JP2014145437A - 車両のドライブシャフト - Google Patents

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靖司 藤本
Hisamitsu Nakajima
寿光 中嶋
Masaru Arai
大 荒井
Yasuhiro Azuma
保寛 東
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Abstract

【課題】弱ダンパ領域で作動性がよく、高トルク作用時の十分な減衰力を得る。
【解決手段】アウターパイプ(20)と、アウターパイプ(20)内に挿入されるインナーシャフト(30)とを備え、アウターパイプ(20)とインナーシャフト(30)とが、軸線回りに相対回動可能に構成され、アウターパイプ(20)は、その内壁(21)側に複数の凹部(22)を有し、インナーシャフト(30)は、その外周面(31)から凹部(22)内に向かって伸びる複数の凸部(32)を有し、アウターパイプ(20)の凹部(22)とインナーシャフト(30)の凸部(32)とで、周方向に関し凸部(32)の両側に、ダンパオイル(O)が満たされるダンパ室(D1)(D2)を画成するとともに、インナーシャフト(30)の凸部(32)に、ダンパ室(D1)(D2)の周方向における内壁面(22b)(22c)に当接可能な緩衝ラバー(33)を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両のドライブシャフトに関するものである。
従来、車両のドライブシャフトとして、例えば特許文献1に見られるような自動二輪車ののドライブシャフトが知られている。同文献の符号を借りて説明すると、この車両のドライブシャフトは、アウターパイプ(41)と、当該アウターパイプ(41)内に挿入されるインナーシャフト(42)とを備え、アウターパイプ(41)とインナーシャフト(42)とが、軸線回りに相対回動可能に構成され、アウターパイプ(41)とインナーシャフト(42)との間に、ラバーダンパ(43)が溶着されて介装されている。
特開2008−230382号公報
上述した従来の車両のドライブシャフトでは、ラバーダンパの性質上、弱ダンパ領域の作動性を重視すると高トルク作用時の減衰力を確保しにくくなり、逆に、高トルク時の減衰力を重視すると弱ダンパ領域で硬いダンパになりやすい。そのため、所望のダンパ特性を出しにくい場合があった。
本発明が解決しようとする課題は、弱ダンパ領域で作動性がよく、高トルク作用時の十分な減衰力を得ることができる車両のドライブシャフトを提供することである。
上記課題を解決するために本発明の車両のドライブシャフトは、
アウターパイプ(20)と、当該アウターパイプ(20)内に挿入されるインナーシャフト(30)とを備え、アウターパイプ(20)とインナーシャフト(30)とが、軸線回りに相対回動可能に構成された車両のドライブシャフトにおいて、
前記アウターパイプ(20)は、その内壁(21)側に複数の凹部(22)を有し、
前記インナーシャフト(30)は、その外周面(31)から前記凹部(22)内に向かって伸びる複数の凸部(32)を有し、
前記アウターパイプ(20)の凹部(22)と前記インナーシャフト(30)の凸部(32)とで、周方向に関し凸部(32)の両側に、ダンパオイル(O)が満たされるダンパ室(D1)(D2)を画成するとともに、各ダンパ室(D1)(D2)をオリフィス(OR)を介して連通し、
前記インナーシャフト(30)の凸部(32)に、前記ダンパ室(D1)(D2)の周方向における内壁面(22b)(22c)に当接可能な緩衝ラバー(33)を設けたことを特徴とする。
この車両のドライブシャフトによれば、アウターパイプ(20)とインナーシャフト(30)とが、油圧ダンパを介して接続された状態となる。したがって、アウターパイプ(20)とインナーシャフト(30)との速度差に応じた適切な減衰力を得ることができるため、アウターパイプ(20)とインナーシャフト(30)との相対速度差が小さい弱ダンパー領域での作動性をよくすることができ、アウターパイプ(20)とインナーシャフト(30)との相対速度差が大きい強ダンパー領域では十分な減衰力を発生させることができる。ここで、緩衝ラバー(33)によってインナーシャフト(30)の凸部(32)とアウターパイプ(20)の凹部(22)とはシールされるため、オリフィス(OR)による減衰力を最大限発揮させることができるとともに、ダンパ特性の設定を行う際は、オリフィス(OR)の寸法や形状のみを調整することで狙いとする特性を得やすくすることができる。さらにまた、インナーシャフト(30)の凸部(32)と前記ダンパ室(D1)(D2)の周方向における内壁面(22b)(22c)との緩衝ラバー(33)を介した当接をする際、緩衝ラバー(33)によって、インナーシャフト(30)の凸部(32)とアウターパイプ(20)の凹部(22)にかかるショックを抑えることができる。
以上のように、この車両のドライブシャフトによれば、弱ダンパ領域で作動性をよくし、高トルク作用時の十分な減衰力を得ることができる。
この車両のドライブシャフトにおいては、
前記緩衝ラバー(33)は前記凸部(32)の先端(32c)に設けられているとともに、該緩衝ラバー(33)における、前記アウターパイプ(20)の内周面(21s)と対向する外周面(33s)に、オリフィス(11)を形成するスリット(33c)が設けられている構成とすることができる。
このように構成すると、ダンパ室(D1)(D2)同士を連通するオリフィス(11)を容易に設定することができる。
この車両のドライブシャフトにおいては、
前記インナーシャフト(30)の凸部(32)の軸線方向長さ(L)が、当該インナーシャフト(30)の外径(d1)の1.5倍以上となっている構成とすることができる。
このように構成すると、長尺な部品であるドライブシャフトの長さ方向のスペースを活かし、ダンパ容量と、動力伝達時の強度とを容易に確保することができる。
この車両のドライブシャフトにおいては、
前記凸部(32)の先端に、前記緩衝ラバー(33)と係合して該緩衝ラバー(33)の軸線方向位置を規制する切り欠き部(32h)が設けられている構成とすることができる。
このように構成すると、緩衝ラバー(33)の軸線方向におけるズレを簡素な構成で抑えることができる。
この車両のドライブシャフトにおいては、
前記アウターパイプ(20)は、前記ダンパ室(D1)(D2)の前記軸線方向における一端側を画成する底壁(23b)を有する有底円筒部(23)を有し、
前記インナーシャフト(30)上には、前記ダンパ室(D1)(D2)の前記軸線方向における他端側を画成し、かつ前記軸線方向に摺動可能なシールキャップ(40)と、該シールキャップ(40)に対して前記ダンパ室(D1)(D2)と反対側に配置されて該シールキャップ(40)の摺動範囲を規制するストッパ(42)と、該ストッパ(42)と前記シールキャップ(40)との間に介装されてシールキャップ(40)を前記ダンパ室(D1)(D2)側に向けて付勢するリリーフスプリング(43)とが設けられている構成とすることができる。
このように構成すると、ダンパ室(D1)または(D2)の油圧が高まって、その油圧が前記リリーフスプリング(43)の付勢力に打ち勝つだけの大きさになると、該油圧によって、前記シールキャップ(40)が軸線方向においてダンパ室(D1)(D2)から離間する方向へ摺動する。
この摺動によって、前記凸部(32)の両側に位置するダンパ室(D1)(D2)同士を連通させる連通路(C)が形成され、該連通路(C)を通じて、前記凸部(32)の一側にあって高圧となっているダンパ室(D1)または(D2)から、前記凸部(32)の他側にあって相対的に低圧となっているダンパ室(D2)または(D1)へとダンパオイル(O)が流れ、これによって、高圧となっているダンパ室(D1)または(D2)における油圧の過度な上昇が抑制されることとなる。
したがって、高トルク伝達時の油圧ダンパに生じる応力を抑制することができ、これによって、必要強度を容易に確保しつつ、径方向のサイズや重量を低減させることが可能になる。
この車両のドライブシャフトにおいては、
前記軸線方向に関し前記リリーフスプリング(43)と離間した位置に、前記アウターパイプ(20)と前記インナーシャフト(30)とを弾性的に連結するダンパースプリング(50)が設けられている構成とすることができる。
このように構成すると、油圧によるダンパ特性に加え、ダンパースプリング(50)によるダンパ特性も得ることができるので、より所望のダンパ特性を得やすくすることができる。
また、このダンパースプリング(50)は、アウターパイプ(20)とインナーシャフト(30)との周方向に関するリターンスプリングとして兼用させることができる。
しかも、前記軸線方向に関し、前記リリーフスプリング(43)から離間した位置にダンパースプリング(50)が設けられるので、リリーフスプリング(43)とダンパースプリング(50)とを軸線方向のスペースを利用して容易に配置することができる。
この車両のドライブシャフトにおいては、
前記アウターパイプ(20)のインナーシャフト(30)側開放端には、その端縁部(24)からアウターパイプ(20)側に向かって延びるパイプ側切り欠き部(25)が周方向に複数設けられ、
前記インナーシャフト(30)には、前記軸線方向および周方向において前記パイプ側切り欠き部(25)と重なる位置にポケット部(55)を有するスプリングホルダ(52)が設けられ、
前記パイプ側切り欠き部(25)とスプリングホルダ(52)のポケット部(55)とで、前記ダンパースプリング(50)の収容部(51)が形成されている構成とすることができる。
このように構成すると、ドライブシャフトの軸方向長さと、アウターパイプ(20)の形状を活かして、オイルダンパだけでなく、スプリングダンパも簡素な構成で設けることができる。
この車両のドライブシャフトにおいては、
前記アウターパイプ(20)には、前記ストッパ(42)の軸線方向への移動を規制する止め輪(42s)が設けられている構成とすることができる。
このように構成すると、ドライブシャフトを組み立てた後、止め輪(42s)によって、ストッパ(42)の軸線方向への移動が規制されるため、アウターパイプ(20)とインナーシャフト(30)との組み立て状態を維持しやすくなる。
本発明に係る車両のドライブシャフトの実施の形態の使用例を示す部分切断側面図。 図1の部分拡大図。 図2における3−3断面図。 図2における4−4断面図。 作動説明図で、図2の部分拡大図。 (a)(b)は作動説明図で、それぞれ図2における3−3拡大断面図に相当する図。 (a)(b)は作動説明図で、それぞれ図2における3−3拡大断面図に相当する図。
以下、本発明に係る車両のドライブシャフトの実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
図1〜図4に示すように、この実施の形態のドライブシャフト10は、アウターパイプ20と、当該アウターパイプ20内に挿入されるインナーシャフト30とを備え、アウターパイプ20とインナーシャフト30とが、軸線A回りに相対回動可能に構成されている。
アウターパイプ20は、その内壁21側に複数の凹部22を有している。
インナーシャフト30は、その外周面31から前記凹部22内に向かって伸びる複数の凸部32を有している。
アウターパイプ20の凹部22とインナーシャフト30の凸部32とで、周方向に関し凸部32の両側に、ダンパオイルOが満たされるダンパ室D1,D2が画成されている。
各ダンパ室D1,D2はオリフィスORを介して連通されている。
インナーシャフト30の凸部32に、ダンパ室D1,D2の周方向における内壁面22b,22cに当接可能な緩衝ラバー33が設けられている。
このドライブシャフト10によれば、アウターパイプ20とインナーシャフト30とが、油圧ダンパを介して接続された状態となる。したがって、アウターパイプ20とインナーシャフト30との速度差に応じた適切な減衰力を得ることができるため、アウターパイプ20とインナーシャフト30との相対速度差が小さい弱ダンパー領域での作動性をよくすることができ、アウターパイプ20とインナーシャフト30との相対速度差が大きい強ダンパー領域では十分な減衰力を発生させることができる。ここで、緩衝ラバー33によってインナーシャフト30の凸部32とアウターパイプ20の凹部22とはシールされるため、オリフィスORによる減衰力を最大限発揮させることができるとともに、ダンパ特性の設定を行う際は、オリフィスORの寸法や形状のみを調整することで狙いとする特性を得やすくすることができる。さらにまた、インナーシャフト30の凸部32とダンパ室D1,D2の周方向における内壁面22b,22cとの緩衝ラバー33を介した当接(図5,図6参照)をする際、緩衝ラバー(33)によって、インナーシャフト(30)の凸部(32)とアウターパイプ(20)の凹部(22)にかかるショックを抑えることができる。
以上のように、このドライブシャフト10によれば、弱ダンパ領域で作動性をよくし、高トルク作用時の十分な減衰力を得ることができる。
図1に示すように、アウターパイプ20は、車両におけるパワーユニット(例えばエンジン)の出力軸1に自在継手2を介して連結されている。
アウターパイプ20には、その内壁21に、インナーシャフト30に向かう複数の突出部21pが設けられていることによって、前述した複数の凹部22が形成されている。
インナーシャフト30は、出力軸1の駆動力を、アウターパイプ20を介して車両における駆動輪に伝達する。
図示のインナーシャフト30は、シャフト本体30bと、このシャフト本体30bの先端に装着されたベーンシャフト30cとを有している。
シャフト本体30bとベーンシャフト30cとは、スプライン圧入(符号30s参照)によって結合されている。
図1,図2に示すように、この実施の形態では、インナーシャフト30が、別部品であるシャフト本体30bとベーンシャフト30cとで構成され、インナーシャフト30の一部を構成するベーンシャフト30cが、前述したインナーシャフト30の外周面31および凸部32を有しているが、インナーシャフト30は単一の部品とする(シャフト本体30bとベーンシャフト30cとを一体に構成する)ことも可能である。
各ダンパ室D1,D2を連通するオリフィスORは、適宜構成することができる。この実施の形態では、図3に示すように、インナーシャフト30(ベーンシャフト30c)の外周面31と、アウターパイプ20における突出部21pの先端面21p1との間に形成される隙間(OR1)によって第1のオリフィスOR1を構成し、図2および図5に示すように、アウターパイプ20における後述する底壁23bと該底壁23bに対向する、インナーシャフト30の凸部32の端面32eとの間に形成される隙間(OR2)によって第2のオリフィスOR2を構成している。なお、突出部21pの先端面21p1および/またはインナーシャフト30の凸部32の端面32eに切り欠きを設けることで第1および/または第2のオリフィスOR1,OR2における流量を調整することもできる。
図2,図3に示すように、緩衝ラバー33は前記凸部32の先端32cに設けられているとともに、緩衝ラバー33における、アウターパイプ20の内周面21sと対向する外周面33sに、第3のオリフィスOR3を形成するスリット33cが設けられている。
このように構成すると、ダンパ室D1,D2同士を連通する第3のオリフィスOR3を容易に設定することができる。
この実施の形態では、第3のオリフィスOR3(スリット33c)は軸線方向において、各緩衝ラバー33に3本ずつ設けられている。
インナーシャフト30の凸部32の軸線方向長さLは、インナーシャフト30の外径d1の1.5倍以上に設定する。
このように構成すると、長尺な部品であるドライブシャフト10の長さ方向のスペースを活かし、ダンパ室D1,D2のダンパ容量と、動力伝達時の強度とを容易に確保することができる。
インナーシャフト30の凸部32の先端32cには、緩衝ラバー33と係合して緩衝ラバー33の軸線方向位置を規制する切り欠き部32hが設けられている。
このように構成すると、緩衝ラバー33の軸線方向におけるズレを簡素な構成で抑えることができる。
切り欠き部32hは、凸部32の周方向両側において各3個ずつ設けられている。切り欠き部32hの半径方向先端は開放されている。
アウターパイプ20は、ダンパ室D1,D2の軸線方向における一端側を画成する底壁23bを有する有底円筒部23を有している。
一方、インナーシャフト30上には、ダンパ室D1,D2の軸線方向における他端側を画成し、かつ軸線方向に摺動可能なシールキャップ40と、該シールキャップ40に対してダンパ室D1,D2と反対側に配置されてシールキャップ40の摺動範囲を規制するストッパ42と、該ストッパ42とシールキャップ40との間に介装されてシールキャップ40をダンパ室D1,D2側に向けて付勢するリリーフスプリング43とが設けられている。
このように構成すると、ダンパ室D1またはD2の油圧が高まって、その油圧がリリーフスプリング43の付勢力に打ち勝つだけの大きさになると、該油圧によって、シールキャップ40が軸線方向においてダンパ室D1,D2から離間する方向(図2において矢印X2方向)へ摺動する。
この摺動によって、インナーシャフト30の凸部32の両側に位置するダンパ室D1,D2同士を連通させる連通路Cが形成され、該連通路Cを通じて、凸部32の一側にあって高圧となっているダンパ室D1またはD2から、凸部32の他側にあって相対的に低圧となっているダンパ室D2またはD1へとダンパオイルOが流れ、これによって、高圧となっているダンパ室D1またはD2における油圧の過度な上昇が抑制されることとなる。
したがって、高トルク伝達時の油圧ダンパに生じる応力を抑制することができ、これによって、必要強度を容易に確保しつつ、径方向のサイズや重量を低減させることが可能になる。
上記の作動について、図4,および図5,図6を参照して、詳しく説明する。
例えば図3に示す状態から図6(a)に示すように、アウターパイプ20が時計方向へ回動すると、ダンパ室D2が陽圧状態となり、ダンパ室D2内のダンパオイルOの一部がオリフィスORを介してダンパ室D1へ流れるとともに、ダンパ室D2内のダンパオイルOを介して駆動力がインナーシャフト30へ伝達される。すなわち、ダンパ機能を介して、インナーシャフト30が時計方向へ駆動される。
このような動力伝達がなされる過程で、アウターパイプ20に大きな駆動力が入力され、ダンパ室D2の油圧が高まって、その油圧がリリーフスプリング43(図5)の付勢力に打ち勝つだけの大きさになると、該油圧によって、シールキャップ40が軸線方向においてダンパ室D1,D2から離間する方向(図5において矢印X2方向)へ摺動する。
この摺動によって、図5に示すように、インナーシャフト30の凸部32の両側に位置するダンパ室D1,D2同士を連通させる連通路Cが形成され、前記オリフィスORに加え、連通路Cを通じて、ダンパ室D2からダンパ室D1へとダンパオイルOが破線矢印で示すように流れ、これによって、高圧となっているダンパ室D2における油圧の過度な上昇が抑制されることとなる。
なお、その後、アウターパイプ20に動力が入力され続けると、図6(b)に示すように、周方向において、アウターパイプ20の内壁面22bが、インナーシャフト30の凸部32に緩衝ラバー33を介して当接し、アウターパイプ20からインナーシャフト30へと動力が伝達され続けることとなる。
以上のような作動は、インナーシャフト30に動力が入力された場合でも同様である。
例えば、エンジンブレーキが作動すると、図3に示す状態から図7(a)に示すように、インナーシャフト30が相対的に時計方向へ(へアウターパイプ20がインナーシャフト300に対して相対的に反時計方向へ)回動することとなる。
すると、ダンパ室D1が陽圧状態となり、ダンパ室D1内のダンパオイルOの一部がオリフィスORを介してダンパ室D2へ流れるとともに、ダンパ室D1内のダンパオイルOを介して動力がインナーシャフト30からアウターパイプ20へと伝達される。すなわち、ダンパ機能を介して、エンジンブレーキが作動する。
このような動力伝達がなされる過程で、インナーシャフト30に大きな動力が入力され、ダンパ室D1の油圧が高まって、その油圧がリリーフスプリング43(図5)の付勢力に打ち勝つだけの大きさになると、該油圧によって、シールキャップ40が軸線方向においてダンパ室D1,D2から離間する方向(図5において矢印X2方向)へ摺動する。
この摺動によって、図5に示すように、インナーシャフト30の凸部32の両側に位置するダンパ室D1,D2同士を連通させる連通路Cが形成され、前記オリフィスORに加え、連通路Cを通じて、ダンパ室D1からダンパ室D2へとダンパオイルOが破線矢印で示すように流れ、これによって、高圧となっているダンパ室D1における油圧の過度な上昇が抑制されることとなる。
なお、その後、インナーシャフト30に動力が入力され続けると、図7(b)に示すように、周方向において、インナーシャフト30の凸部32が緩衝ラバー33を介してアウターパイプ20の内壁面22cに当接し、インナーシャフト30からアウターパイプ20へと動力が伝達され続けることとなる。
この実施の形態のドライブシャフト10においては、図2、図4に示すように、軸線方向に関しリリーフスプリング43と離間した位置に、アウターパイプ20とインナーシャフト30とを弾性的に連結するダンパースプリング50が設けられている。
このように構成すると、油圧によるダンパ特性に加え、ダンパースプリング50によるダンパ特性も得ることができるので、より所望のダンパ特性を得やすくすることができる。
また、このダンパースプリング50は、アウターパイプ20とインナーシャフト30との周方向に関するリターンスプリングとして兼用させることができる。
しかも、軸線方向に関し、リリーフスプリング43から離間した位置にダンパースプリング50が設けられるので、リリーフスプリング43とダンパースプリング50とを軸線方向のスペースを利用して容易に配置することができる。
アウターパイプ20のインナーシャフト30側(図2においてX2方向側)の開放端には、その端縁部24からアウターパイプ20側(図2においてX1方向側)に向かって延びるパイプ側切り欠き部25が周方向に複数設けられている。
一方、インナーシャフト30には、軸線方向および周方向においてパイプ側切り欠き部25と重なる位置にポケット部55を有するスプリングホルダ52が設けられている。
上記パイプ側切り欠き部25とスプリングホルダ52のポケット部55とで、ダンパースプリング50の収容部51が形成されている。
このように構成すると、ドライブシャフト10の軸方向長さと、アウターパイプ20の形状を活かして、オイルダンパだけでなく、スプリングダンパも簡素な構成で設けることができる。
スプリングホルダ52には、その外端側において放射状に伸びるとととも、ダンパースプリング50に沿って僅かに曲げられた形状でダンパースプリング50の抜けを防止するストッパ部52sが設けられている。
スプリングホルダ52は、インナーシャフト30に対し、スプライン結合(符号30s2参照)によって、摺動可能かつ相対回動不能に取り付けられている。
スプリングホルダ52の外端52b側において、インナーシャフト30に対してアジャストナット35がねじ係合(ネジ部を符号35sで示す)により設けられており、このアジャストナット35がワッシャ35wを介してスプリングホルダ52の外端52bに当接している。
スプリングホルダ52の内端52cは、リリーフスプリング43の一端と当接する前記ストッパ42に当接している。ストッパ42は、インナーシャフト30に対し、少なくとも軸線方向へ摺動可能に取り付けられている。
したがって、アジャストナット35を回動操作してスプリングホルダ52の位置調整を行うことにより、リリーフスプリング43によるシールキャップ40に対する付勢力(連通路Cが形成される際の油圧)を調整することができる。
図2に示すように、インナーシャフト30におけるアウターパイプ20側(図2においてX1方向側)の端部には、凸部36が設けられている。
一方、アウターパイプ20の有底筒状部23における底壁23bには、凸部36と嵌り合う凹部26が設けられている。
アウターパイプ20には、ストッパ42の軸線方向への移動を規制する止め輪42sがストッパ42から軸方向に僅かに離間して設けられている。
このように構成すると、ドライブシャフトを組み立てた後、止め輪42sによって、ストッパ42の軸線方向への移動が規制されるため、アウターパイプ20とインナーシャフト30との組み立て状態を維持しやすくなる。
この実施の形態のドライブシャフト10によれば、アウターパイプ20とインナーシャフト30との結合状態を簡単に解除することができるので、ダンパメンテナンスの際のパーツコストを下げることができる。
前述した従来技術では、アウターパイプ(41)とインナーシャフト(42)との間にラバーダンパ(43)が溶着されて介装されていたので、ダンパの経年変化等での部品交換時、ドライブシャフトアセンブリでの交換となってパーツコストが高くなりやすかったのに対し、この発明に係るドライブシャフト10によれば、アウターパイプ20とインナーシャフト30との結合状態を簡単に解除することができるので、ダンパメンテナンスの際のパーツコストを下げることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
D1,D2:ダンパ室、O:ダンパオイル、OR:オリフィス、10:ドライブシャフト、20:アウターパイプ、22:凹部、22b、22c:内壁面、23b:底壁、23:有底円筒部、25:パイプ側切り欠き部、26:凹部、26s:雌ねじ、30:インナーシャフト、32:凸部、33:緩衝ラバー、33c:スリット、32h:切り欠き部、36:凸部、36s:雄ねじ、40:シールキャップ、42:ストッパ、43:リリーフスプリング、50:ダンパースプリング、51:収容部、52:スプリングホルダ、55:ポケット部。

Claims (8)

  1. アウターパイプ(20)と、当該アウターパイプ(20)内に挿入されるインナーシャフト(30)とを備え、アウターパイプ(20)とインナーシャフト(30)とが、軸線回りに相対回動可能に構成された車両のドライブシャフトにおいて、
    前記アウターパイプ(20)は、その内壁(21)側に複数の凹部(22)を有し、
    前記インナーシャフト(30)は、その外周面(31)から前記凹部(22)内に向かって伸びる複数の凸部(32)を有し、
    前記アウターパイプ(20)の凹部(22)と前記インナーシャフト(30)の凸部(32)とで、周方向に関し凸部(32)の両側に、ダンパオイル(O)が満たされるダンパ室(D1)(D2)を画成するとともに、各ダンパ室(D1)(D2)をオリフィス(OR)を介して連通し、
    前記インナーシャフト(30)の凸部(32)に、前記ダンパ室(D1)(D2)の周方向における内壁面(22b)(22c)に当接可能な緩衝ラバー(33)を設けたことを特徴とする車両のドライブシャフト。
  2. 請求項1において、
    前記緩衝ラバー(33)は前記凸部(32)の先端に設けられているとともに、該緩衝ラバー(33)における、前記アウターパイプ(20)の内周面と対向する外周面(33s)に、油路(OR3)を形成するスリット(33c)が設けられていることを特徴とする車両のドライブシャフト。
  3. 請求項1または2において、
    前記インナーシャフト(30)の凸部(32)の軸線方向長さ(L)が、当該インナーシャフト(30)の外径(d1)の1.5倍以上となっていることを特徴とする車両のドライブシャフト。
  4. 請求項2または3において、
    前記凸部(32)の先端に、前記緩衝ラバー(33)と係合して該緩衝ラバー(33)の軸線方向位置を規制する切り欠き部(32h)が設けられていることを特徴とする車両のドライブシャフト。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか一項において、
    前記アウターパイプ(20)は、前記ダンパ室(D1)(D2)の前記軸線方向における一端側を画成する底壁(23b)を有する有底円筒部(23)を有し、
    前記インナーシャフト(30)上には、前記ダンパ室(D1)(D2)の前記軸線方向における他端側を画成し、かつ前記軸線方向に摺動可能なシールキャップ(40)と、該シールキャップ(40)に対して前記ダンパ室(D1)(D2)と反対側に配置されて該シールキャップ(40)の摺動範囲を規制するストッパ(42)と、該ストッパ(42)と前記シールキャップ(40)との間に介装されてシールキャップ(40)を前記ダンパ室(D1)(D2)側に向けて付勢するリリーフスプリング(43)とが設けられていることを特徴とする車両のドライブシャフト。
  6. 請求項5において、
    前記軸線方向に関し前記リリーフスプリング(43)と離間した位置に、前記アウターパイプ(20)と前記インナーシャフト(30)とを弾性的に連結するダンパースプリング(50)が設けられていることを特徴とする車両のドライブシャフト。
  7. 請求項6において、
    前記アウターパイプ(20)のインナーシャフト(30)側開放端には、その端縁部からアウターパイプ(20)側に向かって延びるパイプ側切り欠き部(25)が周方向に複数設けられ、
    前記インナーシャフト(30)には、前記軸線方向および周方向において前記パイプ側切り欠き部(25)と重なる位置にポケット部(55)を有するスプリングホルダ(52)が設けられ、
    前記パイプ側切り欠き部(25)とスプリングホルダ(52)のポケット部(55)とで、前記ダンパースプリング(50)の収容部(51)が形成されていることを特徴とする車両のドライブシャフト。
  8. 請求項5〜7のうちいずれか一項において、
    前記アウターパイプ(20)には、前記ストッパ(42)の軸線方向への移動を規制する止め輪(42s)が設けられていることを特徴とする車両のドライブシャフト。
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