JP2014145630A - 燃料タンク構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】静電容量特性の異なる燃料が給油されても、液位検知の誤差を少なくする。
【解決手段】燃料タンク14の内部で上下方向に沿って配置された静電容量式センサ26Lの側方を取り囲んで上下方向に延在される筒体38を有する。筒体38内には、比重の大きい燃料には浮き、比重の小さい燃料には沈んで、位置に応じた信号を出力するフロート式センサ72が設けられる。
【選択図】図3
【解決手段】燃料タンク14の内部で上下方向に沿って配置された静電容量式センサ26Lの側方を取り囲んで上下方向に延在される筒体38を有する。筒体38内には、比重の大きい燃料には浮き、比重の小さい燃料には沈んで、位置に応じた信号を出力するフロート式センサ72が設けられる。
【選択図】図3
Description
本発明は、燃料タンク構造に関する。
自動車の燃料タンクでは、収容された燃料の液位を正確に検知することが望まれる。たとえば特許文献1には、サブタンクの上下を貫通する第1〜第3の筒体を設け、これらの筒体によって測定電極部及び基準電極部を構成した液面測定装置が記載されている。この液面測定装置では、基準電極部がサブタンク内の燃料で満たされており、メインタンクと連通された測定電極部により、液面レベルを検出する。
ところで、燃料タンク内には、静電容量特性の異なる燃料(たとえば、ガソリンとエタノールの混合比率が異なる燃料)が給油されることがある。静電容量センサの静電容量から液位を検出する構造において、このように静電容量特性の異なる燃料が静電容量センサに接触すると、正確に液位を検知することが難しい場合がある。
本発明は上記事実を考慮し、静電容量特性の異なる燃料が給油されても、液位検知の誤差を少なくすることが可能な燃料タンク構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、内部に燃料を収容可能な燃料タンクと、前記燃料タンクの内部で上下方向に沿って配置され燃料の接触範囲に応じて静電容量が変化する静電容量式センサと、前記静電容量式センサの側方を取り囲んで上下方向に延在されると共に、少なくとも下部で燃料の出入りが可能な筒体と、前記筒体内に配置され、前記燃料タンクへ給油される最も比重の大きい最重燃料には浮き最も比重の小さい最軽燃料には沈むフロート式センサと、前記静電容量式センサの出力と、前記フロート式センサの出力とから、前記筒体内の液位を得る算出手段と、を有する。
この燃料タンク構造では、静電容量式センサの側方は、上下方向にわたって筒体により取り囲まれており、筒体の下部から筒体内へ燃料の出入りが可能であるため、筒体内の液位は筒体外(燃料タンク内)の液位と一致する。静電容量式センサは、筒体内の燃料の接触範囲に応じて静電容量が変化する。
燃料タンク内に、異種燃料が給油されると、筒体内においても、比重の異なる2種類の燃料が存在することがある。
筒体内のフロート式センサは、最重燃料には浮き、最軽燃料には沈むようになっている。したがって、フロート式センサの位置は、相対的に高比重の燃料と低比重の燃料の間となる。そして、このフロート式センサの出力と、静電容量式センサの出力(静電容量)とから、算出手段により筒体内の液位を得ることができる。すなわち、燃料タンク内に異種燃料が給油された場合でも、検知液位の誤差を少なくすることが可能である。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記フロート式センサが、フロート本体と、前記フロート本体を支持するバネ部材と、を有する。
すなわち、フロート本体は、フロート本体に作用する浮力と、バネ部材からの付勢力により、最重燃料には浮き、最軽燃料には沈む。フロート本体には、バネ部材からの付勢力が作用するので、フロート本体の揺動や傾きが抑制され、動きが安定する。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記筒体内で前記フロート式センサの上下動を案内する案内部材を有する。
案内部材によってフロート部材が上下動が案内されるので、フロート部材の動きが安定する。
本発明は上記構成としたので、静電容量特性の異なる燃料が給油されても、液位検知の誤差を少なくすることができる。
図1には、本発明の第1実施形態の燃料タンク構造12が、エンジン20に対し燃料供給するための燃料供給配管52と共に示されている。また、図2には、燃料タンク構造12に用いられる燃料ポンプモジュール22(サブカップ24及びその近傍)が斜視図にて示されている。
この燃料タンク構造12は、内部に燃料を収容可能な燃料タンク14を有している。燃料タンク14は、全体として略直方体の箱状に形成されている。特に本実施形態では、燃料タンク14として、底壁14Bと上壁14Uとが互いに接近又は離間することで、燃料タンク14の容積を可変とした構造としている。
燃料タンク14の上壁14Uには、インレットパイプ82の下部が挿通されている。インレットパイプ82の上端の開口部分は給油口82Hとされている。給油口82Hはキャップ84で閉塞されているが、このキャップ84を外し、給油口82Hに給油ガンを差し入れて、燃料タンク14内に給油することが可能である。
車体には、キャップ84のさらに外側にリッド86が設けられている。リッド86は、通常状態では車体パネルに固定されているが、給油作業者がリッド開放スイッチ88を押すと固定解除されるため、給油作業者はリッド86を開け、キャップ84を取り外すことが可能になる。リッド86の開閉状態は、リッド開閉センサ90により検知され、その情報がエンジン制御装置70に送られる。
燃料タンク14には、満タン液位HL及び警告液位LLが設定されている。満タン液位HLは、燃料タンク14内に給油したときに、液面がこの満タン液位HLに達すると、それ以上は給油できないように設定された液位である。したがって、通常では燃料タンク14内の液位が満タン液位HLを上回ることはない。また、警告液位LLは、燃料タンク14内の燃料が消費された場合に、液面がこの警告液位LLに達するまでに警告等がなされ、給油を促すように設定された液位である。
燃料タンク14の上壁14Uには、挿入口16が形成されている。挿入口16からは、燃料ポンプモジュール22を挿入することができる。挿入口16は、燃料タンク14の外側から蓋部材18で閉塞される。
燃料タンク14内に配置される燃料ポンプモジュール22は、燃料タンク14内の燃料をエンジン20に送出することができる。図2に詳細に示すように、燃料ポンプモジュール22は、上面が開放された略円筒状のサブカップ24を有している。本実施形態では、サブカップ24の上面は、サブカップ蓋32によって覆われている。
そして、蓋部材18から下方に延出された1又は複数本(本実施形態では2本)のガイド棒34がサブカップ24のガイド筒に挿入されている。これにより、底壁14Bと上壁14Uとが互いに接近又は離間した場合でも、サブカップ24の位置及び姿勢が安定的に維持されるようになっている。特に、ガイド棒34には蓋部材18に対しガイド筒を下方に付勢する圧縮コイルスプリングが装着されている。この付勢力により、サブカップ24の底壁24Bが、燃料タンク14の底壁14Bに接触した状態を維持できる。
図3に示すように、サブカップ24内には、燃料ポンプ40が備えられている。燃料ポンプ40の下部には、燃料を吸引可能な燃料吸引口42が設けられている。燃料ポンプ40を駆動することで、サブカップ24内の燃料を、燃料吸引口42から吸引する。そして、燃料送出配管44を通じて、サブカップ24内の燃料をエンジン20(図1参照)に向けて送り出すことができる。
燃料ポンプ40の燃料吸引口42には、燃料フィルタ46が装着されている。燃料フィルタ46は、網目状の部材によって袋状に形成されており、その内部に、燃料吸引口42が位置している。燃料フィルタ46は、サブカップ24内の燃料を燃料吸引口42から吸引するときに、燃料中の異物を除去する作用を有している。
サブカップ24内には燃料タンク14内の燃料の一部が貯留される。したがって、燃料タンク14に対し燃料が傾斜し偏在したときでも、サブカップ24内に貯留された燃料の一部が燃料フィルタ46から離れる現象(いわゆる燃料切れ)を抑制できる。
図2及び図4から分かるように、サブカップ24の周壁24Sの下部には、周壁24Sを部分的に内側に湾曲させた凹部24Dが形成されている。凹部24Dにはジェットポンプ48が配置されている。
ジェットポンプ48には、導入配管54が接続されている。燃料ポンプ40によって汲み上げられた燃料の一部は、外部に送出されることなく、リターン燃料として、導入配管54からジェットポンプ48に導入される。ジェットポンプ48の内部は、導入配管54から導入されたリターン燃料によって、負圧が生じる。そしてこの負圧により、サブカップ24の外部(燃料タンク14の内部)から燃料を、吸引口48Bを通じて吸引し、凹部24Dに形成された貫通孔24Hを通じてサブカップ24内に燃料を送り込む(圧送する)作用を有している。
図3及び図4に示すように、サブカップ24内には、底壁24Bから隔壁24Pが立設されている。隔壁24Pは、周壁24Sの一部とで貫通孔24Hを取り囲むと共に、周壁24Sの高さよりも低く形成されている。そして、周壁24Sの一部と隔壁24Pとの間に一時収容部24Tが構成されている。ジェットポンプ48から貫通孔24Hを経て導入された燃料は、この一時収容部24Tに一時的に収容される。一時収容部24Tから溢れた燃料が、隔壁24Pを超えて、サブカップ24内(一時収容部24T以外の領域)に収容される。以下において、単に「サブカップ24内」あるいは「サブカップ24の内部」というときは、サブカップ24において一時収容部24T以外の領域をいう。
図2及び図3に示すように、燃料ポンプモジュール22は、サブカップ24の外側に位置する筒体38を備えている。筒体38は、燃料タンク14の満タン液位HLよりも高い位置まで形成されている。本実施形態では、図4から分かるように、筒体38は、水平断面が略円形とされており、平面視にて、サブカップ24の外周の一部分に存在している。筒体38の一部は、サブカップ24の周壁24Sが兼用する構造とされている。
筒体38の下部(底壁14Bの近傍)には燃料出入口56が形成されている。燃料出入口56を通じて、筒体38の内部と外部(燃料タンク14内)とで燃料の流動が可能であり、燃料タンク14内の液位と、筒体38内の液位とは略等しくなる。
本実施形態では、サブカップ24の上面はサブカップ蓋32によって閉じられているが、筒体38の近傍位置からは、燃料導入管64が形成されている。燃料導入管64の先端は筒体38に上方から挿入されている。ジェットポンプ48の駆動時に、サブカップ24内から溢れた燃料(ただし、燃料タンク14内への流出はサブカップ蓋32によって抑制される)の一部が、矢印F1で示すように、燃料導入管64を通り、筒体38内に上方から流入する。
ただし、筒体38の内部に燃料を導入するための構成は、上記に限定されない。たとえば、ジェットポンプ48とは異なるポンプを設け、このポンプの駆動により、筒体38の内部に燃料を導入する構成でもよい。この構成では、サブカップ蓋32を設ける必要はない。
燃料ポンプモジュール22は、静電容量センサユニット26を備えている。図2に詳細に示すように、静電容量センサユニット26は、サブカップ蓋32の上面に搭載されるセンサ回路部26Cと、このセンサ回路部26Cから、サブカップ蓋32を貫通して下方に延出されたセンサ本体部26Sと、を有している。
本実施形態では、図5にも示すように、センサ本体部26Sは、樹脂フィルム等の折り曲げ可能な絶縁体によって、全体として略長尺状に形成されたベース部28を有している。ベース部28の表面には複数の電極30がベース部28の長手方向にそって一定間隔で配置されており、静電容量式センサ26Lが構成されている。
静電容量式センサ26Lを構成している複数の電極30は、燃料と接している部分と接していない部分とで、静電容量の値が異なる。また、接触している燃料の性状よっても、静電容量の値が異なる。この静電容量の値の違いを用いて、静電容量センサユニット26における燃料の接触範囲の広狭に応じた信号を出力できる。
図2及び図3に示すように、ベース部28は、筒体38内に上方から挿入され、先端が筒体38の下部近傍に達している。そして、静電容量式センサ26Lの周囲を、筒体38が取り囲んでいる。静電容量式センサ26Lの最高位置は、燃料タンク14の満タン液位HLよりも高くされている。
静電容量式センサ26Lは、燃料タンク14内において、上下方向に沿って配置されている。このため、燃料タンク14内の燃料量に応じて、燃料に浸漬される部分の長さが変化し、静電容量も異なった値をとる。これを利用して、燃料タンク14内の燃料量を検知することが可能である。
筒体38内には、フロート式センサ72が配置されている。フロート式センサ72は、略円板状のフロート本体74と、このフロート本体74と底壁14Bとの間に収容されたバネ部材76と、を有している。
フロート本体74の比重は、燃料タンク14に給油されることが想定される燃料のうち、最も比重の大きい最重燃料(たとえばエタノール)よりも小さく、最も比重の小さい最軽燃料(たとえばガソリン)よりも大きくなるように設定されている。たとえば、筒体38内でエタノールが下層、ガソリンが上層になるように存在している状態では、エタノールとガソリンとの境界面ESにフロート本体74が位置する。
なお、筒体38内に存在する2種の燃料としては、濃度100%のエタノール及び濃度100%ガソリンに限定されない。たとえば図6では、相対的に比重の大きい大比重燃料HFと、比重の小さい小比重燃料LFとが存在している状態を示している。フロート本体74の比重が、大比重燃料HFよりも小さく、小比重燃料LFよりも大きければ、大比重燃料HFと小比重燃料LFとの境界面ESにフロート本体74が位置する状態を実現できる。
バネ部材76は、付勢力をフロート本体74に作用させている。ただしこの付勢力は、図3に示すように、筒体38内に燃料が存在していない状態では、フロート本体74の自重により、フロート本体74が底壁14Bに接触する程度とされている。
したがって、厳密には、フロート本体74に作用する浮力と、バネ部材76から作用する付勢力とによって、上記したように大比重燃料HFと小比重燃料LFとの境界面ESにフロート本体74が位置するように、フロート本体74の比重やバネ部材76のばね定数が設定されている。
なお、フロート本体74の底面にはバネ収容凹部74Dが形成されており、フロート本体74が底壁14Bに接触した状態で、バネ部材76がバネ収容凹部74Dに収容される。
フロート本体74は、本実施形態では、その位置に応じて電気抵抗が変化するようになっている。そして、電気抵抗に対応した信号を出力するようになっている。フロート本体74としては、このように電気抵抗が変化する構造に限定されず、位置に対応した信号を出力可能であればよい。
静電容量式センサ26Lの静電容量に基づく出力信号と、フロート本体74の位置に基づく出力信号は、センサ回路部26Cに送られる。センサ回路部26Cには、静電容量式センサ26Lの出力信号と、フロート本体74の出力信号とから燃料濃度を得るための濃度算出テーブル(詳細は後述する)が記憶されている。
図3に示すように、サブカップ24の底壁24Bには、燃料流入孔66が形成されている。さらに燃料流入孔66には、燃料タンク14内からサブカップ24内への燃料移動は許容し、逆方向の燃料移動は阻止する一方向弁68が設けられている。たとえば、燃料タンク14へ初期給油(燃料タンク14内に燃料が全く存在していない状態からの給油)を行う場合は、燃料タンク14内の燃料が燃料流入孔66からサブカップ24内に流入するため、燃料タンク14とサブカップ24とで燃料液位は等しくなる。これに対し、燃料タンク14内の液位低下時には、サブカップ24内の燃料が燃料流入孔66を通じて燃料タンク14内に流出することはない。サブカップ24内には、ジェットポンプ48の駆動によって送り込まれた燃料が保持されるため、燃料液位はサブカップ24の上端位置に維持される。
次に、本実施形態の燃料タンク構造12の作用を説明する。
この燃料タンク構造12では、燃料ポンプ40の駆動により、サブカップ24内に貯留された燃料を、燃料送出配管44を通じてエンジン等に送出することができる。
燃料タンク14内の燃料量が少なくなった状態でも、サブカップ24内には燃料が存在している。したがって、燃料が傾斜し、燃料タンク14内において偏在した場合であっても、サブカップ24内の燃料は、燃料吸引口42の近傍に保持される。このため、燃料が燃料フィルタ46から離れて燃料フィルタ46の油膜が切れる現象(いわゆる燃料切れ)を抑制することができる。
通常状態(燃料タンク14に給油していない状態)では、筒体38の内部と外部とで、燃料出入口56を通じた燃料の移動が可能である。したがって、燃料タンク14内の燃料が消費されて液位が下がると、筒体38内の液位も下がり、これらの液位は一致する。
ここで、本実施形態の燃料タンク14に給油する場合を考える。特に、本実施形態において、燃料タンク14内に、比重の異なる複数種の燃料が給油される場合を想定する。
以下では、相対的に比重の大きい小比重燃料LFと、比重の小さい大比重燃料HFとを区別する。小比重燃料LFの例としては、上記したようにガソリン(エタノール等が混合されていない燃料)を、大比重燃料HFの例としては、同じく上記したようにエタノール燃料(ガソリンにエタノールを所定の割合で混合した燃料、あるいは、エタノールのみで構成された燃料等)を挙げることができる。
燃料タンク14内に小比重燃料LFが存在している状態で、燃料タンク14内に大比重燃料HFを給油する場合について説明する。給油前の状態では、筒体38内には、小比重燃料LFが所定量(満タン液位HLより低い液位で)収容されている。
燃料タンク14内に大比重燃料HFが給油されると、筒体38の外部では、液位が上昇する。筒体38の燃料出入口56を通じて、大比重燃料HFが筒体38内に流入するので、筒体38内では、図6から分かるように、大比重燃料HFが下層、小比重燃料LFが上層となった2層状態になる。
このとき、静電容量式センサ26Lには、大比重燃料HFと小比重燃料LFの双方が接触しているため、筒体38内の全燃料が接触することに対応した静電容量となる。すなわち、大比重燃料HFの液位L1や、小比重燃料LFの液位L2のそれぞれを個別に知ることは難しいが、筒体38内の全燃料に基づく出力信号(以下では、これをStとする)が得られる。
また、フロート本体74は、大比重燃料HFと小比重燃料LFの境界面ESに位置している。したがって、大比重燃料HFの液位L1に基づく出力信号(以下では、これをS1とする)が得られる。この出力信号S1は、小比重燃料LFの影響を受けていないので、出力信号S1に基づいて、大比重燃料HFの液位L1を知ることが可能である。筒体38の断面積(底面積)は一定なので、大比重燃料HFの容量V1も容易に得られる。
センサ回路部26Cに記憶された濃度算出テーブルは、静電容量式センサ26Lの出力信号Stと、フロート本体74の出力信号S1から、筒体38内の大比重燃料HFの濃度Cを求めるためのテーブルであり、一例として、図7に示すグラフを挙げることができる。
具体的には、濃度Cは、
C=S1/St (1)
によって求めることができる。図7のグラフでは、横軸に静電容量式センサ26Lの出力信号Stを、縦軸にフロート本体74の出力信号S1をとっているので、このグラフの原点を通る直線の傾きが、濃度Cとなる。たとえば、濃度Cが1(100%)の場合、一点鎖線P1で示すように、傾きが1の直線となる。また、濃度Cがゼロ(0%)の場合は、二点鎖線P2で示すように、傾きが0(ゼロ)の直線となる。実際には、0≦(濃度C)≦1(100%)なので、直線の傾きとしては、この一点鎖線P1及び二点鎖線P2と、これらの間(一例として直線P3)のいずれかをとる。
C=S1/St (1)
によって求めることができる。図7のグラフでは、横軸に静電容量式センサ26Lの出力信号Stを、縦軸にフロート本体74の出力信号S1をとっているので、このグラフの原点を通る直線の傾きが、濃度Cとなる。たとえば、濃度Cが1(100%)の場合、一点鎖線P1で示すように、傾きが1の直線となる。また、濃度Cがゼロ(0%)の場合は、二点鎖線P2で示すように、傾きが0(ゼロ)の直線となる。実際には、0≦(濃度C)≦1(100%)なので、直線の傾きとしては、この一点鎖線P1及び二点鎖線P2と、これらの間(一例として直線P3)のいずれかをとる。
また、筒体38内の大比重燃料HFの容量をV1、小比重燃料LFの容量をV2とすると、筒体38内の全容量Vtは、
Vt=V1+V2 (2)
なので、濃度Cは、
C=V1/(V1+V2) (3)
である。
Vt=V1+V2 (2)
なので、濃度Cは、
C=V1/(V1+V2) (3)
である。
上記式(1)より、濃度Cの値は分かっている。また、筒体38内の大比重燃料HFの容量V1は上記したように算出できる。したがって、小比重燃料LFの容量V2を、式(3)から、
V2=V1・(1−C)/C (4)
により求めることができる。
V2=V1・(1−C)/C (4)
により求めることができる。
このようにして小比重燃料LFの容量V2が求まると、筒体38内の全燃料の容量Vtを、上記式(2)により求めることができる。そして、筒体38内の全燃料の液位Ltも分かる。
このように、第1実施形態では、静電容量式センサ26Lの出力信号だけでなく、フロート本体74の出力信号を用いることで、筒体38内に2種類の燃料が存在していても、筒体38内の全燃料の液位Lt、すなさち、燃料タンク14内の液位を検知する誤差が少なくなる。
特に第1実施形態では、燃料タンク14の底壁14Bとフロート本体74の間にバネ部材76を介在させている。バネ部材76は、フロート本体74に付勢力(バネ力)を作用させつつ、フロート本体74を下方から支持している。したがって、バネ部材76がない構造と比較して、フロート本体74が上下に動くときの挙動が安定し、揺動や傾きが抑制される。これにより、フロート本体74からの出力信号も安定するので、より正確な液位検知に寄与できる。
図8には、本発明の第2実施形態の燃料タンク構造112が部分的に示されている。第2実施形態において、燃料タンク構造の全体的構成は第1実施形態と同様であるので、図示を省略する。また、第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
第2実施形態では、筒体38の中心部に、上下方向に延在する支柱114が立設されている。支柱114の上端の位置は、フロート本体74の移動の上端位置(満タン液位HL)と同程度、若しくはそれより高い位置とされている。
また、第2実施形態のフロート本体116の中心部には、支柱114の外径よりもわずかに大きな内径の挿通孔116Hが形成されている。挿通孔116Hに支柱114が挿通されており、この挿通状態を維持しながら、フロート本体116は上下方向に移動する。すなわち、挿通孔116Hと支柱114とで、本発明の案内部材118が構成されており、フロート本体116の上下動が支柱114によって案内される。
このような構成とされた第2実施形態においても、第1実施形態と同様にして、筒体38内における全燃料の容積及び液位を知ることが可能である。
特に第2実施形態では、支柱114が挿通孔116Hに挿通された状態でフロート本体74が上下方向に移動するので、この上下動がさらに安定し、フロート本体74からの出力信号も安定する。
なお、第2実施形態において、挿通孔116Hの位置はフロート本体116の中心部に限定されず、フロート本体116を貫通している必要もない。ただし、挿通孔116Hをフロート本体116の中心部に形成すると、フロート本体116の重心位置において、上下動が支柱114によりガイドされることになるので、上下動をより安定させることができる。
第2実施形態では、支柱114を有しているので、静電容量センサ26Lを、支柱114に沿って配置する構造とすることも可能である。さらに、静電容量センサ26Lのベース部28に所定の剛性をもたせて円柱状に形成し、静電容量センサユニット26の一部が支柱114を兼ねた構造とすることで、部品点数を少なくしてもよい。
上記各実施形態において、筒体38の形状は円筒状に限定されず、たとえば角筒状であってもよい。フロート本体74、116の形状も、円板状に限定されない。ただし、筒部の内面に接触しない程度にフロート本体74、116外寸を大きくすると、フロート本体74、116の横方向(水平方向)への不用意な移動を抑制でき、その結果、フロート本体74、116の上下動を安定させることができる。
筒体38は、サブカップ24と一体化されている必要はなく、サブカップ24と別体で燃料タンク14内に配置されていてもよい。さらに、サブカップ24を有さない構造であってもよい。
上記各実施形態において、エンジン20の駆動時に、筒体38の上部から燃料が導入されない構造であってもよい。すなわち、このような構造であっても、異種燃料の給油後に、液位検知の精度を高めるという効果は奏する。筒体38の上部から燃料が導入される構造では、エンジン20の駆動時(ジェットポンプ48の駆動時)に、筒体38内に混合燃料を導入できるので、より正確な液位検知が可能となる。
12 燃料タンク構造
14 燃料タンク
26L 静電容量式センサ
26C センサ回路部(算出手段)
38 筒体
72 フロート式センサ
74 フロート本体
76 バネ部材
118 案内部材
14 燃料タンク
26L 静電容量式センサ
26C センサ回路部(算出手段)
38 筒体
72 フロート式センサ
74 フロート本体
76 バネ部材
118 案内部材
Claims (3)
- 内部に燃料を収容可能な燃料タンクと、
前記燃料タンクの内部で上下方向に沿って配置され燃料の接触範囲に応じて静電容量が変化する静電容量式センサと、
前記静電容量式センサの側方を取り囲んで上下方向に延在されると共に、少なくとも下部で燃料の出入りが可能な筒体と、
前記筒体内に配置され、前記燃料タンクへ給油される最も比重の大きい最重燃料には浮き最も比重の小さい最軽燃料には沈むフロート式センサと、
前記静電容量式センサの出力と、前記フロート式センサの出力とから、前記筒体内の液位を得る算出手段と、
を有する燃料タンク構造。 - 前記フロート式センサが、
フロート本体と、
前記フロート本体を支持するバネ部材と、
を有する請求項1に記載の燃料タンク構造。 - 前記筒体内で前記フロート式センサの上下動を案内する案内部材を有する請求項1又は請求項2に記載の燃料タンク構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013013754A JP2014145630A (ja) | 2013-01-28 | 2013-01-28 | 燃料タンク構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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-
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- 2013-01-28 JP JP2013013754A patent/JP2014145630A/ja active Pending
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CN108016290B (zh) * | 2016-11-04 | 2020-09-01 | 丰田自动车株式会社 | 燃料箱 |
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