JP2014101806A - 燃料タンク構造 - Google Patents

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千明 片岡
Masanori Akagi
正紀 赤木
Nobuhiro Kato
伸博 加藤
Masanori Iketani
昌紀 池谷
Katsunori Kamiya
勝則 神谷
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Abstract

【課題】静電容量特性の異なる燃料が給油されても、液位検知の誤差を少なくする。
【解決手段】燃料タンク14内に備えられ、燃料タンク内の燃料が収容されるサブカップ24と、サブカップ内の燃料を、燃料タンク14の内部で上下方向に沿って配置された液位検知センサ26Lの側方を取り囲んで上下方向に延在される筒体38内に導入可能な燃料導入手段60とを有する。筒体38内の燃料濃度の濃度偏位に応じて燃料の液位検知を行うか否かを判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料タンク構造に関する。
自動車の燃料タンクでは、収容された燃料の液位を正確に検知することが望まれる。たとえば特許文献1には、サブタンクの上下を貫通する第1〜第3の筒体を設け、これらの筒体によって測定電極部及び基準電極部を構成した液面測定装置が記載されている。この液面測定装置では、基準電極部がサブタンク内の燃料で満たされており、メインタンクと連通された測定電極部により、液面レベルを検出する。
ところで、燃料タンク内には、静電容量特性の異なる燃料(たとえば、ガソリンとエタノールの混合比率が異なる燃料)が給油されることがある。静電容量センサの静電容量から液位を検出する構造において、このように静電容量特性の異なる燃料が静電容量センサに接触すると、正確に液位を検知することが難しい場合がある。
特開平2−087022号公報
本発明は上記事実を考慮し、静電容量特性の異なる燃料が給油されても、液位検知の誤差を少なくすることが可能な燃料タンク構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、内部に燃料を収容可能な燃料タンクと、前記燃料タンクの内部で上下方向に沿って配置され燃料の接触範囲に応じて静電容量が変化する液位検知センサと、前記液位検知センサの側方を取り囲んで上下方向に延在されると共に、下部から内部への燃料の出入りが可能な筒体と、前記燃料タンク内に備えられ、燃料タンク内の燃料が収容されるサブカップと、前記サブカップ内の燃料を前記筒体内に導入可能な燃料導入手段と、前記筒体内の燃料濃度の濃度偏位に応じて前記液位検知センサの静電容量に基づく燃料の液位検知を実行するか否かの判定を行う制御手段と、を有する。
この燃料タンク構造では、液位検知センサの静電容量から、燃料タンク内の燃料の液位を検知することができる。
液位検知センサの側方は、上下方向にわたって筒体により取り囲まれているが、筒体の下部から内部への燃料の出入りが可能である。また、燃料タンク内に備えられたサブカップ内の燃料を、燃料導入手段によって筒体内に導入できる。導入された燃料は、筒体の下部から筒体外(燃料タンクの内部)へ排出される。
筒体内の燃料濃度の濃度偏位(位置による濃度の偏り)に応じて、液位検知センサの静電容量に基づく液位検知を実行するか否かが、制御手段により判断される。すなわち、たとえば燃料タンク内に残存する燃料と異なる特性の燃料(以下、「異種燃料」という)が給油された場合に、筒体内の燃料濃度の濃度偏位が大きい場合は液位検知を行わず、この濃度偏位が小さい場合に液位検知を行うようにすることができる。そして、このため、液位検知センサによる検知液位の誤差を少なくすることが可能である。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記制御手段が、前記筒体内の燃料の性状に応じて静電容量が変化する筒体内性状センサ及び前記サブカップ内の燃料の性状に応じて静電容量が変化するカップ内性状センサの少なくとも一方を有すると共に、前記筒体内性状センサの静電容量又はカップ内性状センサの静電容量の時間変化があらかじめ決められた変化閾値以下の場合に前記液位検知を行う制御装置を有する。
筒体内性状センサの静電容量又はカップ内性状センサの静電容量の時間変化が大きいと、筒体内の燃料濃度の濃度偏位が大きいと考えられる。制御装置は、筒体内性状センサの静電容量又はカップ内性状センサの静電容量の時間変化があらかじめ決められた変化閾値以下の場合に液位検知を行うので、異種燃料が給油された場合の液位検知センサによる検知液位の誤差を少なくすることが可能である。燃料の濃度偏位を検知するセンサとしては、筒体内性状センサ又はカップ内性状センサ1つで良いので、構造の簡素化を図ることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記制御手段が、前記筒体内の燃料の性状に応じて静電容量が変化する筒体内性状センサと、前記筒体外の燃料の性状に応じて静電容量が変化する筒体外性状センサと、前記筒体内性状センサの静電容量と前記筒体外性状センサの静電容量との静電容量差があらかじめ決められた容量差閾値以下の場合に前記液位検知を行う制御装置と、を有する。
筒体内性状センサの静電容量と前記筒体外性状センサの静電容量との静電容量差が大きいと、筒体内の燃料濃度の濃度偏位も大きいと考えられる。制御装置は、この静電容量差があらかじめ決められた容量差閾値以下の場合に液位検知を行うので、異種燃料が給油された場合の液位検知センサによる検知液位の誤差を少なくすることが可能である。筒体内の濃度偏位を、2つの性状センサ(筒体内性状センサと筒体外性状センサ)の静電容量で検知しているので、検知精度が高くなる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明において、前記筒体外性状センサが前記サブカップ内に備えられている。
サブカップ内に燃料が収容されると共に筒体外性状センサが備えられるので、このようなサブカップがない構成と比較して、燃料液面が傾斜した状態でも、サブカップ内の燃料が筒体外性状センサに接触した状態を、より確実に維持できる。
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記燃料導入手段が、前記サブカップの上部と前記筒体の上部とを連通させる連通部と、前記燃料タンク内の燃料を前記サブカップ内に圧送する圧送ポンプと、を有する。
サブカップの上部と筒体の上部とが連通部で連通している。このため、燃料タンク内の燃料を、圧送ポンプでサブカップ内に圧送すると、サブカップから溢れた燃料の全部又は一部が、連通部から筒体に流入する。連通部と圧送ポンプとを設ける簡単な構造で、サブカップ内の燃料を筒体内に導入可能となる。
請求項6に記載の発明では、請求項3又は請求項4を引用する請求項5に記載の発明において、前記筒体内性状センサの静電容量と前記筒体外性状センサの静電容量との静電容量差が前記容量差閾値を超えている場合に前記制御装置が前記圧送ポンプを駆動する。
静電容量差が容量差閾値を超えている場合には、圧送ポンプが駆動されるので、燃料タンク内の燃料がサブカップ内に圧送され、さらにこの燃料は筒体内に導入される。サブカップ内と筒体内とで燃料が循環する。これにより、圧送ポンプを駆動じない構成と比較して、筒体内の燃料濃度の均一化を図り、早期に静電容量を容量差閾値以下の状態とすることが可能になる。
請求項7に記載の発明では、請求項5又は請求項6に記載の発明において、記サブカップの上部を閉塞するサブカップ蓋を備え、前記連通部が、前記サブカップ蓋に設けられた孔部から上方に延出され前記サブカップ内と前記筒体内とを連通する燃料導入路を備える。
サブカップ蓋の孔部から上方に延出した燃料導入路により、簡単な構造で連通部を構成し、サブカップ内の燃料を筒体内に確実に導入できる。
しかも、サブカップの上部はサブカップ蓋で閉塞しているので、サブカップから不用意に燃料が溢れることが抑制される。
本発明は上記構成としたので、静電容量特性の異なる燃料が給油されても、液位検知の誤差を少なくすることができる。
本発明の第1実施形態の燃料タンク構造をエンジン及び燃料供給配管と共に示す正面図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造を構成する燃料ポンプモジュールを示す概略斜視図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造を構成する燃料ポンプモジュールを燃料タンクの一部と共に一部を展開して示す図2の3−3線断面図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造を構成する燃料ポンプモジュールを示す図2の4−4線断面図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造に用いられる静電容量センサユニットを部分的に示す正面図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造における給油後の状態を図3と同様の断面で示す断面図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造における給油後のジェットポンプ駆動後の第1性状センサ及び第2性状センサの静電容量の時間変化を定性的に示すグラフである。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造におけるエンジン駆動中の液位判定を行うフローチャートの一例である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造における燃料消費途中の状態を図3と同様の断面で示す断面図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンク構造を構成する燃料ポンプモジュールを示す概略斜視図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンク構造を構成する燃料ポンプモジュールを燃料タンクの一部と共に一部を展開して示す図10の11−11線断面図である。 本発明の第1実施形態の燃料タンク構造を構成する燃料ポンプモジュールを示す図10の12−12線断面図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンク構造に用いられる静電容量センサユニットを部分的に示す正面図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンク構造における給油中の液位判定を行うフローチャートの一例である。 本発明の第2実施形態の燃料タンク構造における給油前の状態を図11と同様の断面で示す断面図である。 本発明の第2実施形態の燃料タンク構造における給油後の状態を図11と同様の断面で示す断面図である。 本発明の第3実施形態の燃料タンク構造を構成する燃料ポンプモジュールを燃料タンクの一部と共に一部を展開して示す断面図である。 本発明の第3実施形態の燃料タンク構造における給油後のジェットポンプ駆動後の第1性状センサの静電容量の時間変化を定性的に示すグラフである。
図1には、本発明の第1実施形態の燃料タンク構造12が、エンジン20に対し燃料供給するための燃料供給配管52と共に示されている。また、図2には、燃料タンク構造12に用いられる燃料ポンプモジュール22(サブカップ24及びその近傍)が斜視図にて示されている。
この燃料タンク構造12は、内部に燃料を収容可能な燃料タンク14を有している。燃料タンク14は、全体として略直方体の箱状に形成されている。特に本実施形態では、燃料タンク14として、底壁14Bと上壁14Uとが互いに接近又は離間することで、燃料タンク14の容積を可変とした構造としている。
燃料タンク14には、満タン液位HL及び警告液位LLが設定されている。満タン液位HLは、燃料タンク14内に給油したときに、液面がこの満タン液位HLに達すると、それ以上は給油できないように設定された液位である。したがって、通常では燃料タンク14内の液位が満タン液位HLを上回ることはない。また、警告液位LLは、燃料タンク14内の燃料が消費された場合に、液面がこの警告液位LLに達するまでに警告等がなされ、給油を促すように設定された液位である。
燃料タンク14の上壁14Uには、挿入口16が形成されている。挿入口16からは、燃料ポンプモジュール22を挿入することができる。挿入口16は、燃料タンク14の外側から蓋部材18で閉塞される。
燃料タンク14内に配置される燃料ポンプモジュール22は、燃料タンク14内の燃料をエンジン20に送出することができる。図2に詳細に示すように、燃料ポンプモジュール22は、上面が開放された略円筒状のサブカップ24を有している。サブカップ24の上面は、サブカップ蓋32によって覆われている。
そして、蓋部材18から下方に延出された1又は複数本(本実施形態では2本)のガイド棒34がサブカップ24のガイド筒に挿入されている。これにより、底壁14Bと上壁14Uとが互いに接近又は離間した場合でも、サブカップ24の位置及び姿勢が安定的に維持されるようになっている。特に、ガイド棒34には蓋部材18に対しガイド筒を下方に付勢する圧縮コイルスプリングが装着されている。この付勢力により、サブカップ24の底壁24Bが、燃料タンク14の底壁14Bに接触した状態を維持できる。
図3に示すように、サブカップ24内には、燃料ポンプ40が備えられている。燃料ポンプ40の下部には、燃料を吸引可能な燃料吸引口42が設けられている。燃料ポンプ40を駆動することで、サブカップ24内の燃料を、燃料吸引口42から吸引する。そして、燃料送出配管44を通じて、サブカップ24内の燃料をエンジン20(図1参照)に向けて送り出すことができる。
燃料ポンプ40の燃料吸引口42には、燃料フィルタ46が装着されている。燃料フィルタ46は、網目状の部材によって袋状に形成されており、その内部に、燃料吸引口42が位置している。燃料フィルタ46は、サブカップ24内の燃料GSを燃料吸引口42から吸引するときに、燃料中の異物を除去する作用を有している。
サブカップ24内には燃料タンク14内の燃料の一部が貯留される。したがって、燃料タンク14に対し燃料GSが傾斜し偏在したときでも、サブカップ24内に貯留された燃料の一部が燃料フィルタ46から離れる現象(いわゆる燃料切れ)を抑制できる。
図2及び図4から分かるように、サブカップ24の周壁24Sの下部には、周壁24Sを部分的に内側に湾曲させた凹部24Dが形成されている。凹部24Dにはジェットポンプ48が配置されている。
ジェットポンプ48には、導入配管54が接続されている。燃料ポンプ40によって汲み上げられた燃料の一部は、外部に送出されることなく、リターン燃料として、導入配管54からジェットポンプ48に導入される。ジェットポンプ48の内部は、導入配管54から導入されたリターン燃料によって、負圧が生じる。そしてこの負圧により、サブカップ24の外部(燃料タンク14の内部)から燃料GSを、吸引口48Bを通じて吸引し、凹部24Dに形成された貫通孔24Hを通じてサブカップ24内に燃料を送り込む(圧送する)作用を有している。
図3及び図4に示すように、サブカップ24内には、底壁24Bから隔壁24Pが立設されている。隔壁24Pは、周壁24Sの一部とで貫通孔24Hを取り囲むと共に、周壁24Sの高さよりも低く形成されている。そして、周壁24Sの一部と隔壁24Pとの間に一時収容部24Tが構成されている。ジェットポンプ48から貫通孔24Hを経て導入された燃料は、この一時収容部24Tに一時的に収容される。一時収容部24Tから溢れた燃料が、隔壁24Pを超えて、サブカップ24内(一時収容部24T以外の領域)に収容される。以下において、単に「サブカップ24内」あるいは「サブカップ24の内部」というときは、サブカップ24において一時収容部24T以外の領域をいう。
なお、図3は図2における3−3線断面図であるが、図4にも3−3線を記入し、断面位置を示している。
図2及び図3に示すように、燃料ポンプモジュール22は、サブカップ24の外側に位置する筒体38を備えている。筒体38は、燃料タンク14の満タン液位HLよりも高い位置まで形成されている。本実施形態では、図4から分かるように、筒体38は、水平断面が略長方形とされており、平面視にて、サブカップ24の外周の一部分に存在している。筒体38の一部は、サブカップ24の周壁24Sが兼用する構造とされている。
筒体38は、上方には開放されている。筒体38の下部(底壁14Bの近傍)には燃料出入口56が形成されている。すなわち、筒体38は上下に開放されている。
さらに燃料タンク14内には、図3および図4に示すように、この燃料出入口56を通じて筒体38内と連続する燃料貯留部材58が設けられている。特に本実施形態では、図4から分かるように、燃料貯留部材58はサブカップ24の周壁24Sに沿って延在された略環状に形成されており、燃料出入口56と反対側の端部が、燃料タンク14内の下部(底壁14Bの近傍)で開口する開口部56Hとなっている。したがって、燃料貯留部材58は、筒体38内及び燃料タンク14内の双方と連通している。なお、図3および後述する図6では、燃料貯留部材58を便宜的に展開した形状で示している。
燃料タンク14内の燃料は、燃料貯留部材58及び燃料出入口56を経て筒体38内に出入りする。このため、燃料タンク14内の液位と、筒体38内の液位とは略等しくなる。
図3に示すように、サブカップ24の上面はサブカップ蓋32によって閉じられているが、筒体38の近傍位置は開口されて孔部32Hが形成されると共に、孔部32Hを囲むように、筒体38と対向する燃料導入壁62が上方に向かって延出されている。燃料導入壁62は筒体38との間に、燃料導入路64を構成している。燃料導入路64により、サブカップ24内と筒体38内とが連通されている。ジェットポンプ48の駆動時に、サブカップ24内から溢れた燃料(ただし、燃料タンク14内への流出はサブカップ蓋32によって抑制される)が、矢印F1で示すように、燃料導入路64を通り、筒体38内に上方から流入する。本発明の燃料導入手段60は、燃料導入路64とジェットポンプ48を含んで構成されている。
さらに、燃料ポンプモジュール22は、静電容量センサユニット26を備えている。図2に詳細に示すように、静電容量センサユニット26は、サブカップ蓋32の上面に搭載されるセンサ回路部26Cと、このセンサ回路部26Cから、サブカップ蓋32を貫通して下方に延出されたセンサ本体部26Sと、を有している。センサ回路部26Cは、本発明の制御装置の一例である。
図5にも示すように、センサ本体部26Sは、樹脂フィルム等の折り曲げ可能な絶縁体によって、全体として略長尺状に形成されたベース28を有している。ベース28の先端は二股状に分岐されており、第1ベース部28Aと第2ベース部28Bとが形成されている。第1ベース部28Aは、センサ回路部26Cから離間する方向に延出された長尺部28Lと、この長尺部28Lの先端を横方向に拡幅した拡幅部28Wを有している。
図2及び図3に示すように、第1ベース部28Aは、筒体38内に上方から挿入され、先端が筒体38の下部近傍に達している。第2ベース部28Bは、サブカップ24内に挿入され、先端がサブカップ24の底壁24Bの近傍に達している。
第1ベース部28Aの長尺部28Lの表面には複数の電極30がベース28の長手方向にそって一定間隔で配置されており、液位検知センサ26Lが構成されている。液位検知センサ26Lの最高位置は、燃料タンク14の満タン液位HLよりも高くされている。第1ベース部28Aの長尺部28Lは筒体38内に挿入されているため、液位検知センサ26Lの周囲を、筒体38が取り囲んでいる。
第1ベース部28Aの拡幅部28Wの表面にも、複数の電極30が配置されており、第1性状センサ26Fが構成されている。第1性状センサ26Fは液位検知センサ26Lよりも短くなっている。第1ベース部28Aの長尺部28Lが筒体38内に挿入された状態で、第1性状センサ26Fは、燃料タンク14の底部14Bの近傍(厳密には、燃料貯留部材58内)に位置し、筒体38内の燃料濃度に応じて静電容量が変化する。第1性状センサ26Fは、本発明の筒体外性状センサの一例である。
第2ベース部28Bの表面にも、複数の電極30がベース28の長手方向にそって一定間隔で配置されており、第2性状センサ26Gが構成されている。第2性状センサ26Gも第1性状センサ26Fと同様に、液位検知センサ26Lより短くなっている。そして、第2性状センサ26Gは、第2ベース部28Bの先端部分にのみ形成されている。第2ベース部28Bの先端はサブカップ24の底壁24Bの近傍に達している。第2性状センサ26Gは、サブカップ24内の燃料性状に応じて静電容量が変化する。第2性状センサ26Gは、本発明の筒体内性状センサの一例である。
液位検知センサ26L、第1性状センサ26F及び第2性状センサ26Gを構成している複数の電極30は、燃料と接している部分と接していない部分とで、静電容量の値が異なる。また、接触している燃料の性状よっても、静電容量の値が異なる。この静電容量の値の違いを用いて、静電容量センサユニット26における燃料の接触範囲の広狭に応じた信号を出力できる。
第1性状センサ26F、第2性状センサ26G及び液位検知センサ26Lからの出力信号は、センサ回路部26Cに送られる。さらに、燃料性状及び液位に関する情報は、エンジン制御装置70に送られ、エンジン20における燃料噴射等が制御される。
ここで、通常状態では、サブカップ24内の燃料液位は、サブカップ24の上端位置に達する(サブカップ24内は満タンになる)ように、ジェットポンプ48によりサブカップ24内に燃料が送り込まれている。このため、第2性状センサ26Gの全体が燃料に浸漬される。
また、第1性状センサ26Fは、サブカップ24の外部において、燃料タンク14の下部(底壁14Bの近傍)に配置されている。このため、燃料タンク14内の燃料量がわずかであっても、第1性状センサ26Fの全体が燃料に浸漬される可能性が高い。
そして、第1性状センサ26F及び第2性状センサ26Gは、接触している燃料の性状に応じて静電容量が異なることを利用して、燃料タンク14内の燃料性状を検知することが可能である。第1性状センサ26F及び第2性状センサ26Gの静電容量のデータは、センサ回路部26Cに送られる。
これに対し、液位検知センサ26Lは、筒体38内において、上下方向に沿って配置されている。このため、燃料タンク14内の燃料量に応じて、燃料に浸漬される部分の長さが変化し、静電容量も異なった値をとる。これを利用して、燃料タンク14内の燃料量を検知することが可能である。液位検知センサ26Lの静電容量のデータも、センサ回路部26Cに送られる。
本実施形態では、1つのベース28上に、第1性状センサ26F、第2性状センサ26G及び液位検知センサ26Lが構成されている。換言すれば、第1性状センサ26F、第2性状センサ26G及び液位検知センサ26Lが一体化されて静電容量センサユニット26が構成されており、部品点数の増加が抑制されている。
図3に示すように、サブカップ24の底壁24Bには、燃料流入孔66が形成されている。さらに燃料流入孔66には、燃料タンク14内からサブカップ24内への燃料移動は許容し、逆方向の燃料移動は阻止する一方向弁68が設けられている。たとえば、燃料タンク14へ初期給油(燃料タンク14内に燃料が全く存在していない状態からの給油)を行う場合は、燃料タンク14内の液位上昇時には、燃料タンク14内の燃料が燃料流入孔66からサブカップ24内に流入するため、燃料タンク14とサブカップ24とで燃料液位は等しくなる。これに対し、燃料タンク14内の液位低下時には、サブカップ24内の燃料が燃料流入孔66を通じて燃料タンク14内に流出することはない。サブカップ24内には、ジェットポンプ48の駆動によって送り込まれた燃料が保持されるため、燃料液位はサブカップ24の上端位置に維持される。
次に、本実施形態の燃料タンク構造12の作用を説明する。
この燃料タンク構造12では、燃料ポンプ40の駆動により、サブカップ24内に貯留された燃料を、燃料送出配管44を通じてエンジン等に送出することができる。
燃料タンク14内の燃料量が少なくなった状態でも、サブカップ24内には燃料が存在している。したがって、燃料GSが傾斜し、燃料タンク14内において偏在した場合であっても、サブカップ24内の燃料GSは、燃料吸引口42の近傍に保持される。このため、燃料GSが燃料フィルタ46から離れて燃料フィルタ46の油膜が切れる現象(いわゆる燃料切れ)を抑制することができる。また、サブカップ24内の燃料GSが第2性状センサ26Gに接触した状態を維持しやすくなる。
燃料ポンプ40が駆動すると、導入配管54を通じて燃料の一部がジェットポンプ48に導入される。これにより、ジェットポンプ48が駆動されるため、燃料GSが一時収容部24Tに送られる。そして、一時収容部24Tから溢れた燃料は、隔壁24Pを超えてサブカップ24内(一時収容部24T以外の領域)に収容される。
ここで、本実施形態の燃料タンク14に給油する場合を考える。特に、本実施形態において、燃料タンク14内に、比重の異なる複数種の燃料が給油される場合を想定する。
以下では、相対的に比重の大きい小比重燃料LFと、比重の小さい大比重燃料HFとを区別する。小比重燃料LFの例としてはガソリン(エタノール等が混合されていない燃料)を、大比重燃料HFの例としては、エタノール燃料(ガソリンにエタノールを所定の割合で混合した燃料、あるいは、エタノールのみで構成された燃料等)を挙げることができる。また、「燃料濃度」あるいは「濃度」とは、複数種が混合した燃料において、対象となる燃料の容積割合をいう。
まず、燃料タンク14内に小比重燃料LFが存在している状態から燃料タンク14内に大比重燃料HFを給油する場合について説明する。
燃料タンク14内に小比重燃料LFのみが存在している状態で、給油前のエンジン20の駆動により燃料ポンプ40が駆動されると、燃料供給配管52からのリターン燃料によってジェットポンプ48が駆動される。このため、サブカップ24内に燃料タンク14内の小比重燃料LFが導入されている。
小比重燃料LFが残存している燃料タンク14内に大比重燃料HFを給油すると、給油時にはエンジン20が停止され、燃料ポンプ40及びジェットポンプ48も停止されているため、図6に示すように、サブカップ24の外部では、大比重燃料HFが小比重燃料LFよりも下に位置し、一時的に2層となる。
大比重燃料HFの一部は、開口部56Hから燃料貯留部材58内に流入するため、燃料貯留部材58内に貯留されていた小比重燃料LFが筒体38内に移動する。筒体38内では、小比重燃料LFの液位L2が上昇し、燃料タンク14内の液位L1と一致する。
サブカップ24内では、小比重燃料LFが貯留された状態が維持されているので、第2性状センサ26Gには、小比重燃料LFが接触している。
ここで、エンジン20の駆動により燃料ポンプ40及びジェットポンプ48が駆動されると、図6に矢印F4で示すように、燃料タンク14内の大比重燃料HFがジェットポンプ48によりサブカップ24内に送られる。
これにより、サブカップ24内に貯留されていた小比重燃料LFは、矢印F1で示すように、隔壁24Pを超え、サブカップ24内から燃料導入路64を通り、筒体38内に上方から流入する。サブカップ24の上部はサブカップ蓋32で閉塞されているので、サブカップ24内の燃料が不用意に燃料タンク14内に溢れることはない。すなわち、燃料導入路64を備えた簡単な構造で、確実にサブカップ24内の燃料を筒体38内に導入できる。
筒体38内では、この小比重燃料LFが液位検知センサ26Lに接触する。さらにこの小比重燃料LFは、図4に矢印F5で示すように、燃料出入口56及び燃料貯留部材58を経て、開口部56Hから排出される。
このようにして、燃料タンク14内からサブカップ24を経て筒体38内に大比重燃料HFが送られると、サブカップ24内では、大比重燃料HFの割合が徐々に増加する。そして、筒体38内においても、大比重燃料HFの割合が徐々に増加する。すなわち、筒体38内およびサブカップ24内の燃料濃度は、安定状態になるまでの過渡期となる。
図7には、ジェットポンプ48の駆動時からの第1性状センサ26Fの静電容量(CF)および第2性状センサ26Gの静電容量(CS)の変化の一例が定性的に示されている。このグラフからも分かるように、ジェットポンプ48の駆動初期から時間が経過するにしたがって、静電容量差ΔC=CS−CFが徐々に小さくなっている。たとえば、ジェットポンプ48の駆動初期である時刻T11の時点では、静電容量差ΔC1が大きい。そして、ジェットポンプ48の駆動時間が経過するにしたがって、この静電容量の差ΔCが漸減しており、時刻T11から所定時間が経過した後の時刻T21における静電容量差ΔCは、時刻T11における静電容量差ΔC1よりも小さい。
なお、図7では、第2性状センサ26Gの静電容量(CS)が第1性状センサ26Fの静電容量(CF)よりも大きい場合を例示しているが、これらの大小関係は逆転することもある。この点を考慮すれば、静電容量差ΔCとしては、CS−CFの絶対値を採ればよい。
図8には、本実施形態において、燃料タンク14内の液位L1を検知するための液位検知フローの一例が示されている。この液位検知フローは、たとえばエンジン駆動時や給油時に、センサ回路部26C(制御装置)によって所定時間ごとに繰り返し行われる。
この液位検知フローでは、まず、ステップS102において、第1性状センサ26Fの静電容量CFと、第2性状センサ26Gの静電容量CGの差(静電容量差ΔC)を算出し、この静電容量差ΔCが、あらかじめ決められた閾値(容量差閾値ΔC’)以下であるか否かを判定する。
たとえば、上記したように、図7に示す時刻T11では、第1性状センサ26Fと第2性状センサ26Gとで、静電容量差ΔC1が大きい。すなわち、第1性状センサ26Fの周囲に存在している燃料と、第2性状センサ26Gの周囲に存在している燃料とでは、燃料の性状が異なっている。還元すれば、筒体38内での濃度偏位も大きいと考えられる。
これに対し、たとえば、図7に示す時刻T21では、第1性状センサ26Fと第2性状センサ26Gとで、静電容量差ΔC2が、ΔC1よりも小さい。すなわち、第1性状センサ26Fの周囲に存在している燃料と、第2性状センサ26Gの周囲に存在している燃料とでは、燃料の性状が近い(実質的に同一とみなせる程度を含む)。還元すれば、筒体38内での濃度偏位も小さいと考えられる。
したがって、静電容量差ΔCが容量差閾値ΔC’を超えていると判断した場合は、液位検知センサ26Lの静電容量に基づく液位L2の検知を実行しない、と判定し、液位検知フローを終了する。これに対し、静電容量差が容量差閾値ΔC’以下の場合は、液位検知センサ26Lの静電容量に基づく液位L2の検知を実行する、と判定する。そして、ステップS104において、液位検知センサ26Lの静電容量を測定する。
そして、ステップS106において、液位検知センサ26Lの静電容量と、第2性状センサ26Gの静電容量の比から、液位L2を算出する。すなわち、液位検知センサ26Lへの燃料の接触範囲に応じて液位検知センサ26Lの静電容量が変化するので、第2性状センサ26Gで検知された静電容量値を基準として用い、液位検知センサ26Lの静電容量に基づいて筒体38内の液位L2を知ることができる。そして、筒体38内の液位L2は燃料タンク14内の液位L1と一致しているので、燃料タンク14内の液位L1を知ることが可能である。
このように、本実施形態では、第1性状センサ26Fと第2性状センサ26Gとの静電容量差から、筒体38内の濃度偏位(位置における濃度の偏り)を知ることができ、これに基づいて、濃度偏位が大きいときは、液位の判定を行わないようにしている。したがって、より正確な液位検知が可能となる。
なお、上記では、小比重燃料LFが燃料タンク14内に残存している状態で、大比重燃料HFを給油した場合を例にあげたが、これとは逆に、大比重燃料HFが燃料タンク14内に残存している状態で、小比重燃料LFを給油した場合でも、正確な液位検知が可能である。
また、上記では、異種燃料が給油され、ジェットポンプ48が駆動された後の、筒体38内およびサブカップ24内における燃料濃度が安定するまでの過渡期を例にあげたが、本実施形態の液位検知は、これ以外のタイミングで行っても、正確な液位検知が可能である。たとえば、図9に示す例では、燃料タンク14内(サブカップ24の外部)において、上層に小比重燃料LFが存在し、下層に大比重燃料HFが存在した2層状態で、燃料が消費されて境界面ESがジェットポンプ48の吸引口48Bの位置まで下がった状態を示している。サブカップ24内および筒体38内には、大比重燃料HFが存在している。
この状態では、ジェットポンプ48の吸引口48Bから吸引される燃料には、大比重燃料HFと小比重燃料LFとが混在しているため、サブカップ24および筒体38内の燃料は、小比重燃料LFの割合が徐々に高くなり、濃度偏位が生じる。このような場合にも、本実施形態では、静電容量差ΔCが容量差閾値ΔC’を超えていれば、液位の判定を行わない。すなわち、筒体38内の燃料濃度が安定した状態で液位を検知するので、より正確な濃度検知が可能となる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の燃料タンク構造72では、燃料ポンプモジュール74および静電容量センサユニット76の構造が第1実施形態と異なっているが、燃料タンク構造の全体的構成は第1実施形態と同一であるので、図示を省略する。また、燃料ポンプモジュールについても、第1実施形態と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
第2実施形態では、第1実施形態の燃料貯留部材58(図3および図4参照)は形成されておらず、筒体38が、ジェットポンプ48の吸引口48Bに近い位置に設けられている。そして、筒体38の燃料出入口56が、ジェットポンプ48の吸引口48Bと対向している。
第2実施形態の静電容量センサユニット76は、図13に示すように、第1ベース部78Aと第2ベース部78Bの二股状に分岐したベース78を有しているが、第1ベース部78Aには、長尺部78Lの先端をさらに延出した延出部78Eが形成されている。そして、延出部78Eに、第1性状センサ26Fが設けられている。
図11および図12にも示すように、第2実施形態では、第1ベース部78Aの先端が略直角に曲げられており、第1性状センサ26Fが、筒体38内において、燃料タンク14の底壁14Bに沿って配置されている。
このような構成とされた第2実施形態の燃料タンク構造72では、たとえば、給油中に、水分等の異物(大比重燃料HFよりもさらに比重が大きい)が燃料タンク14内に混入した場合に、異物の量がわずかであっても、第1性状センサ26Fに接触しやすい。このため、給油中に、図14に示すフローにより、異物の混入を検知することが可能である。
まず、ステップS202において、第1性状センサ26Fの静電容量CFが、異常値を超えているか否かを判定する。この「異常値」とは、水分が第1性状センサ26Fに接触した状態の第1性状センサ26Fの静電容量である。すなわち、常温での比誘電率は、ガソリンが2.2、エタノールが24程度であるのに対し、水は80程度であるため、第1性状センサ26Fに水分が接触した状態では、ガソリンやエタノールが接触した状態よりも、静電容量が特に高い異常値となる。
たとえば、図15に示すように燃料タンク14内に小比重燃料LFが残存している状態を想定し、この状態で、大比重燃料HFが給油された場合を考える。このとき、大比重燃料HFと共に燃料タンク14内に水分WTが混入すると、水分WTは、大比重燃料HFよりもさらに比重が大きいので、図16に示すように、燃料タンク14の底壁14Bの近傍に溜まる。そして、この水分WTは、第1性状センサ26Fに接触する可能性が高い。
第1性状センサ26Fの静電容量CFが異常値を超えている場合は、ステップS204において、給油異常を報知する。この報知は、たとえば、車両に備えられた表示パネル等への表示により行ってもよいし、音声により行ってもよい。
第1性状センサ26Fの静電容量が異常値以下である場合は、ステップS206において、第1性状センサ26Fの静電容量CFと、液位検知センサ26Lの静電容量CGの差(静電容量差ΔC)を測定し、この静電容量差が、あらかじめ決められた閾値(容量差閾値ΔC’)以下であるか否かを判断する。
静電容量差が容量差閾値ΔC’を超えている場合は、液位検知センサ26Lの静電容量に基づく液位L2の検知を実行しない、と判定し、ステップS208において、ジェットポンプ48を駆動する。給油中であるため、エンジン20(図1参照)は停止状態を維持されるが、たとえば燃料ポンプ40を駆動すると、リターン燃料がジェットポンプ48に導入されるので、ジェットポンプ48が駆動される。
ジェットポンプ48の駆動によって、サブカップ24内に燃料が導入されると、サブカップ24内および筒体38内の燃料偏位が徐々に解消される。とくに、ジェットポンプ48を駆動しない場合と比較して、サブカップ24内と筒体38内とでの燃料の循環が促進されるので、筒体38内で早期に燃料偏位を少なくして燃料濃度の均一化を図ることが可能である。
ステップS210では、第1性状センサ26Fの静電容量と、液位検知センサ26Lの静電容量の差(静電容量差ΔC)を測定し、この静電容量差が、あらかじめ決められた閾値(容量差閾値ΔC’)以下であるか否かをあらためて判断する。静電容量差ΔCが容量差閾値ΔC’を超えている場合は、ステップS208に戻るので、引き続きジェットポンプ48が駆動される。
これに対し、ステップS206またはステップS210で、静電容量差ΔCが容量差閾値ΔC’以下であると判断した場合は、液位検知センサ26Lの静電容量に基づく液位L2の検知を実行する、と判定する。そして、ステップS212において、液位検知センサ26Lの静電容量を測定する。そして、ステップS214において、液位検知センサ26Lの静電容量と、第2性状センサ26Gの静電容量の比から、液位L2を算出する。筒体38内の液位L2は燃料タンク14内の液位L1と一致しているので、燃料タンク14内の液位L1を知ることが可能である。
このように、第2実施形態では、たとえば給油中に水分が混入した場合に、これを検知して報知することが可能である。
第2実施形態において、エンジン駆動中は、図6に示したフローによって、筒体38内の液位L2及び燃料タンク14内の液位L1を検知することが可能である。
また、第1実施形態において筒体38内の濃度偏位が大きい場合に、第2実施形態と同様にジェットポンプ48を駆動し、筒体38内で早期に燃料偏位を少なくして燃料濃度の均一化を図るようにしてもよい。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図17には、本発明の第3実施形態の燃料タンク構造92を構成する燃料ポンプモジュール94が示されている。第3実施形態では、第2性状センサ26G(筒体内性状センサ)を有さない点以外は、第1実施形態の燃料タンク構造12と同一の構成とされているので、燃料タンク構造の全体像は図示を省略する。また、燃料ポンプモジュールについても、第1実施形態と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
第1及び第2実施形態では、第1性状センサ26Fの静電容量CFと第2性状センサ26Gの静電容量CGの双方を用いた構成を挙げたが、第3実施形態では、第1性状センサ26Fの静電容量CFのみを用いて、筒体38内の濃度偏位が大きい場合に液位検知センサ26Lでの液位検知を行わないようにしている。
図18には、第3実施形態において、第1性状センサ26Fの静電容量CFが、ジェットポンプ48駆動後の時間変化として示されている。ジェットポンプ48の駆動初期では、静電容量CFの変化率(単位時間あたりの変化量)が大きく、駆動時間の経過と共に、変化率が小さくなっている。たとえば、ジェットポンプの駆動初期における短時間ΔT=T12−T11での静電容量の変化ΔC3と、所定時間経過後のΔT=T22−T21での静電容量の変化ΔC4と、を比較すると、駆動初期における静電容量の時間変化が大きい。
そこで、この静電容量の変化に対して適切な変化閾値を設定し、実際の静電容量の時間変化が、この変化閾値以下の場合に、液位検知センサ26Lによる液位検知を行うようにすれば、より正確な液位検知が可能となる。
上記第3実施形態において、第2実施形態と同様に、燃料貯留部材58を有さない構造としてもよい。
なお、第3実施形態の構成に代えて、たとえば、第1性状センサ26F(筒体外性状センサ)は有さず、第2性状センサ26G(筒体内性状センサ)を有する構成としてもよい。この構成では、第2性状センサ26Gの静電容量CGの時間変化があらかじめ設定された変化閾値以下の場合に、液位検知センサ26Lによる液位検知を行うようにすればよい。
さらに、第1性状センサ26Fと第2性状センサ26Gの双方を有する構成において、筒体38内の燃料偏位を判定する際に、いずれか一方の性状センサの静電容量を用いるようにしてもよい。これら2つの性状センサに加えて、さらに性状センサを設け、サブカップ24内あるいは筒体38内の燃料濃度をより高精度で検知できるようにしてもよい。
第1実施形態及び第2実施形態において、第2性状センサ26Gの位置は、サブカップ24内に限定されないが、サブカップ24内に配置すると、燃料ポンプ40の駆動によってエンジン20に送出される燃料の性状を検知できる。また、サブカップ24内で燃料が偏在した場合でも、サブカップ24内の燃料が第2性状センサ26Gに接触した状態を、より確実に維持できるようになる。
12 燃料タンク構造
14 燃料タンク
22 燃料ポンプモジュール
24 サブカップ
26L 液位検知センサ
26F 第1性状センサ(筒体外性状センサ、制御手段)
26G 第2性状センサ(筒体内性状センサ、制御手段)
26C センサ回路部(制御装置、制御手段)
40 燃料ポンプ
48 ジェットポンプ
60 燃料導入手段
72 燃料タンク構造
92 燃料タンク構造

Claims (7)

  1. 内部に燃料を収容可能な燃料タンクと、
    前記燃料タンクの内部で上下方向に沿って配置され燃料の接触範囲に応じて静電容量が変化する液位検知センサと、
    前記液位検知センサの側方を取り囲んで上下方向に延在されると共に、下部から内部への燃料の出入りが可能な筒体と、
    前記燃料タンク内に備えられ、燃料タンク内の燃料が収容されるサブカップと、
    前記サブカップ内の燃料を前記筒体内に導入可能な燃料導入手段と、
    前記筒体内の燃料濃度の濃度偏位に応じて前記液位検知センサの静電容量に基づく燃料の液位検知を実行するか否かの判定を行う制御手段と、
    を有する燃料タンク構造。
  2. 前記制御手段が、
    前記筒体内の燃料の性状に応じて静電容量が変化する筒体内性状センサ及び前記サブカップ内の燃料の性状に応じて静電容量が変化するカップ内性状センサの少なくとも一方を有すると共に、
    前記筒体内性状センサの静電容量又はカップ内性状センサの静電容量の時間変化があらかじめ決められた変化閾値以下の場合に前記液位検知を行う制御装置を有する請求項1に記載の燃料タンク構造。
  3. 前記制御手段が、
    前記筒体内の燃料の性状に応じて静電容量が変化する筒体内性状センサと、
    前記筒体外の燃料の性状に応じて静電容量が変化する筒体外性状センサと、
    前記筒体内性状センサの静電容量と前記筒体外性状センサの静電容量との静電容量差があらかじめ決められた容量差閾値以下の場合に前記液位検知を行う制御装置と、
    を有する請求項1に記載の燃料タンク構造。
  4. 前記筒体外性状センサが前記サブカップ内に備えられている請求項3に記載の燃料タンク構造。
  5. 前記燃料導入手段が、
    前記サブカップの上部と前記筒体の上部とを連通させる連通部と、
    前記燃料タンク内の燃料を前記サブカップ内に圧送する圧送ポンプと、
    を有する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の燃料タンク構造。
  6. 前記筒体内性状センサの静電容量と前記筒体外性状センサの静電容量との静電容量差が前記容量差閾値を超えている場合に前記制御装置が前記圧送ポンプを駆動する請求項3又は請求項4を引用する請求項5に記載の燃料タンク構造。
  7. 前記サブカップの上部を閉塞するサブカップ蓋を備え、
    前記連通部が、前記サブカップ蓋に設けられた孔部から上方に延出され前記サブカップ内と前記筒体内とを連通する燃料導入路を備える請求項5又は請求項6に記載の燃料タンク構造。
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