流れ出し)、滲み出したはんだ接合材5により、はんだボール4と実装用電極12とがはんだ接合される。
(6)その後、洗浄を行って、接合部からフラックス3を除去する。これにより、図9に示すような、はんだボール1と電極2,12との接合構造体が得られる。
このとき、プリント回路基板11の実装用電極12上に流下した、はんだボール4の内部からの金属(主にSn)は、実装用電極12を構成する金属(Au,Ni,Cu)との間で金属間化合物を形成し、高融点化することから、信頼性の高いはんだ付け接合が行われる。
なお、250℃でのリフロー処理(2回目のリフロー処理)を行った場合にも、1回目のリフロー処理の場合と同様に、はんだボール4の母相であるBiは、その融点が271℃と、リフロー温度の250℃よりも高いため、リフローはんだ付けの工程で、はんだボール4の母相は溶融せず、はんだボール4の形状には変化が生じないため、ICチップ1の下面とプリント回路基板11の上面(実装用電極12の上面)との距離(高さ)は保持される。したがって、信頼性の高いBGA実装を行うことができる。
なお、2回目のリフロー処理の場合も、1回目のリフロー処理の場合と同様に、はんだボール4の内部から金属(共晶合金およびSn)が溶融してプリント回路基板11の実装用電極12上に流下した後のはんだボール4の内部には、流下した金属に対応する空隙(空洞)6が形成されることになる。
また、上述のように、ICチップ1の電極2と、はんだボール4をはんだ接合している金属(はんだ接合材5)は、上述のように、電極2を構成する金属(Au,Ni,Cu)と金属間化合物を形成して高融点化しているので、この2回目のリフロー処理で再溶融することはなく、この点でもはんだ接合の信頼性は高く保たれる。
また、上記実施形態のはんだ接合方法によれば、はんだボール内に予め接合材となるSnおよび共晶合金(BiSn)が含まれているため、別途接合材の構成材料を添加する必要がなく、プロセスの簡略化、それによる生産性の向上を図ることができる。
また、この実施形態で用いたはんだボールにおいては、母相であるBiに囲まれて閉じ込められたSnは、リフローなどが繰り返されるとそれに対応して溶融を繰り返すが、Biに囲まれているため、はんだフラッシュを引き起こすような態様で外部に急激に流出するおそれはない。また、このように、母材であるBi中にSnが閉じ込められた形態は、本発明のはんだ付け構造体の特徴的な構成でもある。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明を適用してはんだ接合すべき対象物の種類や、接合工程における条件などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
1 ICチップ
2 ICチップの電極
2a ICチップの電極を構成するCu層
2b ICチップの電極を構成するNi層
2c ICチップの電極を構成するAu層
3 フラックス
4 はんだボール
5 はんだ接合材
6 空隙(空洞)
11 プリント回路基板
12 プリント回路基板の実装用電極
12a 実装用電極を構成するCu層
12b 実装用電極を構成するNi層
12c 実装用電極を構成するAu層
21 第1金属
22 第2金属
2 ICチップの電極
2a ICチップの電極を構成するCu層
2b ICチップの電極を構成するNi層
2c ICチップの電極を構成するAu層
3 フラックス
4 はんだボール
5 はんだ接合材
6 空隙(空洞)
11 プリント回路基板
12 プリント回路基板の実装用電極
12a 実装用電極を構成するCu層
12b 実装用電極を構成するNi層
12c 実装用電極を構成するAu層
21 第1金属
22 第2金属
Claims (5)
- はんだボールと電極とを接合するはんだ接合方法であって、
(a)主成分である第1金属と、前記第1金属よりも固相線温度が低く、かつ、前記第1金属と共晶合金を形成する第2金属とを含むはんだボールを用い、
(b)前記はんだボールを前記第1金属の固相線温度よりも低い温度で加熱して電極と接合すること
を特徴とするはんだ接合方法。 - 前記はんだボール中の前記第2金属の含有割合は1〜10質量%であることを特徴とする請求項1記載のはんだ接合方法。
- 前記第2金属が前記電極に含まれる金属と金属間化合物を形成するものであることを特徴とする請求項1または2記載のはんだ接合方法。
- 前記第1金属がBiであり、前記第2金属がSnであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のはんだ接合方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のはんだ接合方法により、はんだボールと電極とが接合されていることを特徴とする、はんだボールと電極との接合構造体。
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JPWO2014115798A1 (ja) * | 2013-01-28 | 2017-01-26 | 株式会社村田製作所 | はんだバンプの形成方法およびはんだバンプ |
CN111199921A (zh) * | 2018-11-18 | 2020-05-26 | 联想(新加坡)私人有限公司 | 电子基板的制造方法、复合片以及电子基板 |
JP2022173925A (ja) * | 2021-05-10 | 2022-11-22 | 新光電気工業株式会社 | 複合配線基板、半導体装置及び複合配線基板の製造方法 |
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CN111199921B (zh) * | 2018-11-18 | 2023-11-21 | 联想(新加坡)私人有限公司 | 电子基板的制造方法、复合片以及电子基板 |
JP2022173925A (ja) * | 2021-05-10 | 2022-11-22 | 新光電気工業株式会社 | 複合配線基板、半導体装置及び複合配線基板の製造方法 |
JP7342060B2 (ja) | 2021-05-10 | 2023-09-11 | 新光電気工業株式会社 | 複合配線基板、半導体装置及び複合配線基板の製造方法 |
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